JP2007130185A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】特定表示結果ではない表示結果が可変表示装置に導出表示されることを遊技者に認識され難くして、遊技者が可変表示装置における可変表示に対する興味を失わせないようにする。
【解決手段】A〜Cのタイミングのそれぞれにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータは、大当りとするか否か決定するが、第2大当りフラグがセットされ、かつ、第2飾り図柄が変動中(第2特別図柄も変動中)であるときには、抽選結果を強制的にはずれにする。B,Cのタイミングで実行される抽選では、無条件で抽選結果をはずれにする。なお、Aのタイミングで実行される抽選では、第2大当りフラグはセットされていないので、抽選結果が大当りとなることもある。また、変動音と予告音とを同時に音声出力するときは、変動音を小さくしまたは消音する。
【選択図】図30
【解決手段】A〜Cのタイミングのそれぞれにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータは、大当りとするか否か決定するが、第2大当りフラグがセットされ、かつ、第2飾り図柄が変動中(第2特別図柄も変動中)であるときには、抽選結果を強制的にはずれにする。B,Cのタイミングで実行される抽選では、無条件で抽選結果をはずれにする。なお、Aのタイミングで実行される抽選では、第2大当りフラグはセットされていないので、抽選結果が大当りとなることもある。また、変動音と予告音とを同時に音声出力するときは、変動音を小さくしまたは消音する。
【選択図】図30
Description
本発明は、可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の第1の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、表示結果を導出表示する第1の可変表示部と、可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の第2の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、表示結果を導出表示する第2の可変表示部とを備え、第1の可変表示部と第2の可変表示部のいずれかに特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能になるように構成されたものがある。
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば特別可変入賞装置の状態を打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態になるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの所定の遊技価値が付与された状態である。
そのような遊技機では、識別情報としての特別図柄を表示する可変表示装置における表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せ(特定表示結果)になることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了するように構成されていることもある。
また、そのような遊技機には、2つの可変表示装置を備え、一方の可変表示装置において表示結果を特定表示結果とすることが決定されているとき、または一方の特別可変入賞装置が特定遊技状態に制御されているときに他方の可変表示装置における識別情報の可変表示を開始するまでの時間を遅らせるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載された遊技機では、一方の可変表示装置において実行されている識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果になることに決定されている場合に、他方の可変表示装置の可変表示開始を遅延させているので、他方の可変表示装置での可変表示開始が遅延されたことによって、遊技者は現在可変表示中の一方の可変表示装置の表示結果が特定表示結果になることを把握できる。さらに、2つの可変表示装置において同時に可変表示が実行されている場合には、可変表示の表示結果が特定表示結果にならないことになり、遊技者は、可変表示の表示結果が特定表示結果にならないことを容易に把握できる。従って、遊技者に与えられる興趣が下がるおそれがある。
そこで、本発明は、複数の可変表示装置で識別情報の可変表示を行う遊技機において、特定表示結果ではない表示結果が可変表示装置に導出表示されることを遊技者に認識され難くして、遊技者の可変表示装置における可変表示に対する興味を失わせないようにすることを目的とする。
本発明による遊技機は、可変表示の実行条件が成立(例えば、始動入賞口14に遊技球が入賞したこと)した後に可変表示の第1の開始条件の成立(例えば、第1特別図柄が変動中でなく大当り中でもないこと)にもとづいて識別情報(例えば第1特別図柄、第1飾り図柄)の可変表示を開始し、表示結果(例えば停止図柄)を導出表示する第1の可変表示部(例えば、第1特別図柄表示器8a、可変表示装置9における第1の表示領域9a)と、可変表示の実行条件が成立(例えば、始動入賞口14に遊技球が入賞したこと)した後に可変表示の第2の開始条件の成立(例えば、第2特別図柄が変動中でなく大当り中でもないこと)にもとづいて識別情報(例えば第2特別図柄、第2飾り図柄)の可変表示を開始し、表示結果(例えば停止図柄)を導出表示する第2の可変表示部(例えば、第2特別図柄表示器8b、可変表示装置9における第2の表示領域9b)とを備え、第1の可変表示部と第2の可変表示部のいずれかに特定表示結果(例えば大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に移行させる遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、第1の開始条件の成立にもとづく第1の可変表示部の識別情報の可変表示を開始するときに、第1の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にするか否かと、第1の可変表示部における識別情報の可変表示の可変表示態様とを決定する第1事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61,S62,S63,S104,S105,S108,S109,113,S114を実行する部分)と、第2の開始条件の成立にもとづく第2の可変表示部の識別情報の可変表示を開始するときに、第2の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にするか否かと、第2の可変表示部における識別情報の可変表示の可変表示態様とを決定する第2事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において第2特別図柄プロセス処理でステップS61,S62,S63,S104,S105,S108,S109,S113,S114の処理と同様の処理を実行する部分)と、第1事前決定手段の決定結果にもとづいて、第1の可変表示部で識別情報の可変表示を実行し、所定の可変表示時間が経過したときに第1の可変表示部に表示結果を導出表示する第1可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてステップS103〜S105、S107〜S109、S112〜S114、ステップS121〜S125、ステップS141,S142、ステップS151,S152の処理を実行する部分)と、第2事前決定手段の決定結果にもとづいて、第2の可変表示部で識別情報の可変表示を実行し、所定の可変表示時間が経過したときに第2の可変表示部に表示結果を導出表示する第2可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560において第2特別図柄プロセス処理でステップS103〜S105、S107〜S109、S112〜S114、ステップS121〜S125、ステップS141,S142、ステップS151,S152の処理と同様の処理を実行する部分)と、複数種類の音声データ(フレーズデータともいう)の中から識別情報の可変表示の可変表示態様に応じた音声データを選択し、選択した音声データにもとづいて音声出力手段(例えば、スピーカ27L,27R)から音声出力する音声出力制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS802,S803にて音声合成用IC703に音声出力させる制御を実行する部分)とを備え、第1事前決定手段は、第2事前決定手段が可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定した後から、第2事前決定手段が可変表示の表示結果を特定表示結果とすることに決定したことにもとづいて、第2可変表示実行手段によって表示結果が導出表示されるまでの特定期間には、第1の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にしないことに決定し(例えば、ステップS60の処理を実行し)、音声出力制御手段は、第1可変表示実行手段および第2可変表示実行手段のうちの少なくとも一方が識別情報の可変表示を実行しているときに(例えば第1飾り図柄変動開始処理、第1飾り図柄変動中処理、第2飾り図柄変動開始処理、第2飾り図柄変動中処理を実行しているときに)、可変表示用の音声データ(例えば変動音の音声データ)を選択して音声出力手段から可変表示音(例えば変動音)を出力し(例えば、ステップS843、ステップS830Aにて変動音の音声出力を指定するコマンドデータが出力されたことに応じて、音声合成用IC703が音声データROM704から変動音の音声データを読み出してスピーカ27L,27Rから変動音を音声出力し)、第1事前決定手段または第2事前決定手段が可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに(例えばステップS812にて予告を実行すると決定したとき)、決定結果を予告するための予告用の音声データ(例えば予告音の音声データ)を選択して音声出力手段から予告音を出力し(例えば、ステップS830Aにて予告音の音声出力を指定するコマンドデータが出力されたことに応じて、音声合成用IC703が音声データROM704から予告音の音声データを読み出してスピーカ27L,27Rから予告音を音声出力し)、可変表示音と予告音とを同時に出力するときは、可変表示音よりも予告音を優先させて出力する(例えば図44に示すように変動音を小さくしまたは消音し、予告音を大きくする)ことを特徴とする。
第1事前決定手段が第1の可変表示部の表示結果を特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに、第1の可変表示部の表示結果が特定表示結果となること、または可変表示態様が所定の可変表示態様となることを予告するための予告演出を第2の可変表示部にて実行し、第2事前決定手段が第2の可変表示部の表示結果を特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに、第2の可変表示部の表示結果が特定表示結果となること、または可変表示態様が所定の可変表示態様となることを予告するための予告演出を第1の可変表示部にて実行する予告演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS801にて予告演出を実行すると決定し、ステップS803にて図柄の変動中に予告演出を実行する部分)を備え、音声出力制御手段は、予告演出が実行されるときに、予告用の音声データを選択して音声出力手段から予告音を出力する(例えば、ステップS830Aにて予告音の音声出力を指定するコマンドデータを音声合成用IC703に出力する)ように構成されていてもよい。
音声出力制御手段は、同時に音声出力可能な特定数のチャンネル(例えば8つの再生チャンネル)のうち一または複数のチャンネルを選択するチャンネル選択手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS843,S830Aにてコマンドデータが出力されたことにもとづいて、音声合成用IC703がコマンドデータに応じた制御データを音声データROM704から読み出し、読み出した制御データに従って所定の制御レジスタにデータを設定して、音声出力するための一または複数の再生チャンネルを選択する制御を実行する部分)と、チャンネル選択手段により選択されたチャンネルに設定された音声データにもとづく音声出力時の音量を調整する音量調整手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS843,S830Aにてコマンドデータが出力されたことにもとづいて、音声合成用IC703がコマンドデータに応じた制御データを音声データROM704から読み出し、読み出した制御データに従って所定の制御レジスタにデータを設定して、再生チャンネルに割り当てられた音声データにもとづく音声出力時の音量を調整する制御を実行する部分)とを含み、音量調整手段は、チャンネル選択手段により可変表示用の音声データが設定されたチャンネルと予告用の音声データが設定されたチャンネルとが同時に選択されたときに(例えば図44に示すように変動音と予告音とが同時に出力される状況のときに)、可変表示用の音声データにもとづく音量を消去または小さくする制御を実行する(例えば、音声合成用IC703がコマンドデータに応じた制御データにもとづいて変動音が割り当てられている再生チャンネルの音量を小さくしまたは消音する制御を実行する)ように構成されていてもよい。
第1の可変表示部用の音声データと第2の可変表示部用の音声データとが第1の可変表示部用のチャンネルと第2の可変表示部用のチャンネルとに分けて設定され(図43参照)、チャンネル選択手段は、予告演出が実行されるときに、予告用の音声データが設定されている第1の可変表示部用のチャンネルおよび第2の可変表示部用のチャンネルのいずれも選択する(例えば音声合成用IC703がコマンドデータに応じた制御データにもとづいて第1図柄用の予告音が割り当てられた再生チャンネル2と第1図柄用の予告音が割り当てられた再生チャンネル5を音声出力する再生チャンネルに選択する)ように構成されていてもよい。
第1の可変表示部用の音声データと第2の可変表示部用の音声データとが第1の可変表示部用のチャンネルと第2の可変表示部用のチャンネルとに分けて設定され(図43参照)、チャンネル選択手段は、予告演出が実行されるときに、該予告演出が実行される側の可変表示部用のチャンネルを選択する(例えば音声合成用IC703がコマンドデータに応じた制御データにもとづいて第1図柄用の予告音が割り当てられた再生チャンネル2および第1図柄用の予告音が割り当てられた再生チャンネル5のいずれかを音声出力する再生チャンネルに選択する)ように構成されていてもよい。
可変表示用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが記憶手段(例えば、音声データROM704)に記憶されるとともに、予告用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが記憶手段に記憶され、音声出力制御手段は、可変表示音が音声出力されているときに予告音を音声出力するとき、音声出力されている可変表示音で用いられている可変表示用の音声データのパターンに対応付けられているパターンの予告用の音声データを選択する(例えば、音声合成用IC703がコマンドデータに応じた制御データにもとづいて現在の変動音に応じた予告音の音声データを音声データROM704から読み出す)ように構成されていてもよい。
可変表示用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが記憶手段に記憶され、音声出力制御手段は、予告音を音声出力したことを契機に、音声出力されている可変表示音で用いられている可変表示用の音声データのパターンとは異なるパターンの可変表示用の音声データを選択する(例えば、音声合成用IC703がコマンドデータに応じた制御データにもとづいて予告音出力後の効果音の音声データを音声データROM704から読み出す)ように構成されていてもよい。
予告用の音声データとして予告音の音像が音声出力手段の外に定位させるように信号処理された音声データが用いられ、音声出力制御手段は、第1の可変表示部にて予告演出が実行されるときの予告音の音像と第2の可変表示部にて予告演出が実行されるときの予告音の音像とが異なる位置になる予告用の音声データを選択する(例えば、音声合成用IC703がコマンドデータに応じた制御データにもとづいて遊技者の左耳側に音像が定位する予告音の音声データまたは遊技者の右耳側に音像が定位する予告音の音声データを音声データROM704から読み出す)ように構成されていてもよい。
第1事前決定手段は、抽選処理により第1の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にするか否かを決定する抽選手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてステップS61,S62,S63の処理を実行する部分、すなわち、大当り判定用乱数の値にもとづいて大当りとするか否か抽選する処理を実行する部分)と、特定期間において、抽選手段による抽選処理の実行を禁止する抽選処理禁止手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてステップS60の処理を実行する部分)とを含む構成とされていてもよい。
第1可変表示実行手段は、第1の可変表示部において識別情報の可変表示が実行される可変表示時間を計測する計測手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてステップS121,S122の処理を実行する部分)と、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されたときに計測手段の計測を中断させる計測中断手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてステップS314の処理を実行する部分)とを含む構成とされていてもよい。
請求項1記載の発明では、第1事前決定手段は、第2事前決定手段が可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定したことにもとづいて第2可変表示実行手段が第2の可変表示部で識別情報の可変表示を実行しているときには、第1の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にしないことに決定するように構成されているので、第1の可変表示部において特定表示結果が導出表示されることと、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されることとが同時に発生しないようにすることができ、特定表示結果ではない表示結果が可変表示部に導出表示されることを遊技者に認識され難くすることができる。また、音声出力制御手段が、第1可変表示実行手段および第2可変表示実行手段のうちの少なくとも一方が識別情報の可変表示を実行しているときに、可変表示用の音声データを選択して音声出力手段から可変表示音を出力し、第1事前決定手段または第2事前決定手段が可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに、決定結果を予告するための予告用の音声データを選択して音声出力手段から予告音を出力し、可変表示音と予告音とを同時に出力するときは、可変表示音よりも予告音を優先させて出力するように構成されているので、可変表示中に予告音を出力するときに可変表示音で予告音が聞き取りにくくなることがなくなり、遊技者に容易に予告の発生を認識させることができる。
請求項2記載の発明では、第1事前決定手段が第1の可変表示部の表示結果を特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに、第1の可変表示部の表示結果が特定表示結果となること、または可変表示態様が所定の可変表示態様となることを予告するための予告演出を第2の可変表示部にて実行し、第2事前決定手段が第2の可変表示部の表示結果を特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに、第2の可変表示部の表示結果が特定表示結果となること、または可変表示態様が所定の可変表示態様となることを予告するための予告演出を第1の可変表示部にて実行する予告演出制御手段を備え、音声出力制御手段が、予告演出が実行されるときに、予告用の音声データを選択して音声出力手段から予告音を出力するように構成されているので、複数の可変表示部で連動した演出を行うようにすることができ、遊技演出のバリエーションを豊富にすることができることから、遊技者に与えられる興趣を低下させないようにすることができる。
請求項3記載の発明では、音声出力制御手段が、同時に音声出力可能な特定数のチャンネルのうち一または複数のチャンネルを選択するチャンネル選択手段と、チャンネル選択手段により選択されたチャンネルに設定された音声データにもとづく音声出力時の音量を調整する音量調整手段とを含み、音量調整手段が、チャンネル選択手段により可変表示用の音声データが設定されたチャンネルと予告用の音声データが設定されたチャンネルとが同時に選択されたときに、可変表示用の音声データにもとづく音量を消去または小さくする制御を実行するように構成されているので、確実に可変表示音よりも予告音を優先させて音声出力することができる。
請求項4記載の発明では、第1の可変表示部用の音声データと第2の可変表示部用の音声データとが第1の可変表示部用のチャンネルと第2の可変表示部用のチャンネルとに分けて設定され、チャンネル選択手段が、予告演出が実行されるときに、予告用の音声データが設定されている第1の可変表示部用のチャンネルおよび第2の可変表示部用のチャンネルのいずれも選択するように構成されているので、遊技者に容易に予告の発生を認識させることができ、遊技者に特定遊技状態の発生に対する期待感を向上させることができる。
請求項5記載の発明では、第1の可変表示部用の音声データと第2の可変表示部用の音声データとが第1の可変表示部用のチャンネルと第2の可変表示部用のチャンネルとに分けて設定され、チャンネル選択手段が、予告演出が実行されるときに、該予告演出が実行される側の可変表示部用のチャンネルを選択するように構成されているので、遊技者に容易に予告の発生を認識させることができ、遊技者に特定遊技状態の発生に対する期待感を向上させることができる。
請求項6記載の発明では、可変表示用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが記憶手段に記憶されるとともに、予告用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが記憶手段に記憶され、音声出力制御手段が、可変表示音が音声出力されているときに予告音を音声出力するとき、音声出力されている可変表示音で用いられている可変表示用の音声データのパターンに対応付けられているパターンの予告用の音声データを選択するように構成されているので、効果音を用いた遊技演出のバリエーションを豊富にすることができる。
請求項7記載の発明では、可変表示用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが記憶手段に記憶され、音声出力制御手段が、予告音を音声出力したことを契機に、音声出力されている可変表示音で用いられている可変表示用の音声データのパターンとは異なるパターンの可変表示用の音声データを選択するように構成されているので、遊技者に容易に予告の発生を認識させることができ、遊技者に特定遊技状態の発生に対する期待感を向上させることができる。
請求項8記載の発明では、予告用の音声データとして予告音の音像が音声出力手段の外に定位させるようにあらかじめ信号処理された音声データが用いられ、音声出力制御手段が、第1の可変表示部にて予告演出が実行されるときの予告音の音像と第2の可変表示部にて予告演出が実行されるときの予告音の音像とが異なる位置になる予告用の音声データを選択するように構成されているので、いずれの可変表示部における予告演出であるのかを容易に認識させることができ、特定遊技状態に対する期待感を向上させることができる。
請求項9記載の発明では、第1事前決定手段が、第2事前決定手段が可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定したことにもとづいて第2可変表示実行手段が第2の可変表示部で識別情報の可変表示を実行しているときには、抽選手段による抽選処理の実行を禁止するように構成されているので、第1事前決定手段がソフトウェアによって実現されている場合に、抽選処理のプログラムをスキップするだけで抽選処理禁止手段を実現することができ、プログラム容量を増大させないようにすることができる。
請求項10記載の発明では、第1可変表示実行手段が、第1の可変表示部において識別情報の可変表示が実行される可変表示時間を計測する計測手段と、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されているときに計測手段の計測を中断させる計測中断手段とを含むので、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されるまでは第1の可変表示部における可変表示を継続でき、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示される可変表示の実行中に第1の可変表示部における可変表示を中断する場合に比べて、早めに第1の可変表示部における可変表示を終了させることができる。よって、可変表示の終了までの時間を長引かせて遊技者に不利益を与えることを防止できる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の演出用の第1飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示するとともに、各々を識別可能な複数種類の演出用の第2飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9が設置されている。この実施形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)で構成されている。可変表示装置9における表示領域は、第1飾り図柄を可変表示するための第1の表示領域9aと、第2飾り図柄を可変表示するための第2の表示領域9bと、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示するための第3の表示領域(メモリ表示領域)9cとに分けられている。
第1の表示領域9aおよび第2の表示領域9bにおいて、それぞれ、左・中・右の飾り図柄が可変表示可能に表示制御される。第1の表示領域9aでは、可変表示の実行条件が成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)した後に可変表示の第1の開始条件の成立(第1飾り図柄が可変表示中でなく、大当り中でもないとき)にもとづいて第1飾り図柄の可変表示を開始し、所定時間経過後に可変表示を停止して表示結果を導出表示する。また、第2の表示領域9bでは、可変表示の実行条件が成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)した後に可変表示の第2の開始条件の成立(第2飾り図柄が可変表示中でなく、大当り中でもないとき)にもとづいて第2飾り図柄の可変表示を開始し、所定時間経過後に可変表示を停止して表示結果を導出表示する。なお、この実施の形態では、第1飾り図柄および第2飾り図柄のいずれも可変表示中でないときに、始動入賞口14に遊技球が入賞したときは、第1飾り図柄の可変表示が優先して実行されるものとする。
第3の表示領域9cでは、有効始動入賞がある毎に、表示色が変化する(例えば青色表示から赤色表示に変化する)始動記憶表示エリアを1増やす。そして、第1飾り図柄および第2飾り図柄の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶数表示エリアを1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。図1に示すように、第3の表示領域9cには、8個の始動記憶表示エリアが設けられ、最大8個の保留記憶数(始動記憶数)を表示することができる。なお、保留記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けてもよい。
この実施の形態では、保留記憶数の上限値を8とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8aおよび第2特別図柄表示器8bが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、停止図柄が確変図柄であるのか非確変図柄であるのかを把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。以下、第1特別図柄表示器8aにおいて可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。
可変表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示時間中に、第1の表示領域9aにおいて装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う。また、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示時間中に、第2の表示領域9bにおいて装飾用の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う。第1飾り図柄および第2飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口14の下方には、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示機8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞球装置が設けられている。特別可変入賞球装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
可変表示装置9の下方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27L,27Rが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。また、左枠ランプ28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。
遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9の第1の表示領域9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始される。また、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置の第2の表示領域9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始される。第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、可変表示装置9の第3の表示領域9cにおいて表示される保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示および可変表示装置9の第1の表示領域9aにおける第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。同様に、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示および可変表示装置9の第2の表示領域9bにおける第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。
停止時の第1特別図柄または第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定期間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞球装置(大入賞口)が開放される。大入賞口が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。所定個数の遊技球が大入賞口に入賞すると、または大入賞口が開放されてから一定期間経過すると、継続権が発生し特別可変入賞球装置の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。なお、大入賞口にV入賞領域を設け、大入賞口の開放中に打球がV入賞領域に入賞したことを条件に、継続権が発生するようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「1」,「3」,「5」,「7」など)にすることに決定された場合には、大当りとなる確率が通常状態(通常遊技状態ともいう。)および時短状態(特別図柄および飾り図柄の変動時間が短縮される遊技状態である時間短縮状態、遊技者にとって有利な遊技状態である特別遊技状態の一例)よりも高い確変状態(遊技者にとって有利な特別遊技状態の一例)という遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて確変状態に制御された場合すなわち確変状態に移行した場合には、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1特別図柄の大当りの判定だけでなく、第2特別図柄の大当りの判定においても通常状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動停止時の停止図柄を、確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「1」,「3」,「5」,「7」など)にすることに決定された場合には、大当りとなる確率が通常状態および時短状態における確率よりも高い特別遊技状態に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄に決定されて特別遊技状態に制御された場合は、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2特別図柄の大当りの判定だけでなく、第1特別図柄の大当りの判定においても通常状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
特別遊技状態としての確変状態では、上述したように、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおいて可変表示される第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果:例えば、0〜9のうちの奇数)になる確率が通常状態および時短状態より高められる。
なお、確変状態において、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示時間(変動時間)が通常状態よりも短縮されるようにしてもよい。その場合には、頻繁に特別図柄の可変表示が実行されるようになり、そのことからも、所定時間当たりの大当り発生の可能性が高まる。また、確変状態において、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常状態よりも短縮されたり、可変入賞球装置15において、開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常状態よりも高められるようにしてもよい。その場合には、始動入賞口14への始動入賞が起こりやすくなり、所定期間内での第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示回数が増加して第1特別図柄または第2特別図柄が大当り図柄になる可能性が通常状態よりも高まり、遊技者にとってさらに有利な状態になる。
第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態と第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態とで格差をつけるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態を確変状態にし、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの特別遊技状態を時短状態(大当りが発生する確率は高くならないが、特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)にするようにして、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの方が第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときよりも遊技者にとって有利な状態になるように構成してもよい。そのように構成することによって、遊技者に与えられる興趣をさらに向上させることができる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、可変表示装置9の第1の表示領域9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、可変表示装置9の第2の表示領域9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の開始時期および終了時期が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、可変表示装置9の第1の表示領域9aにおいて例えば左中右の飾り図柄が揃った状態で飾り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、可変表示装置9の第2の表示領域9bにおいて例えば左中右の飾り図柄が揃った状態で飾り図柄が停止表示される。以下、第1の表示領域9aおよび第2の表示領域9bにおいて左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄が表示されるというように表現する。
さらに、第1特別図柄表示器8aにおいて確変図柄が停止表示されるときには、可変表示装置9の第1の表示領域9aにおいて確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「7」,「7」,「7」)が停止表示される。第2特別図柄表示器8bにおいて確変図柄が停止表示されるときには、可変表示装置9の第2の表示領域9bにおいて確変図柄を想起させるような特別の飾り図柄(例えば「7」,「7」,「7」)が停止表示される。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、可変表示装置9の第1の表示領域9aまたは第2の表示領域9bにおいて、左、中、右の図柄のうち左、右の図柄が大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)で停止表示され、その状態で中の図柄は未だ変動表示が行われている状態、および図柄の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、左、中、右の図柄の全てが常に同一の図柄で揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景(図柄およびキャラクタとは異なる地の色や模様など)の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、CPU56の他に少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、およびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16および特別可変入賞球装置を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。なお、主基板31には、試験信号を遊技機外部に出力するための試験信号出力回路(図示せず)も設けられている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器8bの表示制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御を行うとともに、普通図柄の保留記憶数を表示する普通図柄保留記憶表示器41の表示制御も行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音制御用のコマンドデータ(音番号データ)を出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音制御用のコマンドデータは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、コマンドデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音制御用のコマンドデータに応じた制御データと、圧縮された複数種類の音声データとが格納されている。音制御用のコマンドデータに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。また、音声データは、図柄の変動中の変動音や、大当りやリーチとなること(またその可能性があること)を予告するときの予告音、特定演出中の効果音など、様々な音のフレーズを実現するためのデータである。なお、この実施の形態では、音声データのことをフレーズデータと呼ぶこともある。
複数種類のフレーズデータは、音声データROM704にAMM(AMusement Music compression)データ形式に圧縮されたデジタルデータとして格納されている。AMMは音楽信号の高能率符号化方式であり、アミューズメント機器に適したフレーズの高音質・高圧縮が実現される。AMMデータのエンコード(符号化)は、専用のエンコーダが用いられる。
なお、ランプを駆動する信号および音制御用のコマンドは、演出制御用CPU101とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。なお、VRAMは、可変表示装置9の表示領域が3つの領域(第1の表示領域9a、第2の表示領域9bおよび第3の表示領域9c)に分割されていることに対応して、画像データを展開可能な3つの領域が形成されている。
なお、この実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、可変表示装置9を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など)を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70やランプドライバ基板35にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、可変表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。また、第1の演出制御基板と第2の演出制御基板との2つの基板を設けた場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出に関するコマンドは第2の演出制御基板に対して送信され、第2の演出制御基板から第1の演出制御基板に対してコマンドがそのまま送信されたり、加工(例えば、コマンドの形態や内容を変えたり、簡略化したり、必要なコマンドのみを選択)した後に送信されるように構成してもよい。
図4は、音声合成用ICの内部構成を示すブロック図である。音声合成用IC703は、SSG音源と高性能圧縮音声再生機能を併せ持つ自動演奏LSIである。
図4に示す構成において、CPUインタフェース711は、入出力ポート104および入出力ドライバ702を介して演出制御用CPU101と接続するためのインタフェースであって、演出制御用CPU101からの情報や信号を入力する。CPUインタフェース711は、/SEL(インタフェースモード選択端子)、S6M(CPUインタフェースモード選択端子)、/CS(チップセレクト信号入力端子)、/WR(ライトイネーブル信号入力端子)、ENA(イネーブル信号またはライトイネーブル信号入力端子)、AD(アドレスデータ選択信号入力端子)およびCD0〜CD7(CPUからのコマンドデータ入力端子:データバス)の端子が接続されている。/SELおよびS6Mの端子の信号レベルによってモードが選択され、/CS、/WR、ENAおよびADの端子の信号レベルによってモードに応じたコマンドデータの書き込みが行われる。
タイミング発生回路712は、処理タイミングを決定するためのクロックを発生する回路であり、XI(水晶発振子接続端子または外部クロック入力端子)、XO(水晶発振子接続端子)、CLKO(クロック出力端子)および/RESET(リセット入力端子)の端子が接続されている。XIおよびXOの端子が水晶発振子と接続されることにより水晶発振回路が構成される。外部からのクロックをXIの端子より入力することも可能である。CLKOの端子からは所定周波数のクロックが出力される。/RESETの端子がロウレベルのとき、内部レジスタが初期化される。音声合成用IC703では、電源投入時にシステムリセットを行う必要がある。
外部ROMインタフェース713は、音声データROM(外部ROM)704と接続するためのインタフェースであって、音声データROM704との間で情報や信号の入出力を行う。外部ROMインタフェース713は、MA00〜MA23(アドレスバス)、MD00〜MD15(データバス)およびMBMD(データバス幅選択信号入力端子)の端子が接続されている。外部ROMインタフェース713は、MA00〜MA23の端子よりアドレスを音声データROM704に出力し、MD00〜MD15の端子より音声データROM704からのデータを読み込む。MBMDの端子がハイレベルのとき、16ビットのデータバスに対応し、ロウレベルのとき、8ビットのデータバスに対応する。
AMMデコーダ714は、演出制御用CPU101からの命令(コマンド)により、AMMデータ形式に圧縮されたフレーズデータを音声データROM704から外部ROMインタフェース713を介して読み出し、読み出したフレーズデータをPCMデータ(Pulse Code Modulation)にデコード(復号化、伸張)する。また、AMMデコーダ714は、演出制御用CPU101からの命令に従って、ボリューム、パン(ステレオ再生したときの、音が聞こえる定位(方向)を設定する機能)およびバスブースト(低音強調)を制御する機能を備えている。この実施の形態では、AMMデコーダ714には、音声の再生チャンネルとして8チャンネルが設けられ、独立した8フレーズの同時再生が可能である。なお、AMMデコーダ714の詳しい内容については後述する(図42等参照)。
SSG音源715は、3系列のパルスジェネレータと1系列のノイズジェネレータとエンベローブジェネレータで構成されており、効果音、警報など、各種の複雑な音(矩形波3音+ノイズ1音)を発生することが可能である。なお、SSG音源715の詳しい内容については後述する(図42等参照)。
デジタル出力インタフェース716は、AMMデコーダ714によってPCMデータにデコードされたフレーズデータをデジタル出力するためのインタフェースである。デジタル出力インタフェース716は、LRO(ワードクロックのデジタル出力端子)、BCO(ビットクロックのデジタル出力端子)およびSDO(フレーズデータのデジタル出力端子)の端子が接続されている。LROの端子からワードクロックが出力され、BCOの端子からビットクロックが出力され、SDOの端子からフレーズデータが出力される。なお、デジタル出力を行わないときは、LRO、BCO、SDOの端子はオープンにされる。
DAコンバータオペアンプ717は、AMMデコーダ714によってPCMデータにデコードされたフレーズデータをアナログデータに変換し、変換したアナログデータを増幅してアナログ出力する回路である。DAコンバータオペアンプ717は、AOL(Lチャンネルのアナログ出力端子)およびAOR(Rチャンネルのアナログ出力端子)の端子が接続されている。AOLの端子から左側のスピーカ27Lに対してアナログデータが出力され、AORの端子から右側のスピーカ27Rに対してアナログデータが出力される。
OR回路718には、AMMデコーダ714とSSG音源715とが入力側に接続され、/PLAYの端子が出力されている。/PLAYの端子は、AMMデコーダ714およびSSG音源715の各再生チャンネルのいずれかが再生中の場合はロウレベルとなる。全ての再生チャンネルが停止中の場合はハイレベルになる。
次に遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜ステップS15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って演出制御基板80に、電力供給が復旧した旨を示す制御コマンド(電力供給復旧時の初期化コマンドとしての復旧コマンド)が送信されるように制御する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのカウンタ、バッファ、フラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り決定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(大当り決定用乱数発生カウンタ等の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S36の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、およびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10および普通図柄始動記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定された出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りを発生させる特別図柄を決定する(大当り図柄決定用)
(3)ランダム3: 特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
(8)ランダム8:確変状態を終了させるか否か判定する(確変状態終了判定用)
(9)ランダム9:確変回数を決定する(回数決定用)
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りを発生させる特別図柄を決定する(大当り図柄決定用)
(3)ランダム3: 特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)
(4)ランダム4:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
(8)ランダム8:確変状態を終了させるか否か判定する(確変状態終了判定用)
(9)ランダム9:確変回数を決定する(回数決定用)
図6に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り判定用乱数、(2)の大当り図柄決定用乱数、(3)のはずれ図柄決定用乱数、(5)の普通図柄当り判定用乱数、(8)の確変状態終了判定用乱数、および(9)の回数決定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(9)の乱数以外の乱数も用いられている。
さらに、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26A)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器8aや特別可変入賞球装置を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。次いで、CPU56は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26B)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器8bや特別可変入賞球装置を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、第2特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて各処理中に更新する。
次いで、CPU56は、可変表示装置9の表示制御に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄の演出表示を行うための第1特別図柄表示制御データを第1特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定するとともに、第2特別図柄プロセスフラグの値に応じて第2特別図柄の演出表示を行うための第2特別図柄表示制御データを第2特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を作成して出力する処理である第1試験端子処理および第2試験端子処理を実行する(ステップS34,S35)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から出力される試験信号は、遊技制御処理において様々に変化する遊技制御の状態、例えば大当り状態や確変状態、時短状態、エラー状態等を示す信号である。これらの信号は、遊技制御処理においてオン/オフされるフラグ(大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)の状態に応じて作成される。なお、第1試験端子処理では、第1特別図柄プロセス処理において変化する遊技制御の状態を示す信号が作成・出力され、第2試験端子処理では、第2特別図柄プロセス処理において変化する遊技制御の状態を示す信号が作成・出力される。その後、割込許可状態に設定し(ステップS36)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されるが、CPU56は、2つの表示器において同時に大当りが発生しないような制御を行う。
図8は、大当り判定用乱数と大当り判定値との関係の一例を示す説明図である。CPU56は、所定の時期に、大当り判定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8に示す大当り判定値に一致すると、大当りとすることに決定する。なお、CPU56は、通常状態では、大当り判定用乱数値と図8における左欄に記載されている数値とを比較し、確変状態では、大当り判定用乱数値と図8における右欄に記載されている数値とを比較する。図8における左欄に記載されている数値は、通常時大当り判定値としてROM54に設定され、図8における右欄に記載されている数値は確変時大当り判定値としてROM54に設定されている。
図9は、この実施の形態で用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図9に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図9に示す例では、第1飾り図柄用の第1変動パターン#1〜#10の10種類と、第2飾り図柄用の第2変動パターン#1〜#10の10種類とが用いられる。なお、第1変動パターン#1〜#10のそれぞれは、第2変動パターン#1〜#10のそれぞれと同じであるが、演出制御コマンドとして別になっているので、図9において別個に示されている。以下、例えば変動パターン#n(n=1〜10)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
図9に示すように、通常状態において変動パターン#1〜#5が用いられ、確変状態において変動パターン#6〜#10が用いられる。また、通常状態のときである通常時に比べて、確変状態では、はずれ変動(停止図柄が大当り図柄にならず、かつ、リーチにもならない変動)時の変動時間は短い。この実施の形態では、通常時と確変時とで、はずれ変動以外の変動で用いられる変動時間は同じである。すなわち、変動パターン#1〜#4のそれぞれの変動時間は、変動パターン#6〜#9のそれぞれの変動時間と同じである。しかし、変動時間が同じでも、飾り図柄の変動中の表示態様(例えば、キャラクタの種類や表示タイミング、図柄およびキャラクタ以外の可変表示装置における背景の表示の仕方)は異なっている。例えば、変動パターン#1と変動パターン#6とでは飾り図柄の表示態様は異なる。また、特別図柄についても、通常時と確変時とで表示態様(特別図柄の変動速度など)を異ならせるようにしてもよい。さらに、変動パターン#1〜#4の変動時間を、変動パターン#6〜#9の変動時間と異ならせてもよい。
つまり、変動パターン#1と変動パターン#6とで変動時間を異ならせ、変動パターン#2と変動パターン#7とで変動時間を異ならせ、変動パターン#3と変動パターン#8とで変動時間を異ならせ、変動パターン#4と変動パターン#9とで変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、変動パターン#1の変動時間を変動パターン#6の変動時間よりも長くし、変動パターン#2の変動時間を変動パターン#7の変動時間よりも長くし、変動パターン#3の変動時間を変動パターン#8の変動時間よりも長く、変動パターン#4の変動時間を変動パターン#9の変動時間よりも長くしてもよい。
なお、変動パターン#4および変動パターン#9は、後述する強制はずれと判定されたときに使用される。
また、変動パターン#4および変動パターン#9の変動時間(この例では40秒)は、大当りとするときに使用されうる変動パターン#1〜#3および#7〜#9の変動時間よりも長い。
また、図9には示されていないが、時短状態においても、確変状態のときと同様に、変動パターン#6〜#10が用いられる。従って、通常状態のときに比べて、時短状態では、はずれ変動(停止図柄が大当り図柄にならず、かつ、リーチにもならない変動)時の変動時間は短い。
図10は、特別図柄の停止図柄と、その後に制御される遊技状態との関係の一例を示す説明図である。図10に示す例では、停止図柄が偶数の図柄である場合には、はずれとなり、奇数の図柄である場合には、大当りとなり、特別図柄の変動終了後に大当り遊技状態に移行する。さらに、奇数の図柄のうち「1」、「3」、「5」、「7」である場合には、遊技状態が確変状態に変化する。特別図柄の変動終了後に大当り遊技状態に移行するような図柄を大当り図柄という。また、遊技状態が確変状態に変化するような図柄を確変図柄という。また、確変図柄ではない大当り図柄を非確変図柄または非確変大当り図柄という。この実施の形態では、特別図柄の大当り図柄を決定することによって確変状態(特別遊技状態)と通常状態とのいずれの遊技状態に制御するかが決定される。なお、確変図柄と非確変図柄とを区別せず、単に、大当り図柄とはずれ図柄とに分けてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、抽選によって決定した図柄に応じて確変状態に移行させるか否か決定するのではなく、乱数等を用いて確変状態に移行させるか否かの抽選を行う。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが発生した場合に、大当り遊技が開始された後(例えば、大当り遊技中や大当り遊技の終了時)に、遊技機に設けられている電気部品によって確変大当りの報知を行うように構成してもよい。そのように構成した場合には、遊技者は停止図柄から遊技状態の変化を把握することができなくなり報知によって初めて遊技状態の変更を把握することができるので遊技の興趣が向上する。なお、可変表示装置9の第1の表示領域9aおよび第2の表示領域9bにおいて可変表示および停止表示される飾り図柄は、数字、アルファベット、キャラクタ状の図柄、キャラクタ状の表示物の中に数字等が表示されている図柄、その他どのような図柄であってもよい。
図11は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS26A)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aおよび特別可変入賞球装置を制御するための処理が実行される。なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS26B)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。
なお、上述したように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bの2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行される。そして、この実施の形態では、2つの表示器において大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当りが同時に発生しないような制御が行われる。
また、この実施の形態では、遊技状態として通常状態、確変状態および時短状態がある。そして、所定の移行条件が成立することにより、3つの遊技状態のうちのいずれかの遊技状態に移行するように制御される。遊技状態の移行に関する制御は、確変フラグおよび時短フラグのオン/オフ(セット/リセット)にもとづいて行われる。
CPU56は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数が上限値に達していないことを条件に(ステップS312)、保留記憶数を示す保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS313)。
なお、保留記憶カウンタの値を1増やす際に、CPU56は、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタの値等を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
また、第2特別図柄プロセスフラグの値が、第2大当り図柄停止処理〜第2大当り終了処理のいずれかに応じた値である場合には(ステップS314)、ステップS315,S316の処理を実行した後、第1特別図柄プロセス処理を終了する。そうでない場合には、ステップS317,S318の処理を実行した後、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行う。なお、この実施の形態では、第2大当り図柄停止処理〜第2大当り終了処理に応じた値は連続する値(例えば、6〜9)である。よって、CPU56のステップS314の判定処理を簡易な処理にすることができる。
ステップS315では、CPU56は、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であって、かつ、第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄であったことにもとづく大当り遊技(大当りが発生してから終了するまでの処理)の実行中であるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して中断コマンドを送信したか否か確認する。送信済みの場合(例えば、中断コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされていた場合)には処理を終了するが、まだ送信していない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して中断コマンドを送信した後に処理を終了する(ステップS316)。また、ステップS317では、CPU56は、中断コマンドを送信した後(例えば、中断コマンドの送信時に送信済みフラグをセットするようにして、送信済みフラグがセットされているとき)にステップS317の処理が実行される場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して再開コマンドを送信した後に、ステップS300〜S309のうちのいずれかの処理を行う。なお、CPU56において、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であるか否かは、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS304の処理に応じた値であるか否かによって判定できる。また、第2大当り遊技が実行中であるか否かも、第2特別図柄プロセスフラグによって判定できる。
演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101は、中断コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動(可変表示)を中断する。また、再開コマンドを受信すると、第1飾り図柄の変動を再開する。
なお、上記のステップS311〜S313の処理は、第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理のいずれか一方で実行されればよい。従って、図11に示すように、第1特別図柄プロセス処理においてステップS311〜S313の処理を実行する場合は、第2特別図柄プロセス処理においては当該処理を実行する必要はない。
第1特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。また、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、遊技状態が確変状態であるか否か確認し、確変状態であるときは確変状態の終了の判定を行う。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値に更新する。
なお、第2特別図柄通常処理においても同様の処理が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄のいずれもが変動開始可能であれば、第1特別図柄通常処理の方が第2特別図柄通常処理よりも先に実行されるため(第1特別図柄プロセス処理の方が第2特別図柄プロセス処理よりも先に実行されるため)、第1特別図柄の変動が優先して実行されることになる。
第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):第1特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か(特定表示結果とするか否か)と確変大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には第1大当りフラグをセットする。また、可変表示後の第1特別図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する。なお、第1大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
第1変動パターン設定処理(ステップS302):第1特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御基板80に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち可変表示パターンコマンド)を送信する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する。
第1遊技状態移行制御処理(ステップS303):遊技状態が確変状態に移行された後であって、遊技状態が確変状態または時短状態に制御されているときに、確変状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(状態回数)が所定回数になったか否か確認する。そして、状態回数が所定回数になったことを確認すると、そのときの遊技状態が確変状態から時短状態に移行されているか否か確認し、時短状態に移行されているときは遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。また、遊技状態が確変状態に移行された後に、確変状態に移行されてから確変状態における第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(確変回数)が所定回数になったか否か確認する。そして、確変回数が所定回数になったことを確認すると、既に状態回数が所定回数になっているか否か確認し、状態回数が所定回数になっているときは遊技状態を確変状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行し、状態回数が所定回数になっていないときは遊技状態を確変状態から時短状態に移行させる移行制御を実行する。また、確変状態に制御されているときに非確変図柄での大当り(非確変大当りまたは通常大当りという)にすると決定されたことにもとづいて遊技状態が時短状態に移行された後に、時短状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(時短回数)が所定回数になったか否か確認し、所定回数になったことを確認すると、遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。また、大当り判定において大当りにすると決定されたときは、大当りが確変大当りか否かを確認し、確変大当りの場合は、遊技状態を確変状態に移行させる移行制御を実行する。確変大当りでない場合(非確変大当り(通常大当り)の場合)は、そのときの遊技状態が確変状態のときは時短状態に移行させる移行制御を実行し、そのときの遊技状態が時短状態のときは通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。さらに、第1特別図柄の変動を開始させるとともに、第1変動パターン設定処理で決定された変動パターンにもとづいて、第1特別図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(変動時間)を第1変動時間タイマにセットした後、第1変動時間タイマをスタートさせる。その後、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS304):第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS303でセットされた第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS306に応じた値に更新する。なお、特別図柄の表示結果を大当り図柄とすることに決定している場合にステップS306に応じた値に更新し、特別図柄の表示結果を大当り図柄としないことに決定している場合にステップS305に応じた値に更新する。
第1はずれ図柄停止処理(ステップS305):第1特別図柄表示器8aにおける可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、飾り図柄停止を示す演出制御コマンド(飾り図柄停止コマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する。
第1大当り図柄停止処理(ステップS306):第1特別図柄表示器8aにおける可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、飾り図柄停止を示す演出制御コマンド(飾り図柄停止コマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値に更新する。なお、演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する飾り図柄停止を示す演出制御コマンド(飾り図柄停止コマンド)を受信すると可変表示装置9の第1の表示領域9aにおいて第1飾り図柄が停止されるように制御するが、変動時間が経過すると独自に第1飾り図柄の可変表示を停止させるように制御してもよい。
第1大入賞口開放前処理(ステップS307):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する。
第1大入賞口開放中処理(ステップS308):大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御やラウンド数をカウントする処理、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したときに、ラウンド数が所定回数(例えば15ラウンド)に達していなければ、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値に更新し、ラウンド数が所定回数に達していれば、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS309):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する。
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図12は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図12に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図13に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる信号に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図13に示された極性と逆極性であってもよい。
図14は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14に示す例において、コマンド8000(H)〜801A(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9の第1の表示領域9aまたは第2の表示領域9bにおいて可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8000(H)〜801A(H)のいずれかを受信すると、可変表示装置9の第1の表示領域9aまたは第2の表示領域9bにおいて飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。なお、第1変動パターン指定#1〜#10のコマンドを、8001(H)〜800A(H)とし、第2変動パターン指定#1〜#10のコマンドを、8011(H)〜801A(H)とする。
コマンド9000(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)の可変表示の表示結果を確変図柄とすることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)である。コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を非確変大当り図柄とすることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれ図柄とすることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドA001(H)は、第2飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
コマンドA100(H)は、第1飾り図柄の可変表示の中断を指示する演出制御コマンドであり、コマンドA101(H)は、第1飾り図柄の可変表示の再開を指示する演出制御コマンドである。
コマンドA200(H)は、第2飾り図柄の可変表示の中断を指示する演出制御コマンドであり、コマンドA201(H)は、第2飾り図柄の可変表示の再開を指示する演出制御コマンドである。
コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図14に示された内容に応じて可変表示装置9における第1の表示領域9aおよび第2の表示領域9bの表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対してコマンドデータを出力する。なお、図14に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドや確変状態を示す演出制御コマンド)も主基板31から演出制御基板80に送信される。
図15は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、第1大当り遊技(第1特別図柄が大当り図柄になったことにもとづく大入賞口の所定回の開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、CPU56は、保留記憶数の値を確認する(ステップS41)。具体的には、保留記憶カウンタのカウント値を確認する。
保留記憶数が0でなければ、RAM55の保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS42)、保留記憶数の値を1減らし(保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS43)。すなわち、RAM55の保留記憶バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4,5,6,7,8)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4,5,6,7,8の順番と一致するようになっている。
次に、CPU56は、確変フラグがセットされているか否か確認することによって、現在の遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否か確認する(ステップS44)。確変フラグは、現在の遊技状態が確変状態であること示すデータであり、確変状態を開始するときにセットされ(図22のステップS204参照)、確変状態を終了するときにリセットされる(図15のステップS51、図22のステップS215参照)。
確変フラグがセットされていないときは、CPU56は、ステップS45〜S54の処理を実行せずに、ステップS55に移行する。確変フラグがセットされているときは、CPU56は、乱数バッファ領域から確変状態終了判定用乱数(ランダム8)を読み出し(ステップS45)、確変状態の終了の判定を行う(ステップS46)。すなわち、CPU56は、あらかじめ定められている確変状態終了判定値と確変状態終了判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら確変状態を終了させることに決定する。
確変状態を終了させることに決定したときは、CPU56は、確変フラグをリセットして確変状態を終了させる(ステップS51)。そして、CPU56は、状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS52)。なお、ステップS46の判定(抽選)をパンク抽選という。
状態フラグは、確変状態を開始するときにセットされ、確変状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)になったとき、また所定回数になる前に大当り図柄を非確変図柄にすることが決定されたときにリセットされるフラグである。
ステップS52において状態フラグがセットされているということは、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達していない状態であることを示している。よって、CPU56は、状態フラグがセットされていることを確認したときは、時短フラグをセットして時短状態を開始させる(ステップS53)。
すなわち、この実施の形態では、パンク抽選の結果が当選(確変状態を終了させる)であれば、状態回数の残り回数だけの可変表示が行われるまで時短状態に制御される。
なお、時短フラグは、現在の遊技状態が時短状態であることを示すデータであり、時短状態を開始するときにセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。また、第1変動パターン設定処理(ステップS302)において、CPU56は、時短フラグがセットされているときには、時短フラグがセットされていないときよりも変動時間の短い変動パターンを選択する。
そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS55)。
図16および図17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第2大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS60)。第2大当りフラグがセットされていれば、強制はずれフラグをセットした後(ステップS66)、ステップS64に移行する。なお、第2大当りフラグは、第2特別図柄プロセス処理において、大当りとすることに決定した場合にセットされる。すなわち、第2大当りフラグがセットされているということは、第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことを意味する。従って、第2大当りフラグがセットされているということは、第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことにもとづいて第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動が実行されているか、または、第2特別図柄表示器8bの表示結果を大当り図柄にすると決定したことにもとづいて大当り遊技が実行されていることを意味する。
第2大当りフラグがセットされていない場合には、乱数バッファ領域から大当り判定用乱数を読み出し(ステップS61)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS62)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップS63)、ステップS81に移行する。なお、ステップS63では、CPU56は、具体的には、大当り判定用乱数値が図8に示す大当り判定値に一致すると、大当りとすることに決定する。通常状態または時短状態では、大当り判定用乱数値と図8における左欄に記載されている数値とを比較し、確変状態では、大当り判定用乱数値と図8における右欄に記載されている数値とを比較する。また、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aおよび可変表示装置9における第1の表示領域9aにおいて停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
大当りとしないことに決定した場合には、CPU56は、乱数バッファ領域からはずれ図柄決定用乱数を読み出し(ステップS64)、はずれ図柄決定用乱数にもとづいて第1特別図柄のはずれ図柄(この例では偶数図柄)を決定する(ステップS65)。そして、ステップS84に移行する。
ステップS81では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当りフラグをセットする。そして、乱数バッファ領域から大当り図柄決定用乱数を読み出し(ステップS82)、大当り図柄決定用乱数にもとづいて第1特別図柄の大当り図柄(この例では奇数図柄)を決定する(ステップS83)。そして、演出制御基板80に、確変大当りとすることに決定された場合(大当り図柄を確変図柄にすると決定された場合)には確変大当り指定の演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)を送信し、非確変大当りとすることに決定された場合(大当り図柄を非確変図柄にすると決定された場合)には通常大当り指定の演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)を送信し、大当りとすることに決定されなかった場合(はずれ図柄にすると決定された場合)にははずれ指定の演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)を送信するように制御した後(ステップS84)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS85)。
図18および図19は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、CPU56は、乱数バッファ領域から変動パターン決定用乱数を読み出す(ステップS101)。そして、これから開始される第1特別図柄の停止図柄を大当り図柄とすることを示す第1大当りフラグがセットされ、かつ、確変フラグがセットされている場合には(ステップS102,S103)、確変時大当り変動パターンテーブル(図20参照)から変動パターンを選択する(ステップS104)。すなわち、確変時大当り変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを確変時大当り変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
確変フラグがセットされていない場合には、通常時大当り変動パターンテーブル(図20参照)から変動パターンを選択する(ステップS105)。すなわち、通常時大当り変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを通常時大当り変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
第1大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、強制はずれフラグがセットされているか否か確認する(ステップS106)。強制はずれフラグがセットされている場合にはステップS111に移行する。
強制はずれフラグがセットされていない場合には、確変フラグがセットされている場合には(ステップS107)、確変時はずれ変動パターンテーブル(図20参照)から変動パターンを選択する(ステップS108)。すなわち、確変時はずれ変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを確変時はずれ変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
確変フラグがセットされていない場合には、通常時はずれ変動パターンテーブル(図20参照)から変動パターンを選択する(ステップS109)。すなわち、通常時はずれ変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを通常時はずれ変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
ステップS111では、CPU56は、強制はずれフラグをリセットする。そして、確変フラグがセットされている場合には(ステップS112)、確変時強制はずれ変動パターンテーブル(図20参照)から変動パターンを選択する(ステップS113)。すなわち、確変時強制はずれ変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを確変時強制はずれ変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
確変フラグがセットされていない場合には、通常時強制はずれ変動パターンテーブル(図20参照)から変動パターンを選択する(ステップS114)。すなわち、通常時強制はずれ変動パターンテーブルを選択し、さらに、変動パターン決定用乱数に応じた変動パターンを通常時強制はずれ変動パターンテーブルから選択する。そして、ステップS115に移行する。
ステップS115では、CPU56は、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、具体的には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1遊技状態移行制御処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS116)。
なお、CPU56は、時短フラグがセットされているときには、確変時の変動パターンテーブル(確変時大当り変動パターンテーブル、確変時はずれ変動パターンテーブル、確変時強制はずれ変動パターンテーブル)を用いて変動パターンを選択する。
図20は、第1変動パターン設定処理で使用される変動パターンテーブルの一例を示す説明図である。変動パターンテーブルは、ROM54に格納されている。図20に示す変動パターンテーブルにおいて、判定値数は、対応する変動パターンを選択することになる判定値の数である。判定値数が多いほど、対応する変動パターンが選択されやすいことを示す。なお、第2特別図柄プロセス処理における第2変動パターン設定処理で使用される変動パターンテーブルも、図20に例示された構成と同様に構成される。ただし、その変動パターンテーブルには、第2変動パターン#1〜#10が設定される。つまり、図20に示す例において、「第1変動パターン」を「第2変動パターン」に置き換えた形式になる。また、第1変動パターン#1〜#10のそれぞれと、第2変動パターン#1〜#10のそれぞれとが同じ変動パターンである場合には、第1変動パターン設定処理で使用される変動パターンテーブルと第2変動パターン設定処理で使用される変動パターンテーブルとを共通のものにしてもよい。
また、図20に示すように、第1変動パターン#4および第1変動パターン#9は、強制はずれフラグがセットされているときに使用される確変時強制はずれ変動パターンテーブルおよび通常時強制はずれ変動パターンテーブルのみにおいて設定されている。すなわち、この実施の形態では、強制フラグがセットされているときにのみ、第1変動パターン#4および第1変動パターン#9が選択可能である。
そして、確変時強制はずれ変動パターンテーブルおよび通常時強制はずれ変動パターンテーブルにおいて、第1変動パターン#4および第1変動パターン#9が選択される確率は、他の変動パターンが選択される確率よりも高い。
また、この実施の形態では、強制はずれ(無条件で、すなわち抽選による大当り判定を行わず、抽選結果をはずれにすること)時に用いられる変動パターンテーブル(図20(C),(D))と、非強制はずれ(抽選による大当り判定の結果、はずれに決定されたこと)時に用いられる変動パターンテーブル(図20(E),(F))とを別個に設けたが、それらを共通化してもよい。つまり、強制はずれ/非強制はずれに関わらず、はずれ時に共通に用いられる変動パターンテーブルを設けてもよい。その場合には、CPU56は、例えば、非強制はずれ時に第1変動パターン#4または第1変動パターン#9が選択されたときには、他の変動パターンに変更する。さらに、この実施の形態では、変動パターンテーブルを用いて変動パターンを選択しているが、強制はずれ時に用いられる変動パターンを固定的なものにしてもよい。その場合、例えば、第1変動パターン#4を示すデータおよび第1変動パターン#9を示すデータをROM54に格納し、ステップS113でROM54から第1変動パターン#9を示すデータを読み出し、ステップS114で第1変動パターン#4を示すデータを読み出すようにする。
図21および図22は、第1遊技状態移行制御処理を示すフローチャートである。第1遊技状態移行制御処理において、CPU56は、第1大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS171)。セットされている場合には、ステップS201に移行する。
第1大当りフラグがセットされていない場合すなわちはずれとすることに決定されている場合には、CPU56は、状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS172)。状態フラグがセットされているということは、現在の遊技状態が確変状態または時短状態であることを意味する。状態フラグがセットされていれば、CPU56は、状態回数カウンタの値を−1する(ステップS173)。状態回数は、状態フラグがセットされているときに、確変状態または時短状態を継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数を示す。状態回数カウンタは、状態回数をカウントするためのカウンタである。例えば、ステップS46のパンク抽選によって確変状態を終了させる条件が成立した場合に、状態回数カウンタの値が0でなければ、状態回数カウンタの値が示す回数だけ第1特別図柄および第2特別図柄の変動が実行されるまで時短状態が継続する(ただし、非確変大当りが発生した場合を除く)。この実施の形態では、状態回数として例えば100回が確変状態の開始時にセットされる(ステップ203参照)。
そして、CPU56は、状態回数カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS174)。状態回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達したことを意味する。CPU56は、状態回数カウンタの値が0であれば、状態フラグをリセットする(ステップS175)。状態回数カウンタの値が0でなければ、ステップS190に移行する。
次いで、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS176)。時短フラグがセットされているということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が100回に達する前に、所定の移行条件が成立したこと(確変状態終了の判定において確変状態を終了させる旨の決定がされたこと、または確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が確変回数に達したこと)により、遊技状態が確変状態から時短状態に移行されていることを意味する。そして、状態回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達したことを意味する。この実施の形態では、可変表示の回数が所定回数に達していれば時短状態を終了させるので、時短フラグがセットされていれば、CPU56は、時短フラグをリセットして遊技状態を通常状態に移行させる(ステップS177)。時短フラグがセットされていなければ、ステップS190に移行する。
ステップS178では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされているということは、確変状態に制御されているときに非確変図柄での大当りとなったことによって時短状態に移行され、時短状態が継続している状態であることを意味する。時短フラグがセットされていなければ、ステップS190に移行する。時短フラグがセットされている場合には、CPU56は、変動回数カウンタの値を−1する(ステップS179)。このとき、変動回数カウンタには、時短状態の場合にその状態を継続可能な残り変動回数が設定されている。
次に、CPU56は、変動回数カウンタの値が0であるか否か確認する(ステップS180)。変動回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態から時短状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば50回)に達したことを意味する。そこで、変動回数カウンタの値が0であれば、CPU56は、時短フラグをリセットして遊技状態を時短状態から通常状態に移行させる(ステップS181)。そして、ステップS196に移行する。
ステップS190では、CPU56は、確変フラグがセットされているか否か確認する。確変フラグがセットされていなければ、ステップS196に移行する。確変フラグがセットされていれば、変動回数カウンタの値を−1し(ステップS191)、変動回数カウンタの値が0になったか否か確認する(ステップS192)。
確変フラグがセットされ、かつ、変動回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が確変状態を継続可能な確変回数に達したことを意味する。なお、確変回数は、遊技状態が確変状態になっているときに、あと何回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動がなされたら確変状態を終了するかを示す回数(可変表示可能回数)、すなわち、確変状態に移行した後に実行可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数である。この実施の形態では、確変回数は所定の範囲の回数(例えば、50回〜150回)から抽選によって決定される。
変動回数カウンタの値が0になった場合、CPU56は、確変フラグをリセットして確変状態を終了させる(ステップS193)。そして、状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS194)。状態フラグがセットされているということは、確変状態に移行してから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達していない場合を意味する。逆に、状態フラグがセットされていないということは、確変状態に移行してから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)以上になっていることを意味する。状態フラグがセットされていれば、CPU56は、時短フラグをセットして時短状態を開始させる(ステップS195)。そして、ステップS196に移行する。
ステップS196では、CPU56は、第1特別図柄の変動を開始する。例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている第1変動時間タイマに、変動パターンの変動時間に応じた値をセットする(ステップS197)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS198)。
ステップS201では、CPU56は、ステップS83で決定された停止図柄が確変図柄(例えば「1」,「3」,「5」,「7」)であるか否か判定する。すなわち、確変大当りとするか否か判定する。なお、この実施の形態では、ステップS83で決定された停止図柄によって確変大当りとするか否か決定されることになるが、例えば、乱数を発生させ、発生させた乱数と判定値とを比較することによって確変大当りとするか否か決定してもよい。
確変大当りとしない場合にはステップS211に移行する。確変大当りとする場合には、CPU56は、状態フラグをセットし(ステップS202)、状態回数カウンタに状態回数として100回をセットする(ステップS203)。そして、確変フラグがセットされていない場合には確変フラグをセットし(ステップS204)、時短フラグがセットされている場合は時短フラグをリセットする(ステップS205)。なお、確変フラグおよび時短フラグは、RAM55に形成されている。
また、CPU56は、所定の範囲(例えば50回から150回の範囲)から抽選によって確変回数を選択する処理を実行する(ステップS206)。ステップS206では、乱数バッファ領域から回数決定用乱数(ランダム9)を読み出し、読み出した回数決定用乱数値に対応する回数を確変回数に決定する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変回数を変動回数カウンタにセットする(ステップS207)。なお、上記のような確変回数の抽選によれば、確変回数として150回(最多確変継続回数)が選ばれる割合が低くなってしまうおそれがあるが、あらかじめ150回の確変回数に対応する回数決定用乱数値を多く設定しておくことによって、確変回数として150回が選ばれる割合を高くすることができる。そして、ステップS196に移行する。
ステップS211では、CPU56は、状態フラグがセットされているか否か確認する。状態フラグがセットされている場合には、状態フラグをリセットし(ステップS212)、状態回数カウンタの値をクリアする(ステップS213)。
なお、この実施の形態では、確変大当りに決定された場合、特別図柄の可変表示が開始されるときに確変フラグがセットされて遊技状態が確変状態に移行するが、大当り遊技の終了後に、確変フラグをセットして確変状態に移行させるようにしてもよい。そのように制御する場合には、例えば、ステップS201〜S220の処理を、ステップS309の第1大当り終了処理において実行するように構成すればよい。
次いで、CPU56は、確変フラグがセットされているか否か確認する(ステップS214)。確変フラグがセットされていない場合にはステップS218に移行する。確変フラグがセットされている場合には、確変フラグをリセットし(ステップS215)、時短フラグをセットする(ステップS216)。これにより、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。そして、CPU56は、変動回数カウンタに時短回数をセットする(ステップS217)。なお、時短回数は、遊技状態が時短状態になっているときに、あと何回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動がなされたら時短状態を終了するかを示す回数(可変表示可能回数)、すなわち、時短状態に移行した後に時短状態が継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数である。この実施の形態では、時短回数として例えば50回が設定される。その後、ステップS196に移行する。
ステップS218では、CPU56は、時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、CPU56は、時短フラグをリセットする(ステップS219)。よって、遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。また、変動回数カウンタの値をクリアする(ステップS220)。そして、ステップS196に移行する。
以上のような処理によって、確変状態において非確変大当りとなることに決定されたときに、遊技状態は時短状態に制御され、時短状態において50回の可変表示を実行可能になる(ステップS214〜S217)。時短状態において非確変大当りとなることに決定されたときに、遊技状態は通常状態に制御される(ステップS218〜S220)。
また、確変状態において状態回数カウンタの値が0にならないうちに変動回数カウンタの値が0になったときには、遊技状態は時短状態に制御される(ステップS190〜S195)。確変状態において状態回数カウンタの値が0になった後に、変動回数カウンタの値が0になったときには、遊技状態が通常状態に制御される(ステップS190〜S194)。時短状態において状態回数カウンタの値が0になった後に、変動回数カウンタの値が0になったときには、遊技状態が通常状態に移行される(ステップS178〜S181)。
次に、第1遊技状態移行制御処理におけるフラグのセット時期およびリセット時期を、図23および図24を用いて説明する。
図23には、確変状態に制御されるときに、ステップS202において状態フラグがセットされ、ステップS203において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、また、ステップS204において確変フラグがセットされ、ステップS206において確変回数として150回が抽選によって決定され、ステップS207において変動回数カウンタに150回の回数がセットされた例が示されている。
確変状態に制御されると、CPU56は、状態フラグがセットされることによって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動の開始時に、状態回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS172,S173)。また、確変フラグがセットされることによって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動の開始時に、変動回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS190,S191)。なお、図23において、カッコ内の数字は状態回数カウンタのカウント数を示し、カッコ外の数字は変動回数カウンタのカウント数を示す。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点、すなわち、確変フラグがセットされてから100回目の変動を開始する時点で、状態フラグがリセットされる(ステップS174,S175)。CPU56は、状態フラグをリセットしたときに、時短フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS176)。図23に示す例では、時短フラグがセットされていないので、時短フラグのリセットは行われない。すなわち、遊技状態の移行制御は行われない。状態フラグがリセットされると、CPU56は、状態回数カウンタによる第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数のカウントを停止する(ステップS172参照)。
その後も、CPU56は、変動回数カウンタで、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS191)。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が150回に達した時点、すなわち、確変フラグがセットされてから150回目の変動を開始する時点で、確変フラグがリセットされる(ステップS192,S193)。CPU56は、確変フラグをリセットしたときに、状態フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS194)。図23に示す例では、状態フラグが既にリセットされているので、時短フラグのセットは行われない。すなわち、CPU56は、状態フラグがセットされていないことによって、確変状態に制御されてから100回以上の第1特別図柄および第2特別図柄の変動が行われたことを認識し、時短状態に制御する必要がないと判断し、時短状態に移行する制御を行わない。その結果、遊技状態が確変状態から通常状態に移行される。
図24には、確変状態に制御されるときに、ステップS202において状態フラグがセットされ、ステップS203において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、また、ステップS204において確変フラグがセットされ、ステップS206において確変回数として50回が抽選によって決定され、ステップS207おいて変動回数カウンタに50回の回数がセットされた例が示されている。
この場合も、図23に示す例と同様に、状態フラグがセットされることによって、CPU56は、状態回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントし(ステップS172,S173)、また、確変フラグがセットされることによって、変動回数カウンタが第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS190,S191)。その後、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が50回に達した時点で、すなわち、確変フラグがセットされてから50回目の変動を開始する時点で、変動回数カウンタの値が0になると、確変フラグがリセットされる(ステップS192,S193)。CPU56は、確変フラグをリセットしたときに、状態フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS194)。図24に示す例では、状態フラグがまだセットされているので、時短フラグのセットが行われる。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグがセットされていることによって、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動が100回未満であることを認識し、時短状態に制御する必要があると判断して、時短状態に移行する制御を行う。この結果、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。
その後も、CPU56は、状態フラグがセットされていることにもとづいて、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、状態回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS172,S173)。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点、すなわち、確変フラグがセットされてから100回目の変動を開始する時点で状態フラグがリセットされる(ステップS174,S175)。CPU56は、状態フラグをリセットしたときに、時短フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS176)。図24に示す例では、時短フラグがセットされているので、時短フラグのリセットが行われる。その結果、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
なお、遊技状態が確変状態に制御されているときに、確変状態終了の判定(ステップS46)で確変状態を終了する旨の決定がされ、確変状態から時短状態に移行した場合(ステップS51,S53)についても、図24に示す例が該当する。
例えば、確変状態に制御されるときに、ステップS203において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、ステップS206において確変回数として80回が抽選によって決定され、ステップS207において変動回数カウンタに80回の回数がセットされた場合を考える。その場合において、確変状態に制御されてから50回目の変動の開始時に確変状態終了の判定(ステップS46)で確変状態を終了する旨の決定がされると、確変フラグがリセットされるとともに時短フラグがセットされて(ステップステップS51,S53)、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。そして、変動回数カウンタの値がクリアされる(ステップS54)。この場合においても、それ以降、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、状態回数カウンタで第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS172,S173)。そして、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点で状態フラグがリセットされる(ステップS174,S175)。そして、時短フラグもリセットされる(ステップS176,S177)。その結果、遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。
次に、フラグのセット時期およびリセット時期の他の例を、図25および図26を用いて説明する。
図25に示す例では、現在の遊技状態が確変状態であって確変フラグがセットされている場合において、大当り図柄として非確変図柄(通常大当り図柄)が決定されたとき、確変フラグがリセットされるとともに(ステップS214,S215)、時短フラグがセットされ(ステップS216)、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。そして、その後に行われる第1特別図柄停止図柄設定処理または第2特別図柄停止図柄設定処理では、大当りの判定が行われず、強制はずれフラグがセットされて(ステップS66参照)、特別図柄の停止図柄としてはずれ図柄が決定される(ステップS64参照,S65参照)。また、強制はずれ図柄がセットされたことに応じて、時短時(すなわち確変時)の強制はずれ変動パターンテーブルを用いて変動パターンが選択される(ステップS106,S112,S113参照)。
また、図26に示す例では、現在の遊技状態が時短状態であって時短フラグがセットされている場合において、大当り図柄として非確変図柄(通常大当り図柄)が決定されたとき、時短フラグがリセットされ(ステップS218,S219)、遊技状態が時短状態から通常状態に移行される。この場合も、その後に行われる第1特別図柄停止図柄設定処理または第2特別図柄停止図柄設定処理では、大当りの判定が行われず、強制はずれフラグがセットされて(ステップS66参照)、特別図柄の停止図柄としてはずれ図柄が決定され(ステップS64参照,S65参照)、また、強制はずれ図柄がセットされたことに応じて、通常時の強制はずれ変動パターンテーブルを用いて変動パターンが選択される(ステップS106,S112,S114参照)。
なお、図25に示す例において、第1特別図柄の変動が終了して大当り図柄が停止表示されると大当り遊技(第1大当り遊技)が開始されるが、この実施の形態では、大当り図柄が停止表示されてから第1大当り遊技が終了するまで、第2特別図柄の変動時間の計測は中断される(図11におけるステップS314の判定が「Y」になることによってステップS304の処理が実行されないので。なお、図11には第1特別図柄プロセス処理が示されているが、第2特別図柄プロセス処理も同様に実行されている。)。そして、第1大当り遊技が終了すると、第2特別図柄の変動時間の計測が再開され、変動時間が経過すると第2特別図柄の変動が終了する。
また、この実施の形態では、現在の遊技状態が確変状態であって確変フラグがセットされている場合において、特別図柄の変動開始時に、確変状態の終了条件が成立したときには、確変フラグがリセットされる(例えば、ステップS45〜S47,S51、S191〜S193参照)。例えば、そのときに開始される特別図柄の変動がはずれ変動(停止図柄を大当り図柄としない変動)である場合、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときには、大当りとするか否かが低確率で判定される。特別図柄の変動終了時に確変フラグをリセットするように構成した場合には、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときには、大当りとするか否かが高確率で判定される。従って、確変状態の終了条件が成立したときに開始される変動の変動時間として変動時間が長いものが選択された場合には、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときには、過度に遊技者に有利になる。逆に短い変動時間が選択されたときには、遊技者にとって不利であり、結果として、選択された変動時間により遊技者に有利、不利が生ずる。しかし、この実施の形態では、そのようなことは生じない。また、時短フラグがセットされている場合において、特別図柄の変動開始時に、時短状態の終了条件が成立したときには、時短フラグがリセットされる(例えば、ステップS174〜S177,S178〜S181参照)。例えば、そのときに開始される特別図柄の変動がはずれ変動である場合、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときに、通常状態における変動時間が選択される。特別図柄の変動終了時に時短フラグをリセットするように構成した場合には、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときに、時短状態における変動時間(通常状態における変動時間よりも短い)が選択される。従って、時短状態の終了条件が成立したときに開始される変動の変動時間として変動時間が長いものが選択された場合には、その変動中に他方の特別図柄の変動が開始されるときには、過度に遊技者に有利になる。逆に短い変動時間が選択されたときには、遊技者にとって不利であり、結果として、選択された変動時間により遊技者に有利、不利が生ずる。しかし、この実施の形態では、そのようなことは生じない。
図27は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS304)の処理を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、CPU56は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップS121)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS122)、第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大当り図柄停止処理(ステップS306)に対応した値に更新し(ステップS123,S124)、第1大当り図柄表示時間タイマをセットする(ステップS125)。第1大当りフラグがセットされていない場合には第1特別図柄プロセスフラグの値を第1はずれ図柄停止処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS126)。第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り図柄停止処理(ステップS306)の処理を示すフローチャートである。第1大当り図柄停止処理において、CPU56は、第1特別図柄の変動を既に終了させた場合にはステップS143に移行する(ステップS140)。まだ終了させていない場合には、第1特別図柄の変動を終了させる(ステップS141)。例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットする。また、演出制御基板80に対して、第1飾り図柄停止指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS142)。
そして、第1大当り図柄表示時間タイマの値を−1し(ステップS143)、第1大当り図柄表示時間タイマの値が0になった場合には(ステップS144)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS145)。
以上のような第1大当り図柄停止処理によって、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1大当り図柄停止処理に応じた値になっている時間が、ステップS125で設定された値に応じた所定時間(例えば、0.6秒)継続する。また、第2特別図柄プロセス処理が実行されるときにも、第2特別図柄プロセスフラグの値が第2大当り図柄停止処理に応じた値になっている時間が、所定時間(例えば、0.6秒)継続する。なお、そのような所定時間を設けることは必須のことではない。
図29は、第1特別図柄プロセス処理における第1はずれ図柄停止処理(ステップS305)の処理を示すフローチャートである。第1はずれ図柄停止処理において、CPU56は、第1特別図柄の変動を終了させる(ステップS151)。例えば、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットする。また、演出制御基板80に対して、第1飾り図柄停止指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。その後、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS153)。
図30は、以上に説明したような遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)の制御例を示すタイミング図である。CPU56は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄停止図柄設定処理で、始動口14に遊技球が入賞したことにもとづいて第2特別図柄を大当り図柄(つまり大当り)とするか異な否か決定する(すなわち、抽選する)。このときに、大当りにすることに決定した場合には、第2大当りフラグをセットする(図17のステップS81参照。図17は第1特別図柄プロセス処理における処理であるが、第2特別図柄プロセス処理でも同様の処理が実行される。)。
図30に示すA〜Cのタイミング(具体的には、変動が開始されるとき)のそれぞれにおいて、CPU56は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理で、大当り判定用乱数にもとづく抽選処理により第1特別図柄を大当り図柄(つまり大当り)とするか否か決定するが(ステップS61,S62,S63参照)、第2大当りフラグがセットされているときには、抽選処理を実行しないようにする(ステップS61,S62,S63の処理をスキップする)。図30に示す例では、B,Cのタイミング(具体的には、変動が開始されるとき)で実行される抽選では、無条件で抽選結果をはずれにする。無条件で抽選結果をはずれにすることが強制はずれである。なお、Aのタイミング(具体的には、変動が開始されるとき)で実行される抽選では、第2大当りフラグはセットされていないので、抽選結果が大当りとなることもある。
そして、第2飾り図柄および第2特別図柄の変動時間が終了して大当り図柄が導出表示されるときに、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動が停止して停止図柄が導出表示されることが防止される。なぜなら、大当り図柄が第2飾り図柄および第2特別図柄の停止図柄として導出表示されるときには第2特別図柄プロセスフラグの値は第2大当り図柄停止処理に応じた値であり(図27のステップS124参照。図27は第1特別図柄プロセス処理における処理であるが、第2特別図柄プロセス処理でも同様の処理が実行される。)、その場合には、図11に示すステップS314の処理によって、ステップS300〜S309の処理(特に、ステップS304の処理)が実行されず、処理が中断されるからである。つまり、ステップS304の処理が中断されることによって、ステップS121,S122の処理は実行されず、その結果、ステップS141,S142,S151,S152の処理が実行されない。よって、第1特別図柄の変動が停止することはない。また、第1特別図柄の停止図柄として大当り図柄が導出表示されることはない。
なお、第1飾り図柄については、演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御される。そして、ステップS316の処理によって、演出制御用マイクロコンピュータ100には中断コマンドが送信され、演出制御用マイクロコンピュータ100における演出制御用CPU101は、中断コマンドを受信すると、可変表示装置9の第1の表示領域9aにおける第1飾り図柄の変動を中断する。また、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄の変動を中断しているときにその旨を報知する。
また、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄の変動を中断しているときに、例えば、第1飾り図柄をはずれ図柄で揺れ表示させるように制御してもよい。なお、演出制御用CPU101は、第1飾り図柄の変動を続行し、その他の表示(キャラクタ等)のみを止めるように制御してもよい。
図31は、第1変動パターン#4および#9の第1飾り図柄の変動態様(特殊変動ともいう。)の一例を示す説明図である。第1変動パターン#4および#9では変動期間(変動時間)中に、図31(A)に示すように、5つの期間(第1期間〜第5期間)において第1飾り図柄を可変表示する。それぞれの期間の間には、停止期間が設けられている。停止期間では、第1飾り図柄のはずれ図柄が仮停止表示される。「仮停止表示」とは、最終停止図柄(確定図柄)を停止表示する「導出表示」と異なり、最終停止図柄でない図柄を変動の途中で一旦停止表示することをいう。なお、この実施の形態では、第1変動パターン#4および#9の第1飾り図柄の変動態様を図31に例示された変動態様とするが、図31に例示された変動態様は、第1変動パターン#4および#9とは異なる変動パターンが指定されたときに用いられる変動態様としてもよい。
また、各期間において、第1の表示領域9aでは、それぞれ異なる予告演出が実行される。例えば、各期間において、異なるキャラクタが可変表示装置9の第1の表示領域9aにおいて表示(静止表示または運動表示)される。
そして、図31(B)に示すように、第1変動パターン#4および#9の第1飾り図柄の可変表示が行われているときに可変表示の中断がなされると、可変表示の再開後のそれぞれの期間において、予告演出は実行されなくなる。
なお、図31(B)には、可変表示の再開時に予告演出が中止される例(以降の期間において予告演出を実行しない)が示されているが、以降の期間の間の変動停止期間をなくすことによって、遊技者に、予告演出がなくなったように見せてもよい。
図32および図33は、可変表示装置9の第1の表示領域9aと第2の表示領域9bとにおける飾り図柄の可変表示の一例を示す説明図である。この実施の形態では、可変表示装置9の第1の表示領域9aと第2の表示領域9bにおいて、飾り図柄の変動表示を並行して行うことが可能である。図32および図33において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。なお、図32および図33において、飾り図柄としての矢印は、飾り図柄が変動中であることを示す。また、図32および図33には、第3の表示領域9cにおける保留記憶の表示状態も例示されている。図32および図33に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
図32において、(1)の時点では、2つの表示領域9a,9bにおいて第1飾り図柄および第2飾り図柄の変動表示が並行して実行されている。第1飾り図柄および第2飾り図柄の少なくとも一方が変動中のときに、スピーカ27L,27Rから変動音が出力される(鳴らされる)。
(2)に示すように、第1の表示領域9aにおける第1飾り図柄の可変表示(変動)が第2の表示領域9bにおける第2飾り図柄の可変表示よりも先に終了して停止図柄(はずれ図柄)が導出表示されている。第1の表示領域9aにおいて第1飾り図柄の停止図柄が導出表示されると、第1飾り図柄の可変表示を開始できる状態であるので、第1特別図柄停止図柄設定処理にて、CPU56は、次の可変表示についての大当り判定を行う(ステップS62)。大当り判定の結果が大当りであったとする。
その後、第2の表示領域9bにおける第2飾り図柄の可変表示が終了し、新たな可変表示が開始される例が示されている((3),(4))。第2飾り図柄の可変表示を開始するとき、第1大当りフラグがセットされているので、第2特別図柄停止図柄設定処理では、CPU56は、大当り判定を行うことなく、強制はずれフラグをセットし、第2特別図柄の停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップS60,S66,S64,S65参照)。
また、第2の表示領域9bにおける第2飾り図柄の可変表示中に、第1の表示領域における第1飾り図柄の停止図柄が大当り図柄になることを予告するための予告演出が実行される例が示されている((5))。予告演出の実行とともに予告音がスピーカ27L,27Rから出力される。遊技者に大当りの予告を容易に認識させるようにするために、予告音は変動音よりも優先して出力される。例えば、変動音を消音して予告音を出力し、あるいは変動音の音量を小さくして予告音を出力する。この実施の形態では、予告音が出力されたことを契機として、変動音を別の効果音(別の変動音)に切り替える制御が行われる。
(9)の時点で、第1の表示領域9aにおける第1飾り図柄の可変表示が終了し、大当り図柄が導出表示されている。そのとき、第2の表示領域9bにおける第2飾り図柄の可変表示は中断される(図11におけるステップS314〜S316参照)。可変表示の中断は、第1大当り遊技が終了するまで継続する((9)〜(12))。第1大当り遊技が終了すると、第2の表示領域9bにおける第2飾り図柄の可変表示が再開される(図11におけるステップS317,S318参照)。また、第2飾り図柄の可変表示が中断されているときに、第2の表示領域9bには、はずれ図柄が停止表示され、可変表示(変動)が中断しているだけであって停止図柄が導出表示されている訳ではないことを示す報知表示がなされている。
図34は、CPU56が実行する第1試験端子処理(ステップS34)のプログラムの一例を示すフローチャートである。なお、第2試験端子処理(ステップS35)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2試験端子処理が説明されることになる。
第1試験端子処理において、CPU56は、まず、第1特別図柄プロセス処理にて遊技状態の変更が行われたか否か判定する(ステップS231)。遊技状態の変更の判定は、第1状態変更フラグのセット/リセット(オン/オフ)を確認することによって行われる。すなわち、第1状態変更フラグがセットされていることを確認したときに、遊技状態の変更が行われたと判定し、第1状態変更フラグがリセットされていることを確認したときに、遊技状態の変更が行われていないと判定する。
第1状態変更フラグは、上述した第1特別図柄プロセス処理の説明では説明されていないが、第1特別図柄プロセス処理における遊技状態を変更する処理が実行される際に、つまり、確変フラグや時短フラグがセット/リセットされる際にセットされ、第1特別図柄プロセス処理における第1はずれ図柄停止処理または第1大当り図柄停止処理でリセットされる。具体的には、第1遊技状態移行制御処理のステップS177,S181,S193,S195、S204,S205,S215,S216,S219において確変フラグや時短フラグのセット/リセットの処理が行われて遊技状態が変更されるときに、第1状態変更フラグがセットされる。また、第1はずれ図柄停止処理または第1大当り図柄停止処理において第1状態変更フラグがセットされているか否かの確認処理が行われ、当該フラグがセットされているときにリセットされる。なお、第1特別図柄通常処理においても確変フラグのセットおよび時短フラグのリセットが行われるが(ステップS51,S53)、この実施の形態では、ステップS51,S53では第1状態変更フラグのセットを行わない。
次いで、CPU56は、遊技状態の変更が行われたと判定したときには、状態変更時の第1特別図柄の変動開始を示す試験信号(状態変更時変動開始試験信号)は既に出力されているか否か判定する(ステップS232)。状態変更時変動開始試験信号が出力済か否かは、例えば出力済フラグを確認することによって判定される。CPU56は、状態変更時変動開始試験信号がまだ出力されていないと判定したときは、状態変更時変動開始試験信号を作成する(ステップS233)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1特別図柄変動中処理に対応する値に変わったときに、CPU56は、状態変更時変動開始試験信号を、主基板31に設けられている試験信号出力回路(図2において図示せず)を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS234,S235)。なお、このとき、出力済フラグをセットする。
CPU56は、ステップS232で、状態変更時変動開始試験信号が既に出力されていると判定したときは、状態移行中の第1特別図柄の変動終了を示す試験信号(状態変更時変動終了試験信号)を作成する(ステップS236)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1はずれ図柄停止処理または第1大当り図柄停止処理に対応する値に変わったときに、CPU56は、状態変更時変動終了試験信号を試験信号出力回路を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS237,S238)。なお、このとき、出力済フラグをリセットする。
このように、大当り決定時に、変動パターン決定時の遊技状態(フラグの状態)と変動中の遊技状態とが異なる場合にも、ステップS232〜S238の処理によって遊技状態の変更があった変動の開始時と終了時にその旨を示す信号を送信することにより、正確な遊技状態を示す信号を遊技機外部に出力することができる。なお、確変状態を終了させる旨の決定がされたときも遊技状態が変更されるが、このときは、現在行われている変動の大当り決定時、変動パターン決定時の遊技状態と変動中の遊技状態とが異なることがないので(大当り判定が行われる前に確変状態の終了の判定が行われるため)、ステップS232〜S238の処理を行う必要がない。従って、上述したように第1状態変更フラグのセットは行われない。
ステップS231で、遊技状態の変更が行われていないと判定したときには、CPU56は、確変フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS241)。確変フラグがセットされていれば、現在の遊技状態が確変状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS242)。確変フラグがセットされていなければ、CPU56は、時短フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS243)。時短フラグがセットされていれば、現在の遊技状態が時短状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS244)。時短フラグもセットされていなければ、CPU56は、現在の遊技状態が通常状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS245)。
そして、CPU56は、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1はずれ図柄停止処理または第1大当り図柄停止処理を示す値であるか否か確認し(ステップS246)、第1はずれ図柄停止処理または第1大当り図柄停止処理を示す値であれば、現在の遊技状態(確変状態、時短状態または通常遊技状態であること)を示す試験信号を試験信号出力回路を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS247)。
そして、CPU56は、上記フラグ以外のその他の遊技状態を示すフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS248)。例えば、現在の遊技状態が大当り遊技中であることを示す第1大当り遊技中フラグがセットされているかどうかを確認する。その他の遊技状態を示すフラグがセットされていれば、CPU56は、その他の遊技状態を示す試験信号を作成し、作成した試験信号を遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS249)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図35は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、第1演出制御プロセス処理を行う(ステップS705A)。第1演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9における第1の表示領域9aの表示制御を実行する。また、第2演出制御プロセス処理を行う(ステップS705B)。第2演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9における第2の表示領域9bの表示制御を実行する。さらに、予告決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図14参照)であるのか解析する。
図36は、図35に示されたメイン処理における第1演出制御プロセス処理(ステップS705A)を示すフローチャートである。第1演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、第2演出制御プロセス処理(ステップS705B)も、制御対象が可変表示装置9の第2の表示領域9bであるという違いはあるが、第1演出制御プロセス処理と同様に構成される。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(第1変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。第1変動パターン受信フラグは、演出制御用CPU101が実行するコマンド解析処理で第1変動パターン#1〜#10のいずれか(8001(H)〜800A(H)のいずれか)が受信されたことが確認された場合にセットされる。変動パターンコマンドを受信した場合には、第1飾り図柄の変動態様(変動期間中の飾り図柄の変動速度や、背景,キャラクタの種類、キャラクタの表示開始時期など)を、それぞれの変動パターンに応じてあらかじめ決められている複数種類のうちから選択する。なお、それぞれの変動パターンについて、あらかじめ1種類の変動態様が決められている場合には、受信した変動パターンに応じた変動態様を使用することに決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1予告選択処理(ステップS801)に対応した値に更新する。
第1予告選択処理(ステップS801):図31に例示された予告(以下、連続予告ともいう。)演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する。なお、第1変動パターン#4および#9以外の第1飾り図柄の変動を実行するときに、例えばキャラクタ画像を用いた予告演出(連続予告以外の予告演出、特別図柄の停止図柄が大当り図柄となること、またはリーチが発生することを事前に報知するための演出)を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定するようにしてもよい。その場合には、例えば、可変表示装置9の第1の表示領域9aの表示結果が大当り図柄になる場合には、予告演出を行うことに決定する。そのときに、100%の確率で予告演出を実行するのではなく、予告演出する/しないを、乱数を用いて抽選によって決定するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、連続予告以外の予告演出を実行する場合には、第1飾り図柄についての予告演出は、第1の表示領域9aで実行されるが、遊技の興趣をさらに向上させるために、例えば第2の表示領域9bの表示結果が大当り図柄になることを第1の表示領域9aでの演出によって予告するようにしてもよい。その場合には、第1予告選択処理において、例えば、そのときに第2の表示領域9bで実行されている可変表示の表示結果が大当り図柄になるか否か判定し、大当り図柄になると判定した場合には、予告演出を行うことに決定する。そのときに、100%の確率で予告演出を実行するのではなく、予告演出する/しないを、乱数を用いて抽選によって決定するようにしてもよい。
第1飾り図柄変動開始処理(ステップS802):左中右の飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
第1飾り図柄変動中処理(ステップS803):変動パターンに応じて決められている変動時間の終了を監視する。また、左右図柄の停止制御を行う。変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄停止処理(ステップS804)に対応した値に更新する。なお、第1飾り図柄変動中処理では、変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングの制御も行う。
第1飾り図柄停止処理(ステップS804):第1飾り図柄の変動を最終停止し停止図柄を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
第1大当り表示処理(ステップS805):大当り表示の制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を第1大当り遊技中処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
第1大当り遊技中処理(ステップS806):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放時表示や大入賞口開放後表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。大当り遊技が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図37は、第1予告選択処理(ステップS801)を示すフローチャートである。第1予告選択処理において、演出制御用CPU101は、第1変動パターン#4指定コマンドまたは第1変動パターン#9指定コマンドを受信しているか否か判定する(ステップS811)。いずれかを受信している場合には、予告決定用乱数を抽出し、予告決定用乱数と予告決定テーブルとにもとづいて、連続予告演出を行うか否かと、行う場合の連続予告演出の演出態様を決定する(ステップS812)。
図38は、予告決定テーブルの一例を示す説明図である。図38に示す例では、予告決定用乱数(この例では、0〜7のいずれか)の値が0、1、3または5であれば、予告演出Aという演出態様の連続予告演出を行うことに決定される。また、予告決定用乱数の値が7であれば、予告演出Bという演出態様の連続予告演出を行うことに決定される。そして、予告決定用乱数の値が2または4であれば、連続予告演出を行わないことに決定する。なお、予告演出Aは、第2期間および第4期間(図31参照)において予告演出を行う演出態様であり、予告演出Bは、第1期間〜第5期間(図31参照)において予告演出を行う演出態様である。
なお、図38に示す予告演出の選択方法は一例であって、予告演出として他の態様を使用してもよい。例えば、第1期間〜第5期間(図31参照)のうちの1つの期間のみにおいて予告演出を行う演出態様を用いてもよいし、図31に示されたような複数の期間からなる変動態様を使用せず、通常の変動態様(変動時間中に変動停止期間がない変動態様)において予告演出を含むような変動態様を用いてもよい。さらに、この実施の形態では、複数の期間からなる変動態様は強制はずれとする場合にのみ使用されるが、そうでない場合(例えば、可変表示の表示結果を大当りとする場合)にも使用するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、複数の期間において予告演出を行う場合に、演出制御用CPU101は、各期間において異なるキャラクタが第1の表示領域9aにおいて表示(静止表示または運動表示)されるように制御するが(図31参照)、各期間において同じキャラクタが表示されるように制御してもよい。さらに、複数の期間(例えば5期間)のうちのいくつかの期間(例えば2期間)では同じキャラクタが表示され、他の期間では異なるキャラクタが表示されるように制御してもよい。
また、演出制御用CPU101は、第1予告選択処理において、複数期間からなる変動態様を用いることに決定した場合に、それぞれの期間の間の停止期間に仮停止表示させるはずれ図柄(仮停止図柄)の種類を例えば抽選によって決定するようにしてもよい。その場合、仮停止識別情報選択手段として動作する演出制御用CPU101は、変動時間が経過したときに停止表示される飾り図柄と同じ図柄を仮停止図柄として決定してもよいが、停止表示される飾り図柄とは異なる飾り図柄を仮停止図柄として決定することが好ましい。さらに、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560で実現される事前決定手段は、可変表示の表示結果を大当り図柄とするか否かを決定しているが、事前決定手段が停止図柄まで決定するように構成されている場合には、演出制御用CPU101は、事前決定手段が決定した停止図柄と同じ図柄を仮停止図柄として決定してもよいが、停止図柄とは異なる飾り図柄を仮停止図柄として決定することが好ましい。さらに、この実施の形態では、複数期間からなる変動態様は、飾り図柄の変動態様として用いられるが、特別図柄についても、複数期間からなる変動態様を用いるようにしてもよい。
図39は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データにもとづくコマンドデータを音声出力基板70に出力する。
図39に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じた変動態様のそれぞれに応じて用意されている。さらに、予告演出を実行する場合に演出態様の違いに応じて異なるプロセステーブルが用意されている。すなわち、この実施の形態では、予告演出の演出態様は、選択されたプロセステーブルに設定されているプロセスデータにもとづいて実現される。
図40は、第1演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、使用する飾り図柄の変動パターン(また予告を行う際は予告演出の種類)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS841)。そして、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS842)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9の第1の表示領域9a、各種ランプ、スピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS843)。例えば、可変表示装置9の第1の表示領域9aにおいて変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して音番号データにもとづく制御信号(コマンドデータ)を出力する。そして、変動時間に応じた値を変動時間タイマに設定して変動時間タイマをスタートさせ(ステップS844)、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動中処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS845)。なお、変動時間タイマには、第1飾り図柄の変動時間を計測する第1変動時間タイマと第2飾り図柄の変動時間を計測する第2変動時間タイマとが設けられている。
図41は、第1演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動中処理において演出制御用CPU101は、変動中断フラグがセットされているか否か確認し(ステップS821)、変動中断フラグがセットされていなければ中断コマンドを受信したか否か確認する(ステップS822)。中断コマンドを受信していれば変動中断フラグをセットし(ステップS823)、可変表示装置9における第1の表示領域9aにはずれ図柄を停止表示する(ステップS824)。また、図33に示したような報知も表示する(ステップS825、図33における(10)参照)。なお、遊技者に可変表示が継続していることを報知するための表示は、図33に示したような報知に限られず、例えば、飾り図柄を通常とは異なる態様(例えば、表示領域が小さくなっている態様)で可変表示を継続することによって、可変表示が継続していることを報知するようにしてもよい。また、ステップS824の処理で飾り図柄を停止表示させる場合に、演出制御用CPU101は、飾り図柄を完全に停止させるのではなく、飾り図柄をゆれ変動(例えば、上下方向に移動したり戻ったりするような変動が繰り返されること)させるようにしてもよい。
また、ステップS821で変動中断フラグがセットされていることを確認したら、演出制御用CPU101は、再開コマンドを受信したか否か確認する(ステップS835)。再開コマンドを受信していれば、変動中断フラグをリセットするとともに(ステップS836)、第1の表示領域9aにおいて第1飾り図柄の変動を再開させる(ステップS837)。また、連続予告演出を実行することに決定されている場合に、連続予告演出を実行しないようにするためにプロセステーブルを切り替える(変更する)処理を実行する(ステップS838)。すなわち、連続予告演出を実行しないプロセスデータを含むプロセステーブルに切り替える。再開コマンドを受信していなければ第1飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS822で中断コマンドを受信していないことを確認したら、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS827)、変動時間タイマを1減算する(ステップS828)。プロセスタイマがタイムアップしたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS829,S830)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ)に従って演出装置(可変表示装置9の第1の表示領域9a、各種ランプ、スピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS830A)。つまり、表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS831)、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄停止処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS832)。
以上のように、演出制御用CPU101は、可変表示装置9における第2の表示領域9bに大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となったときには、中断コマンドを受信したことにもとづいて変動中断フラグをセットするとともに変動中断処理を行う。そして、再開コマンドを受信するまでステップS827〜S831の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄の変動を行わない制御がなされる。
また、強制はずれとされたときには、高い確率で、連続予告演出を伴う変動パターン#4および#9の変動を実行することによって、一種の大当り予告(第2の表示領域9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。変動パターン#4および#9の変動は、第2の表示領域9bの停止図柄が大当り図柄になることに決定されている場合に実行されるからである。
次に、音声出力制御について詳細に説明する。図42は、音声出力基板の音声合成用IC内における信号の流れを示すシグナルフロー図である。上述したように、音声合成用IC703は、音声データROM(外部ROM)704に格納されているAMMデータ形式のフレーズデータをPCMデータにデコードして出力するAMMデコーダ714と、各種の複雑な音(矩形波3音+ノイズ1音)を独自に発生して出力するSSG音源715とを備えている。
図42に示すように、AMMデコーダ714には、フレーズを独立して再生可能な再生チャンネルとして8チャンネル(ch0〜ch7)が設けられている。偶数再生チャンネルはモノラル、ステレオフレーズのデコードが可能であり、奇数再生チャンネルはモノラルフレーズのみデコードが可能である。再生チャンネル0がステレオフレーズデコード時に、再生チャンネル1はデコード不可能になる。同様に、再生チャンネル2,4,6がステレオフレーズデコード時に、再生チャンネル3,5,7はデコード不可能になる。なお、モノラルおよびステレオフレーズの識別は、音声合成用IC703内でフレーズデータから自動的に検出される。また、図42に示すように、SSG音源715には、各種の音(矩形波3音+ノイズ1音)を発生する音源が2系統設けられている。
音声合成用IC703は、8系統のシーケンサーを内蔵しており、フレーズ再生停止検出機能やタイマ機能を利用して、フレーズの出力順序の指定や、フェードイン/フェードアウト、オートパン(音像を左右、前後に周期的に移動させるエフェクト)などを実現する。
音声合成用IC703では、演出制御用CPU101からのコマンドにもとづいて、音声データROM704に登録された制御データ(コードデータ)を実行し、フレーズ再生制御レジスタ、SSG音源制御レジスタ、およびシーケンサーレジスタにデータを設定して、フレーズデータの再生やシーケンサーの起動などを実行する。
フレーズ再生を制御するためのフレーズ再生制御レジスタには、全チャンネルの制御レジスタと各チャンネルの制御レジスタが設けられている。そして、全チャンネルの制御レジスタには、ミュートの設定を行うためのレジスタや全再生チャンネルの音量を設定するためのレジスタ、バスブーストの設定を行うためのレジスタなどが設けられている。また、各チャンネルの制御レジスタには、再生するフレーズナンバーの設定を行うためのレジスタ、各再生チャンネルの音量を設定するためのレジスタ、各再生チャンネルのパンポット(L/Rの定位)を設定するためのレジスタ(PAN設定用のレジスタ)、再生の繰り返しを設定するためのレジスタ、再生スタート/ストップを設定するためのレジスタなどが設けられている。
SSG音源715を制御するためのSSG音源制御レジスタには、6チャンネル(1A,1B,1C,2A,2B,2C)のパルスジェネレータで生成される矩形波の周波数を設定するためのレジスタ(楽音周波数の設定用のレジスタ)、ノイズジェネレータで生成されるノイズ音の周波数を設定するためのレジスタ、各チャンネル(1A,1B,1C,2A,2B,2C)ごとに楽音(トーン)およびノイズ音を出力するかどうかを設定するためのレジスタ(ミキサー設定用のレジスタ)、各チャンネル(1A,1B,1C,2A,2B,2C)の音量を設定するためのレジスタ、エンベローブジェネレータ(電子楽器の音源部で、鍵盤を弾いた瞬間から音が消えるまでの、音の出力レベルを変化させる部分(装置)。音の立ち上がりの鋭さや減衰などを調節することが可能。)を設定するためのレジスタ、各チャンネル(1A,1B,1C,2A,2B,2C)のパンポット(L/Rの定位)を設定するためのレジスタ(PAN設定用のレジスタ)、SSG音全チャンネルのトータルボリュームを設定するためのレジスタなどが設けられている。
シーケンサーを制御するためのシーケンサーレジスタには、8系統のシーケンサーごとに、各シーケンサーが実行する制御データ(コードデータ)を設定するためのレジスタ、各シーケンサーの起動/停止を設定するためのレジスタ、タイマの設定を行うためのレジスタなどが設けられている。
AMMデコーダ714では、再生するフレーズナンバーを示すデータが制御レジスタに設定された一または複数の再生チャンネルにおいて、音声データROM704から読み出されたAMMデータ形式のフレーズデータがPCMデータにデコードされる。そして、ボリューム(VOL)において、制御レジスタに設定されたデータに従ってデコードされた音声データの音量が調整される。また、パン(pan)において、制御レジスタに設定されたデータに従ってパンポット(L/Rの定位)が調整される。そして、各再生チャンネルからの音声データが合成され、バスブーストにおいて、制御レジスタに設定されたデータに従って低音を強調する音声データ処理が行われる。そして、音声データが出力I/F(デジタル出力インタフェース716および(または)DAコンバータオペアンプ717)に出力される。
SSG音源715では、制御レジスタに設定されたデータに従って、パルスジェネレータおよびノイズジェネレータが所定周波数の楽音およびノイズ音の音源データを出力する。パルスジェネレータおよびノイズジェネレータから出力された楽音およびノイズ音は、ミキサーでミックス(混合)される。そして、制御レジスタに設定されたデータに従って、エンベローブジェネレータによって音の立ち上がりの鋭さや減衰などが調節され、また、パンポット(L/Rの定位)が調整される。そして、各チャンネルからの音声データが合成され、合成された音声データが出力I/F(デジタル出力インタフェース716および(または)DAコンバータオペアンプ717)に出力される。
出力I/F716,717は、AMMデコーダ714およびSSG音源715からの音声データをデジタル出力またはアナログ出力する。
図43は、各種音のチャンネル割当を示す説明図である。図43に示すように、各再生チャンネル(ch0〜ch7)には各種の音があらかじめ割り当てられている。チャンネル0にはエラーを報知するエラー音(警報音)が割り当てられ、チャンネル1には図柄の変動中に出力される変動音が割り当てられ、チャンネル2には第1飾り図柄(第1特別図柄)が大当りやリーチになること(またはその可能性があること)を予告する予告音が割り当てられ、チャンネル3には第1飾り図柄(第1特別図柄)における所定の演出の実行時の効果音Aが割り当てられ、チャンネル4には第1飾り図柄(第1特別図柄)における所定の演出の実行時の効果音Bが割り当てられ、チャンネル5には第2飾り図柄(第2特別図柄)が大当りやリーチになること(またはその可能性があること)を予告する予告音が割り当てられ、チャンネル6には第2飾り図柄(第2特別図柄)における所定の演出の実行時の効果音Aが割り当てられ、チャンネル4には第2飾り図柄(第2特別図柄)における所定の演出の実行時の効果音Bが割り当てられている。
また、各チャンネルに割り当てられている音に優先順位(優先度)があらかじめ設定されている。優先順位の高い音が優先して音声出力される。例えば、図44に示すように、予告音と変動音とが同時に出力される状況になったときは、予告音の方が変動音よりも優先順位が高いため優先して出力される。すなわち、変動音の音量を徐々に小さくしあるいは消去し、予告音の音量を大きくして音声出力する。このような音声制御(音量の制御)は、上述したように、演出制御用CPU101が音声合成用IC703にコマンドデータを出力することにより実現される。具体的には、音声合成用IC703が演出制御用CPU101からのコマンドデータに応じた制御データを音声データROM704から読み出し、読み出した制御データに従って所定のレジスタにデータを設定して、所定の音声制御を実行する。
以上のように、変動音と予告音を同時に出力するときに、変動音よりも予告音を優先して出力するように構成することにより、変動中に予告音を出力するときに変動音で予告音が聞き取りにくくなることがなくなり、遊技者に容易に予告の発生を認識させることができる。
なお、図43に示した例では、再生チャンネル0にエラー音を割り当て、そのエラー音の優先順位を高く設定していたが、各再生チャンネル0〜7にエラー音を割り当てずに、エラー音はSSG音源715から音声出力させるように構成されていてもよい。この場合も、SSG音源715のチャンネルの優先順位をあらかじめ高く設定しておき、エラーが発生したときは、優先的にエラー音が音声出力されるように構成されているのが好ましい。なお、SSG音源715は、エラー音を発生するためだけに用いられるわけではなく、各種の演出用の効果音を発生して音声出力させることも当然可能である。
また、予告音を出力するとき、第1図柄用の予告音であるか第2図柄用の予告音であるかを問わずに、再生チャンネル2および再生チャンネル5から予告音を同時に出力するように構成されていてもよい。また、第1図柄用の予告音を出力するときは、再生チャンネル2から予告音を出力し、第1図柄用の予告音を出力するときは、再生チャンネル5から予告音を出力するように構成されていてもよい。上記のような構成によれば、遊技者に容易に予告の発生を認識させることができ、遊技者に大当りの発生に対する期待感を向上させることができる。
次に、音像定位(音場定位)について説明する。人間は、音を聞いたとき、その音の大きさ、高さ、音色だけでなく、その方向や距離などの空間的な情報も得ることができる。このような空間的な情報は次のようなメカニズムによって知覚される。音源(例えばスピーカ)から発した音は球面波として広がり、両耳に達する時間差が位相差として検知され、また頭部によって遮断されることにより音量差が検知される。これら位相差および音量差によって人間は音の左右方向を知覚する。また、人間の耳介(みみたぶ)の構造が上下非対称であることから、到達した音波が耳介により反射干渉を起こし、聴力感度のピークやディップなどの周波数依存性が生じる。そのピークやディップの位置や強度が、音源の上下方向で異なり、これを脳内で解析することにより人間は音の上下方向を知覚する。このように、耳介やその周辺の頭部の構造によって生じる聴覚感度の周波数依存性のことを頭部伝達関数という。さらに、音量、直接音と反射音の割合、高音の減衰による周波数スペクトルの変化などによって、人間は音の前後位置を知覚する。
以上のようなメカニズムを利用して、録音した音声データについて所定の信号処理を施すことにより、音像がスピーカの外に定位させることができる。従来のステレオサウンドでは、音像の定位は左右のスピーカの間にしかなかったが、3D音(3Dサウンド)では、スピーカの外、例えば人の頭の周りなどいろいろな位置に音像を定位させることができる。
図45は、予告音の音像定位を示す説明図である。この実施の形態では、予告音の音声データとして、予告音の音像が左右のスピーカ27L,27Rの外に定位させるように信号処理された音声データが用いられる。そして、図45に示すように、予告音の定位点が遊技者の左耳側に位置するように信号処理された予告音の音声データと、予告音の定位点が遊技者の右耳側に位置するように信号処理された予告音の音声データとが音声データROM704に格納される。そして、第1図柄用の予告音の音声データとして予告音の定位点が遊技者の左耳側に位置する音声データが選択され、第2図柄用の予告音の音声データとして予告音の定位点が遊技者の右耳側に位置する音声データが選択されるように制御する。このような構成によれば、遊技者が予告音を聞いただけで第1図柄用の予告音であるか第2図柄用の予告音であるかを容易に認識させることができるようになる。
なお、従来のステレオサウンドでも、音像の定位は左右のスピーカ27L,27Rの間で予告音の定位を変化させることができるため、第1図柄用の予告音であるか第2図柄用の予告音であるかを認識させることができる。従って、3Dサウンドを利用せずに、従来のステレオサウンドで予告音の音像を定位点を変化させる構成であってもよい。ただし、3Dサウンドの方が音像を遊技者の耳の近くに持って来ることができるため、一層容易に認識させることが可能であると考えられる。
なお、図45では、第1図柄用の予告音の音像の定位点と第2図柄用の予告音の音像の定位点とを変化させる場合について説明したが、予告音以外の変動音や効果音などについても同様の信号処理を行って、音像の定位点を変化させるようにしてもよい。例えば、第1飾り図柄の変動中のときは変動音の音像の定位点が遊技者の左耳側に位置するように信号処理された変動音の音声データを用い、第2飾り図柄の変動中のときは変動音の音像の定位点が遊技者の右耳側に位置するように信号処理された変動音の音声データを用い、第1飾り図柄および第2飾り図柄の変動中のときは変動音の音像の定位点が遊技者の中央(頭部)に位置するように信号処理された変動音の音声データを用いるようにしてもよい。
また、予告音等の音像の定位点が動くように信号処理された音声データを用いてもよい。例えば、鳥の飛ぶ音の音像の定位点が移動する(左右、前後、遊技者の頭の周りをくるくる回る)ように信号処理された音声データを用いて予告音を音声出力する。この場合、音像の定位点の移動の仕方によって大当りの信頼度(期待度)を異ならせるようにしてもよい。例えば、音像の定位点が左右に移動したときは信頼度が低く、音像の定位点が前後に移動したときは信頼度が中程度で、音像の定位点がくるくる回ったときは信頼度が高くなるようにしてもよい。
図46は、各種ステージにおける変動音と予告音との関係を示す説明図である。遊技機には、遊技者の意思により、または自動的に可変表示装置9の画面に表示される背景や音などを変更することができるものがある。例えば、図46に示すように、桜の花びらが舞っている春ステージと、太陽が照っている夏ステージと、紅葉(もみじ)が舞っている秋ステージと、雪だるまの冬ステージとが所定のタイミングで切り替わるような遊技機である。
このような遊技機では、図柄の変動中の変動音も各ステージによって変化させることが行われている。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、選択されているステージにかかわらず、共通の変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に出力する。各ステージに応じて異なる演出制御(背景画像や音の制御など)を実行するために、ステージ毎のプロセスデータがROMに格納されている。演出制御用CPU101は、現在選択されているステージをフラグなどによって認識する。そして、演出制御用CPU101は、ステージの切り替わりに応じて、ステージに応じたプロセスデータを選択し、プロセスデータに応じた制御信号(コマンドデータ)をVDP109や音声出力基板70などに出力する。音声制御基板70では、ステージ毎に複数種類のパターンの変動音の音声データが音声データROM704に格納されている。そして、音声合成用IC703は、演出制御用CPU101からのコマンドデータにもとづいてステージに応じた変動音の音声データを選択して音声出力するように制御する。
また、変動音だけでなく、各ステージに応じて予告音も変化させるように構成してもよい。例えば、図46に示すように、春ステージでは予告音として「ホーホケキョ」という鶯の鳴く声を鳴らし、夏ステージでは予告音として「ミーンミーン」というセミの鳴く声を鳴らし、秋ステージでは予告音として「リーンリーン」というコオロギの鳴く声を鳴らし、冬ステージでは予告音として「ジングルベール」というクリスマスソングを鳴らす。この場合も、演出制御用CPU101は、現在選択されているステージをフラグなどによって認識し、予告タイミングになるとステージに応じた予告演出用のプロセスデータを選択し(または予告演出を含む図柄変動用のプロセスデータを選択し)、プロセスデータに応じた制御信号(コマンドデータ)をVDP109や音声出力基板70などに出力する。音声制御基板70では、ステージ毎に複数種類のパターンの予告音の音声データが音声データROM704に格納されている。そして、音声合成用IC703は、演出制御用CPU101からのコマンドデータにもとづいてステージに応じた予告音の音声データを選択して音声出力するように制御する。このような構成によれば、効果音を用いた遊技演出のバリエーションを豊富にすることができる。
この実施の形態では、図32に示したように、予告音が出力されたことを契機として、変動音を切り替える制御が行われる。具体的には、演出制御用CPU101が、予告演出の実行を契機に、プロセスデータの音番号データにもとづいて予告前の変動音と異なる変動音の出力を指定するコマンドデータを音声制御基板70に出力する。音声制御基板70の音声データROM704には、複数種類のパターンの変動音の音声データが格納されている。音声制御基板70の音声合成用IC703は、演出制御用CPU101からのコマンドデータに従って予告前の変動音と異なる変動音の音声データを読み出して音声出力する制御を実行する。
なお、特開2005−118173号公報には、2つの図柄のうちの少なくともいずれか一方が変動中のときは変動音を継続して出力する構成が開示されている。しかし、上記の公報に記載された遊技機では、変動中に変動音が継続出力されるので、予告等が発生してもその予告音を認識しにくい。しかし、本願発明では、変動音と予告音が同時に出力されるときは、変動音よりも予告音を優先して音声出力するように構成することにより、遊技者が予告音を認識しやすくしている。
なお、この実施の形態では、変動音と予告音とが同時に出力されるときに、予告音を変動音よりも優先して出力させるようにしているが、リーチを報知する効果音(リーチ音)などが変動音と同時に出力されるときに、その効果音を変動音よりも優先して出力させるようにしてもよい。
この実施の形態では、図1に示すように、可変表示装置9において、第1の表示領域9aと第2の表示領域9bと第3の表示領域9cとが境界線で分けられている。ここで、第1の表示領域9aにおける左右の第1飾り図柄が同一図柄で揃ってリーチになったとき、第1の表示領域9aと第2の表示領域9bとを分ける境界線が第2の表示領域9b側に移動して、第1の表示領域9aが大きくなり、第2の表示領域9bが小さくなる。このような表示制御は例えば次のように行われる。VDP109が、演出制御用CPU101からの制御信号にもとづいて、VRAMにおける第1の表示領域9aに対応した展開領域(画像データを展開可能な領域)を拡大させるとともに、VRAMにおける第2の表示領域9bに対応した展開領域を縮小させ、大きな飾り図柄の画像データを第1の表示領域9aに対応した展開領域に展開し、小さな飾り図柄の画像データを第2の表示領域9bに対応した展開領域に展開する。そして、VRAMに展開された画像データは可変表示装置9に出力され、画面表示される。
上記の場合とは逆に、第2の表示領域9bにおける左右の第2飾り図柄が同一図柄で揃ってリーチになったとき、第1の表示領域9aと第2の表示領域9bとを分ける境界線が第1の表示領域9a側に移動して、第2の表示領域9bが大きくなり、第1の表示領域9aが小さくなる。この場合も、上記のような表示制御によって実現される。
実施の形態2.
第1の実施の形態(実施の形態1)では、強制はずれ時の特殊変動パターンである変動パターン#4および#9を実行するようにしたが、そのような変動パターンを用いることなく、強制はずれ時の特殊変動パターンを実現することができる。第2の実施の形態(実施の形態2)では、図47に示すように、変動パターン#4は用いられない。なお、図47には通常状態において使用される変動パターンが示されているが、確変状態において用いられる変動パターンにおいて、変動パターン#9は用いられない。そして、強制はずれとされたときに用いられる変動パターンテーブルの内容と大当り判定の結果はずれとされたときに用いられる変動パターンテーブルの内容とを同じにする。または、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも、同じ変動パターンテーブルを用いる。
第1の実施の形態(実施の形態1)では、強制はずれ時の特殊変動パターンである変動パターン#4および#9を実行するようにしたが、そのような変動パターンを用いることなく、強制はずれ時の特殊変動パターンを実現することができる。第2の実施の形態(実施の形態2)では、図47に示すように、変動パターン#4は用いられない。なお、図47には通常状態において使用される変動パターンが示されているが、確変状態において用いられる変動パターンにおいて、変動パターン#9は用いられない。そして、強制はずれとされたときに用いられる変動パターンテーブルの内容と大当り判定の結果はずれとされたときに用いられる変動パターンテーブルの内容とを同じにする。または、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも、同じ変動パターンテーブルを用いる。
図48は、この実施の形態における第1変動パターン送信処理(図18および図19参照)におけるステップS115の処理を示すフローチャートである。なお、第1変動パターン送信処理におけるステップS115以外の処理は、第1の実施の形態の場合と同様である。ただし、ステップS111の処理をなくし、強制はずれフラグは、例えばステップS115bにおいてリセットされる。
そして、この実施の形態では、ステップS115において、CPU56は、強制はずれフラグがセットされている場合には、変動パターンコマンドとして、81XX(H)を送信する(ステップS115a,115b)。つまり、80XX(H)の「0」の部分を「1」に変更する。また、強制はずれフラグがセットされていない場合には、変動パターンコマンドとして、80XX(H)を送信する(ステップS115a,115c)。80XX(H)は、図14に示された変動パターンコマンドの内容と同じである。81XX(H)は、EXTデータ(XXの部分)は、図14に示された変動パターンコマンドのEXTデータと同じである。また、80XX(H)で特定される変動パターンの変動時間と、81XX(H)で特定される変動パターンの変動時間とは同じである(「XX」が同じとき)。
そして、演出制御用CPU101は、第1予告選択処理において、変動パターン#4指定コマンドまたは変動パターン#9指定コマンドを受信したか否か判定する処理(ステップS811)に代えて、81XX(H)の変動パターンコマンドを受信したか否か判定する。81XX(H)の変動パターンコマンドを受信した場合には、予告決定用乱数にもとづいて、連続予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する。なお、予告決定テーブルの内容は、図38に示されたものとは異なる。
例えば、変動パターン#1,#2,#3,#5,#6,#7,#8,#10のそれぞれに対応して、図38に示されたような予告決定テーブルが用意され、受信した変動パターンコマンドの種類に応じて、対応する予告決定テーブルを用いて、連続予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する。なお、81XX(H)の変動パターンコマンドを受信し、連続予告演出を実行することに決定された場合には、変動態様を図31に示されたような変動態様にする。
このような制御によっても、一種の大当り予告(可変表示装置9の第2の表示領域9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。81XX(H)の変動パターンコマンドを受信したときに実行される変動態様が、強制はずれ時の特殊変動パターンに相当するからである。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、強制はずれフラグがセットされているときに、常に81XX(H)の変動パターンコマンドを送信するのではなく、抽選によって81XX(H)の変動パターンコマンドを送信するか否か決定するようにしてもよい。その場合、81XX(H)の変動パターンコマンドを送信しないことに決定した場合には、80XX(H)の変動パターンコマンドを送信する。
実施の形態3.
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、強制はずれフラグにもとづいて、強制はずれ時の特殊変動パターンを決定するようにしたが、演出制御用マイクロコンピュータ100が、独自に強制はずれ時の特殊変動パターンを実現するようにしてもよい。
第1の実施の形態および第2の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、強制はずれフラグにもとづいて、強制はずれ時の特殊変動パターンを決定するようにしたが、演出制御用マイクロコンピュータ100が、独自に強制はずれ時の特殊変動パターンを実現するようにしてもよい。
この実施の形態(第3の実施の形態)では、CPU56は、強制はずれフラグをセットしない(ステップS66参照)。また、強制はずれフラグがセットされないので、図18および図19に示されたステップS106,S111〜S114の処理を実行しない。すなわち、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも同じ変動パターンテーブルが用いられる。従って、演出制御用CPU101は、強制はずれとされたのか大当り判定の結果はずれとされたのかを区別できない。
そこで、演出制御用CPU101は、図49に示すように、停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されている場合には(ステップS811a)、連続予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する(ステップS812)。
停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されているか否かは、第2演出制御プロセスフラグの値が第2飾り図柄変動中処理に対応した値であり、かつ、第2変動パターンを指定する演出制御コマンドとともに確変大当り指定コマンドまたは通常大当り指定コマンドが送信されたか否かによって判定できる。
この実施の形態でも、例えば、変動パターン#1,#2,#3,#5,#6,#7,#8,#10のそれぞれに対応して、図38に示されたような予告決定テーブルが用意され、ステップS812では、受信した変動パターンコマンドの種類に応じて、対応する予告決定テーブルを用いて、連続予告演出を実行するか否かと、実行する場合の演出態様を決定する。なお、連続予告演出を実行することに決定された場合には、変動態様を図31に示されたような変動態様にする。また、予告決定テーブルは、強制非特定表示結果決定手段が第1の可変表示装置9aの飾り図柄の表示結果を特定表示結果(大当り図柄)にしないことに決定したときに使用される可変表示態様を示すデータが設定された可変表示態様テーブルに相当することになる。
このような制御によっても、一種の大当り予告(可変表示装置9の第2の表示領域9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。連続予告演出を伴う変動態様が、強制はずれ時の特殊変動パターンに相当するからである。
実施の形態4.
図50は、第4の実施の形態(実施の形態4)における演出制御用CPU101が実行する第1予告選択処理を示すフローチャートである。第1予告選択処理において、演出制御用CPU101は、停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されている場合には(ステップS811a)、受信した変動パターンコマンドが示す変動パターンの変動時間を特定する(ステップS813)。また、第2飾り図柄の変動時間の残り時間を特定する(ステップS814)。第2飾り図柄の変動時間の残り時間は、第2演出制御プロセス制御において用いられている変動時間タイマ(図41参照)の値で特定される。
図50は、第4の実施の形態(実施の形態4)における演出制御用CPU101が実行する第1予告選択処理を示すフローチャートである。第1予告選択処理において、演出制御用CPU101は、停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されている場合には(ステップS811a)、受信した変動パターンコマンドが示す変動パターンの変動時間を特定する(ステップS813)。また、第2飾り図柄の変動時間の残り時間を特定する(ステップS814)。第2飾り図柄の変動時間の残り時間は、第2演出制御プロセス制御において用いられている変動時間タイマ(図41参照)の値で特定される。
なお、この実施の形態でも、CPU56は、強制はずれフラグをセットしない(ステップS66参照)。また、強制はずれフラグがセットされないので、図18および図19に示されたステップS106,S111〜S114の処理を実行しない。すなわち、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも同じ変動パターンテーブルが用いられる。従って、演出制御用CPU101は、強制はずれとされたのか大当り判定の結果はずれとされたのかを区別できない。
さらに、演出制御用CPU101は、第2飾り図柄の変動時間の残り時間中に、少なくとも2期間(図31参照、例えば、ステップS813で特定した変動時間の2/5)の変動が可能であるか否か判定する(ステップS815)。可能であれば、図31に示されたような連続予告を伴う第1図柄の可変表示を実行することにする(ステップS816)。ただし、少なくとも2期間の可変表示が実行されるが、図31に示された5期間全ての可変表示が実行されるとは限らない。また、ステップS816において、いずれかの1期間または2以上の期間において予告演出を行うか否か抽選によって決定する。具体的には乱数を発生させ、発生された乱数と所定の判定値(予告演出を行う期間に対応して定義されている。)とを比較することによって、いずれかの1期間または2以上の期間において予告演出を行うか否か決定する。なお、ステップS813にて特定した変動時間が一定時間より短いときは予告演出を行わない(またはステップS815でNと判定する)ように構成されていてもよい。変動パターン♯10のように変動時間(4秒)の短い変動パターンでは、連続予告を行うのは実質的に困難だからである。
ステップS815で1期間以下の時間でしか可変表示を行うことができないと判定した場合には、その期間において予告演出を行うことが可能であるか否か判定する(ステップS817)。例えば、短期間の特別の予告演出を用意し、その期間よりも第2飾り図柄の変動時間の残り時間が長い場合に予告演出を行うことが可能であるとする。予告演出を行うことが可能である場合には、特別の予告演出を実行することに決定する。
このような制御によっても、一種の大当り予告(可変表示装置9の第2の表示領域9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。連続予告演出を伴う変動態様が、強制はずれ時の特殊変動パターンに相当し、また、特別の予告演出を伴う変動パターンが強制はずれ時の特殊変動パターンに相当するからである。
なお、ステップS814,S815,S817,S818の処理を実行しないようにしてもよい。その場合には、常に5期間の連続予告を伴う変動パターンによって第1飾り図柄の可変表示が行われることになるが、第1の実施の形態の場合と同様に、第2の表示領域9bに大当り図柄が導出表示されたときに、以降の期間において予告演出は実行されない。また、常に5期間の連続予告を伴う変動パターンを用いるのではなく、抽選によって通常の変動パターン(連続予告を伴わない変動パターン)を用いるのか連続予告を伴う変動パターンを用いるのかを決定し、かつ、連続予告を伴う変動パターンを用いると決定した場合に、第1の実施の形態の場合と同様に、いずれの期間において予告演出を行うのかを決定するようにしてもよい。また、ステップS815において少なくとも2期間分の時間以上あるか否か判定するのは、変動開始時点と第2の表示領域9bに大当り図柄が導出表示される時点との間の時間が短いと、遊技者に、連続予告が第2の表示領域9bに大当り図柄が導出表示されることの予告であることを認識させることができないおそれがあるからである。
実施の形態5.
図51は、第5の実施の形態(実施の形態5)における大当り予告(可変表示装置9の第2の表示領域9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)を説明するための説明図である。第2の表示領域9bにおいて停止図柄が大当り図柄になる可変表示が行われている場合に、第1飾り図柄の可変表示が開始されるときに、演出制御用CPU101は、前回の第1飾り図柄の可変表示中に予告演出(連続予告ではない。例えば、図32(5)に例示されたような予告演出。)が実行されていたことを条件に、今回の可変表示でも予告演出(連続予告ではない。例えば、図32(5)に例示されたような予告演出。)を実行することに決定する。
図51は、第5の実施の形態(実施の形態5)における大当り予告(可変表示装置9の第2の表示領域9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)を説明するための説明図である。第2の表示領域9bにおいて停止図柄が大当り図柄になる可変表示が行われている場合に、第1飾り図柄の可変表示が開始されるときに、演出制御用CPU101は、前回の第1飾り図柄の可変表示中に予告演出(連続予告ではない。例えば、図32(5)に例示されたような予告演出。)が実行されていたことを条件に、今回の可変表示でも予告演出(連続予告ではない。例えば、図32(5)に例示されたような予告演出。)を実行することに決定する。
また、特別の予告演出を用意し、前回の第1飾り図柄の可変表示中に予告演出が実行されていない場合には、今回の可変表示において特別の予告演出を実行することに決定する。
なお、この実施の形態でも、CPU56は、強制はずれフラグをセットしない(ステップS66参照)。また、強制はずれフラグがセットされないので、図18および図19に示されたステップS106,S111〜S114の処理を実行しない。すなわち、強制はずれとされたときにも大当り判定の結果はずれとされたときにも同じ変動パターンテーブルが用いられる。従って、演出制御用CPU101は、強制はずれとされたのか大当り判定の結果はずれとされたのかを区別できない。
図52は、第5の実施の形態における演出制御用CPU101が実行する第1予告演出処理を示すフローチャートである。予告演出処理において、演出制御用CPU101は、停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の変動が実行されている場合には(ステップS811a)、第2飾り図柄の変動時間の残り時間を特定する(ステップS814)。その期間において予告演出を行うことが可能であるか否か判定する(ステップS817)。例えば、図32(5)に例示されたような予告演出の演出期間として決められている時間よりも、第2飾り図柄の変動時間の残り時間が長いか否か判定する。予告演出を行うことが可能である場合には、前回の第1飾り図柄の可変表示(変動)において予告演出が実行されたか否か判定する(ステップS817a)。
なお、図52には示されていないが、演出制御用CPU101は、ステップS811aで停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の可変表示が実行されている場合ではないと判定されたときに、例えばキャラクタ画像を用いた図32(5)に例示されたような予告演出(連続予告以外の予告演出、特別図柄の停止図柄が大当り図柄となること、またはリーチが発生することを事前に報知するための演出)を行うか否かと、行う場合の予告演出の種類を決定する。従って、通常の可変表示(停止図柄を大当り図柄とする第2飾り図柄の可変表示が実行されている場合ではないときに開始される第1飾り図柄の可変表示)において、図32(5)に例示されたような予告演出が実行される場合がある。
前回の第1飾り図柄の可変表示において予告演出が実行された場合には、演出制御用CPU101は、前回の可変表示において実行された予告演出の内容に応じた予告演出(例えば、同じ予告演出)を実行することに決定する(ステップS816a)。前回の第1飾り図柄の可変表示において予告演出が実行されていない場合には、あらかじめ決められている特別の予告演出を実行することに決定する(ステップS818a)。
このような制御によっても、一種の大当り予告(可変表示装置9の第2の表示領域9bの停止図柄が大当り図柄になることの予告)が実現される。前回の可変表示において実行された予告演出の内容に応じた予告演出または特別の予告演出を伴う変動態様が、強制はずれ時の特殊変動パターンに相当し、また、特別の予告演出を伴う変動パターンが強制はずれ時の特殊変動パターンに相当するからである。
なお、第2〜第5の実施の形態において、主基板31その他の基板のハードウェア構成は、第1の実施の形態におけるハードウェア構成と同じである。
以上のように、上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、可変表示装置における第2の表示領域の識別情報の表示結果を特定表示結果にすると決定したことにもとづいて第2の表示領域で識別情報の可変表示が実行されているときには、第1の表示領域の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にしないことに決定するように構成されているので、第1の表示領域において特定表示結果が導出表示されることと、第2の表示領域において特定表示結果が導出表示されることとが同時に発生しないようにすることができる。
さらに、第2大当り遊技が実行されているときには第1飾り図柄の可変表示が中断されているので、複数の表示領域9a,9bの停止図柄が大当り図柄となって同時に大当り遊技状態が発生することを防止できる。
次に、可変表示装置9における画面表示の変形例について説明する。図53は、可変表示装置における他の図柄表示例を示す説明図である。図1に示した図柄表示例では、表示画面が第1の表示領域9aと第2の表示領域9bと第3の表示領域9cとに分けられ、第1の表示領域9aに第1飾り図柄が表示され、第2の表示領域9bに第2飾り図柄が表示され、第3の表示領域9cに保留記憶数が表示(メモリ表示)されていた。図53に示す図柄表示例では、画面の左隅の小さな領域に1次飾り図柄Aが表示され、画面の右隅の小さな領域に1次飾り図柄Bが表示され、画面の下側に保留記憶数が表示され、画面のほぼ中央に2次飾り図柄が表示されている。1次飾り図柄Aが第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄に対応し(両図柄が完全に一致する場合に限らず、両図柄が意味するはずれ、通常大当り、確変大当りの内容が一致する場合も含まれる。)、1次飾り図柄Bが第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄に対応する。2次飾り図柄は、1次飾り図柄A,Bがはずれ図柄のときは、はずれとなり(左中右の図柄が同一図柄で揃わない状態になり)、1次飾り図柄A,Bのいずれか一方が大当り図柄のときは、大当りとなり(左中右の図柄が同一図柄で揃った状態になり)、1次飾り図柄A,Bのいずれか一方が確変大当り図柄のときは、確変大当りとなる(左中右の図柄が同一の確変図柄(例えば777)で揃った状態になる)。このような画面表示によれば、見た目上、1つの飾り図柄(2次飾り図柄)に対して保留記憶数が8つあるように見せることができる。
なお、上記の各実施の形態では、強制はずれフラグを用いて、第2特別図柄表示器8bで表示結果が大当り図柄となる第2特別図柄の可変表示が実行されているときには第1特別図柄表示器8aの第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄にしないように制御したが、第1特別図柄表示器8aの第1特別図柄の可変表示の表示結果を大当り図柄にしないようにするための手段は、そのようなものに限られない。例えば、CPU56は、特別図柄の変動開始時に大当りとするか否かの判定を常に行い、第2大当りフラグがセットされ、かつ、第2特別図柄が大当り変動(停止図柄を大当り図柄とする変動)中であるときには、判定結果が大当りである場合には判定結果をはずれに変更するようにしてもよい。また、CPU56は、第2大当りフラグがセットされ、かつ、第2特別図柄が変動中であるときには、大当り判定の処理を実行する前に、乱数バッファに格納されている大当り判定用乱数の値をはずれに相当する値に変更するようにしてもよい。
また、上記の各実施の形態では、時短状態は、確変状態の終了後にのみ移行されるように構成されているが、そのような構成に限られず、例えば大当り図柄のうち時短状態になる大当り図柄(時短図柄)を定め、時短状態になる大当り図柄で大当りとなった後に時短状態に制御されるように構成されていてもよい。そのように構成されている場合には、時短状態のときは、単位時間当たりの変動回数が増えることにより単位時間当たりの大当り確率が向上することから、時短状態が、通常遊技状態よりも高い割合で第1事前決定手段および第2事前決定手段により特定表示結果とする旨が決定される特別遊技状態に相当する。また、大当り図柄の全てを時短図柄(すなわち、「1」「3」「5」「7」「9」の全ての特別図柄の奇数図柄を時短図柄)にしてもよい。さらに、確変図柄と時短図柄とは区別されていても重複していてもよい。確変図柄と時短図柄とが重複しているときは、そのような図柄で大当りとなると、確変状態でかつ時短状態に制御されることになる。
また、上記の各実施の形態では、第1飾り図柄および第1特別図柄の変動中であって、かつ、第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄であったことにもとづく第2大当り遊技の実行中であるときに、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して中断コマンドを送信して、第1飾り図柄の変動時間の計測を中断したが、他の時点においても、第1飾り図柄の変動時間の計測を中断するようにしてもよい。例えば、パンク抽選(ステップS45,S46参照)によって確変状態を終了させることに決定されたときに、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して中断コマンドを送信して、第1飾り図柄の変動時間の計測を中断させるようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、1つの大入賞口が設けられていたが、大入賞口は2つであってもよい。大入賞口は2つである場合には、可変表示装置9における第1の表示領域9aにおいて表示結果が大当り図柄になったとき、一方の大入賞口が開放され、第2の表示領域9bにおいて表示結果が大当り図柄になったとき、他方の大入賞口が開放される。また、上記の実施の形態では、1つの可変表示装置9を設けていたが、2つの可変表示装置(第1可変表示装置および第2可変表示装置)を設けてもよい。また、上記の実施の形態では、1つの始動入賞口14が設けられていたが、2つの始動入賞口を設け、2つの始動入賞口に対応させて4個の保留記憶を表示可能な2つの保留記憶表示器を設けてもよい。
また、上記の実施の形態では、第1事前決定手段は、第2事前決定手段が可変表示の表示結果を特定表示結果にすると決定したことにもとづいて第2可変表示実行手段が第2の可変表示部で識別情報の可変表示を実行しているときには、抽選手段による抽選処理の実行を禁止するように構成されているので、第1事前決定手段がソフトウェアによって実現されている場合に、抽選処理のプログラムをスキップするだけで抽選処理禁止手段を実現することができ、プログラム容量を増大させないようにすることができる。
また、第1可変表示実行手段は、第1の可変表示部において識別情報の可変表示が実行される可変表示時間を計測する計測手段と、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されているときに計測手段の計測を中断させる計測中断手段とを含むので、第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されるまでは第1の可変表示部における可変表示を継続でき、第1の可変表示部における可変表示を中断する場合に比べて、早めに第1の可変表示部における可変表示を終了させることができる。よって、可変表示の終了までの時間を長引かせて遊技者に不利益を与えることを防止できる。
また、第2可変表示実行手段は、第2の可変表示部において特定表示結果を導出表示する処理を実行し、当該処理を実行していることを示す実行中データを記憶手段に設定する特定表示結果導出表示手段と、第2の可変表示部において特定表示結果以外の表示結果を導出表示する処理を実行する非特定表示結果導出表示手段とを含み、計測中断手段は、実行中データが設定されていることを検出したときに計測手段の計測を中断させるように構成されているので、計測中断手段は、簡便な処理によって、早めに第1の可変表示部における可変表示を終了させることができる。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技に適用可能であり、特に可変表示部が複数設けられた遊技機に適用可能である。
1 パチンコ遊技機
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 可変表示装置
14 始動入賞口
15 可変入賞球装置
27L,27R スピーカ
31 主基板
56 CPU
77 中継基板
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
703 音声合成用IC
704 音声データROM
8a 第1特別図柄表示器
8b 第2特別図柄表示器
9 可変表示装置
14 始動入賞口
15 可変入賞球装置
27L,27R スピーカ
31 主基板
56 CPU
77 中継基板
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
101 演出制御用CPU
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
703 音声合成用IC
704 音声データROM
Claims (10)
- 可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の第1の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、表示結果を導出表示する第1の可変表示部と、可変表示の実行条件が成立した後に可変表示の第2の開始条件の成立にもとづいて識別情報の可変表示を開始し、表示結果を導出表示する第2の可変表示部とを備え、前記第1の可変表示部と前記第2の可変表示部のいずれかに特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であって、
前記第1の開始条件の成立にもとづく前記第1の可変表示部の識別情報の可変表示を開始するときに、前記第1の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を前記特定表示結果にするか否かと、前記第1の可変表示部における識別情報の可変表示の可変表示態様とを決定する第1事前決定手段と、
前記第2の開始条件の成立にもとづく前記第2の可変表示部の識別情報の可変表示を開始するときに、前記第2の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を前記特定表示結果にするか否かと、前記第2の可変表示部における識別情報の可変表示の可変表示態様とを決定する第2事前決定手段と、
前記第1事前決定手段の決定結果にもとづいて、前記第1の可変表示部で識別情報の可変表示を実行し、所定の可変表示時間が経過したときに前記第1の可変表示部に表示結果を導出表示する第1可変表示実行手段と、
前記第2事前決定手段の決定結果にもとづいて、前記第2の可変表示部で識別情報の可変表示を実行し、所定の可変表示時間が経過したときに前記第2の可変表示部に表示結果を導出表示する第2可変表示実行手段と、
複数種類の音声データの中から識別情報の可変表示の可変表示態様に応じた音声データを選択し、選択した音声データにもとづいて音声出力手段から音声出力する音声出力制御手段とを備え、
前記第1事前決定手段は、前記第2事前決定手段が可変表示の表示結果を前記特定表示結果にすると決定した後から、前記第2事前決定手段が可変表示の表示結果を前記特定表示結果とすることに決定したことにもとづいて、前記第2可変表示実行手段によって表示結果が導出表示されるまでの特定期間には、前記第1の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を前記特定表示結果にしないことに決定し、
前記音声出力制御手段は、
前記第1可変表示実行手段および前記第2可変表示実行手段のうちの少なくとも一方が識別情報の可変表示を実行しているときに、可変表示用の音声データを選択して前記音声出力手段から可変表示音を出力し、
前記第1事前決定手段または前記第2事前決定手段が可変表示の表示結果を前記特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに、決定結果を予告するための予告用の音声データを選択して前記音声出力手段から予告音を出力し、
前記可変表示音と前記予告音とを同時に出力するときは、前記可変表示音よりも前記予告音を優先させて出力する
ことを特徴とする遊技機。 - 第1事前決定手段が第1の可変表示部の表示結果を特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに、前記第1の可変表示部の表示結果が前記特定表示結果となること、または可変表示態様が所定の可変表示態様となることを予告するための予告演出を第2の可変表示部にて実行し、第2事前決定手段が前記第2の可変表示部の表示結果を前記特定表示結果にすると決定したとき、または可変表示態様を所定の可変表示態様にすると決定したときに、前記第2の可変表示部の表示結果が前記特定表示結果となること、または可変表示態様が所定の可変表示態様となることを予告するための予告演出を前記第1の可変表示部にて実行する予告演出制御手段を備え、
音声出力制御手段は、前記予告演出が実行されるときに、予告用の音声データを選択して音声出力手段から予告音を出力する
請求項1記載の遊技機。 - 音声出力制御手段は、
同時に音声出力可能な特定数のチャンネルのうち一または複数のチャンネルを選択するチャンネル選択手段と、
前記チャンネル選択手段により選択されたチャンネルに設定された音声データにもとづく音声出力時の音量を調整する音量調整手段とを含み、
前記音量調整手段は、前記チャンネル選択手段により可変表示用の音声データが設定されたチャンネルと予告用の音声データが設定されたチャンネルとが同時に選択されたときに、前記可変表示用の音声データにもとづく音量を消去または小さくする制御を実行する
請求項1または請求項2記載の遊技機。 - 第1の可変表示部用の音声データと第2の可変表示部用の音声データとが第1の可変表示部用のチャンネルと第2の可変表示部用のチャンネルとに分けて設定され、
チャンネル選択手段は、予告演出が実行されるときに、予告用の音声データが設定されている第1の可変表示部用のチャンネルおよび第2の可変表示部用のチャンネルのいずれも選択する
請求項3記載の遊技機。 - 第1の可変表示部用の音声データと第2の可変表示部用の音声データとが第1の可変表示部用のチャンネルと第2の可変表示部用のチャンネルとに分けて設定され、
チャンネル選択手段は、予告演出が実行されるときに、該予告演出が実行される側の可変表示部用のチャンネルを選択する
請求項3記載の遊技機。 - 可変表示用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが記憶手段に記憶されるとともに、予告用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが前記記憶手段に記憶され、
音声出力制御手段は、可変表示音が音声出力されているときに予告音を音声出力するとき、音声出力されている可変表示音で用いられている可変表示用の音声データのパターンに対応付けられているパターンの予告用の音声データを選択する
請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の遊技機。 - 可変表示用の音声データとして複数種類のパターンの音声データが記憶手段に記憶され、
音声出力制御手段は、予告音を音声出力したことを契機に、音声出力されている可変表示音で用いられている可変表示用の音声データのパターンとは異なるパターンの可変表示用の音声データを選択する
請求項1から請求項6のうちのいずれかに記載の遊技機。 - 予告用の音声データとして予告音の音像が音声出力手段の外に定位させるように信号処理された音声データが用いられ、
音声出力制御手段は、第1の可変表示部にて予告演出が実行されるときの予告音の音像と第2の可変表示部にて予告演出が実行されるときの予告音の音像とが異なる位置になる予告用の音声データを選択する
請求項2から請求項7のうちのいずれかに記載の遊技機。 - 第1事前決定手段は、
抽選処理により第1の可変表示部の識別情報の可変表示の表示結果を特定表示結果にするか否かを決定する抽選手段と、
特定期間において、前記抽選手段による抽選処理の実行を禁止する抽選処理禁止手段とを含む
請求項1から請求項8のうちのいずれかに記載の遊技機。 - 第1可変表示実行手段は、
第1の可変表示部において識別情報の可変表示が実行される可変表示時間を計測する計測手段と、
第2の可変表示部において特定表示結果が導出表示されたときに前記計測手段の計測を中断させる計測中断手段とを含む
請求項1から請求項9のうちのいずれかに記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005325406A JP2007130185A (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005325406A JP2007130185A (ja) | 2005-11-09 | 2005-11-09 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007130185A true JP2007130185A (ja) | 2007-05-31 |
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Family Applications (1)
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Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009005735A (ja) * | 2007-06-26 | 2009-01-15 | Taiyo Elec Co Ltd | 遊技機 |
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JP2016093586A (ja) * | 2016-02-09 | 2016-05-26 | 株式会社大都技研 | 遊技台 |
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- 2005-11-09 JP JP2005325406A patent/JP2007130185A/ja active Pending
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