JP2007152694A - 見当ずれ量検出方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】印刷方向に対するエリアセンサカメラの傾斜、またはウェブ(印刷対象)の傾斜があっても見当ずれ量を高い精度で検出する見当ずれ量検出方法と装置を提供する。
【解決手段】印刷方向に配列して印刷されている各隣接する2つのレジスターマークを1つの撮像画像に撮像し、撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算し、その座標に基づいて隣接する2つのレジスターマークの距離を演算し、複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜を演算し、距離を傾斜に基づいて補正して隣接する2つのレジスターマークの補正済距離を求め、補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量を得る。
【選択図】 図1
【解決手段】印刷方向に配列して印刷されている各隣接する2つのレジスターマークを1つの撮像画像に撮像し、撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算し、その座標に基づいて隣接する2つのレジスターマークの距離を演算し、複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜を演算し、距離を傾斜に基づいて補正して隣接する2つのレジスターマークの補正済距離を求め、補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量を得る。
【選択図】 図1
Description
本発明は多色印刷の技術分野に属する。特に、隣接する2つのレジスターマークが含まれる撮像画像に基づいて見当ずれ量を演算する方式の見当ずれ量検出方式において、撮像手段(カメラ)の設置誤差(特に撮像光軸を中心とする回転)により生じるレジスターマークの座標の検出誤差を補正して適正な見当ずれ量を出力する見当ずれ量検出方法と装置に関する。
多色印刷機においては印刷用紙、プラスチックフィルム等の印刷対象に各色を刷り重ねるときの位置合わせ(見当合わせ)を必要とし、一般的に、その見当合わせには自動見当制御装置が使用される。自動見当制御装置は、隣接する印刷ユニット間における見当ずれ量を検出する部分と、検出した見当ずれ量(偏差)に基づいて制御演算を行ってその見当ずれ量を小さくするための操作量を出力する部分とから構成される。操作量は多色印刷機における縦見当調整器(コンペンセータ等)、横見当調整器(サイドレ等)によって入力され、それらによって縦見当と横見当の操作が行われる。多色印刷機においては、このような自動見当制御を隣接する印刷ユニット間のすべてにおいて行うことで全色の見当合わせが行われる。自動見当制御装置における見当ずれ量を検出する部分を独立した装置としてみなしたものが見当ずれ量検出装置である。
多色印刷機において各色の絵柄を印刷対象に印刷するときには、その絵柄とともに各色のレジスターマークが印刷される。目視用のレジスターマークでは見当ずれが僅かなときにはレジスターマークが重なり合うように製版設計が行われ印刷対象に印刷される。しかし自動見当制御用のレジスターマークでは、多くの場合において、見当ずれが僅かなときにはレジスターマークが印刷順に印刷方向にほぼ所定の間隔で配列するように製版設計が行われ印刷対象に印刷される。見当ずれ量検出装置(自動見当制御装置)はその後者のレジスターマークをセンサで読取り、その配列の状態から見当ずれ量を検出する。
通常のグラビア印刷機における自動見当制御装置では、そのレジスターマークを光電センサによって検出し、その出力信号の波形に基づいて見当ずれ量を演算することが行われている。図6に一例を示すように、レジスターマークは印刷順に印刷方向にほぼ所定の間隔で配列して印刷されている。そこでその所定の間隔で配置されている2つの光電センサから成るマーク検出器を使用してレジスターマークを検出する。そのときの、2つの光電センサにおける出力信号の波形の時間差と印刷対象の走行速度から見当ずれ量を演算する。この方式は見当ずれ量がゼロのときに時間差もほぼゼロとなるゼロ位法(null method)であるため高い検出精度を得易い(特許文献1)。
特開平08−230169
また検出精度を高めるために、最近の自動見当制御装置では、レジスターマークをエリアセンサカメラによって撮像し、その撮像画像に基づいて見当ずれ量を演算することが行われている。図8(A)に一例を示すように、印刷順に印刷方向にほぼ所定の間隔で配列するレジスターマークの中で隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるようにエリアセンサカメラによって撮像が行われる。その撮像画像において各レジスターマークの相対座標、すなわち距離(検出距離)を演算し、所定の距離(見当ずれをゼロとする目標距離)との偏差(制御偏差)として見当ずれ量を演算する(特許文献2)。
特開平09−001785
図6に示す方式においては、印刷方向に対するマーク検出器の傾斜またはウェブ(印刷対象)の傾斜が見当ずれ量の検出精度に大きく影響する。図7に示すように、たとえば、50μm程度の見当合わせ精度が要求されるとすると、仮に見当ずれ量がゼロであったとしても、マーク検出器が印刷方向に対して0.14deg傾斜していると、見当ずれ量検出装置(自動見当制御装置)は50μmの見当ずれ量があるものと検出してしまう。このように印刷方向に対するマーク検出器の傾斜やウェブの傾斜は見当ずれ量の測定誤差に直接反映し、特に横見当(印刷方向に対して直角方向の見当)の制御性能を大きく低下させる原因となっている。
このマーク検出器の傾きの問題は、エリアセンサカメラを使用する方式においても同様であり、印刷方向に対するエリアセンサカメラの傾斜、またはウェブ(印刷対象)の傾斜が見当ずれ量の検出精度に大きく影響する。エリアセンサカメラを使用する方式においては、図8(A)に示すように、撮像画像におけるレジスターマークの形状から傾斜を演算し、図8(B)に示すように、座標変換を行って傾斜を補正した見当ずれ量を演算することも考えられる。しかし、レジスターマークの印刷方向の寸法が小さく、印刷版に形成されたセルは離散配置となっているため、撮像画像におけるレジスターマークの形状は必ずしも明確ではない。また、要求される精度が0.14degとすると、極めて微小な傾斜を検出しなければならないことになる。そのため、撮像画像におけるレジスターマークの形状に基づいて傾斜を実際に演算することは、その考えほどには容易でない。
本発明は上記の問題を解決するために成されたものである。その目的は、印刷方向に対するエリアセンサカメラの傾斜またはウェブ(印刷対象)の傾斜があっても見当ずれ量を高い精度で検出することができる見当ずれ量検出方法と装置を提供することにある。
本発明の請求項1に係る見当ずれ量検出方法は、印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるように撮像し複数の撮像画像を得る撮像過程と、前記撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算する座標演算過程と、前記座標に基づいて前記撮像画像における前記隣接する2つのレジスターマークの距離を演算するマーク間距離演算過程と、前記複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から前記撮像画像における座標軸の前記印刷方向に対する傾斜を演算する傾斜演算過程と、前記距離を前記傾斜に基づいて補正して前記隣接する2つのレジスターマークの補正済距離を得る補正演算過程と、前記補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量を得る偏差演算過程とを具備するようにしたものである。
また本発明の請求項2に係る見当ずれ量検出装置は、印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるように撮像し複数の撮像画像を得る撮像手段と、前記撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算する座標演算手段と、前記座標に基づいて前記撮像画像における前記隣接する2つのレジスターマークの距離を演算するマーク間距離演算手段と、前記複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から前記撮像画像における座標軸の前記印刷方向に対する傾斜を演算する傾斜演算手段と、前記距離を前記傾斜に基づいて補正して前記隣接する2つのレジスターマークの補正済距離を得る補正演算手段と、前記補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量を得る偏差演算手段とを具備するこようにしたものである。
また本発明の請求項2に係る見当ずれ量検出装置は、印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるように撮像し複数の撮像画像を得る撮像手段と、前記撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算する座標演算手段と、前記座標に基づいて前記撮像画像における前記隣接する2つのレジスターマークの距離を演算するマーク間距離演算手段と、前記複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から前記撮像画像における座標軸の前記印刷方向に対する傾斜を演算する傾斜演算手段と、前記距離を前記傾斜に基づいて補正して前記隣接する2つのレジスターマークの補正済距離を得る補正演算手段と、前記補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量を得る偏差演算手段とを具備するこようにしたものである。
本発明の請求項1に係る見当ずれ量検出方法によれば、撮像過程において印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるように撮像され複数の撮像画像が得られ、座標演算過程において撮像画像におけるレジスターマークの座標が演算され、マーク間距離演算過程において座標に基づいて撮像画像における隣接する2つのレジスターマークの距離が演算され、傾斜演算過程において複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜が演算され、補正演算過程において距離を傾斜に基づいて補正して隣接する2つのレジスターマークの補正済距離が得られ、偏差演算過程において補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量が得られる。
また本発明の請求項2に係る見当ずれ量検出装置によれば、撮像手段により印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるように撮像され複数の撮像画像が得られ、座標演算手段により撮像画像におけるレジスターマークの座標が演算され、マーク間距離演算手段により座標に基づいて撮像画像における隣接する2つのレジスターマークの距離が演算され、傾斜演算手段により複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜が演算され、補正演算手段により距離を傾斜に基づいて補正して隣接する2つのレジスターマークの補正済距離が得られ、偏差演算手段により補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量が得られる。
また本発明の請求項2に係る見当ずれ量検出装置によれば、撮像手段により印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるように撮像され複数の撮像画像が得られ、座標演算手段により撮像画像におけるレジスターマークの座標が演算され、マーク間距離演算手段により座標に基づいて撮像画像における隣接する2つのレジスターマークの距離が演算され、傾斜演算手段により複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜が演算され、補正演算手段により距離を傾斜に基づいて補正して隣接する2つのレジスターマークの補正済距離が得られ、偏差演算手段により補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量が得られる。
次に、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。本発明の見当ずれ量検出装置における構成の一例を説明図として図1に示す。図1において、1はカメラ、2は照明部、3はデータ処理部3は表示部、5はロータリーエンコーダ、41は画像処理部、42は登録画像、101は版胴、102は圧胴、103a,103bはガイドローラ、110は制御部、111はコンペン・サイドレ、200はウェブである。
グラビア印刷機における上流の印刷ユニットから送給された印刷用紙、プラスチックフィルム等の印刷対象のウェブ200は矢印で示す印刷方向(縦方向)に走行して下流の印刷ユニットにおける印刷部に到達する。ウェブ200は、その印刷部において圧胴102によって版胴101に押圧され印刷が行われる。なお、図1に示す印刷ユニットは印刷後のウェブ200に4つの見当マークが印刷されているから第4印刷ユニットである。
グラビア印刷機における上流の印刷ユニットから送給された印刷用紙、プラスチックフィルム等の印刷対象のウェブ200は矢印で示す印刷方向(縦方向)に走行して下流の印刷ユニットにおける印刷部に到達する。ウェブ200は、その印刷部において圧胴102によって版胴101に押圧され印刷が行われる。なお、図1に示す印刷ユニットは印刷後のウェブ200に4つの見当マークが印刷されているから第4印刷ユニットである。
印刷の直後において、図1に示すように、ガイドローラ103a、103b、等に案内された経路において本発明の見当ずれ量検出装置におけるカメラ1によってウェブ200に印刷されたレジスタマークの撮像が行われる。レジスターマークは印刷順に印刷方向に配列してウェブ200に印刷されている。図1に示すように、カメラ1の撮像視野は2つのレジスタマークを同一撮像領域に撮像する視野である。そして、その撮像画像に基づいて見当ずれ量が演算され、その見当ずれ量は見当ずれ量検出装置からグラビア印刷機の制御部110に出力される。
制御部110はコンペン・サイドレ111を制御する。制御部110は見当ずれ量に基づいて制御演算を行いコンペンセータとサイドレの各々に対する操作量を出力する。コンペンセータは縦方向の見当ずれ量を小さくするための操作量を入力してコンペンセータローラの位置を操作することにより印刷ユニット間におけるウェブ200の経路長を変化させる。これにより印刷方向(縦方向)における見当自動制御が行われる。またサイドレは横方向の見当ずれ量を小さくするための操作量を入力して版胴101の横方向の位置を操作する。これにより横方向の見当自動制御が行われる。
カメラ1はウェブ200に印刷されているレジスタマークを撮像し撮像画像を得るためのカメラである。CCD(charge coupled device)やMOS(metal oxide semiconductor)等の撮像素子、増幅器、駆動回路、結像レンズ、等を含むラインセンサカメラまたはイメージセンサカメラを使用することができる。ラインセンサカメラを使用するときには、ラインセンサにおける主走査とウェブ200の走行による副走査により撮像画像が得られるように撮像制御が行われる。エリアセンサカメラを使用するときにはエリアセンサにおけるシャッター機構を利用するか、瞬間発光照明により静止画像としての撮像画像が得られるようにする。カメラ1における撮像はデータ処理部3の制御下において行われる。データ処理部3はロータリエンコーダ7が出力する版胴101の回転信号に基づいて撮像制御のための信号を生成する。
照明部2はカメラ1の撮像領域を照明するための照明である。照明部2はカメラ1との適合性のある形態の照明が使用される。たとえばウェブ200の表面における正反射光をカメラ1が撮像しないような方向から撮像領域を照明する。また撮像領域における照度分布がシェーディングの問題を生じないようにする。また瞬間発光させる必要性があるときには瞬間発光の照明とする。またカメラ1で各色の見当マークを撮像できるようにカメラ1と照明部3との総合的な検出波長域が可視波長域となる照明とする。そのために必要ならば、結像レンズまたは照明部2に色補正フィルターを装着する。
データ処理部3はカメラ1による撮像を制御するためのデータ処理を行う。またカメラ1の撮像画像を入力して見当ずれ量を演算するデータ処理を行う。また本発明の見当ずれ量検出装置においてオペレータが動作指示や設定入力するときのデータ処理を行う。またユーザインタフェースのための入出力に関するデータ処理を行う。またコンペン・サイドレ111を制御する制御部110に対して計測した見当ずれ量を出力する。データ処理部はマイクロコンピュータ、パーソナルコンピュータ、画像処理装置、等のデータ処理装置におけるハードウェアとソフトウェアによって実現することができる。データ処理部3におけるデータ処理の詳細は後述する。
表示部4はデータ処理部3が入力した撮像画像、その撮像画像に基づいて生成した画像、演算データ、見当ずれ量、等の表示を行う。またオペレータに対するGUI(graphical user interface)等に係わる表示を行う。
ロータリエンコーダ5は版胴101の回転を検出し回転信号を出力する。回転信号は、たとえば、版胴101の基準位相角度を示す基準信号と、版胴101の1回転を等分割したパルス信号とから構成される。データ処理部3はその回転信号を入力し版胴101の位相角度を演算する。
ロータリエンコーダ5は版胴101の回転を検出し回転信号を出力する。回転信号は、たとえば、版胴101の基準位相角度を示す基準信号と、版胴101の1回転を等分割したパルス信号とから構成される。データ処理部3はその回転信号を入力し版胴101の位相角度を演算する。
以上、構成について説明した。次に、本発明の見当ずれ量検出装置における動作について図を参照して説明する。本発明の見当ずれ量検出装置における見当ずれ量検出の過程をフロー図として図2に示す。また本発明の見当ずれ量検出装置における撮像、座標演算、マーク間距離演算の各過程を説明図として図3に示す。また本発明の見当ずれ量検出装置における傾斜演算の過程を説明図として図4に示す。また本発明の見当ずれ量検出装置における補正演算の過程を説明図として図5に示す。
最初に、オペレータは、操作パネル、キーボード、マウス等の入力部(図示せず)において、見当ずれ量検出を開始する指令を見当ずれ量検出装置に対して入力する。データ処理部3は見当ずれ量検出装置を見当ずれ量検出のモードとし一連の動作を開始する。他のモードとしては、検出するレジスターマークの形状を示す画像、レジスターマークの印刷位置(版胴101における横方向位置、周方向位相)、等を登録するモード、等が存在する。
まず、図2のステップS1(見当マーク撮像)において、データ処理部3はロータリーエンコーダ5の出力信号を入力して版胴101の位相を演算する。見当マークの撮像においては撮像する所定の位相が定められており、その所定の位相と演算した位相とが一致するか否かを判定する。それらの位相が一致したときが撮像タイミングであるから、データ処理部3はそのときに撮像のための制御信号を出力する。カメラ1はその制御信号を入力して撮像を行い撮像画像を出力する。印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるようにカメラ1が撮像し複数の撮像画像を得る。この見当マーク撮像は、一般的には、印刷対象において走行方向に印刷順に配列して印刷されているレジスターマークM1,M2,M3,・・・を撮像し、レジスターマークM1,M2を含む第1撮像画像,レジスターマークM2,M3を含む第2撮像画像,レジスターマークM3,M4を含む第3撮像画像,・・・を得る見当マーク撮像過程として行われる。
図3に示す一例おいては、ウェブ200(印刷対象)には5つのレジスターマークは第1印刷ユニットにおいて印刷されたレジスターマークM1〜第5印刷ユニットにおいて印刷されたレジスターマークM5までの5つのレジスターマークが印刷されている。したがって、図3に示す一例おいては、カメラ1が第5印刷ユニットに設置されているときの撮像タイミングと撮像領域との関係が図示されている。図3に示すように、レジスターマークM1〜M5の各々の間は、見当ずれ量が小さいときには、印刷方向(Y軸方向)においてはほぼ20mmの間隔で配列しており、横方向(印刷方向に対して直角方向:X軸方向)においてはほぼ同一位置となっている。
第1回目の撮像タイミングにおいて、図3に示すように、レジスターマークM1とレジスターマークM2が同一の撮像領域に含まれるようにカメラ1による撮像が行われる。続く第2回目の撮像タイミングにおいて、図3に示すように、レジスターマークM2とレジスターマークM3が同一の撮像領域に含まれるようにカメラ1による撮像が行われる。続く第3回目の撮像タイミングにおいて、図3に示すように、レジスターマークM3とレジスターマークM4が同一の撮像領域に含まれるようにカメラ1による撮像が行われる。続く第4回目の撮像タイミングにおいて、図3に示すように、レジスターマークM4とレジスターマークM5が同一の撮像領域に含まれるようにカメラ1による撮像が行われる。
第5回目の撮像タイミングにおいて、図3に示すように、レジスターマークM1とレジスターマークM2が同一の撮像領域に含まれるようにカメラ1による撮像が行われる。すなわち第5回目の撮像タイミングにおいて撮像する2つのレジスターマークと第1回目の撮像タイミングにおいて撮像する2つのレジスターマークは同一である。同様に、第6回目と第2回目、第7回目と第3回目、第8回目と第4回目において撮像する2つのレジスターマークは同一である。このように、第1回目〜第4回目の撮像タイミングを1周期として撮像タイミングが繰り返して発生することになる。
第1回目〜第4回目の撮像タイミングを版胴101が4回転する間の各1回転ごとに振り分けてもよいが、第1回目〜第4回目の撮像タイミングを版胴101が1回転する間にすべて含まれるようにすると好適である。すなわち、見当ずれ量を高速検出することができ、見当自動制御を高速化することが可能となる。第1回目〜第4回目の撮像タイミングの撮像において得られる第1〜第4撮像画像はカメラ1からデータ処理部3に入力が行われ、データ処理部3のメモリに記憶される。
次に、図2のステップS2(座標演算)において、データ処理部3(座標演算手段)は撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算する。図3に示す一例においては、データ処理部3は第1〜第4撮像画像の各々について撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算する。このときの座標は撮像画像の画素配列における天地方向をy軸、撮像画像における左右方向をx軸とする座標である。この天地方向は印刷方向に近い方向であるが、カメラ1の傾斜やウェブ200の傾斜の分だけ方向がずれている。
この座標演算は、一般的には、第1撮像画像,第2撮像画像,第3撮像画像,・・・におけるレジスターマークM1,M2,M3,・・・の座標として、第1撮像画像からレジスターマークM1の座標(x11,y11),レジスターマークM2の座標(x21,y21)、第2撮像画像からレジスターマークM2の座標(x22,y22),レジスターマークM3の座標(x32,y32)、第3撮像画像からレジスターマークM3の座標(x33,y33),レジスターマークM4の座標(x43,y43),・・・を得る座標演算過程として行われる。
レジスターマークの座標は周知の方法によって演算することができる。たとえば、撮像画像を2値化し2値画像に変換した後に、あらかじめ登録しておいたレジスターマークと形状の類似している撮像画像における領域を相関係数演算等により特定する。その特定した領域を撮像画像におけるレジスターマークとし、その重心として、または境界から辺を抽出する、等により座標を演算することができる。
また、図3に一例を示すように、撮像領域を上側の領域と下側の領域に分けると、各領域には1つづつのレジスターマークが含まれることになる。したがって、撮像画像を2値化し2値画像に変換した後に、各領域の重心として各レジスターマークの座標を演算することができる。
また、図3に一例を示すように、撮像領域を上側の領域と下側の領域に分けると、各領域には1つづつのレジスターマークが含まれることになる。したがって、撮像画像を2値化し2値画像に変換した後に、各領域の重心として各レジスターマークの座標を演算することができる。
次に、図2のステップS3(マーク間距離演算)において、データ処理部3(マーク間距離演算手段)は、図3に一例を示すように、座標に基づいて撮像画像における隣接する2つのレジスターマークの距離を演算する。このマーク間距離演算は、一般的には、座標からレジスターマーク間の距離として第1撮像画像におけるx軸方向(カメラ1の受光画素配列における横方向)の距離x1=(x11−x21),第1撮像画像におけるy軸方向の距離y1=(y11−y21),第2撮像画像におけるx軸方向の距離x2=(x22−x32),第2撮像画像におけるy軸方向(カメラ1の受光画素配列における縦方向)の距離y2=(y22−y32),第3撮像画像におけるx軸方向の距離x3=(x33−x43),第3撮像画像におけるy軸方向の距離y3=(y33−y43),・・・を得るマーク間距離演算過程として行われる。
次に、図2のステップS4(傾斜演算)において、データ処理部3(傾斜演算手段)は、複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜を演算する。データ処理部3は、図4に示すように、第1撮像画像においてレジスターマークM2は撮像画像における下側領域に存在するが、第2撮像画像においてレジスターマークM2は撮像画像における上側領域に存在する。したがって、第1撮像画像と第2撮像画像におけるレジスターマークM2の座標の変化は、撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜を示している。同様に、第2撮像画像と第3撮像画像におけるレジスターマークM3の座標の変化は、撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜を示し、第3撮像画像と第4撮像画像におけるレジスターマークM4の座標の変化は、撮像画像における座標軸の印刷方向に対する傾斜を示している。
図4に一例を示すように、レジスターマークM2のx座標の変化は(x21−x22)、y座標の変化は(y22−y21)であるから、第1撮像画像と第2撮像画像において演算される傾斜θは「tan(tangent)の逆関数」を「tan-1」として、θ=tan-1(x21−x22)/(y22−y21)となる。座標から撮像画像における傾斜を得るためのこの傾斜演算は、一般的には、第1−2撮像画像の傾斜θ1=tan-1(x21−x22)/(y22−y21),第2−3撮像画像の傾斜θ2=tan-1(x33−x32)/(y32−y33),第3−4撮像画像の傾斜θ3=tan-1(x44−x43)/(y43−y44),・・・を得る傾斜演算過程として行われる。
次に、ステップS5(補正演算)において、データ処理部3(補正演算手段)は、距離を傾斜に基づいて補正して隣接する2つのレジスターマークの補正済距離を得る。この補正演算は、一般的には、距離と傾斜から傾斜を補正したレジスターマーク間の距離として、第1撮像画像におけるX軸方向(印刷方向に対して直角方向:横方向)の補正済距離X1=x1×cosθ1+y1×sinθ1,第1撮像画像におけるY軸方向(印刷方向:縦方向)の補正済距離Y1=−x1×sinθ1+y1×cosθ1,第2撮像画像におけるX軸方向の補正済距離X2=x2×cosθ2+y2×sinθ2,第2撮像画像におけるY軸方向の補正済距離Y2=−x2×sinθ2+y2×cosθ2,第3撮像画像におけるX軸方向の補正済距離X3=x3×cosθ3+y3×sinθ3,第3撮像画像におけるY軸方向の補正済距離Y3=−x3×sinθ3+y3×cosθ3,・・・を得る補正演算過程として行われる。
次に、ステップS6(偏差演算)において、データ処理部3(偏差演算手段)は、補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量を得る。この偏差演算は、一般的には、補正済距離と第n撮像画像におけるX軸方向の所定距離X0n,第n撮像画像におけるY軸方向の所定距離Y0nとから見当ずれ量として、第1撮像画像におけるX軸方向の見当ずれ量ΔX1=X1−X01,第1撮像画像におけるY軸方向の見当ずれ量ΔY1=Y1−Y01,第2撮像画像におけるX軸方向の見当ずれ量ΔX2=X2−X02,第2撮像画像におけるY軸方向の見当ずれ量ΔY2=Y2−Y02,第3撮像画像におけるX軸方向の見当ずれ量ΔX3=X3−X03,第3撮像画像におけるY軸方向の見当ずれ量ΔY3=Y3−Y03,・・・を得る見当ずれ量演算過程として行われる。
図5には上述した補正演算と偏差演算の一例が示されている。図5(1)は、前述の演算により傾斜θを得てから座標変換マトリックスを適用して座標変換を行ってレジスターマークの補正済距離を得て、さらに所定距離(X01,Y01)=(0,−20)を減算して見当ずれ量(ΔX1,ΔY1)を得る演算式が示されている。所定距離(0,−20)は図3に示す2つの隣接するレジスターマーク間の製版設計における間隔に対応する。
また、図5(2)は、簡易演算の一例を示すものである。Y軸方向(印刷方向:縦方向)はX軸方向(印刷方向に対して直角方向:横方向)と比較して、傾きの影響が非常に少ないため、カメラ1またはウェブ200の傾斜が微小なときには、Y軸方向については補正を行わなくてもほとんど影響はない。そのときには、傾斜θを演算しなくても、X軸方向だけ傾斜の補正量(x21−x22)を相対ずれ量から減算することで傾斜補正を行うことができる。したがって、簡易演算式として、X軸方向の見当ズレ量X1=(x11−x21)−(x21−x22)、Y軸方向の見当ずれ量ΔY1=(y11−y21)−(−20)を適用することができる。実用的には簡易演算を適用して良好な結果が得られる。
次に、ステップS7(終了?)において、データ処理部3は、オペレータの指示入力、その他の入力により終了が指示されているか否かを判定する。終了が指示されているときには見当ずれを計測する動作を終了する。終了が指示されていないときには、ステップS7に戻って上述した以降の過程を繰り返す。
なお、この実施の形態のステップS1〜S7においては、版胴101が1回転する間に1回目から4回目の撮像が行われ(図3参照)、第1〜5印刷ユニットにおける見当ずれ量が演算されることが一例として説明されている。しかし、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。版胴101の回転と撮像における回目は任意であるし、印刷ユニットの数もカメラ1を設置する印刷ユニットについても任意である。本発明はそれらによって限定されるものではない。
なお、この実施の形態のステップS1〜S7においては、版胴101が1回転する間に1回目から4回目の撮像が行われ(図3参照)、第1〜5印刷ユニットにおける見当ずれ量が演算されることが一例として説明されている。しかし、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。版胴101の回転と撮像における回目は任意であるし、印刷ユニットの数もカメラ1を設置する印刷ユニットについても任意である。本発明はそれらによって限定されるものではない。
1 カメラ
2 照明部
3 データ処理部
4 表示部
5 ロータリーエンコーダ
101 版胴
102 圧胴
110 制御部
111 コンペン・サイドレ
200 ウェブである
2 照明部
3 データ処理部
4 表示部
5 ロータリーエンコーダ
101 版胴
102 圧胴
110 制御部
111 コンペン・サイドレ
200 ウェブである
Claims (2)
- 印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるように撮像し複数の撮像画像を得る撮像過程と、
前記撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算する座標演算過程と、
前記座標に基づいて前記撮像画像における前記隣接する2つのレジスターマークの距離を演算するマーク間距離演算過程と、
前記複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から前記撮像画像における座標軸の前記印刷方向に対する傾斜を演算する傾斜演算過程と、
前記距離を前記傾斜に基づいて補正して前記隣接する2つのレジスターマークの補正済距離を得る補正演算過程と、
前記補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量を得る偏差演算過程と、
を具備することを特徴とする見当ずれ量検出方法。 - 印刷順に印刷方向に配列して印刷対象に印刷されているレジスターマークにおける各隣接する2つのレジスターマークが1つの撮像画像に含まれるように撮像し複数の撮像画像を得る撮像手段と、
前記撮像画像におけるレジスターマークの座標を演算する座標演算手段と、
前記座標に基づいて前記撮像画像における前記隣接する2つのレジスターマークの距離を演算するマーク間距離演算手段と、
前記複数の撮像画像における特定レジスターマークの座標の変化から前記撮像画像における座標軸の前記印刷方向に対する傾斜を演算する傾斜演算手段と、
前記距離を前記傾斜に基づいて補正して前記隣接する2つのレジスターマークの補正済距離を得る補正演算手段と、
前記補正済距離と目標距離の偏差として見当ずれ量を得る偏差演算手段と、
を具備することを特徴とする見当ずれ量検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005349654A JP2007152694A (ja) | 2005-12-02 | 2005-12-02 | 見当ずれ量検出方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005349654A JP2007152694A (ja) | 2005-12-02 | 2005-12-02 | 見当ずれ量検出方法および装置 |
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JP (1) | JP2007152694A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109203629A (zh) * | 2018-09-06 | 2019-01-15 | 武汉华茂自动化股份有限公司 | 一种用于双面淋膜复合机的图案套准方法及系统 |
-
2005
- 2005-12-02 JP JP2005349654A patent/JP2007152694A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109203629A (zh) * | 2018-09-06 | 2019-01-15 | 武汉华茂自动化股份有限公司 | 一种用于双面淋膜复合机的图案套准方法及系统 |
CN109203629B (zh) * | 2018-09-06 | 2020-10-02 | 武汉华茂自动化股份有限公司 | 一种用于双面淋膜复合机的图案套准方法及系统 |
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