JP2007142945A - 端末装置および無線通信方法および無線通信プログラム - Google Patents

端末装置および無線通信方法および無線通信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】アドホック通信ネットワークにおいて、他の端末装置と複雑な交渉をすることなく、通信の品質(QoS)を確保する。
【解決手段】あらかじめ、通信に必要なスロット(チャネル)数を算出し(S52)、確保する(S53)。必要な数のスロットが確保できない場合、同じ端末装置が、重要度の低いアプリケーションプログラムのために確保しているスロットがあるか判断し(S56)、ある場合には、そのスロットを解放させて(S58)、確保する(S60)。解放したスロットを使用していた通信路での通信が切断するため、他の端末装置がそのために確保していたスロットを解放するので、更に、多くのスロットを確保できる。
【選択図】図14

Description

この発明は、複数の無線通信チャネルのなかから使用可能な無線通信チャネルを確保して送信を行う端末装置に関する。特に、重要度の高い通信のために、必要な無線通信チャネルを確保する端末装置に関する。
単一の通信エリア内(以下、「通信コミュニティ」という)に存在する複数の端末装置による送信の衝突を回避するため、複数の無線通信チャネル(例えば、TDMA(Time Division Multiple Access)方式により分割された複数のスロット)を使用し、各端末装置が使用する無線通信チャネルを割り当てることが行われる。。
アドホック通信ネットワークにおいては、ネットワーク全体を管理する装置がないので、各端末装置が互いに交渉を行い、自律的に無線通信チャネルの割り当てを決定する。
無線通信チャネル割り当てを決定するための交渉に用いられるプロトコルには、例えば、USAP(Unifying Slot Assignment Protocol)(非特許文献1)、USAP−MA(USAP−Multiple Access)(非特許文献2)ASAP/LD(Adaptive Slot Assignment Protocol with Link Detection)(非特許文献3)などがある。
C.D.Young,"USAP: a unifying dynamic distributed multichannel TDMA slot assignment protocol",Proc.IEEE MILCOM ’96,vol.1,pp.235−239,Oct.1996 C.D.Young,"USAP multiple access: dynamic resource allocation for mobile multihop multichannel wireless networking",Proc.IEEE MILCOM ’99,vol. 1,pp.271−275,Nov. 1999 神崎映光、原隆浩、西尾章治郎,「アドホックネットワークにおけるトポロジーの変化を考慮したTDMAスロット割当手法」,電子情報通信学会論文誌 B, Vol.J88−B No.5 pp.933−947
従来のプロトコルを用いる端末装置は、ルートの確立時に無線通信チャネル(例えばTDMAスロット)の割当を行うため、一度確立したルートが変更になりルートコストが増加すると通信の品質が劣化するという課題がある。
また、従来の端末装置は、無線通信チャネル割当てのため、端末装置間で交渉するので、そのための通信が発生し、実際に送信したい情報の送信に使用できる帯域が狭くなるという課題がある。
この発明は、例えば、上記のような課題を解決するためになされたものであり、通信の品質を確保する必要がある重要度の高い通信のために、必要とされる数の無線通信チャネルを確保し、通信の品質(QoS:Quality of Service)を保証することを目的とする。
この発明にかかる端末装置は、
情報を処理する処理装置と、
情報を記憶する記憶装置と、
複数の無線通信チャネルを使用して他の端末装置と通信する無線通信装置と、
上記記憶装置を用いて、上記他の端末装置に対して情報を送信することを要求する要求元を識別する要求元識別情報と、上記要求元の重要度を示す重要度情報との対応関係を、要求元重要度として記憶する重要度記憶部と、
要求元が他の端末装置に対して情報を送信することを要求する送信要求を入力する送信要求入力部と、
上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記送信要求入力部が入力した送信要求により要求された情報の送信をするために確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、必要チャネル数とする必要チャネル数算出部と、
上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、使用されていない無線通信チャネルを、空きチャネルとして判別する空きチャネル判別部と、
上記空きチャネル判別部が判別した空きチャネルのうち、上記必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数の無線通信チャネルを確保する空きチャネル確保部と、
上記必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数の無線通信チャネルを上記空きチャネル確保部が確保できなかった場合に、上記処理装置を用いて、他の要求元のために無線通信チャネルを確保しているか否かを判断し、
他の要求元のために無線通信チャネルを確保していると判断した場合に、上記重要度記憶部が記憶した要求元重要度に基づいて、上記要求元の重要度および上記他の要求元の重要度を判別し、判別した他の要求元の重要度が、判別した要求元の重要度よりも低い場合に、上記他の要求元が確保した無線通信チャネルを解放するチャネル解放部と、
上記送信要求入力部が入力した送信要求に基づいて、上記無線通信装置を用いて、上記空きチャネル確保部が確保した無線通信チャネルを使用して、情報を送信する情報送信部と、
を有することを特徴とする。
この発明によれば、例えば、空きチャネルが不足していて、通信に要求される数のチャネルが確保できない場合に、要求元よりも重要度の低い要求元が確保しているチャネルを解放させることにより、通信に要求される数のチャネルを確保し、確保したチャネルを使用して通信を行うので、重要度の高い通信に要求される通信の品質を確保できるという効果を奏する。
実施の形態1.
実施の形態1を、図1〜図22を用いて説明する。
図1は、この実施の形態における通信コミュニティ800の全体構成の一例を示す全体構成図である。
通信コミュニティ800は、アドホック通信ネットワークの一例である。
通信コミュニティ800は、複数の端末装置100を有する。
端末装置100は、他の端末装置100との間で、無線通信(アドホック通信)をする。無線通信に使用する通信チャネルは、TDMA方式により、複数のTDMAスロット(無線通信チャネルの一例)に分割されている。
端末装置100は、他の端末装置100と送信が衝突しないよう、空いているTDMAスロットを使用して、送信をする。
各端末装置100が直接通信できる範囲は、通信コミュニティ800よりも狭く、近接する端末装置100との間では直接通信できるが、離れた端末装置との間では無線信号が届かず、直接通信できない。
端末装置100が直接通信できない端末装置100との間で通信を行う場合には、直接通信できる端末装置100に対して送信を行い、中継してもらう。
通信を中継する端末装置100は、1つに限らず、複数の端末装置100が中継する場合もある。
このように、端末装置100間で通信を行う場合に、その通信を中継する経路を「ルート」といい、通信のためにルートを求めることを「ルーティング」という。
また、ルートにおいて、通信を中継する端末装置の数を、「ホップ数」あるいは「ルートコスト」という。
通信コミュニティ800は、このような通信の中継により、端末装置100間の通信が可能な範囲である。
図2は、この実施の形態における端末装置100のハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図である。
端末装置100は、処理装置901、記憶装置902、入力装置903、出力装置904、無線通信装置905を有する。
処理装置901は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などである。
処理装置901は、記憶装置902が記憶したプログラムなどを実行し、以下に説明する各機能ブロックを実現する。
なお、以下に説明する各機能ブロックは、ハードウェアやファームウェアによって実現してもよい。
記憶装置902は、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などの内部記憶装置、ハードディスク装置やSD(Sequred Degital)メモリなどの外部記憶装置などである。
記憶装置902は、処理装置901が実行するプログラムのほか、入力装置903から入力した情報、処理装置901が処理した情報、出力装置904が出力する情報などを記憶する。
入力装置903は、例えば、キーボードやマウスなどの操作入力装置、マイクなどの音声入力装置、スキャナやカメラなどの画像入力装置などである。
入力装置903は、各種情報を入力する。
また、入力装置903は、例えば、他の装置と接続するインターフェース装置であって、他の装置からの情報を入力する装置であってもよい。
出力装置904は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)装置などの画像表示装置、スピーカなどの音声出力装置、プリンタなどの画像印刷装置などである。
出力装置904は、各種情報を出力する。
また、出力装置904は、例えば、他の装置と接続するインターフェース装置であって、他の装置に対して情報を出力する装置であってもよい。
無線通信装置905は、アンテナなどを用いて、無線信号を送信・受信する装置である。
無線通信装置905は、処理装置901などから入力した情報を、高周波無線信号に変換し、アンテナなどを用いて、他の端末装置などに対して送信する。
無線通信装置905は、また、アンテナなどを用いて、他の端末装置などから受信した高周波無線信号を、もとの情報に変換して、処理装置901などに対して出力する。
図3は、この実施の形態における端末装置100の機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図である。
端末装置100は、アプリケーション実行部110、アドホックネットワークTDMA制御部120を有する。
アプリケーション実行部110は、処理装置901を用いて、記憶装置902が記憶したアプリケーションプログラムを実行する。
アプリケーション実行部110が実行するアプリケーションプログラムには、通信コミュニティにより、他の端末装置100と通信する処理が含まれる。
アプリケーション実行部110は、アプリケーションプログラムにより、他の端末装置100に対して情報を送信する場合、アドホックネットワークTDMA制御部120に対して、情報の送信を要求する。
アドホックネットワークTDMA制御部120は、無線通信装置905を用いて、他の端末装置100と通信する。
アドホックネットワークTDMA制御部120は、アプリケーション実行部110から情報の送信を要求された場合に、要求された情報を、他の端末装置100に対して送信する。
送信先の端末装置100と直接通信できない場合には、ルーティングを行い、通信を中継してくれる端末装置100に対して、情報を送信する。
アドホックネットワークTDMA制御部120は、他の端末装置100から、自分宛の情報を受信した場合には、割り込みを発生させるなどして、受信した情報を、アプリケーション実行部110に通知する。
アドホックネットワークTDMA制御部120は、また、他の端末装置100から、通信の中継を要求された場合には、要求された情報を受信し、転送先の端末装置に対して送信する。
アドホックネットワークTDMA制御部120は、送信に際して、他の端末装置と送信が衝突しないよう、他の端末装置が使用していないTDMAスロット(空きチャネルの一例)を使用する。
アドホックネットワークTDMA制御部120は、ルーティングや空きスロットの判別のために必要な情報を、他の端末装置100から受信し、また、他の端末装置100のために送信する。
アドホックネットワークTDMA制御部120は、アプリケーション制御部130、アドホックネットワーク制御部140、QoS調整部150、TDMA制御部160、QoS割当ポリシィ記憶部170を有する。
アプリケーション制御部130は、アプリケーション実行部110とメッセージをやり取りすることにより、アプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムからの送信要求を受け付け、また、受信した情報をアプリケーションプログラムに通知する。
アプリケーション制御部130がアプリケーション実行部110とやり取りするメッセージは、後述する「アドホック通信プロトコル」(トランスポート層のプロトコル)にしたがう。
これにより、アプリケーション実行部110が実行するアプリケーションプログラムから見ると、アドホック通信プロトコルにより、他の端末装置100のアプリケーション実行部110が実行するアプリケーションプログラムと、直接通信しているように見えるので、アプリケーションプログラムの作成にあたり、アドホック通信の詳細を意識する必要はない。
アプリケーション制御部130は、アプリケーション実行部110から、アドホック通信プロトコルにしたがって、情報を送信するための通信路の確保を要求された場合、あるいは、逆に、すでに確保した通信路の解放を要求された場合、アドホックネットワーク制御部140に対して、その要求を伝える。
アプリケーション制御部130は、アドホックネットワーク制御部140から、通信路確保要求や通信路解放要求に対する処理結果や、すでに確保した通信路がなんらかの要因で切断した場合の切断通知などを受け取り、アドホック通信プロトコルにしたがって、アプリケーション実行部110に通知する。
アドホックネットワーク制御部140は、アプリケーション制御部130からの要求にしたがい、通信路の確保、解放を行う。また、その処理結果や、確保した通信路の切断を、アプリケーション制御部130に通知する。
アドホックネットワーク制御部140は、通信路確保の要求を受けると、その宛先となる端末装置100までのルーティングを行う。
ルーティングには、通信コミュニティ800内で、直接通信できる端末装置100のペアについての情報(ネットワークトポロジー)が必要なので、アドホックネットワーク制御部140は、あらかじめあるいは必要に応じて、他の端末装置100と通信して、必要な情報を収集する。
アドホックネットワーク制御部140は、更に、確保した通信路(ルート)で送信をするために必要なTDMAスロットの確保を、QoS調整部150に対して要求する。
アドホックネットワーク制御部140は、また、確保した通信路における次の端末装置(すなわち、端末装置100が情報を直接送信する端末装置であり、通信を中継して、その情報を更に先へ転送する端末装置。以下「下流端末装置」という)に対して、通信路の確保を要求するメッセージを送信する。
アドホックネットワーク制御部140は、QoS調整部150からスロット確保に成功した旨の通知を受け、更に、下流端末装置から通信路確保に成功した旨のメッセージを受信すると、アプリケーション制御部130に対して、通信路確保に成功した旨を通知する。
スロット確保に失敗した場合には、アプリケーション制御部130に対して、通信路確保に失敗した旨を通知するとともに、下流端末装置に対して、通信路解放を要求する。
逆に、下流端末装置が通信路確保に失敗した場合には、別ルートからの通信路確保を試みる。それも失敗した場合は、アプリケーション制御部130に対して、通信路確保失敗を通知するとともに、QoS調整部150に対して、スロット解放を要求する。
アドホックネットワーク制御部140は、他の端末装置から、通信路の確保を要求するメッセージを受信する。
ここで、通信路の確保を要求するメッセージを送信してきた送信元の端末装置のことを、以下「上流端末装置」という。
この場合、アドホックネットワーク制御部140は、アプリケーション制御部130から要求を受けた場合と同様の処理をする。
ただし、処理結果をアプリケーション制御部130に通知するのではなく、上流端末装置に対して送信する。
アドホックネットワーク制御部140は、アプリケーション制御部130または上流端末装置から、通信路解放の要求を受けると、QoS調整部150に対して、その通信路のために確保したスロットの解放を要求する。また、下流端末装置に対しても、通信路の解放を要求するメッセージを送信する。
アドホックネットワーク制御部140は、QoS調整部150から、確保したスロットの解放を通知されることがある。この場合、下流端末装置に対して、通信路解放を要求するとともに、アプリケーション制御部130または上流端末装置に対して、通信路の切断を通知する。
アドホックネットワーク制御部140は、下流端末装置から、確保した通信路の切断を通知されることがある。この場合、別ルートからの通信路確保を試みる。
別ルートからの通信路確保に成功した場合には、上流端末装置に対して、ルート変更を通知する。
別ルートからの通信路確保が失敗した場合には、QoS調整部150に対して、スロット解放を要求するとともに、アプリケーション制御部130または上流端末装置に対して、通信路の切断を通知する。
なお、アドホックネットワーク制御部140間の通信は、後述する「QoSアドホックネットワークプロトコル」(トランスポート層のプロトコル)にしたがう。
QoS調整部150は、通信路を確保するために必要なTDMAスロットを確保し、また、解放する処理を行う。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140からの要求を受けて、TDMAスロットの確保、解放をし、その結果をアドホックネットワーク制御部140に通知する。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140から、TDMAスロット確保の要求を受けると、確保すべきTDMAスロットの数を算出する。
QoS調整部150は、TDMA制御部160に対して、算出した数のTDMAスロットの確保を要求する。
QoS調整部150は、TDMA制御部160が確保すべき数のTDMAスロットを確保できた場合には、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット確保成功を通知する。
TDMA制御部160が確保すべき数のTDMAスロットを確保できなかった場合には、QoS調整部150は、QoS割当ポリシィ記憶部170が記憶したQoS割当ポリシィに基づくスロット割当調整処理をする。
QoS割当ポリシィは、アプリケーションプログラムの重要度、必要な通信品質などを示すものである。
QoS割当ポリシィに基づくスロット割当調整処理において、QoS調整部150は、TDMA制御部160が確保しているTDMAスロットのうち、現在、通信路の確保を要求しているアプリケーションプログラムよりも、重要度の低いアプリケーションプログラムが確保したTDMAスロットを、現在、通信路の確保を要求しているアプリケーションプログラムに明け渡させる。
これにより、重要度の低いアプリケーションプログラムは、通信路の確保に必要なTDMAスロットを確保できなくなるため、その通信路は切断する。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140に対して、重要度の低いアプリケーションプログラムが確保していたスロットの解放を通知する。
これを受けたアドホックネットワーク制御部140は、上流端末装置に対して通信路の切断を通知し、下流端末装置に対して通信路の解放を要求するので、上流端末装置および下流端末装置において、その通信路が確保していたスロットが解放される。
これにより、TDMA制御部160は、重要度の低いアプリケーションプログラムから明け渡されたTDMAスロットだけでなく、更に多くのTDMAスロットを確保できるようになる。
QoS調整部150は、再び、TDMA制御部160に対して、必要な数のTDMAスロットの確保を要求する。
それでも、必要な数のTDMAスロットが確保できない場合には、更に、他の重要度の低いアプリケーションプログラムが確保したTDMAスロットを明け渡させる。
現在、通信路の確保を要求しているアプリケーションプログラムよりも重要度の低いアプリケーションプログラムが確保したTDMAスロットがなくなっても、まだ必要な数のTDMAスロットを確保できない場合には、QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット確保失敗を通知する。
TDMA制御部160は、他の端末装置と送信が衝突しないよう、端末装置100が使用できるTDMAスロットを確保し、また、解放する処理を行う。
TDMA制御部160は、QoS調整部150からの要求を受けて、TDMAスロットの確保、解放をし、その結果をQoS調整部150に通知する。
TDMA制御部160は、TDMAスロット確保の要求を受けた場合、周辺の端末装置100が使用していないTDMAスロットを判別し、確保する。
確保の方法としては、例えば、送信すべきデータがない場合でも、そのTDMAスロットを使用して、空のデータを送信し、そのTDMAスロットに対する先取権を主張する。
あるいは、制御用のTDMAスロットを使用して、周辺の端末装置100に対して、自分がそのTDMAスロットを確保したことを送信する。
なお、そのTDMAスロットを受信してみて、誰もそのTDMAスロットを使用していないように見えても、隠れ端末が存在するなどして、そのTDMAスロットを使用すると送信が衝突するため、確保できない場合がある。
そのため、TDMA制御部160は、周辺の端末装置100から情報を収集して、隠れ端末がないことなどを確認する。また、周辺の端末装置100のために、収集した情報を送信する。
QoS割当ポリシィ記憶部170は、QoS割当ポリシィを記憶する。
QoS割当ポリシィは、アプリケーションプログラムの重要度、必要な通信品質などを示すものである。
QoS割当ポリシィは、確保すべきTDMAスロット数の算出や、スロット割当調整処理に用いられる。
QoS割当ポリシィ記憶部170は、QoS割当ポリシィをあらかじめ記憶している。
例えば、実行フェーズ(各端末がアドホック通信を行う事ができるサービス運用時のフェーズ)の開始前に、管理フェーズを設ける。管理フェーズにおいては、各端末装置はアドホック通信を行う事ができず、QoS割当ポリシィを各端末装置に配布する。QoS割当ポリシィ記憶部170は、配布されたQoS割当ポリシィを記憶し、その後、実行フェーズを開始する。
図4は、この実施の形態におけるアプリケーション制御部130の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図である。
アプリケーション制御部130は、アプリケーションメッセージ取得部131、アプリケーションメッセージ通知部132、アプリケーションプロトコル管理部133、アドホックネットワーク制御メッセージ通知部134、アプリケーション制御メッセージ取得部135を有する。
アプリケーションメッセージ取得部131は、アドホック通信プロトコルにしたがい、ネットワークアプリケーション実行部110が通知したメッセージを取得する。
アプリケーションメッセージ通知部132は、アドホック通信プロトコルにしたがい、ネットワークアプリケーション実行部110に対して、メッセージを通知する。
アプリケーションプロトコル管理部133は、アドホック通信プロトコルを実現する。
すなわち、アプリケーションメッセージ取得部131がアプリケーション実行部110から取得したメッセージを解釈し、アドホックネットワーク制御部140に対するメッセージを生成する。
アプリケーションプロトコル管理部133は、また、アプリケーション制御メッセージ取得部135がアドホックネットワーク制御部140から取得したメッセージを解釈し、アプリケーション実行部110に対するメッセージを生成する。
アドホックネットワーク制御メッセージ通知部134は、アプリケーションプロトコル管理部133が生成したメッセージを、アドホックネットワーク制御部140に対して、通知する。
アプリケーション制御メッセージ取得部135は、アドホックネットワーク制御部140が通知したメッセージを取得する。
アドホック通信プロトコルでやり取りされるメッセージには、例えば、以下のようなものがある。
(1)通信開始要求メッセージ(通信路の確保)
アプリケーション実行部110からアプリケーション制御部130へ通知するメッセージである。
通信相手となる端末装置(宛先端末装置)と宛先端末装置が実行しているアプリケーションプログラムを指定して、宛先端末装置まで情報を送信するための通信路を確保することを要求する。
通信開始要求メッセージは、宛先端末装置を識別する端末識別子(端末識別情報)、宛先端末装置が実行しているアプリケーションプログラムを識別するアプリケーション識別子(アプリケーション識別情報)、アプリケーション実行部110が実行している通信開始を要求したアプリケーションプログラムを識別するアプリケーション識別子(要求元識別情報)を含む。
(2)通信準備完了メッセージ
アプリケーション制御部130からアプリケーション実行部110へ通知するメッセージである。
通信開始要求メッセージにしたがって、宛先端末装置までの通信路の確保を試み、成功したことを示す。
通信準備完了メッセージは、確保した通信路を識別する固有のパスID(Identifier)(通信路識別情報)を含む。
(3)通信準備失敗メッセージ
アプリケーション制御部130からアプリケーション実行部110へ通知するメッセージである。
通信開始要求メッセージにしたがって、宛先端末装置までの通信路の確保を試み、失敗したことを示す。
(4)送信データメッセージ
アプリケーション実行部110からアプリケーション制御部130へ通知するメッセージである。
使用する通信路を指定して、宛先端末装置に対してデータを送信することを要求するメッセージである。
送信データメッセージは、使用する通信路を確保したときに通信開始成功メッセージで通知されたパスID、宛先端末装置に対して送信すべき実データを含む。
(5)通信路切断メッセージ
アプリケーション制御部130からアプリケーション実行部110へ通知するメッセージである。
確保した通信路が切断したため、データの送信に失敗したことを示す。
切断した通信路を識別するため、通信路識別子を、あわせて通知する。
(6)通信終了メッセージ(通信路の解放)
アプリケーション実行部110からアプリケーション制御部130へ通知するメッセージである。
宛先端末装置との通信を終了し、確保した通信路を解放してよいことを示す。
通信終了メッセージは、解放すべき通信路を指定するパスIDを含む。
(7)受信データメッセージ
アプリケーション制御部130からアプリケーション実行部110へ通知するメッセージである。
他の端末装置から受信したデータを含むメッセージである。
また、アプリケーション制御部130とアドホックネットワーク制御部140との間でやり取りされるメッセージは、上記したアドホック通信プロトコルでやり取りされるメッセージと対応するものである。
図5は、この実施の形態におけるアドホックネットワーク制御部140の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図である。
アドホックネットワーク制御部140は、アドホックネットワークプロトコル受信部141、アドホックネットワークプロトコル送信部142、ルーティング管理部143、ルーティングテーブル記憶部144、アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145、アプリケーション制御メッセージ通知部146、アドホックネットワーク管理部147、スロット管理要求メッセージ通知部148、スロット管理結果メッセージ取得部149を有する。
アドホックネットワークプロトコル受信部141は、QoSアドホックネットワークプロトコルにしたがって、他の端末装置が送信したメッセージを受信する。
アドホックネットワークプロトコル送信部142は、QoSアドホックネットワークプロトコルにしたがって、他の端末装置に対して、メッセージを送信する。
QoSアドホックネットワークプロトコルにおいてやり取りされるメッセージには、例えば、以下のようなものがある。
(1)ルート情報メッセージ
各端末装置が相互にやり取りするメッセージである。
通信コミュニティ800内の各端末装置100の間で、直接通信が可能か否かなどの情報を含むメッセージである。アドホックネットワーク制御部140は、この情報に基づいて、ルーティングを行う。
(2)通信路確保要求メッセージ(送信要求の一例)
上流端末装置が下流端末装置に対して送信するメッセージである。
宛先端末装置までの通信路を確保することを要求する。
通信路確保要求メッセージには、宛先端末装置を示す端末識別子、宛先端末装置のアプリケーションプログラムを示すアプリケーション識別子、要求元のアプリケーションプログラムを示す要求元識別子が含まれる。
(3)通信路確保成功メッセージ
下流端末装置が上流端末装置に対して送信するメッセージである。
通信路確保要求メッセージで要求された通信路の確保に成功したことを示す。
(4)通信路確保失敗メッセージ
下流端末装置が上流端末装置に対して送信するメッセージである。
通信路確保要求メッセージで要求された通信路の確保に失敗したことを示す。
(5)通信路切断メッセージ
下流端末装置が上流端末装置に対して送信するメッセージである。
確保した通信路が切断したことを示す。
(6)ルートコスト変更メッセージ
下流端末装置が上流端末装置に対して送信するメッセージである。
確保した通信路が切断し、別ルートでの通信路の確保に成功した場合に、ルートコストが変更したことを示す。
ルートコスト変更メッセージには、変更後のルートコストが含まれる。
(7)送信データメッセージ
上流端末装置が下流端末装置に対して送信するメッセージである。
宛先端末装置に対して、実際に送信すべきデータを含む。
(8)通信路解放要求メッセージ
上流端末装置が下流端末装置に対して送信するメッセージである。
確保した通信路を解放することを要求する。
アドホックネットワークプロトコル受信部141は、ルート情報受信部411、通信路確保要求受信部412、データ受信部413を有する。
ルート情報受信部411は、ルート情報メッセージを受信する。
通信路確保要求受信部412は、通信路確保要求メッセージを受信する。通信路確保要求受信部412は、他の端末装置からの送信要求を入力する送信要求入力部の一例である。
データ受信部413は、送信データメッセージを受信する。データ受信部413は、情報受信部の一例である。
アドホックネットワークプロトコル送信部142は、ルート情報送信部421、通信路確保要求送信部422、データ送信部423を有する。
ルート情報送信部421は、ルート情報メッセージを送信する。
通信路確保要求送信部422は、通信路確保要求メッセージを受信する。通信路確保要求送信部422は、送信要求送信部の一例である。
データ送信部423は、送信データメッセージを送信する(情報送信工程)。データ送信部423は、情報送信部の一例である。
ルーティング管理部143は、通信路の算出、検索、維持をする(アドホックルーティング機能)。
ルーティング管理部143は、アドホックルーティング機能を実現するために必要な情報を、他の端末装置から入手し、また、他の端末装置のために配布する(アドホックルーティング交渉機能)。
ルーティング管理部143は、ルート情報受信部411が受信したルート情報に基づいて、通信コミュニティ800のネットワークトポロジーを把握し、記憶装置902を用いて、記憶する。
ルーティング管理部143は、把握した通信コミュニティ800のネットワークトポロジーに基づくルート情報を生成し、他の端末装置のために、ルート情報送信部421に送信させる。
また、ルーティング管理部143は、アドホックネットワーク管理部147からの要求により、把握した通信コミュニティ800のネットワークトポロジーに基づいて、宛先端末装置までの通信路を算出する。ルーティング管理部143は、通信路算出部の一例である。
なお、通信路の算出は、ルーティング管理部143が、あらかじめ、通信コミュニティ800の完全なネットワークトポロジーを把握しておき、それに基づいて算出してもよい。
あるいは、経路探索メッセージ(ルーティングメッセージ)を送信し、それに対する応答に基づいて、通信路を算出してもよい(アドホックルーティング交渉処理)。
経路探索メッセージは、必要になった場合に送信することとしてもよい。また、一定周期で送信することとして、あらかじめ経路を探索しておくこととしてもよい。
また、ルーティング管理部143は、確保した通信路の維持をする。
すなわち、下流端末装置から、確保した通信路の切断を通知する通信路切断メッセージを、アドホックネットワークプロトコル受信部141が受信した場合、ルーティング管理部143は、別の通信路を算出し、通信路の確保を試みる。
ルーティングテーブル記憶部144は、ルーティングテーブルを記憶する。
ルーティングテーブルは、ルーティング管理部143が算出した通信路、その通信路が確保できたか否かなどの情報を含むテーブルである。
ルーティングテーブルは、ルーティング管理部143から通知された情報に基づいて、ルーティングテーブル記憶部144が生成、更新する。
図6は、この実施の形態におけるルーティングテーブル記憶部144が記憶するルーティングテーブル510の一例を示す図である。
ルーティングテーブル510は、ルーティング管理部143が決定するルーティング情報を管理するためのテーブルである。ルーティングテーブル510には、パスID511、宛先端末512、ルートコスト513、隣接端末514、パス状態515、スロットマップ識別子516、アプリケーション識別子517などが記憶される。
パスID511は、通信路識別情報の一例である。パスID511は、通信コミュニティ800内で、通信路をユニークに識別するため、通信路に固有に割り振った文字列である。
宛先端末512は、通信先となる端末装置、すなわち、その通信路の宛先端末装置を示す端末識別情報である。
ルートコスト513は、ルートを構成するパスの数である。すなわち、その通信路において、宛先端末装置への通信を中継する端末装置の数である。
隣接端末514は、その通信路において、下流端末装置を示す端末識別情報である。下流端末装置は、宛先端末装置へ届けるべき情報を渡すべき相手であり、宛先端末装置と直接通信できない場合には、その通信を中継する端末装置である。
パス状態515は、その通信路が、利用できる(「アクティブ(active)」)か否(「イナクティブ(inactive)」)かを示す情報である。
例えば、その通信路がまだ確保されていない場合や、確保した通信路が何らかの原因で一時的に利用できなくなっている場合(利用を許可しない場合を含む)などに、パス状態515を見ることで、その通信路で通信が可能か否かを判別できる。
スロットマップ識別子516は、その通信路のために確保したTDMAスロットを示す。1つの通信路のために複数のTDMAスロットを確保する場合があるので、後述するスロットマップ識別子テーブルに、スロットマップ識別子と、TDMAスロットとの対応関係が記憶されている。
アプリケーション識別子517は、要求元識別情報の一例である。その通信路を確保したアプリケーションプログラムを識別するためのものである。
通信路の確保を要求する要求元は、端末装置100のアプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムに限らない。端末装置100が他の端末装置のために通信を中継している場合には、他の端末装置が実行しているアプリケーションプログラムが要求元となる。
そこで、アプリケーション識別子517は、通信コミュニティ800内で実行されているアプリケーションプログラムを、固有に識別するものである。
アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145は、アプリケーション制御部130が通知したメッセージを取得する。
アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得するメッセージには、通信路確保を要求するメッセージ(送信要求の一例)が含まれている。アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145は、アプリケーションプログラムからの送信要求を入力する送信要求入力部の一例である。
アプリケーション制御メッセージ通知部146は、アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得したメッセージに対する応答などを、アプリケーション制御部130に対して通知する。アプリケーション制御メッセージ通知部146が通知するメッセージには、そのほか、通信路切断の通知や、他の端末装置からアプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラム宛てに受信したデータなどがある。
アドホックネットワーク管理部147は、アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得したメッセージやアドホックネットワークプロトコル受信部141が受信したメッセージに基づいて、ルーティング管理部143や、QoS調整部150・他の端末装置などに対する要求を行う。
アドホックネットワーク管理部147は、また、QoS調整部150からスロット管理結果メッセージ取得部149が取得したメッセージに基づいて、各種の処理を行う。
スロット管理要求メッセージ通知部148は、アドホックネットワーク管理部147が生成したメッセージをQoS調整部150に通知する。
スロット管理結果メッセージ取得部149は、QoS調整部150が通知したメッセージを取得する。
アドホックネットワーク管理部147が行う処理のうち、通信路確保処理について説明する。
アドホックネットワーク管理部147は、アプリケーション制御部130が通知した通信路確保要求(送信要求)をアドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得した場合、および、他の端末装置が送信した通信路確保要求(送信要求)を通信路確保要求受信部412が受信した場合に、通信路確保処理を行う。
図7は、この実施の形態におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路確保処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
これは、アプリケーション制御部130から通信路確保要求を受けた場合である。
S11(送信要求入力工程)において、アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が、アプリケーション制御部130から、通信路確保要求メッセージを取得する。
S12(通信路算出工程)において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、ルーティング管理部143が、通信路を算出する。
算出した通信路は、ルーティングテーブル記憶部144が記憶する。ルーティングテーブル記憶部144は、ルーティングテーブルに、パスID511、宛先端末512、ルートコスト513、隣接端末514、アプリケーション識別子517を登録する。また通信路が確保できていないので、パス状態515は「イナクティブ」、スロットマップ識別子516は「ヌル(null)」に設定する。
S13以下の処理と、S23以下の処理は、並行して行うため、どちらが先でもよい。
S13において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、スロット管理要求メッセージ通知部148が、QoS調整部150に対し、スロット確保要求メッセージを通知する。
S14において、スロット管理結果メッセージ取得部149が、QoS調整部150から、スロット確保成功メッセージまたはスロット確保失敗メッセージを取得する。
S15において、アドホックネットワーク管理部147は、スロット管理結果メッセージ取得部149が取得したメッセージの種類から、スロット確保に成功したか失敗したかを判断する。
スロット確保に成功した場合には、S16へ進む。
スロット確保に失敗した場合には、S18へ進む。
S16において、アドホックネットワーク管理部147は、下流端末装置が通信路確保に成功したか否かを判断する。
すでに通信路確保に成功している場合には、S17へ進む。
まだ通信路確保に成功していない場合には、S24へ進む。
S17において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、アプリケーション制御メッセージ通知部146が、アプリケーション制御部130に対し、通信路確保成功メッセージを送信する。
ルーティングテーブル記憶部144は、確保した通信路について、ルーティングテーブルのパス状態515を「アクティブ」に書き換える。また、スロットマップ識別子516を、S14で取得したスロット確保成功メッセージに含まれる確保したスロットのスロットマップ識別子に書き換える。
その後、通信路確保処理を終了する。
S18において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、アドホックネットワークプロトコル送信部142が、ルーティング管理部143が算出した通信路における下流端末装置に対し、通信路解放要求メッセージを送信する。
その後、S29へ進む。
S23(送信要求送信工程)において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、通信路確保要求送信部422が、ルーティング管理部143が算出した通信路における下流端末装置に対し、通信路確保要求メッセージを送信する。
S24において、アドホックネットワークプロトコル受信部141が、ルーティング管理部143が算出した通信路における下流端末装置から、通信路確保成功メッセージまたは通信路確保失敗メッセージを受信する。
S25において、アドホックネットワーク管理部147は、アドホックネットワークプロトコル受信部141が取得したメッセージの種類から、下流端末装置が通信路確保に成功したか失敗したかを判断する。
通信路確保に成功した場合には、S26へ進む。
通信路確保に失敗した場合には、S27へ進む。
S26において、アドホックネットワーク管理部147は、スロット確保に成功したか否かを判断する。
すでにスロット確保に成功している場合には、S17へ進む。
まだスロット確保に成功していない場合には、S14へ進む。
S27において、他に通信路の候補があるかを判断する。
例えば、S12でルーティング管理部143があらかじめ複数の通信路の候補を算出しておいてもよいし、改めて、ルーティング管理部143が別の通信路を算出してもよい。
他に通信路の候補がある場合には、S23へ進む。
他に通信路の候補がない場合には、S29へ進む。
S28において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、スロット管理要求メッセージ通知部148が、QoS調整部150に対し、スロット解放要求メッセージを通知する。
S29において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、アプリケーション制御メッセージ通知部146が、アプリケーション制御部130に対し、通信路確保失敗メッセージを通知する。
その後、通信路確保処理を終了する。
図8は、この実施の形態におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路確保処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
これは、他の端末装置(上流端末装置)から通信路確保要求を受けた場合である。
なお、図7と共通する処理には、共通の符号をつけ、説明を省略する。
S31(送信要求入力工程)において、通信路確保要求受信部412が、上流端末装置から、通信路確保要求メッセージを取得する。
以下の処理は、アプリケーション制御部130から通信路確保要求を受けた場合と同様である。ただし、通信路確保成功メッセージおよび通信路確保失敗メッセージの送付先が、通信路確保要求をした上流端末装置である点が異なる(S37、S39)。
次に、アドホックネットワーク管理部147が行う処理のうち、スロット解放対応処理について説明する。
アドホックネットワーク管理部147は、スロット不足のため確保していたスロットを解放したことを示すスロット解放メッセージを、QoS調整部150からスロット管理結果メッセージ取得部149が取得した場合に、スロット解放対応処理を行う。
図9は、この実施の形態におけるアドホックネットワーク制御部140のスロット解放対応処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
S41において、スロット管理結果メッセージ取得部149が、QoS調整部150から、スロット解放メッセージを取得する。
S42において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、アドホックネットワークプロトコル送信部142が、下流端末装置に対し、通信路解放要求メッセージを送信する。
S43において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、ルーティング管理部143が、ルーティングテーブル記憶部144が記憶したルーティングテーブルに基づいて、その通信路の確保を要求した要求元を判別する。
S44において、S43で判別した要求元が、アプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムである場合は、S45へ進む。
S43で判別した要求元が、他の端末装置が実行しているアプリケーションプログラムである場合は、S46へ進む。
S45において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、アプリケーション制御メッセージ通知部146が、アプリケーション制御部130に対し、通信路切断メッセージを通知する。
その後、スロット解放対応処理を終了する。
S46において、アドホックネットワーク管理部147の指示により、アドホックネットワークプロトコル送信部142が、上流端末装置に対し、通信路切断メッセージを送信する。
その後、スロット解放対応処理を終了する。
以上説明したもののほか、アドホックネットワーク管理部147が行う処理には、例えば、以下のものがある。
アプリケーション制御部130が通知した通信路解放要求をアドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得した場合、および、他の端末装置(上流端末装置)が送信した通信路解放要求をアドホックネットワークプロトコル受信部141が受信した場合に行う通信路解放処理。
アプリケーション制御部130が通知した送信データをアドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得した場合、および、他の端末装置(上流端末装置)が送信した送信データをデータ受信部413が受信した場合に行うデータ送信処理。
他の端末装置(下流端末装置)が送信した通信路切断通知をアドホックネットワークプロトコル受信部141が受信した場合に行う通信路切断対応処理。
他の端末装置(下流端末装置)が送信したルートコスト変更をアドホックネットワークプロトコル受信部141が受信した場合など、確保した通信路のルートコストが変更したことを検出した場合に行うルートコスト変更対応処理。
通信路解放処理において、アドホックネットワーク管理部147は、アドホックネットワークプロトコル送信部142に指示して、下流端末装置に対して、通信路解放要求メッセージを送信させる。また、スロット管理要求メッセージ通知部に指示して、QoS調整部150に対して、スロット解放要求メッセージを通知させる。
データ送信処理において、アドホックネットワーク管理部147は、データ送信部423に指示して、下流端末装置に対して、送信データを送信させる。
すなわち、送信データメッセージから、使用する通信路のパスIDを取得し、ルーティングテーブル記憶部144が記憶したルーティングテーブルに基づいて、取得したパスID511から、隣接端末514を取得する。取得した隣接端末によって識別される下流端末装置に対して、送信データを送信する。
データ送信に成功あるいは失敗した場合、その旨をアプリケーション制御部130あるいは上流端末装置に通知あるいは送信する。
また、データ送信の成否を判断するため、例えば、下流端末装置に対して、経路探索メッセージを送信して、通信路についての情報の更新を要求し、それに対する応答から通信路が維持されているか否かを判別することにより、データ送信の成否を判断してもよい。
通信路切断対応処理において、アドホックネットワーク管理部147は、ルーティング管理部143に指示して、別ルートでの通信路確保を試みる。
別ルートでの通信路確保に失敗した場合、アドホックネットワーク管理部147は、アドホックネットワークプロトコル送信部142に指示して、上流端末装置に対して、通信路切断通知メッセージを送信させる。また、スロット管理要求メッセージ通知部に指示して、QoS調整部150に対して、スロット解放要求メッセージを通知させる。
別ルートでの通信路確保に成功した場合、アドホックネットワーク管理部147は、ルートコスト変更対応処理を行う。
ルートコスト変更対応処理において、アドホックネットワーク管理部147は、スロット管理要求メッセージ通知部148に指示して、QoS調整部150に対して、スロット再確保要求メッセージを通知させる。
また、ルーティングテーブル記憶部144は、ルーティングテーブルを更新し、変更後のルートコスト513、隣接端末514を記憶する。また、パス状態515を一時的に「イナクティブ」に設定する。
スロット管理結果メッセージ取得部149が、QoS調整部150からスロット再確保成功メッセージを取得した場合には、アドホックネットワーク管理部147は、アドホックネットワークプロトコル送信部142に指示して、上流端末装置に対して、ルートコスト変更メッセージを送信させる。また、ルーティングテーブル記憶部144は、パス状態515を「アクティブ」に戻す。
スロット管理結果メッセージ取得部149が、QoS調整部150からスロット再確保失敗メッセージを取得した場合には、アドホックネットワーク管理部147は、スロット解放対応処理を行う。
図10は、この実施の形態におけるQoS割当ポリシィ記憶部が記憶するQoS割当ポリシィの一例を示す図である。
QoS割当ポリシィは、アプリケーション識別子521、重要度522、QoS523を記憶したテーブルである。
アプリケーション識別子521は、アプリケーションプログラムを通信コミュニティ800でユニークに識別するものである。
アプリケーション識別子521は、ルーティングテーブル記憶部144においてアプリケーション識別子517として使用する。
重要度522は、アプリケーション識別子521によって識別されるアプリケーションプログラムの重要度を示す重要度情報である。通信に必要なスロットが確保できない場合に、重要度の高いアプリケーションプログラムの通信路用のスロットを、優先的に確保する。
QoS523は、アプリケーション識別子521によって識別されるアプリケーションプログラムが必要とする通信の品質を示す通信品質情報である。
ここで、通信の品質とは、情報を送信するために必要な時間のことである。
すなわち、送信される情報には、宛先端末装置に、迅速に伝達される必要がある情報と、多少遅れて届いてもよい情報とがある。
そこで、そのアプリケーションプログラムが送信する情報に、どのくらい迅速な伝達が必要とされるかを示す指標として、QoS523を定義する。
この例では、QoS523は、整数値をとるものとし、QoS523の値が大きいほど、高い通信の品質(迅速な伝達)が要求されるものとする。
これらの情報は、あらかじめ、例えば、管理フェーズにおいて配布されたものを、QoS割当ポリシィ記憶部170が記憶しておく。これにより、通信コミュニティ800を構成するすべての端末装置100が、同一のQoS割当ポリシィを共有する。
図11は、この実施の形態におけるQoS調整部150の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図である。
QoS調整部150は、スロット管理要求メッセージ取得部151、スロット管理結果メッセージ通知部152、状態管理部153、スロット確保要求通知部154、スロット解放要求通知部155、スロット確保成否取得部156、スロット数算出部157、スロット移譲部158、アプリケーション属性テーブル記憶部159、スロットマップ識別子記憶部191を有する。
スロット管理要求メッセージ取得部151は、アドホックネットワーク制御部140が通知したメッセージを取得する。
スロット管理結果メッセージ通知部152は、アドホックネットワーク制御部140に対して、状態管理部153からのメッセージを通知する。
状態管理部153は、アドホックネットワーク制御部140からスロット管理要求メッセージ取得部151が取得したメッセージに基づいて、スロットの確保、解放などを行い、その結果を、スロット管理結果メッセージ通知部152を通じて、アドホックネットワーク制御部140に通知する。
スロット確保要求通知部154は、TDMA制御部160に対して、TDMAスロットの確保を要求するメッセージを通知する。
スロット解放要求通知部155は、TDMA制御部160に対して、TDMAスロットの解放を要求するメッセージを通知する。
スロット確保成否取得部156は、スロット確保要求通知部154が通知したTDMAスロットの確保要求に基づいて、TDMA制御部160がスロット確保に成功したか失敗したかを示すメッセージを、TDMA制御部160から取得する。
スロット数算出部157は、確保すべきスロット数(必要チャネル数)を算出する。スロット数算出部157は、必要チャネル数算出部の一例である。
スロット数算出部157は、スロット管理要求メッセージ取得部151が取得したスロット確保要求メッセージに含まれる要求元のアプリケーション識別子(要求元識別情報)とその通信路のルートコストに基づいて、確保すべきスロット数を算出する。
スロット移譲部158は、TDMA制御部160が確保したTDMAスロットが不足する場合に、スロットを確保したアプリケーションプログラム間で、スロットを融通することにより、必要な数のスロットを確保する。
スロット移譲部158は、チャネル解放部の一例である。
アプリケーション属性テーブル記憶部159は、アプリケーション属性テーブルを記憶する。
アプリケーション属性テーブルは、通信コミュニティ800内の端末装置100が実行するアプリケーションプログラムすべての重要度、要求される通信の品質、確保しているスロットなどを記憶するテーブルである。
アプリケーション属性テーブル記憶部は、重要度記憶部の一例である。
スロットマップ識別子記憶部191は、スロットマップ識別子テーブルを記憶する。
スロットマップ識別子テーブルは、スロットマップ識別子と、実際に確保したTDMAスロットとの対応関係を記憶するテーブルである。
図12は、この実施の形態におけるアプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルの一例を示す図である。
アプリケーション属性テーブルは、アプリケーション識別子521、重要度522、QoS523、使用状況524、スロットマップ識別子525を記憶するテーブルである。
アプリケーション識別子521、重要度522、QoS523は、QoS割当ポリシィ記憶部170が記憶したQoS割当ポリシィに含まれるものと同一である。
例えば、管理フェーズで、QoS割当ポリシィが配布されたときに、QoS割当ポリシィ記憶部170が記憶したQoS割当ポリシィを複製して、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶する。
あるいは、配布されたQoS割当ポリシィを直接、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶することとすれば、QoS割当ポリシィ記憶部170は、なくてもよい。
使用状況524は、アプリケーション識別子521によって識別されるアプリケーションプログラムが、現在スロットを確保しているか否かを示す。
スロットマップ識別子525は、アプリケーション識別子521によって識別されるアプリケーションプログラムが、現在スロットを確保している場合に、どのスロットを確保しているかを示す。
スロットマップ識別子525は、ルーティングテーブル記憶部144が記憶しているスロットマップ識別子516と対応している。
図13は、この実施の形態におけるスロットマップ識別子記憶部191が記憶するスロットマップ識別子テーブルの一例を示す図である。
スロットマップ識別子デーブルは、スロットマップ識別子531、アプリケーション識別子532、スロットマップ533を記憶するテーブルである。
スロットマップ識別子531は、ルーティングテーブル記憶部144やアプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶しているスロットマップ識別子516,525と対応するもので、複数のTDMAスロットをまとめて識別するためのものである。
アプリケーション識別子532は、ルーティングテーブル記憶部144やアプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶しているアプリケーション識別子517,521と対応するもので、そのスロットを確保しているアプリケーションプログラムを示す。
なお、そのスロットを確保しているアプリケーションプログラムは、アプリケーション属性テーブルから判断することとする場合には、スロットマップ識別子記憶部191がアプリケーション識別子532を記憶しなくてもよい。
スロットマップ533は、そのスロットマップ識別子531によって識別されるTDMAスロットを示す。例えば、スロット番号のリストである。
次に、QoS調整部150の動作について、説明する。
ここで、QoS調整部150が行うスロットの確保・解放とは、その端末装置100が送信に使用できるTDMAスロットを、各アプリケーションプログラムに割り当て、それぞれのアプリケーションプログラムが要求した通信路に必要なスロットを確保し、また確保したスロットを、他のアプリケーションプログラムが使用できるよう解放することである。
これに対して、TDMA制御部160が行うスロットの確保・解放とは、その端末装置100が送信に使用できるTDMAスロットの総数を確保し、あるいは確保したTDMAスロットを、他の端末装置100が使用できるよう解放することである。
すなわち、TDMA制御部160は、他の端末装置との間で、TDMAスロットの使用権を獲得するのに対し、QoS調整部150は、1つの端末装置のなかにおいて、複数のアプリケーションプログラムの間で、TDMAスロットの使用権を獲得する。
図14は、この実施の形態におけるQoS調整部150のスロット確保処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
S51において、スロット管理要求メッセージ取得部151が、アドホックネットワーク制御部140が通知したスロット確保要求メッセージを取得する。
スロット確保要求メッセージは、スロットの確保を要求したアプリケーションプログラムのアプリケーション識別子(要求元識別情報)と、その通信路のルートコストとを含んでいる。
S52(必要チャネル数算出工程)において、状態管理部153の指示により、スロット数算出部157が、確保すべきスロット数を算出する。
スロット数算出部157は、S51でスロット管理要求メッセージ取得部151が取得したスロット確保要求メッセージに含まれるアプリケーション識別子に基づいて、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルを検索し、そのアプリケーションプログラムのQoS523を取得する。
取得したQoS523の値が大きいほど、より高い通信品質(迅速な伝達)が要求される。
送信すべき情報の量が多い場合、確保したスロット数が多ければ、その分、その通信路の通信帯域が広がり、送信すべき情報のすべてを送信するのにかかる時間は短くなる。
したがって、QoS523の値が大きい場合には、より多くのスロットを確保する必要がある。
また、スロット数算出部157は、スロット管理要求メッセージ取得部151が取得したスロット確保要求メッセージに含まれるルートコストを取得する。
アドホックネットワークにおいて、情報はバケツリレー式に伝達されるため、情報を中継する端末装置が情報を受信し、次の端末装置に送信するまでの間に伝達遅延時間が生まれる。
一つの中継端末装置あたりの伝達遅延時間が一定であると考えると、中継端末装置の数(ルートコスト)が増えれば、その分、伝達遅延時間が増えることになる。
したがって、最終的にすべての情報を送り終わるまでの時間を一定にしようとすれば、ルートコストが大きくなればなるほど、より多くのスロットを確保する必要がある。
また、例えば、雑音等の影響で、通信エラーとなり、同じ情報を再送しなければならなくなる場合もある。通信エラーの発生率が、1回の送信・受信あたり一定であると考えれば、中継端末装置の数が増えると、通信路全体としての通信エラー発生率は高くなる。
したがって、最終的にすべての情報を送り終わるまでの時間を一定にしようとすれば、ルートコストが大きくなればなるほど、やはり、より多くのスロットを確保する必要がある。
したがって、スロット数算出部157は、QoS523の値が大きいほど、算出する必要スロット数が大きくなり、また、ルートコスト(ホップ数)の値が大きいほど、算出する必要スロット数が大きくなるという、単調増加の関係を有する計算式に基づいて、必要スロット数を算出する。
例えば、(必要スロット数)>(QoS)×(ルートコスト)の条件を満たす最小のスロット数(自然数)を求めるという計算式に基づいて、必要スロット数を算出する。
S53において、状態管理部153の指示により、スロット確保要求通知部154が、TDMA制御部160に対し、スロット確保要求メッセージを通知する。
スロット確保要求メッセージは、S52でスロット数算出部157が算出した必要スロット数を含む。
S54において、スロット確保成否取得部156が、TDMA制御部160が通知したスロット確保成功メッセージまたはスロット確保失敗メッセージを取得する。
S55において、状態管理部153が、スロット確保成否取得部156が取得したメッセージの種類から、スロット確保に成功したか失敗したかを判断する。
スロット確保に成功した場合には、S61へ進む。
スロット確保に失敗した場合には、S56へ進む。
S56において、スロット移譲部158が、より重要度の低いアプリケーションプログラムが確保しているスロットがあるかを判断する。
スロット移譲部158は、スロット管理要求メッセージ取得部151が取得したスロット確保要求メッセージに含まれるアプリケーション識別子に基づいて、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルから、そのアプリケーションプログラムの重要度522を取得する(以下、「要求元の重要度」という)。
スロット移譲部158は、更に、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルを検索して、要求元の重要度よりも低い重要度522(他の要求元の重要度)をもつアプリケーションプログラムのなかに、現在スロットを確保しているものがあるか否かを判断する。このとき、使用状況524が「使用」になっていれば、スロットを確保していると判断する。
S57において、スロット移譲部158の判断結果に基づいて、処理を分岐する。
より重要度の低いアプリケーションプログラムが確保したスロットがある場合には、S58へ進む。
より重要度の低いアプリケーションプログラムが確保したスロットがない場合には、S64へ進む。
S58(チャネル解放工程)において、スロット移譲部158が、より重要度の低いアプリケーションプログラムが確保しているスロットを解放する。
スロット移譲部158は、要求元の重要度よりも低い重要度のアプリケーションプログラムのなかから、アプリケーションプログラムを1つ選択する。例えば、もっとも重要度の低いアプリケーションプログラムを選択する。
スロット移譲部158は、選択したアプリケーションプログラムについて、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルの使用状況524を「未使用」に書き換える。
解放したスロットは、それまで確保していた通信路と切り離され、他の通信路のために使用できる状態となる。ただし、他の端末装置に対しては解放していないので、端末装置100が確保した状態は続いている。
S59において、状態管理部153の指示により、スロット管理結果メッセージ通知部152が、アドホックネットワーク制御部140に対し、スロット解放メッセージを通知する。
スロット解放メッセージは、S58でスロット移譲部158が解放したスロットのスロットマップ識別子を含む。
これを受けて、アドホックネットワーク制御部140は、前述したスロット解放対応処理を行う。
S60において、スロット移譲部158が、S58で解放したスロットを、確保要求を受けたアプリケーションプログラムのために、確保する。
スロット移譲部158は、S58で選択したアプリケーションプログラムについて、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルのスロットマップ識別子525を取得する。
スロット移譲部158は、次に、取得したスロットマップ識別子525から、スロットマップ識別子記憶部191が記憶したスロットマップ識別子テーブルに基づいて、そのアプリケーションプログラムが確保していたスロットマップ533を取得する。
スロット移譲部158は、取得したスロットマップ533に含まれるスロットを、現在、スロット確保を要求しているアプリケーションプログラムのために確保する。
例えば、スロット移譲部158は、新たなスロットマップ識別子531を生成し、スロットマップ識別子記憶部191に記憶させる。また、生成したスロットマップ識別子531を、スロット確保を要求しているアプリケーションプログラムについて、アプリケーション属性テーブル記憶部159に記憶させる。
その後、S53に戻り、必要スロット数から、すでに確保したスロット数を減じた残りのスロットについて、再度、TDMA制御部160に対するスロット確保要求を行う。
このように、スロットを解放して、足りない分のスロットを確保する動作を、必要なスロット数を確保できるまで繰り返す(TDMA再割当処理)。
S61において、状態管理部153の指示により、スロットマップ識別子記憶部191が、確保したスロットのスロットマップ識別子を記憶する。
状態管理部153は、確保したスロットを示すスロットマップ識別子を新たに生成し、スロットマップ識別子記憶部191に記憶させる。
S62において、状態管理部153の指示により、アプリケーション属性テーブル記憶部159が、確保したスロットのスロットマップ識別子を記憶する。
アプリケーション属性テーブル記憶部159は、スロット確保を要求しているアプリケーションプログラムについて、アプリケーション属性テーブルの使用状況524を「使用」に書き換える。また、スロットマップ識別子525を、S61で生成したスロットマップ識別子に書き換える。
S63において、状態管理部153の指示により、スロット管理結果メッセージ通知部152が、アドホックネットワーク制御部140に対し、スロット確保成功メッセージを通知する。
スロット確保成功メッセージは、確保したスロットを示すスロットマップ識別子を含む。
その後、スロット確保処理を終了する。
S64において、状態管理部153の指示により、スロット管理結果メッセージ通知部152が、アドホックネットワーク制御部140に対し、スロット確保失敗メッセージを通知する。
その後、スロット確保処理を終了する。
図15は、この実施の形態におけるQoS調整部150のスロット再確保処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
スロット再確保処理は、ルートコストが変わったときにアドホックネットワーク制御部140が通知するスロット再確保要求メッセージを、スロット管理要求メッセージ取得部151が取得した場合に行う処理である。
S71において、スロット管理要求メッセージ取得部151が、アドホックネットワーク制御部140が通知したスロット再確保要求メッセージを取得する。
スロット再確保要求メッセージは、スロットの確保を要求したアプリケーションプログラムのアプリケーション識別子(要求元識別情報)と、その通信路の変更後のルートコストとを含んでいる。
S72(必要チャネル数算出工程)において、状態管理部153の指示により、スロット数算出部157が、確保すべきスロット数を算出する。
S73において、状態管理部153が、S72でスロット数算出部157が算出したスロット数と、既に確保してあるスロット数とを比較する。
S74において、S73の比較結果に基づいて、処理を分岐する。
確保すべきスロット数が増加した場合には、S75へ進む。
確保すべきスロット数が減少した場合には、S76へ進む。
確保すべきスロット数が変わらない場合には、S77へ進む。
S75において、確保すべきスロットの増加分についてスロット確保処理を行い、その後、スロット再確保処理を終了する。
S76において、確保すべきスロットの減少分についてスロット解放処理を行い、その後、スロット再確保処理を終了する。
なお、確保すべきスロット数が減少したときは、なにも処理を行わず、要求されているよりも高い通信品質の通信路を確保しておいてもよい。
S77において、状態管理部153の指示により、スロット管理結果メッセージ通知部152が、アドホックネットワーク制御部140に対し、スロット再確保成功メッセージを通知する。
その後、スロット再確保処理を終了する。
図16は、この実施の形態におけるTDMA制御部160の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図である。
TDMA制御部160は、スロット情報受信部161、スロット情報送信部162、スロットマップテーブル記憶部163、スロット確保要求取得部164、スロット解放要求取得部165、スロット確保成否通知部166、TDMA管理部167、空きスロット判別部168、スロット確保部169を有する。
スロット情報受信部161は、他の端末装置が送信したスロット情報を、無線通信装置905を用いて受信する。
スロット情報送信部162は、他の端末装置のために、スロットマップテーブル記憶部163が記憶したスロット情報を、無線通信装置905を用いて送信する。
スロット情報には、それぞれの端末装置が自分で使用しているスロット、端末装置が受信できる範囲内で、他の端末装置が使用しているスロットなどの情報が含まれている。
スロット情報は、例えば、フレームの先頭スロットを制御用スロットとし、制御用スロットを各端末装置が交互に使用して、送信する。
あるいは、各端末装置が送信用に確保したスロットの先頭部分を使用して、スロット情報を送信してもよい。
スロットマップテーブル記憶部163は、スロット情報受信部161が受信したスロット情報を、スロットマップテーブルとして記憶する。
スロットマップテーブルは、TDMAスロットを管理するためのテーブルである。
スロット確保要求取得部164は、QoS調整部150が通知したスロット確保要求メッセージを取得する。
スロット解放要求取得部165は、QoS調整部150が通知したスロット解放要求メッセージを取得する。
スロット確保成否通知部166は、スロット確保要求取得部164が取得したスロット確保要求メッセージにより要求されたスロット確保が成功した場合には、スロット確保成功メッセージを、失敗した場合には、スロット確保失敗メッセージを、QoS調整部150に対して通知する。
TDMA管理部167は、TDMAスロットを管理する。
TDMA管理部167は、スロット確保要求取得部164がスロット確保要求メッセージを取得した場合、および、スロット解放要求取得部165がスロット解放要求メッセージを取得した場合に、スロットの確保、解放の処理を行う。
TDMA管理部167は、スロット確保要求メッセージに含まれるスロット数のTDMAスロットを確保する。必要なスロット数のTDMAスロットを確保できない場合には、TDMAスロットを確保せず、スロット確保失敗と判断するものとする。
しかし、必要なスロット数のTDMAスロットを確保できない場合に、確保できるだけのTDMAスロットを確保してもよい。その場合、スロット確保成否通知部166が通知するスロット確保失敗メッセージは、確保できたスロット数(あるいは不足するスロット数)を含む。先に確保できるだけのスロットを確保するほうが、再び確保を試みるまでの間に、他の端末装置にスロットを確保されてしまうことを防げるので、好ましい。
空きスロット判別部168は、スロットマップテーブル記憶部163が記憶したスロットマップテーブルに基づいて、端末装置100が送信に使用することができるTDMAスロットを判別する。
空きスロット判別部168は、空きチャネル判別部の一例である。
スロット確保部169は、スロットマップテーブル記憶部163が記憶したスロットマップテーブルを書き換えることにより、TDMA管理部167が確保することとしたTDMAスロットを確保する。
空きスロット判別部168は、空きチャネル確保部の一例である。
他の端末装置は、スロット情報送信部162が、スロット確保部169によって書き換えられたスロットマップテーブルに基づくスロット情報を送信することにより、そのスロットが端末装置100によって確保されたことを知る。
あるいは、そのスロットを用いて、実際に送信動作を行うことにより、そのスロットを確保したことを他の端末装置に知らせてもよい。
TDMA制御部160は、このように、スロット情報を受信して、そのなかから空きスロットを探し、確保する。しかし、このような受動的な動作だけでなく、積極的に、TDMAスロットを確保したいというメッセージを他の端末装置に対して送信し、他の端末装置と交渉を行うことにより、TDMAスロットを確保してもよい。
TDMA制御部160におけるスロット情報の収集、配布、空きスロットの確保、解放、他の端末装置との交渉などの動作は、既知の方式(例えば、USAPなど)によることとしてよい。
次に、全体の動作の流れについて説明する。
図17は、この実施の形態における階層化された通信プロトコルの一例を示すイメージ図である。
端末装置100間の通信は、階層の上から順に、アプリケーションプログラム(を実行しているアプリケーション実行部110)間におけるアドホック通信、アドホックネットワーク制御部140間におけるQoSアドホックネットワークプロトコルによる通信、TDMA制御部160間におけるQoSスロット割当交渉プロトコルによる通信、無線通信装置905間における無線物理レイヤプロトコルによる通信の4つの階層による通信として捉えることができる。
アプリケーション実行部110間のアドホック通信は、コネクション型の通信であり、通信開始、データ送信、通信終了の手順により、各種の情報を送受信する。
アドホックネットワーク制御部140間のQoSアドホックネットワークプロトコルによる通信は、通信路の探索、確保、解放などのアドホックルーティング交渉処理を行い、これによって確保された通信路を使用して、アプリケーション実行部110間のアドホック通信を実現する。
TDMA制御部160間のQoSスロット割当交渉プロトコルによる通信は、空きスロットの探索、確保、解放など、端末装置100間のTDMAスロット割当を行い、これによって確保されたTDMAスロットを使用して、アドホックネットワーク制御部140が通信路を確保する。
図18は、この実施の形態における端末装置100全体の基本的な動作の流れの一例を示す図である。
P01において、アドホックネットワークTDMA制御装置(22)の内部情報を初期化する。アプリケーション属性テーブル記憶部159はアプリケーション属性テーブルを、ルーティングテーブル記憶部144はルーティングテーブルを、スロットマップテーブル記憶部163はスロットマップテーブルを、それぞれ「ヌル」にクリアする。
P02において、QoS割当ポリシィの更新をする。
QoS割当ポリシィ記憶部170が記憶した最新のQoS割当ポリシィを、アプリケーション属性テーブル記憶部159がアプリケーション属性テーブルにコピーする。このとき、使用状況524は、全て「未使用」に設定する。
P03において、アドホック通信を起動する。
アプリケーション制御部130が、アプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムから、アドホック通信(3)の開始を要求するメッセージを受ける。
P04において、ルーティングテーブルを参照する。
アドホック通信起動(P03)で要求されたアドホック通信を実現するため、ルーティングテーブル記憶部144が記憶しているルーティングテーブルから、パスID511に該当する隣接端末514を検索する。このとき、パス状態515が「アクティブ」であれば、そのルートを利用する。「イナクティブ」なら、アドホック通信エラー通知(P09)が起動され、アドホック通信を要求したアプリケーションプログラムにエラーが通知される。また、アプリケーションプログラムが新たに通信路の確保を要求する場合には、アドホックルーティング処理(P04)によりルート検索が行われ、成功した場合はルーティングテーブル記憶部144が、記憶する。
P08において、アドホック通信を送信する。
検索したルートのパスIDのテーブル情報を用いて、情報更新のための要求メッセージを送信する。送信先はパスIDの隣接端末である。次に、アドホック通信を要求したアプリケーションに対して、アドホック通信完了通知(P10)により、アドホック通信が完了したことを通知する。
P04(アドホックルーティング処理)は、以下の3つの処理からなる。
P43において、ルーティングメッセージを送信する。定期的にルートの検索、維持を行う。
P41において、ルートを監視する。一定周期でルーティングメッセージを送信(P43)し、QoSアドホックネットワークプロトコルのアドホックルーティング交渉を行って、ルートの設定と維持管理を行う。
P42において、ルーティングテーブルを更新する。ルート監視(P41)によるルートの設定、維持の結果を、ルーティングテーブルに保持する。
図19は、この実施の形態における端末装置100のメッセージの流れの一例を示す図である。
この例は、端末装置100のアプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムが、通信開始を要求した場合(TDMAスロット初期割当手順)の例である。
アプリケーション実行部110が、通信を開始するため、アプリケーション制御部130に対して、通信開始要求メッセージ611(通信路確保要求)を通知する。通信開始要求メッセージ611は、要求元のアプリケーション識別子と、宛先端末装置の端末識別子を含む。
アプリケーション制御部130は、アドホックネットワーク制御部140に対して、通信路確保要求メッセージ631(通信路確保要求)を通知する。通信路確保要求メッセージ631は、要求元のアプリケーション識別子と、宛先端末装置の端末識別子を含む。
アドホックネットワーク制御部140は、宛先端末装置の端末識別子から、ルーティング管理部143が通信路を算出する(アドホックルーティング処理)。
アドホックネットワーク制御部140は、算出した通信路における下流端末装置101に通信路を確保させるため、下流端末装置101に対して、通信路確保要求メッセージ681を送信する。通信路確保要求メッセージ681は、要求元のアプリケーション識別子と、宛先端末装置の端末識別子を含む。
アドホックネットワーク制御部140は、必要なTDMAスロットを確保するため、QoS調整部150に対して、スロット確保要求メッセージ641(QoS調整要求)を通知する。スロット確保要求メッセージ641は、要求元のアプリケーション識別子と、算出した通信路のルートコストとを含む。
QoS調整部150は、要求元のアプリケーション識別子からQoSを求め、求めたQoSと、ルートコストとから、スロット数算出部157が確保すべきスロット数を算出する(アプリケーション属性分析処理)。
QoS調整部150は、TDMA制御部160に対して、スロット確保要求メッセージ651(TDMAスロット割当要求)を通知する。スロット確保要求メッセージ651は、算出した確保すべきスロット数を含む。
TDMA制御部160は、要求された数のスロットを確保する。この例では、スロット確保に成功した場合(通信帯域が十分な場合)について述べる。
TDMA制御部160は、QoS調整部150に対して、スロット確保成功メッセージ652(TDMAスロット割当完了)を通知する。スロット確保成功メッセージ652は、確保したスロットのスロット番号を含む。
QoS調整部150は、確保したスロットにスロットマップ識別子を割り付け、スロットを確保する。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット確保成功メッセージ642(QoS調整完了)を通知する。スロット確保成功メッセージ642は、確保したスロットのスロットマップ識別子を含む。
一方、下流端末装置101は、通信路の確保に成功し、端末装置100に対して、通信路確保成功メッセージ691を送信する。通信路確保成功メッセージ691は、確保した通信路のパスIDを含む。
アドホックネットワーク制御部140が、通信路確保成功メッセージ691を受信する。
アドホックネットワーク制御部140は、アプリケーション制御部130に対して、通信路確保成功メッセージ632(通信路確保完了)を通知する。通信路確保成功メッセージ632は、確保した通信路のパスIDを含む。
アプリケーション制御部130は、アプリケーション実行部110に対して、通信準備完了メッセージ612(通信路確保完了)を通知する。通信準備完了メッセージ612は、通信に使用する通信路のパスIDを含む。
図20は、この実施の形態における端末装置100のメッセージの流れの別の例を示す図である。
この例は、上流端末装置106(または、更にその上流)が実行しているアプリケーションプログラムが、通信開始を要求した場合(TDMAスロット初期割当手順)の例である。
上流端末装置106が、端末装置100に対して、通信路確保要求メッセージ681(通信路確保要求)を通知する。通信路確保要求メッセージ681は、要求元のアプリケーション識別子と、宛先端末装置の端末識別子を含む。
アドホックネットワーク制御部140が、通信路確保要求メッセージ681を受信する。
アドホックネットワーク制御部140は、宛先端末装置の端末識別子から、ルーティング管理部143が通信路を算出する(アドホックルーティング処理)。
アドホックネットワーク制御部140は、QoS調整部150に対して、スロット確保要求メッセージ641(QoS調整要求)を通知する。スロット確保要求メッセージ641は、要求元のアプリケーション識別子と、算出した通信路のルートコストとを含む。
なお、アドホックネットワーク制御部140は、下流端末装置に対する通信路確保要求メッセージの送信も行うが、この図では記載を省略している。
QoS調整部150は、要求元のアプリケーション識別子からQoSを求め、求めたQoSと、ルートコストとから、スロット数算出部157が確保すべきスロット数を算出する(アプリケーション属性分析処理)。
QoS調整部150は、TDMA制御部160に対して、スロット確保要求メッセージ651(TDMAスロット割当要求)を通知する。スロット確保要求メッセージ651は、算出した確保すべきスロット数を含む。
TDMA制御部160は、要求された数のスロットを確保する。この例では、スロット確保に失敗した場合について述べる。
TDMA制御部160は、QoS調整部150に対して、スロット確保失敗メッセージ653(TDMAスロット割当未完了)を通知する。
QoS調整部150は、重要度の低いアプリケーションプログラムが確保したスロットを解放する。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット解放メッセージ643を通知する。スロット解放メッセージ643は、解放したスロットのスロットマップ識別子を含む。
アドホックネットワーク制御部140は、スロットを解放したために切断した通信路の下流端末装置102に対して、通信路解放要求メッセージ682を送信する。
この例では、切断した通信路の確保を要求した要求元が、他の端末装置が実行しているアプリケーションプログラムであった場合について説明する。
アドホックネットワーク制御部140は、スロットを解放したために切断した通信路の上流端末装置107に対して、通信路切断メッセージ692を送信する。
下流端末装置102および上流端末装置107では、通信路の切断に伴って、TDMAスロットが解放される。
QoS調整部150は、スロット確保を要求したアプリケーションプログラムのために、解放したスロットを確保する。
QoS調整部150は、更に、足りない分のTDMAスロットを確保するため、再び、TDMA制御部160に対して、スロット確保要求メッセージ651(TDMAスロット再割当要求)を通知する。
このとき、下流端末装置102および上流端末装置107においてスロットが解放されるのを待つため、所定の時間経過後、スロット確保要求メッセージ651を通知することとしてもよい。
TDMA制御部160は、要求された数のスロットを確保する(TDMA再調整処理)。今度は、下流端末装置102および上流端末装置107でスロットが解放されたため、必要な数のTDMAスロットが確保できたとする。
TDMA制御部160は、QoS調整部150に対して、スロット確保成功メッセージ652(TDMAスロット再割当完了)を通知する。
QoS調整部150は、確保したスロットにスロットマップ識別子を割り付け、スロットを確保する。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット確保成功メッセージ642(QoS調整完了)を通知する。スロット確保成功メッセージ642は、確保したスロットのスロットマップ識別子を含む。
アドホックネットワーク制御部140は、図示していない(確保を要求された通信路の)下流端末装置から、通信路確保成功メッセージを受信する。
アドホックネットワーク制御部140は、上流端末装置106に対して、通信路確保成功メッセージ691(通信路確保完了)を送信する。
図21は、この実施の形態における端末装置100のメッセージの流れの更に別の例を示す図である。
この例は、下流端末装置101(または、更にその下流)で、TDMAスロットが不足するなどの理由で、通信路が切断した場合(TDMAスロット調整手順)の例である。
下流端末装置101が、端末装置100に対して、通信路切断メッセージ692を送信する。通信路切断メッセージ692は、切断した通信路のパスIDを含む。
アドホックネットワーク制御部140が、通信路切断メッセージ692を受信する。
アドホックネットワーク制御部140は、別の経路を探索し、通信路を算出する。
アドホックネットワーク制御部140は、新たに算出した通信路の下流端末装置103に対して、通信路確保要求メッセージ681を送信する。
アドホックネットワーク制御部140は、QoS調整部150に対して、スロット再確保要求メッセージ644(QoS調整要求)を通知する。スロット再確保要求メッセージ644は、要求元のアプリケーション識別子と、新たに算出した通信路のルートコストとを含む。
なお、ルートコストに変動がない場合には、スロット再確保要求メッセージ644を通知しないこととしてもよい。
QoS調整部150は、確保すべきスロット数を算出する(アプリケーション属性分析)。この例では、ルートコストの減少により、確保すべきスロット数が少なくなったものとする。
QoS調整部150は、確保しておく必要がなくなったスロットを解放するため、TDMA制御部160に対して、スロット解放要求メッセージ654(TDMAスロット解放要求)を通知する。
TDMA制御部160は、確保していたスロットを解放する。
TDMA制御部160は、QoS調整部150に対して、スロット解放成功メッセージ655(TDMAスロット解放完了)を通知する。
QoS調整部150は、スロットマップ識別子テーブルを書き換えて、スロットを解放する。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット再確保成功メッセージ645(QoS調整完了)を通知する。
新たに算出した通信路の下流端末装置103は、通信路確保に成功し、端末装置100に対して、通信路確保成功メッセージ691を送信する。
アドホックネットワーク制御部140は、通信路確保成功メッセージ691を受信する。
アドホックネットワーク制御部140は、新たな通信路が確保できたので、上流端末装置106に対して、ルートコスト変更メッセージ693を送信する。ルートコスト変更メッセージ693は、通信路のパスIDと、変更後のルートコストとを含む。
なお、新たな通信路が確保できなかった場合には、上流端末装置106に対して、通信路切断メッセージを送信する。
図22は、この実施の形態における端末装置100のメッセージの流れの更に別の例を示す図である。
この例は、下流端末装置103(または、更にその下流)で、通信路の再確保が行われ、ルートコストが変更した場合(TDMAスロット調整手順)の例である。
下流端末装置103が、端末装置100に対して、ルートコスト変更メッセージ693を送信する。
アドホックネットワーク制御部140が、ルートコスト変更メッセージ693を受信する。
アドホックネットワーク制御部140は、QoS調整部150に対して、スロット再確保要求メッセージ644(QoS調整要求)を通知する。
QoS調整部150は、確保すべきスロット数を算出する(アプリケーション属性分析処理)。この例では、ルートコストの増加により、確保すべきスロット数が多くなったものとする。
QoS調整部150は、更に確保すべき増加分のスロットを確保するため、TDMA制御部160に対して、スロット確保要求メッセージ651(TDMAスロット割当要求)を通知する。
TDMA制御部160は、要求された数のスロットを確保する。この例では、スロット確保に失敗した場合について述べる。
TDMA制御部160は、QoS調整部150に対して、スロット確保失敗メッセージ653(TDMAスロット割当未完了)を通知する。
QoS調整部150は、重要度の低いアプリケーションプログラムが確保したスロットを解放する。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット解放メッセージ643を通知する。スロット解放メッセージ643は、解放したスロットのスロットマップ識別子を含む。
アドホックネットワーク制御部140は、スロットを解放したために切断した通信路の下流端末装置102に対して、通信路解放要求メッセージ682を送信する。
この例では、切断した通信路の確保を要求した要求元が、端末装置100のアプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムであった場合について説明する。
アドホックネットワーク制御部140は、アプリケーション制御部130に対して、通信路切断メッセージ633を通知する。
アプリケーション制御部130は、アプリケーション実行部110に対して、通信路切断メッセージ613を通知する。
一方、下流端末装置104では、通信路の切断に伴って、TDMAスロットが解放される。
QoS調整部150は、ルートコストが変更になった通信路のために、解放したスロットを確保する。
QoS調整部150は、更に、足りない分のTDMAスロットを確保するため、再び、TDMA制御部160に対して、スロット確保要求メッセージ651(TDMAスロット再割当要求)を通知する。
TDMA制御部160は、要求された数のスロットを確保する(TDMA再調整処理)。今度は、下流端末装置104でスロットが解放されたため、必要な数のTDMAスロットが確保できたとする。
TDMA制御部160は、QoS調整部150に対して、スロット確保成功メッセージ652(TDMAスロット再割当完了)を通知する。
QoS調整部150は、スロットマップ識別子テーブルを書き換えて、スロットを確保する。
QoS調整部150は、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット再確保成功メッセージ645(QoS調整完了)を通知する。
アドホックネットワーク制御部140は、新たな通信路が確保できたので、上流端末装置106に対して、ルートコスト変更メッセージ693を送信する。
ここで説明した端末装置100によれば、通信に必要な品質(QoS)を確保するために必要な通信路をあらかじめ確保し、確保した通信路を用いて通信するので、アドホック通信ネットワークにおいて、通信品質の保証された通信が可能となるという効果を奏する。
ここで説明した端末装置100によれば、通信路を確保するにあたり、QoSとルートコストから、必要なTDMAスロット数(必要チャネル数)を算出するので、ルートコストが変動しても、要求された通信品質を保証できるという効果を奏する。
ここで説明した端末装置100によれば、必要なTDMAスロット(チャネル)を確保できない場合、端末装置100が確保したTDMAスロットのうち、他の通信路用に確保しているスロットを解放させ、そのスロットを確保するので、他の端末装置との間で交渉する必要がなく、迅速に必要なTDMAスロットを確保できるという効果を奏する。
ここで説明した端末装置100によれば、スロットを解放させるにあたり、通信路を確保したアプリケーションプログラムの重要度に基づいて、解放させるか否かを判断するので、TDMAスロットが全体として不足している場合、重要でない通信に使用する通信路を犠牲にすることにより、重要な通信に使用する通信路の通信品質が保証できるという効果を奏する。
ここで説明した端末装置100によれば、ルートコストが変動した場合には、必要なTDMAスロット数を算出し直して、常に必要なTDMAスロットを確保するので、端末装置100が移動して通信コミュニティ800のネットワークトポロジーが変動する場合でも、要求された通信品質を保証できるという効果を奏する。
また、ここで説明した端末装置100が使用する無線通信方法によれば、上記説明した端末装置100の効果と同様の効果を奏する。
また、ここで説明した端末装置100として、コンピュータを機能させるための無線通信プログラムによれば、上記説明した効果を有する端末装置100を実現することができるという効果を奏する。
実施の形態2.
実施の形態2を、図23〜図32を用いて説明する。
この実施の形態における通信コミュニティ800の全体構成、端末装置100のハードウェア構成および全体ブロック構成は、実施の形態1で説明したものと同様なので、ここでは説明を省略する。
図23は、この実施の形態におけるアドホックネットワーク制御部140の機能ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。なお、実施の形態1と共通するブロックについては、説明を省略する。
通信路確保要求受信部412は、端末装置100に対する通信路確保要求メッセージ(送信要求)だけでなく、通信コミュニティ800内の他の端末装置で発生したすべての通信路確保要求についての情報(他端末送信要求)(両者をあわせて、「通信路要求情報」という)を受信する。
通信路確保要求受信部412は、送信要求入力部および他端末送信要求受信部の一例である。
通信路要求情報は、通信路のパスID、要求元のアプリケーションプログラムのアプリケーション識別子、要求元の端末装置の端末識別子、宛先端末装置の端末識別子などを含む。
通信路要求記憶部193は、通信路確保要求受信部412が受信した通信路要求情報を記憶する。
通信路要求記憶部193は、また、アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得した、アプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムが要求元の通信路確保要求も、通信路要求情報として、あわせて記憶する。
通信路確保要求送信部422は、通信路要求記憶部193が記憶した通信路要求情報を、周辺の端末装置に対して送信する。
通信路確保要求送信部422は、送信要求送信部および他端末送信要求送信部の一例である。
なお、無限ループの発生を防ぐため、すでに一度送信したことがある通信路要求情報は、再送要求がない限り、再び送信しないこととする。
また、通信路解放要求についても同様に、通信路解放情報として、通信コミュニティ800内の端末装置間で通知しあう。通信路解放要求を受信した場合、通信路要求記憶部193は、記憶した通信路要求情報を削除する。
これにより、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が、通信コミュニティ800内で現在要求されているすべての通信路確保要求を共有する。
ルーティング管理部143は、通信路確保要求受信部412が受信した通信路要求情報に基づいて、通信コミュニティ800内のすべての通信路について、最適な通信路を算出する。
通信コミュニティ800内のすべての端末装置100は、同一の通信路要求情報を共有しているので、各端末装置100のルーティング管理部143が算出する通信路は、すべての端末装置100で同一になる。
アドホックネットワーク管理部147は、ルーティング管理部143が算出した通信路に基づいて、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が必要とするスロットのスロット確保要求についての情報を算出する。
スロット管理要求メッセージ通知部148は、端末装置100が確保すべきスロットだけでなく、すべての端末装置が確保すべきスロットについてのスロット確保要求情報を、QoS調整部150に対して通知する。
図24は、この実施の形態におけるQoS調整部150の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図である。なお、実施の形態1と共通するブロックについては、説明を省略する。
スロット管理要求メッセージ取得部151は、端末装置100が確保すべきスロットだけでなく、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が確保すべきスロットについてのスロット確保要求情報を、アドホックネットワーク制御部140から取得する。
スロット数算出部157は、状態管理部153の指示により、端末装置100が確保すべきスロット(必要チャネル数)だけでなく、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が確保すべきスロットのスロット数(他端末必要チャネル数)を算出する。
スロット数算出部157は、必要チャネル数算出部および他端末必要チャネル数算出部の一例である。
なお、この実施の形態では、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が確保すべきスロット数がわかるので、通信コミュニティ800内のTDMAスロットが足りない状態であるか、逆に、余っている状態であるかを判別できる。
そこで、TDMAスロットが余っている状態のときは、余っているスロットを各通信路に配分し、要求されているよりも高い通信品質の通信路を確保することとしてもよい。
例えば、(確保すべきスロット数)=(確保可能な全スロット数)×(その通信路に要求されるQoS)/(すべての通信路に要求されるQoSの合計)(小数点以下切り捨て)という計算式に基づいて、スロット数算出部157が確保すべきスロット数を算出する。
通信コミュニティ800内のすべての端末装置100は、同じスロット確保要求情報と、同じQoS割当ポリシィを共有しているので、すべての端末装置100が、同じ必要スロット数を算出する。
状態管理部153は、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルを検索して、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が確保すべきスロットのスロット確保要求について、その要求元のアプリケーションプログラムの重要度を判別する。状態管理部153は、送信要求重要度判別部の一例である。
状態管理部153は、通信コミュニティ内のすべての端末装置100が確保すべきスロットのスロット確保要求について、その要求元の重要度を基準に、重要度が高い順に並べ替える。
通信コミュニティ800内のすべての端末装置100は、同じスロット確保要求情報と、同じQoS割当ポリシィを共有しているので、スロット確保要求は、すべての端末装置100で、同じ順番に並べ替えられる。
一つの通信路内の中継端末装置は、それぞれがTDMAスロットを確保する必要がある。同じ通信路は要求元のアプリケーションプログラムが同じなので、重要度も同じである。
そこで、同じ通信路内のスロット確保要求は、要求元の端末装置に近いほうから順に並べ替えるものとする。
ただし、重要度が同じ場合の並べ替え規則は、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が同じ規則にしたがって並べ替えるのであれば、他の規則であってもよい。結果として得られるスロット確保要求の順番を同じにするための便宜的なものに過ぎないからである。
スロット確保要求通知部154は、状態管理部153が並べ替えた順序にしたがって、通信コミュニティ800内のすべてのスロット確保要求を、TDMA制御部160に対して通知する。
通信コミュニティ800内のTDMAスロットが全体として足りない状態である場合、スロット確保要求にしたがってスロットを確保していくと、ある時点ですべてのスロットを使い果たしてしまい、それ以上のスロット確保ができなくなる。
スロットの確保は、重要度の高い順に行うので、重要度の高い通信に必要なスロットが確保される。重要度の低い通信は、TDMAスロットが不足している状態が解消するまで、スロットが確保できない。
なお、重要度の低い通信がまったくできなくなってしまうことを防ぐため、TDMAスロットが足りない状態である場合、重要度が所定の値(重要度基準値)より高い場合には、必要なスロット数を確保し、重要度が重要度基準値より低い場合には、残っているスロットを、残りのスロット割当要求に配分することとしてもよい。
例えば、(残っているスロット数)×(その通信路に要求されるQoS)/(すべての通信路に要求されるQoSの合計)(小数点以下切り捨て)のスロットを配分する。
これにより、重要度が低い通信は、要求された通信品質は確保できないものの、通信がまったくできないという状態は解消される。
スロット確保成否取得部156は、TDMA制御部160から、スロット確保の結果を取得する。
状態管理部153は、スロット確保成否取得部156が取得した結果に基づいて、アプリケーション属性テーブル記憶部159などが記憶したテーブルの内容を書き換え、割り当てられたスロットを確保する。
状態管理部153は、割当チャネル確保部の一例である。
図25は、この実施の形態におけるTDMA制御部160の機能ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図である。
スロット情報受信部161は、端末装置100の周辺だけでなく、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100について、周辺の端末装置との位置関係(隣接端末や隠れ端末など送信が衝突する端末装置についての情報など)を、スロット情報として受信する。
スロット情報受信部161は、衝突判別情報受信部の一例である。
スロット情報記憶部192は、スロット情報受信部161が受信したスロット情報に、端末装置100が判断したスロット情報を付加して、記憶する。
例えば、スロット情報記憶部192は、スロット情報受信部161が受信したスロット情報を送信した端末装置は、直接通信可能な範囲内にある隣接端末であると判断し、スロット情報に付け加える。
スロット情報送信部162は、他の端末装置のために、スロット情報記憶部192が記憶したスロット情報を送信する。
これにより、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が、同じスロット情報を共有する。
スロット確保要求取得部164は、端末装置100が確保すべきスロットについてだけでなく、通信コミュニティ800内のすべての端末装置が確保すべきスロットについてのスロット確保要求を、QoS調整部150から取得する。
TDMA管理部167は、スロット確保要求取得部164が取得したスロット確保要求を、取得した順番に処理する。
スロットマップテーブル記憶部163は、端末装置100のスロットマップテーブルだけでなく、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100のスロットマップテーブルを記憶する。
スロットマップテーブル記憶部163は、スロット情報記憶部192が記憶したスロット情報に基づいて、送信が衝突しないスロットを判別し、スロットマップテーブルとして記憶する。
スロットマップテーブル記憶部163は、衝突チャネル判別部の一例である。
スロット確保部169は、スロットマップテーブル記憶部163が記憶したスロットマップテーブルに基づいて、送信が衝突しないスロットを判別し、スロットを確保する。確保した結果は、スロットマップテーブル記憶部163に記憶させる。
スロット確保部169は、チャネル割当部の一例である。
スロット確保部169が確保できるスロットが複数ある場合にどのスロットを確保するかの規則は、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が同じ規則を用いる。
例えば、できるだけスロット番号の小さいスロットから順に確保し、複数のスロットを確保する場合には、連続したスロット番号のスロットを確保することとする。
通信コミュニティ800内のすべての端末装置100は、同じスロット情報を共有し、また、同じスロット確保要求を、同じ順番で処理するので、スロット確保部169が確保するスロットの割当(マッピング)は、すべての端末装置100で同じになる。
TDMA管理部167は、スロットマップテーブル記憶部163が記憶したスロットマップテーブルのうち、端末装置100のスロットマップテーブルを参照することにより、端末装置100が確保したスロットが判別できる。
次に、動作について説明する。
図26は、この実施の形態におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路要求蓄積処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
S81(送信要求入力工程)において、アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が、アプリケーション制御部130から、通信路確保要求メッセージを取得する。
通信路確保要求メッセージは、実施の形態1で説明したものと同様のメッセージであり、アプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムからの要求により、アプリケーション制御部130が通知するものである。
S82において、通信路要求記憶部193が、S81でアドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得した通信路確保要求メッセージから生成した通信路要求情報を記憶する。
S83において、通信路確保要求送信部422が、周辺に存在する他の端末装置に対して、新しい通信路要求情報を送信する。
その後、通信路要求削除処理を終了する。
他の端末装置から通信路要求情報を受信した場合にも、通信路要求蓄積処理をする。その場合は、S84から処理を開始する。
S84(他端末送信要求受信工程)において、通信路確保要求受信部412が、他の端末装置から通信路要求情報を受信する。
通信路要求情報は、要求元のアプリケーション識別子、要求元の端末識別子、宛先端末装置の端末識別子などを含む。通信路要求情報は、端末装置100を通る通信路であるか否かにかかわらず、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100に、同じ情報が通知される。
S85において、通信路要求記憶部193は、S84で通信路確保要求受信部412が受信した通信路要求情報と同一の情報を、既に記憶しているか否かを判断する。同じ情報を別の経路から受信する場合があるからである。
記憶済の場合は、通信路要求蓄積処理を終了する。
まだ記憶していない(新しい)通信路要求情報である場合には、S82へ進む。新しい通信路情報を記憶し、他の端末装置に対して送信する。
図27は、この実施の形態におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路要求削除処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
S91において、アドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が、アプリケーション制御部130から、通信路解放要求メッセージを取得する。
通信路解放要求メッセージも、実施の形態1で説明したものと同様のメッセージである。
S92において、通信路要求記憶部193が、S91でアドホックネットワーク制御メッセージ取得部145が取得した通信路解放要求メッセージに対応する通信路要求情報を、削除する。
S93において、アドホックネットワークプロトコル送信部142が、周辺に存在する他の端末装置に対して、通信路解放情報を送信する。
その後、通信路要求削除処理を終了する。
他の端末装置から通信路解放情報を受信した場合は、通信路要求削除処理を、S94から開始する。
S94において、アドホックネットワークプロトコル受信部141が、他の端末装置から通信路解放情報を取得する。
S95において、通信路要求記憶部193が、解放要求された通信路についての通信路要求情報を記憶しているか否かを判断する。
記憶していない場合は、削除済とみなし、通信路要求削除処理を終了する。
記憶している場合は、S92へ進む。対応する通信路要求情報を削除し、他の端末装置に対して、通信路解放情報を送信する。
図28は、この実施の形態におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路割当処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
T11において、ルーティング管理部143が、通信路要求記憶部193が記憶したすべての通信路要求情報について、通信路を算出する。
したがって、ルーティング管理部143が算出する通信路は、端末装置100を通るものか否かにかかわらず、通信コミュニティ800内で、現在要求されているすべての通信路である。通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が、同一の情報に基づき、同一のアルゴリズムで通信路を算出するので、算出結果も、すべての端末装置100で同一となる。
T12において、スロット管理要求メッセージ通知部148が、QoS調整部150に対して、通信路要求記憶部193が記憶したすべての通信路要求情報に対応するスロット確保要求情報を通知する。
スロット確保要求情報は、通信路要求情報に含まれる要求元のアプリケーション識別子、要求元の端末識別子、宛先端末装置の端末識別子のほか、T11でルーティング管理部143が算出した通信路における中継端末装置の端末識別子、ルートコストなどを含む。
T13において、スロット管理結果メッセージ取得部149が、QoS調整部150から、スロット割当結果メッセージを取得する。
スロット割当結果メッセージは、端末装置100を通る通信路について、割り当てたスロットのスロットマップ識別子などの情報を含む。
T14において、ルーティングテーブル記憶部144は、T13で取得した情報に基づいて、記憶したルーティングテーブルの内容を書き換える。
これにより、新しいスロット割当に基づくアドホック通信が可能となる。
図29は、この実施の形態におけるQoS調整部150のスロット割当処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
T21において、スロット管理要求メッセージ取得部151が、アドホックネットワーク制御部140から、スロット確保要求情報を取得する。
T22において、スロット解放要求通知部155が、TDMA制御部160に対して、確保したすべてのスロットの解放を要求するスロット解放要求メッセージを通知する。
それまでのスロット割当状態にかかわらず、一から新たに、スロットを割り当てるためである。
T23(必要チャネル数算出工程および他端末必要チャネル数算出工程)において、スロット数算出部157が、T21でスロット管理要求メッセージ取得部151が取得したすべてのスロット確保要求情報について、確保すべきスロット数を算出する。
なお、確保すべきスロット数の計算式は、例えば、実施の形態1で説明したものと同じ計算式を用いてもよいし、他の計算式によるものでもよい。
T24(送信要求重要度判別工程)において、状態管理部153が、T21でスロット管理要求メッセージ取得部151が取得したすべてのスロット確保要求情報について、要求元の重要度を求める。
要求元の重要度は、スロット確保要求情報に含まれる要求元のアプリケーション識別子により、アプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルを検索することで、求められる。
T25において、状態管理部153が、T24で求めた重要度に基づいて、スロット確保要求情報を重要度が高い順に並べ替える。
T26において、スロット確保要求通知部154が、TDMA制御部160に対し、スロット確保要求メッセージを通知する。
スロット確保要求メッセージは、スロット確保要求情報を、スロットを確保すべき端末装置ごとに分割したものである。例えば、1つの通信路において、中継端末装置が3つあれば、送信を行う端末装置は、要求元の端末装置を含めて、4つある。したがって、1つのスロット確保要求情報に対して、4つのスロット確保要求メッセージを通知する。
スロット確保要求メッセージは、スロットを確保すべき端末装置の端末識別子、確保すべきスロット数の情報を含む。
スロットを確保すべき端末装置の端末識別子は、スロット確保要求情報に含まれる要求元の端末識別子、または、中継端末装置の端末識別子である。
確保すべきスロット数は、T23でスロット数算出部157が算出したものである。
T27において、スロット確保要求通知部154が、すべてのスロット確保要求メッセージを通知し終わったことを知らせるため、TDMA制御部160に対し、スロット割当終了メッセージを通知する。
T28において、スロット確保成否取得部156が、TDMA制御部160から、スロット割当結果メッセージを取得する。スロット割当結果メッセージは、スロット確保要求メッセージに対して、端末装置100が確保したスロットのスロット番号などの情報を含む。
T29において、スロット管理結果メッセージ通知部152が、アドホックネットワーク制御部140に対し、スロット割当結果メッセージを通知する。
T30において、スロットマップ識別子記憶部191が、スロットマップ識別子およびそれに割り当てられたスロットのスロット番号などを記憶する。
T31(割当チャネル確保工程)において、アプリケーション属性テーブル記憶部159が、アプリケーションプログラムに割り当てられたスロットのスロットマップ識別子などを記憶する。
これにより、新しいスロット割当に基づくアドホック通信が可能となる。
図30は、この実施の形態におけるTDMA制御部160のスロット割当処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
T41において、スロット解放要求取得部165が、QoS調整部150から、スロット解放要求メッセージを取得する。
T42において、スロットマップテーブル記憶部163が、記憶したスロットマップテーブルの内容を初期化し、確保したスロットが一つもない状態とする。
T43において、スロット確保要求取得部164が、QoS調整部150から、スロット確保要求メッセージまたはスロット割当終了メッセージを取得する。
T44において、T43でスロット確保要求取得部164が取得したメッセージの種類により、処理を分岐する。
スロット確保要求メッセージである場合には、T45へ進む。
スロット割当終了メッセージである場合には、T47へ進む。
T45(チャネル割当工程)において、スロット確保部169が、スロット情報記憶部192が記憶したスロット情報に基づいて、各端末装置が確保できるスロットを算出する。
T46において、スロットマップテーブル記憶部163が、スロット確保部169が算出したスロットについて、スロットマップテーブルの内容を書き換える。
その後、T43に戻り、次のスロット確保要求を処理する。
T47において、スロット確保成否通知部166が、QoS調整部150に対し、スロット割当結果メッセージを通知する。
スロット割当結果メッセージは、スロット確保結果のうち、その端末装置100が確保したスロットについてのスロット番号などの情報を含む。
図31は、この実施の形態におけるスロットマップテーブル記憶部163が記憶するスロットマップテーブルの一例を示す図である。
端末識別子541は、通信コミュニティ800内で各端末装置を識別するための識別情報である。
スロットマップテーブル記憶部163は、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100についてのスロットマップテーブルを記憶している。
スロット空き状況542は、各スロットが使用可能か否かを示す情報である。この例では、TDMAスロットが全部で7つあり、左から順に、スロット1、スロット2、…、スロット7が使用可能かを示す。
この例では、「◎」は、そのスロットをその端末装置が確保したこと、「○」は、そのスロットをその端末装置が使用して送信しても送信の衝突が起こらないこと、「×」は、そのスロットをその端末装置が使用して送信すると、隣接する端末装置がそのスロットを確保しているため、送信が衝突すること、「△」は、そのスロットをその端末装置が使用して送信すると、隣接する端末装置はそのスロットを確保していないが、隣接する端末装置に隣接する端末装置(隠れ端末)がそのスロットを確保しているので、送信が衝突すること、を意味する。
したがって、この例では、例えば、「端末A_ID」で識別される端末装置は、スロット5〜7を確保してもよいことがわかる。
スロットマップテーブル記憶部163は、スロット確保部169がスロットを確保した場合、スロット情報記憶部192が記憶した情報に基づいて、確保したスロットと送信が衝突するスロットを判別し、スロットマップテーブルに記憶する。
図32は、この実施の形態における端末装置100のメッセージの流れの一例を示す図である。
アドホックネットワーク制御部140のアドホックネットワーク管理部147は、何らかのきっかけで、スロット割当を開始する。
例えば、定期的にスロット割当を行うこととして、前回のスロット割当から所定の時間が経過したことを判別し、スロット割当を開始する。
あるいは、アドホックネットワークプロトコル受信部141が、他の端末装置から、スロット割当の開始を要求するメッセージを受信した場合に、スロット割当を開始してもよい。
または、通信コミュニティ800内のいずれかの端末装置100で、新たな通信路確保要求あるいは通信路解放要求が発生した場合に、スロット割当を開始してもよい。
アドホックネットワーク制御部140のルーティング管理部143は、すべてのスロット確保要求について、通信路を算出する。
アドホックネットワーク制御部140のスロット管理要求メッセージ通知部148は、QoS調整部150に対して、スロット確保要求情報742を通知する。
スロット確保要求情報742は、すべてのスロット確保要求について、要求元のアプリケーション識別子、要求元の端末識別子、中継端末装置の端末識別子、宛先端末装置の端末識別子、ルートコストなどの情報を含む。
QoS調整部150のスロット管理要求メッセージ取得部151は、スロット確保要求情報742を取得する。
QoS調整部150のスロット解放要求通知部155は、確保したすべてのスロットを解放させるため、TDMA制御部160に対して、スロット解放要求メッセージ751を通知する。
TDMA制御部160のスロット解放要求取得部165は、スロット解放要求メッセージ751を取得する。
TDMA制御部160のTDMA管理部167は、スロットマップテーブル記憶部163が記憶しているすべての確保されたスロットに関する情報を初期化して、すべてのスロットが解放された状態とする。
ただし、アドホックネットワーク制御部140のルーティングテーブル記憶部144やQoS調整部150のアプリケーション属性テーブル記憶部159・スロットマップ識別子記憶部191は初期化しないので、スロット割当が終了するまでの間は、古いスロット割当を用いて、アドホック通信をすることができる。
あるいは、スロットマップテーブル記憶部163を複数用意して、これを切り替えて使用することにより、スロット割当が終了するまでの間、古いスロットマップテーブルを使用できるようにしておいてもよい。
QoS調整部150のスロット数算出部157は、すべてのスロット確保要求について、確保すべきスロット数を算出する。
QoS調整部150の状態管理部153は、すべてのスロット確保要求について、要求元の重要度を算出し、スロット確保要求を並べ替える。
QoS調整部150のスロット確保要求通知部154は、すべてのスロット確保要求を、並べ替えた順番で、TDMA制御部に対し、スロット確保要求メッセージ752として通知する。
スロット確保要求メッセージ752は、スロットを確保すべき端末装置の端末識別子、確保すべきスロット数などの情報を含む。一つのスロット確保要求に対して、(中継端末装置の数)+1(要求元の端末装置の分)個のスロット確保要求メッセージ752を通知する。
TDMA制御部160のスロット確保要求取得部164は、スロット確保要求メッセージ752を取得する。
TDMA制御部160のスロット確保部169は、スロット情報記憶部192が記憶したスロット情報に基づいて、各端末装置の送信が衝突しないTDMAスロットを判別し、TDMAスロットを確保する。
TDMA制御部160のスロットマップテーブル記憶部163は、スロット確保部169が各端末装置について確保したスロットを記憶する。
QoS調整部150のスロット確保要求通知部154は、すべてのスロット確保要求メッセージ752を通知し終わった場合に、TDMA制御部160に対して、スロット割当終了メッセージ753を通知する。
TDMA制御部160のスロット確保要求取得部164は、スロット割当終了メッセージ753を取得する。
TDMA制御部160のTDMA管理部167は、スロットマップテーブル記憶部163が記憶したスロットマップテーブルから、端末装置100に割り当てられたスロットについての情報を取得する。
TDMA制御部160のスロット確保成否通知部166は、QoS調整部150に対して、スロット割当結果メッセージ754を通知する。
スロット割当結果メッセージ754は、端末装置100に割り当てられたスロットについての情報を含む。
なお、すべてのスロット確保が終了してからスロット割当結果を通知するのではなく、一つ一つのスロット確保要求に対して、その結果を通知することとしてもよい。
QoS調整部150のスロット確保成否取得部156は、スロット割当結果メッセージ754を取得する。
QoS調整部150の状態管理部153は、スロット割当結果メッセージに含まれる、端末装置100に割り当てられたスロットについての情報から、各通信路のために確保するスロットを決定する。
QoS調整部150のスロット管理結果メッセージ通知部152は、アドホックネットワーク制御部140に対して、スロット割当結果メッセージ743を通知する。
スロット割当結果メッセージ743は、確保したスロットのスロットマップ識別子、そのスロットを割り当てた要求元のアプリケーション識別子などを含む。
アドホックネットワーク制御部140のスロット管理結果メッセージ取得部149は、スロット割当結果メッセージ743を取得する。
その後、なんらかの手段で、他の端末装置と同期をとり、一斉に、ルーティングテーブル記憶部144、アプリケーション属性テーブル記憶部159などが記憶したテーブルの内容を書き換え、新しいスロット割当による通信を開始する。
アプリケーション属性テーブル記憶部159は、通信路を確保できたアプリケーションプログラムについて、使用状況524を「使用」にし、スロットマップ識別子525を、確保したスロットのスロットマップ識別子に書き換える。また、通信路を確保できなかったアプリケーションプログラムについて、使用状況を「未使用」に書き換える。
ルーティングテーブル記憶部144は、確保した通信路を記憶し、パス状態515を「アクティブ」にし、スロットマップ識別子516、アプリケーション識別子517を記憶する。
なお、スロット割当処理の間は、アドホック通信をしないこととして、ルーティングテーブル記憶部144、アプリケーション属性テーブル記憶部159などが記憶したテーブルの内容を、随時、書き換えることとしてもよい。
あるいは、ルーティングテーブル記憶部144、アプリケーション属性テーブル記憶部159などを複数用意し、古いテーブルを保持したまま、新しいテーブルを作成すれば、スロット割当処理の間も、アドホック通信を可能とすることができる。
ここで説明した端末装置100によれば、スロット割当のために他の端末装置と交渉をすることなく、自律的にスロット割当を決定するので、スロット割当決定のための制御用通信に通信帯域を取られることがなく、実際に送信したい情報の送信のための通信帯域が広くなるという効果を奏する。
ここで説明した端末装置100によれば、スロット割当のために他の端末装置と交渉をすることなく、自律的にスロット割当を決定するので、スロットの割当変更のために必要な時間を短縮することができ、迅速な通信ができるという効果を奏する。
ここで説明した端末装置100によれば、重要度の高い通信から順に、通信路を確保するので、TDMAスロットが足りない場合でも、重要度の高い通信は、要求される通信品質を保証することができるという効果を奏する。
ここで説明した端末装置100によれば、すべての送信要求を把握した上で、通信路を算出するので、通信路が1つの端末装置に集中するなどして、通信の効率が悪くなることを防ぐことができるという効果を奏する。
ここで説明した端末装置100によれば、すべての送信要求を把握した上で、スロットの割当を算出するので、スロットの利用効率を高くすることができるという効果を奏する。
また、ここで説明した端末装置100が使用する無線通信方法によれば、上記説明した端末装置100の効果と同様の効果を奏する。
また、ここで説明した端末装置100として、コンピュータを機能させるための無線通信プログラムによれば、上記説明した効果を有する端末装置100を実現することができるという効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態3を、図33〜図34を用いて説明する。
この実施の形態における通信コミュニティ800の全体構成、端末装置100のハードウェア構成は、実施の形態1で説明したものと同様なので、ここでは説明を省略する。
図33は、この実施の形態における端末装置100の機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図である。なお、実施の形態1で説明したものと同一の機能ブロックには、同一の符号をつけ、説明を省略する。
端末装置100は、実施の形態1で説明した機能ブロックのほか、同期状態記憶部180を有する。
同期状態記憶部180は、同期状態を記憶する。
同期状態とは、通信コミュニティ800におけるアドホック通信のモードであり、例えば、「緊急状態」「通常状態」「保守状態」などを示す。なお、これらの状態に数値を割り当て、「1」「2」「3」などとして、同期状態記憶部180が記憶してもよい。
同期状態は、例えば、通信コミュニティ800内のいずれかの端末装置100において、アプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムが、緊急事態の発生を検出した場合に、アドホック通信により、通信コミュニティ800内のすべての端末装置に対して、そのことを通知することにより、変化する。
例えば、端末装置100のアドホックネットワークプロトコル受信部141が、その通知を受信し、同期状態記憶部180が、記憶した同期状態を書き換える。
この実施の形態の端末装置100は、実施の形態1で説明したスロット割当方式と、実施の形態2で説明したスロット割当方式の両方を実現できる構成を有しており、同期状態記憶部180が記憶した同期状態により、スロット割当方式を切り替えるものである。
図34は、この実施の形態における端末装置100のメッセージの流れの一例を示す図である。
アプリケーション実行部110が実行しているアプリケーションプログラムが、緊急事態の発生など、同期状態を変更する必要のある状態となったことを検出する。
アプリケーション実行部110は、アプリケーション制御部130に対して、同期状態変更メッセージ711を通知する。同期状態変更メッセージ711は、変更後の同期状態を含む。
アプリケーション制御部130は、アドホックネットワーク制御部140に対して、同期状態変更メッセージ731を通知する。
アドホックネットワーク制御部140は、周辺の他の端末装置に対して、同期状態変更メッセージ781を送信する。
同期状態変更メッセージ781は、通常のQoSアドホックネットワークプロトコルにしたがって、他の端末装置に送信する。
同期状態記憶部180は、同期状態変更メッセージ731に含まれている同期状態を、新たな同期状態として記憶する。
他の端末装置では、アドホックネットワーク制御部140が同期状態変更メッセージ781を受信し、更に、周辺の他の端末装置に対して転送する。
これにより、通信コミュニティ800内のすべての端末装置100が、同一の同期状態を共有する。
その後、同期状態記憶部180が記憶した同期状態に基づいて、スロット割当方式を切り替える。
なお、同期状態の変化は、通信コミュニティ800内のすべての端末装置に、迅速に伝達される必要があるため、同期状態変更通知用に、TDMAスロットを1つ用意しておき、そのスロットを使用して、送信することとしてもよい。
あるいは、TDMA制御部160がスロット確保情報の交換用に使用する制御用スロットを使用して、同期状態の変更を送信することとしてもよい。
また、変更があった場合だけでなく、そのスロットを使用して、常に現在の同期状態を送信することとしてもよい。
また、同期状態の変更を通知された端末装置100は、すぐに現在のスロット割当方式の使用を中止し、新たなスロット割当方式による無線通信を開始してもよい。
あるいは、同期状態変更メッセージ781に、スロット割当方式切り替えの時刻を含めるなど、なんらかの方式で、他の端末装置と同期をとり、一斉に、スロット割当方式を切り替えることとしてもよい。
切り替え時刻を指定する場合には、同期状態変更メッセージ781が通信コミュニティ800内のすべての端末装置100に伝達され、端末装置100がスロット割当方式の切り替えに必要な情報を収集し、新たなスロット割当を算出するまでにかかる時間を考慮して、十分な余裕を見て、切り替え時刻を指定する。
例えば、アドホックネットワーク制御部140は、ルーティングテーブル記憶部144が記憶したルーティングテーブルから、通信コミュニティ800内で一番遠い端末装置までの中継端末装置の数を算出し、同期状態変更メッセージ781がその端末装置まで伝達されるのにかかる時間を求めて、切り替え時刻を算出する。
ここで説明した端末装置100によれば、通信コミュニティ800内で発生した事態に基づいて、スロット割当方式を切り替えて使用するので、状況に応じた最適なスロット割当方式とすることができるという効果を奏する。
以上説明したスロット割当方式(TDMAスロット割当方式)は、TDMAスロットを割り当てることにより、単一の通信エリア内(通信コミュニティ)に存在する複数の端末装置による送受の衝突を回避するアドホックネットワークに対して、各端末装置にアドホック通信のQoS情報と重要度情報を含むQoS割当ポリシィを配布する管理フェーズと、実際にアドホックネットワークによるアプリケーション間通信を行う実行フェーズを分離して運用し、重要度の高いQoSが設定されているアプリケーションプログラムが利用するルートコストがQoSを満足しない状況になった場合は、重要度の低いQoSを設定しているアプリケーションプログラムの利用を交渉により制限することにより、常に重要度の高いQoSのアドホック通信を維持することを特徴とする。
また、以上説明したスロット割当方式は、実行フェーズにおいて同期状態と呼ぶ通信コミュニティ内の全ての端末装置が共通に保持する情報を設け、この同期状態をデフォルトのルートコストとして取り扱うことにより、予め管理フェーズに配布されているQoS割当ポリシィ情報として各端末装置間が保持するアプリケーションの重要度とQoSから各端末装置が自律的にスロット割当を決定することにより、情報更新のために端末装置間で行うルーティングパスの検索や、帯域内のTDMA割当を交渉する負荷を削減し、重要度に応じた重要的なネットワーク資源の利用を実現することを特徴とする。
以上説明したアドホックネットワークTDMA制御装置(アドホックネットワークTDMA制御部)は、以下の構成要件を備えたことを特徴とする。
(1)アプリケーションプログラム間でアドホック通信により連携するアプリケーション制御部。
(2)QoSアドホックネットワークプロトコルのアドホックルーティング交渉処理により、定期的に端末装置間のルートを監視し維持するアドホックネットワーク制御部。
(3)QoSアドホックネットワークプロトコルのQoSスロット割当交渉処理により、端末装置間で利用するTDMAスロット割当てを行うTDMA制御部。
(4)管理フェーズに配布されるQoS割当ポリシィとして、アプリケーションプログラム単位にTDMA割当のために必要な、重要度、QoSを設定する定義部。
(5)アドホックネットワーク制御部が管理するルートコストに変更があった場合に、重要度に応じて、そのルートを利用しているアプリケーションプログラム対応に規定されているQoS割当ポリシィを満足するTDMA割当を行い、この割当が行えない場合は、他のアプリケーションプログラムが利用しているTDMAスロットを解放して利用するQoS調整部。
また、以上説明したアドホックネットワークTDMA制御装置(アドホックネットワークTDMA制御部)は、更に、以下の構成要件を備えたことを特徴とする。
(6)アプリケーションプログラムが指定する、全ての端末装置に共通の情報である同期状態を共有することにより、この情報とQoS割当ポリシィの関係に基づいてTDMA制御部を実行する事により、アドホックネットワーク制御部によるQoSアドホックネットワークプロトコルによる交渉の負荷を発生させずに、アドホックネットワーク通信を行うQoS調整部。
これにより、ルートコストが増大した場合には、予めQoS割当ポリシィとして各端末に保持されているアプリケーション毎の重要度、QoS情報に基づいて、重要度の高いアドホック通信を重要してQoSを満足するようにTDMAスロットの再割当を行うので、一度確立したルートが変更になりルートコストが増加しても通信の品質が劣化しない。
また、同期状態として全ての端末が共有する情報に対応してQoS割当ポリシィに定義している重要度とQoSの値に基づいて、TDMAスロット割当を行う事により、通信負荷を発生させる事なく重要の高いアドホック通信を維持するので、TDMA割当時に端末間で交渉のための通信が発生しない。
実施の形態1における通信コミュニティ800の全体構成の一例を示す全体構成図。 実施の形態1における端末装置100のハードウェア構成の一例を示すハードウェア構成図。 実施の形態1における端末装置100の機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図。 実施の形態1におけるアプリケーション制御部130の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1におけるアドホックネットワーク制御部140の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1におけるルーティングテーブル記憶部144が記憶するルーティングテーブル510の一例を示す図。 実施の形態1におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路確保処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路確保処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1におけるアドホックネットワーク制御部140のスロット解放対応処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1におけるQoS割当ポリシィ記憶部が記憶するQoS割当ポリシィの一例を示す図。 実施の形態1におけるQoS調整部150の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1におけるアプリケーション属性テーブル記憶部159が記憶したアプリケーション属性テーブルの一例を示す図。 実施の形態1におけるスロットマップ識別子記憶部191が記憶するスロットマップ識別子テーブルの一例を示す図。 実施の形態1におけるQoS調整部150のスロット確保処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1におけるQoS調整部150のスロット再確保処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態1におけるTDMA制御部160の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態1における階層化された通信プロトコルの一例を示すイメージ図。 実施の形態1における端末装置100全体の基本的な動作の流れの一例を示す図。 実施の形態1における端末装置100のメッセージの流れの一例を示す図。 実施の形態1における端末装置100のメッセージの流れの別の例を示す図。 実施の形態1における端末装置100のメッセージの流れの更に別の例を示す図。 実施の形態1における端末装置100のメッセージの流れの更に別の例を示す図。 実施の形態2におけるアドホックネットワーク制御部140の機能ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態2におけるQoS調整部150の機能ブロックの一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態2におけるTDMA制御部160の機能ブロックの構成の一例を示す詳細ブロック図。 実施の形態2におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路要求蓄積処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態2におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路要求削除処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態2におけるアドホックネットワーク制御部140の通信路割当処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態2におけるQoS調整部150のスロット割当処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態2におけるTDMA制御部160のスロット割当処理の流れの一例を示すフローチャート図。 実施の形態2におけるスロットマップテーブル記憶部163が記憶するスロットマップテーブルの一例を示す図。 実施の形態2における端末装置100のメッセージの流れの一例を示す図。 実施の形態3における端末装置100の機能ブロックの構成の一例を示すブロック構成図。 実施の形態3における端末装置100のメッセージの流れの一例を示す図。
符号の説明
100 端末装置、101〜104 下流端末装置、106,107 上流端末装置、110 アプリケーション実行部、120 アドホックネットワークTDMA制御部、130 アプリケーション制御部、131 アプリケーションメッセージ取得部、132 アプリケーションメッセージ通知部、133 アプリケーションプロトコル管理部、134 アドホックネットワーク制御メッセージ通知部、135 アプリケーション制御メッセージ取得部、140 アドホックネットワーク制御部、141 アドホックネットワークプロトコル受信部、142 アドホックネットワークプロトコル送信部、143 ルーティング管理部、144 ルーティングテーブル記憶部、145 アドホックネットワーク制御メッセージ取得部、146 アプリケーション制御メッセージ通知部、147 アドホックネットワーク管理部、148 スロット管理要求メッセージ通知部、149 スロット管理結果メッセージ取得部、411 ルート情報受信部、412 通信路確保要求受信部、413 データ受信部、421 ルート情報送信部、422 通信路確保要求送信部、423 データ送信部、150 QoS調整部、151 スロット管理要求メッセージ取得部、152 スロット管理結果メッセージ通知部、153 状態管理部、154 スロット確保要求通知部、155 スロット解放要求通知部、156 スロット確保成否取得部、157 スロット数算出部、158 スロット移譲部、159 アプリケーション属性テーブル記憶部、160 TDMA制御部、161 スロット情報受信部、162 スロット情報送信部、163 スロットマップテーブル記憶部、164 スロット確保要求取得部、165 スロット解放要求取得部、166 スロット確保成否通知部、167 TDMA管理部、168 空きスロット判別部、169 スロット確保部、170 QoS割当ポリシィ記憶部、180 同期状態記憶部、191 スロットマップ識別子記憶部、192 スロット情報記憶部、193 通信路要求記憶部、511 パスID、512 宛先端末、513 ルートコスト、514 隣接端末、515 パス状態、516,525,531 スロットマップ識別子、517,521,532 アプリケーション識別子、522 重要度、523 QoS、524 使用状況、533 スロットマップ、611 通信開始要求メッセージ、612 通信準備完了メッセージ、613 通信路切断メッセージ、631 通信路確保要求メッセージ、632 通信路確保成功メッセージ、633 通信路切断メッセージ、641 スロット確保要求メッセージ、642 スロット確保成功メッセージ、643 スロット解放メッセージ、644 スロット再確保要求メッセージ、645 スロット再確保成功メッセージ、651 スロット確保要求メッセージ、652 スロット確保成功メッセージ、653 スロット確保失敗メッセージ、654 スロット解放要求メッセージ、655 スロット解放成功メッセージ、681 通信路確保要求メッセージ、682 通信路解放要求メッセージ、691 通信路確保成功メッセージ、692 通信路切断メッセージ、693 ルートコスト変更メッセージ、711 同期状態変更メッセージ、731 同期状態変更メッセージ、742 スロット確保要求情報、743 スロット割当結果メッセージ、751 スロット解放要求メッセージ、752 スロット確保要求メッセージ、753 スロット割当終了メッセージ、754 スロット割当結果メッセージ、781 同期状態変更メッセージ、800 通信コミュニティ、901 処理装置、902 記憶装置、903 入力装置、904 出力装置、905 無線通信装置。

Claims (10)

  1. 情報を処理する処理装置と、
    情報を記憶する記憶装置と、
    複数の無線通信チャネルを使用して他の端末装置と通信する無線通信装置と、
    上記記憶装置を用いて、上記他の端末装置に対して情報を送信することを要求する要求元を識別する要求元識別情報と、上記要求元の重要度を示す重要度情報との対応関係を、要求元重要度として記憶する重要度記憶部と、
    要求元が他の端末装置に対して情報を送信することを要求する送信要求を入力する送信要求入力部と、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記送信要求入力部が入力した送信要求により要求された情報の送信をするために確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、必要チャネル数とする必要チャネル数算出部と、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、使用されていない無線通信チャネルを、空きチャネルとして判別する空きチャネル判別部と、
    上記空きチャネル判別部が判別した空きチャネルのうち、上記必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数の無線通信チャネルを確保する空きチャネル確保部と、
    上記必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数の無線通信チャネルを上記空きチャネル確保部が確保できなかった場合に、上記処理装置を用いて、他の要求元のために無線通信チャネルを確保しているか否かを判断し、
    他の要求元のために無線通信チャネルを確保していると判断した場合に、上記重要度記憶部が記憶した要求元重要度に基づいて、上記要求元の重要度および上記他の要求元の重要度を判別し、判別した他の要求元の重要度が、判別した要求元の重要度よりも低い場合に、上記他の要求元が確保した無線通信チャネルを解放するチャネル解放部と、
    上記送信要求入力部が入力した送信要求に基づいて、上記無線通信装置を用いて、上記空きチャネル確保部が確保した無線通信チャネルを使用して、情報を送信する情報送信部と、
    を有することを特徴とする端末装置。
  2. 上記端末装置は、更に、
    上記処理装置を用いて、上記他の端末装置との通信を行うアプリケーションプログラムを実行するアプリケーション実行部を有し、
    上記重要度記憶部は、上記要求元識別情報として、
    上記アプリケーション実行部が実行するアプリケーションプログラムおよび上記他の端末装置が実行するアプリケーションプログラムを識別するアプリケーション識別情報を記憶し、
    上記送信要求入力部は、
    上記アプリケーションプログラムを実行しているアプリケーション実行部およびアプリケーションプログラムを実行している他の端末装置から、上記送信要求を入力する
    ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  3. 上記端末装置は、更に、
    上記送信要求入力部が、上記無線通信装置を用いて直接通信できない別の端末装置を送信先として情報を送信することを要求する送信要求を入力した場合に、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置を用いて直接通信できる端末装置間で情報を転送することにより、上記別の端末装置に情報を到達させる経路を算出し、通信路とする通信路算出部と、
    上記無線通信装置を用いて、上記通信路算出部が算出した通信路のうち直接通信できる他の端末装置に対して、上記別の端末装置を送信先として情報を送信することを要求する送信要求を送信する送信要求送信部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
  4. 上記必要チャネル数算出部は、
    上記通信路算出部が算出した通信路において、情報を転送する端末装置の数に基づいて、上記必要チャネル数を算出し、
    上記端末装置の数と算出した必要チャネル数との間に、単調増加の関係がある
    ことを特徴とする請求項3に記載の端末装置。
  5. 情報を処理する処理装置と、
    情報を記憶する記憶装置と、
    複数の無線通信チャネルを使用して他の端末装置と通信する無線通信装置と、
    上記記憶装置を用いて、上記他の端末装置に対して情報を送信することを要求する要求元を識別する要求元識別情報と、上記要求元の重要度を示す重要度情報との対応関係を、要求元重要度として記憶する重要度記憶部と、
    要求元が他の端末装置に対して情報を送信することを要求する送信要求を入力する送信要求入力部と、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記送信要求入力部が入力した送信要求により要求された情報の送信をするために確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、必要チャネル数とする必要チャネル数算出部と、
    上記無線通信装置を用いて、他の端末装置が入力した送信要求を、他端末送信要求として受信する他端末送信要求受信部と、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記他端末送信要求受信部が受信した他端末送信要求により要求された情報の送信をするために上記他の端末装置が確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、他端末必要チャネル数とする他端末必要チャネル数算出部と、
    上記処理装置を用いて、上記重要度記憶部が記憶した要求元重要度に基づいて、上記送信要求入力部が入力した送信要求および上記他端末送信要求受信部が受信した他端末送信要求について、上記送信要求および他端末送信要求の要求元の重要度を判別する送信要求重要度判別部と、
    上記処理装置を用いて、上記送信要求重要度判別部が判別した要求元の重要度が高い順に、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうちから、上記必要チャネル数算出部および他端末必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数および他端末必要チャネル数の無線通信チャネルを割り当てるチャネル割当部と、
    上記送信要求入力部が入力した送信要求に対して、上記チャネル割当部が割り当てた無線通信チャネルを、上記送信要求のために確保する割当チャネル確保部と、
    上記送信要求入力部が入力した送信要求に基づいて、上記無線通信装置を用いて、上記割当チャネル確保部が確保した無線通信チャネルを使用して、情報を送信する情報送信部と、
    を有することを特徴とする端末装置。
  6. 上記端末装置は、更に、
    上記無線通信装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、ある無線通信チャネルを他の端末装置が同時に送信すると送信が衝突するか否かを判別するための情報を受信する衝突判別情報受信部と、
    上記処理装置を用いて、上記衝突判別情報受信部が受信した情報に基づいて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、ある無線通信チャネルを他の端末装置が同時に送信すると送信が衝突するか否かを判別する衝突チャネル判別部と、
    を有し、
    上記チャネル割当部は、
    上記衝突チャネル判別部が判別した情報に基づいて、送信が衝突しないように、無線通信チャネルを割り当てる
    ことを特徴とする請求項5に記載の端末装置。
  7. 情報を処理する処理装置と、
    情報を記憶する記憶装置と、
    複数の無線通信チャネルを使用して他の端末装置と通信する無線通信装置と、
    上記記憶装置を用いて、上記他の端末装置に対して情報を送信することを要求する要求元を識別する要求元識別情報と、上記要求元の重要度を示す重要度情報との対応関係を、要求元重要度として記憶する重要度記憶部と、
    を有する端末装置を用いて、無線通信を行う無線通信方法において、
    送信要求入力部が、要求元が他の端末装置に対して情報を送信することを要求する送信要求を入力する送信要求入力工程と、
    必要チャネル数算出部が、上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記送信要求入力部が入力した送信要求により要求された情報の送信をするために確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、必要チャネル数とする必要チャネル数算出工程と、
    空きチャネル判別部が、上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、使用されていない無線通信チャネルを、空きチャネルとして判別する空きチャネル判別工程と、
    空きチャネル確保部が、上記空きチャネル判別部が判別した空きチャネルのうち、上記必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数の無線通信チャネルを確保する空きチャネル確保工程と、
    上記必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数の無線通信チャネルを上記空きチャネル確保部が確保できなかった場合に、
    チャネル解放部が、上記処理装置を用いて、他の要求元のために無線通信チャネルを確保しているか否かを判断し、
    他の要求元のために無線通信チャネルを確保していると判断した場合に、上記重要度記憶部が記憶した要求元重要度に基づいて、上記要求元の重要度および上記他の要求元の重要度を判別し、判別した他の要求元の重要度が、判別した要求元の重要度よりも低い場合に、上記他の要求元が確保した無線通信チャネルを解放するチャネル解放工程と、
    情報送信部が、上記無線通信装置を用いて、上記送信要求入力部が入力した送信要求に基づいて、上記空きチャネル確保部が確保した無線通信チャネルを使用して、情報を送信する情報送信工程と、
    を有することを特徴とする無線通信方法。
  8. 情報を処理する処理装置と、
    情報を記憶する記憶装置と、
    複数の無線通信チャネルを使用して他の端末装置と通信する無線通信装置と、
    上記記憶装置を用いて、上記他の端末装置に対して情報を送信することを要求する要求元を識別する要求元識別情報と、上記要求元の重要度を示す重要度情報との対応関係を、要求元重要度として記憶する重要度記憶部と、
    を有する端末装置を用いて、無線通信を行う無線通信方法において、
    送信要求入力部が、要求元が他の端末装置に対して情報を送信することを要求する送信要求を入力する送信要求入力工程と、
    必要チャネル数算出部が、上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記送信要求入力部が入力した送信要求により要求された情報の送信をするために確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、必要チャネル数とする必要チャネル数算出工程と、
    他端末送信要求受信部が、上記無線通信装置を用いて、他の端末装置が入力した送信要求を、他端末送信要求として受信する他端末送信要求受信工程と、
    他端末必要チャネル数算出部が、上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記要求情報受信部が受信した他端末送信要求により要求された情報の送信をするために上記他の端末装置が確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、他端末必要チャネル数とする他端末必要チャネル数算出工程と、
    送信要求重要度判別部が、上記処理装置を用いて、上記重要度記憶部が記憶した要求元重要度に基づいて、上記送信要求入力部が入力した送信要求および上記他端末送信要求受信部が受信した他端末送信要求について、上記送信要求および他端末送信要求の要求元の重要度を判別する送信要求重要度判別工程と、
    チャネル割当部が、上記処理装置を用いて、上記送信要求重要度判別部が判別した要求元の重要度が高い順に、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうちから、上記必要チャネル数算出部および他端末必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数および他端末必要チャネル数の無線通信チャネルを割り当てるチャネル割当工程と、
    割当チャネル確保部が、上記送信要求入力部が入力した送信要求に対して、上記チャネル割当部が割り当てた無線通信チャネルを、上記送信要求のために確保する割当チャネル確保工程と、
    情報送信部が、上記無線通信装置を用いて、上記送信要求入力部が入力した送信要求に基づいて、上記割当チャネル確保部が確保した無線通信チャネルを使用して、情報を送信する情報送信工程と、
    を有することを特徴とする無線通信方法。
  9. 情報を処理する処理装置と、
    情報を記憶する記憶装置と、
    複数の無線通信チャネルを使用して他の端末装置と通信する無線通信装置と、
    を有するコンピュータを、
    上記記憶装置を用いて、上記他の端末装置に対して情報を送信することを要求する要求元を識別する要求元識別情報と、上記要求元の重要度を示す重要度情報との対応関係を、要求元重要度として記憶する重要度記憶部と、
    要求元が他の端末装置に対して情報を送信することを要求する送信要求を入力する送信要求入力部と、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記送信要求入力部が入力した送信要求により要求された情報の送信をするために確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、必要チャネル数とする必要チャネル数算出部と、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、使用されていない無線通信チャネルを、空きチャネルとして判別する空きチャネル判別部と、
    上記空きチャネル判別部が判別した空きチャネルのうち、上記必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数の無線通信チャネルを確保する空きチャネル確保部と、
    上記必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数の無線通信チャネルを上記空きチャネル確保部が確保できなかった場合に、上記処理装置を用いて、他の要求元のために無線通信チャネルを確保しているか否かを判断し、
    他の要求元のために無線通信チャネルを確保していると判断した場合に、上記重要度記憶部が記憶した要求元重要度に基づいて、上記要求元の重要度および上記他の要求元の重要度を判別し、判別した他の要求元の重要度が、判別した要求元の重要度よりも低い場合に、上記他の要求元が確保した無線通信チャネルを解放するチャネル解放部と、
    上記送信要求入力部が入力した送信要求に基づいて、上記無線通信装置を用いて、上記空きチャネル確保部が確保した無線通信チャネルを使用して、情報を送信する情報送信部と、
    を有する端末装置として機能させることを特徴とする無線通信プログラム。
  10. 情報を処理する処理装置と、
    情報を記憶する記憶装置と、
    複数の無線通信チャネルを使用して他の端末装置と通信する無線通信装置と、
    を有するコンピュータを、
    上記記憶装置を用いて、上記他の端末装置に対して情報を送信することを要求する要求元を識別する要求元識別情報と、上記要求元の重要度を示す重要度情報との対応関係を、要求元重要度として記憶する重要度記憶部と、
    要求元が他の端末装置に対して情報を送信することを要求する送信要求を入力する送信要求入力部と、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記送信要求入力部が入力した送信要求により要求された情報の送信をするために確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、必要チャネル数とする必要チャネル数算出部と、
    上記無線通信装置を用いて、他の端末装置が入力した送信要求を、他端末送信要求として受信する他端末送信要求受信部と、
    上記処理装置を用いて、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうち、上記他端末送信要求受信部が受信した他端末送信要求により要求された情報の送信をするために上記他の端末装置が確保すべき無線通信チャネルのチャネル数を算出し、他端末必要チャネル数とする他端末必要チャネル数算出部と、
    上記処理装置を用いて、上記重要度記憶部が記憶した要求元重要度に基づいて、上記送信要求入力部が入力した送信要求および上記他端末送信要求受信部が受信した他端末送信要求について、上記送信要求および他端末送信要求の要求元の重要度を判別する送信要求重要度判別部と、
    上記処理装置を用いて、上記送信要求重要度判別部が判別した要求元の重要度が高い順に、上記無線通信装置が使用する複数の無線通信チャネルのうちから、上記必要チャネル数算出部および他端末必要チャネル数算出部が算出した必要チャネル数および他端末必要チャネル数の無線通信チャネルを割り当てるチャネル割当部と、
    上記送信要求入力部が入力した送信要求に対して、上記チャネル割当部が割り当てた無線通信チャネルを、上記送信要求のために確保する割当チャネル確保部と、
    上記送信要求入力部が入力した送信要求に基づいて、上記無線通信装置を用いて、上記割当チャネル確保部が確保した無線通信チャネルを使用して、情報を送信する情報送信部と、
    を有する端末装置として機能させることを特徴とする無線通信プログラム。
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