JP2007147971A - 画像形成装置及びこれに用いるプロセスカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光体1と、この感光体1に対向して配置され感光体1表面に電荷を付与する帯電部材2aとを有し、帯電部材2aにACバイアスを印加する画像形成装置において、帯電部材2aにおける感光体1の回転方向上流側に、感光体1表面に当接する騒音防止用弾性体10が設けられている。騒音防止用弾性体10は、エラストマーからなるブレードであり、感光体1表面に対してトレーディング方式に当接するように配置されている。
【選択図】図2
Description
可視像を転写した後の感光体表面には未転写のトナー等が残留するため、これらが次の画像形成に悪影響を与えないように、感光体表面はクリーニング装置によりクリーニングされ、次の画像形成プロセスに備えられる。クリーニング装置としては、ゴム等の弾性体からなるクリーニングブレード又は合成樹脂の繊維をブラシ状に形成したクリーニングブラシを感光体表面に摺擦させ、これによって未転写トナー、残留トナー等の付着物を除去するものが一般的に知られている。
そこで、感光体とその表面をクリーニングするクリーニング部材との間に働く摩擦抵抗を低減して、クリーニング部材及び感光体の摩耗等による不具合を解消するために、感光体表面に潤滑剤を塗布するなどの対策が採られている。
感光体表面に潤滑剤を塗布すると、感光体表面の摩擦係数が低下するので、トナーに外添される流動化剤や帯電制御剤等がクリーニング部材との当接圧で感光体表面に膜状に固着する、所謂フィルミングの発生を防止することができる。また、潤滑剤を塗布することにより、感光体上に現像されたトナーの前記感光体表面との付着力が低減することから、トナー画像の転写性が向上する。
従って、感光体表面に適切な量の潤滑剤を塗布することが重要となる。このため、潤滑剤塗布装置においては、特許文献1、2のように潤滑剤を塗布するブラシローラの繊維の密度を規定したり、固形潤滑剤をブラシローラ側に加圧する加圧部材を設けてその加圧力を規定したり、ブラシローラの感光体表面への食い込み量等を規定する提案がなされている。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その課題は、像担持体表面を均一に帯電させるために、前記像担持体に対向して設けられた帯電装置としての帯電ローラにACバイアス電圧を印加した際、ACバイアスの周波数に対応して発生する騒音を低減することができる画像形成装置及びこの画像形成装置に適用されるプロセスカートリッジを提供することにある。
この場合において、前記騒音防止用弾性体は、前記像担持体の回転軸に垂直な断面図上、前記像担持体の回転軸と前記帯電部材の回転軸とを結ぶ直線と、前記像担持体と前記帯電部材とに接触する共通の接線に対する前記像担持体の回転軸を通る法線とで挟まれた範囲の前記像担持体表面に当接していることが好ましい。
また、前記騒音防止用弾性体は、前記像担持体の回転軸に垂直な断面図上、前記像担持体の回転軸と前記帯電部材の回転軸とを結ぶ直線と、この直線に対して角度60度で交叉する前記像担持体の半径を示す直線とで挟まれた前記像担持体表面に当接しているものとすることができる。
更に、前記騒音防止用弾性体は、エラストマーからなるブレードであることが好ましい。
更にまた、前記騒音防止用弾性体は、反発弾性率が70%以下であることが好ましい。
更にまた、前記帯電部材は、JIS−A硬度で60度以上の材質で形成されているものとすることができる。
更にまた、前記騒音防止用弾性体は、前記像担持体と一体化され、画像形成装置本体に着脱自在に設けられたプロセスカートリッジを形成していることが好ましい。
本発明に係るプロセスカートリッジは、像担持体と、この像担持体の表面を帯電させる帯電装置、前記像担持体の表面に形成された静電潜像を可視像化してトナー像を形成する現像装置、トナー像転写後の像担持体表面に残留するトナーを回収するクリーニング装置のうち少なくとも一つとを一体化し、画像形成装置本体に対して着脱自在に設けられたプロセスカートリッジにおいて、このプロセスカートリッジは、上述したいずれか1つの騒音防止用弾性体を含むことを特徴とする。
図1において、この画像形成装置の略中央には、水平方向に対して僅かに傾斜するように中間転写ベルト56が設けられている。中間転写ベルト56は、例えばポリイミド、ポリアミド等の耐熱性材料で構成されており、中抵抗に調整された基体からなる無端状ベルトであって、4つのローラ52、53、54、55に掛け回して支持され、図中矢印A方向に回転駆動する。中間転写ベルト56の下方にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のトナーに対応した4つの作像ユニットが中間転写ベルト56のベルト面に沿って並設されている。
4つの作像ユニットの下方には、各作像ユニットの帯電した感光体表面を各色の画像データに基づいて露光し、潜像を形成する露光装置9が配置されている。
中間転写ベルト56を挟んで、各感光体1Y、1M、1C及び1Kと対向する位置には、感光体1上に形成されたトナー像を中間転写ベルト56に一次転写する一次転写ローラ51がそれぞれ配置されている。一次転写ローラ51は、図示省略した電源に接続されており、所定の電圧が印加される。
中間転写ベルト56のローラ55(クリーニング対抗ローラ)で支持された部分の外側には、二次転写後の中間転写ベルト56の表面をクリーニングする中間転写ベルトクリーニング装置57が設けられている。
二次転写部の上方には、転写紙に転写されたトナー像を半永久的に定着させる定着装置70が配置されている。定着装置70は、内部にハロゲンヒータを有する加熱ローラ72及び定着ローラ73に巻き掛けられた無端の定着ベルト71と、定着ベルト71を介して定着ローラ73に対向、圧接して配置される加圧ローラ74とから主として構成されている。
画像形成装置の下方には、転写紙を載置し、二次転写部に向けて送り出す給紙装置20が設けられている。
図2において、この作像ユニットは、感光体1を有し、感光体1の周りには、トナー像転写後の感光体1表面をクリーニングするクリーニング装置8、感光体1表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置3、感光体1表面に電荷を与える帯電装置2、感光体1表面に形成された潜像をトナーで現像してトナー像とする現像装置4が配置されている。
帯電装置2は、帯電部材として導電性芯金の外側に中抵抗の弾性層を被覆して構成される帯電ローラ2aを備えている。帯電ローラ2aは、図示省略した電源に接続されており、所定の電圧が印加される。帯電ローラ2aは、感光体1に対して微小な間隙をもって配設される。この微小な間隙は、例えば、帯電ローラ2aの両端部の非画像形成領域に一定の厚みを有するスペーサ部材を巻き付けるなどして、スペーサ部材の表面を感光体1表面に当接させることで設定される。帯電ローラ2aには、その表面に接触してクリーニングする帯電クリーニング部材2bが設けられている。
尚、図2においては、二成分現像方式の現像装置の構成を示したが、本発明は、これに限るものではなく、一成分現像方式の現像装置を適用することもできる。
図3は、本発明装置における騒音防止用弾性体部分を示す説明図である。図3において、騒音防止用の弾性体10は、その先端部が像担持体1の外表面に当接するように、帯電ローラ2aの前記感光体1の回転方向上流側であって、クリーニング装置8のクリーニングブレード8aの下流側、詳しくは、潤滑剤塗布装置3のブラシローラ3aの下流側に配置されている。
騒音防止用弾性体10は、ブレード状のエラストマーで形成されており、その反発弾性率は70%以下であることが好ましい。これによって騒音抑制効果が向上する。ここで、反発弾性率とは、JIS K6255で規定され、リュプケ式反発弾性試験装置にて測定した値である。
騒音防止用弾性体10は、例えば金属、プラスチック、セラミック等からなる支持部材10aに貼着されて支持され、感光体1表面に対し、例えばトレーディング方式で当接するように固定されている。
なお、図3においては、クリーニングブレード8aにより残留トナーが除去されてクリーンな状態となった感光体1の表面に、潤滑剤塗布装置3によって潤滑剤が薄膜状に塗布される。この場合、潤滑剤塗布装置3は、クリーニング装置8のハウジング8dの内部に配置されているが、ハウジング8dの外側であって、帯電ローラ2aの上流側に設けることもできる。
帯電部材としての帯電ローラ2aは、例えばJIS−A硬度で60度以上の材質、例えばヒドリンゴム、ニトリルゴム(NBR)等に抵抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電性物質を分散させたゴム材等で構成されている。これによって、帯電部材表面への汚れの付着を抑制することができる。なお、非接触帯電方式では、帯電部材を高硬度化する必要があり、帯電部材を高硬度化することにより、騒音が発生し易くなるが、本実施形態においては、像担持体1の所定表面に当接する騒音防止用弾性体10を設けて騒音の問題を解消している。
図2において、感光体1表面に形成された静電潜像を現像装置4によってトナーを用いて可視像化し、得られたトナー画像を、図示省略した転写装置によって例えば中間転写ベルトに転写した後、感光体1表面に残存する残留トナーをクリーニング装置8によって除去する。残留トナーが除去されクリーンな状態となった感光体1表面に、ブラシローラ3aを当接して潤滑剤を塗布する。潤滑剤を塗布した感光体1表面に対し、図示省略した電源装置を用いて帯電ローラ2aに所定のACバイアスを印加してその表面を一様に帯電する。このとき、ACバイアスの周波数に対応して帯電部材2aと感光体1との間に振動が発生し、この振動が騒音の原因となるが、帯電ローラ2aの上流側に感光体1表面に当接する弾性体10を設けたことにより、前記ACバイアスの印加に起因する感光体1の振動が抑制され、これによって騒音が効果的に低減される。特に、騒音防止用弾性体10を上述した図4の矢印Eで示された範囲内に配置することにより、騒音防止効果がより向上する。
また、騒音防止用弾性体10としてエラストマーからなるブレードを用いたことにより、弾性体10が当接された状態で感光体1を駆動しても、感光体1表面に傷がつくことはない。
更に、本実施形態によれば、騒音防止用弾性体10を帯電部材2aの上流側に配置させたので、帯電部材2aにより形成された電荷を乱すことがない。
また、本実施形態において、クリーニングブレード8aを用いて感光体1表面をクリーニングするようにしたが、クリーニングブレード8aに代えて中抵抗から低抵抗の導電性ブラシにバイアス印加を行ったクリーニングブラシを用いるようにしても良い。感光体又は中間転写体はベルト形状、ローラ形状の何れでも良い。
試験条件は、以下のとおりとした。
弾性体10の感光体1表面に対する当接角度および当接圧
当接角度 9° (当接圧1400mN、2800mN)
当接角度 19.7°(当接圧2200mN)
当接角度 22.7°(当接圧1400mN、2800mN)
上記条件にて感光体ユニットの空回しを行い、所定時間毎に感光体表面の摩擦係数を測定した結果、当接角度22.7°、当接圧2800mNの場合が最も摩擦係数が低く(最低値0.12、最高値0.21)、ユニットの振動も他の条件より小さいことが分かった。このことから、騒音防止弾性体10の感光体1表面に対する角度は、比較的大きい方が良く、当接圧は比較的高い方がよいと考えられる。
2 帯電装置
2a 帯電ローラ
2b 帯電クリーニング部材
3 塗布装置
3a ブラシローラ
3b 固形潤滑剤
3c 加圧部材
4 現像装置
4a 現像スリーブ
4b スクリュ
4c ドクターブレード
8 クリーニング装置
8a クリーニングブレード
8c ブレード支持部材
8d ハウジング
9 露光装置
51 1次転写ローラ
56 中間転写ベルト
57 中間ベルトクリーニング装置
61 二次転写ローラ
Claims (9)
- 像担持体と、
この像担持体に対向して配置され前記像担持体表面に電荷を付与する帯電部材とを有し、この帯電部材にACバイアスを印加する画像形成装置において、
前記帯電部材の前記像担持体回転方向上流側に、前記像担持体表面に当接する騒音防止用弾性体が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 前記騒音防止用弾性体は、前記像担持体の回転軸に垂直な断面図上、前記像担持体の回転軸と前記帯電部材の回転軸とを結ぶ直線と、前記像担持体と前記帯電部材とに接触する共通の接線に対する前記像担持体の回転軸を通る法線とで挟まれた範囲の前記像担持体表面に当接していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記騒音防止用弾性体は、前記像担持体の回転軸に垂直な断面図上、前記像担持体の回転軸と前記帯電部材の回転軸とを結ぶ直線と、この直線に対して角度60度で交叉する前記像担持体の半径を示す直線とで囲まれた範囲の前記像担持体表面に当接していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記騒音防止用弾性体は、エラストマーからなるブレードであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記騒音防止用弾性体は、前記像担持体の表面に対してトレーディング方式で当接していることを特徴とする請求項4項に記載の画像形成装置。
- 前記騒音防止用弾性体は、反発弾性率が70%以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
- 前記帯電部材は、JIS−A硬度で60度以上の材質で形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記騒音防止用弾性体は、前記像担持体と一体化され画像形成装置本体に着脱自在に設けられたプロセスカートリッジを形成していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 像担持体と、
この像担持体の表面を帯電させる帯電装置、
前記像担持体の表面に形成された静電潜像を可視像化してトナー像を形成する現像装置、
トナー像転写後の像担持体表面に残留するトナーを回収するクリーニング装置のうち少なくとも一つとを一体化し、画像形成装置本体に対して着脱自在に設けられたプロセスカートリッジにおいて、
このプロセスカートリッジは、請求項1〜7のいずれか1項に記載の騒音防止用弾性体を含むことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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