JP2007146921A - 流体通流遮断機構 - Google Patents

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敏 菅信
Masao Suzuki
正男 鈴木
Yasushi Kawahito
康 川人
Ichiji Kozuki
一司 上月
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Abstract

【課題】 設置による圧力損失の発生を抑制しながら、信頼性を向上できる流体通流遮断機構を提供する。
【解決手段】 流体の流路3の内面の周方向に沿って設けられた環状または筒状の熱ヒューズ部5、熱ヒューズ部5の流体の流れに対して下流側に設けられたフィルタ部7を備え、熱ヒューズ部5は、加熱によって膨張する材料で形成され、耐熱性を有する部材からなる複数の閉止片9を含み、流路3を通流する流体に対する耐性を有する材料で形成された被覆層11で被覆されており、フィルタ部7は、耐熱性を有し、流体が通流可能な複数の孔7aを有する部材で形成されている構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、火災などによる異常な加熱時に流体の通流を遮断する流体通流遮断機構に係り、特に、液化ガスなどの供給装置に用いられる弁への設置に好適な流体通流遮断機構に関する。
液化ガスなどの流体の供給などに用いられる装置などでは、火災などによる異常な加熱などといった事態が発生した場合、ガスなどの流体の供給を遮断する必要がある。このため、加熱されることによって軟化変形するか、または、粘性流体となる物質や、この物質の近傍に設けられる多孔質材などを備えた流体通流遮断機構が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、球状や環状の弁体や、この弁体を流路が開いた状態で支持し、加熱されることによって弁体の支持力を失う支持部材を備えた流体通流遮断機構が提案されている(例えば、特許文献2乃至4参照)。
特開平7−71634号公報(第3頁、第1−2図) 特開2000−2353号公報(第3−4頁、第1図) 特開2000−2354号公報(第3−4頁、第1−3図) 特開2003−278926号公報(第3−5頁、第1−9図)
ところで、液化ガスなどを供給するガス供給装置などでは、ガスを供給する機器や装置類の要求する圧力でガスを供給する。例えば、供給するガスが液化石油ガス(LPG)の場合、一般的には、家庭用の給湯器やガスコンロなどといった比較的低圧の機器や装置類をLPGの供給対象としている。しかし、最近では、マイクロガスタービンや燃料電池など、LPGを燃料とし、しかも、比較的高圧での供給を要求する機器や装置類が開発されており、LPGなどのガス供給装置では、このような比較的高圧でのガスの供給を要求する機器や装置類へのガスの供給にも用いられるようになってきている。
ところが、従来の流体通流遮断機構は、例えば家庭用の給湯器やガスコンロなどといった機器や装置類へのLPGの供給など、比較的低圧でガスを供給することを前提としており、比較的高圧でガスを供給するガス供給装置に用いた場合、火災などによる異常な加熱が生じて、軟化変形するか、または、粘性流体となる物質や、球状や環状の弁体などが気相や液相の液化ガスといった流体の流路を遮断しようとしても、比較的高圧の流体の流れがあると、流体の通流を遮断した状態にできないか、または、流体の通流を遮断した状態が崩れて流体が通流してしまう場合がある。また、従来の軟化変形するか、または、粘性流体となる物質を用いた流体通流遮断機構では、供給する圧力が高くなると、軟化変形するか、または、粘性流体となる物質や多孔質材が、流体の供給圧力に対して問題を生じるような圧力損失を招く原因となる場合がある。
このため、流体通流遮断機構を設置による圧力損失の発生を抑制すること、そして、圧力に関係なく異常な加熱が生じたときに流体の通流を遮断できることなどにより、流体通流遮断機構の信頼性を向上することが望まれている。
本発明の課題は、流体通流遮断機構の設置による圧力損失の発生を抑制しながら、流体通流遮断機構の信頼性を向上することにある。
本発明の流体通流遮断機構は、流体の流路の内面の周方向に沿って設けられた環状または筒状の熱ヒューズ部と、この熱ヒューズ部の流体の流れに対して下流側に設けられたフィルタ部とを備え、この熱ヒューズ部は、加熱によって膨張する材料で形成され、フィルタ部は、耐熱性を有し、流体が通流可能な複数の孔を有する部材で形成されている構成とすることにより上記の課題を解決する。
このような構成とすれば、熱ヒューズ部が環状または筒状であるため、この熱ヒューズ部の穴の内径を、問題になるような圧力損失を生じ難い大きさにすることができる。また、フィルタ部の孔の数や大きさを変えることで、フィルタ部も問題になるような圧力損失を生じ難くできる。そして、火災の発生などにより異常な加熱が生じた場合、熱ヒューズ部は、流体の流路の内面の周方向に沿って設けられているため、流体の流路の内面によって外側に向かって膨張することができず、熱ヒューズ部の穴側つまり流路の内側に向かって膨張することとなる。したがって、異常な加熱が生じた場合、熱ヒューズ部が膨張することで、熱ヒューズ部の穴が閉塞され、流路が閉塞される。このとき、比較的高い圧力で流体が通流している状態であっても、フィルタ部が、流体の流れによって膨張した熱ヒューズ部が流されるのを抑制し、圧力に関係なく異常な加熱が生じたときに流体を遮断できる。したがって、流体通流遮断機構の設置による圧力損失の発生を抑制しながら、流体通流遮断機構の信頼性を向上できる。
また、ヒューズ部は、耐熱性を有する部材からなる複数の閉止片を含んでいる構成とする。比較的高圧で流体が通流している状態の場合、その圧力によっては、膨張した熱ヒューズ部が、流体の流れによって流体の流れに対して下流側に流されることにより、熱ヒューズ部の穴の中央つまり流路の中央に向かって膨張した熱ヒューズ部同士が接触するのが妨げられ、流路を完全に閉塞できない場合もある。しかし、このような構成とすれば、熱ヒューズ部が熱で膨張したときに、閉止片が熱ヒューズ部の外に出、流体の流れによってフィルタ部に押しつけられる。これにより、フィルタ部の一部が閉止片で閉塞され、流体の流量が減少する。これにより、圧力によって、膨張した熱ヒューズ部が流体の流れの影響で流路を閉塞できなくなるのをより確実に抑制できる。すなわち、流体の圧力に関係なく異常な加熱が生じたときに流体をより確実に遮断でき、流体通流遮断機構の設置による圧力損失の発生を抑制しながら、流体通流遮断機構の信頼性をより向上できる。
さらに、熱ヒューズ部は、流路を通流する流体に対する耐性を有する材料で形成された被覆層で被覆されている構成とすれば、流路を通流する流体の種類による熱ヒューズ部の膨潤や劣化を防ぐことができ、流体通流遮断機構の信頼性をさらに向上できる。また、被覆層は、フッ素系樹脂材料で形成されている構成とすれば、流体通流遮断機構の信頼性を一層向上できる。さらに、フィルタ部は、板状の部材に複数の貫通孔を形成したものである構成とすれば、フィルタ部による圧力損失の発生をより確実に抑制できる。
また、本発明の弁は、流体の流路と、この流体の流路を開閉するか、または、開口面積を変える弁体とを備えた弁であり、流体の流路に、上記のいずれかに記載の流体通流遮断機構を設置した構成とする。このような構成の弁とすれば、圧力損失の発生を抑制しながら、信頼性を向上できる流体通流遮断機構によって流体の通流を遮断できること、さらに、流体の通流が流体通流遮断機構によって遮断されている間に、この弁の弁体を閉じた状態とすることなどで、流体の漏洩などを確実に防止できることなどから、安全性を向上できる。
本発明によれば、流体通流遮断機構の設置による圧力損失の発生を抑制しながら、流体通流遮断機構の信頼性を向上できる。
以下、本発明を適用してなる流体通流遮断機構の一実施形態について図1乃至図7を参照して説明する。図1乃至図3は、本発明を適用してなる流体通流遮断機構の概略構成及び動作を模式的に示す断面図である。図4乃至図7は、本発明を適用してなる流体通流遮断機構を備えた弁の概略構成を示す断面図である。なお、本実施形態では、液化ガス、例えば液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)などを収容して貯蔵するための容器に連結され、気相の液化ガスといったガスが通流する配管や弁などの流路内に設置されている場合を一例として説明する。しかし、本発明の流体通流遮断機構は、気相の液化ガスといったガスに限らず、液相の液化ガスといった液体などの通流を遮断する場合にも適用できる。
本実施形態の流体通流遮断機構1は、図1に示すように、液化ガス、例えば液化石油ガス(LPG)や液化天然ガス(LNG)などを収容して貯蔵するための容器に連結され、ガスが通流する配管や弁などの流路3内に設置されている。流体通流遮断機構1は、温度の上昇により熱膨張し、円環状または円筒状に形成された熱ヒューズ部5、耐熱性を有する材料で形成され、複数の孔が形成された円盤状のフィルタ部7などを備えている。
熱ヒューズ部5は、天然樹脂や合成樹脂などの樹脂に熱膨張作用を有する成分を配合し、要求する温度で膨張する樹脂材料で形成したものである。例えば、ゴムに熱膨張黒鉛を配合した樹脂材料で形成されている。熱膨張黒鉛は、炭素を主成分とする鱗片状黒鉛に層間化合物処理を施したものである。このため、ゴムに熱膨張黒鉛を配合した樹脂材料の場合、所定の温度以上の熱を受けると、層間化合物が膨張して鱗片状黒鉛を押し広げることで、熱ヒューズ部5を熱膨張させることができる。本実施形態の熱ヒューズ部5は、火災などによる異常な加熱で、例えば160℃から膨張が始まり、200℃から240℃といった温度に上昇すると10倍から50倍程度膨張する。
さらに、本実施形態の熱ヒューズ部5では、樹脂材料で熱ヒューズ部5を形成する際、火災などによる異常な加熱でも影響を受けにくいような耐熱性を有する材料で形成した板材、例えば金属板などを細かく裁断することなどで形成した複数の板状の閉止片を練り込むことで、複数の閉止片9を含んだ状態となっている。本実施形態では、閉止片9として、金属欠片を練り込んでおり、また、熱ヒューズ部5の大きさ、フィルタ部7の孔の大きさなどに応じ適宜の厚みや大きさのものを用いている。また、本実施形態の熱ヒューズ部5は、ゴムに熱膨張黒鉛を配合した樹脂材料で形成しているため、流路3を通流するガス、ここではLPGなどと接触することで膨潤するなどの影響が生じる場合がある。そこで、本実施形態の熱ヒューズ部5は、流路3を通流するLPGなどの影響を受けないように、LPGなどのガスに対する耐性を有する材料、例えばフッ素系コーティング材により被覆層11を形成することで保護されている。
フィルタ部7は、火災などによる異常な加熱でも影響を受けにくいような耐熱性を有する材料で形成されており複数の貫通孔7aを有している。本実施形態では、このようなフィルタ部7を金属メッシュで形成している。
このような本実施形態の流体通流遮断機構1は、円環状または円筒状の熱ヒューズ部5の外径と、円盤状のフィルタ部7の直径とは同じ大きさで、ガスの流路3の内径よりも大きく形成されている。また、熱ヒューズ部5の穴の内径は、流路3の内径とほぼ同じ大きさで形成されている。そして、流体通流遮断機構1を設置する流路3の内面部分には、他の部分よりも径が大きく、熱ヒューズ部5の外径及びフィルタ部7の直径と同じ径になるように形成された溝13が設けられており、流体通流遮断機構1の熱ヒューズ部5及びフィルタ部7は、この溝13に嵌め込まれている。このとき、流路3内のガスの流れに対して下流側の熱ヒューズ部5の端面を、フィルタ部7が塞ぐ状態で設置されている。
このような構成の流体通流遮断機構1の動作や本発明の特徴部などについて説明する。本実施形態の流体通流遮断機構1では、通常、流路3内を通流するガスGは、図1に実線の矢印で示すように、熱ヒューズ部5の穴からフィルタ部7の複数の貫通孔7aを通って行く。したがって、流体通流遮断機構1の熱ヒューズ部5では、流路3の内面に沿って設けられた環状または筒状の熱ヒューズ部5の穴をガスGが通流するため、圧力損失が生じ難く、特に、本実施形態では、熱ヒューズ部5の穴の内径は、流路3の内径と同じ径となっているため、圧力損失はほとんど生じない。また、流体通流遮断機構1のフィルタ部7は、金属メッシュなどで形成したものであるため、フィルタ部7でも、問題となるような圧力損失を生じ難くできる。
流体通流遮断機構1は、もし、火災などによる加熱で温度が上昇し、例えば160℃以上といったような異常な加熱状態になると、図2に示すように、熱ヒューズ部5が熱膨張し始める。このとき、熱ヒューズ部5は、溝13の内面の周方向に沿って環状に設置されているため、溝13の内面によって外側への膨張が制限される。このため、熱ヒューズ部5は、流路3内側つまり熱ヒューズ部5の穴側に向かって膨張する。これにより、熱ヒューズ部5が流路3の中心方向に向かって張り出した状態となってくる。そして、この熱ヒューズ部5の流路3の膨張して張り出してきた部分が、ガスGの流れによってフィルタ部7に押しつけられた状態となると、この熱ヒューズ部5の膨張した部分が押しつけられたフィルタ部7の部分は、貫通孔7aが閉塞された状態となる。
また、本実施形態の熱ヒューズ部5は、閉止片9を含んでいるため、閉止片9の熱ヒューズ部5中での位置によっては、熱ヒューズ部5の膨張に伴い、熱ヒューズ部5中から流路3に閉止片9が出てくる場合がある。流路3内に出た閉止片9は、流路3内のガスの流れによって、フィルタ部7に押しつけられた状態となり、フィルタ部7の一部を閉塞する。
このように、異常な加熱によって熱ヒューズ部5が膨張することにより、フィルタ部7は、図2に示すように、膨張した熱フューズ部5や閉止片9によって次第に閉塞された状態となり、ガスGの通流できる面積が減少して行く。このため、図2の破線で示した矢印のように、フィルタ部7の閉塞されていない一部分からしかガスが流れなくなる。したがって、もし、熱ヒューズ部5の膨張した部分が中央で接触するのが妨げられるような高い圧力でガスGが通流していたとしても、異常な加熱によって熱ヒューズ部5が膨張すると、閉止片9などによって流量が減少する。
さらに、熱ヒューズ部5は膨張を続け、やがて、図3に示すように、膨張した熱ヒューズ部5が、熱ヒューズ部5の穴の中心部分で接触しあった状態となり、熱ヒューズ部5の穴つまり流路3は完全に閉塞された状態となり、ガスの通流を遮断できる。
ところで、LPGなどを収容した容器内の圧力やLPGなどの供給圧力など、つまり、ガスの流路内の圧力が、例えば約1000kPa以上といったような高圧である場合、従来の流体通流遮断機構のように、例えば約3kPaといった低圧条件を前提としている流体通流遮断機構では、ガスが通流している場合、流路のガスの通流を遮断できない場合がある。また、高圧でもガスの通流を遮断できる構造の従来の流体通流遮断機構では、この流体通流遮断機構の設置によって圧力損失の問題が生じる場合がある。
これに対して、本実施形態の流体通流遮断機構1では、熱ヒューズ部5が環状または筒状であるため、熱ヒューズ部5の穴の内径を、問題になるような圧力損失を生じ難い大きさにすることができる。また、フィルタ部7の複数の貫通孔7aの数や幅または径を変えることで、フィルタ部7も問題になるような圧力損失を生じ難くできる。そして、火災などの発生などにより異常な加熱が生じた場合、熱ヒューズ部5は、流路3に形成された溝13の内面の周方向に沿って設けられているため、外側に向かって膨張することができず、熱ヒューズ部5の穴の中心部分に向かって穴を狭めるように膨張する。
したがって、異常な加熱が生じた場合、熱ヒューズ部5が膨張し、膨張した熱ヒューズ部5同士が熱ヒューズ部5の穴の中心部分で接触して穴を閉塞することで、流路3が閉塞される。このとき、高い圧力でガスGが通流している状態であっても、フィルタ部7が、ガスGの流れによって膨張した熱ヒューズ部5が流されるのを抑制し、圧力に関係なく異常な加熱が生じたときにガスGを遮断できる。したがって、流体通流遮断機構の設置による圧力損失の発生を抑制しながら、流体通流遮断機構の信頼性を向上できる。
さらに、高圧でガスGが通流している場合、フィルタ部7の貫通孔7aの径や圧力などの条件によっては、膨張した熱ヒューズ部5がガスGの流れに対して下流側に流されるため、膨張した熱ヒューズ部5が、熱ヒューズ部5の穴の中心部分で接触できず、流路3を閉塞できない場合もある。しかし、本実施形態の流体通流遮断機構1では、熱ヒューズ部5が複数の閉止片9を含んでいるため、熱ヒューズ部5の膨張により、熱ヒューズ部5から出た複数の閉止片9が、ガスGの流れによってフィルタ部7に引っかかる。
これにより、膨張した熱ヒューズ部5で流路3が狭くなるとともに、フィルタ部7が部分的に閉止片9で閉塞された状態となり、ガスの流量がより減少する。このため、圧力などの条件で、ガスGの流れが、膨張した熱ヒューズ部5の、熱ヒューズ部5の穴の中心部分での接触を妨げ難くなり、熱ヒューズ部5がガスGの流れの影響で流路3を閉塞できなくなるのをより確実に抑制できる。したがって、ガスの圧力に関係なく異常な加熱が生じたときにガスをより確実に遮断でき、流体通流遮断機構の設置による圧力損失の発生を抑制しながら、流体通流遮断機構の信頼性をより向上できる。
さらに、本実施形態の流体通流遮断機構1では、熱ヒューズ部5は、流路3を通流するガスG、例えばLPGなどに対する耐性を有する材料で形成された被覆層11で被覆されている。このため、流路3を通流するガスGの種類による熱ヒューズ部5の膨潤や劣化を防ぐことができ、流体通流遮断機構の信頼性をさらに向上できる。加えて、本実施形態では被覆層11は、フッ素系樹脂材料で形成されている。このため、流体通流遮断機構の信頼性を一層向上できる。
加えて、本実施形態の流体通流遮断機構1では、熱膨張性を有する樹脂で形成した環状または筒状の熱ヒューズ部5と、金属メッシュなど、耐熱性を有し、複数の貫通孔7aが形成されたフィルタ部7とを設置するだけであり、従来の球状や環状の弁体を用いた流体通流遮断機構に比べコストを低減できる。
ここで、このような本実施形態の流体通流遮断機構1を設置した弁の一例を、LPGを収容する容器としてバルク貯槽を用いた液化ガス供給装置に設けられた弁を例として説明する。ガス供給装置のバルク貯槽には、バルク貯槽内の液を取り出すための配管が連結される液取り出し弁、バルク貯槽内の気相のLPGを、このガスを利用する機器や設備類に導き供給する圧力調整器や配管が連結されるガス取り出し弁、バルク貯槽内に液相のLPGを充填、補給するための充填ホースなどの管路に取り付けられ、バルク貯槽に設けられた液取り入れ弁にこの充填ホースなどの管路を連結するための液取り入れ弁用カップリング、そして、バルク貯槽内に液相のLPGを充填、補給する際、LPGの補給元のタンクとの間で均圧化を行うための均圧弁などの弁が設けられられている。
液取り出し弁15では、図4に示すように、図示していない液を取り出すための配管が連結される配管連結部15a、ハンドル15bに連動する弁体15cなどよりも、液取り出し弁15内の流路15d内の液の流れに対して上流側に、流体通流遮断機構1が設置されている。図4に示した例では、流体通流遮断機構1は、図示してないバルク貯槽に設けられた元弁に取り付けるためのねじが外周面に切られているバルク貯槽取り付け部15eに設置されている。
ガス取り出し弁17では、図5に示すように、図示していないガスを供給するための圧力調整器や配管などが連結される配管連結部17a、ハンドル17bに連動する弁体17cなどよりも、ガス取り出し弁17内の流路17d内のガスの流れに対して上流側に、流体通流遮断機構1が設置されている。図5に示した例では、流体通流遮断機構1は、図示してないバルク貯槽に設けられた元弁に取り付けるためのねじが外周面に切られているバルク貯槽取り付け部17eと配管連結部17aが突設された部分との間の部分に設置されている。
液取り入れ弁用カップリング19では、図6に示すように、図示してない充填ホースの端部に取り付けられたメスカップリングが接続されるカップリング連結部19aに設けられた、図示してないメスカップリングが接続されたときに開く弁体19bなどよりも、液取り入れ弁用カップリング19内の流路19c内のガスの流れに対して上流側に、流体通流遮断機構1が設置されている。液取り入れ弁用カップリング19は、図示していないバルク貯槽に取り付けられた液取り入れ弁に、液取り入れ弁連結部19dで連結され、図示していない液取り入れ弁が開かれたときに、図示していない液取り入れ弁内と液取り入れ弁用カップリング19内の流路19cとが連通状態となる。
通常、液取り入れ弁用カップリング19が液封状態、つまり、充填時に液取り入れ弁用カップリング19内の流路19c内に残った液相のLPGが温度上昇により圧力が上昇する状態となるのを防ぐため、図示してない液取り入れ弁は、開かれた状態となっている。したがって、図6に示した例では、異常が発生したときにガスの漏洩を防ぐため、流体通流遮断機構1は、カップリング連結部19aに設けられた弁体19bよりガスの流れの上流側、ここでは図示してない液取り入れ弁に連結するためのねじが外周面に切られている液取り入れ弁連結部19dに設置されている。
均圧弁21では、図7に示すように、図示していない均圧化用の配管となる均圧ホースの端部に設けられたメスカップリングが接続されるカップリング23が連結されている配管連結部21aや、ハンドル21bに連動する弁体21cなどよりも、均圧弁21内の流路21d内のガスの流れに対して上流側に、流体通流遮断機構1が設置されている。図7に示した例では、流体通流遮断機構1は、図示してないバルク貯槽に設けられた元弁に取り付けるためのねじが外周面に切られているバルク貯槽取り付け部21eに設置されている。
なお、これらの液取り出し弁15、ガス取り出し弁17、図示していない液取り入れ弁、均圧弁21などのバルク貯槽に取り付けられる弁は、図示していないバルク貯槽に設けられたソケットやネックリングに接続された連結弁つまり元弁に取り付けられる。連結弁は、耐熱性が他の材料に比べて高い黄銅やステンレスなどの金属部品で構成されているため、流体通流遮断機構1は、例示した各弁15、17、19、21のように、各弁の弁体よりも上流側の部分つまり連結弁との接続側の部分に設けることが望ましい。また、連結弁を介さずに接続される弁の場合でも、流体通流遮断機構1は、各弁の弁体よりも上流側の部分、つまり、流体の入り口側の部分に設けることが望ましい。
このように本発明を適用してなる液取り出し弁15、ガス取り出し弁17、液取り入れ弁用カップリング19、均圧弁21などの弁では、流体通流遮断機構1を設置した構成となっている。すなわち、圧力損失の発生を抑制しながら、信頼性を向上できる流体通流遮断機構1によってガスの通流を遮断でき、また、ガスの通流が流体通流遮断機構1によって遮断されている間に各弁の弁体や、連結弁の弁体などを閉じた状態とすることで、ガス漏れなどを確実に防止できる。したがって、ガス供給装置などの安全性を向上できる。
加えて、液取り出し弁15、ガス取り出し弁17、液取り入れ弁用カップリング19、均圧弁21などの弁は、液化ガスなどを収容した容器である図示していないバルク貯槽に連結弁を介して取り付けられている。したがって、火災などの異常が発生した後、連結弁を閉じて液取り出し弁15、ガス取り出し弁17、液取り入れ弁用カップリング19、均圧弁21などの弁を交換することで、焼損した弁などを交換する際にバルク貯槽を空にして、弁の交換後、液化ガスを充填し直すといった煩雑な作業が必要なくなる。
また、本発明の流体通流遮断機構は、本実施形態の構成に限らず、環状または筒状の熱ヒューズ部と、熱ヒューズ部の下流側に設けられたフィルタ部を備えていれば、様々な構成にできる。さらに、本発明は、本実施形態で例示した流体の流路や弁に限らず、低圧用や高圧用の様々な流体の流路や弁に適用することができる。
本発明を適用してなる流体通流遮断機構の概略構成及び動作を模式的に示す断面図であり、通常の状態を示す図である。 本発明を適用してなる流体通流遮断機構の概略構成及び動作を模式的に示す断面図であり、異常な加熱により熱ヒューズ部が膨張している状態を示す図である。 本発明を適用してなる流体通流遮断機構の概略構成及び動作を模式的に示す断面図であり、異常な加熱により熱ヒューズ部が膨張し流路が閉塞された状態を示す図である。 本発明を適用してなる流体通流遮断機構を備えた液取りだし弁の概略構成を示す断面図である。 本発明を適用してなる流体通流遮断機構を備えたガス取りだし弁の概略構成を示す断面図である。 本発明を適用してなる流体通流遮断機構を備えた液取り入れ弁用カップリングの概略構成を示す断面図である。 本発明を適用してなる流体通流遮断機構を備えた均圧弁の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 流体通流遮断機構
3 流路
5 熱ヒューズ部
7 フィルタ部
7a 貫通孔
9 閉止片
11 被覆層
13 溝

Claims (6)

  1. 流体の流路の内面の周方向に沿って設けられた環状または筒状の熱ヒューズ部と、該熱ヒューズ部の流体の流れに対して下流側に設けられたフィルタ部とを備え、前記熱ヒューズ部は、加熱によって膨張する材料で形成され、前記フィルタ部は、耐熱性を有し、流体が通流可能な複数の孔を有する部材で形成されている流体通流遮断機構。
  2. 前記熱ヒューズ部は、耐熱性を有する部材からなる複数の閉止片を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の流体通流遮断機構。
  3. 前記熱ヒューズ部は、流路を通流する流体に対する耐性を有する材料で形成された被覆層で被覆されていることを特徴とする請求項1または2に記載の流体通流遮断機構。
  4. 前記被覆層は、フッ素系のコーティング材で形成されていることを特徴とする請求項3に記載の流体通流遮断機構。
  5. 前記フィルタ部は、板状の部材に複数の貫通孔を形成したものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の流体通流遮断機構。
  6. 流体の流路と、該流体の流路を開閉するか、または、開口面積を変える弁体とを備えた弁であり、前記流体の流路に、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の流体通流遮断機構を設置したことを特徴とする弁。
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