ここで、上述のように特許文献1では、第2の試し書き処理において、実行パラメータを増やし、シーケンス処理を変える等、第1の試し書き処理で使用した記録条件と全く異なる記録条件を試し書きに用いることになるため、その結果、試し書き全体の処理時間が長くなるという課題がある。
また、ディスクの記録品質を評価するための指標には、ジッタ、エラー、アシンメトリ等さまざまなものが存在し、ある一つの指標を満足しなかった記録条件であっても、異なる指標を使用することにより、良否判定を満たす記録条件があることも考えられる。しかしながら、特許文献1において開示されている技術では、第1の試し書き処理において、記録条件の良否判定を行う際にある一つの指標を用いて行っているのみであるため、本来記録に用いることが出来る記録条件を見逃してしまうという課題がある。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、情報記録媒体への試し書きの回数を低減させ、試し書き全体の処理時間を短縮するとともに、本来記録に用いることが出来る記録条件を見逃すことがない、情報記録媒体の記録再生装置および記録再生方法を提供することにある。
(1) 本発明に係る記録再生装置は、上記の課題を解決するために、情報記録媒体を用いて情報を記録再生する記録再生装置において、予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準に基づいて記録条件の良否を再生信号の品質により判定する第1判定手段と、前記試し書きに用いた記録条件が、前記第1の判定基準を満たさなかった場合に、第2の判定基準に基づいて記録条件の良否を再生信号の品質により判定する第2判定手段と、前記情報記録媒体へユーザデータを記録する際の記録条件を設定する記録条件設定手段とを備え、前記記録条件設定手段は、前記試し書きに用いた記録条件が前記第1の判定基準を満たした場合は、その記録条件を、ユーザデータを記録する記録条件として設定する一方、前記試し書きに用いた記録条件が前記第1の判定基準を満たさなかった場合は、前記試し書きに用いた記録条件のうち、前記第2の判定基準を満たした記録条件を、ユーザデータを記録する記録条件として設定することを特徴とする。
当該構成において、情報記録媒体に対してユーザデータを記録する記録条件として、良好な記録条件を見つけるために、まず第1判定手段が、予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、記録条件を少しずつ変更しながら、試し書きおよび再生を行い、各記録条件における情報の再生品質のデータを取得する。そして、第1判定手段は、第1の判定基準を用いて、記録条件の良否、すなわち、ユーザデータの記録に用いることができる記録条件であるかどうかを判断する。上記判断の結果、予め決められた範囲の中の記録条件の中に、第1の判定基準を満たす記録条件が存在すれば、記録条件設定手段により、その記録条件がユーザデータの記録に用いる記録条件として設定される。
第1の判定基準を満たす記録条件が存在しない場合は、第2判定手段が、別の判定基準である、第2の判定基準を用いて、既に試し書きを行った上記記録条件の良否の判断を行う。その理由は、情報の再生品質は、一つの判定基準のみで正確に判断できるものではなく、別の判定基準を用いることにより、より正確に良否を判断したり、最初の判定基準では、ユーザデータの記録に用いるには適さないと判断された記録条件の中からでも、別の判断基準を用いることにより、ユーザデータの記録に用いるために十分な再生品質である記録条件を見つけたりすることができるからである。
第2の判定基準により、ユーザデータの記録に用いるために十分な再生品質である記録条件が見出された場合は、記録条件設定手段が、当該記録条件を、実際のユーザデータの記録に用いる記録条件として、設定を行う。
上記の構成によれば、予め決められた範囲の記録条件の中で、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準が満たされなかった場合においても、第2の判定基準に基づいて記録条件を決定する。それゆえ、試し書きに用いる記録条件の範囲を制限できる結果、あらためて異なる記録条件での試し書きを行うことがなく、第1の試し書き処理で使用した記録条件の中から、データの記録に使用する記録条件を設定できるため、試し書きの回数が低減するので、記録条件を設定するための処理時間を短縮することができるという効果を奏する。
(2) また、本発明の記録再生装置は、上記構成に加えて、前記第1判定手段により、前記第1の判定基準を満たすものが無いと判断された、前記試し書きに用いた記録条件の中から、最良の再生信号の品質を得られるという条件を満たす記録条件を選択し、選択した記録条件を前記第2判定手段に渡す選択手段を備えたことを特徴とする。
当該構成において、選択手段は、第1判定手段により既に試し書きおよび再生が行われた記録条件の中から、所定の条件を満たす記録条件を選択する。所定の条件とは、第1判定手段により試し書きおよび再生が行われた記録条件のうち、再生信号の品質が最良のものを選択することをいう。所定の条件を満たした記録条件に対して、第2判定手段が、第2の判定基準を用いて記録条件の良否の判定を行う。
上記の構成によれば、第1の判定基準を満たさなかった記録条件の中から最良の再生信号品質を持つ記録条件を選択し、第2の判定基準に基づいて良好な記録条件を決定することができるので、更に精度のよい記録条件を設定することができるという効果を奏する。
(3) また、本発明の記録再生装置は、上記構成に加えて、前記第2判定手段は、前記選択手段により選択された記録条件のマージンを確認するために、マージン確認用試し書きを行い、前記マージン確認用試し書きの結果の良否を、前記第2の判定基準に基づいて判定することを特徴とする。
当該構成において、第2判定手段は、マージン確認用試し書きを行う。マージン確認用試し書きとは、第1判定手段により試し書きおよび再生を行った記録条件のうち、前記選択手段により選択された記録条件に対して、当該記録条件を所定量すなわちマージン分だけ変化させた記録条件を用いて試し書きおよび再生を行うことをいう。第2判定手段は、マージン確認用試し書きの結果の良否を、第2の判定基準を用いて判定する。マージン確認用試し書きの結果が第2の判定基準を満たしていれば、上記特定の記録条件には、所定量のマージンが確保されていることとなる。
上記の構成によれば、記録条件のマージンを確認するためのマージン確認用試し書きを行い、前記マージン確認用試し書きの結果を第2の判定基準に基づいて判定するため、マージンを確保した良好な記録条件を設定することができるという効果を奏する。
(4) また、本発明の記録再生装置は、上記構成に加えて、少なくとも前記第2の判定基準は、情報記録媒体の読み取りエラーの訂正可能性を基準とした判定基準であることを特徴とする。
当該構成において、情報記録媒体の読み取りエラーの訂正可能性、すなわち、「読み取り時のエラーが多い場合でも、そのエラーを訂正することがどれだけ可能であるか」を、少なくとも第2の判定基準として採用することにより、情報記録媒体および記録再生装置を含めたシステム全体で必要となる判断基準である、「再生信号をエラー訂正できるかどうか」の判定基準を満たす記録条件が採用され、設定される。
上記の構成によれば、情報記録媒体および記録再生装置を含めたシステム全体として見た場合に、再生品質が向上できる記録条件をユーザデータを記録する際の記録条件として採用できるので、最終的な再生信号の品質を高められるという効果を奏する。
(5) 一方、本発明に係る記録条件設定方法は、上記課題を解決するために、情報記録媒体を用いて情報を記録再生する記録条件設定方法において、予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準に基づいて記録条件の良否を再生信号の品質により判定する第1判定工程と、前記試し書きに用いた記録条件が、前記第1の判定基準を満たさなかった場合に、第2の判定基準に基づいて記録条件の良否を再生信号の品質により判定する第2判定工程と、前記情報記録媒体へユーザデータを記録する際の記録条件を設定する記録条件設定工程とを含み、前記記録条件設定工程は、前記試し書きに用いた記録条件が前記第1の判定基準を満たした場合は、その記録条件を、ユーザデータを記録する記録条件として設定する一方、前記試し書きに用いた記録条件が前記第1の判定基準を満たさなかった場合は、前記試し書きに用いた記録条件のうち、前記第2の判定基準を満たした記録条件を、ユーザデータを記録する記録条件として設定することを特徴とする。
当該構成において、情報記録媒体に対してユーザデータを記録する記録条件として、良好な記録条件を見つけるために、まず第1判定工程で、予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、記録条件を少しずつ変更しながら、試し書きおよび再生を行い、各記録条件における情報の再生品質のデータを取得する。そして、第1判定工程では、第1の判定基準を用いて、記録条件の良否、すなわち、ユーザデータの記録に用いることができる記録条件であるかどうかを判断する。上記判断の結果、予め決められた範囲の中の記録条件の中に、第1の判定基準を満たす記録条件が存在すれば、記録条件設定工程において、その記録条件がユーザデータの記録に用いる記録条件として設定される。
第1の判定基準を満たす記録条件が存在しない場合は、第2判定工程で、別の判定基準である、第2の判定基準を用いて、既に試し書きを行った上記記録条件の良否の判断を行う。その理由は、情報の再生品質は、一つの判定基準のみで正確に判断できるものではなく、別の判定基準を用いることにより、より正確に良否を判断したり、最初の判定基準では、ユーザデータの記録に用いるには適さないと判断された記録条件の中からでも、別の判断基準を用いることにより、ユーザデータの記録に用いるために十分な再生品質である記録条件を見つけたりすることができるからである。
第2の判定基準により、ユーザデータの記録に用いるために十分な再生品質である記録条件が見出された場合は、記録条件設定工程において、当該記録条件を、実際のユーザデータの記録に用いる記録条件として、設定を行う。
上記の構成によれば、予め決められた範囲の記録条件の中で、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準が満たされなかった場合においても、第2の判定基準に基づいて記録条件を決定する。それゆえ、試し書きに用いる記録条件の範囲を制限できる結果、あらためて異なる記録条件での試し書きを行うことがなく、第1の試し書き処理で使用した記録条件の中から、データの記録に使用する記録条件を設定できるため、試し書きの回数が低減するので、記録条件を設定するための処理時間を短縮することができるという効果を奏する。
(6) ところで、上記記録再生装置は、ハードウェアで実現してもよいし、プログラムをコンピュータに実行させることによって実現してもよい。具体的には、本発明に係るプログラムは、少なくとも上述した第1判定手段・第2判定手段・記録条件設定手段・選択手段としてコンピュータを動作させる情報処理プログラムであり、本発明に係る記録媒体には、当該情報処理プログラムが記録されている。
この情報処理プログラムがコンピュータによって実行されると、当該コンピュータは、上記記録再生装置として動作する。従って、上記記録再生装置と同様に、予め決められた範囲の記録条件の中で、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準が満たされなかった場合においても、第2の判定基準に基づいて記録条件を決定する。それゆえ、試し書きに用いる記録条件の範囲を制限できる結果、あらためて異なる記録条件での試し書きを行うことがなく、第1の試し書き処理で使用した記録条件の中から、データの記録に使用する記録条件を設定できるため、試し書きの回数が低減するので、記録条件を設定するための処理時間を短縮することができるという効果を奏する。
なお、本発明に係る、情報記録媒体に情報を記録再生する記録再生装置は、記録条件を設定する記録条件設定手段を有し、前記記録条件設定手段は予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準に基づいて記録条件を判定する第1判定手段と、前記試し書きに用いた記録条件のうち所定の記録条件を第2の判定基準に基づいて判定する第2判定手段とを備え、前記第1の判定基準が満たされなかった場合、前記第2の判定基準を満たした記録条件とすることを特徴とする構成であってもよい。
また、本発明に係る記録再生装置では、前記第2判定手段は、前記所定の記録条件として前記試し書きに用いた記録条件の中から最良の再生信号品質を持つ記録条件を選択する選択手段を備ることを特徴とする構成であってもよい。
また、本発明に係る記録再生装置では、前記第2判定手段は、記録条件のマージンを確認するためのマージン確認用試し書きを行い、前記マージン確認用試し書きの結果を前記第2の判定基準に基づいて判定することを特徴とする構成であってもよい。
また、本発明に係る記録再生装置では、前記第2判定手段は、記録条件のマージンを確認するためのマージン確認用試し書きとして、少なくとも記録パワーの強度レベルを変化させることを特徴とする構成であってもよい。
また、本発明に係る、情報記録媒体に情報を記録再生する記録再生装置の記録条件設定方法は、予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準に基づいて記録条件を判定する第1判定処理と、前記第1判定処理にて、前記第1の判定基準が満たされなかった場合、前記試し書きに用いた記録条件を第2の判定基準に基づいて判定する第2判定処理と、前記第2判定処理にて前記第2の判定基準を満たした記録条件を設定する記録条件設定処理とを備えることを特徴とする構成であってもよい。
また、本発明に係る記録条件設定方法では、前記第2判定処理は、前記第1判定処理にて前記第1の判定基準が満たされなかった場合、前記試し書きに用いた記録条件の中から最良の再生信号品質を持つ記録条件を選択する選択処理を行い、選択された記録条件を第2の判定基準に基づいて判定することを特徴とする構成であってもよい。
また、本発明に係る記録条件設定方法では、前記第2判定処理は、記録条件のマージンを確認するためのマージン確認用試し書きを行い、前記マージン確認用試し書きの結果を前記第2の判定基準に基づいて判定することを特徴とする構成であってもよい。
また、本発明に係る記録条件設定方法では、前記第2判定処理は、記録条件のマージンを確認するためのマージン確認用試し書きとして、少なくとも記録パワーの強度レベルを変化させることを特徴とする構成であってもよい。
なお、本発明の目的は、試し書きの記録再生回数が低減するとともに、記録品質が確保された記録条件を設定することができ、情報記録媒体(光ディスク等)に良好な記録マークを形成することが可能な情報記録媒体の記録再生装置、および記録条件設定方法等を提供することでもある。
本発明に係る記録再生装置は、以上のように、予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準に基づいて記録条件の良否を判定する第1判定手段と、前記試し書きに用いた記録条件から所定の条件を満たす記録条件を選択し、前記選択した記録条件に対して、第2の判定基準に基づいて判定する第2判定手段と、前記情報記録媒体へユーザデータを記録する際の記録条件を設定する記録条件設定手段とを備え、前記記録条件設定手段は、前記試し書きに用いた記録条件が前記第1の判定基準を満たさなかった場合は、前記試し書きに用いた記録条件のうち、前記第2の判定基準を満たした記録条件を、ユーザデータを記録する記録条件として設定することを特徴とする。
それゆえ、予め決められた範囲の記録条件の中で、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準が満たされなかった場合においても、第2の判定基準に基づいて記録条件を決定する。それゆえ、試し書きに用いる記録条件の範囲を制限できる結果、あらためて異なる記録条件での試し書きを行うことがなく、第1の試し書き処理で使用した記録条件の中から、データの記録に使用する記録条件を設定できるため、試し書きの回数が低減するので、記録条件を設定するための処理時間を短縮することができるという効果を奏する。
本発明に係る記録条件設定方法は、以上のように、予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準に基づいて記録条件の良否を判定する第1判定工程と、前記試し書きに用いた記録条件から所定の条件を満たす記録条件を選択し、前記選択した記録条件に対して、第2の判定基準に基づいて判定する第2判定工程と、前記情報記録媒体へユーザデータを記録する際の記録条件を設定する記録条件設定工程とを含み、前記記録条件設定工程では、前記試し書きに用いた記録条件が前記第1の判定基準を満たさなかった場合は、前記試し書きに用いた記録条件のうち、前記第2の判定基準を満たした記録条件を、ユーザデータを記録する記録条件として設定することを特徴とする。
それゆえ、予め決められた範囲の記録条件の中で、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準が満たされなかった場合においても、第2の判定基準に基づいて記録条件を決定する。それゆえ、試し書きに用いる記録条件の範囲を制限できる結果、あらためて異なる記録条件での試し書きを行うことがなく、第1の試し書き処理で使用した記録条件の中から、データの記録に使用する記録条件を設定できるため、試し書きの回数が低減するので、記録条件を設定するための処理時間を短縮することができるという効果を奏する。
〔第1の実施の形態〕
本発明の実施の一形態について図1〜図8に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本実施の形態に係る光情報記録再生装置として、光ディスク装置1を例に挙げて説明する。図1に示すように、本実施の形態に係る光ディスク装置1は、光ヘッド11、ピックアップ12、ピックアップ駆動回路13、レーザ駆動回路14、再生回路15、制御部20、センサ30を備えている。また、ピックアップ駆動回路13、レーザ駆動回路14、再生回路15は、記録再生回路群16を形成している。
ピックアップ駆動回路13は、制御部20からの制御信号によって、ピックアップ12を駆動し、光ディスク10上の図示しないトラックに対して移動させるものである。
ピックアップ12には、光ヘッド11が設けられている。この光ヘッド11は光ディスク10に対して、情報を記録再生するための光ビーム(レーザビーム)を照射するとともに、光ディスク10からの反射光を検出し、再生回路15に対して出力するものである。
光ヘッド11から照射される光ビームは、レーザ駆動回路14によって制御・駆動される。また、再生回路15は、光ヘッド11が検出した反射光を再生信号に変換し、制御部20に対して出力するものである。さらに、上記センサ30は、光ディスク10の装填を検出するため、及び/又は光ディスク10への記録環境の変化を検出するためのものであり、例えば、光ディスク10の記録部位の温度を検出するための温度センサからなる。
そして、センサ30は、検出した結果を検出信号として制御部20へ出力するものである。
次に、光ディスク装置1が光ディスク10に情報を記録する動作について簡単に説明する。まず、制御部20がレーザ駆動回路14を介して記録条件を設定する。そして、光ヘッド11から記録用の光ビームが光ディスク10の記録部位に照射され、光ディスク10のトラックに情報が記録されることになる。
また、光ディスク装置1が光ディスク10に記録された情報を再生する場合について簡単に説明する。まず、制御部20がピックアップ駆動回路13を介してピックアップ12を光ディスク10の記録部位へ移動させる。そして、制御部20がレーザ駆動回路14を介して光ヘッド11から再生用の光ビームを光ディスク10の情報が記録されたトラックに対して照射する。光ヘッド11が検出した反射光は、再生回路15にて再生信号に変換され、制御部20に入力される。これにより、光ディスク装置1は、光ディスク10のトラックに記録された情報を再生することができる。
なお、制御部20は、光ディスク10が光ディスク装置1に装填されたときに加えて、光ディスク10への情報の記録動作中において、センサ30の検出信号により情報を記録する環境に所定の変化が検出されたとき、または前回の試し書きから所定時間が経過したとき等に、記録条件を設定する処理を適宜行う。
また、図2に示すように、光ディスク10には設定用領域41とユーザ領域42とが形成されている。設定用領域41は情報の試し書き記録を行うための部位であり、ユーザ領域42はユーザが所望する情報を記録するための部位である。
光ディスク装置1は、この光ディスク10の設定用領域41への試し書きに基づいて記録条件を設定する。そして、その記録条件に従い、ユーザ領域42の各トラックに情報を記録する。なお、光ディスク装置1の記録条件設定後のユーザ領域42への記録動作は、一般に知られた動作と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
なお、設定用領域41の位置は、図2に示した位置に限らず、光ディスク10の任意の半径位置に存在していても構わないし、設定用領域41は複数存在していても構わない。
次に、本実施の形態に係る光ディスク装置1が設定する記録条件について説明する。なお、以下の説明では、変調方式として(1,7)RLL符号(Run Length Limited code)を例に挙げて説明する。ただし、本実施の形態においては、(1,7)RLL符号の変調方式に限るものではない。なお、(1,7)RLL符号とは、磁気的、光学的ディジタル記録において、反転間隔の最小値と最大値とを制限した符号である。
また、この(1,7)RLLの変調方式では、後で詳述するが、記録パルスのパルス列は、最短の2T記録マークは、始端部と終端部とから構成される。一方、最短の記録マーク2Tよりも長い記録マークでは、この始端部と終端部との間に、該記録マークの長さに応じた中間部を加えて構成される。ここで、Tは、クロック1周期分の時間を表す。したがって、例えば2T記録マークとは、クロック2周期分の時間に「1」が記録されている記録マーク、つまり記録領域をいう。
なお、他の変調方式においては、例えば、最短の記録マーク長が3Tから始まるものもあり、このときは最短の記録マーク長が始端部、中間部、終端部にて構成されている(例えば、DVD−RW等)。また、始端部のみで構成されているものもある(例えば、DVD−R等)。
図3に示すように、光ディスク10には、記録を行うための媒体温度分布を考慮し、記録情報に対応する記録パルス列が設定されている。なお、図3においては、4T記録マークに対応する記録パルス列を示している。上記記録パルス列は、上述したように、始端部と終端部、さらに3T記録マーク以上では中間部とを合わせて構成されている。また、記録パルス列のパルス強度は、同図に示すように、記録パワー、スペースパワー、およびバイアスパワーの3つの強度レベルにて構成されており、本実施の形態ではこの強度レベルを、記録パワーパラメータと呼ぶことにする。この記録パワーパラメータは、記録条件に含まれる。なお、同図では、始端部、中間部の記録パルスの記録パワーの強度レベルは同一であるが、必ずしも同一である必要は無く、記録パルス毎に、別個の記録パワーの強度レベルであってもよい。
また、図4において、2T記録マークから8T記録マークまでのそれぞれを形成するための記録パルス列、および記録パルスパラメータを示す。同図において、dTtopは、記録マークの始端部を形成する記録パルスのパルス開始位置、Ttopは、始端部のパルス幅、dTeは、終端部のパルス終了位置、そしてTmpは、中間部のパルス幅を示している。これらの値の変化により、形成される記録マークの形状が変化する。これらの記録パルスパラメータは、記録条件に含まれる。
次に、記録条件として記録パワーの強度レベルを例に挙げて、光ディスク装置1における記録条件設定について説明する。
まず、図5に示すように、光ディスク装置1における制御部20は、試し書き実行部21、第1判定部(第1判定手段)22、記録条件選択部(選択手段)23、第2判定部(第2判定手段)24、および記録条件設定部(記録条件設定手段)25を備えている。
試し書き実行部21は、予め決められた範囲の中の記録条件に基づいて、試し書き動作のための記録条件の設定を行う。そして、試し書き実行部21は、設定された記録条件に従って試し書き動作を行うように記録再生回路群16に指示し、該試し書き動作が行われた後に、試し書きを再生した信号を検出する。第1判定部22は、試し書き実行部21の試し書きの結果に対して、第1の判定基準に基づいて記録条件を判定する。また、記録条件選択部23は、第1判定部22によって第1の判定基準を満たさないと判定された記録条件の中から、第2判定部24に渡す記録条件を選択する。第2判定部24は、記録条件選択部23によって選択された記録条件に対して、第2の判定基準に基づいて記録条件を判定する。記録条件設定部25は、第2判定部24によって第2の判定基準を満たした記録条件を、光ディスク10のユーザ領域への書き込み時の記録条件として記録再生回路群16に設定するものである。
以下において、光ディスク装置1における記録条件を設定する動作について、図6に示すグラフと、図7及び8に示すフローチャートとを参照しながら具体的に説明する。なお、第1の判定基準としては、アシンメトリが所定値になるかどうかを使用し、第2の判定基準としては、エラーレートが所定値以下になるかどうかを使用した場合を例に説明する。
図6は、記録パワーの強度に対する再生信号品質(ここでは、アシンメトリ)の変化を示すグラフである。記録パワーの強度レベルを変化させた場合、アシンメトリは、ほぼ単調変化となり、良好な再生信号品質が得られる記録パワーの強度レベルのとき、アシンメトリは0付近の値になる。
まず、光ディスク装置1では、試し書き実行部21が、予め決められた範囲(例えば、図6の試し書き範囲)の中から、試し書き動作に使用する記録パワーの強度レベルの設定を行う(ステップS1)。
そして、設定された記録パワーの強度レベルにて試し書き動作を行い(ステップS2)、試し書きを再生してアシンメトリを検出する(ステップS3)。
次に、試し書き実行部21は、予め決められた範囲(例えば、図6の試し書き範囲)の中で、記録パワーの強度レベル全てについて試し書き動作を行ったか判断する(ステップS4)。全ての強度レベルについて、試し書き動作が終了している場合は、第1判定部22に、全ての試し書き結果をまとめて送る。
一方、まだ試し書き動作を行っていない強度レベルがある場合は、記録パワーの強度レベルをその強度レベルに変更して設定し直し、ステップS1に戻り処理を繰り返す。
第1判定部22は、試し書き実行部21によって実行された試し書きの結果(予め決められた範囲の記録パワーの強度レベルに対するアシンメトリの変化)から、第1の判定基準に基づいて良好な記録条件を判定する(ステップS5)。具体的には、第1の判定基準として、アシンメトリが所定値(例えば、0)になるかどうかを使用し、試し書きで得た結果から、アシンメトリが所定値となる記録パワーの強度レベルが、第1の判定基準を満たすかどうかを判定する。
次に、第1判定部22は、第1の判定基準を満たす記録パワーの強度レベルが、上記の予め決められた範囲に存在するかどうかを判定する(ステップS6)。
アシンメトリが所定値となる記録パワーの強度レベルが存在する場合、記録条件設定部25が、記録再生回路群16にその記録パワーの強度レベルを設定し(ステップS7)、記録条件を設定する処理を終了する。
一方、アシンメトリが所定値となる記録パワーの強度レベルが存在しなかった場合、記録条件選択部23は、第1判定部22により第1の判定基準を満たさないと判定された記録パワーの強度レベルの中から、記録パワーの強度レベルを選択する(ステップS11)。具体的には、試し書きを実行した範囲内から最も再生信号品質が第1の判定基準に近かった記録パワーの強度レベル、つまり、範囲内で最良の再生信号品質を持つ記録パワーの強度レベルを選択する。図6に示すグラフの例では、試し書き範囲内でアシンメトリが所定値を満たす記録パワーの強度レベルは存在しない。従って、白い丸印で示した試し書きの結果が最も所定値に近いため、そのときの記録パワーの強度レベルが選択されることになる。
第2判定部24は、記録条件選択部23によって選択された記録パワーの強度レベルに対して、第2の判定基準に基づいて記録条件を判定する(ステップS12)。例えば、選択された記録パワーの強度レベルでの試し書きにより得られた再生信号のエラーレートを検出し、所定値(1E−4から1E−3程度のある値)以下であるかどうか、つまり、第1の判定基準とは異なる基準(第2の判定基準)を用いて、選択された記録パワーの強度レベルの判定を行う。ここで、ステップS3にて試し書きを再生したときに、エラーレートをアシンメトリとともに検出しておく構成にしておけば、あらためて試し書きを行った領域のデータを読み取り、再生し直す必要はない。
次に、第2判定部24は、エラーレートが所定閾値以下であるかどうか判断する(ステップS13)。
エラーレートが所定閾値以下である場合、記録条件設定部25は、その記録パワーの強度レベルを記録再生回路群16に設定し(ステップS14)、記録条件を設定する処理を終了する。
一方、エラーレートが所定閾値を超える場合、第2判定部24は、良好な記録パワーの強度レベルが存在しなかったと判定し、記録パワーの強度レベル設定ができなかった旨を、ディスプレイ等の図示しない外部表示装置に表示し(ステップS15)、記録条件を設定する動作を終了する。
なお、上記では、ステップS4で、予め決められた範囲の中で全ての記録パワーの強度レベルを試し書き動作に使用したあと、第1判定部22に試し書き結果をまとめて送る例に基づき説明を行ったが、これに限るものではない。一つの記録パワーの強度レベルで試し書き動作を行い、その都度、第1判定部22に試し書き結果を送り、判定を行い、第1の判定基準を満たさなかった場合は、予め決められた範囲の記録パワーの強度レベル全てを試し書き動作に使用するまで、記録パワーの強度レベルを変化させて試し書きを繰り返すという形態をとっても構わない。
また、上記では、ステップS11では、記録条件選択部23が、一つの記録パワーの強度レベルを選択する例に基づき説明を行ったが、これに限らない。例えば、再生信号品質が最良となる記録パワーの強度レベルが複数ある場合も考えられる。その場合は、例えば記録パワーの強度レベルの大きい順に選択し、第2判定部24にて判定を行っても良い。これは記録パワーの強度レベルが大きいほうが、一般的に再生信号品質が良くなる傾向があるためである。
このように、本実施の形態にかかる光ディスク装置1では、予め決められた範囲の中の記録条件を用いて、試し書きおよび再生を行い、第1の判定基準に基づいて記録条件を判定し、第1判定部22にて第1の判定基準が満たされなかった場合、第2判定部24にて試し書きに用いた記録条件を第2の判定基準に基づいて判定を行い、記録条件設定部25にて第2の判定基準を満たした記録条件を設定する。
これによれば、最初に用いた一つの基準(第1の判定基準)を満足しなかった記録条件であっても、異なる基準(第2の判定基準)を使用することにより、判定を満たす記録条件を見つけることができる。その結果、試し書きで使用した記録条件の範囲の中から、実際のユーザデータの記録に使用する記録条件を設定できるため、あらためて異なる記録条件での試し書きを行うことがなく、処理時間を低減することが可能となる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の他の実施の形態について図9〜12に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の第1の実施の形態の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記の第1の実施の形態と同様に、記録条件選択部23にて選択された記録条件を、第2判定部24が第2の判定基準に基づいて判定する際に、選択された記録条件のマージンを確認するためのマージン確認用試し書きを行い、前記マージン確認用試し書きの結果を前記第2の判定基準に基づいて判定することで、高精度な記録条件設定が可能となる。
以下、光ディスク装置1における記録条件設定動作について、図9に示すグラフ、図10に示すフローチャート、および図11に示す機能ブロック図を参照しながら具体的に説明する。
図9は、記録パワーの強度レベルに対する再生信号品質(エラーレート)の変化を示すグラフである。記録パワーの強度レベルを増加方向、あるいは、減少方向に変化させることでエラーレートは悪化する。
図10に示すフローチャートでは、図8に示す第1の実施の形態におけるフローチャートと異なる部分のみを示す。ステップS11にて記録条件(記録パワーの強度レベル)の選択を行うステップまで、およびステップS13にてエラーレートが所定閾値以下であるかどうか判断する以降のステップは第1の実施の形態と同じであるため、省略する。
また、図11に示す機能ブロック図においても、図5に示す第1の実施の形態における機能ブロック図と異なる部分のみを示す。異なる部分は、第2判定部24であり、第2の実施の形態では、第2判定部24は、マージン確認試し書き実行部51、再生信号検出部52、マージン確認処理部53より構成される。
第2判定部24において、記録条件選択部23により選択された記録パワーの強度レベルに対して、マージン確認試し書き実行部51にてマージン確認用試し書きを実行し(ステップS21)、再生信号検出部52にて試し書きしたデータを読み取り再生したときのエラーレートを検出する(ステップS22)。マージン確認用試し書きとは、具体的には、選択された記録パワーの強度レベルを所定量だけ増加または減少させた記録パワーの強度レベルで試し書きを行うか、あるいは増加および減少の両方に変化させた記録パワーの強度レベルで試し書きを行うことである。
マージン確認処理部53で、上記マージン確認用試し書きの結果に対して、第2の判定基準により記録条件を判定し(ステップS23)、その後、第1の実施の形態と同様に、図8に示すフローチャートのステップS13へと進む。具体的には、選択された記録パワーの強度レベルでの試し書きにより得られた再生信号のエラーレートが、所定閾値(1E−4から1E−3程度のある値)以下であるか、更に、その選択された記録パワーの強度レベルを所定幅分だけ変化させた記録パワーの強度レベルを用いて試し書きしたデータの読み取りにより得られた再生信号のエラーレートが、所定閾値(1E−4から1E−3程度のある値)以下であるかを判定する。
図9のグラフでは、選択された記録パワーの強度レベルでの試し書きの結果(白い丸印)、および所定幅の分だけ増減させた記録パワーの強度レベルでの試し書きの結果(黒い丸印2つ)のいずれも、エラーレートが所定閾値以下である場合を表している。つまり、選択された記録パワーの強度レベルは、エラーレートを基準として判断して、所定幅分だけ記録パワーの強度レベルの変動に対する余裕(マージン)が確保されていることになる、つまり、装置や光ディスクの製造ばらつきや環境変化等に対応できる記録パワーの強度レベルであることになる。
このように、選択された記録条件のマージンを確認するためのマージン確認用試し書きを行い、上記マージン確認用試し書きの結果を、第2判定部24が、第2の判定基準に基づいて判定するため、マージンを確保した良好な記録条件を設定することができる。
その結果、試し書きで使用した記録条件の範囲と異なる記録条件で試し書きを行う処理を少なく済ませることができ、記録品質が確保された記録条件を設定することができる。
また、上記は記録条件に含まれるパラメータのうち、記録パワーの強度レベルを例に挙げて説明したが、これに限らず、例えば、記録パルスパラメータを使用しても同様の効果が得られる。
図12に、記録パルスパラメータの一例として、中間部のパルス幅であるTmpを変化させて記録させた場合の再生信号品質(エラーレート)の変化を示している。変化の傾向は記録パワーの強度レベルと同様であるため、上記の説明における記録パワーの強度レベルと同じように、Tmpに対して、予め決められた範囲の中で試し書きおよび再生を行う。第1判定部22にて、第1の判定基準に基づいて記録条件(Tmp)を判定する。記録条件(Tmp)が第1の判定基準を満たさなかった場合、試し書きに用いた記録条件(Tmp)の中から少なくとも1つの記録条件(Tmp)を選択する。選択した記録条件(Tmp)を用いて、第2の判定基準に基づいて判定を行う。第2判定部24により第2の判定基準を満たすと判定された記録条件(Tmp)を設定することによって、良好な記録品質を得ることができる。
また、上記では、試し書きの再生信号品質を判定する判定基準として、第1の判定基準にアシンメトリを用い、第2の判定基準にエラーレートを用いた場合を例に説明を行ったが、これらに限らず、試し書きの再生に用いる指標であれば何でも構わない。但し、少なくとも、第2の判定基準として、例えばエラーレートなど、エラーを基準として判断する判定基準を採用すれば、第1の判定基準は満たさないが第2の判定基準は満たす、すなわち、救われる記録条件は増えると考えられる。その理由は、「再生信号をエラー訂正できるかどうか」が、情報記録媒体および記録再生装置を含めたシステム全体で必要となる判断基準であり、第1の判定基準は、一般的に、できるだけ良好な再生信号品質が得られる記録条件を見出すための判定基準であることが好ましいのに対し、第2の判定基準は、読み取りエラーに対し、「エラー訂正できれば可」というレベルの記録条件が見出せればよいからである。
また、上記実施の形態の説明においては、d=1のランレングス制限符号として(1,7)RLL符号を用いたが、これに限らないことはもちろんである。
また、上記実施の形態の説明においては、記録再生装置の例として光ディスク装置について説明したが、これに限られるものではない。すなわち、磁気記録装置、光磁気ディスク装置など、全て本発明が適用可能である。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的手段に含まれる。
最後に、光ディスク装置1の各ブロック、特に制御部20は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、光ディスク装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである光ディスク装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記光ディスク装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、光ディスク装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。