JP2007130354A - パチンコ遊技機の管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、釘調整によるスタート入賞回数の値だけでベース出玉数を調整設定するのではなく、できるだけ実際のパチンコ遊技機の個体差や客の技能差等を反映して、各パチンコ遊技機のベース出玉数を適切なベース出玉数に調整設定することにより、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができるパチンコ遊技機の管理システムを提供することを目的とする。
【解決手段】データ表44に各パチンコ台の規準化値が表示されることで、各台の「スタート回数」46と「ベース」48の平均値からのずれが、即座に確認でき、どの台が、どの程度、全体の中ですれているのかを容易に認識できる。
【選択図】図4

Description

この発明は、パチンコ遊技機の管理システムに関し、特にパチンコ遊技機におけるベース出玉数を管理して、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができるパチンコ遊技機の管理システムに関する。
従来から、パチンコ遊技機のベース出玉数(通常時の一分間あたりの出玉数)は、スタート入賞回数(スタートチャッカに入賞する一分間当りの回数)の大小と相関があることが知られており、パチンコ店では、このスタート入賞回数を調整設定することで、各パチンコ遊技機のベース出玉数を調整して、経営効率を高めつつも、客の満足度を高めるようにしている。
このスタート入賞回数の調整は、スタートチャッカの上部に設置される二本釘、いわゆる「命釘」の間隔を調整することにより行い、通常、釘師と呼ばれる熟練した技術者によって、この間隔を調整するのが一般的である。
しかし、この釘調整は、熟練度を要し、また経験等による勘や仮説等により行われるため、狙ったベース出玉数にするのが極めて困難であるといった問題がある。
こうした問題に対しては、例えば、下記特許文献1では、パチンコ遊技機の釘間隔を測定する釘間隔測定装置と、取得した釘間隔データを管理する中央管理コンピュータを備え、この取得した釘間隔データをデータベース化することで、このデータベースから釘間隔の各種統計データを生成して、ベース出玉数を調整しパチンコ店の経営を最適化するシステムが開示されている。
また、下記特許文献2では、釘調整の際の補助システムとして、透過型表示器を備えた釘調整補助装置を設け、釘調整のモデル化された目標間隔を、透過型表示器に表示させることで、釘調整を容易且つ確実に行えるようにした釘調整管理システムが記載されている。
特開2003−199895号公報 特開2004−49769号公報
ところで、実際のパチンコ遊技機のベース出玉数は、スタート入賞回数と相関関係があるものの、それだけで決定されるものではなく、例えば、パチンコ遊技機を実際に遊技する客の技能や、実際の各パチンコ遊技機の有する個体差(他の入賞口に入りやすい)等によって、大きく変動するものである。このため、いくら釘間隔を上手く調整して、スタート入賞回数を調整設定したとしても、所望のベース出玉数を得ることは困難である。
また、単に釘間隔を調整したとしても、実際には、釘そのものの「硬さ」も様々であることから、全く同一に釘間隔を調整していたとしても、パチンコ玉に弾かれることで釘間隔が変化して、遊技機ごとにスタートチャッカに入りやすくなったり、入り難くなったりするといった問題もある。
こうした、実際のパチンコ遊技機における問題を考慮した場合には、前述の特許文献1や特許文献2のように、釘間隔だけに着目してベース出玉数を調整しようとしても、実際のパチンコ遊技機のベース出玉数と、所望のベース出玉数とが大きく異なるといった弊害が生じる。
また、スタート入賞回数だけに着目して釘調整を行ったとしても、スタート入賞回数は客の技能によって大きく変動するため、本来、スタート入賞回数が少なく設定されているパチンコ遊技機を技能の高い客が遊技して、たまたまスタート入賞回数が多くなった場合にも、ベース出玉数の高い遊技機であると判断して釘調整をスタート入賞回数を少なくする方向に行ってしまう可能性があり、この場合には、一般の客から見れば、全くスタートチャッカに入賞しないパチンコ遊技機となるため、パチンコ店の評判を落とし、パチンコ店の集客率を低下させてしまうという問題も生じる。
そこで、本発明は、釘調整によるスタート入賞回数の値だけでベース出玉数を調整設定するのではなく、できるだけ実際のパチンコ遊技機の個体差や客の技能差等を反映して、各パチンコ遊技機のベース出玉数を適切なベース出玉数に調整設定することにより、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができるパチンコ遊技機の管理システムを提供することを目的とする。
この発明のパチンコ遊技機の管理システムは、パチンコ遊技機の所定期間のスタートチャッカへのスタート入賞回数を測定するスタート回数測定手段と、パチンコ遊技機の前記所定期間と同一期間の出玉数を測定するベース出玉数測定手段と、前記スタート回数測定手段から複数のパチンコ遊技機のスタート入賞回数を取り込んで、パチンコ遊技機のスタート入賞回数の標準偏差を求める第1標準偏差演算手段と、前記ベース出玉数測定手段から複数のパチンコ遊技機のベース出玉数を取り込んで、パチンコ遊技機のベース出玉数の標準偏差を求める第2標準偏差演算手段と、前記第1標準偏差演算手段で求めたスタート入賞回数の標準偏差と各パチンコ遊技機のスタート入賞回数から、各パチンコ遊技機のスタート入賞回数の規準化を行なう第1規準化演算手段と、前記第2標準偏差演算手段で求めたベース出玉数の標準偏差と各パチンコ遊技機のベース出玉数から、各パチンコ遊技機のベース出玉数の規準化を行なう第2規準化演算手段と、前記第1規準化演算手段で得られた各パチンコ遊技機のスタート入賞回数の規準化値と、前記第2規準化演算手段で得られた各パチンコ遊技機のベース出玉数の規準化値を出力する出力手段とを備えるシステムである。
上記構成によれば、スタート回数測定手段とベース出玉数測定手段とで、パチンコ遊技機のスタート入賞回数とベース出玉数を測定し、それぞれを第1標準偏差演算手段と第2標準偏差演算手段に取り込んで、スタート入賞回数の標準偏差とベース出玉数の標準偏差を求め、第1規準化演算手段と第2規準化演算手段とで、各パチンコ遊技機のスタート入賞回数とベース出玉数を規準化して、出力手段で、各パチンコ遊技機のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値を出力することになる。
このため、各パチンコ遊技機のスタート入賞回数とベース出玉数が、全体のパチンコ遊技機の中でどの程度ズレている(偏差量がある)のか、明確に認識することができる。
そして、このズレを認識できることで、スタート入賞回数の規準化値が正の値で大きく、ベース出玉数の規準化値が正の値で大きい場合には、そのパチンコ遊技機が釘間隔を狭くしてスタート入賞回数を少なくすべき遊技機であることを認識できる。また、スタート入賞回数の規準化値が負の値で大きく、ベース出玉数の規準化値が負の値で大きい場合には、逆に、そのパチンコ遊技機が釘間隔を広くしてスタート入賞回数を多くすべき遊技機であることを認識できる。さらに、スタート入賞回数の規準化値が正の値で大きいにも関わらず、ベース出玉数の規準化値が負の値である場合には、技能の高い客がストップボタンを操作していわゆる「止め打ち」をしたパチンコ遊技機であり、釘間隔の調整が必要ない遊技機であることも認識できる。
また、このズレ量を明確に認識できることで、各パチンコ遊技機の個体差をも考慮した上で、釘間隔の調整を行なうことができ、スタート入賞回数とベース出玉数をより的確に調整設定することができる。
なお、スタート回数測定手段とベース出玉数測定手段は、パチンコ玉の数を直接測定するものであってもよいし、他のデータから推測された間接的な数値で測定するものであってもよい。
また、出力手段は、コンピュータのモニター画面であってもよいし、プリンター装置であってもよい。
この発明の一実施態様においては、前記パチンコ遊技機の過去のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値とを記憶して格納する規準化値格納手段と、該規準化値格納手段から過去のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値を読み出して、本日のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値と共に出力する出力手段とを備えるシステムである。
上記構成によれば、規準化値格納手段に記憶格納したパチンコ遊技機の過去のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値が、出力手段によって本日のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値と共に出力されることになる。
このため、パチンコ遊技機の本日のスタート入賞回数とベース出玉数が、過去のスタート入賞回数とベース出玉数と、どの程度違うのか、明確に認識することができる。
このとき、本日の値と、過去の値が、大幅にズレている場合には、何らかの要因でズレが生じたこと(技能の高い客が止め打ちをしたこと等)を、即座に認識することができる。
また、過去と本日の間に釘間隔を調整した場合にも、所望どおりのスタート入賞回数とベース出玉数に、釘間隔を調整設定できたのかの確認も行なうことができる。
よって、より確実且つ正確に、適切なベース出玉数に調整設定することができ、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記スタート入賞回数の規準化値が正の第1所定値以上となるパチンコ遊技機を他のパチンコ遊技機から区別する第1区別手段と、前記ベース出玉数の規準化値が正の第2所定値以上となるパチンコ遊技機を他のパチンコ遊技機から区別する第2区別手段と、前記第1区別手段で区別し且つ第2区別手段で区別したパチンコ遊技機を、スタートチャッカ上方の釘間隔を狭めるべき遊技機であることを表示する表示手段とを備えるシステム。
上記構成によれば、スタート入賞回数の規準化値が正の第1所定値以上であり、ベース出玉数の規準化値が正の第2所定値以上であるパチンコ遊技機のみが、表示手段で釘間隔を狭めるべき遊技機であると表示されることになる。
このため、客の技能等に応じてスタート入賞回数のみが多くなった遊技機や、スタートチャッカ以外への入賞等でベース出玉数のみが多くなった遊技機については、釘間隔を狭めるべき遊技機であるとは表示されず、スタート入賞回数とベース出玉数が相関関係を持って多くなった遊技機のみが、釘間隔を狭めるべき遊技機と表示されることになり、釘師等は、この表示をみることで、より容易にパチンコ遊技機の釘調整を行なうことができる。
よって、ベース出玉数を減少させるパチンコ遊技機を、より容易かつ確実に特定することができ、釘師等の釘調整の負担を軽減することができる。
この発明の一実施態様においては、前記スタート入賞回数の規準化値と正の第1所定値との差が大きくなるに応じて、釘間隔を狭める量を増大するように表示する釘間隔表示手段とを備えるシステムである。
上記構成によれば、釘間隔表示手段により、スタート入賞回数の規準化値と正の第1所定値との差が大きくなるに応じて、釘間隔を狭める量を増大するように表示されることになる。
このため、実際に、釘師等が釘調整を行なう際に、どの程度、釘間隔を狭めるべきかを容易に把握することができる。特に、この狭める幅をスタート入賞回数の規準化値に応じて変化させているため、確実にスタート入賞回数を減少させることができ、それに応じてベース出玉数も減少させることができる。
よって、ベース出玉数を減少させるパチンコ遊技機の釘調整幅を、より容易かつ確実に認識することができ、釘調整の作業性を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、前記スタート入賞回数の規準化値が負の第3所定値以下となるパチンコ遊技機を他のパチンコ遊技機から区別する第3区別手段と、前記ベース出玉数の規準化値が負の第4所定値以下となるパチンコ遊技機を他のパチンコ遊技機から区別する第4区別手段と、前記第3区別手段で区別し且つ第4区別手段で区別したパチンコ遊技機を、スタートチャッカ上方の釘間隔を広げるべき遊技機であることを表示する表示手段とを備えるシステムである。
上記構成によれば、スタート入賞回数の規準化値が負の第3所定値以下であり、ベース出玉数が負の第4所定値以下であるパチンコ遊技機のみが、表示手段で釘間隔を広げるべき遊技機であると表示されることになる。
このため、何らかの要因でスタート入賞回数のみが少なくなった遊技機や、ベース出玉数のみが少なくなった遊技機については、釘間隔を広げるべき遊技機であるとは表示されず、スタート入賞回数とベース出玉数が相関関係を持って少なくなった遊技機のみが、釘間隔を広げるべき遊技機と表示されることになり、釘師等は、この表示をみることで、より容易にパチンコ遊技機の釘調整を行なうことができる。
よって、ベース出玉数を増加させるパチンコ遊技機を、より容易かつ確実に特定することができ、釘師等の釘調整の負担を軽減することができる。
この発明の一実施態様においては、前記スタート入賞回数の規準化値と負の第3所定値との差が大きくなるに応じて、釘間隔を広げる量を増大するように表示する釘間隔表示手段とを備えるシステムである。
上記構成によれば、釘間隔表示手段により、スタート入賞回数の規準化値と負の第3所定値との差が大きくなるに応じて、釘間隔を広げる量を増大するように表示されることになる。
このため、実際に、釘師等が釘調整を行なう際に、どの程度、釘間隔を広げるべきかを容易に把握することができる。特に、この広げる幅をスタート入賞回数の規準化値に応じて変化させることで、確実にスタート入賞回数を増加させることができ、それに応じてベース出玉数も増加させることができる。
よって、ベース出玉数を増加させるパチンコ遊技機の釘調整幅を、より容易かつ確実に認識することができ、釘調整の作業性を高めることができる。
この発明によれば、各パチンコ遊技機のスタート入賞回数とベース出玉数が、全体のパチンコ遊技機の中でどの程度ズレている(偏差量がある)のか、明確に認識することができる。
このため、各パチンコ遊技機が釘間隔を狭くしてスタート入賞回数を少なくすべき遊技機なのか、逆に、釘間隔を広くしてスタート入賞回数を多くすべき遊技機なのか、さらには、釘間隔の調整が必要ない遊技機であるのかを確実に認識できる。
また、このズレ量が明確に認識できることで、各パチンコ遊技機の個体差をも考慮した上で、釘間隔の調整を行なうことができ、スタート入賞回数とベース出玉数をより的確に調整設定することができる。
よって、できるだけ実際のパチンコ遊技機の個体差や客の技能差等を反映した上で、各パチンコ遊技機のベース出玉数を適切なベース出玉数に調整設定することができ、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳述する。
まず、図1、図2より、本実施形態のパチンコ遊技機管理システム(以下、パチンコ台管理システム)の全体構造について説明する。図1はパチンコ台管理システムにより管理されるパチンコ遊技機1(以下、パチンコ台)の正面図、図2はパチンコ台管理システムのブロック図である。
本実施形態のパチンコ台1は、図1に示すように、遊技盤2の中央に、液晶表示部3を備えたいわゆるフィーバー台であり、液晶表示部3の絵柄を一致させることで、大当たり状態となって、下部のアタッカー部4を開放して出玉を増やすパチンコ台である。
このパチンコ台1は、周知のように、右側下部に、遊技者によって操作されるハンドル5を備え、その側方及び上方に出玉を受ける下皿6と上皿7を備え、遊技盤2には、液晶表示部3、スタートチャッカ8、複数の入賞口9a、9b、9c…、風車10、保留ランプHL、それと複数の釘11a、11b、11c…(図面では一部のみ開示)を設けている。そして、ハンドル5の近傍にはパチンコ玉の発射を止めるストップボタン12を設けている。
また、遊技盤2の裏側のスタートチャッカ8の下方には、スタートチャッカ8に入賞したパチンコ玉をカウントするスタートセンサ13を設け、また遊技盤2の裏側の上皿7上方には、上皿7に排出されるパチンコ玉(出玉)をカウントする出玉センサ14を設けている。
スタートチャッカ8上方の二本の釘11aは、いわゆる「命釘」と呼ばれ、この釘の間隔が広ければ、スタートチャッカ13にパチンコ玉が入賞しやすくなり、間隔が狭ければ、スタートチャッカ13にはパチンコ玉は入賞しにくくなる。
このように構成したパチンコ台1は、図2に示すように、パチンコ店のホールコンピュータである制御・演算手段21に連結されている。この制御・演算手段21には、パチンコ店内の全てのパチンコ台1…が連結されており、全てのパチンコ台1…の様々な測定データが取り込まれるように構成している。
また、制御・演算手段21には、パチンコ店員によって操作される入力手段であるキーボート22を連結し、出力手段であるモニター装置23とプリンター装置24を連結している。そして、パチンコ台1の過去のデータを記憶格納したデータベース25、26も連結している。
本実施形態のパチンコ台管理システムのモニター装置23に表示される管理画面について、図3〜図8により説明する。
図3は、パチンコ台管理システムのトップ画面(図示せず)から「スタート回数の標準化」というアイコンボタンを選択・クリックした際の画面を示した図である。この画面31は、パチンコ店の全パチンコ台1…のスタート入賞回数やベース出玉数を標準化するための標準化画面であり、この標準化画面31によって、全てのパチンコ台1…のスタート入賞回数やベース出玉数の管理調整を行なう。
この標準化画面31には、左側に上方から「本日のスタート回数・ベース出玉ボタン」32、「昨日のスタート回数・ベース出玉ボタン」33、「先週のスタート回数・ベース出玉ボタン」34をそれぞれ設定し、右側には、「釘調整の必要な台ボタン」35、スタート回数標準化範囲を変更する「狭ボタン」36、「中ボタン」37、「広ボタン」38をそれぞれ設定している。
このうち、「本日のスタート回数・ベース出玉ボタン」32を選択・クリックすると、図4に示す画面に切り替わる。すなわち、本日の各パチンコ台のスタート入賞回数やベース出玉数を表示する画面41に切り替わる。
この図4の画面41では、上段に、パチンコ台を機種ごとに仕分けしたタブ42…を設けており、このタブ42…を選択・クリックすることで、所望の機種データに表示が切り替わる(図4では「777」という機種データを表示している)。また、左側には、本日の日付(2005年12月16日木曜日)43を表示して、中央には、各台ごとに本日のスタート入賞回数とベース出玉数等を示したデータ表44を表示している。
このデータ表44は、縦列に「台番号」45を表示し、横行に各台の「スタート回数」46と「規準化」47、及び「ベース」48と「規準化」49を、項目として表示しており、縦列の下部には、この機種の「平均値」50、「分散」51、「標準偏差」52の項目を表示するようにしている。
ここで、「スタート回数」とは、一分間あたりにスタートチャッカ8に入賞するパチンコ玉の数(スタート入賞回数)であり、「ベース」とは、大当たり状態に入っていない際の一分間あたりの出玉数(ベース出玉数)である。
この「スタート回数」は、前述のスタートセンサ13によって測定された実データを表示しており、また「ベース」は、前述の出玉センサ14によって測定された実データを表示している。
また、「平均値」は、その機種全体における平均値を示しており、例えば、機種全体が20台あった場合には、全ての「スタート回数」を合算して20で割ることでスタート回数の平均値とし、全ての「ベース」を合算して20で割ることでベースの平均値としている(図4では、スタート回数の平均値が「6.00」でベースの平均値が「28.00」を示している。)。
「分散」51とは、下記式で表される値であり、
Figure 2007130354
各台の測定値から平均値を引いた値を二乗して、その値を総和したものを全台数で割った値で、sが分散である。この分散によって、「スタート回数」と「ベース」のばらつき度合を表現している(図4では、スタート回数の分散が「0.05」で、ベースの分散が「1.16」を示している。)。
「標準偏差」とは、下記式で表される値であり、
Figure 2007130354
分散の平方根をとったもので、sが標準偏差である。この標準偏差により、測定データと同じ単位でばらつき度合を表現している(図4では、スタート回数の標準偏差が「0.22」で、ベースの分散が「1.08」を示している。)。
「規準化」とは、下記式で表される値であり、
Figure 2007130354
各台の測定値から平均値を引いた値を標準偏差で割った値で、zが規準化の値である。この規準化により、各測定値がどの程度、平均値からずれているのかを定量化して、一見して各測定値のバラつき度を確認することができる(図4では、各台ごとに規準化値が表示されている)。
このように、データ表44に各パチンコ台の規準化値が表示されることで、各台の「スタート回数」46と「ベース」48の平均値からのずれが、即座に確認でき、どの台が、どの程度、全体の中ですれているのかを容易に認識できる。
なお、データ表44の右側に延びるバー53は、各台のデータを上下方向にスクロールするスクロールバーである。
また、この画面41の左側下部には、昨日のデータを表示する画面に切り替えるための「昨日データ表示ボタン」54と、昨日のデータと本日のデータを同時に表示する画面に切り替えるための「昨日共に表示ボタン」55を設定している。
図5に、「昨日データ表示ボタン」55や、前述の「昨日のスタート回数・ベース出玉ボタン」33を選択・クリックした場合に切り替わる、昨日の各パチンコ台のスタート入賞回数やベース出玉数が表示される画面61を示す。
この画面61も、本日の各パチンコ台のスタート入賞回数やベース出玉数が表示される画面41と同様の構成で設定しており、上段に機種ごとのタブ62を設け、昨日の日付(2005年12月15日水曜日)63を左側に表示し、中央にデータ表64を表示している。
この図5を、図4と比較すると、同じパチンコ台であっても、日によってデータが異なることが分かる。例えば、181番台では、15日にスタート回数が5.80であるのに対し、16日にはスタート回数が6.20に増加している。
この違いは、15日から16日にかけてパチンコ店では釘調整を行っていないことから、客の技能の違いなど、釘間隔以外の要因で変動したことが分かる。しかし、なぜ変動したのか原因を確認することは困難である。
そこで、本実施形態では、全体の中で特定の台がどの程度ズレているのかを統計学的に明確にすることで、各台の持つ個体差をある程度明確して、その変動が台側の要因なのか、客側の要因なのかをある程度推測して、釘調整を行なうべきか否かの判断を行なうようにしている。
具体的には、前述のように、データ表44、64に各パチンコ台1…の規準化値が表示されることで、各台の「スタート回数」46と「ベース」48の平均値からのずれが、即座に確認でき、どの台が、どの程度全体の中でズレているのかを容易に認識できるため、このデータ表44、46によって、各パチンコ台1…の釘調整を行い、できるだけ客の技能等によって左右されない、釘調整を行なうことができる。
図6には、前述の「昨日共に表示ボタン」55を選択・クリックした場合に切り替わる、昨日と本日における「スタート回数」の規準化値と「ベース」の規準化値が表示される画面71を示す。
この画面71では、他の画面41,61同様に、上段に機種ごとのタブ72を設け、中央にデータ表74を設定している。このデータ表74には、各台ごとに、左側から「本日のスタート回数の規準化値」75、「昨日のスタート回数の規準化値」76、「本日のベースの規準化値」77、「昨日のベースの規準化値」78の項目を設定して、昨日と本日の比較が容易にできるようにしている。また、データ表74の下部には、「平均」79、「分散」80、「標準偏差」81の項目も設定して、全体における昨日と本日との違いも容易に把握できるようにしている。
こうしたデータ表74により、本日のデータと昨日のデータをより的確に把握して各台ごとの「スタート回数」の特性と「ベース」の特性を、データによって客観的に知ることができ、パチンコ店全体の釘調整の指針にすることができ、より適切にパチンコ台の管理を行うことができる。
なお、前述の「先週のスタート回数・ベース出玉ボタン」34を選択・クリックした場合には、図示しないものの、先週における同様のデータ表等を表示する画面が表示される。
図7に、スタート回数標準化範囲を「中ボタン」37とした場合に「釘調整の必要な台ボタン」35を選択・クリックした際に、切り替わる画面91を示す。この画面91では、中央にデータ表94を設け、左側下部にスタート回数標準化範囲が「中」であることを示す表示を設定している。
ここで、スタート回数標準化範囲の「狭」「中」「広」とは、スタート入賞回数を所定の値(例えば、6.00)に調整する場合に、どの程度のズレ量までを釘調整をしないか(許容するか)を判断するための広さ(範囲)であり、「狭」がもっとも狭く、「広」がもっとも広く設定する場合の表示である。
この範囲は、パチンコ店が自由に設定することが可能であり、パチンコ台のスタート入賞回数やベース出玉数のバラつきを広くしたい場合には、「広」を選択して、バラつきを少なくしたい場合には、「狭」を選択することができる。
データ表94は、図4と同じデータ表44に、右側に「釘調整」95と「幅」96の項目を追加して設け、さらに、パチンコ台数も図4のデータ表44よりも多く表示するように設定している。
「釘調整」96の項目には、釘間隔を開くべき台に「開」と表示し、釘間隔を閉じるべき台に「閉」と表示するようにしている。また、「幅」96の項目には、その調整の幅が大きい台に「大」と表示し、幅が小さい台に「小」と表示し、幅が中程度の台に「中」と表示するようにしている。
また、釘調整が必要な台は、一目でわかるように、各台の項目の周囲を太字の縁取り表示するようにしている。なお、この縁取り表示以外でも、釘調整が必要な台が一目でわかる表示であれば、例えば、点滅表示がなされるように構成してもよい。
図7の画面では、181番台、200番台、201番台が釘調整の必要な台として表示され、201番台のみが釘を開けるべき台として表示されている。そして、それぞれの幅が、「中」、「大」、「小」として表示されている。
図8には、スタート回数標準化範囲を「狭ボタン」36とした場合に「釘調整の必要な台ボタン」35を選択・クリックした際に、切り替わる画面101を示す。この画面101でも、中央にデータ表104を設けている。
この画面101では、図7の画面91と異なり、スタート回数標準化範囲が狭いため、同じデータであっても、より多く釘調整の必要な台が表示され、185番台についても、釘調整の必要な台として表示される。
次に、本実施形態のパチンコ台管理システムの制御フローについて、図9〜図11のフローチャートにより説明する。
図9は、図4の画面41を表示するための制御フローである。
この制御フローでは、まず、S1で、各パチンコ台1のスタート入賞回数とベース出玉数を、各パチンコ1のスタートセンサ13と出玉センサ14とから制御・演算手段21に読み取る。
そして、S2で、そのスタート入賞回数及びベース出玉数から、それぞれの標準偏差を演算する。この演算は、前述した「分散」と「標準偏差」の式により演算する。
その後、S3で、各パチンコ台のスタート入賞回数及びベース出玉数の規準化演算を行なう。この演算は、前述した「規準化」の式により演算する。
そうして、S4で、各パチンコ台1…のスタート入賞回数の「規準化値」47とベース出玉数の「規準化値」48をモニター装置23に出力する。
以上のステップにより、図4の画面41が表示されることになる。
図10は、図6の画面71を表示するための制御フローである。
この制御フローでは、S3まで図9の制御フローと同じであるため、S14の異なるフローから説明する。
S14では、前述のデータベース25,26から、昨日のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値を読み出す。
そして、S15で、S3によって演算して求めた本日の各パチンコ台のスタート入賞回数及びベース出玉数の規準化値と、データベース25,26から読み出した昨日のスタート入賞回数及びベース出玉数の規準化値とを共に同一のモニター装置23に出力する。
以上のステップにより、図6の画面71が表示されることになる
図11は、図7又は図8の画面91、101を表示するための制御フローである。
この制御フローでは、まず、S21で、図9の制御フローで求めたスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値を読み込む。
そして、S22で閾値Tを決定する。これは、前述したようにスタート回数標準化範囲の「狭ボタン」36、「中ボタン」37、「広ボタン」38を、パチンコ店が自由に決定することにより行なう。なお、一例として、狭を0.3、中を0.5、広を1.0に設定することが考えられる。
次に、S23で、スタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値が、共に「正」か「負」かを判断する。両者の値が正と負で分かれた場合(NO)には、そのまま終了に移行する。
ここで、両者の値が正と負で分かれるということは、スタート入賞回数とベース出玉数でバラつき方向が逆向きになることを示している。スタート入賞回数とベース出玉数との間には高い相関関係があるにも関わらず、バラつき方向が逆になるということは、例えば、技能の高い客がストップボタン12を押して遊技する、いわゆる「止め打ち」をした可能性が高いことを推測できる。
すなわち、フィーバー台1では、スタートチャッカ8にパチンコ玉を入賞させることで、液晶表示部3の絵柄を変えるが、この絵柄を連続して変える回数は、保留ランプHLで制限される。ここで保留ランプHLは最大で4つしか点灯させることができないため、それ以上パチンコ玉をスタートチャッカ8に入賞させても、出玉数は増えるがスタート入賞回数は増加しない状態となる。そこで、技能の高い客は、この状態を嫌い、ストップボタン12を押して、パチンコ玉の打ち出しを抑えるのである。
このように、「止め打ち」した場合には、当然、スタートチャッカ8にパチンコ玉が入賞しないため、出玉数が増加しないことになる。こうしたことにより、スタート入賞回数とベース出玉数でバラつき方向が逆向きになった場合には、技能の高い客が「止め打ち」をした可能性が高いことを推測できるのである。
このように、技能が高い客が遊技した台等については、仮にスタート入賞回数の規準化値が閾値Tよりも大きくても、釘調整表示は行なわない。
次に、S23でスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値が、共に正か負かである場合(YES)には、S24に移行する。S24では、スタート入賞回数の規準化値の絶対値が閾値Tよりも大きいかを判断する。
また、S25では、そのS24で大きいもの(YES)のなかで、さらにベース出玉数の規準化値の絶対値も閾値Tよりも大きいかを判断する。
すなわち、この二つのステップで、スタート入賞回数もベース出玉数も共に、平均値から大きくズレた閾値Tよりも大きいものだけを選別することで、より釘調整が必要な台を厳選しているのである。
このS24、S25で、閾値Tよりも小さいもの(NO)は、そのまま終了に移行する。
S25で、ベース出玉数の規準化値の絶対値も閾値Tよりも大きいと判断されたもの(YES)は、次に、S26でその規準化値が正かを判断する。
S26で、正と判断された場合(YES)は、S27に移行して「閉」決定を行い、S28に移行して、閾値Tとの差から、「幅」の決定を行なう。
一方、S26で、負と判断された場合(NO)は、S29に移行し「開」決定を行い、S30に移行して、閾値Tとの差から「幅」の決定を行なう。
なお、ここで閾値Tとの差は、スタート入賞回数の規準化値との差から求める。
そして、次にS31に移行して、各台ごとに決定された釘調整と幅をモニター装置23に出力する。
以上のステップにより、図7又は図8の画面91、101が表示されることになる。
次に、このように構成した本実施形態のパチンコ台管理システムの作用効果について説明する。
この実施形態のパチンコ台管理システムでは、スタートセンサ13と出玉センサ14とで、パチンコ台1のスタート入賞回数とベース出玉数を測定し、それぞれを制御・演算手段21に取り込んで、スタート入賞回数の標準偏差とベース出玉数の標準偏差を求め、規準化演算を行うことで、各パチンコ台のスタート入賞回数とベース出玉数を規準化して、モニター装置23画面で、各パチンコ台1のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値を表示することになる(図4参照)。
このため、各パチンコ台1のスタート入賞回数とベース出玉数が、全体のパチンコ台の中でどの程度ズレているのかを、明確に認識することができる。
そして、このズレを認識できることで、スタート入賞回数の規準化値が正の値で大きく、ベース出玉数の規準化値が正の値で大きい場合には、そのパチンコ台1が釘間隔(11aの間隔)を狭くしてスタート入賞回数を少なくすべき台であることを認識できる。また、スタート入賞回数の規準化値が負の値で大きく、ベース出玉数の規準化値が負の値で大きい場合には、逆に、そのパチンコ台1が釘間隔を広くしてスタート入賞回数を多くすべき台であることを認識できる。さらに、スタート入賞回数の規準化値が正の値で大きいにも関わらず、ベース出玉数の規準化値が負の値である場合には、技能の高い客が「止め打ち」をしたパチンコ台1であり、釘間隔の調整が必要ない台であることを認識できる。
また、このズレ量が明確に認識できることで、各パチンコ台の個体差をも考慮した上で、釘間隔の調整を行なうことができ、スタート入賞回数とベース出玉数をより的確に調整設定することができる。
よって、できるだけ実際のパチンコ遊技機の個体差や客の技能差等を反映した上で、各パチンコ遊技機のベース出玉数を適切なベース出玉数に調整設定することができ、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができる。
なお、この実施形態では、スタートセンサ13とベースセンサから、直接パチンコ玉の数をカウントしているが、これ以外にも、他のデータから推測して間接的にスタート入賞回数と、ベース出玉数を測定してもよい。
また、モニター装置23以外にも、出力手段であるプリンター装置24にデータ表等を印字してプリントアウトしてもよい。
また、この実施形態のパチンコ台管理システムでは、データベース25、26に格納記憶された昨日のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値が、モニター装置23によって、本日のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値と共に出力されることになる(図6参照)。
このため、パチンコ台の本日のスタート入賞回数とベース出玉数とが、昨日のスタート入賞回数とベース出玉数と、どの程度違うのか、明確に認識することができる。
このとき、本日の値と昨日の値が大幅にズレている場合には、何らかの要因が生じたこと(技能の高い客が止め打ちをしたこと等)を、即座に認識することができる。
また、昨日と本日の間に釘間隔を調整した場合にも、所望どおりのスタート入賞回数とベース出玉数に、釘間隔を調整設定できたのかの確認も行なうことができる。
よって、より確実且つ正確に、適切なベース出玉数に調整設定することができ、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができる。
また、この実施形態のパチンコ台管理システムでは、スタート入賞回数の規準化値の絶対値が閾値T以上であり、ベース出玉数の規準化値の絶対値も閾値T以上であるパチンコ台1のみが、釘間隔を調整する台として表示され、特に正の値のパチンコ台のみが釘間隔を狭めるべき台であると表示されることになる(図7、図8参照)。
このため、客の技能等に応じてスタート入賞回数のみが多くなった台や、スタートチャッカ8以外への入賞等でベース出玉数のみが多くなった台については、釘間隔を狭めるべき台であるとは表示されず、スタート入賞回数とベース出玉数が相関関係を持って共に多くなった台のみが、釘間隔を狭めるべき台と表示されることになり、釘師等は、この表示をみることで、より容易にパチンコ台の釘調整を行なうことができる。
よって、ベース出玉数を減少させるパチンコ台を、より容易かつ確実に特定することができ、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができる。
また、この実施形態のパチンコ台管理システムでは、スタート入賞回数の規準化値の絶対値が閾値T以上であり、ベース出玉数の規準化値の絶対値も閾値T以上であるパチンコ台のうち、特に負の値のパチンコ台のみが釘間隔を広げるべき台であると表示されることになる(図7、図8参照)。
このため、何らかの要因でスタート入賞回数のみが少なくなった台や、ベース出玉数のみが少なくなった台については、釘間隔を広げるべき台であるとは表示されず、スタート入賞回数とベース出玉数が相関関係を持って共に少なくなった台のみが、釘間隔を広げるべき台と表示されることになり、釘師等は、この表示をみることで、より容易にパチンコ台の釘調整を行なうことができる。
よって、ベース出玉数を増加させるパチンコ台を、より容易かつ確実に特定することができ、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができる。
なお、この実施形態では、閾値Tをスタート入賞回数とベース出玉数とで同じ値としているが、各々異なった値としてもよい。また、正の値と負の値についても、異なる値としてもよい。
また、この実施形態のパチンコ台管理システムでは、規準化値が正の値の場合、スタート入賞回数の規準化値と閾値Tとの差が大きくなるに応じて、釘間隔を狭める量を増大するように表示されることになる(図7、図8参照)。
このため、実際に、釘師等が釘調整を行なう際に、どの程度、釘間隔を狭めるべきかを容易に把握することができる。この狭める幅をスタート入賞回数の規準化値に応じて変化させることで、確実にスタート入賞回数を減少させることができ、それに応じてベース出玉数も減少させることができる。
よって、ベース出玉数を減少させるパチンコ台の釘調整幅を、より容易かつ確実に認識することができ、釘調整の作業性を高めることができる。
また、この実施形態のパチンコ台管理システムでは、規準化値が負の値の場合、スタート入賞回数の規準化値と閾値Tとの差が大きくなるに応じて、釘間隔を狭める量を増大するように表示されることになる。
このため、実際に、釘師等が釘調整を行なう際に、どの程度、釘間隔を広げるべきかを容易に把握することができる。この広げる幅をスタート入賞回数の規準化値に応じて変化させることで、確実にスタート入賞回数を増加させることができ、それに応じてベース出玉数も増加させることができる。
よって、ベース出玉数を増加させるパチンコ台の釘調整幅を、より容易かつ確実に認識することができ、釘調整の作業性を高めることができる。
なお、この実施形態では、釘間隔の調整幅の大小を直接表示するようにしているが、例えば、調整用の工具を変更すべきことを表示するようにして、より釘調整の作業性を向上するようにしてもよい。
以上のように本実施形態のパチンコ台管理システムによると、従来、「スタート入賞回数」のデータのみを目安に行なっていた釘調整を、「ベース出玉数」のデータも加味しつつ、より客観的な統計データによって、各台ごとのバラつきを認識した上で行なうことができるため、例えば、客の技能等によって偶然「スタート入賞回数」が変化したような台について、釘調整を行なわないようにすることができる。
よって、各パチンコ遊技機のベース出玉数を適切なベース出玉数に調整設定することができ、パチンコ店の経営効率を向上しつつも、客の満足度も高めることができる。
以上、この発明の構成と、前述の実施形態との対応において、
この発明のスタート回数測定手段は、スタートセンサ13に対応し、
以下、同様に、
ベース出玉数測定手段は、出玉センサ14に対応し、
第1標準偏差演算手段、第2標準偏差演算手段、第1規準化演算手段、第2規準化演算手段、第1区別手段、第2区別手段、第3区別手段、第4区別手段は、制御・演算手段21に対応し、
第1所定値、第2所定値、第3所定値、第4所定値は、閾値Tに対応し、
出力手段は、モニター装置23、プリンター装置24に対応し、
規準化値格納手段は、データベース25,26に対応し、
表示手段は、「釘調整」項目95に対応し、
釘間隔表示手段は、「幅」項目96に対応するも、
この発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、あらゆるパチンコ台の管理システムに適用する実施形態を含むものである。
実施形態のパチンコ遊技機の概略正面図。 パチンコ遊技機の管理システムのブロック図。 スタート入賞回数等を標準化する標準化画面を表した図。 本日のスタート入賞回数等を表示する画面を表した図。 昨日のスタート入賞回数等を表示する画面を表した図。 本日と昨日のスタート入賞回数等を同時に表示する画面を表した図。 釘調整等を表示する画面を表した図。 釘調整等を表示する画面を表した図。 図4の画面を表示するための制御フローチャート。 図6の画面を表示するための制御フローチャート。 図7又は図8の画面を表示するための制御フローチャート。
符号の説明
1…パチンコ台
8…スタートチャッカ
13…スタートセンサ
14…出玉センサ
21…制御・演算手段
23…モニター装置
24…プリンター装置
25、26…データベース

Claims (6)

  1. パチンコ遊技機の所定期間のスタートチャッカへのスタート入賞回数を測定するスタート回数測定手段と、
    パチンコ遊技機の前記所定期間と同一期間の出玉数を測定するベース出玉数測定手段と、
    前記スタート回数測定手段から複数のパチンコ遊技機のスタート入賞回数を取り込んで、パチンコ遊技機のスタート入賞回数の標準偏差を求める第1標準偏差演算手段と、
    前記ベース出玉数測定手段から複数のパチンコ遊技機のベース出玉数を取り込んで、パチンコ遊技機のベース出玉数の標準偏差を求める第2標準偏差演算手段と、
    前記第1標準偏差演算手段で求めたスタート入賞回数の標準偏差と各パチンコ遊技機のスタート入賞回数から、各パチンコ遊技機のスタート入賞回数の規準化を行なう第1規準化演算手段と、
    前記第2標準偏差演算手段で求めたベース出玉数の標準偏差と各パチンコ遊技機のベース出玉数から、各パチンコ遊技機のベース出玉数の規準化を行なう第2規準化演算手段と、
    前記第1規準化演算手段で得られた各パチンコ遊技機のスタート入賞回数の規準化値と、前記第2規準化演算手段で得られた各パチンコ遊技機のベース出玉数の規準化値とを出力する出力手段とを備える
    パチンコ遊技機の管理システム。
  2. 前記パチンコ遊技機の過去のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値とを記憶して格納する規準化値格納手段と、
    該規準化値格納手段から過去のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値を読み出して、本日のスタート入賞回数の規準化値とベース出玉数の規準化値と共に出力する出力手段とを備える
    請求項1記載のパチンコ遊技機の管理システム。
  3. 前記スタート入賞回数の規準化値が正の第1所定値以上となるパチンコ遊技機を他のパチンコ遊技機から区別する第1区別手段と、
    前記ベース出玉数の規準化値が正の第2所定値以上となるパチンコ遊技機を他のパチンコ遊技機から区別する第2区別手段と、
    前記第1区別手段で区別し且つ第2区別手段で区別したパチンコ遊技機を、スタートチャッカ上方の釘間隔を狭めるべき遊技機であることを表示する表示手段とを備える
    請求項1記載のパチンコ遊技機の管理システム。
  4. 前記スタート入賞回数の規準化値と正の第1所定値との差が大きくなるに応じて、釘間隔を狭める量を増大するように表示する釘間隔表示手段とを備える
    請求項3記載のパチンコ遊技機の管理システム。
  5. 前記スタート入賞回数の規準化値が負の第3所定値以下となるパチンコ遊技機を他のパチンコ遊技機から区別する第3区別手段と、
    前記ベース出玉数の規準化値が負の第4所定値以下となるパチンコ遊技機を他のパチンコ遊技機から区別する第4区別手段と、
    前記第3区別手段で区別し且つ第4区別手段で区別したパチンコ遊技機を、スタートチャッカ上方の釘間隔を広げるべき遊技機であることを表示する表示手段とを備える
    請求項1記載のパチンコ遊技機の管理システム。
  6. 前記スタート入賞回数の規準化値と負の第3所定値との差が大きくなるに応じて、釘間隔を広げる量を増大するように表示する釘間隔表示手段とを備える
    請求項5記載のパチンコ遊技機の管理システム。

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JP2013146430A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Daikoku Denki Co Ltd 遊技情報管理システム

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JP2013146431A (ja) * 2012-01-20 2013-08-01 Daikoku Denki Co Ltd 遊技情報管理システム
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