JP2007132376A - 等速自在継手の抜け止め機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】外側継手部材の軸方向長さを長くすることなく、トリポード部材のスライド長を長くすることができ、さらに、組付性の向上を図ることができるとともに、補修性に優れ、しかもトリポード部材の高抜け抗力を有する等速自在継手の抜け止め機構を提供する。
【解決手段】円周方向に向き合ったローラ案内面29を有する3つのトラック溝28が形成された外側継手部材22と、半径方向に突出した3本の脚軸31を有するトリポード部材24と、脚軸31に回転自在に外嵌されてローラ案内面29に沿って外側継手部材22の軸方向に移動可能なローラ32とを備えた等速自在継手の抜け止め機構である。ローラ32の外周面32aに当接してローラ32の一部が外側継手部材22の開口部よりも外方へ突出した状態でのトリポード部材24の抜けを規制するリング状体35を、外側継手部材22の開口部側の外周面に設けた嵌合溝41に外径方向から嵌合させた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、等速自在継手の抜け止め機構に関するものである。
図10に示すように、等速自在継手(トリポート型等速自在継手)1は、外側継手部材2と、内側継手部材としてのトリポード部材4と、トルク伝達部材としてのローラ6を主要な構成要素としており、さらにブーツ5を具備している。
外側継手部材2は一体に形成されたマウス部7とステム部8とからなる。ステム部8は端部に形成したスプラインまたはセレーション軸9にて第一の回転軸(図示せず)とトルク伝達可能に結合する。マウス部7は一端にて開口したカップ状で、内周の円周方向三等分位置に軸方向に延びるトラック溝10が形成してある。マウス部7は、横断面(図8)で見ると、大径部7aと小径部7bが交互に現れる非円筒形状である。すなわち、マウス部7は、大径部7aと小径部7bとを形成することによって、その内周面に、軸方向に延びる3本の前記トラック溝10が形成される。各トラック溝10の円周方向で向き合った側壁にローラ案内面11、11が形成される。
トリポード部材4はボス12と脚軸13とからなる。ボス12には第二の回転軸(シャフト)14とトルク伝達可能に結合するスプラインまたはセレーション孔15が形成してある。脚軸13はボス12の円周方向三等分位置から半径方向に突出している。トリポード部材4の各脚軸13はローラ6を担持している。脚軸13とローラ6との間には複数の針状ころ16が介在させてあり、ローラ6は脚軸13の軸線(軸心)L1(図9参照)を中心として回転自在である。
また、ブーツ5は、大径部5aと、小径部5bと、大径部5aと小径部5bとの間の蛇腹部5cとからなる。大径部5aがマウス部7の開口部側の外周面に外嵌されて、ブーツバンド17を締め付けることによって、このブーツ5はマウス部7に取付けられる。また、小径部5bがシャフト14に外嵌され、ブーツバンド17を締め付けることによって、このブーツ5がシャフト14に取付けられる。
図10ではローラ6の脱落防止用の抜け止め機構を省略しているが、通常は抜け止め機構が設けられている。抜け止め機構としては、外側継手部材の内周面に装着されるリング状のクリップ体(抜け止めクリップ)を使用したもの(特許文献1〜3)、抜け止め爪を有するリング体を使用するもの(特許文献4、5)、マウス部の開口端縁部に嵌合する嵌合溝を有するストッパ部材を使用するもの(特許文献6)、マウス部の開口部を加締めるもの(特許文献7、8)等がある。
抜け止めクリップ21を使用した抜け止め機構20は、図8と図9(A)(B)に示すように、外側継手部材2のマウス部7の開口部側の内周面に嵌合溝19を設け、この嵌合溝19に抜け止めクリップ21を嵌合させるものである。
実開平7−1335号公報 実開平5−54824号公報 実開平5−54825号公報 実開平5−19663号公報 実開平5−30564号公報 ドイツ特許DE3726166A1 実開平11−336782号公報 ドイツ特許DE19819615A1
特許文献1〜3等に記載のように、抜け止め機構20として抜け止めクリップ21を使用したものでは、図9(B)に示すように、ローラ6が抜け止めクリップ21に当接するまでマウス部7の開口部側へスライドして、スライドアウト状態(軸方向外方側最大スライド状態)となる。このため、このスライドアウト状態でトリポード部材4の抜けが規制される。なお、図9(A)は組付時を示し、トリポード部材4がマウス部7の開口部側にスライドしていない状態である。
しかしながら、抜け止めクリップ21に対するローラ6の当接部位は、ローラ外端面6bとローラ外周面6aとのコーナ部であって、ローラ軸心L1からの継手軸方向に沿って離れた位置である。すなわち、ローラ軸心L1からの継手軸方向離間寸法Sがほぼローラ半径rと同一であり、ローラ6が外側継手部材2の開口部から突出しない。このため、トリポード部材4のスライド長として、あまり大きくとることができない。従って、スライド長を大きくとろうとすると、外側継手部材2のマウス部7の軸方向長さ(カップ長)を大きくする必要があり、等速自在継手として大型化して重量が大となり、しかも、継手内部のグリース封入量が多くなる。さらにカップ長が長くなる分、シャフトと外側継手部材の入口(開口部)の干渉によりスライド線図(使用領域)で不利となる。また、抜け止めクリップ21を使用するものでは、抜け止めクリップ21をマウス部7の内径側から嵌合させる必要があり、組立性(組付性)に劣っていた。
特許文献4、5等に記載のように、抜け止め爪を有するリング体を使用するものでは、リング体に、マウス部の装着溝に嵌合する嵌合片部と、抜け止め爪とを設ける必要があって、リング体全体の形状が複雑であって、製造性に劣ってコスト高となり、しかも、高抜け抗力を確保することができない。
また、特許文献6等に記載のように、マウス部の開口端縁部に嵌合する嵌合溝を有するストッパ部材を使用するものでは、ブーツ5を装着するブーツバンド17の締め付けによってストッパ部材を取付けるものであるので、その取付状態が不安定であり、高抜け抗力を確保することができない。特に、嵌合溝はマウス部の開口端縁部に外方から嵌合するものであって、トリポード部材からの抜け方向の力が作用すれば、抜け易いものとなっている。
このように、特許文献4〜6に記載のものでは、高抜け抗力を確保できないので、取り扱い程度の抜け力には対応できるが、高抜け抗力が必要な車両等に適用できない。すなわち、デファレンシャル組付け後のチェック時や車両取り外し時に軸力をかける場合等には高抜け抗力が必要であり、特許文献4〜6に記載のものではこれに対応することができない。
さらに、特許文献7、8等に記載のように、マウス部の開口部を加締めるものでは、加締工具を用いて開口部の塑性加工を行うものであるので、補修性が悪く、しかも生産性に劣ると共に、コスト高となっていた。
本発明は、上記課題に鑑みて、外側継手部材の軸方向長さを長くすることなく、トリポード部材のスライド長を長くすることができ、さらに、組付性の向上を図ることができるとともに、補修性に優れ、しかもトリポード部材の高抜け抗力を有する等速自在継手の抜け止め機構を提供する。
本発明の等速自在継手の抜け止め機構は、円周方向に向き合ったローラ案内面を有する3つのトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した3本の脚軸を有するトリポード部材と、前記脚軸に回転自在に外嵌されて前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動可能なローラとを備えた等速自在継手の抜け止め機構において、前記ローラの外周面に当接してローラの一部が前記外側継手部材の開口部よりも外方へ突出した状態でのトリポード部材の抜けを規制するリング状体を、前記外側継手部材の開口部側の外周面に設けた嵌合溝に外径方向から嵌合させたものである。
ローラの一部が外側継手部材の開口部よりも外方へ突出した状態で、リング状体がローラの外周面に当接するものであるので、ローラが外側継手部材の開口部よりも突出しないものと比べた場合、外側継手部材の軸方向長さが同じであれば、本発明での等速自在継手のトリポード部材のスライド長を長くとることができる。
また、リング状体を、外側継手部材の開口部側の外周面に設けた嵌合溝に外径方向から嵌合させるものであるので、その組付作業を容易に行うことができる。しかも、リング状体は、嵌合溝に嵌合した状態でローラに当接するものであるので、安定した姿勢(状態)で、トリポード部材の抜けを防止することができる。
ローラ軸心からの継手軸方向離間寸法がローラ半径の約1/2となる位置において、前記リング状体がローラ外周面に当接する。これにより、トリポード部材のスライド長を一層長くすることができる。
相対向するローラ案内面のうち少なく一方側においてローラ外周面が前記リング状体に当接するようにすることができる。
前記リング状体は、相対向状となる一対の径方向部と、一対の径方向部を連結する周方向部とからなる外径方向膨出部を有し、このリング状体が前記嵌合溝に嵌合した状態で、外径方向膨出部の径方向部の内径部が外側継手部材に内部に突出してローラ外周面に当接する。このため、トリポード部材の抜け出しの規制が安定する。
本発明は、ローラが外側継手部材の開口部よりも突出しないものと比べた場合、外側継手部材の軸方向長さが同じであれば、本発明でのトリポード部材のスライド長を長くとることができ、大きな使用領域(スライド線図)を得ることができる。このため、トリポード部材のスライド長を同じとすれば、本発明では、外側継手部材の軸方向長さを短くすることができる。これにより、等速自在継手全体の軸方向長さを短くできて、小型化及び軽量化を図ることができるとともに、グリース封入量を少なくしてコスト低減を図ることができる。さらに、グリース封入量削減により、回転時のブーツの膨張を少なくでき、密封装置の損傷を有効に防止できる。
また、リング状体を、外側継手部材の開口部側の外周面に設けた嵌合溝に外径方向から嵌合させるものであるので、その組付作業を容易に行うことができる。このため、生産性の向上及びコストの低減化を図ることができる。しかも、リング状体は、嵌合溝に嵌合した状態でローラに当接するものであるので、安定した姿勢(状態)で、トリポード部材の抜けを防止することができ、高抜け抗力を発揮することができる。さらに、加締による塑性加工を行う必要がないので、補修性が良く、長期に渡る使用が可能となる。
ローラ軸心からの継手軸方向離間寸法がローラ半径の約1/2となる位置において、リング状体がローラ外周面に当接するので、トリポード部材のスライド長を一層長くすることができる。これにより、等速自在継手全体のコンパクト化を一層図ることができる。
リング状体が前記嵌合溝に嵌合した状態で、外径方向膨出部の径方向部の内径部が外側継手部材に内部に突出してローラ外周面に当接するので、トリポード部材の抜け出しの規制が安定し、トリポード部材の長いスライド長を安定して確保できる。
以下本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1はトリポード型等速自在継手を示し、この等速自在継手に本発明に係る抜け止め機構45が使用されている。この等速自在継手は、外側継手部材22と、内側継手部材としてのトリポード部材24と、トルク伝達部材としてのローラ32を主要な構成要素としている。
図2に示するように、外側継手部材22は、有底筒状のカップ部(マウス部)27と、このマウス部27から突出するステム部(図示省略)とからなる。ステム部は端部に形成したスプラインまたはセレーション軸にて第1の回転軸(図示せず)とトルク伝達可能に結合する。マウス部27は、図1に示すように、内周の円周方向三等分位置に軸方向に延びるトラック溝28が形成してある。マウス部27は、横断面で見て、大径部27aと小径部27bが交互に現れる非円筒形状である。すなわち、マウス部27は、大径部27aと小径部27bとを形成することによって、その内周面に、軸方向に延びる3本の前記トラック溝28が形成される。各トラック溝28の円周方向で向き合った側壁にローラ案内面29、29が形成される。
トリポード部材24は、ボス30と脚軸31とからなる。ボス30には第2の回転軸(シャフト)25(図5参照)とトルク伝達可能に結合するスプラインまたはセレーション孔34が形成してある。脚軸31はボス30の円周方向三等分位置から半径方向に突出している。トリポード部材24の各脚軸31にはローラ32が軸線(軸心)L1(図5参照)を中心として回転自在に外嵌されている。そして、各ローラ32は外側継手部材22のそれぞれのトラック溝28内に収容される。なお、脚軸31およびローラ32は、大径部27aの内周面33に接触させないようにしている。また、ローラ32として、内側ローラと外側ローラとを有するダブルローラタイプであっても、1個のみのシングルローラタイプであってもよい。
外側継手部材22の開口部(マウス部27の開口部)側には、本発明の抜け止め機構45を構成するリング状体35が装着されている。リング状体35は、図3に示すように、相対向状となる一対の径方向部36、36と、一対の径方向部36、36を連結する周方向部37とからなる外径方向膨出部38を有する。すなわち、外径方向膨出部38間に小径部39が形成され、外径方向膨出部(大径部)38と小径部39とが周方向に沿って交互に配設されている。
リング状体35は、断面矩形状の線状体からなり、その一部(一つの小径部39の一部)に切欠き40が設けられ、これによって、径の拡縮が可能とされている。また、外側継手部材22の開口部側の外周面には、図2と図4と図5等に示すように、嵌合溝41が形成され、この嵌合溝41にリング状体35が嵌合している。
嵌合溝41は、大径部27aにおいて、内径側と外径側とで貫通されて貫通部41aとされ、小径部27bにおいて、残部42が形成されている。そして、リング状体35を嵌合溝41に嵌合させた状態では、図4に示すように、リング状体35は、その外径方向膨出部38がマウス部27の大径部27aに対応し、その小径部39がマウス部27の小径部27bに対応する。すなわち、リング状体35がマウス部27の外周面よりも外径側に突出しない。このため、リング状体35にて等速自在継手の外径を大きくすることがない。
ところで、リング状体35には切欠き40が設けられて、径の拡縮が可能とされているので、リング状体35を拡径させ、この状態で、外径方向(外周側)からこのリング状体35を嵌合溝41に嵌合させることができる。この嵌合状態では、リング状体35はもとの径に縮径している。
この場合、嵌合させた状態では、図4に示すように、リング状体35の外径方向膨出部38の径方向部36、36の内径部36a、36aが外側継手内部に突出している。すなわち、内径部36aがローラ案内面29よりも内径側に突出している。このため、図5(A)に示すような組付時においては、ローラ32がマウス部27内に収納状となって、リング状体35にローラ32が当接しないが、図5(B)のように、トリポード部材24がトラック溝28に沿って外方側へスライドしていけば、リング状体35にローラ32のローラ外周面32aが当接して、スライドアウト状態(軸方向外方側最大スライド状態)となる。
この場合、リング状体35の外径方向膨出部38の径方向部36が、図1に示すように、ローラ案内面29、29近傍に配置され、この径方向部36にローラ32が当接するものである。このため、図5(B)に示すように、ローラ軸心L1からの継手軸方向離間寸法Sがローラ半径rの約1/2となる位置において、リング状体35がローラ外周面32aに当接する。これによって、トリポード部材24の抜けを規制することができる。
したがって、図5(B)に示すスライドアウト状態では、ローラ32の一部が外側継手部材22の開口部よりも外方へ大きく突出した状態となる。このため、ローラ6が外側継手部材2の開口部よりも突出しないもの(図9に示す従来のもの)と比べた場合、外側継手部材2(22)のマウス部7(27)の軸方向長さが同じであれば、本発明の等速自在継手でのトリポード部材24のスライド長を長くとることができる。
本発明の等速自在継手の抜け止め機構では、ローラ6が外側継手部材2の開口部より突出しないものと比べた場合、外側継手部材2(22)の軸方向長さが同じであれば、本発明でのトリポード部材24のスライド長を長くとることができる。このため、トリポード部材4(24)のスライド長を同じとすれば、本発明では、外側継手部材22の軸方向長さを短くすることができので、等速自在継手全体の軸方向長さを短くできて小型化及び軽量化を図ることができるとともに、グリース封入量を少なくしてコスト低減を図ることができる。さらに、グリース封入量削減により、回転時のブーツの膨張を少なくでき、密封装置の損傷を有効に防止できる。
また、リング状体35を、外側継手部材22の開口部側の外周面に設けた嵌合溝41に外径方向から嵌合させるものであるので、その組付作業を容易に行うことができる。このため、生産性の向上及びコストの低減化を図ることができる。しかも、リング状体35は、嵌合溝41に嵌合した状態でローラ32に当接するものであるので、安定した姿勢(状態)で、トリポード部材24の抜けを防止することができ、高抜け抗力を発揮することができる。さらに、加締による塑性加工を行う必要がないので、補修性が良く、長期に渡る使用が可能となる。
ローラ軸心L1からの継手軸方向離間寸法Sがローラ半径の約1/2となる位置において、リング状体35がローラ外周面に当接するので、トリポード部材24のスライド長を一層長くすることができる。コンパクト化を一層図ることができる。
リング状体35は、相対向状となる一対の径方向部36、36と、一対の径方向部36、36を連結する周方向部37とからなる外径方向膨出部38を有し、このリング状体35が嵌合溝41に嵌合した状態で、外径方向膨出部38の径方向部36の内径部36aが外側継手部材22に内部に突出してローラ外周面32aに当接するので、トリポード部材24の抜け出しの規制が安定し、トリポード部材24の長いスライド長を安定して確保できる。
次に図6はリング状体35の変形例を示し、この場合、平板を打ち抜いた形状の平板リング状体にて構成している。このため、外径方向膨出部38の径方向部36が幅広部となっている。また、小径部39の外周面は凹窪状となっている。したがって、このリング状体35は、その外周面が凸曲面と凹曲面とが周方向に沿って交互に配設されている。
そして、このリング状体35を、外側継手部材22の嵌合溝41に嵌合させれば、図7に示すように、その外径方向膨出部38がマウス部27の大径部27aに対応し、その小径部39がマウス部27の小径部27bに対応する。すなわち、このリング状体35であっても、等速自在継手の外径を大きくすることがない。
また、リング状体35の一つの小径部39には切欠き40が設けられて、径の拡縮が可能とされているので、リング状体35を拡径させ、この状態で、外径方向(外周側)からこのリング状体35を嵌合溝41に嵌合させることができる。
嵌合させた状態では、このリング状体35の径方向部36、36の内径部36aがローラ案内面29よりも内径側に突出している。このため、このリング状体35を使用しても、図5(B)のように、トリポード部材24がトラック溝28に沿って外方側へスライドすれば、ローラ32の一部が外側継手部材22の開口部から外方へ突出した状態で、リング状体35にローラ32が当接する。これによって、トリポード部材24の抜けを規制することができる。
このため、この図6に示すリング状体35を使用しても、図3に示すリング状体35を使用した場合と同様の作用効果を奏することができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、例えば、前記実施形態では、相対向する両ローラ案内面29、29側において、ローラ外周面32aがリング状体35に当接するもの、すなわち、スライドアウト時に1つのローラ32が2箇所で当接してスライドが規制されるものであったが、どちらか一方のローラ案内面29側においてのみローラ外周面32aがリング状体35に当接するものであってもよい。なお、1つのローラ32が2箇所で当接するものでは、スライド規制がより安定する利点がある。
外側継手部材22の開口部からのローラ突出量は、リング状体35の径方向部の外側継手部材22内への突出量に応じて変更することができ、この変更によって、トリポード部材24のスライド量を調整することができる。
リング状体35を図3に示すように線状体にて構成する場合、その断面形状が矩形以外の円、楕円、三角、台形等の種々のものを使用することができ、嵌合溝41の断面形状もリング状体35の断面形状等に合わせて種々変更できる。また、リング状体35の材質として、この等速自在継手の使用環境に対応するものであれば、金属であっても樹脂であってもよい。さらに、径の拡縮が可能であって嵌合溝41に嵌合させることができるものであれば、切欠き40を有さないエンドレスのリング体であってもよい。
本発明の実施形態を示す抜け止め機構を使用した等速自在継手の正面図である。 前記等速自在継手の外側継手部材の要部断面図である。 前記抜け止め機構のリング状体の正面図である。 前記等速自在継手の要部横断面図である。 前記等速自在継手を示し、(A)は抜け止め機構の組付時の要部縦断面図であり、(B)はスライドアウト時の要部縦断面図である。 前記等速自在継手のリング状体の変形例の正面図である。 前記変形例のリング状体を使用した状態の等速自在継手の要部横断面図である。 従来の抜け止め機構を使用した等速自在継手の横断面図である。 前記従来の等速自在継手を示し、(A)は抜け止め機構の組付時の要部縦断面図であり、(B)はスライドアウト時の要部縦断面図である。 トリポード式等速自在継手の縦断面図である。
符号の説明
1 等速自在継手
2 外側継手部材
4 トリポード部材
5 ブーツ
5a 大径部
5b 小径部
5c 蛇腹部
6 ローラ
6a ローラ外周面
6b ローラ外端面
7 マウス部
7a 大径部
7b 小径部
8 ステム部
9 セレーション軸
10 トラック溝
11 ローラ案内面
12 ボス
13 脚軸
14 シャフト
15 セレーション孔
17 ブーツバンド
19 嵌合溝
20 抜け止め機構
21 クリップ
22 外側継手部材
24 トリポード部材
25 シャフト
27 マウス部
27a 大径部
27b 小径部
28 トラック溝
29 ローラ案内面
30 ボス
31 脚軸
32 ローラ
32a ローラ外周面
33 内周面
34 セレーション孔
35 リング状体
36 径方向部
36a 内径部
37 周方向部
38 外径方向膨出部
39 小径部
40 切欠き
41 嵌合溝
41a 貫通部
42 残部
45 抜け止め機構
L1 ローラ軸心
r ローラ半径
S 継手軸方向離間寸法

Claims (4)

  1. 円周方向に向き合ったローラ案内面を有する3つのトラック溝が形成された外側継手部材と、半径方向に突出した3本の脚軸を有するトリポード部材と、前記脚軸に回転自在に外嵌されて前記ローラ案内面に沿って外側継手部材の軸方向に移動可能なローラとを備えた等速自在継手の抜け止め機構において、
    前記ローラの外周面に当接してローラの一部が前記外側継手部材の開口部よりも外方へ突出した状態でのトリポード部材の抜けを規制するリング状体を、前記外側継手部材の開口部側の外周面に設けた嵌合溝に外径方向から嵌合させたことを特徴とする等速自在継手の抜け止め機構。
  2. ローラ軸心からの継手軸方向離間寸法がローラ半径の約1/2となる位置において、前記リング状体がローラ外周面に当接することを特徴とする請求項1に記載の等速自在継手の抜け止め機構。
  3. 相対向するローラ案内面のうち少なく一方側においてローラ外周面が前記リング状体に当接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の等速自在継手の抜け止め機構。
  4. 前記リング状体は、相対向状となる一対の径方向部と、一対の径方向部を連結する周方向部とからなる外径方向膨出部を有し、このリング状体が前記嵌合溝に嵌合した状態で、外径方向膨出部の径方向部の内径部が外側継手部材に内部に突出してローラ外周面に当接することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の等速自在継手の抜け止め機構。



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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101927619B1 (ko) 2017-05-24 2018-12-10 현대위아 주식회사 등속 조인트
CN110454512A (zh) * 2019-09-09 2019-11-15 浙江向隆机械有限公司 一种具有防脱功能的球笼型万向节

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KR101927619B1 (ko) 2017-05-24 2018-12-10 현대위아 주식회사 등속 조인트
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