JP2007149803A - アクティブマトリクス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板、電気光学装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置の光リーク電流が少なく、半導体装置の電気特性が優れており、半導体装置の電気特性ばらつきの少ないアクティブマトリクス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板、及びそれを用いた電気光学装置と電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】アクティブマトリクス基板の半導体装置が形成される領域(負荷回路領域及び駆動回路領域)に遮光膜を形成し、遮光膜上の絶縁膜に微細孔を形成し、微細孔周辺に略単結晶半導体膜を形成し、略単結晶半導体膜を用いて半導体装置を形成する。
【選択図】図6
【解決手段】アクティブマトリクス基板の半導体装置が形成される領域(負荷回路領域及び駆動回路領域)に遮光膜を形成し、遮光膜上の絶縁膜に微細孔を形成し、微細孔周辺に略単結晶半導体膜を形成し、略単結晶半導体膜を用いて半導体装置を形成する。
【選択図】図6
Description
本発明は、アクティブマトリクス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板、電気光学装置及び電子機器に関する。
複数の画素を有する液晶表示装置、有機EL(エレクトロルミネセンス)表示装置及びイメージセンサ等の各種電子機器においては、ガラス基板や石英基板上に形成されるTFT(Thin Film Transistor)等の半導体装置を用いて画素(負荷)のスイッチング動作が行われる。かかる基板には、画素のスイッチング動作を行う多数の半導体装置を備えた画素回路が形成されるほか、各画素の駆動を制御する多数の半導体装置を備えた駆動回路が形成される。
ガラス基板や石英基板等に形成される半導体装置の性能を更に向上させるために、大きな結晶粒からなる半導体膜を形成し、半導体装置のチャネル形成領域を略単結晶粒で形成する技術が検討されている。例えば、基板上に微細な穴(凹部)を形成し、この穴を結晶成長の起点として半導体膜の結晶化を行うことにより、大粒径の略単結晶粒を形成する技術が提案されている。この技術を用いて形成される大結晶粒径の珪素膜を用いて半導体装置を形成することにより、1つの半導体装置の形成領域(特に、チャネル形成領域)を単一の略単結晶粒で構成することが可能となる。これにより、電界効果移動度といった電気的特性に優れた半導体装置を実現することが可能になる。(例えば非特許文献1または非特許文献2参照。)
非特許文献1及び非特許文献2における基板上の微細な穴を、以下「グレイン・フィルタ」と称する。グレイン・フィルタの形成方法の一例を以下に示す。基板上に酸化珪素膜を形成し、その上にフォトレジスト膜を塗布する。グレイン・フィルタのパターンが配置されたマスクを用いて、フォトレジスト膜を露光、現像して、グレイン・フィルタの形成位置を露出させる開口部をフォトレジスト膜に形成する。フォトレジスト膜をエッチングマスクとして酸化珪素膜をエッチングし、その後、フォトレジスト膜を除去することによって、グレイン・フィルタが形成される。ここで、グレイン・フィルタの大きさは直径100nm程度が好ましい。このような微細な穴をフォト・リソグラフィ技術によって形成するのが困難な場合は、上記工程において、フォトレジスト膜を除去した後に、PECVD法やLPCVD法などの方法によって酸化珪素膜を堆積し、グレイン・フィルタの穴径を小さくすることが可能である。
グレイン・フィルタを形成した後、非晶質珪素膜や多結晶珪素膜等の半導体膜を堆積する。その半導体膜に熱処理としてレーザ光を照射して半導体膜を結晶化することにより、大粒径の略単結晶粒を形成することができる。その後、半導体膜をフォト・リソグラフィ法によって所望のパターンに加工する。そして、ゲート絶縁膜、ゲート電極、層間絶縁膜、ソース・ドレイン電極等を形成することによって、半導体装置が完成する。
ところで、例えば透過型の液晶表示装置等においては、画素領域(負荷回路領域)や画素周辺領域に光が入射する。ここで、半導体装置の半導体膜に光が入射すると、光電変換効果によって半導体膜にキャリアが発生し、半導体装置に意図しない光リーク電流が流れてしまう。この光リーク電流を抑制する為に、画素領域(負荷回路領域)や画素周辺領域においては、半導体膜と基板の間に金属膜等から成る遮光膜が形成される。一方、光が入射しない駆動回路等が形成される領域(駆動回路領域)には、遮光膜は必要無い。
「Single Crystal Thin Film Transistors」(IBM TECHNICAL DISCLOSURE BULLETIN Aug.1993 pp257−258)
「Advanced Excimer−Laser Crystallization Techniques of Si Thin−Film For Location Control of Large Grain on Glass」(R.Ishihara等、proc.SPIE 2001、vol.4295 p.14〜23)
上記のように画素領域等に遮光膜が存在するアクティブマトリクス基板の製造工程において、大粒径の略単結晶粒から成る半導体膜を形成する際、グレイン・フィルタの表面形状(穴径)が遮光膜上と遮光膜の無い領域とで異なってしまうという問題がある。グレイン・フィルタを形成する為のフォト・リソグラフィ工程では、遮光膜上と遮光膜の無い領域とを同時に露光・現像することになる。この場合、露光時に遮光膜における光の反射が影響して、遮光膜上と遮光膜が無い領域ではフォトレジスト膜の開口部の大きさが異なってしまう。その結果グレイン・フィルタの表面形状(穴径)が異なってしまうのである。グレイン・フィルタの表面形状ばらつきは、半導体膜の結晶性のばらつきや結晶粒径のばらつきに繋がり、半導体装置の電気特性のばらつきとなる。
本発明は、上記の課題を解決するものであり、半導体装置の光リーク電流が少なく、半導体装置の電気特性が優れており、半導体装置の電気特性ばらつきの少ないアクティブマトリクス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板、及びそれを用いた電気光学装置と電子機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るアクティブマトリクス基板の製造方法によれば、負荷のスイッチング動作を行う負荷回路と前記負荷の駆動を制御する駆動回路とが同一面上に形成されるアクティブマトリクス基板の製造方法であって、基板上に島状遮光膜を形成する工程と、前記基板上と前記島状遮光膜上とに絶縁膜を形成する工程と、前記遮光膜上の前記絶縁膜に凹部を設ける工程と、前記絶縁膜上と前記凹部内とに半導体膜を形成する工程と、前記半導体膜に熱処理を加えることにより、前記凹部を中心とする略単結晶状態の半導体膜を形成する工程と、前記負荷回路と前記駆動回路とを形成する領域に、前記略単結晶状態の半導体膜を有する半導体装置を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
上記アクティブマトリクス基板の製造方法によれば、遮光膜上の絶縁膜にグレイン・フィルタとなる凹部を形成する。すなわち、全てのグレイン・フィルタが形成されるべき絶縁膜の下には、遮光膜が形成されている。負荷回路領域はもちろん、駆動回路領域にも遮光膜が存在しているのである。光が入射しない駆動回路領域には光リーク電流低減の為の遮光膜は本来必要ないが、本発明では駆動回路領域にも遮光膜を形成することにより、基板全体においてグレイン・フィルタ形成条件を一定にすることができる。よって、グレイン・フィルタ形成時のフォト・リソグラフィ工程において問題となっていた遮光膜の有無による露光ばらつきが存在せず、グレイン・フィルタを基板面内で形状ばらつき無く形成することができる。その結果、グレイン・フィルタを中心とする略単結晶状態の半導体膜を基板面内で膜質及び結晶粒径ばらつき無く形成することができる。つまり、基板全体において優れた電気特性を示す半導体装置を形成することができる。また、本発明では遮光膜によって、半導体装置の光リーク電流が抑制されている。このように、本発明のアクティブマトリクス基板の製造方法によれば、半導体装置の光リーク電流が少なく、半導体装置の電気特性が優れており、半導体装置の電気特性ばらつきの少ないアクティブマトリクス基板を製造することができる。
なお、「略単結晶状態」とは、Σ3やΣ9やΣ27といった規則粒界(対応粒界)は含み得るが、不規則粒界は含まない結晶状態をいう。
「半導体膜」とは、例えば多結晶半導体膜やアモルファス半導体膜を含む。
また、本発明の一態様に係るアクティブマトリクス基板の製造方法によれば、前記半導体装置を形成する工程において、前記半導体装置は、前記略単結晶状態の半導体膜のうち、前記凹部を含まない領域に形成することを特徴とする。
グレイン・フィルタとなる凹部直上の半導体膜には、結晶欠陥が多く存在する。この半導体装置の半導体膜に結晶欠陥が存在すると、キャリアが結晶欠陥で散乱されてしまう為、半導体装置の電気特性が低下する。上記アクティブマトリクス基板の製造方法によれば、略単結晶状態の半導体膜のうち、凹部を含まない領域を半導体膜として有する半導体装置を形成しているので、電気特性の優れた半導体装置を有するアクティブマトリクス基板を製造することができる。
また、本発明の一態様に係るアクティブマトリクス基板の製造方法によれば、前記半導体装置を形成する工程において、前記半導体装置は、前記略単結晶状態の半導体膜のうち、前記島状遮光膜上の領域に形成することを特徴とする。
半導体装置の半導体膜は島状遮光膜上の領域に全て含まれることが望ましい。上記アクティブマトリクス基板の製造方法によれば、遮光膜によって半導体装置の半導体膜への光入射を防ぐことができるので、半導体装置の光リーク電流を抑制することができる。従って、光入射に対する特性変化の少ないアクティブマトリクス基板を製造することができる。島状遮光膜の端部に半導体装置の半導体膜がかかっていると、半導体膜には島状遮光膜による段差が生じてしまう。半導体膜に段差があると、段差部における局所的な膜厚や電界の変化が生じてしまい、半導体装置の電気特性が不安定になってしまう。半導体膜が島状遮光膜上の領域に全て含まれていれば、半導体膜には遮光膜による段差は無くなるので、良好な電気特性を示す半導体装置が得られる。
本発明の一態様に係るアクティブマトリクス基板は、負荷のスイッチング動作を行う負荷回路と前記負荷の駆動を制御する駆動回路とが同一面上に形成されたアクティブマトリクス基板であって、基板上に形成された島状遮光膜と、前記基板上と前記島状遮光膜上とに形成された絶縁膜と、前記遮光膜上の前記絶縁膜に形成された凹部と、前記凹部周辺の前記絶縁膜上に形成された略単結晶状態の半導体膜と、前記略単結晶状態の半導体膜を有する半導体装置で形成される前記負荷回路及び前記駆動回路と、を含むことを特徴とする。
上記アクティブマトリクス基板によれば、遮光膜上の絶縁膜にグレイン・フィルタとなる凹部が形成されている。すなわち、全てのグレイン・フィルタの下には、遮光膜が形成されている。負荷回路領域はもちろん、駆動回路領域にも遮光膜が存在しているのである。光が入射しない駆動回路領域には光リーク電流低減の為の遮光膜は本来必要ないが、本発明では駆動回路領域にも遮光膜があるので、基板全体においてグレイン・フィルタが均一な形状となっている。更に、グレイン・フィルタを中心とする略単結晶状態の半導体膜において、基板面内で膜質及び結晶粒径のばらつきが無い。つまり、基板全体において半導体装置が優れた特性を示す。また、遮光膜によって、半導体装置の光リーク電流が抑制されている。このように、本発明のアクティブマトリクス基板は、半導体装置の光リーク電流が少なく、半導体装置の電気特性が優れており、半導体装置の電気特性ばらつきの少ないアクティブマトリクス基板である。
また、本発明の一態様に係るアクティブマトリクス基板によれば、前記半導体装置の半導体膜に前記凹部を含まないことを特徴とする。
グレイン・フィルタとなる凹部直上の半導体膜には、結晶欠陥が多く存在する。この半導体装置の半導体膜に結晶欠陥が存在すると、キャリアが結晶欠陥で散乱されてしまう為、半導体装置の電気特性が低下する。上記アクティブマトリクス基板では、半導体装置の半導体膜が凹部を含まない略単結晶状態の半導体膜から成るので、電気特性の優れた半導体装置を有するアクティブマトリクス基板となる。
また、本発明の一態様に係るアクティブマトリクス基板によれば、前記半導体装置の半導体膜の下方には前記島状遮光膜が形成されていることを特徴とする。
半導体装置の半導体膜は島状遮光膜上の領域に全て含まれることが望ましい。上記アクティブマトリクス基板によれば、遮光膜によって半導体装置の半導体膜への光入射を防ぐことができるので、半導体装置の光リーク電流を抑制することができる。従って、光入射に対する特性変化の少ないアクティブマトリクス基板となる。島状遮光膜の端部に半導体装置の半導体膜がかかっていると、半導体膜には島状遮光膜による段差が生じてしまう。半導体膜に段差があると、段差部における局所的な膜厚や電界の変化が生じてしまい、半導体装置の電気特性が不安定になってしまう。半導体膜が島状遮光膜上の領域に全て含まれていれば、半導体膜には遮光膜による段差は無くなるので、良好な電気特性を示す半導体装置が得られる。
また、本発明の一態様に係るアクティブマトリクス基板によれば、前記負荷回路は、複数の走査線と、前記複数の走査線の各々に交差するように設けられた複数のデータ線と、前記複数の走査線と前記複数のデータ線との交差部にそれぞれ設けられた前記負荷としての複数の画素電極とを備えることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る電気光学装置によれば、上記のアクティブマトリクス基板と、一方の面に共通電極が設けられ、当該共通電極と前記画素電極とが向かい合うように前記アクティブマトリクス基板に対向配置された対向基板と、前記アクティブマトリクス基板と前記対向基板との間に挟持された液晶層と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の一態様によれば、上記のアクティブマトリクス基板を備えることを特徴とする電子機器も提供する。
これらは、半導体装置の光リーク電流が少なく、半導体装置の電気特性が優れており、半導体装置の電気特性ばらつきの少ないアクティブマトリクス基板を備える高性能な電気光学装置及び電子機器である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施例1)
図1から図6は、本発明の実施例1としてのアクティブマトリクス基板の製造方法についての説明図である。
図1から図6は、本発明の実施例1としてのアクティブマトリクス基板の製造方法についての説明図である。
図1(a)に示すように、基板としての石英基板10上に、スパッタリング法等により、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pd等の少なくとも一つを含む金属或いは金属シリサイド膜を、膜厚100nmから500nm程度に形成する。そして、フォト・リソグラフィ法によって前記金属或いは金属シリサイド膜を島状に加工し、遮光膜11を形成する。遮光膜11はアクティブマトリクス基板の負荷回路領域だけでなく、駆動回路領域にも形成される。
次に、石英基板10と遮光膜11の上に、第一絶縁膜としての酸化珪素膜12を形成する。低圧化学気相堆積法(LPCVD法)により、TEOSを原料として、膜厚800nmの酸化珪素膜を形成する。堆積方法はLPCVD法以外でも良く、プラズマ化学気相堆積法(PECVD法)等を用いても良い。また、膜厚は500nmから1.5μm程度であれば好ましい。
第一絶縁膜12を形成した後、必要に応じてCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等によって、第一絶縁膜膜12を平坦化及び薄膜化しても良い。第一絶縁膜12を平坦化することによって、後に形成する半導体膜を平坦に形成することができるので、半導体膜の溶融・結晶化が行い易くなる。また、半導体装置の半導体膜が平坦になるので、良好な電気特性を示す半導体装置を形成することができる。
次に、図1(b)に示すように、前記第一絶縁膜12に対して、凹部13を形成する。凹部13は、直径が1μm、深さが第一絶縁膜12の膜厚と同じ800nm程度の円筒状にする。凹部13は上記以外にも、直径または一辺が0.75μm以上1.5μm以下程度の円筒状または角柱状でも良い。凹部13の深さは第一絶縁膜12の膜厚程度、または1μm以上が好ましい。石英基板10上に形成される全ての凹部13は遮光膜11の上に形成される。
次に、図1(c)に示すように、前記第一絶縁膜12上と凹部13内に、低圧化学気相堆積法(LPCVD法)やプラズマ化学気相堆積法(PECVD法)等により、第二絶縁膜としての酸化珪素膜14を形成する。第二絶縁膜14の形成により、凹部13の穴径を小さくし、これをグレイン・フィルタ15とする。グレイン・フィルタ15は、直径50nm以上150nm以下程度、深さ750nm程度以上の円筒状に形成することが好適である。ここでは、TEOSを原料としたLPCVD法により、酸化珪素膜を膜厚600nm形成し、直径100nm程度で深さ900nm程度の円筒状のグレイン・フィルタを形成した。なお、グレイン・フィルタ15は、円筒状以外の形状(例えば、角柱状など)としてもよい。このグレイン・フィルタ15は、後に行う半導体膜の結晶化を行う際の起点となるべき起点部であり、かつ1つの結晶核のみを成長させるための穴である。
次に、図1(d)に示すように、LPCVD法などの製膜法によって、第二絶縁膜14とグレイン・フィルタ15内に半導体膜としての非晶質珪素膜16を形成する。この半導体膜16の膜厚は、50nm以上300nm以下にする。なお、半導体膜16としては、非晶質珪素膜に代えて、多結晶珪素膜を形成してもよい。
ここで半導体膜16は、前記グレイン・フィルタ15を十分に埋め込む程度の膜厚が必要であり、例えばグレイン・フィルタの直径が50nmであれば、半導体膜の膜厚は30nm程度以上必要となる。仮にこれより薄い半導体膜を堆積した場合には、前記グレイン・フィルタが十分に埋め込まれず、隙間ができてしまう。またグレイン・フィルタの直径を50nmより更に小さくした場合、原理的には半導体膜の膜厚を薄くすることができるが、このような小さな直径のグレイン・フィルタを安定的に形成することは製造プロセス上非常に困難であり、更に半導体膜の堆積時にはグレイン・フィルタ内部まで十分に半導体を供給することができない。これらのことから、後に述べる半導体膜の略単結晶粒成長を安定的に行うためには、半導体膜16の最小膜厚は30nmとなる。最小膜厚は30nmであるが、半導体膜の結晶成長は半導体膜の膜厚が厚い方が良好に行うことができる。本願発明者らの実験では、半導体膜16の膜厚が50nm以上であれば、良好な結晶化を行うことができる。
例えば。本願発明者らの実験では、半導体膜厚が50nmの場合には最大結晶粒径は約3.0μmであったが、半導体膜厚を100nmとすると最大結晶粒径は約4.0μmとなり、半導体膜厚を250nmとすると最大結晶粒径は約6.5μmとなった。この様に、半導体膜の膜厚が厚い方が大きい結晶粒を形成することができるが、厚くし過ぎると問題が出てくる。まず、装置の制約上、堆積できる膜厚には上限がある。膜厚を厚くし過ぎると、膜が剥がれてしまう可能性がある。また、膜厚を厚く形成すると膜形成に時間がかかり、生産性が低下する。更に、結晶化の為の熱処理装置に負担がかかり、あまりにも厚すぎると熱処理装置の制約上結晶化が十分にできなくなってしまう。本願発明者らの実験では、半導体膜16の最大膜厚は300nm程度である。300nm以下の膜厚であれば、上記の様な問題は発生せず、半導体装置の製造するのに必要十分な大きさの結晶粒を得ることができる。
次に、図2(a)に示すように、半導体膜としての珪素膜16に対して、熱処理としてのレーザ光17の照射を行う。このレーザ光照射は、例えば、波長308nm、パルス幅約200ns程度のXeClパルスエキシマレーザを用いて、レーザ光17のエネルギー密度が0.4〜1.5J/cm2 程度となるように行うことが好適である。このような条件でレーザ照射を行うことにより、照射したレーザ光17は、そのほとんどが珪素膜16の表面付近で吸収される。これは、XeClパルスエキシマレーザ光の波長(308nm)における非晶質珪素の吸収係数が0.139nm-1と比較的に大きいためである。
ここで、照射するエキシマレーザ光は、従来多く用いられているパルス幅20ns乃至30ns程度のエキシマレーザ光よりも、パルス幅150ns乃至250ns程度のエキシマレーザ光を用いる方が好適である。これは、このような比較的長いパルス幅を有するエキシマレーザ光を照射することにより、珪素膜の溶融時間が顕著に長くなるためである。このことは「Experimental and numerical analysis of surface melt dynamics in 200 ns−excimer laser crystallization of a−Si films on glass」(E.Fogarassyら、Thin Solid Films 383、2001、p.48−52)に報告されている。溶融した珪素膜が凝固・結晶化する際の結晶粒の大きさは、結晶成長速度と溶融時間の乗算に依存する。すなわち、前記比較的長いパルス幅を有するエキシマレーザ光を照射することによって珪素膜の溶融時間が長くなると、それに伴って大きな略単結晶粒の形成が可能となる。例えば本願発明者らの実験では、室温の珪素膜試料に対して前記比較的長いパルス幅を有するエキシマレーザ光を照射することによって、例えば珪素膜厚100nmの場合には、直径約4μmの略単結晶粒の形成を確認している。これに対して先に挙げたR.Ishiharaらの文献では、従来の比較的パルス幅の短いエキシマレーザを用いており、珪素膜厚が90nmの時の略単結晶粒の最大粒径は約2.5μmである。これら両者の珪素膜厚は若干異なるものの、前記パルス幅の長いエキシマレーザを用いることによって、数十%程度大きな結晶粒の成長が実現できる。
更に本願発明者らの実験では、前記パルス幅の長いエキシマレーザ光照射時に珪素膜試料を200℃程度に加熱しておくことにより、珪素膜厚100nmの試料では略単結晶粒の最大粒径約7μm、同膜厚150nmの試料では約8μmの大結晶粒の形成を確認している。これは、試料を加熱することによって、珪素膜の溶融時間が長くなった為である。エキシマレーザ光照射時の珪素膜試料の加熱温度は200℃程度から500℃程度が好ましい。
一方、パルス幅の長いレーザを用いて珪素膜を結晶化する技術は、例えば特開2000-36464や特開平7-283151にも開示されている。しかしながらこれらの技術では、珪素膜に結晶化の起点となる起点部が無く、結晶成長が開始する場所は制御されていない。すなわちパルス幅の長いレーザ光を照射することにより珪素膜の溶融時間は長くなるものの、ランダムな位置に結晶核が発生し、各々の結晶核より結晶粒が成長するため、結果として最終的な結晶粒の大きさは従来に比べて大きな変化は認められない。これに対し本実施例では、グレイン・フィルタを形成することで珪素膜の結晶化の起点部を制御しているため、ここから優先的に結晶成長が始まり、パルス幅の長いレーザ光照射によって溶融時間が長くなった効果により、先に述べた通り、従来に比べて数十%大きな結晶粒の形成が実現する。
上述したレーザ光照射の条件は、適宜に選択することにより、珪素膜16を、グレイン・フィルタ15内の内部、特に底部付近には非溶融状態の部分が残り、それ以外の部分については略完全溶融状態となるようにする。これにより、レーザ光照射後の珪素の結晶成長は、グレイン・フィルタ15内の前記非溶融状態の珪素近傍で先に始まり、珪素膜16の表面付近、すなわち略完全溶融状態の部分へ進行する。
レーザ光照射後のグレイン・フィルタ15の内部では、いくつかの結晶粒が発生し得る。このとき、グレイン・フィルタ15の横方向の断面寸法(本実施形態では、円の直径)を1個の結晶粒と同程度か少し小さい程度にしておくことにより、グレイン・フィルタ15の上部(開口部)には1個の結晶粒のみが到達するようになる。これにより、珪素膜16の略完全溶融状態の部分では、グレイン・フィルタ15の上部に到達した前記結晶粒を核として結晶成長が進行するようになり、図2(b)に示すように、グレイン・フィルタ15を中心とした珪素の略単結晶粒16aが形成される。
図4は、基板10上に形成される珪素の略単結晶粒16aを示す平面図である。同図に示すように、珪素の略単結晶粒16aは、グレイン・フィルタ15を略中心とした範囲に形成される。このような略単結晶粒16aを用いて、以下に述べるように半導体装置を形成する。
半導体膜16に光を照射して結晶化した後、必要に応じてCMP(Chemical Mechanical Polishing)法等によって、半導体膜16を平坦化及び薄膜化しても良い。半導体膜16を薄膜化することによって、電気特性の良い半導体装置を形成することができる。
次に、図2(c)に示すように、フォト・リソグラフィ法によって、前記半導体膜16及び略単結晶粒16aを加工し、島状半導体膜16bを形成する。島状半導体膜16bはグレイン・フィルタ15を含まないことが望ましい。また、少なくとも負荷回路領域において、島状半導体膜16bは遮光膜11上に形成されていることが望ましい。
図5は略単結晶粒16aと島状半導体膜16b及びグレイン・フィルタ15の位置関係を示す平面図である。図5の一点鎖線AA'の断面図が図1から図3に対応する。
次に、図3に示すように、ゲート絶縁膜としての酸化珪素膜18を形成する。ゲート絶縁膜としての酸化珪素膜は珪素膜を熱酸化あるいはプラズマ酸化して形成しても良いし、LPCVD法やPECVD法によって堆積しても良い。
次に、ゲート絶縁膜18上に、不純物元素が注入された多結晶珪素膜や、タンタル、アルミニウム等の金属膜等を形成し、それを島状にパターニングすることによって、図3及び図5に示すようなゲート電極19を形成する。
次に、ゲート電極19をマスクとしてドナーまたはアクセプタとなる不純物元素を打ち込み、半導体膜にチャネル形成領域16c、ソース領域16d、ドレイン領域16eを形成する。例えば、本実施形態では、不純物元素としてリン(P)を打ち込み、その後、熱処理を行って不純物元素を活性化し、N型の半導体装置を形成する。言うまでも無く、P型の半導体装置を形成することもできる。なお、不純物元素の活性化は、XeClエキシマレーザを200mJ/cmから400mJ/cm2 程度のエネルギー密度に調整して照射しても良い。チャネル形成領域16cが略単結晶半導体膜16aに形成されていることが分かる。
その後、層間絶縁膜としての酸化珪素膜20をLPCVD法やPECVD法等によって形成する。次に、前記層間絶縁膜20、ゲート絶縁膜18を貫通してソース領域16d及びドレイン領域16eのそれぞれに至るコンタクトホールを形成し、これらのコンタクトホール内に、スパッタリング法等の成膜法によってアルミニウム、タングステン等の金属を埋め込み、パターニングすることによって、ソース電極21及びドレイン電極22を形成する。以上に説明した製造方法によって、図3に示すような半導体装置が製造される。
図6は図3の半導体装置を用いたアクティブマトリクス基板である。30は駆動回路領域における半導体装置、31は負荷回路領域における半導体装置である。駆動回路領域の半導体装置30にも、負荷回路領域の半導体装置31にも遮光膜11が形成されている。
図3のような半導体装置を形成した後、図6に示すように第二層間絶縁膜23を形成する。次に負荷回路領域において、前記第二層間絶縁膜23を貫通してドレイン電極22に至るコンタクトホールを形成し、コンタクトホール内及び第二層間絶縁膜23上にスパッタリング法等の成膜法によってITO等の透明導電膜を形成し、パターニングすることによって、画素電極24を形成する。以上説明した製造方法によって、図6に示すようなアクティブマトリクス基板が製造される。但し、上記説明では、負荷回路領域の容量の形成については省略してある。
このように、実施例1のアクティブマトリクス基板の製造方法では、負荷回路領域にも駆動回路領域にも遮光膜が存在するので所望の形状を持つグレイン・フィルタを形成することができ、半導体装置の光リーク電流が少なく、半導体装置の電気特性が優れており、半導体装置の電気特性ばらつきの少ないアクティブマトリクス基板を製造することができる。
(実施例2)
図3と図6を用いて、本発明の実施例2としてのアクティブマトリクス基板について説明する。
図3と図6を用いて、本発明の実施例2としてのアクティブマトリクス基板について説明する。
図3に示すように、基板としての石英基板10上に、島状の遮光膜11が形成されている。遮光膜11は、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pd等の少なくとも一つを含む金属或いは金属シリサイド膜から成り、膜厚は100nmから500nm程度である。遮光膜11はアクティブマトリクス基板の負荷回路領域だけでなく、駆動回路領域にも形成されている。
石英基板10と遮光膜11の上に、絶縁膜としての酸化珪素膜12および14が形成されており、絶縁膜14には微細な穴であるグレイン・フィルタ15が形成されている。グレイン・フィルタ15は遮光膜11の上に形成されている。グレイン・フィルタ15は、直径50nm以上150nm以下程度、深さ750nm程度以上の円筒状であることが好適であるが、円筒状以外の形状(例えば、角柱状など)でも良い。
絶縁膜14上に島状半導体膜としての略単結晶粒から成る珪素膜が形成されており、前記珪素膜には半導体装置のチャネル形成領域16c、ソース領域16d、ドレイン領域16eが形成されている。島状半導体膜16はグレイン・フィルタ15を含まないことが望ましい。また、負荷回路領域において、島状半導体膜16は遮光膜11上に形成されていることが望ましい。
島状半導体膜上にはゲート絶縁膜としての酸化珪素膜18が形成されており、ゲート絶縁膜18上には、不純物元素が注入された多結晶珪素膜や、タンタル、アルミニウム等の金属膜等から成るゲート電極19が形成されている。
更に、層間絶縁膜としての酸化珪素膜20が形成されており、アルミニウムやタングステン等の金属から成るソース電極21及びドレイン電極22が形成されている。
図6は図3の半導体装置を用いたアクティブマトリクス基板である。30は駆動回路領域における半導体装置、31は負荷回路領域における半導体装置である。駆動回路領域の半導体装置30にも、負荷回路領域の半導体装置31にも遮光膜11が形成されている。
図3のような半導体装置の上に第二層間絶縁膜23が形成されている。そして、負荷回路領域においては、半導体装置のドレイン電極22に接続されたITO等の透明導電膜から成る画素電極24が形成されている。上記説明では、負荷回路領域の容量については省略してある。
このように、実施例2のアクティブマトリクス基板は、負荷回路領域にも駆動回路領域にも遮光膜が存在するので、所望の形状を持つグレイン・フィルタが形成されており、半導体装置の光リーク電流が少なく、半導体装置の電気特性が優れており、半導体装置の電気特性ばらつきの少ないアクティブマトリクス基板となる。
(実施例3)
図7に、本発明に係る電気光学装置の例として液晶表示装置100を示す。
図7に、本発明に係る電気光学装置の例として液晶表示装置100を示す。
図7に示すように、液晶表示装置100は、TFT1が形成された側の素子基板52と対向基板53とが対向配置され、これらの素子基板(アクティブマトリクス基板)52と対向基板53との間に誘電率異方性が正の液晶からなる液晶層(図示省略)が封入されている。
液晶表示装置100は、互いに交差してなる多数のデータ線54及び多数の走査線55を有する画素回路が形成された表示画素領域と、これらデータ線54及び走査線55に駆動信号をそれぞれ供給するための駆動回路が形成された駆動回路領域とから構成されている。
素子基板52の内面側に配された各データ線54と各走査線55の交差部には、対応する各画素電極57(負荷)のスイッチング動作を行うTFT1が形成されている。別言すると、マトリクス状に配置された各画素に1つのTFT1と1つの画素電極57とが設けられている。また、対向基板53の内面側全面には、多数の画素がマトリクス状に配列されてなる表示画素領域の全体にわたって一つの共通電極58が形成されている。
一方、TFT1に接続された画素の駆動を制御する駆動回路(ソースドライバ)60、61は、TFT1と同様に素子基板52の内面側に形成されており、図示せぬ多数のTFTを含んで構成されている。この駆動回路60、61には、制御回路(図示略)から制御信号が供給されており、この制御信号に基づいて各TFT1を駆動するための駆動信号(データ信号)を生成する。また、TFT1に接続された画素の駆動を制御するためのもう一つの駆動回路(ゲートドライバ)62、63も駆動回路60、61と同様、多数のTFTを含んで構成され、供給される制御信号から各TFT1を駆動するための駆動信号(走査信号)を生成する。
(実施例4)
図8は、本発明に係る電子機器の例を示す図である。本発明に係る電子機器は、上述のようにTFTを形成して得られた、本発明に係る半導体装置であるアクティブマトリクス基板を備えることを特徴とする。
図8は、本発明に係る電子機器の例を示す図である。本発明に係る電子機器は、上述のようにTFTを形成して得られた、本発明に係る半導体装置であるアクティブマトリクス基板を備えることを特徴とする。
図8(a)は本発明の製造方法によって製造される半導体装置等が搭載された携帯電話の例であり、当該携帯電話230は、電気光学装置(表示パネル)100、アンテナ部231、音声出力部232、音声入力部233及び操作部234を備えている。本発明の半導体装置の製造方法は、例えば電気光学装置100や内蔵される集積回路に設けられる半導体装置の製造に適用される。
図8(b)は本発明の製造方法によって製造される半導体装置等が搭載されたビデオカメラの例であり、当該ビデオカメラ240は、電気光学装置(表示パネル)100、受像部241、操作部242及び音声入力部243を備えている。本発明の半導体装置の製造方法は、例えば電気光学装置100や内蔵される集積回路に設けられる半導体装置の製造に適用される。
図8(c)は本発明の製造方法によって製造される半導体装置等が搭載された携帯型パーソナルコンピュータの例であり、当該コンピュータ250は、電気光学装置(表示パネル)100、カメラ部251及び操作部252を備えている。本発明の半導体装置の製造方法は、例えば電気光学装置100や内蔵される集積回路に設けられる半導体装置の製造に適用される。
図8(d)は本発明の製造方法によって製造される半導体装置等が搭載されたヘッドマウントディスプレイの例であり、当該ヘッドマウントディスプレイ260は、電気光学装置(表示パネル)100、バンド部261及び光学系収納部262を備えている。本発明の半導体装置の製造方法は、例えば電気光学装置100や内蔵される集積回路に設けられる半導体装置の製造に適用される。
図8(e)は本発明の製造方法によって製造される半導体装置等が搭載されたリア型プロジェクターの例であり、当該リア型プロジェクター270は、電気光学装置(表示パネル)100、光源272、合成光学系273、ミラー274、275を筐体271内に備えている。本発明の半導体装置の製造方法は、例えば電気光学装置100や内蔵される回路に設けられる半導体装置の製造に適用される。
図8(f)は本発明の製造方法によって製造される半導体装置等が搭載されたフロント型プロジェクターの例であり、当該フロント型プロジェクター280は、電気光学装置(表示パネル)100及び光学系281を筐体282内に備え、画像をスクリーン283に表示可能になっている。本発明の半導体装置の製造方法は、例えば電気光学装置100や内蔵される集積回路に設けられる半導体装置の製造に適用される。
上記例に限らず本発明に係る半導体装置の製造方法は、あらゆる電子機器の製造に適用可能である。例えば、この他に、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、DSP装置、PDA、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイ、ICカードなどにも適用することができる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されることなく、本発明の要旨の範囲内で種々に変形、変更実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、半導体膜の一例として珪素膜を採り上げて説明していたが、半導体膜はこれに限定されるものではない。また、上述した実施形態では、本発明に係る半導体装置の一例として、TFT(半導体素子)を備えるアクティブマトリクス基板を採り上げて説明していたが、半導体装置はこれに限定されるものではなく、他の素子(例えば、薄膜ダイオード等)を備えるものであってもよい。また、TFTとして、トップゲート型の構造を例示したが、ボトムゲート型のTFTも同様に用いることができる。
以上説明したように、本発明によれば、所望の形状を持つグレイン・フィルタを形成することができ、半導体装置の光リーク電流が少なく、半導体装置の電気特性が優れており、半導体装置の電気特性ばらつきの少ないアクティブマトリクス基板を製造することができる。
本発明に係る半導体装置は、液晶表示装置のスイッチング素子として、あるいは有機EL表示装置の駆動素子として利用することができる。
また、これらの表示装置は、種々の電子機器に適用可能である。例としては、携帯電話の表示部、ビデオカメラのファインダや表示部、携帯型パーソナルコンピュータ(所謂PDA)の表示部、ヘッドマウントディスプレイの画像表示源、リア型及びフロント型プロジェクターの画像表示源等が挙げられる。
本発明の半導体装置を使用した表示装置は、上述した例に限らずアクティブ型あるいはパッシブマトリクス型の、液晶表示装置及び有機EL表示装置を適用可能なあらゆる電子機器に適用可能である。例えば、この他に、表示機能付きファックス装置、デジタルカメラのファインダ、携帯型TV、電子手帳、電光掲示盤、宣伝公告用ディスプレイなどにも活用することができる。
1・・・TFT
10・・・基板
11・・・遮光膜
12・・・第一絶縁膜
13・・・凹部
14・・・第二絶縁膜
15・・・グレイン・フィルタ
16・・・半導体膜
16a・・・略単結晶半導体膜
16b・・・島状の略単結晶半導体膜
16c・・・チャネル形成領域
16d・・・ソース領域
16e・・・ドレイン領域
17・・・レーザ光
18・・・ゲート絶縁膜
19・・・ゲート電極
20・・・層間絶縁膜
21・・・ソース電極
22・・・ドレイン電極
23・・・第二層間絶縁膜
24・・・画素電極
30・・・駆動回路領域の半導体装置
31・・・負荷回路領域の半導体装置
52・・・素子基板
53・・・対向基板
54・・・データ線
55・・・走査線
57・・・画素電極
58・・・共通電極
60、61、62、63・・・駆動回路
100・・・電気光学装置
230・・・携帯電話
231・・・アンテナ部
232・・・音声出力部
233、243・・・音声入力部
234、242、252・・・操作部
240・・・ビデオカメラ
241・・・受像部
250・・・コンピュータ
251・・・カメラ部
260・・・ヘッドマウントディスプレイ
261・・・バンド部
262・・・光学系収納部
270、280・・・プロジェクター
271、282・・・筐体
272・・・光源
273・・・合成光学系
274、275・・・ミラー
281・・・光学系
283・・・スクリーン
10・・・基板
11・・・遮光膜
12・・・第一絶縁膜
13・・・凹部
14・・・第二絶縁膜
15・・・グレイン・フィルタ
16・・・半導体膜
16a・・・略単結晶半導体膜
16b・・・島状の略単結晶半導体膜
16c・・・チャネル形成領域
16d・・・ソース領域
16e・・・ドレイン領域
17・・・レーザ光
18・・・ゲート絶縁膜
19・・・ゲート電極
20・・・層間絶縁膜
21・・・ソース電極
22・・・ドレイン電極
23・・・第二層間絶縁膜
24・・・画素電極
30・・・駆動回路領域の半導体装置
31・・・負荷回路領域の半導体装置
52・・・素子基板
53・・・対向基板
54・・・データ線
55・・・走査線
57・・・画素電極
58・・・共通電極
60、61、62、63・・・駆動回路
100・・・電気光学装置
230・・・携帯電話
231・・・アンテナ部
232・・・音声出力部
233、243・・・音声入力部
234、242、252・・・操作部
240・・・ビデオカメラ
241・・・受像部
250・・・コンピュータ
251・・・カメラ部
260・・・ヘッドマウントディスプレイ
261・・・バンド部
262・・・光学系収納部
270、280・・・プロジェクター
271、282・・・筐体
272・・・光源
273・・・合成光学系
274、275・・・ミラー
281・・・光学系
283・・・スクリーン
Claims (9)
- 負荷のスイッチング動作を行う負荷回路と前記負荷の駆動を制御する駆動回路とが同一面上に形成されるアクティブマトリクス基板の製造方法であって、
基板上に島状遮光膜を形成する工程と、
前記基板上と前記島状遮光膜上とに絶縁膜を形成する工程と、
前記遮光膜上の前記絶縁膜に凹部を設ける工程と、
前記絶縁膜上と前記凹部内とに半導体膜を形成する工程と、
前記半導体膜に熱処理を加えることにより、前記凹部を中心とする略単結晶状態の半導体膜を形成する工程と、
前記負荷回路と前記駆動回路とを形成する領域に、前記略単結晶状態の半導体膜を有する半導体装置を形成する工程と、
を含むことを特徴とするアクティブマトリクス基板の製造方法。 - 前記半導体装置を形成する工程において、前記半導体装置は、前記略単結晶状態の半導体膜のうち、前記凹部を含まない領域に形成することを特徴とする請求項1に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
- 前記半導体装置を形成する工程において、前記半導体装置は、前記略単結晶状態の半導体膜のうち、前記島状遮光膜上の領域に形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアクティブマトリクス基板の製造方法。
- 負荷のスイッチング動作を行う負荷回路と前記負荷の駆動を制御する駆動回路とが同一面上に形成されたアクティブマトリクス基板であって、
基板上に形成された島状遮光膜と、
前記基板上と前記島状遮光膜上とに形成された絶縁膜と、
前記遮光膜上の前記絶縁膜に形成された凹部と、
前記凹部周辺の前記絶縁膜上に形成された略単結晶状態の半導体膜と、
前記略単結晶状態の半導体膜を有する半導体装置で形成される前記負荷回路及び前記駆動回路と、
を含むことを特徴とするアクティブマトリクス基板。 - 前記半導体装置の半導体膜に前記凹部を含まないことを特徴とする請求項4に記載のアクティブマトリクス基板。
- 前記半導体装置の半導体膜の下方には前記島状遮光膜が形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のアクティブマトリクス基板。
- 前記負荷回路は、複数の走査線と、前記複数の走査線の各々に交差するように設けられた複数のデータ線と、前記複数の走査線と前記複数のデータ線との交差部にそれぞれ設けられた前記負荷としての複数の画素電極とを備えることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のアクティブマトリクス基板。
- 請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載のアクティブマトリクス基板と、
一方の面に共通電極が設けられ、当該共通電極と前記画素電極とが向かい合うように前記アクティブマトリクス基板に対向配置された対向基板と、
前記アクティブマトリクス基板と前記対向基板との間に挟持された液晶層と、
を備えたことを特徴とする電気光学装置。 - 請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載のアクティブマトリクス基板を備えることを特徴とする電子機器。
Priority Applications (1)
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JP2005339772A JP2007149803A (ja) | 2005-11-25 | 2005-11-25 | アクティブマトリクス基板の製造方法、アクティブマトリクス基板、電気光学装置及び電子機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011515833A (ja) * | 2008-02-29 | 2011-05-19 | ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニヴァーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク | 薄膜のためのフラッシュ光アニーリング |
CN111580298A (zh) * | 2019-02-15 | 2020-08-25 | 精工爱普生株式会社 | 电光装置、电子设备以及电光装置的制造方法 |
-
2005
- 2005-11-25 JP JP2005339772A patent/JP2007149803A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|---|
JP2011515833A (ja) * | 2008-02-29 | 2011-05-19 | ザ トラスティーズ オブ コロンビア ユニヴァーシティ イン ザ シティ オブ ニューヨーク | 薄膜のためのフラッシュ光アニーリング |
CN111580298A (zh) * | 2019-02-15 | 2020-08-25 | 精工爱普生株式会社 | 电光装置、电子设备以及电光装置的制造方法 |
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