本発明は、設定対象装置における処理条件を設定するための設定画面を表示装置に表示させる情報処理装置に係るものである。本発明に係る情報処理装置が設定する機能は、例えば、プリンタにおける印刷処理や、各種のアプリケーション(文書作成ソフトや画像編集ソフトなど)における情報処理、製造装置に対する制御処理などに関する機能である。なお、以下では、本発明の実施形態として、プリンタにおける印刷処理に関する複数の機能の設定を行う装置を具体例として説明するが、本発明はこれに限られるものではない。
本発明の一実施形態について図1ないし図15に基づいて説明すると以下の通りである。
(プリントシステムの全体構成)
図1は、本実施形態に係るプリントシステムの構成を示すブロック図である。図1で示されるように、本実施形態のプリントシステムは、ホスト装置(情報処理装置)1とプリンタ(設定対象装置)2と表示装置3と入力装置4とを備えている。
ホスト装置1は、文書作成ソフトや画像編集ソフト等で作成された画像データを、ユーザ入力によって設定された印刷条件に基づいて印刷データに加工するとともに、プリンタ2が印刷処理を行う際の処理命令を生成し、生成した印刷データおよび処理命令を含む印刷ジョブをプリンタ2に出力する。ホスト装置1は、例えば、パーソナルコンピュータである。
プリンタ2は、ホスト装置1から受けた印刷ジョブに応じた画像を用紙等の記録媒体に形成し、該記録媒体を排出する。なお、ホスト装置1とプリンタ2とは、USB等のケーブルや通信ネットワークを介して接続されている。
表示装置3は、例えば液晶ディスプレイであり、ホスト装置1の制御に従った画像を表示する。また、入力装置4は、例えば、マウス・トラックボール・トラックパッド・タブレット・キーボードなどであり、ユーザによって入力された指示をホスト装置1に出力する。また、これらの入力装置4は、ポインティングデバイスであり、ユーザ操作に従って、表示装置3の表示画面上のアイコンを指定する。
(ホスト装置の構成)
図1に示されるように、ホスト装置1は、アプリケーション部11とプリンタドライバ部12とを備えている。なお、ホスト装置1は、オペレーティングシステム(OS)を備えており、該オペレーティングシステムを介して、各ブロック間のデータや指示のやり取りが実現されている。
アプリケーション部11は、各種のアプリケーション(例えば、文書作成ソフト、表計算ソフト、画像編集ソフト等)に従った処理を行い、画像データを作成する。さらに、アプリケーション部11は、入力装置4から印刷条件の設定指示を受けると、プリンタドライバ部12を起動させて、印刷条件を設定させ、作成した画像データをプリンタドライバ部12に出力する。
プリンタドライバ部12は、アプリケーション部11から出力された画像データを印刷する際の印刷条件を設定し、設定した印刷条件に従った印刷ジョブを生成するものである。
プリンタドライバ部12は、表示装置3に印刷条件の設定画面を表示させ、ユーザ所望の印刷機能の選択と選択した印刷機能の詳細条件の入力とを促し、ユーザ入力に応じて、印刷条件を設定する。
ここで、印刷機能としては、例えば、
・印刷部数設定機能:印刷する部数を設定する機能
・用紙サイズ設定機能:プリンタ2で画像が形成される用紙のサイズを設定する機能
・両面印刷機能:片面印刷、両面印刷、中綴じ印刷などを設定する機能
・N−UP印刷機能:複数(N)ページを1枚の用紙にまとめて印刷する機能
・用紙方向設定機能:用紙方向を設定する機能
・フィットページ機能:印刷する用紙のサイズにフィットするように原稿画像のサイズを調整する機能
・縦横独立変倍機能:画像の縦横比を変更する機能
・ポスター印刷機能:1ページの画像を複数に分割し、分割した画像を異なる用紙に印刷する機能
・オーバーレイ機能:他の画像を重ねて印刷する機能
・ウォーターマーク機能:「極秘」「重要」等のすかし文字を印刷する機能
・Edge to Edge機能:印刷データを最大印刷可能領域に印刷する機能
・180度回転機能:印刷する画像を180度回転させる機能
・線幅調整機能:線幅を調整する機能
・パンチ機能:印刷された用紙の端部にパンチ孔を形成する機能
・ステープル機能:印刷された複数枚の用紙をステープラーで綴じる機能
・とじしろ機能:端部にとじしろのための余白を形成する機能
・OHP合い紙機能:印刷データの各ページの間に合い紙を挿入する機能
などがある。
印刷機能には、印刷する際に何らかの詳細条件で必ず使用する基本機能(本実施形態では、印刷部数設定機能、用紙サイズ設定機能、両面印刷機能、N−up印刷機能など)と、それ以外の拡張機能とがある。
そして、印刷条件は、各基本機能の詳細条件、および、ユーザが選択した拡張機能の詳細条件を含む。
図1に示されるように、プリンタドライバ部12は、基本画面表示処理部13と、アイコン情報管理部14と、表示条件設定部(表示条件設定手段)15と、スクロール表示処理部(スクロール表示処理手段)16と、印刷条件設定部17と、印刷条件格納部18と、印刷ジョブ生成部(設定対象装置)19と、表示順序更新部20とを備える。
基本画面表示処理部13は、印刷条件を設定するための設定画面のベースとなる基本設定画面を表示装置3に表示させる処理を行うものである。図2は、基本画面表示処理部13が表示させる基本設定画面の一例を示す図である。図2に示されるように、基本設定画面は、基本機能を設定するための入力ボタン51(51a〜51e)を含む領域Aと、各拡張機能に対応する拡張機能アイコンが所定方向に(ここでは、右から左の方向に)移動され順次表示される領域Bとを含む。なお、基本画面表示処理部13は、領域Bの枠のみを表示し、領域B内の拡張機能アイコンの表示処理は、後述するように、スクロール表示処理部16によって行われる。
アイコン情報管理部14は、拡張機能ごとに、当該拡張機能の拡張機能名と、当該拡張機能を示す動画の拡張機能アイコンと、当該拡張機能アイコンの表示順序と、当該拡張機能アイコンのフレーム数と、当該拡張機能アイコンの規定再生速度とを対応付けたアイコン情報テーブルを記憶するものである。なお、アイコン情報管理部14が管理する表示順序は、表示順序更新部20により更新される。図3は、アイコン情報管理部14が管理するアイコン情報テーブルの一例を示す図である。
表示条件設定部15は、拡張機能アイコンを領域B内に表示する際の表示条件、具体的には、拡張機能アイコンの移動速度と、各拡張機能アイコンの再生速度と、起動時における、表示順序1番目の拡張機能アイコン(以下、先頭アイコンという)の領域B内の位置座標(表示開始位置座標)とを設定するものである。
なお、移動速度は、単位時間当たりの移動ドット数で表される。また、再生速度は、単位時間当たりの再生フレーム数で表される。
さらに、表示開始位置座標は、図4に示されるように、領域Bの左端を原点とし、当該左端からの距離(ここでは、ドット数)で表される。なお、位置座標Lが領域Bの右端に相当する。
また、図1に示されるように、表示条件設定部15は、上記移動速度を設定する移動速度設定部15b、上記再生速度を設定ずる再生速度設定部15c、および上記表示開始位置座標を設定する開始位置設定部15aを備えている。移動速度設定部15b、再生速度設定部15cおよび開始位置設定部15aの設定処理の具体例については後述する。
スクロール表示処理部16は、アイコン情報管理部14から全ての拡張機能アイコンを読み出し、読み出した複数の拡張機能アイコンを、基本設定画面の領域Bにおいて所定方向(ここでは、右端から左端の方向)に移動させながら、アイコン情報管理部14が管理する表示順序に従って順次表示させる処理を行うものである。
また、スクロール表示処理部16は、表示条件設定部15が設定した表示条件に従って、拡張機能アイコンの表示処理を行う。
すなわち、スクロール表示処理部16は、開始位置設定部15aが設定した表示開始位置座標に従って、起動時の設定画面内に表示する拡張機能アイコン(以下、初期画面表示アイコンという)とその位置(以下、初期画面表示アイコン座標という)とを決定し、当該初期画面表示アイコンを配置する。また、スクロール表示処理部16は、移動速度設定部15bが設定した移動速度に従って、拡張機能アイコンを上記所定方向に移動させ、アイコン情報管理部14が管理する表示順序に従って、拡張機能アイコンを順次表示する。なお、スクロール表示処理部16は、最後の表示順序の拡張機能アイコンを表示した後、再度、表示順序1番目の拡張機能アイコンから繰り返し表示する。さらに、スクロール表示処理部16は、再生速度設定部15cが設定した再生速度に従って、拡張機能アイコンを動画再生する。
印刷条件設定部17は、各印刷機能(基本機能および拡張機能)の詳細条件をユーザ入力に従って設定し、設定した印刷機能の詳細条件を印刷条件格納部18に格納するものである。
具体的には、印刷条件設定部17は、設定画面の領域Aに表示された入力ボタン51(51a〜51e)の操作に従って、各基本機能の詳細条件を設定する。また、印刷条件設定部17は、設定画面の領域B内に表示されている拡張機能アイコンがクリックされたことを受けて、クリックされた拡張機能アイコンが示す拡張機能の詳細条件を入力するためのダイアログボックスを表示装置3に表示する。そして、印刷条件設定部17は、入力装置4に入力された指示に応じて詳細条件を設定する。なお、印刷条件設定部17は、クリックされた拡張機能アイコンを示すデータに含まれるスクリプトデファイルに従ってダイアログボックスを表示する。
印刷条件格納部18は、設定済みの印刷機能の詳細条件を記憶するものであり、印刷条件設定部17によって更新される。
印刷ジョブ生成部19は、入力装置4に印刷開始指示が入力されたことを受けて、印刷ジョブを生成するものである。具体的には、印刷ジョブ生成部19は、アプリケーション部11から受けた画像データを、印刷条件格納部18に格納されている印刷条件に応じた印刷データに加工するとともに、プリンタ2への処理命令を生成し、生成した印刷データと処理命令とからなる印刷ジョブをプリンタ2に出力する。また、印刷ジョブ生成部19は、印刷開始指示を受けると、表示順序更新部20に対して更新指示を出力する。
表示順序更新部20は、アイコン情報管理部14が管理する表示順序を更新するものである。
表示順序更新部20は、印刷ジョブ生成部19からの更新指示を受けて、印刷条件格納部18を参照して、設定済みの拡張機能を特定し、当該拡張機能と印刷開始指示が入力された時刻(使用時刻)とを対応付けた履歴情報を記憶する。図5は、当該履歴情報の一例を示す図である。
さらに、表示順序更新部20は、上記履歴情報に基づいて、拡張機能ごとに、現時刻から過去の所定期間内(例えば、1ヶ月間)の使用頻度を算出し、当該使用頻度の高い順を表示順序として、アイコン情報管理部14が管理する表示順序を更新する。
(印刷条件の設定処理全体の流れ)
次に、プリンタドライバ部12の処理全体の流れについて、図6のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、プリンタドライバ部12は、アプリケーション部11からの要求に応じて起動する(S1)。
次に、基本画面表示処理部13は、基本機能の詳細条件の入力ボタン51(51a〜51e)を含む領域Aと、拡張機能アイコンが移動表示される領域Bとを備えた、図2に示されるような基本設定画面を表示する(S2)。
次に、表示条件設定部15の各部が、移動速度、再生速度および表示開始位置座標を設定し、スクロール表示処理部16が、設定された移動速度、再生速度および表示開始位置座標に従って、拡張機能アイコンの表示処理を行う(S3)。当該S3の表示条件設定処理・アイコン表示処理の具体例については後述する。
次に、印刷条件設定部17は、印刷機能の詳細条件の設定指示が入力されたか否かを判断する(S4)。すなわち、印刷条件設定部17は、設定画面の領域Aに表示した基本機能の詳細条件の入力ボタン51(51a〜51e)がクリックされた場合、基本機能の詳細条件の設定指示が入力されたと判断する。また、印刷条件設定部17は、設定画面の領域Bに表示された拡張機能アイコンがクリックされた場合、拡張機能の詳細条件の設定指示が入力されたと判断する。
なお、当該S4の処理は、S3に示した拡張機能アイコンの表示処理の開始直後に行われてもよい。すなわち、当該S4の処理は、先頭の拡張機能アイコンが表示されると同時に行われればよい。
印刷機能の設定指示が入力された場合(S4でYes)、印刷条件設定部17は、設定指示のあった印刷機能について、ユーザ入力に従って詳細条件を設定し、設定した印刷機能の詳細条件を印刷条件格納部18に格納する(S5)。すなわち、印刷条件設定部17は、入力ボタン51(51a〜51e)に対するユーザ操作に応じて、基本機能の詳細条件を設定する。また、印刷条件設定部17は、拡張機能アイコンがクリックされた場合、クリックされた拡張機能アイコンに対応する、詳細条件の入力用のダイアログボックスを表示装置3に表示させる。そして、印刷条件設定部17、当該ダイアログボックスに対するユーザ入力に従って、クリックされた拡張機能アイコンが示す拡張機能の詳細条件を設定する。
その後、S6の処理に移行する。また、印刷機能の設定指示が入力されない場合(S6でNo)にも、S6の処理に移行する。
そして、S6において、プリンタドライバ部12は、印刷条件の設定キャンセルボタン53(図2参照)がクリックされたか否かを判断する。
設定キャンセルボタン53がクリックされた場合(S6でYes)、プリンタドライバ部12は処理を終了する。
設定キャンセルボタン53がクリックされない場合(S6でNo)、印刷ジョブ生成部19は、印刷条件の設定完了ボタン54(図2参照)がクリックされたか否かを判断する(S7)。
設定完了ボタン54がクリックされない場合(S7でNo)、上記S4の処理に戻る。一方、設定完了ボタン54がクリックされた場合(S7でYes)、印刷ジョブ生成部19は、アプリケーション部11から印刷する画像データを取得するとともに、印刷条件格納部18から設定された各印刷機能の詳細条件を読み出す。そして、印刷ジョブ生成部19は、読み出した各印刷機能の詳細条件に基づいて、画像データを印刷データに加工するとともに、プリンタ2への処理命令を生成し、生成した印刷データおよび処理命令からなる印刷ジョブをプリンタ2に出力する(S8)。
さらに、印刷ジョブ生成部19は、設定完了ボタン54がクリックされると、表示順序更新部20に対して更新指示を出力する。そして、更新指示を受けた表示順序更新部20は、印刷条件格納部18を参照して設定済みの拡張機能を特定し、特定した拡張機能の拡張機能名と更新指示を受けた時刻(すなわち、当該拡張機能の使用時刻に対応する)とを対応付けた履歴情報を記憶する。さらに、表示順序更新部20は、自身が記憶する履歴情報に基づいて、各拡張機能について過去の所定期間(例えば、1ヶ月間)に使用した回数を算出する。そして、表示順序更新部20は、使用頻度の高い拡張機能を示す拡張機能アイコンから順に表示すると決定し、アイコン情報管理部14が管理する表示順序を更新する(S9)。そして、処理を終了する。
(表示条件設定部の第1の実施例)
次に、表示条件設定部15の各部の具体的な第1の実施例について説明する。
本実施例では、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14から各拡張機能アイコンに対応する規定再生速度を読み出し、読み出した規定再生速度を各拡張機能アイコンの再生速度として設定する。
開始位置設定部15aは、予め定められた規定位置座標を記憶しており、当該規定位置座標を上記表示開始位置座標として設定する。
移動速度設定部15bは、アイコン情報管理部14から、先頭アイコンのフレーム数および規定再生速度を読み出し、当該先頭アイコンを規定再生速度で1サイクル再生するのに必要な時間(1サイクル再生時間)を算出する。そして、移動速度設定部15bは、拡張機能アイコンの移動速度を、拡張機能アイコンの表示直後の1サイクル再生時間だけ0(すなわち、移動停止)に設定し、当該1サイクル再生時間経過後に予め定められた規定移動速度に設定する。
なお、上記規定移動速度は、全ての拡張機能アイコンについて、規定再生速度で再生された場合に、領域Bの右端から左端まで移動する間に少なくとも1サイクル再生されるように予め定められている。
本実施例における上記表示条件設定処理・アイコン表示処理(S3)の詳細な流れについて図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、開始位置設定部15aは、予め記憶している規定位置座標(例えば、図4に示される位置座標「10」)を、表示開始位置座標として設定する(S11)。
次に、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14から各拡張機能アイコンに対応する規定再生速度を読み出し、読み出した規定再生速度を各拡張機能アイコンの再生速度として設定する(S12)。
続いて、移動速度設定部15bは、アイコン情報管理部14から、先頭アイコンのフレーム数および規定再生速度を読み出す(S13)。そして、移動速度設定部15bは、
1サイクル再生時間=フレーム数/規定再生速度
に基づいて、先頭アイコンの1サイクル再生時間を算出する(S14)。
そして、移動速度設定部15bは、拡張機能アイコンの移動速度を、拡張機能アイコン表示後の1サイクル再生時間だけ0に設定し、当該1サイクル再生時間経過後において、予め記憶していた上記規定移動速度に設定する(S15)。
その後、スクロール表示処理部16は、アイコン情報管理部14から全ての拡張機能アイコンを読み出す。そして、スクロール表示処理部16は、起動時の設定画面の領域B内に表示する拡張機能アイコン(初期画面表示アイコン)とその位置座標(初期画面表示アイコン座標)とを決定する(S16)。なお、このとき、スクロール表示処理部16は、予め定められた規定間隔Mで拡張機能アイコンを配置する。
具体的には、スクロール表示処理部16は、表示順序1番目の拡張機能アイコンを、開始位置設定部15aが設定した表示開始位置座標に表示すると決定する。さらに、スクロール表示処理部16は、当該表示開始位置座標と上記規定間隔Mと領域Bの右端の位置座標Lとが、
表示開始位置座標(=規定位置座標)+N×規定間隔M≦右端の位置座標L (式1)
を満たす最大のN(整数)を求める。
そして、スクロール表示処理部16は、表示順序n=1〜(N+1)番目までの拡張機能アイコンを、初期画面表示アイコンと決定する。また、スクロール表示処理部16は、初期画面表示アイコンの各々の位置座標(初期画面表示アイコン座標)を、
(表示開始位置座標(=規定位置座標))+(n−1)×(規定間隔M) (式2)
と決定する。
例えば、規定位置座標が10であり、M=10、L=35である場合、上記(式1)を満たす最大のNは2となる。この場合、スクロール表示処理部16は、表示順序n=1〜3の拡張機能アイコンを初期画面表示アイコンとして決定する。そして、スクロール表示処理部16は、図8に示されるように、表示順序n=1番目の拡張機能アイコン(アイコンA)を位置座標「10」の位置に、表示順序n=2番目の拡張機能アイコン(アイコンB)を位置座標「20」の位置に、表示順序n=3番目の拡張機能アイコン(アイコンC)を位置座標「30」の位置に初期表示すると決定する。
次に、スクロール表示処理部16は、初期画面表示アイコン(つまり、表示順序1〜N+1番目の拡張機能アイコン)の各々を、初期画面表示アイコン座標に配置し、領域B内に表示させる(S17)。
その後、スクロール表示処理部16は、移動速度設定部15bによる上記S13の設定内容に従って、1サイクル再生時間だけ経過したか否かを判断する(S18)。1サイクル再生時間が経過すると(S18でYes)、スクロール表示処理部16は、各拡張機能アイコンを、移動速度設定部15bが設定した規定移動速度に従って所定方向に移動させ、順次表示させる(S19)。
図9は、スクロール表示処理部16が領域Bに拡張機能アイコンを移動させながら順次表示する処理を示すものである。図9に示されるように、スクロール表示処理部16は、各拡張機能アイコンの間隔を所定間隔Mとして、領域Bの右端から左方向に移動させながら表示させる。そして、スクロール表示処理部16は、表示順序n番目の拡張機能アイコンと領域Bの右端との距離がMになった際、表示順序n+1番目の拡張機能アイコンを領域Bの右端から表示させる。また、スクロール表示処理部16は、領域Bの先頭に位置する拡大機能アイコン(つまり、領域Bにおいて最左端に位置している拡張機能アイコン)を、領域Bの左端まで移動させると、当該拡張機能アイコンの表示をやめ、他の全ての拡張機能アイコンの表示の後に再度繰り返して表示するようにする。
(表示条件設定部の第2の実施例)
上記第1の実施例では、表示開始位置座標および再生速度が予め定められた値に設定され、移動速度は、先頭の拡張機能アイコンが1サイクル再生されるまで0であり、その後、予め定められた値になるように設定された。
本実施例は、表示開始位置座標および再生速度が上記第1の実施例と同様に予め定められた値に設定され、表示順序1番目の拡張機能アイコンが表示開始位置座標から領域Bの左端まで移動される間に少なくとも1サイクル再生されるように、移動速度が段階的に加速される例である。
本実施例の開始位置設定部15aおよび再生速度設定部15cの設定処理は上記第1の実施例と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施例の移動速度設定部15bは、図10に示されるように、予め定められた規定移動速度、初期移動速度、追加移動速度および保持時間を示す移動速度テーブルを記憶している。そして、移動速度設定部15bは、移動速度を、起動時には初期移動速度に設定し、その後、上記保持時間ごとに追加移動速度分だけ加速させ、最終的に規定移動速度に設定する。
なお、規定移動速度は、上記第1の実施例と同様に、全ての拡張機能アイコンについて、領域Bの右端から左端まで移動する間に、上記規定再生速度で再生した場合に少なくとも1サイクル再生可能な速度である。
また、初期移動速度は、次の条件を満たすように予め定められた値を持つ。すなわち、いずれの拡張機能アイコンについても、上記規定再生速度で再生された場合に、開始位置設定部15aが記憶する規定位置座標から領域Bの左端に達するまで、初期移動速度と上記規定移動速度との平均速度で移動する間に、少なくとも1サイクル再生可能なように、初期移動速度が定められている。よって、初期移動速度は、当然に規定移動速度よりも遅い。
また、上記保持時間は、表示開始位置が上記規定位置座標である場合において、領域Bの左端に達したとき、移動速度が上記規定移動速度となるように、予め定められている。
本実施例における上記表示条件設定処理・アイコン表示処理(S3)の詳細な流れについて図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、開始位置設定部15aは、予め記憶している規定位置座標を表示開始位置座標として設定する(S21)。次に、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14が管理する規定再生速度を、拡張機能アイコンの再生速度として設定する(S22)。なお、S21およびS22は、上記S11およびS12と同様である。
その後、スクロール表示処理部16は、アイコン情報管理部14から全ての拡張機能アイコンを読み出す。そして、スクロール表示処理部16は、上記(式1)(式2)を用いて、初期画面表示アイコンおよび初期画面表示アイコン座標を決定し(S23)、決定した初期画面表示アイコン(つまり、表示順序1〜N+1番目の拡張機能アイコン)の各々を、決定した初期画面表示アイコン座標に配置し、領域B内に表示させる(S24)。なお、当該S23およびS24の処理は上記S16およびS17と同様である。
次に、移動速度設定部15bは、移動速度テーブルから初期移動速度、追加移動速度、規定移動速度および保持時間を読み出す(S25)。
そして、移動速度設定部15bは、移動速度テーブルから読み出した初期移動速度に移動速度を設定する。スクロール表示処理部16は、移動速度設定部15bによって設定された移動速度(=初期移動速度)で拡張機能アイコンの移動を開始する(S26)。このとき、スクロール表示処理部16は、S22で設定された再生速度で、各拡張機能アイコンを再生しながら移動させる。
そして、移動速度設定部15bは、スクロール表示処理部16が拡張機能アイコンの移動を開始させると、タイマをリセットする(S27)。
次に、移動速度設定部15bは、S25で読み出した保持時間経過したか否かを判断する(S28)。なお、この間にも、スクロール表示処理部16は、拡張機能アイコンの移動処理を行っている。
保持時間経過すると、移動速度設定部15bは、現在の移動速度(起動直後では初期移動速度)が規定移動速度であるか否かを判断する(S29)。
現在の移動速度が規定移動速度でない場合(S29でNo)、移動速度設定部15bは、現在の移動速度に追加移動速度を加えた移動速度に設定しなおす(S30)。すなわち、移動速度設定部15bは、
移動速度=現在の移動速度+追加移動速度
に設定する。
続いて、移動速度設定部15bは、設定した移動速度が規定移動速度以上であるか否かを判断する(S31)。規定移動速度以上である場合(S31でYes)、移動速度設定部15bは、移動速度を規定移動速度で設定しなおす(S32)。その後、S33の処理に移行する。一方、規定移動速度未満である場合にも(S31でNo)、S33の処理に移行する。
次に、S33において、スクロール表示処理部16は、設定された移動速度に変更して、拡張機能アイコンの移動処理を続行する。その後、S27の処理に戻る。
なお、現在の移動速度が規定移動速度である場合(S29でYes)、移動速度設定部15bは、以後の移動速度を規定移動速度に保持する。そして、スクロール表示処理部16は、規定移動速度で拡張機能アイコンを移動し続ける。
なお、上記の説明では、移動速度設定部15bは、予め定められた保持時間を記憶しておくものとした。しかしながら、移動速度設定部15bは、先頭アイコンのフレーム数、先頭アイコンの規定再生速度、初期移動速度、追加移動速度、規定移動速度および表示開始位置座標に基づいて、先頭アイコンが非表示となるまでに1サイクル再生可能なように、上記保持時間を算出してもよい。
(表示条件設定部の第3の実施例)
本実施例では、移動速度、再生速度および表示開始位置座標が予め定められた値に設定されている例である。
すなわち、移動速度設定部15bは、予め定められた規定移動速度を記憶しており、当該規定移動速度を拡張機能アイコンの移動速度として設定する。
また、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14から各拡張機能アイコンに対応する規定再生速度を読み出し、読み出した規定再生速度を各拡張機能アイコンの再生速度として設定する。規定再生速度は、上記規定移動速度で領域Bの左端から右端まで移動するのに要する時間に少なくとも1サイクル再生可能な速度に定められている。
さらに、開始位置設定部15aは、予め定められた最大位置座標を記憶しており、当該最大位置座標を上記表示開始位置座標として設定する。
ここで、最大位置座標とは、図4に示されるように、領域Bの右端に拡張機能アイコンが位置する場合の当該拡張機能アイコンの位置座標(図4では「30」)である。
これにより、表示順序1番目の拡張機能アイコンも、起動直後において、領域Bの右端から左端まで移動し、最大限の時間にわたって表示されるとともに、領域Bを移動する間に少なくとも1サイクル再生されることとなる。
なお、上記規定移動速度で領域Bの右端から左端まで移動するのに要する時間に少なくともPサイクル再生可能(P>1)な値に規定再生速度が定められている場合、開始位置設定部15aは、以下の所定の位置座標を上記表示開始位置座標として設定すればよい。
全ての拡張機能アイコンの1サイクル再生時間のうちの最長の1サイクル再生時間に規定移動速度を乗じた距離を領域Bの左端に加えた位置座標を1サイクル再生可能位置座標とする。そして、1サイクル再生可能位置座標から上記最大位置座標までの間から任意に選択された位置座標(選択位置座標)を開始位置設定部15aが記憶しておく。開始位置設定部15aは、記憶する選択位置座標を上記表示開始位置座標として設定する。これにより、表示順序1番目の拡張機能アイコンも、起動直後において、表示開始位置から領域Bの左端まで移動する間に少なくとも1サイクル再生されることとなる。
(表示条件設定部の第4の実施例)
本実施例の開始位置設定部15aは、起動直後において表示順序1番目の拡張機能アイコンが領域Bの左端まで移動する間に1サイクル再生するように、上記表示開始位置座標を設定する。
なお、本実施例では、移動速度設定部15bは、上記第3の実施例と同様に、予め定められた規定移動速度を移動速度として設定する。また、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14が管理する規定再生速度を再生速度として設定する。
開始位置設定部15aは、先頭アイコンに対応する規定再生速度およびフレーム数を、アイコン情報管理部14から読み出す。そして、開始位置設定部15aは、先頭アイコンを上記規定移動速度で移動させる場合に、当該先頭アイコンを規定再生速度で1サイクル再生する間の移動距離(1サイクル移動距離:当該距離はドット数で表される)を、
1サイクル移動距離=規定移動速度×フレーム数/規定再生速度 (式3)
を用いて算出する。
そして、開始位置設定部15aは、算出した1サイクル移動距離を上記表示開始位置座標として設定する。
本実施例における上記表示条件設定処理・アイコン表示処理(S3)の詳細な流れについて図12に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、移動速度設定部15bは、予め定められた規定移動速度に移動速度を設定する(S41)。
次に、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14から各拡張機能アイコンに対応する規定再生速度を読み出し、読み出した規定再生速度を各拡張機能アイコンの再生速度として設定する(S42)。
続いて、開始位置設定部15aは、先頭アイコンに対応する規定再生速度およびフレーム数を、アイコン情報管理部14から読み出す(S43)。そして、開始位置設定部15aは、上記(式3)に従って、1サイクル移動距離を算出する(S44)。続いて、開始位置設定部15aは、算出した1サイクル移動距離を、上記表示開始位置座標として設定する(S45)。
次に、スクロール表示処理部16は、アイコン情報管理部14から全ての拡張機能アイコンを読み出す。そして、スクロール表示処理部16は、上記(式1)(式2)を用いて、初期画面表示アイコンとその位置座標(初期画面表示アイコン座標)とを決定する(S46)。そして、スクロール表示処理部16は、初期画面表示アイコン(つまり、表示順序1〜N+1番目の拡張機能アイコン)の各々を、初期画面表示アイコン座標に配置し、領域B内に表示させる(S47)。なお、当該S46およびS47の処理は、上記S16およびS17と同じである。
そして、スクロール表示処理部16は、各拡張機能アイコンを、移動速度設定部15bが設定した移動速度(=規定移動速度)に従って所定方向に移動させ、順次表示させる(S48)。
(表示条件設定部の第5の実施例)
本実施例の再生速度設定部15cは、起動直後の領域B内に表示される各拡張機能アイコンについて、領域Bの左端まで移動する間に1サイクル再生されるように、再生速度を設定する。
なお、本実施例では、移動速度設定部15bは、予め設定された規定移動速度を記憶しており、当該規定移動速度を移動速度として設定する。また、開始位置設定部15aは、予め設定された規定位置座標を記憶しており、当該規定位置座標を上記表示開始位置座標として設定する。
再生速度設定部15cは、開始位置設定部15aが設定する表示開始位置座標と所定間隔Mとに基づいて、初期画面表示アイコンとその位置座標(初期画面表示アイコン座標)とを特定する。そして、再生速度設定部15cは、特定した初期画面表示アイコン座標と、特定した初期画面表示アイコンに対応するフレーム数と、移動速度設定部15bによって設定された移動速度とを以下の(式4)に代入して、初期画面表示アイコンの各々の起動時再生速度を設定する。
起動時再生速度=規定移動速度×フレーム数/初期画面表示アイコン座標 (式4)
なお、再生速度設定部15cは、初期画面表示アイコンに続いて領域Bの右端から表示される拡張機能アイコンについて、アイコン情報管理部14が管理する規定再生速度を再生速度として設定する。
本実施例における上記表示条件設定処理・スクロール表示処理(S3)の詳細な流れについて図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、移動速度設定部15bは、予め定められた規定移動速度に設定する(S51)。次に、開始位置設定部15aは、予め定められた規定位置座標を上記表示開始位置座標として設定する(S52)。
続いて、再生速度設定部15cは、起動時の設定画面の領域B内に表示する初期画面表示アイコンと初期画面表示アイコン座標とを決定する(S53)。この決定方法は、スクロール表示処理部16における上記S16の決定方法と同じである。
さらに、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14から初期画面表示アイコンのフレーム数を読み出す(S54)。
そして、再生速度設定部15cは、初期画面表示アイコンの各々について、上記(式4)を用いて、起動時再生速度を算出し(S55)、初期画面表示アイコンの再生速度として設定する(S56)。
また、再生速度設定部15cは、初期画面表示アイコンに続けて順次表示する拡張機能アイコンについて、アイコン情報管理部14が管理する規定再生速度に設定する(S57)。
次に、スクロール表示処理部16は、アイコン情報管理部14から全ての拡張機能アイコンを読み出す。そして、スクロール表示処理部16は、初期画面表示アイコンの各々を初期画面表示アイコン座標に配置し、領域B内に表示させる(S58)。
その後、スクロール表示処理部16は、各拡張機能アイコンをS56およびS57で設定された再生速度で再生しながら、S51で設定された移動速度に従って所定方向に移動させ、順次表示させる(S59)。
以上のように、第1〜第5の実施例では、ホスト装置(情報処理装置)1は、プリンタ(設定対象装置)2および印刷ジョブ生成部(設定対象装置)19における処理条件を設定するための設定画面を表示装置3に表示させる情報処理装置である。そして、ホスト装置1は、設定画面内に、印刷処理を実行するときに使用可能な複数の拡張機能の各々を示す動画の拡張機能アイコンを、所定方向(実施例では、右端から左端)に移動させながら順次表示させるスクロール表示処理部(スクロール表示処理手段)16と、上記設定画面の表示を開始してから、先頭アイコンが非表示となる前に、当該先頭アイコンの全フレームが再生されるように、上記アイコン全体の移動速度、上記先頭アイコンの再生速度、および、上記先頭アイコンの表示開始位置のうちの少なくとも1つを設定する表示条件設定部(表示条件設定手段)15とを備える。
ここで、スクロール表示処理部16は、設定画面上に設けられた領域B(アイコン移動路)の右端(始端)かた左端(終端)に向けて拡張機能アイコンを移動させる。この場合、スクロール表示処理部16は、終端に達した拡張機能アイコンを非表示とし、当該アイコンを他の拡張機能アイコンの後で再度始端から表示させてもよい。これにより、全てのアイコンが繰り返し表示されることとなる。このように、スクロール表示処理部16は、各拡張機能アイコンを領域Bの右端から左端に移動表示させ、左端に達すると非表示とする。
上記の構成によれば、設定画面の表示を開始してから、先頭アイコンが非表示となる前に、当該先頭アイコンの全フレームが再生されるように、上記アイコン全体の移動速度、上記先頭アイコンの再生速度、および、上記先頭アイコンの表示開始位置座標のうちの少なくとも1つが設定される。そのため、先頭アイコンであっても、非表示となる前に、当該先頭アイコンの全フレームが再生される。これにより、ユーザは、当該アイコンがどの機能を示すものであるかを容易に認識することができる。
そして、第1の実施例では、先頭アイコンの再生速度が予め定められており、表示条件設定部15は、先頭アイコンの再生速度およびフレーム数に基づいて、当該先頭アイコンの全てのフレームを再生するのに要する1サイクル再生時間を算出し、上記設定画面の表示開始後、少なくとも当該1サイクル再生時間だけ、移動速度を0にする。
これにより、先頭アイコンは、全てのフレームが少なくとも1サイクル再生される間、停止される。これにより、ユーザは、設定画面が表示されたときに、当該設定画面内に表示されている先頭アイコンであっても、当該先頭アイコンが示す機能を容易に認識することができる。
また、第2の実施例では、再生速度および表示開始位置座標が予め定められており、表示条件設定部15は、設定画面の表示を開始してから、先頭アイコンが非表示となる前に、当該先頭アイコンの全フレームが再生されるように、上記移動速度を所定の初期移動速度から規定移動速度まで増加させる。
これにより、設定画面が表示された直後において、拡張機能アイコンが、規定移動速度よりも遅い初期移動速度で移動され、徐々に規定移動速度まで加速される。そのため、ユーザは、設定画面が表示されたときに、当該設定画面内に表示されている先頭アイコンであっても、当該先頭アイコンが示す機能を容易に認識することができる。
また、第3の実施例では、スクロール表示処理部16は、上記設定画面内に設けられた領域Bの右端から左端に向けて拡張機能アイコンを移動し、表示条件設定部15は、表示開始位置座標を左端に設定する。
これにより、先頭アイコンは、左端から右端まで移動表示される。つまり、先頭アイコンは、領域Bの全ての移動しながら表示されることとなる。その結果、ユーザは、設定画面が表示されたときに、当該設定画面内に表示されている先頭アイコンであっても、当該先頭アイコンが示す機能を容易に認識することができる。
また、第4の実施例では、再生速度および移動速度が規定再生速度および規定移動速度に予め定められており、表示条件設定部15は、上記移動速度と、上記先頭アイコンの再生速度およびフレーム数とに基づいて、当該先頭アイコンの全てのフレームの再生に要する時間における移動距離を算出し、少なくとも該移動距離だけ移動可能なように上記表示開始位置を設定する。
これにより、先頭アイコンが表示開始位置から非表示になるまで移動している間に、当該先頭アイコンの全フレームが少なくとも1サイクル再生されることとなる。その結果、ユーザは、設定画面が表示されたときに、当該設定画面内に表示されている先頭アイコンであっても、当該先頭アイコンが示す機能を容易に認識することができる。
また、第5の実施例では、移動速度および表示開始位置が規定移動速度および規定位置座標に予め定められており、表示条件設定部15は、予め定められた移動速度および表示開始位置座標から、先頭アイコンが非表示となるまでの表示時間を算出し、当該表示時間内に全てのフレームが再生可能なように、当該先頭アイコンの再生速度を設定する。
これにより、先頭アイコンが表示開始位置から非表示となるまで移動する間に、当該先頭アイコンの全フレームが少なくとも1サイクル再生されるように再生速度が設定される。そのため、先頭アイコンが表示開始位置から非表示になるまで移動している間に、当該先頭アイコンの全フレームが少なくとも1サイクル再生されることとなる。その結果、ユーザは、設定画面が表示されたときに、当該設定画面内に表示されている先頭アイコンであっても、当該先頭アイコンが示す機能を容易に認識することができる。
なお、第3の実施例では、拡張機能アイコンが動画であるものとして説明した。しかしながら、該実施例の場合、拡張機能アイコンは静止画であってもよい。この場合、移動速度設定部(移動速度設定手段)15bは、予め定められた初期移動速度、追加移動速度、規定移動速度および保持時間に従って、徐々に移動速度を加速する。
すなわち、ホスト装置1は、拡張機能アイコン全体の移動速度を、上記設定画面の表示開始の際に所定の初期移動速度とし、その後、規定移動速度まで加速させる移動速度設定部(移動速度設定手段)15bとを備える。
これにより、設定画面が表示された直後において、拡張機能アイコンが、規定移動速度よりも遅い初期移動速度で移動され規定移動速度まで加速される。そのため、設定画面が表示された後、アイコンがすぐに非表示となることがなくなる。そのため、ユーザは、設定画面が表示されたときに、当該設定画面内に表示されている先頭アイコン(静止画または動画)であっても、当該先頭アイコンが示す機能を容易に認識することができる。
(表示条件設定部の第6の実施例)
上記第3の実施例の場合、先頭アイコンが領域Bの右端から表示され、ユーザは、当該先頭アイコンがどの拡張機能に対応しているのかを容易に認識することができる。ただし、この場合、起動時の設定画面には先頭アイコンのみが表示されることとなる。各アイコンの機能を熟知している熟練者によっては、いち早く所望の拡張機能アイコンが表示されることを希望する場合がある。一方、各アイコンの機能を十分に理解していない初心者は、各アイコンの機能を十分に理解した後に非表示となることを希望する。このように、習熟度が異なるユーザによって、希望する設定画面が異なることがある。
本実施例は、このように習熟度が異なる様々なユーザにとって、操作性のよい設定画面を表示させるものである。
本実施例の移動速度設定部15bは、予め定められた規定移動速度を記憶し、当該規定移動速度を移動速度として設定する。
また、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14が管理する規定再生速度を再生速度として設定する。
そして、本実施例の開始位置設定部(開始位置設定手段)15aは、ユーザ入力に応じて上記表示開始位置座標を設定する。
本実施例における上記表示条件設定処理・アイコン表示処理(S3)の詳細な流れについて図14に示すフローチャートを参照しながら説明する。
まず、移動速度設定部15bは、予め定められた規定移動速度に設定する(S61)。次に、再生速度設定部15cは、アイコン情報管理部14から各拡張機能アイコンに対応する規定再生速度を読み出し、読み出した規定再生速度を各拡張機能アイコンの再生速度として設定する(S62)。
続いて、開始位置設定部15aは、ユーザ入力に応じて表示開始位置座標として設定する(S63)。例えば、開始位置設定部15aは、表示開始位置座標の入力受け付けボタンを設定画面に表示し、当該入力受け付けボタンがクリックされたことを受けて、表示開始位置座標を設定する。なお、入力受け付けボタンがクリックされない場合、開始位置設定部15aは、デフォルト値に表示開始位置座標を設定すればよい。
その後、スクロール表示処理部16は、アイコン情報管理部14から全ての拡張機能アイコンを読み出す。そして、スクロール表示処理部16は、初期画面表示アイコンとその位置座標とを決定する(S64)。
次に、スクロール表示処理部16は、初期画面表示アイコンの各々を、決定した初期画面表示アイコン座標に配置し、領域B内に表示させる(S65)。なお、S64およびS65の処理は、上記S16およびS17と同様である。
クロール表示処理部は、各拡張機能アイコンをS62で設定された再生速度で再生しながら、S61で設定された移動速度に従って所定方向に移動させ、順次表示させる(S66)。
以上のように、第6の実施例では、ホスト装置1は、印刷処理条件を設定するための設定画面を表示装置3に表示させる情報処理装置である。そして、ホスト装置1は、設定画面内に、印刷処理を実行するときに使用可能な複数の拡張機能の各々を示す拡張機能アイコンを、所定方向に移動させながら順次表示させるスクロール表示処理部16と、ユーザ入力に従って、先頭アイコンの表示開始位置を設定する開始位置設定部(開始位置設定手段)15aとを備える。
上記の構成によれば、ユーザは、先頭アイコンの表示開始位置を入力し、設定することができる。そのため、熟練者は、先頭アイコンの表示開始位置を領域B(アイコン移動路)の終端(左端)に近いところに設定することで、設定画面の表示開始時に、より多くの拡張機能アイコンを表示させることができる。その結果、所望のアイコンを早く表示させることができる。一方、初心者は、先頭アイコンの表示開始位置を領域Bの始端(右端)に設定することで、先頭アイコンがすぐに非表示となることがなく、先頭アイコンがどの機能に対応しているかを容易に認識することができる。このように、習熟度が異なる様々なユーザにとって、操作性のよい設定画面を表示させることができる。
なお、上記の各実施例では、スクロール表示処理部16は、まず、初期画面表示アイコンを領域B内に配置し、その後、所期画面表示アイコンを移動させ、領域Bの右端との距離がMになった際、次の拡張機能アイコンを領域Bの右端から表示させるものとした。しかしながら、スクロール表示処理部16の表示処理方法はこれに限られない。例えば、スクロール表示処理部16は、まず最初に、全ての拡張機能アイコンを表示順序に従って帯状に配列し、この帯状体を領域Bに移動しながら表示してもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、ホスト装置1の各ブロック、特にプリンタドライバ部12は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、図15に示されるように、ホスト装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)101、上記プログラムを格納したROM(read only memory)102、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)103、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)104、プリンタ2・表示装置(ディスプレイ)3・入力装置(マウス、キーボード)4と接続するための各種I/F107・106・105などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるホスト装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記ホスト装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、ホスト装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。