JP2007131100A - ペダル両踏抑制装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込むことを抑制する。
【解決手段】ペダル両踏抑制装置50Aにおいて、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込みを検出する。ブレーキペダル28の踏み込みが検出された場合に、ECU100は、アクセルペダル移動装置32のモータ18を作動させてアクセルペダル10の回動軸12を移動させることにより、ブレーキペダル28の操作方向において、アクセルペダル10をブレーキペダル28から離間するよう移動させる。
【選択図】図1
【解決手段】ペダル両踏抑制装置50Aにおいて、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込みを検出する。ブレーキペダル28の踏み込みが検出された場合に、ECU100は、アクセルペダル移動装置32のモータ18を作動させてアクセルペダル10の回動軸12を移動させることにより、ブレーキペダル28の操作方向において、アクセルペダル10をブレーキペダル28から離間するよう移動させる。
【選択図】図1
Description
本発明はペダル両踏抑制技術に関し、特にブレーキペダルの踏み込み時におけるアクセルペダルの両踏を抑制する技術に関する。
車両の運転操作のための基本的な機能として、運転者のアクセルペダルの踏込みなどによって作動する推進機能と、ブレーキペダルの踏込みなどによって作動する制動機能がある。アクセルペダルおよびブレーキペダルは一般的に、運転席の下方、すなわち運転者の足元の位置に隣接して設置されている。運転者の多くは、アクセルペダルおよびブレーキペダルを一の足で状況に応じて踏み分けることにより、車速の制御を行っている。
例えば車両の走行中に緊急停止の必要が生じた場合は、運転者は急な動作で強い踏力を発揮してブレーキペダルを踏込み、制動機能を作動させる必要がある。アクセルペダルとブレーキペダルは、長年の経験則から最適な間隔が定められているものの、運転者の誤操作によって、ブレーキペダルとともにアクセルペダルをも踏み込んでしまう余地がある。この場合、制動力とともに推進力が働いてしまう。
このため、たとえば特許文献1では、ブレーキアームを踏圧してブレーキ操作を行うときはクラッチ手段により連設ロッドとアクセルワイヤを離開させてアクセル非作動としてなる自動車のペダル装置が提案されている。また、たとえば特許文献2では、ブレーキペダル踏込み時に作動する電磁クラッチを車両に設け、それによりスロットルバルブまたは燃料噴射ポンプコントロールラックの運動を拘束し、ブレーキペダル踏込み時には、アクセルペダルの踏込みに関わらず推進力を規制する自動車の暴走事故防止装置が提案されている。また、たとえば特許文献3では、操作ペダル類に対する最適な操作姿勢を実現するために、ブレーキペダルとアクセルペダルとが支持された共通の可動プレートを車体前後方向に移動させる車両の運転姿勢調整装置が提案されている。
特開平11−48922号公報
実開平1−125736号公報
特開平7−125614号公報
しかし、上述の特許文献においても、アクセルペダルとブレーキペダルが並設される車両において、運転者が車両を停止させようとして誤ってブレーキペダルとアクセルペダルを一の足で同時に踏み込むことを抑制することは困難である。また、本発明者は、運転者が車両を停止させようとしてこのようにペダルを両踏したとき、特許文献2に開示されているようにスロットルバルブなどの運動を拘束し推進力を規制しても、アクセルペダルの復元力によってブレーキペダルの踏み込みが阻害され、所望の制動力が得られない可能性がある点、特に高齢者などペダルを踏込む力が弱い運転者においては、そうした点への配慮が望ましいことを認識した。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込むことを抑制することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のペダル両踏抑制装置は、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキ操作検出手段と、ブレーキペダルの踏み込みが検出された場合に、前記ブレーキペダルの操作方向に前記ブレーキペダルに並設されるアクセルペダルを移動させるアクセルペダル移動手段と、を備える。この態様によれば、ブレーキペダルとアクセルペダルが並設される車両において、運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込むことを抑制することができる。
前記アクセルペダル移動手段は、操作されることにより回動軸を中心に回動するアクセルペダルにおける前記回動軸を移動させることにより、前記ブレーキペダルの操作方向に前記アクセルペダルを移動してもよい。この態様によれば、アクセルペダルの回動軸を移動させるという簡易な構成により、ブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込むことを抑制することができる。
前記アクセルペダル移動手段は、操作されることにより回動してアクセルワイヤを引張るアクセルペダルにおける前記アクセルワイヤを弛緩させることにより、前記ブレーキペダルの操作方向に前記アクセルペダルを回動させてもよい。この態様によれば、アクセルペダルに与えられる重力などの力を利用してアクセルペダルを回動させることができるため、小さい力でアクセルペダルを回動させることができる。
前記アクセルペダル移動手段は、曲げて引き回していた少なくとも一部のアクセルワイヤの経路を直線状態に近づけることにより、前記アクセルワイヤを弛緩させてもよい。アクセルペダルに与えられる重力などの力を利用してアクセルペダルを回動させることができるため、小さい力でアクセルペダルを回動させることができる。
前記アクセルペダル移動手段はアクセルワイヤに介在するように設けられ、当該アクセルペダル移動手段が伸長することにより前記アクセルワイヤを弛緩させてもよい。この態様によれば、重力などの力を利用してアクセルペダルを移動させることができるため、小さい力でアクセルペダルを移動させることができる。
本発明のペダル両踏抑制装置によれば、運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込むことを抑制することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)は、第1の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Aにおいて、ブレーキペダル28が操作される前の状態を示す図であり、図1(b)は、第1の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Aにおいて、ブレーキペダル28が操作された後の状態を示す図である。本図はアクセルペダル10およびブレーキペダル28を車両右方向に見た図である。
図1(a)は、第1の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Aにおいて、ブレーキペダル28が操作される前の状態を示す図であり、図1(b)は、第1の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Aにおいて、ブレーキペダル28が操作された後の状態を示す図である。本図はアクセルペダル10およびブレーキペダル28を車両右方向に見た図である。
本実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Aが備えられた車両には、アクセルペダル10およびブレーキペダル28が設けられている。アクセルペダル10とブレーキペダル28はアクセルペダル10が車両右側、ブレーキペダル28が車両左側となるように車両左右方向に並設されている。
ブレーキペダル28はアーム状に形成され、一端にペダル部28aが設けられている。ブレーキペダル28は、他端近傍において回動軸30により回動自在に支持される。ブレーキペダル28は、回動軸30に支持される端部は上部に配置され、ペダル部28aが設けられた端部は下方に配置される。ブレーキペダル28が踏み込み操作されない状態において、ペダル部28aが運転者側に寄せられるよう、ブレーキペダル28には鉛直方向から適度な傾きが設けられている。
運転者は、車両に制動力を与えたい場合に、ペダル部28aを一つの足で踏み込む。運転者によりペダル部28aが踏み込み操作されると、ブレーキペダル28は回動軸30を中心に鉛直方向に近づく方向に回動され、ペダル部28aは車両前方且つ下方に移動させられる。
ブレーキペダル28はマスタシリンダ(図示せず)に接続されており、ブレーキペダル28が回動することによりマスタシリンダ圧が増圧する。各々の車輪に設けられたホイールシリンダ(図示せず)は、マスタシリンダ圧が増圧されるにしたがって増圧され、増圧されたホイールシリンダ圧にしたがって各車輪に設けられたブレーキ装置(図示せず)を介して車輪に制動力を与える。
ブレーキペダル28にはブレーキランプスイッチ26が接続されている。ブレーキペダル28が運転者により踏み込み操作されると、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28が踏み込み操作されたことを検出する。ブレーキペダル28の踏み込み操作がブレーキランプスイッチ26によって検出されると、ブレーキランプ(図示せず)を点灯させるスイッチがオンにされ、ブレーキランプが点灯する。したがって、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作を検出するブレーキ操作検出手段として機能する。ブレーキランプスイッチ26は電子制御ユニット(以下「ECU」という)100に接続されており、ブレーキランプスイッチ26による検出結果はECU100に入力される。
アクセルペダル10は平らな板状に形成される。アクセルペダル10は、踏み込み操作されていない状態において、水平面よりもアクセルペダル10の車両前方側の端部が上方に持ち上げられ、運転者が踏み込み操作するための適度な傾きが設けられている。アクセルペダル10は、車両後方側の端部近傍において、回動軸12によって回動自在に支持される。
運転者は、車両に推進力を与えたい場合に、アクセルペダル10を一つの足で踏み込む。アクセルペダル10は、ブレーキペダル28のペダル部28aの踏み込み操作と同じ右足で通常踏み込み操作される。このため、アクセルペダル10とブレーキペダル28のペダル部28aは、車両前後方向および上下方向において近接した位置に配置される。運転者によりアクセルペダル10が踏み込み操作されると、アクセルペダル10は回動軸12を中心に水平方向に近づく方向に回動され、アクセルペダル10の略全体が下方に移動させられる。
アクセルペダル10の車両前方の端部近傍は、アクセルワイヤ24の一端が結合されている。アクセルワイヤ24は、プーリ22によって車体内部に引き回れる。アクセルペダル10が踏み込み操作されると、アクセルワイヤ24に引張り力が与えられ、アクセルペダル10に結合されたアクセルワイヤ24の端部が下方に引き込まれる。車両に搭載されたエンジンは、アクセルワイヤ24が引き込まれた長さに応じて燃料が供給され、およびスロットル弁開度が調整され、車両に推進力を与える。
本実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Aは、アクセルペダル移動装置32およびブレーキランプスイッチ26が含まれる。アクセルペダル移動装置32は、アクセルペダル支持プレート14およびモータ18などを有する。アクセルペダル支持プレート14は、車両右方向に見てL字型の板状に形成される。アクセルペダル支持プレート14におけるL字型の一方の平面部は、アクセルペダル10の鉛直下方に位置し略水平な面を有する車体底部に接合される。アクセルペダル支持プレート14における車体底部に接合される部分は、回動軸12を支持する支持手段が設けられる。
アクセルペダル支持プレート14および車体底部にはそれぞれガイド部が設けられており、このガイド部によってアクセルペダル支持プレート14は車両前後方向に移動可能とされている。アクセルペダル支持プレート14におけるL字型の他方の平面部は、車両前方側において上方に立ち上がるように曲げられて形成される。立ち上げられて形成された平面部には、ナット16が嵌着されている。
モータ18は、アクセルペダル支持プレート14が接合される車体底部に固定される。モータ18は、雄ネジが形成されたモータ軸20を有している。モータ軸20はアクセルペダル支持プレート14に設けられたナット16に螺着されている。モータ18はECU100に接続されており、ECU100から作動信号が入力されることにより作動する。以上の構成により、モータ18が作動すると、モータ軸20が回転することによりアクセルペダル支持プレート14が車両前後方向に移動され、このアクセルペダル支持プレート14と回動軸12を介して連結されたアクセルペダル10が、アクセルペダル支持プレート14と共に車両前後方向に移動させられる。
運転者によりブレーキペダル28が踏み込み操作されていない状態では、図1(a)に示されるように、アクセルペダル支持プレート14は車両後方に寄せて配置される。このため、アクセルペダル10も車両後方に寄せて配置される。
ブレーキペダル28が運転者により操作されると、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作を検出する。ブレーキランプスイッチ26による検出結果はECU100に入力される。ECU100は、ブレーキランプスイッチ26から入力された検出結果を参照し、ブレーキペダル28が踏み込み操作されたと判断した場合には、モータ18に作動信号を出力し、図1(b)に示されるように、アクセルペダル10を車両前方に移動させる。したがって、アクセルペダル移動装置32は、ブレーキペダル28に並設されるアクセルペダル10を、ブレーキペダル28からブレーキペダル28の操作方向に離間するよう移動させるアクセルペダル移動手段として機能する。これによって、運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込むことを抑制することができる。本実施形態では、ECU100は、ブレーキペダル28のペダル部28aよりも車両前方または下方に位置するようにアクセルペダル10を移動させる。
運転者によるブレーキペダル28の踏み込み操作が解除されると、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作が解除されたことを検出する。ブレーキペダル28の踏み込み操作が解除されたことがブレーキランプスイッチ26によって検出されると、ブレーキランプ(図示せず)を点灯させるスイッチがオフにされ、ブレーキランプが消灯する。したがって、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作の解除を検出するブレーキ解除検出手段として機能する。
ブレーキペダル28の踏み込み操作が運転者により解除されると、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作の解除を検出する。ブレーキランプスイッチ26による検出結果はECU100に入力される。ECU100は、ブレーキランプスイッチ26から入力された検出結果を参照し、ブレーキペダル28が踏み込み操作が解除されたと判断した場合には、踏み込み操作された場合と逆方向にモータ軸20を回転させるようモータ18に作動信号を出力し、アクセルペダル10を運転者に操作しやすい角度まで持ち上げる。これによって、ブレーキペダル28が運転者により踏み込み操作されていない状態では、アクセルペダル10を運転者に操作しやすい位置に近づけることができる。
(第2の実施形態)
図2(a)は、第2の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Bにおいて、ブレーキペダル28が操作される前の状態を示す図であり、図2(b)は、第2の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Bにおいて、ブレーキペダル28が操作された後の状態を示す図である。本図はアクセルペダル10およびブレーキペダル28を車両右方向に見た図である。なお、第1の実施形態と同様の箇所については説明を省略する。
図2(a)は、第2の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Bにおいて、ブレーキペダル28が操作される前の状態を示す図であり、図2(b)は、第2の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Bにおいて、ブレーキペダル28が操作された後の状態を示す図である。本図はアクセルペダル10およびブレーキペダル28を車両右方向に見た図である。なお、第1の実施形態と同様の箇所については説明を省略する。
本実施形態においては、アクセルペダル10が回動される中心となる回動軸12は、車両底部に固定される。また、本実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Bは、アクセルワイヤ制御装置34およびブレーキランプスイッチ26を含む。
アクセルワイヤ制御装置34は、モータ40、ナット44、およびプーリ46などを有する。プーリ46は、アクセルペダル10のアクセルワイヤ24との結合部とプーリ22との間に配置される。プーリ46は回転する中心軸が車両左右方向に向くように配置され、プーリ46の車両前方においてアクセルワイヤ24と噛合する。プーリ46にはナット44が、ネジ孔が車両前後方向に向くように固定されている。
ナット44の車両前方には、モータ40が車体に固定されている。モータ40は雄ネジが形成されたモータ軸42を有し、モータ軸42はナット44に螺着している。プーリ46およびナット44は、モータ軸42が回転することにより回転しないよう、ガイド部(図示せず)により回転が規制されている。モータ40はECU100に接続されており、ECU100から作動信号が入力されることにより作動する。以上の構成により、モータ40が作動することにより、プーリ46が車両前後方向に移動させられる。プーリ46が車両前方に移動すると、プーリ22とアクセルペダル10の間において、アクセルワイヤ24がプーリ46によって曲げて引き回される。プーリ46が車両後方に移動させられると、プーリ22とアクセルペダル10の間において曲げて引き回されていたアクセルワイヤ24の経路が徐々に直線状態にされる。
運転者によりブレーキペダル28が踏み込み操作されていない状態では、図2(a)に示されるように、プーリ46は車両前方に寄せて配置される。これにより、アクセルワイヤ24はプーリ46によって曲げて引き回される。また、アクセルペダル10のアクセルワイヤ24との結合部が持ち上げられ、アクセルペダル10は水平面に対して大きな角度を持って傾斜する。このように、ブレーキペダル28が操作されていない状態では、アクセルペダル10は、運転者に操作しやすい角度まで持ち上げられた状態で維持される。
ブレーキペダル28が運転者により操作されると、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作を検出する。ブレーキランプスイッチ26による検出結果はECU100に入力される。ECU100は、ブレーキランプスイッチ26から入力された検出結果を参照し、ブレーキペダル28が踏み込み操作されたと判断した場合には、モータ40に作動信号を出力し、プーリ46を車両後方に移動させる。
このようにして、アクセルワイヤ制御装置34は、プーリ22とアクセルペダル10の間において曲げて引き回していた一部のアクセルワイヤ24の経路を直線状態に近づけることにより、アクセルワイヤ24を弛緩させる。アクセルペダル10は、重力などにより、下方向に回動する力が常に与えられているため、図2(b)に示されるように、アクセルペダル10は水平面に近づく方向に回動させられる。これによって、重力などの力を利用してアクセルペダル10を下方向に移動させることができるため、小さい力でアクセルペダル10を移動させることができる。
したがって、アクセルワイヤ制御装置34は、ブレーキペダル28に並設されるアクセルペダル10を、ブレーキペダル28からブレーキペダル28の操作方向に離間するよう移動させるアクセルペダル移動手段として機能する。これによって、運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込むことを抑制することができる。なお、本実施形態では、ECU100は、ブレーキペダル28のペダル部28aよりも車両前方または下方に位置するようにアクセルペダル10を回動させる。
第1の実施形態と同様に、ブレーキペダル28の踏み込み操作が運転者により解除されると、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作の解除を検出する。ブレーキランプスイッチ26による検出結果はECU100に入力される。ECU100は、ブレーキランプスイッチ26から入力された検出結果を参照し、ブレーキペダル28が踏み込み操作が解除されたと判断した場合には、踏み込み操作された場合と逆方向にモータ軸42を回転させるようモータ40に作動信号を出力する。これによって、ブレーキペダル28が運転者により踏み込み操作されていない状態では、アクセルペダル10を運転者に操作しやすい位置に近づけることができる。
(第3の実施形態)
図3(a)は、第3の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Cにおいて、ブレーキペダル28が操作される前の状態を示す図であり、図3(b)は、第3の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Cにおいて、ブレーキペダル28が操作された後の状態を示す図である。本図はアクセルペダル10およびブレーキペダル28を車両右方向に見た図である。なお、前述の実施形態と同様の箇所については説明を省略する。
図3(a)は、第3の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Cにおいて、ブレーキペダル28が操作される前の状態を示す図であり、図3(b)は、第3の実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Cにおいて、ブレーキペダル28が操作された後の状態を示す図である。本図はアクセルペダル10およびブレーキペダル28を車両右方向に見た図である。なお、前述の実施形態と同様の箇所については説明を省略する。
本実施形態においては、アクセルペダル10が回動される中心となる回動軸12は、車両底部に固定される。また、本実施形態に係るペダル両踏抑制装置50Cは、アクセルワイヤ伸縮装置36およびブレーキランプスイッチ26を含む。
アクセルワイヤ伸縮装置36は、ハウジング52、ラック軸54、およびモータ56などを有する。ハウジング52は有底の円筒状に形成される。ラック軸54は、ラック歯が形成された軸状に形成され、ハウジング52に挿通される。モータ56はモータ軸にピニオンギヤ(図示せず)が設けられ、モータ軸がハウジング52に設けられた挿通孔に挿通され、ピニオンギヤがラック軸54のラック歯に噛合する。
アクセルワイヤ伸縮装置36は、アクセルペダル10のアクセルワイヤ24との結合部とプーリ22との間に配置される。ハウジング52におけるラック軸54が挿通される側と逆側の有底部は、プーリ22と噛合したアクセルワイヤ24の一端が結合される。ラック軸54は、ハウジング52と逆側において、アクセルペダル10に結合されたアクセルワイヤ24の一端が結合される。このように、プーリ22とアクセルペダル10との間において、アクセルワイヤ24の途中に介在するようアクセルワイヤ伸縮装置36が設けられる。
モータ56はECU100に接続されており、ECU100から作動信号が入力されることにより作動する。モータ56が作動することにより、ハウジング52からラック軸54が突出し、またはハウジング52へラック軸54が引き戻される。
運転者によりブレーキペダル28が踏み込み操作されていない状態では、図3(a)に示されるように、ラック軸54はハウジング52に引き戻された状態とされる。これにより、アクセルペダル10のアクセルワイヤ24との結合部が持ち上げられ、アクセルペダル10は水平面に対して大きな角度を持って傾斜する。このように、ブレーキペダル28が操作されていない状態では、アクセルペダル10は、運転者に操作しやすい角度まで持ち上げられた状態で維持される。
ブレーキペダル28が運転者により操作されると、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作を検出する。ブレーキランプスイッチ26による検出結果はECU100に入力される。ECU100は、ブレーキランプスイッチ26から入力された検出結果を参照し、ブレーキペダル28が踏み込み操作されたと判断した場合には、モータ56に作動信号を出力し、ラック軸54をハウジング52から突出させる。
このようにして、アクセルワイヤ伸縮装置36は、アクセルワイヤ24に介在し、アクセルワイヤ伸縮装置36が伸長することによりアクセルワイヤ24を弛緩させる。アクセルペダル10は、重力などにより、下方向に回動する力が常に与えられているため、図3(b)に示されるように、アクセルペダル10は水平面に近づく方向に回動させられる。これによって、重力などの力を利用してアクセルペダル10を下方向に移動させることができるため、小さい力でアクセルペダル10を移動させることができる。
したがって、アクセルワイヤ伸縮装置36は、ブレーキペダル28に並設されるアクセルペダル10を、ブレーキペダル28からブレーキペダル28の操作方向に離間するよう移動させるアクセルペダル移動手段として機能する。これによって、運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込むことを抑制することができる。なお、本実施形態では、ECU100は、ブレーキペダル28のペダル部28aよりも車両前方または下方に位置するようにアクセルペダル10を回動させる。
前述の実施形態と同様に、ブレーキペダル28の踏み込み操作が運転者により解除されると、ブレーキランプスイッチ26は、ブレーキペダル28の踏み込み操作の解除を検出する。ブレーキランプスイッチ26による検出結果はECU100に入力される。ECU100は、ブレーキランプスイッチ26から入力された検出結果を参照し、ブレーキペダル28が踏み込み操作が解除されたと判断した場合には、踏み込み操作された場合と逆方向にモータ軸を回転させるようモータ56に作動信号を出力し、アクセルペダル10を運転者に操作しやすい角度まで持ち上げる。これによって、ブレーキペダル28が運転者により踏み込み操作されていない状態では、アクセルペダル10を運転者に操作しやすい位置に近づけることができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を本実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
第2および第3の実施形態において、ブレーキペダル28が運転者によって踏み込み操作され、アクセルワイヤ24がアクセルワイヤ制御装置34またはアクセルワイヤ伸縮装置36によって弛緩された場合に、アクセルペダル10は下方向に回動せず、ブレーキペダル28が踏み込み操作される前の角度を維持してもよい。ブレーキペダル28を踏み込み操作される前の角度に維持するため、バネなどの付勢手段により、アクセルペダル10を上方に付勢してもよい。
これによって、運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込んだ場合においても、アクセルワイヤ制御装置34またはアクセルワイヤ伸縮装置36によってアクセルワイヤ24が弛緩された分が、いわゆるあそびとなり、アクセルワイヤ24がアクセルペダル10によって引き込まれることによりエンジンが車両を推進することを抑制することができる。また、弛緩されたアクセルワイヤ24を緊張させるまではアクセルペダル10の操作力が軽減されるため、運転者が車両停止のためにブレーキペダルを踏込んだ際、誤ってアクセルペダルを同時に踏み込んだ場合においても、ブレーキペダル28の踏み込み操作が阻害されることを抑制することができる。
10 アクセルペダル、 26 ブレーキランプスイッチ、 28 ブレーキペダル、 32 アクセルペダル移動装置、 34 アクセルワイヤ制御装置、 36 アクセルワイヤ伸縮装置、 50A及至C ペダル両踏抑制装置、 100 ECU。
Claims (5)
- ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキ操作検出手段と、
ブレーキペダルの踏み込みが検出された場合に、前記ブレーキペダルの操作方向に前記ブレーキペダルに並設されるアクセルペダルを移動させるアクセルペダル移動手段と、
を備えることを特徴とするペダル両踏抑制装置。 - 前記アクセルペダル移動手段は、操作されることにより回動軸を中心に回動するアクセルペダルにおける、前記回動軸を移動させることにより、前記ブレーキペダルの操作方向に前記アクセルペダルを移動させることを特徴とする請求項1に記載のペダル両踏抑制装置。
- 前記アクセルペダル移動手段は、操作されることにより回動してアクセルワイヤを引張るアクセルペダルにおける、前記アクセルワイヤを弛緩させることにより、前記ブレーキペダルの操作方向に前記アクセルペダルを回動させることを特徴とする請求項1に記載のペダル両踏抑制装置。
- 前記アクセルペダル移動手段は、曲げて引き回していた少なくとも一部のアクセルワイヤの経路を直線状態に近づけることにより、前記アクセルワイヤを弛緩させることを特徴とする請求項3に記載のペダル両踏抑制装置。
- 前記アクセルペダル移動手段はアクセルワイヤに介在するよう設けられ、当該アクセルペダル移動手段が伸長することにより前記アクセルワイヤを弛緩させることを特徴とする請求項3に記載のペダル両踏抑制装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015114897A (ja) * | 2013-12-12 | 2015-06-22 | 株式会社ジェイテクト | ペダル位置変更装置 |
JP2016106060A (ja) * | 2016-02-29 | 2016-06-16 | 三菱自動車工業株式会社 | ペダル誤操作防止装置 |
-
2005
- 2005-11-09 JP JP2005324887A patent/JP2007131100A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015114897A (ja) * | 2013-12-12 | 2015-06-22 | 株式会社ジェイテクト | ペダル位置変更装置 |
JP2016106060A (ja) * | 2016-02-29 | 2016-06-16 | 三菱自動車工業株式会社 | ペダル誤操作防止装置 |
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