JP2007147472A - 光子検出デバイスの特性測定のためのデータ処理方法および装置とそれを利用した光子受信器 - Google Patents

光子検出デバイスの特性測定のためのデータ処理方法および装置とそれを利用した光子受信器 Download PDF

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Abstract

【課題】光子検出デバイスの正確な特性を測定する。
【解決手段】APD102の出力信号から光子入力時とダーク時の波高ヒストグラムを生成し、それぞれの波高ヒストグラムから識別効率DPD、DDKを生成する。APD出力を識別したカウント値からAPDの所定特性を算出する式に対して、識別効率DPD、DDKを補正係数として用いることで、識別失敗の確率も考慮に入れた特性計算が可能となり、APDの正確な特性を得ることができる。さらに識別効率DPD、DDKの比あるいは差の極大値から最適識別閾値を決定できる。
【選択図】図1

Description

本発明は光子検出デバイスの特性を測定するための技術に係り、特に正確な測定値を得るためのデータ処理方法および装置と、それを用いた光子受信器に関する。
1.光子検出デバイス
光子受信器において、単一光子あるいはそれに近い状態の微弱光を検出可能なデバイスとしては、一般にアバランシェ・フォトダイオード(以下APDと記す。)が用いられている。基本的な光子受信技術では、APDに対してそのブレークダウン電圧(VBd)以上の逆バイアス電圧を印加し、APDの増倍率を極めて大きくするガイガーモードが採用されている。これにより光子1個から生成する光電流が十分に大きな信号振幅まで増幅され、外部回路で処理可能となる。具体的には、APDの受光層に単一光子が入射すると、量子効率ηに従って光電効果により電子1個が生成し、続く増倍層において雪崩(アバランシェ)効果により多数の電子に増倍して外部回路で検出可能な十分な信号強度となる。
周知のように、ガイガーモードで駆動されるAPDは、光子信号かダークノイズかに依らず、一旦ブレークダウンして増倍電流が流れるとブレークダウン状態が継続する。そこで、一般には、光子がAPDへ到達するタイミングで、APDにVBd以上の逆バイアス電圧をパルス状に印加するGGM(Gated Geiger Mode)方式が採用されている。明らかに光子信号が到達しない時間では逆バイアス電圧がVBd以下になるので、ブレークダウン状態を停止させることができるからである。
特に通信用光ファイバの最低損失波長帯が1.55μm帯の場合、その波長帯域に感度を持つInGaAs/InP-APDが光源として用いられるが、このInGaAs/InP-APDは、他の波長帯に感度を有するAPD、たとえば可視光用のSi-APDと比較して、非常にダークカウントの発生が多い。この種のAPDは、VBd以上の逆バイアスが印加されると、APD素子内部で発生する熱雑音などに起因する暗電流も増幅するため、光子受信をせずとも確率的な頻度で信号電流が生じ、これがダークノイズとなる。このためにGGM方式は1.55μm帯での光子受信器に必須な技術である。
また、APDの増倍層におけるアバランシェ効果による電子増倍過程も確率的な効果が大きく、このためにAPDの出力信号の振幅は広い分布を有することが知られている。たとえば非特許文献1および2には、APDの雑音指数(NF)の値が2で、出力信号の振幅の分布が零から単調に減少することが述べられている。このことは、僅か電子1個の信号源から雪崩増幅する過程に不確実性が高く、出力信号の振幅が十分に得られない確率が大きいことを示している。
2.従来のAPD特性測定
上述したようなAPDを光子通信の受光素子として使用する場合、その特性に適した駆動あるいは制御を行うために、その受光特性を正確に測定しておく必要がある。以下、従来の測定方法を簡単に説明する。
図17は一般的な光子受信器の概略的構成を示すブロック図である。APD1は、光子到達タイミングに合わせてGGMドライバ2によりGGM方式で駆動される。光子あるいはダークノイズによりAPD1がブレークダウンして増倍電流が流れると、その電流がTIA(Trans-impedance amplifier)3により電圧変換され、識別回路4へ出力される。識別回路4は、入力した電圧とある一定の閾値電圧とを比較し、その大小により符号識別を行い、識別された論理的な信号1/0を論理回路5へ出力する。論理回路5はマイクロプロセッサ等であり、識別回路4からの識別信号により光子数の計数や光子伝送信号の処理などを行う。
ここで、APDの特性を表す物理量としては、一般に、光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPが用いられ、これらの特性値は識別回路4により識別された検出信号のカウント値を用いて算出される。
特に、GGMモードで駆動されるAPDでは、多光子受信のAPDと異なる特徴的な現象として、アフターパルスノイズの発生がある(非特許文献3)。これは、光子検出あるいはダークノイズなどでブレークダウンした時に、APDの内部にキャリアが残留し、続くGGMパルスの印加によりキャリアが再放出され、光子受信が無いにも関わらずブレークダウンするノイズ現象である。このアフターパルスノイズは、ダークカウントノイズと共に、光子受信器のSN比を劣化させる原因である。
従来の素子評価では、単純に、識別回路4の閾値以上の波高が得られた信号の検出率を計数し、その計数値に占める光子検出、ダークカウントノイズおよびアフターパルスノイズの割合を算出していた。
図18は、光子検出、ダークカウントノイズおよびアフターパルスノイズの割合を求めるためのGGM駆動タイミングとAPDの検出信号の出力パタンとを示す波形図である。図18において、十分に長い繰り返し周期で、2つの連続するGGMパルスをAPDに印加する。光子信号は1つ目のGGMパルスに対してのみAPDに入射し、2つ目のGGMパルスに対しては光子入力が無いものとする。この評価系は、光子受信直後の第2GGMパルスにおけるアフターパルス確率を得るための一般的な手法である。APDから得られた検出信号の出力パタンは次のように分類される。
mPAP:連続2パルスに対して信号出力がある場合の確率、
mP1st:1つ目のGGMパルスにのみ信号出力がある場合の確率、および、
mP2nd:2つ目のGGMパルスにのみ信号出力がある場合の確率。
このような分類に従って、光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPの識別カウントに対する関与を分析すると、表1のようになる。
Figure 2007147472
この表1から次の式を得ることができる。
Figure 2007147472
これらの式(1−1)〜(1−3)から光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPは次のように計算される。
Figure 2007147472
以上の処理により、光子検出確率、ダークカウント確率、アフターパルス確率というAPDの特性値を求めることができる。
J. Kim, S. Somani, Y. Yamamoto: "Nonclassical Light from Semiconductor Lasers and LEDs"(Springer Series in Photonics, 5), Springer Verlag, 2001, pp 193-194. R. J. McIntyre, "Multiplication Noise in Uniform Avalanche Diodes", IEEE Transactions on Electron Devices, Vol. ED-13, No. 1, January 1996, pp. 164-168 S. Cova et al, "Trapping phenomena in avalanche photodiodes on nanosecond scale", Elec. Dev. Lett., vol. 12, No. 12, December 1991, pp. 685-687
しかしながら、上記従来のAPD測定方法には、APDからの出力信号の振幅が十分に得られないことに起因する符号識別の失敗の影響が何ら考慮されていない。このために、従来の方法では、それぞれの現象の正確な発生確率を得ることができない。また、識別回路4における符号識別のための閾値の問題もある。
一般に、APDの性能としては、光子検出信号として識別される信号数が多く、反対に、ノイズ成分、つまり、回路のバックグラウンドのノイズおよびダークカウントノイズを光子検出信号として誤識別した信号数が少ないことが理想である。すなわち、誤識別を防止するためには、識別回路4の閾値電圧を回路のノイズレベルよりも十分に高い値に設定する必要がある。
しかしながら、非特許文献1および2に記載されているように、APDの出力信号の振幅は零から単調に減少するように分布することが知られている。したがって、識別回路4の閾値電圧を高く設定することは、本来信号として検出されていながら識別されない事態、すなわち符号識別の失敗が多く発生することを意味する。
図19は、符号識別の失敗の例を示すものであり、図18のように駆動したとき符号識別により第2GGMパルスが印加された時だけ出力されたと判定された検出信号のみをサンプリングし重ね描きした波形図である。ここでは、第1GGMパルス(1st pulse)印加時に弱い信号が、第2のGGMパルス(2nd pulse)印加時に大きな信号が出力されている。第1のGGMパルス印加時において、小さいながらも信号波形として出力される程の雪崩増倍が発生したために、APDの内部にはキャリアが滞留している可能性が非常に高い。それに続く第2のGGMパルス印加時では、滞留キャリア起源の雪崩増倍が発生すると思われる。
しかしながら、この場合、第1のGGMパルス印加時の出力信号は、識別閾値Vthに届かずに検出されない。したがって、この事象は従来の測定方法では第2のGGMパルスにのみ信号出力がある場合の確率mP2ndにカウントされてしまう。すなわち、従来の手法では、APDの正確な特性を把握することができなかった。デバイス本来の特性とは異なる誤差を含む値を用いることは、結果的に、APDの周辺回路の最適制御やAPD素子の特性改善を困難にする。
また、この符号識別の失敗が信号検出とダークカウントノイズの双方に対して影響するにも関わらず、その効果は考慮されていなかったために、従来では、識別回路の閾値電圧を最適に設定する手法が存在しなかった。その結果、従来の光子受信器では、識別回路での最適な識別が不可能であり、最適なSN比での受信であるか否かの確認をすることすら出来なかった。
これは、従来の光子受信器が多光子受信回路と同等の回路方式を用いているためである。多光子受信回路では、受信光子数が十分に多いことと、GGMモードを用いないために、比較的リニアな雪崩増倍過程が適用される。そのためにAPD出力信号には符号と対応する明確な波高の差が期待出来た。つまり、アイパタンと呼ばれる波形表示の上で、符号0/1と信号振幅の大小との対応が明確であり、最適な閾値電圧Vthの選択が容易に実現されている。また、符号誤り率の測定により、最適な閾値電圧の確認をするに問題は生じなかった。
それに対して、単一光子伝送系の光子受信器では、伝送する光信号が単一光子あるいはそれに近い微弱光であること、GGMモードを用いることから、次の2つの理由で従来の多光子受信とは異なり符号誤り率から単純な識別閾値の設定を行うことができない。
第一の理由は、送信された信号の全ビットが受信器へ到達する保証がないため、単純な符号誤り率測定が適用できないからである。送信光子数が単一光子かそれに近い状態であり、光子数がポアソン分布に支配される場合には、送信時に既に無光子のビットが存在する。また、送信光子数が極めて少ないために、伝送路の損失により、光子が消滅する場合がある。したがって、送信ビットと受信ビットとの単純な比較による受信誤り率の評価が非常に困難である。さらに、GGMモードでの受信は、光電効果により生成された電子が1〜数個と極めて少なく、その後の雪崩増倍に至らずに消滅してしまう場合がある。これらの現象により送信信号と受信信号の符号比較が出来ない。
第二の理由は、APDの受信信号のアイパタンに明確な符号と信号波高との対応が無いからである。それは、上述した非特許文献1および2に記載されているように、APDのNFが悪いためであり、信号入力に対して振幅が零から連続する波高を取り得るためである。
これら2つの理由により、従来技術では光子受信器の最適な識別閾値の設定が不可能であり、その結果APDを最適状態で動作させることができなかった。
本発明の目的は、光子検出デバイスが有する正確な特性を得るためのデータ処理方法および装置ならびに測定装置および方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、光子検出デバイスが有する正確な特性に従って動作する光子受信器を提供することにある。
本発明のさらに別の目的は、光子検出デバイスの出力信号を識別する識別閾値を最適化する光子受信器を提供することにある。
本発明によれば、光子検出デバイスの出力信号の波高分布から識別効率を生成し、この識別効率の導入によって光子検出デバイスの正確な特性を得ることができる。本発明の1つの側面によれば、識別効率は、出力信号の波高分布の波高を識別閾値とした場合、各識別閾値より大きい波高が出現する割合として算出されうる。ある識別閾値での識別効率をDとすれば、光子検出デバイスの出力信号がその識別閾値で識別に成功する割合はD、失敗する割合1−Dとなるので、識別効率は識別成功率と識別失敗率とを含む概念である。従って、識別効率を導入することで識別に失敗した場合を含めた計算が可能となり、より正確な特性測定が可能となる。
本発明の別の側面によれば、識別効率から光子検出デバイスの出力信号を識別するための識別閾値を最適化することができる。具体的には、光子入力時の光子検出デバイスの出力信号から得られた波高分布から識別閾値ごとに生成された第1識別効率を生成し、光子遮断時の光子検出デバイスの出力信号から得られた波高分布から識別閾値ごとに生成された第2識別効率を生成する。これら第1および第2識別効率からなる所定の関数から識別閾値を決定する。所定の関数としては、第1識別効率と第2識別効率との比あるいは差を含む式を用いることができ、その式の値が示す極値から識別閾値を決定することができる。
本発明の一実施形態による測定装置は、光子検出デバイスに対して光子信号の入力および遮断を制御するスイッチ手段と、光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別することで実測データを取得する実測手段と、光子入力時の光子検出デバイスの出力信号から第1波高分布を、光子遮断時の光子検出デバイスの出力信号から第2波高分布をそれぞれ生成する波高分布生成手段と、第1波高分布に基づいて識別閾値ごとに第1識別効率を、第2波高分布に基づいて識別閾値ごとに第2識別効率をそれぞれ生成する識別効率生成手段と、第1識別効率および第2識別効率を補正係数として用いることで実測データから光子検出デバイスの特性値を算出する演算手段と、を有する。
前記波高分布生成手段は、さらに、前記光子検出デバイスに対して連続した2つの駆動パルスを印加し前記2つの駆動パルスのうち第1の駆動パルスのタイミングで光子入力する場合に連続した2つの前記出力信号が現れたときの前記第2の駆動パルスに対する前記出力信号から第3波高分布を生成し、前記識別効率生成手段は、さらに、前記第3波高分布に基づいて識別閾値ごとに第3識別効率を生成し、前記演算手段は、前記前記第1識別効率、前記第2識別効率および前記第3識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する、も可能である。
本発明の他の実施形態による測定装置は、光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別することで実測データを取得する実測手段と、光子入力時の光子検出デバイスの出力信号から波高分布を生成する波高分布生成手段と、波高分布に基づいて識別閾値ごとに識別効率を生成する識別効率生成手段と、識別効率を補正係数として用いることで実測データから光子検出デバイスの特性値を算出する演算手段と、を有する。
本発明の更に別の実施形態による光子受信器は、単一光子あるいはそれに近い状態の微弱光を検出可能な光子検出デバイスと、光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別する識別手段と、光子入力時の光子検出デバイスの出力信号から第1波高分布を、ダーク時の前記光子検出デバイスの出力信号から第2波高分布をそれぞれ生成する波高分布生成手段と、第1波高分布に基づいて識別閾値ごとに第1識別効率を、第2波高分布に基づいて識別閾値ごとに第2識別効率をそれぞれ生成する識別効率生成手段と、第1識別効率および第2識別効率からなる所定の関数から識別閾値を決定する識別閾値決定手段と、を有する。
本発明によれば、識別効率の概念を導入することにより光子検出デバイスの正確な特性を得ることができ、光子検出デバイスを正しく評価することが可能となる。従来の技術では、既に述べたようにAPDの不完全な雪崩増倍からAPD出力が振幅不足になることに起因する識別の失敗が考慮されていなかった。本発明では識別効率の概念を導入することで、実測データから光子検出デバイスの特性を算出する式を補正することができ、正確な特性を得ることができる。また、識別効率から光子検出デバイスの出力信号を最も良く識別するための識別閾値を決定することができ、この最適識別閾値によって光子検出デバイスを評価することが可能となる。
本発明によれば、識別効率から光子検出デバイスの出力信号を識別するための識別閾値を最適化することができ、光子受信器のSN比に対する最適識別閾値の設定が可能となる。光子受信器では、単一光子あるいはそれに近い状態の微弱光を受信する場合、既に述べたように単純な符号誤り率の測定ができない、送信信号と受信信号との符号比較ができないなどの理由で、光子受信器のSN比に対して最適な識別値設定が不可能であった。本発明は、上述したように比較的簡便な方法により最適な識別閾値を決定することが可能となる。
以下、光子検出デバイスとして典型的なアバランシェ・フォトダイオードAPDを用い、その諸特性を測定する測定装置および測定手法、並びに光子受信器の構成および動作について詳細に説明する。ただしAPDに限定されるものではない。
1.第1実施形態
1.1)回路構成
図1は本発明の第1実施形態によるデータ処理装置を用いた光子検出デバイス特性測定装置の構成を示すブロック図である。本実施形態による測定装置には、光子信号を通過あるいは遮断可能な光スイッチ101が設けられ、光スイッチ101を通過した光子信号がAPD102により検出される。APD102はGGMドライバ103により既に述べたようにGGM駆動される。ここではGGMパルスに同期した光子信号が入力するものとする。
GGM駆動されたAPD102の出力電流はTIA104により電圧に変換されて識別回路105へ出力される。識別回路105は、TIA104からのAPD出力信号と予め設定された閾値電圧とを比較することで符号識別を行い、APD出力信号が閾値電圧以上の場合に検出信号をカウンタ106へ出力する。カウンタ106は検出信号をカウントし、後述する特性測定のためのデータを提供する。
さらに、TIA104により電圧変換されたAPD出力信号は、ピーク検出部107へ出力され、そこで検出されたAPD出力信号のピーク値がセレクタ108へ出力される。セレクタ108は、光スイッチ101の光子通過/遮断切替に同期してAPD出力ピーク値を光子信号波高ヒストグラム生成部109あるいはダークノイズ波高ヒストグラム生成部110のいずれかへ転送する。
光子信号波高ヒストグラム生成部109は、APD102に光子入力時のAPD出力ピーク値を波高値としてカウントし蓄積することで波高分布(ヒストグラム)を生成する。同様に、ダークノイズ波高ヒストグラム生成部110は、APD102に光子遮断時のAPD出力ピーク値を波高値としてカウントし蓄積することで波高分布を生成する。詳しくは後述する。
識別効率生成部111は、上記光子入力時の光子信号ヒストグラムから識別効率DPDを生成し、光子遮断時のダークノイズヒストグラムから識別効率DDKを生成する。詳しくは後述する。
APD特性測定制御部112は、光スイッチ101の光子通過/遮断(ON/OFF)制御とセレクタ108の選択制御とを同期して行うための制御信号を光スイッチ101およびセレクタ108へ出力する。またAPD特性測定制御部112は、カウンタ106からのカウント値と識別効率生成部111からの識別効率DPDおよびDDKとをデータとして用い、APD出力パタン分類テーブル113に従ってAPD102の特性であるパラメータ(ここでは、光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAP)を算出する。これら特性値の算出および分類テーブル113については後述する。
上記構成において、ピーク検出部107、セレクタ108、光子信号波高ヒストグラム生成部109、ダークノイズ波高ヒストグラム生成部110および識別効率生成部111からなるデータ処理部とAPD特性測定制御部112とは、CPUなどのプログラム制御プロセッサによりソフトウエア的に実現することができる。
1.2)波高分布
図2(a)は光子入力時の光子信号ヒストグラムの一例を示すグラフであり、(b)は光子遮断時のダークノイズヒストグラムの一例を示すグラフである。図2(a)に示すように光子が入力している場合には波高分布にピークが現れ、光子遮断時には図2(b)に示すように波高値の上昇に伴って頻度が零の方向へ減少している。このように、光子検出事象とダークノイズ事象とでは、波高分布の形状が明らかに異なっている。
なお、図2(a)および(b)に示す波高分布では、波高の零の方向へ分布が急増しているが、これは、光子検出しない場合つまり無信号のレベルに測定系のノイズが分布している影響である。したがって、これはAPDの振る舞いとは無関係であるため無視する。
これら実測された波高分布はAPD102に固有の特性を反映している。本実施形態は、これらの波高分布から後述する識別効率をそれぞれ求め、それらを補正係数として利用することにより、後述するように符号識別が失敗したケースを織り込んで正確な特性測定を可能にする。
1.2)識別効率
図3(a)は光子入力時の光子受信識別効率DPDの一例を示すグラフであり、(b)は光子遮断時のダークカウントノイズ識別効率DDKの一例を示すグラフである。ここでは、図3(a)の光子受信識別効率DPDが図2(a)の光子信号ヒストグラムから得られ、図3(b)のダークカウントノイズ識別効率DDKが図2(b)のダークノイズヒストグラムから得られる。
識別効率とは、識別閾値より大きな波高が出現する確率をいう。図2(a)および(b)の波高分布において、ある波高値(たとえば0.2)を識別閾値としたときに、その波高値より大きい波高値が出現する頻度は、図2の横軸0.2より大きい側の波高頻度の総数に相当する。したがって、識別効率は、波高の度数分布の識別閾値電圧より大振幅側の面積に相当する値である。識別閾値より大きい波高であるから、識別効率は符号識別に失敗しない確率を意味する。
具体的には、図2(a)および(b)の波高分布に対して一つ以上の正規分布の重ね合わせによりフィッティングを行い、その積算確率(集積確率)を識別効率として用いることができる。その結果が図3(a)および(b)である。一例として、識別閾値を0.1Vとすると、図3(a)の光子検出事象の場合、識別効率DPDは93%となる。それに対して、図3(b)のダークカウントノイズ事象の場合は、同じ識別閾値で識別効率DDKは36%となる。なお、フィッティングを用いないで、波高分布の計数値の集積を用いて識別効率を得ることもできる(後述の7項を参照)。
繰り返しになるが、光子受信やダークカウントノイズによりAPDがブレークダウンした場合、APDの雪崩増倍の過程が確率的であるために、必ずしも大きなブレークダウンが得られず、小さな出力振幅となる場合がある。このことは、図2のAPD出力信号の波高分布が波高の零に向かって増加傾向があることからも分かる。
しかしながら、識別回路105では、回路のSN比などの制約により、識別閾値をある程度の波高以上の高い値に設定する必要がある。その結果、図18で説明したように、連続する2つのGGMパルスに対して、1つ目のGGMパルスで不十分なブレークダウンをし、後続のGGMパルスにおいてアフターパルスが出現したにもかかわらず、識別回路105では、第1のGGMパルスは無信号で、第2のGGMパルスに対してダークカウントの発生と誤認識することになってしまう。
本実施形態によれば、識別閾値より大きな波高が出現する確率を識別効率DPDおよびDDKとして定義することにより、識別閾値以下の波高のAPD出力が発生する確率を(1−DPD)および(1−DDK)として扱うことが可能となる。
1.3)分類テーブル
本実施形態では、APD102の測定されるべき特性は、光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPの3パラメータからなるが、これに限定されるものではない。測定目的に依存して、いずれか1つあるいは2つのパラメータであってもよい。ここで、ダークノイズは全てのGGMパルス印加に際して確率的に発生しうるので、図17に示した測定手法を用いた場合、光子検出とダークカウント、アフターパルスとダークカウントが混在する。したがって、カウンタ106によってカウントされる数値は、次の4通りの場合を考慮する。
1)連続した2つのGGMパルスに対して、連続した2つのAPD出力が識別される場合(mPAP
2)第1GGMパルスに対してのみAPD出力が識別される場合(mP1st
3)第2GGMパルスに対してのみAPD出力が識別される場合(mP2nd)および
4)APD出力無しの場合。
これらの場合のそれぞれについて、さらに、識別されない光子検出、識別されないダークカウント、識別されないアフターパルスが混在しているので、その影響を光子受信識別効率DPDおよびダークカウントノイズ識別効率DDKを用いて補正する。以上の補正を含めた場合分けをAPDへの光子入力時(上付きの○で表す。)と光子遮断時(上付きの●で表す。)とでそれぞれ分類整理した一例を表2および表3にそれぞれ示す。
Figure 2007147472
Figure 2007147472
一例として、表2のmPAP○、すなわち光子入射時の2連GGMパルスの両方に対してAPD出力が識別された場合について説明する。
光子入力のある第1GGMパルスに対するAPD出力は、光子検出が成功した場合(1st-gate PD)と、光子検出せずにダークカウントノイズが発生した場合(1st-gate DK)の2通りの場合がありうる。光子検出が成功した場合(1st-gate PD)には、第2GGMパルスに対しては、アフターパルス(2nd-gate AP)と、アフターパルスではなくランダムに発生するダークカウント(2nd-gate DK)の2通りがある。第1GGMパルスに対するAPD出力がダークカウントの場合(1st-gate DK)も同様に、第2GGMパルスに対してアフターパルス(2nd-gate AP)とダークカウント(2nd-gate DK)の2通りがある。したがって、2連GGMパルスに対してAPD出力は4通りの組み合わせがあり得る。
これら各事象に対して、光子受信識別効率DPDあるいはダークカウントノイズ識別効率DDKを掛けることで、数え落としの効果を勘案する。たとえば、光子検出が成功した場合(1st-gate PD)であって、第2GGMパルスに対してアフターパルス(2nd-gate AP)が識別される確率は、光子検出確率PPDに光子受信識別効率DPDを乗じた確率に対して、アフターパルス確率PAPに光子受信識別効率DPDを乗じた確率を乗じた値(=PPD・DPD×PAP・DPD)となる。ただし、ここではアフターパルスに関する識別効率は光子受信識別効率DPDで近似した(詳しくは後述する)。
次に、表2のmP1st○、すなわち光子入射時の第1GGMパルスに対してのみAPD出力が識別される場合について説明する。mP1st○の場合には識別されない事象が混在する。光子入力がある状態で、第1GGMパルスに対しては、光子検出によるAPD出力(1st-gate PD)と、ダークノイズによるAPD出力(1st-gate DK)とが混在する。さらに、第2GGMパルスに対しては、全くブレークダウンしない場合(2nd-gate none)と、アフターパルスのAPD出力が識別されなかった(アフターパルス不発の)場合(2nd-gate APmf)と、ダークカウントのAPD出力が識別されなかった(ダークカウント不発の)場合(2nd-gate DKmf)という3通りの場合があり得る。
アフターパルス不発(2nd-gate APmf)およびダークカウント不発(2nd-gate DKmf)に関しては、APDがブレークダウンしたにも拘わらず識別出来なかった確率なので、光子受信識別効率DPDおよびダークカウントノイズ識別効率DDKを用いて、それぞれPAP(1-DPD)、PDK(1-DDK)と表すことが出来る。
また、全くブレークダウンしないケース(2nd-gate none)とは、mP1st○の中では、第2GGMパルスに対してAPDブレークダウンが識別出来なかった場合であり、かつ、第2GGMパルスに対して発生しうるブレークダウンの事象の全ての可能性を除外した確率となるので、(1-PAP-PDK)と表すことができる。
以上表2のmPAP○、mP1st○の場合を説明したが、mP2nd○(第2GGMパルスに対してのみAPD出力が識別される場合)も同様に場合分けして考えることができる。さらに光子入力が遮断された場合分けを示す表3についても同様に、mPAP●、mP1st●およびmP2nd●の場合について分類することができる。
なお、ここでは、図17に示す測定手法の場合を説明したが、パルス間隔は図17に示す例に限定されるものではない。等間隔の駆動タイミングCLKに対して1つ置きに光スイッチ101を遮断(OFF)することで、第1駆動パルスのタイミングで光子が入力し、第2駆動パルスのタイミングでは光子が遮断されるという動作を繰り返すことができ、簡単な制御で同様の測定を行うこともできる。
本実施形態において、アフターパルスに関する識別効率(以下、アフターパルス識別効率DAPと記す。)として光子受信識別効率DPDを近似させて用いた理由は、光子検出時のAPD内のキャリア増倍過程と、トラップされたキャリアが差異放出されることで発生するアフターパルスのキャリア増倍過程とがAPDの増倍層における同じ現象と考えることも可能だからである。なお、後述する第3実施形態で述べるように、アフターパルスの波高分布を求めることでアフターパルス識別効率DAPを求めることも可能である。
これに対して、図2(a)および(b)に示すように、光子検出とダークノイズとは増倍過程が本質的に異なるメカニズムであり、光子信号の波高分布とダークカウントノイズの波高分布との間には明らかな相違が見られる。
1.4)APD特性の測定
光子入力時の表2に記載された測定値に関する分類から次に示す式(2−1)〜(2−3)の関係式が得られる。同様に光子遮断時の表3に記載された測定値に関する分類から次に示す式(2−4)〜(2−6)の関係式が得られる。
Figure 2007147472
これらの式(2−1)〜(2−6)を光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPについて解いたものが次式(2−7)〜(2−11)である。
Figure 2007147472

したがって、APD特性測定制御部112は、分類テーブル113に従って、光スイッチ101を通過(ON)状態にしたときのカウンタ106による観測値からmPAP○、mP1st○、mP2nd○を、光スイッチ101を遮断(OFF)状態にしたときの観測値からmPAP●、mP1st●およびmP2nd●をそれぞれ算出し、光子入力時および光子遮断時のヒストグラムに基づいて識別効率生成部111によりそれぞれ生成された光子受信識別効率DPDおよびダークカウントノイズ識別効率DDKを補正係数として、上式(2−7)〜(2−11)からAPDの特性値である光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPを求めることができる。
1.5)効果
図4は光子受信識別効率DPDおよびダークカウントノイズ識別効率DDKを用いて補正した光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPの実測例を示すグラフである。図中の点線が従来の値、実線が本発明により補正した値である。ここでは、識別閾値の電圧が150mVの場合を例示した。図3に示すように、識別閾値=150mVの場合、光子受信識別効率DPDは0.85、ダークカウントノイズ識別効率DDKは0.21である。符号識別の失敗を考慮した補正の効果は図4に示すように明白である。
1.6)第1変形例
上述したように、本実施形態ではアフターパルスに関する識別効率を光子受信識別効率DPDに近似させたが、場合によっては、アフターパルスに関する識別効率をダークカウントノイズ識別効率DDKに近似させた方が適切なこともある。
ダークノイズの原因となる熱雑音起因のキャリアの生成位置や増倍過程に入る経路はAPD素子の内部構造により異なる。そのために、ダークノイズの主たる生成位置がたとえばアフターパルスの生成領域と同じ場合には、表2および表3において、アフターパルス確率PAPにダークカウントノイズ識別効率DDKを乗じて補正するのが望ましい。
1.7)第2変形例
図2(a)および(b)に示す波高分布のグラフでは、縦軸を任意単位(A.U.)としているが、図2(b)に示すダークカウントノイズの波高分布は極めて大きく誇張されている。したがって、たとえば絶対値で比較すれば、図2(b)に示すダークカウントノイズの波高分布は図2(a)に示す光子信号の波高分布に比べてはるかに小さい。言い換えれば、実際には、図2(a)に示す光子信号の波高分布は、図2(b)に示すダークカウントノイズの波高分布を含んでいる。
そこで、図2(a)および(b)に示す波高分布の縦軸を相対的な大小比較可能な単位とし、図2(a)に示す光子信号の波高分布から図2(b)に示すダークカウントノイズの波高分布を差し引く。これにより、光子信号の波高分布をより正確にして光子受信識別効率DPDを求めることができる。
図5は本実施形態の第2変形例による測定装置を示すブロック図である。図1の示すブロック図と異なるのは、光子信号波高ヒストグラム生成部109と識別効率生成部111との間に減算器114を設け、光子信号の波高分布からダークカウントノイズの波高分布を差し引いて光子受信識別効率DPDを求める点である。その他の構成および動作は、図1の示す測定装置と同様であるから説明は省略する。
なお、上述した第1実施形態による測定装置において、カウンタ106、ピーク検出部107、セレクタ108、光子信号波高ヒストグラム生成部109、ダークノイズ波高ヒストグラム生成部110、識別効率生成部111、および、APD特性測定制御部112は、上述した第2変形例では減算器114も含めて、プログラム制御プロセッサ上で各機能を実現するためのプログラムを実行することにより実現することもできる。
2.第2実施形態
図4に示す第1実施形態による補正結果から、光子検出確率PPDおよびアフターパルス確率PAPの変化はほぼ1/DPD倍、ダークカウント確率PDKの変化はほぼ1/DDK倍であることがわかる。
本発明の第2実施形態によれば、図4に示す補正結果から、図3に示す受信識別効率DPDおよびダークカウントノイズ識別効率DDKを用いて、次式(3−1)〜(3−3)で示すように、特性値をある程度の精度で簡単に求めることが可能である。
Figure 2007147472
この式から分かるように、本実施形態によれば、APDの特性値である光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPを光子入力時の観測値のみから算出することができ、光子遮断状態での計測が不要となり、測定時間の短縮が可能となる。
3.第3実施形態
3.1)回路構成
上述したように、第1実施形態ではアフターパルス識別効率DAPの代わりに光子受信識別効率DPDを近似させて用い、数式(2−1)〜(2−6)において光子受信識別効率DPDにより光子検出確率PPDおよびアフターパルス確率PAPの補正を行い、ダークカウントノイズ識別効率DDKによりダークカウント確率PDKの補正を行った。
本発明は上記第1実施形態に限定されるものではなく、次に述べるようにアフターパルスの波高分布からアフターパルス識別効率DAPを直接求めてアフターパルス確率PAPの補正を行うこともできる。
図6は本発明の第4実施形態による光子検出デバイス特性測定装置の構成を示すブロック図である。ただし、図1に示す第1実施形態と同じ機能を有するブロックには同一参照番号を付して説明は省略するが、本実施形態に関係する機能を有するブロックについては詳細に説明する。
図6において、APD特性測定制御部112は、等間隔の駆動タイミングCLKに対して1つおきのタイミングで光スイッチ101を遮断(OFF)する。これによって第1の駆動パルスのタイミングで光子が入力し、第2の駆動パルスのタイミングでは光子が遮断されるという動作を繰り返す。この動作を行っている間、APD特性測定制御部112はピーク検出部107からのピーク値をモニタし、第1および第2の駆動パルスの双方の(2連続の)タイミングでAPD出力信号が発生したかどうかを監視する。
2連続タイミングでAPD出力信号が発生した時、APD特性測定制御部112はセレクタ108を制御してピーク検出部107から出力された第2の駆動パルスのタイミングでのAPD出力ピーク値をアフターパルス波高ヒストグラム(AP波高分布)生成部115へ転送する。
AP波高分布生成部115は、第2の駆動パルスのタイミングでのAPD出力ピーク値を波高値としてカウントし蓄積することで波高分布(ヒストグラム)を生成する。なお、上記第1実施形態と同様に、光子信号波高ヒストグラム(PD波高分布)生成部109は、APD102に光子入力時のAPD出力ピーク値を波高値としてカウントし蓄積することで波高分布(ヒストグラム)を生成し、ダークノイズ波高ヒストグラム(DK波高分布)生成部110は、APD102に光子遮断時のAPD出力ピーク値を波高値としてカウントし蓄積することで波高分布を生成する。
識別効率生成部111は、第1実施形態で説明したように、上記光子入力時の光子信号ヒストグラムから識別効率DPDを、光子遮断時のダークノイズヒストグラムから識別効率DDKをそれぞれ生成し、同様にしてアフターパルス波高ヒストグラムからアフターパルス識別効率DAPを生成する。
APD特性測定制御部112は、カウンタ106からのカウント値を実測データとし、識別効率生成部111からの識別効率DPD、DDKおよびDAPとを補正係数として用いることで、APD出力パタン分類テーブル113に従ってAPD102の特性であるパラメータ(ここでは、光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAP)を算出する。
本実施形態ではアフターパルス識別効率DAPが求められているので、上述した表2および表3のアフターパルス確率PAPに関する項はDAPを用いて補正される。たとえば、表2で光子検出が成功した場合(1st-gate PD)であって、第2GGMパルスに対してアフターパルス(2nd-gate AP)が識別される確率は、光子検出確率PPDに光子受信識別効率DPDを乗じた確率に対して、アフターパルス確率PAPにアフターパルス識別効率DAPを乗じた確率を乗じた値(=PPD・DPD×PAP・DAP)となる。以下同様に書き換えることで、数式(2−1)〜(2−6)にそれぞれ対応する第3実施形態の数式を得ることができる。
このようにAPD特性測定制御部112は、分類テーブル113に従って、光スイッチ101を通過(ON)状態にしたときのカウンタ106による観測値からmPAP○、mP1st○、mP2nd○を、光スイッチ101を遮断(OFF)状態にしたときの観測値からmPAP●、mP1st●およびmP2nd●をそれぞれ算出し、光子入力時、光子遮断時および1つおきの光子遮断制御時のヒストグラムに基づいてそれぞれ生成された光子受信識別効率DPD、ダークカウントノイズ識別効率DDKおよびアフターパルス識別効率DAPを補正係数としてAPDの特性値である光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPを求めることができる。
4.第4実施形態
4.1)回路構成
図7は本発明の第4実施形態による光子検出デバイス特性測定装置の構成を示すブロック図である。ただし、図1に示す第1実施形態の構成と同じ機能を有するブロックには同一の参照番号を付して説明は省略する。
本実施形態では、識別閾値決定部201が光子信号識別効率DPDおよびダークノイズ識別効率DDKを用いて識別回路105の最適閾値電圧をAPD素子特性として決定する。第1実施形態ではAPD特性として光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPを生成したが、本実施形態では、これらに加えて識別回路105の閾値電圧をAPD素子の特性を表す量として生成する。最適閾値電圧は、当該APD102の特性を示す1つの指標となりうる。たとえば、最適閾値電圧が低いAPDはAPD出力の数え落としが少なくなるので良好なAPDであると判定することができ、APDの評価基準となりうる。
図7において、本実施形態による測定装置には、光子信号、GGMドライバ103を駆動する駆動タイミングクロックCLK、および、光子信号のダークスロットのタイミングを示すフレームパルスが入力する。APD102はGGMドライバ103により既に述べたようにGGM駆動される。フレームパルスはセレクタ108の選択制御信号となる。
上述したように、TIA104により電圧変換されたAPD出力信号は、ピーク検出部107へ出力され、そこで検出されたAPD出力信号のピーク値がセレクタ108へ出力される。セレクタ108は、フレームパルスのタイミングでAPD出力ピーク値をダークノイズ波高ヒストグラム生成部110へ転送し、その他のタイミングでは光子信号波高ヒストグラム生成部109へ転送する。
光子信号波高ヒストグラム生成部109およびダークノイズ波高ヒストグラム生成部110は、既に説明したように、光子入力時および光子遮断時の波高分布をそれぞれ生成する。識別効率生成部111は、光子入力時の光子信号ヒストグラムから識別効率DPDを生成し、光子遮断時のダークノイズヒストグラムから識別効率DDKを生成する。いずれも既に説明したとおりである。
識別閾値決定部201は、次に述べるように、光子信号識別効率DPDおよびダークノイズ識別効率DDKから識別回路105の最適閾値電圧をAPD素子特性として決定する。
なお、上記構成において、ピーク検出部107、セレクタ108、光子信号波高ヒストグラム生成部109、ダークノイズ波高ヒストグラム生成部110および識別効率生成部111からなるデータ処理部と識別閾値決定部201とは、CPUなどのプログラム制御プロセッサによりソフトウエア的に実現することができる。
4.2)最適識別閾値の決定方法I
図8は識別閾値の決定方法の第1例を説明するための集積確率グラフである。図8における曲線DPDは光子入力時の光子受信識別効率であり、例えば図3(a)に示すものである。また、図8における曲線DDKは光子遮断時のダークカウントノイズ識別効率であり、例えば図3(b)に示すものである。識別効率DPDおよびDDKについては、1.2項で詳細に説明したのでここでは繰り返さない。
曲線DPDおよび曲線DDKに示すように、光子受信に対する符号識別が成功する確率と、ダークカウントノイズを識別する確率とは識別電圧により異なる曲線を描くので、両者の比DPD/DDKには極大値が存在することが分かる。図8の例では、識別閾値電圧0.24Vの近傍で、DPD/DDKが最大値6.4を示している。識別効率DPDおよびDDKは最大値1で規格化されているので、この場合、識別閾値0.24Vの近傍では6.4倍のSN比が得られることを示している。
この関係を利用することで最適閾値電圧を決定することができ、最もダークカウントノイズの影響を小さくして光子検出を行うことが可能となる。
4.3)最適識別閾値の決定方法II
図9は識別閾値の決定方法の第2例を説明するための集積確率グラフである。図9における曲線DPDおよび曲線DDKは、図8と同様に、それぞれ光子入力時の光子受信識別効率および光子遮断時のダークカウントノイズ識別効率である。
曲線DPDおよび曲線DDKに示すように、光子入力時の光子受信識別効率と光子遮断時のダークカウントノイズ識別効率との差(DPD−DDK)には極大値が存在することが分かる。図9の例では、DPDが変曲するあたり(DPD=0.8近傍)で、DPD−DDKが最大値を示している。この関係を利用することで最適閾値電圧を決定することができ、最もダークカウントノイズの影響を小さくして光子検出を行うことが可能となる。
最適閾値電圧を決定するために、比DPD/DDKおよび差(DPD−DDK)のいずれを用いるかは実測結果である曲線DPDおよび曲線DDKの形状に依存する。ただし、比DPD/DDKを用いる方式はSN比が良くとも光子受信の識別効率が低下する場合がある。図8の例ではDPD/DDKが最大値を示す識別閾値で光子受信の識別効率が0.46まで低下する。光子受信の識別効率を維持しつつ、ダークカウントノイズの識別効率の上昇を避けるためには、識別効率の差(DPD−DDK)を用いる。
識別効率の差(DPD−DDK)を用いる方式では、図9に示すように、識別閾値0.15Vの時、光子受信の識別効率は0.86と高い値を維持しうる。このとき、ダークカウントノイズの識別効率は0.21であり、SN比は約4である。比DPD/DDKを用いる方式で得られる最大SN比6には劣るが、高いSN比と光子受信の高い識別効率を両立させることが可能となる。
4.4)最適識別閾値の決定方法III
最適識別閾値の決定には、比DPD/DDKや差(DPD−DDK)だけでなく、これらの演算を含む関数であって極値を有する適当なものを用いることができる。
たとえば、図5に示した第1実施形態の第2変形例のように減算器114を設けることで、(DPD−DDK)/DDKという関数を構成することができる。ダークカウントノイズが除去されるために、より正確な識別閾値を決定することができる。またDPD−2DDKという関数を構成することが適している場合もある。
5.第5実施形態
5.1)回路構成
図10は本発明の第5実施形態による光子受信器を示す概略的なブロック図であり、図11は図10に示す信号処理回路の機能的な構成を示すブロック図である。基本的構成は図7に示すものと同じであるから同一の参照番号を付す。ただし、第5実施形態ではAPD102に入力する光子信号が光スイッチ202を通してON/OFF制御される。また信号処理回路のデータ処理系はハードウエアにより、あるいは、マイクロプロセッサ上でプログラムを実行することにより、実現されうる。以下、図11を参照しながら本実施形態による光子受信器の構成を説明するが、図1や図7ですでに説明した部分は簡略化するかあるいは省略する。
図11において、信号処理回路203内のスイッチ制御部20は光スイッチ202を制御して光子信号を通過させるかあるいは遮断する。TIA104により電圧に変換されたAPD出力信号s4は、信号処理回路203内部のアナログ−デジタル変換器(A/D)12でサンプリングされデジタル値に変換される。このデジタル値からピーク検出回路13により最大値が検出され、これを波高値としてメモリ14pdおよび14dkの選択された一方に保存する。
既に説明したように、メモリ14pdおよび14dkには、波高値とその出現頻度の関係が図2(a)および(b)のようなヒストグラムとして保存される。具体的には、取り得る波高値を任意の間隔で区切り、波高を観測する毎に、対応する波高値のカウントをインクリメントする。これは、波高分布のヒストグラムを作成することに同等である。観測された波高値をメモリ14pdおよび14dkのいずれに蓄積するかはスイッチ制御部20が光スイッチ202を通過/遮断のいずれに設定するかに依存する。こうしてメモリ14pdには光子信号の波高ヒストグラムが生成され、メモリ14dkにはダークカウントノイズの波高ヒストグラムが生成される。
このように光スイッチ202を切り替えることでメモリ14pdおよび14dkに十分な精度の波高ヒストグラムが蓄積された後に、識別効率計算回路15pdおよび15dkはそれぞれ対応するヒストグラムに対して一つ以上の正規分布の重ね合わせによりフィッティングを行う。フィッティングにより、尤もらしい分布のパラメータが決定された後に、その分布の集積確率を求め識別効率とする。こうして図3(a)および(b)に示すような識別閾値と識別効率DPDおよびDDKとの関係がメモリ16pdおよび16dkにそれぞれ格納される。
続いて、識別閾値算出部17は各識別閾値での識別効率の比を算出し、ピーク検出器18は波高の全幅の中で比が最大となる識別閾値を決定する。閾値電圧制御部19は、得られた最適閾値電圧を閾値制御信号s6として識別回路105へ出力し、閾値電圧を設定する。識別回路105は、TIA104からのAPD出力信号s4を設定された閾値で識別した結果をカウンタ11へ出力する。
なお、この例では、A/D変換器12によりデジタル変換した後に、デジタル信号処理によるピーク検出回路13を配置したが、TIA104のアナログ出力をピークホールド回路に入力させ最大値を検出した後で、A/D変換器12によるサンプリングを行っても良い。
5.2)最適識別閾値の設定
図12は図11に示す光子受信器の閾値設定動作を説明するためのフローチャートである。まず、信号処理回路203内のスイッチ制御部20は光スイッチ202をONにして光子信号をAPD102へ入力させ、APD102は光子受信に同期してGGM駆動される(ステップS11)。こうして観測された光子信号の波高値はメモリ14pdに蓄積され、光子信号の波高分布が得られる(ステップS12)。続いて、識別効率計算回路15pdが光子信号の波高分布から識別効率DPDを算出しメモリ16pdに格納する(ステップS13)。
こうして光子入力時の識別効率が求まると、スイッチ制御部20は光スイッチ202をOFFにして光子が入力しない状態でAPD102をGGM駆動する(ステップS14)。こうして観測されたダークカウントノイズの波高値はメモリ14dkに蓄積され、ダークカウントノイズの波高分布が得られる(ステップS15)。続いて、識別効率計算回路15dkがダークカウントノイズの波高分布から識別効率DDKを算出しメモリ16dkに格納する(ステップS16)。
続いて、閾値算出部17はメモリ16pdおよび16dkにそれぞれ格納された識別効率DPDおよびDDKの比(DPD/DDK)を算出し(ステップS17)、ピーク検出器18はその比が最大となる識別閾値電圧Vthを決定する(ステップS18)。こうして決定された最適識別閾値Vthが識別回路105に設定される(ステップS19)。
なお、本実施形態では閾値算出部17で識別効率DPDおよびDDKの比(DPD/DDK)を算出したが、上記4.3および4.4項で説明したように差(DPD−DDK)等の適当な関数により最適閾値電圧を決定してもよい。
6.第6実施形態
上記第5実施形態では、図12に示すように、光スイッチ202を用いて光子信号の入力/遮断を決定し、光子信号の波高あるいはダークカウントノイズの波高をそれぞれ採取した。すなわち、この例の場合、ダークカウントノイズの波高分布を生成するために光スイッチ202を連続的に断(OFF)にしている。
しかしながら、ダークカウントノイズの波高分布の採取に長時間を要する可能性あり、その場合には本機構を組み込んだ光子受信器が光子を受信出来ない時間が連続することになる。また、最適な識別閾値の設定が断続的にしか実行されないために、外部要因や素子劣化などによる識別閾値の最適値の変化に対応することが困難となる可能性がある。光子受信器の利便性を高めるためには、光子受信を実行しつつダークカウントノイズの波高採取も行うことが望ましい。
そこで、本実施形態では、受信する光子信号列の中に、固定パタンとして光子が無いスロットを確保することで、光子信号を受信しながらダークカウントノイズ波形分布の採取を可能にした。たとえば光子伝送システムにおける光子送信器が、固定されたタイムスロットからなる周期的なフレーム構造を有する光子信号を送信する場合を想定する。ここでは、1タイムスロットが1ビットに相当し、その中には1個の光子が伝送されるものとする。このフレームの中の特定の一つ以上のタイムスロットをダークスロットとして無光子状態にしておく。
6.1)フレーム構成
図13は光子送信器の送信フレーム構造の一例を示すフォーマット図である。ここでは、8タイムスロット(8ビット)を1フレームとした固定フレーム長の光子信号列の場合を例示する。伝送信号の符号に対応して、任意のタイムスロットに光子が存在する。この中で、フレームの先頭1ビットのみは送信時に必ず無光子状態となるように送信器で制御する。ただし、実際には光子が伝送途中で消滅したりするので、全ての光子が光子受信器に到達するわけではない。
光子受信器では、ダークスロットに同期してダークカウントノイズの波高を採取する。ダークスロット1ビットのみではアフターパルスの影響を受ける場合には、複数の連続するダークスロットを確保する。このようにすることで、光子受信とダークカウントノイズの波高とを分離することなくフレーム内で連続して実行することができ、最適な識別閾値を常に維持することが可能となる。次に、このような光子受信器の一実施例を詳細に説明する。
6.2)光子受信器
図14は本発明の第6実施形態による光子受信器の一例を示すブロック図である。この光子受信器の基本的な構成は図7に示す第4実施形態による測定装置と同様であるから、同一の機能を有するブロックには同一の参照番号を付して詳細な説明は省略する。ただし、図14では、図7に示すデータ処理系、すなわちピーク検出部107、セレクタ108、光子信号波高ヒストグラム生成部109、ダークノイズ波高ヒストグラム生成部110および識別効率生成部111を「識別効率算出部107−111」としてまとめている。
図14において、APD102には図12に示すフレーム構成の光子信号が光ファイバ301を通して入射しているものとする。また、光送受信器302は光ファイバを通して光子送信器との間で通常の光通信により制御情報を送受信し、ここでは光子送信器との間でタイミング同期をとる。タイミング生成部303は、光子送信器からの同期信号に従ってGGM駆動のためのタイミングクロックCLKとダークスロットを示すフレームパルスとを生成し、駆動タイミングCLKをGGMドライバ103へ、フレームパルスを識別効率算出部のセレクタ108へそれぞれ供給する。
また、光子受信器のTIA104により電圧変換されたAPD出力信号はA/D変換器305によりデジタル信号に変換され、識別回路105および識別効率算出部のピーク検出部107へそれぞれ出力される。識別効率算出部107−111は、既に説明した通り光子受信識別効率DPDおよびダークカウントノイズ識別効率DDKを生成して識別閾値決定部201へ出力する。識別閾値決定部201により決定された識別閾値VTHによって識別回路105の閾値電圧が設定される。
光子受信器の通信制御部304は、タイミング生成部303、識別効率算出部107−111および識別閾値決定部201を制御することで、APD102の特性に最適な識別閾値を識別回路105に設定し、それを更新することができるために、精度の良い光子受信を継続することができる。したがって、量子暗号鍵配布システムなどの光子受信器に適用した場合、システムの信頼性を向上させることができる。また比較的簡単な構成により最適識別閾値を設定できるために、光子受信器の小型化に適している。
7.応用例
図15は本発明により測定されたAPD特性値を利用した光子受信器の一例を示すブロック図である。この光子受信器の基本的な構成は図14に示す第6実施形態による光子受信器と同様であるが、識別効率算出部107−111の代わりにAPD特性データメモリ401を設けた点が異なる。従って、その他の構成は図14と同一の参照番号を付して詳細な説明は省略する。
図15の光子受信器は、光子通信システムに実装される前に、上述した第1〜第4実施形態のAPD特性測定によりAPDの特性値である光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDK、アフターパルス確率PAP、および、最適閾値電圧VTHを求めてメモリ401に記憶しておく。通信制御部304は、これらの特性データを参照することで最適状態の光子受信を行うことができる。
7.変形例
上述した各実施形態では、識別効率を得るために波高分布を1以上の正規分布でフィッティングする操作を行ったが、フィッティングを用いず、波高分布の計数値の集積を用いてもよい。
図16(a)は、光子信号の波高分布における計数値の集積を用いて得られた識別効率のグラフであり、(b)はダークカウントノイズの波高分布における計数値の集積を用いて得られた識別効率のグラフである。図16(a)および(b)に示すように、計数値を集積した後に適当に規格化することで、図3(a)および(b)の識別効率とほぼ同等の形状を得ることができる。したがって、フィッティング操作ではなく、より簡単な計数操作により識別効率DPDおよびDDKを求め、上述したAPD特性の測定や最適閾値電圧の決定を行うことが可能である。
また、光検出デバイスとしてはアバランシェ・フォトダイオード(APD)に限定されるものではない。本発明は、光子検出やダークノイズなどの事象が確率的に生じうる光電変換デバイスについての測定およびそれを用いた光子受信器に適用可能である。
本発明による光子検出デバイスの測定方法および光子受信器は、量子暗号通信の光子受信器に適用される他に、光通信全般や光計測の光子受信器にも適用可能である。光計測としては、Optical Time Domain Reflectmeter (OTDR)や、フォトルミネッセンスの分光計測器などに適用可能である。
本発明の第1実施形態によるデータ処理装置を用いた光子検出デバイス特性測定装置の構成を示すブロック図である。 (a)は光子入力時の光子信号ヒストグラムの一例を示すグラフであり、(b)は光子遮断時のダークノイズヒストグラムの一例を示すグラフである。 (a)は光子入力時の光子受信識別効率DPDの一例を示すグラフであり、(b)は光子遮断時のダークカウントノイズ識別効率DDKの一例を示すグラフである。 光子受信識別効率DPDおよびダークカウントノイズ識別効率DDKを用いて補正した光子検出確率PPD、ダークカウント確率PDKおよびアフターパルス確率PAPの実測例を示すグラフである。 第1実施形態の第2変形例による測定装置を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態によるデータ処理装置を用いた光子検出デバイス特性測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態による光子検出デバイス特性測定装置の構成を示すブロック図である。 識別閾値の決定方法の第1例を説明するための集積確率グラフである。 識別閾値の決定方法の第2例を説明するための集積確率グラフである。 本発明の第5実施形態による光子受信器を示す概略的なブロック図である。 図10に示す信号処理回路の機能的な構成を示すブロック図である。 図11に示す光子受信器の閾値設定動作を説明するためのフローチャートである。 光子送信器の送信フレーム構造の一例を示すフォーマット図である。 本発明の第6実施形態による光子受信器の一例を示すブロック図である。 本発明により測定されたAPD特性値を利用した光子受信器の一例を示すブロック図である。 (a)は、光子信号の波高分布における計数値の集積を用いて得られた識別効率のグラフであり、(b)はダークカウントノイズの波高分布における計数値の集積を用いて得られた識別効率のグラフである。 一般的な光子受信器の概略的構成を示すブロック図である。 光子検出、ダークカウントノイズおよびアフターパルスノイズの割合を求めるためのGGM駆動タイミングとAPDの検出信号の出力パタンとを示す波形図である。 符号識別の失敗の例を示すものであり、図18のように駆動したとき符号識別により第2GGMパルスが印加された時だけ出力されたと判定された検出信号のみをサンプリングし重ね描きした波形図である。
符号の説明
101 光スイッチ
102 光子検出デバイス(APD)
103 GGMドライバ
104 電流電圧変換器(TIA)
105 識別回路
106 カウンタ
107 ピーク検出部
108 セレクタ
109 光子信号波高ヒストグラム生成部
110 ダークノイズ信号波高ヒストグラム生成部
111 識別効率生成部
112 APD特性測定制御部
113 APD出力パタン分類テーブル
114 減算器
115 アフターパルス波高ヒストグラム生成部
201 識別閾値決定部
202 光スイッチ
203 信号処理回路
301 光ファイバ
302 光送受信器
303 タイミング生成部
304 通信制御部

Claims (40)

  1. 光子検出デバイスの特性測定のためのデータ処理装置において、
    前記光子検出デバイスの出力信号の波高分布から各識別閾値での識別効率を生成する識別効率生成手段と、
    前記識別効率を用いて前記光子検出デバイスの特性値を算出する演算手段と、
    を有することを特徴とするデータ処理装置。
  2. 前記演算手段は、前記光子検出デバイスの特性測定のための実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する際に前記識別効率を補正係数として用いることを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  3. 前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出するための所定の式に対して、前記識別効率から得られる識別成功率および識別失敗率を補正係数として用いることを特徴とする請求項2に記載のデータ処理装置。
  4. 前記演算手段は、前記識別効率から前記識別閾値の最適値を前記光子検出デバイスの特性値として算出することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  5. 前記識別効率生成手段が生成する前記識別効率は、光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から得られた波高分布から識別閾値ごとに生成された第1識別効率と、光子遮断時の前記光子検出デバイスの出力信号から得られた波高分布から識別閾値ごとに生成された第2識別効率とからなり、
    前記演算手段は、前記第1識別効率および前記第2識別効率からなる所定の関数から前記識別閾値を決定することを特徴とする請求項4に記載のデータ処理装置。
  6. 前記所定の関数は前記第1識別効率と前記第2識別効率との比を含む関数であり、その極値から前記識別閾値を決定することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。
  7. 前記所定の関数は前記第1識別効率と前記第2識別効率との差を含む関数であり、その極値から前記識別閾値を決定することを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。
  8. 光子検出デバイスの特性を測定する測定装置において、
    前記光子検出デバイスに対して光子信号の入力および遮断を制御するスイッチ手段と、
    前記光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別することで実測データを取得する実測手段と、
    光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から第1波高分布を、光子遮断時の前記光子検出デバイスの出力信号から第2波高分布をそれぞれ生成する波高分布生成手段と、
    前記第1波高分布に基づいて識別閾値ごとに第1識別効率を、前記第2波高分布に基づいて識別閾値ごとに第2識別効率をそれぞれ生成する識別効率生成手段と、
    前記第1識別効率および前記第2識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する演算手段と、
    を有することを特徴とする測定装置。
  9. 前記演算手段は、前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出するための所定の式に前記第1識別効率および前記第2識別効率を補正係数として用いることを特徴とする請求項8に記載の測定装置。
  10. 前記所定の式は、
    1)前記光子検出デバイスに対して連続した2つの駆動パルスを印加し、前記2つの駆動パルスのうち第1の駆動パルスのタイミングで光子入力する時に、連続した2つの前記出力信号が識別される場合、
    2)前記2つの駆動パルスのうち第1の駆動パルスに対してのみ前記出力信号が識別される場合、および
    3)前記2つの駆動パルスのうち第2の駆動パルスに対してのみ前記出力信号が識別される場合、
    の各々において、前記出力信号が存在するにも拘わらず識別されない場合を前記第1識別効率および前記第2識別効率を用いて補償することを特徴とする請求項10に記載の測定装置。
  11. 前記波高分布生成手段は、さらに、前記光子検出デバイスに対して連続した2つの駆動パルスを印加し前記2つの駆動パルスのうち第1の駆動パルスのタイミングで光子入力する場合に連続した2つの前記出力信号が現れたときの前記第2の駆動パルスに対する前記出力信号から第3波高分布を生成し、
    前記識別効率生成手段は、さらに、前記第3波高分布に基づいて識別閾値ごとに第3識別効率を生成し、
    前記演算手段は、前記前記第1識別効率、前記第2識別効率および前記第3識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の測定装置。
  12. 前記光子検出デバイスの特性値は、光子検出確率、ダークカウント確率およびアフターパルス確率のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項8−11のいずれか1項に記載の測定装置。
  13. 前記波高分布生成手段は前記第1波高分布から前記第2波高分布を減算する減算手段を有し、前記識別効率生成手段は前記減算手段の出力に基づいて前記第1識別効率を生成することを特徴とする請求項8−12のいずれか1項に記載の測定装置。
  14. 前記演算手段は、さらに、前記第1識別効率および前記第2識別効率からなる所定の関数から定まる前記識別閾値を前記光子検出デバイスの特性値として決定することを特徴とする請求項8に記載の測定装置。
  15. 前記所定の関数は、前記第1識別効率と前記第2識別効率との比を含む関数であり、その極値から前記識別閾値を決定するであることを特徴とする請求項14に記載の測定装置。
  16. 前記所定の関数は、前記第1識別効率と前記第2識別効率との差を含む関数であり、その極値から前記識別閾値を決定するであることを特徴とする請求項14に記載の測定装置。
  17. 光子検出デバイスの特性を測定する測定装置において、
    前記光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別することで実測データを取得する実測手段と、
    光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から波高分布を生成する波高分布生成手段と、
    前記波高分布に基づいて識別閾値ごとに識別効率を生成する識別効率生成手段と、
    前記識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する演算手段と、
    を有することを特徴とする測定装置。
  18. 光子受信器において、
    光子検出デバイスと、
    前記光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別する識別手段と、
    光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から第1波高分布を、ダーク時の前記光子検出デバイスの出力信号から第2波高分布をそれぞれ生成する波高分布生成手段と、
    前記第1波高分布に基づいて識別閾値ごとに第1識別効率を、前記第2波高分布に基づいて識別閾値ごとに第2識別効率をそれぞれ生成する識別効率生成手段と、
    前記第1識別効率および前記第2識別効率からなる所定の関数から前記識別閾値を決定する識別閾値決定手段と、
    を有することを特徴とする光子受信器。
  19. 前記所定の関数は、前記第1識別効率と前記第2識別効率との比を含む関数であり、その極値から前記識別閾値を決定するであることを特徴とする請求項18に記載の光子受信器。
  20. 前記所定の関数は、前記第1識別効率と前記第2識別効率との差を含む関数であり、その極値から前記識別閾値を決定するであることを特徴とする請求項18に記載の光子受信器。
  21. 前記光子検出デバイスには、周期的に光子が存在しないダークスロットを含む光子列信号が入力し、前記ダークスロットのタイミングにおける前記光子検出デバイスの出力信号によって前記第2波高分布が生成されることを特徴とする請求項18に記載の光子受信器。
  22. 請求項18−21のいずれかに記載の光子受信器を受信側に備えた量子暗号鍵配布システム。
  23. 請求項18−21のいずれかに記載の光子受信器を備えた光計測器。
  24. 光子検出デバイスの特性測定のためのデータ処理方法において、
    前記光子検出デバイスの出力信号の波高分布から各識別閾値での識別効率を生成し、
    前記識別効率を用いて前記光子検出デバイスの特性値を算出する、
    ことを特徴とするデータ処理方法。
  25. 前記光子検出デバイスの特性測定のための実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する際に前記識別効率を補正係数として用いることを特徴とする請求項24に記載のデータ処理方法。
  26. 前記識別効率から前記識別閾値の最適値を前記光子検出デバイスの特性値として算出することを特徴とする請求項24に記載のデータ処理方法。
  27. 光子検出デバイスの特性を測定する方法において、
    前記光子検出デバイスに対して光子信号の入力および遮断を制御し、
    前記光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別することで実測データを取得し、
    光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から第1波高分布を、光子遮断時の前記光子検出デバイスの出力信号から第2波高分布をそれぞれ生成し、
    前記第1波高分布に基づいて識別閾値ごとに第1識別効率を、前記第2波高分布に基づいて識別閾値ごとに第2識別効率をそれぞれ生成し、
    前記第1識別効率および前記第2識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する、
    ことを特徴とする測定方法。
  28. 前記光子検出デバイスに対して連続した2つの駆動パルスを印加し前記2つの駆動パルスのうち第1の駆動パルスのタイミングで光子入力する場合に連続した2つの前記出力信号が現れたときの前記第2の駆動パルスに対する前記出力信号から第3波高分布を生成し、
    前記第3波高分布に基づいて識別閾値ごとに第3識別効率を生成し、
    前記前記第1識別効率、前記第2識別効率および前記第3識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する、
    ことを特徴とする請求項27に記載の測定方法。
  29. 光子検出デバイスの特性を測定する方法において、
    前記光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別することで実測データを取得し、
    光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から波高分布を生成し、
    前記波高分布に基づいて識別閾値ごとに識別効率を生成し、
    前記識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する、
    ことを特徴とする測定方法。
  30. 光子検出デバイスを用いた受信方法において、
    光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から第1波高分布を、ダーク時の前記光子検出デバイスの出力信号から第2波高分布をそれぞれ生成し、
    前記第1波高分布に基づいて識別閾値ごとに第1識別効率を、前記第2波高分布に基づいて識別閾値ごとに第2識別効率をそれぞれ生成し、
    前記第1識別効率および前記第2識別効率からなる所定の関数の極値から前記識別閾値を決定し、
    前記光子検出デバイスの出力信号を前記決定された識別閾値により識別する、
    ことを特徴とする光子受信方法。
  31. コンピュータに、光子検出デバイスの特性測定を実行させるためのプログラムにおいて、
    前記光子検出デバイスの出力信号の波高分布から各識別閾値での識別効率を生成するステップと、
    前記識別効率を用いて前記光子検出デバイスの特性値を算出するステップと、
    を有することを特徴とするプログラム。
  32. 前記光子検出デバイスの特性測定のための実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出する際に前記識別効率を補正係数として用いることを特徴とする請求項31に記載のプログラム。
  33. 前記識別効率から前記識別閾値の最適値を前記光子検出デバイスの特性値として算出することを特徴とする請求項31に記載のプログラム。
  34. コンピュータに、光子検出デバイスの特性測定を実行させるためのプログラムにおいて、
    前記光子検出デバイスに対して光子信号の入力および遮断を制御するステップと、
    前記光子検出デバイスの出力信号を識別閾値により識別することで実測データを取得し、
    光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から第1波高分布を、光子遮断時の前記光子検出デバイスの出力信号から第2波高分布をそれぞれ生成するステップと、
    前記第1波高分布に基づいて識別閾値ごとに第1識別効率を、前記第2波高分布に基づいて識別閾値ごとに第2識別効率をそれぞれ生成するステップと、
    前記第1識別効率および前記第2識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出するステップと、
    を有することを特徴とするプログラム。
  35. 前記光子検出デバイスに対して連続した2つの駆動パルスを印加し前記2つの駆動パルスのうち第1の駆動パルスのタイミングで光子入力する場合に連続した2つの前記出力信号が現れたときの前記第2の駆動パルスに対する前記出力信号から第3波高分布を生成し、
    前記第3波高分布に基づいて識別閾値ごとに第3識別効率を生成するステップを更に有し、
    前記前記第1識別効率、前記第2識別効率および前記第3識別効率を補正係数として用いることで前記実測データから前記光子検出デバイスの特性値を算出することを特徴とする請求項34に記載のプログラム。
  36. コンピュータに、光子検出デバイスを用いた光子受信器の光子受信動作を実行させるプログラムにおいて、
    光子入力時の前記光子検出デバイスの出力信号から第1波高分布を、ダーク時の前記光子検出デバイスの出力信号から第2波高分布をそれぞれ生成するステップと、
    前記第1波高分布に基づいて識別閾値ごとに第1識別効率を、前記第2波高分布に基づいて識別閾値ごとに第2識別効率をそれぞれ生成するステップと、
    前記第1識別効率および前記第2識別効率からなる所定の関数の極値から前記識別閾値を決定するステップと、
    前記光子検出デバイスの出力信号を前記決定された識別閾値により識別するステップと、
    を有することを特徴とするプログラム。
  37. 請求項24−26のいずれかに記載のデータ処理方法を実行する光子受信器を受信側に備えた量子暗号鍵配布システム。
  38. 請求項24−26のいずれかに記載のデータ処理方法を実行する光子受信器を備えた光計測器。
  39. 請求項31−36のいずれかに記載のプログラムを実行する信号処理装置を有する光子受信器を受信側に備えた量子暗号鍵配布システム。
  40. 請求項31−36のいずれかに記載のプログラムを実行する信号処理装置を有する光子受信器を備えた光計測器。

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