JP2007139106A - 振動低減装置及びそれを備えた洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で床面に伝播する振動を低減することができると共に、可動体を備えた装置の転倒を効果的に防止する振動低減装置及びそれを備えた洗濯機を提供する。
【解決手段】洗濯槽20を収納する上部本体10と、上部本体10内に設けられ、洗濯槽20を支持するダンパー30と、上部本体10の下方に配置された下部本体40と、下部本体40と上部本体10との間に配置させて上部本体10と下部本体40とを連結する連結部50と、下部本体40の下方に配置させた支持部60とを備え、洗濯槽20の中心線からダンパー30の作用点までの水平方向の距離をA、洗濯槽20の中心線から連結部50の作用点までの水平方向の距離をB、洗濯槽20の中心線から支持部60の作用点までの水平方向の距離をCとしたとき、A≦B≦Cの関係になるようにダンパー30、連結部50及び支持部60を配置した振動低減装置。
【選択図】図1
【解決手段】洗濯槽20を収納する上部本体10と、上部本体10内に設けられ、洗濯槽20を支持するダンパー30と、上部本体10の下方に配置された下部本体40と、下部本体40と上部本体10との間に配置させて上部本体10と下部本体40とを連結する連結部50と、下部本体40の下方に配置させた支持部60とを備え、洗濯槽20の中心線からダンパー30の作用点までの水平方向の距離をA、洗濯槽20の中心線から連結部50の作用点までの水平方向の距離をB、洗濯槽20の中心線から支持部60の作用点までの水平方向の距離をCとしたとき、A≦B≦Cの関係になるようにダンパー30、連結部50及び支持部60を配置した振動低減装置。
【選択図】図1
Description
本発明は、筐体内に振動発生源となる可動体が設置された装置における可動体の稼働時に発生する振動を効果的に低減する振動低減装置及びそれを備えた洗濯機に関するものである。
従来から洗濯機の稼働中に発生する振動を低減するようにした洗濯機が種々提案されている。そのようなものとして、「略水平方向に回転軸を有する回転ドラムと、この回転ドラムを外包した外槽と、洗濯時および脱水時に前記回転ドラムを回転させる駆動モータと、前記外槽を主体とする揺動体を揺動可能に収容したボデーと、このボデーの底部に固着した略逆凹状をなす固定脚と、この固定脚に下方より嵌着し前記固定脚の天面部および胴部の各内側面で天部および胴部の外周面を保持した脚ゴムとを備え、前記脚ゴムは、低硬度低反発ゴム部材が略筒状の高硬度ゴム部材の底部および胴部の外周面を外包するように一体に形成したドラム式洗濯機」が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
また、「洗濯機本体内に、サスペンションによって支持された外槽と、外槽の内側で駆動モータにより水平軸心を中心として回転自在に制御され、開閉可能な扉より衣類を出し入れする投入口を有する内槽とを備えたドラム式洗濯機において、前記外槽を支持するサスペンションより下方で、かつ、前記洗濯機本体の下部に、前記投入口の位置を高くすると共に、防振機能を備えた本体支持部を設けたことを特徴とするドラム式洗濯機」が提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特許文献1に記載のドラム式洗濯機は、床面と接する脚ゴムを低硬度低反発ゴム部材を高硬度ゴム部材で覆った複合構造とし、その低硬度低反発のゴム部材で洗濯槽の回転時に発生する振動を減衰させるようになっている。しかしながら、ゴムの潰れや捲れ等によって洗濯槽の回転(特に、脱水時)によって発生する振動を十分に減衰させることができなかった。すなわち、振動が床面に伝播して音反射(騒音)になってしまうという問題があった。
特許文献2に記載のドラム式洗濯機は、可動体である洗濯槽と床面に接地する脚ゴムとの間にサスペンションを設けて洗濯槽の回転時に発生する振動を減衰させるようになっている。しかしながら、脱水初期に洗濯槽内の洗濯物のアンバランス状態による偏心荷重により不均一な大振動が発生すると、サスペンションによってもその大振動を減衰させることが困難な場合があり、その振動が床面に伝播して騒音になり、更には洗濯機が転倒してしまうという問題があった。
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、簡易な構成で床面に伝播する振動を低減することができると共に、可動体を備えた装置の転倒を効果的に防止する振動低減装置及びそれを備えた洗濯機を提供するものである。
本発明に係る振動低減装置は、振動発生源となる可動体を収納する第1の筐体と、第1の筐体内に設けられ、可動体を支持するダンパーと、第1の筐体の下方に配置された第2の筐体と、弾性を有し、第2の筐体と第1の筐体との間に配置されて第1の筐体と第2の筐体とを連結する連結部と、弾性を有し、第2の筐体の下方に配置された支持部とを備え、可動体の中心線からダンパーの作用点までの水平方向の距離をA、可動体の中心線から連結部の作用点までの水平方向の距離をB、可動体の中心線から支持部の作用点までの水平方向の距離をCとしたとき、A≦B≦Cの関係になるようにダンパー、連結部及び支持部を配置したことを特徴とする。
また、本発明に係る振動低減装置は、振動発生源となる可動体を収納する第1の筐体と、第1の筐体内に設けられ、可動体を吊り下げ支持するダンパーと、第1の筐体の下方に配置された第2の筐体と、弾性を有し、第2の筐体と第1の筐体との間に配置されて第1の筐体と第2の筐体とを連結する連結部と、弾性を有し、第2の筐体の下方に配置された支持部とを備え、可動体の中心線からダンパーの作用点までの水平方向の距離をA、可動体の中心線から連結部の作用点までの水平方向の距離をB、可動体の中心線から支持部の作用点までの水平方向の距離をCとしたとき、A≦B≦Cの関係になるようにダンパー、連結部及び支持部を配置したことを特徴とする。
本発明に係る振動低減装置は、振動発生源となる可動体を収納する第1の筐体と、第1の筐体内に設けられ、可動体を支持するダンパーと、第1の筐体の下方に配置された第2の筐体と、弾性を有し、第2の筐体と第1の筐体との間に配置されて第1の筐体と第2の筐体とを連結する連結部と、弾性を有し、第2の筐体の下方に配置された支持部とを備え、可動体の中心線からダンパーの作用点までの水平方向の距離をA、可動体の中心線から連結部の作用点までの水平方向の距離をB、可動体の中心線から支持部の作用点までの水平方向の距離をCとしたとき、A≦B≦Cの関係になるようにダンパー、連結部及び支持部を配置したので、床面に伝播する振動を十分に低減しつつ第1の筐体および第2の筐体を備えた機器類の転倒を防止することができる。
また、本発明に係る振動低減装置は、振動発生源となる可動体を収納する第1の筐体と、第1の筐体内に設けられ、可動体を吊り下げ支持するダンパーと、第1の筐体の下方に配置された第2の筐体と、弾性を有し、第2の筐体と第1の筐体との間に配置されて第1の筐体と第2の筐体とを連結する連結部と、弾性を有し、第2の筐体の下方に配置された支持部とを備え、可動体の中心線からダンパーの作用点までの水平方向の距離をA、可動体の中心線から連結部の作用点までの水平方向の距離をB、可動体の中心線から支持部の作用点までの水平方向の距離をCとしたとき、A≦B≦Cの関係になるようにダンパー、連結部及び支持部を配置したので、床面に伝播する振動を十分に低減しつつ第1の筐体および第2の筐体を備えた機器類の転倒を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る振動低減装置を備えた洗濯機100の概略構成を示す縦断面図である。なお、実施の形態1では、洗濯機100がドラム式洗濯機(洗濯槽水平配置型の洗濯機)である場合を例に説明するものとする。図1に示すように、洗濯機100は、上部本体10(第1の筐体)と、下部本体40(第2の筐体)とで構成されている。すなわち、洗濯機100は、上部本体10と下部本体40とによって2段構造となっており、床面70に伝播する振動を低減するようになっている。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る振動低減装置を備えた洗濯機100の概略構成を示す縦断面図である。なお、実施の形態1では、洗濯機100がドラム式洗濯機(洗濯槽水平配置型の洗濯機)である場合を例に説明するものとする。図1に示すように、洗濯機100は、上部本体10(第1の筐体)と、下部本体40(第2の筐体)とで構成されている。すなわち、洗濯機100は、上部本体10と下部本体40とによって2段構造となっており、床面70に伝播する振動を低減するようになっている。
上部本体10には、衣類等の洗濯物を収納する洗濯槽20と、洗濯槽20を下方より弾性保持するダンパー30とが設けられている。この洗濯槽20は、洗濯物を洗う洗い槽及び洗濯物を脱水する脱水槽としての役目を果たすものである。なお、洗濯槽20は、図示省略の駆動モータで回転自在に制御され、前面には開閉可能な扉を備えている。また、ダンパー30は、洗濯槽20を下方から弾性保持できるものであればよく、特に種類を限定するものではない。
下部本体40は、中空構造となっており、図示省略のヒータやヒートポンプ等の主要部品を備えている。また、下部本体40には、駆動モータを制御するための図示省略の制御手段を備えている。なお、ヒータやヒートポンプは、洗濯やすすぎで使用する水を温水にしたり、乾燥空気を暖めたりするためのものである。また、制御手段は、駆動モータを洗濯やすすぎ、脱水、乾燥等の行程に応じて制御するようになっており、マイクロコンピュータ等で構成するとよい。
この上部本体10と下部本体40との間には、連結部50が設けられている。この連結部50は、垂直方向に対して弾性変形し易く、水平方向に対しては抵抗力が大きい部材で構成するとよい。このような部材で連結部50を構成すれば、洗濯機100を2段構造とした利点を更に活用することができる。つまり、洗濯機100では、上部本体10で発生する振動が、下部本体40、床面70と下方になるにつれて減衰するように2段構造となっているが、上部本体10で発生した振動は、まず上部本体10内に設けられているダンパー30で減衰され、下部本体40に伝播する際に、連結部50によって更に減衰されるようになっているのである。
この連結部50は、上述のような性質を有している部材であればよく、特に種類を限定するものではない。たとえば、天然ゴムに高分子または低分子制振材料を混ぜ合わせて成形した混合成型品や天然ゴム、人工ゴム、板バネ、空気バネ等の弾性体を連結部50とすればよい。また、下部本体40は、支持部60によって床面70に接地している。この支持部60は、洗濯機100全体を支持するものであり、特に種類を限定するものではない。たとえば、天然ゴムに高分子または低分子制振材料を混ぜ合わせて成形した混合成型品や天然ゴム、人工ゴム、板バネ、空気バネ等の弾性体を支持部60とすればよい。
なお、連結部50は、支持部60の有するバネ定数よりも小さい部材で構成するとよい。そうすれば、支持部60を構成する部材の強度を高めることができると共に、床面70に伝播する振動を効果的に低減させることができる。すなわち、支持部60の強度を高くするほど、その支持部60が潰れたり、捲れたりする等の損傷を長期に渡って防止することができ、その支持部60の損傷によって、振動が床面70に伝播してしまうということを効果的に防止することできるのである。
次に、実施の形態1に係る振動低減装置の動作について説明する。ここでは、大きな振動が発生する脱水時を例に示すものとする。洗濯機100では、脱水時、洗濯槽20が最速約1000rpm(revolutions per minute)で回転駆動する。この時、最速回転に行きつくまでの低速から高速までの回転動作に伴って、回転数に応じた低周波数帯域から高周波数帯域までの振動が洗濯槽20で発生する。この洗濯槽20の回転に伴い発生した振動エネルギーは、ダンパー30で決定する減衰定数に応じて、熱エネルギーに変換されることで減衰される。
この洗濯槽20の回転増速に伴い変化する低周波数帯域から高周波数帯域に至るまでの周波数帯域内には、洗濯槽20が持つ固有の振動周波数に対して共振周波数となる帯域がいくつか存在する。そして、この共振周波数帯域を通過しながら洗濯槽20の回転速度が上昇する。洗濯槽20の回転に伴い発生する周波数が洗濯槽20の固有振動周波数の2倍や3倍あるいはそれ以上の倍数の共振周波数帯域においては、共振が発生しても振幅がさほど大きくない。したがって、そのような振動は、ダンパー30で吸収でき、騒音や転倒といった問題は発生しない。
しかしながら、低回転時、つまり洗濯槽20内において洗濯物が偏った状態で脱水運転が行われると回転初期に発生するアンバランス回転に伴うアンバランス振動(低周波数帯域の振動)が発生する。そして、洗濯槽20が持つ固有振動周波数(たとえば、1.7Hz)と、アンバランス回転に伴う低周波数帯域の振動周波数(たとえば、100回転で約1.7Hzの振動となる)とが一致した場合に、共振現象が発現することになる。この共振減少が大きな振動エネルギーとなり、洗濯槽20及び洗濯機100そのものに大振動が発生する。この大振動をダンパー30で吸収して減衰させることは困難であり、騒音や転倒といった問題に繋がる。
実施の形態1においては、ダンパー30と支持部60との間に、連結部50を設けているので、洗濯槽20の固有振動周波数と低回転時に伴う低周波数帯域の振動周波数とが一致することによる共振現象が発生しても、これをダンパー30で吸収して熱エネルギーに変換させた後、連結部50により吸収して熱減衰させることができて、効率良く減衰させることができる。このため、床面70への振動伝播を強力に低減させることができるのである。
また、実施の形態1においては、洗濯槽20の中心線からダンパー30の作用点までの水平方向の距離をAとし、洗濯槽20の中心線から連結部50の作用点までの水平方向の距離をBとし、洗濯槽20の中心線から支持部60の作用点までの水平方向の距離をCとした場合において、A≦B≦Cになるようにダンパー30、連結部50及び支持部60を配置している。こうすることにより、更に効率良く振動を減衰させることができる。
洗濯機100の転倒は、洗濯槽20の回転方向の力が作用し、その力が自重より大きくなることによって起きる。この時の力は、トルク(力の大きさ×作用点と回転の中心点との距離)で作用する。したがって、実施の形態1に係る振動低減装置では、ダンパー30、連結部50、支持部60の順に洗濯機100に中から離れるように配置することによって洗濯機100の転倒を効果的に防止しているのである。つまり、振動低減装置を構成する各部品の位置関係を調整することによって、床面70に伝播する振動を効果的に低減しつつ洗濯機100の転倒を効果的に防止しているのである。
このように、連結部50の上方から伝播する洗濯槽20の振動に対しては、連結部50が垂直方向に弾性変形して、振動吸収を容易に行うことができて、洗濯槽20内の洗濯物の偏りによる過渡的な垂直方向の大振動成分に対しても十分にこれを減衰させることができる。また、水平方向へは動き難くなり、洗濯機100の水平方向に振動させることが無くなる。さらに、振動低減装置を構成するダンパー30、連結部50及び支持部49の位置関係を調整することによって、洗濯機100の転倒を防止することができる。
なお、連結部50を、その固有振動周波数の値が、洗濯槽20の固有振動周波数の値よりも低く、かつ洗濯槽20と共振しない振動周波数帯域内にあるように成型すれば、洗濯槽20と連結部50との間では共振現象が発生せずに、安定した振動低減作用が得られるようになる。また、実施の形態1では、振動低減装置を構成する各部品の水平方向における位置関係によって転倒を防止する場合を例に説明したが、それに加えて縦方向(垂直方向)の距離も調整すれば、発生するトルクを更に小さくすることが可能になり、より効率よく転倒を防止することできる。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2に係る振動低減装置を備えた洗濯機200の概略構成を示す縦断面図である。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。実施の形態2に係る洗濯機200は、上部本体11(第1の筐体)と、下部本体41(第2の筐体)とで構成されている。この上部本体11の底面には、凸部11aが形成されている。また、この下部本体41の上面には、上部本体11の凸部11aに対応するような凹部41aが形成されている。
図2は、本発明の実施の形態2に係る振動低減装置を備えた洗濯機200の概略構成を示す縦断面図である。なお、実施の形態2では実施の形態1との相違点を中心に説明し、実施の形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。実施の形態2に係る洗濯機200は、上部本体11(第1の筐体)と、下部本体41(第2の筐体)とで構成されている。この上部本体11の底面には、凸部11aが形成されている。また、この下部本体41の上面には、上部本体11の凸部11aに対応するような凹部41aが形成されている。
この洗濯機200は、上部本体11に備えられるダンパー30の下部支持位置を、上部本体11と下部本体41との間に設けられる連結部50の下部支持位置よりも下方になるようにしている。こうすることにより、洗濯機200を転倒させるように作用するトルクの作用方向が洗濯機200の転倒とは逆方向に作用することになる。したがって、更に効果的に転倒を防止することができる。
また、実施の形態1と同様に、実施の形態2に係る振動低減装置は、洗濯槽20の中心線からダンパー30の作用点までの水平方向の距離をAとし、洗濯槽20の中心線から連結部50の作用点までの水平方向の距離をBとし、洗濯槽20の中心線から支持部60の作用点までの水平方向の距離をCとした場合において、A≦B≦Cになるようにダンパー30、連結部50及び支持部60を配置している。このため、洗濯機200は、実施の形態1に係る振動低減装置に比べて更に効果的に転倒を防止することが可能となっている。つまり、振動低減装置を構成する各部品の位置関係を調整することによって、床面70に伝播する振動を効果的に低減しつつ洗濯機200の転倒を効果的に防止しているのである。
実施の形態1及び実施の形態2では、制御手段が下部本体40及び下部本体41に設けられている場合を例に説明したが、これに限定するものではない。たとえば、制御手段が振動に強いものであれば、上部本体10及び上部本体11に設けてもよい。また、実施の形態1及び実施の形態2では、洗濯機100がドラム式洗濯機である場合を例に説明したが、これに限定するものではない。たとえば、洗濯機100が洗濯槽傾斜配置型(斜めドラム式)の洗濯機であってもよい。
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3に係る振動低減装置を備えた洗濯機300の概略構成を示す縦断面図である。なお、実施の形態3では実施の形態1及び実施の形態2との相違点を中心に説明し、実施の形態1及び実施の形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。この洗濯機300は、洗濯槽21が縦(垂直)に配置されている点で、上述の洗濯機100及び洗濯機200と異なる構造となっている。
図3は、本発明の実施の形態3に係る振動低減装置を備えた洗濯機300の概略構成を示す縦断面図である。なお、実施の形態3では実施の形態1及び実施の形態2との相違点を中心に説明し、実施の形態1及び実施の形態2と同一部分には、同一符号を付して説明を省略するものとする。この洗濯機300は、洗濯槽21が縦(垂直)に配置されている点で、上述の洗濯機100及び洗濯機200と異なる構造となっている。
洗濯機300は、上部本体12(第1の筐体)と、下部本体42(第2の筐体)とで構成されている。上部本体12には、衣類等の洗濯物を収納する洗濯槽21と、洗濯槽21を吊り下げ保持するダンパー31とが設けられている。この洗濯槽21は、洗濯物を洗う洗い槽及び洗濯物を脱水する脱水槽としての役目を果たすものである。なお、洗濯槽21は、下部に設けられている駆動モータで回転自在に制御され、上面には開閉可能な扉を備えている。また、ダンパー31は、洗濯槽21を吊り棒35によって吊り下げて弾性的に保持できるものであればよく、特に種類を限定するものではない。
また、実施の形態1と同様に、実施の形態3に係る振動低減装置は、洗濯槽21の中心線からダンパー31の作用点までの水平方向の距離をAとし、洗濯槽21の中心線から連結部50の作用点までの水平方向の距離をBとし、洗濯槽21の中心線から支持部60の作用点までの水平方向の距離をCとした場合において、A≦B≦Cになるようにダンパー31、連結部50及び支持部60を配置している。このため、洗濯機300は、実施の形態1に係る振動低減装置と同様に、効果的に転倒を防止することが可能となっている。つまり、振動低減装置を構成する各部品の位置関係を調整することによって、床面70に伝播する振動を効果的に低減しつつ洗濯機300の転倒を効果的に防止しているのである。
この振動低減装置では、洗濯槽21の回転に伴う振動は、吊り棒35を介して上部本体12に伝播するが、ダンパー31の減衰機能により、洗濯槽21で発生する振動は一旦減衰させられるようになっている。また、ダンパー31と支持部60との間に、連結部50を設けることにより、洗濯槽21で発生する振動を強力に減衰させることができ、縦型の洗濯機300であっても、床面70に伝播する振動を効果的に減衰させることができるのである。
すなわち、実施の形態3においては、ダンパー31と支持部60との間に、連結部50を設けているので、洗濯槽21の固有振動周波数と低回転時に伴う低周波数帯域の振動周波数とが一致することによる共振現象が発生しても、これをダンパー31で吸収して熱エネルギーに変換させた後、連結部50により吸収して熱減衰させることができて、効率良く減衰させることができる。このため、床面70への振動伝播を強力に低減させることができるのである。
実施の形態1〜実施の形態3では、制御手段が下部本体40〜下部本体42に設けられている場合を例に説明したが、これに限定するものではない。たとえば、制御手段が振動に強いものであれば、上部本体10〜上部本体12に設けてもよい。また、実施の形態1及び実施の形態2では、洗濯機100がドラム式洗濯機である場合を例に説明したが、これに限定するものではない。たとえば、洗濯機100が洗濯槽傾斜配置型(斜めドラム式)の洗濯機であってもよい。
実施の形態1〜実施の形態3で示した連結部50は、横振れに対する抵抗力を大きくするものであればよく、特に形状を限定するものではない。たとえば、連結部50を樽状または筒状に成型するとよい。また、実施の形態1〜実施の形態3では、振動低減装置が洗濯槽100〜洗濯槽300に設けられている場合を例に説明したが、筐体内に振動発生源となる可動体が設置される機器で振動成分を効果的に低減したい機種へ設けるようにしてもよい。
10 上部本体、11 上部本体、11a 凸部、12 上部本体、20 洗濯槽、21 洗濯槽、30 ダンパー、31 ダンパー、40 下部本体、41 下部本体、41a 凹部、50 連結部、60 支持部、70 床面、100 洗濯機、200 洗濯機、300 洗濯機。
Claims (8)
- 振動発生源となる可動体を収納する第1の筐体と、
前記第1の筐体内に設けられ、前記可動体を支持するダンパーと、
前記第1の筐体の下方に配置された第2の筐体と、
弾性を有し、前記第2の筐体と前記第1の筐体との間に配置されて前記第1の筐体と前記第2の筐体とを連結する連結部と、
弾性を有し、前記第2の筐体の下方に配置された支持部とを備え、
前記可動体の中心線から前記ダンパーの作用点までの水平方向の距離をA、
前記可動体の中心線から前記連結部の作用点までの水平方向の距離をB、
前記可動体の中心線から前記支持部の作用点までの水平方向の距離をCとしたとき、
A≦B≦Cの関係になるように前記ダンパー、前記連結部及び前記支持部を配置した
ことを特徴とする振動低減装置。 - 前記第1の筐体内における前記ダンパーの下部支持位置を、
前記連結部と前記第2の筐体とが接する位置よりも低くする
ことを特徴とする請求項1に記載の振動低減装置。 - 振動発生源となる可動体を収納する第1の筐体と、
前記第1の筐体内に設けられ、前記可動体を吊り下げ支持するダンパーと、
前記第1の筐体の下方に配置された第2の筐体と、
弾性を有し、前記第2の筐体と前記第1の筐体との間に配置されて前記第1の筐体と前記第2の筐体とを連結する連結部と、
弾性を有し、前記第2の筐体の下方に配置された支持部とを備え、
前記可動体の中心線から前記ダンパーの作用点までの水平方向の距離をA、
前記可動体の中心線から前記連結部の作用点までの水平方向の距離をB、
前記可動体の中心線から前記支持部の作用点までの水平方向の距離をCとしたとき、
A≦B≦Cの関係になるように前記ダンパー、前記連結部及び前記支持部を配置した
ことを特徴とする振動低減装置。 - 前記支持部のばね定数を前記連結部のばね定数よりも大きくする
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動低減装置。 - 前記連結部及び前記支持部は、
垂直荷重に対して弾性変形し易く、水平荷重に対しては抵抗力が大きい部材で構成する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の振動低減装置。 - 前記連結部及び前記支持部を、
ゴム、板バネまたは空気バネのいずれかで構成する
ことを特徴とする請求項5に記載の振動低減装置。 - 前記連結部は、成型品からなり、
該連結部の固有振動周波数の値が、前記可動体の固有振動周波数の値よりも低く、かつ、該可動体と共振しない振動周波数帯域内にあるように成型する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の振動低減装置。 - 前記請求項1〜7のいずれかに記載の振動低減装置を備え、
前記可動体を洗濯槽とした
ことを特徴とする洗濯機。
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CN107475994A (zh) * | 2017-10-10 | 2017-12-15 | 辽宁科技大学 | 一种洗衣机的隔振装置 |
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2005
- 2005-11-21 JP JP2005335182A patent/JP2007139106A/ja active Pending
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