JP2007153142A - 車両用灯具のレベリング装置 - Google Patents

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【課題】 車高センサと制御手段とを接続する出力信号線が断線した場合でも灯具の光軸が上方に向けられることを回避して他車への眩惑を防止して安全走行を確保することを可能にした車両用灯具のレベリング装置を提供する。
【解決手段】 車高センサFHS,RHSの出力電圧に基づいて灯具RHL,LHLの光軸を鉛直方向に制御する制御手段(ECU)1とを備える。制御手段1は出力電圧が低下したときに灯具RHL,LHLの光軸を下方に制御する。後部車高センサRHSは車高が低くなったときに出力電圧が低下する特性とし、前部車高センサFSHは車高が高くなったときに出力電圧が低下する特性とする。出力信号線FSL,RSLが断線したときには灯具RHL,LHLの光軸を鉛直下方に下げる制御を行うことができ、制御手段1によりフェールセーフを行うまでの間の安全走行を確保する。
【選択図】 図1

Description

本発明は自動車等の車両の灯具の光軸方向を制御するためのレベリング装置に関し、特に車高センサで検出した車両姿勢情報に基づいて光軸方向を鉛直方向に制御するレベリング装置に関するものである。
自動車の停車時、あるいは走行時に自動車の前部あるいは後部が上下方向に傾斜して姿勢が変化したときに、これに伴って当該自動車の車体に設けられた灯具の光軸が鉛直方向(上下方向)に変化し、特に前照灯の光軸が上方に向けられたときに他車を眩惑するおそれがある。このような眩惑を未然に防止するために、自動車の姿勢の変化にかかわらず光軸を一定の鉛直方向に制御するためのレベリング装置が提案されている。このレベリング装置として、例えば特許文献1では、車両の姿勢を検出するための車両姿勢検出手段と、車両姿勢検出手段からの検出信号に応じて灯具の光軸が基準光軸角度からずれた角度を演算してこのずれ角度を補正値として出力する制御手段と、制御手段からの補正値に基づいて灯具の光軸を基準光軸角度に制御するようにアクチュエータを駆動させる駆動手段とを備えたものが提案されている。ここで、基準光軸角度は当該灯具の光軸が路面に対してなす基準となる角度である。また、車両姿勢検出手段としては、車両の前輪と後輪の一方または両方の車高を検出する車高センサが用いられる。
この種のレベリング装置では、車高センサの出力に基づいて自動車の姿勢を検出しているため、車高センサや車高センサと制御手段とを結ぶ出力信号線に断線や短絡等の異常が生じると、正常な検出信号が出力されなくなり、制御手段において正確な補正値を演算することができなくなる。そのため、レベリング装置は誤った補正値に基づいて灯具の光軸を制御してしまい目的としている他車の眩惑を防止することができなくなるおそれがある。このような問題に対し特許文献1では、車高センサに異常が生じたことを検出する異常検出手段を設け、この異常検出手段で車高センサに異常が生じたことを検出したときに、制御手段からは灯具の光軸を所定の方向に向くように、又は所定の範囲内に規制するような出力信号を出して駆動手段を駆動させる、いわゆるフェールセーフを行っている。
特開平9−315213号公報
特許文献1の技術では、車高センサの異常を検出するための手法として、車高センサの出力信号の電圧レベルに基づく判定を行っている。例えば、所定の検出時間の間に車高センサの出力信号の電圧レベルの最大値と最小値を取りだして両者の差が所定値以下の場合に車高センサに異常が生じたものとしている。あるいは、車高センサの出力信号の電圧レベル変動幅が所定の設定幅よりも小さい場合に車高センサに異常が生じたものとしている。このように車高センサの異常を検出してフェールセーフを行うことで他車の眩惑を確実に防止することが可能になる。この異常は車高センサの出力信号線が断線、短絡した場合でも同様にして検出でき、フェールセーフを行うことができる。
このとき、車高センサの出力信号線が地絡(アースに短絡)或いは天絡(電源に短絡)した場合には、出力信号線の電圧レベルが急激に変化してアース電位や電源電位に達するため、これらの異常を迅速に検出することは可能である。しかしながら、出力信号が断線した場合には制御手段側の出力信号線の電圧レベルは寄生する配線容量によって放電されてレベルが低下して行くが、配線容量が大きい場合には出力信号線の電圧レベルの変化が緩慢になるため、異常を瞬時に検出することは困難になる。そのため、異常を検出するまでの間は制御手段は出力信号線の電圧レベルに基づく光軸制御を継続して行なうことになるため、この間に自動車の姿勢が変化した場合、特に自動車の前部が上方に傾いたようなときには灯具の光軸を基準光軸方向よりも上方に向けてしまう状況が生じることがあり、他車を眩惑して安全走行の支障になるおそれが生じる。
本発明の目的は、出力信号線が断線した場合でも灯具の光軸が上方に向けられることを回避して他車への眩惑を防止して安全走行を確保することを可能にした車両用灯具のレベリング装置を提供するものである。
本発明の第1の発明は、車両の後部に設けられ、当該後部における車高を検出する車高センサと、当該車高センサに出力信号線を介して接続され、車高センサの出力電圧に基づいて車両に設けられた灯具の光軸を鉛直方向に制御する制御手段とを備えるレベリング装置において、制御手段は出力電圧が低下したときに灯具の光軸を下方に制御する構成であり、車高センサは車高が低くなったときに出力電圧が低下する特性であることを特徴とする。
本発明の第2の発明は、車両の前部に設けられて当該前部における車高を検出する車高センサと、当該車高センサに出力信号線を介して接続され、車高センサの出力電圧に基づいて車両に設けられた灯具の光軸を鉛直方向に制御する制御手段とを備えるレベリング装置において、制御手段は出力電圧が低下したときに灯具の光軸を下方に制御する構成であり、車高センサは車高が高くなったときに出力電圧が低下する特性であることを特徴とする。
本発明の第3の発明は、車両の後部に設けられて当該後部における車高を検出する後部車高センサと、車両の前部に設けられて当該前部における車高を検出する前部車高センサと、後部及び前部の各車高センサにそれぞれ出力信号線を介して接続され、各車高センサの出力電圧に基づいて当該車両に設けられた灯具の光軸を鉛直方向に制御する制御手段とを備えるレベリング装置において、制御手段は出力電圧が低下したときに灯具の光軸を下方に制御する構成であり、後部車高センサは車高が低くなったときに出力電圧が低下する特性であり、前部車高センサは車高が高くなったときに出力電圧が低下する特性であることを特徴とする。
本発明によれば、車高センサ及び出力信号線が正常なときには前部又は後部の各車高センサの出力電圧に応じて灯具の光軸を鉛直方向に適正に制御して安全走行を確保することができる。また、車高センサが異常になり、あるいは出力信号線が短絡した場合には所定のフェールセーフを行って安全走行を確保することができる。さらに、出力信号線が断線したときには灯具の光軸を鉛直下方に下げる制御を行うことができ、フェールセーフを行うまでの間の安全走行を確保することができる。
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明を自動車CARの前部の左右に配設される右ヘッドランプRHLと左ヘッドランプLHLの光軸を鉛直方向に制御可能に構成したレベリング装置の概略図であり、自動車CARの前部と後部にそれぞれ路面に対する自動車の前部と後部の車高高さを検出するための車両姿勢検出手段としての前部車高センサFHSと後部車高センサRHSが配設されている。これら前部車高センサFHSと後部車高センサRHSは、左右前後の4輪の各車輪に対して合計で4個設けられることが好ましいが、この実施例では低コスト化を図るために前後のそれぞれに1つずつ、合計で2個設けられている。そして、これら前後の各車高センサFHS,RHSは制御手段としてのECU(エレクトリック・コントロール・ユニット)1に出力信号線FSL,RSLを介して電気接続される。ECU1は出力信号線FSL,RSLから入力されてくる各車高センサFHS,RHSの出力信号に基づいて前記左右のヘッドランプRHL,LHLの光軸を鉛直方向に制御する。
図2は前記左右の各ヘッドランプRHL,LHLとECU1と前後の各車高センサFHS,RHSの電気結線を示す図である。各ヘッドランプRHL,LHLは、同図に右側のヘッドランプRHLの概略構成を示すように、ランプボディ21と、このランプボディ21の前面開口に取着された透明カバー22とで構成される灯室23内に例えばロービーム用ランプとしてプロジェクタ型ランプ24を内装している。このプロジェタク型ランプ24にはレベリングアクチュエータ25が設けられており、プロジェクタ型ランプ24の全体を上下方向に傾動制御できるようになっている。ここでは、プロジェクタ型ランプ24は上側に設けたエイミング調整機構26を支点にして上下方向に傾動できるように軸支され、レベリングアクチュエータ25として出力ロッド25aが長さ方向に進退移動するリニアアクチュエータをランプボディ21内に配設し、出力ロッド25aの先端をプロジェクタ型ランプ24の下部に連結している。レベリングアクチュエータ25を駆動して出力ロッド25aを進退移動することにより、プロジェクタ型ランプ24を支点を中心にして上下に傾動し、光軸を鉛直方向に調整することが可能になる。左側ヘッドランプLHLについても同様である。
前記前後の各車高センサFHS,RHSはそれぞれ同じ構成であり、ここでは既に広く知られている車高センサを用いているためにその構造についての詳細な説明は省略するが、自動車の車体と車軸との間に延設された図には表れない検出プレートを備えており、この検出プレートの回転角に対応した電圧を出力するように構成される。すなわち、自動車の車体が沈み込んで車高が低くなると検出プレートが一方向に回転され、反対に車体が浮いて車高が高くなると検出プレートが反対方向に回転され、この検出プレートの一方向又は反対方向への回転角を検出することで車高センサFHS,RHSで検出する電圧のレベルが変化される。そして、この検出電圧はマップと称されるレベル変換手段によってレベル変換された上で車高電圧とされ、これが出力信号として出力信号線FSL,RSLに出力される。
ECU1は前記前部車高センサFHSと後部車高センサRHSの各出力信号である車高電圧が入力され、これらの出力信号に基づいて自動車の前部と後部の車高を検出し、さらにこれらの車高から自動車の姿勢、すなわち自動車の車体が上下方向に傾いた角度を演算する姿勢演算部11と、姿勢演算部11で求められた自動車の姿勢からヘッドランプRHL,LHLの現在の水平方向に対する光軸角度を求め、この求めた現在光軸角度を基準光軸角度と比較することで基準光軸角度に対して上下方向にずれているずれ角度、すなわち補正値を演算する補正演算部12と、この得られた補正値に基づいて各ヘッドランプRHL,LHLのレベリングアクチュエータ25を駆動し、各ヘッドランプの光軸を基準光軸角度に制御する駆動部13とを備える。また、ECU1には前記前後の車高センサFHS,RHSにおける異常を検出し、前記駆動部13や図外の点灯制御回路等に異常信号を出力する異常検出部14を備える。この異常検出部14は、特許文献1に記載のように、前後の各車高センサFHS,RHSの出力信号に基づいて所定のシーケンスで各車高センサFHS,RHSの異常、及びこれら車高センサに接続している出力信号線FSL,RSLの短絡等の異常を検出する機能を有しているが、ここでは異常検出シーケンス自体は特許文献1に記載の技術と同じに構成しているのでここでの詳細な説明は省略する。
ここで、前記ECU1では、図3(a)に示すように、自動車CARの車体が水平のときに、ヘッドランプRHL,LHLの光軸が水平方向よりも所定の角度θ0だけ下方に向けられた光軸角度を基準光軸角度に設定している。また、姿勢演算部11は前部車高センサFHSの出力信号の電圧レベルと後部車高センサRHSの出力信号の電圧レベルから自動車CARの車体の前部と後部の各車高を演算する。演算されたこれらの車高から現在の自動車の水平方向に対する上下方向の傾きθαを求めており、自動車CARの車体が水平のときには傾きθαは「0」である。そして、図3(b)のように、自動車CARの車体が水平方向に対して傾いたとき(この例では前部が上方に向けられたとき)、補正演算部12は、姿勢演算部11からの現在の車体の水平方向に対する傾きθαと基準光軸角度θ0とで現在のヘッドランプRHL,LHLの水平方向に対する光軸角度θβを演算し、現在の光軸角度θβが所定の角度θ0となる補正値(補正角度)θγを求めている。ここで、角度については図の反時計方向を正の値とする。すなわち、
θβ=θ0+θα
θγ=θ0−θβ
である。このとき、ECU1では、補正値θγが負の値のときには、ヘッドランプRHL,LHLが基準光軸角度θ0よりも下方に向けられた状態であると判定してヘッドランプRHL,LHLを上方に傾動させるようにレベリングアクチュエータ25を制御する。反対に補正値θγが正の値のときには、ヘッドランプRHL,LHLが基準光軸角度θ0よりも上方に向けられた状態であると判定してヘッドランプRHL,LHLを下方に傾動させるようにレベリングアクチュエータ25を制御する。
一方、前記前部車高センサFHSと後部車高センサRHSは、車高変化に対する出力信号の電圧レベルが互いに反対の特性となるように設定されている。図4(a)は前部車高センサFHSの車高変化に対する出力信号としての電圧レベル変化の特性、すなわち「前部車高−電圧特性」であり、図4(b)は後部車高センサRHSの車高変化に対する出力信号としての電圧レベル変化の特性、すなわち「後部車高−電圧特性」である。これらの図において、横軸は前述したように各車高センサに設けられている検出プレートの回転角、すなわち車高であり、縦軸は車高センサの出力信号としての電圧レベルである。前部車高センサFHSでは、車高が高くなるのに従って電圧レベルが低くなるように設定されている。また、後部車高センサRHSでは、車高が低くなるのに従って電圧レベルが低くなるように設定されている。
以上の構成のレベリング装置によるレベリング動作を図5のフローチャートに基づいて説明する。ECU1は停車時、あるいは走行時の任意のタイミングで出力信号線FSL,RSLを介して前部車高センサFHS及び後部車高センサRHSからの出力信号を取り込む(S101)。異常検出部14では取り込んだ出力信号に基づいて各車高センサFHS,RHS及び出力信号線FSL,RSLの異常を判定する(S102)。出力信号線FSL,RSLがアースに短絡した場合、あるいは各車高センサFHS,RHSからアースレベルの出力信号しか出力できなくなった異常の場合には、出力信号線FSL,RSLの電圧レベルがアースレベル(電圧0)に固定されるため、異常検出部14は直ちに異常が生じたと判定でき、異常信号を出力する(S103)。また、出力信号線FSL,RSLが電源に短絡した場合、あるいは各車高センサFHS,RHSから電源レベルの出力信号しか出力できなくなった異常の場合には、出力信号線FSL,RSLの電圧レベルが電源レベル(電圧Vcc)に固定されるため、異常検出部14は直ちに異常が生じたと判定でき、異常信号を出力する(S103)。
異常検出部14から異常信号が出力されないとき、すなわち正常の場合には、姿勢演算部11では、各車高センサFHS,RHSの出力信号の電圧レベルを図4(a),(b)の特性に対応させることで自動車CARの前部と後部の車高を演算する(S111)。その上で、前部と後部の車高の差から図3(b)に示したような自動車の姿勢、すなわち自動車の車体が水平方向に対してなす角度θαを演算する(S112)。この演算は三角法によって求めることが可能である。次いで、補正演算部12は、得られた自動車の姿勢の角度θαと、予め設定されている基準光軸角度θ0とで、現在の自動車のヘッドランプRHL,LHLの光軸が水平方向に対してなす現在の光軸角度θβを演算する。次いで、この現在の光軸角度θβと基準光軸角度θ0との差の補正値θγを演算する(S113)。ECU1ではこの補正値θγが負の値のときには、ヘッドランプRHL,HLHが基準光軸角度θ0よりも下方に向けられた状態であると判定し、駆動部13はヘッドランプRHL,LHLを上方に傾動させるように各レベリングアクチュエータ25を制御する。反対に補正値θγが正の値のときには、ヘッドランプRHL,LHLが基準光軸角度θ0よりも上方に向けられた状態であると判定し、駆動部12はヘッドランプRHL,LHLを下方に傾動させるように各レベリングアクチュエータ25を制御する(S114)。これにより、自動車の姿勢が変化した場合でも各ヘッドランプRHL,LHLの光軸角度を常に基準光軸角度θ0に制御でき、他車を眩惑することなく、安全運転に好適な照明を行うことができる。
一方、前述のように各車高センサFHS,RHSに異常が生じた場合、あるいは各車高センサFHS,RHSに接続している出力信号線FSL,RSLに異常が生じた場合には、前述のように異常検出部14から異常信号が出力される(S103)。ECU1はこの異常信号に基づいてフェールセーフを実行する(S104)。このフェールセーフは例えば、ECU1から図には表れない点灯回路に異常信号を出力してヘッドランプRHL,LHLの点灯を停止し、又は減光する。あるいは、ECU1は駆動部13によりヘッドランプRHL,LHLの光軸が最も下方に向くようにレベリングアクチュエータ25を制御する。これにより、自車の前方を補助灯により、あるいは低光度で照明し、あるいは自車の直前領域のみを照明して最低限の安全走行を確保する一方で他車に対する眩惑を防止する。このフェールセーフは前部車高センサFHSと後部車高センサRHS及び各車高センサに接続されている出力信号線FSL,RSLのいずれにおいて短絡の異常が生じた場合でも同じである。
他方、出力信号線FSL,RSLが断線した異常の場合には、出力信号線FSL,RSLは電気的にフローティング状態となり、ECU1には断線直前の電圧レベルが入力されており、その後出力信号線FSL,RSLの寄生容量によって徐々に放電することで電圧レベルが低下して行く。このとき、異常検出部14ではこのような出力信号線FSL,RSLの電圧レベルの変動が断線によるものか、各車高センサFHS,RHSにおける車高変化に伴う出力変動によるものか判別できないため異常信号は出力しない(S102,S103)。したがって、姿勢演算部11は正常時と同様に出力信号線FSL,RSLの電圧レベルに基づいて姿勢を演算し、補正演算部12での補正を行ない、駆動部13によりヘッドランプRHL,LHLの各レベリングアクチュエータ25を駆動して光軸の制御を継続することになる(S111〜S114)。
このとき、図6(a)のフローチャートに示すように、前部車高センサFHSの出力信号線FSLが断線したときには、当該出力信号線FSLの電圧レベルが徐々に低下するため、前部車高センサFHSの「前部車高−電圧特性」は図4(a)に示したように、車高が高くなると電圧が低下する特性であることから、姿勢演算部11では自動車CARの前部の車高が高くなったと判定する(S111A)。これから、自動車CARの前部が上方に向けられたものと判定する(S112A)。そのため、補正演算部12では正の値が増加する方向に補正値を演算し(S113A)、この補正値を受けて駆動部13はレベリングアクチュエータ25によりヘッドランプRHL,LHLの光軸を下方に向けるような制御を行う(S114A)。したがって、前部車高センサFHSの出力信号線FSLが断線したときにはヘッドランプRHL,LHLが現状よりも上方に向けて制御されることはなく、光軸を徐々に下方に向けるような制御を行い、自車の直前領域のみを照明して最低限の安全走行を確保する一方で、他車に対する眩惑を防止する。
また、図6(b)のフローチャートに示すように、後部車高センサRHSの出力信号線RSLが断線したときには、当該出力信号線RSLの電圧レベルが徐々に低下するため、後部車高センサRHSの「後部車高−電圧特性」は図4(b)に示したように、車高が低くなると電圧が低下する特性であることから、姿勢演算部11では自動車CARの後部の車高が低くなったと判定する(S111B)。これから、自動車CARの後部が下方に向けられたものと判定する(S112B)。そのため、補正演算部12では正の値が増加する方向に補正値を演算し(S113B)、この補正値を受けて駆動部13はレベリングアクチュエータ25によりヘッドランプRHL,LHLの光軸を下方に向けるような制御を行う(S114B)。したがって、後部車高センサRHSの出力信号線RSLが断線したときにはヘッドランプRHL,LHLが現状よりも上方に向けて制御されることはなく、光軸を徐々に下方に向けるような制御を行い、自車の直前領域のみを照明して最低限の安全走行を確保する一方で、他車に対する眩惑を防止する。
なお、出力信号線FSL,RSLが断線してから所要の時間が経過して各出力信号線FSL,RSLの電圧レベルがそれぞれ所定のレベルにまで低下すると、前述のように異常検出部14は車高センサFHS,RHS、もしくは出力信号線FSL,RSLが異常であると判定し、前述したようなフェールセーフを実行する(S102〜S104)。
このように、出力信号線FSL,RSLが断線した場合において、異常検出部14が異常を判定してフェールセーフを実行するまでの間においてもヘッドランプRHL,LHLの光軸を下方に向けるような制御を確実に行うことなるため、自動車CARの車体の傾斜状態にかかわらず最低限の安全走行を確保する一方で、他車に対する眩惑を防止することが可能になる。
前記実施例では自動車の前部と後部にそれぞれ車高センサを配設した自動車の例を説明したが、自動車の前部又は後部のいずれか一方にのみ車高センサを配設したレベリング装置についても本発明を適用することが可能である。例えば、自動車の後部にのみ車高センサを備える場合には、当該後部車高センサの「後部車高−電圧特性」は図4(b)のように車高が高くなったときに車高センサの出力信号の電圧レベルが増加する右上がりの特性とする。ECUは、正常時には出力信号線の電圧レベルが低下したときに自動車の後部の車高が低下したと判定し、ヘッドランプの光軸を下方に向けるように制御する。また、信号出力線が断線して電圧レベルが低下したときにも同様にヘッドランプの光軸を下方に制御する。
これとは逆に、自動車の前部にのみ車高センサを備える場合には、当該前部車高センサの「前部車高−電圧特性」は図4(a)のように車高が高くなったときに車高センサの出力信号の電圧レベルが低下する右下がりの特性とする。ECUは、正常時には出力信号線の電圧レベルが低下したときに自動車の前部の車高が高くなったと判定し、ヘッドランプの光軸を下方に向けるように制御する。また、信号出力線が断線して電圧レベルが低下したときにも同様にヘッドランプの光軸を下方に制御する。
なお、実施例では前部及び後部の各車高センサは、前述したように車高センサは車高に応じた電圧を出力し、この電圧を前述したようにマップと称するレベル変換手段によってそれぞれ車高値に対応した車高電圧に変換して出力する構成がとられている。このようなマップを用いる車高センサの場合には、前部車高センサと後部車高センサには同じ出力特性のものを使用し、前部車高センサと後部車高センサの各マップを図4(a),(b)に示したような互いに反対の特性を有するマップを使用するようにすればよい。もちろん、車高に応じてそれぞれ異なる電圧特性の出力信号を出力するような各車高センサを使用するようにしてもよいことは言うまでもない。
本発明のレベリング装置を備える自動車の概略構成図である。 レベリング装置の主要部のブロック構成図である。 自動車の傾きとヘッドランプの光軸制御の関係を示す模式図である。 前部及び後部の各車高センサの車高−電圧の出力特性を示す図である。 レベリング動作を説明するフローチャートである。 出力信号線の断線時のレベリング動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
CAR 自動車
FHS 前部車高センサ
RHS 後部車高センサ
FSL 前部車高センサの出力信号線
RSL 後部車高センサの出力信号線
RHL 右ヘッドランプ
LHL 左ヘッドランプ
1 ECU
11 姿勢演算部
12 補正演算部
13 駆動部
14 異常検出部

Claims (3)

  1. 車両の後部に設けられ、当該後部における車高を検出する車高センサと、前記車高センサに出力信号線を介して接続され、当該車高センサの出力電圧に基づいて当該車両に設けられた灯具の光軸を鉛直方向に制御する制御手段とを備えるレベリング装置において、前記制御手段は前記出力電圧が低下したときに前記灯具の光軸を下方に制御する構成であり、前記車高センサは車高が低くなったときに出力電圧が低下する特性であることを特徴とする車両用灯具のレベリング装置。
  2. 車両の前部に設けられて当該前部における車高を検出する車高センサと、前記車高センサに出力信号線を介して接続され、当該車高センサの出力電圧に基づいて当該車両に設けられた灯具の光軸を鉛直方向に制御する制御手段とを備えるレベリング装置において、前記制御手段は前記出力電圧が低下したときに前記灯具の光軸を下方に制御する構成であり、前記車高センサは車高が高くなったときに出力電圧が低下する特性であることを特徴とする車両用灯具のレベリング装置。
  3. 車両の後部に設けられて当該後部における車高を検出する後部車高センサと、前記車両の前部に設けられて当該前部における車高を検出する前部車高センサと、前記後部及び前部の各車高センサにそれぞれ出力信号線を介して接続され、各車高センサの出力電圧に基づいて当該車両に設けられた灯具の光軸を鉛直方向に制御する制御手段とを備えるレベリング装置において、前記制御手段は前記出力電圧が低下したときに前記灯具の光軸を下方に制御する構成であり、前記後部車高センサは車高が低くなったときに出力電圧が低下する特性であり、前記前部車高センサは車高が高くなったときに出力電圧が低下する特性であることを特徴とする車両用灯具のレベリング装置。

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