JP2007155139A - 還元鉄の製造設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】メンテナンスに要する作業時間を短縮化して稼動効率の向上が可能な還元鉄の製造設備を提供する。
【解決手段】回転式炉床炉12内で製造された還元鉄14を排出する還元鉄排出装置15を有する還元鉄の製造設備10において、還元鉄排出装置15は、還元鉄14を回転式炉床炉12の外部に送り出すスクリュー羽根50及びスクリュー羽根50が先側に取付けられ炉壁13に形成された開口部36を貫通して基側が外部に突出する回転軸51を備えた排出手段52と、回転軸51を支持する軸受53及び回転軸51の回転駆動手段55を積載して開口部36に対して往復動する移動台車56と、移動台車56を持ち上げる昇降架台59と、移動台車56に設けられ移動台車56と共に移動して開口部36の周囲に当接し回転軸51と共に開口部36を塞ぐシールプレート74とを有する。
【選択図】図1
【解決手段】回転式炉床炉12内で製造された還元鉄14を排出する還元鉄排出装置15を有する還元鉄の製造設備10において、還元鉄排出装置15は、還元鉄14を回転式炉床炉12の外部に送り出すスクリュー羽根50及びスクリュー羽根50が先側に取付けられ炉壁13に形成された開口部36を貫通して基側が外部に突出する回転軸51を備えた排出手段52と、回転軸51を支持する軸受53及び回転軸51の回転駆動手段55を積載して開口部36に対して往復動する移動台車56と、移動台車56を持ち上げる昇降架台59と、移動台車56に設けられ移動台車56と共に移動して開口部36の周囲に当接し回転軸51と共に開口部36を塞ぐシールプレート74とを有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、鉄原料を還元して還元鉄を製造しながら得られた還元鉄を順次外部に排出する還元鉄の製造設備に関する。
従来、鉄鉱石又は製鉄廃棄物等の鉄原料を炭素材等の還元剤を用いて還元して還元鉄を製造するのに回転式炉床炉が使用されており、製造された還元鉄はスクリュー羽根を備えた排出装置によって回転式炉床炉の外部に排出されている。ここで、回転式炉床炉の稼動率を向上させ稼動率を維持するためにはスクリュー羽根の耐久性を向上させると共に、損耗したスクリュー羽根を短時間で交換することが重要となっている。このため、スクリュー羽根を回転式炉床炉から取り外して補修を行ない、補修後回転式炉床炉に組み込むというメンテナンス作業を効率的に行う必要がある。
しかし、スクリュー羽根を回転式炉床炉から取り外すには回転式炉床炉に開口部を形成すると共に防熱対策を施さねばならず、補修したスクリュー羽根を回転式炉床炉に組み込んだ後には開口部を塞ぐ必要があるため、スクリュー羽根のメンテナンス作業には多大の時間と労力を要するという問題がある。そこで、回転式炉床炉の炉壁に予め貫通孔を形成しておき、スクリュー支持金具をスクリュー羽根の回転軸の軸端に連結してから横引きすることにより貫通孔からスクリュー羽根を引き出し、引き出したスクリュー羽根をスクリュ支持台車で支持する回転式炉床炉及びそのスクリュー羽根が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、特許文献1に記載された発明では、昇降機能を備えたスクリュー羽根の支持装置は固定式の架台に、スクリュー羽根駆動装置は昇降機能を備えたスクリュー羽根の支持装置に取付けられているため、スクリュー羽根を回転式炉床炉から引き出す際には駆動装置及び支持装置を取り外す作業が、スクリュー羽根を回転式炉床炉内に押し込んで組み込む際には駆動装置及び支持装置を取付ける作業がそれぞれ必要になるという問題が存在する。また、スクリュー羽根にはシールフランジを介してシールカバーが取付けられているため、スクリュー羽根の引き出し及び組み込み時には、更にシールフランジ及びシールカバーの取り外し及び取付け作業がそれぞれ必要になるという問題も存在する。このため、スクリュー羽根の引き出し及び組み込みには多くの作業時間を要し、回転式炉床炉の稼動率が低下するという問題が生じている。
更に、特許文献1には、スクリュー羽根が貫通孔から引き出された際に、貫通孔の開口部を塞ぐ手段については記載されておらず、引き出したスクリュー羽根を別のスクリュー羽根と交換する作業中に炉内からの輻射熱や一酸化炭素ガスを含んだ高温炉内ガスの遮断に関しての対策に関しても記載がない。ここで、高温炉内ガスの流出を防止するため炉内を減圧状態にすると、開口部から多量の冷風が炉内に流入するため、炉内温度が低下して、回転式炉床炉を再稼動するのに時間を要するという問題が発生する。
更に、特許文献1には、スクリュー羽根が貫通孔から引き出された際に、貫通孔の開口部を塞ぐ手段については記載されておらず、引き出したスクリュー羽根を別のスクリュー羽根と交換する作業中に炉内からの輻射熱や一酸化炭素ガスを含んだ高温炉内ガスの遮断に関しての対策に関しても記載がない。ここで、高温炉内ガスの流出を防止するため炉内を減圧状態にすると、開口部から多量の冷風が炉内に流入するため、炉内温度が低下して、回転式炉床炉を再稼動するのに時間を要するという問題が発生する。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、スクリュー羽根の引き出し及び組み込み時に要する作業時間を短縮化して稼動効率の向上を図ると共に、スクリュー羽根を引き出した際に炉外への高温ガスの流出及び炉内への空気の流入を抑制することが可能な還元鉄の製造設備を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係る還元鉄の製造設備は、環状の回転式炉床と、前記回転式炉床の内外両側方及び上方を覆って該回転式炉床と共に回転式炉床炉を形成する炉壁と、鉄原料及び還元剤との混合物を該回転式炉床炉内に供給する原料供給手段と、製造された還元鉄を該回転式炉床炉の外部に排出する還元鉄排出装置とを有する還元鉄の製造設備において、
前記還元鉄排出装置は、前記回転式炉床を半径方向に横切って配置され前記還元鉄を前記回転式炉床炉の外部に送り出すスクリュー羽根及び該スクリュー羽根が先側に取付けられ基側が該炉壁に形成された開口部を貫通して外部に突出する回転軸を備えた排出手段と、
前記回転軸の基側を支持する軸受及び該回転軸の基側に接続して該回転軸を回転させる回転駆動手段をそれぞれ積載して前記開口部に対して往復動する移動台車と、
前記移動台車が走行するレールが配設されて該移動台車を該レールを介して持ち上げる昇降架台と、
前記移動台車に設けられ該移動台車と共に移動して前記開口部の縁部に当接し前記回転軸の周囲の開口部を塞ぐシールプレートとを有する。
前記還元鉄排出装置は、前記回転式炉床を半径方向に横切って配置され前記還元鉄を前記回転式炉床炉の外部に送り出すスクリュー羽根及び該スクリュー羽根が先側に取付けられ基側が該炉壁に形成された開口部を貫通して外部に突出する回転軸を備えた排出手段と、
前記回転軸の基側を支持する軸受及び該回転軸の基側に接続して該回転軸を回転させる回転駆動手段をそれぞれ積載して前記開口部に対して往復動する移動台車と、
前記移動台車が走行するレールが配設されて該移動台車を該レールを介して持ち上げる昇降架台と、
前記移動台車に設けられ該移動台車と共に移動して前記開口部の縁部に当接し前記回転軸の周囲の開口部を塞ぐシールプレートとを有する。
本発明に係る還元鉄の製造設備において、前記還元鉄排出装置は1つ設けることができる。
本発明に係る還元鉄の製造設備において、前記還元鉄排出装置は前記回転式炉床の円周方向の異なる位置にそれぞれ1つずつ設けられ、上流側に設けられた前記還元鉄排出装置の前記スクリュー羽根は前記回転式炉床の幅方向の中央部から前記炉壁の内側壁までの領域に、下流側に設けられた前記還元鉄排出装置の前記スクリュー羽根は前記回転式炉床の幅方向の中央部から前記炉壁の外側壁までの領域にそれぞれ配置され、上流側の前記スクリュー羽根と下流側の前記スクリュー羽根は幅方向中央部で重なり合い、上流側の前記スクリュー羽根及び下流側の前記スクリュー羽根の駆動により前記還元鉄を前記回転式炉床の外周側から外部に排出することができる。
本発明に係る還元鉄の製造設備において、前記還元鉄排出装置は前記回転式炉床の円周方向の異なる位置にそれぞれ1つずつ設けられ、一方の前記還元鉄排出装置の前記スクリュー羽根は前記炉床の幅方向の中央部から前記炉壁の内側壁までの領域に、他方の前記還元鉄排出装置の前記スクリュー羽根は前記炉床の幅方向の中央部から前記炉壁の外側壁までの領域にそれぞれ配置され、前記各スクリュー羽根の駆動により前記還元鉄を前記回転式炉床の内周側及び外周側からそれぞれ外部に排出することができる。
本発明に係る還元鉄の製造設備において、前記シールプレートには、該シールプレートが前記開口部の縁部に当接した際に該シールプレートを該縁部に押圧する押圧手段が設けられ、前記炉壁には前記回転軸が引き出された前記開口部を塞ぐ扉と、該回転軸が引き出されたことを確認して該扉を移動する扉駆動手段が設けられていることが好ましい。
請求項1〜5記載の還元鉄の製造設備においては、昇降架台で移動台車を上昇させることでスクリュー羽根を回転式炉床から離すことができ、移動台車を昇降架台上で半径方向外側に向けて移動させることで回転式炉床炉から使用中の排出手段を容易に引き出すことができ、移動台車を昇降架台上で半径方向内側に向けて移動させることで回転式炉床炉内に排出手段を押し込み、昇降架台で移動台車を下降させることでスクリュー羽根を回転式炉床に接近させて排出手段を容易に組み込むことができる。更に、シールプレートを移動台車と共に移動させることでシールプレートの取り外し及び取付けが容易になって、排出手段の引き出し及び組み込みに要する作業時間を短縮化することが可能になる。その結果、回転式炉床炉の稼動効率の向上を図ることが可能になる。
特に、請求項2記載の還元鉄の製造設備においては、還元鉄の製造設備のレイアウトに応じて還元鉄排出装置を回転式炉床炉の炉壁の内周側又は外周側のいずれか一方に配置することができ、排出された還元鉄の搬送を効率的に行うことが可能になる。
請求項3記載の還元鉄の製造設備においては、回転式炉床炉の炉幅が大きい場合も還元鉄を効率的に外部に排出することが可能になる。
請求項4記載の還元鉄の製造設備においては、回転式炉床炉の炉幅が大きい場合も還元鉄を効率的に外部に排出することが可能になると共に、還元鉄を回転式炉床炉の内周側及び外周側からそれぞれ外部に排出するので、2つのスクリュー羽根による還元鉄の排出処理量を略等しくして、還元鉄との接触によるスクリュー羽根の摩耗がいずれか一方に偏って発生するのを防止することが可能になる。その結果、2つのスクリュー羽根の寿命を伸ばすことが可能になる。
請求項5記載の還元鉄の製造設備においては、シールプレートを開口部の縁部に押圧する押圧手段を設けることにより排出手段を組み込んだ際にシールプレートを開口部の縁部に密着させることができ、回転式炉床炉内からの一酸化炭素ガスを含む高温ガスの流出を防止することが可能になる。また、開口部から回転軸が引き出されたのを確認して扉を閉じる扉駆動手段が設けられているので、排出手段を開口部から引き出した際に素早く開口部を扉で塞ぐことができ、炉内の輻射熱及び高温ガスの流出及び炉内への空気の流入を防止して炉内温度が低下するのを防ぐことが可能になる。その結果、排出手段を開口部から引き出した際の開口部周辺の作業環境の安全性を確保することができると共に、回転式炉床炉を再稼動するのに要する時間を短縮することが可能になる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置の使用時の状態を示す側面図、図2は同還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置のメンテナンス時の状態を示す側面図、図3は本発明の第2の実施の形態に係る還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置の使用時の状態を示す側面図、図4は同還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置の使用時の状態を示す平断面図、図5は本発明の第3の実施の形態に係る還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置の使用時の状態を示す側面図である。
ここで、図1は本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置の使用時の状態を示す側面図、図2は同還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置のメンテナンス時の状態を示す側面図、図3は本発明の第2の実施の形態に係る還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置の使用時の状態を示す側面図、図4は同還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置の使用時の状態を示す平断面図、図5は本発明の第3の実施の形態に係る還元鉄の製造設備に設けられた還元鉄排出装置の使用時の状態を示す側面図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備10は、環状の回転式炉床11と、回転式炉床11の内外両側方及び上方を覆って回転式炉床11と共に回転式炉床炉12を形成する炉壁13と、鉄原料及び還元剤との混合物を回転式炉床炉12内に供給する図示しない原料供給手段と、原料供給手段の下流側に設けられて製造された還元鉄14を回転式炉床炉12の外部に排出する還元鉄排出装置15とを有している。以下、これらについて詳細に説明する。
環状の回転式炉床11は、環状の炉床基板16と、炉床基板16の上部に配置される耐火性の環状床部17と、炉床基板16の下面側を支える環状の補強部材18とを有しており、補強部材18の下面側には環状の回転式炉床11の中心位置を中心とする異なる2つの半径の円周に沿ってそれぞれ間隔を有して取付けられる複数の車輪19、20が設けられている。これらの車輪19、20は、それぞれ同心の円周上に配置されたレール21、22上を回転しながら走行し、更にレール21、22はそれぞれ設置床23の上に形成された環状の支持台24、25に支持されている。環状の回転式炉床11は、レール21、22上を車輪19、20を介して図示しない回転駆動部によって回動可能となっている。
炉壁13は、回転式炉床11の内周側に隙間を設けて立設される環状の内周側耐火材27と、回転式炉床11の外周側に隙間を設けて立設される環状の外周側耐火材28と、回転式炉床11の上方を覆って内周側及び外周側をそれぞれ内周側耐火材27及び外周側耐火材28で支持される天井側耐火材29を有している。更に、炉壁13は、天井側耐火材29の上部に配置される天井断熱材30と、天井断熱材30を覆うように設けられる環状の天井部材31と、天井部材31の外周側の下面に取付けられて天井断熱材30及び天井耐火材29の外周端並びに外周側耐火材28の外周面を覆う外周側炉殻32と、天井部材31の内周側の下面に取付けられて天井断熱材30及び天井耐火材29の内周端並びに内周側耐火材27の内周面を覆う内周側部材33を有している。そして、外周側炉殻32及び内周側部材33を図示しない取付け部材で支持することにより、炉壁13を設置床23の上方に保持している。
外周側耐火材28の周方向の1箇所には高さ方向中央部より下側に貫通孔34が形成され、貫通孔34は外周側炉殻32に形成された孔35と連通して回転式炉床炉12の内部と外部を連通する開口部36を形成している。そして、内周側耐火材33の貫通孔34に対向する位置には、例えば、貫通孔34と実質的に同一径で、内周側耐火材33の厚みの半分程度の深さを有する穴37が形成されている。また、貫通孔34の下部の炉内側には、外周側耐火材28を下端面まで貫通して還元鉄14を回転式炉床炉12から外部に排出する排出口38が形成され、排出口38の出口側は外周側炉殻32の下端部に外側下方に傾斜して取付けられている排出シュート39の受け入れ側と連通している。そして、排出シュート39の出口側には還元鉄14の収容容器40が取付けられている。
ここで、環状床部17の外周部と外周側耐火材28の下部との間に形成される隙間の下方には図示しない支持部材で支えられる環状の第1の樋部材41が配置され、第1の樋部材41の外周側の一部は排出シュート39の側部と連結し、第1の樋部材41の内部には炉床基板16の外周部に環状に取付けられたシール部材42と外周側耐火材28の下端部に取付けられた図示しない外周側シール部材の各先側が装入されている。更に、環状床部17と内周側耐火材27の下部との隙間の下方には、図示しない支持部材で支持される環状の第2の樋部材43が設けられ、第2の樋部材43の内部には環状床部17の内周部に環状に取付けられた床側シール部材44と内周側耐火材27の下端部に取付けられた内周側シール部材45の各先側が挿入されている。
このような構成とすることにより、第1、第2の樋部材41、43内に液体(例えば、水)26を注入すると、回転式炉床11が回転しても、第1の樋部材41では液体26の液面とシール部材42で外気が排出口38に侵入するのが防止でき、第2の樋部材43では液体26の液面と床側シール部材44及び内周側シール部材45で外気が環状床部17と内周側耐火材27の下部との隙間に侵入するのが防止できる。
このような構成とすることにより、第1、第2の樋部材41、43内に液体(例えば、水)26を注入すると、回転式炉床11が回転しても、第1の樋部材41では液体26の液面とシール部材42で外気が排出口38に侵入するのが防止でき、第2の樋部材43では液体26の液面と床側シール部材44及び内周側シール部材45で外気が環状床部17と内周側耐火材27の下部との隙間に侵入するのが防止できる。
また、外周側炉殻32には、外周側炉殻32の曲率と実質的に同一の曲率を有する円弧面を内周側に備えて開口部36を塞ぐ扉46と、開口部36の開口時には扉46を開口部36を形成する外周側炉殻32に形成された孔35を塞ぐように移動させて保持する扉駆動手段48が設けられている。ここで、扉駆動手段48は、扉46に先端部が連結しているチェイン47を備えた空気圧シリンダ49と、空気圧シリンダ49の駆動で移動する扉46が外周側炉殻32の外周面に沿って降下するのをガイドする図示しないガイド部材を有している。これによって、開口部36を素早く閉じたり、開けたりすることができる。なお、符号49aは、扉46と空気シリンダ49の間に配置されてチェイン47を支持する滑車を示す。
還元鉄排出装置15は、回転式炉床11を半径方向に横切って配置され還元鉄14を回転式炉床炉12の外部に送り出すスクリュー羽根50及びスクリュー羽根50が先側に取付けられ基側に開口部36を貫通して外部に突出する回転軸51を備えた排出手段52を有している。ここで、スクリュー羽根50は、例えば、ボルト等の締結機構を用いて回転軸51に取付けられている。また、還元鉄排出装置15は、回転軸51の基側を支持する複数の軸受53(本実施の形態では2つ)及び回転軸51の基側に、例えばチェイン等の動力伝達機構54を介して接続して回転軸51を回転させる回転駆動手段の一例である電動機55(図4参照)をそれぞれ積載して開口部36に対して往復動する移動台車56と、移動台車56の車輪57が走行する対となるレール58が配設されて移動台車56をレール58を介して持ち上げる昇降架台59とを有している。なお、回転軸51内には冷却水の通路が形成されており、図示しない冷却水供給ホースを介して給水口60に冷却水が供給され、排水口61から放出される冷却水は図示しない冷却水排水ホースにより排水される。
ここで、昇降架台59の一側には滑車62が、他側には図示しないドラムを備えたウインチ63がそれぞれ設けられている。そして、移動台車56に取付けたワイヤ固定部材64にはワイヤ65の基部が固定され、ワイヤ65の先部は昇降架台59の他側に配置されたウインチ63のドラムに複数回巻き回されてから昇降架台59の一側に配置された滑車62を経由してワイヤ固定部材64に固定されている。このような構成とすることにより、ウインチ63の操作でワイヤ65を一側に移動させると移動台車56をレール58上で移動させて外周側炉殻32に形成された孔35から遠ざけることができ、ワイヤ65を他側に移動させることにより移動台車56を孔35に近づけることができる。
また、昇降架台59は、レール58が配置された架台部67と、設置床23上に配置した設置台68上に設けられ架台部67の両側を支持するピストン(ピストンロッド)69を備えた油圧シリンダ(昇降手段の一例)70と、設置床23上に配置した設置台71上に設けられ図示しない油圧ケーブルにより油圧シリンダ70に油圧を与えてピストン69を駆動させる油圧源72とを有している。これによって、油圧源72を駆動させることによりピストン69を進退させて架台部67を昇降することができる。なお、電動機55に電力を供給する電力ケーブル、冷却水供給ホース、及び冷却水排水ホースは、ケーブルラック(ケーブルキャリアともいう)73内に一部が収容されて、移動台車56の移動を容易にしている。
また、昇降架台59は、レール58が配置された架台部67と、設置床23上に配置した設置台68上に設けられ架台部67の両側を支持するピストン(ピストンロッド)69を備えた油圧シリンダ(昇降手段の一例)70と、設置床23上に配置した設置台71上に設けられ図示しない油圧ケーブルにより油圧シリンダ70に油圧を与えてピストン69を駆動させる油圧源72とを有している。これによって、油圧源72を駆動させることによりピストン69を進退させて架台部67を昇降することができる。なお、電動機55に電力を供給する電力ケーブル、冷却水供給ホース、及び冷却水排水ホースは、ケーブルラック(ケーブルキャリアともいう)73内に一部が収容されて、移動台車56の移動を容易にしている。
開口部36の縁部に当接し回転軸51の周囲の開口部36を塞ぐシールプレート74は、開口部36を貫通している回転軸51の長手方向の中央部よりも基側に固定されるバック部材75と、バック部材75の前方(外周側炉殻32側)に押圧手段の一例であるバネ反力を有する金属製の伸縮管76を介して開口部36の縁部に密着して摺動する摺動プレート77を有している。
このような構成とすることにより、レール58上で移動台車56を移動させて排出手段52のスクリュー羽根50を開口部36に装入すると、回転軸51の基側が外周側炉殻32に接近してシールプレート74の摺動プレート77が開口部36の縁部に当接する。そして、移動台車56が開口部36側に更に接近すると、摺動プレート77とバック部材75の間の隙間が縮小して伸縮管76が圧縮状態になり、そのバネ反力で生じた反発力で摺動プレート77が開口部36の縁部に押圧されて密着する。
このような構成とすることにより、レール58上で移動台車56を移動させて排出手段52のスクリュー羽根50を開口部36に装入すると、回転軸51の基側が外周側炉殻32に接近してシールプレート74の摺動プレート77が開口部36の縁部に当接する。そして、移動台車56が開口部36側に更に接近すると、摺動プレート77とバック部材75の間の隙間が縮小して伸縮管76が圧縮状態になり、そのバネ反力で生じた反発力で摺動プレート77が開口部36の縁部に押圧されて密着する。
続いて、本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備10の使用方法について説明する。
図2に示すように、回転式炉床炉12に設けられた加熱手段の一例である図示しないバーナを点火させ、回転式炉床炉12内部を所定の温度(例えば、1100〜1300℃)に加熱する。そして、還元鉄排出装置15の昇降架台59を上昇させて移動台車56の高さを調整してから、排出手段52の回転軸51に給水口60から冷却水を供給し排水口61より排出して回転軸51を冷却開始する。
次いで、扉駆動手段48の空気圧シリンダ49を駆動させて扉46を吊り上げて開口部36を開け、移動台車56をレール58上で開口部36に向けて移動させて排出手段52のスクリュー羽根50を開口部36から回転式炉床炉12内に装入し、スクリュー羽根50の先端部が内周側耐火材27に形成した穴37内に進入した時点で移動台車56を停止する。これによって、開口部36の縁部に当接しているシールプレート74の摺動プレート77に対してバック部材75が接近して摺動プレート77とバック部材75の間に設けられた伸縮管76が圧縮状態になり、そのバネ反力で生じた反発力で摺動プレート77が開口部36の縁部に押圧されて密着状態になる。
図2に示すように、回転式炉床炉12に設けられた加熱手段の一例である図示しないバーナを点火させ、回転式炉床炉12内部を所定の温度(例えば、1100〜1300℃)に加熱する。そして、還元鉄排出装置15の昇降架台59を上昇させて移動台車56の高さを調整してから、排出手段52の回転軸51に給水口60から冷却水を供給し排水口61より排出して回転軸51を冷却開始する。
次いで、扉駆動手段48の空気圧シリンダ49を駆動させて扉46を吊り上げて開口部36を開け、移動台車56をレール58上で開口部36に向けて移動させて排出手段52のスクリュー羽根50を開口部36から回転式炉床炉12内に装入し、スクリュー羽根50の先端部が内周側耐火材27に形成した穴37内に進入した時点で移動台車56を停止する。これによって、開口部36の縁部に当接しているシールプレート74の摺動プレート77に対してバック部材75が接近して摺動プレート77とバック部材75の間に設けられた伸縮管76が圧縮状態になり、そのバネ反力で生じた反発力で摺動プレート77が開口部36の縁部に押圧されて密着状態になる。
続いて、昇降架台59を下降させて、図1に示すように、スクリュー羽根50が回転式炉床11の環状床部17の上表面に接して半径方向に横切って配置されるようにする。このように、スクリュー羽根50を回転式炉床炉12内に装入するのに、昇降架台59及び移動台車56の操作以外の作業を必要としないため、スクリュー羽根50の回転式炉床炉12内への組み込みの省力化及び効率化を図ることができる。更に、開口部36のシール作業を別途行わなくても、回転式炉床炉12の操業中に回転式炉床炉12内から熱及び高温ガスが流出するのを防止できる。
回転式炉床11を回転させながら原料供給手段を用いて鉄原料及び還元剤との混合物を環状床部17の上に供給すると、供給された混合物は回転式炉床11と共に回転しながら徐々に加熱され、鉄原料は還元されて還元鉄14に変化する。そして、生成した還元鉄14は回転式炉床11に配置されているスクリュー羽根50に接近して行くので、混合物を環状床部17の上に供給してから一定時間経過後にスクリュー羽根50の螺旋方向を考慮して回転軸51を回転させると、スクリュー羽根50に衝突した還元鉄14はスクリュー羽根50により掻き上げられながら回転式炉床11の内周側から外周側に向けて搬送され、回転式炉床11の外周部から開口部36内に形成した排出口38内に落下し、排出シュート39を通過して収容容器40内に蓄積される。
スクリュー羽根50のメンテナンス作業を行う場合、昇降架台59を上昇させてスクリュー羽根50を回転式炉床11の環状床部17の上面から持ち上げる、これにより、還元鉄14の排出を停止し、還元鉄14を回転式炉床11内に滞留させることができる。そして、移動台車56をレール58上で開口部36から排出手段52を引き離す方向に移動させて、スクリュー羽根50を開口部36から回転式炉床炉12の外部に取り出す。このとき、スクリュー羽根50が開口部36から引き出されたのを確認して、扉駆動手段48の空気圧シリンダ49を駆動させて扉46を降下させて開口部36を塞ぐ。これによって、開口部36から回転式炉床炉12内の熱及び高温ガスが流出するのが防止されると共に、回転式炉床炉12内に冷気が流入するのが防止される。このように、スクリュー羽根50を回転式炉床炉12から取り出すのに、昇降架台59及び移動台車56の操作以外の作業を必要としないため、スクリュー羽根50の回転式炉床炉12からの取り出し作業の省力化及び効率化を図ることができる。
ここで、スクリュー羽根50の損傷が軽微の場合は、スクリュー羽根50を回転軸51に取付けた状態で補修を行う。また、スクリュー羽根50の補修に時間を要する場合は、スクリュー羽根50を回転軸51から取り外し、別のスクリュー羽根を取付ける。このように、スクリュー羽根50の補修を行うのに回転軸51を移動台車56から取り外す作業を必要としないため、補修作業の省力化及び効率化を図ることができる。
ここで、スクリュー羽根50の損傷が軽微の場合は、スクリュー羽根50を回転軸51に取付けた状態で補修を行う。また、スクリュー羽根50の補修に時間を要する場合は、スクリュー羽根50を回転軸51から取り外し、別のスクリュー羽根を取付ける。このように、スクリュー羽根50の補修を行うのに回転軸51を移動台車56から取り外す作業を必要としないため、補修作業の省力化及び効率化を図ることができる。
図3、図4に示すように、本発明の第2の実施の形態に係る還元鉄の製造設備78は、本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備10の回転式炉床炉12と構成が実質的に同一であるが炉幅が回転式炉床炉12よりも幅広の回転式炉床炉79において、回転式炉床炉79の内周側部に内周側開口部80、内周側開口部80よりも下流側に外周側開口部81をそれぞれ設け、還元鉄の製造設備10の還元鉄排出装置15と実質的に同一の構成を有する還元鉄排出装置82、83のスクリュー羽根84、85が内、外周側開口部80、81から回転式炉床炉79内にそれぞれ装入されていることが特徴になっている。このため、回転式炉床炉79内に装入されているスクリュー羽根83、84の状態についてのみ説明し、回転式炉床炉12及び還元鉄排出装置15の構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
上流側に設けられた還元鉄排出装置82のスクリュー羽根84は回転式炉床11の幅方向の中央部から内周側耐火材27の内側壁までの領域に、下流側に設けられた還元鉄排出装置83のスクリュー羽根85は回転式炉床11の幅方向の中央部から外周側耐火材28の内側壁までの領域にそれぞれ配置されている。ここで、外周側開口部81が内周側開口部80よりも下流側に形成されているので、回転式炉床炉79内に装入されているスクリュー羽根84、85の軸心位置が異なり、回転軸51の軸方向の熱膨張により各スクリュー羽根84、85の先端が接触したり、スクリュー羽根84、85同士が接触するのが防止される。
また、各スクリュー羽根84、85同士は回転式炉床11の幅方向中央部で重なり合うように配置されている。このような構成とすることにより、図4に示すように、スクリュー羽根84に衝突した還元鉄14はスクリュー羽根84により掻き上げられながら回転式炉床11の内周側からスクリュー羽根85の上流側に搬送され、スクリュー羽根85に衝突した還元鉄14はスクリュー羽根85により掻き上げられながら回転式炉床11の外周部から開口部81側に押し出され、排出口38内に落下し、排出シュート39を通過して収容容器40内に蓄積される。このため、回転式炉床11上で還元鉄14の排出残しを防止できる。ここで、回転式炉床11の内周側を移動する還元鉄14の周速度は外周側を移動する還元鉄14の周速度よりも小さいため、スクリュー羽根84の回転速度をスクリュー羽根85の回転速度より遅くすることができ、スクリュー羽根84の寿命を伸ばすことができる。従って、内周側に配置されるスクリュー羽根84と外周側に配置されるスクリュー羽根85をそれぞれ分離して管理することで、摩耗が顕著となったスクリュー羽根のみを補修(交換も含む)するようにすると、設備保全費総額を低減することができる。
なお、本発明の第2の実施の形態に係る還元鉄の製造設備78の使用方法は、還元鉄排出装置82、83を連動して駆動させること以外は本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備10の使用方法と実質的に同一で、還元鉄排出装置82、83の使用方法も還元鉄排出装置15の使用方法と実質的に同一なので説明は省略する。
なお、本発明の第2の実施の形態に係る還元鉄の製造設備78の使用方法は、還元鉄排出装置82、83を連動して駆動させること以外は本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備10の使用方法と実質的に同一で、還元鉄排出装置82、83の使用方法も還元鉄排出装置15の使用方法と実質的に同一なので説明は省略する。
図5に示すように、本発明の第3の実施の形態に係る還元鉄の製造設備86は、本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備10の回転式炉床炉12と構成が実質的に同一の回転式炉床炉87において、回転式炉床炉87の円周方向の異なる角度位置となる内、外周側部にそれぞれ内周側開口部88、外周側開口部89を設け、還元鉄の製造設備10の還元鉄排出装置15と実質的に同一の構成を有する還元鉄排出装置90、91のスクリュー羽根92、93が内、外周側開口部88、89から回転式炉床炉87内にそれぞれ装入されている点、内、外周側開口部88、89に回転式炉床炉87の下方に連通する排出口94、95が形成されて排出シュート96、97を介して収容容器98、99が取付けられている点、排出口94、95の形成に伴って回転式炉床炉87の下部にシール機構100、101を設けた点が特徴になっている。このため、上記の特徴点についてのみ説明し、回転式炉床炉12及び還元鉄排出装置15の構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
スクリュー羽根92は回転式炉床炉87の幅方向の中央部から内周側耐火材27の内側壁までの領域に、スクリュー羽根93は回転式炉床炉87の幅方向の中央部から外周側耐火材28の内側壁までの領域にそれぞれ配置され、しかも、スクリュー羽根92、93の軸心位置は、図4のスクリュー羽根84、85の配置と同様に軸心位置をずらしている。これによって、回転軸51の軸方向の熱膨張によりスクリュー羽根92、93の先端が同士が接触するのが防止される。なお、図5は還元鉄の製造設備86の稼動中の状態を示している。
排出口94は内周側開口部88の内側と内周側耐火材27の下端面側とを連通しており、排出口94に接続する排出シュート96は内周側部材33の下端部に内側下方に傾斜して取付けられている。また、排出口95は外周側開口部89の内側と外周側耐火材28の下端面側とを連通しており、排出口95に接続する排出シュート97は外周側炉殻32の下端部に外側下方に傾斜して取付けられている。
排出口94は内周側開口部88の内側と内周側耐火材27の下端面側とを連通しており、排出口94に接続する排出シュート96は内周側部材33の下端部に内側下方に傾斜して取付けられている。また、排出口95は外周側開口部89の内側と外周側耐火材28の下端面側とを連通しており、排出口95に接続する排出シュート97は外周側炉殻32の下端部に外側下方に傾斜して取付けられている。
シール機構100は、環状床部17の内周部と内周側耐火材27との間に形成される隙間の下方に設けられ図示しない支持部材で支えられ内周側の一部が排出シュート96の側部と連結している内側樋部材102と、炉床基板16の内周部に環状に取付けられ先部が内側樋部材102内に挿入している内側シール部材103と、内側樋部材102内に注入される液体26とを有している。また、シール機構101は、環状床部17の外周部と外周側耐火材28との間に形成される隙間の下方に設けられ図示しない支持部材で支えられ外周側の一部が排出シュート97の側部と連結している外側樋部材104と、炉床基板16の外周部に環状に取付けられ先部が外側樋部材104内に挿入している外側シール部材105と、外側樋部材104内に注入される液体26とを有している。
このような構成とすることにより、回転式炉床11が回転しても、内側樋部材102では液体26の液面と内側シール部材103で外気が排出口94に侵入するのが防止でき、外側樋部材104では液体26の液面と外側シール部材105で外気が排出口95に侵入するのが防止できる。
このような構成とすることにより、回転式炉床11が回転しても、内側樋部材102では液体26の液面と内側シール部材103で外気が排出口94に侵入するのが防止でき、外側樋部材104では液体26の液面と外側シール部材105で外気が排出口95に侵入するのが防止できる。
このような構成とすることにより、スクリュー羽根92に衝突した還元鉄14はスクリュー羽根92により掻き上げられながら回転式炉床11の内周側に搬送され、回転式炉床11の内周部から内周側開口部88内に押し出され、排出口94内に落下し、排出シュート96を通過して収容容器98内に蓄積される。また、スクリュー羽根93に衝突した還元鉄14はスクリュー羽根93により掻き上げられながら回転式炉床11の外周側に搬送され、回転式炉床11の外周部から外周側開口部89内に押し出され、排出口95内に落下し、排出シュート97を通過して収容容器99内に蓄積される。このため、回転式炉床11上で還元鉄14の排出残しを防止できる。更に、回転式炉床11の内周側を移動する還元鉄14はスクリュー羽根92により、回転式炉床11の外周側を移動する還元鉄14はスクリュー羽根93により、回転式炉床11の外部に排出されるので、2つのスクリュー羽根92、93による還元鉄14の排出処理量を略等しくして、還元鉄14との接触によりスクリュー羽根92、93のいずれか一方が偏って摩耗が発生するのを防止することができる。更に、回転式炉床11の内周側を移動する還元鉄14の周速度は外周側を移動する還元鉄14の周速度よりも小さいため、スクリュー羽根92の回転速度をスクリュー羽根93の回転速度より遅くすることができ、スクリュー羽根92の寿命を伸ばすことができる。
なお、本発明の第3の実施の形態に係る還元鉄の製造設備86の使用方法は、還元鉄排出装置90、91を連動して駆動させること以外は本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備10の使用方法と実質的に同一で、還元鉄排出装置90、91の使用方法も還元鉄排出装置15の使用方法と実質的に同一なので説明は省略する。
なお、本発明の第3の実施の形態に係る還元鉄の製造設備86の使用方法は、還元鉄排出装置90、91を連動して駆動させること以外は本発明の第1の実施の形態に係る還元鉄の製造設備10の使用方法と実質的に同一で、還元鉄排出装置90、91の使用方法も還元鉄排出装置15の使用方法と実質的に同一なので説明は省略する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の還元鉄の製造設備を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、シールプレートを排出手段の回転軸に取付けたが、移動台車及び軸受のハウジング部分のいずれか一方に取付けることができる。また、シールプレートの押圧手段として伸縮管を使用したが、伸縮管の代りに空気圧、油圧、及び電動のいずれかで駆動するシリンダーを用いてシールプレートを炉壁開口部の縁部に押圧してもよい。更に、移動台車をウインチの操作で移動させるようにしたが、ウインチの代りに空気圧、油圧、及び電動のいずれかで駆動するシリンダーを使用することもできる。
第2の実施の形態に係る還元鉄の製造設備では還元鉄を回転式炉床の外周側から外部に排出するようにしたが、回転式炉床の幅方向の中央部から炉壁の外側壁までの領域に配置されるスクリュー羽根を備えた還元鉄排出装置を上流側に、回転式炉床の幅方向の中央部から炉壁の内側壁までの領域に配置されるスクリュー羽根を備えた還元鉄排出装置を下流側にそれぞれ配置し、上流側のスクリュー羽根と下流側のスクリュー羽根が回転式炉床の幅方向中央部で重なり合うようにすることで、上、下流側のスクリュー羽根を駆動させて還元鉄を回転式炉床の内周側から外部に排出することもできる。
例えば、シールプレートを排出手段の回転軸に取付けたが、移動台車及び軸受のハウジング部分のいずれか一方に取付けることができる。また、シールプレートの押圧手段として伸縮管を使用したが、伸縮管の代りに空気圧、油圧、及び電動のいずれかで駆動するシリンダーを用いてシールプレートを炉壁開口部の縁部に押圧してもよい。更に、移動台車をウインチの操作で移動させるようにしたが、ウインチの代りに空気圧、油圧、及び電動のいずれかで駆動するシリンダーを使用することもできる。
第2の実施の形態に係る還元鉄の製造設備では還元鉄を回転式炉床の外周側から外部に排出するようにしたが、回転式炉床の幅方向の中央部から炉壁の外側壁までの領域に配置されるスクリュー羽根を備えた還元鉄排出装置を上流側に、回転式炉床の幅方向の中央部から炉壁の内側壁までの領域に配置されるスクリュー羽根を備えた還元鉄排出装置を下流側にそれぞれ配置し、上流側のスクリュー羽根と下流側のスクリュー羽根が回転式炉床の幅方向中央部で重なり合うようにすることで、上、下流側のスクリュー羽根を駆動させて還元鉄を回転式炉床の内周側から外部に排出することもできる。
10:還元鉄の製造設備、11:回転式炉床、12:回転式炉床炉、13:炉壁、14:還元鉄、15:還元鉄排出装置、16:炉床基板、17:環状床部、18:補強部材、19、20:車輪、21、22:レール、23:設置床、24、25:支持台、26:液体、27:内周側耐火材、28:外周側耐火材、29:天井側耐火材、30:天井断熱材、31:天井部材、32:外周側炉殻、33:内周側部材、34:貫通孔、35:孔、36:開口部、37:穴、38:排出口、39:排出シュート、40:収容容器、41:第1の樋部材、42:シール部材、43:第2の樋部材、44:床側シール部材、45:内周側シール部材、46:扉、47:チェイン、48:扉駆動手段、49:空気圧シリンダ、49a:滑車、50:スクリュー羽根、51:回転軸、52:排出手段、53:軸受、54:動力伝達機構、55:電動機、56:移動台車、57:車輪、58:レール、59:昇降架台、60:給水口、61:排水口、62:滑車、63:ウインチ、64:ワイヤ固定部材、65:ワイヤ、67:架台部、68:設置台、69:ピストン、70:油圧シリンダ、71:設置台、72:油圧源、73:ケーブルラック、74:シールプレート、75:バック部材、76:伸縮管、77:摺動プレート、78:還元鉄の製造設備、79:回転式炉床炉、80:内周側開口部、81:外周側開口部、82、83:還元鉄排出装置、84、85:スクリュー羽根、86:還元鉄の製造設備、87:回転式炉床炉、88:内周側開口部、89:外周側開口部、90、91:還元鉄排出装置、92、93:スクリュー羽根、94、95:排出口、96、97:排出シュート、98、99:収容容器、100、101:シール機構、102:内側樋部材、103:内側シール部材、104:外側樋部材、105:外側シール部材
Claims (5)
- 環状の回転式炉床と、前記回転式炉床の内外両側方及び上方を覆って該回転式炉床と共に回転式炉床炉を形成する炉壁と、鉄原料及び還元剤との混合物を該回転式炉床炉内に供給する原料供給手段と、製造された還元鉄を該回転式炉床炉の外部に排出する還元鉄排出装置とを有する還元鉄の製造設備において、
前記還元鉄排出装置は、前記回転式炉床を半径方向に横切って配置され前記還元鉄を前記回転式炉床炉の外部に送り出すスクリュー羽根及び該スクリュー羽根が先側に取付けられ基側が該炉壁に形成された開口部を貫通して外部に突出する回転軸を備えた排出手段と、
前記回転軸の基側を支持する軸受及び該回転軸の基側に接続して該回転軸を回転させる回転駆動手段をそれぞれ積載して前記開口部に対して往復動する移動台車と、
前記移動台車が走行するレールが配設されて該移動台車を該レールを介して持ち上げる昇降架台と、
前記移動台車に設けられ該移動台車と共に移動して前記開口部の縁部に当接し前記回転軸の周囲の開口部を塞ぐシールプレートとを有することを特徴とする還元鉄の製造設備。 - 請求項1記載の還元鉄の製造設備において、前記還元鉄排出装置は1つ設けられていることを特徴とする還元鉄の製造設備。
- 請求項1記載の還元鉄の製造設備において、前記還元鉄排出装置は前記回転式炉床の円周方向の異なる位置にそれぞれ1つずつ設けられ、上流側に設けられた前記還元鉄排出装置の前記スクリュー羽根は前記回転式炉床の幅方向の中央部から前記炉壁の内側壁までの領域に、下流側に設けられた前記還元鉄排出装置の前記スクリュー羽根は前記回転式炉床の幅方向の中央部から前記炉壁の外側壁までの領域にそれぞれ配置され、上流側の前記スクリュー羽根と下流側の前記スクリュー羽根は幅方向中央部で重なり合い、上流側の前記スクリュー羽根及び下流側の前記スクリュー羽根の駆動により前記還元鉄を前記回転式炉床の外周側から外部に排出することを特徴とする還元鉄の製造設備。
- 請求項1記載の還元鉄の製造設備において、前記還元鉄排出装置は前記回転式炉床の円周方向の異なる位置にそれぞれ1つずつ設けられ、一方の前記還元鉄排出装置の前記スクリュー羽根は前記炉床の幅方向の中央部から前記炉壁の内側壁までの領域に、他方の前記還元鉄排出装置の前記スクリュー羽根は前記炉床の幅方向の中央部から前記炉壁の外側壁までの領域にそれぞれ配置され、前記各スクリュー羽根の駆動により前記還元鉄を前記回転式炉床の内周側及び外周側からそれぞれ外部に排出することを特徴とする還元鉄の製造設備。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の還元鉄の製造設備において、前記シールプレートには、該シールプレートが前記開口部の縁部に当接した際に該シールプレートを該縁部に押圧する押圧手段が設けられ、前記炉壁には前記回転軸が引き出された前記開口部を塞ぐ扉と、該回転軸が引き出されたことを確認して該扉を移動する扉駆動手段が設けられていることを特徴とする還元鉄の製造設備。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090203 |