JP2007142668A - 無線通信システム及び通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インパルス方式のUWB無線通信方式を採用した通信システムにおいて、ノンコヒーレント方式を採用した通信装置であっても、平均放射電力やピーク放射電力の規定値を厳守しながら、遠距離通信を確実に実行できるようにするとともに、近距離通信時には高速通信を実現できるようにする。
【課題手段】 距離検出部14によって検出された2つの通信装置10a−1,10b−1の距離に応じて、これら2つの通信装置10a−1,10b−1の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部15−1をそなえて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非常に短いインパルス信号を使う、インパルス方式UWB(Ultra WideBand)無線通信装置(システム)において、インパルス振幅及びインパルス繰り返し周波数を制御する技術に関する。
近年、搬送波の代わりにインパルス信号を用いたインパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式の実用化検討が多くなされている。このインパルス方式UWB無線通信は、搬送波を用いずに非常に短い(1ns程度の)インパルス信号(以下、単にインパルスともいう)を使用して通信する方式である。
このインパルス方式UWB無線通信は、以下の(1)〜(5)の特徴を持っている。
(1)インパルスを用いることで非常に広帯域のスペクトルになるが、スペクトル密度が低いために他のシステム(無線通信)に干渉を与えにくい。
(2)インパルス送信時しか電力送信しないので、低消費電力である。
(3)高帯域を使用することで転送速度を上げることができる。
(4)インパルスのためにマルチパスを分離し易い。したがって、マルチパスやフェージングに強い。
(5)非常に短いインパルスを検出することで測距分解能が高い。
このインパルス方式のUWB無線通信方式を採用したインパルス方式UWB無線装置の受信方式は、下記非特許文献1に開示されているように、送信パルス列と同期したパルス列を発生して相関演算を行なうことによってデータを受信するコヒーレント方式(後述する図24参照)と、送信パルスとは非同期にパルスを検出してデータを受信するノンコヒーレント方式(後述する図25参照)とがある。
ここで、図24を参照しながらコヒーレント方式を採用した受信装置100について説明すると、この受信装置100は、アンテナ101を用いて受信され、BPF(Band Pass Filter;バンドパスフィルタ)102とLNA(Low Noise Amplifier;低雑音増幅器)103とを通過したインパルス信号に対して、ミキサ104,積分器105,コンパレータ106,ベースバンド107,及びPG(Pulse Generator)108によって、相関演算(積分処理)を繰り返し実行(フィードバック)可能に構成されている。
このコヒーレント方式を採用した通信システムでは、受信装置が相関演算を行なう時間(積分時間)、すなわち、ビット(bit)あたりのパルス数を調整することで、積分時間を長くすれば(すなわち、積分処理の繰り返し回数を多くすれば)、感度を上げることが可能(これを拡散ゲインという)なため、転送速度は下がるが遠距離まで通信することができる。
また、かかる通信システムでは、受信装置が積分時間を短くすれば(すなわち、積分処理の繰り返し回数を少なくすれば)、感度は下がる(拡散ゲインが稼げない)ため、通信距離は短くなるが転送速度を上げることができる。
しかし、コヒーレント方式では、受信側で送信パルスに対して位相同期(PLL:Phase Locked Loop)が必要なため、受信回路規模が大きくなり、さらに、同期がかかるまでプリアンブルデータを長く取る必要があり、データ転送に不要な電力が発生する。
次に、図25を参照しながらノンコヒーレント方式を採用した受信装置110について説明すると、この受信装置110は、アンテナ101を用いて受信され、BPF102とLNA103とを通過したインパルス信号に対して、2乗をとってエネルギー検波を実行する演算部111,LPF(Low Pass Filter;ローパスフィルタ)112,コンパレータ106,及びベースバンド107をそなえて構成されている。
このノンコヒーレント方式は、送信パルスとパルス同期せずにインパルスを検出するので、受信装置110の受信回路構成はコヒーレント方式を採用した受信装置100に対して簡単である。
さらに、ノンコヒーレント方式では、プリアンブルデータも短くてよいため、センサーネットワーク端末のような小型、安価、低消費電力機器に適している。
しかし、ノンコヒーレント方式では、受信パルスの有無を検出するだけなので、遠距離まで通信させるためには、パルス振幅を大きくする必要がある。
なお、従来から、インパルス通信において、他の周辺機器への不要な影響を低減すべく、通信装置間の距離が短い時にはパルス振幅を下げる技術がある(下記特許文献1参照)。
Rick Roberts、"Harris TG4a CFP Proposal Response"、[online]、2005年1月、米国電気電子学会(IEEE:the Institute of Electrical and Electronic Engineers)、[平成17年9月15日検索]、インターネット<URL:http://grouper.ieee.org/groups/802/15/pub/05/15-05-0006-01-004a-harris-cfp-response.ppt> 特表2004−510388号公報
ところで、一般に、電波法等において、インパルス信号のピーク放射電力や平均放射電力は、特定のパワー以下にすることが規定されている。
例えば、米国連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commission)では、UWBの場合には、図26に示すように、3.1GHz〜10.6GHzにおいて、インパルスの平均放射電力を−41.3dBm/MHz以下になるように、また、ピーク放射電力は−33.98dBm/MHz(50MHz分解能で+0dBm/MHzと規定されており1MHz分解能では換算式によりこの値となる)以下になるように規定している。これをFCCマスクと呼ぶ。
このFCCマスクのような、インパルスの電力に関する規制がある場合、遠距離通信させるためにパルス振幅を上げる(増大する)と、平均放射電力が規定値を超えてしまう。
しかも、上述したノンコヒーレント方式では、送信パルスとパルス同期せずにエネルギー検波によってインパルスを検出するので、通信距離が遠いときにはパルス振幅を十分に増大する必要があり、平均放射電力が規定値を超えてしまうという課題が顕著である。
そのため、ノンコヒーレント方式を採用した通信システムにおいて、遠距離通信を前提としてインパルスの発生態様を設定すると、かかる平均放射電力を守るために、パルス振幅を上げる代わりにパルス繰り返し周波数(パルスレート;PRF:Pulse Repetition Frequency)を下げる必要が生じる。これにより、かかる通信システムでは通信距離が短くなった場合でも通信速度は遅いままになってしまい、通信速度を上げることができない。換言すると、平均放射電力の規定値を順守するためにパルス繰り返し周波数を下げると、通信距離に係わらず通信速度が遅くなってしまう。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、インパルス方式のUWB無線通信方式を採用した通信システムにおいて、ノンコヒーレント方式を採用した通信装置であっても、平均放射電力やピーク放射電力の規定値(上限値)を厳守しながら、遠距離通信を確実に実行できるようにするとともに、近距離通信時には高速通信を実現できるようにすることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の無線通信システムは、複数の通信装置が、インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続されるものであって、前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置の距離を検出する距離検出部と、この距離検出部によって検出された距離に応じて、前記2つの通信装置の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴としている(請求項1)。
なお、前記インパルス調整部は、前記距離に応じてインパルスの振幅を増大させる場合には当該インパルスの繰り返し周波数を減少させる一方、前記距離に応じてインパルスの振幅を低減させる場合には当該インパルスの繰り返し周波数を増加させることが好ましい(請求項2)。
また、上記目的を達成するため、本発明の無線通信システムは、複数の通信装置が、インパルス方式のUWB無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続されるものであって、前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置のうちの一方の通信装置から発信され他方の通信装置で受信されたインパルスの電力を検出する電力検出部と、この電力検出部によって検出された前記電力に応じて、前記2つの通信装置間の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴としている(請求項3)。
また、上記目的を達成するため、本発明の無線通信システムは、複数の通信装置が、インパルス方式のUWB無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続されるものであって、前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置のうちの一方の通信装置から発信されたインパルスを、他方の通信装置が受信しうるインパルスの最小振幅を検出する最小振幅検出部と、この最小振幅検出部によって検出されたインパルスの最小振幅に応じて、前記2つの通信装置間の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴としている(請求項4)。
また、上記目的を達成するため、本発明の通信装置は、インパルス方式のUWB無線通信方式によって通信を行なう無線通信システムに用いられるものであって、通信相手の通信装置との距離を検出する距離検出部と、この距離検出部によって検出された距離に応じて、前記通信相手の通信装置との無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴としている(請求項5)。
このように、本発明によれば、2つの通信装置間の距離に応じて、インパルス調整部が、無線通信に用いるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するので、これら通信装置の受信方式がノンコヒーレント方式であっても、インパルスの振幅を増大させる場合にはインパルスの繰り返し周波数を減少させることによって、平均放射電力やピーク放射電力の規定値(上限値)を厳守しながら、遠距離通信を確実に実行することができる。
さらに、インパルス調整部がインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するので、インパルスの繰り返し周波数を増加させる場合には、インパルスの振幅を低減させることによって、平均放射電力やピーク放射電力の規定値を厳守しながら、近距離通信時に高速通信を実現することできる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
〔1〕本発明の第1実施形態について
まず、図1に示すブロック図を参照しながら、本発明の第1実施形態としての無線通信システムの構成について説明する。図1に示すように、本無線通信システム1は、複数(ここでは2つ)の通信装置(インパルス方式UWB(Ultra WideBand)無線装置)10a−1,10b−1からなり、これら通信装置10a−1,10b−1が、インパルス方式のUWB無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続される。
通信装置10a−1は、送信データに基づいてインパルス(インパルス信号)を発生するパルス発生器11aと、このパルス発生器11aによって発生されたインパルスを増幅するPA(Power Amplifier)12aと、このPA12aによって増幅されたインパルスを発信するアンテナ13aとをそなえて構成されている。
また、通信装置10a−1は、通信装置10b−1から発信されたインパルスをアンテナ13aを用いて受信すると、受信したインパルスを増幅するLNA(Low Noise Amplifier:低雑音アンプ)16aと、このLNA16aで増幅したインパルスを受信データとして検出するパルス検出部17aとをそなえて構成されている。
なお、通信装置10b−1は通信装置10a−1と同様に構成されている。つまり、通信装置10b−1のパルス検出部11b,PA12b,アンテナ13b,LNA16b,及びパルス検出部17bのそれぞれは、通信装置10a−1のパルス検出部11a,PA12a,アンテナ13a,LNA16a,及びパルス検出部17aにそれぞれ対応しており、これらと同様の機能を有する。
そして、本無線通信システム1は、通信装置10a−1,10b−1間の距離を検出(測定)する距離検出部(距離測定部)14と、この距離検出部14によって検出された通信装置10a−1と通信装置10b−1との距離に基づいて、これら通信装置10a−1,10b−1間の無線通信に用いられるインパルスの振幅(以下、単に振幅やパルス振幅ともいう)と、インパルスの繰り返し周波数(パルスレート;以下、単に繰り返し周波数や、パルス繰り返し周波数や、PRF(Pulse Repetition Frequency)ともいう)とを調整するインパルス調整部15−1とをそなえて構成されている。
距離検出部14−1は、通信装置10a−1の第1距離検出部14aと、通信装置10b−1の第2距離検出部14b−1とから構成されており、距離検出部14−1は、ここでは、2つの通信装置10a−1,10b−1間をインパルスが往復するのに要した伝搬時間に基づいて距離を検出する。なお、この距離の検出方法については、後述の図9を参照しながら詳述する。
インパルス調整部15−1は、通信装置10a−1の第1インパルス調整部15a−1と、通信装置10b−1の第2インパルス調整部15b−1とから構成されており、例えば、図2(a)に示すように、距離検出部14によって測定された距離が遠距離であった場合には、インパルスの振幅が大きくなるように調整するとともに、インパルスの繰り返し周波数が少なくなるように調整する。
また、図2(b)に示すように、距離検出部14によって測定された距離が中距離であった場合には、インパルス調整部15−1は、図2(a)に示す遠距離時の振幅よりも小さい振幅になるように調整するとともに、繰り返し周波数は多くなるように調整する。
さらに、図2(c)に示すように、距離検出部14によって測定された距離が近距離であった場合には、インパルス調整部15−1は、図2(b)に示す中距離時の振幅よりもさらに小さい振幅になるように調整するとともに、繰り返し周波数はさらに多くなるように調整する。
このように、インパルス調整部15−1が、距離検出部14によって測定された距離に応じて、インパルスの振幅と繰り返し周波数とを調整する。つまり、インパルス調整部15−1は、図2(a)〜(c)に示すごとく、距離に応じてインパルスの振幅を増大させる場合には、繰り返し周波数を減少させる一方、距離に応じてインパルスの振幅を低減させる場合には、繰り返し周波数を増加させることによって、インパルスのピーク放射電力や平均放射電力が所定値(例えばFCCマスク)を超えないようにしながら、遠距離でも近距離でも確実に通信を実行することができる。さらに、近距離の場合には通信速度を速くすることができる。
なお、インパルス調整部15−1の具体的な構成については、後述の図4,図5,図7を参照しながら詳述する。
なお、本無線通信システム1では、距離検出部14と、インパルス調整部15−1のうちのインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定する部分(後述する図4に示すパルス決定部34)が、通信装置10a−1にそなえられているが、通信装置10b−1にそなえられていてもよく、さらには通信装置10a−1,10b−1の両方にそなえられていてもよい。
ここで、図3を参照しながら、本無線通信システム1の通信装置10a−1,10b−1間でのインパルスを用いたデータ送受信方法(インパルス方式のUWB無線通信方式)について説明する。
図3に示すように、本無線通信システム1での送信データは、PN(Pseudo Noise)系列の一種である8値(つまり、0〜7の8つの値)のRS(Reed-Solomon;リードソロモン)系列でタイムホッピングされており、さらに、パルス位置変調(PPM:Pulse Position Modulation)でデータ変調されている。
パルス位置を変更しうる最小時間単位である1チップが100nsの場合、RS系列として例えば“5763421”を使用すると、送信されるデータ(THデータ)のうちの、同期用のデータ無変調のプリアンブル部は、1シンボル(7μs)のうちの7つのパルス区間(1パルス区間は1μs)のそれぞれにおいて、最初のパルスは500nsの位置にタイムホッピングされ、次のパルスは700nsの位置に、その次のパルスは600nsの位置に、その次のパルスは300nsの位置に、その次のパルスは400nsの位置に、その次のパルスは200nsの位置に、その次のパルスは100nsの位置に、それぞれタイムホッピングされる。
なお、図3では、図の簡略化のため、プリアンブル部の最前部(図中左端)から4〜6番目のシンボルは省略している。さらに、図3において、縦の太実線が、パルスがタイムホッピングされていることを示している。
そして、プリアンブル部に後続するデータ部(通信データ)も、プリアンブル部と同様にRS系列でタイムホッピングされるが、このデータ部の各パルス区間において“1”を示す場合には、パルスをプリアンブル部でタイムホッピングされた位置よりも1チップ分後段にずらす、いわゆるパルス位置変調を行なっている。
例えば、データ部が“0110000”を示す場合、プリアンブル部が示す“5763421”のRS系列が、データ部では“5873421”に変調され、7つのパルス区間のそれぞれにおいて、最初のパルスは500nsの位置に、その次のパルスは800nsの位置に、その次のパルスは700nsの位置に、その次のパルスは300nsの位置に、その次のパルスは400nsの位置に、その次のパルスは200nsの位置に、その次のパルスは100nsの位置に、それぞれタイムホッピングされる。
つまり、データ部において“1”を示す2番目のパルス区間では、プリアンブル部では700nsの位置でパルスがホッピングされるのに対して、データ部ではその1チップ分後段の800nsの位置でパルスがホッピングされる。また、同じく“1”を示す3番目のパルス区間でも、プリアンブル部では600nsの位置でパルスがホッピングされるのに対して、データ部では700nsの位置でパルスがホッピングされる。なお、図3では、図の簡略化のためデータ部の最前部から5〜7番目のシンボルは省略している。
次に、図4に示すブロック図を参照しながら、本無線通信システム1の通信装置10a−1のより詳細な構成について説明する。なお、図4において既述の符号と同一の符号は、同一の部分もしくは略同一の部分を示している。
図4に示すように、通信装置10a−1は、上述したPA12a,アンテナ13a,LNA16a,及びパルス検出部17aをそなえるとともに、パルス周波数源20a,PN系列発生部21a,PPMデータ変調部22a,インパルス生成部23a,BPF(Band Pass Filter)24a, ATT(attenuater:アッテネータ)25a,相関器26a,PPMデータ復調部27a,時計30a,送信時刻保持部31a,受信時刻保持部32a,距離計算部33a,パルス決定部34−1,及びパルス制御部36a−1をそなえて構成されている。
通信装置10a−1では、パルス周波数源20aから10MHz(100ns周期)のクロックが発生し、このクロックに基づいて、PN系列発生部21aが前述したようなRS系列を発生する。
そして、PPMデータ変調部22aが、送信データの“1”,“0”に応じてPPM変調を実行し、インパルス生成部23aにパルスが送られる。
インパルス生成部23aは、例えば、ステップリカバリダイオードにより、パルスの立ち上がり部で非常に細かいインパルスを生成する。
そして、インパルス生成部23aによって生成されたインパルスの不要な成分を、BPF24aが除去する。
つまり、インパルス生成部23aによって生成されたインパルスは、非常に広い帯域を有しているが、例えば、FCCマスクに適合すべく、インパルス生成部23aによって生成されたインパルスは、3.1GHz〜10.6GHzのBPF24aを通すことで、不要な3.1GHzよりも低い成分や10.6GHzよりも高い成分を除去される。
そして、BPF24aを通過したインパルスは、PA12aによって増幅され、必要に応じてATT25aによって減衰されて、アンテナ13aから放射される。
このように、通信装置10a−1では、PN系列発生部21a,PPMデータ変調部22a,インパルス生成部23a,及びBPF24aが、パルス発生器11aとして機能する。
また、通信装置10a−1は、受信側において、アンテナ13aから受信されたインパルス電波(つまり、通信装置10b−1から発信されたインパルス)を、BPF24aによって不要な周波数成分を除去した後、LNA16aによって増幅する。
そして、LNA16aによって増幅されたインパルス電波から、パルス検出部17aが、パルスを検出する。
このパルス検出部17aは、例えば、ダイオードによる包絡線検波回路(図示略)と、コンパレータ(図示略)とをそなえて構成されている。すなわち、通信装置10a−1及び通信装置10b−1は、受信方式としてノンコヒーレント方式を採用している。
そして、パルス検出部17aによって検出されたパルスは、相関器26aに入力される。
相関器26aは、パルス検出部17aによって検出されたパルスを、PN系列発生部21aによって発生されたRS系列と比較することによって、かかるパルスからプリアンブル部を検出するものである。
この相関器26aは、例えば、デジタルマッチドフィルタ(図示略)をそなえて構成され、パルスとRS系列との一致(相関)をみて、パルスからプリアンブル部を抽出する。
そして、相関器26aによってパルスからプリアンブル部が検出されると、同期が確立されたとして、PPMデータ変調部27aが、プリアンブル部の後段のデータ部のPPMを復調して受信データを生成する。
また、図4に示すように、通信装置10a−1は、時計30aをそなえて構成されており、通信装置10a−1,10b−1間の無線通信に用いるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定して設定する初期設定時(後述する距離測定コマンドを通信装置10b−1に送信する際)には、送信時刻保持部31aが、通信装置10b−1に送信するプリアンブル部に後続するデータ部の最初のパルスをPN系列発生部21aが発生した時刻を、この時計30aに基づいて保持する。
さらに、通信装置10a−1は、同じく初期設定時に、通信装置10b−1から時刻に関するデータ(後述するTb)を受信する際に、受信時刻保持部32aが、パルス検出部17aが当該データにおけるデータ部の最初のパルスを検出した時刻を、時計30aに基づいて保持する。
そして、距離算出部33aは、送信時刻保持部31aに保持された時刻と、受信時刻保持部32aに保持された時刻と、通信装置10b−1から受信した時刻に関するデータ(後述するTb)とに基づいて、自身(通信装置10a−1)と通信装置10b−1との距離を算出する。なお、この距離算出部33aによる距離の算出方法については、後述の図9を参照しながら詳述する。
このように、通信装置10a−1では、時計30a,送信時刻保持部31a,受信時刻保持部32a,及び距離計算部33aが、第1距離検出部14aとして機能する。
また、図4に示すように、通信装置10a−1は、距離計算部33aによって計算されると、パルス決定部34−1が、計算された距離に応じて、自身と通信装置10b−1との間の無線通信に用いるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定する。
このパルス決定部34−1は、図5に示すような、距離と、インパルスの振幅及び繰り返し周波数の組み合わせとの対応を示すテーブル35−1をそなえており、このテーブル35−1に基づいて、インパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定する。
なお、テーブル35−1では、インパルスの振幅としてATT25aの設定値(電力減衰量(率);ここでは、“+0dB”,“−3dB”,“−6dB”,“−9dB”,“−15dB”,“−18dB”,“−21dB”,“−24dB”の9段階の設定値)が保持され、さらに、インパルスの繰り返し周波数として、最大PRFが保持されている。また、テーブル35−1では、最大PRFに対応するパルス周波数源20aにおける1チップ時間(1チップの値)が保持されている。
ここで図6を参照しながら、パルス繰り返し周波数と放射電力との関係について説明する。図6はパルス繰り返し周波数(PRF)をATT25aの9段階の設定値で変化させたときの、平均放射電力(図中の注釈において“RMS”で示す実線)とピーク放射電力(図中の注釈において“Pk”で示す二点鎖線参照)とをスペクトルアナライザで測定した結果を示すものである。なお、平均放射電力はスペクトルアナライザのRMS検波機能で測定し、ピーク放射電力はピーク検波機能で測定した。
通信装置10a−1,10b−1間での通信において、FCCマスク等の規定を考慮すると、パルス周波数が上がってもピーク放射電力が上がらないのが理想であるが、実際のスペクトルアナライザでは、ある周波数以上ではピーク放射電力はパルス繰り返し周波数とともに上昇する。
また、平均放射電力は、パルス繰り返し周波数とともに上昇する。
FCCマスクでは、平均放射電力(RMS Mask)の上昇は−41.3dBm/MHzであり、ピーク放射電力(Pk Mask)の上限は−33.98dBm/MHzであるので、本無線通信システム1では、それぞれの電力がこれらの基準を超えないように、インパルス周波数源20aによるインパルス繰り返し周波数と、ATT25aによる電力減衰量(ここでは9段階の設定値)とを、調整しなければならない。
したがって、テーブル35−1は、図6に示す平均放射電力の規定値と、ピーク放射電力の規定値とを満たすように設定されている。
つまり、図5に示すごとく、テーブル35−1において、ATT25aの減衰が無し(“+0dB”)の場合には、ピーク放射電力が規定値の上限になるように、インパルスの振幅が設定されている。このとき、図6に基づくと、パルス繰り返し周波数(PRF)が0.68MHzよりも大きくなると平均放射電力の規定値を超えてしまうので、最大PRFは0.68MHzに設定され、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が148nsに設定される。このような設定によれば、通信装置10a−1,10b−1は、84.9mの距離まで離れていても安定した通信を行なうことができる。
また、ATT25aの電力減衰量が“−3dB”の場合には、最大PRFは1.04MHzとなり、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が100nsになり、このとき、通信装置10a−1,10b−1の最大通信距離は60mになる。
さらに、ATT25aの電力減衰量が“−6dB”の場合には、最大PRFは1.5MHzとなり、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が67nsになり、このとき、通信装置10a−1,10b−1の最大通信距離は42.4mになる。
また、ATT25aの電力減衰量が“−9dB”の場合には、最大PRFは2.2MHzとなり、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が46nsになり、このとき、通信装置10a−1,10b−1の最大通信距離は30mになる。
さらに、ATT25aの電力減衰量が“−12dB”の場合には、最大PRFは2.9MHzとなり、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が35nsになり、このとき、通信装置10a−1,10b−1の最大通信距離は21.2mになる。
また、ATT25aの電力減衰量が“−15dB”の場合には、最大PRFは4.1MHzとなり、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が25nsになり、このとき、通信装置10a−1,10b−1の最大通信距離は15mになる。
さらに、ATT25aの電力減衰量が“−18dB”の場合には、最大PRFは6.0MHzとなり、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が17nsになり、このとき、通信装置10a−1,10b−1の最大通信距離は10.6mになる。
また、ATT25aの電力減衰量が“−21dB”の場合には、最大PRFは8.8MHzとなり、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が12nsになり、このとき、通信装置10a−1,10b−1の最大通信距離は7.5mになる。
さらに、ATT25aの電力減衰量が“−24dB”の場合には、最大PRFは13.5MHzとなり、さらに、パルス周波数源20aによる1チップ時間が8nsになり、このとき、通信装置10a−1,10b−1の最大通信距離は5.3mになる。
ここで、パルス決定部34−1によるテーブル35−1を用いた具体的なインパルスの振幅及び繰り返し周波数の決定方法について説明すると、例えば、距離計算部33aによって測定された通信装置10a−1,10b−1間の距離が60m以上であった場合、パルス決定部34−1は、テーブル35−1に基づいて、インパルスの振幅としてATT25aの電力減衰量を“+0dB”とし、パルス繰り返し周波数を0.68MHz以下に設定する。具体的には、パルス周期は、1/0.68MHz=1.47μsであるので、このパルス繰り返し周波数0.68MHzに対応する、パルス周波数源20aが発生するクロックによる1チップの時間を、148nsに設定する。これにより、1パルス区間は1.48μsとなり、PRFは1/1.48μs=0.68Mhzになるのである。
これと同様に、距離計算部33aによって計算された距離が42.4m以上であれば、パルス決定部34−1は、テーブル35−1に基づいて、インパルスの振幅としてATT25aの電力減衰量を“−3dB”とする。さらに、パルス決定部34−1は、パルス繰り返し周波数を1.04MHz以下にするために、パルス周波数源20aが発生するクロックに基づく1チップの時間を100nsにする。
また、距離計算部33aによって計算された距離が7.5mよりも近い場合には、パルス決定部34−1は、テーブル35−1に基づいて、インパルスの振幅としてATT25aの電力減衰量を“−24dB”とするとともに、1チップの時間を8nsに設定する。
なお、本発明において、図5に示すテーブル35−1の値は限定されるものではなく、例えば、テーブル35−1における最大PRFは、あくまでPRFの最大値を示しているので、パルス周波数源20aがチップ時間を5ns単位でしか変化することができない場合には、最大PRFが0.68MHzのときの1チップ時間を148nsから150nsに変更し、以下同様に、1チップ時間を、100ns,70ns,50ns,35ns,25ns,20ns,15ns,10nsに変更してもよい。
このように、本無線通信システム1では、テーブル35−1に基づいて、インパルスの振幅と繰り返し周波数を設定することによって、最長84.9mの通信距離を実現するとともに、最大13.5MHzの高速通信を実現する。
また、図4に示すように、パルス制御部36a−1は、パルス決定部34−1によって決定されたインパルスの振幅(ここではATT25aの設定値)に基づいて、ATT25aの減衰量を設定する。
さらに、パルス制御部36a−1は、パルス決定部34−1によって決定されたインパルスの繰り返し周波数に基づいて、当該繰り返し周波数となるように、パルス周波数源20aにおけるPRFを設定する。
つまり、パルス制御部36a−1は、パルス決定部34−1によって決定されたインパルスの振幅及び繰り返し周波数が発信されるように、パルス周波数源20a及びATT25aを制御する。
このように、通信装置10a−1では、パルス決定部34−1,パルス制御部36a−1,パルス周波数源20a,及びATT25aが、第1インパルス調整部15a−1として機能する。
次に、図7に示すブロック図を参照しながら、本無線通信システム1の通信装置10b−1のより詳細な構成について説明する。なお、図7において既述の符号と同一の符号は、同一の部分もしくは略同一の部分を示している。
さらに、図7に示す各構成要素の左側2桁の数字の符号が、上記図4に示す通信装置10a−1の構成要素の符号と同一のものは、同一の機能もしくは略同一の機能を有する構成要素を示している。
この図7に示すように、通信装置10b−1は、図1に示すPA12b,アンテナ13b,LNA16b,及びパルス検出部17bをそなえるとともに、パルス周波数源20b,PN系列発生部21b,PPMデータ変調部22b,インパルス生成部23b,BPF24b, ATT25b,相関器26b,PPMデータ復調部27b,時計30b,送信時刻保持部31b,受信時刻保持部32b,及びパルス制御部36b−1をそなえて構成されている。
なお、通信装置10b−1は、通信装置10a−1の距離計算部33a及びパルス決定部34−1に相当するものはそなえていない。
また、パルス周波数源20b,PN系列発生部21b,PPMデータ変調部22b,インパルス生成部23b,BPF24b, ATT25b,相関器26b,PPMデータ復調部27b,及び時計30bのそれぞれは、順に、上述した通信装置10a−1のパルス周波数源20a,PN系列発生部21a,PPMデータ変調部22a,インパルス生成部23a,BPF24a, ATT25a,相関器26a,PPMデータ復調部27a,及び時計30aと同様の機能を有するものであるので、その詳細な説明は省略する。
ここでは、通信装置10b−1において、上述した通信装置10a−1とは異なる動作を実行する構成要素(送信時刻保持部31b,受信時刻保持部32b,及びパルス制御部36b−1)について説明する。
通信装置10b−1では、初期設定時に、通信装置10a−1から送信された距離測定コマンドを受信すると、その受信データのデータ部の最初のパルスをパルス検出部17bが検出した時刻を、受信時刻保持部32bが時計30bに基づいて保持する。
さらに、通信装置10b−1では、かかる受信データ(距離測定コマンド)を受け取ったことを示す応答を通信装置10a−1に返信する際に、当該応答としての送信データのデータ部の最初のパルスをPN系列発生部21bが発生した時刻を、送信時刻保持部31bが時計30bに基づいて保持する。
このように、通信装置10b−1では、時計30b,送信時刻保持部31b,及び受信時刻保持部32bが、第2距離検出部14b−1として機能する。
また、通信装置10b−1は、送信時刻保持部31bに保持された時刻と、受信時刻保持部32bに保持された時刻、もしくは、これらの時刻の差を算出して送信データとして、通信装置10a−1に送信する。
なお、通信装置10b−1のパルス制御部36b−1は、通信装置10a−1から受信データとして受信した、通信装置10a−1のパルス決定部34−1によって決定されたインパルスの振幅及び繰り返し周波数に基づいて、パルス周波数源20bとATT25bとを制御する。
このように、通信装置10b−1では、パルス周波数源20b,ATT25b,及びパルス制御部36b−1が、第2インパルス調整部15b−1として機能する。
次に、図8を参照しながら、本無線通信システム1の処理手順(つまり、通信装置10a−1と通信装置10b−1との通信手順)について説明する。
通信装置10a−1と通信装置10b−1とが通信を開始する際、まず、互いの無線通信に用いるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定する初期設定動作(図8の(a)〜(o)参照)を実行する。
まず、通信装置10a−1は、初期設定時に用いるインパルスの振幅を最大振幅に設定するとともに、インパルスの繰り返し周波数を最小値に設定する(図8の(a)参照)。つまり、パルス制御部36a−1が、ATT25aを制御して、ATT25aの電力減衰量を“+0dB”に設定することによって、通信装置10a−1が発生しうる最大のパルス振幅を実現する。さらに、パルス制御部36a−1が、パルス周波数源20aを制御してパルス周波数源20aが発生しうる最小の繰り返し周波数(ここでは、1チップ148ns)を実現する。
次いで、通信装置10a−1は、この最大振幅及び最小繰り返し周波数のインパルスを用いて、通信相手である通信装置10b−1との距離を測定するための距離測定コマンドを、通信装置10b−1に対して送信する(図8の(b)参照)。
このとき、通信装置10a−1の送信時刻保持部31aが、距離測定コマンドのプリアンブル部後の最初のパルス(すなわち、データ部の最初のパルス)をPN系列発生部21aが発生した時刻(Tat)を時計30aに基づいて保持する(図8の(c)参照)。
そして、この距離測定コマンドを通信装置10b−1が受信すると、通信装置10b−1の受信時刻保持部32bが、この距離測定コマンドにおけるプリアンブル部後の最初のパルスをパルス検出部17bが検出した時刻(距離測定コマンドの到着時刻;Tbr)を、時計30bに基づいて保持する(図8の(d)参照)。
次いで、通信装置10b−1のパルス制御部36b−1が、通信装置10a−1の処理(a)と同様に、インパルスの振幅を最大振幅(ATT25bを“+0dB”)に設定するとともに、パルス周波数源20bを制御することによりインパルスの繰り返し周波数を最小値(1チップ148ns)に設定する(図8の(e)参照)。
その後、通信装置10b−1は、距離測定コマンドに対する応答(距離測定コマンド応答)を通信装置10a−1に送信する(図8の(f)参照)。
このとき、通信装置10b−1の送信時刻保持部31bが、距離測定コマンド応答のプリアンブル部後の最初のパルス(すなわち、データ部の最初のパルス)をPN系列発生部21bが発生した時刻(Tbt)を、時計30bに基づいて保持する(図8の(g)参照)。
そして、通信装置10a−1が通信装置10b−1からの距離測定コマンド応答を受信データとして受信すると、通信装置10a−1の受信時刻保持部32aが、この距離測定コマンド応答におけるプリアンブル部後の最初のパルスをパルス検出部17aが検出した時刻(距離測定コマンド応答の到着時刻;Tar)を、時計30aに基づいて保持する(図8の(h)参照)。
この処理(h)に並行して、通信装置10b−1では、演算部(図示略)が、送信時刻保持部31bに保持されたTbtから受信時刻保持部32bに保持さえたTbrを差し引くことによって、差Tbを算出する(図8の(i)参照)。
その後、通信装置10b−1は、この差Tbを、通信装置10a−1へ送信する(図8の(j)参照)。
そして、通信装置10a−1が通信装置10b−1から差Tbを受信すると、距離計算部33aが通信装置10a−1と通信装置10b−1との距離を計算する(図8の(k)参照)。
距離計算部33aは、TWR(Two Way Ranging)方式で通信装置10a−1,10b−1間の距離を測定する。ここで、図9を参照しながら、距離計算部33aによる具体的な距離計算方法について説明すると、まず、前提条件として、通信装置10a−1の保持する時計30aと、通信装置10b−1の時計30bとは、時刻がtoずれているとする。
これは、時計30a,30bを完全に同期させるには、これら時計30a,30bが、例えば超高精度な原子時計で構成される必要があり、時計30a,30bが完全に同期することは現実的に困難だからである。
ここで、インパルス(電波)の伝搬時間をtpとすると、通信装置10a−1が距離測定コマンドを送信した時刻Tat(つまり、送信時刻保持部31aが保持する時刻)と、この距離測定コマンドを通信装置10b−1が受信した時刻Tbr(つまり、受信時刻保持部32bが保持する時刻)と、通信装置10b−1が距離測定コマンド応答を送信した時刻Tbt(つまり、送信時刻保持部31bが保持する時刻)と、この距離測定コマンド応答を通信装置10a−1が受信した時刻Tar(つまり、受信時刻保持部32aが保持する時刻)とに基づいて、下記式(1),(2)が成立する。
Tbr=Tat+to+tp ・・・(1)
Tat=Tbr+to−tp ・・・(2)
これらの式(1),(2)をtpについて解くと、下記式(3)が得られる。
tp={(Tar−Tat)−(Tbt−Tbr)}/2=(Ta−Tb)/2 ・・・(3)
なお、上記式(3)において、Ta=Tar−Tat及びTb=Tbt−Tbrとする。
したがって、距離計算部33aは、受信時刻保持部32aに保持されたTarと送信時刻保持部31aに保持されたTatとの差であるTaと、通信装置10b−1から受信したTbとに基づいて、式(3)から通信装置10a−1と通信装置10b−1との間のインパルスの伝搬時間tpを算出し、さらに、下記式(4)に基づいて、通信装置10a−1と通信装置10b−1との距離Labを算出する。
Lab=c・tp ・・・(4)
ただし、cは光速とする。
そして、距離計算部33aが距離を計算すると、図8に示すごとく、パルス決定部34−1が、距離計算部33aによって計算された距離に応じたインパルスの振幅と繰り返し周波数とをテーブル35−1に基づいて決定する(図8の(l)参照)。
ここでは、パルス決定部34−1は、テーブル35−1に基づいて、インパルスの振幅としてATT25aの電力減衰量を決定するとともに、インパルスの繰り返し周波数として最大PRFからパルス周波数源20aによる1チップの時間を決定する。
次いで、通信装置10a−1は、決定したインパルスの振幅及び繰り返し周波数を、送信データとして、通信装置10b−1に送信する(図8の(m)参照)とともに、パルス制御部36a−1が、ATT25a及びパルス周波数源20aを制御して、当該インパルスの振幅及び繰り返し周波数を設定する(図8の(n)参照)。
そして、通信装置10b−1が、通信装置10a−1からインパルスの振幅及び繰り返し周波数を受け取ると、パルス制御部36b−1が、ATT25b及びパルス周波数源20bを制御することにより、受信したインパルスの振幅及び繰り返し周波数を設定し(図8の(o)参照)、これによって初期設定を終了する。
そして、通信装置10a−1,10b−1は、初期設定で設定した振幅及び繰り返し周波数のインパルスを用いて、互いにデータの送受信を実行する(図8の(p),(q)参照)。
その後、データの送受信が完了すると、通信装置10a−1,10b−1のパルス制御部36a−1,36b−1は、それぞれ、次のデータの送受信処理のための初期設定にそなえてインパルスの振幅を最大に設定するとともに、インパルスの繰り返し周波数を最小に設定する(図8の(r),(s)参照)。
このように、本発明の第1実施形態としての無線通信システム1(通信装置10a−1,10b−1)によれば、距離検出部10dによって検出された通信装置10a−1,10b−1の距離に応じて、インパルス調整部15−1が、無線通信に用いるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するので、通信装置10a−1,10b−1間が遠距離である場合で、受信方式がノンコヒーレント方式であるために、インパルスの振幅を増大する場合であっても、インパルスの繰り返し周波数も調整することによって、例えばFCCマスクのような規定値を厳守しながら、遠距離通信を確実に実行することができる。
また、通信装置10a−1,10b−1間が近距離である場合には、インパルス調整部15−1が、インパルスの振幅を低減させるとともに、インパルスの繰り返し周波数を増加させることによって、高速通信を実現することができる。
なお、インパルス調整部15−1のパルス決定部34−1が、テーブル35−1に基づいて通信に利用するインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定するので、テーブル35−1を、ピーク放射電力や平均放射電力などの規定値を考慮して設定することによって、インパルス調整部15−1は、ピーク放射電力が所定値以下となるようにインパルスの振幅を調整することができるとともに、平均放射電力が所定値以下となるようにインパルスの繰り返し周波数を設定することができる。
また、距離検出部14の距離計算部33aが、2つの通信装置10a−1,10b−1間を往復するのに要した伝搬時間に基づいて、距離を検出するので、通信装置10a−1の時計30aと通信装置10b−1の時計30bとが完全に同期していなくても、通信装置10a−1,10b−1間の距離を確実に計算することができる。
さらに、本無線通信システム1では、初期設定時に、距離検出部14が距離を検出するのに用いるインパルスとして、最大振幅及び最小繰り返し周波数のインパルスを用いるので、通信装置10a−1,10b−1間の距離が、本無線通信システム1が対応しうる最長距離であっても、確実に初期設定を実行してインパルスの振幅及び繰り返し周波数を適切に設定することができる。
〔2〕本発明の第2実施形態について
次に、図10に示すブロック図を参照しながら、本発明の第2実施形態としての無線通信システムの構成について説明する。なお、図10において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示すので、ここではその詳細な説明は省略する。
図10に示すように、本無線通信システム2は、複数(ここでは2つ)の通信装置10a−2,10b−2からなり、距離検出部14b−2及びインパルス調整部15−2を除いては、上述した第1実施形態の無線通信システム1と同様に構成されている。なお、上述した第1実施形態の無線通信システム1では、距離検出部14が通信装置10a−1の第1距離検出部14aと通信装置10b−1の第2距離検出部14b−1とから構成されていたが、本無線通信システム2では、通信装置10b−2に距離検出部14b−2がそなえられている。
また、本無線通信システム2では、インパルス調整部15−2は、通信装置10a−2の第1インパルス調整部15a−2と、通信装置10b−2の第2インパルス調整部15b−2とから構成されている。
以下、距離検出部14b−2及びインパルス調整部15−2について詳細に説明する。
つまり、本無線通信システム2の距離検出部14b−2は、RSS(Receive Single Strength)方式で通信装置10a−2,10b−2間の距離を測定する。具体的には、2つの通信装置のうちの一方の通信装置10a−2から発信され、他方の通信装置10b−2で受信されたインパルスの電力に基づいて、通信装置10a−2,10b−2間の距離を検出する。
ここで、図11に示すブロック図を参照しながら、本無線通信システム2の通信装置10a−2の構成について説明するとともに、図12に示すブロック図を参照しながら本無線通信システム2の通信装置10b−2の構成について説明する。なお、図11,図12において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示しているので、ここではその詳細な説明を省略する。
図11に示すように、通信装置10a−2は、PA12a,アンテナ13a,LNA16a,パルス検出部17a,パルス周波数源20a,PN系列発生部21a,PPMデータ変調部22a,インパルス生成部23a,BPF24a, ATT25a,相関器26a,PPMデータ復調部27a,及びパルス制御部36a−2をそなえて構成されている。
パルス制御部36a−2は、通信装置10b−2から受信した、無線通信に用いるインパルスの振幅及び繰り返し周波数に基づいて、これら振幅及び繰り返し周波数のインパルスを発信すべく、パルス周波数源20a及びATT25aを制御するものである。ここで、パルス制御部36a−2,パルス周波数源20a,及びATT25aが第1インパルス調整部15a−2として機能する。
また、図12に示すように、通信装置10b−2は、PA12b,アンテナ13b,LNA16b,パルス検出部17b,パルス周波数源20b,PN系列発生部21b,PPMデータ変調部22b,インパルス生成部23b,BPF24b, ATT25b,相関器26b,PPMデータ復調部27b,受信パワー検出部(電力検出部)37,距離計算部33b,テーブル35−2,パルス決定部34−2,及びパルス制御部36b−2をそなえて構成されている。
受信パワー検出部37は、通信装置10a−2から発信されたインパルス(ここでは距離測定コマンド)の電力を検出するものであり、相関器26bによって通信装置10a−2から受信したデータのプリアンブル部が検出された時の受信電力を検出する。
ここでは、受信パワー検出部37は、LNA16bを通過した後のインパルスの電力を受信電力として検出する。
そして、距離計算部33bは、受信パワー検出部37によって検出された電力に応じた通信装置10a−2と通信装置10b−2との距離を、図13に示すごとく構成されたテーブル35−2に基づいて検出する。なお、図13に示すように、テーブル35−2は、9段階の受信電力(“−85”,“−82”,“−79”,“−76”,“−73”,“−70”,“−67”,“−64”,“−61”dBm)のそれぞれに対応する、9段階の距離(“84.9”,“60”,“42.4”,“30”,“21.2”,“15”,“10.6”,“7.5”,“5.3”m)を保持している。
さらに、テーブル35−2は、上述した第1実施形態のテーブル34−1と同様に、各距離に対応するATT25aの電力減衰量,最大PRF及び1チップの時間を保持している。
ここで、受信パワー検出部37によって検出された受信電力が、−61dBmよりも大きい場合には、距離計算部33bは、テーブル35−2に基づいて、通信装置10a−2,10b−2間の距離が5.3mよりも短いと判断する。
そして、パルス決定部34−2は、距離計算部33bによって通信装置10a−2,10b−2間の距離が5.3mよりも短いことが検出されると、テーブル35−2に基づいてインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定する。この場合、パルス決定部34−2は、インパルスの振幅としてATT25bの電力減衰量を−24dBに設定するとともに、インパルスの繰り返し周波数として最大PRFを13.5MHzとしてパルス周波数源20bによる1チップの時間を8nsに設定する。
なお、受信パワー検出部37によって検出された電力が−61dBm以下で−64dBmよりも大きければ、距離計算部33bは、テーブル35−2に基づいて、距離を7.5mとする。そして、パルス決定部34−2が、距離7.5mに対応するインパルスの振幅(ATT25bが−21dB)と、インパルスの繰り返し周波数(最大PRFが8.8MHz;パルス周波数源20bの1チップ時間が12ns)とを決定する。
このように、通信装置10b−2では、受信パワー検出部37及び距離計算部33bが距離検出部14b−2として機能するとともに、パルス決定部34−2,パルス制御部36b−2,パルス周波数源20b,及びATT25bが、第2インパルス調整部15b−2として機能する。
次に、図14を参照しながら、本無線通信システム2の処理手順(つまり、通信装置10a−2と通信装置10b−2との通信手順)について説明する。
まず、通信装置10a−2は、初期設定時に用いるインパルスの振幅を最大振幅に設定するとともに、インパルスの繰り返し周波数を最小値に設定する(図14の(a)参照)。
次いで、通信装置10a−2は、この最大振幅及び最小繰り返し周波数のインパルスを用いて、通信相手である通信装置10b−2との距離を測定するための距離測定コマンドを、通信装置10b−2に対して送信する(図14の(b)参照)。
そして、この距離測定コマンドを通信装置10b−2が受信すると、受信パワー検出部37が、受信したインパルスの電力を検出する(図14の(c)参照)。具体的には、相関器26bによって距離測定コマンドのプリアンブル部が検出されたときの受信電力を検出する。
次に、距離計算部33bが、受信パワー検出部37が検出した受信電力に応じた距離をテーブル35−2に基づいて検出し(図14の(d)参照)、さらに、パルス決定部34−2が、このテーブル35−2に基づいて、距離計算部33bによって検出された距離に対応するインパルスの振幅としてのATT25bの電力減衰量及びインパルスの繰り返し周波数としてのパルス周波数源20bによる1チップの時間を決定する(図14の(e)参照)。
そして、通信装置10b−2は、通信装置10a−2と同様にインパルスの振幅を最大振幅に設定するとともに、インパルスの繰り返し周波数を最小値に設定し(図14の(f)参照)、パルス決定部34−2によって決定されたATT25aの電力減衰量及びパルス周波数源の1チップ時間を通信装置10a−2に送信する(図14の(g)参照)。
このとき、通信装置10b−2では、パルス制御部36b−2が、ATT25b及びパルス周波数源20bを制御して、パルス決定部34−2によって決定されたインパルスの振幅及び繰り返し周波数を設定する(図14の(h)参照)。
そして、通信装置10a−2が、通信装置10b−2からインパルスの振幅及び繰り返し周波数を受け取ると、パルス制御部35−2が、ATT25a及びパルス周波数源20aを制御することにより、受信したインパルスの振幅及び繰り返し周波数を設定し(図14の(i)参照)、これによって初期設定を終了する。
そして、通信装置10a−2,10b−2は、初期設定で設定した振幅及び繰り返し周波数のインパルスを用いて、互いにデータの送受信を実行する(図14の(j),(k)参照)。
その後、データの送受信が完了すると、通信装置10a−2,10b−2のパルス制御部35,35b−2は、それぞれ、インパルスを初期設定時に戻すべく、インパルスの振幅を最大に設定するとともに、インパルスの繰り返し周波数を最小に設定する(図14の(l),(m)参照)。
このように、本発明の第2実施形態としての無線通信システム2によれば、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、受信パワー検出部37によって検出する受信電力は、マルチパスや遮蔽などの環境によって電波強度が変化することにより、正しく測定できない場合もあるが、その環境も含めてパルス決定部34−2がインパルスの振幅及び繰り返し周波数を設定することになり、かかる環境に則したインパルスの振幅及び繰り返し周波数を設定することができる。その結果、通信装置10a−2,10b−2間の通信をより確実に実現することができる。
さらに、本無線通信システム2によれば、通信装置10a−2から送信された距離測定コマンドとしてのインパルスを通信装置10b−2が受信すると、当該インパルスの受信電力に基づいて、通信装置10b−2が無線通信に用いるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定するので、初期設定にかかる処理工程を上述した第1実施形態の無線通信システム1よりも削減することができ、初期設定にかかる処理時間を短縮することができる。
〔3〕本発明の第3実施形態について
次に、本発明の第3実施形態としての無線通信システムについて説明すると、図15に示すように、本無線通信システム3は、通信装置10a−2,10b−3からなり、受信パワー検出部(電力検出部)37及びインパルス調整部15−3を除いては、上述した第2実施形態の無線通信システム2と同様に構成されている。なお、図15において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示している。
つまり、上述した第2実施形態の無線通信システム2では、距離検出部14b−2が、受信電力に基づいて通信装置10a−2,10b−2間の距離を検出し、検出した距離に基づいてインパルス調整部15−2がインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定するように構成したが、本無線通信システム3では、通信装置10b−3が、通信装置10a−2,10b−3間の距離を検出せずに、インパルス調整部15−3が、受信パワー検出部37によって検出された電力に応じて、通信装置10a−2,10b−3間の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を直接決定して制御(調整)するように構成されている。
なお、インパルス調整部15−3は、通信装置10a−2の第1インパルス調整部15a−2と、通信装置10b−3おn第2インパルス調整部15b−3とから構成される。
また、本無線通信システム3において、通信装置10a−2は、上記図11に示す第2実施形態の通信装置10a−2と同様に構成されているので、ここではその詳細な説明は省略する。
ここで、図16に示すブロック図を参照しながら、本無線通信システム3の通信装置10b−3について説明すると、この図16に示すごとく、通信装置10b−3は、受信パワー検出部37が、相関器26bによって通信装置10a−2から受信したデータのプリアンブル部が検出された時の受信電力を、インパルスの電力として検出する。
そして、パルス決定部34−3は、受信パワー検出部37によって検出された受信電力に応じたインパルスの振幅及び繰り返し周波数を、図17に示すごとく構成されたテーブル35−3に基づいて決定する。
ここで、図17に示すテーブル35−3は、上記図13に示す第2実施形態の通信装置10b−2が保持するテーブル35−2に対して、距離の項目をそなえておらず、この点を除いてはテーブル35−2と同様に構成されており、したがって、上述したテーブル35−2と同様の方法で使用される。
そして、通信装置10b−3では、パルス制御部36b−3が、パルス決定部35−3によって決定されたインパルスの振幅及び繰り返し周波数となるように、パルス周波数源20b及びATT25bを制御する。
このように、通信装置10b−3では、パルス周波数源20b,ATT25b,パルス決定部34−3,及びパルス制御部36b−3が、第2インパルス調整部15b−3として機能する。
したがって、図18に示すごとく、本無線通信システム3の処理手順(つまり、通信装置10a−2と通信装置10b−3との通信手順)では、上記図14に示す通信装置10a−2,10b−2間の距離を検出する処理(図14の(d)参照)が含まれておらず、受信パワー検出部37が、初期設定時に、通信装置10a−2からの電力測定コマンドとしてのインパルスの電力を検出すると(図18の(c)参照)、パルス決定部34−3は、検出されたインパルスの電力に応じたインパルスの振幅及び繰り返し周波数を、テーブル35−3に基づいて、直接決定する(図18の(e)参照)。
このように、本発明の第3実施形態として無線通信システム3によれば、上述した第2実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、上述した第2実施形態に対して、通信装置10a−2,10b−3間の距離を検出するという処理を除くことができ、初期動作の効率化を図ることができる。
〔4〕本発明の第4実施形態について
次に、本発明の第4実施形態としての無線通信システムについて説明すると、図19に示すように、本無線通信システム4は通信装置10a−4,10b−4からなり、インパルス調整部15−4及び最小振幅検出部18を除いては、上述した第1実施形態の無線通信システム1と同様に構成されている。なお、図19において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示しているので、ここではその詳細な説明を省略する。
以下、最小振幅検出部18及びインパルス調整部15−4について詳細に説明する。
最小振幅検出部18は、通信装置10a−4の第1最小振幅検出部18aと、通信装置10b−4の第2最小振幅検出部18bとからなり、通信装置10a−4,10b−4のうちの一方(ここでは通信装置10a−4)から発信されたインパルスを、他方(ここでは通信装置10b−4)が受信しうるインパルスの最小振幅を検出するものである。
具体的には、最小振幅検出部18は、通信装置10a−4から発信されるインパルスの振幅レベル(電波強度)を段階的に減衰させ、通信装置10b−4がかかるインパルスを正しく受信できなくなる直前に通信装置10a−4から発信されたインパルスの振幅を最小振幅として検出する。
インパルス調整部15−4は、通信装置10a−4の第1インパルス調整部15a−4と、通信装置10b−4の第2インパルス調整部15b−4とからなり、最小振幅検出部18によって検出されたインパルスの最小振幅に応じて、通信装置10a−4,10b−4間の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するものである。
具体的には、インパルス調整部15−4は、通信に用いるインパルスの振幅を、最小振幅検出部が検出した最小振幅よりも大きい振幅(最小振幅検出部18が振幅レベルを段階的に減衰させる場合には、最小振幅として検出した振幅よりも1段階以上大きい振幅)に設定するとともに、設定した振幅に対応する繰り返し周波数を設定する。
ここで、図20を参照しながら本無線通信システム4の通信装置10a−4の構成について説明する。なお、図20において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
図20に示すように、通信装置10a−4は、PA12a,アンテナ13a,LNA16a,パルス検出部17a,パルス周波数源20a,PN系列発生部21a,PPMデータ変調部22a,インパルス生成部23a,BPF24a, ATT25a,相関器26a,PPMデータ復調部27a,判断部38,パルス決定部34−4,及びパルス制御部36a−4をそなえて構成されている。
判断部38は、初期設定時において、通信装置10a−4から発信した、受信を確認するための受信確認コマンドを、通信装置10b−4が正しく受け取ったか否かを判断するものであり、タイマ39をそなえて構成されている。
タイマ39は、通信装置10a−4が通信装置10b−4に対して受信確認コマンドを送信してから所定時間経過したことを検出するものである。
ここで、判断部38による具体的な判断方法について説明すると、判断部38は、受信確認コマンドを通信装置10b−4に送信した後に、タイマ39が所定時間の経過を検出する前に、通信装置10b−4から当該受信確認コマンドを受け取ったことを示す受信確認コマンド応答(成功応答)を受け取った場合には、かかる受信確認コマンドを通信装置10b−4が正しく受信したと判断する。なお、通信装置10b−4から成功応答を受信した場合には、判断部38はタイマ39をリセットする。
一方、受信確認コマンドを送信した後に、タイマ39が所定時間の経過を検出すると(すなわち、受信確認コマンド送信後、所定時間内に受信確認コマンド応答を通信装置10b−4から受信しなければ)、当該受信確認コマンドを通信装置10b−4が正しく受信できなかったと判断する。
このように判断部38が判断を行なうので、タイマ39が計測する所定時間は、通信装置10b−4が受信確認コマンドを受け取ってから成功応答を生成して通信装置10a−4に送信するまでの時間と、その成功応答が通信装置10a−4に到着するまでの時間とを考慮して、十分長い時間に設定する。
なお、通信装置10b−4が受信確認コマンドを正しく受信できない場合とは、通信装置10b−4が受信確認コマンドの一部しか受信できなかったり、あるいは、エラーレートが予め設定された所定値よりも大きくなったり、もしくは、受信確認コマンドを全く受信できずに相関器26b(図22参照)で同期がかからなかったりする場合である。
パルス決定部34−4は、判断部38が、通信装置10b−4が受信確認コマンドを正しく受信したと判断している間は、当該判断が下される毎に、受信確認コマンドとしてのインパルスの振幅レベルが段階的に減衰するように、受信確認コマンドとしてのインパルスの振幅レベルを決定する。
つまり、パルス決定部34−4は、判断部38よって通信装置10b−4が受信確認コマンドを正しく受信したと判断された場合には、当該受信確認コマンドとしてのインパルスの振幅レベルよりも小さい振幅レベルを、次に発信する受信確認コマンドの振幅レベルに設定する。
より具体的には、パルス決定部34−4は、図21に示すようなテーブル35−4をそなえて構成されており、初期設定時の最初の受信確認コマンドとしてのインパルスは、最大振幅(つまり、ATT25aの電力減衰量を“0dB”)且つ最小繰り返し周波数(つまり、最大PRFを“0.68MHz”)に設定し、その後、判断部38によって受信確認コマンドが正しく受信されたと判断される度に、次に発信する受信応答コマンドとしてのインパルスの振幅レベルを、テーブル35−4に基づいて、段階的に1段ずつ(ここではATT25aの電力減衰量を−3dBずつ)減衰させる。
そして、パルス決定部34−4は、判断部38によって通信装置10b−4が受信確認コマンドを正しく受信できなかったと判断された場合には、当該受信確認コマンドの直前に通信装置10b−4に発信した受信確認コマンドの振幅レベル(ここでは、当該受信確認コマンドよりも1段階大きい振幅レベル)を、通信装置10b−4が正しく受信することができる最小振幅として検出する。
つまり、ここでは、パルス決定部34−4は、インパルスの最小振幅として、ATT25aの9段階の設定値のいずれかを検出する。
さらに、パルス決定部34−4は、検出した最小振幅、もしくは、当該最小振幅よりもさらに大きい振幅(例えば、テーブル35−4において1段以上大きい振幅レベル)を、無線通信に用いるインパルスの振幅として決定する。
例えば、検出された最小振幅がATT25aの電力減衰量“−12dB”であった場合、パルス決定部34−4は、ATT25aの電力減衰量 “−12dB”あるいは、“−9dB”、もしくは、“−6dB”、さらには、“−3dB”を、無線通信に用いるインパルスの振幅として決定する。このように、インパルスの振幅を、最小振幅よりも大きい振幅に設定する(マージンを持たせる)ことによって、通信装置10a−4,10b−4間の通信をより確実に実行できるようにする。
そして、パルス決定部34−4は、テーブル35−4に基づいて、決定した振幅(ここではATT25aの電力減衰量)に対応するインパルスの繰り返し周波数(ここでは最大PRFに対応するパルス周波数源20aによる1チップの時間)を決定する。
パルス制御部36a−4は、パルス決定部34−4によって決定されたATT25aの電力減衰量及び最大PRF(1チップの時間)に基づいて、パルス周波数源20a及びATT25aを制御する。
また、パルス制御部36a−4は、初期設定時には、パルス決定部34−4によって決定された振幅レベルで受信確認コマンドとしてのインパルスを制御する。
このように、通信装置10a−4では、判断部38,パルス決定部34−4,パルス制御部36a−4,パルス周波数源20a,及びATT25aが、第1最小振幅検出部18aとして機能し、さらに、パルス決定部34−4,パルス制御部36a−4,パルス周波数源20a,及びATT25aは、第1インパルス調整部15a−4としても機能する。
次に、図22を参照しながら本無線通信システム4の通信装置10b−4の構成について説明する。なお、図22において既述の符号と同一の符号は同一の部分もしくは略同一の部分を示しているので、ここではその詳細な説明は省略する。
図22に示すように、通信装置10b−4は、PA12b,アンテナ13b,LNA16b,パルス検出部17b,パルス周波数源20b,PN系列発生部21b,PPMデータ変調部22b,インパルス生成部23b,BPF24b, ATT25b,相関器26b,PPMデータ復調部27b,及びパルス制御部36b−4をそなえて構成されている。
パルス制御部36b−4は、通信装置10a−4から受信データとして受信した、通信装置10a−4のパルス決定部34−4によって決定されたインパルスの振幅及び繰り返し周波数に基づいて、パルス周波数源20bとATT25bとを制御する。
したがって、通信装置10b−4では、パルス制御部36b−4が、第2最小振幅検出部18bとして機能するとともに、パルス制御部36b−4,パルス周波数源20b及びATT25bが、第2インパルス調整部15b−4として機能する。
なお、通信装置10b−4は、初期設定時に、通信装置10a−4から受信確認コマンドを受信すると、この受信確認コマンドに対する受信確認コマンド応答を、通信装置10a−4に対して送信する。
次に、図23を参照しながら、本無線通信システム4の処理手順(つまり、通信装置10a−4と通信装置10b−4との通信手順)について説明する。
まず、通信装置10a−4のパルス制御部36a−4は、初期設定に用いるインパルスの振幅を最大振幅に設定するとともに、インパルスの繰り返し周波数を最小値に設定する(図23の(a)参照)。
次いで、通信装置10a−4は、この最大振幅及び最小繰り返し周波数のインパルスを用いて、通信装置10b−4に受信を確認するための受信確認コマンド送信する(図23の(b)参照)。なお、このとき、判断部38のタイマ39が所定時間の経過を計り始める。
そして、通信装置10a−4から発信された受信確認コマンド(インパルス)に十分な電波強度(振幅)があるために、通信装置10b−4が当該受信確認コマンドを正常に受信することができる(つまり、相関器26bによって相関が取ることができる)と(図23の(c)参照)、通信装置20のパルス制御部36b−4が、通信装置10a−4の処理(a)と同様に、インパルスの振幅を最大振幅(ATT25bを“+0dB”)に設定するとともに、パルス周波数源20bを制御することによりインパルスの繰り返し周波数を最小値(1チップ148ns)に設定する(図23の(d)参照)。
その後、通信装置10b−4は、受信確認コマンドに対する成功応答(受信確認コマンド応答)を通信装置10a−4に送信する(図23の(e)参照)。
そして、通信装置10a−4が、タイマ39が所定時間の経過を検出する前に、通信装置10b−4から成功応答を受信すると、判断部38は、受信確認コマンドを通信装置10b−4が正しく受信したと判断して、タイマ39をリセットするとともに、パルス決定部34−4が、テーブル35−4に基づいてインパルスの振幅レベル(ATT25aの電力減衰量)を1段階減衰する(振幅レベルダウン;図23の(f)参照)。なお、このときのインパルスの繰り返し周波数は上記処理(a)で設定した最小繰り返し周波数のままであり、初期設定中には繰り返し周波数は変更しない。
次に、通信装置10a−4は、処理(f)で設定したインパルスの振幅レベルで再度受信確認コマンドを通信装置10b−4に発信する(図23の(g)参照)。
そして、上記処理(b),(c),(e),(f)に該当する処理を繰り返し実行する(図23の(h),(i),(j),(k)参照)。
ここで、通信装置10a−4からの受信確認コマンドとしてのインパルスの振幅レベルを下げ過ぎて、通信装置10b−4が当該受信確認コマンドを正しく受信することができなくなり(図23の(l)参照)、判断部38のタイマ39が当該受信確認コマンドを発信してから所定時間の経過を検出すると(応答待ちタイムアウトすると;図23の(m)参照)、判断部38は、当該受信確認コマンドを通信装置10b−4が正しく受信することができなかったと判断する。
そして、パルス決定部34−4が、当該受信確認コマンドの直前に発信した受信確認コマンドの振幅レベル(ここでは、テーブル35−4に示すATT25aの電力減衰量のいずれか)を、最小振幅として検出するとともに、パルス決定部34−4は、検出した最小振幅よりも1段階以上大きいATT25aの電力減衰量を通信装置10a−4,10b−4間の無線通信に用いるインパルスの振幅レベルとして決定する。
さらに、パルス決定部34−4は、テーブル35−4に基づいて、決定した振幅レベル(ATT25aの電力減衰量)に対応する、インパルスの繰り返し周波数(PRFに対応する1チップの単位時間)を決定する(図23の(n)参照)。
そして、パルス制御部36a−4が、ATT25aの電力減衰量を、パルス決定部34−4によって決定された減衰量に設定し(図23の(o)参照)、さらに、通信装置10a−4は、パルス決定部34−4が決定したパルスの振幅及び繰り返し周波数を通信装置10b−4に送信する(図23の(p)参照)。
このとき、通信装置10a−4では、パルス制御部36a−4が、パルス周波数源20aを制御して決定した繰り返し周波数(1チップの単位時間)を設定する(図23の(q)参照)。
そして、通信装置10b−4が、通信装置10a−4からインパルスの振幅及び繰り返し周波数を受け取ると、パルス制御部36b−4が、ATT25b及びパルス周波数源20bを制御することにより、受信したインパルスの振幅及び繰り返し周波数を設定し(図23の(r)参照)、これによって初期設定を終了する。
そして、通信装置10a−4,10b−4は、初期設定で設定した振幅及び繰り返し周波数のインパルスを用いて、互いにデータの送受信を実行する(図23の(s),(t)参照)。
その後、データの送受信が完了すると、通信装置10a−4,10b−4のパルス制御部36a−4,36b−4は、それぞれ、次のデータの送受信のための初期設定にそなえてインパルスの振幅を最大に設定するとともに、インパルスの繰り返し周波数を最小に設定する(図23の(u),(v)参照)。
このように、本発明の第4実施形態としての無線通信システム4によれば、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができるとともに、上述した第1実施形態の無線通信システム1や上述した第2実施形態の無線通信システム2よりも簡素な構成で本無線通信システム4を実現することができる。
さらに、上述した第2実施形態と同様に、実際に通信装置10a−4から通信装置10b−4へインパルスを送信しながら、最終的に使用するインパルスの振幅及び繰り返し周波数を決定するので、マルチパスや遮蔽などの通信環境を考慮したインパルスの振幅及び繰り返し周波数を設定することができる。
〔5〕その他
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述した実施形態では、無線通信システムを構成する2つの通信装置が異なる構成である場合を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上述した第1実施形態の無線通信システム1では、通信装置10b−1が通信装置10a−1と同様に構成されていてもよいし、上述した第2実施形態の無線通信システム2では、通信装置10a−2が通信装置10b−2と同様に構成されていてもよいし、上述した第3実施形態の無線通信システム3では、通信装置10a−2が通信装置10b−3と同様に構成されていてもよいし、上述した第4実施形態の無線通信システム4では、通信装置10b−4が通信装置10a−4と同様に構成されていてもよい。
また、上述した第1,第2実施形態では、インパルス調整部15−1,15−2が、テーブル35−1,35−2に基づいて、インパルスの振幅を調整する例をあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、インパルス調整部15−1,15−2が、インパルスの振幅を、距離検出部14,14b−2によって検出された距離の平方根に逆比例させた値に調整するように構成してもよく、これによっても上述した第1,第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、上述した第2実施形態では、通信装置10b−2の距離計算部33bとパルス決定部34−2とが、テーブル35−2を共用するように構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、テーブル35−2を分割して、距離計算部33bが受信電力と距離との対応だけを示すテーブルに基づいて処理を実行するように構成するとともに、パルス決定部34−2が上記図5に示す第1実施形態のテーブル35−1と同様のテーブルを用いて処理を実行するように構成してもよい。
また、上述した第4実施形態の無線通信システム4では、最小振幅検出部18としてのパルス決定部34−4が、テーブル35−4に基づいて、受信確認コマンドの振幅を段階的に減衰させる例をあげて説明したが、本発明において、初期設定時(つまり、最小振幅検出時)における、受信確認コマンドとしてのインパルスの振幅の変更方法はこれに限定されるものではなく、例えば、2分検索等によって振幅を変更して効率的に最小振幅を検出するようにしてもよい。
〔6〕付記
(付記1)
複数の通信装置が、インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続される無線通信システムであって、
前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置の距離を検出する距離検出部と、
該距離検出部によって検出された距離に応じて、前記2つの通信装置の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、無線通信システム。
(付記2)
前記インパルス調整部は、前記距離に応じてインパルスの振幅を増大させる場合には当該インパルスの繰り返し周波数を減少させる一方、前記距離に応じてインパルスの振幅を低減させる場合には当該インパルスの繰り返し周波数を増加させることを特徴とする、付記1記載の無線通信システム。
(付記3)
2つの通信装置の距離と、前記インパルスの振幅及び繰り返し周波数の組み合わせとの対応を示すテーブルをそなえ、
前記インパルス調整部が、前記テーブルに基づいて前記インパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整することを特徴とする、付記1または付記2記載の無線通信システム。
(付記4)
前記インパルス調整部が、前記インパルスの振幅を、前記距離検出部によって検出された距離の平方根に逆比例させた値に調整することを特徴とする、付記1または付記2記載の無線通信システム。
(付記5)
前記インパルス調整部が、ピーク放射電力が所定値以下となるように、前記インパルスの振幅を調整することを特徴とする、付記1〜付記4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記6)
前記インパルス調整部が、平均放射電力が所定値以下となるように、前記インパルスの繰り返し周波数を調整することを特徴とする、付記1〜付記5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記7)
前記距離検出部が、前記インパルスが、前記2つの通信装置間を往復するのに要した伝搬時間に基づいて、前記距離を検出することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記8)
前記距離検出部が、前記2つの通信装置のうちの一方の通信装置から発信され、他方の通信装置で受信された前記インパルスの電力に基づいて、前記距離を検出することを特徴とする、付記1〜付記6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
(付記9)
前記距離検出部が、前記通信装置から発信できる最大振幅且つ最小繰り返し周波数のインパルスを用いて、前記距離の検出を実行することを特徴とする、付記7または付記8記載の無線通信システム。
(付記10)
複数の通信装置が、インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続される無線通信システムであって、
前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置のうちの一方の通信装置から発信され他方の通信装置で受信されたインパルスの電力を検出する電力検出部と、
該電力検出部によって検出された前記電力に応じて、前記2つの通信装置間の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、無線通信システム。
(付記11)
前記インパルス調整部が、前記電力に応じてインパルスの振幅を増大させる場合には当該インパルスの繰り返し周波数を減少させる一方、前記距離に応じてインパルスの振幅を低減させる場合には当該インパルスの繰り返し周波数を増加させることを特徴とする、付記10記載の無線通信システム。
(付記12)
前記電力検出部が、前記一方の通信装置によって発信された、当該通信装置が発信できる最大振幅且つ最小繰り返し周波数のインパルスの電力を検出することを特徴とする、付記10記載の無線通信システム。
(付記13)
複数の通信装置が、インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続される無線通信システムであって、
前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置のうちの一方の通信装置から発信されたインパルスを、他方の通信装置が受信しうるインパルスの最小振幅を検出する最小振幅検出部と、
該最小振幅検出部によって検出されたインパルスの最小振幅に応じて、前記2つの通信装置間の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、無線通信システム。
(付記14)
前記インパルス調整部が、前記2つの通信装置間の無線通信に用いられるインパルスの振幅を、前記最小振幅検出部が検出した最小振幅よりも大きく設定することを特徴とする、付記13記載の無線通信システム。
(付記15)
前記最小振幅検出部が、前記一方の通信装置から発信されるインパルスの振幅レベルを段階的に減衰させ、前記他方の通信装置が前記一方の通信装置から発信されたインパルスを正しく受信できなくなる直前に前記一方の通信装置から発信されたインパルスの振幅を前記最小振幅として検出することを特徴とする、付記13または付記14記載の無線通信システム。
(付記16)
前記インパルス調整部が、前記2つの通信装置間の無線通信に用いられるインパルスの振幅を、前記最小振幅検出部が前記最小振幅として検出したインパルスの振幅よりも1段階以上大きい振幅に設定することを特徴とする、付記15記載の無線通信システム。
(付記17)
前記最小振幅検出部が、前記一方の通信装置から最初に発信させるインパルスとして、当該一方の通信装置が発信できる最大振幅且つ最小繰り返し周波数のインパルスを用いることを特徴とする、付記15または付記16記載の無線通信システム。
(付記18)
インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって通信を行なう無線通信システムに用いられる通信装置であって、
通信相手の通信装置との距離を検出する距離検出部と、
該距離検出部によって検出された距離に応じて、前記通信相手の通信装置との無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、通信装置。
(付記19)
インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって通信を行なう無線通信システムに用いられる通信装置であって、
通信相手の通信装置から発信されたインパルスの電力を検出する電力検出部と、
該電力検出部によって検出された前記電力に応じて、前記通信相手の通信装置との無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整する調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、通信装置。
(付記20)
インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって通信を行なう無線通信システムに用いられる通信装置であって、
通信相手の通信装置が受信しうるインパルスの最小振幅を検出する最小振幅検出部と、
該最小振幅検出部によって検出された最小振幅に応じて、前記通信相手の通信装置との無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、通信装置。
本発明の第1実施形態としての無線通信システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態としての無線通信システムのインパルス調整部による通信距離に応じたインパルスの振幅及び繰り返し周波数の調整処理を説明するための図であり、(a)は遠距離の場合の調整処理を示し、(b)は中距離の場合の調整処理を示し、(c)は近距離の場合の調整処理を示している。 本発明の第1実施形態としての無線通信システムにおけるインパルス信号を用いた通信処理を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての無線通信システムの2つの通信装置のうちの一方の通信装置の構成を示すブロック図である。 図4に示す通信装置のパルス決定部が保持するテーブルを示す図である。 本発明に用いるインパルス信号の繰り返し周波数と放射電力との関係を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての無線通信システムの2つの通信装置のうちの他方の通信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態としての無線通信システムの処理手順を説明するための図である。 本発明の第1実施形態としての無線通信システムの距離検出部としての距離計算部による距離計算方法を説明するための図である。 本発明の第2実施形態としての無線通信システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態としての無線通信システムの2つの通信装置のうちの一方の通信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態としての無線通信システムの2つの通信装置のうちの他方の通信装置の構成を示すブロック図である。 図12に示す通信装置が保持するテーブルを示す図である。 本発明の第2実施形態としての無線通信システムの処理手順を説明するための図である。 本発明の第3実施形態としての無線通信システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第3実施形態としての無線通信システムの2つの通信装置のうちの一方の通信装置の構成を示すブロック図である。 図16に示す通信装置が保持するテーブルを示す図である。 本発明の第3実施形態としての無線通信システムの処理手順を説明するための図である。 本発明の第4実施形態としての無線通信システムの構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態としての無線通信システムの2つの通信装置のうちの一方の通信装置の構成を示すブロック図である。 図20に示す通信装置のパルス決定部が保持するテーブルを示す図である。 本発明の第4実施形態としての無線通信システムの2つの通信装置のうちの他方の通信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態としての無線通信システムの処理手順を説明するための図である。 従来のコヒーレント方式を採用した受信装置の構成を示すブロック図である。 従来のノンコヒーレント方式を採用した受信装置の構成を示すブロック図である。 米国連邦通信委員会(FCC:Federal Communications Commission)による、UWB(Ultra WideBand)におけるインパルスの平均放射電力及びピーク放射電力の規定(FCCマスク)を説明するための図である。
符号の説明
1〜4 無線通信システム
10a−1,10a−2,10a−4,10b−1〜10b−4 通信装置
11a,11b パルス発生器
12a,12b PA(Power Amplifier)
13a,13b,101 アンテナ
14,14b−2 距離検出部
14a 第1距離検出部
14b−1 第2距離検出部
15−1〜15−4 インパルス調整部
15a−1,15a−2,15a−4 第1インパルス調整部
15b−1〜15b−4 第2インパルス調整部
16a,16b,103 LNA(Low Noise Amplifier)
17a,17b パルス検出部
18 最小振幅検出部
20a,20b パルス周波数源
21a,21b PN(Pseudo Noise)系列発生部
22a,22b PPM(Pulse Position Modulation)データ変調部
23a,23b インパルス生成部
24a,24b,102 BPF(Band Pass Filter)
25a,25b ATT(attenuater)
26a,26b 相関器
27a,27b PPMデータ復調部
30a,30b 時計
31a,31b 送信時刻保持部
32a,32b 受信時刻保持部
33a,33b 距離計算部
34−1〜34−4 パルス決定部
35−1〜35−4 テーブル
36a−1,36a−2,36a−4,36b−1〜36b−4 パルス制御部
37 受信パワー検出部(電力検出部)
38 判断部
39 タイマ
100,110 受信装置
104 ミキサ
105 積分器
106 コンパレータ
107 ベースバンド
108 PG(Pulse Generator)
111 演算部
112 LPF(Low Pass Filter)

Claims (5)

  1. 複数の通信装置が、インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続される無線通信システムであって、
    前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置の距離を検出する距離検出部と、
    該距離検出部によって検出された距離に応じて、前記2つの通信装置の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、無線通信システム。
  2. 前記インパルス調整部は、前記距離に応じてインパルスの振幅を増大させる場合には当該インパルスの繰り返し周波数を減少させる一方、前記距離に応じてインパルスの振幅を低減させる場合には当該インパルスの繰り返し周波数を増加させることを特徴とする、請求項1記載の無線通信システム。
  3. 複数の通信装置が、インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続される無線通信システムであって、
    前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置のうちの一方の通信装置から発信され他方の通信装置で受信されたインパルスの電力を検出する電力検出部と、
    該電力検出部によって検出された前記電力に応じて、前記2つの通信装置間の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、無線通信システム。
  4. 複数の通信装置が、インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって互いに無線通信可能に接続される無線通信システムであって、
    前記複数の通信装置のうちの無線通信可能に接続されるべき2つの通信装置のうちの一方の通信装置から発信されたインパルスを、他方の通信装置が受信しうるインパルスの最小振幅を検出する最小振幅検出部と、
    該最小振幅検出部によって検出されたインパルスの最小振幅に応じて、前記2つの通信装置間の無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、無線通信システム。
  5. インパルス方式のUWB(Ultra WideBand)無線通信方式によって通信を行なう無線通信システムに用いられる通信装置であって、
    通信相手の通信装置との距離を検出する距離検出部と、
    該距離検出部によって検出された距離に応じて、前記通信相手の通信装置との無線通信に用いられるインパルスの振幅及び繰り返し周波数を調整するインパルス調整部とをそなえて構成されていることを特徴とする、通信装置。
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