JP2007159709A - 揺動椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートの揺れを適正な範囲内に制限することのできる乳幼児用揺動椅子を提供する。
【解決手段】本発明のバウンサー1は、使用者が着座するシート2を含む座部3と、床面に載置される脚部5と、前記座部3と前記脚部5とを連結する弾性部材6とを備え、前記座部3を下方に押し下げて前記弾性部材6を弾性変形させることによって前記座部3を前記脚部5に対して揺動させるバウンサー1において、前記座部3が、前記シート2の裏面よりも下方に延びる揺動制限部材21を備える。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のバウンサー1は、使用者が着座するシート2を含む座部3と、床面に載置される脚部5と、前記座部3と前記脚部5とを連結する弾性部材6とを備え、前記座部3を下方に押し下げて前記弾性部材6を弾性変形させることによって前記座部3を前記脚部5に対して揺動させるバウンサー1において、前記座部3が、前記シート2の裏面よりも下方に延びる揺動制限部材21を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は揺動椅子に関し、特にバウンシングする乳幼児用揺動椅子に関する。
一般に、ベビーバウンサーと呼ばれる乳幼児用揺動椅子は、乳幼児が座るシートを備え、当該シートの下面には、棒状の弾性部材が取り付けられている。そして弾性部材はシートの下面からシートの前方に延びて下方に湾曲した後、再度シートの下方へと湾曲して床面と接する脚部を構成している。そしてシートの後部を下に押すことによって弾性部材が撓み、その反発力によってシートが揺れるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
株式会社カトージ、 デジタルカタログ、[online]、[平成17年10月13日検索]、インターネット、<http://www.katoji.co.jp/dpm/katoji.html>
しかし、このような揺動椅子の場合、シートを押し下げる加減が難しく、押し下げる量が多すぎると、乳幼児が快適と感じる範囲を超えてシートが揺れてしまうという問題がある。そこで本発明は、シートの揺れを適正な範囲内に制限することのできる乳幼児用揺動椅子を提供することを目的とする。
本発明の揺動椅子(1)は、使用者が着座するシート(2)を含む座部(3)と、床面(4)に載置される脚部(5)と、前記座部(3)と前記脚部(5)とを連結する弾性部材(6)とを備え、前記座部(3)を下方に押し下げて前記弾性部材(6)を弾性変形させることによって前記座部(3)を前記脚部(5)に対して揺動させる揺動椅子(1)において、前記座部(3)が、前記シート(2)の裏面よりも下方に延びる揺動制限部材(21)を備えることにより上述した課題を解決する。
これによると、座部を下方に押し下げた場合に、シートが床面に接するより前に揺動制限部材が床面に当接する。従って、シートがそれよりも下がることがなく、シートの揺れの範囲を制限することができる。
また、本発明の揺動椅子(1)の一形態において、前記揺動制限部材(21)は、前記シート(2)の裏面と所定の距離離間して横方向に延びる湾曲した棒状部材であってもよい。これによると、簡単な構造の揺動制限部材を提供することができる。
更に、本発明の揺動椅子(1)の一形態において、前記揺動制限部材(21)の両端部に複数の調整孔(21a)が設けられ、前記座部(3)が、前記シート(2)の上方を囲み且つ前記シートと連結しているフレーム(8)と、前記フレーム(8)の両側部から延びる、側面に挿入孔(22a)が設けられた2本の円筒部材(22)と、前記円筒部材(22)に前記揺動制限部材(21)の両端をそれぞれ挿入し、前記挿入孔(22a)と前記複数のいずれかの調整孔(21a)との位置を合わせてピン部材(23a)を挿入することによって、前記揺動制限部材が前記シートの裏面より下方に延びる長さが調整可能な長さ調整機構(23)と、を備えてもよい。
例えば、重い乳幼児を乗せた場合に適切な範囲に揺動を制限する揺動制限部材が取り付けられた揺動椅子に軽い乳幼児を乗せた場合、釣合いの位置は重い乳幼児を乗せた場合より高い。この状態で揺動制限部材が床面に接触するまで座部を湾曲させると、揺動の範囲が大きくなりすぎる。しかし本形態によると、揺動制限部材の長さが調整可能であるため、このような場合に揺動制限部材を長くすることができ、揺動範囲を所定の範囲に制限することができる。また、その長さの調整は、挿入孔といずれかの調整孔との位置を合わせてピン部材を挿入するという容易な作業によって行うことができる。
本発明の揺動椅子(1)の一形態において、前記弾性部材(6)が弾性を有する棒状部材を折り曲げて形成されたものであり、前記脚部(5)に対して前記弾性部材(6)を所定の角度で保持する角度保持部材(16)を備えていてもよい。また、前記角度保持部材(16)が、前記所定の角度を複数の角度から選択することのできる角度調整機構(16a,16b,16c)を備えていてもよい。これによると、棒状部材で形成された弾性部材の脚部に対する角度、すなわちシートの脚部に対する角度も調整でき、適宜乳幼児の体重等の諸条件に合わせて角度を変更することができる。
また、本発明の揺動椅子(1)の一形態において、前記弾性部材(6)と前記角度保持部材(16)との係合を解除し、前記シート(2)を前記脚部(5)の間に挟み込むことにより、折りたたみ状態とすることができるようにしてもよい。これによると、非使用時には、揺動椅子を折りたたんで収納することができる。
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
以上、説明したように本発明によれば、揺動制限部材が設けられているため、座部を下方に押し下げた際に弾性部材がシートよりも先に床面に接し、揺動の範囲を所定の範囲に制限することができ、シートの揺動を適正な範囲に制限することができる。従って、揺動椅子に乳幼児を乗せて揺らす際に、座部を押し下げる量を気にすることなく、常に一定の揺動範囲で揺動椅子を揺動させることができる。
図1は、本発明の揺動椅子の一形態である乳幼児用バウンサーの斜視図である。このバウンサー1は、乳幼児が座るシート2を備える座部3と、床面4に載置される脚部5とを備え、座部3と脚部5とは弾性部材であるばね部材6で連結されている。
座部3は、上述のようにシート2を備え、そのシート2は、乳幼児の下半身を支える座席2aと上半身を支える背もたれ2bとからなる。また、座席2aの前端は、乳児の足が当たっても痛くないように滑らかに下方に湾曲している。
また、座部3は、更にシート2の上方を囲むフレーム8を備え、そのフレーム8は、前部U字形部材8aと、後部U字形部材8bと、その両者を連結する連結部9とからなる。そして前部U字形部材8aの前端はシート2の前端に連結され、後部U字形部材8bの後端はシート2の後端の上方まで延びている。実際の使用時において、シート2には柔らかな布製のカバー(図示せず)が被せられる。そしてカバーの端部は袋部に形成されて、その袋部に前部U字形部材8aと後部U字形部材8bとが挿通されることにより、シート2がフレーム8に支えられる。
図2(a)はバウンサー1の前側面図であり、図2(b)はバウンサー1の前部を斜め後から見た斜視図である。図1及び図2に示したように連結部9の前端の、前部U字形部材8aが挿入された部分の下の部分には、弾性部材であるばね部材6の端部が挿入されている。ばね部材6は、弾性を有する1本の棒状部材をコの字状に曲げて両側部6aと前部6bとを形成し、更に前部6bの中央を内側に折り曲げて突出部6cを設けたものである。また突出部6cは図2(a)に示したように両側部6aに対して所定の角度αだけ下を向いている。
脚部5は、図1で示したように、U字部11と、U字部11の前方に取り付けられた前カバー12を備える。前カバー12の上部には、調整孔13aを有する隆起部13が設けられている。そして調整孔13aに、上述のばね部材6の突出部6cの両側の前部6bが挿通されて、ばね部材6が前カバー12に固定されている。更に、前カバー12の後部12aは前方に窪んでおり、その後部12aの両端を跨いで上方に湾曲した連結棒14が取り付けられている。
連結棒14の中央部には、図2で示したように外形が略楕円形をした部材であって、長手方向の一端には孔16aが設けられた角度保持部材16が挿通されている。また内部には、角度調整機構である3つの溝16b,16c,16dが設けられている。そして、その3つのいずれかの溝にばね部材6の突出部6cを嵌め込むことによってフレーム8及びシート2を含む座部3の脚部5に対する角度を所定の角度で保持することができ、またその所定の角度は挿し込む溝の位置によって調整可能となっている。図2はその一番上の溝16bに突出部6cを嵌め込んだ状態を示したものである。
図3は溝の位置による座部3の傾きを示したもので、図3(a)は図2と同様に一番上の溝16bに突出部6cを嵌め込んだ状態を示したものであり、図3(b)は中央の溝16cに突出部6cを嵌め込んだ状態を示したものであり、図3(c)は一番下の溝16dに突出部6cを嵌め込んだ状態を示したものである。
図1に戻り、脚部5は更に、U字部11の幅と略同じ幅に離間された2本の縦棒部材18aの中央部に1本の横棒部材18bを架けてH形に形成した揺動停止部材18を備える。この揺動停止部材18の縦棒部材18a一端はU字部11の側部に設けられた取付具19に図中βの角度で枢動可能に取り付けられている。図1〜図3は、この揺動停止部材18を使用していない揺動可能状態を示した図で、前カバー12の両側部に設けられた収納溝12bに揺動停止部材18の一端が嵌め込まれている。
一方、図4は揺動停止部材18を用いてバウンサー1がバウンシング運動をしないように固定された状態を示した図である。図4(a)は固定状態のバウンサー1の前側面図、図4(b)は固定状態のバウンサー1を斜め後方より見た図である。このように、連結部9の下端に揺動停止部材18の一端18aを挿し込むことによりフレーム8が固定され、シート2の揺動が防止される。
再度図1に戻ると、座部3は、連結部9の後下部から長さ調整機構23を介してシート2の裏面を通り当該裏面よりも下に延びる揺動制限部材21を更に備える。図5は、その揺動制限部材21と連結部9との連結部分の拡大断面図である。図5(a)で示したように、連結部9の後下部には穴9aが設けられている。穴9aには、側面に挿入孔22aが設けられた所定長さの円筒部材22が挿入されている。長さ調整機構23は、円筒部材22の挿入孔22aが設けられた部分の外周に取り付けられており、内部にピン部材23aを備え、ピン部材23aの頭部はレバー23bで覆われ、レバー23bを押すとピン部材23aが挿入孔22aに挿入された図5(a)の状態となり、レバー23bを引くとピン部材23aが挿入孔22aから抜けた図5(b)の状態となる。
図5及び図4(b)に示したように、揺動制限部材21は、棒状部材を湾曲させたものであり、両端には複数の調整孔21aが設けられ、その両端は円筒部材22に挿入されている。そして、図5(b)に示したように長さ調整機構23のレバー23bを上げてピン部材23aを持ち上げ、揺動制限部材21をシート2から離れる方向Aに引き、円筒部材22の挿入孔22aと揺動制限部材21の適切な調整孔21aとを一致させてレバー23bを押し、ピン部材23aを挿入孔22aと調整孔21aとの両方に貫通させることによって、揺動制限部材21がシート2の後方に突き出す長さを長くすることができる。また逆に、揺動制限部材21をシート2に近づく方向Bに押して、円筒部材22の挿入孔22aと揺動制限部材21の適切な調整孔21aとを一致させて、レバー23aを押してピン部材23aを挿入孔22aと調整孔21aとの両方に貫通させることによって、揺動制限部材21がシート2の後方に突き出す長さを短くすることができる。
図6は、バウンサー1の収納時の状態を示したものである。ばね部材6の突出部6cを角度保持部材16の溝から外し、ばね部材6と角度保持部材16との係合が解除されている。また揺動制限部材21は最も短く収納されている。そして座部3が脚部5の方に倒れ、揺動制限部材21が脚部5より更に突き出てU字部11の間に挟み込まれている。
次に、本形態のバウンサー1の使用方法について説明する。まず、図7(a)で示した状態で乳幼児(図示せず)をシート2に乗せる。そうすると図7(b)で示したようにばね部材6が撓んでシート2が所定の位置xで釣り合う。この状態でフレーム8を図中Cで示したように下方に押すと、ばね部材6が更に撓む。そしてシート2が床面4に接触する前に、図7(c)に示したように揺動制限部材21が床面4と接触するためシート2は位置yよりも下がることはない。そして手を離すと、バウンサー1は図7(b)のシート2の位置である位置xを中心として角度γの範囲で揺動する。
図8は図7で示した場合よりも軽い乳幼児を乗せた場合を示した図である。この場合、ばね部材6の撓みは少なく、図7(b)の状態よりもシート2の高さが高い図8(a)の位置が釣合いの位置である。この位置から、フレーム8を下に押すと、揺動制限部材21が床面4に接するまでにフレーム8が下がる距離は図7の場合よりも大きくなる。この状態で揺動を開始すると、揺れの範囲は図8(a)においてγ’で示す広い範囲となり、乳幼児にとって揺れが激しすぎる可能性がある。この場合は、図5で示したようにピン部材23aを持ち上げて図8(b)で示した位置まで揺動制限部材21を引き伸ばす。そうすると、フレーム8を下方に押して床面4に接触するまでの距離は適正な距離となり、揺れの範囲も、図8(b)で示した適正な範囲γとなる。
バウンシングを停止させる場合は、図4で示したように揺動停止部材18の前方を持ち上げて連結部9の下部に挿し込み、揺動停止部材18によってフレーム8と脚部5との間を固定とする。
また、バウンサー1を収納する場合は、図6で示したように、揺動停止部材18が前カバー12の収納溝12bに収納された状態で、ばね部材6の突出部6cを角度保持部材16の溝から外す。そして長さ調整機構23のレバー23bを引いて揺動制限部材21を最も短く収納し、図示したように座部3を脚部5の方に倒して、揺動制限部材21を脚部5より更に下方に突き出させてU字部11の間に挟み込む。これによって、バウンサー1をコンパクトに折りたたむことができる。
本形態によると、座部3を下方に押し下げた場合に、シート2が床面に接するより前に揺動制限部材21が床面4に当接する。従って、シート2がそれ以上下がることがなく、シート2の揺れの範囲を所望の範囲γに制限することができる。また、乳幼児の体重により釣合いの位置が異なった場合も、揺動制限部材21の長さが調整可能であるため、釣合いの位置にかかわらず揺動範囲を所定の範囲γに制限することができる。
以上、本発明の揺動椅子の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば弾性部材は、湾曲させた棒状部材に限定されず、コイルばね等であってもよい。また、揺動椅子は乳幼児用に限定されず、大人用のものであってもよい。更に、本形態では、シートの周りに設けられたフレームと脚部とを連結したが、これに限定されず、シートと脚部とを直接弾性部材で連結してもよい。
1 バウンサー(揺動椅子)
2 シート
3 座部
4 床面
5 脚部
6 弾性部材(ばね部材)
16 角度保持部材
16a,16b,16c 角度調整機構
21 揺動制限部材
22 円筒部材
22a 挿入孔
23 長さ調整機構
23a ピン部材
2 シート
3 座部
4 床面
5 脚部
6 弾性部材(ばね部材)
16 角度保持部材
16a,16b,16c 角度調整機構
21 揺動制限部材
22 円筒部材
22a 挿入孔
23 長さ調整機構
23a ピン部材
Claims (6)
- 使用者が着座するシートを含む座部と、床面に載置される脚部と、前記座部と前記脚部とを連結する弾性部材とを備え、前記座部を下方に押し下げて前記弾性部材を弾性変形させることによって前記座部を前記脚部に対して揺動させる揺動椅子において、
前記座部が、前記シートの裏面よりも下方に延びる揺動制限部材を備えていることを特徴とする揺動椅子。 - 前記揺動制限部材が、前記シートの前記裏面と所定の距離離間して横方向に延びる湾曲した棒状部材であることを特徴とする請求項1に記載の揺動椅子。
- 前記揺動制限部材の両端部に複数の調整孔が設けられ、前記座部が、前記シートの上方を囲み且つ前記シートと連結しているフレームと、前記フレームの両側部から延びる、側面に挿入孔が設けられた2本の円筒部材と、前記円筒部材に前記揺動制限部材の両端をそれぞれ挿入し、前記挿入孔と前記複数のいずれかの調整孔との位置を合わせてピン部材を挿入することによって、前記揺動制限部材が前記シートの裏面より下方に延びる長さを調整可能な長さ調整機構と、を備えていることを特徴とする請求項2に記載の揺動椅子。
- 前記弾性部材が、弾性を有する棒状部材を折り曲げて形成されたものであり、前記脚部に対して前記弾性部材を所定の角度で保持する角度保持部材を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の揺動椅子。
- 前記角度保持部材が、前記所定の角度を複数の角度から選択可能な角度調整機構を備えていることを特徴とする請求項4に記載の揺動椅子。
- 前記弾性部材と前記角度保持部材との係合を解除し、前記シートを前記脚部の間に挟み込むことにより、折りたたみ状態とすることが可能な請求項4又は5に記載の揺動椅子。
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