JP2007147071A - 樹脂被覆鋼管の接続部保護方法、樹脂被覆鋼管の接続部保護構造、及び楔状工具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 樹脂被覆鋼管の接続部保護構造は、原管(鋼管)の外周に防食層と保護層とが2層で形成された樹脂被覆鋼管の接続部保護方法において、樹脂被覆鋼管2a、2bから所定長さの保護層23a、23bおよび防食層22a、22bを除去し、樹脂被覆鋼管2a、2bの端部同士を突き合わせて接合された接続部について、楔状治具3を用いて、推進方向側の樹脂被覆鋼管2aの保護層23aを端部から所定長さで防食層22aから剥離して、保護層23aと防食層22bとの間に環状の間隙26を形成し、この間隙26に一端を挿入するとともに、防食層22aと防食部材4と防食層22bおよび保護層23bとの外周部を保護する保護部材5とからなる。
【選択図】 図1
Description
原管の外周に熱可塑性樹脂からなる防食層が形成されかつ前記防食層の外周に熱可塑性樹脂からなる保護層が形成された樹脂被覆鋼管の接続部保護方法において、
前記樹脂被覆鋼管の端部から所定長さの前記保護層および前記防食層を除去して被覆層除去部を形成し、前記樹脂被覆鋼管の端部同士を突き合わせて接合する接合工程と、
一方の樹脂被覆鋼管の保護層をその端部から所定長さで防食層から剥離して、前記保護層と前記防食層との間の円周方向に環状の間隙を形成する間隙形成工程と、
前記被覆層除去部の少なくとも鋼管露出部を防食部材を用いて防食する防食工程と、
前記間隙の内径側に位置する防食層と、前記防食部材と、他方の樹脂被覆鋼管の防食層および保護層との外周部を保護部材を用いて保護する保護工程と、
により構成されている。
前記樹脂被覆鋼管の端部から所定長さの前記保護層および前記防食層を除去して被覆層除去部を形成し、前記樹脂被覆鋼管の端部同士を突き合わせて接合する接合工程と、
一方の樹脂被覆鋼管の保護層をその端部から所定長さで防食層から剥離して、前記保護層と前記防食層との間の円周方向に環状の間隙を形成する間隙形成工程と、
前記被覆層除去部の少なくとも鋼管露出部を防食部材を用いて防食する防食工程と、
前記間隙の内径側に位置する防食層と、前記防食部材と、他方の樹脂被覆鋼管の防食層および保護層との外周部を保護部材を用いて保護する保護工程と、
前記保護部材の内面の少なくとも一方の端部と、前記防食層の外周部とを保護部材接合手段を用いて接合する保護部材接合工程と、により構成されている。
また、本発明において、前記保護部材は、少なくとも熱可塑性を有する内層と、熱収縮性を有する外層とすることができる。
又は、本発明において、前記保護部材接合手段は、前記保護部材の外周側から照射され、前記保護部材の内面と前記内面が接触する部分を溶融接合するレーザー光とすることができる。
前記樹脂被覆鋼管の端部から所定長さの前記保護層および前記防食層を除去した被覆層除去部と、
一方の樹脂被覆鋼管の保護層をその端部から所定長さで防食層から剥離して、前記保護層と前記防食層との間に形成した円周方向の環状の間隙と、
前記被覆層除去部の少なくとも鋼管露出部を覆う防食部材と、
一端が前記間隙に収容されるとともに、前記間隙の内径側の防食層と、前記防食部材と、他方の樹脂被覆鋼管の防食層および保護層との外周を覆う保護部材と、からなる樹脂被覆鋼管の接続部保護構造である。
また、本発明において、前記保護部材は、少なくとも熱可塑性を有する内層と、熱収縮性を有する外層とすることができる。
また、図12は他の保護部材を使用して、接合部を保護した状態を示す断面図、図13は他の保護部材を使用して、更に熱収縮を進行させた状態を示す断面図である。また、図14は本発明が適用される非開削工法の途中の状態を示す概略断面図、図15は本発明が適用される非開削工法の別の途中の状態を示す概略断面図である。
図1に示すように、一対の樹脂被覆鋼管2a、2bは、原管21a、21bの外周面に被着された防食層22a、22bとその外周面に被着された保護層23a、23bが設けられており、保護層23a、23bの端部が所定長さだけ剥離され、また、防食層22a、22bの端部が所定の長さだけ剥離除去され、被覆層除去部24(L2)と鋼管露出部24a(L1)とが形成されている。
原管21a、21bの端部は、シール性を備えるように、例えば全周が溶接接続され、溶接部25が形成されている。
そして、略円筒状の熱収縮性チューブ4(防食部材)が溶接部25及び防食層22a、22bの端面を覆うように被せられ、鋼管露出部24a、溶接部25および防食層22a、22bに密着されている。
更に、略円筒状の保護部材5は、その一端部51が、間隙26に挿入されるとともに、防食層22a、防食部材4、防食層22bおよび保護層23bの外面を覆うように密着させるように設けられている。
図2に示すように、一対の樹脂被覆鋼管2a、2bの原管21a、21bの外周面に被着された防食層22a、22bとその外周面に被着された保護層23a、23bの樹脂被覆鋼管端部が所定長さL1だけ剥離された後、保護層23a、23bの樹脂被覆鋼管端部が、所定長さL2(但し、L2>L1)だけ剥離され被覆層除去部24と鋼管露出部24aとが形成される。或いは、一対の樹脂被覆鋼管2a、2bの保護層23a、23bの樹脂被覆鋼管端部が所定長さL2だけ剥離され、続いて防食層22a、22bの樹脂被覆鋼管端部が所定長さL1だけ剥離されて被覆層除去部24と鋼管露出部24aとが形成されてもよい。
この状態においては、原管21aと原管21bとは溶接接合されるものの、その外周面が鋼管露出部24aにおいて露出しているので、このまま埋設すると耐食性に問題がある。
次いで、図3に示すように楔状工具3をその先端が保護層23aと防食層22aの境界27に接触するように防食層22aの外周部に装着する。楔状工具3は、図6および図7に示すように、端部に向って縮径する外周テーパー部31と、外周テーパー部31に連続する外周ストレート部32と、外周ストレート部の他端に前記外周ストレート部より大径となるように形成した鍔部33とを有し、かつ防食層22aの外周の曲率より若干大きな曲率半径を有する円弧状の内面34を有する半割形状の部材である。後述するように、楔状工具3は保護層23aと防食層22aの境界27に保護層を拡径しながら圧入されるので、先端の角度αが大きすぎると圧入に過大な力を要し、また急激に保護層23aが拡径され保護層23aが破れる等の問題を生じる虞がある。したがって、先端の角度αは10°〜30°であることが望ましい。
図8に示した楔状工具30は、端部に向って縮径する外周テーパー部301と、外周テーパー部301に連続する外周ストレート部302と、外周ストレート部の他端に前記外周ストレート部より大径となるように形成した鍔部303とを有し、かつ防食層22aの外周の曲率より若干大きな曲率半径を有する円弧状の内面304を有する円周の6分割形状の部材である。更に、外周テーパー部301の先端は、円周方向において先窄み部305を形成している。
また、図9に示すように、楔状工具30は6つのピースを環状に配している。環状に配する楔状工具の数は、樹脂被覆鋼管の口径によって楔状工具の圧入に必要な荷重を考慮しながら、適宜増減されても良い。(例えば、口径が小さい場合には数を少なくし、口径が大きくなれば数を増加させる。)また、図においては6つのピースが独立して環状に配し、それぞれが独立して圧入可能に設けているが、取扱が容易なように連結されて設けることもできる。また、保護層23aと防食層22aとの境界27に楔状工具を圧入したときに、保護層23aを傷つけないように角R307が、保護層22aを傷つけないように角R306が、例えばR1.5で設けられている。
保護層23aと防食層22aとの境界27に保護層を拡径しながら楔状工具30を圧入するときに、先窄み部305が境界27に当接する個所から拡径されていくので、楔状工具30は、防食層22aと保護層23aとの境界への圧入をより容易にすることができる。本例では、外周テーパー部301の先端を先窄み部305としたが、これに限らず、先窄み部305を複数設けたり、例えば鋸刃状に設けたりして、外周テーパー面301の先端が一様に境界27に当接しないように凹凸を設けていればよい。
また、鍔部33、303は楔状工具3、30の取外しにおいても作業を容易にすることができる。
また、冬期など環境温度が著しく低くなる場合には、加熱手段として、上記シリコンラバーヒータとバーナー等を併用して使用することも可能で、環境温度に応じて適宜加熱温度や加熱時間、及び冷却時間を変更することによって、最適な間隙形成工程とすることができる。
間隙26が形成された後に、溶接部25の外周面の研削及び清掃が行われ、図3に示すように、被覆後の長さがL3(但し、L3<L2)となる略円筒状の熱収縮性チューブ4(防食部材)が少なくとも溶接部25及び防食層22a、22bの端面を覆うように被せられ、外周面から例えばガスバーナ(不図示)で焙られることにより、鋼管露出部24a、溶接部25および防食層22a、22bに密着される。
なお、溶接部25の外周面の切削及び清掃の作業は、間隙26が形成される前に行うこともできる。
続いて、保護工程について説明する。まず、事前に熱収縮性チューブ4にピンホールの無いことを確認し、また管表面を清浄化する。ピンホールの有無は、例えば、ピンホールディテクタを用いて、原管22a、22bと、熱収縮性チューブ4の外表面との間に12から15KVの電圧を印加することで検査することができる。
その後、図4に示すように予め樹脂被覆鋼管2a又は2bの外周に挿入しておいた保護部材5が防食層22aの外面に装着される。保護部材5は、間隙26の内周ストレート奥端部26aから他方(推進方向後方側(図に向かって右側))の保護層23bの端部23b1までの距離L4よりも大なる長さL5を有する略円筒状の熱収縮性チューブである。保護部材5は、防食層22aの外周には円周方向に複数枚のシム板6(例えば、厚さt=0.2mm)が配置された状態で、一方(推進方向側)の一端部51(図中破線部分)を例えばバーナー(不図示)により加熱することにより内径方向(図中矢印方向)に熱収縮させ、その内面と防食層22aの外面でシム板6を挟着する。その後、一定の冷却時間が経過した後にシム板6が取り除かれる。このとき保護部材5の一端部51は、その内径が防食層22aの外径より大なる状態が維持されるので、保護部材5は防食層22aの外面上をスライドすることが可能となる。
また、後述する外層71と内層72とからなる保護部材7を用いることもできる。この場合、内層72が熱可塑性樹脂で構成されるので、図5の状態から更に保護部材7を加熱させると、内層72が一部溶融し、防食部材4との凹凸部Xを埋めるので密着性を向上させることができるので、より好ましい。(図13参照)
保護部材7を連結鋼管1に密着させた後、保護部材の両端部(図中矢印C、D)の外周部からレーザー光が照射され、レーザートーチ(不図示)を周方向に1周走査することにより内層72と防食層22aの境界(図中E、F)が全周にわたって溶融接合される。したがって、保護部材と防食層をより強固に固着させることができる。なお、保護部材と防食層とが剥離しない程度の必要な強度に固着できればよく、従って溶融接合は全周にわたる必要はなく、その一部を溶融接合させたり、スポット的にポイント溶融接合させたりしても良い。
また、内層72は、防食層22a及び保護層23bと溶着が可能な熱可塑性樹脂であればよく、例えば塩化ビニル、ポリオレフィン(PE、PP等)、フッ素系樹脂(PFA、PTFE等)あるいは熱可塑性エラストマー(スチレン系、オレフィン系、PVC系等)からなる高分子材料で形成することができる。また、内層32は、レーザーを吸収する物質を含有することが好ましい。レーザー光を吸収する物質としては、可視領域(波長:380〜780nm)に波長をもつ光を選択的に吸収し得る化合物(染料及び顔料)、あるいは近赤外領域(波長:780〜3000nm)に波長をもつ光を選択的に吸収する性質を有する機能性色素を使用することができる。具体的には、熱可塑性樹脂中に以下の顔料、あるいは色素を添加することが好ましい。可視領域に波長をもつ光を吸収するためには、濃色系の顔料、例えば、セラミックブラック、酸化鉄(無機顔料)、カーボンブラック、ボーンブラック(有機顔料)等の黒色顔料、クロムイエロー、セラミックイエロー、ジンククロメートイエロー(無機顔料)、ニッケルアゾグリーンイエロー(有機顔料)等の黄色顔料、ハイドロクロムオキサイドグリーン、クロムグリーン(無機顔料)、クロミウムオキサイドダルグリーン、フタロシアニングリーン(有機顔料)等の緑色顔料を用い得る。また、近赤外線領域に波長を持つ光を吸収するためには、例えば、黒色顔料系色素、シアニン系色素の他、フタロシアニン系、チオールニッケル錯体系、インドフェノール金属錯体系、ナフトキノン系、アゾ系、トリアゾールメタン系、分子間型CT色素等の色素を使用することができる。
また、樹脂被覆鋼管に被覆された樹脂の種類、口径、また施工する現場の土質等の状況に応じて、バックリーマー16に連続鋼管1を接続せずに、推進ロッド15を到達立坑13から発進立坑12に向って引き抜く作業(プレリーミング)を数回行い、引き込み用トンネルをより拡径させてから連結鋼管を地中に引き込むことも可能である。
続いて、樹脂被覆鋼管の接続部保護構造の実施例について述べる。ここで対象とする樹脂被覆鋼管は、JIS G 3469:2002に規定するポリエチレン被覆鋼管で、呼び径200Aを例にして説明する。
前記ポリエチレン被覆鋼管は、外径216.3mm、肉厚5.8mmの原管と、この外表面に1.1mm厚さのポリエチレン製防食層と、1.5mm厚さのポリエチレン製保護層とを2層に被覆したものである。
そして、保護部材は、収縮前の内径245mm、肉厚1.5mm、長さ760mmとし、外層と内層との肉厚の比は、2:1としている。
更に、図10に示したシリコンラバーヒータにて推進方向側のポリエチレン被覆鋼管の保護層を160℃×5分間の加熱を行った後、推進方向側のポリエチレン被覆鋼管の防食層と保護層との界面に、図9に示した6ピースの楔状工具を配置させ、楔状工具を圧入させた。
続いて、保護部材を所定の位置に配置し、一端を熱収縮させ、先に形成した間隙に挿入するとともに、保護部材の全体を加熱、熱収縮させることにより、樹脂被覆鋼管の接続部保護構造を得ることができる。
2a、2b:樹脂被覆鋼管、21a、21b:原管、22a、22b:防食層、23a、23b:保護層、23a1、23b1:端部、24:被覆層除去部、24a:鋼管露出部、25:溶接部、26:間隙、27:境界
3、30:楔状工具、31、301:外周テーパー部、32、302:外周ストレート部、33、303:鍔部、34、304:内面、305:先窄み部(凹凸)
4:防食部材、
5:保護部材、51:一端部、52:他端部、
7:保護部材、71:外層、72:内層、
8:シリコンラバーヒータ、81:シリコンラバー、82:イヤリング、83:引張りコイルバネ、84:パチン錠
11:貫入立坑、12:発進立坑、13:到達立坑、14:ドリルマシーン、15:推進ロッド、16:バックリーマー、17:バックヤード、18:ドリル
Claims (10)
- 原管の外周に熱可塑性樹脂からなる防食層が形成されかつ前記防食層の外周に熱可塑性樹脂からなる保護層が形成された樹脂被覆鋼管の接続部保護方法において、
前記樹脂被覆鋼管の端部から所定長さの前記保護層および前記防食層を除去して被覆層除去部を形成し、前記樹脂被覆鋼管の端部同士を突き合わせて接合する接合工程と、
一方の樹脂被覆鋼管の保護層をその端部から所定長さで防食層から剥離して、前記保護層と前記防食層との間の円周方向に環状の間隙を形成する間隙形成工程と、
前記被覆層除去部の少なくとも鋼管露出部を防食部材を用いて防食する防食工程と、
前記間隙の内径側に位置する防食層と、前記防食部材と、他方の樹脂被覆鋼管の防食層および保護層との外周部を保護部材を用いて保護する保護工程と、
を有することを特徴とする樹脂被覆鋼管の接続部保護方法。 - 原管の外周に熱可塑性樹脂からなる防食層が形成されかつ前記防食層の外周に熱可塑性樹脂からなる保護層が形成された樹脂被覆鋼管の接続部保護方法において、
前記樹脂被覆鋼管の端部から所定長さの前記保護層および前記防食層を除去して被覆層除去部を形成し、前記樹脂被覆鋼管の端部同士を突き合わせて接合する接合工程と、
一方の樹脂被覆鋼管の保護層をその端部から所定長さで防食層から剥離して、前記保護層と前記防食層との間の円周方向に環状の間隙を形成する間隙形成工程と、
前記被覆層除去部の少なくとも鋼管露出部を防食部材を用いて防食する防食工程と、
前記間隙の内径側に位置する防食層と、前記防食部材と、他方の樹脂被覆鋼管の防食層および保護層との外周部を保護部材を用いて保護する保護工程と、
前記保護部材の内面の少なくとも一方の端部と、前記防食層の外周部とを保護部材接合手段を用いて接合する保護部材接合工程と、
を有することを特徴とする樹脂被覆鋼管の接続部保護方法。 - 前記保護部材は、少なくとも熱可塑性を有する内層と、熱収縮性を有する外層とからなることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の樹脂被覆鋼管の接続部保護方法。
- 前記保護部材接合手段は、圧力が加わると破裂するマイクロカプセルに注入され、前記マイクロカプセルが破裂すると流出する接着剤であることを特徴とする請求項2に記載の樹脂被覆鋼管の接続部保護方法。
- 前記保護部材接合手段は、前記保護部材の外周側から照射され、前記保護部材の内面と前記内面が接触する部分を溶融接合するレーザー光であることを特徴とする請求項2又は3のいずれかに記載の樹脂被覆鋼管の接続部保護方法。
- 前記間隙形成工程は、
工具の端部に向かって縮径する外周テーパー部と、前記外周テーパー部と連続する外周ストレート部とを有する複数の楔状工具を円周方向に環状に配置し、前記楔状工具を前記外周テーパー部側端部から前記防食層と前記保護層の境界に挿入して間隙を形成することにより構成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の樹脂被覆鋼管の接続部保護方法。 - 前記保護工程は、
前記樹脂被覆鋼管の外周に装着され、熱収縮性を有する樹脂で形成された、前記樹脂被覆鋼管の外径より大なる内径を有する円筒形の保護部材の一方の端部を、前記防食層の外面の軸方向に向かってスライド可能に熱収縮させ、
前記防食層の外面上を軸方向にスライドさせて前記間隙に前記保護部材の一方の端部を収容し、
前記保護部材全体を熱収縮させて前記間隙の内径側の防食層と、前記防食部材と、他方の樹脂被覆鋼管の防食層および保護層との外周を覆うことにより構成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の樹脂被覆鋼管の接続部保護方法。 - 原管の外周に熱可塑性樹脂からなる防食層が形成されかつ前記防食層の外周に熱可塑性樹脂からなる保護層が形成された樹脂被覆鋼管の接続部保護構造であって、
前記樹脂被覆鋼管の端部から所定長さの前記保護層および前記防食層を除去した被覆層除去部と、
一方の樹脂被覆鋼管の保護層をその端部から所定長さで防食層から剥離して、前記保護層と前記防食層との間に形成した円周方向の環状の間隙と、
前記被覆層除去部の少なくとも鋼管露出部を覆う防食部材と、
一端が前記間隙に収容されるとともに、前記間隙の内径側の防食層と、前記防食部材と、他方の樹脂被覆鋼管の防食層および保護層との外周を覆う保護部材と、からなることを特徴とする樹脂被覆鋼管の接続部保護構造。 - 前記保護部材は、少なくとも熱可塑性を有する内層と、熱収縮性を有する外層とからなることを特徴とする請求項8に記載の樹脂被覆鋼管の接続部保護構造。
- 原管の外周に熱可塑性樹脂からなる防食層が形成されかつ前記防食層の外周に熱可塑性樹脂からなる保護層が形成された樹脂被覆鋼管の前記保護層と前記防食層とを剥離して、前記保護層と前記防食層との間に環状の間隙を形成する楔状工具であって、
該楔状工具の端部に向かって縮径する外周テーパー部と、前記外周テーパー部と連続する外周ストレート部と、前記外周ストレート部の他端に前記外周ストレート部より大径となるように形成した鍔部とを有することを特徴とする楔状工具。
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