JP2007149598A - シート状温度制御装置 - Google Patents

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Kenichi Yamamoto
憲一 山本
Akio Mihashi
章男 三橋
Daisuke Suetsugu
大輔 末次
Teruo Maruyama
照雄 丸山
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Abstract

【課題】コントローラによりヒータの領域ごとの温度制御を可能とし、複数の温度の異なる物体の温度をそれぞれ検出して、これらの物体の温度を常に一定に保持できるシート状温度制御装置を提供する。
【解決手段】柔軟性を有するシート基体11と、このシート基体11上に形成した複数のストライプ状の下部電極配線12と、下部電極配線12に接続し、シート基体11上にアレイ状に配置されたシート状の抵抗発熱体13と、抵抗発熱体13と直列に接続した一方向性素子17と、一方向性素子17に接続し、下部電極配線12に対して交差して設けた複数のストライプ状の上部電極配線18と、下部電極配線12と上部電極配線18とが接続され、抵抗発熱体13の発熱を制御するコントローラ19とを備えた構成からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、柔軟性を有する薄型の平面ヒータであって、特に部分的な加熱制御が可能なシート状温度制御装置に関する。
従来、シート状のヒータとしては、電気カーペットや電気毛布等があるが、これらは暖房機器として比較的大きなサイズで使われている。このような暖房機器において、部分的な領域の温度を制御することも行われているが、比較的広い範囲の温度を制御し、かつその温度制御範囲もあまり正確ではなかった。
しかしながら、近年このような用途だけでなく、より局部的な領域の温度をできるだけ正確に制御したいという要望が出てきた。特に、酵素反応を利用して液体試料中の特定成分の測定を行うようなバイオセンサー等では、較正液や試料液を決められた温度に維持することが必要であり、様々な工夫がされている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、サンプルごとに個々に温度コントローラとヒータを用いていたのでは、装置の小型化や省スペース化を実現することが難しく、また操作が煩雑となる。そこで、多数のサンプルを並べた状態で、それぞれのサンプルを決められた温度に一定に保つ機能的なヒータシステムが求められてきた。しかしながら、現在まで外部からヒータの一部分を選択して自在にヒータのそれぞれの領域の温度制御を行うことができる機能的なヒータはほとんどなく、全体の温度あるいは比較的広い範囲の領域の温度を比較的粗く温度制御するようなヒータがほとんどである。
図9は、従来のシート状のヒータユニットの構成図である(例えば、特許文献2参照)。このヒータユニットは、フレキシブルな織布や不織布等を材料とするシート基体61上に印刷形成されたヒータ電極62と加熱用抵抗体63で構成され、ヒータ電極62の一部分には制御用抵抗体64が構成されている。加熱用抵抗体63および制御用抵抗体64は、高分子材料にカーボンブラック、黒鉛およびグラファイト等の炭素系導電材料を混合したもので形成され、ヒータの電極は電気抵抗の小さい銀とカーボンを含有する材料から形成されている。このようなヒータは交流100Vを通電することによって、加熱用抵抗体63および制御用抵抗体64によって全体の温度が制御され、一定の温度となるように制御することができる。
また、ホットカーペット等にスイッチ機能を持たせて、加熱体を複数の部分に分割し、機械的な加圧等でスイッチを入切させ、複数の部分ごとに加熱体の温度制御をする構成も示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平5−256812号公報 特開2002−305071号公報 特開平5−347178号公報
上記従来の方式では、電気毛布や電気カーペットのように全体の温度を一定に制御する方式、あるいは比較的広い領域の温度を粗く制御することができる程度であった。さらに、ヒータを幾つかの領域に任意に分割し、それぞれの領域を外部からの制御によって個別に発熱させ、温度を制御するヒータシステムも示されているが、それぞれのヒータの分割された領域に用いるスイッチ機構として機械構造を用いているため信頼性に課題がある。また、これらのヒータは、あらかじめ加熱された物体の温度を検出して、この物体を一定温度に保持する機能等を有していない。
本発明は、コントローラによりヒータの領域ごとの温度制御を可能とし、複数の温度の異なる物体の温度をそれぞれ検出して、これらの物体の温度を常に一定に保持できるシート状温度制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のシート状温度制御装置は、柔軟性を有するシート基体と、このシート基体上に形成した複数のストライプ状の下部電極配線と、下部電極配線に接続し、シート基体上にアレイ状に配置されたシート状の温度制御素子と、温度制御素子と直列に接続した一方向性素子と、一方向性素子に接続し、下部電極配線に対して交差して設けた複数のストライプ状の上部電極配線と、下部電極配線と上部電極配線とが接続され、抵抗発熱体の温度を制御するコントローラとを備えた構成からなる。
また、上記構成において、温度制御素子は抵抗発熱体であってもよい。この場合に、抵抗発熱体は第1の電極と第2の電極との間に抵抗体層が設けられた面状発熱体からなるものであってもよい。
このような構成とすることにより、シート基体に設けられている抵抗発熱体に対して、それぞれ個別に通電量を制御することができ、任意の抵抗発熱体を加熱することができる。これにより、保温すべき物体の温度を、常に一定に保持することができる。
また、本発明のシート状温度制御装置は、柔軟性を有する抵抗体シートと、この抵抗体シートの一方の面上に一定間隔を保持して形成した第1の電極と、抵抗体シートの他方の面上で、第1の電極と対向する位置に形成した第2の電極と、抵抗体シートの一方の面上に形成され、第1の電極と接続する複数のストライプ状の下部電極配線と、抵抗体シートの他方の面上に形成され、第2の電極と接続する一方向性素子と、抵抗体シートの他方の面上に形成され、一方向性素子に接続し、かつ下部電極配線に対して交差して設けた複数のストライプ状の上部電極配線と、下部電極配線と上部電極配線とが接続され、抵抗発熱体の発熱を制御するコントローラとを備えた構成からなる。
このような構成とすることにより、シート基体に設けられている抵抗発熱体に対して、それぞれ個別に通電量を制御することができ、任意の抵抗発熱体を加熱することができる。これにより、保温すべき物体の温度を、常に一定に保持することができる。さらに、この構成においては、シート状保温シートの作製工程を簡略化することもできる。
また、上記構成において、下部電極配線とコントローラとの間に配置した第1の駆動素子と、上部電極配線とコントローラとの間に配置した第2の駆動素子とをさらに備え、コントローラは第1の駆動素子および第2の駆動素子を制御して、抵抗発熱体を選択的に通電するようにしてもよい。
また、上記構成において、一方向性素子はダイオードであってもよい。
このような構成とすることにより、コントローラに接続する配線数を少なくすることができる。なお、第1の駆動素子と第2の駆動素子の一方は、サーマルヘッド等に用いられる駆動ドライバーと同様な構成の回路からなり、他方はスイッチング素子回路とすれば、任意の抵抗発熱体に通電することができる。
また、上記構成において、抵抗発熱体の近傍に配置した温度センサーをさらに備え、コントローラは温度センサーによる温度検出値に基づき抵抗発熱体の通電を制御する構成としてもよい。このような構成とすることにより、抵抗体近傍の温度を検出して所定の抵抗発熱体の加熱温度を制御することができる。
また、上記構成において、温度センサーにより保温すべき物体の温度を一定時間間隔で検知し、コントローラは上記物体の初期温度との温度差の信号をもとにして抵抗発熱体の通電を制御するようにしてもよい。
このような構成とすることにより、シート状温度制御装置により保温すべき複数の物体を常にそれぞれの温度に保持することができる。
本発明のシート状温度制御装置は、必要な領域の抵抗発熱体に電流を流すことにより、保温が必要な複数の物体の温度をそれぞれ常に一定の温度に保持することができるという大きな効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態にかかるシート状温度制御装置について図面を参照しながら説明する。なお、同じ要素については同じ符号を付しており、説明を省略する場合がある。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるシート状温度制御装置の構成を示す模式図であり、(a)は概略構成図、(b)はA−A線で切断した断面図である。
本実施の形態のシート状温度制御装置10は、柔軟性を有するシート基体11と、シート基体11上に形成した複数のストライプ状の下部電極配線12と、下部電極配線12に接続し、シート基体11上にアレイ状に配置されたシート状の温度制御素子13と、温度制御素子13と直列に接続した一方向性素子17と、一方向性素子17に接続し、下部電極配線12に対して交差して設けた複数のストライプ状の上部電極配線18と、下部電極配線12と上部電極配線18とが接続され、抵抗発熱体13の発熱を制御するコントローラ19とを備えた構成からなる。
さらに、本実施の形態では、温度制御素子13は抵抗発熱体からなり、さらに第1の電極14と第2の電極16との間に抵抗体層15が設けられた面状発熱体からなる。したがって、以下では、抵抗発熱体13として説明する。また、一方向性素子17はシリコン半導体により形成されたダイオードであり、以下ではダイオード17として説明する。
また、抵抗発熱体13の近傍に配置した温度センサー20をさらに備えている。この温度センサー20は、本実施の形態では、抵抗発熱体13に対向する反対側のシート基体11上にそれぞれ配置されている。この温度センサー20は、チップ状のサーミスタや薄膜サーミスタ、あるいは熱電対等であってもよく、図示しない配線によりコントローラ19に接続されている。そして、このコントローラ19は、温度センサー20による温度検出値に基づき抵抗発熱体13の通電を制御する。なお、コントローラ19には、電源(図示せず)が接続されており、この電源により抵抗発熱体に所定の電圧とパルス幅で通電することができる。
以下、さらに具体的に構成を説明する。下部電極配線12と上部電極配線18との交点領域には、それぞれシート状の抵抗発熱体13がダイオード17と直列に接続されて、これらの電極配線間に挟み込まれている。この抵抗発熱体13は、上記したように第1の電極14と第2の電極16とにより抵抗体層15を挟持した構造であり、第1の電極14から第2の電極16の方向、あるいは第2の電極16から第1の電極14の方向へ通電することで、抵抗体層15を発熱させる構成である。
本実施の形態においては、抵抗発熱体13を構成する抵抗体層15は、例えば樹脂材料とカーボンの混合からなる。また、第1の電極14と第2の電極16とは、例えば金属粒子を含有したペーストを印刷等により形成して作製される。または、第1の電極14となる金属材料を蒸着し、この上に抵抗体層15となる材料を蒸着し、さらに第2の電極16となる金属材料を蒸着した後、エッチングにより所定のパターンに加工して形成してもよい。
また、下部電極配線12、上部電極配線18、抵抗発熱体13およびダイオード17は、例えばポリイミド等の耐熱性と柔軟性を有するシート基体11上に形成されており、シート状温度制御装置10は全体としてフレキシブルな構造となっている。
このような構成からなるシート状温度制御装置10の動作について、以下に説明する。図1に示す構成において、例えば抵抗発熱体13a、13c、13e、13g、13i、13m、13p、13r、13vを発熱させるとした場合には、以下のように動作させる。なお、図1においては、抵抗発熱体13の個々にそれぞれ符号を付しているが、上記の抵抗発熱体13a、13c、13e、13g、13i、13m、13p、13r、13v以外については、説明を省略する。
最初に、コントローラ19により行Aを選択する。同時に、列E、列Gおよび列Iを選択する。これにより、抵抗発熱体13a、13c、13eのみ発熱させることができる。この場合に、コントローラ19の内部において、列E、列Gおよび列Iに通電するパルス幅をそれぞれ設定すれば、抵抗発熱体13a、13c、13eの発熱量をそれぞれ個別に制御することができる。
次に、行Aを開放し、行Bを選択する。同時に、列Fと列Hを選択する。これにより、抵抗発熱体13g、13iのみを発熱させることができる。この場合にも上記と同様に、コントローラ19の内部において、列Fと列Hに通電するパルス幅をそれぞれ設定すれば、抵抗発熱体13g、13iの発熱量をそれぞれ個別に制御することができる。
次に、行Bを開放し、行Cを選択する。同時に、列Fと列Hを選択する。これにより、抵抗発熱体13m、13pのみを発熱させることができる。この場合にも上記と同様に、コントローラ19の内部において、列Fと列Hに通電するパルス幅をそれぞれ設定すれば、抵抗発熱体13m、13pの発熱量をそれぞれ個別に制御することができる。
次に、行Cを開放し、行Dを選択する。同時に、列Eと列Iを選択する。これにより、抵抗発熱体13r、13vのみを発熱させることができる。この場合にも上記と同様に、コントローラ19の内部において、列Eと列Iに通電するパルス幅をそれぞれ設定すれば、抵抗発熱体13r、13vの発熱量をそれぞれ個別に制御することができる。
これにより発熱すべき抵抗発熱体13に通電を行うことができるので、この動作を一定時間繰り返して行う。そして、それぞれの箇所の温度を温度センサー20により検知し、それぞれの抵抗発熱体13に印加するパルス幅を設定して印加すれば、それぞれの箇所を一定温度に保持することができる。
次に、本実施の形態のシート状温度制御装置10の製造方法について説明する。図2から図5は、本実施の形態のシート状温度制御装置10の製造工程を説明する主要工程の図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
最初に、図2に示すように、シート基体11の表面に一定の間隔を有してストライプ形状の下部電極配線12を形成する。下部電極配線12は、例えば銅を蒸着または蒸着とめっきまたは銅箔を貼り付けた後にエッチングして形成することができる。あるいは、銀ペーストを印刷して形成してもよい。
次に、図3に示すように、下部電極配線12に接続して抵抗発熱体13とダイオード17とを配置する。この抵抗発熱体13とダイオード17とは、あらかじめ第1の電極14と第2の電極16との間に抵抗体層15が設けられた抵抗発熱体13を別途作製し、この抵抗発熱体13の表面にダイオード17を接続しておいたものを、それぞれの位置において下部電極配線12と電気的に接続するとともにシート基体11に接着して配置してもよい。あるいは、第1の電極14、抵抗体層15および第2の電極16を蒸着やスパッタリング等により形成した後、所定の形状にエッチングして抵抗発熱体13を形成してもよい。この抵抗発熱体13上に、それぞれダイオード17を接続してもよい。さらには、ダイオード17を薄膜技術により形成してもよい。
次に、図4に示すように、ダイオード17と接続し、下部電極配線12と交差するように上部電極配線18を形成する。この上部電極配線18も、例えば銅を蒸着または蒸着とめっきまたは銅箔を貼り付けた後にエッチングして形成することができる。あるいは、銀ペーストを印刷して形成してもよい。なお、ダイオード17の接続部を除く領域と抵抗発熱体13を覆うように絶縁膜(図示せず)あるいは絶縁シート(図示せず)を形成した後に、上部電極配線18を形成する。
次に、図5に示すように、抵抗発熱体13の近傍で、シート基体11の裏面に温度センサー20を配置する。この温度センサー20は、チップサーミスタをあらかじめ形成してあるセンサー用配線(図示せず)に実装することが簡単で好ましい。または、薄膜サーミスタとなる材料を蒸着等により形成し、さらにセンサー用配線となる導体材料を同様に蒸着とにより形成した後、エッチング加工して形成してもよい。
以上により、図1に示す抵抗発熱体13がアレイ状に配置されたシート状の保温ヒータが得られるので、下部電極配線12、上部電極配線18および図示しないセンサー用配線をコントローラ19に接続すれば、シート状温度制御装置10を得ることができる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明の第2の実施の形態にかかるシート状温度制御装置30の構成を示す平面図である。本実施の形態のシート状温度制御装置30は、シート基体11上に下部電極配線12、抵抗発熱体13、ダイオード17、上部電極配線18および温度センサー20を設けている点については第1の実施の形態のシート状温度制御装置10と同じであるが、本実施の形態では抵抗発熱体13の個数を多くしていることが特徴である。
このように抵抗発熱体13の個数を多くしていることから、本実施の形態のシート状温度制御装置30は、下部電極配線12とコントローラ33との間に配置した第1の駆動素子31と、上部電極配線18とコントローラ33との間に配置した第2の駆動素子32とをさらに備えている。そして、コントローラ33は、第1の駆動素子31および第2の駆動素子32を制御して、選択的に抵抗発熱体13に通電する。
すなわち、本実施の形態では、第1の駆動素子31は下部電極配線12を切り替えて選択することができるスイッチング機能を有する。また、第2の駆動素子32は、例えばサーマルヘッドの駆動ドライバーと同様のシフトレジスタ、ラッチ、ゲート回路を有する。このような構成としたときの駆動方法について説明する。最初に、コントローラ33により第1の駆動素子31を駆動し、第1番目の下部電極配線12を選択してON状態とする。このときには、他の下部電極配線12はOFF状態とされている。この状態で、コントローラ33により第2の駆動素子32を駆動し、シフトレジスタにより発熱させるべき抵抗発熱体13に接続する上部電極配線18を選択しラッチする。そして、ゲートを開けば、選択した抵抗発熱体13にのみ通電することができる。
この場合に、温度センサー(図示せず)の温度情報をもとにして発熱すべき抵抗発熱体13と、通電パルス幅を設定すれば、その箇所を一定温度に保持することができる。
次に、第2番目の下部電極配線12を選択してON状態とし、第2の駆動素子32を同様に駆動して通電する。第3番目以降の下部電極配線12についても、このような動作を繰り返せばシート基体11に配置されている抵抗発熱体13のうちの選択された抵抗発熱体のみ、所定の発熱量で発熱させることができる。これにより、保温すべき温度の異なる複数の物体に対して、それぞれの温度で長時間保持することができる。
なお、本実施の形態のシート状温度制御装置30の場合には、温度センサーを複数の抵抗発熱体13に対して1個設けてもよい。
図7は、本実施の形態にかかるシート状温度制御装置30を用いて、調理された食品の温度を一定に保持する場合の構成を説明するための図で、(a)は食品とシート状温度制御装置30の配置を示す斜視図、(b)はシート状温度制御装置30における食品の領域を示す図である。テーブル50上に形状および保持すべき温度の異なる食品51、52、53が置かれており、これらの食品51、52、53を覆うようにシート状温度制御装置30が被されている。
食品51は、例えば50℃に保持することが必要であり、食品52は40℃、食品53は70℃に保持することが必要であるとする。最初に、コントローラ33は、温度センサーによりそれぞれの食品51、52、53の初期温度を確認する。次に、一定時間経過ごとにそれぞれの食品51、52、53の温度を測定し、この温度と初期温度との差を求める。そして、初期温度との差をなくすように抵抗発熱体を加熱する。この場合に、それぞれの食品51、52、53に対応する領域のみの抵抗発熱体を加熱できるので、それぞれの食品51、52、53に要求される温度を常に保持することができる。
(第3の実施の形態)
図8は、本発明の第3の実施の形態にかかるシート状温度制御装置40の構成を示す図で、(a)は平面図、(b)はB−B線に沿った断面図である。本実施の形態のシート状温度制御装置40は、例えばグラファイト粒子を分散した高抵抗樹脂からなる抵抗体シートをシート基体41として用い、この両面に第1の電極44と第2の電極46を形成し、この第1の電極44と第2の電極46とで挟まれたシート基体41の領域を抵抗体層45としたことが特徴である。なお、以下では、抵抗体シート41またはシート基体41として説明する場合がある。
すなわち、本実施の形態のシート状温度制御装置40は、柔軟性を有する抵抗体シート41と、抵抗体シート41の一方の面上に、一定間隔を保持して形成した第1の電極44と、抵抗体シート41の他方の面上で、第1の電極44と対向する位置に形成した第2の電極46と、抵抗体シート41の一方の面上に形成され、第1の電極44と接続する複数のストライプ状の下部電極配線42と、抵抗体シート41の他方の面上に形成され、第2の電極46と接続する一方向性素子47と、抵抗体シート41の他方の面上に形成され、一方向性素子47に接続し、かつ下部電極配線42に対して交差して設けた複数のストライプ状の上部電極配線48と、下部電極配線42と上部電極配線48とが接続され、抵抗発熱体43の発熱を制御するコントローラ49とを備えている。
抵抗体シート41の厚みは約0.2mm程度であり、フレキシブルに折り曲げ等が可能である。
このように形成されたシート状温度制御装置40は、抵抗体シートがシート基体41となり、シート基体41の両面を用いて配線等を形成することができるので、工程が簡単となり、かつ低コスト化を実現できる。
なお、本実施の形態のシート状温度制御装置40の動作については、第1の実施の形態のシート状温度制御装置10と同様であるので説明を省略する。また、シート状温度制御装置40の各部分の温度については、抵抗発熱体43の近傍に形成した温度センサー(図示せず)によって測定し、この温度情報によりコントローラ49がそれぞれの抵抗発熱体43に通電する通電パルス幅等を設定するが、この動作についても第1の実施の形態と同様であるので説明を省略する。
第1の実施の形態から第3の実施の形態までのシート状温度制御装置は、第2の実施の形態で説明したような食品の温度を保持する用途だけでなく、例えばバイオ分野において複数の試料をそれぞれ設定した温度に保持する場合等にも使用できる。
以上、第1の実施の形態および第2の実施の形態では、温度制御素子として抵抗発熱体を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。温度に依存して、例えば抵抗値が変化する温度制御素子を用いてもよい。このような温度制御素子を用いれば、シート状温度制御装置に包まれた任意の3次元形状物体の温度分布を検出し、かつ温度制御素子の温度もコントロールすることができる。温度制御素子としては、温度に依存して抵抗、容量、インダクダンスなどが変化するものであれば、どのようなものでもよい。被測定対象によって、温度制御素子自体は発熱しないほうが好ましい場合は、発熱しない温度制御素子を用いてもよい。また、温度センサーにより3次元形状物体の温度分布を測定してもよい。
本発明のシート状温度制御装置は、保温すべき温度の異なる複数の物体に対して、それぞれ設定した温度に保持することができるので、バイオ分野の多数の試料の個別保温等の分野や、食品等の保温を行う分野に有用である。
(a)は本発明の第1の実施の形態にかかるシート状温度制御装置の構成を示す概略構成図、(b)はA−A線で切断した断面図 (a)は同実施の形態のシート状温度制御装置の製造工程を説明する主要工程の平面図、(b)は断面図 (a)は同実施の形態のシート状温度制御装置の製造工程を説明する主要工程の平面図、(b)は断面図 (a)は同実施の形態のシート状温度制御装置の製造工程を説明する主要工程の平面図、(b)は断面図 (a)は同実施の形態のシート状温度制御装置の製造工程を説明する主要工程の平面図、(b)は断面図 本発明の第2の実施の形態にかかるシート状温度制御装置の構成を示す平面図 (a)は同実施の形態にかかるシート状温度制御装置を用いて、調理された食品の温度を一定に保持する場合の構成を説明するための食品とシート状温度制御装置の配置を示す斜視図、(b)はシート状温度制御装置における食品の領域を示す図 (a)は本発明の第3の実施の形態にかかるシート状温度制御装置の構成を示す平面図、(b)はB−B線に沿った断面図 従来のシート状のヒータユニットの構成図
符号の説明
10,30,40 シート状温度制御装置
11,61 シート基体
12,42 下部電極配線
13,13a,13c,13e,13g,13i,13m,13p,13r,13v,43 抵抗発熱体
14,44 第1の電極
15,45 抵抗体層
16,46 第2の電極
17,47 一方向性素子(ダイオード)
18,48 上部電極配線
19,33,49 コントローラ
20 温度センサー
31 第1の駆動素子
32 第2の駆動素子
41 抵抗体シート(シート基体)
50 テーブル
51,52,53 食品
62 ヒータ電極
63 加熱用抵抗体
64 制御用抵抗体

Claims (8)

  1. 柔軟性を有するシート基体と、
    前記シート基体上に形成した複数のストライプ状の下部電極配線と、
    前記下部電極配線に接続し、前記シート基体上にアレイ状に配置されたシート状の温度制御素子と、
    前記温度制御素子と直列に接続した一方向性素子と、
    前記一方向性素子に接続し、前記下部電極配線に対して交差して設けた複数のストライプ状の上部電極配線と、
    前記下部電極配線と前記上部電極配線とが接続され、前記温度制御素子の温度を制御するコントローラとを備えたことを特徴とするシート状温度制御装置。
  2. 前記温度制御素子は抵抗発熱体であることを特徴とする請求項1に記載のシート状温度制御装置。
  3. 前記抵抗発熱体は、第1の電極と第2の電極との間に抵抗体層が設けられた面状発熱体からなることを特徴とする請求項2に記載のシート状温度制御装置。
  4. 柔軟性を有する抵抗体シートと、
    前記抵抗体シートの一方の面上に、一定間隔を保持して形成した第1の電極と、
    前記抵抗体シートの他方の面上で、前記第1の電極と対向する位置に形成した第2の電極と、
    前記抵抗体シートの前記一方の面上に形成され、前記第1の電極と接続する複数のストライプ状の下部電極配線と、
    前記抵抗体シートの前記他方の面上に形成され、前記第2の電極と接続する一方向性素子と、
    前記抵抗体シートの前記他方の面上に形成され、前記一方向性素子に接続し、かつ前記下部電極配線に対して交差して設けた複数のストライプ状の上部電極配線と、
    前記下部電極配線と前記上部電極配線とが接続され、前記抵抗発熱体の発熱を制御するコントローラとを備えたことを特徴とするシート状温度制御装置。
  5. 前記下部電極配線と前記コントローラとの間に配置した第1の駆動素子と、
    前記上部電極配線と前記コントローラとの間に配置した第2の駆動素子とをさらに備え、
    前記コントローラは、前記第1の駆動素子および前記第2の駆動素子を制御して、前記抵抗発熱体を選択的に通電することを特徴とする請求項2から請求項4までのいずれか1項に記載のシート状温度制御装置。
  6. 前記一方向性素子はダイオードであることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のシート状温度制御装置。
  7. 前記抵抗発熱体の近傍に配置した温度センサーをさらに備え、
    前記コントローラは、前記温度センサーによる温度検出値に基づき前記抵抗発熱体の通電を制御することを特徴とする請求項2から請求項6までのいずれか1項に記載のシート状温度制御装置。
  8. 前記温度センサーにより保温すべき物体の温度を一定時間間隔で検知し、
    前記コントローラは、前記物体の初期温度との温度差の信号をもとにして前記抵抗発熱体の通電を制御することを特徴とする請求項7に記載のシート状温度制御装置。
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