JP4878874B2 - ペット用トイレ砂 - Google Patents

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Description

本発明は、ペット用トイレ砂に関するもので、より詳細には、ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土の粒状成形物からなるペット用トイレ砂に関する。
従来、鉱物系ペット用トイレ砂として、天然ゼオライト、天然アタパルジャイト、天然セピオライト、天然ベントナイト及び活性化ベントナイト等が用いられてきた。最近では、天然ベントナイト若しくは活性化ベントナイトなどのジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土の粒状物がペット用トイレ砂としての主流の位置を占めてきている(特許文献1参照)。即ち、ジオクタヘドラル型スメクタイトは、水膨潤・固化性を有しており、例えばそれらが敷き詰められた上に猫が放尿すると、尿を吸い取った粒同士が粘着して塊状に固結し、この固結部分(固化塊状物)を除去することによって簡単に且つ衛生的に排尿処理ができるからである。
特開2000−288384号公報
一般に、上記のようなスメクタイト系粘土をペット用トイレ砂に用いる場合、このスメクタイト系粘土は、その膨潤性において速い膨潤速度と大きい膨潤容量との組み合わせを有していることが要求される。即ち、このような特性を有するスメクタイト系粘土を用いる粒状のトイレ砂においては、尿などが付着した部分の各粘土粒を構成しているスメクタイト粒子が迅速に膨潤し各粘土粒の粒自体も急激に膨張して粒同士の粘着(固着)を起こす機能を持っており、それにより尿で汚れた部分のみが固結し、この固化塊状物を簡単に除去することが可能になるという利点を有している。この場合、より速い膨潤速度とより大きい膨潤容量を有していると、粒同士の固着強度がより大きく、単位容積のトイレ砂が単位時間に吸収する水分量(吸収能力)もより大きいために固結する容積がより小さく且つ固結部分の垂直方向への長さ(単に「固化長」とも言う)がより短くなる。すなわち、消費者にとっては、固結した粘土粒を取り除く際の扱いが多くの面で容易な上に、固結に要した粒状トイレ砂の量(固化重量−吸水量)が少なくなることで経済的にもメリットとなる。
しかしながら、従来公知のベントナイト等のペット用トイレ砂は、上記のような吸尿による固化性において、固化速度では或程度満足できるものではあっても、固化強度がばらつき、吸尿により安定して高い固化強度を有する塊状物を形成するものが少ないというのが実情であった。
すなわち、吸尿固化塊状物の強度が充分に高くなく、しかも塊状物が細長いような場合には、該塊状物の除去時における人の手掴みや除去用スコップ等による外力で壊れて完全に除去できなかったり、廃棄のための移動の途中で崩れたり或いは誤って落下させてしまってバラバラに壊れてしまい、トイレの周辺の床面に散乱させてしまうという不都合があった。また、このような塊状物が除去されていない状態で次の排尿行為等が行われた場合、ペットの足での押しつけ等の外力によって塊状物が崩壊乃至圧潰してしまい、除去しにくい形態になったり或いはペットの足の裏などに付着して運ばれ、随所に散乱してしまうという事態も生じかねなかった。
したがって、本発明の目的は、ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土の粒状成形物からなるペット用トイレ砂において、吸尿による固化性に優れ、特に吸尿によって固化強度の高い塊状物を形成し得るペット用トイレ砂を提供するにある。
本発明によれば、ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土の粒状成形物からなるペット用トイレ砂において、
前記スメクタイトは、Al‐固体NMR分析で、下記式(1):
=[I/(I+I)]×100 …(1)
式中、Iは、O原子配位数が4であるAlによるピーク強度の積分値であり、
は、O原子配位数が6であるAlによるピーク強度の積分値である、
で定義されるバイデライト型置換度P20以上であることを特徴とするペット用トイレ砂が提供される。
本発明によれば、また、前記のバイデライト型置換度P20よりも高いジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土と、該バイデライト型置換度Pが17未満のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土とを、該バイデライト型置換度P20以上となるような量比で混合し、該混合物を粒状成形することを特徴とするペット用トイレ砂の製造方法が提供される。
本発明のペット用トイレ砂においては、
(1)前記スメクタイト系粘土が、下記式(2):
=A/S …(2)
式中、Aは、酸化物(Al)換算でのAlのモル数であり、
Sは、酸化物(SiO)換算でのSiのモル数である、
で定義されるアルミ・シリカ比Rが0.08以上であること、
(2)前記スメクタイト系粘土が、X線回折分析で、2θ=21.5〜22.5度の領域に、半値幅(2θ/度)が0.40乃至0.80の範囲にある[111]面による回折ピークを示す低結晶性シリカ成分を含有していること、
(3)前記スメクタイト系粘土が、前記低結晶性シリカ成分を20乃至40重量%の量で含有していること、
(4)前記スメクタイト系粘土が、BET法比表面積が75m/g以上であり、BJH法細孔容積が20cm/100g以上であること、
が好適である。
本発明のペット用トイレ砂においては、粒状成形物を形成しているジオクタヘドラル型スメクタイトのバイデライト型置換度が20以上と高いという点に顕著な特徴を有するものであり、このような特徴によって、膨潤性と吸水性(吸尿性)に優れ、吸尿によって直ちに膨潤固化して塊状物を形成するとともに、形成される塊状物が、安定して高い固化強度を示す。
従って、本発明によれば、吸尿によって形成された塊状物の崩壊乃至圧潰が有効に抑制され、この塊状物の取り扱いが容易となり、例えば、吸尿後に生成した塊状物の除去を容易且つ確実に行うことができ、また廃棄のための移動の途中での塊状物の崩壊を有効に防止でき、さらには、このような塊状物が除去されていない状態で次の排尿行為等が行われた場合においても、塊状物がペットの足について運ばれ、随所に散乱してしまうなどの不都合の発生も有効に回避することが可能となるのである。
このように、バイデライト型置換度が上記のような範囲にあるジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を用いることにより、固化強度の高い塊状物を生成し得ることの理由は明確に解明された訳ではないが、本発明者等は次のように推定している。
即ち、ベントナイトの主要成分といわれるモンモリロナイト等のジオクタヘドラル型スメクタイトは、SiO四面体層−AlO八面体層−SiO四面体層からなり、且つこれらの四面体層と八面体層が部分的に異種金属で同型置換された三層構造を基本構造(単位層)としており、このような三層構造の積層層間には、Ca,K,Na等の陽イオンや水素イオンとそれに配位している水分子が存在している。また、基本三層構造の八面体層中のAlの一部がMgやFe(II)に置換し、四面体層中のSiの一部がAlに置換しているため、結晶格子はマイナスの電荷を有しており、このマイナスの電荷が基本層間に存在する金属陽イオンや水素イオンにより中和されている。このようなジオクタヘドラル型スメクタイトに特有の層構造では、上記単位層の積層層間に水が入り、アルカリイオンを取り囲むようにして層間を押し広げ、いわゆる膨潤が起こるが、さらに多くの水が供給されると、やがては単位層がバラバラなコロイド状に分散し、流動状態となる。これを放置すると、単位層同士の吸引反発により、カード・ハウス構造が形成され、ゲル化したゲル状物(塊状物)となる。
スメクタイト系粘土からなるペット用トイレ砂(粒状物)においては、水分を吸収した粘土粒(粒状トイレ砂)中のスメクタイトの単位層状粒子の膨潤・ゲル化機能が、直接的に粘土粒自体の急激な膨張をひき起こし、該粘土粒同士の強い接触・押し合いとともに、接触域での泥状化からゲル化の過程において粘着・固化が起こり、尿を吸い取った粒同士が塊状に堅く固結することが要求されることになる。
ところで、従来からペット用トイレ砂として使用されてきたベントナイトは、理想的には、下記一般式(3):
0.33(Al1.67Mg0.33)[Si(OH)]・nH
…(3)
式中、Xは、一価の交換性陽イオンである、
で表わされるモンモリロナイトからなるスメクタイトを主成分とする粘土であると言われている。ところが、実際に産出されるベントナイト中のスメクタイト成分の組成は純粋なモンモリロナイトと純粋なバイデライトの混合物または中間構造体であるかのごとき組成であることが本発明者らの固体NMR分析で判明した。純粋なバイデライトは、SiO四面体層中のSi原子の一部がAlに置換された構造を有するものであり、理想的には、下記一般式(4):
0.33(Al)[Si3.67/2Al0.33/2(OH)]
nHO …(4)
式中、Xは、一価の交換性陽イオンである、
で表される。
即ち、粘土に含まれるスメクタイト成分が一般式(3)で表わされる純粋なモンモリロナイトのみからなる場合、Al原子は八面体層にのみ存在し、6個の酸素原子が配位した所謂6配位Al原子のみを有するため、該粘土の乾燥粉末試料についてAl‐固体NMR分析を行なうと、ケミカルシフト位置が−5〜10ppmの領域にピークを有する6配位Al原子の核磁気共鳴に基づくスペクトルが得られる筈である。ところが、実際のベントナイト試料についてAl‐固体NMR分析を行なうと、例えば図1に示すNMRチャートから明らかなように、上記の6配位Al原子に基づくピーク(Al[VI])のみならず、ケミカルシフト位置が50〜65ppmの領域にもピークを有するスペクトルが得られる。この後者のピークは、一般式(4)で表わされる純粋なバイデライトの四面体層に存在する4個の酸素原子が配位した所謂4配位Al原子の核磁気共鳴に基づくピーク(Al[IV])と考えるのが容易である。
このことからは、天然に産出されるベントナイトは、純粋なモンモリロナイトと純粋なバイデライトの混合物とからなるスメクタイトを主成分とするか、モンモリロナイトを基本構造として、その四面体層にもAl原子がSi原子に置換(バイデライト型置換)して存在するタイプのスメクタイト(以下、本発明ではバイデライト置換型モンモリロナイトという。)を主成分としていると考えられる。また、「粘土ハンドブック第二版、p.59〜60」には、モンモリロナイトの端成分にほぼ該当するものは普通に産するが、バイデライトの端成分(=純粋なバイデライト)に相当するものは見出されていないと記載されている。したがって、天然に産出されるベントナイトは、上記のバイデライト置換型モンモリロナイトに相当するスメクタイトを主成分としていると考えるのが妥当である。
即ち、前述した式(1)で定義されるバイデライト型置換度Pは、スメクタイト系粘土中に存在するSiO四面体のSiに置換して存在する4配位Alの存在量を、6配位Al(AlO八面体を形成するAl)との合量である全Alの存在量に対する存在比で定義したものである。スメクタイト系粘土中に存在する4配位Alは、全てがバイデライト置換型モンモリロナイトのSiO四面体層のSiに置換していると断じている訳ではなく、その一部はオパールなどの低結晶性シリカ成分中のSiに置換して存在している可能性も否定はできないが、いずれにしても、スメクタイト系粘土中の4配位Alの存在比が高いとバイデライト置換型モンモリロナイトがより多く存在しているとは考えられる。その4配位Alの存在比をバイデライト型置換度と定義した所以である。
このようなスメクタイト系粘土中の4配位Alの量(即ち、バイデライト型置換度P)は、ベントナイトの産地と鉱床中の場所によって異なり、例えばバイデライト型置換度Pは10前後のものから20以上のものまであるが、中でも5乃至19、特に11乃至16が一般的である。
しかるに、バイデライト型置換度Pが大きいということは、Siの一部がAlに置換していることに由来して、マイナスの電荷が単位層の表面側(SiO四面体層側)により多く分布しており、単位層の中心側でのマイナスの電荷の分布はより少ないことを意味する。従って、上記単位層の積層層間に水が入ったときには、アルカリイオンを取り囲むようにして層間を押し広げて膨潤が生じるが、単位層表面同士の電気的反発力が大きいため、直ちに単位層がバラバラなコロイド状に分散し、流動状態となり、しかも、これを放置すると、単位層表面同士の電気的反発力と同時に、プラスの電荷が存在している単位層の側面(層端)と単位層表面(層面)との間に大きな電気的吸引力が作用するため、カード・ハウス構造が形成され、単位層同士が層面と層端でより強固に結合してゲル化した塊状物となる。即ち、本発明では、バイデライト型置換度P20以上と大きいため、優れた吸水性(迅速な吸尿性)を示すとともに、高い膨潤速度と大きな膨潤容量を示し、極めて優れた固化性を示す。
一般のスメクタイト系粘土では、この膨潤力が純水中では高い値を示しても、例えばペットの尿のように食塩の如き電解質を含む水溶液や単純な1%食塩水の中などでは、膨潤速度あるいは膨潤容量のいずれかが損なわれる場合が多い。然しながら、バイデライト型置換度P20以上と大きい本発明のペット用トイレ砂においては、後述の実施例のように、1%食塩水中でも高い膨潤速度と大きな膨潤容量を示すことから、吸尿により形成される塊状物は固化長は短く固化強度も高く、極めて優れた固化性を有することとなると考えられるのである。
このような本発明の大きな利点は、固化強度の低い塊状物しか得られないジオクタヘドラル型スメクタイト含有ベントナイトであっても、バイデライト型置換度Pを上記範囲に調整することにより、固化強度の高い塊状物を得ることができる粒状成形物として使用可能となるという点にある。
上記で述べたように、バイデライト型置換度Pは、産地や鉱床の場所によって種々異なっている。このため、従来では、固化強度の高い塊状物を安定に形成することが困難となっていたのである。例えば、同じ鉱床で産出したスメクタイト系粘土(ベントナイト)を用いて形成された粒状成形物でも、産出された鉱床の深さ等が変わってくると、バイデライト型置換度Pが変化することがあり、吸尿により形成される塊状物の固化強度が変化してしまうからである。しかるに本発明では、バイデライト型置換度P20よりも高い高バイデライト型置換スメクタイト含有粘土を用意しておけば、バイデライト型置換度Pが17未満と低く、固化強度の高い塊状物を形成することができない低バイデライト型置換スメクタイト含有粘土と混合し、バイデライト型置換度P20以上に調整することにより、固化強度の高い塊状物を形成し得る粒状成形物を得ることができるからである。
(ジオクタヘドラル型スメクタイト)
ジオクタヘドラル型スメクタイトは、火山灰や溶岩等が海水の影響下に変性されることにより生成したものと考えられており、粘土鉱物分類上、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイトなどが含まれ、これらを主要鉱物成分とする粘土には、所謂酸性白土やベントナイトがある。本発明においては、Al‐固体NMR分析によって求められる下記式(1):
=[I/(I+I)]×100 …(1)
式中、Iは、O原子配位数が4であるAlによるピーク強度の積分値であり、
は、O原子配位数が6であるAlによるピーク強度の積分値である、
で定義されるバイデライト型置換度Pが17以上、特に20以上であれば、任意のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を用いることができるが、本発明においては、このようなジオクタヘドラル型スメクタイト(以下、単にスメクタイトと呼ぶことがある)を主成分とする粘土の中でもベントナイト或いは活性ベントナイトが特に好適である。即ち、ジオクタヘドラル型スメクタイトを主要成分とする粘土は、上記の基本層単位の層間に水を取り込むことにより膨潤し固化する性質を有しているが、特にベントナイトや活性ベントナイト(ベントナイトをアルカリ処理して得られるもの)は、基本層の層間にNaイオンを多く含み、より大きな水膨潤・固化性(即ち、吸尿性及び吸尿による固化性)を示すからである。
例えば、本発明において好適に使用されるベントナイトや活性ベントナイトは、通常、Si成分やAl成分を必須として含有するものであるが、これ以外に、例えばAlO八面体層中のAlと置換しているMgやFe成分を、酸化物(MgO、Fe)換算での合計で4乃至8重量%程度含有し、また、層間のカチオン成分として、Naを酸化物(NaO)換算で2乃至4重量%程度含み、さらに灼熱減量(900℃)が5乃至8重量%程度である。また、層間のカチオン成分として、CaをCaO換算で1乃至3重量%程度含有している。
さらに、本発明で用いるスメクタイト系粘土は、下記式(2):
=A/S …(2)
式中、Aは、酸化物(Al)換算でのAlのモル数であり、
Sは、酸化物(SiO)換算でのSiのモル数である、
で定義されるアルミ・シリカ比Rが0.08以上であることが好ましい。即ち、アルミ・シリカ比Rが0.08未満のものは、スメクタイト以外の不純成分(例えばスメクタイト以外の粘土鉱物成分やクォーツなど)が多量に含まれているため、膨潤・固化性が低いおそれがあるためである。
本発明において用いるスメクタイト系粘土は、各地で天然に産出するものであるが、先にも述べた通り、産地や鉱床の位置などによって、該粘土中のスメクタイトのバイデライト型置換度Pは異なる。従って、バイデライト型置換度Pが前述した範囲(20以上)にあるものは、そのまま、本発明のトイレ砂用の原料として使用することができる。
しかしながら、バイデライト型置換度Pが前述した範囲にあるスメクタイトを主成分とする粘土は、極めて限定された産地でしか産出せず、しかも、鉱床の位置によってもバイデライト型置換度Pが異なるため、多くのスメクタイトのバイデライト型置換度Pは前述した範囲外である。従って、バイデライト型置換度Pが前述した範囲にあるスメクタイト系粘土のみを使用する場合には、直ちに資源の枯渇化を生じてしまうし、また多くのスメクタイト系粘土は無駄になってしまう。このような不都合を回避するため、本発明では、バイデライト型置換度P20よりも大きい高バイデライト型置換スメクタイトを多く含有する粘土を使用し、これをバイデライト型置換度Pが17未満の低バイデライト型置換スメクタイト含有粘土と混合し、バイデライト型置換度Pを前述した範囲に調整して使用することが好適である。
即ち、バイデライト型置換度Pの異なるスメクタイト系粘土(粘土Aと粘土B)を混合した場合、その混合物のバイデライト型置換度Pは、下記式:
(mix)=(a・P+b・P)/(a+b)
式中、P(mix)は、混合物のバイデライト型置換度Pであり、
は、粘土A中のスメクタイトのバイデライト型置換度Pであり、
は、粘土B中のスメクタイトのバイデライト型置換度Pであり、
aは、混合物中の粘土A由来のスメクタイトの含有量であり、
bは、混合物中の粘土B由来のスメクタイトの含有量である、
で求められるから、混合物中のバイデライト型置換度Pが前記範囲となるように、混合比を設定して高バイデライト型置換スメクタイト系粘土(例えば粘土A)と低バイデライト型置換スメクタイト系粘土(例えば粘土B)とを混合して、該混合物を使用すればよい。上記の例は、2種のスメクタイト系粘土を混合してバイデライト型置換度Pを前述した範囲内に調整するときの例であるが、3種以上のスメクタイト系粘土を混合する場合も、基本的には同じである。
上記のように複数種のスメクタイト系粘土を混合して使用することにより、バイデライト型置換度Pの高いバイデライト置換型スメクタイト系粘土の枯渇化を回避すると同時に、固化強度の高い塊状物を形成することができなかったバイデライト型置換度Pの低いスメクタイト系粘土をも使用して、固化強度の高い塊状物を安定して形成し得るペット用トイレ砂を得ることが可能となるのであり、これは、本発明の大きな利点である。
また、本発明において用いるスメクタイト系粘土は、バイデライト型置換度Pが前述した高い範囲にあるとともに、X線回折分析で、2θ=21.5〜22.5度の領域に、半値幅(2θ/度)が0.40乃至0.80の範囲にある[111]面による回折ピークを示す低結晶性シリカ成分を含有していることが好ましい。
このようなX線回折ピークを示す低結晶性シリカ成分は、オパールAやオパールCTなどのSiO結晶に由来するものであり、この結晶の[111]面によるX線回折ピークの半値幅(2θ/度)が0.40乃至0.80と大きいことからわかるように、非晶質乃至低結晶質のものである。また、このようなオパール様シリカは、膨潤・固化性は全く示さないが、前述したスメクタイトに比して、大きな細孔を有しているという特性を示す。
即ち、スメクタイト成分の含有量が高く、固化・強度の高い塊状物が形成されたときには、粒の表層近くが止水性を帯び、このような塊状物中にはそれ以上の水や尿の吸収は生じにくいが、このようなオパール成分が前述したスメクタイトと共存している場合には、細孔に更に水や尿が吸収されるため、吸尿性が高く、例えば、吸尿によって固化強度の高い塊状物が形成された場合においても、水や尿が細孔を通じて塊状物中に有効に吸収されて保持され、極めて高い吸尿性を確保することができるのである。また細孔中には、糞尿に含まれる悪臭乃至異臭発生成分(例えばアンモニア)も捕捉されるため、脱臭性も向上するという利点もある。
即ち、本発明で用いるジオクタヘドラル型スメクタイトを主成分とする粘土は、各地で天然に産出し、一部の産地では、上記のようなオパールCTを含む形で産出するが、一般的には結晶質のオパールC乃至α−クリストバライトを含むものが多く、このような結晶性のSiO成分は、上記X線回折ピークの半値幅も0.40未満であり、大きな細孔も有していない。従って、このような結晶性のSiO成分を含有するスメクタイト系粘土を用いた場合には、吸尿性の向上などの利点は得られないため、スメクタイトの産地を選択し、上述した低結晶性シリカ成分(オパールCT)を含有するスメクタイト系粘土を用いるのがよい。
本発明において、スメクタイト系粘土中の低結晶性シリカ成分の含有量は、例えばアルカリ溶解によってスメクタイトから分離することにより算出することができ、一般に、20乃至40重量%の量でスメクタイト系粘土中に含有していることが好ましい。この含有量が40重量%よりも多いと、スメクタイトに特有の膨潤・固化機能が低下してしまい、また、20重量%よりも少ないと、細孔の存在による吸尿性の向上を達成することが困難となるからである。
このように、本発明において最も好適に使用されるスメクタイト系粘土は、前述した低結晶性シリカ成分を含有するものであり、このような低結晶性シリカ成分に由来して、このスメクタイト系粘土は、BJH法細孔容積が20cm/100g以上と高く、またBET法比表面積も75m/g以上と大きい。(このBET法比表面積は、細孔径が300Å以下の微細孔の存在により生じるもので、スメクタイトの層間や層状粒子の凝集体に生ずる微細孔と、低結晶性シリカ成分の凝集体に生ずる微細孔の存在によるものと考えられる。)
(ペット用トイレ砂)
本発明のペット用トイレ砂は、上述したバイデライト型置換度Pが所定の範囲に調整され、さらには一定の低結晶性シリカ成分を含有するスメクタイトを使用し、かかるスメクタイトを、必要により、粉砕し、所定の粒度に分級した後、押出成形等により、所定の粒子形状に成形することにより得られる。得られる粒状成形物は、一般に短径が0.5乃至8mmであり、アスペクト比が1乃至20の範囲にあることが、尿の吸収性、固結による塊状物への固化性、塊状物の取り扱い性の点で好ましく、また、粒状成形物の形状は、特に制限されず、球状、立方体状、円柱状、角柱状、顆粒状、タブレット状、不定形状の何れでもよい。
また、かかる粒状成形物には、必要により、銅化合物や銀化合物を粒子表面に添着させることにより、抗菌性を付与することもできる。かかる銅化合物としては、例えば硫酸銅、硝酸銅、塩基性硫酸銅、塩基性硫酸銅カルシウム塩(ボルドー液)、塩化銅、炭酸銅などの無機塩や、ジカルボン酸銅などの有機塩の形で使用することができるが、特にアンモニア吸着性粒状物表面への添着を容易に行うことができるという点で、水溶性塩であることが好ましく、さらに、安価で容易に入手できる点で、硫酸銅が最も好適である。また、銀化合物としては、硝酸銀等の塩や塩化銀などのハロゲン化物、その他、水酸化物、酸化物、錯体等、種々の形で使用することができるが、添着を容易に行うことができるという点で、水溶性であることが好ましく、さらに、容易に入手できるという点で、硝酸銀が最も好適である。このような銅化合物や銀化合物は、一般に、粒状成形物当り、0.5乃至5000ppm程度の量で、粒状物表面に添着させることができる。この添着は、スプレー噴霧等により容易に行うことができる。
また、上記の粒状成形物が、低結晶性シリカ成分を含有しているスメクタイト系粘土により形成されている場合には、比表面積が大きく、また大きな細孔を有しており、細孔容積も大きいため、スプレー噴霧等により香料を担持させ、消臭性を高めることもできる。
このようにして得られる本発明のペット用トイレ砂は、バイデライト型置換度Pが高いスメクタイト系粘土から形成されているため、吸尿性が高く、多量の尿を吸収して保持することができ、また、吸尿により固化強度の高い塊状物を形成するため、廃棄等に際しての取り扱いが容易であり、また排尿後の塊状物の割れ(バラケ)、粉化などによる不都合を有効に防止することができる。
尚、上述したスメクタイト系粘土の粒状成形物からなる本発明のペット用トイレ砂は、必要により、例えば天然ゼオライトや合成ゼオライトの粒状品、川砂、シリカゲル、新聞紙、製紙スラッジ成型品、大鋸屑、鹿沼土(アロフェン)、1乃至10mmの粒状パルプ或いは粒状化した紙等と併用して用いることもできる。
本発明を実施例により具体的に説明する。
以下の実施例において、実施例4及び5は、本発明の範囲外の参考例である。
尚、実施例における各種試験は下記の方法で行なった。
(1)Al‐固体NMR分析
<試料調製>
粒状の試料については、110℃で乾燥後、乳鉢で粉砕し、100メッシュの篩を通過させた粉末を採取して、測定試料とする。
<測定条件>
装置=Chemagnetics社製 CMX−300、
基準物質=硫酸アルミニウム飽和水溶液(外部基準:0ppm)、
温度=室温(〜22℃)、測定核=78.227689MHz、
パルス幅=90°パルス:3.0μsec、スペクトル幅=500kHz、
パルスモード=シングルパルス法、試料回転=10.5kHz
[バイデライト型置換度P
測定チャート(スペクトル図)から、ケミカルシフト位置が50〜65ppmの領域に存するO原子配位数が4であるAl(4配位Al)原子の核磁気共鳴に基づく主ピークの強度積分値I(仮に1とする)と−5〜10ppmの領域のO原子配位数が6であるAl(6配位Al)の主ピークの強度積分値I(Iを1としたときの相対値)を得て、下記式(1):
=[I/(I+I)]×100 …(1)
式中、Iは、O原子配位数が4であるAlによるピーク強度の積分値であり、
は、O原子配位数が6であるAlによるピーク強度の積分値である、
で定義されるバイデライト型置換度Pを算出する。
(2)蛍光X線分析
<試料調製>
前記(1)の方法で得られる粉末を測定試料とする。
<測定条件>
装置=(株)リガク製 蛍光X線分析装置RIX3000、照射径=10mm
検出対象元素=原子量がNa(原子量≒23)以上の元素
[アルミ・シリカ比R
Na以上の元素の酸化物組成(wt%)についての測定結果より、下記式(2):
=A/S …(2)
式中、Aは、酸化物(Al)換算でのAlのモル数であり、
Sは、酸化物(SiO)換算でのSiのモル数である、
で定義されるアルミ・シリカ比Rを算出する。
(3)X線回折
<試料調製>
前記(1)の方法で得られる粉末を測定試料とする。
<測定条件>
装置=(株)リガク製 MultiFlex、
X線=Cu−Kα線、管電圧=40kV、管電流=30mA、
発散スリット=0.15mm、散乱スリット=1°、受光スリット=0.3mm
[半値幅]
前記X線回折条件により得られた低結晶性シリカ成分の2θ=21.5〜22.5の領域に頂点を有する[111]面による回折ピークに対して、(株)リガク社製MultiFlex用基本データ処理ソフトウエアを用いて、〔平滑処理〕、〔バックグランド除去処理〕及び〔Kα2除去処理〕を行ない、当該ピークの半値幅を求める。
(4)可溶性ケイ酸
110℃乾燥した粉末試料150gを450gの純水に分散させ、水酸化ナトリウム(NaOH)53.3gを加えて、100℃×5時間加熱攪拌処理する。放冷し、溶解反応液の全重量を測定する。該溶解母液を1日以上静置して固形分を沈降させ、透明な上澄液を採取して、該溶液部分のSiO濃度を定量する。計算により試料100gから溶出したSiO量を求め、試料中の可溶性ケイ酸(重量%)とする。
スメクタイト系粘土試料の結晶性シリカ成分が、X線回折分析で2θ=21.5〜22.5度の領域に半値幅が0.40乃至0.80の範囲の[111]面による回折ピークを示す低結晶性シリカである場合は、前記可溶性ケイ酸(%)を本発明におけるスメクタイト系粘土中の低結晶性シリカ成分の含有量(重量%)と定義する。
(5)比表面積/細孔容積
マイクロメリテック社製の自動比表面積/細孔分布測定装置(TriStar 3000、測定方式:定容法によるガス吸着法)を使用して測定する。
[BET法比表面積]
窒素ガスの吸着等温線から、BET法による多点法比表面積を求める。
[BJH法細孔容積]
窒素ガスの脱着等温線から、BJH法による細孔容積(17〜3000Åの範囲における累積量)を求める。
(6)膨潤試験
容量100mlの共栓付きメスシリンダーに1%食塩水100mlをいれ、試料(粒状品)2gをシリンダー上部液面から静かに加え落とす。
[膨潤速度Ss]
試料の全量が底部に沈んだ直後から、1分後までは5秒間隔毎に、1分後以降は60秒間隔毎に試料が膨潤・堆積した見掛け容積を測って各時点での膨潤容量とし、その膨潤容量が10mLに達するに要した時間(Xsec)を計測し、
膨潤速度Ss=X(sec/10mL)とする
[膨潤容量Sv]
測定開始24時間後の膨潤容量(YmL)を測って、
膨潤容量Sv=Y(mL/2g)とする。
(7)固化試験
[固化長]
短径の平均が2.8mm、長径の平均が5mmになるように粒度を揃えた試料を150℃で乾燥(水分:1重量%未満)する。デシケーター内で放冷し、1時間後に取り出して、20cm以上の厚さに容器内に充填する。次いで、充填層上面より1cmの高さから、ペットの尿の代替えとして1%食塩水7.0mlを10秒間で注下する。3分後に固化部分をとりだして、注下方向に対して縦方向の長さをはかり、固化長(mm)とする。
[固化強度]
前記の固化長測定後の固化塊状物を室内で3時間放置した後、下記の基準で固化強度を評価する。
◎:手や指により圧力を加えても容易には崩れず、0.5〜1mの高さからの自然落下
でも完全には破壊しない。
○:手や指により圧力を加えても容易には崩れないが、0.5〜1mの高さからの自然
落下で破壊する。
△:手や指により圧力を加えると容易に崩れ、0.5m以下の高さからの自然落下でも
破壊する。
×:そのままでは固化状態を維持しているが手で持ち上げると崩れるか、殆ど固結して
いない。
(7)脱臭試験
[アンモニア脱臭性]
試料100gを、内容積1.8Lの広口ガラス瓶中に底面よりの高さが約1cmになるように入れ、1.4(w/v)%濃度のアンモニア水1mLを注射器等を用いてサンプルに振りかけ、直ちにフタを閉めて室温状態で放置する。10分後、瓶中の気相のアンモニア臭を官能で評価する。
◎:無臭
○:微かに臭いがするが無臭に近い
△:臭いの質がわかる程度に臭う
×:かなりのアンモニア臭がする
[メルカプタン脱臭性]
試料100gを、内容積1.8Lの広口ガラス瓶中に底面よりの高さが約1cmになるように入れ、0.1(w/v)%濃度のエチルメルカプタンのエタノール溶液50μLを、マイクロシリンジを用いてサンプルに振りかけ、直ちにフタを閉めて室温状態で放置する。10分後、瓶中の気相のメルカプタン臭を官能で評価する。
◎:無臭
○:微かに臭いがするが無臭に近い
△:臭いの質がわかる程度に臭う
×:かなりのメルカプタン臭がする
実施例1
バイデライト置換度(P)の高い新潟県A地区A−1鉱区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土(天然ベントナイト)に所望量の水を添加して押出式混練機にて混合・混練する。押し出された粘土の粗粒物(水分:32〜35%)100重量部(110℃乾燥物換算)に無水炭酸ナトリウム(試薬1級)の粉末3重量部(=56ミリ当量[Na]/100g[粘土]、 好適添加量:2.5〜3.5重量部)を散布して添加し、押出式造粒機にかけて混合・混練・造粒し、得られた造粒物(6mmΦ)をポリエチレンフィルムの袋に入れ、室温にて24時間放置する。それを直径3mmの造粒板とカッティング装置を装着した押出式造粒機にて円柱状に成形し、得られた成形品を150℃にて10時間乾燥し、本発明のペット用トイレ砂としてのスメクタイト系粘土成形体を得た。表1に得られた成形体についての各種試験結果を示す。
実施例2
原料粘土として新潟県A地区A−2鉱区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を用いた以外は実施例1と同様の操作により、本発明のペット用トイレ砂としてのスメクタイト系粘土成形体を得た。表1に得られた成形体についての各種試験結果を示す。
実施例3
原料粘土として新潟県A地区A−1鉱区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土75重量部(110℃乾燥物換算)とバイデライト置換度の低い新潟県A地区A−3鉱区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土25重量部(110℃乾燥物換算)を混合して用いた以外は実施例1と同様の操作により、本発明のペット用トイレ砂としてのスメクタイト系粘土成形体を得た。表1に得られた成形体についての各種試験結果を示す。
実施例4
原料粘土として山形県B地区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を用いた以外は実施例1と同様の操作により、本発明のペット用トイレ砂としてのスメクタイト系粘土成形体を得た。表1に得られた成形体についての各種試験結果を示す。
実施例5
原料粘土として山形県C地区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を用いた以外は実施例1と同様の操作により、本発明のペット用トイレ砂としてのスメクタイト系粘土成形体を得た。表1に得られた成形体についての各種試験結果を示す。
比較例1
原料粘土としてバイデライト置換度の低い新潟県D地区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を用いた以外は実施例1と同様の操作により、本発明のペット用トイレ砂としてのスメクタイト系粘土成形体を得た。表1に得られた成形体についての各種試験結果を示す。
比較例2
原料粘土としてバイデライト置換度の低い山形県E地区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を用いた以外は実施例1と同様の操作により、本発明のペット用トイレ砂としてのスメクタイト系粘土成形体を得た。表1に得られた成形体についての各種試験結果を示す。
比較例3
原料粘土としてバイデライト置換度の低い新潟県A地区A−3鉱区産ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土を用いた以外は実施例1と同様の操作により、本発明のペット用トイレ砂としてのスメクタイト系粘土成形体を得た。表1に得られた成形体についての各種試験結果を示す。
参考例1
実施例1の成形体に近い形状の市販F社製の国内産ベントナイト系猫砂(ペット用トイレ砂)についての各種試験結果を表1に示す。
参考例2
参考例1の成形体に近い形状の市販G社製の中国産ベントナイト系猫砂(ペット用トイレ砂)についての各種試験結果を表1に示す。
Figure 0004878874
実施例1で得られたスメクタイト系粘土成形体のAl‐固体NMRスペクトルとその積分曲線の図である。 比較例1のスメクタイト系粘土成形体のAl‐固体NMRスペクトルとその積分曲線の図である。 参考例1のスメクタイト系粘土成形体(ベントナイト系猫砂)のAl‐固体NMRスペクトルとその積分曲線の図である。

Claims (6)

  1. ジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土の粒状成形物からなるペット用トイレ砂において、
    前記スメクタイトは、Al‐固体NMR分析で、下記式(1):
    =[I/(I+I)]×100 …(1)
    式中、Iは、O原子配位数が4であるAlによるピーク強度の積分値であり、
    は、O原子配位数が6であるAlによるピーク強度の積分値である、
    で定義されるバイデライト型置換度P20以上であることを特徴とするペット用トイレ砂。
  2. 前記スメクタイト系粘土が、下記式(2):
    =A/S …(2)
    式中、Aは、酸化物(Al)換算でのAlのモル数であり、
    Sは、酸化物(SiO)換算でのSiのモル数である、
    で定義されるアルミ・シリカ比Rが0.08以上である請求項1に記載のペット用トイレ砂。
  3. 前記スメクタイト系粘土が、X線回折分析で、2θ=21.5〜22.5度の領域に、半値幅(2θ/度)が0.40乃至0.80の範囲にある[111]面による回折ピークを示す低結晶性シリカ成分を含有している請求項1または2に記載のペット用トイレ砂。
  4. 前記スメクタイト系粘土が、前記低結晶性シリカ成分を20乃至40重量%の量で含有している請求項3に記載のペット用トイレ砂。
  5. 前記スメクタイト系粘土が、BET法比表面積が75m/g以上であり、BJH法細孔容積が20cm/100g以上である請求項1乃至4の何れかに記載のペット用トイレ砂。
  6. Al‐固体NMR分析で、下記式(1):
    =[I/(I+I)]×100 …(1)
    式中、Iは、O原子配位数が4であるAlによるピーク強度の積分値であり、
    は、O原子配位数が6であるAlによるピーク強度の積分値である、
    で定義されるバイデライト型置換度P20よりも高いジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土と、該バイデライト型置換度Pが17未満のジオクタヘドラル型スメクタイト系粘土とを、該バイデライト型置換度P20以上となるような量比で混合し、該混合物を粒状成形することを特徴とするペット用トイレ砂の製造方法。
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