JP2007138725A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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正泰 牛田
Kinya Takahashi
欽弥 高橋
Takao Nojiri
孝男 野尻
Seiji Yaosachi
誠二 八百幸
Jun Yamada
潤 山田
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Abstract

【課題】回転数が上昇すると、逆止弁の開弁状態を維持し、逆止弁の摩耗および異音を低減するバルブタイミング調整装置を提供する。
【解決手段】逆止弁90の弁部材93はベーンロータ21の径方向へ往復移動し、進角通路83と進角通路87との間を開閉する。そのため、ベーンロータ21の回転速度が上昇し、弁部材93に加わる遠心力が弾性部材95の押し付け力よりも大きくなると、逆止弁90は常に進角通路83と進角通路87との間を開放する。その結果、カムシャフト20に加わる吸気弁の駆動反力により作動油に油圧脈動が発生する場合でも、油圧の変化にともなう逆止弁90の弁部材93の移動は低減される。したがって、弁部材93とホルダ94との衝突による弁部材93およびホルダ94の摩耗ならびに異音を低減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの吸気弁または排気弁の開閉タイミング(以下、開閉タイミングを「バルブタイミング」という。)を変更するバルブタイミング調整装置に関する。
従来、エンジンのクランクシャフトの駆動力を受けるハウジングと、ハウジング内に収容され、カムシャフトにクランクシャフトの駆動力を伝達するベーンロータとを備えるバルブタイミング調整装置が知られている。このバルブタイミング調整装置では、遅角室および進角室の作動流体圧力によりハウジングに対し遅角側または進角側へベーンロータを相対回転駆動することにより、クランクシャフトに対するカムシャフトの位相、つまりバルブタイミングを調整している(例えば、特許文献1参照)。
バルブタイミング調整装置では、吸気弁または排気弁を開閉駆動するとき、吸気弁または排気弁からカムシャフトが受けるトルク変動がベーンロータに伝わり、ハウジングに対しベーンロータが遅角側または進角側へトルク変動を受ける。ベーンロータが遅角側にトルク変動を受けると、進角室の作動流体は進角室から流出する力を受け、ベーンロータが進角側にトルク変動を受けると、遅角室の作動流体は遅角室から流出する力を受ける。すると、例えば流体供給源から供給される作動流体の圧力が低いときに、進角室に作動流体を供給し、クランクシャフトに対してカムシャフトの位相を遅角側から進角側の目標位置に変更する場合、ベーンロータがトルク変動により遅角側へ押し戻される。その結果、カムシャフトの位相が目標の位相に達するまでの応答時間が長くなる。
そこで、特許文献1に開示されているように、作動流体を遅角室および進角室に供給する供給通路に逆止弁を設け、ベーンロータがトルク変動を受けたとき、遅角室または進角室からの作動流体の流出を防止することが考えられる。これにより、位相制御中にベーンロータがハウジングに対し目標位相と反対側へ戻ることを防止し、位相制御の応答性を高めることが知られている。
通常、内燃機関においてオイルポンプはクランクシャフトによって回転駆動されている。そのため、クランクシャフトの回転速度が低いときはオイルポンプの吐出圧力は低く、クランクシャフトの回転速度が高いときはオイルポンプの吐出圧力は高くなっている。バルブタイミング調整装置は、このオイルポンプを流体供給源としている。したがって、カムシャフトの回転速度が低いときは作動流体圧が低いので、逆止弁による位相制御の応答性の向上が極めて有効である。しかし、カムシャフトの回転速度が高いときは作動流体圧が十分に高いので逆止弁の必要性は低くなる。
特開2003−106115号公報
ところで、従動軸で吸気弁または排気弁を駆動する場合、従動軸には吸気弁または排気弁の駆動反力によるトルク変動が加わる。そのため、ハウジングとベーンロータとの間に形成される遅角室または進角室では、駆動軸のトルク変動にあわせて作動流体の圧力が変動する、いわゆる圧力脈動が生じる。その結果、遅角通路または進角通路に逆止弁を設ける場合、逆止弁の弁部材は作動流体の圧力脈動によって振動する。これにより、逆止弁の弁部材および弁部材の移動を案内する弁穴部の摩耗を招いたり、異音の発生を招くおそれがある。特に、従動軸の回転速度が上昇すると圧力脈動の周波数は上昇し、逆止弁の振動回数は増大し、逆止弁の弁部材および弁部材の移動を案内する弁穴部の摩耗や異音の発生は更に悪化するおそれがある。従動軸の回転速度が高い時は逆止弁は必要性がなくなるので、開放されたままの状態を維持して振動しない事が望ましい。
そこで、本発明の目的は、回転速度が上昇すると、逆止弁の開弁状態を維持し、逆止弁の摩耗および異音を低減するバルブタイミング調整装置を提供することにある。
請求項1記載の発明では、逆止弁の弁部材はベーンロータの径方向へ往復移動する。弁部材は、ベーンロータの回転によって発生する遠心力によって、ベーンロータの径方向外側へ移動する。シート部は、ベーンロータの径方向において弁穴部の内側の端部に設けられている。そのため、遠心力によって弁部材がベーンロータの径方向外側へ移動すると、弁部材はシート部から離座し、第一通路を開放する。これにより、ベーンロータの回転速度が上昇すると、逆止弁の弁部材は遠心力によって第一通路を開放した状態を維持する。その結果、第一通路を流れる作動流体に圧力脈動が生じる場合であっても、逆止弁の弁部材の振動は低減される。したがって、逆止弁および弁部材の移動を案内する弁穴部の摩耗および異音を低減することができる。
請求項2記載の発明では、逆止弁は弁部材をシート部側へ押し付ける弾性部材を有している。弾性部材は、ベーンロータの回転速度が所定値より大きくなると、弁部材の離座を維持する。そのため、逆止弁は、弾性部材の押し付け力を調整することにより、作動圧が調整される。したがって、逆止弁の離座を維持する作動流体の圧力を容易に制御することができる。
ところで、第一通路に逆止弁を設ける場合、遅角室または進角室から速やかに作動流体を排出するため、逆止弁の遅角室または進角室側から分岐する第二通路を設け、この通路に制御弁が設けられる。制御弁は、遅角室または進角室から作動流体を排出するとき、第二通路を開放し、遅角室または進角室からの作動流体の排出を促す。一方、制御弁は、遅角室または進角室に作動流体を供給するとき、第二通路を遮断し、遅角室または進角室からの作動流体の流出を防止する。このように、制御弁は、ベーンロータの進角側または遅角側への回転にともなって、第二通路を開閉する。しかしながら、制御弁を設ける場合でも、逆止弁と同様に作動流体の油圧脈動によって制御弁は振動および異音を生じるおそれがある。また、何らかの理由により制御弁の作動が制限されると、逆止弁の閉弁しているとき進角室または遅角室から作動流体が排出されず、ハウジングとベーンロータとの相対回転が阻害されるおそれがある。
請求項3記載の発明では、制御弁の弁部材はベーンロータの径方向へ往復移動する。弁部材は、ベーンロータの回転によって発生する遠心力によって、ベーンロータの径方向外側へ移動する。そのため、遠心力によって弁部材がベーンロータの径方向外側へ移動すると、弁部材は第二通路を開放する。これにより、ベーンロータの回転数が上昇すると、制御弁の弁部材は遠心力によって第二通路を開放した状態を維持する。その結果、第二通路を流れる作動流体に圧力脈動が生じる場合であっても、制御弁の弁部材の振動は低減される。したがって、制御弁の摩耗および異音を低減することができる。
また、請求項3記載の発明では、ベーンロータの回転数が上昇すると、制御弁は第二通路を開放した状態を維持する。そのため、ベーンロータが回転することにより、制御弁は第二通路を開放し、進角室または遅角室の作動流体は確実に排出される。したがって、制御弁の確実な作動を確保することができる。
請求項4記載の発明では、制御弁は弁部材を押し付ける弾性部材を有している。弾性部材は、ベーンロータの回転速度が所定値より大きくなると、弁部材の第二通路を開放する側への移動を維持する。そのため、制御弁は、弾性部材の押し付け力を調整することにより、作動圧が調整される。したがって、制御弁が第二通路を開放する側への移動を維持する作動流体の圧力を容易に制御することができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置を図1から図6に示す。本実施形態のバルブタイミング調整装置10は、作動流体として作動油を用いる油圧制御式であり、吸気弁のバルブタイミングを調整する。
図2に示すように、駆動側回転体であるハウジング11は、チェーンスプロケット12、シューハウジング13およびフロントプレート15を有している。シューハウジング13は、図3に示す仕切部材としてのシュー131、132、133、134と、環状の周壁14とを有している。チェーンスプロケット12、シューハウジング13およびフロントプレート15は、ボルト16により同軸上に固定されている。チェーンスプロケット12は、図示しないチェーンにより図示しないエンジンの駆動軸としてのクランクシャフトと結合して駆動力が伝達され、クランクシャフトと同期して回転する。
従動軸としてのカムシャフト20は、バルブタイミング調整装置10を経由してクランクシャフトの駆動力が伝達される。カムシャフト20は、図示しない吸気弁を開閉駆動する。カムシャフト20は、チェーンスプロケット12に対し所定の位相差をおいて回転可能にチェーンスプロケット12に挿入されている。
従動側回転体としてのベーンロータ21は、カムシャフト20の回転軸方向端面と接している。カムシャフト20およびベーンロータ21は、ボルト22により同軸上に固定されている。ベーンロータ21とカムシャフト20との回転方向の位置決めは、ベーンロータ21およびカムシャフト20に位置決めピン23をはめ込むことにより行われる。カムシャフト20、ハウジング11およびベーンロータ21は、図2に示す矢印X方向から見て時計方向へ回転する。以下、この回転方向をクランクシャフトに対するカムシャフト20の進角方向とする。
図3に示すように、台形状に形成されたシュー131、132、133、134は、周壁14から径方向内側に伸びている。シュー131、132、133、134は、周壁14の回転方向にほぼ等間隔に配置されている。シュー131、132、133、134により回転方向に所定角度範囲で四個所に形成された間隙にはそれぞれベーンを収容する扇状の収容室135が四室形成されている。
ベーンロータ21は、カムシャフト20と軸方向端面で結合するボス部24と、ボス部24の外周側に回転方向へほぼ等間隔に配置されたベーン211、212、213、214とを有している。ベーンロータ21は、ハウジング11に対し相対回転可能にハウジング11の内部に収容されている。ベーン211、212、213、214は、各収容室135の内部に回転可能に収容されている。ベーン211、212、213、214は、各収容室135を遅角油圧室と進角油圧室とに仕切っている。図3に示す遅角方向、進角方向を表す矢印は、ハウジング11に対するベーンロータ21の遅角方向および進角方向を示している。
シール部材25は、半径方向に向き合うシュー131、132、133、134とボス部24との間、ならびにベーン211、212、213、214と周壁14の内周壁との間に形成されている摺動隙間に配設されている。シール部材25は、シュー131、132、133、134の先端、およびベーン211、212、213、214の外周壁に設けた溝にはめ込まれており、例えばばねなどによりボス部24の外周壁および周壁14の内周壁に向けて押し付けられている。この構成により、シール部材25は各遅角油圧室と各進角油圧室との間に作動油が漏れることを防止している。
図2に示すように、円筒状に形成されたストッパピストン31は、ベーン211に回転軸方向へ摺動可能に収容されている。嵌合リング32は、チェーンスプロケット12に形成された凹部17に圧入保持されている。ストッパピストン31は、嵌合リング32に嵌合可能である。ストッパピストン31および嵌合リング32の嵌合側はテーパ状に形成されている。そのため、ストッパピストン31は、嵌合リング32に滑らかに嵌合する。押し付け手段であるスプリング33は、嵌合リング32側にストッパピストン31を押し付けている。ストッパピストン31、嵌合リング32およびスプリング33は、ハウジング11に対するベーンロータ21の相対回転を拘束する拘束手段を構成している。
ストッパピストン31のチェーンスプロケット12側に形成された油圧室34、ならびにストッパピストン31の外周に形成された油圧室35に供給される作動油の圧力は、嵌合リング32からストッパピストン31が抜け出す方向へ働く。油圧室34は後述する進角油圧室のいずれかと連通し、油圧室35は遅角油圧室のいずれかと連通している。ストッパピストン31の先端部は、ハウジング11に対し最も遅角側にベーンロータ21が位置するとき嵌合リング32に嵌合可能である。ストッパピストン31が嵌合リング32に嵌合した状態においてハウジング11に対するベーンロータ21の相対回転は拘束されている。
ハウジング11に対しベーンロータ21が最も遅角側から進角側へ回転すると、ストッパピストン31と嵌合リング32との回転方向の位置がずれる。そのため、ストッパピストン31は、嵌合リング32に嵌合不能となる。
図3に示すように、シュー131とベーン211との間に遅角油圧室41が形成され、シュー132とベーン212との間に遅角油圧室42が形成され、シュー133とベーン213との間に遅角油圧室43が形成され、シュー134とベーン214との間に遅角油圧室44が形成されている。また、シュー134とベーン211との間に進角油圧室51が形成され、シュー131とベーン212との間に進角油圧室52が形成され、シュー132とベーン213との間に進角油圧室53が形成され、シュー133とベーン214との間に進角油圧室54が形成されている。ここで、遅角油圧室41、42、43、44は特許請求の範囲の遅角室であり、進角油圧室51、52、53、54は特許請求の範囲の進角室である。
図2に示すように流体供給源としてのオイルポンプ1は、オイルタンク2から汲み上げた作動油を供給通路3に供給する。切換弁60は、公知の電磁スプール弁であり、カムシャフト20の軸受6よりもオイルポンプ1側において、供給通路3および排出通路4と、遅角通路70、進角通路80との間に設置されている。切換弁60は、電子制御装置(ECU)5から電磁駆動部61に供給されるディーティ比制御された駆動電流により切換制御される。切換弁60のスプール62は、駆動電流のディーティ比に基づいて変位する。このスプール62の位置により、切換弁60は、遅角油圧室41、42、43、44および進角油圧室51、52、53、54への作動油の供給、ならびに遅角油圧室41、42、43、44および進角油圧室51、52、53、54からの作動油の排出を切り換える。切換弁60への通電をオフした状態では、スプリング63の押し付け力によりスプール62は図2および図5に示す位置にある。
図2に示すように、軸受6により回転を支持されているカムシャフト20の外周壁には、環状通路26、27が形成されている。遅角通路71は切換弁60から環状通路26を通り、進角通路81は切換弁60から環状通路27を通ってカムシャフト20の内部およびベーンロータ21のボス部24の内部に形成されている。
図5および図6に示すように、遅角通路70は、遅角油圧室41、42、43、44と接続する遅角通路72、73、74、75に分岐している。遅角通路72、73、74、75は、遅角油圧室41、42、43、44に作動油を供給するとともに、遅角油圧室41、42、43、44から流体排出側である排出通路4を経由して作動油を排出する。したがって、遅角通路72、73、74、75は、遅角供給通路と遅角排出通路とを兼ねている。
進角通路80は、進角油圧室51、52、53、54と接続する進角通路82、83、84、85に分岐している。進角通路82、83、84、85は、進角油圧室51、52、53、54に作動油を供給するとともに、進角油圧室51、52、53、54から排出通路4を経由して作動油を排出する。したがって、進角通路82、83、84、85は、進角供給通路と進角排出通路とを兼ねている。
逆止弁90は、進角通路83において軸受6よりも進角油圧室53側に設置されている。逆止弁90は、進角通路83と進角通路87との間を開閉する。進角通路83および進角通路87は、特許請求の範囲の第一通路を構成している。逆止弁90は、進角通路83を経由して進角油圧室53に接続している。すなわち、進角油圧室53は特許請求の範囲の制御室である。逆止弁90は、オイルポンプ1から進角通路87および進角通路83を通って進角油圧室53に作動油が流入することを許容し、進角油圧室53から進角通路83および進角通路87を通ってオイルポンプ1側へ作動油が逆流することを禁止する。
逆止弁90は、図1、図2および図4に示すように弁部材93および弁穴部としてのホルダ94を有している。ホルダ94は、ベーンロータ21のベーン213に径方向へ形成された穴部28に収容されている。ホルダ94は、筒状に形成され、内周側に進角通路83と進角通路87とを接続する通路を形成している。ホルダ94は、内周側に弁部材93を移動可能に収容している。弁部材93は、球形状に形成されている。弁部材93は、例えばスプリングなどの弾性部材95によってベーンロータ21の径方向内側、すなわちボス部24側へ押し付けられている。ホルダ94は、ベーンロータ21の径方向において内側の端部にシート部96を有している。弁部材93は、ホルダ94のシート部96に着座可能である。弁部材93がシート部96から離座、または弁部材93がシート部96へ着座することにより、進角通路83と進角通路87との間は開閉される。
弁部材93を移動可能に収容するホルダ94は、弁部材93をベーンロータ21の径方向へ移動可能に収容している。これにより、弁部材93は、ホルダ94の内部をベーンロータ21の径方向へ往復移動可能である。そのため、ベーンロータ21が回転すると、弁部材93にはベーンロータ21の径方向外側へ向けて遠心力が加わる。そして、弁部材93に加わる遠心力が弾性部材95の押し付け力よりも大きくなると、弁部材93はベーンロータ21の径方向外側すなわち周壁14側へ移動する。したがって、弁部材93は、ベーンロータ21の回転速度が上昇すると、シート部96から離座した状態を維持する。
逆止弁90の進角油圧室53側からは、図5および図6に示すように進角通路83と進角通路80とを接続する第二通路としての進角通路88が分岐している。この進角通路88には、制御弁100が設置されている。制御弁100は、図1から図3に示すようにベーンロータ21の内部に往復移動可能に弁部材としてのスプール101を収容したスプール弁である。制御弁100は、軸受6よりも進角油圧室53側に設置されている。
制御弁100には、図5および図6に示すように遅角通路70から分岐する遅角パイロット油路102および進角通路80から分岐する進角パイロット油路103が接続している。制御弁100は、スプール101を有している。スプール101は、ベーンロータ21の穴部29に収容されている。穴部29は、図1に示すようにベーンロータ21のベーン213の内部をベーンロータ21の径方向へ伸びて形成されている。これにより、スプール101は、ベーンロータ21の内部を径方向へ往復移動可能である。
制御弁100のスプール101は、遅角パイロット油路102および進角パイロット油路103を経由して供給される作動油から受ける力のバランスによって移動する。遅角パイロット油路102は、ベーンロータ21の径方向においてスプール101の内周側に接続している。一方、進角パイロット油路103は、ベーンロータ21の径方向においてスプール101の外周側に接続している。
遅角パイロット油路102から作動油が導入されると、図1(A)に示すようにスプール101はベーンロータ21の径方向外側すなわち周壁14側へ移動する。そのため、進角通路88は開放される。一方、進角パイロット油路103から作動油が導入されると、図1(B)、図1(C)に示すようにスプール101はベーンロータ21の径方向内側すなわちボス部24側へ移動する。そのため、進角通路88は遮断される。このように、制御弁100は、進角油圧室53と排出通路4とを接続する進角通路88を開閉する。
以上の通路構成により、オイルポンプ1から遅角油圧室41、42、43、44、進角油圧室51、52、53、54、油圧室34および油圧室35に作動油を供給可能になるとともに、各油圧室から排出通路4へ作動油を排出可能になる。
次に、バルブタイミング調整装置10の作動を説明する。
エンジンが停止しているとき、ストッパピストン31は嵌合リング32に嵌合している。エンジンを始動した直後の状態では、遅角油圧室41、42、43、44、進角油圧室51、52、53、54、油圧室34および油圧室35にオイルポンプ1から十分な圧力の作動油が供給されない。そのため、ストッパピストン31は嵌合リング32に嵌合したままであり、クランクシャフトに対しカムシャフト20は最遅角位置に保持されている。これにより、作動油が各油圧室に供給されるまでの間、カムシャフト20が受けるトルク変動によってハウジング11とベーンロータ21との相対回転振動により発生する衝突による異音の発生が防止される。
エンジンが始動され、オイルポンプ1から作動油が十分に供給されると、油圧室34または油圧室35に供給される作動油の油圧によってストッパピストン31は嵌合リング32から抜け出す。そのため、ベーンロータ21は、ハウジング11に対し回転可能となる。そして、遅角油圧室41、42、43、44および進角油圧室51、52、53、54に供給する作動油を制御することにより、クランクシャフトに対するカムシャフト20の位相差が調整される。
切換弁60への通電がオフのとき、スプール62はスプリング63の押し付け力によって図5に示す位置にある。この状態のとき、供給通路3から遅角通路70に作動油が供給され、遅角通路70から遅角油圧室41、42、43、44へ作動油が供給される。また、この状態のとき、進角油圧室51、52、54の作動油は、進角通路82、84、85から進角通路80および切換弁60を経由して排出通路4に排出される。進角油圧室53の作動油は、進角通路83に接続している逆止弁90へ流入する。逆止弁90では、進角通路87側よりも進角油圧室53側の進角通路83の作動油の圧力が高くなる。そのため、逆止弁90は、図1(A)に示すように弁部材93がシート部96に着座し、進角油圧室53と進角通路87との間を遮断する。
一方、このとき、制御弁100には、遅角通路74に接続する遅角パイロット油路102から作動油が供給されている。そのため、制御弁100は、図1(A)および図5に示すように供給された作動油から受ける力によって進角通路88を開放する。その結果、進角油圧室53の作動油は、進角通路83、進角通路88、制御弁100、進角通路80および切換弁60を経由して排出通路4へ排出される。このように、遅角油圧室41、42、43、44に作動油が供給され、進角油圧室51、52、53、54から作動油が排出されることにより、ベーンロータ21は四室ある遅角油圧室41、42、43、44の作動油から力を受ける。その結果、ベーンロータ21はハウジング11に対し遅角側へ回転する。
切換弁60への通電をオンすると、スプール62はスプリング63の押し付け力に抗して加わる電磁駆動部61の駆動力によって図6に示す位置へ移動する。この状態において、供給通路3から進角通路80に作動油が供給され、進角通路80を経由して進角油圧室51、52、53、54へ作動油が供給される。進角油圧室53の場合、進角通路87から逆止弁90を経由して作動油が供給される。一方、遅角油圧室41、42、43、44の作動油は、遅角通路72、73、74、75から遅角通路70、切換弁60、排出通路4を経由して排出通路4に排出される。このように、進角油圧室51、52、53、54に作動油が供給され、遅角油圧室41、42、43、44から作動油が排出されることにより、ベーンロータ21は四室ある進角油圧室51、52、53、54の作動油から力を受ける。その結果、ベーンロータ21はハウジング11に対し進角側へ回転する。このとき、制御弁100には、進角通路80に接続する進角パイロット油路103から作動油が供給されている。そのため、制御弁100は、図1(B)および図1(C)に示すように供給された作動油から受ける力によって進角通路88を遮断している。
進角油圧室51、52、53、54に作動油を供給し、遅角油圧室41、42、43、44から作動油を排出することによりベーンロータ21を進角側の目標位相に位相制御するとき、ベーンロータ21はハウジング11に対し遅角側および進角側にトルク変動を受ける。このとき、ベーンロータ21が受けるトルク変動は、平均すると遅角側に大きく働く。ベーンロータ21が進角側にトルク変動を受けるとき、ベーンロータ21の回転によって進角油圧室53における作動油の圧力は低下する。その結果、進角油圧室53に接続する進角通路83における作動油の圧力は低下し、進角通路87における作動油の圧力は進角通路83における作動油の圧力よりも高くなる。したがって、図1(B)に示すように逆止弁90は開弁し、作動油は進角油圧室53へ速やかに供給される。
一方、ベーンロータ21が遅角側にトルク変動を受けると、進角油圧室51、52、53、54の作動油は進角通路82、83、84、85に流出する力を受ける。そのため、進角油圧室53における作動油の圧力は上昇する。その結果、進角油圧室53に接続する進角通路83における作動油の圧力は上昇し、進角通路87における作動油の圧力は進角通路83における作動油の圧力よりも低くなる。したがって、図1に示すように逆止弁90は進角通路83と進角通路87との間を遮断する。
上述のように、ベーンロータ21が進角側へ移行するとき、制御弁100は進角通路88を遮断している。これにより、ベーンロータ21が遅角側へトルク変動を受けると、逆止弁90は進角通路83を遮断し、制御弁100は進角通路88を遮断する。そのため、進角油圧室53の作動油は進角通路83側へ排出されない。したがって、オイルポンプ1から供給される作動油の油圧が低いときに、ベーンロータ21が遅角側にトルク変動を受けても、ベーンロータ21はハウジング11に対して遅角側へ戻されない。その結果、進角油圧室51、52、54からも作動油は排出されない。これにより、ベーンロータ21がカムシャフト20から遅角側へトルク変動を受けても、ベーンロータ21がハウジング11に対し目標位相と反対の遅角側へ戻ることが防止できる。その結果、ベーンロータ21は、進角側の目標位相へ速やかに到達する。
ベーンロータ21が目標位相に到達すると、ECU5は切換弁60に供給する駆動電流のデューティ比を制御し、スプール62を図5と図6との中間位置に保持する。その結果、切換弁60は、遅角通路70および進角通路80と、オイルポンプ1および排出通路4との接続を遮断し、遅角油圧室41、42、43、44および進角油圧室51、52、53、54から排出通路4へ作動油が排出されることを防止する。したがって、ベーンロータ21は、目標位相に保持される。
第1実施形態では、逆止弁90の弁部材93はベーンロータ21の径方向へ往復移動し、進角通路83と進角通路87との間を開閉する。そのため、ベーンロータ21の回転速度の上昇によって、弁部材93に加わる遠心力が弾性部材95の押し付け力よりも大きくなると、逆止弁90は常に進角通路83と進角通路87との間を開放した状態を維持する。その結果、カムシャフト20に加わる吸気弁の駆動反力により発生するトルク変動により作動油に油圧脈動が発生する場合でも、逆止弁90の弁部材93の移動は低減される。したがって、弁部材93とホルダ94との衝突による弁部材93およびホルダ94の摩耗ならびに異音を低減することができる。また、第1実施形態では、弾性部材95の押し付け力を調整することにより、ベーンロータ21の回転速度の上昇による逆止弁90の開弁時期を容易に設定することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態によるバルブタイミング調整装置を図7、図8および図9に示す。なお、第1実施形態と実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態では、制御弁110の構成が第1実施形態と異なっている。制御弁110は、ベーンロータ21の内部に往復移動可能にスプール111を収容している。制御弁110には、図7および図8に示すように遅角通路70から分岐する遅角パイロット油路102が接続している。一方、制御弁110には、進角通路80からは油路が接続していない。スプール111は、ベーンロータ21の穴部29に収容されている。穴部29は、ベーンロータ21のベーン213の内部をベーンロータ21の径方向へ伸びて形成されている。これにより、スプール111は、ベーンロータ21の内部を径方向へ往復移動可能である。
制御弁110は、弾性部材112を有している。弾性部材112は、スプール111をベーンロータ21の径方向内側へ押し付ける。遅角パイロット油路102は、ベーンロータ21の径方向においてスプール101の内周側に接続している。これにより、スプール111は、遅角パイロット油路102を経由して導入される作動油からベーンロータ21の径方向外側すなわち周壁14側へ力を受ける。すなわち、スプール111は、弾性部材112によって遅角パイロット油路102を経由して導入される作動油から受ける力と反対側へ力を受ける。これらにより、スプール111は、遅角パイロット油路102を経由して供給される作動油から受ける力と、弾性部材112の押し付け力とのバランスによって穴部29の内部を移動する。
遅角パイロット油路102から作動油が導入されると、スプール111はベーンロータ21の径方向外側すなわち周壁14側へ移動する。そのため、進角通路88は開放される。一方、遅角パイロット油路102からの作動油の導入が停止されると、スプール111は弾性部材112の押し付け力によりベーンロータ21の径方向内側すなわちボス部24側へ移動する。そのため、進角通路88は遮断される。このように、制御弁110は、進角油圧室53と排出通路4とを接続する進角通路88を開閉する。
ベーンロータ21が遅角側へ移行するとき、逆止弁90は弁部材93がシート部96に着座し、進角油圧室53と進角通路87との間を遮断する。このとき、制御弁110には、遅角パイロット油路102を経由してスプール111のボス部24側に作動油が導入される。これにより、スプール111は周壁14側へ移動し、制御弁110は進角通路88を開放する。
ベーンロータ21が進角側へ移行するとき、遅角パイロット油路102から制御弁110には作動油が供給されない。そのため、スプール111は弾性部材112の押し付け力によりボス部24側へ移動し、制御弁110は進角通路88を遮断する。このとき、ベーンロータ21が進角側へトルク変動を受けると、逆止弁90は開弁し、作動油は進角油圧室53へ供給される。一方、ベーンロータ21が遅角側へトルク変動を受けると、逆止弁90は閉弁する。また、制御弁110は進角通路88を遮断している。したがって、進角油圧室53の作動油は排出されず、トルク変動によってベーンロータ21がハウジング11に対し遅角側へ押し戻されることはない。
ところで、ベーンロータ21が遅角側へ移行するとき、遅角パイロット油路102から供給される作動油の油圧が低下すると、制御弁110のスプール111は弾性部材112の押し付け力によりボス部24側へ移動し、進角通路88が遮断されて進角油圧室53から作動油が排出されず、遅角側へ移行できなくなるおそれがある。
第2実施形態では、制御弁110のスプール111は、ベーンロータ21の径方向へ往復移動する。そのため、ベーンロータ21の回転によってスプール111に遠心力が加わると、スプール111はベーンロータ21の径方向外側すなわち周壁14側へ移動する。このとき、弾性部材112の押し付け力を設定することにより、ベーンロータ21の回転数が所定値まで上昇すると、スプール111は遠心力によって周壁14側へ移動する。その結果、ベーンロータ21が回転しているとき、すなわちカムシャフト20が回転しているとき、スプール111は遠心力によって移動し、制御弁110は進角通路88を開放する。これにより、遅角パイロット油路102から供給される作動油の油圧が低下しても、確実に進角油圧室53から作動油が排出されて遅角させることができる。また、第2実施形態では、弾性部材112の押し付け力を調整することにより、ベーンロータ21の回転速度の上昇による制御弁110の開弁時期を容易に設定することができる。
第2実施形態では、制御弁110のスプール111はベーンロータ21の径方向へ往復移動し、進角通路88を開閉する。そのため、ベーンロータ21の回転速度の上昇によって、スプール111に加わる遠心力が弾性部材112の押し付け力よりも大きくなると、制御弁110は常に進角通路88を開放した状態を維持する。したがって、カムシャフト20に加わる吸気弁の駆動反力により作動油に油圧脈動が発生する場合でも、制御弁110のスプール111の移動は低減される。したがって、スプール111とベーンロータ21との衝突によるスプール111およびベーンロータ21の摩耗ならびに異音を低減することができる。
(その他の実施形態)
上述の複数の実施形態では、バルブタイミング調整装置10を吸気バルブの駆動に適用する例について説明した。しかし、各実施形態によるバルブタイミング調整装置10は、排気バルブのバルブタイミングの調整にも適用することができる。さらに、バルブタイミング調整装置10は、例えばスプリングなどによりベーンロータを進角側へあらかじめ押し付ける構成としてもよく、遅角油圧室を制御室とし、そこに接続する遅角通路を第一通路および第二通路としてもよい。
以上のように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置の逆止弁および制御弁の近傍を拡大した図。 本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置の概略を示す断面図。 図2のIII−III線で切断した断面図であって、ベーンロータの位相が遅角側にある状態を示す図。 図2のIV−IV線で切断した断面図であって、ベーンロータの位相が遅角側にある状態を示し、逆止弁の近傍を示す図。 本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置およびその油圧回路の構成を示す概略図であって、ベーンロータの位相が遅角側にある状態を示す図。 本発明の第1実施形態によるバルブタイミング調整装置およびその油圧回路の構成を示す概略図であって、ベーンロータの位相が進角側にある状態を示す図。 本発明の第2実施形態によるバルブタイミング調整装置の概略を示す断面図。 図7のVIII−VIII線で切断した断面図であって、ベーンロータの位相が遅角側にある状態を示す図。 図7のIX−IX線で切断した断面図であって、ベーンロータの位相が遅角側にある状態を示し、逆止弁の近傍を示す図。
符号の説明
1 オイルポンプ(流体供給源)、10 バルブタイミング調整装置、11 ハウジング、20 カムシャフト(従動軸)、21 ベーンロータ、41、42、43、44 遅角油圧室(遅角室)、51、52、54 進角油圧室、53 進角油圧室(進角室、制御室)、70、71、72、73、74、75 遅角通路、80、81、82、84 進角通路、83、87 進角通路(第一通路)、88 進角通路(第二通路)、90 逆止弁、93 弁部材、94 ホルダ(弁穴部)、95 弾性部材、96 シート部、100、110 制御弁、101、111 スプール(弁部材)、112 弾性部材、135 収容室、211、212、213、214 ベーン

Claims (4)

  1. 内燃機関の駆動軸から吸気弁および排気弁の少なくともいずれか一方を開閉駆動する従動軸に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けられ、前記吸気弁および前記排気弁の少なくともいずれか一方の開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整装置において、
    前記駆動軸または前記従動軸の一方とともに回転し、所定角度範囲で回転方向に形成された収容室を回転方向に複数有するハウジングと、
    前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転し、前記収容室に収容されるベーンを有し、前記ベーンにより各収容室を仕切って形成された複数の遅角室および進角室の作動流体圧力により前記ハウジングに対し遅角側または進角側に相対回転駆動されるベーンロータと、
    前記ベーンロータに設けられ、前記遅角室または前記進角室のうちの少なくともいずれか一つを制御室とし、前記遅角室または前記進角室と作動流体を供給する流体供給源とを接続する遅角通路または進角通路のうち前記制御室に接続する通路を第一通路とするとき、前記第一通路に設けられ前記流体供給源から前記制御室への作動流体の流れを許容し、前記制御室から前記流体供給源側への作動流体の流れを規制する逆止弁とを備え、
    前記逆止弁は、前記ベーンロータの径方向において内側の端部にシート部を形成する弁穴部と、前記弁穴部に案内され前記弁穴部の内部を前記ベーンロータの径方向へ往復移動可能であって前記ベーンロータの回転による遠心力によって前記ベーンロータの径方向において外側へ移動し前記シート部から離座する弁部材とを有するバルブタイミング調整装置。
  2. 前記逆止弁は、前記弁部材を前記シート部側へ押し付け、前記ベーンロータの回転速度が所定値より大きくなると、前記弁部材の離座を維持する弾性部材を有する請求項1記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 内燃機関の駆動軸から吸気弁および排気弁の少なくともいずれか一方を開閉駆動する従動軸に駆動力を伝達する駆動力伝達系に設けられ、前記吸気弁および前記排気弁の少なくともいずれか一方の開閉タイミングを調整するバルブタイミング調整装置において、
    前記駆動軸または前記従動軸の一方とともに回転し、所定角度範囲で回転方向に形成された収容室を回転方向に複数有するハウジングと、
    前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転し、前記収容室に収容されるベーンを有し、前記ベーンにより各収容室を仕切って形成された複数の遅角室および進角室の作動流体圧力により前記ハウジングに対し遅角側または進角側に相対回転駆動されるベーンロータと、
    前記ベーンロータに設けられ、前記遅角室または前記進角室のうちの少なくともいずれか一つを制御室とし、前記遅角室または前記進角室と作動流体を供給する流体供給源とを接続する遅角通路または進角通路のうち前記制御室に接続する通路を第一通路とするとき、前記第一通路に設置され前記流体供給源から前記制御室への作動流体の流れを許容し、前記制御室から前記流体供給源側への作動流体の流れを規制する逆止弁と、
    前記制御室と前記逆止弁との間から分岐して前記逆止弁よりも前記流体供給源側の前記進角通路または前記遅角通路に接続する第二通路に設置され、前記第二通路を開閉する制御弁とを備え、
    前記制御弁は、前記ベーンロータの内部を前記ベーンロータの径方向へ往復移動可能であって前記ベーンロータの回転による遠心力によって前記ベーンロータの径方向において外側へ移動し前記第二通路を開放する弁部材を有するバルブタイミング調整装置。
  4. 前記制御弁は、前記第二通路を遮断する側へ前記弁部材を押し付け、前記ベーンロータの回転速度が所定値より大きくなると、前記弁部材の前記第二通路を開放する側への移動を維持する弾性部材を有する請求項3記載のバルブタイミング調整装置。
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