JP2007139035A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】フッ素系潤滑グリースが封入されてなる転がり軸受であって、高温耐久性に優れ、かつ、転動体がフッ素と反応せず、PFPE油本来の耐熱性や潤滑性を活用した長寿命の転がり軸受を提供する。
【解決手段】同心に配置される内輪2および外輪3と、この内輪2および外輪3間に介在する複数の転動体4とを備え、この転動体4の周囲にPFPE油を基油とし、フッ素樹脂粉末を増ちょう剤とするフッ素系潤滑グリース7が封入されてなる転がり軸受1であって、上記転動体4が窒化珪素等のセラミックスで形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は高温用転がり軸受に関し、特に高温度で使用される自動車などの電装補機や電子写真装置の定着部に好適に用いられるフッ素系の高温用潤滑グリースが封入された転がり軸受に関する。また、真空中などグリース封入量が比較的少なく、境界潤滑条件で使用される転がり軸受に関する。
転がり軸受には、潤滑性を付与するために潤滑グリースが封入される。この潤滑グリースは主成分として基油と増ちょう剤とを混練して得られ、基油としては鉱油やエステル油、シリコーン油、エーテル油等の合成油が、また増ちょう剤としてはリチウム石けん等の金属石けんやウレア化合物等が、それぞれ一般的に使用されている。また、潤滑グリースに必要に応じて酸化防止剤、錆び止剤、金属不活性剤、粘度指数向上剤などの各種添加剤が配合されている。
近年、自動車の小型化、軽量化および静粛性向上の要求に伴って自動車電装品の小型化、軽量化、静粛性向上、エンジンルーム内の密閉化が図られているが、その一方で電装品の性能には高出力・高効率化が求められている。転がり軸受に封入される潤滑グリースの寿命は、通常、軸受自体の疲労による使用寿命より短いため、軸受自体の寿命は潤滑グリース寿命に依存することになる。そのためこれら電装補機に用いられる潤滑グリースもウレア系潤滑グリース以上の高温に耐えるものでなければならない。
従来 200℃付近の高温になるファンクラッチに用いられる転がり軸受の封入グリースには、増ちょう剤としてフッ素樹脂粉末を用い、基油にパーフルオロポリエーテル(以下、PFPEと記す)油を用いた耐熱性に優れるフッ素系潤滑グリースが使用されている。
また、一般に電子写真装置を用いた複写機や印刷機(プリンター)などの定着部には、定着ローラなどを回転自在に支持するためにロール用転がり軸受が多用されている。この定着部には、紙に帯電して付着したトナーを最高 250℃程度の高温で加圧することによって、紙に定着する部位であり、定着部のロール支持転がり軸受は高温で使用されることが多い。特に、ヒートロールは中空軸の内側にヒータをいれ、内側から熱するために、軸受も 200℃をこえる温度で使用されることがある。またヒートロール支持転がり軸受は軸受部の温度を下げるため樹脂製の断熱スリーブを介して使用されることもあるが、それでも輻射熱で軸受端面の温度は 200℃近くになることがある。従来、このような高温条件で使用されるころがり軸受の封入グリースには、高温での劣化が少なく、長い寿命が得られるフッ素系グリースが使用されている。
また、一般に潤滑剤は真空にさらされると、基油の蒸気圧が高いため基油が蒸発する。そのため真空度が上がらなかったり、真空チャンバーや真空機器内に設けられた計測機器を汚染し不具合を生じる。その対応として真空中で使用される転がり軸受の潤滑にはフッ素系グリースが多く用いられてきた。
これらのフッ素系グリースは十分な量が存在する場合は良好な潤滑性を発揮するが、転がり接触部や、すべり部への供給が不足し境界潤滑となる場合は、基油であるPFPE油と軸受材料である鋼(鉄)とが反応し基油の分解とともに鋼の摩耗が生じ短寿命となる。この反応は、特に保持器と転動体の滑り部で著しく、長時間運転すると転動体表面が腐食され、摩耗が大きくなる。また、この反応によりPFPE油自体が劣化し、消費されるため、利用できる潤滑剤の量が著しく減少し、これらが相乗して転がり軸受が短寿命で焼きつくという現象にいたる。
この反応を抑制しPFPE油本来の耐熱性や潤滑性を活用することにより、より長寿命を得ることが要求されている。その対応として、シリカ配合(皮膜形成)によるフッ素グリースの耐焼付き性、耐摩耗性の改良(特許文献1参照)、有機アンチモンまたは有機モリブデン配合による転がり疲労特性の改良(特許文献2参照)、ビスマス化合物の配合による転がり疲労特性の改良(特許文献3参照)、フッ素有機リン化合物の配合によるフッ素グリースの耐摩耗性、防錆性の改良(特許文献4参照)、二硫化モリブデン、合成マイカ等の層状鉱物粉末、金属石けん、金属酸化物等の金属塩、ダイヤモンド粉末、グラファイト等の炭素化合物、およびメラミンシアヌレート、アミノ酸化合物等の配合によるフッ素グリースの塗れ性の改良(特許文献5参照)、変性ウンデカン混合物、変性ブタン、Cuフタロシアニン、Caスルフォネート等の配合によるフッ素グリースの劣化防止(特許文献6参照)等が知られている。
しかし、これらはいずれもフッ素と鋼との反応に着目してなされたものではなく、高温特性に優れるものの金属への侵食性を有するフッ素グリースの性質を根本的に改良するにはいたっていない。
また、一般に転がり軸受の転動体は鋼製であり、腐食環境や高温環境下で使用される転がり軸受の転動体の防食、耐熱目的でセラミックスが一部用いられることはあるが、フッ素系潤滑グリースとの併用系ではない。高温耐久性に優れるフッ素系潤滑グリースを用いる場合において、発生するフッ素ガスにより転動体が侵食されることを防止する対策として、転動体の材質を鋼からセラミックスに置き換えた転がり軸受は従来実用化されていない。
特開2005−97513号公報 特開2000−303088号公報 特開2005−42102号公報 特開2003−27079号公報 特開2004−188607号公報 特開平8−143883号公報
本発明は、このような問題に対処するためになされたもので、フッ素系潤滑グリースが封入されてなる転がり軸受であって、高温耐久性に優れ、かつ、転動体がフッ素と反応せず、PFPE油本来の耐熱性や潤滑性を活用した長寿命の転がり軸受を提供することを目的とする。
本発明の転がり軸受は、同心に配置される内輪および外輪と、この内輪および外輪間に介在する複数の転動体とを備え、この転動体の周囲にPFPE油を基油とし、フッ素樹脂粉末を増ちょう剤とするフッ素系潤滑グリースが封入されてなる転がり軸受であって、上記転動体がセラミックスで形成されたことを特徴とする。
上記セラミックスは、窒化珪素であることを特徴とする。
上記フッ素系潤滑グリースは、200℃にて 24 時間放置後の蒸発率が 0.1 重量%〜15 重量%であることを特徴とする。
ここで、本発明のフッ素系潤滑グリースの蒸発率は、長さ 80 mm×幅 60 mm×厚さ 3 mm のガラス板上にフッ素系潤滑グリースを長さ 55 mm×幅 35 mm×厚さ 1 mm の形状にシックネスゲージを用いて塗布し、200℃の恒温室にて 24 時間放置後の重量減少率を測定し、得られた重量減少率を蒸発率としている。
本発明の転がり軸受は、転動体の周囲にPFPE油を基油とし、フッ素樹脂粉末を増ちょう剤とするフッ素系潤滑グリースが封入されてなるので、高温耐久性に優れ、さらに転動体がセラミックスで形成されてなるので、転動体がフッ素と反応することがなく、PFPE油本来の耐熱性や潤滑性を活用することにより長寿命となる。
この結果、自動車電装補機、事務用機器等に用いられる転がり軸受として好適に利用できる。また、真空中など、グリース封入量が比較的少なく、境界潤滑条件で使用される転がり軸受としても好適に利用できる。
転がり軸受においてフッ素系潤滑グリースを用いる場合、転動体、保持器等の摩擦摩耗面または摩耗により露出した金属新生面において、基油中のフッ素が軸受材料である鋼(鉄)と反応して基油が分解するとともに鋼の摩耗が生じ寿命が短くなると考えられている。特に摩擦面間接触が起こる境界潤滑条件下ではこの傾向が顕著である。本願発明はこのような点に着目し、PFPE油を基油、フッ素樹脂粉末を増ちょう剤とするフッ素系潤滑グリースを用いた転がり軸受において、転動体をセラミックスで形成することにより、フッ素との反応を防止し長寿命化を図るものである。
本発明の転がり軸受に用いる転動体はセラミックスにより形成される。セラミックスの材質としては、窒化珪素、炭化珪素、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、サイアロンなどが挙げられる。ただし、アルミナは表面の化学的活性が比較的高く、本軸受の転動体材質としては好ましくない。
これらのうち転動疲労寿命の観点からは窒化珪素が最も好ましい。セラミックス転動体はHIP(熱間等方圧縮処理)やガス圧焼結などの成形方法で得られた素球を研磨することにより得ることができる。なお、本発明では転動体をセラミックスで構成することを必須とするが、内輪や外輪をセラミックスとすることも勿論可能である。
本発明に使用できるフッ素系潤滑グリースは、PFPE油を基油としフッ素樹脂粉末を増ちょう剤とする。
PFPE油は、脂肪族炭化水素ポリエーテルの水素原子をフッ素原子で置換した化合物であれば使用できる。そのようなPFPE油を例示すれば、以下の化1および化2で示される側鎖を有するPFPE油と、化3から化5で示される直鎖状のPFPE油とがある。これらは単独でもまた混合しても使用できる。n、mは整数である。
化1の市販品としてはフォンブリンY(モンテジソン社商品名)を、化2の市販品としてはクライトックス(デュポン社商品名)やバリエルタJオイル(クリューバー社商品名)を、化3の市販品としてはフォンブリンZ(モンテジソン社商品名)を、化4の市販品としてはフォンブリンM(モンテジソン社商品名)を、化5の市販品としてはデムナム(ダイキン社商品名)等をそれぞれ例示できる。
Figure 2007139035
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増ちょう剤であるフッ素樹脂粉末は上記PFPE油と親和性が高く、高温安定性、耐薬品性を有する粉末が使用できる。
フッ素樹脂を例示すれば、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す)樹脂、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)樹脂、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)樹脂などのパーフルオロ系フッ素樹脂が好ましく、特にPTFE樹脂が高温安定性、耐薬品性が優れているため好ましい。
本発明に用いるフッ素系潤滑グリースは、200℃にて 24 時間放置後の蒸発率が 0.1 重量%〜15 重量%であることが好ましい。蒸発率が 0.1 重量%未満の場合には高粘度によりトルクが大きくなる。蒸発率が 15 重量%をこえる場合には、軸受使用時にグリースが不足しやすくなり軸受寿命が短くなる。
本発明に用いるフッ素系潤滑グリースは、潤滑グリース全体量に対して、PFPE油を 70 重量%〜90 重量%、フッ素樹脂粉末を 30 重量%〜10 重量%配合することが好ましい。この範囲の配合とすることにより、転がり軸受封入グリースとして洩れが少なく、長時間トルクを下げられる好ましいちょう度に調整できる。
本発明に用いるフッ素系潤滑グリースには、必要に応じて公知の添加剤を含有させることができる。この添加剤として、例えば、アミン系化合物、フェノール系化合物、イオウ系化合物、ジチオりん酸亜鉛などの酸化防止剤、塩素系化合物、イオウ系化合物、りん系化合物、ジチオりん酸亜鉛、有機モリブデンなどの極圧剤、ベンゾトリアゾールなどの金属不活性剤、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポリスチレンなどの粘度指数向上剤、摩耗抑制剤、清浄分散剤などが挙げられる。また、これらの添加剤は単独または 2 種類以上組み合わせて添加できる。
また、本発明に用いるフッ素系潤滑グリースにはフッ素系グリースを必須成分として、これにウレア系グリースを混合して用いることもできる。
また、保持器にはSPCC(冷間圧延鋼板)製などの鉄板製波形保持器、プレス保持器、もみ抜き保持器が一般的に用いられるが、これを耐熱性の高い樹脂で形成した保持器とすることも可能である。シールに関しては、鉄板シールドのほか、用途によって接触または非接触のゴムシールを用いることができる。本軸受は高温使用を目的としているため、ゴムにはフッ素ゴムを用いることが望ましい。
本発明の転がり軸受の一例を図1に示す。図1は深溝玉軸受の断面図である。
転がり軸受1は、外周面に内輪転走面2aを有する内輪2と内周面に外輪転走面3aを有する外輪3とが同心に配置され、内輪転走面2aと外輪転走面3aとの間に複数個のセラミックス製の転動体4が配置される。この複数個の転動体4を保持する保持器5および外輪3等に固定されるシール部材6とにより構成される。転動体4の周囲にフッ素系潤滑グリース7が封入されるが、転動体4はセラミックス製のためフッ素と反応することがない。
<グリース1の作製>
グリース全体に対して、PFPE油(デュポン社製商品名、クライトックスGPL105、40℃の動粘度 160 mm2/sec) 67 重量%に、フッ素樹脂粉末(デュポン社製商品名、バイダックス) 33 重量%を加え撹拌した後、ロールミルに通し、増ちょう剤にフッ素樹脂粉末、基油にPFPE油をそれぞれ用いたグリースである半固形状のグリース1を得た。なお、このグリース1のちょう度は 280 であり、蒸発率は 6.5 重量%であった。各グリースにおける蒸発率は、長さ 80 mm×幅 60 mm×厚さ 3 mm のガラス板上にグリースを長さ 55 mm×幅 35 mm×厚さ 1 mm の形状にシックネスゲージを用いて塗布し、200℃の恒温室にて 24 時間放置後の重量減少率を測定し、得られた重量減少率を蒸発率としたものである。
<グリース2の作製>
グリース全体に対して、PFPE油(ソルベイ社製商品名、フォンブリンM30、40℃の動粘度 159 mm2/sec) 67 重量%に、フッ素樹脂粉末(デュポン社製商品名、バイダックス) 33 重量%を加え撹拌した後、ロールミルに通し、増ちょう剤にフッ素樹脂粉末、基油にPFPE油をそれぞれ用いたグリースである半固形状のグリース2を得た。なお、このグリース2のちょう度は 280 であり、蒸発率は 3.2 重量%であった。
<グリース3(ウレアグリース)の作製>
グリース全体に対して、芳香族エステル油(40℃の動粘度 91 mm2/sec ) 88 重量%の半量にジフェニルメタンジイソシアネート 1 モルを溶かし、残りの半量にモノアミン 2 モルを溶かして上記半量の基油に攪拌しながら加えた後、100〜120℃で 30 分間攪拌を続けて反応させ、ウレア化合物 12 重量%を基油である芳香族エステル油に折出した。その後、ロールミルに通しジウレア化合物とエステル油の混合物である半固形状のグリース3(ウレアグリース)を得た。このグリース3のちょう度は 290 であった。
<グリース4の作製>
グリース全体に対して、PFPE油(デュポン社製商品名、クライトックスGPL104、40℃の動粘度 60 mm2/sec) 67 重量%に、フッ素樹脂粉末(デュポン社製商品名、バイダックス) 33 重量%を加え撹拌した後、ロールミルに通し、増ちょう剤にフッ素樹脂粉末、基油にPFPE油をそれぞれ用いたグリースである半固形状のグリース2を得た。なお、このグリース4のちょう度は 280 であり、蒸発率は 35.8 重量%であった。
実施例1〜実施例3、比較例1〜比較例3および参考例1〜参考例2
表1に示す軸受構成およびグリースを用いて試験用転がり軸受を作製した。得られた試験用転がり軸受を以下に示す高温耐久試験にて評価した。試験用転がり軸受は転動体としてボール(5/16インチ、7個)を使用した6204軸受を用いた。
石油ベンジンで洗浄した軸受6204ZZに全空間容積の 38%となる量の表1に示すグリースを封入して試験用転がり軸受を作製した。得られた試験用転がり軸受を以下に示す高温耐久試験にて評価した。
<高温耐久試験>
ラジアル荷重 67 N 、スラスト荷重 67 N 、回転数 10000 rpm 、雰囲気温度 200℃にて試験用転がり軸受を回転させ、過負荷によりモータが停止するまでの高温耐久時間を測定した。なお 4000 時間を上限とした。ただし参考例1〜参考例2については高温耐久試験の雰囲気温度を 180℃とした。結果を表1に示す。
Figure 2007139035
表1において、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2、実施例3と比較例3の各組み合わせで示すように、セラミックスで転動体を形成した各実施例の転がり軸受は、それぞれと同じグリースを用いて転動体を鋼で形成した各比較例よりも優れた耐久性を示した。また、実施例1〜実施例3に示すように、PFPE油の中でも、実施例1および実施例2の転がり軸受は、蒸発率が大きいグリース(15 重量%をこえる)を使用した実施例3の転がり軸受よりも大幅に耐久性に優れた。
一方、フッ素グリースを用いない参考例1および参考例2では転動体の材質により試験時間に差は見られない。さらに、実施例1のフッ素グリースとセラミックス転動体を用いた軸受は、温度条件がより厳しいにもかかわらず、参考例1および参考例2よりも優れた耐久性を示した。
本発明の転がり軸受は、転動体がセラミック製であることからフッ素と反応せず、PFPE油本来の耐熱性や潤滑性を活用して長寿命であるので、自動車電装補機、事務用機器等に用いられる転がり軸受として好適に利用できる。また、真空中など、グリース封入量が比較的少なく、境界潤滑条件で使用される転がり軸受にも好適に利用できる。
深溝玉軸受の断面図である。
符号の説明
1 転がり軸受
2 内輪
3 外輪
4 転動体
5 保持器
6 シール部材
7 フッ素系潤滑グリース

Claims (3)

  1. 同心に配置される内輪および外輪と、この内輪および外輪間に介在する複数の転動体とを備え、この転動体の周囲にパーフルオロポリエーテル油を基油とし、フッ素樹脂粉末を増ちょう剤とするフッ素系潤滑グリースが封入されてなる転がり軸受であって、
    前記転動体がセラミックスで形成されることを特徴とする転がり軸受。
  2. 前記セラミックスは、窒化珪素であることを特徴とする請求項1記載の転がり軸受。
  3. 前記フッ素系潤滑グリースは、200℃にて 24 時間放置後の蒸発率が 0.1 重量%〜15 重量%であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の転がり軸受。
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