JP7013137B2 - 試料分析装置、試料分析システムおよび試料の発光を測定する方法 - Google Patents

試料分析装置、試料分析システムおよび試料の発光を測定する方法 Download PDF

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Description

本願は試料分析装置、試料分析システムおよび試料の発光を測定する方法に関する。
従来、尿や血液等の試料中の特定成分を分析するために試料分析用基板を用いる技術が知られている。例えば、特許文献1は、流路、チャンバー等が形成された円盤状の試料分析用基板を用い、試料分析用基板を回転等させることで、溶液の移送、分配、混合、試料溶液中の成分の分析等を行う技術を開示している。特定成分は、例えば、免疫反応によって発生した光を検出することによって定量される。
特表平7-500910号公報
試料中の特定成分の濃度が低い場合、免疫反応による発光も弱い。濃度の低い特定成分を高感度で検出するためには、微弱な発光の強度を正確に測定することが求められる。
本願の限定的ではないある例示的な一実施形態は、微弱な発光を高感度で測定することが可能な試料分析装置、試料分析システムおよび試料の発光を測定する方法を提供する。
本開示の試料分析装置は、窓を有する測定チャンバーと、遮光部とを有する試料分析用基板を、回転させることによって、分析基板に導入された試料を前記測定チャンバーへ移送させ、前記測定チャンバーにおいて試料を発光させ、前記発光を測定する試料分析装置であって、試料が導入された試料分析用基板を前記試料分析用基板の回転軸周りに回転させるモータと、前記モータを駆動する駆動回路と、
前記試料分析用基板の回転角度を検出し、回転角度信号を生成する回転角度検出回路と、前記測定チャンバーの窓を透過する前記試料からの発光による光子を受け取り、光子数に応じた光子パルス信号を生成する光電子増倍素子と、基準クロック信号を生成する基準クロック回路と、前記基準クロック信号、前記回転角度信号および前記光子パルス信号を用いて、単位回転角度あたりの光子数のカウント時間が等しくなるように補正された回転角度における光子カウント分布信号を算出する制御回路とを備える。
本開示によれば、微弱な発光を高感度で測定することが可能な試料分析装置、試料分析システムおよび試料の発光を測定する方法が提供される。
図1は、磁性粒子を用いたサンドイッチイムノアッセイ法を説明する模式図の一例である。 図2Aは、試料分析用基板の構造の一例を示す平面図である。 図2Bは、試料分析用基板の分解斜視図である。 図3Aは、試料分析装置の外観を示す斜視図である。 図3Bは、ドアを開けた状態の試料分析装置の外観を示す斜視図である。 図4Aは、試料分析システムの一例を示すブロック図である。 図4Bは、光子カウンタの一例を示すブロック図である。 図5Aは、0°~359°の範囲の回転角度における光子カウント分布の一例を示す。 図5Bは、0°~359°の範囲の回転角度における光クロックカウント分布の一例を示す。 図6は、0°~359°の範囲の回転角度における補正された光子カウント分布を示す。 図7は、試料分析システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
尿や血液等の試料の成分の分析法には、分析対象物であるアナライトと、アナライトと特異的に結合するリガンドとの結合反応が用いられる場合がある。このような分析法には、例えば、免疫測定法や遺伝子診断法が挙げられる。なお、尿や血液等の試料は医学、薬学分野では検体と呼ばれることがある。
免疫測定法の一例として、競合法および非競合法(サンドイッチイムノアッセイ法)が挙げられる。また、遺伝子診断法の一例として、ハイブリダイゼーションによる遺伝子検出法が挙げられる。これら免疫測定法や遺伝子検出法は、例えば、磁性粒子(「磁性ビーズ」、「磁気粒子」または「磁気ビーズ」等と称することもある。)が用いられる。これら分析法の一例として、磁性粒子を用いたサンドイッチイムノアッセイ法で具体的に説明する。
図1に示すように、まず、磁性粒子302の表面に固定化された一次抗体304(以下、「磁性粒子固定化抗体305」と称する。)と測定対象物である試料に含まれる抗原306とを抗原抗体反応により結合させる。次に標識物質307が結合された2次抗体(以下、「標識抗体308」と称する。)と抗原306とを抗原抗体反応により結合させる。これにより、抗原306に対して磁性粒子固定化抗体305及び標識抗体308が結合した複合体310が得られる。
この複合体310に結合した標識抗体308の標識物質307に基づくシグナルを検出し、検出したシグナルの量に応じて抗原濃度を測定する。標識物質307には、例えば、酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、ルシフェラーゼ等がある。)、化学発光物質、電気化学発光物質、蛍光物質等が挙げられ、それぞれの標識物質307に応じた色素、発光、蛍光等のシグナルを検出する。検出する光は試料そのものから発せられるわけではない。しかし、試料の成分の分析は試料中の抗原306の濃度等を測定することであり、抗原306が結合した複合体310が発光する。このため、本願明細書では、分かりやすさのため、試料が発光すると説明する場合がある。
上述した測定方法によって、試料分析用基板に設けた複数のチャンバー間で試料の移送を行い、試料の発光を検出することによって試料の成分分析を行う場合、試料の移送の手順、あるいは、試料分析用基板の回転による遠心力を利用して試料を移送したり保持したりするため、試料分析用基板を回転させた状態で試料の発光を検出する場合がある。
本願発明者は、試料分析用基板を回転させた状態で試料の微弱な発光を検出する方法として発光による光子数をカウントする光子カウンタを用いることを検討した。光子カウンタは、一般的には、所定の時間間隔で入射する光子の数を測定する。しかし、詳細に検討したところ、試料分析用基板を回転させた状態で試料の発光を光子カウンタで測定する場合、モータの機械的公差、試料分析用基板の構造に起因する重心の偏り等によって、試料分析用基板が1回転する間に角度依存して角速度が異なることが分かった。このような角速度の変化が1回転中に生じると、角度を基準とした場合の光子をカウントする測定時間が異なってしまう。その結果、正確な光子数の測定が困難になる場合がある。本願発明者は、これらの課題も考慮し、新規な試料分析装置を想到した。本開示の試料分析装置、試料分析システムおよび試料の発光を測定する方法の概要は以下の通りである。
[項目1]
窓を有する測定チャンバーと、遮光部とを有する試料分析用基板を、回転させることによって、分析基板に導入された試料を前記測定チャンバーへ移送させ、前記測定チャンバーにおいて試料を発光させ、前記発光を測定する試料分析装置であって、
試料が導入された試料分析用基板を前記試料分析用基板の回転軸周りに回転させるモータと、
前記モータを駆動する駆動回路と、
前記試料分析用基板の回転角度を検出し、回転角度信号を生成する回転角度検出回路と、
前記測定チャンバーの窓を透過する前記試料からの発光による光子を受け取り、光子数に応じた光子パルス信号を生成する光電子増倍素子と、
基準クロック信号を生成する基準クロック回路と、
前記基準クロック信号、前記回転角度信号および前記光子パルス信号を用いて、単位回転角度あたりの光子数のカウント時間が等しくなるように補正された回転角度における光子カウント分布信号を算出する制御回路と、
を備えた試料分析装置。
[項目2]
前記制御回路は、
前記回転角度信号を基準として前記光子パルス信号をカウントし、前記回転角度における光子カウント分布を算出し、
前記回転角度信号を基準として前記クロック信号をカウントし、前記回転角度におけるクロックカウント分布を算出し、
前記光子カウント分布を、前記クロックカウント分布を用いて補正することにより、前記補正された光子カウントの分布信号を算出する、項目1に記載の試料分析装置。
[項目3]
前記制御回路は、
前記基準クロック信号を基準として前記光子パルス信号をカウントし、時間軸における光子カウント分布を算出し、
前記基準クロック信号を基準として前記回転角度信号をカウントし、時間軸における回転角度分布を算出し、
前記光子カウント分布を、前記回転角度分布を用いて補正することにより、前記補正された光子カウント分布信号を算出する、項目1に記載の試料分析装置。
[項目4]
前記制御回路は、前記補正された光子カウント分布信号において、前記回転角度が第1の角度範囲であるときの第1の測定値を、前記回転角度が第2の角度範囲であるときの第2の測定値で補正することによって、前記試料の発光の測定値を算出する、項目1から3のいずれかに記載の試料分析装置。
[項目5]
窓を有する測定チャンバーと、遮光部とを有する試料分析用基板と、
項目1から4のいずれかに記載の試料分析装置と、
を備えた試料分析システム。
[項目6]
窓を有する測定チャンバーと、遮光部とを有する試料分析用基板に試料を導入する工程と、
基準クロック信号を生成し、かつ、前記試料が導入された試料分析用基板を回転させ、前記試料分析用基板の回転角度を検出し、回転角度信号を生成しながら、前記試料からの発光による光子を検出し、光子数に応じた光子パルス信号を生成する工程と、
前記基準クロック信号、前記回転角度信号および前記光子パルス信号を用いて、単位回転角度あたりの光子数のカウント時間が等しくなるように補正された回転角度における光子カウント分布信号を算出する工程と、
を包含する、試料の発光を測定する測定方法。
[項目7]
前記算出する工程は、
前記回転角度信号を基準として前記光子パルス信号をカウントし、前記回転角度における光子カウント分布を算出し、
前記回転角度信号を基準として前記基準クロック信号をカウントし、前記回転角度におけるクロックカウント分布を算出し、
前記光子カウント分布を、前記クロックカウント分布を用いて補正することにより、前記補正された光子カウントの分布信号を算出する、項目6に記載の試料の発光を測定する測定方法。
[項目8]
前記算出する工程は、
前記基準クロック信号を基準として前記光子パルス信号をカウントし、時間軸における光子カウント分布を算出し、
前記基準クロック信号を基準として前記回転角度信号をカウントし、時間軸における回転角度分布を算出し、
前記光子カウント分布を、前記回転角度分布を用いて補正することにより、前記補正された光子カウント分布信号を算出する、項目6に記載の試料の発光を測定する測定方法。
[項目9]
前記算出する工程の後、
前記補正された光子カウント分布信号において、前記回転角度が第1の角度範囲であるときの第1の測定値を、前記回転角度が第2の角度範囲であるときの第2の測定値で補正することによって、前記試料の発光の測定値を算出する工程をさらに包含する、項目6から8のいずれかに記載の試料の発光を測定する測定方法。
以下、図面を参照しながら本開示の試料分析装置、試料分析システムおよび試料の発光を測定する方法を説明する。本開示の試料分析システムは、試料分析装置と、試料分析用基板とを備える。本開示の試料分析システムは、上述した磁性粒子を用いた分析方法に適合し得る。以下、各構成要素を順に説明する。
(試料分析用基板100)
図2Aおよび図2Bは、試料分析用基板100の平面図および分解斜視図である。試料分析用基板100は、回転軸101および回転軸101に平行な方向に所定の厚さを有する板形状の基板110と、遮光キャップ120を備える。本実施形態では、試料分析用基板100の基板110は円形形状を有しているが、多角形形状、楕円形形状、扇形形状等を有していてもよい。基板110は、2つの主面110c、110dを有している。本実施形態では、主面110cおよび主面110dは互いに平行であり、主面110cおよび主面110dの間隔で規定される基板110の厚さは、基板110のどの位置でも同じである。しかし、主面110c、110dは、平行でなくてもよい。例えば、2つの主面の一部分が非平行または平行であってもよいし、全体的に非平行であってもよい。また、基板110の主面110c、110dの少なくとも一方に凹部または凸部を有する構造を備えていてもよい。試料分析用基板100は、基板110内に位置する反応チャンバー102と、測定チャンバー103と、回収チャンバー107と、流路104と流路105とを有する。
本実施形態では、試料分析用基板100の基板110は、ベース基板110aとカバー基板110bによって構成されている。反応チャンバー102、測定チャンバー103および回収チャンバー107のそれぞれの空間はベース基板110a内に形成され、カバー基板110bでベース基板110aを覆うことにより、それぞれの空間の上部および下部が形成される。つまり、反応チャンバー102、測定チャンバー103および回収チャンバー107のそれぞれの空間は試料分析用基板100の少なくとも1つの内面によって規定されている。流路104および流路105もベース基板110aに形成されており、カバー基板110bでベース基板110aを覆うことにより、流路104および流路105の空間の上部および下部が形成される。このように、反応チャンバー102、測定チャンバー103、回収チャンバー107、流路104および流路105は基板110に閉じ込められている。
測定チャンバー103は、主面110cおよび主面110dの少なくとも一方において、測定チャンバー103に保持される試料を含む複合体310から生じる発光を透過する窓を有する。本実施形態では、ベース基板110aおよびカバー基板110bがそれぞれ上面および下面として使用される。基板110は、例えば、アクリル、ポリカーボネート、ポリスチレン等の透明樹脂によって形成されている。ここで透明とは、複合体310から生じる発光のうち、後述する光検出器209に検出される波長域の光を透過することをいう。
遮光キャップ120は、一対の遮光部120aと連結部120cとを含み、遮光部120aが基板110の主面110c、110dの一部を覆うように基板110に取り付けられている。本実施形態では、遮光部120aは略扇形の形状を有している。遮光部120aは、複合体310から生じる発光を透過しない材料によって形成されている。遮光部120aは、基板110の主面110c、110dのうち、光検出器209の受光面に対向する位置に設けられていることが好ましい。また、図2Aに示すように、主面110cまたは主面110dにおける、遮光部120aが位置する領域の中心角αは、測定チャンバー103が位置する領域の中心角βよりも大きいことが好ましい。
反応チャンバー102は、図1を参照して説明したように、磁性粒子固定化抗体305と、抗原306を含む試料と、標識抗体308とを反応させて、複合体310を形成させる反応場である。反応チャンバー102の形状に特に制限はない。本実施形態では、試料分析用基板100は、複合体310を形成させる反応場として、反応チャンバー102を備えている。磁性粒子固定化抗体305、抗原306を含む試料および標識抗体308の反応チャンバー102への移送には、種々の手段を採り得る。例えば、予め磁性粒子固定化抗体305、抗原306を含む試料および標識抗体308を混合させた混合溶液を量りとり、試料分析用基板100内の反応チャンバー102に混合溶液を注入してもよい。また、試料分析用基板100は、磁性粒子固定化抗体305、抗原306を含む試料および標識抗体308のそれぞれを保持するチャンバーと、それぞれのチャンバーと反応チャンバー102とが連結する流路(例えば、毛管路)を備えていてもよい。この場合、磁性粒子固定化抗体305、抗原306を含む試料および標識抗体308をそれぞれのチャンバーに量りとり、各チャンバーに注入された磁性粒子固定化抗体305、抗原306を含む試料および標識抗体308を反応チャンバー102に移送して反応チャンバー102中で混合し、複合体310を形成させてもよい。また、磁性粒子固定化抗体305および標識抗体308を乾燥させてもよい(以下、「ドライ化試薬」と称する。)。この場合、例えば、反応チャンバー102にドライ化試薬を保持させ、抗原306を含む試料溶液を含む液体でドライ化試薬を溶解させることで複合体310を形成させてもよい。また、測定時に、反応チャンバー102とは異なる所定のチャンバーに保持されたドライ化試薬を液体で溶解させ、反応チャンバー102へ移送し、抗原306を含む試料と反応チャンバー102中で混合させることで複合体310を形成させてもよい。
流路104は反応チャンバー102および測定チャンバー103を接続する経路を有し、一端が反応チャンバー102に接続され、他端が測定チャンバー103に接続されている。反応チャンバー102と流路104との接続位置は、測定チャンバー103と流路104との接続位置よりも回転軸101に近接して位置している。この構成によって、複合体310を含む溶液は、試料分析用基板100の回転による遠心力を受け、流路104を介して、測定チャンバー103へ移送される。
測定チャンバー103において、複合体310を含む溶液のB/F分離が行われる。このために、試料分析用基板100は、磁石106を含む。磁石106は、基板110内において、測定チャンバー103の空間に近接して位置している。
磁石106は、測定チャンバー103よりも回転軸101から離れて位置している。磁石106はB/F分離に応じて着脱可能に構成されていてもよいし、試料分析用基板100に着脱不能に取り付けられていてもよい。磁石106は、例えば、磁気粒子を用いた競合法による免疫測定法に一般的に用いられる磁石である。具体的には、フェライト磁石、ネオジム磁石等を用いることができる。特に、ネオジム磁石は磁力が強いため、好適に磁石106に用いることができる。
図2Aに示すように、流路105は測定チャンバー103および回収チャンバー107を接続する経路を有し、一端が測定チャンバー103に接続され、他端が回収チャンバー107に接続されている。測定チャンバー103と流路105との接続位置は、回収チャンバー107と流路105との接続位置よりも回転軸101に近接して位置している。この構成によって、複合体310を含む溶液からB/F分離によって分離された液体が、試料分析用基板100の回転による遠心力を受け、流路105を介して回収チャンバー107へ移送される。
反応チャンバー102、測定チャンバー103および回収チャンバー107の空間の大きさは、例えば、10μl~500μl程度である。流路104および流路105は、毛細管現象により反応チャンバー102および測定チャンバー103に保持された液体で満たすことができるようなサイズで構成されていることが好ましい。つまり、流路104および流路105は、毛管路(capillary channel)あるいは毛細管(capillary tube)であることが好ましい。例えば、流路104および流路105のそれぞれの伸びる方向に垂直な断面は、0.1mm~5mmの幅および50μm~300μmの深さ、を有していてもよく、50μm以上(好ましくは50μm~300μm)の幅および0.1mm~5mmの深さを有していてもよい。
反応チャンバー102、測定チャンバー103および回収チャンバー107のそれぞれには少なくとも1つの空気孔108が設けられている。これにより、各チャンバー内が環境下の気圧に保たれ、毛細管現象およびサイフォンの原理によって流路104、105を液体が移動し得る。また、反応チャンバー102および回収チャンバー107には、試料溶液、反応溶液、洗浄液等などの液体を注入したり、排出するための開口109が設けられていてもよい。なお、ここでいうサイフォンの原理とは、試料分析用基板100の回転により液体にかかる遠心力と流路の毛細管力とのバランスで送液制御が行われることをいう。
(試料分析装置200の構成)
図3Aおよび図3Bは試料分析装置200の外観の一例を示す斜視図である。また、図4Aは、試料分析装置200の構成例を示すブロック図である。試料分析装置200は、開閉可能なドア251を有する筐体250を備える。筐体250は、試料分析用基板100を回転可能に収納する収納室250cを有し、収納室250c内に、ターンテーブル201tを有するモータ201が配置されている。ドア251を開けた状態で収納室250c内のターンテーブル201tに試料分析用基板100を着脱可能である。ドア251を閉じることにより、ドア251は収納室250cに外部から光が入射しないように、収納室250cを遮光する。筐体250には、試料分析装置200を起動/停止する電源スイッチ252と、後述する表示装置210が設けられている。
図4Aを参照しながら、試料分析装置200を詳細に説明する。試料分析装置200は、モータ201と、シャッター202と、原点検出器203と、回転角度検出回路204と、制御回路205と、駆動回路206と、光検出器209と、表示装置210と、入力デバイス211とを備える。
モータ201は、試料分析用基板100を支持するターンテーブル201tを有し、試料分析用基板100を回転軸201aの周りに回転させる。回転軸201aは重力方向に対して0°以上90°以下の角度で重力方向から傾いていてもよい。モータ201は、例えば、試料分析用基板を100rpmから8000rpmの範囲で回転させることができる。回転速度は各チャンバーおよび流路の形状、液体の物性、液体の移送や処理のタイミング等に応じて決定される。モータ201は例えば、直流モータ、ブラシレスモータ、超音波モータ等であってよい。
原点検出器203は、例えば、光源203a、受光素子203bおよび原点検出回路203cを含み、光源203aと受光素子203bとの間に試料分析用基板100が位置するように配置される。例えば、光源203aは発光ダイオードであり、受光素子203bはフォトダイオードである。光源203aは例えば、ドア251の内側に取り付けられる。
原点検出器203は、モータ201に取り付けられた試料分析用基板100の原点を検出する。具体的には、試料分析用基板100における透光部分と遮光部との境界を原点として検出する。例えば遮光キャップ120は試料分析用基板100の厚さ方向における光源203aから出射する光の透過率が10%以下であり、基板110における透過率が60%以上である。
試料分析用基板100がモータ201によって回転すると、受光素子203bは、入射する光の光量に応じた検出信号を原点検出回路203cへ出力する。図2Aに示すように、回転方向に応じて、遮光キャップ120のエッジ120eおよびエッジ120fにおいて検出信号は増大または低下する。原点検出回路203cは、例えば、試料分析用基板100が矢印で示すように、時計回りに回転している場合において、検出光量の低下を検出し、原点信号として出力する。本明細書では、遮光キャップ120のエッジ120eの位置を、試料分析用基板100の原点位置(試料分析用基板100の基準となる角度位置)として取り扱う。ただし、エッジ120eの位置から任意に定められる特定の角度の位置を原点として定めてもよい。
原点位置は、試料分析装置200が試料分析用基板100の回転角度の情報を取得するために利用される。原点検出器203は、他の構成を備えていてもよい。例えば、試料分析用基板100に原点検出用の磁石を備え、原点検出器203は、受光素子203bの代わりに、この磁石の磁気を検出する磁気検出素子を備えていてもよい。また、磁性粒子を捕捉するための磁石106を原点検出に用いてもよい。試料分析用基板100がターンテーブル201tに特定の回転角度でのみ取り付け可能である場合には、原点検出器203はなくてもよい。
回転角度検出回路204は、モータ201の回転軸201aの回転角度を検出する。例えば、回転角度検出回路204は回転軸201aに取り付けられたロータリーエンコーダであってもよい。モータ201がブラシレスモータである場合には、回転角度検出回路204は、ブラシレスモータに備えられているホール素子およびホール素子の出力信号を受け取り、回転軸201aの角度を示す回転角度信号を出力する検出回路を備えていてもよい。ターンテーブル201tに試料分析用基板100を取り付けると、試料分析用基板100が回転軸201a周りに回転するので、回転角度検出回路204は、試料分析用基板100の回転角度を検出し、回転角度信号を出力することができる。回転角度信号は、例えば、所定の角度ごとに出力されるパルスを含むパルス信号である。
駆動回路206はモータ201を回転駆動させる。具体的には、制御回路205からの指令に基づき、試料分析用基板100を時計方向または反時計方向に回転させ、揺動および回転の停止を行う。
光検出器209は、試料分析用基板100の測定チャンバー103に保持された複合体310(図1)に結合した標識抗体308の標識物質307から生じる発光を検出する。ここで発光とは、蛍光、りん光等の発光原理は問わず、光子が放出されることをいう。つまり、光検出器209は、標識物質307から生じる発光の光子数を測定する。光検出器209は、具体的には、光電子増倍素子207と光子カウンタ208とを含む。光電子増倍素子207は、標識物質307から生じる発光の光子を受け取り、光子の数に応じた数のパルスを出力する。光電子増倍素子207の受光面は、試料分析用基板100をターンテーブル201tに取り付けた状態で、測定チャンバー103が位置する同心円103cの下方(図2A)に配置される。
光子カウンタ208は、光電子増倍素子207が出力するパルス信号のパルス数を所定の基準単位で測定する。例えば、光子カウンタ208は、図4Bに示す構成を備え、試料分析用基板100の回転角度を基準単位として光子数をカウントする。また、試料分析用基板100の回転角度を基準単位として基準クロック信号のパルス数をカウントする。具体的には、光子カウンタ208は、回転角度検出回路204から出力される回転角度信号に基づいて、試料分析用基板100の1回転の角度、つまり、360°を複数の位相範囲θ~θに分割し、位相範囲毎のカウンタで光子によるパルス数を測定する。kは例えば191であり、光子カウンタ208は、1.875°の分解能で光子数を計測する。また、回転角度検出回路204から出力される回転角度信号に基づいて、試料分析用基板100の1回転の角度、つまり、360°を複数の位相範囲θ~θに分割し、位相範囲毎のカウンタで基準クロック信号のパルス数を測定する。
このために、光子カウンタ208は、基準時間発生部401、ライトイネーブル信号生成部402、書き込みアドレス切換部403、リセット/取込用アドレス生成部404、加算回路405、光子カウンタRAMθ~θ、光子カウントデータRAM407、基準クロック生成部408、加算回路415、クロックカウンタRAMθ~θおよびクロックカウントデータRAM417を含む。
基準時間発生部401は、カウンタをリセットする基準時間を生成する。例えば、基準時間は1秒である。ライトイネーブル信号生成部402は光子によるパルス信号を受け取るたびにライトイネーブル信号を生成する。書き込みアドレス切換部403は、回転角度検出回路204から出力される回転角度信号に基づいて、書き込みを行う光子カウンタRAMθ~θおよびクロックカウンタRAMθ~θを切り替える。
リセット/取込用アドレス生成部404は、光子カウンタRAMθ~θのデータを光子カウントデータRAM407に書き込むためのアドレス、および、クロックカウンタRAMθ~θのデータをクロックカウントデータRAM417に書き込むためのアドレスを生成する。
加算回路405および光子カウンタRAMθ~θは位相範囲θ~θの光子数を計測する(k+1)個のカウンタを構成している。
光子カウントデータRAM407はレジスタであり、光子カウンタRAMθ~θで計測された計測数を読み取り、制御回路が計測数を読み取るまでの間、一時的に計測数を記憶する。
基準クロック生成部408は、位相範囲θ~θごとの時間の長さを測定するための基準クロック信号を生成する。基準クロック信号は所定の時間間隔で生成するパルスを含む。基準クロック信号の周波数は、例えば、数十~数百kHzである。
加算回路415およびクロックカウンタRAMθ~θは位相範囲θ~θのクロック信号数を計測する(k+1)個のカウンタを構成している。
クロックカウントデータRAM417はレジスタであり、クロックカウンタRAMθ~θで計測された計測数を読み取り、制御回路が計測数を読み取るまでの間、一時的に計測数を記憶する。
標識物質307から生じる発光の光子を検出することによって、光電子増倍素子207がパルス信号を出力すると、ライトイネーブル信号生成部402は光子によるパルスを受け取るたびにライトイネーブル信号を生成する。書き込みアドレス切換部403は、回転角度信号に基づいて、逐次、書き込みを行う光子カウンタRAMθ~θを切り替えるため、ライトイネーブル信号は、光子が発生した時の試料分析用基板100の角度に応じた光子カウンタRAMθ~θのいずれかに入力され、加算回路405によってそのRAMの計測数が1繰り上がる。
リセット/取込用アドレス生成部404が生成したアドレス信号に基づき、光子カウントデータRAM407が光子カウンタRAMθ~θに記憶された計測数を読み取る。
上述の光子の測定と同じタイミングで、位相範囲θ~θのそれぞれがどれくらいの時間であるかを計測する。書き込みアドレス切換部403が回転角度信号に基づいて、逐次、書き込みを行うクロックカウンタRAMθ~θを切り替えるため、基準クロック生成部から出力される基準クロック信号は、光子が発生した時の試料分析用基板100の角度に応じたクロックカウンタRAMθ~θのいずれかに入力され、そのRAMの加算回路415によって計測数が1繰り上がる。
リセット/取込用アドレス生成部404が生成したアドレス信号に基づき、クロックカウントデータRAM417がクロックカウンタRAMθ~θに記憶された計測数を読み取る。基準時間発生部401は、基準時間は基準時間ごとにこれらの回路をリセットする。 光電子増倍素子207は、真空管に複数の電極が備えられた従来の光電子増倍管であってもよいし、アバランシェフォトダイオードをガイガーモードで使用するシリコンフォトマルチプラヤー等半導体を利用する光電子増倍素子であってもよい。光子カウンタ208は、例えば、FPGA等の集積回路によって構成されていている。光子カウンタ208は後述する制御回路205に組み込まれていてもよい。あるいは、光子カウンタ208の上述した信号処理が、制御回路205で実行されるソフトウエアにより実行されてもよい。 シャッター202は、光検出器209の光電子増倍素子207の受光面と、試料分析用基板100との間に設けられて、受光面の開閉を制御する。シャッター202を開いた状態では、回転する試料分析用基板100の測定チャンバー103に保持された複合体310から生じる発光が光電子増倍素子207に入射する。また、シャッター202が閉じた状態では、発光を遮断する。シャッター202は、機械的構造を備えていてもよいし、液晶シャッター等であってもよい。
制御回路205は、光検出器209、駆動回路206、シャッター202等各構成要素を制御する。また、制御回路205は、モータ201によって試料分析用基板100を回転させながら光検出器209が測定した位相範囲θ~θごとの光子数の測定値および基準クロックのパルス数の測定値を光検出器209から受け取り、メモリに記憶する。
図5Aおよび図5Bは、位相範囲θ~θにおける光子カウント分布およびクロックカウント分布の一例を示す。図5Aに示すように、光電子増倍素子207の受光面に測定チャンバー103が近接している第1の角度範囲βでは、光子が多く検出され、遮光部120aが近接している第2の角度範囲αでは、検出される光子は少ない。第1の角度範囲βのうち、角度範囲γにおいて、光子数が減少している。以下、第1の角度範囲βにおける光子の測定を光子カウントとよび、第2の角度範囲αでの光子の測定をダークカウントとも呼ぶ。
図5Bに示すように、試料分析用基板100の回転角速度が回転角度によらず一定であれば、クロックカウントも一定になる。しかし、図5Bに示すように、試料分析用基板100が1回転する間、所定の角度間隔で、クロックカウントが小さくなっている。例えば、図5Bに示すクロックカウント分布では、積算時間が6回小さくなっている。これは、試料分析用基板100が1回転する間に6回、回転が速まり、角速度が大きくなっていることを示している。
図5Bから、角度範囲γにおいて、クロックカウントが小さくなっており、光子数のカウント時間が短くなっていることが分かる。したがって、図5Aに示す光子カウント分布において、角度範囲γで光子カウントが減少しているのは、発光強度が低下しているからではなく、測定時間が短いからであることが分かる。
制御回路205は、回転角度における光子カウント分布を、クロックカウント分布を用いて補正することにより、補正された光子カウント分布信号を算出する。具体的には、メモリに記憶された位相範囲θ~θにおける光子カウントの測定値およびクロックカウントの測定値を読み出し、演算を行う。この演算は、例えば、発光の測定後に行ってもよいし、発光の測定中に逐次行ってもよい。位相範囲θ~θ(0≦r<k)における光子カウント分布の値をCとし、クロックカウント分布の値をTとすると、下記式(1)に示すように、CをTで割ることによって、補正された光子カウント値CCを得る。この演算を、位相範囲0~kまで行うことによって、補正された光子カウント分布信号が得られる。例えば、kが0~191であれば、1.875°の分解能で補正された光子カウント分布信号が得られる。制御回路205は、このようにして求めた補正された光子カウントの分布信号から、例えば、第1の角度範囲βにおける光子の測定値を抽出し、測定値の積算、あるいは、平均を求めることによって、試料から生じる発光の測定値C’を算出する。
Figure 0007013137000001
図6は、位相範囲θ~θ(0°~359°)の範囲の回転角度における補正された光子カウント分布を示す。図6に示すように、角度範囲γにおける光子数の減少が補正されている。したがって、このような演算を行うことにより、試料分析用基板の回転角度による角速度のばらつきによる光子数の測定誤差を抑制し、より正確に試料の発光強度を測定することが可能となる。
制御回路205は、このようにして求めた補正された光子カウントの分布信号を用いて、さらに、光電子増倍素子207のノイズによる影響を除去し、試料の発光の測定値を算出してもよい。図6に示すように、補正された光子カウントの分布信号において、遮光部120aが近接している第2の角度範囲αでは理想的には光子は検出されない。しかし、実際の測定では、光電子増倍素子207ノイズによるカウントが観測されたり、測定室が完全な暗室ではないことによって生じる迷光が光電子増倍素子207によって検出され得る。このノイズによるカウントは、測定時の環境温度に依存して変化し得る。このため、制御回路205は、補正された光子カウントの分布において、測定チャンバー103を検出しているときに得られた光子数を、遮光部120aを検出しているときに得られた光子数を用いて補正してもよい。具体的には、第1の角度範囲βおよび第2の角度範囲αから、少なくとも1つの第1の測定値と、少なくとも1つの第2の測定値とをそれぞれ決定し、少なくとも1つの第1の測定値を少なくとも1つの第2の測定値で補正してもよい。
例えば、第1の測定値から第2の測定値を差し引くことによって、試料から生じる発光の測定値を求めてもよい。より一般的には、試料から生じる発光の測定値C[s-1]は、第1の角度範囲βの期間をt[s]とし、第2の角度範囲αの期間をt[s]とし、それぞれの期間に、n個およびm個の測定点があり、各測定点における光子数を、第1の測定値A(i=1~n)、第2の測定値B(j=1~m)とすれば、以下の式(2)で示される。
Figure 0007013137000002
収納室250c内の温度の時間変化が大きい場合、あるいは、できるだけ高い精度で補正を行いたい場合には、試料分析用基板100が1回転する間に得られた光子カウントおよびダークカウント(AおよびB)を用いることが好ましい。しかし、収納室250c内の温度の時間変化が大きくない場合、あるいは他の理由から、光子カウントおよびダークカウントは、異なる回転で得られたデータであってもよい。式(2)で求められる試料からの発光の測定値Cは1回の回転による値であるため、複数回回転させて得られた測定値Cの合計を求めてもよいし、複数回回転させて得られた測定値Cの平均を求めてもよい。
また、ダークカウントに対応する第2の角度範囲αを光子カウントに対応する第1の角度範囲βよりも大きくすれば、ばらつきが生じやすいダークカウントの期間を長くとることができ、より安定したダークカウント値を得ることができる。これには、上述したように、測定チャンバー103が位置する領域の中心角βより遮光部120aが位置する領域の中心角αを大きくすればよい。
このような演算を行うことによって、温度による影響が抑制された光子数の計測を行うことが可能となる。特に、1回転する間に得られる測定チャンバー103の検出結果および遮光部120aの検出結果を用いることによって、ほぼ同時刻における発光の光子数と、無発光時の光子数を測定することが可能であり、温度の時間変化の影響をより抑制することが可能となる。
制御回路205はこの演算によって求めた測定値Cを表示装置210へ出力する。制御回路205内のメモリに測定値Cを記憶させてもよい。
制御回路205は、たとえば試料分析装置200に設けられたCPU、メモリおよび原点検出器203と、回転角度検出回路204と、クロック回路と、光電子増倍素子207からの信号を受け取るインタフェイスを含む。制御回路205は、RAM(Random Access Memory)などのメモリに読み込まれたコンピュータプログラムを実行することにより、当該コンピュータプログラムの手順にしたがって他の回路に命令を送る。その命令を受けた各回路は、本明細書において説明されるように動作して、各回路の機能を実現する。制御回路205からの命令は、たとえば図4に示すように、光検出器209、駆動回路206、シャッター202等に送られる。コンピュータプログラムの手順は、後述するフローチャートによって示されている。
なお、コンピュータプログラムが読み込まれたメモリ、例えば、コンピュータプログラムを格納するRAMは、揮発性であってもよいし、不揮発性であってもよい。揮発性RAMは、電力を供給しなければ記憶している情報を保持できないRAMである。たとえば、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)は、典型的な揮発性RAMである。不揮発性RAMは、電力を供給しなくても情報を保持できるRAMである。たとえば、磁気抵抗RAM(MRAM)、抵抗変化型メモリ(ReRAM)、強誘電体メモリ (FeRAM)は、不揮発性RAMの例である。本実施形態においては、不揮発性RAMが採用されることが好ましい。揮発性RAMおよび不揮発性RAMはいずれも、一時的でない(non-transitory)、コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例である。また、ハードディスクのような磁気記録媒体や、光ディスクのような光学的記録媒体も一時的でない、コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例である。すなわち本開示にかかるコンピュータプログラムは、コンピュータプログラムを電波信号として伝搬させる、大気などの媒体(一時的な媒体)以外の、一時的でない種々のコンピュータ読み取り可能な媒体に記録され得る。
回転角度検出回路204および原点検出器203の原点検出回路203cは制御回路205とは別個の構成要素として説明している。しかしながら、これらは共通のハードウェアによって実現されていてもよい。たとえば、試料分析装置200に設けられたCPU(コンピュータ)が、制御回路205として機能するコンピュータプログラム、回転角度検出回路204として機能するコンピュータプログラムおよび原点検出器203の原点検出回路203cとして機能するコンピュータプログラムを直列的、または並列的に実行してもよい。これにより、そのCPUを見かけ上、異なる構成要素として動作させることができる。
表示装置210は、液晶表示パネル、有機ELパネルなどの表示パネルであり、制御回路205から出力される、上述した測定値Cおよび/または測定値Cに基づく情報、過去の測定値C、操作者に試料分析装置200への操作のための入力を促す情報等を表示する。
入力デバイス211は、操作者の操作によって、制御回路205に指令を与える。入力デバイス211は、例えば、表示装置210に設けられたタッチパネル等であってよい。
(試料分析システムの動作)
図1から図7を参照しながら、試料分析システム500の動作を説明する。図7は、試料分析システム500の動作を示すフローチャートである。
(1)試料分析用基板に試料を導入する工程
[ステップS1]
まず、試料分析用基板100の反応チャンバー102において、磁性粒子固定化抗体305と、抗原306を含む試料と、標識抗体308とを同時に反応させて、複合体310を形成させる。例えば、反応チャンバー102に磁性粒子固定化抗体305を含む液体が保持されており、抗原306を含む試料と、標識抗体308を含む液体をシリンジなどによって、開口109から反応チャンバー102へ導入してもよい。試料分析用基板100に、抗原306を含む試料および標識抗体308を保持する図示しないチャンバーが設けられている場合には、試料をそのチャンバーへ導入する。標識抗体308は予めチャンバーに導入されていてもよい。
[ステップS2]
試料分析装置200の電源スイッチ252をONにする。試料分析装置200のドア251を開け、ターンテーブル201tに試料分析用基板100を取り付ける。ドア251を閉める。
(2)試料を測定チャンバーへ移送する工程
[ステップS3]
表示装置210に表示された情報に従い、操作者が表示装置210をタッチすることにより、入力デバイス211から指令が制御回路205に入力され、試料分析装置200が動作する。まず、モータ201が回転し、試料分析用基板100の原点を原点検出器203が検出する。検出した原点の位置を用いて、試料分析用基板100を揺動させるようにモータ201が回転し、反応チャンバー102において抗原抗体反応が進む。反応チャンバー102において、複合体310が生成した後、試料分析用基板100を回転させ、複合体310および未反応の磁性粒子固定化抗体305を含む溶液を測定チャンバー103へ移動させる。
複合体310を含む溶液がすべて測定チャンバー103へ移送された後、所定の回転角度で試料分析用基板100を停止させる。複合体310および未反応の磁性粒子固定化抗体305を含む液体が、反応チャンバー102から測定チャンバー103に移送されると、複合体310および未反応の磁性粒子固定化抗体305(以下、これら両方を指す場合には、単に磁性粒子311と呼ぶ)が、磁石106の磁力によって測定チャンバー103の側面に引き寄せられ保持される。
続いて試料分析用基板100を回転させると、回転にともない遠心力が発生し、測定チャンバー103内の液体および複合体310を含む磁性粒子に働く。この遠心力が働く方向は、磁性粒子311が磁石106から受ける吸引力の方向と一致する。このため、磁性粒子311は、強く測定チャンバー103の側面に押し付けられる。
遠心力を受けた液体は流路105から排出され、回収チャンバー107へ移送される。磁性粒子311は遠心力および磁石の吸引力の和によって、測定チャンバー103の側面部分に強く押し付けられているため、液体のみが流路105から排出され、磁性粒子311は測定チャンバー103にとどまる。
液体が回収チャンバー107へすべて移動した後、試料分析用基板100の回転を停止させる。これにより、B/F分離が完了し、測定チャンバー103の液体および磁性粒子311が分離される。
(3)発光による光子数を測定する工程
[ステップS4]
シャッター202を開き、試料分析用基板100を回転させる。試料分析用基板100を回転させ回転が一定になった後、シャッター202を開いてもよい。
[ステップS5]
光検出器209を用いて磁性粒子311に含まれる複合体310に結合した標識抗体308の標識物質307の発光を検出する。具体的には、光検出器209の光電子増倍素子207が発光による光子に応じてパルス信号を生成し、光子カウンタ208が、回転角度検出回路204から出力される回転角度信号を用いて、位相範囲θ~θごとに光子数および基準クロック数を計測する。制御回路205は、位相範囲θ~θごとの光子数および基準クロック数の測定値を逐次受け取り、メモリに記憶する。
[ステップS6]
一定の時間発光を検出した後、シャッター202を閉じ、検出を終了する。
(4)測定値を補正する工程
[ステップS7]
制御回路205は、メモリから、位相範囲θ~θ、つまり、回転角度における光子カウント分布の値およびクロックカウント分布の値を読み出し、上述したように、試料分析用基板の単位回転角度あたりの光子数のカウント時間が等しくなるように補正された回転角度における光子カウント分布信号を算出する。
その後、第1の角度範囲βにおける光子の測定値を抽出し、測定値の積算、あるいは、平均を求めることによって、試料から生じる発光の測定値C’を算出する。さらに式(2)に従って、測定値Cを求めてもよい。
(5)測定値を表示する工程
[ステップS8]
表示装置210に求めた測定値C’(C)および/または測定値C’(C)を用いて決定された抗原の量、濃度等に関する指標値を表示する。
(効果)
本実施形態の試料分析装置、試料分析システムおよび発光を測定する測定方法によれば、基準クロック信号、回転角度信号および光子パルス信号を用いて、単位回転角度あたりの光子数のカウント時間が等しくなるように補正された回転角度における光子カウント分布信号を算出する。このため、試料分析用基板の回転角速度が1回転の間で変化する場合でも角速度変化の影響を抑制し、微弱な試料の発光強度を正確に測定することが可能となる。また、遮光時の測定値を用いて、試料の発光による測定値を補正することによって、光電子増倍素子の温度変化による測定値結果のばらつきや測定時の試料の発光以外の迷光等の影響を抑制し、精度の高い測定を行うことができる。
(他の形態)
上記実施形態では、制御回路205は、回転角度信号を基準として、光子パルス信号および基準クロック信号をそれぞれカウントし、回転角度における光子カウント分布をおよびクロックカウント分布を算出していた。しかし、光子カウンタ208は、基準クロック信号を基準として光子パルス信号および回転角度信号をカウントし、時間軸における光子カウント分布および回転角度分布を算出してもよい。この場合も、制御回路205は、光子カウント分布を、回転角度分布を用いて補正することにより、補正された光子カウント分布信号を算出することができる。
また上記実施形態では、試料分析システムは、磁性粒子を用いた分析方法を用いるが、磁性粒子を持用いず、B/F分離を行わずに、試料または試料と結合した標識物質の発光を検出してもよい。この場合、試料分析用基板100は磁石を備えていなくてもよい。
本願に開示された試料分析装置、試料分析システムおよび試料の発光を測定する測定方法は、種々の反応を利用した検体中の特定成分の分析に適用可能である。
100 試料分析用基板
101 回転軸
102 反応チャンバー
103 測定チャンバー
103c 同心円
104、105 流路
106 磁石
107 回収チャンバー
108 空気孔
109 開口
110 基板
110a ベース基板
110b カバー基板
120 遮光キャップ
120a 遮光部
120c 連結部
120e、120f エッジ
200 試料分析装置
201 モータ
201a 回転軸
201t ターンテーブル
202 シャッター
203 原点検出器
203a 光源
203b 受光素子
203c 原点検出回路
204 回転角度検出回路
205 制御回路
206 駆動回路
207 光電子増倍素子
208 光子カウンタ
209 光検出器
210 表示装置
211 入力デバイス
250 筐体
250c 収納室
251 ドア
252 電源スイッチ
302 磁性粒子
304 一次抗体
305 磁性粒子固定化抗体
306 抗原
307 標識物質
308 標識抗体
310 複合体
311 磁性粒子
401 基準時間発生部
402 ライトイネーブル信号生成部
403 書き込みアドレス切換部
404 取込用アドレス生成部
405、415 加算回路
407 光子カウントデータRAM
407 クロックカウントデータRAM
500 試料分析システム
1200 遮光キャップ

Claims (9)

  1. 窓を有する測定チャンバーと、遮光部とを有する試料分析用基板を、回転させることによって、分析基板に導入された試料を前記測定チャンバーへ移送させ、前記測定チャンバーにおいて試料を発光させ、前記発光を測定する試料分析装置であって、
    試料が導入された試料分析用基板を前記試料分析用基板の回転軸周りに回転させるモータと、
    前記モータを駆動する駆動回路と、
    前記試料分析用基板の回転角度を検出し、回転角度信号を生成する回転角度検出回路と、
    前記測定チャンバーの窓を透過する前記試料からの発光による光子を受け取り、光子数に応じた光子パルス信号を生成する光電子増倍素子と、
    基準クロック信号を生成する基準クロック回路と、
    前記基準クロック信号、前記回転角度信号および前記光子パルス信号を用いて、単位回転角度あたりの光子数のカウント時間が等しくなるように補正された回転角度における補正された光子カウント分布信号を算出する制御回路と、
    を備えた試料分析装置。
  2. 前記制御回路は、
    前記回転角度信号を基準として前記光子パルス信号をカウントし、前記回転角度における光子カウント分布を算出し、
    前記回転角度信号を基準として前記基準クロック信号をカウントし、前記回転角度におけるクロックカウント分布を算出し、
    前記光子カウント分布を、前記クロックカウント分布を用いて補正することにより、前記補正された光子カウント分布信号を算出する、請求項1に記載の試料分析装置。
  3. 前記制御回路は、
    前記基準クロック信号を基準として前記光子パルス信号をカウントし、時間軸における光子カウント分布を算出し、
    前記基準クロック信号を基準として前記回転角度信号をカウントし、時間軸における回転角度分布を算出し、
    前記光子カウント分布を、前記回転角度分布を用いて補正することにより、前記補正された光子カウント分布信号を算出する、請求項1に記載の試料分析装置。
  4. 前記制御回路は、前記補正された光子カウント分布信号において、前記回転角度が第1の角度範囲であるときの第1の測定値を、前記回転角度が第2の角度範囲であるときの第2の測定値で補正することによって、前記試料の発光の測定値を算出する、請求項1から3のいずれかに記載の試料分析装置。
  5. 窓を有する測定チャンバーと、遮光部とを有する試料分析用基板と、
    請求項1から4のいずれかに記載の試料分析装置と、
    を備えた試料分析システム。
  6. 窓を有する測定チャンバーと、遮光部とを有する試料分析用基板に試料を導入する工程と、
    基準クロック信号を生成し、かつ、前記試料が導入された試料分析用基板を回転させ、前記試料分析用基板の回転角度を検出し、回転角度信号を生成しながら、前記試料からの発光による光子を検出し、光子数に応じた光子パルス信号を生成する工程と、
    前記基準クロック信号、前記回転角度信号および前記光子パルス信号を用いて、単位回転角度あたりの光子数のカウント時間が等しくなるように補正された回転角度における補正された光子カウント分布信号を算出する工程と、
    を包含する、試料の発光を測定する測定方法。
  7. 前記算出する工程は、
    前記回転角度信号を基準として前記光子パルス信号をカウントし、前記回転角度における光子カウント分布を算出し、
    前記回転角度信号を基準として前記基準クロック信号をカウントし、前記回転角度におけるクロックカウント分布を算出し、
    前記光子カウント分布を、前記クロックカウント分布を用いて補正することにより、前記補正された光子カウント分布信号を算出する、請求項6に記載の試料の発光を測定する測定方法。
  8. 前記算出する工程は、
    前記基準クロック信号を基準として前記光子パルス信号をカウントし、時間軸における光子カウント分布を算出し、
    前記基準クロック信号を基準として前記回転角度信号をカウントし、時間軸における回転角度分布を算出し、
    前記光子カウント分布を、前記回転角度分布を用いて補正することにより、前記補正された光子カウント分布信号を算出する、請求項6に記載の試料の発光を測定する測定方法。
  9. 前記算出する工程の後、
    前記補正された光子カウント分布信号において、前記回転角度が第1の角度範囲であるときの第1の測定値を、前記回転角度が第2の角度範囲であるときの第2の測定値で補正することによって、前記試料の発光の測定値を算出する工程をさらに包含する、請求項6から8のいずれかに記載の試料の発光を測定する測定方法。
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