JP2007141589A - 燃料電池システムおよびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の耐久性を低下させることなく、アノード極内の残留水素を有効に活用することができる燃料電池システムおよびその制御方法を提供する。
【解決手段】イグニッションがオフにされた場合には、遮断弁を閉じてアノード極を密閉するとともに、エアコンプレッサは運転を継続する。カソード圧からアノード圧を減算した極間差圧Psを算出し、この極間差圧Psに基づいて燃料電池からの発電電流の取り出しを制御、すなわち、極間差圧Psの増加に応じて発電電流の取り出しを小さくする。極間差圧Psが所定値を超えたときに発電電流の取り出しを停止する。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池の発電停止時にカソード極を掃気する燃料電池システムおよびその制御方法に関する。
固体高分子型の燃料電池を備えたシステムは、電解質膜の両面をアノード極とカソード極とで挟んだ膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)を有するセルを備え、アノード極に水素、カソード極に空気(酸素)がそれぞれ供給されることにより発電する。しかしながら、この種の燃料電池システムを冬季や寒冷地など氷点下の環境下で使用すると、発電停止後に発電中に生成された水が凍結して電解質膜などを傷めるおそれがあるため、発電停止時にカソード極にガスを供給して、残留水を燃料電池システムから取り除くこと(掃気処理)が行われる。
ところで、このような掃気処理では、発電停止時にアノード極に残留している水素を有効活用するために、発電停止指令時に発電をしばらく継続させ、燃料電池の電圧が低下したことを検知して、燃料電池の発電を停止することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
特公平4−33112号公報(第2頁右欄第12行目〜18行目)
しかしながら、このような従来の燃料電池システムでは、アノード極内に水素が残っている限り発電が可能であり、一定の負荷をかけている場合には、電圧低下をなかなか検知できず、電圧低下を検知できたときには、すでにアノード極内の水素が極限まで減っていることが考えられる。このため、カソード極内のガス圧に比べてアノード極内のガス圧が極度に負圧になってしまい、燃料電池、特にMEAの耐久性を低下させるという問題がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、燃料電池の耐久性を低下させることなく、アノード極内の残留水素を有効に活用することができる燃料電池システムおよびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、アノード極に燃料ガスが供給され、カソード極に酸化剤ガスが供給されて発電を行う燃料電池と、前記アノード極内の圧力を検知するアノード極内圧力検知手段と、前記アノード極内を密閉する密閉手段と、前記燃料電池の発電停止時にカソード極を酸化剤ガスにより掃気する掃気手段と、前記掃気時に前記アノード極内を密閉するとともに前記燃料電池の発電を継続させる発電継続手段と、を備え、前記発電継続手段は、前記カソード極を掃気した状態で、少なくともアノード極内の圧力に応じて発電継続の可否を判断することを特徴とする。
本発明によれば、発電継続を、アノード極の圧力低下に基づいて制御することにより、アノード極の圧力がカソード極の圧力に対して極度に負圧になることを防止できるので、燃料電池(特に、MEA)にかかる圧力を許容範囲内に抑えることが可能になる。しかも、燃料ガスの残量低下も検知できるので、燃料ガスを十分に消費させることが可能になる。
また、前記カソード極内の圧力を検知するカソード極内圧力検知手段をさらに備え、
前記発電継続手段は、前記アノード極内と前記カソード極内との圧力差に応じて発電継続の可否を判断することを特徴とする。
これによれば、カソード極内の圧力が変化したとしても、圧力差の要件を守ることができるため、燃料電池にかかる負荷を低減でき、燃料電池の耐久性の低下を防止できる。
また、前記発電継続手段は、前記圧力差に応じて、前記燃料電池からの発電電流の取り出しを可変にすることを特徴とする。
これによれば、燃料電池からの発電電流の取り出しを一定にする場合と比べて、オーバーシュートを防止できる。
また、本発明の燃料電池システムの制御方法は、アノード極に燃料ガスが供給され、カソード極に酸化剤ガスが供給されて発電を行う燃料電池を備え、前記燃料電池の発電停止時に、カソード極を酸化剤ガスにより掃気する燃料電池システムの制御方法において、前記アノード極内を密閉するステップと、前記アノード極内の圧力を検知するステップと、前記掃気時に、少なくとも前記アノード極内の圧力に応じて前記燃料電池の発電継続の可否を判断するステップと、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、発電継続を、アノード極の圧力低下に基づいて制御することにより、燃料電池にかかる圧力を許容範囲内に抑えることができ、しかも、燃料ガスを十分に消費させることができる。
本発明によれば、燃料電池の耐久性を低下させることなく、しかもアノード極内に残留している燃料ガスを有効に活用することが可能になる。
図1は本実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図、図2は発電停止時の処理を示すフローチャート、図3は極間差圧と発電電流指令値との関係を示すマップ、図4は発電停止時のタイミングチャートである。なお、以下の実施形態では、燃料電池自動車を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、船舶や航空機などの乗り物用の燃料電池システムに適用してもよい。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システム1は、燃料電池FC、カソード系10、アノード系20、高電圧系30、制御部40などを備えて構成されている。
前記燃料電池FCは、固体高分子型燃料電池であり、固体高分子電解質膜2の一面に触媒を含むカソード極(空気極)3が設けられ、他面に触媒を含むアノード極(水素極)4が設けられた膜電極接合体(MEA)の両面を導電性のセパレータ(図示せず)でさらに挟んで構成された単セルを複数積層した構造を有している。なお、図1では、説明の便宜上、単セルの状態を模式的に示している。
前記カソード系10は、前記燃料電池FCのカソード極3に酸化剤ガスとしての空気を供給し且つカソード極3からカソードオフガス(主に空気と水)を排出するものであり、カソードガス供給配管11、カソードオフガス配管12、エアコンプレッサ(掃気手段)13、背圧制御弁14、圧力計(カソード極内圧力検知手段)15などを備えて構成されている。
前記カソードガス供給配管11は、その一端が燃料電池FCのカソード極3の入口に接続され、他端がエアコンプレッサ13に接続されている。前記カソードオフガス配管12は、その一端がカソード極3の出口に接続されている。
前記エアコンプレッサ13は、例えばモータにより駆動されるスーパーチャージャであり、外気を取り込んで圧縮した空気を、カソードガス供給配管11を介して燃料電池FCに供給するものである。なお、図示していないが、カソードガス供給配管11上には、燃料電池FCのカソード極3に供給される空気を加湿するための加湿器などが設けられている。
前記背圧制御弁14は、カソードオフガス配管12上に設けられ、燃料電池FCのカソード極3の圧力などを制御するものである。
前記圧力計15は、カソード極3内の圧力を検知するものであり、燃料電池FCのカソード極3の出口近傍に設けられている。なお、圧力計15の位置は、本実施形態に限定されるものではなく、カソード極3の入口側であってもよい。
前記アノード系20は、燃料電池FCのアノード極4に燃料ガスとしての水素を供給し且つアノード極4から水素を排出するものであり、アノードガス供給配管21、アノードオフガス配管22、高圧水素タンク23、遮断弁24、アノード循環系25、水素パージ弁28、圧力計(アノード極内圧力検知手段)29などで構成されている。なお、本実施形態では、遮断弁24と水素パージ弁28とで、請求項1に記載の密閉手段が構成されている。
前記アノードガス供給配管21は、その一端が燃料電池FCのアノード極4の入口に接続され、他端が高圧水素タンク23と接続されている。前記アノードオフガス配管22は、その一端がアノード極4の出口に接続されている。
前記高圧水素タンク23は、水素が例えば35MPa(≒350気圧)の高い圧力で充填され、水素を燃料電池FCのアノード極4に供給するためのものである。前記遮断弁24は、アノードガス供給配管21の高圧水素タンク23の近傍に設けられている。なお、この遮断弁24は、高圧水素タンク23と一体に設けられたもの(インタンク式のもの)であってもよい。
前記アノード循環系25は、エゼクタ26およびアノードガス循環配管27で構成され、エゼクタ26がアノードガス供給配管21上に設けられ、アノードガス循環配管27の一端がエゼクタ26に接続され、他端がアノードオフガス配管22に接続されている。これにより、燃料電池FCのアノード極4の出口側から排出されたアノードオフガス(水素)がアノード極4の入口側に戻るようにして循環するので、水素を有効利用できるようになっている。
前記水素パージ弁28は、遮断弁であり、アノードオフガス配管22のアノードガス循環配管27の分岐部の下流側に設けられている。前記したアノード循環系25により水素を循環利用していることから、燃料電池FCの発電により、カソード極3に供給された空気中の窒素や、カソード極3で生成された水などが固体高分子電解質膜2を介してアノード極4に透過して、アノード極4の水素濃度が低下して発電性能が損なわれるという事象が発生する。そこで、必要に応じて水素パージ弁28を開弁して窒素などの不純物を排出するとともに高圧水素タンク23から水素を新たに燃料電池FCに供給することにより、アノード極4の水素濃度が低下するのを防止するようになっている。
前記圧力計29は、アノード極4内の圧力を検出するものであり、燃料電池FCのアノード極4の出口近傍に設けられている。なお、圧力計29の位置は、本実施形態に限定されるものではなく、アノード極4の入口側であってもよい。
前記高電圧系30は、蓄電装置31、電流制御器32、駆動モータ33、電流計34、電圧計35などで構成されている。
前記蓄電装置31は、燃料電池FCで発電された電気を貯めておき、燃料電池システム1の始動時などに利用するものであり、バッテリまたはキャパシタなどで構成されている。例えば、バッテリとしては、リチウムイオン二次電池、リチウムポリマー二次電池、ニッケル水素蓄電池、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム蓄電池などであり、キャパシタとしては、電気二重層キャパシタや電解コンデンサなどである。
前記電流制御器32は、DC/DCコンバータなどを備え、後記する制御部40から出力される発電電流指令値つまり燃料電池FCに対する発電指令に基づいて、燃料電池FCから取り出す発電電流を制御している。
前記駆動モータ33は、例えば永久磁石式の3相交流同期モータであり、燃料電池FCおよび/または蓄電装置31から供給される発電電流(電力)により燃料電池自動車の駆動輪を回転させる。
前記電流計34は、燃料電池FCから蓄電装置31や駆動モータ33などに出力される電流値を検出するものである。前記電圧計35は、燃料電池FCの総電圧値を検出するものである。
前記制御部40は、CPU(Central Processing Unit)やメモリなどで構成され、エアコンプレッサ13のモータの回転速度、背圧制御弁14の開度、遮断弁24および水素パージ弁28の開閉動作を制御し、また、圧力計15,29からの圧力情報、電流計34からの電流情報、電圧計35からの電圧情報を取得して、適宜制御する。
次に、本実施形態の燃料電池システムの動作について図2および図3を参照(適宜、図1を参照)しながら説明する。
まず、燃料電池自動車に設けられたイグニッション(図示せず)がオン(ON)にされると、制御部40は、蓄電装置31に蓄積された電力を利用して、遮断弁24を開くとともに、エアコンプレッサ13を駆動する。遮断弁24を開くことで、高圧水素タンク23からアノードガス供給配管21を介して燃料電池FCのアノード極4に水素が供給され、エアコンプレッサ13を駆動することで、カソードガス供給配管11を介して加湿器(図示せず)によって加湿された空気が燃料電池FCのカソード極3に供給される。これにより、燃料電池FCにおいて水素と加湿空気中の酸素とが電気化学反応することにより発電が行われ、駆動モータ33や補機類などの負荷に電力(発電電流)が供給される。
また、発電中においては、必要に応じて水素パージ弁28を開いて、アノード極4に蓄積した窒素などの不純物を水素とともに排出する。水素パージ弁28から排出された水素は、水素パージ弁28の下流側に設けられた希釈器(図示せず)においてカソードオフガスと混合、希釈されて、所定値以下の水素濃度とされた後に排気管(図示せず)から大気中へ排出される。
図2に示すように、ステップS101において、イグニッション(IG)がオフ(OFF)に切り替えられると、発電停止から次回起動までの間に、燃料電池システム1に残留している水が凍結するか否かを判断する。なお、ここでの凍結判断のフローについては、図示を省略する。残留水が凍結すると判断した場合には掃気を実行し、凍結せず掃気は必要ないと判断した場合には(ステップS102,No)、遮断弁24を閉じて水素の供給を遮断し(ステップS103)、エアコンプレッサ13を停止する(ステップS109)。なお、燃料電池システム1内に残留している水が凍結するか否かの判断は、燃料電池自動車に搭載された外気温度センサ(図示せず)などを用いて判断することができる。
ステップS101でイグニッション(IG)オフした際、ステップS102で掃気が必要であると判断された場合には、ステップS104で遮断弁24を閉じて高圧水素タンク23からの燃料電池FCへの水素の供給を遮断する。これにより、遮断弁24と水素パージ弁28とで構成される密閉手段によって、燃料電池FCのアノード極4は、水素が残留した状態で密閉される。そして、ステップS105でエアコンプレッサ13を継続運転することで、燃料電池FCのカソード極3には、エアコンプレッサ13から導入された空気が連続的に流通する。このとき、燃料電池FCのアノード極4には水素が、カソード極3には酸素が存在するので発電が行われて、燃料電池FCから取り出した発電電流がエアコンプレッサ13などの補機類に供給される。
そして、制御部40は、ステップS106で、圧力計15からカソード極3内の圧力P1(カソード圧P1)と、圧力計29からアノード極4内の圧力P2(アノード圧P2)とを検出して、カソード極3とアノード極4との固体高分子電解質膜2を挟んで形成される極間差圧Ps(P1−P2)を算出する。なお、この極間差圧Psが、本実施形態での圧力差に相当する。そして、ステップS107において、図3のマップに基づいて、ステップS106で算出した極間差圧Psに応じた発電電流指令値を、制御部40から電流制御器32に出力して、電流制御器32が燃料電池FCから前記発電電流指令値に基づく発電電流を取り出す。なお、図3のマップでは、燃料電池FC(特に、MEA)の許容可能な所定値Pmの要件を予め求めておき、極間差圧Psが所定値Pmに至ったときに発電電流指令値が0になるように制御する。
このように、燃料電池FCの発電停止時に、アノード極4を密閉した状態で、カソード極3への空気の供給を継続することにより、アノード極4に残留した水素と空気中の酸素との反応により発電が継続される。したがって、アノード極4に残留した水素を十分に消費することが可能になり、水素を有効活用することができる。本実施形態では、発電継続により、アノード極4内の圧力が徐々に減少するとともにカソード極3内の圧力が一定に保たれているので、図3に示すように、発電継続によって極間差圧Psが徐々に拡大し、制御部40が、極間差圧Psが差圧要件である所定値Pmに至ったことを検知したときに、発電電流指令値(=0)を電流制御器32に出力し、電流制御器32が燃料電池FCからの発電電流の取り出しを停止する。このように、極間差圧Psに基づいて発電電流指令値、すなわち燃料電池FCからの発電電流の取り出しを制御することにより、MEAが所定の差圧要件を超えることがなくなるので、燃料電池FC、特にMEAの耐久性が低下するのを防止できる。なお、本実施形態では、イグニッションオフ時にアノード圧P2がカソード圧P1よりも高く設定されているので、イグニッションオフ当初は極間差圧Psが負になり、その後、カソード圧P1がアノード圧P2より高くなって極間差圧Psが正になる。
そして、ステップS108において、掃気が完了したか否かを判断して、掃気が完了していないと判断された場合には(No)、掃気を継続し、掃気が完了したと判断された場合には(Yes)、ステップS109に移行してエアコンプレッサ13を停止する。なお、このときの掃気完了の判断としては、例えばタイマー(時間)によって判断することができる。
さらに、本実施形態の燃料電池の発電停止時の処理について、図4のタイミングチャートに基づいて説明する。イグニッション(IG)がオフ(OFF)にされると(時刻a)、カソード極3を流れる空気が大流量で流れるようにエアコンプレッサ13を継続運転させた状態で、遮断弁24を閉じて、アノード極4を密閉する。このとき発電が継続されて水素が消費されるので、アノード圧P2が徐々に低下するが、カソード極3には空気が連続的に供給されているので、カソード圧P1は一定となる。イグニッションオフ当初は、アノード圧P2がカソード圧P1よりも高く設定されているので、図3に示すように、極間差圧Psが負(マイナス)になる。そして、水素の消費によってアノード圧P2が、さらに低下してカソード圧P1と同圧になったときに極間差圧Psが0になり、さらにアノード圧P2が低下することにより、極間差圧Psが正(+)になる。
本実施形態では、イグニッションをオフしたときに、エアコンプレッサ13の出力を上げてカソード極3に流れる空気の流量(カソード流量)が大流量に設定されている(時刻a〜b)。このようにカソード流量を大流量にすることにより、その圧力によってカソード極3に残留する水(液滴)を吹き飛ばすようにして除去することができる。さらに、本実施形態では、イグニッション(IG)オフから所定時間(T)経過後に、エアコンプレッサ13の出力を下げてカソード流量を小流量に切り替えている(時刻b〜d)。この期間(時刻b〜d)では、カソード極3の乾燥が促進される。このようにカソード流量を、大流量から小流量に切り替えることで、エアコンプレッサ13で消費されるエネルギーを低減することが可能になり、蓄電装置31に、より多くの電力を残した状態で燃料電池システム1を停止することができ、燃料電池システム1の次回起動に備えることが可能になる。また、発電継続によってMEAが温かい状態で掃気されるので、残留水の排水性が向上し、次回の起動性が高まる。
さらに、燃料電池FCの発電が継続されてアノード圧P2が低下すると、極間差圧Psが徐々に拡大していき、時刻cにおいて、アノード圧P2が予め決められた圧力要件閾値に至ると、極間差圧Psが所定値Pmとなって、発電電流(IFC)が0Aに設定される(時刻c)。なお、図4において、カソード流量が掃気途中で大流量から小流量に切り替えられて極間差圧Psが一旦縮小しているが、このときの縮小変化は図4の発電電流(IFC)には反映されて制御されていないが、反映されるように制御してもよい。
そして、掃気完了と判断されるまで、つまり所定時間(例えば、時刻a〜d)が経過するまでエアコンプレッサ13を継続運転し、所定時間経過したときにエアコンプレッサ13を停止する。
ちなみに、図4のタイムチャート(VFC)に示すように、発電停止時に発電が継続されて、アノード圧P2が低下して極間差圧Psが拡大したとしても、VFC、つまり燃料電池FCの電圧は低下せず、極間差圧Psが所定値Pmに至ったときあるいは所定値Pm(時刻c)を超えてから、徐々に低下し始めるので、従来技術での制御のように燃料電池FCの電圧で電流の取り出しを制御していたのでは、極間差圧Psが所定値Pmを超えてしまい(アノード圧P2が圧力要件閾値よりも低下してしまい)、燃料電池FCの耐久性が低下することになる。しかし、本実施形態では、極間差圧Psに基づいて電流の取り出しを制御しているので、所定値Pm(アノード圧P2が圧力要件閾値)を超えて制御されることがなく、燃料電池FCの耐久性が低下することがない。
また、前記した実施形態では、極間差圧Psに基づいて発電電流(IFC)を制御しているが、これに限定されるものではない。例えば、カソード流量を大流量から小流量に切り替えることはせずに、カソード流量を、イグニッションオフ(時刻a)からエアコンプレッサ13の停止(時刻d)まで一定にすることで、カソード圧P1は常に一定になるので、アノード圧P2のみを圧力計29から検出して、アノード圧P2のみに基づいて発電電流(IFC)を制御するようにしてもよい。これにより、圧力計29を削減して、システムを簡略化できる。
図5は、発電停止時の別の処理を示すフローチャートである。なお、ステップS201〜S205、S209、S210は、図2のフローのステップS101〜S105、S108、S109と同様であるので、その説明を省略し、以下ではステップS206〜S208について説明する。
ステップS206において、発電が継続されて水素が消費されると、図4と同様にしてアノード圧P2が低下していく。ステップS207で、極間差圧Ps(P1−P2)が所定値Pmを超えたか否かが判断される。ステップS207で、極間差圧Psが所定値Pmを超えていない場合には(No)、極間差圧Psが所定値Pmを超えると判断されるまでステップS207の判定処理が継続され、極間差圧Psが所定値Pmを超えたと判断された場合には(Yes)、ステップS208に移行して、制御部40は、電流制御器32に対して発電電流指令値(=0)を発して、燃料電池FCからの発電電流(IFC)の取り出しを停止する。
このように、図5のフローに示す処理は、図2で説明した極間差圧Psに応じて発電電流(IFC)を低下させるという処理ではなく、極間差圧Psが所定値となったときに初めて発電電流(IFC)を一定から0にするものである。図5の処理の場合も、極間差圧Psに応じて発電を継続するか否かを判断するので、MEAに作用する圧力を許容範囲内に抑えることができ、MEAの耐久性の低下を防止できる。しかも、極間差圧Ps、つまりアノード圧P2に応じて判断しているので、残留水素を十分に消費することができ、エネルギーの有効活用が図れる。
なお、前者(図2のフロー)では、発電電流(IFC)を可変にする実施形態について説明し、後者(図5のフロー)では、発電電流(IFC)を一定にする実施形態について説明したが、前者のように、極間差圧Psに応じて発電電流(IFC)が収束するように制御すると、後者に比べてオーバーシュートを防ぐ確率を高めることができる。
本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、燃料電池システム1の高電圧系30にディスチャージ抵抗を設けて、イグニッション(IG)をオフしたときに、ディスチャージ抵抗(放電抵抗)を燃料電池FCと接続して放電を行うようにしてもよい。この場合にも、極間差圧Psに基づいて、制御部40から電流制御器32にディスチャージ電流指令値を出力して、電流制御器32が燃料電池FCからディスチャージ抵抗に流れるディスチャージ電流を可変とするようにしてもよい。あるいは、極間差圧Psが所定値Pmを超えるまで一定のディスチャージ電流とし、所定値Pmを超えたと判断されたときに、燃料電池FCとディスチャージ抵抗とを切り離して放電を停止するようにしてもよい。なお、この場合には、ディスチャージ抵抗が、請求項1に記載の発電継続手段に相当する。
本実施形態の燃料電池システムを示す全体構成図である。 発電停止時の処理を示すフローチャートである。 極間差圧と発電消費電流指令値との関係を示すマップである。 発電停止時のタイミングチャートである。 発電停止時の別の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 燃料電池システム
2 固体高分子電解質膜
3 カソード極
4 アノード極
13 エアコンプレッサ(掃気手段)
15 圧力計(カソード極内圧力検知手段)
24 遮断弁(密閉手段)
28 水素パージ弁(密閉手段)
29 圧力計(アノード極内圧力検知手段)
32 電流制御器(発電継続手段)
40 制御部
FC 燃料電池
Ps 極間差圧

Claims (4)

  1. アノード極に燃料ガスが供給され、カソード極に酸化剤ガスが供給されて発電を行う燃料電池と、
    前記アノード極内の圧力を検知するアノード極内圧力検知手段と、
    前記アノード極内を密閉する密閉手段と、
    前記燃料電池の発電停止時にカソード極を酸化剤ガスにより掃気する掃気手段と、
    前記掃気時に前記アノード極内を密閉するとともに前記燃料電池の発電を継続させる発電継続手段と、を備え、
    前記発電継続手段は、前記カソード極を掃気した状態で、少なくともアノード極内の圧力に応じて発電継続の可否を判断することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記カソード極内の圧力を検知するカソード極内圧力検知手段をさらに備え、
    前記発電継続手段は、前記アノード極内と前記カソード極内との圧力差に応じて発電継続の可否を判断することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記発電継続手段は、前記圧力差に応じて、前記燃料電池からの発電電流の取り出しを可変にすることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. アノード極に燃料ガスが供給され、カソード極に酸化剤ガスが供給されて発電を行う燃料電池を備え、前記燃料電池の発電停止時に、カソード極を酸化剤ガスにより掃気する燃料電池システムの制御方法において、
    前記アノード極内を密閉するステップと、
    前記アノード極内の圧力を検知するステップと、
    前記掃気時に、少なくとも前記アノード極内の圧力に応じて前記燃料電池の発電継続の可否を判断するステップと、を備えることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010160935A (ja) * 2009-01-07 2010-07-22 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システムおよび燃料電池システムのカソード圧制御方法
JP2016091885A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システムにおける残水掃気処理方法および燃料電池システム

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