JP2007145977A - 水性コーティング液及び機能性皮膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】 抗菌・抗ウィルス・防かび性等の微生物繁殖防止機能、適切な汚れ防止機能と更には撥水性をも有する水性コーティング液およびそれから得られる機能性皮膜を提供する。
【解決手段】 アパタイト結晶構造中の金属の一部が光触媒作用を有する金属によって置換された金属修飾アパタイト粒子と、水性エマルジョン樹脂を必須成分として含有することを特徴とする水性コーティング液、および、該水性コーティング液を塗布して得られることを特徴とする機能性皮膜。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塗布により優れた抗菌・抗ウィルス・防かび性、防汚性、撥水性等の機能性を示す水性コーティング液とそれから得られる機能性皮膜に関する。
従来から、各種の機能を有するコーティング液を塗布することで、塗装面に、抗菌性、抗ウィルス性、防汚性、撥水性などの機能を付与することが行われてきた。例えば、抗菌性・防かび性を有する被覆物の例としては、可撓性を有する基材の表面に、ガラス転移温度が−30〜−50℃の有機物のエマルジョンと抗菌・防かび剤を含む混合物の乾燥物が被覆されてなる抗菌防かびシート(例えば、特許文献1参照)があるが、抗菌・防かび剤の塗膜表面への露出が十分でなく、抗菌防かび効果が不十分である。撥水性機能として、一般的な撥水処理は衣料品や車のガラス、各種塗装面等に対して利用されているが、多くの撥水性表面はシリコンやフッ素等の撥水剤で表面を処理することにより得られており、水との接触角が100〜110°程度である。
一方、低エネルギー表面に適当な構造を持たせることにより、接触角が150°以上もの極めて高い撥水性(超撥水性)を備える表面が得られることが知られており、このような超撥水性表面の作製方法については、これまでいくつかの方法が開示されている。例えばPTFE粉末、フッ素系バインダー及びフッ素オイルを溶剤で混合し、これに酸化チタンを0.5%分添加したサスペンションをスプレー塗布することにより高度な撥水性を有する膜が生成しアンテナ等への着雪防止に効果があることが知られている(例えば特許文献2参照)。しかし、この膜は150°以上の接触角が得られるものの、PTFEでは微細な粒子が得られないために、表面での光の散乱が多く、透明ではない。
この他にも様々な撥水膜の作製方法が開示・報告されており、例えばフッ化グラファイトをニッケルとともにメッキする方法(例えば、非特許文献1参照)、撥水性突起物をPTFEで形成する方法(例えば、非特許文献2参照)が知られているが、これらはいずれも散乱が生じない程度に表面粗さを下げることが困難であるため、超撥水性ではあるものの、透明膜ではない。
超撥水性と透明性を兼ね備えた膜として、例えば、ゾルゲル法を応用しアルミニウムアルコキシドの加水分解によりできたガンマアルミナ膜を熱水中で処理することにより、スポンジ状のベーマイトを表面に析出させてこれに撥水処理を行うことで150°以上の接触角をもつ透明な膜を得る方法(例えば、非特許文献3参照)、フッ素系の原料を用いたCVDにより透明性の高い撥水性膜の作製(例えば、非特許文献4参照)等が提案されている。
透明性と超撥水性を兼ね備えた膜及びその製造方法としては、表面に撥水処理がなされた微小な凸凹層を表層に備える超撥水性透明膜であって、前記微小な凸凹層の平均粗さRaが100nm以下であり、平均孔径が200nm以下である超撥水性透明膜およびその製造方法(例えば、特許文献3参照)が提案されている。しかしながら、透明膜を形成するために一次粒子径100nm以下の微粒子と、室温から700℃までの間の温度で分解、燃焼又は昇華等で除去される特性を有する200nm以下の微粒子とが溶剤に分散したエマルションからなる塗布剤を用いて塗布し、その後昇温熱処理を行う必要があり、さらに撥水剤の併用が必須である。
防汚性部材および防汚性コーティング組成物として、基材と該基材上に設けられた、光触媒性酸化物と、シリコーン樹脂またはシリカと、撥水性フッ素樹脂とを含有してなる表面層とを有してなる部材であって、前記シリコーン樹脂またはシリカと撥水性フッ素樹脂とが該表面層の最表面に微視的に分散しかつ露出して存在してなる部材(例えば、特許文献4参照)があるが、明細書記載の光触媒性酸化物は親水性が強く十分な撥水性を得ることが困難である。
優れた水滴除去性を有する高撥水性コーティング材料およびそれから得られた撥水性コーティング膜としては、(a)分子内に少なくとも1種のフルオロアルキル基を有する重合性化合物を、単独で、または(a)前記重合性化合物と(b)分子内にフッ素原子を有しない重合性化合物を含む重合性混合物を重合させてなる(共)重合体を含む撥水性コーティング材料であって、該撥水性コーティング材料を用いて形成された塗膜表面における30mgの水滴の転落加速度が傾斜角35°において1.0m/s以上である撥水性コーティング材料が提案されている(例えば、特許文献5参照)が抗菌性を有していない。
超撥水性と抗菌性を同時に示すものとしては、撥水ポリマーの有機溶剤溶液に光触媒作用を有する金属酸化物がアパタイト結晶構造中にイオン交換によって形成された金属修飾アパタイトを分散した塗布液を用いて塗布を行い、超撥水被膜を形成する方法が知られている(例えば、非特許文献5参照)が、有機溶剤の使用が必要で、かつ耐久性の点で問題を有していた。
特開2003−277202号公報 特開平10−88061号公報 特開2001−152139号公報 特再平09−045502号公報 特開2004−244470号公報 工業材料vol.44, No.8, 30-37(1996) 塗装と塗料、No.571, 37-41(1998) Journal of American Ceramic Society,80[12]3213-16(1997) Journal of Materials Science, 32,4253-59(1997) 2004年第11回光触媒シンポジウム予稿集
本発明は前記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、抗菌・抗ウィルス・防かび性等の微生物繁殖防止機能、適切な汚れ防止機能と、更には撥水性をも有する水性コーティング液およびそれから得られる機能性皮膜を提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明者が鋭意研究を重ねた結果、アパタイト結晶構造中の金属の一部が光触媒作用を有する金属によって置換された金属修飾アパタイト粒子と、水性エマルジョン樹脂を必須成分として含有する水性コーティング液が優れた抗菌・抗ウィルス・防かび性等の微生物繁殖防止機能を有すること見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のものを提供する。
(1)アパタイト結晶構造中の金属の一部が光触媒作用を有する金属によって置換された金属修飾アパタイト粒子と、水性エマルジョン樹脂を必須成分として含有する水性コーティング液、
(2)アパタイトがカルシウムヒドロキシアパタイトである前記(1)の水性コーティング液、
(3)光触媒作用を有する金属がチタン酸化物のチタンである前記(1)又は(2)の水性コーティング液、
(4)金属修飾アパタイトの少なくとも一部がパーフルオロアルキルシラン化合物で被覆された前記(1)〜(3)の何れかの水性コーティング液、
(5)水性エマルジョン樹脂が、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、アクリル(スチレン)樹脂、(エチレン)酢酸ビニル樹脂、またはそれらの共重合体や複合体から選ばれたものである前記(1)〜(4)の何れかの水性コーティング液、
(6)水性エマルジョン樹脂の最低造膜温度が0〜60℃である前記(1)〜(5)の何れかの水性コーティング液、
(7)水性エマルジョン樹脂の最低造膜温度が0〜60℃で、かつガラス転移温度が0℃以上である前記(1)〜(6)の何れかの水性コーティング液、
(8)アパタイト結晶構造中の金属の一部が光触媒作用を有する金属によって置換された金属修飾アパタイト粒子と、水性エマルジョン樹脂を必須成分として含有する前記(1)〜(7)の何れかの水性コーティング液を塗布して得られる機能性皮膜。
本発明によれば、優れた抗菌・抗ウィルス・防かび性等の微生物繁殖防止機能、または適切な汚れ防止機能、更には優れた撥水性を有することが可能な機能性皮膜を容易に作製することができる。特に繊維・紙などの多孔質の基体に、抗菌・抗ウィルス・防かび性等の繁殖防止機能、または適切な汚れ防止機能、更には優れた撥水性を有することが可能な機能性皮膜を容易に作製することができる。
以下、本発明の理解を容易にするために、本発明の実施の形態について具体的かつ詳細に説明する。本発明の水性コーティング液は、アパタイト結晶構造中の金属の一部が光触媒作用を有する金属によって置換された金属修飾アパタイト粒子と、水性エマルジョン樹脂を必須成分として含有する。本発明の水性コーティング液に用いる金属修飾アパタイト粒子は、公知の技術によって容易に得ることが可能であり、特にカルシウムヒドロキシアパタイトのカルシウムの一部がチタン酸化物由来のチタンによって置換されたものは優れた光触媒作用を有することが知られている。
金属修飾アパタイト粒子の調製方法は、具体的には以下の方法が知られている。
(Tiイオン交換カルシウムヒドロキシアパタイトの調製方法:)
1リットルの脱炭酸ガス処理をした純水を用意し、窒素雰囲気下、その純水に対して0.1モルの硝酸カルシウムと、異なる量の硫酸チタン溶液を混合し、撹拌する。次いで、得られた混合物に0.06モルの燐酸を添加し、さらに15モル/Lのアンモニア水を添加してpHを9.00となるように調整する。引き続いて、得られた懸濁液をテフロン(登録商標)瓶に移し、100℃で6時間にわたってエージングを行う。沈殿が生成した懸濁液をろ過し、分別した沈殿を5Lの純水で洗浄し、さらに70℃のドライオーブン中で12時間にわたって乾燥する。以上によりTiイオン交換されたカルシウムヒドロキシアパタイトが得られる。
なお、チタンで置換されたカルシウムヒドロキシアパタイトは太平化学産業(株)から商品として購入可能である。
酸化チタンのような従来から知られている光触媒が強力な光酸化分解力による有機材料の劣化や光誘起親水化現象を示すのに対して、前述の、チタンで置換されたカルシウムヒドロキシアパタイトは、樹脂を分解しにくく、光誘起親水化現象を示さない。一方で酸化チタンと同様の光触媒活性を有することから有機性汚染物質の分解による汚れ防止機能、加えて吸着性が高いことから優れた抗菌・抗ウィルス性・防かび等の微生物繁殖防止機能を示すことが知られている。更に、酸化チタンと異なり、チタンで置換されたカルシウムヒドロキシアパタイトの微生物繁殖防止機能は暗所でも発現することが知られている。
更に加えて優れた撥水性を得るために金属修飾アパタイトの少なくとも一部を撥水剤で被覆することが好ましい。撥水剤としては、フッ素やシリコーン系の撥水剤またはこれらの組み合わせを用いることが可能であるが、フッ素を含有したものが表面エネルギーを低下させる効果が大きいため好ましく、特に以下の長鎖フルオロアルキルシランが好ましい。
(3,3,3-Trifluropropyl)dimethylchlorosilane
(3,3,3-Trifluropropyl)methyldichlorosilane
(3,3,3-Trifluropropyl)trichlorosilane
(3,3,3-Trifluropropyl)trimethoxysilane
(Tridecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrooctyl)dimethylchlorosilane
(Tridecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrooctyl)methyldichlorosilane
(Tridecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrooctyl)trichlorosilane
(Tridecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrooctyl)triethoxysilane
(Tridecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrooctyl)trimethoxysilane
(Heptadecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrodecyl)dimethylchlorosilane
(Heptadecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrodecyl)methyldichlorosilane
(Heptadecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrodecyl)trichlorosilane
(Heptadecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrodecyl)triethoxysilane
(Heptadecafluoro-1,1,2,2-tetrahydrodecyl)trimethoxysilane
この他、パーフルオロアルキルカルボン酸系、パーフルオロアルキルスルホン酸系、パーフルオロアルキルリン酸系等の表面処理剤、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、PTFEに代表される各種フッ素系樹脂、フッ化グラファイト、フッ化ピッチ等も適用が可能である。撥水処理は微小な凹凸を有する下地層同様、湿式法が優れるが、原料によっては蒸着法やスパッタ法も可能である。
前述のアパタイトは粒子として使用するのが好ましく、粒径は0.01〜10μmの範囲が好適である。粒径を細かくするためには、前述のTiイオン交換カルシウムヒドロキシアパタイトの調製方法の場合には得られた乾燥物を公知の方法により乾式または湿式粉砕して微粒子化すればよい。なお、乾燥前のアパタイト前駆体を必要に応じて逆浸透装置や限外ろ過装置により必要に応じて脱塩濃縮を行ったり、そのまま用いて水性コーティング液として塗膜形成・乾燥によってアパタイトとすることも可能である。その場合、乾燥過程で生じる塗膜の白濁を防止するために、アルコール、エーテル、ポリエチレングリコール等の揮発調整剤を併用することが好ましい。
バインダー樹脂としては、従来知られている溶剤可溶型樹脂に、Tiイオン交換されたカルシウムヒドロキシアパタイトを分散した組成では十分な皮膜強度が得られず、有機溶剤を使用するため取扱や環境保護の点で好ましくないため、本発明では、水性エマルジョン樹脂を必須成分として用いることを特徴としている。
水性エマルジョン樹脂として好ましいものとしては、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、アクリル(スチレン)樹脂、(エチレン)酢酸ビニル樹脂から選ばれたものが挙げられる。水性エマルジョン樹脂の乾燥温度特性は基体に適応可能であれば特に制限されるものではないが、皮膜を容易に形成し、かつ優れた機能性を発現するためには、Tiイオン交換されたカルシウムヒドロキシアパタイトの皮膜表面への露出を効果的に行い皮膜表面に超微細な凹凸を形成することが好ましいことから、水性エマルジョン樹脂の最低造膜温度(MFT)が0〜60℃、さらに常温で乾燥させる場合は0〜50℃が好ましいが、最低造膜温度が高い場合には加熱強制乾燥を行っても良い。最低造膜温度が60℃を超えると基体への密着性が低下し、耐久性が低下する。0℃を下回るとコーティング時にアパタイト粒子のコーティング表面への露出が少なく、優れた機能性が得られにくい。
また、最低造膜温度とガラス転移温度(Tg)は一般的な傾向として相関関係にあり、最低造膜温度の低い水性エマルジョン樹脂は、コーティング表面構造、特にアパタイト粒子によるコーティング表面の微細な凹凸が温度に依存して消失し易くなり、結果として高温長期保管や外的な摩擦等の影響により、その優れた機能性が失われ易くなる。従って、最低造膜温度0〜60℃に加えて、ガラス転移温度が0℃以上であることがより好ましい。
本発明に用いられる好ましい水性エマルジョン樹脂としては、一般に市販されているものが使用可能であり、例えば、フッ素樹脂エマルジョンとしては、フルオネートFEM−520(MFT45℃)、フルオネートFEM−600(MFT30℃)、フルオネートFEM−610(MFT30℃)、アクリル−スチレン樹脂エマルジョンとしては、ボンコート3983(MFT25℃、Tg21℃)、ボンコート5410(MFT10℃、Tg8℃)、ボンコート5426(MFT5℃、Tg5℃)、ボンコート5450(MFT20℃、Tg12℃)、ボンコート5454(MFT2℃、Tg3℃)、ボンコート5462(MFT17〜23℃、Tg9℃)、ボンコート5495(MFT19℃、Tg12℃)、ボンコート8260(MFT20〜25℃、Tg26℃)、ボンコート9455(MFT38〜46℃、Tg29℃)、ボンコートCF8340(MFT27〜32℃、Tg20℃)、ボンコートCG−8030(MFT27〜33℃、Tg28℃)、ボンコートCG−8060(MFT18〜24℃、Tg19℃)、ボンコートCG−8070(MFT20〜26℃、Tg25℃)、ボンコートCG−8140(MFT18〜24℃、Tg19℃)、ボンコートCG−8150(MFT30〜35℃、Tg25℃)、ボンコートCG−8280(MFT30〜34℃、Tg27℃)、ボンコートCG−8290(MFT17〜24℃、Tg16℃)、ボンコートCG−8310(MFT18〜24℃、Tg15℃)、ボンコートEC−740(MFT18℃、Tg19℃)、ボンコートEC−747(MFT35℃、Tg30℃)、ボンコートEC−853(MFT32℃、Tg27℃)、ボンコートEC−863(MFT18℃、Tg19℃)、ボンコートEC−877(MFT33℃、Tg35℃)、ボンコートEC−880(MFT29℃、Tg26℃)、ボンコートEC−889(MFT29℃、Tg28℃)、ボンコートEC−905(MFT19℃、Tg19℃)、ボンコートNST−100(MFT18〜25℃、Tg17℃)、アクリル樹脂エマルジョンとしては、ボンコート3981(MFT18℃、Tg13℃)、ボンコート3990(MFT18℃、Tg9℃)、ボンコート40−418(MFT15℃、Tg18℃)、ボンコート9422(MFT40℃、Tg40℃)、ボンコートBC−280(MFT0〜3℃、Tg2℃)、ボンコートCF−6080(MFT21℃、Tg12℃)、ボンコートEC−818(MFT25℃、Tg18℃)、ボンコートEC−819(MFT18℃、Tg11℃)、ボンコートLE−1035(MFT30℃、Tg24℃)、ボンコートLE−1043(MFT35℃、Tg37℃)、ポリエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンとしては、ボンディック1050B−NS(MFT10〜30℃)、ボンディック1310NSA(MFT40〜60℃)、ボンディック1320NS(MFT40〜50℃)、ボンディック2210(MFT10〜30℃)、ボンディック2220(MFT40〜50℃)、ハイドランHW−950(MFT5〜10℃)、ポリエステル系ウレタン樹脂エマルジョンとしては、ハイドランAP−20(MFT16℃)、ハイドランAP−40(F)(MFT29℃)、ハイドランAPX−101H(MFT18℃)、ハイドランAPX−110(MFT13℃)、不飽和カルボン酸の不飽和ビニルとアクリル共重合樹脂エマルジョンとしては、ボンコートU−40(MFT16℃、Tg7℃)、酢ビ系樹脂エマルジョンとしては、ボンコート2310(MFT16℃、Tg30℃)、ボンコート2610S(MFT16℃、Tg30℃)、酢ビ−アクリル系樹脂エマルジョンとしては、ボンコート9124(MFT9℃、Tg13℃)、ボンコート9160(MFT9℃、13℃)、酢ビと不飽和カルボン酸の不飽和ビニル共重合樹脂エマルジョンとしては、ボンコート6620(MFT7℃、Tg25℃)、ボンコート6730(MFT23℃、Tg31℃)、ボンコート6938(MFT16℃、Tg18℃)、エチレン−酢ビ樹脂エマルジョンとしては、EV−15(MFT0℃)、ウレタン−アクリル複合樹脂エマルジョンとしては、ボンコートCG−5010(MFT18〜22℃、アクリルTg30℃)、ボンコートCG−5030(MFT10〜12℃、アクリルTg20℃)、ボンコートCG−5050(MFT15〜20℃、アクリルTg30℃)、ボンコートCG−5060(MFT30℃、アクリルTg40℃)、無機−有機複合樹脂エマルジョンとしては、ボンコートDV−759(MFT12℃、Tg11℃)、ボンコートDV−804(MFT15℃、Tg15℃)、ボンコートDV−961(MFT8〜13℃、Tg11℃)、シリコン−アクリル複合樹脂エマルジョンとしては、ボンコートSA−5080(MFT30〜35℃、Tg20℃)、ボンコートSA−5090(MFT40〜45℃、Tg25℃)、ボンコートSA−5100(MFT20〜25℃、Tg20℃)等を用いることができる。これらは、いずれも大日本インキ化学工業株式会社製である。但し、TgはモノマーのホモポリマーのTgと樹脂のモノマー比から求められた計算Tgである。好ましい水性エマルジョン樹脂は必ずしも前述のものに限られるものではない。これらの水性エマルジョン樹脂のうち、特に撥水性機能を必要とする場合においては、樹脂塗膜が単独で撥水性を示すものを必要に応じて選択すればよい。この時、水性エマルジョン化するために酸基を有する樹脂の少なくとも一部の酸基を塩基で中和する場合には、用いる塩基はアンモニア等の揮発性が好ましく、組み合わせる樹脂の酸価もなるべく小さくして、塗布乾燥後に撥水ポリマー皮膜となるようなものが好ましい。
前述の水性エマルジョン樹脂は単独使用でも優れた皮膜特性を示すが、架橋剤の使用により化学的、熱的あるいは機械的特性を更に向上させることが可能となる。架橋剤としてはメラミン水溶液等のアミノプラスト樹脂、水性のエポキシ化合物、アジリジン化合物あるいはイソシアネート架橋剤が好適である。
その他、必要に応じて、水、pH調整剤、防腐剤、水溶性有機溶剤、粘度調整剤、界面活性剤、導電付与剤等を適量加えて、固形分濃度、乾燥性や貯蔵安定性、粘度、pH、表面張力、皮膜電気抵抗値等の物性コントロールを行うことが可能である。
前述のアパタイトが撥水剤で少なくともその一部が被覆されたものは、アパタイト粒子とコーティング液に用いる分散媒との濡れが悪くなる傾向があることから、必要に応じてアルコール等の水溶性有機溶剤やフッ素系等の界面活性剤を併用することが出来る。
前述のアパタイトと水性エマルジョン樹脂の、水性コーティング液中での固形分濃度は塗膜厚等目的に応じて調整可能で特に限定はないが、好ましくは各々0.1〜20質量%である。アパタイトと水性エマルジョン樹脂の比率は、得られる皮膜の機能性と耐久性に影響があり、目的に応じて任意の範囲に設定すればよいが、固形分比率で1:10〜10:1の範囲が好ましい。
前述の各成分を、一般的な撹拌装置を用いて混合・撹拌することによって本発明の水性コーティング液が得られるが、必要に応じて粗粒を除去して用いてもよい。
塗布方法としては、浸せき、刷毛塗り、スプレイコート、スピンコート、ロールコート、ダイコート、グラビアコート等公知の方法によって塗布可能である。
以上、アパタイト結晶構造中の金属の一部が光触媒作用を有する金属によって置換された金属修飾アパタイト粒子と、水性エマルジョン樹脂を必須成分として含有する前述の(1)〜(3)の水性コーティング液を必要量塗布することにより、抗菌・抗ウィルス・防かび性等の微生物繁殖防止機能や汚れ防止機能や撥水性を有する優れた機能性皮膜を得ることが可能となる。更に前述の(4)の水性コーティング液を必要量塗布することにより、前述の諸機能に加えて更に優れた撥水性の向上も可能となる。使用中に撥水皮膜が損傷を受けた場合には、刷毛塗りやスプレイ塗装によって修復も可能である。
以下、本発明の実施例を示す。実施例中の「部」は質量部である。
(アパタイト粒子分散液調製例1)
市販の光触媒アパタイトPHOTOHAP PCAP−100(平均粒径3〜8μm、太平化学産業株式会社製)20部を(3,3,3-Trifluropropyl)trimethoxysilaneの5質量%メチルアルコール溶液80部に加えて混合・撹拌し、1mmのジルコニアビーズで横型ビーズミルを用いて分散を行い、粒子径0.1μmのアパタイト粒子分散液を得た。
(実施例1)
市販の光触媒アパタイトPHOTOHAP PCAP−100(平均粒径3〜8μm、太平化学産業株式会社製)2部とアクリル樹脂エマルジョン、ボンコートEC−818(MFT25℃、Tg18℃、NV50%、大日本インキ化学工業株式会社製)10部を水88部に分散し、塗布溶液とした。得られた塗布溶液を風呂の内壁タイルにスプレイ塗装した。得られたコーティング皮膜は、100日間放置してもカビの発生もなかった。
(実施例2)
市販の光触媒アパタイトPHOTOHAP PCAP−100(平均粒径3〜8μm、太平化学産業株式会社製)10部とウレタン樹脂エマルジョン、ボンディック1050B−NS(MFT10〜30℃、NV50%、大日本インキ化学工業株式会社製)20部、多官能イソシアネート架橋剤CR−60N(大日本インキ化学工業株式会社製)0.1部を水79.9部に分散し、塗布溶液とした。得られた塗布溶液を、市販のコート紙にスプレイ塗装し、80℃で加熱してコーティング皮膜を作製した。得られたコーティング皮膜は撥水性を示し、直射日光が当たる屋外に10日間放置しても撥水性の低下や紙表面のカビの発生は生じなかった。
(実施例3)
市販の光触媒アパタイトPHOTOHAP PCAP−100(平均粒径3〜8μm、太平化学産業株式会社製)2部とフッ素樹脂エマルジョン、フルオネートFEM−610(MFT30℃、NV45%、大日本インキ化学工業株式会社製)10部を水88部にディスパを用いて1000rpm30分間分散し、塗布溶液とした。得られた塗布溶液を木製の外壁にスプレイ塗装した。得られたコーティング皮膜は優れた撥水性を示し、300日間放置しても撥水性の低下は生じず、カビの発生もなかった。
(実施例4)
市販の光触媒アパタイトPHOTOHAP PCAP−100(平均粒径3〜8μm、太平化学産業株式会社製)1部と酢ビ−アクリル系樹脂エマルジョン、ボンコート9160(MFT9℃、Tg13℃、NV50%、大日本インキ化学工業株式会社製)10部を水89部に分散し、塗布溶液とした。得られた塗布溶液を、市販のポリ塩化ビニル製壁紙にローラー塗装し、コーティング皮膜を作製した。得られたコーティング皮膜は優れた撥水性を示し、屋内の蛍光灯下100日間放置でも、壁紙表面の汚れはなかった。
(実施例5)
アパタイト粒子分散液調製例1で得られた分散液(平均粒径0.1μm、NV20%)20部とウレタン樹脂エマルジョン、ハイドランHW−950(MFT5−10℃、NV30%、大日本インキ化学工業株式会社製)20部とアンモニア水0.2部を水59.8部に分散し、塗布溶液とした。得られた塗布溶液を市販のポリエステル繊維カーテンにスプレイ塗装し、コーティング皮膜を作製した。得られたコーティング皮膜は、当初の繊維の風合いを損なわず、優れた撥水性を示し、屋内の蛍光灯下100日間放置したところ、カーテン表面に埃の吸着汚れも認められなかった。
(比較例1)
実施例1の塗布溶液から市販の光触媒アパタイトPHOTOHAP PCAP−100を除いて得られた塗布溶液を木製の外壁にスプレイ塗装した。得られたコーティング皮膜は、100日間の放置で外壁の一部にカビの発生が認められた。
(比較例2)
市販の光触媒アパタイトPHOTOHAP PCAP−100(平均粒径3〜8μm、太平化学産業株式会社製)1部をメチルメタクリル酸ポリマーのメチルエチルケトンとメタノール2:1の10質量%混合溶液10部に分散し、塗布溶液とした。得られた塗布溶液を風呂の内壁タイルにスプレイ塗装した。得られたコーティング皮膜は当初優れた撥水性を示したが、30日間の放置で撥水性が若干低下し、目地の部分に黒カビの発生が認められた。
本発明の水性コーティング液およびそれによって所定の材料に塗布された機能性皮膜は、着雪雨滴防止、汚れ防止、防錆、電気絶縁性、離型性など様々な目的に対して、従来の撥水性表面に較べ、極めて高い効果が期待できる。また、明所あるいは暗所での抗菌・抗ウィルス・防かび性等の微生物繁殖防止機能を合わせ持つため、その適用範囲は、自動車や新幹線等の乗り物の外装、船底塗料、外灯、電気機器、橋脚、屋根、その他一般的なガラス・金属・プラスチック製品の他、台所及び台所用品、浴室や洗面所とその用品、住宅の壁紙や床、テント、傘、レインコート、スポーツ用品およびスポーツ衣料、防護マスク、防護服、靴や鞄などの皮革製品、紙、カーテン、絨毯等、撥水・防汚性に加えて、抗菌・抗ウィルス・防かび性を必要とする産業分野に広範囲に及ぶ。

Claims (8)

  1. アパタイト結晶構造中の金属の一部が光触媒作用を有する金属によって置換された金属修飾アパタイト粒子と、水性エマルジョン樹脂を含有することを特徴とする水性コーティング液。
  2. 前記したアパタイトがカルシウムヒドロキシアパタイトである請求項1に記載の水性コーティング液。
  3. 前記した光触媒作用を有する金属がチタン酸化物由来のチタンである請求項1又は、2に記載の水性コーティング液。
  4. 前記した金属修飾アパタイト粒子の少なくとも一部がパーフルオロアルキルシラン化合物で被覆された請求項1〜3の何れかに記載の水性コーティング液。
  5. 前記した水性エマルジョン樹脂が、フッ素樹脂、ウレタン樹脂、アクリル(スチレン)樹脂、(エチレン)酢酸ビニル樹脂、又は、それらの共重合体若しくは複合体から選ばれたものである請求項1〜4の何れかに記載の水性コーティング液。
  6. 前記した水性エマルジョン樹脂の最低造膜温度が0〜60℃である請求項1〜5の何れかに記載の水性コーティング液。
  7. 前記した水性エマルジョン樹脂の最低造膜温度が0〜60℃で、且つ、ガラス転移温度が0℃以上である請求項1〜6の何れかに記載の水性コーティング液。
  8. アパタイト結晶構造中の金属の一部が光触媒作用を有する金属によって置換された金属修飾アパタイト粒子と、水性エマルジョン樹脂を含有する水性コーティング液を塗布して得られることを特徴とする機能性皮膜。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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