JP2007131592A - プロポリスを含有する花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療用組成物 - Google Patents

プロポリスを含有する花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】プロポリスを利用した新規な医薬及び食品を提供する。
【解決手段】プロポリスを含有することを特徴とする、花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療用の組成物、並びにこの組成物の食品及び医薬としての用途に関する。
花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因となって、くしゃみ・鼻みずなどのアレルギー症状を起こす病気で、季節性アレルギー性鼻炎・結膜炎とも呼ばれている。このアレルギー性鼻炎・結膜炎は、原因物質(アレルゲン)の種類によって2つに分類されている。すなわち、ダニなどのハウスダストが原因となる通年性アレルギー性鼻炎・結膜炎と上記のスギ花粉等が原因となる季節性アレルギー性鼻炎・結膜炎である。日本人の約20%が花粉症であるといわれ、大きな社会問題となっている。
このようなアレルギー性鼻炎・結膜炎の発症を治療するための治療剤として、従来、抗アレルギー剤及び抗ヒスタミン剤内服による治療や、鼻腔内にクロモリン、抗ヒスタミン噴霧薬(アビラスチン)、糖質コルチコイド、コルチコステロイド(ブレドニゾン)等を噴霧する鼻腔内薬剤噴霧方法や、鼻腔内への花粉の侵入を防御するための高性能フィルターよりなるマスク等の着用により防御することが試みられている。しかし、このような抗ヒスタミン剤や、糖質コルチコイド等は副作用の問題もあり、長期間にわたっての服用が敬遠されている。
比較的穏やかに効果を発揮し、副作用の少ない天然の薬草などを花粉症の治療、あるいは予防するために、薬草の抽出物の使用が試みられている(特許文献1及び2)。
プロポリスは蜂ヤニともいわれ、ミツバチが採取した植物の新芽や浸出物、樹木の樹液、花粉、及び蜜蝋などの混合物であって、樹脂状の固形塊である。したがって、原料プロポリスのことをプロポリス原塊ともいう。
このプロポリスは、ヨーロッパにおいては医薬品あるいは健康食品の素材として古くから用いられてきたが、近年日本においても健康食品や化粧品の素材として多くの製品に使用されるようになった。特許文献3ではプロポリスの神経障害の予防又は治療について、特許文献4では健康食品及び化粧品素材として高い効能を発揮することができるように構成されたプロポリス組成物及びその顆粒製剤が、それぞれ記載されている。
特開2005−278506号公報 特開2005−060277号公報 特開2005−060242号公報 特開2003−61593号公報
本発明は、プロポリスの人体に及ぼす影響を研究する過程で知見を得たものであり、プロポリスを利用した新規な医薬及び食品を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究を重ね、プロポリスが花粉やハウスダストをアレルゲンとして引起こされるアレルギーに効果があることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、プロポリスを含有することを特徴とする、花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療用組成物に関する。
本発明によれば、優れた花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療用組成物を得ることができる。今日、薬剤による花粉症又はハウスダストアレルギーの症状の抑制が広く治療として行われているが、定期的な服用が必要であるとともに、これら薬剤の眠気などの副作用が問題になっている。本発明の組成物は薬剤の使用開始時期を遅らせたり、その使用を抑制させたりするので、花粉症又はハウスダストアレルギー症状発症期間中のQOLの向上にも有用である。
また、本発明の組成物は、長期に服用しても副作用などの心配が少なく安全性が高く、花粉症又はハウスダストアレルギーの鼻、目、喉、又は全身症状などを改善することができる。
本発明においてプロポリスは、特に限定されず、例えばブラジル、中国、ヨーロッパ諸国、オセアニア、アメリカなど、いずれの産地・植物由来のものであってもよい。したがって、アレクリン、スーパーグリーン、ユーカリ、ウルトラグリーンなどいずれのプロポリスも使用できるが、これらのうちブラジル産のアレクリンプロポリスが特に好ましい。
本発明ではプロポリスは、プロポリス原塊の粉末、その粉末懸濁液;抽出液、濃縮抽出液、及びエキス粉末などの抽出物;並びにこの抽出物を精製して得た精製物などの形態で使用することができる。優れた花粉症・ハウスダストアレルギー予防治療効果が得られる点で、抽出物、特にエキスが好ましい。
上記抽出物として、アルコール抽出物;超臨界抽出物、好ましくはプロポリスのアルコール抽出後の残渣からの超臨界抽出物;水抽出物、好ましくは温水抽出物が例示される。
本発明では、これらプロポリスを1種のみの形態で使用してもよいし、2種以上の形態を併用してもよい。
本発明の組成物は、プロポリス、例えば、プロポリスの粉末、その抽出物、又はその精製物そのものであってもよいが、優れた花粉症・ハウスダストアレルギー予防治療効果が得られる点で、ボダイジュ、セージ、オトギリソウ、エンメイソウ、及びラカンカからなる群より選ばれる1種以上のハーブの由来物をさらに含有してもよく、本発明のプロポリスとの相乗効果が得られる点で、上記5種類のハーブ由来物をすべて含有するのが好ましい。
上記ボダイジュとして、シナノキ科植物のフユボダイジュ(Tilia cordata Mill.)、セイヨウシナノキ(Tilia europaea L.)、ナツボダイジュ(Tilia platyphyllos Scop.)など例示される。
上記セージとして、シソ科植物のセージ(Salvia officinalis L.)などが例示される。
上記オトギリソウとして、オトギリソウ科植物のオトギリソウ(Hypericum erectum Thunb.)などが例示される。
上記エンメイソウとして、シソ科植物のエンメイソウ(Isodon Japonicus Hara)などが例示される。
上記ラカンカとして、ウリ科植物の羅漢果(Momordica grosvenorii Swingle)などが例示される。
本発明で使用されるハーブ由来物とは、上記ハーブの全草、花、葉、茎、樹皮、果実などを原料として得られるものであれば特に制限されず、例えば、細片、粉末、これらの懸濁液;抽出液、濃縮抽出液、及びエキス粉末などの抽出物;並びにこの抽出物を精製して得た精製物などが例示される。優れた花粉症・ハウスダストアレルギー予防治療効果が得られる点で、抽出物、特にエキスが好ましい。
ボダイジュでは花を、セージでは葉、オトギリソウでは全草、エンメイソウでは茎葉を、ラカンカでは果実を原料として得られた水抽出物、特に熱水抽出物、とりわけエキス末が、優れた花粉症・ハウスダストアレルギー予防治療効果が得られる点で好ましい。
本発明の組成物は、プロポリス、例えば、プロポリスの粉末、その抽出物、又はその精製物そのものであってもよいが、優れた花粉症・ハウスダストアレルギー予防治療効果が得られる点で、花粉荷由来物をさらに含有することもできる。
花粉荷とはミツバチが花粉を蜜で固めたものをいい、花粉の種類は特に制限されない。
本発明で使用される花粉荷由来物とは、花粉荷を原料として得られるものであれば特に制限されず、例えば、花粉荷の粉末、その粉末懸濁液;その抽出液、濃縮抽出液、及びエキス粉末などの抽出物;並びにこの抽出物を精製して得た精製物などが例示される。優れた花粉症・ハウスダストアレルギー予防治療効果が得られる点で、抽出物、特にエキスが好ましい。
本発明の組成物は、プロポリスとの相乗効果が得られる点で、プロポリスの他に、前記5種類のハーブ由来物と上記花粉荷由来物を含有するのが好ましい。
本発明の組成物は、さらに上記以外に、花粉症の予防や治療に有用な物質を含んでもよい。例えば、バラの花びら、シソ、舐茶、シジウム、及び乳酸菌などが例示される。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない限り、賦形剤、甘味料、酸味料、増粘剤、香料、色素、乳化剤、及びその他に医薬品や食品などで一般に利用されている添加剤や素材を含んでいてもよい。
本発明の組成物は、花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療に有用である。
上記花粉症として、花粉の種類は特に制限されず、例えば、スギ花粉症、ヒノキ花粉症、オオアワガエリ花粉症、ブタクサ花粉症、カモガヤ花粉症、シラカバ花粉症、イネ花粉症、ケヤキ花粉症、イチゴ花粉症、コナラ花粉症、カナムグラ花粉症、ヨモギ花粉症などが例示される。
上記ハウスダストアレルギーとして、ダニ、ダニの死骸及び糞、ヒト及び動物のフケ及び毛、並びにカビなどのアレルゲンにより引起こされる通年性アレルギー性疾患が例示される。
本発明に係る組成物は、食品又は動物用飼料として、例えば、健康食品、機能性食品、健康補助食品、特定保健用食品、美容食品、又は栄養補助食品(サプリメント)として使用することができる。これら食品及び動物用飼料は、例えば、お茶及びジュースなどの飲料水;並びにアイスクリーム、ゼリー、あめ、チョコレート、及びチューインガムなどの形態であってもよい。また、液剤、粉剤、粒剤、カプセル剤、又は錠剤の形態であってもよい。ここで、動物用飼料の動物には、ペット動物、畜産動物、又は動物園などで飼育されている動物を含む。
本発明に係る組成物は、医薬品又は医薬部外品として使用することができる。これら医薬品又は医薬部外品は、例えば、散剤、錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬若しくは軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳濁剤、又は懸濁剤の形態で経口的に投与できるが、例えば、坐剤の形態で直腸的に;例えば、注射剤又は輸液の形態で;例えば軟膏、クリーム剤、ゲル剤、又は液剤の形態で局部的又は経皮的に非経口的に投与することもできる。好ましくは経口投与である。
本発明に係る組成物の摂取量は、特に制限されないが、剤型、並びに使用者若しくは患者などの摂取者又は摂取動物の年齢、体重及び症状に応じて適宜選択することができる。
例えば、有効成分量として1日あたり摂取者又は摂取動物の体重1kgにつきプロポリスエキス又はプロポリスエキス末量で0.1〜30mg、好ましくは0.5〜20mg、より好ましくは1〜10mgを経口摂取することが、優れた花粉症・ハウスダストアレルギー予防改善効果が得られるので、望ましい。
摂取期間は、摂取者又は摂取動物の年齢、症状に応じて任意に定めることができる。
以下、製造例、試験例などを挙げて本発明を更に詳しく具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.試験対象者
1)選択対象
「鼻アレルギーの診療ガイドライン」(奥田稔 他、ライフサイエンスメディカ 1999年)の重症度において、過去2年間において以下の条件で軽度以上と判断されたスギ花粉症者で減感作療法を行っていないヒトで、スギ花粉シーズンに毎年スギ花粉症の治療を受けている60歳未満の成人男女を試験対象者として選択した。
軽度以上の条件:
スギ花粉飛散時期に一致して、くしゃみ、水性鼻汁、鼻閉、眼のかゆみなどの、スギ花粉症に付随する症状があること。その症状は3年前から毎年あり、軽症以上の症状であること。スギ特異的IgE抗体、鼻汁中好酸球、スギ花粉による鼻誘発試験で、2つ以上陽性であること。
2)試験対象者の除外基準
以下の条件に合致するヒトは試験の対象外とした。
ア 試験に影響のある重複感作がある者
イ エントリー時にスギ花粉症を発症している者
ウ 自己免疫疾患を有する者
エ 糖尿病、肝疾患、腎疾患、心疾患などの重篤な疾患を有している者
オ 本試験開始時に他の臨床試験に参加している者
カ 妊娠又は妊娠している可能性のある者、授乳期又は試験期間中に妊娠を希望している者
キ これまでに、プロポリス、ハーブエキス、花粉荷エキス粉末などを摂取することにより、体の不調を訴えた事のある者
ク その他、試験担当医師がこの試験に参加しない方が良いと判断した者
2.試験スケジュール
1)試験食品
以下の形状及び組成の試験食品を慣用の方法で製造した。
ア 形状:錠剤(300mg/錠)
イ 組成内容:以下の表1の組成を有する。
ウ 保存方法:室温保存
Figure 2007131592
2)試験デザイン
試験は二重盲検化並行群間比較試験で行う。各試験食品及び包装が識別不能であることが確認された後、前記試験対象を1群15名ずつ、プラセボ群、試験食品1摂取群、試験食品2摂取群、及び試験食品3摂取群の4群に、試験食品の無作為割付けを行った。
3)試験食品の摂取方法
いずれの群も、朝食後6錠を12週間摂取させた。摂取できなかった場合はその日のうちに摂取するよう指導した。
4.検査項目及び医師による観察項目
1)検査項目
以下の検査を、摂取開始前(1回目)、摂取4週目(2回目)、摂取8週目(3回目)、摂取12週目(4回目)の合計4回行った。
ア アレルギー検査:
鼻汁中好酸球(好酸球染色)、CRP(C反応性蛋白)、非特異的IgE、特異的IgE抗体(スギ)、特異的IgE抗体(ヒノキ)
イ 血液生化学的検査
ウ 血液学的検査
エ 尿検査
オ 一般検査:身長、体重(いずれも摂取開始前検査時のみ実施した)
カ 花粉症日誌の記載(試験食摂取の確認、自覚症状の記録、医薬品の服薬状況など)の確認
2)試験期間中の医師による観察項目
鼻及び眼の症状、その他の症状、薬剤投与状況に関する観察を、摂食開始前、摂食4週目、摂取8週目、摂取12週目に達した時点で医師が実施した。
ア 医師によるスギ花粉症の状態の観察:
a)重症度の分類:表2の通りとした(奥田分類の変法)。
b)各症状の程度:表3の通りとした。
c)局所所見の程度分類:表4の通りとする。
Figure 2007131592
Figure 2007131592
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イ 試験対象者による毎日のスギ花粉症の状態の記録
試験対象者に、以下の項目について試験期間中毎日花粉症日誌に記録させた。
a)鼻
くしゃみ発作:1日当たりのくしゃみの回数(1回にいくつ出ても1回とする)を記録させた。
鼻みず(鼻汁):1日当たりの鼻をかんだ回数を記録させた。
鼻づまり(鼻閉):以下の表5のとおり記録させた。
鼻がかゆい(鼻掻痒感):以下の表5のとおり記録させた。
b)目
目がかゆい(眼掻痒感)・目が赤い(眼充血)・なみだ目:以下の表5のとおり記録させた。
c)その他の症状
頭痛、頭が重い、胃腸が悪い、眠気、口が渇く、のど・あげ(鼻とのどの間)がかゆい、上あごがムズムズする、鼻をこする、鼻血がでる、輿をかむと血が混じる、さむい、だるい等の症状を記録させた。
Figure 2007131592
5.評価項目及び評価時期
下記の項目について、試験担当医師による評価を行った。尚、評価方法を変更する場合はキーオープン前に評価の固定を行った後、評価方法を決定した。
1)スギ花粉症発症までの日数
スギ花粉症発症の発症開始日について試験対象者が記入する花粉症日誌(くしゃみ発作回数・鼻汁・鼻閉・鼻掻痒感・眼掻痒感・眼充血より奥田分類の変法に従い点数化)及び診察時の記録により発症日を決定し、試験食品摂取開始日からの日数を算出した。
2)使用薬剤(medication score)の変化
薬剤の使用状況について評価した。以下のとおり各薬剤に点数を与え、投与日数で積算した。
併用の場合は合計した。1日常用量を標準とし、同種の薬剤を併用した場合は合計点を与えた。
第1、第2世代抗ヒスタミン薬、遊離抑制薬 1点
点眼用ステロイド薬 2点
点鼻用血管収縮薬・抗コリン薬 1点
点眼用遊離抑制薬 1点
経口ステロイド抗ヒスタミン薬の合剤(例:セレスタミン) 3点
3)症状重症度と使用薬剤(symptom medication score)の変化
便用薬剤と症状重症度を加算し評価した。
6.試験結果
以下ではプラセボ群を対照群とし、試験食品1摂取群(花粉荷エキスを含む錠剤を摂取)を花粉荷群とし、試験食品2摂取群(プロポリスエキスを含む錠剤を摂取)をプロポリス群とし、試験食品3摂取群(ハーブエキスを含む錠剤を摂取)をハーブ群とし、試験食品摂取開始時、4週後、8週後、12週後をそれぞれ開始時、4週後、8週後、12週後と場合により略記する。また、平均xxと標準誤差yyを併記するときはxx±yyのように記した。
1)試験対象について
年齢範囲はプラセボ群では24〜58歳(35.69±2.74歳)、男性6名、女性7名、花粉荷群では年齢範囲21〜50歳(32.71±2.79歳)、男性6名、女性8名、プロポリス群では年齢範囲22〜57歳(35.50±2.97歳)、男性9名、女性5名、ハーブ群では年齢範囲21〜47歳(30.79±2.49歳)、男性10名、女性4名であった。全試験対象者55名はスギ花粉症症状重症度が軽症以上であり開始時における医師判定による重症度の分類ではプラセボ群で無症状13名、花粉荷群で無症状14名、プロポリス群で無症状12名、中等症1名、重症1名、ハーブ群で無症状14名であり、スコア化した4群間に有意差は無く、群間に不均衡は見られなかった。
2)スギ花粉症発症までの日数
スギ花粉症発症の発症開始日について試験対象者が記入する花粉症日誌(くしゃみ発作回数・鼻汁・鼻閉・鼻掻痒感・眼掻痒感・眼充血より奥田分類の変法に従い点数化)及び診察時の記録により発症日を決定し、試験食品摂取開始日からの口数を算出した。
その結果、摂取開始時から鼻症状が発症している者又は摂取期間中症状の変化が見られず試験食品のスギ花粉症発症時期が不明だった症例がプラセボ群1名、プロポリス群1名、ハーブ群3名であった。また発症が試験期間中見られなかった症例がハーブ群で1名いた。
スギ花粉症発症までの日数は試験食品摂取開始日より(試験食品摂取開始日よりスギ花粉症発症までの日数は)プラセボ群と比較してプロポリス及びハーブ摂取群で発症日の延長傾向が認められた(表6)。
試験食品の摂取時期が試験対象者によって多少異なるため、スギ花粉飛散日(平成17年2月22日)より発症までの日数も算出したところ、プラセボ群と比較してプロポリス及びハーブ摂取群で発症日の延長が認められた。
Figure 2007131592
3)薬剤使用に関する評価
抗アレルギー剤の使用開始時期について下記の基準に従い評価した。尚、連続して2日以上1個/cm2の日が観測された場合の初日を花粉飛散開始日とした。また、1日の花粉飛散量が1,048個/cm2と記録された日を花粉飛散ピーク時とした。
使用開始時期についての基準
1)著明改善[花粉飛散開始日から試験終了日まで薬剤を便用しなかった。]
2)改善 [花粉飛散開始日から花粉飛散ピーク時まで薬剤を使用しなかった]
3)不変 [花粉飛散開始日から薬剤を使用した]
4)悪化 [花粉飛散開始日以前から薬剤を使用した。]
摂取期間中に抗アレルギー剤を摂取したのはプラセボ群13名中9名、花粉荷群14名中8名、プロポリス群14名中6名、ハーブ群で14名中3名であり、上記の基準に基づいた判定でプラセボ群と各食品群の2標本Wilcoxon検定をしたところ、ハーブ群とプロポリス群はプラセボ群に比べて有意に改善が高かった(表7)。このことにより、ハーブエキス、プロポリスエキスを摂取することによりスキ花粉症に対する薬剤の使用が抑えられたことが認められた。
Figure 2007131592
4)使用薬剤(medication score)の変化
薬剤の使用状況について評価した。各薬剤に以下のとおり点数を与え、投与日数で積算し併用の場合は合計した。1日常用量を標準とし、同種の薬剤を併用した場合は合計点を与えた。
使用薬剤の点数
第1、第2世代抗ヒスタミン薬、遊離抑制薬 1点
点眼用ステロイド薬 2点
点鼻用血管収縮薬・抗コリン薬 1点
点眼用遊離抑制薬 1点
経口ステロイド抗ヒスタミン薬の合剤(例=セレスタミン) 3点
試験期間中の使用薬剤の点数の合計値について、プラセボ群と各試験食晶群を2標本t検定したところ、プロポリス群とハーブ群ではプラセボ群と比較して薬剤の使用が抑えられ、特にハーブ群において有意な抑制が見られた(表8)。
Figure 2007131592
5)症状重症度と便用薬剤(sympton medication score)の変化
使用薬剤と症状重症度を加算し、評価した。
その結果、試験期間中の症状重症度と使用薬剤の点数の平均値は、いずれの試験食品群でもプラセボ群と比較して低い点数であった(表9)。
Figure 2007131592
6)アンケート調査
試験に参加した試験対象者に試験食品摂取12週後に所定のアンケート用紙を用いて例年のスギ花粉飛散時期と比較した、くしゃみの回数、鼻をかむ回数、鼻づまり、目のかゆみ、目の赤み、涙目、全体的な印象に関して次の5段階評価でアンケート調査を実施した。
アンケート調査での5段階評価
1.とても効果を感じた、
2.効果を感じた、
3.あまり効果を感じられなかった、
4.効果を感じられなかった、
5.わからない。
プラセボ群2名、花粉荷群1名、プロポリス群1名、ハーブ群2名でアンケートが回収出来なかったため、プラセボ群13名、花粉荷群14名、プロポリス群14名、ハーブ群13名を解析対象とした。
結果については表10-1〜10-7に示したとおりであり、すべての項目においてプロポリス群で「1.とても効果を感じた」又は「2.効果を感じた」と回答する比率が高かった。特に例年と比較した全体的な印象ではプラセボで30.8%だったのに対してプロポリス群では78.6%と極めて高く、プロポリス群を摂取することにより効果が見られた。
Figure 2007131592
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7)安全性評価
安全性の評価としては、以下の通りである。
血液生化学的検査、血液一般検査については、一部の検査項目に摂食開始前と摂食4週目、摂食8週目、摂食12週目に有意な変動が認められたが、基準値内の変動であり、臨床上問題となる変化は認められなかった。一般検査、尿検査で、特に問題となる項目はなかった。
自覚症状については、風邪、下痢などが認められたが軽度でありいずれも摂取期間中に消失しており試験食品との関連性なしと判断されたことから、試験食品の安全性に問題はなかった。
本発明の組成物は、花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療に使用できる。
この組成物は、上記のような目的に、医薬品、あるいは健康食品、健康補助食品、特定保健用食品、又は栄養補助食品などの食品として利用できる。

Claims (5)

  1. プロポリスを含有することを特徴とする、花粉症及び/又はハウスダストアレルギーの予防及び/又は治療用組成物。
  2. ボダイジュ、セージ、オトギリソウ、エンメイソウ、及びラカンカからなるハーブ由来物をさらに含有する請求項1記載の組成物。
  3. 花粉荷由来物をさらに含有する、請求項1又は2記載の組成物。
  4. 食品である、請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
  5. 医薬である、請求項1〜3のいずれか記載の組成物。
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