JP2007136758A - 段ボール - Google Patents
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Abstract
従来技術の段ボールは、中芯の使用量を減らすために、段繰率を低下させると、そのシート厚さが減少し、自動製函機にて、ラップアラウンド形式の段ボールを梱包する場合に、Bフルートと段繰率低下のフルートを交互運転することが、きわめて困難であった。
【解決手段】
ノーフィンガ方式のシングルフェーサ装置にて、従来技術のBフルートと同じ厚さで、かつ段繰率を低下させた本発明の段ボールを作成する。
段ボールシートの厚さが同じであるため、自動製函機での交互運転が可能となり、同時に段ボールの軽量化・省資源となった。
【選択図】
図1
Description
また、段ボールでは、JISにて、その波形中芯の段山数については規定(JIS Z 1516)されているが、段高と段繰率は規定されていない。
しかしながら、ラップアラウンド形式の段ボールにおいては、波形中芯の段高は、シート厚さに直接影響する特性であり、自動製函機を運転する場合に、シート厚さに合わせて自動製函機の厚さ間隙等を設定する必要等があるため、きわめて重要な特性である。
このため、従来技術の段ボールでは、箱圧縮強度等の特性を低下させてもかまわない対象及び用途において、中芯の使用量を減少させるために、段繰率を低下させようとすると、その段高が自動的に低下してしまい、Bフルートの段高のままで、段繰率を上記範囲より大幅に低下させることはできないものであった(例えば特許文献1)。
このように従来技術においては、段繰率をBフルートより低下させる場合は、段高がBフルートより低いEフルート等にするしかなかった。
このため、従来技術では、BフルートとBフルートより段繰率の低い段ボールを、自動製函機にて、交互運転する場合は、自動製函機の間隙の設定をBフルート用とEフルート用等に別々に設定する必要があり、この作業が非常に面倒であり、実際上交互運転できないものであった。
従来技術では、箱圧縮強度等の特性を低下させてもかまわない対象及び用途においても、中芯の使用量を減少させるには、段高を低下させたEフルート等にするしかなく、シート厚さが低下し、自動製函機においては、その間隙等の調整をBフルート用とEフルート用等に別々に設定する必要があった。
また、本発明においては、段山数が従来技術のBフルートより、約20%減少するが、
その減少に伴い、発生するコラムクラッシュ(注*6)とフラットクラッシュ(注*7)の低下には、内容物の対象と用途を限定して対応し、段ボール製造時のいわゆるハイロー(波形中芯の厚さが数山ごとに僅かに高低になる状態)(非特許文献2)には、シングルフェーサ装置の機構をノーフィンガ方式(図2)に限定して解消するものである。
(1)波形中芯の段高が2.4〜2.6mmの段ボールにおいて、その段山数は40±2山/30cmであることを特徴とする段ボール。
(2)段ボール箱の形式が、ラップアラウンド形式であり、かつ自動製函機用であることを特徴とする(1)項に記載の段ボール。
(3)飲料缶、食品缶詰または飲用ボトル包装用であることを特徴とする(1)項または(2)項に記載の段ボール。
(4)段ボールの段(フルート)を製造するシングルフェーサの機構において、成形された波形中芯が遠心力により段ロールから分離するのを、フィンガ方式で押さえるのでなく、段ロールの孔からの吸引で段ロールに密着させるノーフィンガ方式で製造することを特徴とする(1)〜(3)項のいずれか1項に記載の段ボールの製造方法。
また、従来技術のBフルートと同様のシート厚さであるため、自動製函機にて、従来技術のBフルートと交互使用しても、交互使用の度に、厚さ間隙を調整する必要がなくなるものである。
梱包後の開封性を良くするために、テアテープを添付したり、内側ライナーを2本のミシン目状のカットをした段ボールも含まれる。
ビール缶、飲料缶等は、その総圧縮強度が、外装箱である段ボールの圧縮強度より高いために、段ボールの圧縮強度が少し低下しても、内容物が潰れることはない。
スナック食品等は、内容物が軽く、外装箱の圧縮強度およびフラットクラッシュをあまり必要としないため、本発明品の内容物になる。
そして更に、テアテープを添付したり、内側ライナーを2本のミシン目状のカットをした段ボールにおいては、中芯の使用量が、従来技術のBフルートより少なくなるため、その開封性において、中芯の開封に対する抵抗が少なくなり、易開封性になるものである。
箱圧縮強度(注*5)とコラムクラッシュ(注*6)は、ライナーと中芯の総和に比例するため、2〜3%低下する。
フラットクラッシュ(注*7)は、段山数が直接影響するため、約20%低下する。
本発明は、これらの問題を解消したものである。
本発明において、その製造方法は重要である。
本発明は、段山数(ピッチ長さ)と段高の関係において、従来技術の段ボールに比較して、図1のように外れた位置にある。
本発明は、従来技術の関係範囲から外れて、同位置の段高にたいして、そのピッチ長さが大である。
つまり、本発明品は、従来技術の段高に対して、その段山数が少ないものである。
このことは、段ボール製造において、非常にハイローが起き易いことを示している。
本発明は、このハイロー対策のために、その製造方法をいわゆるノーフィンガ方式(図2)に限定するものである。
フィンガ方式は、遠心力で波形中芯が下段ロールから外れるのをフィンガで押さえているが、下段ロールと波形中芯の密着が完全でないため、ハイローが起き易く、従来技術の段ボールでもハイローが発生し易い問題があった。
本発明では、このハイローの発生を解消するために、そのシングルフェーサでの片段の製造をノーフィンガ方式に限定するものである。
ベルトプレス方式は、波形中芯とライナーとを澱粉糊で接着する機構において、ロールプレス方式より、接着時間と接着距離が長くなるため、接着時の加圧は少なくすることができ、段高に対して段山数が少ないところの本発明品でも、ハイロー等を発生させずに製造できるものである。
<実施例1>
シングルフェーサライナーに王子板紙OFK160g/m2、中芯板紙にODN120g/m2中芯を使用し、シングルフェーサ装置には、三菱重工60G(ノーフィンガ方式でベルトプレス型)使用し、接着剤に澱粉糊を使用して、本発明構造の片面段ボール(段高=2.50mm、段山数=40山/30cm、段繰率=1.24)を作成した。
次に、この片面段ボールと王子板紙OFK160g/m2とを澱粉糊で接着して、本発明の段ボールシートを作成した。
次に、この段ボールシートを段ボール用打ち抜き機(オートプラテン)で打ち抜き、内寸法(長さ=325mm、幅=270mm、高さ=110mm)のラップラウンドケースを得た。
シングルフェーサ装置が、フィンガ方式(王子製紙研究所所有)であること以外は、実施例1と同様に段ボールシートを作成し、さらにラップラウンドケースを得た。
片面段ボールの構造が、従来技術のBフルート(段高=2.50mm、段山数=50山/30cm、段繰率=1.35)であること以外は、実施例1と同様に段ボールシートを作成し、さらにラップラウンドケースを得た。
片面段ボールの構造が、従来技術のEフルート(段高=1.13mm、段山数=89山/30cm、段繰率=1.24)であること以外は、実施例1と同様に段ボールシートを作成し、さらにラップラウンドケースを得た。
実施例および比較例の結果を表2に示す。
また、実施例および比較例の段ボールシート特性を表3に示す。
(注*2)省資源性:従来技術のBフルートより、中芯の使用量が減少するものを○、減少しないものを×とする。
(注*3)ハイロー適性:従来技術のBフルートに比較して、ハイローの発生が変わらないのもを○、ハイローの発生が増えるものを×とする。
(注*4)片段生産性:波形中芯と段ロールの摩擦抵抗が、従来技術のBフルートに比較して低下するものを○、変わらないものを△、増加するものを×とする。
Claims (4)
- 波形中芯の段高が2.4〜2.6mmの段ボールにおいて、その段山数が40±2山/30cmであることを特徴とする段ボール。
- 段ボール包装体の形式が、ラップアラウンド形式であり、かつ自動製函機用であることを特徴とする請求項1に記載の段ボール。
- 飲料缶、食品缶詰または飲用ボトル包装用であることを特徴とする請求項1または2に記載の段ボール。
- 段ボールの段(フルート)を製造するシングルフェーサの機構において、ノーフィンガ方式で製造することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の段ボールの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2005330980A JP2007136758A (ja) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | 段ボール |
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JP2005330980A Pending JP2007136758A (ja) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | 段ボール |
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Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JPH09304882A (ja) * | 1996-03-11 | 1997-11-28 | Fuji Photo Film Co Ltd | ロール状ハロゲン化銀感光材料包装体 |
JP2002052630A (ja) * | 2000-08-11 | 2002-02-19 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | シングルフェーサ |
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2005
- 2005-11-16 JP JP2005330980A patent/JP2007136758A/ja active Pending
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