JP2007136400A - 排泥水の減容処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セメントノロ様の排泥水の補助的な減容処理方法を提供する。
【解決手段】砂2の上に敷いた濾紙3で、自然濾過により排泥水Mを濾過する。具体的には、処理槽1内に、下部の濾液Wの排出口7を塞ぐ状態で砂2を充填し、砂2の上に濾紙3を敷く。処理槽1内で排泥水Mを静置し、濾液Wを排出口7から流し出して処理する。処理槽1は、上下分離可能に構成しておくことができる。他の方法としては、地面Gに排水溝10を掘削し、排水溝10とその隣接地を遮水シート5で覆う。遮水シート5で覆った隣接地の上に、砂2を台状に敷設する。砂2の上に、分解可能な枠体23を設置し、枠体23内の砂2の上に濾紙3を敷く。枠体23内で排泥水Mを静置し、濾液Wを排水溝10に流し出して処理する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排泥水の減容処理方法に関し、とくに微細な固形分を高濃度に含む排泥水に好適な減容処理方法に関する。
シールド工法や泥水式推進工法では、泥水圧を加えて切刃の安定を図るために大量の泥水が用いられている。かかる泥水は、セメント等の化学物質が混在し、産業廃棄物として扱われるため、不要になっても垂れ流しや埋め戻しはできない。また、通常この種の泥水は、加泥材や作泥材としてベントナイトを含み、さらに固形分を高濃度で含むため、一般の凝集剤では凝集沈殿し難く、固液分離させるのが非常に難しい。そのため、これら工法によって不要になった泥水の多くは、作業現場から専用のダンプカーなどによってそのまま搬出され、遠心分離機などを備えた専門の処理施設で処理されている。しかし、かかる排泥水をそのまま運送して廃棄していたのでは、運送費や廃棄費が高く付く。そこで、当業界では排泥水の効率的な処理方法が求められており、これまでにも様々な方法が提案されている。
例えば、排泥水への薬剤処理を工夫して遠心分離機での脱水効率を向上させる方法や(特許文献1)、水分蒸発装置を用いて排泥水から水分を蒸発させる方法(特許文献2)がある。また、現場に生コンクリートを運搬するミキサー車のミキサー内が生コンクリートを排出した後は空になる点に着目し、そのミキサー内で排泥水を凝集処理する方法(特許文献3)もある。濾過に関する方法では、底部に液貯め用のチャンバーを設け、その上にフィルター、パンチングメタルを設置して、その上に砂を積層した濾過装置が提案されている。そこでは、濾過装置に排泥水を投入すれば、砂の濾過作用で排泥水を効率よく固液分離できるとしている(特許文献4)。
特開2002−205099号公報 特開平9−285778号公報 特開平8−276200号公報 特開2004−74115号公報
先の特許文献1および2の方法は、完全な固液分離が期待できるものの、いずれも大掛かりな装置が必要で、処理に手間や費用が掛かる。引用文献3の方法は、大掛かりな装置は不要なものの、空のミキサー車が必要な点で難がある。その点、引用文献4の濾過装置は、構造が簡素なうえ、排泥水を投入するだけでよく、現場で簡単に処理できて効果的である。
問題は、処理する排泥水である。排泥水の固形分の多くが、砂の隙間に詰る程度の比較的大きな粒子の場合は、引用文献4の濾過装置は有効である。しかし、排泥水に含まれる固形分の多くが、セメントノロのように、極めて微細で、砂の隙間よりも十分に小さい場合には処理できない。本発明者も砂での濾過処理を試みたが、このような排泥水の場合には分離できなかった。また、この種の排泥水は固形分を高濃度で含むため、通常採用されているように濾材を多段に配し、孔径を徐々に小さくして目詰まりを防止しようとしても、直ぐに目詰まりしてかえって逆効果である。
そこで本発明では、完全な固液分離を求めるのではなく、液状から少なくとも一晩で半分程度にまで濃縮してペースト状にできれば良しとする実用的な減容処理方法の提供に主眼を置く。すなわち、本願発明の目的は、セメントノロ様の排泥水を対象とし、運搬・廃棄の負担が軽減できる、いわば補助的な排泥水の減容処理方法を提供することにある。本発明の目的は、大掛かりな装置が不要で、手間も費用もほとんど掛けることなく、現場で簡単に処理できる排泥水の減容処理方法を提供することにある。
本発明にかかる排泥水の減容処理方法は、砂2の上に敷いた濾紙3で、自然濾過により排泥水Mを濾過することを特徴とする。ここで自然濾過とは、排泥水Mの自重で濾過することをいい、加圧や減圧による強制的な濾過は含まない。
具体的には、図1に示すように、上部に排泥水Mの投入口6と、下部に濾液Wの排出口7とを備えた処理槽1内の下方に、排出口6を塞ぐ状態で砂2を充填し、その砂2の上に濾紙3を敷き、投入口6から排泥水Mを処理槽1内に投入して排泥水Mを静置し、濾紙3で濾過された濾液Wを排出口7から流し出して処理することができる。
この場合、図2に示すように、処理槽1は上枠14と下枠15とに、それぞれ上下分離可能に構成することもできる。そこでは、上枠14は上下面が開口する筒体からなる。下枠15は上枠14の開口よりもひとまわり小さい底壁18と、底壁18の周縁から立設されて、周面に一群の排水孔20が形成された下側壁19とを備えている。下枠15内に砂2が充填されていて、その砂2の上に濾紙3が敷かれている。下側壁19の上部が、上枠14の内面との間で封止された状態で設置されている。
また、図3に示すように処理してもよい。すなわち、地面Gに濾液Wを貯留する排水溝10を掘削し、排水溝10および排水溝10の隣接地の各表面を遮水シート5で覆う。遮水シート5で覆った隣接地の上に、砂2を台状に敷設する。砂2の上に、分解可能な四方を囲む枠体23を、枠体23の下端を砂2内に差し込んだ状態で設置し、枠体23内の砂2の上に濾紙3を敷く。枠体23の上部開口から排泥水Mを投入して排泥水Mを静置し、濾紙3で濾過された濾液Wを排水溝10に流し出して処理する。
本願発明では、砂2の上に敷いた濾紙3で、静置状態にある排泥水Mを自然濾過する。目の細かい濾過材で直接濾過すれば、直ちに目詰まりを招いて濾過効率が低下するため、普通は採用しない。しかし、微細な粒子を高濃度で含むような排泥水Mは、そもそも目詰まりさせずに濾過すること自体無理である。そこで、本願発明では目詰まりが発生することを前提に、濾過材の厚みを小さくすることにより完全な目詰まりを防止して、一晩あれば、少なくも排泥水Mの容量が半分程度にまで減少できるようにした。
一般に用いられるように孔径を徐々に小さくした厚みのある濾過材では、固形分が濾過材に捕捉されて目詰まりしてしまうため、かえって濾過効率が悪い。背圧をかければたちどころに目詰まりして完全に濾過できなくなる。対して、この種の排泥水Mに含まれる微粒子は水との親和性が高いため、厚みが薄く、孔径の小さい濾過材を用いて負荷をかけずに濾過した方が、固形分が濾材に捕捉され難く、結果として濾過効率に優れると思われる。その点、濾紙3であれば厚みは薄いうえ、品質が安定しており、入手が容易で、材料費も少なく済む。
他方、濾紙3は破れ易いため、濾過面積が大きく、濾過圧が大きくなるほど濾面全体を均一かつ確りと支持する必要がある。例えばパンチングメタルなどで支持すれば孔部に局所的に濾過圧がかかって破れ易い。しかし、砂2の上に直接濾紙3を敷けば、砂2で濾紙3全体を均一に受け止めることができ、濾過圧がばらついて濾紙3が破れることがない。つまり、本発明では砂2を濾紙3の支持体として利用した。濾紙3と砂2とを組み合わせたことは、濾紙3と砂2とをまとめて掻き取って簡単に廃棄処理できる点でも有利である。
図1に示したように、内底に砂2を充填し、その砂2の上に濾紙3を敷いた処理槽1を用いて排泥水Mを処理する方法であれば、比較的少量の排泥水Mの処理に好適である。設置も容易で、排泥水Mを投入して一晩放置しておけばよく、手間も費用も少なく済む。
処理槽1が、上下分離可能に構成してあると、設置作業や濾過処理後の作業が容易になる。先に下枠15に砂2や濾紙3を設置してから上枠14を取り付けることができ、上枠14を取り外せば、濃縮泥を横方から掻き出して廃棄できるからである。
請求項4に係る発明の方法は、遮水シート5と、分解可能な枠体23と、砂2、および濾紙3があれば足り、大掛かりな装置が不要で、材料費を含め極めて少ない費用で大量に処理できる。現場で手軽に設置でき、処理後の撤収も簡単である。
図1ないし図4に、本発明に係る排泥水Mの減容処理方法の概略を示す。以下、実施例1〜3に基づいて具体的に説明する。
本実施例では、図1に示すように、処理槽1と、砂2と、濾紙3と、遮水シート5などを用いて排泥水Mを処理する。
処理槽1は、上部に排泥水Mを投入するための投入口6と、下部に濾液Wを排出するための排出口7とを備える。本実施例では処理槽1に不要になったドラム缶を用いた。上面は蓋を取り除いて全開し、排泥水Mを投入する投入口6とした。処理槽1の下部側面には約10cm径の排出口7が開口しており、この開口を介して処理槽1の内外が連通している。なお、処理槽1の材質や大きさは、必要に応じて選定でき、例えばプラスチック製のバケツ様の容器でもよい。ドラム缶(内容積200L)であれば、一本当たり、およそ0.15m3 の排泥水Mを処理することができ、現場の廃材(ドラム缶)が再利用でき、処理費用も少なくて済む。排水口7の処理槽1側を覆っているのは、網状の砂止め8である。
使用する砂2は、濾紙3全体を均一に支持でき、かつ充填したとき、排泥水M中の固形分が詰らずに流れる程度の隙間が得られる砂であればよい。種類もとくに限定はされないが、建築資材向けの珪砂が好適に用いられる。粒度、粒形が整っており、入手が容易だからである。砂2の粒度は、珪砂でいえば4号が好ましい。平均粒径で言えば、約500μm〜約1000μmである。粒度が荒過ぎると、濾紙3を破るおそれがあり、粒度が細か過ぎると、濾紙3が砂表面に張り付いて完全な目詰まりを生じ易く、濾過効率が悪くなる。
濾紙3は、スクリーンタイプの厚みが小さい濾紙の中から、適宜選択して使用できる。小スケールであれば、いわゆるキッチンペーパーでも代用できる。濾紙3の大きさは、処理槽1内の断面寸法よりもひとまわり大きいものが好ましいが、小さい濾紙3であれば、部分的に重ね合わせて隙間なく敷き詰めて使用できるため、とくに限定はされない。遮水シート5は、地面Gに濾液Wが浸透することを防止するためのものであり、例えばブルーシートと呼ばれる防水シートが使用できる。
次は処理方法について、順を追って説明する(図1参照)。まず最初は、現場の地面Gに濾液Wを貯留するための排水溝10を掘削する。次いで、少なくとも排水溝10の外表面の全体を覆うように遮水シート5を敷設する。その後、処理槽1の排出口7が排水溝10側に臨む状態で処理槽1を設置する。このとき、濾液Wを確実に排水溝10に流し入れるために、処理槽1は排水溝10側に3%程度の勾配θをつけて配置するのが好ましい。続いて処理槽1内に砂2を投入し、処理槽1の下方にのみ充填する。排出口7は砂2で完全に塞ぐ。具体的には底から約20cm〜30cm程度の高さまで充填する。砂2の上面を平らにする。平らにした砂2の上面に濾紙3を敷く。濾紙3の外周端部から排泥水Mが砂2側に漏れないよう、濾紙3の外周端部が全周にわたって処理槽1の内側壁にかかるように配置する。濾紙3が小さい場合は、複数の濾紙3を用い、隣接する濾紙3の端部を重ね合わせながら敷けばよい。濾紙3の浮き上がりを防止するため、濾紙3の上に重石用の砂11を薄く被せる。
そして、排泥水Mを処理槽1の投入口6から静かに流し入れる。後は、そのまま一晩静置する。その間、排泥水M内の水分は、濾紙3で濾過されて少しずつ排出口7から流れ出し、排水溝10に溜まって行く。排泥水Mの内容にもよるが、一晩で、半分程度の容量からほぼ脱水した状態にまで排泥水Mを減容できる。排水溝10に溜まった濾液Wは、強アルカリ性であるため、薬剤を添加して中和した後、排水する。例えば、中井商工株式会社製の「商品名:水澄まいる(強アルカリ対応剤)」であれば、簡単に中和処理できた。
処理槽1内に残る減容された濃縮泥は、そのまま投入口6から掻き出して廃棄する。このとき、図1に示すように、排泥水Mを流し入れる前に、処理槽1内に、網目状のモッコ12を広げて配置しておくことができる。そうすると、濾過が進んで排泥水Mが脱水状態になれば、濃縮泥の固形分が固まって一つの塊状になるため、モッコ12を引き上げて濃縮泥を取り出すことができ、それだけ作業が簡便になる。処理を繰り返し行う場合には、濃縮泥に加えて重石用の砂11や支持用の砂2の表層部を濾紙3ごと掻き取って廃棄する。そうすれば、一部の砂2・11を補充するだけで足り、砂の使用量や作業負担を軽減できる。最後は、処理槽1を撤去し、遮水シート5を取り除いて、排水溝10を埋め戻す。
本実施例では、先の実施例1の処理方法に改良を加えてよりいっそう作業し易くした。すなわち、処理槽1を上枠14と下枠15とに、それぞれ上下分離可能に構成し、上枠14を取り外した状態で、砂2を充填して濾紙3を敷くことができ、あるいは濃縮泥を横方から掻き出して廃棄できるようにした。
具体的には、図2に示すように、上枠14は上下面が開口する筒体からなり、下側の周縁の一部を切り欠いて窓部16が形成してある。寸法は、幅が約1mで、高さは約1.5mである。下枠15は、上枠14の開口よりもひとまわり小さい底壁18と、この底壁18の周縁から立設された上枠14よりも短寸(ここでは約30cm)の下側壁19とからなり、この下側壁19の下側には、パンチングメタル様の一群の排水孔20が、内外に貫通形成してある。下側壁19の上端外周には、上枠14の内壁面との間を封止するためのゴム製のパッキン22が全周にわたって取り付けてある。
処理方法は、現場の地面Gに、処理槽1の断面寸法よりもひとまわり大きく排水溝10を環状に掘削する。次いで、排水溝10および排水溝で囲まれた区画地の外表面を遮水シート5で覆う。遮水シート5を敷いた区画地の上に下枠15を載置する。下枠15内一杯に砂2を充填する。このとき、下枠15の上端面に沿って、薄板材などで摺り切り操作すれば、簡単に砂2の上面を平らにできる。砂2の上に濾紙3を敷き、パッキン22を含めた下枠15の上面全体を濾紙3で覆う。濾紙3の上に重石用の砂11を薄く被せる。続いて、上方から下枠15に被せるように上枠14を設置する。このとき、下枠15と上枠14との間は、下側壁19の上端のパッキン22で封止されている。その後は、先の実施例1と同様に排泥水Mを処理槽1に流し入れて処理すればよい。濾液Wは各窓部16から排水溝10に流れ出る。濃縮泥を廃棄する際には、上枠14を取り外すことができるので、横方から簡単に掻き出して廃棄できる。
本実施例は、分解可能な枠体23、砂2、濾紙3、および遮水シート5だけを用い、処理槽1を用いないで処理できるようにした。
図3および図4に示すように、枠体23は、4枚の矩形の木枠24と、二組の固定金具25などからなる。各木枠24は、木製の板や木片を張り合わせて構成してあり、その寸法は、縦(高さ)が約1.5m、横が約1mである。各固定金具25は、図4に示すように、前後一対の金属条材からなる押え枠26・26と、前後の押え枠26の両端間に掛け渡された伸縮可能な一対のネジ棒28・28とで構成されている。ネジ棒28および押え枠26の長さはそれぞれ約1.2mである。枠体23の組み付けは、左右平行に並べた2枚の木枠23・23を前後方向から他の2枚の木枠23・23で挟み込んで四角枠状に連結する。連結する木枠23と木枠23の間には、隙間を塞ぐためにパッキン29を介しておく。前後の木枠23外面の上下に、各固定金具25の押え枠26を当て付け、ネジ棒28を縮めて締め付ける。
次に本実施例の処理を説明する(図3参照)。現場の地面Gに、枠体23の縦横寸法よりも大きい四角環状の排水溝10を掘削する。次いで、排水溝10および排水溝10で囲まれた区画地の外表面を遮水シート5で覆う。その後、遮水シート5を敷いた区画地の上に、直接砂2を台状に敷設する。砂2は水で濡らせば確りと台状に固めることができる。台状の砂2の縦横寸法は、枠体23よりもひとまわり大きい。遮水シート5から砂2の台の上面までの高さは、約20cm〜30cmである。続いてこの砂2の台の上に、先のようにして組み立てた枠体23を設置する。このとき、枠体の下端を、遮水シート5との間に10cmほどの隙間を残した状態で砂2内に差し込む。そして、枠体23内の底側に露出した砂2の上面を覆うよう濾紙3を敷く。濾紙3の上に重石用の砂11を薄く被せる。なお、枠体23は、重石を取り付けるか、アンカーに固定して砂2の上に浮き上がらないようにしておくとよい。
しかる後、枠体23の上部開口から排泥水Mを静かに流し入れ、そのまま一晩静置する。その間、排泥水M内の水分が、濾紙3で濾過されて少しずつ砂2側に流れ出す。濾紙3の2次側は砂2だけなので、余計な負荷が掛からず、それだけ濾過効率も高い。処理後は、枠体23を分解して収納することができ、運送にも収納にも非常に便利である。
さらに、排泥水Mの減容を促進させるために、図3に示すような脱水補助材30を設けてあってもよい。脱水補助材30は、濾紙や不織布などでつくった吸水材からなり、水に浸漬すれば毛細管現象によって水を吸い上げることができる。ここでは、濾紙を細長い帯状に加工し、脱水補助材30とした。この脱水補助材30の一端を枠体23の底方に入れ込み、他端32を枠体23の外側に垂らす。外側に垂らした他端32は、少なくとも排泥水Mの水面よりも低い位置になるように配置する。そうすると、毛細管現象とサイホンの原理との組み合わせにより、排泥水Mに含まれる水分は脱水補助材30を伝って枠体23外に移動し、ぽたぽたと落下する。少量ずつではあるが、排泥水Mから水を取り除くことができ、濾紙3との組み合わせでよりいっそう排泥水Mを減容することができる。
固形分が非常に多い排泥水Mの場合には、濾紙3を砂の上だけでなく、処理槽1または枠体23の内周面の全周に行き渡るように敷き広げるとよい。こうすることで、排泥水Mと濾紙3との接触面積が増加し、濾紙3の毛細管現象によるものと思われるが、よりいっそう効率よく脱水濾過することができた。
実施例2または実施例3に係る本発明の処理方法は傾斜面で行うこともできる。その場合、処理槽1や枠体23は排水溝10に対して傾斜の上側に配置し、排水溝10は傾斜の下側にだけ設ける。排水溝10を環状に掘削せずに済む分、作業負担を軽減できる。実施例1または実施例2の方法は、地面Gの上で処理するだけに限らず、例えばトラックの荷台の上に処理槽1を載置して行ってもよい。実施例3の枠体23の木枠24は、木材に限らず鋼材やプラスチック材で構成してあってもよい。
実施例1を示す概念図 実施例2を示す概念図 実施例3を示す概念図 枠体を上面からみた概念図
符号の説明
M 排泥水
G 地面
W 濾液
1 処理槽
2 砂
3 濾紙
5 遮水シート
6 投入口
7 排出口
10 排水溝
14 上枠
15 下枠
18 底壁
19 下側壁
20 排水孔
23 枠体

Claims (4)

  1. 砂(2)の上に敷いた濾紙(3)で、自然濾過により排泥水(M)を濾過することを特徴とする排泥水の減容処理方法。
  2. 上部に排泥水(M)の投入口(6)と、下部に濾液(W)の排出口(7)とを備えた処理槽(1)内の下方に、前記排出口(7)を塞ぐ状態で砂(2)を充填し、
    砂(2)の上に濾紙(3)を敷き、
    投入口(6)から排泥水(M)を処理槽(1)内に投入して排泥水(M)を静置し、濾紙(3)で濾過された濾液(W)を排出口(7)から流し出して処理する請求項1記載の排泥水の減容処理方法。
  3. 処理槽(1)が、上枠(14)と下枠(15)とにそれぞれ上下分離可能に構成されていて、
    上枠(14)が、上下面が開口する筒体からなり、
    下枠(15)が、上枠(14)の開口よりもひとまわり小さい底壁(18)と、該底壁(18)の周縁から立設されて、周面に一群の排水孔(20)が形成された下側壁(19)とを備えており、
    前記下枠(15)内に砂(2)が充填されていて、その砂(2)の上に濾紙(3)が敷かれており、
    前記下側壁(19)の上部が、上枠(14)の内面との間で封止された状態で設置されている請求項2記載の排泥水の減容処理方法。
  4. 地面(G)に濾液(W)を貯留する排水溝(10)を掘削し、
    前記排水溝(10)および該排水溝(10)の隣接地の各表面を遮水シート(5)で覆い、
    遮水シート(5)で覆った前記隣接地の上に、砂(2)を台状に敷設し、
    砂(2)の上に、分解可能な四方を囲む枠体(23)を、該枠体(23)の下端を砂(2)内に差し込んだ状態で設置し、
    前記枠体(23)内の砂(2)の上に濾紙(3)を敷き、
    前記枠体(23)の上部開口から排泥水(M)を投入して排泥水(M)を静置し、濾紙(3)で濾過された濾液(W)を排水溝(10)に流し出して処理する請求項1記載の排泥水の減容処理方法。
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