JP2007130598A - ろ過材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペット用排泄処理具に使用されるペット用トイレ砂として好適に使用され、熱処理のような手段を行わずとも高い粒子強度を確保することができ、水の存在下での粒子崩壊が抑制された粒状成形体からなるろ過材を提供する。
【解決手段】天然もしくは合成の非晶質シリカアルミナの粒状成形体からなるろ過材。
【選択図】なし

Description

本発明は、ろ過材に関するものであり、より詳細には、ペット用排泄処理具のろ過層として好適に使用されるろ過材に関する。
猫等のペットを飼育するに際して、それが排出する尿等を処理するために、ペット用トイレ砂が古くから使用されている。このようなペット用トイレ砂の多くは、砂の様な微細な粒状物であり、使用時に猫などのペットの足に付着してしまい、ペットによって取り除かれてしまうという問題があった。
一方、ペット用トイレ砂として、ベントナイトを用いることも古くから知られており、例えば、特許文献1には、膨潤性粘土鉱物(スメクタイト)と消臭剤を併用したペット用トイレ砂が記載されている。また、特許文献2には、水溶性粘着性物質を含有したスメクタイト粘土(ナトリウムベントナイト含有)の射出成形物からなる吸収性組成物を含む排泄箱が記載されている。更に、特許文献3には、非圧縮性且つ未焼成の水膨潤性ナトリウムベントナイトを吸収剤組成物として用いる寝わら箱が記載されている。
特許文献1〜3に記載されているベントナイト等の膨潤性粘土鉱物では、尿などが付着した部分が膨潤して凝結を起こす機能を持っており、それにより汚れた部分のみを凝固させ、この部分を簡単に除去することが可能となるという利点を有している。しかし、反面、膨潤・固化してしまうため、通水性が不満足であり、ろ過材としての使用には適さない。
また、本願出願人は、先に、酸性白土の熱処理物の粒状成形体からなるろ過材を提案した(特許文献4)。
特開平1−269440号公報 特許2572208号公報 特許2587530号公報 特願2004−147893号
上記特許文献4のろ過材は、粒子強度が高く、また膨潤・固化性も有していないため、粒子崩壊によって微細な粒状物を形成することがなく、ろ過材として有効に使用することができる。例えば吸水シートや多数の開口を有する通水板を備えた構造のペット用排泄具において、上記のろ過材を、吸水シートや通水板上にろ過層として設けることができる。
しかしながら、上記のろ過材は、300℃以上の高温での熱処理が必要なため、製造コストの点で問題がある。また、ワックスのような疎水化剤で表面処理を行い、ろ過性を高めようとすると、粒子強度が低下し、水分の存在下で粒子崩壊をし易く、未だ改善の余地がある。先にも述べたように、粒子崩壊を生じると、微細な粒子が発生し、ペットの足等に付着して取り除かれてしまったり、また吸水シートや通水板上に設けたときに、目詰まりを生じたり或いは開口を通って脱落してしまうなどの不都合を生じる。
従って、本発明の目的は、ペット用排泄処理具に使用されるペット用トイレ砂として、特に好適に使用され、熱処理のような手段を行わずとも高い粒子強度を確保することができ、水の存在下での粒子崩壊が抑制された粒状成形体からなるろ過材を提供することにある。
本発明の他の目的は、ワックスのような疎水化剤によって表面処理した場合にも、高い粒子強度を示し、水の存在下での粒子崩壊が有効に抑制された粒状成形体からなるろ過材を提供することにある。
本発明によれば、天然もしくは合成の非晶質シリカアルミナの粒状成形体からなるろ過材が提供される。
本発明のろ過材においては、
(1)前記粒状成形体が非晶質シリカアルミナの含水物からなること、
(2)前記非晶質シリカアルミナの強熱減量が5乃至20重量%であること、
(3)前記粒状成形体は、塩基性成分捕捉剤を含有していること、
(4)前記塩基性成分捕捉剤が、無機酸、有機酸及びこれらの金属塩からなる群より選択された少なくとも1種であること、
(5)前記塩基性成分捕捉剤が、硫酸、リン酸もしくはホウ酸の金属塩であること、
(6)前記塩基性成分捕捉剤が、前記粒状成形体100重量部当り0.1乃至10重量部の量で使用されていること、
(7)前記粒状成形体は、疎水化剤で表面処理されていること、
(8)前記疎水化剤が、脂肪酸もしくはその金属塩、ワックス及び低融点樹脂からなる群より選択された少なくとも1種であり、前記粒状成形体100重量部当り1乃至20重量部の量で使用されていること、
(9)前記粒状成形体が、水中に24時間浸漬後において初期の粒子形状を保持していること、
が好ましい。
本発明によれば、また、上記のろ過材を含有するろ過層が吸水シートまたは通水板上に設けられているペット用排泄処理具が提供される。
本発明のろ過材は、優れたろ過性を示し、例えば水で洗浄してもろ過性が低下することがなく、繰り返し使用できる。
また、高温での熱処理を行うことなく、高い粒子強度を確保することができ、例えば水の存在下での粒子崩壊が有効に抑制されている。特に、ワックスの如き、疎水化剤で表面処理した場合にも粒子強度の低下を生じない。
高温での熱処理を行うことなく製造できるため、製造コストが安価である。
本発明のろ過材は、特にペット用排泄処理具のろ過層を形成するトイレ砂として好適に使用されるものであり、このペット用排泄処理具は、図1に示す概略構造を有している。
図1において、このペット用排泄処理具は、全体として1で示すトレイの内部に吸水シート2が設けられ、この吸水シート2上に、メッシュなどの開口を有する通水板3を設け、この通水板3上にトイレ砂からなるろ過層4が設けられた構造を有している。
吸水シート2は、それ自体公知の吸水性ポリマーやパルプなどの植物性シート、或いはベントナイトなどの吸水性粘土鉱物の成形シートなどから形成されており、必要により、抗菌剤や界面活性剤などが配合されている。即ち、排泄されたペットの尿は、ろ過層4から吸水シート2内に浸透して保持され、吸水シート2が飽和すると、この吸水シート2を交換できるような構造となっている。また、ろ過層4は、水等で洗浄可能であり、ろ過性の低下、汚染などにより、必要により交換可能となっている。尚、この吸水シート2は、場合によっては省略することもでき、このような場合には、通水板3をロート形状としたり、或いは通水板3の下側にロートを設け、ろ過層4を通った液(尿)を、所定の液収納容器内に回収するような構造とすればよい。
本発明のろ過材は、吸水性が少なく、優れたろ過性を示し、粒子強度が高く、水(尿)との接触により粒子崩壊することがないため、上記のろ過層4を形成するペット用のトイレ砂として好適に使用される。
即ち、本発明のろ過材は、天然もしくは合成の非晶質シリカアルミナの粒状成形体からなる。
(粒状成形体)
粒状成形体を形成する非晶質シリカアルミナは、例えば、シリカとアルミナのモル比で表して下記組成:
nSiO・Al
式中、nは、0.1乃至10の数である、
を有している。nの値が上記範囲外であるときは、水を吸収しやすくなってろ過性が低下したり、或いは粒子強度が低下する傾向がある。
また、上記のようなシリカアルミナは非晶質であることが重要であり、例えばX線分析で回折ピークを示すような結晶質のものは脆く、粒子強度が低くなってしまい、例えば水の存在下で粒子崩壊を生じてしまう。
かかる非晶質シリカアルミナは、天然或いは合成品であってよく、例えば天然品としては、アロフェン(鹿沼土)が代表的であり、また合成品としては、ケイ酸ソーダと硫酸アルミニウムとを水の存在下で反応させて共沈させたり、或いはシリカヒドロゾルとアルミナヒドロゾルとを反応させることにより得られるものが代表的である。
また、天然品或いは合成品の何れにおいても、製造コストの観点から、高温での熱処理を避けることが好適である。このような非晶質シリカアルミナは、通常、含水物であり、例えば、強熱減量(1050℃)が5乃至20重量%の範囲にあるが、この外に濡れや吸湿による水分が付着していることが多い。このような場合には、必要により例えば250℃以下の比較的低温での乾燥熱処理を適宜行って調製するのがよい。例えば、これらの非晶質シリカアルミナからなる粒状成形体を疎水化剤で表面処理するような場合には、上記のような乾燥熱処理等の前処理が必須要件となる。
さらに、上記の非晶質シリカアルミナは、そのろ過性や粒子強度が損なわれない限り、Fe,Mg,Zn等の酸化物などの第三成分を含有していてもよい。通常、このような第三成分の含有量は、SiO当り、20重量%以下である。
上述した非晶質シリカアルミナは、必要により粗粉砕された後、それ自体公知の手段で造粒される。造粒には、圧縮成形法、打錠成形法、転動造粒法、噴霧造粒法、押出造粒法等のそれ自体公知の造粒法が使用されるが、押出造粒が好適である。
このようにして得られる非晶質シリカアルミナの粒状成形体は、通常、最小方向における粒径が0.5乃至8mmであり、アスペクト比が1乃至20の範囲にあることが、ろ過性や粒子強度などの点で好ましいが、粒子形状は、球状、立方体状、円柱状、角柱状、顆粒状、タブレット状、不定形状等の任意の形状であってよい。
(塩基性成分捕捉剤)
本発明のろ過材は、上記の粒状成形体からなるが、かかる粒状成形体には、塩基性成分捕捉剤が配合されていてもよい。この塩基性成分捕捉剤は、特に悪臭の原因となるアンモニアを捕捉するための成分であり、通常、硫酸、リン酸、塩酸、ホウ酸などの無機酸、酢酸、スルホン酸などの有機酸及びこれら無機酸、有機酸の金属塩からなる群より選択された少なくとも1種が使用される。このような捕捉剤は、アンモニアと反応可能であれば特に制限されないが、ペットに対する安全性やアンモニアの捕捉性との観点から、2価以上の無機酸(例えば硫酸、リン酸、ホウ酸など)の金属塩、特にAl塩、Mg塩、Fe塩、Zn塩、Ca塩などが好適に使用され、特に硫酸アルミニウムが最も好適に使用される。
このような塩基性成分捕捉剤は、前述した非晶質シリカアルミナと混練して粒状成形体中に含有させることもできるが、アンモニア捕捉性の点で、後述する疎水化剤とともに表面処理に賦され、粒状成形体表面に存在していることが好ましい。尚、塩基性成分捕捉剤を用いての表面処理は、その水溶液或いは水分散液等を粒状成形体表面に吹き付け、乾燥することにより容易に行われる。
このような塩基性成分捕捉剤を含有している粒状成形体は、特にアンモニアに対する捕捉性に極めて優れ、トイレ砂として、前述したろ過層4の形成に用いたとき、例えば吸水シート2に保持された尿から発生するアンモニアを有効に捕捉し、悪臭の発生を有効に防止することができる。このような塩基性成分捕捉剤は、一般に、非晶質シリカアルミナの粒状成形体100重量部当り0.1乃至10重量部、特に1乃至5重量部の量で使用されることが、粒状成形体の吸水性を高めず、ろ過性の低下を招くことなく、最も有効にアンモニア捕捉性を発現させる上で好適である。
(疎水化剤)
また、上述した粒状成形体は、疎水化剤で表面処理することができ、これにより、ろ過性をさらに高めることができる。このような疎水化剤としては、以下のものを例示することができる。
1.脂肪族炭化水素:
流動パラフィン、工業用白色鉱油、合成パラフィン、石油系ワックス、ペトロラクタム、無臭軽質炭化水素
2.シリコーン:
オルガノポリシロキサン
3.脂肪酸、脂肪族アルコール:
動物または植物油脂から得られた炭素数8〜22の高級脂肪酸或いはこのような脂肪酸に水素添加したもの(例えば、ヒドロキシステアリン酸、直鎖脂肪族一価アルコール)、或いは動物または植物油脂またはそれらの脂肪酸エステル還元物または天然ロウを分解して得られる炭素数4以上の脂肪族アルコール(例えばトリデシルアルコール)
4.ポリグリコール:
ポリエチレングリコール(分子量200〜9500)、ポリプロピレングリコール(分子量1000以上)、ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンブロック共重合体(分子量1900〜9000)
5.アマイド、アミン:
高級脂肪酸アマイド、オレイルパルミトアマイド、ステアリルエルカミド、2−ステアロミドエチルスアレート、エチレンビス脂肪酸アマイド、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)アルキル(C12〜C18)アマイド、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)ラウロアマイド
6.一価又は多価のアルコールの脂肪酸エステル:
ステアリン酸n−ブチル、水添ロジンメチルエステル、セバチン酸ジブチル、セバチン酸ジオクチル、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリンラクトステアリル、ペントエリスリトールのステアリン酸エステル、ペンタエリスリトールテトラステアレートソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールヤシ脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールトール油脂脂肪酸)、エタンジオールモンタン酸エステル、1,3−ブタンジオールモンタン酸エステル、ジエチレングリコールステアリン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル
7.トリグリセライド、ワックス:
水添食用油脂、綿実油及びその他の食用油、亜麻仁油、パーム油、12−ヒドロキシステアリン酸のグリセリンエステル、水添魚油、牛脂、スパームアセチワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、蜜蝋、蝋、一価脂肪族アルコールと脂肪族飽和酸とのエステル(硬化鯨油ラウリルステアレート、ステアリルスレアレート)、ラノリン
8.高級脂肪酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛及びアルミニウムの塩(金属石けん)
9.低融点樹脂:
低分子量ポリエチレン、酸化ポリエチレンなどの低分子量ポリオレフィン
10.フッ素系樹脂:
ポリテトラフルオロエチレン、4フッ化エチレン/6フッ化プロピレン共重合体、ポリ塩化3フッ化エチレン、ポリフッ化ビニル
11.その他:
プロピレングリコールアルギネート、ジアルキルケトンアクリルポリマー
本発明において、上記の例示の中でも疎水化剤として特に好適に使用されるのは、脂肪酸もしくはその金属塩、ワックス及び低融点樹脂であり、これらは、1種単独でも2種以上の組み合わせでも使用することができる。このような疎水化剤は、一般に、非晶質シリカアルミナの粒状成形体100重量部当り1乃至20重量部、特に3乃至10重量部の量で使用されることが好ましい。かかる範囲で使用することにより、さらにろ過性を高めることができ、また、前述した塩基性成分捕捉剤によるアンモニア捕捉性の低下を回避することができる。
上記の疎水化剤を用いての表面処理は、例えば疎水化剤の水分散液等を粒状成形体に噴霧し、乾燥することにより行うこともでき、この表面処理と同時に、例えば疎水化剤の水分散液等に前記塩基性成分捕捉剤を添加しておくことにより、塩基性成分を表面に付着させることもできる。
(その他の成分)
本発明のろ過材は、上述した成分以外に、例えば公知の抗菌剤を含有していてもよく、例えば銅化合物や銀化合物などの抗菌性化合物を、粒状成形体表面に展着させておくこともできる。このような銅化合物としては、硫酸銅、硝酸銅、塩基性硫酸銅、塩基性硫酸銅カルシウム塩(ボルドー液)、塩化銅、炭酸銅などの無機塩や、ジカルボン酸銅などの有機塩を例示することができ、またAg化合物としては、硝酸銀等の塩や塩化銀などのハロゲン化物、その他、水酸化物、酸化物、錯体等を挙げることができる。これらの抗菌性化合物は、疎水化剤と同様の表面処理によって、粒状成形体表面に展着させることができる。
上記のように、非晶質シリカアルミナの粒状成形体からなる本発明のろ過材は、後述する実施例に示されているように、例えば300℃以上の比較的高温での熱処理がなされていないにもかかわらず、粒子強度が高く、水に長時間浸漬させた場合においても粒子崩壊を生ぜず、特に疎水化剤による表面処理を行った場合にも、粒子崩壊が生ぜず、高い粒子強度が保持される。例えば酸性白土の300℃以下の比較的低温での熱処理物からなる粒状成形体は、酸性白土単体から形成されているときには高い粒子強度を示すが、疎水化剤で表面処理したときには、粒子強度が低下してしまう(比較例1参照)。また、カオリンのようにシリカアルミナであっても結晶性のものは、高い粒子強度を得ることはできない(比較例2参照)。
また、本発明のろ過材は、優れたろ過性を示し、特に疎水化剤で表面処理したものは、後述する実施例に示されているように、このろ過材10gを100ミリリットルの純水に25℃で1時間浸漬したときの吸水率(A)が10%以下、24時間浸漬したときの吸水率(B)が30%以下であり、かつその比A/Bが1/3以下であり、殆ど吸水せず、長時間水に浸漬したとしても吸水量の増大は極めて小さい。
このように、本発明のろ過材は、粒子強度が高く、粒子崩壊による微細な粒状物(粉末)を発生することがなく、また、ろ過性も極めて良好である。従って、このろ過材を前述したろ過層4として用いたとき、ペットの尿は速やかにろ過層4を通過して吸水シート2に吸水されるばかりか、粒子崩壊により微細な粉末を発生することがないので、ペットの足などに付着して取り除かれたり、通水板3で目詰まりを生じたり、或いは通水板3を通って落下して消耗してしまったりする不都合を生じることがない。また、塩基性成分捕捉剤を用いたものでろ過層4を形成した場合には、脱臭性も良好であり、尿が吸水された吸水シート2を交換せず、そのまま排泄処理具を長期間放置しておいた場合にも、吸水シート2から発生する悪臭(アンモニア)は、ろ過層4で有効に捕捉され、悪臭の発生が防止される。また、このろ過材は、上記で述べたように、吸水を殆ど生じないため、汚物等で汚染されたときにも水等で洗浄することにより、繰り返し使用することができる。
このように本発明のろ過材は、ペット用トイレ砂として、図1に示すようなペット用排泄処理具のろ過層4として極めて好適に使用される。尚、図1の排泄処理具においては、ろ過層4上に、必要により、抗菌性を有する植物から形成されたおが屑などの層を設けることも可能である。
本発明を以下の実施例で説明する。
以下の実施例における測定は下記の方法で行った。
(1)強熱減量
耐熱性磁製ルツボに粒状物試料2gをいれ、110℃で3時間乾燥して試料の重量(ag)を秤り、その後電気炉中で昇温し、1050℃で1時間強熱処理した後の試料重量(bg)を秤って、下記式により強熱減量を求める。
強熱減量(%)=〔(a−b)/a〕×100
(2)粒子形状保持性の判定
粒状物試料10gを水100mLに投入し、24時間浸漬したときの崩壊の有無と耐衝撃性を観察し、下記の3段階で総合評価した。
尚、耐衝撃性は水中浸漬後の粒状物を空中1mの高さから厚さ5mmの硝子板の上に自然落下により衝突させたときの衝撃による粒子形状の変化を目視観察して判定した。
◎:水中24時間浸漬後においても元の粒子形状を保持し、空中1mの高さからの
落下衝撃によっても崩壊しない。
○:水中浸漬後においても元の粒子形状を保持しており、落下衝撃によっては粒の
一部が欠けるか2つ程度に割れる。
△:水中浸漬により粒子形状は略保持しているが、落下衝撃によって粒の形状が大
きく変形するか、複雑且つ多数に割れて壊れる。
×:水中浸漬により微粒子状乃至は泥状に崩壊する。
(3)吸水性
粒状物試料10gを精秤し、水100mL中に所定時間浸漬する。所定時間後、全粒状物を取り出し、ろ紙(No.2)を用いて粒の外面に付着した水分をふき取り、重量を測定した。つぎに次式
吸水率(%)=〔(浸漬後の重量g−浸漬前の重量g)/浸漬前の重量g〕×100
により、1時間浸漬後の吸水率(A)と24時間浸漬後の吸水率(B)を求め、吸水比(A/B)も求めた。
尚、吸水が大きく、膨潤等により粒が微粒子状乃至は泥状に崩壊したものは測定不能とした。
(4)脱臭性能
図1に示した排泄処理具と二匹の猫を有する3人のモニターを用い、使用期間を一週間とし、脱臭性能を評価した。使用期間中における排泄処理具から発生する悪臭を以下の5段階で官能評価をしてもらい、これを脱臭性能の尺度とした。
評価は次のように表した。
1:全く臭を感じない
2:僅かに臭いを感じる
3:明らかに臭いを感じる
4:やや強く臭いを感じる
5:強くにおいを感じる
実施例1
市販の鹿沼土100重量部(110℃乾燥物換算)、硫酸アルミニウム(試薬1級)4重量部、水75重量部をよく混合する。それを直径6mmの造粒板とカッテング装置を装着した押出造粒機にて円柱状に成形する。成形品を150℃で5時間乾燥した。約100℃まで冷却後、パラフィンワックス(試薬1級、融点68〜70℃)5重量部を融解添着し、本発明のろ過材を得た。
実施例2
鹿沼土の代わりに市販の赤玉土を基材の原料に用いた以外は実施例1と同様の方法で本発明のろ過材を得た。
実施例3
第一工程:市販のJIS3号ケイ酸ナトリウム2400gに水を加えて10リットルにし、それに試薬1級硫酸アルミニウム水和物3300gを10リットルの水に溶解させた液を攪拌下に1時間をかけて注下する。注下終了後、硫酸と水酸化ナトリウムを用いてpHを約6に調整し、1時間攪拌して熟成(エージング)する。それをろ過水洗した後150℃で乾燥し、さらにアトマイザー(微粉砕ミル)で粉砕し、非晶質のシリカアルミナを得た。
第二工程:第一工程にて得た非晶質のシリカアルミナ粉末を基材の原料に用いた以外は実施例1と同様の方法で本発明のろ過材を得た。
実施例1〜実施例3で得られたペット用ろ過材の粒子形状保持性の判定、吸水性、脱臭性能のモニター評価の試験結果を表1に示した。
比較例1
市販の酸性白土100重量部(110℃乾燥物換算)と水50重量部をよく混合する。それを直径6mmの造粒板とカッテング装置を装着した押出造粒機にて円柱状に成形する。成形品を300℃で5時間乾燥した。約100℃まで冷却後、パラフィンワックス(試薬1級、融点68〜70℃)5重量部を融解添着し、粒状成形品を得た。
比較例2
鹿沼土の代わりに市販のカオリン(A−6精製)を基材の原料に用いた以外は実施例1と同様の方法で粒状成形品を得た。
比較例3
市販の酸性白土100重量部(110℃乾燥物換算)、硫酸アルミニウム(試薬1級)4重量部、水50重量部をよく混合する。それを直径6mmの造粒板とカッテング装置を装着した押出造粒機にて円柱状に成形する。その後の工程は実施例1と同様の方法で粒状成形品を得た。
比較例4
鹿沼土の代わりに市販の水酸化アルミニウム(試薬、和光純薬工業製)を基材の原料に用いて水を25重量部用いた以外は実施例1と同様の方法で粒状成形品を得た。
比較例1〜比較例4によって得られた粒状物試料の粒子形状保持性の判定の結果についても表1に示した。
これらの比較例による粒状成形品は、粒子形状保持性が全く不良、吸水性については測定不能であり、本発明のろ過材としての要件を満たしていず、脱臭性能についてはモニター評価に付さなかった。
Figure 2007130598
本発明のろ過材が使用されるペット用排泄処理具の概略構造を示す側断面図である。
符号の説明
1:トレイ
2:吸水シート
3:通水板
4:ろ過層

Claims (11)

  1. 天然もしくは合成の非晶質シリカアルミナの粒状成形体からなるろ過材。
  2. 前記粒状成形体が非晶質シリカアルミナの含水物からなる請求項1に記載のろ過材。
  3. 前記非晶質シリカアルミナの強熱減量が5乃至20重量%である請求項2に記載のろ過材。
  4. 前記粒状成形体は、塩基性成分捕捉剤を含有している請求項1乃至3の何れかに記載のろ過材。
  5. 前記塩基性成分捕捉剤が、無機酸、有機酸及びこれらの金属塩からなる群より選択された少なくとも1種である請求項4に記載のろ過材。
  6. 前記塩基性成分捕捉剤が、硫酸、リン酸もしくはホウ酸の金属塩である請求項5に記載のろ過材。
  7. 前記塩基性成分捕捉剤が、前記粒状成形体100重量部当り0.1乃至10重量部の量で使用されている請求項4乃至6の何れかに記載のろ過材。
  8. 前記粒状成形体は、疎水化剤で表面処理されている請求項1乃至7の何れかに記載のろ過材。
  9. 前記疎水化剤が、脂肪酸もしくはその金属塩、ワックス及び低融点樹脂からなる群より選択された少なくとも1種であり、前記粒状成形体100重量部当り1乃至20重量部の量で使用されている請求項8に記載のろ過材。
  10. 前記粒状成形体が、水中に24時間浸漬後において初期の粒子形状を保持していることを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載のろ過材。
  11. 請求項1乃至10に記載の何れかのろ過材を含有するろ過層が吸水シートまたは通水板上に設けられているペット用排泄処理具。
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