JP2007146302A - 無電解金めっき液及び無電解金めっき方法 - Google Patents
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本発明の無電解金めっき液に使用可能な金塩としては、シアン系金塩及び非シアン系金塩が挙げられる。シアン系金塩としては、シアン化第一金カリウム及びやシアン化第二金カリウムが例示でき、非シアン系金塩としては、塩化金酸塩、亜硫酸金塩、チオ硫酸金塩、チオリンゴ酸金塩が例示可能である。金塩は1種のみ用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の無電解金めっき液において用いる還元剤は、下記一般式(I)で表される化合物(以下「化合物I」という。)である。
本発明においては、上述した金塩と還元剤との組み合わせに重金属塩を添加したことが大きな特徴である。重金属塩を添加することにより、pH6〜8程度の中性領域において液温60〜80℃程度の低温でも、実用上充分な金の析出速度(0.2μm/時以上)が可能になる。すなわち、重金属塩は析出速度促進剤として機能する。また、従来技術では不可能であった優れためっき液安定性も得られるようになる。
本発明の無電解金めっき液には、錯化剤を含有させることが好ましく、当該成分を含有せしめることにより、金イオン(Au+)が安定的に錯体化されて、Au+の不均化反応(3Au+=Au3++2Au)の発生を低下させ、液が安定に保たれるという効果が得られる。錯化剤は、1種のみを用いてもよく2種類以上を組み合わせて用いてもよく、好適な錯化剤としては、シアン系錯化剤及び/又は非シアン系錯化剤が挙げられる。
本発明の無電解金めっき液には、pH緩衝剤を含有させることが好ましく、当該成分を含有せしめることにより、析出速度を所望の値に調整することができ、pH等を一定に保つこともできる。pH緩衝剤は、1種のみを用いてもよく2種類以上を組み合わせて用いてもよい。好適なpH緩衝剤としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、硼酸塩、クエン酸塩、硫酸塩等が挙げられ、これらの中では、硼酸塩及び/又は硫酸塩が特に好ましい。
本発明の無電解金めっき液には、金属イオン隠蔽剤を含有させることが好ましく、当該成分を含有せしめることにより、以下の効果が得られる。すなわち、作業中にめっき装置の錆や金属破片等の持込み等による不純物の混入や、被めっき物の付きまわり不足による下地金属のめっき液中への混入などによって、銅、ニッケル、鉄などの不純物イオンが混入し、めっき液の異常反応が進行して、めっき液の分解が発生した場合に、このような異常反応を抑制することが可能になる。
本発明の無電解金めっき液のpHは5〜10であることが好ましい。無電解金めっき液のpHが5未満であると、めっき液の金錯化剤である亜硫酸塩や、チオ硫酸塩が分解し、毒性の亜硫酸ガスが発生するおそれがある。また、pHが10を超えると、めっき液の安定性が低下する傾向にある。無電解金めっき液のpHは、6〜8がより好ましく、7〜8が更に好ましい。
次に、本発明の無電解金めっき方法について説明する。本発明の無電解金めっき方法は、上述した本発明の無電解金めっき液中に被めっき体を浸漬して該被めっき体表面に金被膜を形成させることを特徴とするものである。
めっき試験用サンプルには3cm×3cm×0.3mmの圧延銅板を使用し、表面の錆や有機物等を除去するために、酸性脱脂であるZ−200(ワールドメタル株式会社製、商品名)に45℃で3分間処理した。更に、余分な界面活性剤を除去するために湯洗(45℃、純水)を1分間実施した。その後、水洗処理を1分間行った。更に、表面の形状を均一化するために、過硫酸アンモニウム溶液(120g/L)に室温で3分間浸漬処理するソフトエッチング処理を行った。その後、水洗処理を1分間行った。次いで、表面の酸化銅を除去するために硫酸(10%)に室温で1分間浸漬処理を行い、その後、水洗処理を1分間行った後、置換パラジウムめっきであるSA−100(日立化成工業株式会社製、商品名)に室温で5分間浸漬処理を行った。その後、水洗処理を1分間行った。
(金めっき液安定性評価用実験槽の洗浄方法)
金めっき液安定性は、3条件に分類して評価した。まず(1)上記めっき槽を使用して、めっき前に液温度を65℃に設定して1時間放置した時の金めっき液の安定性を評価した。次に(2)昇温後0.36dm2/Lのめっき負荷で1時間(65℃)めっき処理した。次いで(3)そのめっき液を自然冷却し、室温で金めっき液を1日放置し、異常析出物がめっき槽の底面を覆う面積の割合(槽内異常析出発生面積(%))、すなわち異常析出成分(%)でめっき液安定性を評価した。なお、評価基準は表1に示す通りである。
めっき外観、めっき付き回り不良については、電気金めっき皮膜(0.5μm相当)に近い外観を標準とした。また、めっき付き回り性につては、めっき端部を顕微鏡(20〜50倍相当)で目視観察して評価した。
(実施例1〜4)
表2に示す組成になるように実施例1〜4の無電解金めっき液を作製し、上述した評価方法に基づいて評価を行った。なお、実施例1〜4は、還元剤であるヒドロキノン濃度を3g/Lに一定にして実験を行った。また、析出速度促進剤である重金属塩として硝酸タリウムとして用い、実施例1〜4の無電解金めっき液におけるTl(タリウム)イオンは、それぞれ1、3、5、10ppmとなるようにした。
表3に示す組成になるように実施例5〜8の無電解金めっき液を作製し、上述した評価方法に基づいて評価を行った。実施例5〜8は、還元剤であるヒドロキノン濃度を更に多い5g/Lに一定にして実験を行った。また、析出速度促進剤である重金属塩として硝酸タリウムとして用い、実施例5〜8の無電解金めっき液におけるTl(タリウム)イオンは、それぞれ1、3、5、10ppmなるようにした。
表4に示す組成になるように実施例9〜12の無電解金めっき液を作製し、上述した評価方法に基づいて評価を行った。金めっき液組成は、実施例5〜8と同様に、還元剤であるヒドロキノンを5g/L、pHを液安定性の良い7.5で、析出速度促進剤としてタリウムイオンを1、3、5、10ppmの条件で、めっき温度を80℃で実験を行った。
表5に示す組成になるように比較例1〜4の無電解金めっき液を作製し、上述した評価方法に基づいて評価を行った。比較例1、2、3及び4にはそれぞれ、還元剤としてヒドロキノンを0、1、3及び5g/L添加して金めっきを行った。
表6に示す組成になるように比較例5〜8の無電解金めっき液を作製し、上述した評価方法に基づいて評価を行った。析出速度、皮膜外観、めっき付き回り不良及び金めっき液安定性について表6にまとめて示すが、金めっき液のpHを1NのNaOHを使用して、それぞれ8、9、10と変化させると、pH9の条件で析出速度が著しく増加し、約0.8μm/時を示した。しかし、pH9と10の条件では、めっき液が非常に不安定で昇温中に、めっき槽内で異常析出が発生して通常に使用することが困難な結果となった。またpH8.0の条件(比較例5)でも、めっき後1日経過すると、めっき槽内の一部に異常析出が発生する結果となった。
Claims (14)
- 錯化剤を更に含むことを特徴とする請求項1記載の無電解金めっき液。
- pH緩衝剤を更に含むことを特徴とする請求項1又は2記載の無電解金めっき液。
- 金属イオン隠蔽剤を更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の無電解金めっき液。
- 前記重金属塩が、タリウム塩、鉛塩、砒素塩、アンチモン塩、テルル塩及びビスマス塩からなる群より選ばれる少なくとも1つの重金属塩であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の無電解金めっき液。
- 前記重金属塩が、タリウム塩であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の無電解金めっき液。
- 前記重金属塩が、重金属無機化合物塩又は重金属有機錯体塩であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の無電解金めっき液。
- 前記重金属塩に由来する重金属が1〜100ppmとなるように前記重金属塩を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の無電解金めっき液。
- pHが、5〜10であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の無電解金めっき液。
- pH6〜8、液温60〜80℃における金の析出速度が0.2〜1.0μm/時であり、
0.36dm2/Lのめっき負荷で65℃において1時間めっきを行った後に室温で1日放置したときの異常析出成分が0%であることを特徴とする無電解金めっき液。 - 無電解金めっき液中に被めっき体を浸漬して該被めっき体表面に金被膜を形成させる無電解金めっき方法において、
前記無電解金めっき液は、請求項1〜11のいずれか一項に記載の無電解金めっき液であることを特徴とする無電解金めっき方法。 - 前記無電解金めっき液のpHが6〜8であることを特徴とする請求項12記載の無電解金めっき方法。
- 前記金被膜の形成を、液温60〜80℃の前記無電解めっき液で行うことを特徴とする請求項12又は13記載の無電解金めっき方法。
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