JP2007149887A - 半導体−金属−半導体(metal−semiconductor−metal:MSM)型受光素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体−金属−半導体(MSM)型受光素子において、生成されたキャリアの走行速度を増大させ、素子応答速度を向上させる。
【解決手段】半絶縁性InP基板101上に、ノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成傾斜光吸収層103を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層する。次に、該光吸収層103の表面に、ショットキー型陰電極104、ショットキー型陽電極105を蒸着法により形成する。組成傾斜光吸収層103は、In0.52Al0.48As(禁制帯幅1.49eV)から表面側のIn0.53Ga0.47As(禁制帯幅0.77eV)までの組成傾斜構造で形成されている。その伝導帯及び過電子帯エネルギー差はそれぞれ0.5eV、0.2eVとなる。
【選択図】図4
【解決手段】半絶縁性InP基板101上に、ノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成傾斜光吸収層103を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層する。次に、該光吸収層103の表面に、ショットキー型陰電極104、ショットキー型陽電極105を蒸着法により形成する。組成傾斜光吸収層103は、In0.52Al0.48As(禁制帯幅1.49eV)から表面側のIn0.53Ga0.47As(禁制帯幅0.77eV)までの組成傾斜構造で形成されている。その伝導帯及び過電子帯エネルギー差はそれぞれ0.5eV、0.2eVとなる。
【選択図】図4
Description
本発明は、光通信用受光素子に関し、特に、メトロ・アクセス系光通信や光インターコネクションに用いられる面型受光素子としての金属-半導体-金属(MSM)型受光素子に関するものである。
金属−半導体−金属(MSM)型受光素子は、PIN型フォトダイオード(PIN−PD)と比較して、素子容量が小さいため、CR時定数制限による帯域の抑圧を少なくでき、高速応答に適した構造である。その素子は、例えば下記の非特許文献1に記載されている。図1に、従来のMSM型受光素子の断面図を示す。図1において、1、2は相対するショットキー電極であり、1はショットキー型陰電極、2はショットキー型陽電極を示し、3は半絶縁性GaAs基板、4はアンドープのGaAs光吸収層、5は表面入射光を示したものである。
このMSM型受光素子の動作原理について説明する。まず、相対するショットキー電極(ショットキー型陰電極1、ショットキー型陽電極2)にバイアス電圧を印加する。このとき、ショットキー型陰電極1は逆バイアス、もう一方のショットキー陽電極2は順バイアスとなる。表面入射光5は、光吸収層4で吸収され、生成された電子及び正孔対は、印加電界により電子はショットキー型陽電極2へ、正孔はショットキー型陰電極1へ捕集され、光電流として外部に取り出される。この素子構造においては、半絶縁性GaAs基板3の上にアンドープのGaAs光吸収層が積層されるため、素子全体が空乏領域と見なすことができ(素子容量小によるCR時定数制限を緩和)、さらに、ショットキー陰電極1とショットキー陽電極2間の距離を短くできる櫛形電極構造とすることにより、走行距離を設計できるため、高速応答に優れる光通信用の受光素子として採用されている。一方、櫛形電極間を短距離とすることで、GaAs光吸収層4内に形成される電位分布は電極周辺部のみとなり、半絶縁性GaAs基板3に垂直方向の電界強度は不十分で、外部量子効率が小さくなるという課題を有している。
IEEE Electron Device Lettersvol. 2, No. 5, 112頁〜114頁(1981年)
IEEE Electron Device Lettersvol. 2, No. 5, 112頁〜114頁(1981年)
上述のように、MSM型受光素子においては、その高速応答性と外部量子効率の両立に課題がある。その課題を図2を用いて説明する。図2は、表面入射型MSM受光素子の光吸収層における電位分布及び電子、正孔の移動を示したものである。ショットキー型陰電極1及びショットキー型陽電極2側からそれぞれ空乏層が伸びるが、電極間が狭いと図の電位分布に示すように、半絶縁性GaAs基板3に垂直方向には十分に電界を印加できず、GaAs光吸収層4内に無電位の領域が発生する。
MSM型受光素子の課題の一つ目は、表面に形成された電極による外部量子効率の低下である。MSM型受光素子において、高速応答性をあげるために、電極を短距離に配置した櫛形電極構造が取られるが、それにより図2において、信号光の受光面積は、ショットキー型陰電極1およびショットキー型陽電極2の間の領域に制限される。つまり、各電極上に照射された信号光は、素子で吸収されることなく無駄となり、上記表面入射素子構造においては、受光面積と電極面積の比率により、外部量子効率が制限される。
上記、表面電極による外部量子効率の低下を回避するために、基板側から信号光を入射する、いわゆる裏面入射構造も考えられるが、ここで課題の二つめが問題となる。図2に光吸収層の電位分布を示したが、電極間で受光された光子(地点A)は電子・正孔対を発生させ、電位により電子はショットキー型陽電極2へ、正孔はショットキー型陰電極1へドリフト移動し、捕集される。一方、受光された場所が地点Bの場合、電極から距離が遠く電界が印加されていない無電位領域であるため、そこで発生した電子・正孔対は電極に向かうエネルギーを得ることができず、再結合して消滅する。すなわち、外部量子効率の低下となる。また、地点Bで発生した電子・正孔対が、拡散によりある確率で電位印加領域にたどり着き、その後各電極に捕集されたとしても、その走行時間が長いために、高速応答性を低下させることになる。
また、裏面入射により、電極下部で光子が受光された場合を考える。地点Cで電子・正孔対が発生した場合、正孔は電位分布によりショットキー型陰電極1へドリフト移動し捕集されるが、電子は反対方向(基板側)へすすみ無電位領域に入り、再結合により消滅してしまう。また、無電位領域である地点Dで電子・正孔が発生した場合、地点Bの場合と同様に、再結合で消滅し外部量子効率を低下させる。
さらに、光通信に用いられる波長1〜1.7μmの信号光を受光する場合のMSM型受光素子の課題点について述べる。このMSM型受光素子の一般的な構造を図3に示す。該MSM型受光素子は、InP基板上にIn0.53Ga0.47As光吸収層7、In0.52Al0.48Asキャップ層8を積層した構造を有している。上述のようにMSM型受光素子の原理を考えた場合、電極と光吸収層はなるべく隣接させ、光吸収層に形成される電位分布を強く取ることが望まれるが、InGaAs光吸収層7上のショットキー電極は、その電子に対する障壁の高さが0〜0.2eV程度と小さいため、暗電流が大きくなり、素子特性を低下させてしまう。よって、その障壁の高さを0.8eVと大きくとれるInAlAsキャップ層8とし、その表面にショットキー電極を形成している。しかしながら、この素子構造の場合、該InAlAsキャップ層8とInGaAs光吸収層7のヘテロ界面の障壁が、電子及び正孔に対しそれぞれ0.5eV、0.2eVと大きくなるため、光吸収層から電極側へ移動する電子及び正孔が該ヘテロ界面でトラップされ、素子の応答速度を低下させる新たな課題を引き起こしている。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明に関わるMSM型受光素子は、半導体基板上に光を吸収して電子正孔対を生成する光吸収層と、少なくとも1つのショットキー電極と、を有する半導体−金属−半導体(metal-semiconductor-metal:MSM)型受光素子において、前記光吸収層が、組成傾斜層により構成されており、かつ、InP半導体基板にほぼ格子整合するInxAlyGa1−x−yAs(0≦x≦1、0≦y≦1)又は、AlvGa1−vPwSb1−w(0≦v≦1、0≦w≦1)半導体で構成されていることを特徴とする。
請求項2の発明に関わるMSM型受光素子は、半導体基板上に光を吸収して電子正孔対を生成する光吸収層と、少なくとも1つのショットキー電極と、を有する半導体−金属−半導体(metal-semiconductor-metal:MSM)型受光素子において、前記光吸収層が、組成傾斜層により構成されており、かつ、InP半導体基板の格子定数に対し、0.5%以下の引っ張り歪みが付加されていることを特徴とする。
請求項3の発明に関わるMSM型受光素子は、半導体基板上に光を吸収して電子正孔対を生成する光吸収層と、少なくとも1つのショットキー電極と、を有する半導体−金属−半導体(metal-semiconductor-metal:MSM)型受光素子において、前記光吸収層が、組成が階段状に変化した層により構成されていることを特徴とする。
請求項4の発明に関わるMSM型受光素子は、請求項3に記載のMSM型受光素子において、前記光吸収層が、InP半導体基板にほぼ格子整合するInxAlyGa1−x−yAs(0≦x≦1、0≦y≦1)又は、AlvGa1−vPwSb1−w(0≦v≦1、0≦w≦1)半導体で構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明に関わるMSM型受光素子は、請求項3に記載のMSM型受光素子において、前記光吸収層が、InP半導体基板の格子定数に対し、0.5%以下の引っ張り歪みが付加されていることを特徴とする。
請求項6の発明に関わるMSM型受光素子は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のMSM型受光素子において、前記光吸収層と前記ショットキー電極との間に、InAlAsキャップ層が挿入されていることを特徴とする。
請求項7の発明に関わるMSM型受光素子は、請求項6に記載のMSM型受光素子において、前記光吸収層と前記InAlAsキャップ層との間が、組成傾斜層により接続されていることを特徴とする。
請求項8の発明に関わるMSM型受光素子は、請求項6に記載のMSM型受光素子において、前記光吸収層と前記InAlAsキャップ層との間が、組成が階段状に変化した層により接続されていることを特徴とする。
請求項9記載の発明に関わるMSM型受光素子は、請求項7又は請求項8に記載のMSM型受光素子において、前記半導体基板側から信号光が入射される、いわゆる裏面入射型構造であることを特徴とする。
上述の構成および方法により、本発明では、帯域20GHz以上の特性を有し、且つ、65%以上の外部量子効率を有するMSM型受光素子を提供することができる。また、電子及び正孔に対するショットキー障壁を大きく取ることにより、暗電流が少ない素子特性も合わせて実現することできる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明によるMSM型受光素子の第1の実施の形態を説明する。図4はMSM型受光素子の構造を示す図である。また、図5は光吸収層のバンド構造を示す図である。図4に示すMSM型受光素子の構造は、半絶縁性InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成傾斜光吸収層103を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層し、更に、該InAlGaAs組成傾斜光吸収層(以下、単に「組成傾斜光吸収層」という)103の表面に、Ni/Au(20nm/500nm)からなるショットキー型陰電極104、とTi/Au(30nm/500nm)からなるショットキー型陽電極105を蒸着法にて積層したものである。ここで、該ショットキー型陰電極104と、該ショットキー型陽電極105は、それぞれ交互に配置した櫛形形状で形成した場合について示している。なお、上述のようにノンドープのInAlGaAs組成傾斜光吸収層103を有機金属気相成長(MOCVD)法にて積層した場合を示したが、これに限定されることはなく、分子線エピタキシー成長(MBE)法等、他の結晶成長方法を用いてもよい。
(第1の実施の形態)
まず、本発明によるMSM型受光素子の第1の実施の形態を説明する。図4はMSM型受光素子の構造を示す図である。また、図5は光吸収層のバンド構造を示す図である。図4に示すMSM型受光素子の構造は、半絶縁性InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成傾斜光吸収層103を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層し、更に、該InAlGaAs組成傾斜光吸収層(以下、単に「組成傾斜光吸収層」という)103の表面に、Ni/Au(20nm/500nm)からなるショットキー型陰電極104、とTi/Au(30nm/500nm)からなるショットキー型陽電極105を蒸着法にて積層したものである。ここで、該ショットキー型陰電極104と、該ショットキー型陽電極105は、それぞれ交互に配置した櫛形形状で形成した場合について示している。なお、上述のようにノンドープのInAlGaAs組成傾斜光吸収層103を有機金属気相成長(MOCVD)法にて積層した場合を示したが、これに限定されることはなく、分子線エピタキシー成長(MBE)法等、他の結晶成長方法を用いてもよい。
図5に示すように、上記組成傾斜光吸収層103は、半絶縁性InP基板(以下、単に「InP基板」という)101側のIn0.52Al0.48As(禁制帯幅1.49eV)から表面側(InP基板101と反対側)のIn0.53Ga0.47As(禁制帯幅0.77eV)まで組成が傾斜した構造であり、InP基板101の格子定数にほぼ一致するように結晶成長を行った(格子整合)。その組成傾斜光吸収層103の厚さは、1.7μmである。格子整合により、該組成傾斜光吸収層103は歪みによる結晶欠陥が無い、良好な結晶性を保有することができた。
組成傾斜光吸収層103は、上述したように、InP基板101側のIn0.52Al0.48As(禁制帯幅1.49eV)から表面側のIn0.53Ga0.47As(禁制帯幅0.77eV)までの組成傾斜構造で形成されており、その伝導帯及び過電子帯エネルギー差はそれぞれ0.5eV、0.2eVとなる(図3参照)。該組成傾斜光吸収層103の厚さが1.7μmの場合、該バンド構造は、電子に対して3.0kV/cm、正孔に対して1.2kV/cmの電界を与えることになる。即ち、光吸収により発生した電子及び正孔は、外部電界無しに、電極方向へのドリフトエネルギーを得ることができる。
入射信号光の波長を1.1μmと仮定すると、組成傾斜光吸収層103の領域において、受光可能な領域は、その禁制帯幅からの計算では表面側1μm程度となるが、バンドテールを考慮すると1.2μm程度の領域で受光可能となる。この1.2μmの実効的な組成傾斜光吸収層103の厚さにより、入射信号光の70%程度を受光できる。上述のように、組成傾斜光吸収層103には外部電界に加え、組成傾斜による内部電界も印加されており、実効受光領域で発生した電子・正孔対は、効率よく各電極に捕集される。一方、組成傾斜光吸収層103の厚さ1.7μm全体は空乏化されているため素子容量は小さく、CR時定数制限を25GHz以上に設計することができる。
以上説明したように、この第1の実施の形態によれば、電極に印加される外部電界に加えて、組成傾斜光吸収層103の内部電界により、受光により発生した電子及び正孔に電界エネルギーを与えることができる。これにより、電子及び正孔の走行速度を増大させ、走行時間を短縮することができる。また、このことは、従来の課題で説明した、光吸収層内の無電位領域を無くすことを意味しており、光吸収層で生成された電子・正孔対を効率よく各電極に捕集することができる。これにより、電子及び正孔の走行時間の短縮に加え、外部量子効率を大幅に改善することができる。この素子構造により、帯域20GHz、外部量子効率65%の素子特性を得ることができることになる。
(第2の実施の形態)
まず、本発明によるMSM型受光素子の第2の実施の形態を説明する。図6はMSM型受光素子の構造を示す図である。また、図7は光吸収層のバンド構造を示す図である。図6に示すMSM型受光素子の構造は、半絶縁性InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成階段状光吸収層106を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層し、更に、該InAlGaAs組成階段状光吸収層(以下、単に「組成階段状光吸収層」という)106の表面に、Ni/Au(20nm/500nm)からなるショットキー型陰電極104と、Ti/Au(30nm/500nm)からなるショットキー型陽電極105を蒸着法にて積層したものである。ここで、該ショットキー型陰電極104と、該ショットキー型陽電極105は、それぞれ交互に配置した櫛形形状に形成した場合について示している。なお、上述のようにノンドープのInAlGaAs組成階段状光吸収層106を有機金属気相成長(MOCVD)法にて積層下場合を示したが、これに限定されることはなく、分子線エピタキシー成長(MBE)法等、他の結晶成長方法を用いてもよい。
まず、本発明によるMSM型受光素子の第2の実施の形態を説明する。図6はMSM型受光素子の構造を示す図である。また、図7は光吸収層のバンド構造を示す図である。図6に示すMSM型受光素子の構造は、半絶縁性InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成階段状光吸収層106を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層し、更に、該InAlGaAs組成階段状光吸収層(以下、単に「組成階段状光吸収層」という)106の表面に、Ni/Au(20nm/500nm)からなるショットキー型陰電極104と、Ti/Au(30nm/500nm)からなるショットキー型陽電極105を蒸着法にて積層したものである。ここで、該ショットキー型陰電極104と、該ショットキー型陽電極105は、それぞれ交互に配置した櫛形形状に形成した場合について示している。なお、上述のようにノンドープのInAlGaAs組成階段状光吸収層106を有機金属気相成長(MOCVD)法にて積層下場合を示したが、これに限定されることはなく、分子線エピタキシー成長(MBE)法等、他の結晶成長方法を用いてもよい。
図7に示すように、上記組成階段状光吸収層106は、半絶縁性InP基板(以下、単に「InP基板」という)101側のIn0.52Al0.48As(禁制帯幅1.49eV)から表面側(InP基板101と反対側)のIn0.53Ga0.47As(禁制帯幅0.77eV)まで組成が階段状に形成された構造であり、階段状に形成された各ステップの組成は、InP基板101の格子定数に対して0.5%以内の引っ張り歪みを付加している。その組成階段状光吸収層106の厚さは、1.7μmとしたが、該歪み量を臨界膜厚内に制御することにより、歪みによる結晶欠陥が無い、良好な結晶性を保有することができた。
組成階段状光吸収層106は、上述したように、InP基板101側のIn0.52Al0.48As(禁制帯幅1.49eV)から表面側のIn0.53Ga0.47As(禁制帯幅0.77eV)までの組成が階段状に形成されており、その伝導帯及び過電子帯エネルギー差はそれぞれ0.5eV、0.2eVとなる。組成階段状構造においては、電子及び正孔は各ステップの厚さが20nm程度の場合は、平均エネルギーで禁制帯幅を感じるので、擬似的に組成傾斜と見なすことができる。該組成階段状光吸収層106の厚さは1.7μmであるから、該バンド構造は電子に対して3.0kV/cm、正孔に対して1.2kV/cmの電界を与えることになる。即ち、光吸収により発生した電子及び正孔は、外部電界無しに、電極方向へのドリフトエネルギーを得ることができる。
さらに、該組成階段状光吸収層106には、0.5%程度以内の引っ張り歪みを付加している。引っ張り歪みを付加した場合、過電子帯バンド構造の変化(基板と垂直方向において、重い正孔バンドの曲率半径が小さくなり、即ち、基底準位の正孔質量が軽くなる。)により、正孔の走行速度を増大させることができる。この歪みによるバンド構造の変化は、例えば、ジャーナル オブ アプライド フィジックス(J. of Appl. Phys.) vol.67、(1990)、pp.344-352に記載されている。
入射信号光の波長を1.1μmと仮定すると、組成階段状光吸収層106の領域において、受光可能な領域は、その禁制帯幅からの計算では表面側1μm程度となるが、バンドテールを考慮すると1.2μm程度の領域で受光可能となる。この1.2μmの実効的な光吸収層の厚さにより、入射信号光の70%程度を受光できる。上述のように、組成階段状光吸収層には外部電界に加え、組成傾斜による内部電界も印加されており、実効受光領域で発生した電子・正孔対は、効率よく各電極に捕集される。一方、組成階段状光吸収層の厚さ1.7μm全体は空乏化されているため素子容量は小さく、CR時定数制限を25GHz以上に設計することができる。
以上説明したように、この第2の実施の形態によれば、電極に印加される外部電界に加えて、組成階段状光吸収層106の内部電界により、受光により発生した電子及び正孔に電界エネルギーを与えることができる。これにより、電子及び正孔の走行速度を増大させ、走行時間を短縮することができる。また、このことは、従来の課題で説明した、光吸収層内の無電位領域を無くすことを意味しており、光吸収層で生成された電子・正孔対を効率よく各電極に捕集することができる。これにより、電子及び正孔の走行時間の短縮に加え、外部量子効率を大幅に改善することができた。さらに、上記組成階段状光吸収層106には、0.5%以内の引っ張り歪みが印可されており、これにより基板に垂直方向の正孔の走行速度を増大させることができた。この素子構造により、帯域22GHz、外部量子効率65%の素子特性を得ることができた。
(第3の実施の形態)
まず、本発明によるMSM型受光素子の第3の実施の形態を説明する。図8はMSM型受光素子の構造を示す図である。また、図9はキャップ層から光吸収層までのバンド構造を示す図である。図8に示すMSM型受光素子の構造は、半絶縁性InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成傾斜光吸収層103、InAlGaAs傾斜型パイルアップ抑制層108、InAlAsキャップ層109を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層し、更に、該InAlAsキャップ層109の表面に、Ni/Au(20nm/500nm)からなるショットキー型陰電極104、とTi/Au(30nm/500nm)からなるショットキー型陽電極105を蒸着法にて積層したものである。ここで、該ショットキー型陰陰電極104と、該ショットキー型陰陽極電極105は、それぞれ交互に配置した櫛形形状で形成した場合について示している。なお、上述のようにInAlAsキャップ層109を有機金属気相成長(MOCVD)法にて積層した場合を示したが、これに限定されることはなく、分子線エピタキシー成長(MBE)法等、他の結晶成長方法を用いてもよい。
まず、本発明によるMSM型受光素子の第3の実施の形態を説明する。図8はMSM型受光素子の構造を示す図である。また、図9はキャップ層から光吸収層までのバンド構造を示す図である。図8に示すMSM型受光素子の構造は、半絶縁性InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成傾斜光吸収層103、InAlGaAs傾斜型パイルアップ抑制層108、InAlAsキャップ層109を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層し、更に、該InAlAsキャップ層109の表面に、Ni/Au(20nm/500nm)からなるショットキー型陰電極104、とTi/Au(30nm/500nm)からなるショットキー型陽電極105を蒸着法にて積層したものである。ここで、該ショットキー型陰陰電極104と、該ショットキー型陰陽極電極105は、それぞれ交互に配置した櫛形形状で形成した場合について示している。なお、上述のようにInAlAsキャップ層109を有機金属気相成長(MOCVD)法にて積層した場合を示したが、これに限定されることはなく、分子線エピタキシー成長(MBE)法等、他の結晶成長方法を用いてもよい。
図9に示すように、上記組成傾斜光吸収層103は、InP基板101側のIn0.52Al0.48Asから表面側(InP基板101と反対側)のIn0.53Ga0.47Asまで組成が傾斜した構造であり、InP基板101の格子定数にほぼ一致するように結晶成長を行った(格子整合)。その組成傾斜光吸収層103の厚さは、1.7μmである。格子整合により、該組成傾斜光吸収層103は歪みによる結晶欠陥が無い、良好な結晶性を保有することができた。
組成傾斜光吸収層103は、上述したように、InP基板101側のIn0.52Al0.48As(禁制帯幅1.49eV)から表面側のIn0.53Ga0.47As(禁制帯幅0.77eV)までの組成傾斜構造で形成されており、その伝導帯及び過電子帯エネルギー差はそれぞれ0.5eV、0.2eVとなる(図3参照)。該組成傾斜光吸収層103の厚さが1.7μmの場合、該バンド構造は電子に対して3.0kV/cm、正孔に対して1.2kV/cmの電界を与えることになる。即ち、光吸収により発生した電子及び正孔は、外部電界無しに、電極方向へのドリフトエネルギーを得ることができる。
入射信号光の波長を1.1μmと仮定すると、組成傾斜光吸収層103の領域において、受光可能な領域は、その禁制帯幅からの計算では表面側1μm程度となるが、バンドテールを考慮すると1.2μm程度の領域で受光可能となる。この1.2μmの実効的な組成傾斜光吸収層103の厚さにより、入射信号光の70%程度を受光できる。上述のように、組成傾斜光吸収層103には外部電界に加え、組成傾斜による内部電界も印加されており、実効受光領域で発生した電子・正孔対は、効率よく各電極に捕集される。一方、組成傾斜光吸収層103の厚さ1.7μm全体は空乏化されているため素子容量は小さく、CR時定数制限を25GHz以上に設計することができる。さらに、裏面入射構造であるため、表面電極による受光面積の制限は無くなり、外部量子効率のさらなる改善が可能となった。
一方、電極はIn0.52Al0.48Asキャップ層上に形成した。これは、In0.53Ga0.47As上にショットキー型電極を形成した場合、電子側のショットキー障壁が〜0.2eV程度と小さく、暗電流による素子特性劣化が懸念されるため、InAlAsキャップ層上にショットキー電極を形成した。この場合、電子及び正孔に対する該障壁はそれぞれ0.8eV、0.7eVとなり、暗電流抑制には十分な高さを得ることができた。
しかしながら、InAlAsキャップ層109と、表面側の組成傾斜光吸収層103の間には、伝導帯及び過電子帯エネルギー差がそれぞれ0.5eV、0.2eV存在し、電子及び正孔のパイルアップによる高速応答性の低下が懸念された。そこで、InAlAsキャップ層109と組成傾斜光吸収層103の間に、組成傾斜パイルアップ防止層108を挿入している。
以上説明したように、この第3の実施の形態によれば、電極に印加される外部電界に加えて、組成傾斜光吸収層103の内部電界により、受光により発生した電子及び正孔に電界エネルギーを与えることができる。これにより、電子及び正孔の走行速度を増大させ、走行時間を短縮することができる。また、このことは、従来の課題で説明した、光吸収層内の無電位領域を無くすことを意味しており、光吸収層で生成された電子・正孔対を効率よく各電極に捕集することができる。これにより、電子及び正孔の走行時間の短縮に加え、外部量子効率を大幅に改善することができた。また、InAlAsキャップ層109上にショットキー電極を形成することにより、暗電流耐性を増大させ、また、組成傾斜光吸収層103からInAlAsキャップ層109への不連続エネルギーを組成傾斜層(パイルアップ防止層108)で接続することにより、素子の高速応答性を確保した。この素子構造により、暗電流が低く、且つ、帯域20GHz、外部量子効率75%の素子特性を得ることができることになる。
(第4の実施の形態)
まず、本発明によるMSM型受光素子の第4の実施の形態を説明する。図10はMSM型受光素子の構造を示す図である。また、図11はキャップ層から光吸収層までのバンド構造を示す図である。図10に示すMSM型受光素子の構造は、半絶縁性InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成階段状光吸収層106、InAlGaAs階段型パイルアップ抑制層110、InAlAsキャップ層109を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層し、更に、該InAlAsキャップ層109の表面に、Ni/Au(20nm/500nm)からなるショットキー型陰電極104、とTi/Au(30nm/500nm)からなるショットキー型陽電極105を蒸着法にて積層したものである。ここで、該ショットキー型陰陰電極104、と該ショットキー型陰陽電極105電極は、それぞれ交互に配置した櫛形形状で形成した場合について示している。なお、上述のようにInAlAsキャップ層109を有機金属気相成長(MOCVD)法にて積層した場合を示したが、これに限定されることはなく、分子線エピタキシー成長(MBE)法等、他の結晶成長方法を用いてもよい。
まず、本発明によるMSM型受光素子の第4の実施の形態を説明する。図10はMSM型受光素子の構造を示す図である。また、図11はキャップ層から光吸収層までのバンド構造を示す図である。図10に示すMSM型受光素子の構造は、半絶縁性InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成階段状光吸収層106、InAlGaAs階段型パイルアップ抑制層110、InAlAsキャップ層109を有機金属気相成長(MOCVD)法にて順次積層し、更に、該InAlAsキャップ層109の表面に、Ni/Au(20nm/500nm)からなるショットキー型陰電極104、とTi/Au(30nm/500nm)からなるショットキー型陽電極105を蒸着法にて積層したものである。ここで、該ショットキー型陰陰電極104、と該ショットキー型陰陽電極105電極は、それぞれ交互に配置した櫛形形状で形成した場合について示している。なお、上述のようにInAlAsキャップ層109を有機金属気相成長(MOCVD)法にて積層した場合を示したが、これに限定されることはなく、分子線エピタキシー成長(MBE)法等、他の結晶成長方法を用いてもよい。
図11に示すように、上記組成階段状光吸収層106は、基板InP基板101上にノンドープのInPバッファ層102、ノンドープのInAlGaAs組成階段状光吸収層106側のIn0.52Al0.48Asから表面側のIn0.53Ga0.47Asまで組成が階段状に変化した構造であり、階段状に形成された各ステップの組成は、InP基板101の格子定数に対して0.5%以内の引っ張り歪みを付加している。その組成階段状光吸収層の厚さは1.7μmとしたが、該歪み量を臨界膜厚内に制御することにより、歪みによる結晶欠陥が無い、良好な結晶性を保有することができた。
組成階段状光吸収層106は、上述したように、InP基板101側のIn0.52Al0.48As(禁制帯幅1.49eV)から表面側のIn0.53Ga0.47As(禁制帯幅0.77eV)までの組成が階段状に形成されており、その伝導帯及び過電子帯エネルギー差はそれぞれ0.5eV、0.2eVとなる。組成階段状構造においては、電子及び正孔は各ステップの厚さが20nm程度の場合は、平均エネルギーで禁制帯幅を感じるので、擬似的に組成傾斜と見なすことができる。該組成階段状光吸収層106の厚さは1.7μmであるから、該バンド構造は電子に対して3.0kV/cm、正孔に対して1.2kV/cmの電界を与えることになる。即ち、光吸収により発生した電子及び正孔は、外部電界無しに、電極方向へのドリフトエネルギーを得ることができる。
さらに、該組成階段状光吸収層106には、0.5%程度以内の引っ張り歪みを付加している。引っ張り歪みを付加した場合、過電子帯バンド構造の変化(基板と垂直方向において、重い正孔バンドの曲率半径が小さくなり、即ち、基底準位の正孔質量が軽くなる。)により、正孔の走行速度を増大させることができる。この歪みによるバンド構造の変化は、例えば、ジャーナル オブ アプライド フィジックス(J. of Appl. Phys.) vol.67、(1990)、pp.344-352に記載されている。
入射信号光の波長を1.1μmと仮定すると、組成傾斜光吸収層103の領域において、受光可能な領域は、その禁制帯幅からの計算では表面側1μm程度となるが、バンドテールを考慮すると1.2μm程度の領域で受光可能となる。この1.2μmの実効的な組成階段状光吸収層106の厚さにより、入射信号光の70%程度を受光できる。上述のように、組成階段状光吸収層106には外部電界に加え、組成傾斜による内部電界も印加されており、実効受光領域で発生した電子・正孔対は、効率よく各電極に捕集される。一方、組成階段状光吸収層106の厚さ1.7μm全体は空乏化されているため素子容量は小さく、CR時定数制限を25GHz以上に設計することができる。さらに、裏面入射構造であるため、表面電極による受光面積の制限は無くなり、外部量子効率のさらなる改善が可能となった。
一方、電極はIn0.52Al0.48Asキャップ層109上に形成した。これは、In0.53Ga0.47As上にショットキー型電極を形成した場合、電子側のショットキー障壁が〜0.2eV程度と小さく、暗電流による素子特性劣化が懸念されるため、InAlAsキャップ層109上にショットキー電極を形成した。この場合、電子及び正孔に対する該障壁はそれぞれ0.8eV、0.7eVとなり、暗電流抑制には十分な高さを得ることができた。
しかしながら、InAlAsキャップ層109と、表面側の組成傾斜光吸収層の間には、伝導帯及び過電子帯エネルギー差がそれぞれ0.5eV、0.2eV存在し、電子及び正孔のパイルアップによる高速応答性の低下が懸念された。そこで、InAlAsキャップ層109と組成傾斜光吸収層103の間に、組成階段状のパイルアップ防止層110を挿入している。
以上説明したように、この第4の実施の形態によれば、電極に印加される外部電界に加えて、組成階段状光吸収層106の内部電界により、受光により発生した電子及び正孔に電界エネルギーを与えることができる。これにより、電子及び正孔の走行速度を増大させ、走行時間を短縮することができる。また、このことは、従来の課題で説明した、組成階段状光吸収層106内の無電位領域を無くすことを意味しており、組成階段状光吸収層106で生成された電子・正孔対を効率よく各電極に捕集することができる。これにより、電子及び正孔の走行時間の短縮に加え、外部量子効率を大幅に改善することができた。また、InAlAsキャップ層109上にショットキー電極を形成することにより、暗電流耐性を増大させ、また、組成階段状光吸収層106からキャップ層109への不連続エネルギーを組成階段層(パイルアップ防止層110)で接続することにより、素子の高速応答性を確保した。この素子構造により、暗電流が低く、且つ、帯域22GHz、外部量子効率75%の素子特性を得ることができた。
以上、本発明の第1〜第4の実施の形態の説明を行った。しかし、本発明は、これら実施形態に具体的に示した構成、方法に限定されるものではなく、発明の趣旨に沿うものであれば種々のバリエーションが考えられる。例えば、前述の実施例においては、光吸収層の組成としてInAlGaAsを用いたが、本発明は、これらに限られず、InP基板にほぼ格子整合するAlGaPSb材料を用いても、InGaAsP材料を用いても、同様の構成をなすことが可能である。また、GaAs基板に対してAlGaAs材料、GaSb基板に対してAlGaAsSb材料等が適用できる。さらには、GaN系やZnSe系等を用いて青色または紫外線用光源用のMSM型受光素子を構成することができる。
1 ショットキー型陰電極
2 ショットキー型陽電極
3 半絶縁性GaAs基板
4 GaAs光吸収層
5 表面入射光
6 裏面入射光
7 InGaAs光吸収層
8 InAlAsキャップ層
101 半絶縁性InP基板
102 InPバッファ層
103 InAlGaAs組成傾斜光吸収層
104 Ni/Au ショットキー型陰電極
105 Ti/Au ショットキー型陽電極
106 InAlGaAs組成階段状光吸収層
107 Ti/Au オーミック型陽電極
108 組成傾斜パイルアップ防止層
109 InAlAsキャップ層
110 組成階段状パイルアップ防止層
2 ショットキー型陽電極
3 半絶縁性GaAs基板
4 GaAs光吸収層
5 表面入射光
6 裏面入射光
7 InGaAs光吸収層
8 InAlAsキャップ層
101 半絶縁性InP基板
102 InPバッファ層
103 InAlGaAs組成傾斜光吸収層
104 Ni/Au ショットキー型陰電極
105 Ti/Au ショットキー型陽電極
106 InAlGaAs組成階段状光吸収層
107 Ti/Au オーミック型陽電極
108 組成傾斜パイルアップ防止層
109 InAlAsキャップ層
110 組成階段状パイルアップ防止層
Claims (9)
- 半導体基板上に光を吸収して電子正孔対を生成する光吸収層と、少なくとも1つのショットキー電極と、を有する半導体−金属−半導体(metal-semiconductor-metal:MSM)型受光素子において、
前記光吸収層が、組成傾斜層により構成されており、かつ、半導体基板にほぼ格子整合するInxAlyGa1−x−yAs(0≦x≦1、0≦y≦1)又は、AlvGa1−vPwSb1−w(0≦v≦1、0≦w≦1)半導体で構成されていることを特徴とするMSM型受光素子。 - 半導体基板上に光を吸収して電子正孔対を生成する光吸収層と、少なくとも1つのショットキー電極と、を有する半導体−金属−半導体(metal-semiconductor-metal:MSM)型受光素子において、
前記光吸収層が、組成傾斜層により構成されており、かつ、半導体基板の格子定数に対し、0.5%以下の引っ張り歪みが付加されていることを特徴とするMSM型受光素子。 - 半導体基板上に光を吸収して電子正孔対を生成する光吸収層と、少なくとも1つのショットキー電極と、を有する半導体−金属−半導体(metal-semiconductor-metal:MSM)型受光素子において、
前記光吸収層が、組成が階段状に変化した層により構成されていることを特徴とするMSM型受光素子。 - 請求項3に記載のMSM型受光素子において、
前記光吸収層が、半導体基板にほぼ格子整合するInxAlyGa1−x−yAs(0≦x≦1、0≦y≦1)又は、AlvGa1−vPwSb1−w(0≦v≦1、0≦w≦1)半導体で構成されていることを特徴とするMSM型受光素子。 - 請求項3に記載のMSM型受光素子において、
前記光吸収層が、半導体基板の格子定数に対し、0.5%以下の引っ張り歪みが付加されていることを特徴とするMSM型受光素子。 - 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のMSM型受光素子において、
前記光吸収層と前記ショットキー電極との間に、InAlAsキャップ層が挿入されていることを特徴とするMSM型受光素子。 - 請求項6に記載のMSM型受光素子において、
前記光吸収層と前記InAlAsキャップ層との間が、組成傾斜層により接続されていることを特徴とするMSM型受光素子。 - 請求項6に記載のMSM型受光素子において、
前記光吸収層と前記InAlAsキャップ層との間が、組成が階段状に変化した層により接続されていることを特徴とするMSM型受光素子。 - 請求項7又は請求項8に記載のMSM型受光素子において、
前記半導体基板側から信号光が入射される、いわゆる裏面入射型構造であることを特徴とするMSM型受光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005341028A JP2007149887A (ja) | 2005-11-25 | 2005-11-25 | 半導体−金属−半導体(metal−semiconductor−metal:MSM)型受光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005341028A JP2007149887A (ja) | 2005-11-25 | 2005-11-25 | 半導体−金属−半導体(metal−semiconductor−metal:MSM)型受光素子 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018147962A (ja) * | 2017-03-02 | 2018-09-20 | 住友電気工業株式会社 | 受光素子 |
CN111214209A (zh) * | 2018-11-27 | 2020-06-02 | 晶元光电股份有限公司 | 光学感测模块 |
-
2005
- 2005-11-25 JP JP2005341028A patent/JP2007149887A/ja not_active Withdrawn
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