JP2007154129A - 封着樹脂組成物及びそれを用いた複層ガラス構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】日光に晒されても外部の空気や水蒸気が内部空間に浸透することなく、しかも内部空間から不活性ガスなどの封入ガスが漏出しないように基板間周縁部を封着できる封着用樹脂組成物、およびそれを用いた複層ガラス構造体を提供。
【解決手段】所定の間隔を保ちながら対向する2枚のガラス基板によって構成される基板間周縁部を封着することによって、その内部空間が減圧または不活性ガス雰囲気に維持された複層ガラス構造体を製造するための封着用樹脂組成物であって、融点が160℃以上の少なくとも1種の熱可塑性樹脂(a)を含み、その中に紫外線耐性を付加するのに十分な量のカーボンブラック、紫外線吸収剤またはヒンダードアミン系光安定剤から選ばれる1種以上の耐紫外線付与剤(c)を配合し、かつ、封着により得られる樹脂層が単層構造を形成することを特徴とする封着用樹脂組成物などによって提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は、封着樹脂組成物及びそれを用いた複層ガラス構造体に関し、日光に晒されても外部の空気や水蒸気が内部空間に浸透することなく、しかも内部空間から不活性ガスなどの封入ガスが漏出しないように基板間周縁部を封着できる封着用樹脂組成物、およびそれを用いた複層ガラス構造体に関する。
複数の板ガラスを重ね合わせ、その間が実質的に気密になるように周囲がシールされた組立体が建築物の窓ガラス、自動車のフロントガラス、電子機器の表示画面など様々な分野で使用されている。2又は3枚以上の板ガラスから成る複層ガラス構造体(以下、ガラスユニットともいう)を形成するため、予備成形したスペーサーを使用してこれらの板ガラスの間隔を保つこと、及びガラスユニットの所要の剛性を確保することが広く行なわれている。
ガラスユニット構造の1つの代表的形状では、端封部は、ガスや水分の透過性が低い封着樹脂によって板ガラスの内側に向かい合う面に接着された中空のスペーサーから成り、主要な気密シールを提供する。この中空のスペーサー要素には乾燥剤が満され、板ガラスの間の断熱スペースと通じていて、断熱ガラスユニットの機能と耐久性を向上するために、前記スペースから水分を吸収する。
ガラスユニットを製造した後でも、ユニット内部の空気又は他のガスを乾燥状態に保つことができるような方法で、予備成形したスペーサーに乾燥剤を装入できる。予備成形したスペーサーは、種々の機械加工法で金属から作製することができる。
このようなガラスユニットにおいて、スペーサーを板ガラスに接着するために、透湿率が小さい熱可塑性樹脂とポリイソブチレンゴムなどの液状ゴムと吸湿剤を主成分として含有する組成物を封着樹脂として使用すること、及び前記スペーサー周りの板ガラスに接着する二次封着樹脂として、例えば、ポリスルフィド、及びポリウレタンなど種々の材料を使用することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ここで提案されているような封着樹脂を用いれば、耐水蒸気透過性に優れ、内部の気密性を保持してガラスユニットの使用期間を長くすることができる。また、二次封着樹脂を用いることで、その効果を一層改良することが期待される。
しかしながら、上記材料で基板周端部を封止したガラスユニットを、建築物の窓ガラスや自動車のフロントガラスなどとして使用すると、日光に直接曝露されるために紫外線によって短時間で封着樹脂が脆くなり、内部気密性を保持できなくなるという問題が指摘されていた。例えば、特許文献2には、ポリウレタン、ポリスルフィド、及びポリブタジエンなどを主成分とするような有機封止剤は、充分なUV耐性を含めたガラスに対する接着性を持っていないと記載されている。
最近では、シール部分の全部又は一部分が日光(有害なUV光線を含む)に直接曝露される用途に、紫外線耐性を有するガラスユニットが必要とされている。そのような用途では、封着樹脂に対しても、ガラスユニット自体のシールの完全な状態を確保することばかりでなく、日光や他の気候的要素(特に、熱と水)の有害な影響に対して優れた耐性を持たなければならない。
ところが、前記の通り、これまでのようなポリウレタン、ポリスルフィド、ポリブタジエン等を主成分とするような有機封着樹脂は、シール部分の全部又は一部分が有害な紫外線を含む日光に直接曝露されるガラスユニットに使用できるほど充分な紫外線耐性を持っておらず、内部気密性を保持することが難しく、これに代わりうる性能を有する有機樹脂を用いた封着樹脂組成物が望まれていた。
特開2005−248145号公報 特開平11−228190号公報(段落0009)
本発明の課題は、このような状況にあって、日光に晒されても外部の空気や水蒸気が内部空間に浸透することなく、しかも内部空間から不活性ガスなどの封入ガスが漏出しないように基板間周縁部を封着できる封着用樹脂組成物、およびそれを用いた複層ガラス構造体を提供することにある。
本発明者らは、上記従来の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、所定間隔を保持して対向された2枚の基板の基板間周辺部を封着にする封着用樹脂組成物において、熱可塑性樹脂、または熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂からなる封着用樹脂に紫外線耐性を付加しうる添加剤を含ませることで、それを用いたガラスユニットが、日光(有害なUV光線を含む)に直接曝露される場合においても、この内部空間の気密性が保たれ、さらに外部からの空気や水蒸気の浸透を完全に妨げることが可能であり、屋外でも充分に実使用できることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、所定の間隔を保ちながら対向する2枚のガラス基板によって構成される基板間周縁部を封着することによって、その内部空間が減圧または不活性ガス雰囲気に維持された複層ガラス構造体を製造するための封着用樹脂組成物であって、融点が160℃以上の少なくとも1種の熱可塑性樹脂(a)を含み、その中に紫外線耐性を付加するのに十分な量のカーボンブラック、紫外線吸収剤またはヒンダードアミン系光安定剤から選ばれる1種以上の耐紫外線付与剤(c)を配合し、かつ、封着により得られる樹脂層が単層構造を形成することを特徴とする封着用樹脂組成物物が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、所定の間隔を保ちながら対向する2枚のガラス基板によって構成される基板間周縁部を封着することによって、その内部空間が減圧または不活性ガス雰囲気に維持された複層ガラス構造体を製造するための封着用樹脂組成物であって、融点が160℃以上の少なくとも1種の熱可塑性樹脂(a)と少なくとも1種の熱硬化性樹脂(b)とを含み、熱可塑性樹脂(a)または熱硬化性樹脂(b)の少なくとも一方の中に、紫外線耐性を付加するのに十分な量のカーボンブラック、紫外線吸収剤またはヒンダードアミン系光安定剤から選ばれる1種以上の耐紫外線付与剤(c)を配合し、かつ、封着により得られる樹脂層がそれぞれ独立して形成し互いに隣接した多層構造を形成することを特徴とする封着用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、熱可塑性樹脂(a)が、ポリアミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、又はポリブチレンナフタレート樹脂から選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする封着用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第2の発明において、熱硬化性樹脂(b)が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂又はフェノール樹脂から選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする、封着用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第2の発明において、熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)の割合が、重量比で1:30〜30:1であることを特徴とする、封着用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1又は2の発明において、耐紫外線付与剤(c)が、粒子径が10〜50nmのカーボンブラックであることを特徴とする封着用樹脂組成物が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1又は2の発明において、耐紫外線付与剤(c)の含有量が、樹脂成分の合計量に対して、0.5〜10重量%であることを特徴とする封着用樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第1又は2の発明において、さらに、表面をカップリング処理した無機微粒子(d)が、樹脂成分の合計量に対して30〜95質量%配合されることを特徴とする封着用樹脂組成物が提供される。
一方、本発明の第9の発明によれば、第1〜8のいずれかの発明において、封着用樹脂組成物によって、基板間周縁部が封着されてなる複層ガラス構造体が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第9の発明において、サンシャインウェザー試験の前後で、150MPa以上の密着性を保持することを特徴とする複層ガラス構造体が提供される。
本発明の封着用樹脂組成物は、特定の熱可塑性樹脂、または、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂からなる樹脂成分に加えて、特定の光安定剤を含むため、特別な装置を用いることなく、水蒸気、Heガスなどの不活性ガスやアウトガス等の長期にわたる遮蔽効果が大きい。また、それを用いたガラスユニットは、充分な紫外線耐性を有することから、有害なUV光線を含む日光に直接曝露される窓ガラスなどに用いることができることから、本発明の封着用樹脂組成物の工業的価値は極めて大きい。
1.封着用樹脂組成物
本発明の第1の封着用樹脂組成物は、所定の間隔を保ちながら対向する2枚のガラス基板によって構成される基板間周縁部を封着することによって、その内部空間が減圧または不活性ガス雰囲気に維持された複層ガラス構造体を製造するための封着用樹脂組成物であって、融点が160℃以上の少なくとも1種の熱可塑性樹脂(a)を含み、その中に紫外線耐性を付加するのに十分な量のカーボンブラック、紫外線吸収剤またはヒンダードアミン系光安定剤から選ばれる1種以上の耐紫外線付与剤(c)を配合し、かつ、封着により得られる樹脂層が単層構造を形成することを特徴とする。
また、本発明の第2の封着用樹脂組成物は、所定の間隔を保ちながら対向する2枚のガラス基板によって構成される基板間周縁部を封着することによって、その内部空間が減圧または不活性ガス雰囲気に維持された複層ガラス構造体を製造するための封着用樹脂組成物であって、融点が160℃以上の少なくとも1種の熱可塑性樹脂(a)と少なくとも1種の熱硬化性樹脂(b)とを含み、熱可塑性樹脂(a)または熱硬化性樹脂(b)の少なくとも一方の中に、紫外線耐性を付加するのに十分な量のカーボンブラック、紫外線吸収剤またはヒンダードアミン系光安定剤から選ばれる1種以上の耐紫外線付与剤(c)を配合し、かつ、封着により得られる樹脂層がそれぞれ独立して形成し互いに隣接した多層構造を形成することを特徴とする。
(a)熱可塑性樹脂
本発明において用いる熱可塑性樹脂は、加熱により可塑性を示し冷却すると硬化し、さらに加熱すれば再び可塑性を示すような可逆的熱特性を持つ合成樹脂であり、かつ融点が160℃以上で熱硬化性樹脂の硬化温度よりも高いものである。この熱可塑性樹脂は、原料モノマーの単独重合体だけでなく、他種モノマーとのランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体、他の物質での末端基変性品なども含まれる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリメチルペンテン樹脂(mp.230−245℃)などのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリブチレンナフタレート樹脂(mp.243℃)、ポリアセタール樹脂(mp.167−178℃)、ポリカーボネート樹脂(mp.220−260℃)、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリテトラフロロエチレン樹脂、エチレン−ポリテトラフロロエチレン共重合樹脂、4ナイロン(mp.267℃)、6ナイロン(mp.223℃)、6,6ナイロン、4,6ナイロン、ナイロン6T、ナイロン9T、芳香族系ナイロン等のポリアミド樹脂などの単独重合体や共重合体が挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂は、特に限定されることなく単独で又は混合して使用できる。不活性ガスに対するガスバリア性に優れた樹脂、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート樹脂、芳香族ナイロン、ナイロン9T等のポリアミド樹脂は、数種選択して組み合わせるのが好ましい。
本発明において用いる熱可塑性樹脂は、その融点が160℃以上であり、熱硬化性樹脂の硬化温度よりも高いものでなければならない。それは、加熱により可塑性を示し冷却すると硬化して基板間を封着するが、その後、さらに熱硬化性樹脂を硬化させるために硬化温度で加熱した際、再び可塑性を示して流動化するので封着力が低下してしまうためである。また、融点が160℃未満のものは、日光に晒されたときに、紫外線によって変性する可能性があり好ましくない。したがって、熱硬化性樹脂の硬化温度を勘案すると、熱可塑性樹脂の融点は、250℃以上であることが望ましい。
熱可塑性樹脂には、後で詳述するカーボンブラックや光安定剤などの紫外線耐性を向上させる耐紫外線付与剤(c)をはじめ、粘着剤、プラスチック成形用滑剤などを配合することができる。また、封着性能を向上させるために無機微粒子(d)を配合しても良い。
粘着剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル系、ウレタン系、ビニルエーテル系、シリコーン系、アミド系及びスチレン系粘着剤、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー及びエチレン系不飽和カルボン酸やその無水物でグラフト変性された酸変性オレフィン樹脂等の各種粘着剤が挙げられ、水素添加石油樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル、クマロン樹脂などが好適に用いられる。その形態は、溶液型、エマルジョン型、ホットメルト型等いずれであってもよい。
また、滑剤としては、例えばパラフィンワックス、流動パラフィン、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、エステルワックス、カルナウバ、マイクロワックス等のワックス類、ステアリン酸、1,2−オキシステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ラウリン酸カルシウム、リノール酸亜鉛、リシノール酸カルシウム、2−エチルヘキソイン酸亜鉛等の脂肪酸塩(金属石鹸類)ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘン酸アミド、パルミチン酸アミド、ラウリン酸アミド、ヒドロキシステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ジステアリルアジピン酸アミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ジオレイルアジピン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド等脂肪酸アミド類、ステアリン酸ブチル等の脂肪酸エステル、エチレングリコール、ステアリルアルコール等のアルコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及びこれら変性物からなるポリエーテル類、ジメチルポリシロキサン、シリコングリース等のポリシロキサン類、弗素系オイル、弗素系グリース、含弗素樹脂粉末といった弗素化合物、窒化珪素、炭化珪素、酸化マグネシウム、アルミナ、二酸化珪素、二硫化モリブデン等の無機化合物粉体が挙げられる。
本発明において、各成分の混合方法は特に限定されず、例えばリボンブレンダー、タンブラー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の混合機あるいは、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール、ニーダールーダー、単軸押出機、二軸押出機等の混練機を使用して実施される。
こうして、各成分を混合することで、熱可塑性樹脂(組成物)は、パウダー、ビーズ、ペレットあるいはこれらの混合物の形で得られるが、取扱い易い点で、ペレットが望ましい。得られた組成物は、各種の熱可塑性樹脂成形機、好ましくはホットメルト・ガン等により塗布できるものとなる。
(b)熱硬化性樹脂
一方、本発明で用いられる熱硬化性樹脂は、一旦硬化すると三次元の網目構造を形成し、再加熱しても軟化溶融しない不可逆的熱特性をもつ合成樹脂である。
熱硬化性樹脂は、基板間周縁部を多層構造の樹脂層で封着するために、前記熱可塑性樹脂と組み合わせて用いられる。そのため、熱硬化性樹脂は、硬化温度が熱可塑性樹脂の融点よりも低いものを用いることが望ましい。熱硬化性樹脂の硬化温度は、樹脂の種類にもよるが例えば100〜250℃、特に120〜220℃であることが好ましい。硬化温度が100℃未満の樹脂では、熱可塑性樹脂を塗布した際に硬化を開始してしまう恐れがあり、一方、250℃を超える樹脂では、硬化に時間がかかり生産性が低下するため好ましくない。
熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ビス・マレイミドトリアジン樹脂等が挙げられ、いずれか単独もしくは2種以上の熱硬化性樹脂混合物として用いられる。
エポキシ樹脂の場合、脂環式エポキシ樹脂、水素添加型エポキシ樹脂、芳香族エポキシ樹脂のいずれでもよく、これらの混合物であってもよい。
脂環式エポキシ樹脂は、シクロヘキサンなどの脂環部分とエポキシ部分とを有する熱硬化性樹脂である。この脂環式エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂などに代表される、ベンゼン環を有するエポキシ樹脂を水素化反応してシクロヘキサン環化した水素添加型エポキシ樹脂や、シクロヘキセン環の二重結合を過酢酸で酸化してエポキシ化した、脂肪族環状エポキシ樹脂などが挙げられる。例えば、水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、(3,4−3’,4’−エポキシシクロ)ヘキシルメチルヘキサンカルボキシレート、ポリ(エポキシ化シクロヘキセンオキサイド)などがある。これらの脂環式エポキシ化合物は、単独で用いても、混合して使用しても差し支えない。
また、水素添加型エポキシ樹脂であれば、ベンゼン環のシクロヘキサン環化率が80%以上、好ましくは90%以上で、かつ不純物残留成分となる全塩素の含有率が0.5重量%以下、好ましくは0.1重量%以下であることが望ましい。シクロヘキサン環化率は、ベンゼン環がシクロヘキサン環に変化した割合で、核磁気共鳴分析装置などで求めることが出来る。
芳香族エポキシ樹脂は、1以上の芳香核と2以上のエポキシ基を有する化合物であり、脂環を有しない化合物である。芳香族エポキシ樹脂におけるエポキシ基は、グリシジル基であることが好ましい。代表的芳香族エポキシ樹脂は、ポリフェノール類のグリシジルエーテルであり、また芳香族ポリカルボン酸のグリシジルエステル、芳香族アミンのグリシジルアミノ化物などがある。またこれらグリシジル化合物のオリゴマー化物も使用できる。具体的な芳香族エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ノボラックポリグリシジルエーテル、N,N−ジグリシジルアニリンなどがある。
本発明で使用する硬化剤は、上記の熱硬化性樹脂と反応し、透明な硬化物が得られるものであれば何ら制限は無い。例えば、ヒドラジド系硬化剤、酸無水物類やジシアンジアミドおよびその変性物など様々な硬化剤を使用でき、それらは単独でも複数種で使用しても差し支えない。
このようなヒドラジド系硬化剤としては、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボジヒドラジド、或いは1,3−ビス(ヒドラジノカルボノエチル)−5−イソプロピルヒダントインなどが挙げられ、単独で用いても混合して使用しても構わない。
酸無水物であれば、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸やヘキサヒドロ無水フタル酸等のように、構造中の6員環部分がシクロ環になっているものが望ましく、さらには、一液性潜在性硬化剤として作用し、硬化物もより透明なものが得られやすい、ヒドラジド系硬化剤が望ましい。
硬化促進剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ベンジルジメチルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン類;1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン系化合物;テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類;1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7等や、その有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類;オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫やアルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物類;テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩類;三ふっ化ホウ素、トリフェニルボレート等のホウ素化合物、塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化物が挙げられる。
さらには、高融点イミダゾール化合物、ジシアンジアミド、アミンをエポキシ樹脂等に付加したアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性促進剤、イミダゾール系、リン系、ホスフィン系促進剤の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性促進剤、アミン塩型潜在性硬化促進剤、ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型で熱カチオン重合型の潜在性硬化促進剤等に代表される潜在性硬化促進剤も使用することができる。これらの硬化促進剤は、単独又は2種以上を混合して使用することができる。
ここで、熱硬化性樹脂(主剤:エポキシ樹脂)と硬化剤の使用量は、重量比率で、97:3〜80:20、好ましくは95:5〜85:15とすることが望ましい。これは硬化剤が3未満では粘度が低いままで、粘ちょうの液状樹脂物質とはならず、硬化剤が20より多いと硬化反応が進行しすぎて、液状とならない場合があるためである。
この熱硬化性樹脂は、上記樹脂成分以外に、後で詳述する紫外線耐性を向上させる光安定剤などの耐紫外線付与剤(c)や溶媒など他の成分を含んでいてもよい。耐紫外線付与剤(c)としては、前記のカーボンブラック、紫外線吸収剤またはヒンダードアミン系光安定剤から選ばれる1種以上がある。
溶媒を配合すれば、組成物の粘度を下げ、組成物の塗工性を向上させることができる。また、溶媒の使用で、上記各成分を混合する際の混合性を向上できる。溶媒としては、接着剤の分野で用いられている通常の溶媒が使用できる。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N−メチルピロリドン、ジエチルエーテル、エタノール、プロパノール、イソブタノール、四塩化炭素、アセトン、ジメチルホルムアミドなどの溶媒を用いることができる。
この他、熱硬化性樹脂(特にエポキシ樹脂)及び硬化剤と反応しない溶剤としては、2,2,4−トリメチル−3−ヒドロキシジペンタンイソブチレート、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−イソブチレート、イソブチルブチレート、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、或いは2−ヒドロオキシプロパン酸エチル等が挙げられる。
また、加熱時に熱硬化性樹脂(特にエポキシ樹脂)および硬化剤と反応し得る溶剤としては、フェニルグリシジルエーテル、エチルヘキシルグリシジルエーテルや、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる
(c)耐紫外線付与剤
上記熱可塑性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂には、紫外線耐性を向上させる耐紫外線付与剤(c)を配合しなければならない。耐紫外線付与剤(c)としては、カーボンブラック、紫外線吸収剤(UVA)、またはヒンダードアミン系光安定剤(HALS)から選ばれる1種以上がある。
カーボンブラックは、オイルファーネス法、コンタクト法、衝撃法などによって得られるが、一般的に、耐火材及び断熱材を内張りした円筒形状の反応炉頭部の燃焼室に燃料油や天然ガスなどを供給し、過剰空気により燃焼して高温燃焼ガス流を形成し、この高温燃焼ガス流に原料油を噴霧導入して、熱分解反応を起こさせてカーボンブラックに転化するオイルファーネス法で製造されている。オイルファーネス法で用いられる原料油は、主に石炭系重質油や石油系重質油であり、特にカーボンブラックの生成収率を高く維持するためには芳香族炭化水素成分の多いものが有用とされている。例えば、石炭系重質油では、コークス製造時に生じるコールタールの分留重質油(クレオソート油)、石油系重質油では、ナフサ分解によって得られる残渣油(エチレンボトム油)、あるいは流動接触分解による石油精製時の残渣油(FCC残渣油)等が挙げられる。
本発明において、カーボンブラックは、紫外線を吸収する効果があるため、紫外線照射による樹脂の劣化を抑えることができる。カーボンブラックの粒径は、特に限定されるわけではないが、10〜50nmであることが好ましい。この粒径にするため、ジェットミルなどの粉砕装置を用いて微粉砕処理した後、特定の粒径範囲のものを分離することができる。粒径50nm以下のものが紫外線耐性を高めるのに効果的であるが、10nm未満のものは微細すぎて取り扱いにくいだけでなく、添加により樹脂粘度が急激に上昇してしまうという問題がある。また、コスト的にも好ましくない。
また、紫外線吸収剤(UVA)としては、例えば、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6ジ−t−ペンチルフェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2,4−ジ−t−ブチル−6−(5−クロロベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール、2−(2Hベンゾトリアゾール−2−イル)−4−オクチルフェノール2量体、2−(4,6−ビス(2,4チジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(オクチルオキシ)フェノール、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−(ヘキシルオキシ)フェノール、2−(2'−ヒドロキシ−3'ラウリル−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル−3−[3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート−ポリエチレングリコールの縮合物、ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体等が挙げられる。
また、ヒンダードアミン系安定剤(HALS)としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチル]−4−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,2,3−トリアザスピロ[4,5]ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、こはく酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2、4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[[2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル]イミノ]]、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)等が挙げられ、このほか、フェノール系、ホスファイト系、チオエーテル系等の抗酸化剤等が挙げられる。
耐紫外線付与剤としては、上記の紫外線吸収剤(UVA)、またはヒンダードアミン系光安定剤(HALS)が有効であるが、UVAは光エネルギーを無害な熱エネルギーに変換し、HALSは樹脂が酸化劣化する過程で生成したラジカルを捕捉することにより、光安定化に寄与する。耐紫外線付与剤は、単独で使用しても効果があるが、UVAとHALSを併用することで、さらに紫外線耐性を向上させることができる。
熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)のいずれか、又は両者にカーボンブラック、または光安定剤などの耐紫外線付与剤(c)が配合されることで、樹脂組成物に対して紫外線耐性が付加される。これら耐紫外線付与剤は、全樹脂量に対して、0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜8重量%、さらに好ましくは0.5〜5重量%添加することが有効である。添加量が0.5重量%未満では充分な紫外線耐性を付与できず、一方、10重量%を超えても、紫外線耐性が飛躍的に向上することはない。また、これらの添加剤は、いずれかを単独で添加してもよいし、複数混合して樹脂に添加してもよい。
(d)無機微粒子
上記樹脂成分である熱可塑性樹脂(a)及び/又は熱硬化性樹脂(b)には、耐紫外線付与剤(c)のほかに、封着部分の性能を改善するために無機微粒子を配合することができる。
無機微粒子としては、粒径が50μm以下のシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどの金属酸化物が使用できる。基板がガラス基板であれば、無機微粒子としてシリカを用いることが好ましい。その配合量は、樹脂組成物全体に対して、30〜95重量%、好ましくは35〜90重量%とすることができる。本発明においては、無機微粒子は任意成分であるが、封着部分の耐熱性を高めるだけでなく、強度を高めガスのリークをさらに抑制することが期待できる。配合量が30重量%未満ではその効果が小さく、95重量%を超えると塗布性が悪化する。
無機微粒子には、微粒子重量に対して1〜5重量%のエポキシシラン、アミノシランなどのシランカップリング剤で表面処理を実施する必要がある。表面処理を実施しない場合、樹脂と無機微粒子の接着性が低下し、水蒸気、ガス等のリークの原因となる。
2.複層ガラス構造体
本発明の複層ガラス構造体は、基板間周縁部が上記封着用樹脂組成物の樹脂層で封着され、その内部空間に不活性ガスが封入され、又は減圧に維持されたガラス構造体である。
基板である下板と上板のサイズは特に限定されず、小面積のものから大面積のものまで使用できる。例えば、縦50〜3000mm、横50〜1500mm、厚さ3〜10mmのものなどである
本発明においては、2枚の基板の間にスペーサーを介在させることができる。スペーサーは、前記基板の中央部分が切り抜かれた枠状の板状体である。外形(縦、横の長さ)は基板(下板と上板)のサイズと同じであるが、例えば、内形(中空部分)は縦30〜2970mm、横30〜1480mm、厚さ0.5〜5mmとすることができる。これにより、基板間周縁部の幅が、20〜50mm確保される。
この基板間周縁部は、熱可塑性樹脂(a)による単層構造、または熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)が互いに隣接する多層構造の樹脂層によって封着されている。後者の樹脂層では、樹脂成分として、熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)とを含むとともに、封着により得られる樹脂層がそれぞれ独立して形成され、互いに隣接した多層構造になる。多層構造とは、熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)とが各1層である場合だけでなく、熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)のいずれかが2層以上である場合を包含している。
基板間周縁部において、熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)の位置関係は特に限定されない。熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)とが各1層である場合、熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)は、どちらが内部空間側に位置していても良い。ただし、基板間周縁部の中央部分が熱硬化性樹脂の樹脂層によって封着され、その熱硬化性樹脂層の両側に熱可塑性樹脂層が隣接していることが好ましい。それは、樹脂成分のうち、熱可塑性樹脂(a)が主としてガスのリークを抑制する機能を担うのに対して、熱硬化性樹脂(b)が主として基板同士を接着する機能を担っているためである。
熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)のいずれか、又は両者には、紫外線耐性を向上させるための耐紫外線付与剤(c)が配合され、必要により無機微粒子(d)を配合することができる。無機微粒子は任意成分であるが、前記の通り、封着部分の耐熱性を高めるだけでなく、樹脂層の機械的強度を高めガスのリークをさらに抑制することから配合することが望ましい。
熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)の割合は、特に限定されるわけではないが、重量比で30:1〜1:30であることが好ましい。熱可塑性樹脂(a)よりも熱硬化性樹脂(b)の量が極端に少ない、30:1未満であると、封着部の機械的強度が小さくなり、一方、熱可塑性樹脂(a)よりも熱硬化性樹脂(b)の量が1:30よりも多くなりすぎると、ガスのリークを十分には抑制できない場合があり好ましくない。
本発明の複層ガラス構造体は、上記のような構成を有することで、サンシャインウェザー試験の前後に、150MPa以上の密着性を保持するものである。サンシャインウェザー試験とは、試験材料を温度63℃、シャワー無しの環境に置き、カーボンアークランプを500時間照射して、ガラス封止部の密着性を測定するものである。23℃において、100mm/分のせん断速度をかけたとき、試験装置の計測値が150MPa以上であればガラスユニットが長期間日光に晒された場合でも十分な密着性を有するものとなる。
3.複層ガラス構造体の製造方法
本発明においては、(1)2枚のガラス板を重ね、必要によりスペーサーを介在させることにより、2枚のガラス板間を所定の間隔に維持した状態で、(2)ガラス板周縁部に本発明の第1の封着用樹脂組成物である特定融点の熱可塑性樹脂を塗布し、加圧し、所定の時間保持して、単層の樹脂層を形成し、あるいは本発明の第2の封着用樹脂組成物である熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを複層で塗布した後、加圧し、所定の時間保持して、多層構造の樹脂層を形成し、最後に、(3)基板間の内部空間を減圧、排気してから、基板の排気孔を閉じることによりガラスユニットが製造される。
(1)基板など材料の配置
本発明の封着用樹脂組成物を用いた基板間の封着方法を図面により説明すれば、図1のガラス板2枚とスペーサーを用意し、本発明の第2の封着用樹脂組成物を用いた場合であれば、これらを図2のように重ね合わせ、基板の周縁でスペーサーの上下に熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とを塗布できるようにする。
基板のサイズは、前記のとおりであり特に限定されない。基板である下板1と上板2の間に挿入するスペーサーとしては、枠状の中板3を用いることができる。
(2)封着用樹脂組成物の塗布、封着
次に、基板の周縁部に封着用樹脂組成物を塗布する。そのためには、上記封着用樹脂組成物をディスペンサーから2枚の基板間周縁部に吐出させ、2枚の基板間を所定の間隔に維持した状態で樹脂組成物と密着させる。
封着用樹脂組成物は、樹脂成分が熱可塑性樹脂であるか、または熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の樹脂成分とを含むが、後者の場合、各樹脂成分を同時に基板の周縁に吐出してもよいし、いずれかを先に吐出してもよい。すなわち、熱可塑性樹脂を先に塗布し、次に熱硬化性樹脂を塗布してもよいし、その逆であってもよい。
また、2枚の基板のうち、いずれか1枚に樹脂成分を塗布して、封着させてから、次に他の基板に樹脂成分を塗布して、封着させてもよいし、重ね合わせた2枚の基板の間に樹脂成分を吐出・注入して、一度に封着させてもよい。すなわち、重ね合わせた基板(上板)を取り去ってから、基板(下板)の周縁に封着用組成物を吐出し、次いで基板(上板)を重ね合わせて加圧し、2枚の基板間隔を所定の間隔としてから、封着用樹脂組成物の熱硬化性樹脂を硬化させる方法;間隔を保って重ねた2枚の基板の周縁間隙に封着用樹脂組成物を吐出して注入し、2枚の基板間を加圧して間隙を所定間隔に保持した後、封着用樹脂組成物の熱硬化性樹脂を硬化する方法などを採用できる。
この際、熱硬化性樹脂を併用したとしても熱可塑性樹脂の融点が160℃よりも低いものであっては、紫外線により劣化する可能性があり、充分な気密性が得られない。また、熱硬化性樹脂のみを用いたのでは、シール部分に気泡が発生し、気密性も不足してしまう。
封着用樹脂組成物を塗布する手段は、特に限定されないが、熱可塑性樹脂を吐出するにはホットガンを用い、熱硬化性樹脂はディスペンサー等を用いて、それぞれ基板上に塗布することが有利である。
ホットガンは、熱可塑性樹脂をホットメルト装置の中で溶融温度以上に加熱し、押し出し機構を用いて溶融状態の部材を直接封着すべき基板に吐出させるものである。ここでホットメルト装置内に原材料である熱可塑性樹脂を充填し、熱可塑性樹脂の溶融温度まで加熱しながら基板の所定の位置に吐出する。
一方、熱硬化性樹脂は、例えばディスペンサー等を用いて基板上に塗布されるが、当該ディスペンサーのシリンジ中や吐出部における組成物の粘度は10Pas〜70Pasであることが好ましく、そのため樹脂の種類にもよるが温度を80℃以上に維持して吐出を行うことが好ましい。熱硬化性樹脂の硬化温度は、前記の通り100〜250℃、特に120〜220℃であることが好ましい。この温度条件における硬化時間は、樹脂の種類にもよるが、1〜20時間程度が好ましい。
樹脂成分を塗布後、基板を速やかに加圧し、塗布された樹脂層を100〜250℃の範囲で所定時間加熱する。樹脂層は、基板への熱的ダメージを抑えるために段階的に加熱し昇温することが好ましい。加熱条件は、用いる熱硬化性樹脂の種類によって異なるが、例えば、エポキシ樹脂であれば、100〜180℃で0.1〜5時間、180〜210℃で0.3〜5時間、200〜220℃で0.3〜5時間、210〜250℃で0.3〜5時間加熱することで樹脂を硬化させることができる。
(3)内部空間の排気
前記のようにして封着された2枚の基板間の内部空間を減圧にし、アウトガスが実質的に排出されてから、最後に減圧にするために用いた排気孔を閉じる。
この工程で、基板間の内部空間に空気以外のガスを封入してもよい。通常ガスを封入するには、基板間の内部空間から空気を充分排出した後、空気以外のガスを導入して排気孔を閉じる。封入する不活性ガスとしては、例えばネオン、キセノン、ヘリウム、アルゴンなどの放電ガスが用いられる。ガラスユニットの内部空間における減圧度は特に限定されるものではなく、0.5atm以下、特に 0.1atm以下が好ましい。不活性ガスが充填されている場合の減圧度もこの範囲が好ましい。
これにより、上記封着用樹脂組成物で封着されたガラスユニット、すなわち、所定間隔を保持して対向された2枚の基板の基板間周縁部が封着され、その内部空間が減圧に維持されたガラスユニットが製造される。
こうして得られる本発明の複層ガラス構造体は、気密性が高く、空気の浸透や不活性ガスの漏出が少ないという特徴を有する。本発明における封着用樹脂組成物は、例えば、ヘリウム(He)リークディテクターで評価すると、封着樹脂層のHeリークの値を10−10[Pa・m/s]以下にすることができる。
以下に、本発明の実施例および比較例を具体的に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、これらに限定されるものでは無い。本実施例、比較例で使用した原材料および評価法を以下に示す。
[原材料]
A 熱可塑性樹脂
・熱可塑性樹脂1:ナイロン9T
(商品名:ジェネスタ G2330 株式会社クラレ製)、融点306℃。
・熱可塑性樹脂2:ポリエチレンナフタレート(PEN)
(商品名:テオネックス TN8065S 帝人化成(株)製)、融点265℃。
B 熱硬化性樹脂
・主剤1:ビスフェノール型エポキシ樹脂
(商品名:エピコート828 ジャパンエポキシレジン(株)製)
・主剤2:ノボラック型エポキシ樹脂
(商品名:エピコート152 ジャパンエポキシレジン(株)製)
・硬化剤1:ジシアンジアミド
(商品名:DICY7 ジャパンエポキシレジン(株)製)
・硬化剤2:酸無水物系硬化剤
(商品名:YH307 ジャパンエポキシレジン(株)製)
C 無機微粒子:ガラスフリット
(商品名:無鉛系Pタイプ、東罐マテリアルテクノロジー(株)製)
平均粒径10μm
D 耐紫外線付与剤
・光安定剤
(商品名:アデカスタブ LA−57、旭電化工業(株))
・カーボンブラック
(商品名:トーカブラック #4400、東海カーボン(株))
粒子径38nm
[評価法]
(1)密着性:
島津オートグラフAG−120を用い、23℃において100mm/分の剪断速度で測定した。
(2)気密性:
周縁部を封着した基板(上板)中央部の孔から真空ポンプを用いて脱気し、内部空間を10-10Torrの真空にした後、リークの有無を測定した。
リークの有無の測定は、ULVACヘリウムリークディテクター HELIOTを用いたフード法で行った。最初にバックグラウンド値が1.5×10−11[Pa・m/s]になるまでサンプル内を真空排気した後、フード内にヘリウムガスを導入し、10分間ヘリウムガスのリークレートを測定し、ヘリウムガスのリークレートの最大値を記録してリークの有無を確認した。
フード内にHeガスを投入して、24時間Heリークレートを観測した時、その値に殆ど変動が無く、24時間後のHeリークレートがバックグラウンド値以下である場合を○とし、一方、その値が変動し、24時間後のHeリークレートがバックグラウンド値より高い場合を×とした。
(実施例1)
図1に示すソーダライムガラス板2枚、スペーサーとして金属板を1枚用意し、下板1とスペーサー3との間、上板2と中板3との間に、図2のように封着用樹脂組成物を挟んで加圧して、樹脂層の多層構造(内部空間側からみて、aとbの2層)が形成されるように積層した。なお、ガラス板のサイズは、下板1;100mm×200mm×5mm、孔4を有する上板2;100mm×200mm×5mm、孔の直径5mm、枠状のスペーサー4;外形100mm×200mm、内形70mm×170mm、厚さ5mmとした。なお、封着用樹脂組成物のうち、熱硬化性樹脂成分には、無機微粒子を樹脂成分の合計に対して、50質量%配合、光安定剤を1重量%混合しておいた。
熱可塑性樹脂aはホットガンを用い、熱硬化性樹脂bは、ディスペンサー等を用いてそれぞれ基板上に同時に塗布し、速やかに加圧した(合計シール幅6mm)。なお、熱可塑性樹脂aと熱硬化性樹脂bは、重量比が10:1の割合となるように吐出した。次に、この積層体を180℃で2時間、200℃で4時間、210℃で4時間、220℃で4時間かけて加熱し、熱硬化性樹脂bの硬化を行った。その後、上板中央部の孔4から真空ポンプを用いて脱気し、内部空間を10-10Torrの真空にして、リークを測定した。その後、ガラスユニットをサンシャインウェザー試験(温度63℃、シャワー無し、カーボンアークランプ、500時間)に投入した。
試験前、及び試験後に密着性、気密性を前記の要領で評価して、その結果を表1に示した。
(実施例2〜4)
熱可塑性樹脂の種類、熱硬化性樹脂(主剤、硬化剤)の種類と組成、添加剤の種類を表1のように変更した以外は実施例1と同様にして実験した。
密着性、気密性を前記の要領で評価して、その結果を表1に示した。
(比較例1、2)
光安定剤を添加せず、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を封着用樹脂組成物として用いた以外は、実施例1と同様にして実験した。密着性、気密性を前記の要領で評価し、結果を表2に示した。
(実施例5〜6)
熱可塑性樹脂のみを封着用樹脂組成物の樹脂成分として用いた以外は実施例1と同様にして実験した。また、熱硬化性樹脂として主剤2、硬化剤2を用いた以外は実施例1と同様にして実験した。
密着性、気密性を前記の要領で評価して、その結果を表3に示した。
Figure 2007154129
Figure 2007154129
Figure 2007154129
「評価」
実施例1〜4、6は、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂を含む封着用樹脂組成物であり、実施例5は、熱可塑性樹脂のみを樹脂成分として含む封着用樹脂組成物であるが、いずれも樹脂に紫外線耐性を付加する目的でカーボンブラック、または光安定剤を添加したため、接着性、気密性のいずれも良好なガラスユニットが得られている。
これに対して、比較例1、2は、カーボンブラック、または光安定剤を添加せずに封着用樹脂組成物として用いたために、試験前は良好であるが、試験後の結果は不十分であった。
ガラスユニットを構成する基板などの平面図である。 本発明の封着樹脂組成物を基板に吐出した状態を示す部分断面図である。
符号の説明
1 基板(下板)
2 基板(上板)
3 スペーサー
4 孔
a 熱可塑性樹脂
b 熱硬化性樹脂

Claims (10)

  1. 所定の間隔を保ちながら対向する2枚のガラス基板によって構成される基板間周縁部を封着することによって、その内部空間が減圧または不活性ガス雰囲気に維持された複層ガラス構造体を製造するための封着用樹脂組成物であって、
    融点が160℃以上の少なくとも1種の熱可塑性樹脂(a)を含み、その中に紫外線耐性を付加するのに十分な量のカーボンブラック、紫外線吸収剤またはヒンダードアミン系光安定剤から選ばれる1種以上の耐紫外線付与剤(c)を配合し、かつ、封着により得られる樹脂層が単層構造を形成することを特徴とする封着用樹脂組成物。
  2. 所定の間隔を保ちながら対向する2枚のガラス基板によって構成される基板間周縁部を封着することによって、その内部空間が減圧または不活性ガス雰囲気に維持された複層ガラス構造体を製造するための封着用樹脂組成物であって、
    融点が160℃以上の少なくとも1種の熱可塑性樹脂(a)と少なくとも1種の熱硬化性樹脂(b)とを含み、熱可塑性樹脂(a)または熱硬化性樹脂(b)の少なくとも一方の中に、紫外線耐性を付加するのに十分な量のカーボンブラック、紫外線吸収剤またはヒンダードアミン系光安定剤から選ばれる1種以上の耐紫外線付与剤(c)を配合し、かつ、封着により得られる樹脂層がそれぞれ独立して形成し互いに隣接した多層構造を形成することを特徴とする封着用樹脂組成物。
  3. 熱可塑性樹脂(a)が、ポリアミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、又はポリブチレンナフタレート樹脂から選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の封着用樹脂組成物。
  4. 熱硬化性樹脂(b)が、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミドシリコーン樹脂又はフェノール樹脂から選ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする、請求項2に記載の封着用樹脂組成物。
  5. 熱可塑性樹脂(a)と熱硬化性樹脂(b)の割合が、重量比で1:30〜30:1であることを特徴とする、請求項2に記載の封着用樹脂組成物。
  6. 耐紫外線付与剤(c)が、粒子径が10〜50nmのカーボンブラックであることを特徴とする請求項1又は2に記載の封着用樹脂組成物。
  7. 耐紫外線付与剤(c)の含有量が、樹脂成分の合計量に対して、0.5〜10重量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の封着用樹脂組成物。
  8. さらに、表面をカップリング処理した無機微粒子(d)が、樹脂成分の合計量に対して30〜95質量%配合されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の封着用樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の封着用樹脂組成物によって、基板間周縁部が封着されてなる複層ガラス構造体。
  10. サンシャインウェザー試験の前後で、150MPa以上の密着性を保持することを特徴とする請求項9に記載の複層ガラス構造体。
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