JP2007133067A - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】静電気の発生による素子等の破壊を防止した電気光学装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の電気光学装置100は、複数の走査線214同士を短絡させる第1短絡配線216,218を形成し、第1短絡配線216,218に複数の走査線214のそれぞれを接続する工程と、複数のデータ線314同士を短絡させる第2短絡配線318を形成する工程と、第1短絡配線216,218と第2短絡配線318との間に抵抗330を形成する工程と、第1短絡配線216,218及び第2短絡配線318のそれぞれに電圧を印加して画素の点灯を検査する工程と、走査線214及び第1短絡配線216,218の少なくとも一方を切断し、走査線214と第1短絡配線216,218とを絶縁させると共に、データ線314及び第2短絡配線318の少なくともいずれか一方を切断し、データ線314と第2短絡配線318とを絶縁させる工程とを有する。
【選択図】図6
【解決手段】本発明の電気光学装置100は、複数の走査線214同士を短絡させる第1短絡配線216,218を形成し、第1短絡配線216,218に複数の走査線214のそれぞれを接続する工程と、複数のデータ線314同士を短絡させる第2短絡配線318を形成する工程と、第1短絡配線216,218と第2短絡配線318との間に抵抗330を形成する工程と、第1短絡配線216,218及び第2短絡配線318のそれぞれに電圧を印加して画素の点灯を検査する工程と、走査線214及び第1短絡配線216,218の少なくとも一方を切断し、走査線214と第1短絡配線216,218とを絶縁させると共に、データ線314及び第2短絡配線318の少なくともいずれか一方を切断し、データ線314と第2短絡配線318とを絶縁させる工程とを有する。
【選択図】図6
Description
本発明は、電気光学装置の製造方法に関する。
一般的に液晶などの電気光学物質の電気光学的な変化により表示を行う液晶装置は、駆動方式によってパッシブマトリクス型とアクティブマトリクス型とに分けられる。これらの液晶装置は、行方向に延在して形成される走査線と、列方向に延在して形成されるデータ線と、走査線とデータ線との交差部分に対応して設けられる画素とを備えている。
このような液晶装置において、点灯しないような欠陥画素が存在すると、その欠陥画素は容易にユーザに視認される。また、階調特性が、画素にわたって不均一であると、画面全体として見た場合に表示ムラとして視認される。一方で、このような液晶装置を欠陥なく製造することは、製造上困難である。従って、製造時において欠陥のある液晶装置を、いかに効率よく排除するかが品質管理の上で重要となる。
ここで、欠陥の有無を検査する方法としては、以下に説明する方法が知られている。
具体的には、まず、複数の走査線同士を短絡配線に接続することにより短絡させて走査線同士を同電位とする。同様に、複数のデータ線同士を短絡配線に接続することにより短絡させてデータ線同士を同電位とする。
次に、上記短絡配線のそれぞれに接続された端子を介して、画素に所定の駆動電圧を印加して、画素の点灯を検査する。これにより、走査線やデータ線等に断線が発生していると、その欠陥に係る画素は、非点灯状態になるので画素の欠陥を容易に発見することができる。
そして、上述した検査が正常の場合には、走査線及びデータ線のそれぞれに接続された短絡配線にレーザ光を照射することにより、短絡配線を走査線及びデータ線から電気的に切断する(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−328627号公報
具体的には、まず、複数の走査線同士を短絡配線に接続することにより短絡させて走査線同士を同電位とする。同様に、複数のデータ線同士を短絡配線に接続することにより短絡させてデータ線同士を同電位とする。
次に、上記短絡配線のそれぞれに接続された端子を介して、画素に所定の駆動電圧を印加して、画素の点灯を検査する。これにより、走査線やデータ線等に断線が発生していると、その欠陥に係る画素は、非点灯状態になるので画素の欠陥を容易に発見することができる。
そして、上述した検査が正常の場合には、走査線及びデータ線のそれぞれに接続された短絡配線にレーザ光を照射することにより、短絡配線を走査線及びデータ線から電気的に切断する(例えば、特許文献1参照)。
ところで、スイッチング素子にTFD素子が用いられた液晶装置においては、データ線には画素を構成するTFD及び画素電極等の素子が直接的に接続されている。そのため、データ線に静電気のような高電圧が印加されると、これらの素子が破壊され、欠陥画素となるという問題があった。従って、データ線の静電気対策が十分に施されることが望まれる。
一方、走査線は、スペーサを兼ねる導電性粒子を介して画素に間接的に接続されていることから、静電気が入った場合にTFD素子に与える影響はデータ線と比較して低い。しかしながら、データ線同様に静電気対策を十分に施すことが望ましい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、静電気の発生による素子等の破壊を防止した電気光学装置の製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、複数の走査線と、前記複数の走査線に交差する複数のデータ線と、前記走査線とデータ線との交差に対応して配列された画素とを有する電気光学装置の製造方法であって、前記複数の走査線同士を短絡させる第1短絡配線を形成する工程と、前記複数のデータ線同士を短絡させる第2短絡配線を形成する工程と、前記第1短絡配線と前記第2短絡配線との間に抵抗を形成し、前記第1短絡配線と前記第2短絡配線とを前記抵抗を介して接続する工程と、前記第1短絡配線と前記第2短絡配線とを前記抵抗を介して接続した後、前記第1短絡配線及び前記第2短絡配線のそれぞれに電圧を印加して前記画素の点灯を検査する工程と、前記検査が終了した後、前記走査線及び前記第1短絡配線の少なくとも一方を切断し、前記走査線と前記第1短絡配線とを絶縁させると共に、前記データ線及び前記第2短絡配線の少なくともいずれか一方を切断し、前記データ線と前記第2短絡配線とを絶縁させる工程と、を有することを特徴とする。
この方法によれば、第1短絡配線に接続された走査線同士は同電位となり、第2短絡配線に接続されたデータ線同士は同電位となる。また、抵抗を介して第1短絡配線と第2短絡配線とを接続するため、走査線とデータ線とは電圧に応じて電流が流れる状態となる。
点灯検査の際、一般に、第1短絡配線の走査線側と、第2短絡配線のデータ線側にはそれぞれ異なる大きさの電圧を印加する。本発明によれば、第1短絡配線と第2短絡配線とを抵抗を介して接続するため、第1短絡配線の走査線側に印加した電圧と第2短絡配線のデータ線側に印加した電圧とが混在することがない。これにより、第1短絡配線と第2短絡配線とを抵抗を介して接続した状態(第1短絡配線と第2短絡配線とを絶縁することなく)で、走査線とデータ線とのそれぞれに異なる電圧を印加して点灯検査を行うことができる。
一方、例えば走査線側で静電気が発生した際、走査線とデータ線とは電圧に応じて電流が流れる状態であるため、走査線側で発生した静電気の電荷は抵抗を介してデータ線側に移動する。これにより、走査線側に発生した過大な静電気をデータ線側に分散させることができ、走査線とデータ線との間に配置されるスイッチング素子等の破壊を防止することができる。よって、画素の欠陥を防止することができ、高精細、高画質な表示を確保することができる。また、上述したように、点灯検査が終了しても、第1短絡配線と第2短絡配線とは抵抗を介して接続され、走査線とデータ線とは電圧に応じて電流が流れる状態であるため、IC等の実装直前まで(走査線と第1短絡線、およびデータ線と第2短絡線を切断するまで)静電気対策を図ることが可能となる。
なお、上記抵抗は抵抗値が数10KΩから数MΩに設定されたものが用いられる。従って、検査時に静電気と比較して低い電圧を走査線とデータ線に印加する場合には抵抗が高抵抗であるため、点灯検査用駆動回路に負荷はかからない。点灯検査用駆動回路によってはさらに抵抗値を下げることも可能である。一方、静電気のように高電圧の電圧が印加される場合には抵抗を介して電流が流れる。
ここで、本発明において電気光学装置とは、電界により物質の屈折率が変化して光の透過率を変化させる電気光学効果を有するものの他、電気エネルギーを光学エネルギーに変換するもの等も含んで総称している。従って、例えば液晶装置や有機EL(electro-Luminescence)装置、無機EL装置に代表される発光装置等を含む概念である。
点灯検査の際、一般に、第1短絡配線の走査線側と、第2短絡配線のデータ線側にはそれぞれ異なる大きさの電圧を印加する。本発明によれば、第1短絡配線と第2短絡配線とを抵抗を介して接続するため、第1短絡配線の走査線側に印加した電圧と第2短絡配線のデータ線側に印加した電圧とが混在することがない。これにより、第1短絡配線と第2短絡配線とを抵抗を介して接続した状態(第1短絡配線と第2短絡配線とを絶縁することなく)で、走査線とデータ線とのそれぞれに異なる電圧を印加して点灯検査を行うことができる。
一方、例えば走査線側で静電気が発生した際、走査線とデータ線とは電圧に応じて電流が流れる状態であるため、走査線側で発生した静電気の電荷は抵抗を介してデータ線側に移動する。これにより、走査線側に発生した過大な静電気をデータ線側に分散させることができ、走査線とデータ線との間に配置されるスイッチング素子等の破壊を防止することができる。よって、画素の欠陥を防止することができ、高精細、高画質な表示を確保することができる。また、上述したように、点灯検査が終了しても、第1短絡配線と第2短絡配線とは抵抗を介して接続され、走査線とデータ線とは電圧に応じて電流が流れる状態であるため、IC等の実装直前まで(走査線と第1短絡線、およびデータ線と第2短絡線を切断するまで)静電気対策を図ることが可能となる。
なお、上記抵抗は抵抗値が数10KΩから数MΩに設定されたものが用いられる。従って、検査時に静電気と比較して低い電圧を走査線とデータ線に印加する場合には抵抗が高抵抗であるため、点灯検査用駆動回路に負荷はかからない。点灯検査用駆動回路によってはさらに抵抗値を下げることも可能である。一方、静電気のように高電圧の電圧が印加される場合には抵抗を介して電流が流れる。
ここで、本発明において電気光学装置とは、電界により物質の屈折率が変化して光の透過率を変化させる電気光学効果を有するものの他、電気エネルギーを光学エネルギーに変換するもの等も含んで総称している。従って、例えば液晶装置や有機EL(electro-Luminescence)装置、無機EL装置に代表される発光装置等を含む概念である。
また電気光学装置の製造方法は、前記画素に非線形素子が設けられ、前記非線形素子は基板側から第1金属層、絶縁層、及び第2金属層をこの順に積層したものであり、前記第1金属層はタンタル合金(Ta合金)を用いて形成すると共に、前記第2金属層はクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びジルコニウム(Zr)から選択される少なくとも1種以上の材料を用いて形成し、前記抵抗は、前記非線形素子の前記第1金属層及び前記第2金属層のいずれかの材料と同一材料を用いて形成した配線であることも好ましい。
この方法によれば、第1短絡配線と第2短絡配線とを接続する配線(抵抗)は、画素に設けられた非線形素子を構成する材料と同一材料より形成される。従って、非線形素子の形成と同一工程により配線(抵抗)を形成することができ、製造工程の簡略化を図ることができる。また、非線形素子を形成する工程で配線(抵抗)を形成するため、早い段階で静電気対策を図ることができる。
また電気光学装置の製造方法は、前記抵抗が、前記走査線、前記データ線、前記第1短絡線及び前記第2短絡線の配線幅よりも狭い配線幅を有した配線であることも好ましい。
この方法によれば、配線(抵抗)を走査線等の配線の配線幅よりも狭くするため、配線(抵抗)の抵抗値を高くすることができる。これにより、第1短絡配線と第2短絡配線とを抵抗を介して接続した状態(第1短絡配線と第2短絡配線とを絶縁することなく)で、走査線とデータ線とのそれぞれに異なる電圧を印加して点灯検査を行うことができる。
また電気光学装置の製造方法は、前記抵抗が、少なくとも蛇行、屈曲、及び湾曲のいずれかによって形成された配線であることも好ましい。
この方法によれば、配線(抵抗)を屈曲又は湾曲させて配線(抵抗)の距離を長くすることでこの配線(抵抗)の抵抗値を高くすることができる。これにより、第1短絡配線と第2短絡配線とを抵抗を介して接続した状態(第1短絡配線と第2短絡配線とを絶縁することなく)で、走査線とデータ線とのそれぞれに異なる電圧を印加して点灯検査を行うことができる。
また電気光学装置の製造方法は、前記抵抗が、基板側から第1金属層、絶縁層、及び第2金属層の順に積層した非線形抵抗素子であることも好ましい。
この方法によれば、抵抗は非線形抵抗素子の構造を有することになる。そのため、走査線側に静電気のような高電圧が印加されると、非線形抵抗素子の抵抗が小さくなり、走査線側からデータ線側に非線形抵抗素子を介して電流が流れる。これにより、走査線側で発生した静電気の電荷はデータ線側に移動するため、走査線側の過大な静電気をデータ線側に分散させることが可能となる。一方、点灯検査の際に走査線及びデータ線に印加される電圧は、静電気により発生する電圧よりもはるかに小さい。そのため、非線形抵抗素子は電流を流さないため、走査線側とデータ線側とで異なる電圧を同時に印加することができる。
また電気光学装置の製造方法は、前記抵抗が、基板側から第1金属層、絶縁層、及び第2金属層の順に積層し、少なくとも絶縁層の一部に開口部を形成した後、前記開口部に前記第2金属層を埋設することにより前記第1金属層と前記第2金属層とを金属接触させた抵抗素子であることも好ましい。
この方法によれば、抵抗を構成する第1金属層と第2金属層とが開口部を介して金属接触することで、コンタクト抵抗が発生する。これにより、第1短絡配線と第2短絡配線とを抵抗を介して接続した状態(第1短絡配線と第2短絡配線とを絶縁することなく)で、走査線とデータ線とのそれぞれに異なる電圧を印加して点灯検査を行うことができる。
また電気光学装置の製造方法は、前記画素に非線形素子が設けられ、前記非線形素子は基板側から第1金属層、絶縁層、及び第2金属層をこの順に積層したものであり、前記第1金属層はタンタル合金(Ta合金)を用いて形成すると共に、前記第2金属層はクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びジルコニウム(Zr)から選択される少なくとも1種以上の材料を用いて形成し、前記抵抗の前記第1金属層は前記非線形素子の前記第1金属層と同一材料を用いて形成し、前記抵抗の前記第2金属層は前記非線形素子の前記第2金属層と同一材料を用いて形成することも好ましい。
この方法によれば、第1短絡配線と第2短絡配線とを接続する配線(抵抗)は、画素に設けられた非線形素子を構成する材料と同一材料より形成される。従って、非線形素子の形成と同一工程により配線(抵抗)を形成することができ、製造工程の簡略化を図ることができる。また、非線形素子を形成する工程で配線(抵抗)を形成するため、早い段階で静電気対策を図ることができる。
また電気光学装置の製造方法は、前記抵抗素子を複数形成し、前記複数の抵抗素子を直列に接続することも好ましい。
この方法によれば、複数の抵抗を直列に接続することで、抵抗値を大きくすることができる。
また電気光学装置の製造方法は、前記走査線及びデータ線のそれぞれの切断部を同一軸上に配置し、前記走査線及びデータ線の切断部をレーザ光の照射により一括で切断することも好ましい。
この方法によれば、同一軸上に走査線及びデータ線の切断部を配置するため、一括で第1短絡配線と走査線、及び第2短絡配線とデータ線を絶縁させることができる。これにより、製造工程の簡略化を図ることができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部
材の縮尺を適宜変更している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部
材の縮尺を適宜変更している。
<液晶装置の構成>
はじめに、本発明の実施形態に係る検査方法が適用される液晶装置の電気的構成について説明する。図1は、この液晶装置の電気的な構成を示すブロック図である。この図に示されるように、液晶装置100(電気光学装置)には、複数m本の走査線(コモン配線)214が行(X)方向に延在に形成される一方、複数3n本のデータ線(セグメント配線)314が列(Y)方向に延在して形成されると共に、走査線214とデータ線314との各交差に対応して画素110が形成されている。この画素110は、R(赤)、G(緑)、B(青)のいずれかの一色に対応するものであり、X方向に相隣接するRGBの3つの画素110によって1つのドット120が構成されている。
はじめに、本発明の実施形態に係る検査方法が適用される液晶装置の電気的構成について説明する。図1は、この液晶装置の電気的な構成を示すブロック図である。この図に示されるように、液晶装置100(電気光学装置)には、複数m本の走査線(コモン配線)214が行(X)方向に延在に形成される一方、複数3n本のデータ線(セグメント配線)314が列(Y)方向に延在して形成されると共に、走査線214とデータ線314との各交差に対応して画素110が形成されている。この画素110は、R(赤)、G(緑)、B(青)のいずれかの一色に対応するものであり、X方向に相隣接するRGBの3つの画素110によって1つのドット120が構成されている。
ここで、画素110は、液晶容量162と、二端子型スイッチング素子の一例であるTFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード、非線形素子)320との直列接続からなる。このうち、液晶容量162は、後述するように、対向電極として機能する走査線214と画素電極との間に、電気光学物質の一例たる液晶を挟持した構成となっている。また、TFD320は、本実施形態では、一端がデータ線314に接続される一方、他端が画素電極に接続されて、走査線214とデータ線314との電位差にしたがってオンオフが制御される。なお、この液晶装置にあっては、説明の便宜上、走査線214の総数をm本とし、データ線314の総数を3n本として、ドット120がm行n列(画素110でいえば、m行3n列)に配列するマトリクス型液晶装置として説明するが、本発明の適用をこれに限定する趣旨ではない。
次に、Yドライバ251、253は、一般には走査線駆動回路と呼ばれるものである。このうち、Yドライバ251は、図1において上から数えて奇数(1、3、5、…、m−1)本目の走査線214の駆動を担当し、Yドライバ253は、上から数えて偶数(2、4、6、…、m)本目の走査線214の駆動を担当すしている。すなわち、Yドライバ251、253によって、1行目、2行目、3行目、…、m行目の走査線214が1垂直走査期間において順次排他的に1本ずつ選択されると共に、選択された走査線214には、選択電圧の走査信号が供給される一方、他の非選択の走査線214には、非選択電圧の走査信号が供給される構成となっている。なお、説明の便宜上、走査信号は、一般的にj(iは、1≦j≦mを満たす整数)行目の走査線214に供給されるものを、Yjと表記している。
また、Xドライバ350は、一般にはデータ線駆動回路と呼ばれるものであり、Yドライバ251、253のいずれかにより選択された走査線214に位置する3n個の画素110に対し、表示内容に応じたデータ信号X1B、X1G、X1R、X2B、X2G、X2R、…、XnB、XnG、XnRを、それぞれ対応するデータ線314を介して供給するものである。なお、データ信号は、一般的にi(iは、1≦i≦nを満たす整数)列目のドット120において、B、G、Rの画素110で兼用されるデータ線314に供給されるものを、それぞれXiB、XiG、XiRと表記している。
次に、液晶装置100の機械的な構成について説明する。図2は、この液晶装置100の外観構成を示す斜視図である。なお、この図では、液晶装置100における配線レイアウトを判りやすくするために、観察者に視認される観察側を図において裏側として示す一方、観察者が通常視認することのない背面側を図において表側として示している。また、図3は、この液晶装置100を図2におけるX方向に沿って破断した場合の構成について、観察側を上側として示す部分断面図である。このため、図2と図3とは、互いに上下関係が逆となる点に留意されたい。
これらの図に示されるように、液晶装置100は、観察側に位置する基板300と、その背面側に位置して、観察側の基板300よりも一回り小さい基板200とが、スペーサを兼ねる導電性粒子114が適切な割合で分散されたシール材116によって、一定の間隙を保って貼り合わせられると共に、この間隙に例えばTN(Twisted Nematic)型の液晶160が封入された構成となっている。ここで、シール材116は、基板200の内周縁に沿って形成されるが、液晶160を封入するために、その一部が開口している。このため、液晶160の封入後に、その開口部分が封止材112によって封止されている。
さて、背面側の基板200にあって、観察側の基板300との対向面には、m本の走査線214がX方向に延在して形成される一方、観察側の基板300にあって背面側の基板200との対向面には、3n本のデータ線314がY(列)方向に延在して形成されている。基板200に形成された走査線214のうち、奇数行目の走査線214は、シール材116の形成領域のうち、図2において左側まで延設される一方、偶数行目の走査線214は、シール材116の形成領域のうち、図において右側まで延設されている。また、基板300には、走査線214と一対一に対応して配線372が設けられると共に、シール材116の形成領域において、対応する走査線214の一端と対向するように形成されている。
ここで、導電性粒子114は、走査線214の一端と配線372の一端とが対向する部分に、少なくとも1個以上介在するような割合にてシール材116中に分散される。このため、基板200に形成された走査線214は、導電性粒子114を介して、基板300に形成された配線372に接続される構成となる。なお、この配線372は、後述するTFD320の第2金属膜と同一層、及び、画素電極348と同一層をパターニングした積層構造となって、その配線抵抗が低く抑えられている。このような配線372のうち、奇数行目の走査線214に接続される配線372は、シール材116の形成領域外において90度屈曲した後、Y方向に沿って張出領域302まで延設される。そして、当該配線372は、張出領域302において、Yドライバ251の出力側バンプに接合される。同様に、偶数行目の走査線214に接続される配線372は、シール材116の形成領域外において90度屈曲した後、Y方向に沿って張出領域302まで延設されて、Yドライバ253の出力側バンプに接合される。
一方、データ線314は、シール材116の形成領域外においてピッチが狭められて、張出領域302まで延設される。そして、当該データ線314は、張出領域302において、Xドライバ350の出力側バンプに接合される。また、張出領域302には、FPC(Flexible Circuit Board)基板150が接合されて、外部回路(図示省略)から、Yドライバ251、253及びXドライバ350の入力側バンプにクロック信号や制御信号等を供給する構成となっている。そして、基板300の張出領域302においては配線384が形成されて、その一端は、Yドライバ251、253又はXドライバ350の入力側バンプに接続される一方、その他端は、FPC基板150の配線と接続される。
なお、図2においては、説明の理解を優先させたため便宜的に走査線214の本数mを「8」とし、データ線314の本数3nを「18」とした場合を示している。また、張出領域302には、検査用の端子217,219,319が設けられているが、これらの端子については後述することにする。
<内部構成>
次に、液晶装置100における表示領域の内部構成について説明する。図3に示されるように、まず、観察側の基板300の外面には、位相差板133及び偏光板131が貼り付けられる。なお、これらの位相差板133及び偏光板131については、簡略化のため図2では省略されている。また、基板300の内面には、クロム等からなるデータ線314がY方向(図3では紙面垂直方向)に延在して形成されている。さらに、データ線314の近傍には、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる矩形状の画素電極348が形成されている。なお、データ線314や画素電極348等の詳細構成については、さらに後述することにする。ここで、画素電極348の表面には、ポリイミド等からなる配向膜308が形成されている。なお、この配向膜308には、背面側の基板200と貼り合わせる前に、所定の方向にラビング処理が施される。なお、配向膜308は、表示領域外では不要であるから、シール材116の形成領域近傍及びその外側では設けられていない。
次に、液晶装置100における表示領域の内部構成について説明する。図3に示されるように、まず、観察側の基板300の外面には、位相差板133及び偏光板131が貼り付けられる。なお、これらの位相差板133及び偏光板131については、簡略化のため図2では省略されている。また、基板300の内面には、クロム等からなるデータ線314がY方向(図3では紙面垂直方向)に延在して形成されている。さらに、データ線314の近傍には、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる矩形状の画素電極348が形成されている。なお、データ線314や画素電極348等の詳細構成については、さらに後述することにする。ここで、画素電極348の表面には、ポリイミド等からなる配向膜308が形成されている。なお、この配向膜308には、背面側の基板200と貼り合わせる前に、所定の方向にラビング処理が施される。なお、配向膜308は、表示領域外では不要であるから、シール材116の形成領域近傍及びその外側では設けられていない。
続いて、背面側の基板200について説明する。基板200の外面には、位相差板123及び偏光板121が貼り付けられる。なお、これらの位相差板123及び偏光板121についても、図2では省略されている。一方、基板200の内面には、起伏が形成された散乱樹脂層203が形成されている。この散乱樹脂層203は、例えば基板200の表面上において点状にパターニングしたフォトレジストを熱処理し、当該フォトレジストの端部を軟化させる等によって、形成したものである。
次に、散乱樹脂層203の起伏面には、アルミニウムや銀等の反射性金属からなる反射膜204が形成されている。従って、散乱樹脂層203の起伏を反映して、反射膜204の表面も起伏となるので、観察側から入射した光は、反射膜204によって反射する際に、適度に散乱することとなる。なお、液晶装置100を反射型のみならず透過型としても機能させるために、反射膜204には、光を透過させるための開口部209が設けられている。なお、このような開口部209を設けずに、例えばアルミニウム等の光反射性を有する金属の膜厚を比較的薄く(20nm〜50nm)して形成することにより、背面側からの入射光の一部を透過させる構成としても良い。
さらに、反射膜204の表面には、画素電極348と走査線214との対向領域に対応して、赤色のカラーフィルタ205R、緑色のカラーフィルタ205G、及び、青色のカラーフィルタ205Bが、それぞれ所定の配列で設けられている。なお、カラーフィルタ205R、205G、205Bの配列は、本実施形態では、データ系の表示に好適なストライプ配列となっている。
次に、各色のカラーフィルタ205R、205G、205Bの表面には、絶縁材からなる平坦化膜207が設けられて、当該カラーフィルタの段差や反射膜204等の起伏を平坦化している。そして、平坦化膜207により平坦化された面に、ITO等の透明導電材料からなる走査線214がX方向(図3では紙面左右方向)に、観察側の基板300に形成された画素電極348と対向するように形成されている。そして、走査線214の表面には、ポリイミド等からなる配向膜208が形成されている。なお、この配向膜208には、観察側の基板300と貼り合わせる前に、所定の方向にラビング処理が施される。また、各色のカラーフィルタ205R、205G、205B、平坦化膜207及び配向膜208は、表示領域外では不要であるから、シール材116の領域近傍及びその外側では設けられていない。
<画素構成>
続いて、液晶装置100における画素の構成について、TFD320を中心にして説明する。図4(a)は、液晶装置100におけるドットの1個分(画素の3個分)のレイアウトを示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるA−A’線に沿って示す断面図である。なお、図4(a)は、背面側から観察側を見た場合の構成を示しているので、図4(a)では手前側が、図4(b)では上側が、それぞれ背面側となる。これらの図に示されるように、矩形状の画素電極348は、マトリクス状に配列し、このうち、同一列に属する画素電極348が、1本のデータ線314にそれぞれTFD320を介して共通接続されている。また、同一行の画素電極348は、上述したように、それぞれ1本の(破線で示される)走査線214と対向している。
続いて、液晶装置100における画素の構成について、TFD320を中心にして説明する。図4(a)は、液晶装置100におけるドットの1個分(画素の3個分)のレイアウトを示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)におけるA−A’線に沿って示す断面図である。なお、図4(a)は、背面側から観察側を見た場合の構成を示しているので、図4(a)では手前側が、図4(b)では上側が、それぞれ背面側となる。これらの図に示されるように、矩形状の画素電極348は、マトリクス状に配列し、このうち、同一列に属する画素電極348が、1本のデータ線314にそれぞれTFD320を介して共通接続されている。また、同一行の画素電極348は、上述したように、それぞれ1本の(破線で示される)走査線214と対向している。
次に、TFD320は、第1のTFD320a及び第2のTFD320bからなり、タンタルタングステンなどからなり、島状の第1金属膜322と、この第1金属膜3322の表面を陽極酸化することによって形成された絶縁膜323と、この表面に形成されて相互に離間した第2金属膜316、336とを有する。このうち、第1金属膜316、336は、クロム等の同一導電膜をパターニングしたものであり、前者の第2金属膜316は、データ線314からT字状に分岐したものが用いられる一方、後者の第2金属膜336は、ITO等の画素電極348に接続するために用いられる。
ここで、TFD320のうち、第1のTFD320aは、データ線314の側からみると順番に、第2金属膜316/絶縁膜323/第1金属膜322となって、金属/絶縁体/金属の構造を採るため、その電流−電圧特性は正負双方向にわたって非線形となる。一方、第2のTFD320bは、データ線314の側からみると順番に、第1金属膜322/絶縁膜323/第2金属膜336となって、第1のTFD320aとは逆向きの構造を採る。このため、第2のTFD320bの電流−電圧特性は、第1のTFD320aの電流−電圧特性を、原点を中心に点対称化したものとなる。結局、TFD320は、2つのTFDを互いに逆向きに直列接続した形となるため、1つの素子を用いる場合と比べると、電流−電圧の非線形特性が正負双方向にわたって対称化されることになる。
なお、データ線314の下層は、断面的にみれば、第1金属膜312、絶縁膜313となっている。この理由は、そもそも第1金属膜322が第1の金属膜312から枝別れしたものであって、絶縁膜313、323が同一プロセスにおける陽極酸化によって形成された後、第1の金属膜322(絶縁膜323)が島状に切り離されたものであるからである。また、図4(b)においては、基板300の表面に、第1金属膜312、322が直接形成されているが、実際には、下地膜などを介して形成される場合が多い。このように下地膜を介して第1金属膜が形成される理由は、第2金属膜の堆積後における熱処理により、第1金属膜が剥離しないようにするため、及び、第1金属膜に不純物が拡散しないようにするためである。さらに、TFD320はダイオード素子としての一例であり、他に、酸化亜鉛(ZnO)バリスタや、絶縁膜323を窒素欠損状態のSiNxに置換したMSI(Metal Semi-Insulator)などを用いた素子や、これらのいずれかの素子を、単体又は逆向きに、並列もしくは直列接続したものなどが適用可能である。
このような構成において、データ線314に印加されているデータ信号にかかわらず、TFD320がオンする選択電圧が走査信号として走査線214に印加されると、当該走査線214及び当該データ線314の交差に対応するTFD320がオンして、オンしたTFD320に接続された液晶容量162に、当該選択電圧及び当該データ電圧の差に応じた電荷が蓄積される。電荷蓄積後、走査線214に非選択電圧を印加して、当該TFD320をオフさせても、液晶容量162における電荷の蓄積は維持される。ここで、液晶容量に蓄積される電荷量に応じて、液晶の配向状態が変化するので、偏光板131(図3参照)を通過して観察者に視認される光量も、透過型、反射型のいずれにおいても、蓄積された電荷量に応じて変化する。従って、選択電圧が印加されたときのデータ信号の電圧によって、液晶容量162における電荷の蓄積量を画素毎に制御することで、所定の階調表示が可能になる。
<張出領域>
続いて、観察側の基板300のうち、Yドライバ251、253や、Xドライバ350が実装されると共に、FPC基板150が接合される張出領域302について説明する。ここで、図5は、張出領域のうち、Xドライバ350及びFPC基板150が接合される部分を、図1においてY方向に沿って破断した場合の構成を示す部分断面図である。
続いて、観察側の基板300のうち、Yドライバ251、253や、Xドライバ350が実装されると共に、FPC基板150が接合される張出領域302について説明する。ここで、図5は、張出領域のうち、Xドライバ350及びFPC基板150が接合される部分を、図1においてY方向に沿って破断した場合の構成を示す部分断面図である。
Xドライバ350における実装面周縁に設けられる電極には、それぞれ例えば金(Au)などからなるバンプ350a又は350bが形成されているが、このようなXドライバ350は、観察側の基板300における張出領域302に対して次のようにして実装される。まず、図5に示される上下関係を逆さまとして、第1に、基板300にあってXドライバ350が実装されるべき領域に、エポキシ等の接着材130に導電性粒子134を均一に分散させたシート状の異方性導電膜を載置し、第2に、電極形成面を下側にしたXドライバ350と基板300とによって異方性導電膜を挟持し、第3に、Xドライバ350を位置決めした後に、当該異方性導電膜を介して基板300に加圧・加熱し、第4に、冷却後、加圧状態を解放する。
これにより、Xドライバ350のうち、データ信号を供給する出力側バンプ350aはデータ線314に、また、FPC基板150からの信号を入力する入力側バンプ350bは配線384に、それぞれ接着材130中の導電性粒子134を介して電気的に接続されることとなる。この際、接着材130は、Xドライバ350の接着のみならず、電極形成面を、湿気や、汚染、応力などから保護する封止材を兼ねることになる。
同様にYドライバ251、253の実装にも異方性導電膜が用いられる。また、FPC基板150の接合にも同様に異方性導電膜が用いられる。これにより、FPC基板150において、ポリイミドのような基材152に形成された配線154は、基板300に形成された配線384に対し、接着材140中の導電性粒子144を介して電気的に接続されることとなる。なお、Xドライバ350における実装面にあっては、短絡配線319と、この短絡配線319及びデータ線314の他端の間が切断された痕跡とが認められるが、この点については後述することにする。
<検査方法>
次に、本実施形態に係る液晶装置の検査について説明する。
図6(a)は、液晶装置100を検査する段階の構成、詳細には、Yドライバ251、253や、Xドライバ350が実装される前の段階であって、FPC基板150が接合される前の段階の構成を示す斜視図である。図6(b)は(a)に示す液晶装置100の破線で囲まれた領域の拡大図である。
次に、本実施形態に係る液晶装置の検査について説明する。
図6(a)は、液晶装置100を検査する段階の構成、詳細には、Yドライバ251、253や、Xドライバ350が実装される前の段階であって、FPC基板150が接合される前の段階の構成を示す斜視図である。図6(b)は(a)に示す液晶装置100の破線で囲まれた領域の拡大図である。
図6(a)に示すように、奇数行目(図6(a)中上側から)の各走査線214から張出領域302に延在する配線372の他端は短絡配線216(第1短絡配線)に接続されており、奇数行目の走査線214同士が短絡されている。また、偶数行目の各走査線214から張出領域302に延在する配線372の他端は短絡配線218(第1短絡配線)に接続されており、偶数行目の走査線214同士が短絡されている。さらに、データ線314から張出領域302に延在する配線373の他端は短絡配線318(第2短絡配線)に接続されており、データ線314同士が短絡されている。これにより、走査線214同士が同電位となり、データ線314同士が同電位となっている。
本実施形態において、図6(a)に示すように、奇数行目の走査線214側の短絡配線216とデータ線314側の短絡配線318、及び偶数行目の走査線214側の短絡配線218とデータ線314の短絡配線318との間には、抵抗配線330が形成されている。抵抗配線330は、図6(b)に示すように、パルス状に複数回に屈曲されて形成されたものであり、抵抗配線の一端330aが短絡配線216と電気的に接続されると共に、抵抗配線の他端330bが短絡配線218と電気的に接続されている。つまり、短絡配線216,218と短絡配線318とが抵抗配線330を介して電気的に接続されている。これにより、短絡配線216,218に接続される走査線214と、短絡配線318に接続されるデータ線314とが接続され、走査線214とデータ線314とが電圧に応じて電流が流れる状態となる。また、抵抗配線330の配線幅W1は、図6(b)に示すように、短絡配線216,218,318の配線幅W2よりも狭くなるように形成されている。
抵抗配線330の材料としては、上述したTFD320を構成する第1金属層322と同一材料であるTa合金を用いていも良いし、第2金属層316、336と同一材料であるクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、又はジルコニウム(Zr)等の金属を用いても良い。また、抵抗配線330を画素電極348と同一材料のITO、IZO等の透明材料を用いて形成しても良い。
このように抵抗配線330は、材料、配線長、及び配線幅を調整することで、抵抗配線330の抵抗値を高抵抗に調整することができるようになっている。本実施形態において抵抗配線330は、点灯検査用駆動回路に負荷がかからない程度の抵抗値(数10KΩ程度から数MΩ程度)に設定されたものを用いている。なお、点灯検査用駆動回路によってはさらに抵抗値を下げることも可能である。
このように抵抗配線330は、材料、配線長、及び配線幅を調整することで、抵抗配線330の抵抗値を高抵抗に調整することができるようになっている。本実施形態において抵抗配線330は、点灯検査用駆動回路に負荷がかからない程度の抵抗値(数10KΩ程度から数MΩ程度)に設定されたものを用いている。なお、点灯検査用駆動回路によってはさらに抵抗値を下げることも可能である。
また、抵抗配線330は、上記TFD320と同一材料を用いるため、TFD320と同一工程により同時に形成することができる。つまり、TFD320の第1金属層を形成する段階で抵抗配線330を形成しても良いし、TFD320の第2金属層を形成する段階で抵抗配線330を形成しても良い。また、短絡配線216,218,318は、走査線214、配線372、データ線314と同時に形成されるものであり(又は、これらを構成する配線層の一部を含み、当該配線層のパターニングよって形成されるものであり)、端子217,219,319のそれぞれから引き廻されて形成されている。また、検査後においては、後述するように短絡配線216,218はそれぞれ配線372から電気的に切り離され、同様に、短絡配線318は、配線373から電気的に切り離される。
このように構成された液晶装置100を用いて、走査線214及びデータ線314のそれぞれに所定の電圧を印加して画素110の点灯検査を行う。
具体的には、信号Vcom1は、図7に示すように、着目した走査線214が選択される1水平走査期間(1H)の後半期間において、選択電圧+VS(または−VS)となった後、1垂直走査期間(1F)が経過するまで非選択電圧+VD/2(または−VD/2)を維持し、再び当該走査線214が選択されると、その後半期間において、今度は選択電圧−VS(または+VS)となった後、非選択電圧−VD/2(または+VD/2)を維持する。また、信号Vcom2は、信号Vcom1に選択電圧となってから1水平走査期間(1H)経過後に、選択電圧となるものであり、かつ、その選択電圧は、信号Vcom1の選択電圧とは逆極性となるものである。
具体的には、信号Vcom1は、図7に示すように、着目した走査線214が選択される1水平走査期間(1H)の後半期間において、選択電圧+VS(または−VS)となった後、1垂直走査期間(1F)が経過するまで非選択電圧+VD/2(または−VD/2)を維持し、再び当該走査線214が選択されると、その後半期間において、今度は選択電圧−VS(または+VS)となった後、非選択電圧−VD/2(または+VD/2)を維持する。また、信号Vcom2は、信号Vcom1に選択電圧となってから1水平走査期間(1H)経過後に、選択電圧となるものであり、かつ、その選択電圧は、信号Vcom1の選択電圧とは逆極性となるものである。
信号Vsegは、データ線314に共通接続される画素のうち、選択された走査線214の交差に対応する画素の表示内容に着目して、画素を最高階調(白色)表示とするのであれば、当該走査線214に選択電圧が印加される後半期間の全域にわたって、当該選択電圧とは同一極性の電圧となる一方、その前半期間の全域にわたって、当該選択電圧とは逆極性の電圧となるものである。また、実際の検査では、信号Vsegとしては、黒色から灰色、さらには、白色というように時間的に徐々に変化させたものを用いても良い。
これにより、検査の際、信号Vcom1は端子217を介して短絡配線216に供給され、信号Vcom2は端子219を介して短絡配線218に供給され、信号Vsegは端子319を介して短絡配線318に供給される。このとき、短絡配線216,318間、及び短絡配線218,318間のそれぞれには抵抗配線330が形成されている。そのため、例えば短絡配線216に供給されたVcom1が隣接する短絡配線318に供給されることはない。
このような条件の下で検査を行うと、正常の場合には、1垂直走査期間(1F)においてすべての画素110の液晶容量162に印加される電圧実効値が互いに等しくなるので、すべての画素は同一階調となる。一方、走査線214、データ線314、配線372、及びTFD320等に断線の異常が発生した場合には、欠陥に係る画素は非点灯状態になるので、画素の欠陥を容易に発見することができる。また、走査線214、データ線314、及び配線372の抵抗が不均一であったり、TFD320の素子特性が画素毎にばらついていたりすると、欠陥部分の画素の階調が他の画素の階調と異なるので、このような欠陥も容易に発見することができる。
次に、上述した検査により液晶装置100が正常であると判断された場合には、図8に示すように、走査線214と短絡配線216,218、及びデータ線314と短絡配線318を切断して電気的に分離する。切断方法としては、例えば、レーザ光を用いて溶断する方法が挙げられる。
詳細には、図9(a)〜(c)に示すように、走査線214から張出領域302に延在する配線372のうち、実装されるXドライバ251,253の出力側バンプ350aに接合される接合部と短絡配線216,218との接続部との間の切断領域をレーザ光により切断する。同様にして、データ線314から張出領域302に延在する配線373のうち、実装されるYドライバ350の出力側バンプに接合される接合部と短絡配線318との接続部との間の切断領域をレーザ光により切断する。このように本実施形態では、各切断領域がX軸方向に沿って(同軸)配置されるため、レーザ光を図6に示すように直線390(X軸方向)に沿って走査することで、一括で、各切断領域を切断することができる。これにより、走査線214と短絡配線216,218、及びデータ線314と短絡配線318を電気的に分離することができる。なお、レーザ光の他に、カッターなどにより物理的に切断しても良い。
詳細には、図9(a)〜(c)に示すように、走査線214から張出領域302に延在する配線372のうち、実装されるXドライバ251,253の出力側バンプ350aに接合される接合部と短絡配線216,218との接続部との間の切断領域をレーザ光により切断する。同様にして、データ線314から張出領域302に延在する配線373のうち、実装されるYドライバ350の出力側バンプに接合される接合部と短絡配線318との接続部との間の切断領域をレーザ光により切断する。このように本実施形態では、各切断領域がX軸方向に沿って(同軸)配置されるため、レーザ光を図6に示すように直線390(X軸方向)に沿って走査することで、一括で、各切断領域を切断することができる。これにより、走査線214と短絡配線216,218、及びデータ線314と短絡配線318を電気的に分離することができる。なお、レーザ光の他に、カッターなどにより物理的に切断しても良い。
そして、走査線214と短絡配線216,218、及びデータ線314と短絡配線318とを電気的に分離した後に、上述した異方性導電膜を用いて、Yドライバ251、253及びXドライバ350を実装すると共に、FPC基板150を接合して図2に示すような液晶装置100となる。
本実施形態によれば、短絡配線216,218に接続された走査線214は同電位となり、短絡配線318に接続されたデータ線314は同電位となる。また、抵抗配線330を介して短絡配線216,218と短絡配線318とを接続するため、走査線214とデータ線314とは電圧に応じて電流が流れる状態となる。
一般に点灯検査の際、短絡配線216,218の走査線214側と、短絡配線318のデータ線314側にはそれぞれ異なる大きさの電圧を印加する。本実施形態によれば、短絡配線216,218と短絡配線318とを抵抗配線330を介して接続するため、短絡配線216,218の走査線214側に印加した電圧と短絡配線318のデータ線314側に印加した電圧とが混在することがない。これにより、短絡配線216,218と短絡配線318とを抵抗配線330を介して接続した状態(短絡配線216,218と短絡配線318とを絶縁することなく)で、走査線214とデータ線314とのそれぞれに異なる電圧を印加して点灯検査を行うことができる。
一方、例えば走査線214側で静電気が発生した際、走査線214とデータ線314とは電圧に応じて電流が流れる状態であるため、走査線214側で発生した静電気の電荷は抵抗を介してデータ線314側に移動する。これにより、走査線214側に発生した過大な静電気をデータ線314側に分散させることができ、走査線214とデータ線314との間に配置されるスイッチング素子等の破壊を防止することができる。よって、画素の欠陥を防止することができ、高精細、高画質な表示を確保することができる。また、上述したように、点灯検査時においても、短絡配線216,218と短絡配線318とは抵抗配線330を介して接続され、走査線214とデータ線314とは電圧に応じて電流が流れる状態となるため、点灯検査段階、つまりIC等の実装直前まで静電気対策を図ることが可能となる。
一般に点灯検査の際、短絡配線216,218の走査線214側と、短絡配線318のデータ線314側にはそれぞれ異なる大きさの電圧を印加する。本実施形態によれば、短絡配線216,218と短絡配線318とを抵抗配線330を介して接続するため、短絡配線216,218の走査線214側に印加した電圧と短絡配線318のデータ線314側に印加した電圧とが混在することがない。これにより、短絡配線216,218と短絡配線318とを抵抗配線330を介して接続した状態(短絡配線216,218と短絡配線318とを絶縁することなく)で、走査線214とデータ線314とのそれぞれに異なる電圧を印加して点灯検査を行うことができる。
一方、例えば走査線214側で静電気が発生した際、走査線214とデータ線314とは電圧に応じて電流が流れる状態であるため、走査線214側で発生した静電気の電荷は抵抗を介してデータ線314側に移動する。これにより、走査線214側に発生した過大な静電気をデータ線314側に分散させることができ、走査線214とデータ線314との間に配置されるスイッチング素子等の破壊を防止することができる。よって、画素の欠陥を防止することができ、高精細、高画質な表示を確保することができる。また、上述したように、点灯検査時においても、短絡配線216,218と短絡配線318とは抵抗配線330を介して接続され、走査線214とデータ線314とは電圧に応じて電流が流れる状態となるため、点灯検査段階、つまりIC等の実装直前まで静電気対策を図ることが可能となる。
また本実施形態によれば、短絡配線216,218と短絡配線318とを接続する抵抗配線330は、画素110に設けられたTFD320を構成する材料と同一材料より形成される。従って、TFD320の形成と同一工程により抵抗配線330を形成することができ、製造工程の簡略化を図ることができる。また、TFD320を形成する工程で抵抗配線330を形成するため、早い段階で静電気対策を図ることができる。
また本実施形態によれば、抵抗配線330を走査線214等の配線の配線幅よりも狭くするため、抵抗配線330の抵抗値を高くすることができる。
さらに本実施形態によれば、抵抗配線330を屈曲させて抵抗配線330の距離を長くするため、抵抗配線330の抵抗値を高くすることができる。なお、抵抗配線330を湾曲させて配線長を長くすることも可能であるし、屈曲及び湾曲を組み合わせても良い。
さらに本実施形態によれば、抵抗配線330を屈曲させて抵抗配線330の距離を長くするため、抵抗配線330の抵抗値を高くすることができる。なお、抵抗配線330を湾曲させて配線長を長くすることも可能であるし、屈曲及び湾曲を組み合わせても良い。
(第2の実施の形態)
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態においては抵抗配線の長さ、幅等を調整することにより抵抗を形成していた。これに対し、本実施形態においては抵抗に非線形抵抗素子を用いる点において上記実施形態と異なる。なお、液晶装置の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態においては抵抗配線の長さ、幅等を調整することにより抵抗を形成していた。これに対し、本実施形態においては抵抗に非線形抵抗素子を用いる点において上記実施形態と異なる。なお、液晶装置の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
図10(a)は、短絡配線216,218と短絡配線318との間に形成する抵抗素子333を示す平面図であり、(b)は(a)に示す抵抗素子333のB−B’線に沿った断面図である。
まず、抵抗素子333の断面構造について説明する。
抵抗素子333は、図10(b)に示すように、島状に形成された第1金属膜332と、第1金属膜332表面に形成された陽極酸化膜334と、陽極酸化膜334を覆うように形成された第2金属膜338とを有している。すなわち、本実施形態の抵抗素子333は、基板300側から第1金属膜332、陽極酸化膜334及び第2金属膜338が積層されたMIM構造(上述したTFD320と同一構造)となっている。第1金属膜332はTFD素子の第1金属膜322と同一材料の例えばTa合金から形成されている。陽極酸化膜334は第1金属膜332表面を陽極酸化することにより得られる絶縁層から形成されている。第2金属膜338はTFD320の第2金属膜316、336と同一材料の例えば、Cr、Mo又はAl等から形成されている。これにより、抵抗素子333は、表示領域に形成されるTFD320と同一工程により形成することが可能となっている。
抵抗素子333は、図10(b)に示すように、島状に形成された第1金属膜332と、第1金属膜332表面に形成された陽極酸化膜334と、陽極酸化膜334を覆うように形成された第2金属膜338とを有している。すなわち、本実施形態の抵抗素子333は、基板300側から第1金属膜332、陽極酸化膜334及び第2金属膜338が積層されたMIM構造(上述したTFD320と同一構造)となっている。第1金属膜332はTFD素子の第1金属膜322と同一材料の例えばTa合金から形成されている。陽極酸化膜334は第1金属膜332表面を陽極酸化することにより得られる絶縁層から形成されている。第2金属膜338はTFD320の第2金属膜316、336と同一材料の例えば、Cr、Mo又はAl等から形成されている。これにより、抵抗素子333は、表示領域に形成されるTFD320と同一工程により形成することが可能となっている。
次に、抵抗素子333の平面構造について説明する。
図10(a)に示すように、平面視長方形状の第1金属膜332a〜332fが行方向(Y軸方向)に間隙をあけて配列されている。このとき、第1金属膜332の長手方向は、張出領域302に延在する配線372,373と平行となるように列方向(Y軸方向)に延在して形成される。ここで、第1金属膜332の長手方向の略中央部がレーザ光により切断される切断領域となる。なお、図10(a)において、第1金属膜332上には、陽極酸化膜334が形成されているものとする。
図10(a)に示すように、平面視長方形状の第1金属膜332a〜332fが行方向(Y軸方向)に間隙をあけて配列されている。このとき、第1金属膜332の長手方向は、張出領域302に延在する配線372,373と平行となるように列方向(Y軸方向)に延在して形成される。ここで、第1金属膜332の長手方向の略中央部がレーザ光により切断される切断領域となる。なお、図10(a)において、第1金属膜332上には、陽極酸化膜334が形成されているものとする。
第2金属膜338は、第1金属膜332に交差して形成され、2本の第1金属膜332を跨るようにして形成されている。具体的には、図10(a)に示すように、1列目(図10(a)中左側から)及び2列目の第1金属膜332a,332bの上端には第2金属膜338aが跨るようにして形成されている。同様に、3列目及び4列目の第1金属膜332c,332dの上端には第2金属膜338bが跨るようにして形成され、5列目及び6列目の第1金属膜332e,332fの上端には第2金属膜338cが跨るようにして形成されている。そして、第2金属膜338aと第2金属膜338bとの間、第2金属膜338bと第2金属膜338cとの間は、離間されており、絶縁性が確保されている。
一方、2列目及び3列目の第1金属膜332b,332cの下端には第2金属膜338dが跨るようにして形成され、4列目及び5列目の第1金属膜332d,332eの下端には第2金属膜338eが跨るようにして形成されている。そして、第2金属膜338dと第2金属膜338eとの間は、離間されており、絶縁性が確保されている。
このような構成により、図10(a)に示すように、第1金属膜332と第2金属膜338との交差領域のそれぞれには、第1金属膜332、陽極酸化膜334、及び第2金属膜338が積層された抵抗素子333が形成される。そして、列方向に形成される抵抗素子333は列方向に延在する第1金属膜332によって電気的に接続され、行方向に形成される抵抗素子333は行方向に延在する第2金属膜338によって電気的に接続されている。これにより、複数の抵抗素子333が直列に接続される。ここで、抵抗素子間を接続する第1金属膜332及び第2金属膜338についても抵抗として機能し、配線長を長くし、又は配線幅を狭くすることで抵抗値を調整することができる。このように、本実施形態では、複数の抵抗素子333と複数の抵抗素子333を接続するための第1金属膜332及び第2金属膜338とにより抵抗330が構成される。
本実施形態によれば、抵抗素子333は非線形抵抗素子の構造を有する。そのため、走査線214側に静電気のような高電圧が印加されると、非線形抵抗素子の抵抗が小さくなり、走査線214側からデータ線314側に抵抗素子333を介して電流が流れる。これにより、走査線214側で発生した静電気の電荷はデータ線314側に移動するため、走査線214側の過大な静電気をデータ線314側に分散させることが可能となる。一方、点灯検査の際に走査線214及びデータ線314に印加される電圧は、静電気により発生する電圧よりもはるかに小さい。そのため、非線形抵抗素子333は電流を流さないため、走査線214側とデータ線314側とで異なる電圧を同時に印加することができる。
また本実施形態によれば、複数の抵抗素子333を直列に接続するため、抵抗値をより大きくすることができる。
また本実施形態によれば、複数の抵抗素子333を直列に接続するため、抵抗値をより大きくすることができる。
(第3の実施の形態)
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態においては配線の長さ、幅等を調整することにより抵抗を形成していた。これに対し、本実施形態においては抵抗に異種金属を接触させてコンタクト抵抗を発生させる点において上記実施形態と異なる。なお、液晶装置の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、本実施形態の平面構造、材料等については、第2実施形態で説明した抵抗素子333の平面構造と同じであるため、説明を省略する。
次に、本実施形態について図面を参照して説明する。
上記実施形態においては配線の長さ、幅等を調整することにより抵抗を形成していた。これに対し、本実施形態においては抵抗に異種金属を接触させてコンタクト抵抗を発生させる点において上記実施形態と異なる。なお、液晶装置の基本構成は、上記第1実施形態と同様であるため、共通の構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。また、本実施形態の平面構造、材料等については、第2実施形態で説明した抵抗素子333の平面構造と同じであるため、説明を省略する。
図11(a)は、短絡配線216,218と短絡配線318との間に形成する抵抗素子333を示す平面図であり、(b)は(a)に示す抵抗素子333のC−C’線に沿った断面図である。
抵抗素子333は、図11(b)に示すように、島状に形成された第1金属膜332と、第1金属膜332表面を陽極酸化させて形成された陽極酸化膜334と、陽極酸化膜334を覆うように形成された第2金属膜338とを有している。第1金属膜332及び陽極酸化膜334には、基板面に到達するコンタクトホール340(開口部)が形成されている。このコンタクトホール340上に位置する第2金属膜338はコンタクトホール340内部に埋設され、第1金属膜332及び第2金属膜338の異種金属同士がコンタクト接触されている。これにより、第1金属膜332と第2金属膜338との接触界面にコンタクト抵抗が発生する。このコンタクト抵抗は、接触面積の減少に反比例して大きくなるため、コンタクトホール340の開口の大きさを調整することで、第1金属膜332と第2金属膜338との接触面積を小さくして、コンタクト抵抗を高くすることも可能である。
本実施形態によれば、抵抗素子333を構成する第1金属層332と第2金属層338とがコンタクトホール340を介して金属接触することで、コンタクト抵抗が発生する。これにより、短絡配線216,218と短絡配線318とを抵抗素子333を介して接続した状態(短絡配線216,218と短絡配線318とを絶縁することなく)で、走査線と214データ線314とのそれぞれに異なる電圧を印加して点灯検査を行うことができる。
なお、本発明は、上述した例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更を加え得ることはもちろんである。また、本願発明の要旨を逸脱しない範囲において上述した各例を組み合わせても良い。
例えば、スイッチング素子を用いないパッシブマトリクス型の液晶装置を検査対象としても良い。
例えば、スイッチング素子を用いないパッシブマトリクス型の液晶装置を検査対象としても良い。
110…画素、 214…走査線、 314…データ線、 216,218,318…短絡配線(第1短絡配線,第2短絡配線)、 320…TFD(非線形素子)、 330…抵抗配線,抵抗、 333…抵抗素子、 340…コンタクトホール(開口部)、 100…液晶装置(電気光学装置)
Claims (9)
- 複数の走査線と、前記複数の走査線に交差する複数のデータ線と、前記走査線とデータ線との交差に対応して配列された画素とを有する電気光学装置の製造方法であって、
前記複数の走査線同士を短絡させる第1短絡配線を形成する工程と、
前記複数のデータ線同士を短絡させる第2短絡配線を形成する工程と、
前記第1短絡配線と前記第2短絡配線との間に抵抗を形成し、前記第1短絡配線と前記第2短絡配線とを前記抵抗を介して接続する工程と、
前記第1短絡配線と前記第2短絡配線とを前記抵抗を介して接続した後、前記第1短絡配線及び前記第2短絡配線のそれぞれに電圧を印加して前記画素の点灯を検査する工程と、
前記検査が終了した後、前記走査線及び前記第1短絡配線の少なくとも一方を切断し、前記走査線と前記第1短絡配線とを絶縁させると共に、前記データ線及び前記第2短絡配線の少なくともいずれか一方を切断し、前記データ線と前記第2短絡配線とを絶縁させる工程と、
を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 前記画素には非線形素子が設けられ、前記非線形素子は基板側から第1金属層、絶縁層、及び第2金属層をこの順に積層したものであり、
前記第1金属層はタンタル合金(Ta合金)を用いて形成すると共に、前記第2金属層はクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びジルコニウム(Zr)から選択される少なくとも1種以上の材料を用いて形成し、
前記抵抗は、前記非線形素子の前記第1金属層及び前記第2金属層のいずれかの材料と同一材料を用いて形成した配線であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。 - 前記抵抗は、前記走査線、前記データ線、前記第1短絡線及び前記第2短絡線の配線幅よりも狭い配線幅を有した配線であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記抵抗は、少なくとも蛇行、屈曲、及び湾曲のいずれかによって形成された配線であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記抵抗は、基板側から第1金属層、絶縁層、及び第2金属層の順に積層した非線形抵抗素子であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記抵抗は、基板側から第1金属層、絶縁層、及び第2金属層の順に積層し、少なくとも絶縁層の一部に開口部を形成した後、前記開口部に前記第2金属層を埋設することにより前記第1金属層と前記第2金属層とを金属接触させた抵抗素子であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記画素には非線形素子が設けられ、前記非線形素子は基板側から第1金属層、絶縁層、及び第2金属層をこの順に積層したものであり、
前記第1金属層はタンタル合金(Ta合金)を用いて形成すると共に、前記第2金属層はクロム(Cr)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)及びジルコニウム(Zr)から選択される少なくとも1種以上の材料を用いて形成し、
前記抵抗の前記第1金属層は前記非線形素子の前記第1金属層と同一材料を用いて形成し、
前記抵抗の前記第2金属層は前記非線形素子の前記第2金属層と同一材料を用いて形成することを特徴とする請求項5及び請求項6に記載の電気光学装置の製造方法。 - 前記抵抗素子を複数形成し、前記複数の抵抗素子を直列に接続することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の電気光学装置の製造方法。
- 前記走査線及びデータ線のそれぞれの切断部を同一軸上に配置し、前記走査線及びデータ線の切断部をレーザ光の照射により一括で切断することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の電気光学装置の製造方法。
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JP2005324571A JP2007133067A (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 電気光学装置の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013225032A (ja) * | 2012-04-23 | 2013-10-31 | Japan Display Inc | 表示装置 |
CN108873441A (zh) * | 2018-09-03 | 2018-11-23 | 深圳市宇顺电子股份有限公司 | 一种lcd防静电线 |
-
2005
- 2005-11-09 JP JP2005324571A patent/JP2007133067A/ja not_active Withdrawn
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