JP6321620B2 - 包装構造体および当該包装構造体を製造する方法 - Google Patents

Description

本発明は、中央層と、中央層に取り付けられた第１の外層と、中央層に取り付けられた第２の外層とを含む多層の板紙材によって形成された包装構造体であって、前記包装構造体が、底側、天側および閉じた構造体を形成するように前記底側と前記天側を接合する複数の側面パネルを画定し、少なくとも１つの縁が隣接する側面パネル間で画定される、包装構造体に関する。

本発明はまた、包装構造体を製造する方法にも関する。

今日では、独自の方法で設計され、たとえば店頭販売で人目を引く展開式の包装の形態など、顧客の注意を引くように構成された設計を有する包装、箱および密閉箱が求められている。そのような包装の例は、円筒形または楕円形の包装または丸みの付いた側面または縁を有する包装である。

現在、包装構造体は、ボール紙またはさまざまなタイプの段ボールによって製作することができる。これらの材料の難点は、湾曲させても問題が生じない包装が不可能なことである。たとえば、ボール紙または両面段ボールで作られた包装で丸みの付いた縁を有するものはあまり見られない。なぜなら、坪量の大きいボール紙および両面段ボールは、半径が小さすぎる形に曲げられると変形するためである。ボール紙は、ある程度まで曲げることができるが、両面段ボールに比べて安定性が不十分である。ボール紙はまた、段ボールがもたらす緩衝機能ももっていない。

ボール紙および片面段ボールは安定性が不十分である。安定性に欠けるため、片面段ボールは加工操作に適していない。

段ボールを少し曲げることは可能であるが、それをさらに少しだけ曲げるように扱うときは常に、板紙に生じる張力によってよじれのリスクが伴う。現在の段ボールの一部は、波形パイプに対して垂直に曲げたときに約４００ｍｍ〜４４０ｍｍの半径を有する湾曲形に曲げることができる。

片面段ボールは半径が小さな形に曲げることができるが、安定性に欠けるため、片面段ボールは変形操作に適していない。内張りを設けなければ、そのような材料で作られた箱の性能は低くなる（たとえば積み重ね強度および輸送性能）。さらに、片面段ボールは印刷に適した１つの平らな側面をもつだけである。片面段ボールの波形層は包装の外側としてまたは内側としてあまり代表的なものでない。

輸送、積み替えおよび取り扱いの際に生じる荷重に耐えるべき包装は、ある種の性能要件を必要とする。保管および輸送のために、十分な積み重ね強度ならびに輸送関連荷重に対する十分な強度および安定性を有することが重要である。輸送荷重に耐える包装の能力をここでは運送時安定性と呼ぶ。さらに、包装の内容物を機械的衝撃から保護するために、包装が緩衝機能を備えていることがしばしば重要である。積み重ね強度はＢＣＴ試験（箱圧縮試験−ＩＳＯ１２０４８）によって測定することができ、側面パネルが変形し始める前にどの程度の荷重を包装がその天部で受けることができるかの尺度が得られる。包装の運送時安定性のレベルは、実験室環境で試験することが可能であり、たとえば貨物自動車に包装を積み込み、その後、加速と減速の瞬間を含む一定時間の間運転することによって試験することも可能である。

従来技術では、ＢＣＴレベルを高めるために、たとえば追加の材料を使用することによって包装の縁を強化できることが知られている。縁は、包装が天部の上に互いに積み重ねられるとき、荷重の大部分を支えているので、強化について特に標的となる。しかしながら、この種の強化によって、コストの増加と包装の重量化を伴う材料の使用が増えることになり、これは最終的には採算性および環境に影響を及ぼすことがある。さらに、従来技術の解決策は、たとえば購入の状況において消費者の注意を引くために、新規の湾曲形状の包装（たとえば丸みの付いた側面パネルまたは側面パネル間の湾曲した縁）を導入したいという要望を満たす湾曲形状を実現する良い解決策を何も提供しない。

たとえば、いわゆるブリス箱などの知られているタイプの包装がいくつか存在し、これらの箱は、高い圧縮荷重を受けるために、強化された角を備えており、すなわち、箱は高くなった積み重ね強度を得ることになる。

円筒形チューブ形状の紙包装が存在するが、これらの包装は平らなブランクとしては送達することができず、これはこれらの包装の輸送が非効率であることを意味する。再利用に関して、円筒形チューブはまた、材料の損傷なく折り畳むことができないので、内容物が消費された後、消費者にとって取り扱いが困難なこともある。

したがって、湾曲側面パネルまたは隣接する側面パネル間に丸みの付いた縁を有する、平らなブランクとして輸送可能な包装である円筒形状の包装を構成できる、改良され、かつ視覚的に魅力のある包装構造体が必要とされている。材料の使用を最小限にしながら、依然として高レベルのＢＣＴおよび運送時安定性を実現する包装構造体も必要とされている。

国際公開第２０１３／０９１７２７号明細書

「Ｔｈｅ ｂｕｃｋｌｉｎｇ ｂｅｈａｖｉｏｕｒ ｉｎ ａｘｉａｌ ｃｏｍｐｒｅｓｓｉｏｎ ｏｆ ｓｌｉｇｈｔｌｙ−ｃｕｒｖｅｄ ｐａｎｅｌｓ， ｉｎｃｌｕｄｉｎｇ ｔｈｅ ｅｆｆｅｃｔ ｏｆ ｓｈｅａｒ ｄｅｆｏｒｍａｂｉｌｉｔｙ」、Ｉｎｔ． Ｊ． Ｓｏｌｉｄｓ Ｓｔｒｕｃｔ． ４ （１９６８）， ｐｐ．； Ｇ．Ｇ． Ｐｏｐｅ

本発明の目的は、ＢＣＴのレベルに対して軽量であり、運送時安定性を有し、（たとえば購入の状況において）消費者の注意を引く魅力的な形をもつ、湾曲側面パネルまたは隣接する側面パネル間の丸みの付いた縁を備える包装構造体を提供することである。

本技術革新の追加の別の目的は、平らなブランクとして輸送することができる、湾曲側面パネルまたは隣接する側面パネル間の丸みの付いた縁を備える包装構造体を提供することである。

この目的は、前記板紙が、第２の層が面する方向にのみ外側へ折り曲げ可能であるように、ＩＳＯ５６２８に準拠する第２の外層が第１の外層よりも低い曲げ剛性を有し、前記包装構造体が、湾曲している少なくとも１つの側面パネルおよび／または丸みの付いている少なくとも１つの縁を備えて形成されている、最初に述べたような包装構造体によって達成される。

用語「滑らかに折り曲げ可能」、または単に「折り曲げ可能」は、今回の文脈では、一般に凹凸、折り目または湾曲に中断部分のない、連続的、全体的に平坦かつ規則的な湾曲形状を提示する板紙材料の物理的形状を指す。

包装の湾曲側面パネルは、まっすぐなパネルに比べて、ＢＣＴおよび運送時安定性について利点を有する。これは、湾曲パネルは平らなパネルに比べて座屈に対して抵抗が比較的大きいことを意味する基礎的な構造体上の原理のため、また、湾曲パネルが平らなパネルからなる構造体に比べて大きな相対的強度を実現するためである。この点については、非特許文献１を参照されたい。包装構造体は、同じ材料仕様を有し、同じ量の材料を使用している正方形形状の箱と比べて、ＩＳＯ１２０４８によって測定されたときに少なくとも１５％高いＢＣＴ値を有することができる。材料が特許文献１（ＰＣＴ／ＥＰ２０１１／０７３９６４）に記載の方法に従う動的衝撃試験において損傷を受ける前に、包装構造体（１）は、ＦＥＦＣＯコード（ＦＥＦＣＯ：段ボール連盟）に従い、包装構造体（１）と同じ材料仕様を有し、同じ量の材料を使用している規格０２０１の箱よりも少なくとも２０％大きい天部荷重を受けることができる。

湾曲形状のパネルは、縦方向の積み込みだけでなく、運送時安定性に関連する水平方向のずれの点でも有利である。したがって、たとえば円筒状または楕円形形状を有する包装は、高いＢＣＴ値を示し、輸送試験において良い性能を示すはずである。

さらに、湾曲パネルまたは丸みの付いた縁は、包装構造体がねじれることを防ぎ、それによって取り扱いの面が向上する。

本発明によって、改良された包装構造体が提供され、この包装構造体により、美観の点で魅力的な設計を有する包装、すなわち、たとえば円形または楕円形の形、あるいは丸みの付いた縁および／または湾曲側面パネルをもつ実質的にあらゆる形を有する包装に対する要求が満たされる。さらに、本発明は、包装の重量に対する強度についての改良された関係をもたらす。たとえば、湾曲した縁を隣接する側面パネル間に導入することによって大きい坪量の外層を維持して、高品質の印刷面を実現し、積み重ね強度を依然として維持したまま内側の層の坪量を最小限にすることができる。

湾曲側面パネルを導入する１つの可能性のある方法は、トランプの組にあるダイヤモンドのシンボルの形状を包装に与える凹形の側面パネルを導入することである。そのような設計の場合、天側と底側は、完全な包装を形成するために接着する必要がある別個の部分として設けなければならないことに留意するのが重要である。

円形は、外部充填度に関して最適な包装ではないこともある。外部充填度は、たとえばトラックまたは容器が品物、包装または仕上がり品で充填される度合いに関係する。類似の制限が内部充填度に関して存在する。内部充填度は、包装のスペースの内部のうち、製品内容物がどの程度充填されるかに関係する。内部充填度は、包装にちょうど収まることになる製品の形態に依存する。円形断面を有する包装では、正方形の断面を有する製品にとっては最適でない内部充填度となる。

荷重の大部分を支えるのは角なので、良好な充填度を得るためには、折衷案として湾曲形状の縁を導入することになろう。一緒に詰められた円形形状の包装と比較すると、丸みの付いた縁を備える一緒に詰められた正方形形状の包装では、未使用のスペースが減少することになる。

本発明の特徴は、空の包装が平らなブランクとして輸送できることであり、これは、外部充填度が高くなり、したがって、費用が効率的な非充填包装の輸送（すなわち、包装を製造する工場から、包装に内容物を充填する製品製造業者への空の包装の輸送）になることを意味する。たとえ包装の製造用接合部が封止されていても、それらを平らなブランクとして輸送することができる。

本発明による包装構造体はさらに、いくつものブランクが積み込まれるべきときに効率的な輸送を可能にするように、適切な方法で折り畳むことができる。包装用の材料が曲げられてもよいことによって、その意図した形状をとるために包装を折り畳まれた状態から戻す、すなわち直立させると、そのような折り目の跡は極めて制限される（または見えない）。これは特に、たとえば円形または楕円形の側面パネルとは対照的に包装構造体（下の図６参照）の平面側面パネルに折り目が付けられる場合である。

包装を互いに天部の上に積み込むことで生じる力と同じ垂直方向にマーキング線があるので、（平らにするための）折り目の跡は、ＢＣＴ値には影響しないか、またはほとんど影響しない。

製品を収容した円形の包装がダイヤモンド形状の包装と一緒に詰められる新たな包装パターンが、輸送における外部充填度を最適にするために使用できるであろう。

湾曲形状のパネルまたは隣接する側面パネル間の丸みの付いた縁を設けるために、折り曲げ可能な材料、たとえば滑らかに折り曲げ可能な板紙の必要性が存在する。そのような材料を以下に詳述する。曲げ剛性を参照するときは、曲げ剛性の測定をＩＳＯ５６２８に従って行う。

用語「滑らかに折り曲げ可能」は、滑らかかつ連続的な円弧に従って曲がることができる材料の能力、この場合は、滑らかかつ連続的な半径に従って曲がる第１の外層の能力として定義される。第１の外層を折り曲げた後、第１の外層は、たとえばよじれなどの凹凸を示さないことになる。代わりに、包装の第１の外層の丸みの付いたまたは湾曲した最終的な形状は、湾曲に沿って何らかの折り目または非湾曲部分のない連続的かつ平坦な見かけを有するはずである。

現在の段ボールのいくつかには、波形パイプに対して垂直に曲げられたときに半径約４００ｍｍ〜４４０ｍｍを有する湾曲形態に曲げられるものがある。この材料を使用して、さらに約４００ｍｍよりも小さい半径には達しないようにしても、現在の段ボールを波形パイプに対して垂直に曲げることに関するいくつかの他の問題が存在する。材料を曲げるためにかなり多くの力が必要とされるので、半径４００ｍｍに近づくとよじれが生じやすい。この半径を有する円形を作り出すためには、任意の必要な重なりを除いて２７６０ｍｍの長さの段ボールシートが必要とされる。このシートサイズは現在利用可能である。

段ボールの剛性のために、許容可能な円形になるように材料の端部同士を接合するのもまた困難である。材料を波形パイプに対して垂直に曲げることに関する別の問題は、材料の垂直上方向の曲げ剛性が低くなることである。したがって、ある包装構造体が支えることのできる最大荷重がかなり限られることになる。そうせずに、段ボールを波形パイプに沿って曲げる場合、よじれを避けるために半径は約３〜４倍の大きさである必要がある。

本発明は、好ましくは、中央層が必須ではないが好ましくは波形である、すなわちフルートを含む、滑らかに折り曲げ可能な板紙を利用する。ただし、外層についての説明は、中央層がたとえば熱成形コアなどのフルートとは異なる材料を含む場合に有効である。

滑らかかつ連続的な円弧を得るための一条件は、材料が折り曲げ可能な方向に折り曲げを受けたときに、第２の外層が波形中央層の各山の間で座屈することである。第２の外層の各部分が座屈を示すとき、折り曲げは材料の各部分全体に行き渡ることができる。上記は、座屈についてのＥｕｌｅｒの第４ケースによって理論的に説明できる。

式中、
Ｐｋ＝座屈力、すなわち材料が座屈し始めたときに対応する力、
ＥＩ＝材料の曲げ剛性、および
λ＝波形中央層の２つの山の間の長さ、すなわち、第２の外層に対するフルートの取り付け点の間の長さである。

前述の滑らかに折り曲げ可能な板紙が折り曲げを受けたとき、第２の外層内の材料は、第２の外層の曲げ剛性が十分に低い場合に、波形中央層の頂部間で座屈し始める。

それに対して、第２の外層の曲げ剛性が大きすぎる場合、加わった力Ｐｋが、ＩＳＯ９８９５に従った短いスパンの圧縮試験による、以下ＳＣＴと呼ぶ材料の圧縮強度に達したとき、第２の外層は崩れる、すなわち、よじれを生じる。第２の外層の曲げ剛性が大きすぎる場合、第２の外層は座屈を受けず、したがって材料は必ずしも滑らかかつ連続的な円弧に従って曲がらない。

第１の外層の曲げ剛性が十分に大きい場合、たとえ第２の外層が座屈を受けなくても、材料を多かれ少なかれ正確な曲線形に曲げることは依然として可能であり得る。しかしながら、結果は第２の外層が座屈を受けたときほど良好ではない。

第２の外層の部分が座屈を示すようにするためには、第２の外層の圧縮強度（ＳＣＴ）が座屈Ｐｋ（Ｎ／ｍで測定）よりも大きくなる、すなわち、Ｐｋ＜ＳＣＴとなるべきである。

この不等式を使用し、式１を再配置すると、

が得られ、式中
ＥＩ_{second outer layer}＝第２の外層の曲げ剛性である。

滑らかな連続的な円弧に従って曲がる材料を得るためには、第２の条件が必要となる。第２の外層の曲げ剛性は、第１の外層の曲げ剛性よりも低い必要がある。滑らかに折り曲げ可能な板紙が折り曲げを受けるとき、第２の外層は内側に変形するか、または波形中央層の山の間で折り重なるはずである。曲げモーメントが加えられる位置によって、第２の外層が最初に曲がり始めるまたは折り重なり始める場所が決まることになる。第２の外層の曲げ剛性が第１の外層に対して大きすぎる場合、材料は滑らかで連続的な円弧には曲がらないことになる。第２の外層を、したがって、滑らかに折り曲げ可能な板紙を曲げる／折り重ねるために、第２の外層の大きな曲げ剛性は大きな曲げモーメントを必要とする。中央層のフルートの２つの山の間で第２の外層が曲がり／折り重なり始めるとき、すなわち大きいモーメントが加わるとき、第１の外層は、その曲げ剛性の大きさが不十分な場合、第２の外層が折り重なる際の第２の外層の曲げ剛性の急な低下によって、簡単によじれる。第１の外層がよじれを生じると、材料は滑らかな連続的な円弧に曲がらなくなる。波形中央層の山のうちの２つの間で第２の外層が曲げられ、すなわち折り重ねられた場合、第２の外層の隣の部分を折り曲げる／折り重ねることと、第２の外層の既に曲げられた部分を再度折り曲げる／折り重ねることとの間で、所要のモーメントについての差はできるだけ小さくすべきである。

したがって、折り曲げ／折り重ねた後の２つの山の間における第２の外層の曲げ剛性の低下は、できるだけ小さくすべきである。言い換えれば、曲げ剛性はできるだけ小さくすべきである。ただし、第１の外層の曲げ剛性が大きければ、第２の外層の曲げ剛性も大きくすることが可能となろう。

第２の外層のすべての部分が座屈を示し、第１の外層の曲げ剛性が第２の外層と比べて十分に大きい場合、（上で述べたように）滑らかに折り曲げ可能な板紙は滑らかかつ連続的な円弧に曲がることになる。しかしながら、第２の外層の異なる部分は、曲げ半径が低下した際に最終的によじれを生じる。これらのよじれは、材料の機能には影響しない。ただし、第２の外層が何らかの形で消費者の目に触れる場合、よじれがなければ設計の観点からは有利であり得る。これらのよじれを回避するには、以下の条件が必要とされる。

式中、

式中、

Ｅ＝ヤング率、
ｔ＝第２の外層の厚さ、
Ｒ_０＝第２の外層について測定された曲げ半径、
Ｔ＝板紙全体の厚さ、すなわち第１の外層の外表面と第２の外層の外表面との間の距離である。

本発明による構造体に使用されるような滑らかに折り曲げ可能な板紙の両面は滑らかな表面を有するが、片面段ボールは一方の側に面するフルートを有し、滑らかに折り曲げ可能な板紙はあまり加工機器の中で詰まる可能性は低い。

片面段ボールと比べて、本明細書に述べるような滑らかに折り曲げ可能な板紙は、印刷や打ち抜きなどの従来の加工機械に適合する。

他の可能性のある用途は、材料が折り曲げ後にその元の位置に戻る際に、埋め込みばね機構を使用して、自動開き包装などの高機能なデバイスを構築することであり得る。

加えて、通常の段ボールまたはボール紙と比較して材料を変形させることなく、滑らかに折り曲げ可能な板紙を使用して単一の湾曲形状の構造体および設計を得ることが可能である。これは、小さな半径を有する湾曲形態を作れることが消費者に対して魅力的であり得るので、包装の文脈では興味深いことがある。

滑らかに折り曲げ可能な板紙は、フルートを含む波形層である中央層を有していてもよい。滑らかに折り曲げ可能な板紙は、第２の層が面する方向にのみ外側へ折り曲げ可能であってもよく、この方向は中央層のフルートに本質的に垂直である。

滑らかに折り曲げ可能な板紙は、第２の外層の各部分が次の式に従って座屈を示すように選択された第２の外層の曲げ剛性を有していてもよい。

第１および／または第２の外層は、印刷に適した表面を有する材料で作られていてもよい。

上で述べたように、滑らかに折り曲げ可能な板紙のある応用例は、包装構造体に使用することである。表面をこれに適合させることで、製造および取り扱いが簡単になる。

第１の外層は、段ボール用ライナ、紙もしくはプラスチックまたはライナ、紙もしくはプラスチックのうち任意の２つ以上の積層体、または複合材料のうちの１つで作られていてもよい。これは、既に説明し、かつ、以下でさらに説明するように、さまざまな層に関するある種の要件が満たされる限り当てはまる。

これらの材料は、第１の外層についての曲げ剛性の望ましい特徴を示し、滑らかに折り曲げ可能な板紙を変えるために必要な異なる要件を異なる用途に適合させるように容易に適応可能である。たとえば、フルートに直接的に、またはフルートもしくは中央層の別の形に取り付けられた別の表面の上に積層して取り付け可能なあらゆる種類の印刷可能な表面が考えられる。ボール紙の特徴（たとえば坪量）および意図した曲げ半径（ボール紙の最小半径の例は以下のＴａｂｌｅ １（表１）で見ることができる）に応じて、ボール紙のグレードは第１の外層として使用することができる。

第２の外層は、さまざまな層に関する諸要件が満たされる限り、段ボール用ライナ、紙もしくはプラスチックまたはライナ、紙もしくはプラスチックのうち任意の２つ以上の積層体、または複合材料のうちの１つで作られていてもよい。第２の外層は、４．０未満の異方性を有する紙から作られてもよい。

第１の外層および／または第２の外層は、上質紙、スーパー仕上げ紙、ロール紙、耐脂紙、新聞用紙もしくはマシン仕上げ紙、ライナ、金属箔、金属フィルムまたは複合材料あるいは上質紙、スーパー仕上げ紙、ロール紙、耐脂紙、新聞用紙もしくはマシン仕上げ紙、段ボール用ライナ、金属箔、金属フィルムまたはセルロース繊維で強化したポリマー（たとえばナノセルロースを含む）などの複合材料のうちの任意の２つ以上の積層体のうちの１つで作られていてもよい。

これらの材料は、第２の外層についての曲げ剛性の望ましい特徴を示し、滑らかに折り曲げ可能な板紙を変えるために必要な異なる要件を異なる用途に適合させるように容易に適応可能である。

波形中央層は、フルートサイズＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆ、ＧまたはＫのうちのいずれかを有するか、または空洞部を含む熱成形構成コアなどの何らかの他の適切なコア材料からなっていてもよい。それは、たとえばカップ状の跡（点の支持（ｐｕｎｃｔｕａｌ ｓｕｐｐｏｒｔ））を有するコア材料であり得る。熱成形コアは、連続的な中央層を形成してもよいし、熱成形コアは、熱成形コア材料が第１と第２の層の間に間欠的に存在する中央層を形成してもよい。熱成形コアは、たとえばプラスチックまたはセルロース系材料で作られていてもよい。熱成形コアを使用する場合、熱成形コアは、第１および第２の外層の折り曲げについていけるようにするために、可撓性でなければならない。波形中央層は、Ｅフルートより大きい任意の他のフルートサイズ（上に挙げたもの以外）を有していてもよい。

本発明はまた、上記の種類の包装構造体を製造する方法に関する。結果的に、中央層と、第１の外層と、第２の外層とを含む滑らかに折り曲げ可能な板紙材料が提供され得る。さらに、方法は、第１の外層を中央層に取り付けて、片面板紙を製造するステップと、第２の外層を中央層に取り付けるステップとを含んでいてもよく、滑らかに折り曲げ可能な板紙が、第２の層が面する方向にのみ外側へ折り曲げ可能であるように、第２の外層は、ＩＳＯ５６２８に準拠する、第１の外層よりも低い曲げ剛性を有する。

あるいは、この過程は、第２の外層を中央層に取り付けて、片面板紙を製造するステップと、次いで第１の外層を中央層に取り付けるステップとを含み得る。

さらなる代替形態の製造方法によれば、第１の外層および第２の外層は同時に中央層に追加されてもよい。

方法はまた、好ましくは、第２の外層を中央層に取り付けるステップの前に平らになるように、片面板紙を構成するステップを含む。これによって確実に、滑らかに折り曲げ可能な板紙が、望ましくない方向に曲がらないようになる。

波形中央層の方向に最初に湾曲させた片面段ボールを使用し、それを、第２の外層を取り付けるステップの前に平らになるように構成するステップによって、滑らかに折り曲げ可能な板紙が、第２の層が面する方向に自発的に曲がるのは難しくなる。この製造方法を使用することによって、（第２の外層への方向の）曲げ抵抗を材料に加えることができる。

方法はまた、
第１の外層を中央層に取り付けて、片面板紙を製造するステップと、
第２の層が面する方向に湾曲するように片面段ボールを構成するステップと、
第２の外層を湾曲波形中央層に取り付けるステップと
を含んでいてもよい。

結果は、平らな状態に戻ることは制限されているが、第２の層が面する方向に、また波形中央層のフルートに垂直にやはりさらに折り曲げ可能な、最初に湾曲させた材料となる。

この方法は、滑らかに折り曲げ可能な板紙の中央層が、フルートまたは熱成形コアなどの他の適切なコア材料を含む波形層であるときに使用され得る。上記による方法では、第２の外層は、第１の外層が中央層に取り付けられる前に、中央層に取り付けられてもよい。第１の外層および第２の外層は同時に中央層に取り付けられてもよい。これは、本発明による包装構造体を製造するために、記載した材料が使用でき、前記包装構造体が上記の利点を有することを意味する。

次に、いくつかの実施形態を参照し、図面を参照しながら本発明を説明する。

本発明の原理に従って設計されている包装構造体を示す図である。 前記包装構造体を形成するための元の材料を構成するように設計されているブランク材料を示す図である。 本発明に使用され得る滑らかに折り曲げ可能な板紙材料を概略的に示す図であり、前記板紙は平らな状態である。 図２Ａに示してあり、外側へ曲げられた板紙を概略的に示す図である。 図２Ａおよび図２Ｂによる板紙材料の座屈または折り曲げの概念を概略的に示す図である。 本発明の第２の実施形態の形の包装構造体を示す図である。 第２の実施形態による前記包装構造体を形成するための元の材料を構成するように設計されているブランク材料を示す図である。 本発明の第３の実施形態の形の包装構造体を示す図である。 第３の実施形態による前記包装構造体を形成するための元の材料を構成するように設計されているブランク材料を示す図である。 図１Ａおよび図１Ｂに示した実施形態に対応するが、平らになった、すなわち潰れている、輸送するのに適した状態のブランクを示す図である。 以下で説明するように、いわゆる動的衝撃試験に使用され得るブランクを示す図である。

以下、添付の図面にも示してある本発明の一実施形態を参照しながら、本発明を説明する。

図１Ａは、本発明の原理に従って設計されている包装構造体１を概略的に示す。したがって、包装構造体１は、天側２と、底側３（図１Ａの中には見えない）と、複数の側面パネルを形成する側面パネル要素４とを画定し、その複数の側面パネルのうち２つの側面パネル４ａ、４ｂは図１Ａの中に見える。側面パネル４ａ、４ｂは底側３から天側２に延在している。このように、包装構造体１は、内部スペースを囲む閉じた構造体を形成すると言える。図１Ａは、ある種の内容物で充填された（または充填される予定の）直立した状態にある包装構造体１を示す。

図１Ｂは、包装構造体１を形成するために使用される元のブランク５を概略的に示す。ブランク５は、構造体１がその組み立てられた状態にあるときに上述の天側２を形成するように折り重ねることができる２つのフラップ２ａ、２ｂを含むように適切に形成されている。また、ブランク５は、構造体１がその組み立てられた状態にあるときに上述の底側３を形成するように折り重ねることができる２つのさらなるフラップ３ａ、３ｂを含む。

したがって、図１Ｂでは、参照符号５は、本実施形態による包装構造体１を製造するための出発材料を構成するブランクを指す。ブランク５は、好ましくは、図２Ａおよび図２Ｂを参照して次に説明するような多層板紙材料である板紙材料６で作られている。

図２Ａは板紙材料６を概略的に開示し、この板紙材料６は特に、滑らかに折り曲げ可能な板紙６の形態である。より正確には、滑らかに折り曲げ可能な板紙６は、第１の外層７と、中央層８と、第１の外層７よりも低い曲げ剛性を有する材料で作られている第２の外層９とを含む。

図２における滑らかに折り曲げ可能な板紙は波形中央層８を示しているが、本発明は、波形層の形態の中央層８を有する板紙材料から作られた包装構造体には限定されない。以下の説明は、たとえば熱成形コアで作られた中央層を有する滑らかに折り曲げ可能な板紙にも当てはまる。用語「波形中央層」が使用されるとき、代わって熱成形コアを有することが考えられる。本発明による滑らかに折り曲げ可能な板紙６の第１の外層７および第２の外層９は、単一層または上述の特徴を有する２つ以上の層の積層体のいずれかであり得る。外層はまた、湿気、水蒸気、油脂、香気、酸素、または鉱物油の成分やＵＶインクのフリーラジカルなどの揮発性物質もしくは他の揮発性物質の移動に対する障壁などの障壁特性を実現するためのフィルムなどの別の層とともに、被覆または積層されていてもよい。

フルートを含む波形中央層８は、各層が同じフルートサイズまたは異なるフルートサイズを有していてもよい単一層のフルートまたは２層以上のフルートを含み得る。

第１の外層７および第２の外層９は、当技術分野で知られているように、印刷に適した表面を有していてもよい。

図２Ｂは、第２の外層９が面する方向に、また波形中央層８のフルートに垂直に外側へ曲げられている（すなわち凸形を画定する）形態の、滑らかに折り曲げ可能な板紙６を概略的に示す。第１の外層７の高い曲げ剛性と組み合わせた第２の外層９の低い曲げ剛性によってこれが可能になる。その同じ特徴によって、層７、８または９のうちの１つまたは複数を変形させることなく、滑らかに折り曲げ可能な板紙６が反対方向に曲がることが難しくなっている。

図２Ｂに示してある板紙６は、第２の外層９を片面段ボールに貼ることによって製造することができる。第２の外層９は、澱粉糊、溶融接着剤または層をフルートの層に取り付けるのに適した任意の他の種類の固着手段によって、片面段ボールに付けられるのが適切である。固着手段は、たとえば前述したものによる障壁特性を実現するために、他の機能的構成要素を含んでいてもよい。

あるいは、図２に示した板紙は、第２の外層９を中央層８に取り付けることによって形成されている片面板紙に第１の外層７を貼ることによって製造されてもよい。さらなる代替形態によれば、第１および第２の外層は、前記板紙を製造するために中央層８に同時に付けられてもよい。

片面段ボールを表面の上に平坦に配置しながら、第２の外層９を全体的に貼る。滑らかに折り曲げ可能な板紙６が水平な状態を確実に維持するために、波形中央層８の方向に最初に湾曲させた片面段ボールを使用し、それを、第２の外層９を取り付けるステップの前に平らになるように構成するのが適切であり得る。その後、滑らかに折り曲げ可能な板紙６が、第２の層が面する方向に自発的に曲がるのはより難しくなることになる。この製造方法を使用することによって、（第２の外層への方向の）曲げ抵抗を材料に加えることができる。

適切な材料に関して、第１の外層７のための材料は、第２の外層９と比べて十分な曲げ剛性を有するべきであることが留意され得る。好ましくは、紙または薄いボール紙が第１の外層７のための材料として使用できる。プラスチック材料もしくは異なる材料層の積層体、または複合材料を使用することもできる。一般に、第１の外層７および第２の外層９に使用される材料は、損傷なく湾曲または曲げられた形に形成できなければならない。

３つの構成要素を共に積層するために使用される接着剤は、澱粉糊、ホットメルト糊、ＰＶＡ（ポリ酢酸ビニル）糊または積層に適した任意の他の接着剤によって構成されてもよい。本技術革新では、改変した澱粉糊を使用することもできる。さまざまなポリマー材料を澱粉糊に加えることによって、湿気の対するより良好な耐性を糊に付与することができ、これは、包装構造体が湿った環境または湿度が高い環境で使用される場合は利点となり得る。

滑らかに折り曲げ可能な板紙６を、標準的な段ボールが曲げられ得る最小半径未満に相当する半径に曲げることが可能となる。滑らかに折り曲げ可能な板紙６の折り曲げ後、板紙の第１の外層７の折り目、すなわち折り重なりはないはずである。滑らかに折り曲げ可能な板紙６の第１の外層７は、折り曲げ後は凸状になる。図２Ｂにおいては、第２の外層９の座屈は例示のために描いていない。

中央層８はフルートを含み、板紙６は、第２の外層９が面する方向にのみ外側へ折り曲げ可能であり、この方向は、中央層８のフルートに本質的に垂直、すなわちフルートが延在する仮想方向に本質的に垂直である。

滑らかに折り曲げ可能な板紙材料６の座屈、または折り曲げの概念は図３に示してあり、この図は図２Ｂの板紙６を拡大したものを示す。図３において、第１の外層は、折り目のない滑らかかつ連続的な円弧を示す。波形中央層８は、第２の外層９に面するいくつかの山１０と、第１の外層に面するいくつかの谷１１を含む。山１０の間に、第２の外層は部分１２を含む。滑らかかつ連続的な円弧を得るための一条件は、材料が折り曲げ可能な方向に折り曲げを受けたときに、第２の外層９が波形中央層８の各山１０の間で座屈することである。第２の外層９の各部分１２が座屈を示すとき、折り曲げは材料の各部分全体に行き渡ることができる。図３において、第２の外層９の座屈のサイズは例示の目的で示してあり、たとえば折り曲げの程度および材料の選択に応じて変化し得る。

滑らかに折り曲げ可能な板紙６が折り曲げを受けたとき、第２の外層９内の材料は、第２の外層９の曲げ剛性が十分に低い場合に、波形中央層８の山１０の間で座屈し始める。第２の外層９の座屈が制御された形で行われるのは板紙６の重要な特徴である。

適切には、本発明による包装構造体１は、２つの隣接する側面パネル（たとえば図１Ａの側面パネル４ａ、４ｂ）間の丸みの付いた縁がおよそ５ｍｍ以上の半径を有するように構成される。特に、ＢＣＴおよび運送時安定性の特性に関する特に有利な結果は、半径がおよそ１０ｍｍ〜１５０ｍｍの範囲内にある場合に得られることが分かっている。最適半径は、たとえば側面パネルの長さに応じて決まる。ただし、本発明はいかなる特定の半径にも限定されず、他の値の半径も本発明の範囲内で可能であることに留意されたい。

滑らかに折り曲げ可能な板紙を材料の損傷なく曲げることができる最小半径を試験するために、特別な試験装置が開発されている。この試験装置は、直径が１０２ｍｍ、７５ｍｍ、４３ｍｍ、３３ｍｍ、２０ｍｍおよび１２ｍｍの滑らかな表面を有する６つのパイプを備える。パイプは好ましくは金属で作られており、安定のために梁またはテーブルなどの基材上に搭載されている。

すべての板紙の試験片の幅は１０５ｍｍ、すなわち、Ａ４の紙を半分に切ったサイズである。試験片の長さは２９７ｍｍ、すなわち、Ａ４の紙の長さである。すべての試験片はＩＳＯ１８７に従って調整する（３０％ＲＨ、２３℃で事前調整し、その後５０％ＲＨ、２３℃で調整する）。

選択した試験片は、まず最も大きいパイプの周りに折り曲げ、その後、材料に損傷があればそれを検出するために目視検査する。試験片は、１８０°、すなわち、試験片の両端が同じ方向を指すように曲げる。損傷が目視で全く検出できない場合、試験片は２番目に大きなパイプの周りに折り曲げ、同じようにして評価する。この手順は、材料が折り曲げ過程によって損傷するまで、または材料が、最も小さい１２ｍｍパイプの周りの折り曲げに首尾よく合格するまで、パイプ直径を小さくしながら繰り返す。異なるタイプの滑らかに折り曲げ可能な段ボールを試験することに加えて、ボール紙のグレードから選んだものを選択する。ＰＥ層段ボールに加えて、４８３Ｅグレード（屋外展示に使用されるＥフルート、フルートがライナ＋ＰＥ層＋ＭＧ紙の上に積層される６１０ｇ／ｍ２）を試験する。

表１（Ｔａｂｌｅ １）は折り曲げ試験の結果を示す。合格は、損傷が目視で全く認められないことを意味する。不合格は、よじれなどの損傷が外層のいずれかに目視で認められることを意味する。グレードの前にある^＊は、板紙が上で説明したように、すなわち、図２Ａおよび図２Ｂを参照しながら説明したようにさらなる層が取り付けられている片面材料で作られていたことを示す。

表１（Ｔａｂｌｅ １）から分かるように、本発明による包装構造体に使用されるべきすべての滑らかに折り曲げ可能な板紙は、外層のいずれにも目視で分かる損傷を示すことなく従来の板紙よりも小さい円弧に従って曲げることができる。Ｔａｂｌｅ １（表１）から分るように、４８３Ｅグレードは直径１０２のパイプで早々と不合格になっている。

図１Ａおよび図１Ｂを再び参照すると、本発明による包装構造体１は、図２Ａ、図２Ｂおよび図３を参照しながら上で説明したような滑らかに折り曲げ可能な板紙材料６から製造されているブランク５で形成されていることに留意され得る。

特に、側面パネル要素４は、側面パネル要素４を折り曲げ、その端部をたとえば接着によって互いに取り付けることにより、４つの異なる側面パネル４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄ（そのうち２つだけの側面パネル４ａ、４ｂが図１Ａに示される）を画定するように形成される。さらに、２つの天側フラップ２ａ、２ｂは天側２を形成するように折り畳まれ、底側フラップ３ａ、３ｂは底側３を形成するように折り畳まれる。底側フラップ３ａ、３ｂおよび天側フラップ２ａ、２ｂを折り畳む前に、いくつかの追加の側面パネルフラップ１３ａ、１３ｂ、１３ｃ、１３ｄが、底側フラップ３ａ、３ｂおよび天側フラップ２ａ、２ｂを固着できる支持領域を画定するために、包装構造体１の内部に向かって内側に折り畳まれる。このように、完全な包装構造体１は安定かつ強力な方法で形成され得る。

図２Ａおよび図２Ｂを参照すると、図１Ａに示した本発明の実施形態は、第２の外層材料９（図２Ｂ参照）が仕上がり包装構造体１の内部に面しているという原則に基づいていることに留意するのが重要である。これによって、構造体１は、図１Ａに示してあるように丸みの付いた縁１４を備えて設計できるようになる。特に、縁１４は、１つの側面パネルから隣接する側面パネルへの、たとえば、側面パネル４ａから側面パネル４ｂへの移行部を形成している。この点に関して、用語「丸みの付いた縁」は、折り目または湾曲の類似の中断部分がない縁を指す。第１の外層のウォッシュボードマーク（すなわち、中央層のフルートの山を示しているマーク）は、今回の文脈では中断部分とはみなされない。

本発明による包装構造体は、たとえば視覚的効果をもたらすために、隣接する側面パネルまたは湾曲側面パネル間の丸みの付いた縁に意図的に凹凸をつけた構成で形成されてもよい。

滑らかに折り曲げ可能な板紙は、説明したような包装構造体を製造するために、さまざまな製造機器（たとえば打ち抜き、印刷、接着、折り目付けおよび折り畳み）で加工処理できることにも留意されたい。

次に、本発明による包装構造体の第２の実施形態を、図４Ａおよび図４Ｂを参照しながら説明する。この第２の実施形態による包装構造体１’は、４つの側面パネルを提示する設計を有し、そのうち２つだけの側面パネル４ａ’、４ｂ’が図４Ａの中に見ることができる。これらの側面パネルは、凹形、すなわち、中央部分が包装構造体１’の端部分よりも中心に近いと言える曲がった形を有して設計される。さらに、包装構造体１’は天側２’および底側３’（図４Ａに示されない）を有する。

第２の実施形態による包装構造体１’は、上で説明された、ならびに図２Ａ、図２Ｂおよび図３に示したのと同じ板紙材料６によって形成される。ただし、この第２の実施形態によれば、ここでは、第２の外層９（図２Ｂ参照）が包装構造体１’から外側に面するように、すなわち、図１Ａ、図１Ｂに示した実施形態とは反対方向に面するように配置されるように、板紙材料６が構成されていることに留意されたい。

図４Ｂは、図４Ａによる包装構造体１’のためのブランク５’を示す。より正確には、ブランク５’は、４つの側面パネル４ａ’、４ｂ’、４ｃ’、４ｄ’と、適切には接着によって側面パネル要素４’に固着することが意図された別個の天側２’および底側３’とを形成するように折り畳まれることが意図された側面パネル要素４’によって構成される。

本発明のさらなる実施形態を図５Ａおよび図５Ｂに示してある。この実施形態は、直立した仕上がり状態において概ね円形の断面形を有する包装構造体１”に対応する。これは、包装構造体１”が、それ自体で湾曲側面パネル表面を画定する１つの単一側面パネル要素４”を含むことを意味する。包装構造体１”はまた、天側２”および底側３”も有する（図５Ａの中には見えない）。

図５Ｂは、図５Ａに示した包装構造体１”を形成するために使用されるブランク５”を示す。ブランク５”は、側面パネル要素４”、２つの天側フラップ２ａ”、２ｂ”、２つの底側フラップ３ａ”、３ｂ”および対応する側面パネルフラップ１３ａ’、１３ｂ’、１３ｃ’、１３ｄ’を含む。図５Ａおよび図５Ｂに示した包装構造体１”は、図２Ａ、図２Ｂおよび図３を参照しながら上記で説明した板紙材料から製造される。

本発明による包装構造体の特定の特徴は、元のブランクの製造後、適切な内容物を充填するために直立させられる前に、その包装構造体が、折り畳まれた、すなわち潰れている状態で輸送できることである。元のブランク５のそのような状態を図６に示してあり、この図は、図１Ａおよび図１Ｂに示されるようなブランク５の斜視図である。図６から分かるように、側面パネル４は、その端部部分が、適切には接着によって互いに取り付けられるように折り畳まれている。その後、側面パネルフラップ１３ａ、１３ｂ、１３ｃ、１３ｄ（および側面パネル４の対応する部分）は、ブランク５全体が平らになった潰れた状態になるように、すべて折り畳まれている。この状態では、多くのブランク５が効率的な方法で輸送され得る。ブランクは、適切な内容物で充填されるべきあるタイプの製作現場に輸送されたとき、直立させられ、内容物を充填され、仕上がり包装を形成するように最終的に密閉される。

特に、側面パネルフラップ１３ａ、１３ｂ、１３ｃ、１３ｄおよび側面パネル４に形成される折り目は、仕上がり包装構造体１（図１Ａ参照）においては事実上見えないことに留意されたい。

さらに、湾曲パネルおよび／または隣接するパネル間に丸みの付いた縁を導入することによってＢＣＴ値がどのように影響されるかについての例として、３つの異なる幾何形状のＢＣＴ測定値をＴａｂｌｅ ２（表２）に提示している。すべての試験済み幾何形状をＩＳＯ１８７に従って調整した（３０％ＲＨ、２３℃で事前調整し、その後５０％ＲＨ、２３℃で調整した）。試験では、同じ量の材料および同一の材料（滑らかに折り曲げ可能な板紙）を幾何形状ごとに使用した。したがって、幾何形状ごとの周囲長は一定（周囲長＝８８０ｍｍ）に維持されている。最初に、２０ｍｍの材料の重なりの間にホットメルト糊を塗布することによって、滑らかに折り曲げ可能な板紙の１つの９００ｍｍ×２００ｍｍ片（短い方の側面に平行な方向を向いている波形パイプ）の短い方の端部同士を共に連結させた。その後、所望の形状を有する構造体に材料を成形するために、その連結させたものを、水平に配置した深さ６．５ｍｍの段ボールフレーム内に位置づけた。フレームの異なる形状は、円形、正方形および隣接する側面の間に丸みの付いた縁を有する正方形であった。丸みの付いた縁の半径は３０ｍｍであった。この試験では、前記第２の外層（９）が前記構造体の内部を向いているように、材料を構成した。

この例の結果によって、隣接する縁の間に丸みの付いた縁を導入することによってＢＣＴ値が約３５％増加したこと、および円形を作ることによって正方形形状の幾何形状と比べてＢＣＴ値が約８０％増加したことが示されている（以下のＴａｂｌｅ ２（表２）参照）。

滑らかに折り曲げ可能な板紙の材料の構成要素は、第２の外層としてｌｗｃ６５ｇ／ｍ２、第１の外層としてホワイトトップライナ２２８ｇ／ｍ２、および中央層（ｂフルート）としてセミケミカルフルート材料１１２ｇ／ｍ２であった。滑らかに折り曲げ可能な板紙の厚さは３ｍｍであり、波形パイプ間の距離は６．４ｍｍであった。材料は積層マシンで製造し、このマシンでは、単一のフェーサ波形材料を作るための標準的な過程を使用して、最初に第１の外層を波形中央層の上に貼った。この過程では、第１の（ｆｉｓｔ）外層および中央層を巻き取った。その後、第２の外層をシートごとに中央層の他方の側の上に積層した。

湾曲パネルを導入することによってＢＣＴ値がどのように影響されるかについての別の例を示すために、対称なダイヤモンド形状の幾何形状および基準の正方形形状の幾何形状のＢＣＴ測定値を以下の表３に提示する。前の試験のものと同じ量の材料および同一の材料（滑らかに折り曲げ可能な板紙）を本試験で使用した。この場合も、周囲長は一定に維持されている。最初に、対称形状のダイヤモンド形状の角をマークするために、滑らかに折り曲げ可能な板紙の９００ｍｍ×２００片（短い方の側面に平行な方向を向いている波形パイプ）に、折り目マーク（波形パイプの方向に平行）を第１の外層の上に付与した。次に、２０ｍｍの材料の重なりの間にホットメルト糊を塗布することによって、滑らかに折り曲げ可能な板紙の９００×２００片の短い方の端部同士をパネル内に共に連結させた。その後、ダイヤモンド形状に材料を成形するために、パネルを立った位置に保持し、水平に配置した深さ６．５ｍｍの段ボールフレーム内に位置づけた。凹形の側面パネルごとの湾曲の半径は６１０ｍｍであった。角を形成するために、基準の正方形形状の幾何形状にも折り目マークを付与した。

この試験で使用した材料は、第１の外層が前記構造体の内部に面するように構成した。この試験の結果によって、正方形形状の基準幾何形状と比べてＢＣＴ値が３３％増加したことが示された。

第１の外層と第２の外層の曲げ剛性の間の可能な差の例を示すために、上記の例で使用した材料は、曲げ剛性が８．７ｍＮｍの第１の外層および曲げ剛性が０．１３ｍＮｍの第２の外層を備えていた。

材料の製造過程に関するさらなる例によれば、上で説明した試験で使用した滑らかに折り曲げ可能な板紙の第２の外層は、中央層に貼るときに既にシート状に切り取っていた。以下のＴａｂｌｅ ４（表４）は、コルゲーティングマシンにおいて通常の製造速度（１６０ｍ／分）で動作する巻き取り過程で第２の外層を貼ることによって製造した、滑らかに折り曲げ可能な板紙を使用する第２の試験の結果を提示する。したがって、材料が比較的高速で通常の製造過程において製造できることが試験された。この試験では、ｌｗｃ６５ｇ／ｍ２を第２の外層として使用し、ホワイトトップライナ２００ｇ／ｍ２を第１の外層として使用し、セミケミカルフルート１２７ｇ／ｍ２を中央層として使用した。この滑らかに折り曲げ可能な板紙の厚さは２．５ｍｍであり、波形パイプ間の距離は４．５ｍｍであった。結果によって、構造体のＢＣＴ値は、円形幾何形状を正方形の幾何形状と比べると１３３％増加することが示された。この試験では、材料は、第２の外層が前記構造体の内部に面するように構成した。

規格０２０１の箱（ＦＥＦＣＯコード（ＦＥＦＣＯ段ボール製造者連盟）に従った箱）を、（概ね図１Ａに対応するが、上述の０２０１の箱による寸法を有するブランク５を示す、図７による）隣接する側面間に丸みの付いた縁を有する箱と比較する、正方形形状の包装（側面長＝２２０ｍｍ、高さ＝１００ｍｍ）の動的衝撃試験を特許文献１に記載の方法に従って行った。結果によって、丸みの付いた縁（ｒ＝３０ｍｍ）を有する箱が、包装構造体が損傷する前に約８０％多くの天部荷重を受けられることが示された。荷重の分配をＴａｂｌｅ ５（表５）に従って行った。

サンプル名にある文字は、同じサンプルが複数の衝撃のうちの１つに使用された場合を示す（たとえば設計Ｒ１ｂのサンプル番号４は４回試験した）。

特許請求の範囲で言及されている参照符号は、特許請求の範囲によって保護される事項の範囲を限定するものとみなされるべきではなく、その唯一の機能は各請求項を理解しやすくするためのものにすぎない。

さらに、本発明は、包装構造体またはその部品のなんらかの特定の形態または形状に限定されるものではない。たとえば、側面パネルは、正方形、矩形もしくは三角形、またはいくつかの側面パネルを有する任意の他の形を形成するように構成することができる。また、側面パネルが１つだけ使用される場合、円形、楕円形、しずく形または半月形の構造体、または実際には、閉じた構造体を形成するように両端が連結される側面パネルを含む概ねいかなる設計も実現され得る。

認識されるように、本発明は、添付の特許請求の範囲から一切逸脱することなく種々の明確な点において変更が可能である。したがって、図面およびその説明は本質的に例示とみなされるべきであり、限定するものとみなされるべきではない。

１、１’、１” 包装構造体
２、２’、２” 天側
２ａ、２ｂ、２ａ”、２ｂ” フラップ
３、３’、３” 底側
３ａ、３ｂ、３ａ”、３ｂ” フラップ
４、４’、４” 側面パネル要素
４ａ、４ｂ、４ｃ、４ｄ、４ａ’、４ｂ’、４ｃ’、４ｄ’ 側面パネル
５、５’、５” ブランク
６ 板紙材
７ 第１の外層
８ 中央層
９ 第２の外層
１０ 山
１１ 谷
１２ 部分
１３ａ、１３ｂ、１３ｃ、１３ｄ、１３ａ’、１３ｂ’、１３ｃ’、１３ｄ’ 側面パネルフラップ
１４ 縁

Claims (23)

1. 中央層（８）と、前記中央層（８）に取り付けられた第１の外層（７）と、前記中央層（８）に取り付けられた第２の外層（９）と、を備える多層の板紙材（６）によって形成された包装構造体（１）であって、前記包装構造体（１）が、底側（３）と、天側（２）と、閉じた構造体を形成するように前記底側（３）と前記天側（２）を連結する４つの側面パネル（４）とを画定し、４つの縁（１４）が、隣接する側面パネル（４）間で画定されている、包装構造体（１）において、前記板紙材（６）が、前記第２の外層（９）が面する方向にのみ外側へ折り曲げ可能であるように、前記第２の外層（９）が、ＩＳＯ５６２８に準拠する、前記第１の外層（７）よりも低い曲げ剛性を有し、かつ、前記包装構造体（１）が、４つの側面パネル（４）が湾曲し、かつ／または４つの縁（１４）に丸みが付いた状態で形成され、湾曲した前記側面パネル（４）の前記第１の外層（７）および／または丸みが付いた前記縁（１４）が、折り目がなく滑らかで連続しており、前記第２の外層（９）が、折り曲げられると曲がり始め、滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）の両面が、前記板紙材が折り曲げられる前は滑らかな表面を有し、前記中央層（８）がフルートを含み、
   前記第２の外層（９）の前記曲げ剛性が、次の式
   

   

   に従って選択され、それにより、前記第２の外層（９）の各部分（９）が、
   

   

   による座屈を示し、式中、ＥＩsecond outer layerは前記第２の外層（９）の前記曲げ剛性であり、ＳＣＴは、ＩＳＯ９８９５に準拠する短いスパンの圧縮試験による前記第２の外層（９）の圧縮強度であり、λは、滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）の前記中央層（８）のフルートの２つの山（１０）の間の長さであり、Ｐｋは前記第２の外層（９）を座屈させるために必要な座屈力であることを特徴とする、包装構造体（１）。
2. 前記板紙材（６）が、仕上がり状態の前記構造体（１）の内側に前記第２の外層（９）が面するように構成されていることを特徴とする、請求項１に記載の包装構造体（１）。
3. 前記板紙材（６）が、仕上がり状態の前記構造体（１）の外側に前記第２の外層（９）が面するように構成されていることを特徴とする、請求項１に記載の包装構造体（１）。
4. 多層の前記板紙材（６）が、波形である中央層（８）を含み、前記第１の外層（７）および前記第２の外層（９）が前記中央層（８）に取り付けられていることを特徴とする、請求項１から３のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
5. 前記板紙材（６）が第２の層（９）が面する方向にのみ外側へ折り曲げ可能であり、前記方向が前記中央層（８）の前記フルートに本質的に垂直であることを特徴とする、請求項４に記載の包装構造体（１）。
6. 前記縁（１４）が５ｍｍ以上の半径を有することを特徴とする、請求項１から５のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
7. 前記縁（１４）が１０ｍｍ〜１５０ｍｍの半径を有することを特徴とする、請求項６に記載の包装構造体（１）。
8. 前記第２の外層（９）が、４．０未満の異方性を有する紙からなることを特徴とする、請求項１から７のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
9. 前記第１の外層（７）および／または前記第２の外層（９）が、印刷に適した表面を有する材料で作られていることを特徴とする、請求項１から８のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
10. 前記第１の外層（７）が、段ボール用ライナ、紙もしくはプラスチックまたはライナ、紙もしくはプラスチックフィルムのうちの任意の２つ以上の積層体、複合体のうちの１つで作られていることを特徴とする、請求項１から９のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
11. 前記第２の外層（９）が、段ボール用ライナ、紙、もしくはプラスチックまたはライナ、紙もしくはプラスチックフィルムのうちの任意の２つ以上の積層体、または複合体のうちの１つで作られていることを特徴とする、請求項１から１０のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
12. 前記第１の外層（７）が、上質紙、スーパー仕上げ紙、ロール紙、耐脂紙、新聞用紙もしくはマシン仕上げ紙、ライナ、金属箔、金属フィルム、複合材料または上質紙、スーパー仕上げ紙、ロール紙、耐脂紙、新聞用紙もしくはマシン仕上げ紙、ライナ、金属箔、金属フィルム、ボール紙もしくは複合材料のうちの任意の２つ以上の積層体のうちの１つで作られていることを特徴とする、請求項１から１１のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
13. 前記第２の外層（９）が、上質紙、スーパー仕上げ紙、ロール紙、耐脂紙、新聞用紙もしくはマシン仕上げ紙、段ボール用ライナ、金属箔、金属フィルム、複合材料または上質紙、スーパー仕上げ紙、ロール紙、耐脂紙、新聞用紙もしくはマシン仕上げ紙、ライナ、金属箔、金属フィルムもしくは複合材料のうちの任意の２つ以上の積層体のうちの１つで作られていることを特徴とする、請求項１から１２のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
14. 波形の前記中央層（８）が、フルートサイズＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆ、ＧまたはＫのうちのいずれかを有することを特徴とする、請求項４から１３のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
15. 波形の前記中央層（８）が、フルートサイズＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｆ、ＧまたはＫのうちのいずれかの組み合わせを有することを特徴とする、請求項４から１３のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
16. 同じ材料仕様を有し、同じ量の材料を使用している正方形形状の箱と比べて、ＩＳＯ１２０４８によって測定されたときに少なくとも１５％高いＢＣＴ値を有することを特徴とする、請求項１から１５のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
17. 材料が動的衝撃試験において損傷を受ける前に、前記包装構造体（１）が、ＦＥＦＣＯコード（ＦＥＦＣＯ：段ボール連盟）に従い、前記包装構造体（１）と同じ材料仕様を有し、同じ量の材料を使用している規格０２０１の箱よりも少なくとも２０％大きい天部荷重を受けることを特徴とする、請求項１から１６のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
18. 包装製造工場と包装充填工場の間の輸送中に、実質的に水平に折り畳まれ、かつ出荷されるために構成されていることを特徴とする、請求項１から１７のいずれか一項に記載の包装構造体（１）。
19. 中央層（８）、第１の外層（７）、および、第２の外層（９）を備える滑らかに折り曲げ可能な板紙材（６）から、請求項１から１８のいずれか一項に記載の包装構造体（１）を製造する方法であって、滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）が、
    前記第１の外層（７）を前記中央層（８）に取り付けて、片面板紙を製造するステップと、
    前記第２の外層（９）を前記中央層（８）に取り付けるステップであって、前記滑らかに折り曲げ可能な板紙（６）が、滑らかかつ連続的な円弧に従って滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）の折り曲げ可能にするために、前記第２の外層（９）が、ＩＳＯ５６２８に準拠する、前記第１の外層（７）よりも低い曲げ剛性を有する、ステップと、
    ４つの湾曲した側面パネル（４）および／または４つの丸みが付いた縁（１４）を有するように当該包装構造体を形成するステップであって、湾曲した前記側面パネル（４）の前記第１の外層（７）および／または丸みが付いた前記縁（１４）が、折り目がなく滑らかで連続しており、前記第２の外層（９）が、折り曲げられると曲がり始め、滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）の両面が、前記板紙材が折り曲げられる前は滑らかな表面を有し、前記中央層（８）がフルートを含む、ステップと、
    によって製造され、
    前記第２の外層（９）の前記曲げ剛性が、次の式
    

    

    に従って選択され、それにより、前記第２の外層（９）の各部分（９）が、
    

    

    による座屈を示し、式中、ＥＩsecond outer layerは前記第２の外層（９）の前記曲げ剛性であり、ＳＣＴは、ＩＳＯ９８９５に準拠する短いスパンの圧縮試験による前記第２の外層（９）の圧縮強度であり、λは、滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）の前記中央層（８）のフルートの２つの山（１０）の間の長さであり、Ｐｋは前記第２の外層（９）を座屈させるために必要な座屈力であることを特徴とする、方法。
20. 中央層（８）、第１の外層（７）、および、第２の外層（９）を備える滑らかに折り曲げ可能な板紙材（６）から、請求項１から１８のいずれか一項に記載の包装構造体（１）を製造する方法であって、滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）が、
    前記第２の外層（９）を前記中央層（８）に取り付けて、片面板紙材を製造するステップと、
    前記第１の外層（７）を前記中央層（８）に取り付けるステップであって、
    滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）が、滑らかかつ連続的な円弧に従って滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）の折り曲げ可能にするために、前記第２の外層（９）が、ＩＳＯ５６２８に準拠する、前記第１の外層（７）よりも低い曲げ剛性を有する、ステップと、
    ４つの湾曲した側面パネル（４）および／または４つの丸みが付いた縁（１４）を有するように当該包装構造体を形成するステップであって、湾曲した前記側面パネル（４）の前記第１の外層（７）および／または丸みが付いた前記縁（１４）が、折り目がなく滑らかで連続しており、前記第２の外層（９）が、折り曲げられると曲がり始め、滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）の両面が、前記板紙材が折り曲げられる前は滑らかな表面を有し、前記中央層（８）がフルートを含む、ステップと、
    によって製造され、
    前記第２の外層（９）の前記曲げ剛性が、次の式
    

    

    に従って選択され、それにより、前記第２の外層（９）の各部分（９）が、
    

    

    による座屈を示し、式中、ＥＩsecond outer layerは前記第２の外層（９）の前記曲げ剛性であり、ＳＣＴは、ＩＳＯ９８９５に準拠する短いスパンの圧縮試験による前記第２の外層（９）の圧縮強度であり、λは、滑らかに折り曲げ可能な前記板紙材（６）の前記中央層（８）のフルートの２つの山（１０）の間の長さであり、Ｐｋは前記第２の外層（９）を座屈させるために必要な座屈力であることを特徴とする、方法。
21. 前記第１の外層（７）が面する方向に湾曲した最初に湾曲させた片面板紙材を使用し、前記最初に湾曲させた片面板紙材を、前記第２の外層（９）を取り付けるステップの前に平らになるように構成するステップを特徴とする、請求項１９または２０に記載の方法。
22. 前記第２の外層が面する方向に湾曲させられるように片面段ボールを構成するステップと、
    前記第２の外層（９）を湾曲波形の前記中央層（８）に取り付けるステップと、
    を特徴とする、請求項１９または２０に記載の方法。
23. 前記中央層（８）が、フルートを含む波形層であることを特徴とする、請求項１９から２２のいずれか一項に記載の方法。

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