JP2007161018A - 車両用強度部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】センタフェイスダクトスペースを確保しつつ、強度部材としての剛性を確保する。
【解決手段】車幅方向に長手方向が伸びるように配置される強度部材2は、助手席側および運転席側サイド部17、18と、両者に挟まれたセンタ部19の3つのMgダイキャスト一体成形部品から構成される。これら3つの分割部品はフランジ部21a〜21dにおいてボルト締めされる。センタ部は、上下方向に偏平な矩形閉断面が長手方向に亘って形成されている。センタ部の断面積は左右のサイド部の断面積より小さく、かつ、各断面の一部が重複するように、下方にずれた位置に配置される。これにより、車幅方向の剛性を確保しつつ、センタ部上方の空間を広げることができ、この空間にセンタフェイスダクトを配置して、省スペース化を実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、インストルメントパネル内に配置される車両用強度部材に関する。
従来より、車両のインストルメントパネル(以下、インパネという)内には、ステアリングシャフトを支持するのに必要な強度を確保できるステアリングサポート機能を備えた強度部材(リインフォース)が、車幅方向に延び、取り付けブラケットやブレース部等により車体側に固定配置されている。
さらに、インパネ内には、空調ダクトのほか、ナビゲーション機器やオーディオ機器など他の車載機器も配置されるので、この空調ダクトと強度部材との干渉を避ける必要がある。
この干渉を避ける方法として、強度部材に空調ダクトを通すための開口部を設けるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−299429号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された強度部材構造では、特に車幅方向における中央部において、センタフェイスダクトを通すための大きなダクト開口部が車両前後方向に貫通する穴として設けられている。このため、強度部材としての重要な機能である前後方向の外力や側面方向からの外力に対する剛性を確保できない。
本発明は、上記点に鑑み、センタフェイスダクトスペースを確保しつつ、強度部材としての剛性を確保することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、インストルメントパネル(3)内部で長手方向が車幅方向(1)に伸びるように配置されるセンタ部(19、25a)とセンタ部の端部に結合される運転席側サイド部(18、25b、180)とを備えた強度部材(2、6、7)であって、センタ部(19、25a)は中空部材により構成され、この中空部材の長手方向に対して垂直な方向の断面が長手方向にわたって偏平形状の閉断面をなし、そのセンタ部(19、25a)の断面面積が、端部で結合される運転席側サイド部(18、25b、180)の同方向の断面の面積より小さことを第1の特徴とする。
偏平形状とは、断面形状が矩形であれば、縦横比の異なる長方形であり、円形であれば長径短径の比が異なる楕円状である。したがって、強度部材(2、6、7)のセンタ部(19、25a)断面をこの偏平形状とすることで、空調ダクト(15、16)と強度部材(2、6、7)との干渉を避けるために空調ダクト(15、16)を強度部材(2、6、7)のセンタ部(19、25a)内に通す必要がなく、センタ部(19、25a)の長辺側または長径側の外面に沿って空調ダクトを配置することにより、センタ部(19、25a)におけるスペース効率を低下させることなく空調ダクト(15、16)を配置することができる。
しかも、センタ部(19、25a)の断面を長手方向全体にわたって閉断面とし、かつ、この断面積を運転席側サイド部(18、25b、180)の同方向における断面積より小さくしているので、センタ部(19、25a)における剛性を低下させることがない。
なお、運転席側サイド部(18、25b、180)とは、右ハンドル車では右側座席前方のサイド部をいい、左ハンドル車では左側座席前方のサイド部をいう。また、運転席側サイド部に開口部がある場合は、その開口部を切る断面は、断面における開口端部間を直線近似した形状およびその面積をいう。
本発明は、センタ部(19、25a)の長手方向に対し垂直な方向の断面の一部が、運転席側サイド部(18、25b、180)との結合部において運転席側サイド部(18、25b、180)の同方向の断面の一部と重複して配置されていることを第2の特徴とする。
これにより、各断面が垂直方向においてずれを生ずるように配置されるとき、それらの断面の重複部分によって長手方向、すなわち車両の横方向の外力に対する剛性を向上させることができる。
本発明は、センタ部(19)と運転席側サイド部(18、180)との結合部において、それぞれに長手方向に補強リブ(61c、61d)が設けられたフランジ(21c、21d)が形成され、これらフランジ(21c、21d)を互いに突き当て結合することを第3の特徴とする。センタ部(19)と運転席側サイド部(18、180)との結合時、補強リブ(61c、61d)により長手方向の剛性を向上させることができる。
本発明は、センタ部(25a)と運転席側サイド部(25b)とが一体成形されていることを第4の特徴とする。すなわち、閉断面部をもつ長尺物、さらには、結合部における段付き部材であっても、スライドコアによる型抜きを用いたダイキャスト法により一体成形可能であり、これにより部品点数を減少することができる。
なお、運転席側サイド部(18、25b、180)にステアリング取り付け用のブラケット(23)を一体成形することができる。また、運転席側サイド部(18、25b、180)の車両取り付け側端部に、取り付けブラケット(22b)を一体成形することができる。このように運転席側サイド部(18、25b、180)に各種ブラケットを一体成形することは、容易であり、加工工数および部品点数を少なくすることができる。
さらに、センタ部(19、25a)に対して運転席側サイド部(18、25b、180)とは反対側に、すなわち助手席側に助手席側サイド部(17、170)をさらに設けることができる。この助手席側サイド部(17、170)は、運転席側サイド部(18、25b、180)と同様、長手方向端部においてセンタ部(19、25a)の長手方向端部と結合されるとともに、助手席側サイド部(17、170)の長手方向に対し垂直方向の断面の面積はセンタ部(19、25a)の同方向の断面の面積以上の大きさを有し、さらに、センタ部(19、25a)の垂直方向の断面の一部が、結合部位において助手席側サイド部(17、170)の垂直方向の断面の一部と重複させることができる。
なお、助手席側サイド部(17、170)の垂直方向の断面面積は、運転席側サイド部(18、25b、180)の垂直方向の断面面積よりも小さくすることができる。
また、運転席側および助手席側の各サイド部(180、170)の内部に、空調ダクト(29、28)を形成することができる。これにより、上述のようにセンタ部(19)における空調ダクト(15、16、26、27)との干渉を防止し、かつ、各サイド部(180、170)における空調ダクト(29、28)の収納の省スペース化が可能となる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図面に基づいて説明する。図1は、第1実施形態の強度部材2の正面図である。なお、図1中には、強度部材2の車両内における配置方向を矢印で示している。すなわち、紙面左右方向が車幅方向に相当し、右ハンドル車における右側を運転席側、左側を助手席側と称する。
第1実施形態の強度部材2は、3分割偏平リインフォースであり、分割可能な3つの部材、運転席側サイド部18、センタ部19および助手席側サイド部17からなる。これら3つの部材は、Mgダイキャストなどの軽金属一体成形部品で、それぞれ中空形状をなしている。
3つの部材は、車幅方向の右から、運転席側サイド部18、センタ部19および助手席側サイド部17の順に、隣接する部材間が締結されて、それぞれの長手方向が車幅方向に一致するように配置される。
運転席側サイド部18は、長手方向に対し垂直方向の断面が矩形の閉断面を形成する筒状部材である。なお、以下、この長手方向に対する垂直方向を、単に垂直方向といい、この垂直方向の断面を、単に断面という。
運転席側サイド部18の右側端部には車両側に取り付けるためのフランジ状のサイド取付部22bが形成され、左側端部には補強リブ61dが形成されたフランジ部21dが一体成形されている。補強リブ61dは、後述するセンタ部19との断面の非重複部位に、長手方向に延びるように形成されてフランジ21dと運転席側サイド部18の外壁との間の長手方向(横方向)の剛性を高めている。
また、運転席側サイド部18の外壁には、ステアリングシャフト(図示せず)を取り付けるためのブラケットであるステアリング取付部23が一体成形されている。すなわち、運転席側サイド部18には、長手方向に対して垂直方向に延びるステアリングシャフトが取り付けられるため、特に、この垂直方向の剛性を高める必要がある。この剛性を確保するためには、運転席側サイド部18の断面積をある程度大きくする必要がある。本実施形態では、運転席側サイド部18を、長手方向に亘って閉断面形状とすることにより、断面面積を比較的小さくして、必要な剛性を得ることができる。
助手席側サイド部17は、上記運転席側サイド部18とほぼ左右対称形状をなす、断面が矩形の閉断面を形成する筒状部材である。左側端部にフランジ状のサイド取付部22aが形成され、右側端部には補強リブ61aが形成されたフランジ部21aが一体成形されている。補強リブ61aは、補強リブ61dと同様、センタ部19との断面の非重複部位に、長手方向に延びるように形成されてフランジ21aと助手席側サイド部17の外壁との間の剛性を高めている。
なお、助手席側サイド部17の外壁には、助手席用エアバッグ(図示せず)を取り付けるためのエアバッグ取付部24が一体成形されている。
センタ部19は、長手方向において運転席側サイド部18と助手席側サイド部17とに挟まれる位置に配置される、矩形の閉断面を形成する筒状部材である。特に、このセンタ部19の断面形状は、縦横比が異なる偏平の矩形形状をなしている。本実施形態では、図1の正面図において、縦長さより奥行き方向の長さを長くした偏平断面形状としている。また、センタ部19の断面積は助手席側および運転席側のサイド部17、18の各断面積より小さくなっている。
センタ部19の長手方向(左右)両端部には、補強リブ61b、61cがそれぞれ形成されたフランジ部21b、21cが一体成形されている。また、センタ部19の下方には、強度部材2を車両に固定するための2つのブレース部20がセンタ部19と一体成形されている。
左側端部のフランジ部21bは助手席側サイド部17の右側端部のフランジ部21aとボルトなどにより締結され、右側端部のフランジ部21cは、運転席側サイド部18の左側端部フランジ部21dとボルトなどにより締結される。
ここで、各サイド部17、18とセンタ部19との上下方向の配置位置について説明する。図2(A)、(B)、(C)にはそれぞれ、図1における方向4から見た助手席側サイド部17のA−A断面、センタ部19のB−B断面、および運転席側サイド部18のC−C断面を、上下方向の基準位置である番線とともに示す。
本実施形態では、それぞれ上下方向の位置が同じ助手席側サイド部17および運転席側サイド部18に対して、センタ部19が下方にずれた位置に配置されている。このとき、センタ部19の断面の一部が、助手席側および運転席側のサイド部17、18の断面と重複するように配置される。
図2には、この上下方向における重複領域60がA〜C断面において示されている。強度部材2は長手方向に亘り筒状をなしており、センタ部19と両サイド部17、18とは、それらの結合部位21a〜21dにおいても、図2に示す重複領域60と同様に断面が重複している。この強度部材2の長手方向に亘る断面の重複により、車両側面方向からの外力に対する剛性を確保している。
なお、センタ部19のフランジ部21b、21cに設けた補強リブ61b、61cは、図1においてセンタ部19の上方側に長手方向に延びるように形成されて、フランジ21b、21cとセンタ部19の外壁との間の長手方向(横方向)の剛性を高めている。
ここで、本実施形態における強度部材2と空調ダクトや他の車載機器との組み付け状態を説明する。図3は、本実施形態における強度部材2に空調ダクト等を組み付けた状態を示す平面図であり、図4は図3の正面図である。また、図5は図4におけるX−X断面を示す。
インストルメントパネル3の内部にあって、強度部材2は、長手方向が車幅方向である左右方向1となるよう配置される。強度部材2の前方側には空調ユニット11が配置される。インストルメントパネル3の内部にはまた、空調ユニット11の上方にディスプレイ12等の車載機器が配置される。なお、強度部材2のセンタ部19の下方には、図示しないオーディオ機器等も配置される。
センタ部19の上方の空間に、空調ユニット11より空調ダクトとして助手席側サイドフェイスダクト13および運転席側サイドフェイスダクト14と、センタフェイスダクト15、16とが突き出して形成される。
助手席側および運転席側サイドフェイスダクト13、14は、センタ部19上方の空間から、左右に曲げられ、それぞれ助手席側および運転席側サイド部17、18の外壁に沿うように配設され、強度部材2の左右両端で車室方向(車両後方)に曲げられて開口する。センタフェイスダクト15、16は、センタ部19の上方の空間において車室方向に開口して配置される。
以上のように、本実施形態は、センタ部19を上下方向の長さを前後方向の長さより短くして偏平となる閉断面形状とし、さらに、このセンタ部19を左右のサイド部17、18より下方にずらして配置することにより、車幅方向に伸びて車両に固定される強度部材2として十分な剛性を確保しつつ、中央に位置するセンタ部19の上方の空間を比較的広く形成することができる。
したがって、センタフェイスダクト15、16などの空調ダクトとセンタ部19の強度部材との干渉を回避して、このセンタ部上方の空間に空調ダクトや他の車載機器を配置することができる。また、センタ部19の下方も、センタ部19の断面が前後方向長さに対して上下方向長さを短くした偏平形状であるため、他の車載機器を配置するのに十分な空間を確保することができる。このように、車両中央部における強度部材および空調ダクトの設計の自由度を向上することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。本第2実施形態は、上記第1実施形態とは、強度部材全体が2分割偏平リインフォースとして構成される点が異なり、他の構成は同じである。すなわち、上記第1実施形態では、強度部材は3分割されていたが、本第2実施形態では、強度部材においてセンタ部と運転席側サイド部とを一体成形して一部品のセンタサイド部とし、全体として2部品に部品点数を減らしたものである。
図6は、第2実施形態の強度部材6の正面図である。なお、図中、上記第1実施形態と同じ構成には、同一符号を付して説明を省略する。図6において、左側には第1実施形態と同じ助手席側サイド部17が配置され、中央部および右側にはセンタ部25aとサイド部25bとが一体成形されたセンタサイド部25が、長手方向を車幅方向となるよう配置されている。センタサイド部25の左端に設けられたフランジ部21bと助手席側サイド部17の右端に設けられたフランジ部21aとは、第1実施形態と同様、ボルト締めなどにより締結される。
センタ部25aの断面形状は、第1実施形態のセンタ部19と同じ上下方向に偏平形状の閉断面である。サイド部25bの断面形状は、第1実施形態の運転席側サイド部18と同じ矩形の閉断面である。これらセンタ部25aとサイド部25bは、ともに、上記第1実施形態と同様、図2に示すように、長手方向に亘って閉断面を形成し、また、センタ部25aの断面は、助手席側サイド部17およびサイド部25bの各断面と、上下方向に重複領域60を形成している。
なお、センタサイド部25においてセンタ部25aとサイド部25bとの結合部位に段差25cが形成されている。第2実施形態においても、センタサイド部25を、スライドコアを用いたMgダイキャスト部品として、ブレース部20やステアリング取付部23およびフランジ部21b、22bなどとともに一体成形することができる。
また、センタ部25aの外壁とサイド部25bの外壁との間には、第1実施形態と同様、長手方向に伸びる補強部材61c、61dがセンタサイド部25と一体形成され、これにより、特に横方向の剛性を増加している。
図7(a)に、第2実施形態における強度部材6に空調ダクト等を組み付けた状態を示す正面図、図7(b)に(a)におけるV−V断面を示す。第2実施形態における組み付け状態は、第1実施形態と同様、センタ部25aの上方の空間に、空調ユニット11より空調ダクトとして助手席側サイドフェイスダクト13および運転席側サイドフェイスダクト14と、センタフェイスダクト15、16とが突き出して形成される。
さらに、助手席側および運転席側サイドフェイスダクト13、14は、センタ部25aの上方の空間から、左右に曲げられ、それぞれ助手席側サイド部17および運転席側のサイド部25bの外壁に沿うように配設され、強度部材6の左右両端で車室方向(車両後方)に曲げられて開口する。センタフェイスダクト15、16は、センタ部25aの上方の空間において車室方向に開口して配置される。
このように、第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第2実施形態では、センタ部25aとサイド部25bとを一体成形しているので、強度部材6としての部品点数を第1実施形態に比べ2/3に減少でき、また部材間の締結の際ボルトなどの数や、締結作業工数を削減することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。本第3実施形態は、第1実施形態と同様3分割部品を備えているが、両サイド部の内部に空調ダクトを形成した、ダクト内包リインフォースとしている点が異なる。
図8は、第3実施形態の強度部材7の正面図である。なお、図中、上記第1、第2実施形態と同じ構成には、同一符号を付して説明を省略する。図8において、第3実施形態の強度部材7は、左側に助手席側ダクト内包サイド部170、中央に第1実施形態と同じセンタ部19、右側に運転席側ダクト内包サイド部180が、それぞれの長手方向が車幅方向となるよう配置されている。
助手席側ダクト内包サイド部170の右端に一体成形されたフランジ部21aとセンタ部19の左端のフランジ部21bとの間、および、センタ部19の右端のフランジ部21cと運転席側ダクト内包サイド部180の左端に一体成形されたフランジ部21dとの間は、ともに第1実施形態と同様、ボルト締めにより締結される。
センタ部19の断面形状は、第1実施形態と同様上下方向に偏平形状の閉断面である。これに対して、運転席側ダクト内包サイド部180および助手席側ダクト内包サイド部170の各断面形状は、基本的に、第1実施形態の運転席側および助手席側サイド部18、17と同じ矩形の閉断面である。
ただし、後述するように、ボルト締めされるフランジ部21c、21dおよび21a、21bにおいては、空調ダクトを通す開口が設けられるため、運転席側および助手席側ダクト内包サイド部180、170上方に広い閉断面181、171が形成されている。また、運転席側および助手席側ダクト内包サイド部180、170のそれぞれの右側端部および左側端部には、ダクト開口部140、130が設けられている。
方向4から見た強度部材7の長手方向各部J〜Nにおける断面を、図9に示す。第3実施形態では、助手席側ダクト内包サイド部170および運転席側ダクト内包サイド部180はともに、内部のスペースを、後述するようにセンタ部19において空調ユニット11より突き出して形成された助手席側および運転席側へのサイドつなぎダクト26、27に接続される空調ダクト通路として使用している。このため、図9には強度部材7の閉断面の内壁面にリインフォース内ダクト28、29が形成されている状態が示されている。
図9において、センタ部19の断面(L断面)は、第1および第2実施形態と同様、長手方向に亘って上下方向に偏平な閉断面を形成している。一方、運転席側および助手席側ダクト内包サイド部180、170の断面は、ダクト開口部140、130を除き長手方向に亘りセンタ部19の断面積より大きい面積の矩形閉断面が形成されている。
そして、第1および第2実施形態と同様に、センタ部19の断面の一部が運転席側および助手席側ダクト内包サイド部180、170の断面と重複領域60を形成するように、センタ部19がこれら運転席側および助手席側ダクト内包サイド部180、170より下方にずれた位置に配置される。
また、運転席側および助手席側ダクト内包サイド部180、170の内部には、断熱材料を用いたリインフォース内ダクト29、28が形成されている。このリインフォース内ダクト29、28は、各ダクト内包サイド部180、170内に左右端部側まで形成され、左右端部の車室側(車両後方側)に設けられたダクト開口部140、130より車室側へ開口部14a、13aが形成されている。
図10は、第3実施形態における強度部材7に空調ダクト等を組み付けた状態を示す平面図であり、図11は図10の正面図である。なお、図11におけるX−X断面は、上記図5と同様である。
第3実施形態においても、上記第1および第2実施形態と同様、センタ部19の上方の空間に、空調ユニット11より空調ダクトとして助手席側へのサイドつなぎダクト26および運転席側へのサイドつなぎダクト27と、センタフェイスダクト15、16とが突き出して形成される。
助手席側サイドつなぎダクト26は、フランジ部21b、21aに設けられた開口より助手席側ダクト内包サイド部171の内部のリインフォース内ダクト28に接続される。助手席側ダクト内包サイド部170の左端のダクト開口部130より助手席側サイドフェイスダクト13aが車室側に突き出るように開口している。
同様に、運転席側サイドつなぎダクト27は、フランジ部21c、21dに設けられた開口より運転席側ダクト内包サイド部181の内部のリインフォース内ダクト29に接続される。運転席側ダクト内包サイド部180の右端のダクト開口部140より運転席側サイドフェイスダクト14aが車室側に突き出るように開口している。
このように、第3実施形態においては、左右のサイドフェイスダクト13a、14bを、強度部材7の助手席側および運転席側ダクト内包サイド部170、180内にリインフォース内ダクト28、29を形成することにより収納するので、両ダクト内包サイド部170、180の省スペース化を図ることができる。
また、第1および第2実施形態と同様、センタ部19を偏平閉断面として下方にずらして配置することにより、センタ部19の上部空間を広げて、ここに空調ダクト15、16、26、27を配置することにより中央部での省スペース化を可能としている。
なお、第3実施形態では両ダクト内包サイド部170、180にダクト開口部130、140を設けている。すなわち、両ダクト内包サイド部170、180は、ダクト開口部130、140以外の部位では長手方向に亘って閉断面としているが、ダクト内包ダクト部170、180でのみ開断面となっている。しかし、開口端を直線近似した開断面の断面積や開口部130、140付近の構造の設計により十分な剛性を確保することができる。
(他の実施形態)
(a)上記第1および第2実施形態では、助手席側にも補強部材としての助手席側サイド部17を設けた例を示したが、これに限らず補強部材の設計に応じて、助手席側の補強部材を省略して、補強部材をセンタ部19および運転席側サイド部18のみにより構成してもよい。
(b)上記各実施形態の、補強部材2、6、7の各部の断面は矩形のものを示したが、これに限らない。例えば、センタ部19は偏平形状としての楕円などでもよく、また、サイド部17、18、170、180は円形でもよい。
(c)上記各実施形態のセンタ部19は、前後方向長さに対して上下方向長さが短い偏平形状のものを示したが、空調ダクトや他の車載機器の配置に応じて、上下方向長さより前後方向長さを短くした偏平形状としてもよい。
(d)上記各実施形態における左右のサイド部17、18、25b、170、180は、いずれもMgダイキャストなどの軽金属一体成形部品により構成した例を示したが、これに限らない。例えば、3分割される第1および第3実施形態においては、左右のサイド部17、18、170、180は鋼などのプレス成形品にブラケットを溶接したものでもよい。
(e)上記第1ないし第3実施形態では、各センタ部19、25aは2つのブレース部20を有した例を示しているが、このブレース部20は車両側の強度要件により、一方または両方を省略しても良い。
(f)上記第1ないし第3実施形態では、各助手席側サイド部17、170はそれぞれ運転席側サイド部18、25b、180とほぼ左右対称形状としたが、車両側の強度要件により、必ずしも対称形状である必要はなく、センタ部19、25aの閉断面の面積と同等以上の面積を有し、かつセンタ部19、25aの閉断面部と重なる部位を有すればよい。また、この助手席側サイド部17、170は必ずしも閉断面形状を有する必要はなく、開断面でも良い。
第1実施形態の強度部材の正面図である。 (A)、(B)、(C)は、それぞれ、図1および図6におけるA−A断面、B−B断面、C−C断面を示す図である。 第1実施形態における強度部材に空調ダクト等を組み付けた状態を示す平面図である。 図3の正面図である。 図4および図11におけるX−X断面を示す図である。 第2実施形態の強度部材の正面図である。 (a)は第2実施形態における強度部材に空調ダクト等を組み付けた状態を示す平面図であり、(b)は(a)におけるV−V断面を示す図である。 第3実施形態の強度部材の正面図である。 図8における各部の断面を示す図である。 第3実施形態における強度部材に空調ダクト等を組み付けた状態を示す平面図である。 図10の正面図である。
符号の説明
2、6、7…強度部材(リインフォース)、13、14…サイドフェイスダクト、
15、16…センタフェイスダクト、17…助手席側サイド部、
18…運転席側サイド部、19…センタ部、21a〜21d…フランジ部、
22a、22b…サイド取付部、23…ステアリング取付部、
24…エアバッグ取付部、25…センタサイド部、25a…センタ部、
25b…サイド部、25c…段差部、26、27…サイドつなぎダクト、
28、29…リインフォース内ダクト、130、140…ダクト開口部、
170…助手席側ダクト内包サイド部、180…運転席側ダクト内包サイド部、
60…重複領域、61a〜61d…補強リブ。

Claims (8)

  1. インストルメントパネル(3)内部で長手方向が車幅方向(1)に伸びるように配置される車両用強度部材であって、
    中空部材により構成され前記中空部材の長手方向が前記車幅方向に一致するよう前記車幅の中央部に配置されるセンタ部(19、25a)と、前記センタ部の前記長手方向端部に結合され運転席側に配置される運転席側サイド部(18、25b、180)とを備え、
    前記センタ部(19、25a)の前記長手方向に対し垂直方向の断面は、前記長手方向にわたって偏平形状の閉断面を形成し、かつ、前記センタ部(19、25a)の前記垂直方向の断面の面積は、前記運転席側サイド部(18、25b、180)の前記垂直方向の断面の面積より小さいことを特徴とする車両用強度部材。
  2. 前記センタ部(19、25a)の前記垂直方向の断面の一部が、前記結合部位において前記運転席側サイド部(18、25b、180)の前記垂直方向の断面の一部と重複していることを特徴とする請求項1に記載の車両用強度部材。
  3. 前記センタ部(19)の前記結合部の端部と前記運転席側サイド部(18、180)の前記結合部の端部とには、それぞれ前記長手方向に補強リブ(61c、61d)が設けられたフランジ(21c、21d)が形成され、前記各フランジ(21c、21d)が互いに突き当て結合されることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用強度部材。
  4. 前記センタ部(25a)と前記運転席側サイド部(25b)とは一体成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用強度部材。
  5. 前記運転席側サイド部(18、25b、180)には、ステアリング取り付け用のブラケット(23)が一体成形されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用強度部材。
  6. 前記運転席側サイド部(18、25b、180)の車両取り付け側端部には取り付けブラケット(22b)が一体成形されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用強度部材。
  7. 助手席側に配置される助手席側サイド部(17、170)をさらに備え、前記助手席側サイド部(17、170)は前記長手方向端部において前記センタ部(19、25a)の前記長手方向端部と結合されるとともに、前記助手席側サイド部(17、170)の前記長手方向に対し垂直方向の断面の面積は前記センタ部(19、25a)の前記垂直方向の断面の面積以上の大きさを有し、かつ、前記センタ部(19、25a)の前記垂直方向の断面の一部が、前記結合部位において前記助手席側サイド部(17、170)の前記垂直方向の断面の一部と重複していることを特長とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の車両用強度部材。
  8. 前記運転席側サイド部(180)と前記助手席側サイド部(170)とにおいて、前記各断面の内部に空調ダクト(29、28)が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の車両用強度部材。
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