JP2007135962A - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗濯工程において大量に発生した洗剤泡が乾燥工程を実施するために設けられた送風管路に流入しない泡侵入阻止構造を備えた洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】 水槽3の底面に開口する吸気口11に接続する加熱空気送風ダクト13の吸気口11近傍に管路シャッタ81を設ける。少なくとも洗濯工程を実施するときには管路シャッタ81により加熱空気送風ダクト13の管路を閉じることにより、水槽3内で大量に洗剤泡が発生して吸気口11から溢れ出したような場合でも、洗剤泡が加熱空気送風ダクト13やヒートポンプユニット20に侵入することが防止される。乾燥工程を実施するときには管路シャッタ81を開くと、乾燥用空気の流通を阻害することはない。
【選択図】図3

Description

本発明は、洗濯機に乾燥用空気を循環させる乾燥機能を付加した洗濯乾燥機に関するものである。
洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を共通の水槽内に収容した回転ドラム内で行う洗濯乾燥機では、洗濯工程時に発生する洗剤泡が乾燥工程を実施するために設けられた送風管路に流入しないように構成することが要求される。特に、大量に発生させた洗剤泡で洗濯物を包み込んで洗うことにより洗濯効果を向上させた泡洗浄を採用した場合には、洗剤泡が送風管路に溢れ出す状態になりやすい。
水槽内に大量の洗剤泡が発生する状態は、必ずしも前記泡洗浄を採用した場合だけではない。洗剤の種類や量、洗濯物の量の決定は使用者に委ねられているため、最適の洗剤が最適量で用いられるとは限らず、大量に発生した洗剤泡が水槽内に充満する状態を想定しておく必要がある。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯から乾燥までの工程が行われるため、洗濯工程時に過剰に洗剤泡が発生すると、乾燥工程を実施するために設けられた送風管路や加熱手段などに洗剤泡が流入し、付着した洗剤泡が乾燥した洗剤滓は可動部分に障害を及ぼすばかりでなく、乾燥工程時に洗剤滓が乾燥する衣類などに付着する恐れもある。従って、洗濯工程で発生した洗剤泡が乾燥工程のために設けられた構成要素に流入することを防止する必要がある。
洗剤泡が送風管路に流入することを防止するために、乾燥工程を実施するために設けられた送風ファン及びヒータを制御して洗剤泡の送風管路への侵入を防止するドラム式洗濯乾燥機が知られている(特許文献1参照)。このドラム式洗濯乾燥機では、洗濯工程において洗剤を高濃度に溶解させた水を回転ドラムの回転により泡立てて洗剤泡を大量に発生させ、洗剤泡により洗濯物を泡洗浄するとき、送風ファンを作動させて送風管路から水槽に向けて送風する。この送風は乾燥工程時の送風量より少なくしても洗剤泡が送風管路に侵入することを抑えることができる。また、ヒータで送風空気を加熱すると、侵入しようとする洗剤泡を消滅させることができる。
また、洗剤泡が送風管路に侵入することを防止するために、導入した外気を送風装置により水槽に開口する吸気口及び排気口に送る第3の風路を形成した洗濯乾燥機が知られている(特許文献2参照)。この構成では、ヒートポンプから排気された加熱空気を水槽に送る加熱空気送風管路と、水槽から排出された吸湿空気をヒートポンプに戻す吸湿空気送風管路とは別に、第3の送風管路を設け、洗濯工程において第3の送風管路の開閉手段(ダンパ)を開いて吸気口及び排気口から水槽に外気を送風して洗剤泡が送風管路やヒートポンプに流入することを防いでいる。
特開2005−124767号公報 特開2005−027767号公報
しかしながら、上記従来技術において送風や加熱により洗剤泡が送風管路に侵入することを抑える構成では、洗濯工程時にも送風ファンやヒータを動作させるために余計な電力消費が発生する課題があった。また、洗濯工程の制御に併せて送風や加熱を制御し、送風量や加熱量を調節する制御を行うので、制御動作が徒に複雑化する課題があった。
本発明は上記従来技術に係る課題に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、乾燥工程のための構成を用いることなく洗剤泡が送風管路に侵入することを防止する手段を設けた洗濯乾燥機を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明は、回転ドラムを内包した水槽に開口する吸気口と加熱空気生成手段との間を加熱空気送風管路で接続し、前記水槽に開口する排気口と前記加熱空気生成手段との間を吸湿空気送風管路で接続し、加熱空気生成手段で生成された加熱空気を水槽に送風し、加熱空気が回転ドラム内に収容した洗濯物から水分を奪った吸湿空気から除湿した後に再び加熱空気にして供給する空気循環により洗濯物を乾燥させる乾燥機能を備えてなる洗濯乾燥機において、前記吸気口近傍の加熱空気送風管路内に、管路を開閉する管路開閉手段が設けられてなることを特徴とする。
上記構成によれば、吸気口近傍の加熱空気送風管路内に設けられた管路開閉手段により少なくとも洗濯工程時に加熱空気送風管路を閉じることにより、泡洗浄のように大量の洗剤泡を発生させた場合に吸気口から洗剤泡が溢れ出ても、管路開閉手段により加熱空気送風管路の送風方向上流側への侵入は阻止されるので、洗剤泡が加熱手段等に付着することによる弊害の発生は防止される。管路開閉手段は乾燥工程の実行時や必要に応じて任意に開くことができるので、乾燥用空気の送風を阻害することはない。
上記構成において、管路開閉手段は、回転軸に加熱空気送風管路の断面形状に対応する羽根体を固定した回動体に構成され、加熱空気送風管路の内周面に突出形成された段部に前記羽根体の周縁部が当接するように回転軸を回動させることにより、加熱空気送風管路が閉じられるように構成することが好適である。この構成になる管路開閉手段は、回転軸を停止角度と所定の回動角度とに変化させることにより、回転軸に固定された羽根体の周縁部が加熱空気送風管路の内周面に突出形成された段部に当接して管路を閉じる状態と、管路を開いて空気流通させ得る状態とに切り換えることができる。
また、回転軸に回動方向の付勢力を加える状態と、前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加える状態とにより、羽根体が管路を開いた状態又は管路を閉じた状態になるように回転軸が回動するように構成することにより、駆動力印加の有無により加熱空気送風管路を開閉することができる。
また、回転軸に加えた回動方向の付勢力により羽根体により加熱空気送風管路が開かれ、回転軸に前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加えたとき羽根体により加熱空気送風管路が閉じられるように構成することにより、常時は加熱空気送風管路は開かれた状態に維持され、洗濯工程時などに加熱空気送風管路を閉じる要求に応じて回転軸に駆動力を加えることで管路を閉じることができる。駆動力が印加されない状態では付勢力により管路は開かれた状態に維持されるので、加熱空気の送風に支障がなく乾燥工程が実施できる。
上記構成と逆に、回転軸に加えた回動方向の付勢力により羽根体により加熱空気送風管路が閉じられ、回転軸に前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加えたとき羽根体により加熱空気送風管路が開かれるように構成することにより、常時は加熱空気送風管路は閉じられた状態に維持されるので、乾燥工程時に加熱空気送風管路を開く必要に応じて駆動力を加えることにより管路を開くことができる。
上記各構成において回転軸に付勢力を加える付勢手段は、回転軸に設けられたコイルバネとするのが好適である。コイルバネにより回転軸に回動方向の付勢を加えることが容易で、所要の付勢力で管路を閉じた状態又は開いた状態に維持することができる。
また、回転軸に駆動力を加える駆動手段は、回転軸に設けられた回動輪に連結されたワイヤを引っ張り方向に巻き上げるギアドモータとするのが好適である。少ない電力消費でも付勢力を上回る大きな駆動力が得られるギアドモータは、それを動作させることにより付勢力により管路が閉じた状態から開いた状態に、又は管路が開いた状態から閉じた状態に切り換えることができる。
また、加熱空気送風管路に、管路開閉手段の配設位置より加熱空気生成手段寄りの位置に管路内底面から所要高さに立ち上がる障堤を形成することが好ましく、残存した洗剤泡や管路開閉手段の不調や制御不良等により洗剤泡や水が管路開閉手段より送風方向上流側に漏れ出ても溢流防止突起により流下が阻止されるので、洗剤泡や水の加熱空気送風管路への浸入はより確実に防止できる。
本発明によれば、洗濯工程において大量の洗剤泡を発生させて洗浄効果を向上させた泡洗浄を実施する場合のように大量の洗剤泡が発生した場合でも、管路開閉手段により水槽に開口する吸気口から溢れ出した洗剤泡が乾燥工程を実施するために設けられた送風管路に流入することを阻止することができる。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯工程から乾燥工程までを実施するので、洗濯工程における現象が乾燥工程に影響することを防止する必要があるが、管路開閉手段により乾燥工程のために設けられた管路を遮断する簡単な構成で所要の目的を達成することが可能になる。
本実施形態は、ヒートポンプ方式による乾燥機能をドラム式洗濯機に適用してドラム式洗濯乾燥機に構成した実施例について示すものである。ドラム式洗濯機は洗濯機筐体内に配設される構成要素が多く、更に洗濯機筐体は防水パンなどの限られた面積の設置場所に設置できるように体積に制約がある中で、ヒータ方式よりも体積が大きくなるヒートポンプを洗濯機筐体内に配置することを可能とし、少ない消費電力で効率的な乾燥が実施できるように構成されたものである。
図1は、実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機1における乾燥機能の構成を重点的に示すもので、乾燥機能の構成要素をもれなく示すために実際の形態から変形させた状態に表示している。実際の形状は、図2に側面図として示すように、正面側を鉛直方向から傾斜させた曲面に形成し、傾斜曲面上に洗濯物を出し入れする扉体8(図1参照)を設けている。
図1において、回転ドラム5を内包する水槽3の背面にはドラム駆動モータ4が取り付けられ、水槽3に設けられた軸受16によって軸支された回転ドラム5の回転軸17を前記ドラム駆動モータ4により回転駆動するようにして水槽ユニット10が構成されている。この水槽ユニット10は、回転ドラム5の回転軸心が正面側で上向きとなる傾斜角度にして洗濯機筐体2内にサスペンション構造により支持されている。水槽3及び回転ドラム5はそれぞれ正面側で開口し、洗濯機筐体2の正面に設けられた扉体8を開くことにより、回転ドラム5の洗濯物出入口6から洗濯物を出し入れすることができる。扉体8を閉じると、水槽3の開口部に設けられたベローズ43が扉体8の内面に密接するので、水槽3内は水密、気密空間になり、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を実行する際に水や空気が外部に漏れない状態となる。
洗濯機筐体2内に水槽ユニット10が傾斜配置されることによって洗濯機筐体2の背面側下部に形成される空間に収まるようにヒートポンプユニット(加熱空気生成手段)20が配設されている。洗濯機筐体2は、防水パンなど面積が限られた既存の設置場所にドラム式洗濯乾燥機1を設置することができるように、その体積には制限があり、大きな水槽ユニット10やそれを支持するサスペンション構造、あるいは給水、排水などのための構成要素を収容すると、余剰空間は少なくなるが、ヒートポンプユニット20をコンパクトに構成することによって洗濯機筐体2を大型化させることなく配設することを可能にしている。
ヒートポンプユニット20は、ユニットケース21内に圧縮機(図示せず)や吸熱器28、放熱器29などの構成要素を収容して一体化したもので、図3に示すように、洗濯機筐体2の背面から台枠58上に装着され、洗濯機筐体2の背面下部に下部背面板78が取り付けられることにより、洗濯機筐体2内に配設される。ユニットケース21に開口する加熱空気の排気口には可撓性材料を蛇腹構造に形成した排気接続ホース33が連結され、この排気接続ホース33は水槽3の底面に開口する吸気口11に一端を接続して水槽3の背面に取り付けられた加熱空気送風ダクト(加熱空気送風管路)13の他端に接続される。また、ユニットケース21に開口する吸湿空気の吸気口には吸気接続筒32が連結され、この吸気接続筒32と吸湿空気送風ダクト14との間が可撓性材料で形成された吸気接続ホース49により接続される。
上記配管接続により、ヒートポンプユニット20と水槽ユニット10との間は、図1に示す送風経路により接続される。水槽3の背面には吸気口11が形成され、側周面には排気口12が形成されており、前記吸気口11とヒートポンプユニット20との間を加熱空気送風ダクト13、排気接続ホース33で接続し、前記排気口12とヒートポンプユニット20との間をフィルタユニット60及び送風ファン15が配設された吸湿空気送風ダクト14から吸気接続ホース49、吸気接続筒32で接続することにより、乾燥用空気の循環路が形成される。
ヒートポンプユニット20を構成する吸熱器28は、図1に示すように、その上部が放熱器29に近づくように傾斜配置され、上部を吸熱器28側に傾斜させた放熱器29と互いに傾斜状態にして、それぞれの一方面が所定間隔を隔てて斜めに対面している。吸熱器28の他方面側にはユニットケース21の壁面が吸熱器28の傾斜と略平行に所定の間隔を隔てて形成され、放熱器29の他方面側にはユニットケース21の壁面が放熱器29の下部近傍から略鉛直方向に形成され、吸熱器28及び放熱器29と壁面との間にそれぞれ空気流路となる吸気空間及び排気空間が形成されている。吸熱器28側の吸気空間から吸熱器28及び放熱器29を通って放熱器29側の排気空間に抜ける空気流路が形成されるように、吸熱器28及び放熱器29それぞれの両端部が左右一対の側壁板37で保持された吸熱・放熱ユニットとしてユニットケース21内に収容されている。
このように、ユニットケース21の前面側壁面を水槽ユニット10を逃げるように傾斜させて形成し、ユニットケース21の背面側壁面を洗濯機筐体2の背面に沿うように略鉛直方向に形成することにより、限られた空間を最大限に活用することができ、ヒートポンプユニット20を水槽ユニット10の後方に形成された限られた空間に配設することを可能にしている。また、吸熱器28及び放熱器29それぞれの両端部を一対の側壁板37で保持することにより吸熱・放熱ユニットとしてユニットケース21内に収容することができるので、吸熱・放熱ユニットのユニットケース21内への組み込み、あるいは取り外しの作業を容易にすることができ、作業性を向上させることができる。
上記構成になるドラム式洗濯乾燥機1は、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を実施することができ、洗濯工程を実施するときには、扉体8を開いて回転ドラム5内に洗濯物を投入し、図示しない給水管路から水槽3内に水及び洗剤を供給して洗濯工程を開始させることにより、ドラム駆動モータ4により回転ドラム5が回転駆動され、内周面の複数箇所に設けられた攪拌翼7が洗濯物を上方に持ち上げ、上方から落下させる叩き洗いの作用が繰り返されることにより洗濯が行われる。
この洗濯工程において、注水された水に高濃度の洗剤を混合させ、回転ドラム5の回転により大量の洗剤泡を発生させ、洗剤泡で洗濯物を包み込んで洗浄効果を向上させる泡洗浄を実施することができる。泡洗浄では水槽3内に大量の洗剤泡が発生するので、洗濯物の量が多いような場合では、水槽3内に充満した洗剤泡が水槽3の底面に開口する吸気口11から加熱空気送風ダクト13に流出する恐れがある。洗剤泡が加熱空気送風ダクト13やその送風方向上流側にあるヒートポンプユニット20に流入することは好ましくないので、少なくとも洗濯工程中には、加熱空気送風ダクト13を吸気口11近傍で閉じることができるように管路シャッタ(管路開閉手段)81が設けられている。
前記管路シャッタ81は、図4に示すように、水槽3の底面に取り付けられた加熱空気送風ダクト13の吸気口11近傍に設けられている。管路シャッタ81は、加熱空気送風ダクト13の管路断面形状に対応する形状に形成された羽根体83を管路内に配し、羽根体83を固定した回転軸82を管路外に引き出し、回動自在に加熱空気送風ダクト13に取り付けられている。
この管路シャッタ81は、ドラム式洗濯乾燥機1の洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程に対応させて開閉制御される。管路シャッタ81を開閉駆動するために、回転軸82にはコイルバネ(付勢手段)84と、駆動輪85とが取り付けられている。これらコイルバネ84又は駆動輪85により回転軸82を回動させ、管路シャッタ81を開閉する駆動動作及び制御は、2つのパターンに構成することができる。
まず、管路シャッタ81を駆動する第1の構成及び制御について説明する。図5に示すように、コイルバネ84は、回転軸82を羽根体83が管路を開く回動方向になるように付勢し、駆動輪85は、それに一端が固定されたワイヤ(駆動手段)86にコイルバネ84の付勢力を上回る引っ張り駆動力が加えられることにより、コイルバネ84による付勢方向と逆方向に回転軸82を回動させて羽根体83が管路を閉じるように構成する。
図5(a)は、回転軸82に常時加わるコイルバネ84の付勢力(A)により回転軸82が付勢方向に回動し、実線で示すように羽根体83が加熱空気送風管路13を開いた状態になる羽根体83の回動位置を示している。回転軸82はコイルバネ84から加えられる付勢力(A)により回動し、図5(a)に実線で示す加熱空気送風管路13を開いた状態に維持される。この管路を開いた状態から回転軸82にコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動させる駆動力(B)を駆動輪85に加えることにより、回転軸82が回動して羽根体83を図5(a)に破線で示す管路を閉じる位置に回動させることができる。管路シャッタ81が管路を閉じる状態に動作させたとき、羽根体83に設けられた弾性体92の周縁部に形成された当接片92aは変形して加熱空気送風ダクト13の内周壁に形成された段部90に密着するので、封止性よく管路が閉じられる。
回転軸82に駆動力(B)を加える構造は任意に構成することができるが、ここでは回転軸82を付勢力(A)に抗する回動方向に回動させる引っ張り駆動力を与える構造としている。図4に示すように、回転軸82に固定された駆動輪85に一端を固定したワイヤ86の他端は、ギアドモータ87に接続されている。ギアドモータ(駆動手段)87を駆動させることによりワイヤ86が巻上げられて駆動輪85が回動する。
駆動輪85は、図5(b)に示すような取付角度にして回転軸82に固定される。この駆動輪85の回転円周上にワイヤ86の一端が固定されているので、ワイヤ86にコイルバネ84による付勢力(A)を上回る引っ張り方向の駆動力(B)をギアドモータ87から加えると、図5(c)に示すように、駆動輪85は略90度回動し、回転軸82はコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動し、羽根体83は、図5(a)に実線で示す管路を開いた状態から、破線で示すように、その周縁部が段部90に当接して加熱空気送風管路13を閉じる位置に回動する。
尚、前記ワイヤ86は、図4に示すように、ギアドモータ87に接続される途中でガイド筒88内に配設されたスプリング89で中継されているので、ギアドモータ87による巻上げ長さの誤差や各部の作動位置誤差は、このスプリング89の伸縮により吸収され、各部に無理な加圧が加わることを防止している。
上記構成になる管路シャッタ81の動作は、ドラム式洗濯乾燥機1が備える制御手段が運転動作を制御する制御プログラムに組み込まれ、ギアドモータ87の作動が制御されることにより、加熱空気送風ダクト13を開閉することができる。
管路シャッタ81はコイルバネ84による付勢により、常時は加熱空気送風ダクト13を開いた状態にしているので、制御動作によりギアドモータ87を作動させることによって加熱空気送風ダクト13を閉じることができる。管路シャッタ81により加熱空気送風ダクト13の管路を閉じるためには、少ない消費電力であってもギアドモータ87を作動させる電力消費が発生するので、洗剤泡が加熱空気送風ダクト13に侵入する恐れがある洗濯工程が実行されている間だけ管路シャッタ81を動作させて加熱空気送付ダクト13を閉じることを基本制御動作とする。
しかし、洗濯工程の終了と同時に管路シャッタ81を開く制御を行った場合、水槽3内に残存している洗剤泡や、洗濯工程時に吸気口11から侵入した洗剤泡が加熱空気送風ダクト13の管路シャッタ81より下流側に残存していたような場合、脱水やすすぎの工程における回転ドラム5の回転に伴う風圧で加熱空気送風ダクト13の奥まで侵入する恐れがある。従って、より確実には、すすぎ工程が終了して最後の脱水工程が開始される時点まで管路シャッタ81を閉じておく制御動作とすることが望ましい。即ち、洗濯工程では洗濯動作が終了すると、脱水動作がなされて汚れた洗濯水を洗濯物から脱水させた後、すすぎ工程に入り、通常は2回のすすぎ動作の後にそれぞれ脱水動作が実行されるので、最後のすすぎ動作が終了して脱水工程が開始されるときに管路シャッタ81を開く制御を行うようにする。
上記の制御動作により管路シャッタ81により加熱空気送風管路13を閉じる制御を行っているドラム式洗濯乾燥機1に一時停止の操作入力がなされた場合、管路シャッタ81は所定時間(例えば、1分)の間は管路閉の状態を維持した後、ギアドモータ87への通電を停止する制御を行って管路を開くように制御する。即ち、管路シャッタ81が管路を閉じている状態は、上記制御動作では洗濯工程又はすすぎ工程となるので、一時停止の操作に応じて管路シャッタ81を開いてしまうと、洗剤泡が加熱空気送風ダクト13に侵入する恐れがある。そこで、所定時間の待機の後に管路シャッタ81を開くように制御すると、所定時間が経過する間に吸気口11の近傍にある洗剤泡は水槽3の下方に流下、あるいは消滅しているので、管路シャッタ81を開いても洗剤泡が侵入することがない。
次に、管路シャッタ81を駆動する第2の構成及び制御について説明する。図6(a)に示すように、コイルバネ84は、回転軸82を羽根体83が管路を閉じる回動方向になるように付勢し、駆動輪85は、それに一端が固定されたワイヤ86にコイルバネ84の付勢力を上回る引っ張り駆動力が加えられることにより、コイルバネ84による付勢方向と逆方向に回転軸82を回動させて羽根体83が管路を開くように構成する。
図6(a)は、回転軸82に常時加わるコイルバネ84の付勢力(A)により回転軸82が付勢方向に回動し、実線で示すように羽根体83が加熱空気送風管路13を閉じた状態になる羽根体83の回動位置を示している。回転軸82はコイルバネ84から加えられる付勢力(A)により回動し、図6(a)に実線で示す加熱空気送風管路13を閉じた状態に維持される。この管路を閉じた状態から回転軸82にコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動させる駆動力(B)を駆動輪85に加えることにより、回転軸82が回動して羽根体83を図6(a)に破線で示す管路を開く位置に回動させることができる。
駆動輪85は、図6(b)に示すような取付角度にして回転軸82に固定される。この駆動輪85の回転円周上にワイヤ86の一端が固定されているので、ワイヤ86にコイルバネ84による付勢力(A)を上回る引っ張り方向の駆動力(B)をギアドモータ87から加えると、図6(c)に示すように、駆動輪85は略90度回動し、回転軸82はコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動し、羽根体83は、図6(a)に実線で示す管路を閉じた状態から、破線で示すように、加熱空気送風管路13を開いた位置に回動する。
この管路シャッタ81を駆動する第2の構成の制御では、管路シャッタ81はコイルバネ84による付勢により、常時は加熱空気送風ダクト13を閉じた状態にしているので、乾燥工程を実施するときにギアドモータ87を作動させることによって加熱空気送風ダクト13を開いて加熱空気の送風を行うように制御される。
上記管路シャッタ81の第1及び第2の構成及び制御において、ドラム式洗濯乾燥機1のすべての運転動作が終了したとき、電源スイッチをOFFに制御する以前に、管路シャッタ81を強制的に所定回数(例えば、5回)にわたって開閉制御することが望ましい。この開閉動作により、加熱空気送風ダクト13内に位置する可動部分に付着した洗剤泡の成分が除去されるので、洗剤泡の成分が可動部分に固着して可動部分の動作に障害を及ぼすことが防止できる。
また、管路シャッタ81が管路を閉じている工程中に、誤って電源スイッチがOFFに操作されたり、停電が発生することもあり得る。このような不意の運転停止の状態に陥ると、電源遮断により第1の構成及び制御の場合では、管路シャッタ81はコイルバネ84の付勢により加熱空気送風管路13を開いた状態になるので、加熱空気送風ダクト13に洗剤泡が侵入する恐れがある。このような場合では回転ドラム5の回転は停止しており、洗剤泡が大量に侵入することにはならないが、泡が消滅したあとに残る液体が加熱空気送風ダクト13の奥に流下することにもなりかねない。しかし、加熱空気送風ダクト13の管路シャッタ81の配設部分には、図5に示すように、羽根体83の周縁部が圧接する段部90が形成されているので、流下する液体は段部90で流下が阻止される。更に、図4に示すように、加熱空気送風ダクト13が下方に向けて曲がる部位の内底面に障堤91を形成しておくと、管路シャッタ81の障害や段部90を越えた液体がヒートポンプユニット20に流入することを阻止することができる。
ドラム式洗濯乾燥機1においては、洗濯工程から乾燥工程までを連続して実施できる他、濡れた衣類などを乾かすために乾燥工程のみを実施することができる。乾燥工程においては、回転ドラム5内に脱水を終えた洗濯物あるいは濡れた衣類(以下、衣類と総称する)を収容して乾燥工程を開始させると、回転ドラム5が乾燥工程に対応する回転速度で回転して衣類を攪拌すると同時に、ヒートポンプユニット20及び送風ファン15が駆動され、管路シャッタ81が加熱空気送風管路13を開いた状態にして、図1に示すように、乾燥用空気の循環が開始される。
ヒートポンプユニット20は圧縮機の作動により冷媒が圧縮され、この圧力により冷媒は冷媒管路を流れて放熱器29から絞り手段を経て吸熱器28を循環する。圧縮された冷媒の熱は放熱器29に流入することにより冷媒管路に設けられたフィンに接する空気に放熱されるので、送風空気が加熱されて加熱空気が生成される。加熱空気はユニットケース21に開口する排気口から排気接続ホース33、加熱空気送風ダクト13を経て吸気口11から水槽3内に入り、回転ドラム5の底面に形成された空気導入口26や周面に形成された透孔9から回転ドラム5内に送給される。
加熱空気は回転ドラム5の回転によって攪拌される衣類から水分を奪った吸湿空気となって排気口12から排出され、フィルタユニット60を通過する際に糸屑等のリントがフィルタに捕捉され、送風ファン15を通過して吸湿空気送風ダクト14に排出される。吸湿空気送風ダクト14に送風された吸湿空気は吸気接続ホース49、吸気接続筒32を経てヒートポンプユニット20に入り、絞り手段により減圧されて低圧となった冷媒が流れる吸熱器28を通過する際に顕熱と潜熱とが奪われて除湿される。除湿されることにより生じた結露水は貯水部34に滴下し、除湿されて乾いた空気は放熱器29に入って再び加熱される空気循環が形成される。貯水部34に貯留された水は、図示しない排水ポンプが一定時間毎に運転されることにより、水槽3内に排出され、排水弁19が開かれることにより排水口から排水管路25を通って外部に排水される。
乾燥用空気をヒートポンプユニット20により加熱、除湿する上記衣類乾燥装置の構成は、吸熱器28で吸熱した熱を冷媒で回収して再び放熱器29から放熱するので、圧縮機に入力したエネルギー以上の熱量を衣類に与えることができ、乾燥時間の短縮と省エネルギーとを実現することが可能となる。
以上説明した実施形態にけるドラム式洗濯乾燥機1では、ヒートポンプを用いた乾燥機能を備えたものとしているが、乾燥機能としてヒータによる加熱手段及び除湿手段を設けた構成の場合であっても、本発明に係る管路シャッタ81を設けて構成することが有効となる。
以上の説明の通り本発明によれば、洗濯工程において大量の洗剤泡を発生させて洗浄効果を向上させた泡洗浄を行うことができるようにドラム式洗濯乾燥機を構成した場合でも、大量に発生した洗剤泡は管路シャッタにより水槽に開口する吸気口から溢れ出した洗剤泡が乾燥工程を実施するための管路に流入することを阻止することができる。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯工程から乾燥工程までを実施するので、洗濯工程における現象が乾燥工程に影響することを防止する必要があるが、管路シャッタにより乾燥工程のために設けられた管路を遮断する簡単な構成で所要の目的を達成したドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。
本発明に係るドラム式洗濯乾燥機の構成を示す断面図。 同上ドラム式洗濯乾燥機の実際形態を示す側面図。 ヒートポンプユニットの取付構造及び配管構造を示す斜視図。 管路シャッタの取付構造を示す平面図。 (a)は管路シャッタの第1の構成及び制御における開閉状態を説明する断面図、(b)(c)は駆動輪の回動角度の変化を示す平面図。 (a)は管路シャッタの第2の構成及び制御における開閉状態を説明する断面図、(b)(c)は駆動輪の回動角度の変化を示す平面図。
符号の説明
1 ドラム式洗濯乾燥機
2 洗濯機筐体
3 水槽
5 回転ドラム
10 水槽ユニット
11 吸気口
12 排気口
13 加熱空気送風ダクト(加熱空気送風管路)
14 吸湿空気送風ダクト
15 送風ファン
20 ヒートポンプユニット(加熱空気生成手段)
32 吸気接続筒
33 排気接続ホース
49 吸気接続ホース
81 管路シャッタ(管路開閉手段)
82 回転軸
83 羽根体
84 コイルバネ(付勢手段)
85 駆動輪
86 ワイヤ
87 ギアドモータ(駆動手段)
91 障堤
本発明は、洗濯機に乾燥用空気を循環させる乾燥機能を付加した洗濯乾燥機に関するものである。
洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を共通の水槽内に収容した回転ドラム内で行う洗濯乾燥機では、洗濯工程時に発生する洗剤泡が乾燥工程を実施するために設けられた送風管路に流入しないように構成することが要求される。特に、大量に発生させた洗剤泡で洗濯物を包み込んで洗うことにより洗濯効果を向上させた泡洗浄を採用した場合には、洗剤泡が送風管路に溢れ出す状態になりやすい。
水槽内に大量の洗剤泡が発生する状態は、必ずしも前記泡洗浄を採用した場合だけではない。洗剤の種類や量、洗濯物の量の決定は使用者に委ねられているため、最適の洗剤が最適量で用いられるとは限らず、大量に発生した洗剤泡が水槽内に充満する状態を想定しておく必要がある。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯から乾燥までの工程が行われるため、洗濯工程時に過剰に洗剤泡が発生すると、乾燥工程を実施するために設けられた送風管路や加熱手段などに洗剤泡が流入し、付着した洗剤泡が乾燥した洗剤滓は可動部分に障害を及ぼすばかりでなく、乾燥工程時に洗剤滓が乾燥する衣類などに付着する恐れもある。従って、洗濯工程で発生した洗剤泡が乾燥工程のために設けられた構成要素に流入することを防止する必要がある。
洗剤泡が送風管路に流入することを防止するために、乾燥工程を実施するために設けられた送風ファン及びヒータを制御して洗剤泡の送風管路への侵入を防止するドラム式洗濯乾燥機が知られている(特許文献1参照)。このドラム式洗濯乾燥機では、洗濯工程において洗剤を高濃度に溶解させた水を回転ドラムの回転により泡立てて洗剤泡を大量に発生させ、洗剤泡により洗濯物を泡洗浄するとき、送風ファンを作動させて送風管路から水槽に向けて送風する。この送風は乾燥工程時の送風量より少なくしても洗剤泡が送風管路に侵入することを抑えることができる。また、ヒータで送風空気を加熱すると、侵入しようとする洗剤泡を消滅させることができる。
また、洗剤泡が送風管路に侵入することを防止するために、導入した外気を送風装置により水槽に開口する吸気口及び排気口に送る第3の風路を形成した洗濯乾燥機が知られている(特許文献2参照)。この構成では、ヒートポンプから排気された加熱空気を水槽に送る加熱空気送風管路と、水槽から排出された吸湿空気をヒートポンプに戻す吸湿空気送風管路とは別に、第3の送風管路を設け、洗濯工程において第3の送風管路の開閉手段(ダンパ)を開いて吸気口及び排気口から水槽に外気を送風して洗剤泡が送風管路やヒートポンプに流入することを防いでいる。
特開2005−124767号公報 特開2005−027767号公報
しかしながら、上記従来技術において送風や加熱により洗剤泡が送風管路に侵入することを抑える構成では、洗濯工程時にも送風ファンやヒータを動作させるために余計な電力消費が発生する課題があった。また、洗濯工程の制御に併せて送風や加熱を制御し、送風量や加熱量を調節する制御を行うので、制御動作が徒に複雑化する課題があった。
本発明は上記従来技術に係る課題に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、乾燥工程のための構成を用いることなく洗剤泡が送風管路に侵入することを防止する手段を設けた洗濯乾燥機を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明は、回転ドラムを内包した水槽が筐体内に支持され、前記水槽に開口する吸気口と加熱空気生成手段との間を加熱空気送風管路で接続し、前記水槽に開口する排気口と前記加熱空気生成手段との間を吸湿空気送風管路で接続し、加熱空気生成手段で生成された加熱空気を水槽に送風し、加熱空気が回転ドラム内に収容した洗濯物から水分を奪った吸湿空気から除湿した後に再び加熱空気にして供給する空気循環により洗濯物を乾燥させる乾燥機能を備えてなる洗濯乾燥機において、前記加熱空気生成手段は、前記筐体の下部に装着され、前記加熱空気送風管路は、前記吸気口を送風の下流起点として前記水槽の背面上方に回るように形成され、前記背面上方に回るように形成された前記加熱空気送風管路の最上部のに、前記加熱空気送風管路を開閉する管路開閉手段が設けられてなることを特徴とする。
上記構成によれば、吸気口近傍の加熱空気送風管路内に設けられた管路開閉手段により少なくとも洗濯工程時に加熱空気送風管路を閉じることにより、泡洗浄のように大量の洗剤泡を発生させた場合に吸気口から洗剤泡が溢れ出ても、管路開閉手段により加熱空気送風管路の送風方向上流側への侵入は阻止されるので、洗剤泡が加熱手段等に付着することによる弊害の発生は防止される。管路開閉手段は乾燥工程の実行時や必要に応じて任意に開くことができるので、乾燥用空気の送風を阻害することはない。
上記構成において、管路開閉手段は、回転軸に加熱空気送風管路の断面形状に対応する羽根体を固定した回動体に構成され、加熱空気送風管路の内周面に突出形成された段部に前記羽根体の周縁部が当接するように回転軸を回動させることにより、加熱空気送風管路が閉じられるように構成することが好適である。この構成になる管路開閉手段は、回転軸を停止角度と所定の回動角度とに変化させることにより、回転軸に固定された羽根体の周縁部が加熱空気送風管路の内周面に突出形成された段部に当接して管路を閉じる状態と、管路を開いて空気流通させ得る状態とに切り換えることができる。
また、回転軸に回動方向の付勢力を加える状態と、前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加える状態とにより、羽根体が管路を開いた状態又は管路を閉じた状態になるように回転軸が回動するように構成することにより、駆動力印加の有無により加熱空気送風管路を開閉することができる。
また、回転軸に加えた回動方向の付勢力により羽根体により加熱空気送風管路が開かれ、回転軸に前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加えたとき羽根体により加熱空気送風管路が閉じられるように構成することにより、常時は加熱空気送風管路は開かれた状態に維持され、洗濯工程時などに加熱空気送風管路を閉じる要求に応じて回転軸に駆動力を加えることで管路を閉じることができる。駆動力が印加されない状態では付勢力により管路は開かれた状態に維持されるので、加熱空気の送風に支障がなく乾燥工程が実施できる。
上記構成と逆に、回転軸に加えた回動方向の付勢力により羽根体により加熱空気送風管路が閉じられ、回転軸に前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加えたとき羽根体により加熱空気送風管路が開かれるように構成することにより、常時は加熱空気送風管路は閉じられた状態に維持されるので、乾燥工程時に加熱空気送風管路を開く必要に応じて駆動力を加えることにより管路を開くことができる。
上記各構成において回転軸に付勢力を加える付勢手段は、回転軸に設けられたコイルバネとするのが好適である。コイルバネにより回転軸に回動方向の付勢を加えることが容易で、所要の付勢力で管路を閉じた状態又は開いた状態に維持することができる。
また、回転軸に駆動力を加える駆動手段は、回転軸に設けられた回動輪に連結されたワイヤを引っ張り方向に巻き上げるギアドモータとするのが好適である。少ない電力消費でも付勢力を上回る大きな駆動力が得られるギアドモータは、それを動作させることにより付勢力により管路が閉じた状態から開いた状態に、又は管路が開いた状態から閉じた状態に切り換えることができる。
また、加熱空気送風管路に、管路開閉手段の配設位置より加熱空気生成手段寄りの位置に管路内底面から所要高さに立ち上がる障堤を形成することが好ましく、残存した洗剤泡や管路開閉手段の不調や制御不良等により洗剤泡や水が管路開閉手段より送風方向上流側に漏れ出ても溢流防止突起により流下が阻止されるので、洗剤泡や水の加熱空気送風管路への侵入はより確実に防止できる。
本発明によれば、洗濯工程において大量の洗剤泡を発生させて洗浄効果を向上させた泡洗浄を実施する場合のように大量の洗剤泡が発生した場合でも、管路開閉手段により水槽に開口する吸気口から溢れ出した洗剤泡が乾燥工程を実施するために設けられた送風管路に流入することを阻止することができる。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯工程から乾燥工程までを実施するので、洗濯工程における現象が乾燥工程に影響することを防止する必要があるが、管路開閉手段により乾燥工程のために設けられた管路を遮断する簡単な構成で所要の目的を達成することが可能になる。
本実施形態は、ヒートポンプ方式による乾燥機能をドラム式洗濯機に適用してドラム式洗濯乾燥機に構成した実施例について示すものである。ドラム式洗濯機は洗濯機筐体内に配設される構成要素が多く、更に洗濯機筐体は防水パンなどの限られた面積の設置場所に設置できるように体積に制約がある中で、ヒータ方式よりも体積が大きくなるヒートポンプを洗濯機筐体内に配置することを可能とし、少ない消費電力で効率的な乾燥が実施できるように構成されたものである。
図1は、実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機1における乾燥機能の構成を重点的に示すもので、乾燥機能の構成要素をもれなく示すために実際の形態から変形させた状態に表示している。実際の形状は、図2に側面図として示すように、正面側を鉛直方向から傾斜させた曲面に形成し、傾斜曲面上に洗濯物を出し入れする扉体8(図1参照)を設けている。
図1において、回転ドラム5を内包する水槽3の背面にはドラム駆動モータ4が取り付けられ、水槽3に設けられた軸受16によって軸支された回転ドラム5の回転軸17を前記ドラム駆動モータ4により回転駆動するようにして水槽ユニット10が構成されている。この水槽ユニット10は、回転ドラム5の回転軸心が正面側で上向きとなる傾斜角度にして洗濯機筐体2内にサスペンション構造により支持されている。水槽3及び回転ドラム5はそれぞれ正面側で開口し、洗濯機筐体2の正面に設けられた扉体8を開くことにより、回転ドラム5の洗濯物出入口6から洗濯物を出し入れすることができる。扉体8を閉じると、水槽3の開口部に設けられたベローズ43が扉体8の内面に密接するので、水槽3内は水密、気密空間になり、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を実行する際に水や空気が外部に漏れない状態となる。
洗濯機筐体2内に水槽ユニット10が傾斜配置されることによって洗濯機筐体2の背面側下部に形成される空間に収まるようにヒートポンプユニット(加熱空気生成手段)20が配設されている。洗濯機筐体2は、防水パンなど面積が限られた既存の設置場所にドラム式洗濯乾燥機1を設置することができるように、その体積には制限があり、大きな水槽ユニット10やそれを支持するサスペンション構造、あるいは給水、排水などのための構成要素を収容すると、余剰空間は少なくなるが、ヒートポンプユニット20をコンパクトに構成することによって洗濯機筐体2を大型化させることなく配設することを可能にしている。
ヒートポンプユニット20は、ユニットケース21内に圧縮機(図示せず)や吸熱器28、放熱器29などの構成要素を収容して一体化したもので、図3に示すように、洗濯機筐体2の背面から台枠58上に装着され、洗濯機筐体2の背面下部に下部背面板78が取り付けられることにより、洗濯機筐体2内に配設される。ユニットケース21に開口する加熱空気の排気口には可撓性材料を蛇腹構造に形成した排気接続ホース33が連結され、この排気接続ホース33は水槽3の背面に開口する吸気口11に一端を接続して水槽3の背面に取り付けられた加熱空気送風ダクト(加熱空気送風管路)13の他端に接続される。また、ユニットケース21に開口する吸湿空気の吸気口には吸気接続筒32が連結され、この吸気接続筒32と吸湿空気送風ダクト14との間が可撓性材料で形成された吸気接続ホース49により接続される。
上記配管接続により、ヒートポンプユニット20と水槽ユニット10との間は、図1に示す送風経路により接続される。水槽3の背面には吸気口11が形成され、側周面には排気口12が形成されており、前記吸気口11とヒートポンプユニット20との間を加熱空気送風ダクト13、排気接続ホース33で接続し、前記排気口12とヒートポンプユニット20との間をフィルタユニット60及び送風ファン15が配設された吸湿空気送風ダクト14から吸気接続ホース49、吸気接続筒32で接続することにより、乾燥用空気の循環路が形成される。
ヒートポンプユニット20を構成する吸熱器28は、図1に示すように、その上部が放熱器29に近づくように傾斜配置され、上部を吸熱器28側に傾斜させた放熱器29と互いに傾斜状態にして、それぞれの一方面が所定間隔を隔てて斜めに対面している。吸熱器28の他方面側にはユニットケース21の壁面が吸熱器28の傾斜と略平行に所定の間隔を隔てて形成され、放熱器29の他方面側にはユニットケース21の壁面が放熱器29の下部近傍から略鉛直方向に形成され、吸熱器28及び放熱器29と壁面との間にそれぞれ空気流路となる吸気空間及び排気空間が形成されている。吸熱器28側の吸気空間から吸熱器28及び放熱器29を通って放熱器29側の排気空間に抜ける空気流路が形成されるように、吸熱器28及び放熱器29それぞれの両端部が左右一対の側壁板37で保持された吸熱・放熱ユニットとしてユニットケース21内に収容されている。
このように、ユニットケース21の前面側壁面を水槽ユニット10を逃げるように傾斜させて形成し、ユニットケース21の背面側壁面を洗濯機筐体2の背面に沿うように略鉛直方向に形成することにより、限られた空間を最大限に活用することができ、ヒートポンプユニット20を水槽ユニット10の後方に形成された限られた空間に配設することを可能にしている。また、吸熱器28及び放熱器29それぞれの両端部を一対の側壁板37で保持することにより吸熱・放熱ユニットとしてユニットケース21内に収容することができるので、吸熱・放熱ユニットのユニットケース21内への組み込み、あるいは取り外しの作業を容易にすることができ、作業性を向上させることができる。
上記構成になるドラム式洗濯乾燥機1は、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を実施することができ、洗濯工程を実施するときには、扉体8を開いて回転ドラム5内に洗濯物を投入し、図示しない給水管路から水槽3内に水及び洗剤を供給して洗濯工程を開始させることにより、ドラム駆動モータ4により回転ドラム5が回転駆動され、内周面の複数箇所に設けられた攪拌翼7が洗濯物を上方に持ち上げ、上方から落下させる叩き洗いの作用が繰り返されることにより洗濯が行われる。
この洗濯工程において、注水された水に高濃度の洗剤を混合させ、回転ドラム5の回転により大量の洗剤泡を発生させ、洗剤泡で洗濯物を包み込んで洗浄効果を向上させる泡洗浄を実施することができる。泡洗浄では水槽3内に大量の洗剤泡が発生するので、洗濯物の量が多いような場合では、水槽3内に充満した洗剤泡が水槽3の背面に開口する吸気口11から加熱空気送風ダクト13に流出する恐れがある。洗剤泡が加熱空気送風ダクト13やその送風方向上流側にあるヒートポンプユニット20に流入することは好ましくないので、少なくとも洗濯工程中には、加熱空気送風ダクト13を吸気口11近傍で閉じることができるように管路シャッタ(管路開閉手段)81が設けられている。
前記管路シャッタ81は、図4に示すように、水槽3の背面に取り付けられた加熱空気送風ダクト13の吸気口11近傍に設けられている。管路シャッタ81は、加熱空気送風ダクト13の管路断面形状に対応する形状に形成された羽根体83を管路内に配し、羽根体83を固定した回転軸82を管路外に引き出し、回動自在に加熱空気送風ダクト13に取り付けられている。
この管路シャッタ81は、ドラム式洗濯乾燥機1の洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程に対応させて開閉制御される。管路シャッタ81を開閉駆動するために、回転軸82にはコイルバネ(付勢手段)84と、駆動輪85とが取り付けられている。これらコイルバネ84又は駆動輪85により回転軸82を回動させ、管路シャッタ81を開閉する駆動動作及び制御は、2つのパターンに構成することができる。
まず、管路シャッタ81を駆動する第1の構成及び制御について説明する。図5に示すように、コイルバネ84は、回転軸82を羽根体83が管路を開く回動方向になるように付勢し、駆動輪85は、それに一端が固定されたワイヤ(駆動手段)86にコイルバネ84の付勢力を上回る引っ張り駆動力が加えられることにより、コイルバネ84による付勢方向と逆方向に回転軸82を回動させて羽根体83が管路を閉じるように構成する。
図5(a)は、回転軸82に常時加わるコイルバネ84の付勢力(A)により回転軸82が付勢方向に回動し、実線で示すように羽根体83が加熱空気送風管路13を開いた状態になる羽根体83の回動位置を示している。回転軸82はコイルバネ84から加えられる付勢力(A)により回動し、図5(a)に実線で示す加熱空気送風管路13を開いた状態に維持される。この管路を開いた状態から回転軸82にコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動させる駆動力(B)を駆動輪85に加えることにより、回転軸82が回動して羽根体83を図5(a)に破線で示す管路を閉じる位置に回動させることができる。管路シャッタ81が管路を閉じる状態に動作させたとき、羽根体83に設けられた弾性体92の周縁部に形成された当接片92aは変形して加熱空気送風ダクト13の内周壁に形成された段部90に密着するので、封止性よく管路が閉じられる。
回転軸82に駆動力(B)を加える構造は任意に構成することができるが、ここでは回転軸82を付勢力(A)に抗する回動方向に回動させる引っ張り駆動力を与える構造としている。図4に示すように、回転軸82に固定された駆動輪85に一端を固定したワイヤ86の他端は、ギアドモータ87に接続されている。ギアドモータ(駆動手段)87を駆動させることによりワイヤ86が巻上げられて駆動輪85が回動する。
駆動輪85は、図5(b)に示すような取付角度にして回転軸82に固定される。この駆動輪85の回転円周上にワイヤ86の一端が固定されているので、ワイヤ86にコイルバネ84による付勢力(A)を上回る引っ張り方向の駆動力(B)をギアドモータ87から加えると、図5(c)に示すように、駆動輪85は略90度回動し、回転軸82はコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動し、羽根体83は、図5(a)に実線で示す管路を開いた状態から、破線で示すように、その周縁部が段部90に当接して加熱空気送風管路13を閉じる位置に回動する。
尚、前記ワイヤ86は、図4に示すように、ギアドモータ87に接続される途中でガイド筒88内に配設されたスプリング89で中継されているので、ギアドモータ87による巻上げ長さの誤差や各部の作動位置誤差は、このスプリング89の伸縮により吸収され、各部に無理な加圧が加わることを防止している。
上記構成になる管路シャッタ81の動作は、ドラム式洗濯乾燥機1が備える制御手段が運転動作を制御する制御プログラムに組み込まれ、ギアドモータ87の作動が制御されることにより、加熱空気送風ダクト13を開閉することができる。
管路シャッタ81はコイルバネ84による付勢により、常時は加熱空気送風ダクト13を開いた状態にしているので、制御動作によりギアドモータ87を作動させることによって加熱空気送風ダクト13を閉じることができる。管路シャッタ81により加熱空気送風ダクト13の管路を閉じるためには、少ない消費電力であってもギアドモータ87を作動させる電力消費が発生するので、洗剤泡が加熱空気送風ダクト13に侵入する恐れがある洗濯工程が実行されている間だけ管路シャッタ81を動作させて加熱空気送付ダクト13を閉じることを基本制御動作とする。
しかし、洗濯工程の終了と同時に管路シャッタ81を開く制御を行った場合、水槽3内に残存している洗剤泡や、洗濯工程時に吸気口11から侵入した洗剤泡が加熱空気送風ダクト13の管路シャッタ81より下流側に残存していたような場合、脱水やすすぎの工程における回転ドラム5の回転に伴う風圧で加熱空気送風ダクト13の奥まで侵入する恐れがある。従って、より確実には、すすぎ工程が終了して最後の脱水工程が開始される時点まで管路シャッタ81を閉じておく制御動作とすることが望ましい。即ち、洗濯工程では洗濯動作が終了すると、脱水動作がなされて汚れた洗濯水を洗濯物から脱水させた後、すすぎ工程に入り、通常は2回のすすぎ動作の後にそれぞれ脱水動作が実行されるので、最後のすすぎ動作が終了して脱水工程が開始されるときに管路シャッタ81を開く制御を行うようにする。
上記の制御動作により管路シャッタ81により加熱空気送風管路13を閉じる制御を行っているドラム式洗濯乾燥機1に一時停止の操作入力がなされた場合、管路シャッタ81は所定時間(例えば、1分)の間は管路閉の状態を維持した後、ギアドモータ87への通電を停止する制御を行って管路を開くように制御する。即ち、管路シャッタ81が管路を閉じている状態は、上記制御動作では洗濯工程又はすすぎ工程となるので、一時停止の操作に応じて管路シャッタ81を開いてしまうと、洗剤泡が加熱空気送風ダクト13に侵入する恐れがある。そこで、所定時間の待機の後に管路シャッタ81を開くように制御すると、所定時間が経過する間に吸気口11の近傍にある洗剤泡は水槽3の下方に流下、あるいは消滅しているので、管路シャッタ81を開いても洗剤泡が侵入することがない。
次に、管路シャッタ81を駆動する第2の構成及び制御について説明する。図6(a)に示すように、コイルバネ84は、回転軸82を羽根体83が管路を閉じる回動方向になるように付勢し、駆動輪85は、それに一端が固定されたワイヤ86にコイルバネ84の付勢力を上回る引っ張り駆動力が加えられることにより、コイルバネ84による付勢方向と逆方向に回転軸82を回動させて羽根体83が管路を開くように構成する。
図6(a)は、回転軸82に常時加わるコイルバネ84の付勢力(A)により回転軸82が付勢方向に回動し、実線で示すように羽根体83が加熱空気送風管路13を閉じた状態になる羽根体83の回動位置を示している。回転軸82はコイルバネ84から加えられる付勢力(A)により回動し、図6(a)に実線で示す加熱空気送風管路13を閉じた状態に維持される。この管路を閉じた状態から回転軸82にコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動させる駆動力(B)を駆動輪85に加えることにより、回転軸82が回動して羽根体83を図6(a)に破線で示す管路を開く位置に回動させることができる。
駆動輪85は、図6(b)に示すような取付角度にして回転軸82に固定される。この駆動輪85の回転円周上にワイヤ86の一端が固定されているので、ワイヤ86にコイルバネ84による付勢力(A)を上回る引っ張り方向の駆動力(B)をギアドモータ87から加えると、図6(c)に示すように、駆動輪85は略90度回動し、回転軸82はコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動し、羽根体83は、図6(a)に実線で示す管路を閉じた状態から、破線で示すように、加熱空気送風管路13を開いた位置に回動する。
この管路シャッタ81を駆動する第2の構成の制御では、管路シャッタ81はコイルバネ84による付勢により、常時は加熱空気送風ダクト13を閉じた状態にしているので、乾燥工程を実施するときにギアドモータ87を作動させることによって加熱空気送風ダクト13を開いて加熱空気の送風を行うように制御される。
上記管路シャッタ81の第1及び第2の構成及び制御において、ドラム式洗濯乾燥機1のすべての運転動作が終了したとき、電源スイッチをOFFに制御する以前に、管路シャッタ81を強制的に所定回数(例えば、5回)にわたって開閉制御することが望ましい。この開閉動作により、加熱空気送風ダクト13内に位置する可動部分に付着した洗剤泡の成分が除去されるので、洗剤泡の成分が可動部分に固着して可動部分の動作に障害を及ぼすことが防止できる。
また、管路シャッタ81が管路を閉じている工程中に、誤って電源スイッチがOFFに操作されたり、停電が発生することもあり得る。このような不意の運転停止の状態に陥ると、電源遮断により第1の構成及び制御の場合では、管路シャッタ81はコイルバネ84の付勢により加熱空気送風管路13を開いた状態になるので、加熱空気送風ダクト13に洗剤泡が侵入する恐れがある。このような場合では回転ドラム5の回転は停止しており、洗剤泡が大量に侵入することにはならないが、泡が消滅したあとに残る液体が加熱空気送風ダクト13の奥に流下することにもなりかねない。しかし、加熱空気送風ダクト13の管路シャッタ81の配設部分には、図5に示すように、羽根体83の周縁部が圧接する段部90が形成されているので、流下する液体は段部90で流下が阻止される。更に、図4に示すように、加熱空気送風ダクト13が下方に向けて曲がる部位の内底面に障堤91を形成しておくと、管路シャッタ81の障害や段部90を越えた液体がヒートポンプユニット20に流入することを阻止することができる。
ドラム式洗濯乾燥機1においては、洗濯工程から乾燥工程までを連続して実施できる他、濡れた衣類などを乾かすために乾燥工程のみを実施することができる。乾燥工程においては、回転ドラム5内に脱水を終えた洗濯物あるいは濡れた衣類(以下、衣類と総称する)を収容して乾燥工程を開始させると、回転ドラム5が乾燥工程に対応する回転速度で回転して衣類を攪拌すると同時に、ヒートポンプユニット20及び送風ファン15が駆動され、管路シャッタ81が加熱空気送風管路13を開いた状態にして、図1に示すように、乾燥用空気の循環が開始される。
ヒートポンプユニット20は圧縮機の作動により冷媒が圧縮され、この圧力により冷媒は冷媒管路を流れて放熱器29から絞り手段を経て吸熱器28を循環する。圧縮された冷媒の熱は放熱器29に流入することにより冷媒管路に設けられたフィンに接する空気に放熱されるので、送風空気が加熱されて加熱空気が生成される。加熱空気はユニットケース21に開口する排気口から排気接続ホース33、加熱空気送風ダクト13を経て吸気口11から水槽3内に入り、回転ドラム5の背面に形成された空気導入口26や周面に形成された透孔9から回転ドラム5内に送給される。
加熱空気は回転ドラム5の回転によって攪拌される衣類から水分を奪った吸湿空気となって排気口12から排出され、フィルタユニット60を通過する際に糸屑等のリントがフィルタに捕捉され、送風ファン15を通過して吸湿空気送風ダクト14に排出される。吸湿空気送風ダクト14に送風された吸湿空気は吸気接続ホース49、吸気接続筒32を経てヒートポンプユニット20に入り、絞り手段により減圧されて低圧となった冷媒が流れる吸熱器28を通過する際に顕熱と潜熱とが奪われて除湿される。除湿されることにより生じた結露水は貯水部34に滴下し、除湿されて乾いた空気は放熱器29に入って再び加熱される空気循環が形成される。貯水部34に貯留された水は、図示しない排水ポンプが一定時間毎に運転されることにより、水槽3内に排出され、排水弁19が開かれることにより排水口から排水管路25を通って外部に排水される。
乾燥用空気をヒートポンプユニット20により加熱、除湿する上記衣類乾燥装置の構成は、吸熱器28で吸熱した熱を冷媒で回収して再び放熱器29から放熱するので、圧縮機に入力したエネルギー以上の熱量を衣類に与えることができ、乾燥時間の短縮と省エネルギーとを実現することが可能となる。
以上説明した実施形態にけるドラム式洗濯乾燥機1では、ヒートポンプを用いた乾燥機能を備えたものとしているが、乾燥機能としてヒータによる加熱手段及び除湿手段を設けた構成の場合であっても、本発明に係る管路シャッタ81を設けて構成することが有効となる。
以上の説明の通り本発明によれば、洗濯工程において大量の洗剤泡を発生させて洗浄効果を向上させた泡洗浄を行うことができるようにドラム式洗濯乾燥機を構成した場合でも、大量に発生した洗剤泡は管路シャッタにより水槽に開口する吸気口から溢れ出した洗剤泡が乾燥工程を実施するための管路に流入することを阻止することができる。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯工程から乾燥工程までを実施するので、洗濯工程における現象が乾燥工程に影響することを防止する必要があるが、管路シャッタにより乾燥工程のために設けられた管路を遮断する簡単な構成で所要の目的を達成したドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。
本発明に係るドラム式洗濯乾燥機の構成を示す断面図。 同上ドラム式洗濯乾燥機の実際形態を示す側面図。 ヒートポンプユニットの取付構造及び配管構造を示す斜視図。 管路シャッタの取付構造を示す平面図。 (a)は管路シャッタの第1の構成及び制御における開閉状態を説明する断面図、(b)(c)は駆動輪の回動角度の変化を示す平面図。 (a)は管路シャッタの第2の構成及び制御における開閉状態を説明する断面図、(b)(c)は駆動輪の回動角度の変化を示す平面図。
符号の説明
1 ドラム式洗濯乾燥機
2 洗濯機筐体
3 水槽
5 回転ドラム
10 水槽ユニット
11 吸気口
12 排気口
13 加熱空気送風ダクト(加熱空気送風管路)
14 吸湿空気送風ダクト
15 送風ファン
20 ヒートポンプユニット(加熱空気生成手段)
32 吸気接続筒
33 排気接続ホース
49 吸気接続ホース
81 管路シャッタ(管路開閉手段)
82 回転軸
83 羽根体
84 コイルバネ(付勢手段)
85 駆動輪
86 ワイヤ
87 ギアドモータ(駆動手段)
91 障堤
本発明は、洗濯機に乾燥用空気を循環させる乾燥機能を付加した洗濯乾燥機に関するものである。
洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を共通の水槽内に収容した回転ドラム内で行う洗濯乾燥機では、洗濯工程時に発生する洗剤泡が乾燥工程を実施するために設けられた送風管路に流入しないように構成することが要求される。特に、大量に発生させた洗剤泡で洗濯物を包み込んで洗うことにより洗濯効果を向上させた泡洗浄を採用した場合には、洗剤泡が送風管路に溢れ出す状態になりやすい。
水槽内に大量の洗剤泡が発生する状態は、必ずしも前記泡洗浄を採用した場合だけではない。洗剤の種類や量、洗濯物の量の決定は使用者に委ねられているため、最適の洗剤が最適量で用いられるとは限らず、大量に発生した洗剤泡が水槽内に充満する状態を想定しておく必要がある。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯から乾燥までの工程が行われるため、洗濯工程時に過剰に洗剤泡が発生すると、乾燥工程を実施するために設けられた送風管路や加熱手段などに洗剤泡が流入し、付着した洗剤泡が乾燥した洗剤滓は可動部分に障害を及ぼすばかりでなく、乾燥工程時に洗剤滓が乾燥する衣類などに付着する恐れもある。従って、洗濯工程で発生した洗剤泡が乾燥工程のために設けられた構成要素に流入することを防止する必要がある。
洗剤泡が送風管路に流入することを防止するために、乾燥工程を実施するために設けられた送風ファン及びヒータを制御して洗剤泡の送風管路への侵入を防止するドラム式洗濯乾燥機が知られている(特許文献1参照)。このドラム式洗濯乾燥機では、洗濯工程において洗剤を高濃度に溶解させた水を回転ドラムの回転により泡立てて洗剤泡を大量に発生させ、洗剤泡により洗濯物を泡洗浄するとき、送風ファンを作動させて送風管路から水槽に向けて送風する。この送風は乾燥工程時の送風量より少なくしても洗剤泡が送風管路に侵入することを抑えることができる。また、ヒータで送風空気を加熱すると、侵入しようとする洗剤泡を消滅させることができる。
また、洗剤泡が送風管路に侵入することを防止するために、導入した外気を送風装置により水槽に開口する吸気口及び排気口に送る第3の風路を形成した洗濯乾燥機が知られている(特許文献2参照)。この構成では、ヒートポンプから排気された加熱空気を水槽に送る加熱空気送風管路と、水槽から排出された吸湿空気をヒートポンプに戻す吸湿空気送風管路とは別に、第3の送風管路を設け、洗濯工程において第3の送風管路の開閉手段(ダンパ)を開いて吸気口及び排気口から水槽に外気を送風して洗剤泡が送風管路やヒートポンプに流入することを防いでいる。
特開2005−124767号公報 特開2005−027767号公報
しかしながら、上記従来技術において送風や加熱により洗剤泡が送風管路に侵入することを抑える構成では、洗濯工程時にも送風ファンやヒータを動作させるために余計な電力消費が発生する課題があった。また、洗濯工程の制御に併せて送風や加熱を制御し、送風量や加熱量を調節する制御を行うので、制御動作が徒に複雑化する課題があった。
本発明は上記従来技術に係る課題に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、乾燥工程のための構成を用いることなく洗剤泡が送風管路に侵入することを防止する手段を設けた洗濯乾燥機を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明は、筐体と、洗濯物を収容する回転ドラムと、前記回転ドラムを内包し前記筐体内に支持される水槽と、前記水槽の背面に開口する吸気口と前記水槽の側周面に開口する排気口と、一端が前記排気口に接続されるとともに他端が前記吸気口に接続されることで乾燥用空気が循環する循環路と、前記循環路の途中に設けられ前記回転ドラム内の前記乾燥用空気を前記排気口を介して前記循環路に排気し前記循環路から前記吸気口を介して前記回転ドラム内に循環させる送風ファンと、前記循環路の途中に設けられるとともに前記筐体の背面下部に装着され前記回転ドラム内に収容した洗濯物から水分を奪った前記乾燥用空気除湿した後に再び加熱する加熱空気生成手段とを備え、前記循環路は、前記排気口と前記加熱空気生成手段とを接続する吸湿空気送風管路と前記加熱空気生成手段と前記吸気口とを接続する加熱空気送風管路とを有し、前記加熱空気送風管路は、前記水槽の背面に固定され前記吸気口を送風の下流起点として前記水槽の背面上方に回るように形成され、前記背面上方に回るように形成された前記加熱空気送風管路の最上部の内部に、前記加熱空気送風管路を開閉する管路開閉手段が設けられ、前記管路開閉手段は、回転軸に前記加熱空気送風管路の断面形状に対応する羽根体を前記加熱空気送風管路内に固定した回動体に構成され、前記回転軸は、前記加熱空気送風管路外に引き出され、その引き出された部分に前記回転軸に回動方向の付勢力を加える付勢手段と駆動輪とが取り付けられ、前記駆動輪は、一端が固定されたワイヤに前記付勢手段の付勢力を上回る駆動力が加えられることで前記回転軸を前記付勢力の方向とは逆の方向に回動させ、前記ワイヤの他端は、途中をスプリングで中継されて、前記水槽の背面に固定され引っ張り方向に駆動するギアドモータに接続されてなることを特徴とする。
上記構成によれば、吸気口近傍の加熱空気送風管路内に設けられた管路開閉手段により少なくとも洗濯工程時に加熱空気送風管路を閉じることにより、泡洗浄のように大量の洗剤泡を発生させた場合に吸気口から洗剤泡が溢れ出ても、管路開閉手段により加熱空気送風管路の送風方向上流側への侵入は阻止されるので、洗剤泡が加熱手段等に付着することによる弊害の発生は防止される。管路開閉手段は乾燥工程の実行時や必要に応じて任意に開くことができるので、乾燥用空気の送風を阻害することはない。また、コイルバネにより回転軸に回動方向の付勢を加えることが容易で、所要の付勢力で管路を閉じた状態又は開いた状態に維持することができる。また、少ない電力消費でも付勢力を上回る大きな駆動力が得られるギアドモータは、それを動作させることにより付勢力により管路が閉じた状態から開いた状態に、又は管路が開いた状態から閉じた状態に切り換えることができる。さらに、ギアドモータによる巻上げ長さの誤差や各部の作動位置誤差は、スプリングの伸縮により吸収され、各部に無理な加圧が加わることを防止できる。
上記構成において、管路開閉手段は、羽根体の周縁部が、加熱空気送風管路の内周面に突出形成された段部に当接するように回転軸を回動させること、加熱空気送風管路が閉じられるように構成することが好適である。この構成になる管路開閉手段は、回転軸を停止角度と所定の回動角度とに変化させることにより、回転軸に固定された羽根体の周縁部が加熱空気送風管路の内周面に突出形成された段部に当接して管路を閉じる状態と、管路を開いて空気流通させ得る状態とに切り換えることができる
また、付勢手段は、加熱空気送風管路く方向に付勢しギアドモータが引っ張り方向に駆動することで、回転軸に前記付勢手段の付勢力に抗する回動方向の駆動力加えられ、前記加熱空気送風管路が閉じられるように構成することにより、常時は加熱空気送風管路は開かれた状態に維持され、洗濯工程時などに加熱空気送風管路を閉じる要求に応じて回転軸に駆動力を加えることで管路を閉じることができる。駆動力が印加されない状態では付勢力により管路は開かれた状態に維持されるので、加熱空気の送風に支障がなく乾燥工程が実施できる。
上記構成と逆に、付勢手段は、加熱空気送風管路閉じる方向に付勢しギアドモータが引っ張り方向に駆動することで、回転軸に前記付勢手段の付勢力に抗する回動方向の駆動力加えられ、前記加熱空気送風管路が開かれるように構成することにより、常時は加熱空気送風管路は閉じられた状態に維持されるので、乾燥工程時に加熱空気送風管路を開く必要に応じて駆動力を加えることにより管路を開くことができる
また、加熱空気送風管路に、管路開閉手段の配設位置より加熱空気生成手段寄りの位置に管路内底面から所要高さに立ち上がる障堤を形成することが好ましく、残存した洗剤泡や管路開閉手段の不調や制御不良等により洗剤泡や水が管路開閉手段より送風方向上流側に漏れ出ても溢流防止突起により流下が阻止されるので、洗剤泡や水の加熱空気送風管路への侵入はより確実に防止できる。
本発明によれば、洗濯工程において大量の洗剤泡を発生させて洗浄効果を向上させた泡洗浄を実施する場合のように大量の洗剤泡が発生した場合でも、管路開閉手段により水槽に開口する吸気口から溢れ出した洗剤泡が乾燥工程を実施するために設けられた送風管路に流入することを阻止することができる。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯工程から乾燥工程までを実施するので、洗濯工程における現象が乾燥工程に影響することを防止する必要があるが、管路開閉手段により乾燥工程のために設けられた管路を遮断する簡単な構成で所要の目的を達成することが可能になる。
本実施形態は、ヒートポンプ方式による乾燥機能をドラム式洗濯機に適用してドラム式洗濯乾燥機に構成した実施例について示すものである。ドラム式洗濯機は洗濯機筐体内に配設される構成要素が多く、更に洗濯機筐体は防水パンなどの限られた面積の設置場所に設置できるように体積に制約がある中で、ヒータ方式よりも体積が大きくなるヒートポンプを洗濯機筐体内に配置することを可能とし、少ない消費電力で効率的な乾燥が実施できるように構成されたものである。
図1は、実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機1における乾燥機能の構成を重点的に示すもので、乾燥機能の構成要素をもれなく示すために実際の形態から変形させた状態に表示している。実際の形状は、図2に側面図として示すように、正面側を鉛直方向から傾斜させた曲面に形成し、傾斜曲面上に洗濯物を出し入れする扉体8(図1参照)を設けている。
図1において、回転ドラム5を内包する水槽3の背面にはドラム駆動モータ4が取り付けられ、水槽3に設けられた軸受16によって軸支された回転ドラム5の回転軸17を前記ドラム駆動モータ4により回転駆動するようにして水槽ユニット10が構成されている。この水槽ユニット10は、回転ドラム5の回転軸心が正面側で上向きとなる傾斜角度にして洗濯機筐体2内にサスペンション構造により支持されている。水槽3及び回転ドラム5はそれぞれ正面側で開口し、洗濯機筐体2の正面に設けられた扉体8を開くことにより、回転ドラム5の洗濯物出入口6から洗濯物を出し入れすることができる。扉体8を閉じると、水槽3の開口部に設けられたベローズ43が扉体8の内面に密接するので、水槽3内は水密、気密空間になり、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を実行する際に水や空気が外部に漏れない状態となる。
洗濯機筐体2内に水槽ユニット10が傾斜配置されることによって洗濯機筐体2の背面側下部に形成される空間に収まるようにヒートポンプユニット(加熱空気生成手段)20が配設されている。洗濯機筐体2は、防水パンなど面積が限られた既存の設置場所にドラム式洗濯乾燥機1を設置することができるように、その体積には制限があり、大きな水槽ユニット10やそれを支持するサスペンション構造、あるいは給水、排水などのための構成要素を収容すると、余剰空間は少なくなるが、ヒートポンプユニット20をコンパクトに構成することによって洗濯機筐体2を大型化させることなく配設することを可能にしている。
ヒートポンプユニット20は、ユニットケース21内に圧縮機(図示せず)や吸熱器28、放熱器29などの構成要素を収容して一体化したもので、図3に示すように、洗濯機筐体2の背面から台枠58上に装着され、洗濯機筐体2の背面下部に下部背面板78が取り付けられることにより、洗濯機筐体2内に配設される。ユニットケース21に開口する加熱空気の排気口には可撓性材料を蛇腹構造に形成した排気接続ホース33が連結され、この排気接続ホース33は水槽3の背面に開口する吸気口11に一端を接続して水槽3の背面に取り付けられた加熱空気送風ダクト(加熱空気送風管路)13の他端に接続される。また、ユニットケース21に開口する吸湿空気の吸気口には吸気接続筒32が連結され、この吸気接続筒32と吸湿空気送風ダクト14との間が可撓性材料で形成された吸気接続ホース49により接続される。
上記配管接続により、ヒートポンプユニット20と水槽ユニット10との間は、図1に示す送風経路により接続される。水槽3の背面には吸気口11が形成され、側周面には排気口12が形成されており、前記吸気口11とヒートポンプユニット20との間を加熱空気送風ダクト13、排気接続ホース33で接続し、前記排気口12とヒートポンプユニット20との間をフィルタユニット60及び送風ファン15が配設された吸湿空気送風ダクト14から吸気接続ホース49、吸気接続筒32で接続することにより、乾燥用空気の循環路が形成される。
ヒートポンプユニット20を構成する吸熱器28は、図1に示すように、その上部が放熱器29に近づくように傾斜配置され、上部を吸熱器28側に傾斜させた放熱器29と互いに傾斜状態にして、それぞれの一方面が所定間隔を隔てて斜めに対面している。吸熱器28の他方面側にはユニットケース21の壁面が吸熱器28の傾斜と略平行に所定の間隔を隔てて形成され、放熱器29の他方面側にはユニットケース21の壁面が放熱器29の下部近傍から略鉛直方向に形成され、吸熱器28及び放熱器29と壁面との間にそれぞれ空気流路となる吸気空間及び排気空間が形成されている。吸熱器28側の吸気空間から吸熱器28及び放熱器29を通って放熱器29側の排気空間に抜ける空気流路が形成されるように、吸熱器28及び放熱器29それぞれの両端部が左右一対の側壁板37で保持された吸熱・放熱ユニットとしてユニットケース21内に収容されている。
このように、ユニットケース21の前面側壁面を水槽ユニット10を逃げるように傾斜させて形成し、ユニットケース21の背面側壁面を洗濯機筐体2の背面に沿うように略鉛直方向に形成することにより、限られた空間を最大限に活用することができ、ヒートポンプユニット20を水槽ユニット10の後方に形成された限られた空間に配設することを可能にしている。また、吸熱器28及び放熱器29それぞれの両端部を一対の側壁板37で保持することにより吸熱・放熱ユニットとしてユニットケース21内に収容することができるので、吸熱・放熱ユニットのユニットケース21内への組み込み、あるいは取り外しの作業を容易にすることができ、作業性を向上させることができる。
上記構成になるドラム式洗濯乾燥機1は、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を実施することができ、洗濯工程を実施するときには、扉体8を開いて回転ドラム5内に洗濯物を投入し、図示しない給水管路から水槽3内に水及び洗剤を供給して洗濯工程を開始させることにより、ドラム駆動モータ4により回転ドラム5が回転駆動され、内周面の複数箇所に設けられた攪拌翼7が洗濯物を上方に持ち上げ、上方から落下させる叩き洗いの作用が繰り返されることにより洗濯が行われる。
この洗濯工程において、注水された水に高濃度の洗剤を混合させ、回転ドラム5の回転により大量の洗剤泡を発生させ、洗剤泡で洗濯物を包み込んで洗浄効果を向上させる泡洗浄を実施することができる。泡洗浄では水槽3内に大量の洗剤泡が発生するので、洗濯物の量が多いような場合では、水槽3内に充満した洗剤泡が水槽3の背面に開口する吸気口11から加熱空気送風ダクト13に流出する恐れがある。洗剤泡が加熱空気送風ダクト13やその送風方向上流側にあるヒートポンプユニット20に流入することは好ましくないので、少なくとも洗濯工程中には、加熱空気送風ダクト13を吸気口11近傍で閉じることができるように管路シャッタ(管路開閉手段)81が設けられている。
前記管路シャッタ81は、図4に示すように、水槽3の背面に取り付けられた加熱空気送風ダクト13の吸気口11近傍に設けられている。管路シャッタ81は、加熱空気送風ダクト13の管路断面形状に対応する形状に形成された羽根体83を管路内に配し、羽根体83を固定した回転軸82を管路外に引き出し、回動自在に加熱空気送風ダクト13に取り付けられている。
この管路シャッタ81は、ドラム式洗濯乾燥機1の洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程に対応させて開閉制御される。管路シャッタ81を開閉駆動するために、回転軸82にはコイルバネ(付勢手段)84と、駆動輪85とが取り付けられている。これらコイルバネ84又は駆動輪85により回転軸82を回動させ、管路シャッタ81を開閉する駆動動作及び制御は、2つのパターンに構成することができる。
まず、管路シャッタ81を駆動する第1の構成及び制御について説明する。図5に示すように、コイルバネ84は、回転軸82を羽根体83が管路を開く回動方向になるように付勢し、駆動輪85は、それに一端が固定されたワイヤ(駆動手段)86にコイルバネ84の付勢力を上回る引っ張り駆動力が加えられることにより、コイルバネ84による付勢方向と逆方向に回転軸82を回動させて羽根体83が管路を閉じるように構成する。
図5(a)は、回転軸82に常時加わるコイルバネ84の付勢力(A)により回転軸82が付勢方向に回動し、実線で示すように羽根体83が加熱空気送風管路13を開いた状態になる羽根体83の回動位置を示している。回転軸82はコイルバネ84から加えられる付勢力(A)により回動し、図5(a)に実線で示す加熱空気送風管路13を開いた状態に維持される。この管路を開いた状態から回転軸82にコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動させる駆動力(B)を駆動輪85に加えることにより、回転軸82が回動して羽根体83を図5(a)に破線で示す管路を閉じる位置に回動させることができる。管路シャッタ81が管路を閉じる状態に動作させたとき、羽根体83に設けられた弾性体92の周縁部に形成された当接片92aは変形して加熱空気送風ダクト13の内周壁に形成された段部90に密着するので、封止性よく管路が閉じられる。
回転軸82に駆動力(B)を加える構造は任意に構成することができるが、ここでは回転軸82を付勢力(A)に抗する回動方向に回動させる引っ張り駆動力を与える構造としている。図4に示すように、回転軸82に固定された駆動輪85に一端を固定したワイヤ86の他端は、ギアドモータ87に接続されている。ギアドモータ(駆動手段)87を駆動させることによりワイヤ86が巻上げられて駆動輪85が回動する。
駆動輪85は、図5(b)に示すような取付角度にして回転軸82に固定される。この駆動輪85の回転円周上にワイヤ86の一端が固定されているので、ワイヤ86にコイルバネ84による付勢力(A)を上回る引っ張り方向の駆動力(B)をギアドモータ87から加えると、図5(c)に示すように、駆動輪85は略90度回動し、回転軸82はコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動し、羽根体83は、図5(a)に実線で示す管路を開いた状態から、破線で示すように、その周縁部が段部90に当接して加熱空気送風管路13を閉じる位置に回動する。
尚、前記ワイヤ86は、図4に示すように、ギアドモータ87に接続される途中でガイド筒88内に配設されたスプリング89で中継されているので、ギアドモータ87による巻上げ長さの誤差や各部の作動位置誤差は、このスプリング89の伸縮により吸収され、各部に無理な加圧が加わることを防止している。
上記構成になる管路シャッタ81の動作は、ドラム式洗濯乾燥機1が備える制御手段が運転動作を制御する制御プログラムに組み込まれ、ギアドモータ87の作動が制御されることにより、加熱空気送風ダクト13を開閉することができる。
管路シャッタ81はコイルバネ84による付勢により、常時は加熱空気送風ダクト13を開いた状態にしているので、制御動作によりギアドモータ87を作動させることによって加熱空気送風ダクト13を閉じることができる。管路シャッタ81により加熱空気送風ダクト13の管路を閉じるためには、少ない消費電力であってもギアドモータ87を作動させる電力消費が発生するので、洗剤泡が加熱空気送風ダクト13に侵入する恐れがある洗濯工程が実行されている間だけ管路シャッタ81を動作させて加熱空気送付ダクト13を閉じることを基本制御動作とする。
しかし、洗濯工程の終了と同時に管路シャッタ81を開く制御を行った場合、水槽3内に残存している洗剤泡や、洗濯工程時に吸気口11から侵入した洗剤泡が加熱空気送風ダクト13の管路シャッタ81より下流側に残存していたような場合、脱水やすすぎの工程における回転ドラム5の回転に伴う風圧で加熱空気送風ダクト13の奥まで侵入する恐れがある。従って、より確実には、すすぎ工程が終了して最後の脱水工程が開始される時点まで管路シャッタ81を閉じておく制御動作とすることが望ましい。即ち、洗濯工程では洗濯動作が終了すると、脱水動作がなされて汚れた洗濯水を洗濯物から脱水させた後、すすぎ工程に入り、通常は2回のすすぎ動作の後にそれぞれ脱水動作が実行されるので、最後のすすぎ動作が終了して脱水工程が開始されるときに管路シャッタ81を開く制御を行うようにする。
上記の制御動作により管路シャッタ81により加熱空気送風管路13を閉じる制御を行っているドラム式洗濯乾燥機1に一時停止の操作入力がなされた場合、管路シャッタ81は所定時間(例えば、1分)の間は管路閉の状態を維持した後、ギアドモータ87への通電を停止する制御を行って管路を開くように制御する。即ち、管路シャッタ81が管路を閉じている状態は、上記制御動作では洗濯工程又はすすぎ工程となるので、一時停止の操作に応じて管路シャッタ81を開いてしまうと、洗剤泡が加熱空気送風ダクト13に侵入する恐れがある。そこで、所定時間の待機の後に管路シャッタ81を開くように制御すると、所定時間が経過する間に吸気口11の近傍にある洗剤泡は水槽3の下方に流下、あるいは消滅しているので、管路シャッタ81を開いても洗剤泡が侵入することがない。
次に、管路シャッタ81を駆動する第2の構成及び制御について説明する。図6(a)に示すように、コイルバネ84は、回転軸82を羽根体83が管路を閉じる回動方向になるように付勢し、駆動輪85は、それに一端が固定されたワイヤ86にコイルバネ84の付勢力を上回る引っ張り駆動力が加えられることにより、コイルバネ84による付勢方向と逆方向に回転軸82を回動させて羽根体83が管路を開くように構成する。
図6(a)は、回転軸82に常時加わるコイルバネ84の付勢力(A)により回転軸82が付勢方向に回動し、実線で示すように羽根体83が加熱空気送風管路13を閉じた状態になる羽根体83の回動位置を示している。回転軸82はコイルバネ84から加えられる付勢力(A)により回動し、図6(a)に実線で示す加熱空気送風管路13を閉じた状態に維持される。この管路を閉じた状態から回転軸82にコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動させる駆動力(B)を駆動輪85に加えることにより、回転軸82が回動して羽根体83を図6(a)に破線で示す管路を開く位置に回動させることができる。
駆動輪85は、図6(b)に示すような取付角度にして回転軸82に固定される。この駆動輪85の回転円周上にワイヤ86の一端が固定されているので、ワイヤ86にコイルバネ84による付勢力(A)を上回る引っ張り方向の駆動力(B)をギアドモータ87から加えると、図6(c)に示すように、駆動輪85は略90度回動し、回転軸82はコイルバネ84の付勢力(A)に抗して回動し、羽根体83は、図6(a)に実線で示す管路を閉じた状態から、破線で示すように、加熱空気送風管路13を開いた位置に回動する。
この管路シャッタ81を駆動する第2の構成の制御では、管路シャッタ81はコイルバネ84による付勢により、常時は加熱空気送風ダクト13を閉じた状態にしているので、乾燥工程を実施するときにギアドモータ87を作動させることによって加熱空気送風ダクト13を開いて加熱空気の送風を行うように制御される。
上記管路シャッタ81の第1及び第2の構成及び制御において、ドラム式洗濯乾燥機1のすべての運転動作が終了したとき、電源スイッチをOFFに制御する以前に、管路シャッタ81を強制的に所定回数(例えば、5回)にわたって開閉制御することが望ましい。この開閉動作により、加熱空気送風ダクト13内に位置する可動部分に付着した洗剤泡の成分が除去されるので、洗剤泡の成分が可動部分に固着して可動部分の動作に障害を及ぼすことが防止できる。
また、管路シャッタ81が管路を閉じている工程中に、誤って電源スイッチがOFFに操作されたり、停電が発生することもあり得る。このような不意の運転停止の状態に陥ると、電源遮断により第1の構成及び制御の場合では、管路シャッタ81はコイルバネ84の付勢により加熱空気送風管路13を開いた状態になるので、加熱空気送風ダクト13に洗剤泡が侵入する恐れがある。このような場合では回転ドラム5の回転は停止しており、洗剤泡が大量に侵入することにはならないが、泡が消滅したあとに残る液体が加熱空気送風ダクト13の奥に流下することにもなりかねない。しかし、加熱空気送風ダクト13の管路シャッタ81の配設部分には、図5に示すように、羽根体83の周縁部が圧接する段部90が形成されているので、流下する液体は段部90で流下が阻止される。更に、図4に示すように、加熱空気送風ダクト13が下方に向けて曲がる部位の内底面に障堤91を形成しておくと、管路シャッタ81の障害や段部90を越えた液体がヒートポンプユニット20に流入することを阻止することができる。
ドラム式洗濯乾燥機1においては、洗濯工程から乾燥工程までを連続して実施できる他、濡れた衣類などを乾かすために乾燥工程のみを実施することができる。乾燥工程においては、回転ドラム5内に脱水を終えた洗濯物あるいは濡れた衣類(以下、衣類と総称する)を収容して乾燥工程を開始させると、回転ドラム5が乾燥工程に対応する回転速度で回転して衣類を攪拌すると同時に、ヒートポンプユニット20及び送風ファン15が駆動され、管路シャッタ81が加熱空気送風管路13を開いた状態にして、図1に示すように、乾燥用空気の循環が開始される。
ヒートポンプユニット20は圧縮機の作動により冷媒が圧縮され、この圧力により冷媒は冷媒管路を流れて放熱器29から絞り手段を経て吸熱器28を循環する。圧縮された冷媒の熱は放熱器29に流入することにより冷媒管路に設けられたフィンに接する空気に放熱されるので、送風空気が加熱されて加熱空気が生成される。加熱空気はユニットケース21に開口する排気口から排気接続ホース33、加熱空気送風ダクト13を経て吸気口11から水槽3内に入り、回転ドラム5の背面に形成された空気導入口26や周面に形成された透孔9から回転ドラム5内に送給される。
加熱空気は回転ドラム5の回転によって攪拌される衣類から水分を奪った吸湿空気となって排気口12から排出され、フィルタユニット60を通過する際に糸屑等のリントがフィルタに捕捉され、送風ファン15を通過して吸湿空気送風ダクト14に排出される。吸湿空気送風ダクト14に送風された吸湿空気は吸気接続ホース49、吸気接続筒32を経てヒートポンプユニット20に入り、絞り手段により減圧されて低圧となった冷媒が流れる吸熱器28を通過する際に顕熱と潜熱とが奪われて除湿される。除湿されることにより生じた結露水は貯水部34に滴下し、除湿されて乾いた空気は放熱器29に入って再び加熱される空気循環が形成される。貯水部34に貯留された水は、図示しない排水ポンプが一定時間毎に運転されることにより、水槽3内に排出され、排水弁19が開かれることにより排水口から排水管路25を通って外部に排水される。
乾燥用空気をヒートポンプユニット20により加熱、除湿する上記衣類乾燥装置の構成は、吸熱器28で吸熱した熱を冷媒で回収して再び放熱器29から放熱するので、圧縮機に入力したエネルギー以上の熱量を衣類に与えることができ、乾燥時間の短縮と省エネルギーとを実現することが可能となる。
以上説明した実施形態にけるドラム式洗濯乾燥機1では、ヒートポンプを用いた乾燥機能を備えたものとしているが、乾燥機能としてヒータによる加熱手段及び除湿手段を設けた構成の場合であっても、本発明に係る管路シャッタ81を設けて構成することが有効となる。
以上の説明の通り本発明によれば、洗濯工程において大量の洗剤泡を発生させて洗浄効果を向上させた泡洗浄を行うことができるようにドラム式洗濯乾燥機を構成した場合でも、大量に発生した洗剤泡は管路シャッタにより水槽に開口する吸気口から溢れ出した洗剤泡が乾燥工程を実施するための管路に流入することを阻止することができる。洗濯乾燥機では共通の水槽内で洗濯工程から乾燥工程までを実施するので、洗濯工程における現象が乾燥工程に影響することを防止する必要があるが、管路シャッタにより乾燥工程のために設けられた管路を遮断する簡単な構成で所要の目的を達成したドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。
本発明に係るドラム式洗濯乾燥機の構成を示す断面図。 同上ドラム式洗濯乾燥機の実際形態を示す側面図。 ヒートポンプユニットの取付構造及び配管構造を示す斜視図。 管路シャッタの取付構造を示す平面図。 (a)は管路シャッタの第1の構成及び制御における開閉状態を説明する断面図、(b)(c)は駆動輪の回動角度の変化を示す平面図。 (a)は管路シャッタの第2の構成及び制御における開閉状態を説明する断面図、(b)(c)は駆動輪の回動角度の変化を示す平面図。
符号の説明
1 ドラム式洗濯乾燥機
2 洗濯機筐体
3 水槽
5 回転ドラム
10 水槽ユニット
11 吸気口
12 排気口
13 加熱空気送風ダクト(加熱空気送風管路)
14 吸湿空気送風ダクト
15 送風ファン
20 ヒートポンプユニット(加熱空気生成手段)
32 吸気接続筒
33 排気接続ホース
49 吸気接続ホース
81 管路シャッタ(管路開閉手段)
82 回転軸
83 羽根体
84 コイルバネ(付勢手段)
85 駆動輪
86 ワイヤ
87 ギアドモータ(駆動手段)
91 障堤

Claims (8)

  1. 回転ドラムを内包した水槽に開口する吸気口と加熱空気生成手段との間を加熱空気送風管路で接続し、前記水槽に開口する排気口と前記加熱空気生成手段との間を吸湿空気送風管路で接続し、加熱空気生成手段で生成された加熱空気を水槽に送風し、加熱空気が回転ドラム内に収容した洗濯物から水分を奪った吸湿空気から除湿した後に再び加熱空気にして供給する空気循環により洗濯物を乾燥させる乾燥機能を備えてなる洗濯乾燥機において、前記吸気口近傍の加熱空気送風管路内に、管路を開閉する管路開閉手段が設けられてなることを特徴とする洗濯乾燥機。
  2. 管路開閉手段は、回転軸に加熱空気送風管路の断面形状に対応する羽根体を固定した回動体に構成され、加熱空気送風管路の内周面に突出形成された段部に前記羽根体の周縁部が当接するように回転軸を回動させることにより、加熱空気送風管路が閉じられるように構成されてなる請求項1に記載の洗濯乾燥機。
  3. 回転軸に回動方向の付勢力を加える状態と、前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加える状態とにより、羽根体が管路を開いた状態又は管路を閉じた状態になるように回転軸が回動する請求項1又は2に記載の洗濯乾燥機。
  4. 回転軸に加えた回動方向の付勢力により羽根体により加熱空気送風管路が開かれ、回転軸に前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加えたとき羽根体により加熱空気送風管路が閉じられるように構成されてなる請求項1〜3いずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  5. 回転軸に加えた回動方向の付勢力により羽根体により加熱空気送風管路が閉じられ、回転軸に前記付勢力に抗する回動方向の駆動力を加えたとき羽根体により加熱空気送風管路が開かれるように構成されてなる請求項1〜3いずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  6. 回転軸に付勢力を加える付勢手段は、回転軸に設けられたコイルバネである請求項3〜5いずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  7. 回転軸に駆動力を加える駆動手段は、回転軸に設けられた駆動輪に連結されたワイヤを引っ張り方向に巻き上げるギアドモータである請求項3〜5いずれか一項に記載の洗濯乾燥機。
  8. 加熱空気送風管路に、管路開閉手段の配設位置より加熱空気生成手段寄りの位置に管路内底面から所要高さに立ち上がる障堤が形成されてなる請求項1に記載の洗濯乾燥機。
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