JP2007158162A - 光電変換装置およびその製造方法 - Google Patents

光電変換装置およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】集光ロスを低減し、結晶半導体粒子の光の利用効率を向上させるとともに、導電性基板と結晶シリコン粒子とを前記導電性基板全体に均一に接合でき、低コストに製造可能な高性能で信頼性の高い光電変換装置およびその製造方法を提供することである。
【解決手段】少なくとも導電性基板11と光電変換を行う複数個の結晶半導体粒子12とからなる光電変換装置において、前記結晶半導体粒子12は、該結晶半導体粒子12の高さが前記導電性基板11の一主面の中央部から端部に向かって順に低く接合されている光電変換装置である。また、前記導電性基板11の一主面に複数個の結晶半導体粒子12を接合する工程において、前記複数個の結晶半導体粒子12を前記導電性基板11の前記一主面に押圧する際に、前記導電性基板11の前記一主面の中央部における圧力を端部における圧力よりも大きくした光電変換装置の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光発電に使用される光電変換装置に関し、特に結晶半導体粒子を用いた光電変換装置の製造方法および光電変換装置に関する。
従来より、太陽電池等の光電変換装置は、光電変換効率(以下「変換効率」ともいう)等の性能面での効率の良さ、資源の有限性への配慮、あるいは製造コストの低さ等といった市場ニーズを捉えて開発が進められている。太陽電池の光電変換材料としては、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンの大きなバルクを切断して基板を作製して用いている。しかしながら、この方法では、切断ロスが多いという点で省資源の点で問題がある。このことから、今後の市場において有望な光電変換装置の一つとして、結晶シリコン粒子を用いた光電変換装置が注目を浴びている。
結晶シリコン粒子を作製するための原料としては、例えば単結晶シリコンを粉砕した結果として発生するシリコンの微小粒子や、流動床法で気相合成された高純度シリコン等が用いられている。これらの原料から結晶シリコン粒子を作製するには、それらの原料をサイズあるいは重量によって分別した後に、赤外線照射や高周波誘導加熱を用いて容器内で溶融し、その後粒状として自由落下させる方法(例えば、特許文献1、2を参照)、また同じく高周波プラズマを用いる方法(例えば、特許文献3を参照)によって行う。
また、球状シリコンとアルミニウム箔との接続において高温加圧法で接合できること(特許文献4参照)、また、シリコンウエハの裏面電極にアルミニウム電極を用いたときはアルミニウム電極中に多数の気孔部を導入しないと割れやすくなること(特許文献5参照)、といった報告がある。
国際公開第99/22048号パンフレット 米国特許第4188177号明細書 特開平5−78115号公報 米国特許第4451968号明細書 特開2004−235267号公報
しかしながら、特許文献4に示すような接続方法では、アルミニウムとシリコンとの組み合わせによるp+層を形成してBSF(Back Surface Field)効果による太陽電池の変換効率の向上を達成することはできない。
また、特許文献5に記載された、多結晶シリコン基板の裏面にアルミニウムペーストを塗布し焼成する方法では、アルミニウムとシリコンの共晶点(共晶温度:577℃)より高い700℃以上で焼成している。このことにより、多結晶シリコン基板とその裏面に形成されるアルミニウム層との間にシリコンリッチな共晶部を形成した後、固相成長によりアルミニウムリッチなp+のシリコン層が析出され、その層厚を厚く形成することができる。しかしながら、シリコン粒子をアルミニウムの基板上に接合するタイプの光電変換装置においては、シリコン粒子をアルミニウムの基板上に接合する際に共晶点より高く加熱しても、アルミニウムの基板からアルミニウムが多く共晶部に供給されて、シリコンリッチな共晶部を形成することができない。このため、シリコン粒子およびアルミニウムの基板を用いた光電変換装置においては、変換効率を向上させるp+層による良好なBSF効果が得られないという問題があった。
一方、導電性基板上に多数の結晶シリコン粒子を接合した光電変換装置では、従来より、斜めからの入射光に対して、導電性基板の最端部の結晶シリコン粒子だけが大きく受光し、それにより隣接する結晶シリコン粒子に影が形成され集光ロスが生じるといった問題があった。
本発明の課題は、集光ロスを低減し、結晶半導体粒子の光の利用効率を向上させるとともに、導電性基板と結晶半導体粒子とを前記導電性基板全体に均一に接合でき、低コストに製造可能な高性能で信頼性の高い光電変換装置およびその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、結晶半導体粒子を導電性基板の中央部から端部に向かって結晶半導体粒子の高さが低くなるよう配設することにより、効率のよい受光が可能となって電力ロスを低減でき、また導電性基板に結晶半導体粒子を押圧して接合する際に、中央部に加える圧力を端部に加える圧力より大きくすることによりシリコンリッチな共晶部を均一に形成することができることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明における光電変換装置およびその製造方法は、以下の構成を有する。
(1)導電性基板の一主面に、それぞれ光電変換を行う複数個の結晶半導体粒子が接合され、隣接するもの同士の間に絶縁物質を介在させるとともに上部を前記絶縁物質から露出させて配置されて、これら結晶半導体粒子に透光性導体層が設けられた光電変換装置であって、前記結晶半導体粒子は、該結晶半導体粒子の高さが前記導電性基板の前記一主面の中央部から端部に向かって順に低く接合されていることを特徴とする光電変換装置。
(2)導電性基板の一主面に複数個の結晶半導体粒子を載置し、次に該複数個の結晶半導体粒子を加熱するとともに上方より押圧して前記導電性基板の前記一主面に接合する工程を具備した光電変換装置の製造方法において、前記複数個の結晶半導体粒子を前記導電性基板の前記一主面に押圧する際に、前記導電性基板の前記一主面の中央部における圧力を端部における圧力よりも大きくすることを特徴とする光電変換装置の製造方法。
本発明の光電変換装置は、上記(1)によれば、光電変換装置の端部に配置された結晶半導体粒子が、中央部に配置された粒子よりも深く導電性基板の一主面に接合されていることにより、端部に近づくにつれて結晶半導体粒子の高さが低くなる。これにより、斜めからの入射光を最端部だけが大きく受光し隣接する結晶半導体粒子に影を形成することなく、より均一に発電できるので、上部電極を流れる電流による電力ロスを低減せしめることができる。
また、上記(2)によれば、導電性基板の一主面に複数個配設した結晶半導体粒子を接合するときに、光電変換装置の中央部に加える圧力を端部に加える圧力よりも大きくすることにより、中央部の溶融アルミニウム―シリコン共晶が端部に流れ、端部での溶融アルミニウム―シリコンが厚くなり、共晶化が促進され、端部での接合を深くすることができる。また、中央部で共晶化が始まり、加圧によって端部にその融液が拡散されることで、大面積の導電性基板全体において結晶半導体粒子を均一に接合にすることができる。これにより、高性能で信頼性の高い光電変換装置の生産性を高めることができる。
本発明の製造方法および該製造方法によって得られる光電変換装置の実施の形態について図面に基づいて以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の光電変換装置の製造方法について実施の形態の一例を示す縦断面図である。図2は、本発明の光電変換装置について実施の形態の一例を示す部分縦断面図である。図3は、本発明を集光構造の光電変換装置に適用した実施の形態の一例を示す縦断面図である。
図2に示した結晶シリコン粒子12は溶融落下法を用いて作製されたものである。導電性基板11の一主面(この例では上面)に、p型の結晶シリコン粒子12を多数個、その下部を例えば接合層16によって導電性基板11に接合し、結晶シリコン粒子12の隣接するもの同士の間に絶縁物質14を介在させるとともにそれら結晶シリコン粒子12の上部を絶縁物質14から露出させて配置し、これら結晶シリコン粒子12にn型の半導体層13および透光性導体層15が設けられた構成である。
(結晶シリコン粒子)
本発明で用いる球状の結晶シリコン粒子12は、容器内においてシリコン原料全体を溶融させ、シリコン融液の上部をアルゴンガスなどで加圧して容器下部のノズル孔から押し出すことにより、多数のシリコンの液滴を噴出させて、自由落下中に凝固させて単結晶シリコンまたは多結晶シリコンの粒子となって収容容器に収容されたものを用いている。この他にも、シリコン粉末を、溶融炉を通すことによって単結晶シリコン化した球状の結晶シリコン粒子12を用いてもよい。
このような結晶シリコン粒子12は、太陽電池等の光電変換装置を形成するために使用される。従って、溶解させるシリコンには、所望の半導体となるための不純物を含有させておく。所望の抵抗値を有するとともに第1導電型(例えばp型)とするためのドーパント、例えばp型ドーパントがドーピングされている。p型ドーパントとしてはホウ素,アルミニウム,ガリウム,インジウムがあるが、シリコンに対する偏析係数が大きい点やシリコン溶融時の蒸発係数が小さい点からは、ホウ素を用いることが好ましい。本発明においては、p型を示すドーパントとなるアルミニウムを含んだシリコン層が析出され、そのp+層17を、結晶シリコン粒子12と導電性基板11との界面に形成して、p+層17(BSF層)として用いるので、結晶シリコン粒子12にはp型ドーパントを添加している。
(半導体層)
第2導電型の半導体層13を形成するには、結晶シリコン粒子12と導電性基板11との接合に先立って、工程コストの低い熱拡散法により結晶シリコン粒子12に形成する。第2導電型のドーパントとしては、元素周期律表のV族元素のP、As、Sb、III族元素のB、Al、Ga等があるが、例えばn型ドーパントの場合、n型ドーパントとして前記P、As、Sb等を用い、石英からなる拡散炉に例えばPを導入しながら結晶シリコン粒子12の表面に第2導電型の半導体層13を形成する。なお、この例では、拡散されてn型となるV族のPを加熱した石英管に導入する熱拡散法を示したが、結晶シリコン粒子12をアルミニウムを含む導電性基板11に接合した後、結晶シリコン粒子12上に半導体層13としてn型の非晶質シリコン層を積層してもよい。
(導電性基板)
導電性基板11としては、基板の少なくとも一主面(結晶シリコン粒子12が接合される主面)に導電層(アルミニウムを含む金属層)が形成されていればよく、基板は金属基板でも良いし、ガラス,セラミック等から成る絶縁基板の一主面に導電層を形成したものでも良い。基板の一主面に形成されるアルミニウムを含む金属層としては、好ましくは銀,銅,錫等から成る金属層であり、さらに好ましくはアルミニウムから成る金属層である。導電性基板11がアルミニウムから成る金属基板である場合、結晶シリコン粒子12の接合により、その接合部にアルミニウムとシリコンの共晶部が形成され、結晶シリコン粒子12と導電性基板11との間に強い接着強度が発生する。
次に、導電性基板11の上面に結晶シリコン粒子12を、6個のものが平面視で最密六方状を成すようにして多数個配置する。
そして、従来は、特許文献4に記載されているように、結晶シリコン粒子12と導電性基板11との接合部において、アルミニウムとシリコンの共晶部の形成が促進されるように、多数の結晶シリコン粒子12の上に荷重をかけながら、共晶点(577℃)以上の温度で窒素あるいは窒素水素の還元雰囲気の加熱炉内を通過させることによって、結晶シリコン粒子12を導電性基板11上面に接合させていた。このとき、導電性基板11と結晶シリコン粒子12との接合界面には、アルミニウムとシリコンの共晶から成る接合層16が形成されていた。
しかしながら、アルミニウムとシリコンとの溶融接合が始まるには、界面に形成されているそれぞれの酸化膜を破るだけの荷重をかける必要があり、その上、それぞれの結晶シリコン粒子12と導電性基板11との接触点でのわずかな酸化膜の違いにより、開始時期が異なり、接合の深さにバラツキが生じた。この酸化膜を破壊するために必要な荷重および温度は大きなものとならざるを得ず、開始した後は一挙に接合が進行するため制御性に欠ける点があった。
また、それぞれの界面状態に酸化膜等のばらつきがあることを回避するため、接合前にフッ酸で結晶シリコン粒子12の酸化膜を除去しても接触面が異なるためばらつきを抑えることはできなかった。
(製造方法)
本発明は、上記の課題を解決する有効な製造方法であり、以下に詳細に説明する。
接合には、加熱プレス装置を用い、多数個の結晶シリコン粒子12を載置した導電性基板11を還元性雰囲気の加熱炉内に挿入し、昇温を開始する。昇温は初期段階ではゆっくりと行い、アルミニウムとシリコンの共晶温度に近い温度まで加熱する。その後、共晶温度を若干上回る温度の熱板を、荷重をかけながら、導電性基板11上の多数の結晶シリコン粒子12に押し付けることで急速に昇温させて、アルミニウムとシリコンの共晶接合を開始させる。
このとき、加える荷重の強度とバランスを制御することで、大面積でも全面に均一な接合ができるようになった。該接合の進行方向は荷重の大きいほうから少ないほうに向けて進行することがわかった。また、荷重強度を大きくしていくと、結晶シリコン粒子12と導電性基板11との共晶が結晶シリコン粒子12の横に排出され、それが隣の結晶シリコン粒子12の接合を誘発し、広がっていくことを見出した。
本発明においては、熱板の中央に周辺より大きな圧力をかけたことにより、まず、中央部のどれかの結晶シリコン粒子12と導電性基板11との接合部に溶融共晶が形成され、荷重が大きいと、溶融部が結晶シリコン粒子12の横に排出され、隣の結晶シリコン粒子12とアルミニウムとの接触部で共晶を誘起する。このことにより、時間をおかず連続して共晶が形成されることになる。これと反対に、荷重が小さすぎるとそれぞれの点で共晶が進むためバラツキが大きく、あるところではほとんど接合されていないのに、あるところでは結晶シリコン粒子12が半分以上溶融している事態が発生する。
中央部にかける圧力を大きくするため、荷重を加える熱板の結晶シリコン粒子12に接する面の裏面側の中央部にロッドを設けておくと、中央部はかけた荷重そのものが加えられるが、周辺部においては板が反発を受けて撓むため、周囲に加わる荷重は低減する。これは熱板の材質・厚みに依存しており、荷重バランスを適切に設計することにより制御できる。
上記した本発明による製造方法では、隣接する接触点での共晶開始を連鎖させる溶融共晶は前記中央部から周辺部に流れていくため、周囲の溶融共晶部の厚みが厚くなり、したがって、周囲の結晶シリコン粒子12が導電性基板11により埋没する傾向となる。すなわち、図1で右側が光電変換装置の端部であり、左側が中央部であり、右側に行くに従って、接合された球状結晶シリコン粒子12が導電性基板11に埋没されている。このことにより、斜めからの入射光を導電性基板11の最端部の結晶シリコン粒子12だけが大きく受光することなく、隣接する結晶シリコン粒子12に影を形成することが低減される。したがって、より均一に発電させることが可能となり、上部電極を流れる電流による電力ロスを低減せしめることができる。また、最外列の結晶シリコン粒子12で得られる光電流は小さく、グリッド電極による直列抵抗分の負担を軽減することができる。
次に、図2に示すような光電変換装置を形成した。
まず、上記のように導電性基板11全体にほぼ均一に接合された結晶シリコン粒子12の第2導電型の半導体層13を導電性基板11から分離するために、結晶シリコン粒子12に耐エッチング液のレジストを転写法にて結晶シリコン粒子12表面の半分以上に塗布し、エッチング液に浸漬して露出した結晶シリコン粒子12表面の第2導電型の半導体層13を除去する。
次に、結晶シリコン粒子12の隣接するもの同士の間に介在するように、導電性基板11上の結晶シリコン粒子12同士の間にムラ無く全面に絶縁物質14をコーティングする。この絶縁物質14は、正極と負極の分離を行うための絶縁材料からなり、例えばポリイミドを主成分とする。ポリイミドは、処理温度を低く抑えることが可能で、弾性係数も小さく、導電性基板11と絶縁物質14との熱膨張係数の差を吸収する点で好ましい材料である。
さらに、結晶シリコン粒子12上に透光性導体層15を形成し、各結晶シリコン粒子12で発生した光電流を集電できるようにする。この透光性導体層15は、錫ドープ酸化インジウム膜,酸化スズ膜,酸化亜鉛膜等からなり、膜厚を850Å程度に制御することで反射防止効果をも有している。また透光性導体層15は、第2導電型の半導体層13上に上部電極として形成されるとともに、絶縁物質14上にも形成されて、個々の結晶シリコン粒子12によって形成された光電変換素子を並列に接続することができる。
その後、透光性導体層15の直列抵抗値を低くするために、透光性導体層15上に銀ペースト等をくし状に塗布形成してグリット電極(不図示)とし、導電性基板11を一方の電極とし、透光性導体層15およびグリット電極をもう一方の電極とすることにより、太陽電池としての光電変換装置が得られる。
上記の光電変換装置は低コストかつ高変換効率であることに加えて、表面が耐候性フィルムでラミネートされたモジュールとすることによりクラックが入るなどの破壊モードを回避できる。その結果、軽量かつ高耐候性の光電変換システムを作製できるだけでなく、設置架台やコンバーターなどを用いたトータルシステムにおいても効果を発揮し得る。
また、図3においては、本発明の光電変換装置に集光部材を適用したもので、間隔をおいて整列された結晶シリコン粒子12を樹脂からなる集光用レンズ18が覆っている。光発電装置は、上記本発明の光電変換装置を発電手段として用い、この発電手段の発電電力を、発光装置や照明装置、モーター等の各種の負荷へ供給するように成したものである。これにより、高変換効率で信頼性が高い本発明の光電変換装置によって発電能力が向上し、長期間にわたって高い発電効率が得られるとともに高い信頼性を確保することができる。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明の光電変換装置およびその製造方法を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
本発明の光電変換装置およびその製造方法の実施例について以下に説明する。
結晶シリコン粒子12を、シリコン融液の液滴を容器のノズルから噴出させ自由落下させて固化させることにより製造する、いわゆるジェット法によって、製造した。即ち、ArまたはHeの不活性ガスの雰囲気中で、坩堝へシリコン原料を充填して昇温し溶解したシリコン融液を、坩堝下端に形成されたノズルより噴出させて自由落下させ、固化させることにより、球状の結晶シリコン粒子12を作製した。
次に、この結晶シリコン粒子12を石英ボート上に載置して熱処理することにより、結晶シリコン粒子12の表面にリン不純物を熱拡散させて、結晶シリコン粒子12表面におよそ1μmの厚さのn型半導体層13を形成した。
次に、多数の直径約300μmの結晶シリコン粒子12を、200μmの厚みの高純度アルミニウムからなる導電性基板11上に、最密六方状に配設した。その際、前記最密六方状に配設された各結晶シリコン粒子12の中心の間隔は320μmとした。
次いで、窒素ガスの還元雰囲気の加熱炉に導入し、540℃まで昇温させた。そして、共晶点より2℃高い579℃の熱板を導電性基板11上の多数の結晶シリコン粒子12に押し付けることで、導電性基板11の一主面の結晶シリコン粒子12が接合される部位に予め形成されたアルミニウム―シリコン共晶粒子を含むペースト層中のアルミニウム―シリコン共晶粒子を溶融させるとともに、変形させることで結晶シリコン粒子12とアルミニウムの共晶を開始させるトリガーとして作用させた。熱板は一辺の長さ250mm、厚さ7mmの正方形のSUS(ステンレススチール)板を使用し、該熱板の結晶シリコン粒子12に接する面の裏面側の中央部に設けた円柱ロッド(直径10mm、厚み50mm)より0.15MPaの荷重を加えた。これにより、中央部から周囲に向けてアルミニウム―シリコン共晶が移動し、接合が連鎖的に広がることにより、結晶シリコン粒子12の接合深さは導電性基板11の中央部で安定したものを得ることができた。また、この結果、接合深さは中央部で球状のシリコン粒子12の直径の30%が導電性基板11に埋没しているが、導電性基板11の周囲では40%を超えていた。そして、結晶シリコン粒子12をアルミニウムと接合させた後、熱板を導電性基板11より離して降温させた。
次に、導電性基板11全体にほぼ均一に接合された結晶シリコン粒子12の第2導電型の半導体層13を導電性基板11から分離するために、結晶シリコン粒子12に耐エッチング液のレジストを転写法にて結晶シリコン粒子12表面の半分以上に塗布し、エッチング液に浸漬して露出した結晶シリコン粒子12表面の第2導電型の半導体層13を除去した。結晶シリコン粒子12の接合深さが安定していることから、レジストの塗布やエッチングが安定して再現できた。
その後、結晶シリコン粒子12が配設された導電性基板11上の結晶シリコン粒子12同士の間に、ポリイミドからなる絶縁物質14を約100μmの厚みになるように充填塗布し乾燥させた。
そして、多数の結晶シリコン粒子12上の全面に、上部電極膜としての透光性導体層15(ITO膜)を、スパッタリング法により、85nmの厚みで形成した。
最後に、透光性導体層15上に銀ペーストをディスペンサーでグリッド状にパターン形成して、フィンガー電極およびバスバー電極となる銀ペーストパターンを形成し、焼成を行ってフィンガー電極およびバスバー電極を形成した。このとき、フィンガー電極の長さを従来より2mm短く設計した。
前記作製した実施例の光電変換装置について、所定の強度および所定の波長の光を照射して、電気特性の値を測定した。電気特性の測定は、ソーラーシミュレータ(WACOM社製:WXS155S−10)を用いて、JIS C 8913に基づいた方法により実施した。
測定の結果、開放電圧600mV、短絡電流32mA/cm2、13.5%の高い変換効率を得ることができた。
[比較例1]
また、多数の結晶シリコン粒子12の高さが導電性基板11に対して同じである構成の比較例の光電変換装置の場合、導電性基板11の一主面に垂直入射する光に対しては実施例1の光電変換装置と同等の短絡電流を得たが、導電性基板11の一主面に斜めに入射する光に対しては実施例1の場合の発生電流の97%となった。とりわけ、実施例1と比較例1について、結晶シリコン粒子12上に凸レンズ状の集光用レンズ18を有する透明樹脂層を形成した場合は、斜めに入射する光に対する発生電流の差が顕著となった。
[比較例2]
熱板の結晶シリコン粒子12に接する面の裏面側の中央部および四隅に実施例1と同様の円柱ロッドを設けて、全体に一気に均一に圧力をかけて結晶シリコン粒子12とアルミニウムと接合させた以外は、実施例1と同様にして光電変換装置を作製した。
比較例2における光電変換装置の作製においては、前記四隅のどこから共晶が開始されるかはその時々の荷重条件に依存し、共晶厚みを設計できるほどの安定性を得るに至らなかった。
[比較例3]
実施例1において円柱ロッドを設けていない熱板を用いて多数の結晶シリコン粒子12を導電性基板11に接合した。この場合、比較例3の安定性の劣化傾向は、導電性基板11の形状が大きくなるほど顕著であった。共晶状態の分布の偏りが大きいことにより、pn分離のためのエッチング処理が困難となり、その結果V−I特性におけるリーク成分が多くなった。さらに、大面積の導電性基板11では、共晶化が一部で進行しすぎて導電性基板11上に陥没領域が発生した。また、熱板の上面を覆うような重量物を熱板上に載置して押圧しつつ加熱した場合にも、同様に共晶化が開始される部位が定まらず、共晶状態の再現性が得られなかった。
なお、本発明は以上の実施の形態および実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。例えば、導電性母基板上において多数の光電変換装置を作製する多数個取りの場合はそれぞれの、中央の圧力を周辺より大きくすることで同様の効果を得ることもできる。
本発明の光電変換装置の実施形態の一例を示す縦断面図である。 本発明の光電変換装置の実施形態の一例を詳細に示す縦断面図である。 本発明の集光型光電変換装置の実施形態の一例を示す縦断面図である。
符号の説明
11 ・・・導電性基板
12 ・・・結晶シリコン粒子
13 ・・・第2導電型の半導体層
14 ・・・絶縁物質
15 ・・・透光性導体層
16 ・・・アルミニウム―シリコン共晶層
17 ・・・p+層
18 ・・・集光用レンズ


Claims (2)

  1. 導電性基板の一主面に、それぞれ光電変換を行う複数個の結晶半導体粒子が接合され、隣接するもの同士の間に絶縁物質を介在させるとともに上部を前記絶縁物質から露出させて配置されて、これら結晶半導体粒子に透光性導体層が設けられた光電変換装置であって、前記結晶半導体粒子は、該結晶半導体粒子の高さが前記導電性基板の前記一主面の中央部から端部に向かって順に低く接合されていることを特徴とする光電変換装置。
  2. 導電性基板の一主面に複数個の結晶半導体粒子を載置し、次に該複数個の結晶半導体粒子を加熱するとともに上方より押圧して前記導電性基板の前記一主面に接合する工程を具備した光電変換装置の製造方法において、前記複数個の結晶半導体粒子を前記導電性基板の前記一主面に押圧する際に、前記導電性基板の前記一主面の中央部における圧力を端部における圧力よりも大きくすることを特徴とする光電変換装置の製造方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015211165A (ja) * 2014-04-28 2015-11-24 新光電気工業株式会社 太陽電池搭載用基板及び太陽電池モジュール

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