JP2007162529A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】筒内に供給される燃料の量がより確実に要求量となるように燃料噴射弁から噴射する燃料量を制御する。
【解決手段】吸気通路壁面に付着した燃料量を吸気通路噴射用基準増量分とし、筒内壁面に付着した燃料量を筒内噴射用基準増量分としたとき、機関温度が所定温度よりも低く且つ機関負荷が所定負荷よりも大きく且つ燃料が筒内壁面に付着する状態にあるときには吸気通路噴射弁11Aからの噴射量に対する増量分を吸気通路噴射用基準増量分よりも多くすると共に筒内噴射弁11Bからの噴射量に対する増量分を筒内噴射用基準増量分よりも少なくし、機関温度が所定温度よりも高く或いは機関負荷が所定負荷よりも小さく且つ燃料が吸気通路壁面に付着する状態にあるときには筒内噴射弁からの噴射量に対する増量分を筒内噴射用基準増量分よりも多くすると共に吸気通路噴射弁からの噴射量に対する増量分を吸気通路噴射用基準増量分よりも少なくする。
【選択図】図5
【解決手段】吸気通路壁面に付着した燃料量を吸気通路噴射用基準増量分とし、筒内壁面に付着した燃料量を筒内噴射用基準増量分としたとき、機関温度が所定温度よりも低く且つ機関負荷が所定負荷よりも大きく且つ燃料が筒内壁面に付着する状態にあるときには吸気通路噴射弁11Aからの噴射量に対する増量分を吸気通路噴射用基準増量分よりも多くすると共に筒内噴射弁11Bからの噴射量に対する増量分を筒内噴射用基準増量分よりも少なくし、機関温度が所定温度よりも高く或いは機関負荷が所定負荷よりも小さく且つ燃料が吸気通路壁面に付着する状態にあるときには筒内噴射弁からの噴射量に対する増量分を筒内噴射用基準増量分よりも多くすると共に吸気通路噴射弁からの噴射量に対する増量分を吸気通路噴射用基準増量分よりも少なくする。
【選択図】図5
Description
本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
特許文献1に、吸気通路内に燃料を噴射する燃料噴射弁と、筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁とを備えた内燃機関が記載されている。ここで、吸気通路内に燃料を噴射したとき、吸気通路の壁面に燃料が付着してしまうことがある。この場合、要求量の燃料が噴射されたとしても、筒内に吸入される燃料量は、要求量よりも少なくなってしまう。そこで、特許文献1に記載されている内燃機関では、吸気通路の壁面に付着してしまって筒内に吸入されない燃料の量だけ、燃料噴射弁から噴射する燃料の量を増量することによって、筒内に吸入される燃料量が要求量となるようにしている。
ところで、上述したように、燃料噴射弁から噴射する燃料の量を増量したとしても、増量した分の燃料の一部が吸気通路の壁面に付着してしまい、その結果、筒内に吸入される燃料量が要求量にならない可能性がある。
そこで、本発明の目的は、筒内に供給される燃料の量がより確実に要求量となるように燃料噴射弁から噴射する燃料量を制御することにある。
上記課題を解決するために、1番目の発明では、吸気通路内に燃料を噴射する吸気通路燃料噴射弁と、筒内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁とを備え、燃料噴射弁から噴射された燃料の少なくとも一部が吸気通路の壁面または筒内壁面に付着する状態にあるときに少なくとも一方の燃料噴射弁から噴射する燃料の量を増量する内燃機関において、吸気通路燃料噴射弁から噴射された燃料のうち吸気通路の壁面に付着した燃料の量を吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する吸気通路噴射用基準増量分とし、筒内燃料噴射弁から噴射された燃料のうち筒内壁面に付着した燃料の量を筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する筒内噴射用基準増量分としたとき、機関温度が所定温度よりも低く且つ機関負荷が所定負荷よりも大きいときであって筒内燃料噴射弁から噴射された燃料が筒内壁面に付着する状態にあるときには吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記吸気通路噴射用基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記筒内噴射用基準増量分よりも少なくし、機関温度が上記所定温度よりも高く或いは機関負荷が上記所定負荷よりも小さいときであって吸気通路燃料噴射弁から噴射された燃料が吸気通路の壁面に付着する状態にあるときには筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記筒内噴射用基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記吸気通路噴射用基準増量分よりも少なくする。
2番目の発明では、1番目の発明において、一方の燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を対応する基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して他方の燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を対応する基準増量分よりも少なくするとき、両燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分の合計が上記吸気通路噴射用基準増量分と上記筒内噴射用基準増量分との合計に等しくなるように各燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を多くし或いは少なくする。
3番目の発明では、1または2番目の発明において、吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記吸気通路噴射用基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記筒内噴射用基準増量分よりも少なくするときに、吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分が筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分よりも多くなるようにする。
4番目の発明では、1〜3番目の発明において、筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記筒内噴射用基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記吸気通路噴射用基準増量分よりも少なくするときに、筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分が吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分よりも多くなるようにする。
5番目の発明では、3または4番目の発明において、一方の燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を対応する基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して他方の燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を対応する基準増量分よりも少なくするとき、少なくされる方の増量分が零とされ、多くされる方の増量分が上記吸気通路噴射用基準増量分と上記筒内噴射用基準増量分とを合計した量とされる。
本発明によれば、増量した分の燃料が壁面に付着しづらい方の燃料噴射弁からの燃料噴射量を増量するので、筒内に供給される燃料の量がより確実に要求量となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1において、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はピストン、4はシリンダヘッド、5は燃焼室、6は吸気弁、7は吸気ポート、8は排気弁、9は排気ポート、10は点火栓、11Aは吸気ポート7に燃料を噴射する燃料噴射弁(以下「ポート噴射弁」という)、11Bは燃焼室5内に燃料を噴射する燃料噴射弁(以下「筒内噴射弁」という)をそれぞれ示す。図1には、筒内噴射弁11Bから燃料Fが噴射されたところが示されている。
各気筒の吸気ポート7は、対応する吸気枝管13を介してサージタンク14に連結される。サージタンク14は、吸気ダクト15およびエアフロメータ16を介してエアクリーナ(図示せず)に連結される。吸気ダクト15内には、ステップモータ17によって駆動されるスロットル弁18が配置される。一方、各気筒の排気ポート9は、対応する排気枝管19に連結される。排気枝管19とサージタンク14とは、再循環排気(以下、「EGR」という)通路26を介して互いに連結され、このEGR通路26内には、EGR制御弁27が配置される。
ところで、本実施形態では、各燃料噴射弁から噴射する燃料の量を以下のように決定する。すなわち、本実施形態では、機関回転数と要求負荷とに応じて燃焼室5内に吸入させるべき量の空気を燃焼室内に吸入させることができるスロットル弁18の開度(以下「目標スロットル開度」という)DTを図2に示されているマップから機関回転数Nと要求負荷Lとに基づいて読み出す。
そして、これと同時に、燃焼室内に吸入される空気の量(以下「吸気量」という)に応じて燃焼室内に供給すべきトータルの燃料量QTを算出する。そして、このトータルの燃料量QTのうち、ポート噴射弁11Aから噴射させるべき燃料量の割合RPを図3に示されているマップから要求負荷Lと内燃機関を冷却する冷却水の温度(この温度は、内燃機関の温度を代表するものであり、以下これを「冷却水温」という)TWとに基づいて読み出す。そして、ポート噴射弁11Aから噴射させるべき燃料の量(以下「ポート噴射用基準燃料量」という)QPbを次式1に従って算出すると共に、筒内噴射弁11Bから噴射させるべき燃料の量(以下「筒内噴射用基準燃料量」という)QCbを次式2に従って算出する。
QPb=QT×RP …(1)
QCb=QT×(1−RP) …(2)
QPb=QT×RP …(1)
QCb=QT×(1−RP) …(2)
そして、ポート噴射弁11Aからポート噴射用基準燃料量QPbの燃料を噴射させたときに吸気ポート7の壁面に付着する燃料の量(以下「ポート壁面付着燃料量」という)ΔQPを推定すると共に、筒内噴射弁11Bから筒内噴射用基準燃料量QCbの燃料を噴射させたときに燃焼室5の壁面(以下「筒内壁面」ともいう)に付着する燃料の量(以下「筒内壁面付着燃料量」という)ΔQCを推定する。そして、最終的に、ポート噴射弁11Aから噴射させるべき燃料の量QPを次式3に従って算出すると共に、筒内噴射弁11Bから噴射させるべき燃料の量QCを次式4に従って算出する。
QP=QPb+(ΔQP+ΔQC)×RI …(3)
QC=QCb+(ΔQP+ΔQC)×(1−RI) …(4)
QP=QPb+(ΔQP+ΔQC)×RI …(3)
QC=QCb+(ΔQP+ΔQC)×(1−RI) …(4)
ここで、上式3,4において、RIは、図4に示されているマップから冷却水温TWと要求負荷Lとに基づいて読み出される係数であって、本実施形態では、冷却水温TWが予め定められた温度(以下「所定温度」という)TWthよりも低く且つ要求負荷Lが予め定められた負荷(以下「所定負荷」という)Lthよりも大きい領域Xでは、「1」であって、その他の領域Yでは、「0」である。
これによれば、図4の領域Xでは、ポート噴射弁11Aから噴射させるべき燃料の量QPは、ポート噴射用基準燃料量QPbに、ポート壁面付着燃料量ΔQPと筒内壁面付着燃料量ΔQCとを加えた量となり、筒内噴射弁11Bから噴射させるべき燃料の量QCは、筒内噴射用基準燃料量QCbとなる。すなわち、本実施形態によれば、冷却水温TWが所定温度TWthよりも低く且つ要求負荷Lが所定負荷Lthよりも大きいときには、筒内噴射弁から噴射されて筒内壁面に付着した燃料が燃焼せずに微粒子となってしまいやすく、この場合、微粒子の発生を抑制することを優先させたほうが好ましいことから、筒内壁面に付着してしまう燃料の分も、ポート噴射弁から噴射させるようにしている。
一方、図4の領域Yでは、ポート噴射弁11Aから噴射させるべき燃料の量QPは、ポート噴射用基準燃料量QPbとなり、筒内噴射弁11Bから噴射させるべき燃料の量QCは、筒内噴射用基準燃料量QCbに、ポート壁面付着燃料量ΔQPと筒内壁面付着燃料量ΔQCとを加えた量となる。すなわち、本実施形態によれば、冷却水温TWが所定温度TWthよりも高く或いは要求負荷Lが所定負荷Lthよりも小さいときには、ポート噴射弁から噴射された燃料は、比較的、吸気ポート7の壁面に付着しやすいが、筒内噴射弁から噴射された燃料は、比較的、筒内壁面に付着しづらいことから、吸気ポート7の壁面に付着してしまう燃料の分も、筒内噴射弁から噴射させるようにしている。これによれば、基準燃料量に対して増量した分の燃料が壁面に付着しづらいので、燃焼室内に供給すべき量の燃料が燃焼室内に供給されることになる。
また、本実施形態では、冷却水温が比較的低く且つ要求負荷が比較的高いために、筒内噴射弁から噴射されて筒内壁面に付着した燃料が燃焼せずに微粒子となって燃焼室から排出されやすいときに、筒内噴射弁からの燃料噴射量を増量せずに、その分、ポート噴射弁からの燃料噴射量を増量している。したがって、本実施形態によれば、燃焼室での微粒子の発生を抑制することができ、或いは、燃焼室での微粒子の発生量を少ない量に維持することができる。
また、一般的に、筒内噴射弁から噴射された燃料よりも、ポート噴射弁から噴射された燃料のほうが壁面に付着しやすいが、本実施形態では、冷却水温が比較的低く且つ要求負荷が比較的高く、筒内噴射弁からの燃料噴射量をできるだけ多くしないほうが好ましいときにのみ、ポート噴射弁からの燃料噴射量を増量している。したがって、本実施形態によれば、全体として、壁面に付着する燃料の量を少ない量に維持することができる。
図5は、上述した実施形態に従って各燃料噴射弁から噴射させる燃料の量を決定するルーチンの一例を示している。図5のルーチンでは、まず初めに、ステップ10において、吸気量に基づいて燃焼室5内に供給すべきトータルの燃料量QTが算出される。次いで、ステップ11において、ポート噴射弁11Aから噴射させるべき燃料量の割合RPが図3に示されているマップから読み込まれる。次いで、ステップ12において、ポート噴射用の基準燃料量(ポート噴射弁11Aから噴射させるべき燃料の量)QPbが上式1に従って算出されると共に、筒内噴射用の基準燃料量(筒内噴射弁11Bから噴射させるべき燃料の量)QCbが上式2に従って算出される。
次いで、ステップ13において、ポート壁面付着燃料量ΔQPが推定されると共に、筒内壁面付着燃料量ΔQCが推定される。次いで、ステップ14において、現在の冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域X内にあるか否かが判別される。ここで、領域X内にあると判別されたときには、ステップ15において、最終的にポート噴射弁から噴射させるべき燃料の量QPが上式3に従って算出されると共に、最終的に筒内噴射弁から噴射させるべき燃料の量QCが上式4に従って算出される。すなわち、このステップ15では、結果的には、ポート噴射弁から噴射させるべき燃料の量QPbのみが増量補正されることになる。
一方、ステップ14において、現在の冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域X内にない、すなわち、図4の領域Y内にあると判別されたときには、ステップ16において、最終的にポート噴射弁11Aから噴射させるべき燃料の量QPが上式3に従って算出されると共に、最終的に筒内噴射弁11Bから噴射させるべき燃料の量QCが上式4に従って算出される。すなわち、このステップ16では、結果的には、筒内噴射弁から噴射させるべき燃料の量QCbのみが増量補正されることになる。
なお、上述した実施形態では、図4の領域Xでの係数RIを「1」とし、図4の領域Yでの係数RIを「0」としているが、例えば、図4の領域Xでの係数RIを「0.7」とすると共に図4の領域Yでの係数を「0.3」としたり、図4の領域Xでの係数RIを「0.7」とすると共に図4の領域Yでの係数を「0.4」としたりしてもよい。すなわち、図4の領域Xでの係数RIは、少なくとも、ポート噴射用の基準燃料量に対する増量分が筒内噴射用の基準燃料量に対する増量分よりも多くなるように設定されていればよく、また、図4の領域Yでの係数RIは、少なくとも、筒内噴射用の基準燃料量に対する増量分がポート噴射用の基準燃料量に対する増量分よりも多くなるように設定されていればよい。
したがって、こうした観点では、本発明は、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域X内にあるときには、ポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分よりも多くし、また、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域Y内にあるときには、筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分をポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分よりも多くするものであると言える。
また、上式3,4の代わりに、次式5,6を採用すると共に、図4の領域Xでの係数RIを、例えば、「1.2」とし、図4の領域Yでの係数RIを、例えば、「0.8」としてもよい。
QP=QPb+ΔQP×RI …(5)
QC=QCb+ΔQC+ΔQP×(1−RI) …(6)
すなわち、これによれば、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域X内にあるときには、ポート壁面付着燃料量ΔQPよりも多い量だけポート噴射弁からの燃料噴射量が増量され、ポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分と筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分との合計がポート壁面付着燃料量ΔQPと筒内壁面付着燃料量ΔQCとの合計となるように筒内壁面付着燃料量ΔQCよりも少ない量だけ筒内噴射弁からの燃料噴射量が増量されることになる。一方、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域Y内にあるときには、筒内壁面付着燃料量ΔQPよりも多い量だけ筒内噴射弁からの燃料噴射量が増量され、筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分とポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分との合計がポート壁面付着燃料量ΔQPと筒内壁面付着燃料量ΔQCとの合計となるようにポート壁面付着燃料量ΔQCよりも少ない量だけポート噴射弁からの燃料噴射量が増量されることになる。
QP=QPb+ΔQP×RI …(5)
QC=QCb+ΔQC+ΔQP×(1−RI) …(6)
すなわち、これによれば、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域X内にあるときには、ポート壁面付着燃料量ΔQPよりも多い量だけポート噴射弁からの燃料噴射量が増量され、ポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分と筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分との合計がポート壁面付着燃料量ΔQPと筒内壁面付着燃料量ΔQCとの合計となるように筒内壁面付着燃料量ΔQCよりも少ない量だけ筒内噴射弁からの燃料噴射量が増量されることになる。一方、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域Y内にあるときには、筒内壁面付着燃料量ΔQPよりも多い量だけ筒内噴射弁からの燃料噴射量が増量され、筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分とポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分との合計がポート壁面付着燃料量ΔQPと筒内壁面付着燃料量ΔQCとの合計となるようにポート壁面付着燃料量ΔQCよりも少ない量だけポート噴射弁からの燃料噴射量が増量されることになる。
したがって、こうした観点では、広くは、本発明は、両燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分の合計がポート壁面付着燃料量と筒内壁面付着燃料量との合計に等しくなるように、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域X内にあるときには、ポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分をポート壁面付着燃料量よりも多くすると共に筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を筒内壁面付着燃料量よりも少なくし、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域Y内にあるときには、筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を筒内壁面付着燃料量よりも多くすると共にポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分をポート壁面付着燃料量よりも少なくするものと言える。
また、必ずしも、両燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分の合計がポート壁面付着燃料量と筒内壁面付着燃料量との合計に等しくなっていなくてもよい。したがって、こうした観点では、広くは、本発明は、単に、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域X内にあるときには、ポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分をポート壁面付着燃料量よりも多くすると共に筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を筒内壁面付着燃料量よりも少なくし、冷却水温TWと要求負荷Lとの組合せが図4の領域Y内にあるときには、筒内噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を筒内壁面付着燃料量よりも多くすると共にポート噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分をポート壁面付着燃料量よりも少なくするものと言える。
1 機関本体
5 燃焼室
7 吸気ポート
10 点火栓
11A ポート噴射弁
11B 筒内噴射弁
5 燃焼室
7 吸気ポート
10 点火栓
11A ポート噴射弁
11B 筒内噴射弁
Claims (5)
- 吸気通路内に燃料を噴射する吸気通路燃料噴射弁と、筒内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁とを備え、燃料噴射弁から噴射された燃料の少なくとも一部が吸気通路の壁面または筒内壁面に付着する状態にあるときに少なくとも一方の燃料噴射弁から噴射する燃料の量を増量する内燃機関において、吸気通路燃料噴射弁から噴射された燃料のうち吸気通路の壁面に付着した燃料の量を吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する吸気通路噴射用基準増量分とし、筒内燃料噴射弁から噴射された燃料のうち筒内壁面に付着した燃料の量を筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する筒内噴射用基準増量分としたとき、機関温度が所定温度よりも低く且つ機関負荷が所定負荷よりも大きいときであって筒内燃料噴射弁から噴射された燃料が筒内壁面に付着する状態にあるときには吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記吸気通路噴射用基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記筒内噴射用基準増量分よりも少なくし、機関温度が上記所定温度よりも高く或いは機関負荷が上記所定負荷よりも小さいときであって吸気通路燃料噴射弁から噴射された燃料が吸気通路の壁面に付着する状態にあるときには筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記筒内噴射用基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記吸気通路噴射用基準増量分よりも少なくすることを特徴とする内燃機関。
- 一方の燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を対応する基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して他方の燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を対応する基準増量分よりも少なくするとき、両燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分の合計が上記吸気通路噴射用基準増量分と上記筒内噴射用基準増量分との合計に等しくなるように各燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を多くし或いは少なくすることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
- 吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記吸気通路噴射用基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記筒内噴射用基準増量分よりも少なくするときに、吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分が筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分よりも多くなるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関。
- 筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記筒内噴射用基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を上記吸気通路噴射用基準増量分よりも少なくするときに、筒内燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分が吸気通路燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分よりも多くなるようにすることを特徴とする請求項1〜3に記載の内燃機関。
- 一方の燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を対応する基準増量分よりも多くすると共にそれに対応して他方の燃料噴射弁からの燃料噴射量に対する増量分を対応する基準増量分よりも少なくするとき、少なくされる方の増量分が零とされ、多くされる方の増量分が上記吸気通路噴射用基準増量分と上記筒内噴射用基準増量分とを合計した量とされることを特徴とする請求項3または4に記載の内燃機関。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010144573A (ja) * | 2008-12-17 | 2010-07-01 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の燃料噴射制御装置 |
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