JP2007129518A - デジタルデータ伝送システムおよびデジタルデータ伝送方法 - Google Patents

デジタルデータ伝送システムおよびデジタルデータ伝送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 遠隔地から送信されてくるデジタルデータを複数の受信端末で受信して出力する場合であっても、同一エリア内で出力データの位相差をなくし、エコーの発生などを防止する。
【解決手段】 デジタルデータ伝送システムは、受信端末が、外部からの同期信号を受信する同期信号受信部と、ネットワークワークを介して送信されてくる送信データを受信するデータ受信部と、受信した送信データに含まれるデジタルデータを一時的に格納するデータ格納部と、同期信号受信部で受信した同期信号に基づいて再生タイミングを制御する再生制御部と、再生制御部による再生タイミングに基づいて、データ格納部に格納されているデジタルデータの読出を開始し、アナログデータに変換するデジタル・アナログ変換部と、デジタル・アナログ変換部で変換されたアナログデータを出力するデータ出力部とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ネットワークを介してデジタルデータを送信するデジタルデータ伝送方法およびデジタルデータ伝送システムに関する。
ネットワークを介してデジタルデータ通信を行うシステムでは、テキストや静止画像だけではなく、音声や動画像などのデータをパケット化して送受信される。このような通信システムにおいて、音声や動画像などを送信端末から送信し、受信端末においてリアルタイムで再生するような場合、送信端末からの伝送経路が異なる複数の受信端末で出力される音声データに位相のずれが発生する。たとえば、送信端末から複数の受信端末までの伝送経路中に存在するスイッチングハブやルータなどの段数が異なることが原因となる。
複数の受信端末における音声データの位相のずれは、各受信端末が離れた場所で拡声するような場合には特に問題になることはないが、ホール内、公園、競技場などのような同一エリアで拡声する場合には、各受信端末から出力される音声データがエコーとなって聞きづらいという問題がある。
伝送されるデジタルデータに動画像や静止画像などの画像データを含む場合であっても、前述したような音声データのエコーが発生とするという問題を包含している。さらに、各受信端末で受信した画像データを同一エリア内で表示するような場合、各受信端末から出力される画像データの表示タイミングがずれてしまうと、観る者に違和感を生じさせることとなる。この点は、音声データが含まれていない画像データのみを出力するような場合であっても、同様の問題点を包含する。
デジタルデータの出力に対して演出を加えるような場合には、受信端末からの出力を制御するための演出データを加えたデジタルデータを伝送するようにすることが考えられるが、このような演出データを伴う場合にも、各受信端末の出力の位相にずれが生じた場合には、意図するような演出を正確に行うことができないという問題がある。
本発明は、遠隔地から送信されてくるデジタルデータを複数の受信端末で受信して出力する場合であっても、同一エリア内で出力データの位相差をなくし、エコーの発生などを防止して、リアルタイム性が要求されるデータの再生を行うことを目的とする。
本発明の請求項1に係るデジタルデータ伝送システムは、送信端末から複数の受信端末にネットワークを介してデジタルデータを含む送信データを送信し、複数の受信端末にデジタルデータを同時に再生させるデジタルデータ伝送システムである。送信端末は、デジタルデータを所定容量毎にパケット化した送信データを生成する送信データ生成部と、送信データ生成部で生成された送信データをネットワークを介して送信するデータ送信部とを備えている。また、受信端末は、外部からの同期信号を取得する同期信号受信部と、ネットワークワークを介して送信されてくる送信データを受信するデータ受信部と、受信した送信データに含まれるデジタルデータを一時的に格納するデータ格納部と、同期信号受信部で受信した同期信号に基づいて再生タイミングを制御する再生制御部と、再生制御部による再生タイミングに基づいて、データ格納部に格納されているデジタルデータの読出を開始し、アナログデータに変換するデジタル・アナログ変換部と、デジタル・アナログ変換部で変換されたアナログデータを出力するデータ出力部とを備えている。
この場合、複数の受信端末において、同期信号に基づいてデータの出力を行うことができるため、各受信端末における出力の位相ずれをなくすことができ、競技場、ホール、公園などのような同一エリア内に存在する複数の受信端末に同時に拡声させるような場合であっても、エコーを生じることなく拡声することができる。
本発明の請求項2に係るデジタルデータ伝送システムは、請求項1に記載のデジタルデータ伝送システムであって、送信端末は、受信端末と同一精度の同期信号を受信する同期信号受信部と、同期信号に基づく送信タイミングでデータ送信部によるデータ送信を行わせる送信制御部とをさらに備える。
この場合、送信端末から送信される送信データの周期と、受信端末でのデータ出力の周期とを一致させることができ、受信端末におけるアナログデータ出力を正常に行うことができる。送信端末と受信端末とが近距離である場合には、受信端末と同一の信号源から有線または無線で同期信号を受信し、送信端末での送信タイミングを決定するように構成できる。また、送信端末と受信端末とが遠隔地であるような場合には、長波帯日本標準時電波、GPS衛星からの電波、海外からの短波標準電波、その他の電波を利用して同期信号を得るように構成することができる。
本発明の請求項3に係るデジタルデータ伝送システムは請求項1または2に記載のデジタルデータ伝送システムであって、受信端末の再生制御部は、送信端末から送信された送信データが各受信端末に到達するまでの遅延時間のうち最大遅延時間よりも周期が大きい同期信号に基づいて再生タイミングを制御する。
送信端末から各受信端末までの伝送経路における遅延時間が、同期信号の周期よりも小さいものと同期信号の周期よりも大きいものとが存在するような場合、受信端末からの出力が同期信号の周期分ずれるおそれがある。このようなことを防止するためには、送信端末から各受信端末までの遅延時間のうちの最大遅延時間に基づいて、これよりも周期が大きい同期信号を利用する必要がある。たとえば、送信端末から各受信端末に対してテストパケットを送信して、各受信端末からの返信パケットを送信端末で受信し、各受信端末までの遅延時間を取得して、このうちの最大遅延時間を判定して各受信端末に送信するか、あるいは予め想定される最大遅延時間を推測し、各受信端末に設定するように構成する。受信端末は、複数の信号源のうちから最大遅延時間よりも大きな周期の同期信号を送出する信号源を選択するか、あるいは複数の同期信号を送出する信号源が接続されている場合には最大遅延時間よりも大きな周期の同期信号を選択するように構成できる。また、信号源から同期信号に基づいて、各受信端末において最大遅延時間よりも大きな周期となる同期信号を生成してこれに基づいて出力制御を行うように構成することも可能である。
本発明の請求項4に係るデジタルデータ伝送システムは請求項1〜3のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システムであって、受信端末の同期信号受信部は、商用交流電源の周波数成分を同期信号として受信する。
この場合、各受信端末において電源供給を受けている商用交流電源から同期信号を取得することができるため、特別な同期信号生成装置を必要とせず、コスト低減を図ることが可能であるとともに、少なくとも同一エリア内における同期信号の位相のずれが軽減されるため、確実に各受信端末からの出力を同期させることが可能となる。
本発明の請求項5に係るデジタルデータ伝送システムは請求項1〜3のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システムであって、所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置からの同期信号を受信する。
この場合、各受信端末は、同期信号発生装置から送信される同期信号を取得するように構成することができ、受信端末自身の構成を簡素化して、コストダウンを図ることが可能であるとともに、少なくとも同一の同期信号発生装置からの同期信号を受信する受信端末の出力を同期させることが可能となる。
本発明の請求項6に係るデジタルデータ伝送システムは請求項1〜3のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システムであって、受信端末の同期信号受信部は、外部から受信した信号に基づいて所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置からの同期信号を受信する。
この場合、信号源として、外部から周波数精度の高い信号を取得してこれに基づく同期信号を生成するものを利用することで、各受信端末からの出力を精度よく同期させることが可能となる。
本発明の請求項7に係るデジタルデータ伝送システムは請求項1〜3のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システムであって、前記受信端末の同期信号受信部は、外部から受信した信号を同期信号として中継する同期信号中継装置からの同期信号を受信する。
この場合、信号源として、外部から周波数精度の高い信号を取得してこれに基づく同期信号を生成するものを利用することで、各受信端末からの出力を精度よく同期させることが可能になるとともに、受信端末の装置構成を簡素化することが可能となる。
本発明の請求項8に係るデジタルデータ伝送システムは請求項6または7に記載のデジタルデータ伝送システムであって、信号源は、日本標準時を送信する電波送信所からの電波、GPS衛星からの電波、短波標準電波、各種放送の時報、電話の時報サービス、TVカラーサブキャリアのうちのいずれかに基づいて同期信号を生成することを特徴とする。
この場合には、非常に周波数精度の高い信号に基づいて受信端末の出力を同期させることが可能となり、たとえば、長波帯日本標準時電波を受信してこれに基づく同期信号を生成するような場合には、セシウム原子時計の周波数精度に準じた精度の同期信号を得ることができ、各受信端末の出力を精度よく同期させることができる。
本発明の請求項9に係るデジタルデータ伝送システムは、請求項5〜8のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システムであって、同期信号受信部は、信号源からの同期信号を無線通信により取得することを特徴とする。
この場合、信号源と各受信端末との間の配線を省略することができる。
本発明の請求項10に係るデジタルデータ伝送システムは請求項9に記載のデジタルデータ伝送システムであって、無線通信が特定小電力無線であることを特徴とする。
この場合、信号源と各受信端末との間の同期信号のための配線を省略することが可能であるとともに、簡単な構成で各受信端末に同期信号を供給することが可能である。
本発明の請求項11に係るデジタルデータ伝送システムは請求項1〜10のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システムであって、同期信号は時刻情報であることを特徴とする。
この場合、各受信端末の出力を確実に同期させることが可能となる。
本発明の請求項12に係るデジタルデータ伝送システムは請求項1〜11のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システムであって、デジタルデータは、音声データ、画像データ、演出データのうちの1または複数を含むことを特徴とする。
前述したように、複数の受信端末から出力される音声データを同期させることにより、同一エリア内におけるエコーの発生を防止することができる。また、音声データだけでなく、音声データを伴った画像データ、さらには各種演出データを含むデジタルデータを伝送する際に本願発明を適用することが可能である。さらに、動画像データや静止画像データなどの画像データを表示する際にも、各受信端末での出力を正確に同期させることにより、違和感のない表示を行うことが可能である。また、音声データや画像データに伴う演出データを含む場合には、各受信端末における出力を確実に同期させることにより、音声出力や画像表示における多彩な演出を可能にする。
本発明の請求項13に係る受信装置は、送信端末から送信される送信データを受信して送信データに含まれるデジタルデータを再生して出力する受信装置であって、外部からの同期信号を受信する同期信号受信部と、ネットワークを介して送信されてくる送信データを受信するデータ受信部と、受信した送信データに含まれるデジタルデータを一時的に格納するデータ格納部と、同期信号受信部で受信した同期信号に基づいて再生タイミングを制御する再生制御部と、再生制御部による再生タイミングに基づいて、データ格納部に格納されているデジタルデータの読出を開始し、アナログデータに変換するデジタル・アナログ変換部と、デジタル・アナログ変換部で変換されたアナログデータを出力するデータ出力部とを備える。
このようにした受信装置によれば、各受信装置から出力されるアナログデータを共通の同期信号に基づいて同期させることが可能となり、各受信装置から拡声される音声データの位相ずれを防止することができる。
本発明の請求項14に係る受信装置は請求項13に記載の受信装置であって、再生制御部は、送信端末から送信された送信データが各受信端末に到達するまでの遅延時間のうち最大遅延時間よりも周期が大きい同期信号に基づいて前記再生タイミングを制御することを特徴とする。
この場合、送信装置から各受信装置までの伝送経路における遅延時間にばらつきがあっても、最大遅延時間よりも大きな周期の同期信号に基づいて各受信端末からの出力を同期させることが可能となる。
本発明の請求項15に係る受信装置は請求項13または14に記載の受信装置であって、同期信号受信部が、商用交流電源の周波数成分を同期信号として受信する。
この場合、各受信端末において電源供給を受けている商用交流電源から同期信号を取得することができるため、特別な同期信号生成装置を必要とせず、コスト低減を図ることが可能であるとともに、少なくとも同一エリア内における同期信号の位相のずれが軽減されるため、確実に各受信端末からの出力を同期させることが可能となる。
本発明の請求項16に係る受信装置は請求項13または14に記載の受信装置であって、同期信号受信部が、所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置からの同期信号を受信する。
この場合、各受信端末は、同期信号発生装置から送信される同期信号を取得するように構成することができ、受信端末自身の構成を簡素化して、コストダウンを図ることが可能であるとともに、少なくとも同一の同期信号発生装置からの同期信号を受信する受信端末の出力を同期させることが可能となる。
本発明の請求項17に係る受信装置は請求項13または14に記載の受信装置であって、同期信号受信部が、外部から受信した信号に基づいて所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置からの同期信号を受信する。
この場合、信号源として、外部から周波数精度の高い信号を取得してこれに基づく同期信号を生成するものを利用することで、各受信端末からの出力を精度よく同期させることが可能となる。
本発明の請求項18に係る受信装置は請求項13または14に記載の受信装置であって、同期信号受信部が、外部から受信した信号を同期信号として中継する同期信号中継装置からの同期信号を受信する。
この場合、信号源として、外部から周波数精度の高い信号を取得してこれに基づく同期信号を生成するものを利用することで、各受信端末からの出力を精度よく同期させることが可能になるとともに、受信端末の装置構成を簡素化することが可能となる。
本発明の請求項19に係る受信装置は請求項17または18に記載の受信装置であって、同期信号受信部が、日本標準時を送信する電波送信所からの電波、GPS衛星からの電波、短波標準電波、各種放送の時報、電話の時報サービス、TVカラーサブキャリアのうちのいずれかに基づく同期信号を受信する。
この場合には、非常に周波数精度の高い信号に基づいて受信端末の出力を同期させることが可能となり、たとえば、長波帯日本標準時電波を受信してこれに基づく同期信号を生成するような場合には、セシウム原子時計の周波数精度に準じた精度の同期信号を得ることができ、各受信端末の出力を精度よく同期させることができる。
本発明の請求項20に係る受信装置は請求項16〜19のいずれかに記載の受信装置であって、同期信号受信部は、信号源からの同期信号を無線通信により取得することを特徴とする。
この場合、信号源と各受信装置との間の配線を省略することができる。
本発明の請求項21に係る受信装置は請求項20に記載の受信装置であって、無線通信は特定小電力無線であることを特徴とする。
この場合、信号源と各受信装置との間の同期信号のための配線を省略することが可能であるとともに、簡単な構成で各受信装置に同期信号を供給することが可能である。
本発明の請求項22に係る受信装置は請求項13〜21のいずれかに記載の受信装置であって、同期信号は時刻情報であることを特徴とする。
この場合、各受信装置の出力を確実に同期させることが可能となる。
本発明の請求項23に係る受信装置は請求項13〜22のいずれかに記載の受信装置であって、デジタルデータは、音声データ、画像データ、演出データのうちの1または複数を含むことを特徴とする。
複数の受信装置から出力される音声データを同期させることにより、同一エリア内におけるエコーの発生を防止することができる。また、音声データだけでなく、音声データを伴った画像データ、さらには各種演出データを含むデジタルデータを伝送する際に本願発明を適用することが可能であり、動画像データや静止画像データなどの画像データを表示する際にも、各受信装置での出力を正確に同期させることにより、違和感のない表示を行うことが可能である。また、音声データや画像データに伴う演出データを含む場合には、各受信装置における出力を確実に同期させることにより、音声出力や画像表示における多彩な演出を可能にする。
本発明の請求項24に係るデジタルデータ伝送方法は、送信端末から複数の受信端末にネットワークを介してデジタルデータを含む送信データを送信し、複数の受信端末にデジタルデータを同時に再生させるデジタルデータ伝送方法であって、デジタルデータを所定容量毎にパケット化した送信データを生成する段階と、生成された送信データをネットワークを介して送信する段階と、ネットワークを介して送信されてくる送信データを受信する段階と、送信データに含まれるデジタルデータを格納する段階と、外部からの同期信号を受信する段階と、同期信号に基づく再生タイミングで、格納されたデジタルデータの読出を開始し、アナログデータに変換して出力する段階とを含む。
このように構成することにより、複数の受信端末から出力されるデータに位相ずれが生じることを防止でき、ホール、競技場、公園などにおいて拡声される音声データにエコーが生じることを防止できる。
本発明の請求項25に係るデジタルデータ伝送方法は請求項24に記載のデジタルデータ伝送方法であって、送信端末から送信した送信データが各受信端末に到達するまでの遅延時間を計測する段階と、送信端末から各受信端末までの遅延時間のうちの最大遅延時間よりも大きい周期の同期信号に基づいて再生タイミングを制御する段階とをさらに含む。
この場合、送信端末から各受信端末までの伝送経路における遅延時間にばらつきがあっても、最大遅延時間よりも大きな周期の同期信号に基づいて再生タイミングを決定することにより、各受信端末における再生タイミングを同期させることができ、同一エリア内で複数の受信端末により拡声する場合であってもエコーが生じることを防止できる。
本発明によれば、複数の受信端末において、再生タイミングを同期させることができ、出力されるデータの位相ずれを防止して、同一エリア内で複数の受信装置により拡声する場合であってもエコーが生じることを防止できる。
本発明の1実施形態が採用されるデータ伝送システムを図に基づいて説明する。
〔構成概略〕
図1は、本発明の1実施形態が採用されるデータ伝送システムの概念図である。
このデータ伝送システムでは、送信端末1と複数の受信端末3とがネットワーク2を介して接続されている。送信端末1から送信される送信データは、各受信端末3により受信され、送信データに含まれるデジタルデータが各受信端末3により同時に再生される。
送信端末1では、たとえばアナログ音声信号を含むアナログ信号を所定周波数でサンプリングしてデジタルデータに変換し、所定容量毎にパケットを作成してこれを時系列で送信する。
受信端末3では、ネットワーク2を介して送信されてくる送信データを受信し、これに含まれるデジタルデータを受信バッファなどのデータ格納部に一時的に格納し、所定の再生タイミングでデータ格納部からデジタルデータを読み出して、送信端末1側と同一のサンプリング周波数でアナログ信号に変換して出力を行う。
このとき、各受信端末3は、共通の信号源4からの同期信号を受信しており、この同期信号に基づいて、データ格納部に格納されたデジタルデータを読み出してアナログ信号に変換し出力する再生タイミングを決定する。各受信端末3は、共通の信号源4からの同期信号に基づいて、アナログ信号の再生を行っており、出力信号の位相のずれをなくすことができる。
信号源4は、たとえば、日本標準時の電波送信所から送信されている電波を利用することが可能である。この日本標準時は、短波帯標準電波により提供されてきたが、電離層の影響を受けやすく、受信状態が不安定であり、外国電波との混信のおそれがあることから、長波帯標準電波に切り換えられている。長波帯標準電波は、独立行政法人通信総合研究所(CRL)が有する10台のセシウム原子時計をもとに国際的に定義された「秒」の定義に従って作られるもので、数十万年に1秒以下という精度を有しており、現在、福島県大鷹鳥谷山山頂および佐賀県と福岡県の県境羽金山山頂に設けられた独立行政法人通信総合研究所が運用する長波帯標準電波送信施設により提供されている。この長波帯標準電波は、10台のセシウム原子時計をもとに作られた日本標準時を示すもので、周波数、時刻の情報などを含み、国家標準に対し1×10-12以内の周波数精度が保証されている。したがって、このような長波帯標準電波を同期信号の信号源4として利用すれば、各受信端末3から出力されるアナログ信号の位相を精確に合わせることができ、ホールや競技場、公園などにおいて複数の受信端末3から音声データの拡声を行う場合にエコーの発生を防止できる。
受信端末3において同期信号を受信する方法として、日本標準時電波の他にも、カーナビゲーションなどで用いられるGPS衛星からの電波、海外の短波標準電波、各種放送の時報、電話の時報サービスなどを受信して利用することが考えられる。
このように受信端末3が外部からの各種電波による同期信号を取得する場合には、該当する電波を受信するための電波受信部を同期信号受信部として備えている必要がある。
また、これらの電波を受信できないようなエリアに各受信端末3が設置されているような場合には、商用交流電源の周波数成分を同期信号として利用することができる。この場合には、各受信端末3において、外部からの電波を受信するための受信部を省略することができ、コストの低減を図ることができ、また商用交流電源を用いて各受信端末3からの出力を同期させ、エコーの発生を防止できる。
さらに、限定的な同一エリア内にある複数の受信端末3から出力されるアナログ信号の同期をとるために、信号源4として図8に示すような所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置41を同一エリア内に設置しておくことが考えられる。この同期信号発生装置41は、たとえば、水晶発振子を用いた発振回路またはその他の発振回路を備えた所定周期の同期信号を生成する同期信号生成部411と、同期信号生成部411において生成された所定周期の同期信号を各受信端末3に送信する同期信号送信部412とにより構成することができる。
このような同期信号発生装置41と各受信端末3との間に所定の配線を行って、同期信号生成部411により生成された所定周期の同期信号を同期信号送信部412を介して各受信端末3に有線により送信するように構成できる。
また、同期信号送信部412からの同期信号の送信を特定小電力無線による無線送信とすることができる。特定小電力無線は、構内ページングやトランシーバ、テレメータ機器などに用いられる微弱無線電波であり、このような特定小電力無線の送受信機能を同期信号装置41および受信端末3に設けることにより、限定的エリア内に存在する受信端末3の出力を同期させることが可能となる。無線送信機能としては、特定小電力無線に限定されるものではなく、その他の無線通信を利用することも可能である。また、有線による送信機能と無線による送信機能を両方持たせることも可能である。
さらに、信号源4として、図9に示すように、外部から受信した信号に基づいて所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置42を同一エリア内に設置しておくことが考えられる。この同期信号発生装置42は、外部からの信号を受信する外部信号受信部421、外部信号受信部421で受信した外部信号に基づいて所定周期の同期信号を生成する同期信号生成部422、同期信号生成部422により生成された所定周期の同期信号を受信端末3に送信する同期信号送信部423により構成される。
外部信号受信部421は、たとえば、前述したような日本標準時の電波送信所から送信されている電波を受信するものとする。外部信号受信部421において受信する電波は、日本標準時電波の他にも、カーナビゲーションなどで用いられるGPS衛星からの電波、海外の短波標準電波、各種放送の時報、電話の時報サービスなどのうちからいずれかを受信するように構成できる。
同期信号生成部422は、外部信号受信部421で受信した外部信号に基づいて所定周期の同期信号を生成する。
同期信号送信部423は、同期信号生成部422により生成された所定周期の同期信号を各受信端末3に送信するものであり、図8に示す同期信号送信部412と同様に、有線による送信機能または無線による送信機能を持つ構成とすることができ、両方の機能を備える構成とすることも可能である。
また、信号源4として、図10に示すように、外部から受信した信号を同期信号として受信端末3に中継して送信する同期信号中継装置43を同一エリア内に設置することができる。この同期信号中継装置43は、外部からの信号を受信する外部信号受信部431、外部信号受信部431により受信した外部信号を同期信号として処理する信号処理部432、信号処理部432により処理された所定周期の同期信号を受信端末3に送信する同期信号送信部433などを備えている。
外部信号受信部431は、日本標準時の電波送信所から送信されている電波、カーナビゲーションなどで用いられるGPS衛星からの電波、海外の短波標準電波、各種放送の時報、電話の時報サービスなどのうちからいずれかを受信するように構成できる。
信号処理部432は、外部信号受信部431により受信した外部信号を所定周期の同期信号として増幅するなどの信号処理を行い、同期信号送信部433を介して受信端末3に送信する。
同期信号送信部433は、信号処理部432により処理された所定周期の同期信号を受信端末3に送信する。この同期信号送信部433は、有線による送信機能あるいは無線による送信機能を備えるものであり、有線および無線の両方の機能を備える構成とすることも可能である。
送信端末1においても、受信端末3と同一の同期信号を受信して、送信タイミングをこの同期信号に同期させるように構成することも可能である。この場合も、受信端末3と同様に、日本標準時電波、GPS衛星からの電波、海外の短波標準電波、各種放送の時報、電話の時報サービスなどを利用することができる。また、送信端末1が受信端末3と同一エリア内に設置されているような場合には、共通する信号源4から有線または無線で同期信号を受信するように構成することも可能である。この信号源4は、前述したような同期信号発生装置41、42、あるいは同期信号中継装置43のいずれかとすることができる。

〔送信端末〕
送信端末1の機能ブロック図を図2に示す。
送信端末1は、同期信号受信部11、アナログデータ入力部12、サンプリングクロック生成部13、アナログ・デジタル変換部14、送信制御部15、メモリ16、送信データ生成部17、データ送信部18を備えている。
同期信号受信部11は、外部から同期信号を受信するものであって、前述したように、日本標準時電波、GPS衛星からの電波、海外からの短波標準電波、各種放送の時報、電話による時報サービスなどの電波を受信するように構成できる。また、所定周期の同期信号を生成する信号源から有線または無線により同期信号を受信するように構成することも可能であり、さらに商用交流電源の周波数成分から同期信号を取得するように構成することも可能である。
アナログデータ入力部12は、アナログ音声信号の入力を受け付けるものであり、たとえば、マイクが拾うアナログ音声信号を増幅する増幅回路や音楽CDやテープレコーダ、その他の音響機器とラインで接続されるライン入力部で構成することができる。また、アナログデータ入力部13は、アナログ音声信号を伴う動画像データの入力を受け付けるように構成することも可能である。
サンプリングクロック生成部13は、水晶発振回路などによる内部クロックから所定周波数のサンプリングクロックを生成するものであり、たとえば、PLL(Phase Locked Loop)回路により所定周波数を生成するように構成できる。このサンプリングクロック生成部13により生成されるサンプリングクロックの周波数精度を高めるためには、日本標準時電波、GPS衛星からの電波、海外からの短波標準電波、各種放送の時報、電話による時報サービス、テレビジョン放送の色信号を伝送するためのカラーサブキャリアなどの電波を受信して、内部クロックのずれを補完するように構成することができる。
アナログ・デジタル変換部14は、アナログデータ入力部12で入力を受け付けたアナログデータをサンプリングクロック生成部13で生成された所定周波数のサンプリングクロックによりデジタルデータに変換する。このアナログ・デジタル変換部14は、サンプリングクロックの周期で、アナログデータの強度を採取してデジタルデータに変換する。
メモリ16は、アナログ・デジタル変換部14で変換されたデジタルデータを一時的に格納する送信バッファで構成される。
送信制御部15は、同期信号受信部11で受信した同期信号に基づいて、メモリ17内に格納されているデジタルデータの読み出しおよびデータ送信動作の制御を行う。同期信号受信部11を省略する場合には、送信制御部15は内部クロックにより生成されるクロック信号に基づいて、送信タイミングを決定してデジタルデータの読みだしおよびデータ送信処理を行うように構成できる。
送信データ生成部17は、メモリ16に格納されているデジタルデータを送信制御部15の制御に従って読み出して、所定容量毎にパケットを作成する。このとき、送信するデジタルデータに送信時刻をタイムスタンプとして付加してパケットを作成するように構成することができる。
送信データ生成部17で生成されるパケットデータは、たとえば、図6に示すような構成とすることができる。パケットには、IPヘッダ、UDPヘッダ、RTPヘッダおよびデジタルデータが含まれている。IPヘッダには、送信元のIPアドレス、送信先のIPアドレスなどが記述されている。UDPヘッダには、送信元ポート番号、送信先ポート番号、メッセージ長などが記述されている。ここでは、IPパケットのデータ部にUDPパケットを用いた場合を示しており、これに代えてTCPパケットを用いた場合には、UDPヘッダの代わりにTCPヘッダを用いる。RTPヘッダには、バージョン、パディング、CSRC:CSRC識別子の個数、ペイロードタイプ、パケットの順番を示すシーケンス番号、パケットの先頭データに対応するタイムスタンプ、送信装置の識別子、元の送信者の識別子リストなどを備えている。
データ送信部18は、送信データ生成部17で生成されたパケットを時系列でネットワークを介して送出する。

〔受信端末〕
受信端末3の機能ブロック図を図3に示す。
受信端末3は、同期信号受信部31、データ受信部32、再生制御部33、データ格納部34、サンプリングクロック生成部35、デジタル・アナログ変換部36、データ出力部37を備えている。
同期信号受信部31は、外部から同期信号を受信するものであって、前述したように、日本標準時電波、GPS衛星からの電波、海外からの短波標準電波、各種放送の時報、電話による時報サービスなどの電波を受信するように構成できる。また、所定周期の同期信号を生成する信号源4から有線または無線により同期信号を受信するように構成することも可能であり、さらに商用交流電源の周波数成分から同期信号を取得するように構成することも可能である。信号源4から無線により同期信号を受信する場合には、特定小電力無線による無線電波を受信するように構成することができる。また、信号源4からの同期信号を有線で受信する場合には、少なくとも同一エリアに存在する受信端末3が共通する信号源4と配線により接続されている必要がある。
データ受信部32は、送信端末1からネットワーク2を介して送信されてくるデータを受信する。前述したように、送信端末1のデータ送信部18では、所定容量毎にパケット化したデータを送出するように構成しており、データ受信部32は受信したパケットを解析してデジタルデータをデータ格納部34に格納する。
再生制御部33は、データ格納部34に格納されたデジタルデータを読み出して、再生するための制御を行うものであり、同期信号受信部31で受信した同期信号に基づいて、データ格納部34に格納されているデジタルデータを読み出してデジタル・アナログ変換部36に送出する。
データ格納部34は、受信したパケット中に含まれるデジタルデータを一時的に格納するための受信バッファで構成される。
サンプリングクロック生成部35は、水晶発振回路などの内部クロックで生成されるクロック信号に基づいて所定周波数のサンプリングクロックを生成するものであり、送信端末1のサンプリングクロック生成部13と同様に、PLL(Phase Locked Loop)回路により所定周波数を生成するように構成できる。また、送信端末1と同様に、日本標準時電波、GPS衛星からの電波、海外からの短波標準電波、各種放送の時報、電話による時報サービス、テレビジョン放送の色信号を伝送するためのカラーサブキャリアなどの電波を受信して、内部クロックのずれを補完するように構成することで、サンプリングクロック生成部35のクロック周波数精度を高めることができる。
デジタル・アナログ変換部36は、再生制御部37の制御によりデータ格納部36から読出が開始されたデジタルデータを、サンプリングクロック生成部33で生成される所定周波数のサンプリングクロックによりアナログデータに変換する。
データ出力部37は、デジタル・アナログ変換部36で変換されたアナログデータを出力するものであり、たとえば、アナログ音声信号を増幅器で増幅してスピーカで出力するように構成でき、また、記録媒体に録音機器などにライン出力するように構成できる。
送信端末1から送信されてくるパケットにタイムスタンプが付加されている場合には、受信端末3においてパケット中のタイムスタンプを抽出して、再生制御部33における再生タイミングをこのタイムスタンプに基づいて決定するように構成することも可能である。前述したように、パケットデータのRTPヘッダにタイムスタンプが含まれている場合には、このRTPヘッダ内に格納されているタイムスタンプを抽出してこれをメモリの所定領域に格納するように構成できる。

〔再生制御〕
送信端末1から送信されるパケットを受信端末3で受信して再生・出力する際のタイムチャートの一例を図4に示す。
図4では、受信端末3の同期信号受信部31で受信する同期信号が所定周期であり、送信端末1がこの同期信号に同期してパケット送信を実行している場合を示している。
ここでは、送信端末1から受信端末3までの遅延時間は、同期信号の周期よりも小さい場合を想定しており、時刻t1の同期信号に基づいて送信端末1から送信されたパケットP1は、時刻t2の次の同期信号の前に受信端末3に到達する。この場合、受信端末3では、時刻t2の同期信号を再生タイミングとして、パケットP1に含まれるデジタルデータの再生処理を行って出力するように構成できる。この後、パケットP2、P3・・・に含まれるデジタルデータの再生についても、同様にパケット受信直後の同期信号に同期して出力するように構成できる。
複数の受信端末3において、送信端末1からの送信パケットに含まれるデジタルデータを、共通する信号源4からの同期信号に基づいて再生することで、各受信端末3から出力されるデータの再生タイミングを一致させることができ、位相のずれを防止することが可能となる。
同期信号の1周期内に複数のパケットを送信することが可能な場合には、これらのパケットを続けて送信するように構成することが可能である。たとえば、図5に示すように、時刻t1において第1パケットP1を送信し、時刻t1から時間Aの間隔をおいて第2パケットP2を送信するように構成した場合、受信端末3では、時刻t2における同期信号に基づいて第1パケットP1に含まれるデジタルデータの出力を行い、時刻t2から時間Aの間隔をおいて第2パケットP2に含まれるデジタルデータの出力を行うように構成できる。
このとき、送信端末1は、第1パケットに含まれるデジタルデータの出力タイミングから時間Aだけ間隔をおいて第2パケットP2に含まれるデジタルデータの出力する旨の指示情報を、第2パケットP2に付加して送信するようにする。
このような構成とすることで、送信端末1から複数のパケットを続けて送信しても、各パケットに含まれるデジタルデータを受信端末3で同期して出力させることができ、同一エリア内で複数の受信端末3から拡声した場合にもエコーの発生を防止できる。
上述したような再生制御方法によれば、送信端末1から受信端末3までの遅延時間が同期信号の1周期よりも大きくなるような場合には、周期分のずれが生じるおそれがでてくるため、各受信端末3の出力を同期させることができない場合がある。したがって、同期信号の信号間隔を送信端末1から各受信端末3までの最大遅延時間以上に設定する必要がある。
送信端末1から各受信端末3までの最大遅延時間は、送信端末1側からテストパケットを送信し、これに対する返信パケットを送信端末1で受信し、返信パケットの情報から最大遅延時間を決定するように構成できる。送信端末1からテストパケットを送信して最大遅延時間を測定する方法の一例を図7のフローチャートに基づいて説明する。
まず、送信端末1では、送信実時間入りネゴシエーションパケットを各受信端末3に送信する(ステップS11)。ここでは受信端末3における受信実時間を記録したパケットを返送することを要求するパケットを生成し、これに送信実時間をタイムスタンプとして記録して各受信端末3に送信するようにする。
受信端末3では、送信端末1からのネゴシエーションパケットを受信して、受信実時間を記憶する(ステップS21)。
受信端末3は、受信したネゴシエーションパケットに対応する返信パケットを生成し、この返信パケットに受信実時間を記録して、送信端末1に送出する(ステップS22)。
送信端末1は、受信端末3からの受信実時間が記録された返信パケットを受信する(ステップS12)。送信端末1は、受信した返信パケットに記録されている受信実時間を所定のメモリ領域に格納して記憶する。
送信端末1は、ネットワークを介して接続されている全ての受信端末3から返信パケットを受信したか否かを判断する(ステップS13)。返信パケットを受信していない受信端末3が存在していると判断した場合には、このステップで待機状態を維持する。
送信端末1は、全ての受信端末3からの返信パケットを受信したと判断した場合、各返信パケットに含まれている受信実時間とこれに対応する送信実時間から、各受信端末3への遅延時間を算出し、このうちから最大遅延時間を抽出する(ステップS14)。
送信端末1は、各受信端末3に対して抽出された最大遅延時間を送信するための最大遅延時間設定パケットを生成し、この最大遅延時間設定パケットを各受信端末3に送信する(ステップS15)。
受信端末3では、送信端末1から送信されてくる最大遅延時間設定パケットを受信し、このパケットに含まれる最大遅延時間を抽出し、適切な同期信号の周期を設定する(ステップS23)。
たとえば、受信端末3が異なる周期の同期信号を送出する複数の信号源4からの同期信号を受信可能であるような場合には、送信端末1から送信されてくる最大遅延時間より最適な周期の同期信号となる信号源4を選択して、この信号源4からの同期信号を出力制御を行う同期信号として選択する。また、受信端末3が同期信号を受信する信号源4が、異なる周期の複数の同期信号を送出するような場合には、送信端末1から受信した最大遅延時間よりも大きい周期の同期信号を選択して、これを出力制御の際の同期信号とすることができる。さらに、信号源4から受信する同期信号に基づいて、出力制御に必要な同期信号を受信端末3側で生成することが可能な場合には、この同期信号の周期が送信端末1から受信した最大遅延時間よりも大きくなるように構成する。このために、受信端末3では、送信端末1から送信されてきた最大遅延時間または選択した同期信号周期を所定の記憶領域に格納する。
ここでは、説明のために、最大時間設定のためのネゴシエーションパケット送信動作を1回だけ行うように記載しているが、複数回のネゴシエーションパケットの送受信を行って、最大遅延時間の精度を上げるように構成することも可能である。
また、同期信号周期に余裕を持たせるために、最大遅延時間に所定時間を加算するように構成することも可能である。この場合、送信端末1側で最大遅延時間に所定時間を加算して送信するように構成することもでき、受信端末3側で付加するように構成することも可能である。さらに、用途やネットワーク環境等に合わせて、所定時間の値を手動設定できるように構成することもできる。
さらに、送信端末1と各受信端末3までのネットワーク状況を仮想的に判断して、パケット欠落が生じないような十分な遅延時間を設定するように構成することができる。
本発明では、遠隔地から送信されてくるデジタルデータを複数の受信端末で受信して出力する場合であっても、同一エリア内で出力データの位相差をなくし、エコーの発生などを防止することができる。
本発明のデジタルデータ伝送システムの概念構成を示す説明図。 本発明の1実施形態による送信端末の機能ブロック図。 本発明の1実施形態による受信端末の機能ブロック図。 パケット送受信および出力の一例を示すタイムチャート。 パケット送受信および出力の他の例を示すタイムチャート。 パケットデータの説明図。 最大遅延時間設定のフローチャート。 同期信号発生装置を示す説明図。 同期信号発生装置を示す説明図。 同期信号中継装置を示す説明図。

Claims (25)

  1. 送信端末から複数の受信端末にネットワークを介してデジタルデータを含む送信データを送信し、前記複数の受信端末に前記デジタルデータを同時に再生させるデジタルデータ伝送システムであって、
    前記送信端末は、
    デジタルデータを所定容量毎にパケット化した送信データを生成する送信データ生成部と、
    前記送信データ生成部で生成された送信データをネットワークを介して送信するデータ送信部と、
    を備え、前記受信端末は、
    外部からの同期信号を取得する同期信号受信部と、
    ネットワークワークを介して送信されてくる送信データを受信するデータ受信部と、
    受信した送信データに含まれるデジタルデータを一時的に格納するデータ格納部と、
    前記同期信号受信部で受信した同期信号に基づいて再生タイミングを制御する再生制御部と、
    前記再生制御部による再生タイミングに基づいて、前記データ格納部に格納されているデジタルデータの読出を開始し、アナログデータに変換するデジタル・アナログ変換部と、
    前記デジタル・アナログ変換部で変換されたアナログデータを出力するデータ出力部と、
    を備える、デジタルデータ伝送システム。
  2. 前記送信端末は、前記受信端末と同一精度の同期信号を受信する同期信号受信部と、前記同期信号に基づく送信タイミングで前記データ送信部によるデータ送信を行わせる送信制御部とをさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のデジタルデータ伝送システム。
  3. 前記受信端末の再生制御部は、前記送信端末から送信された送信データが各受信端末に到達するまでの遅延時間のうち最大遅延時間よりも周期が大きい同期信号に基づいて前記再生タイミングを制御することを特徴とする、請求項1または2に記載のデジタルデータ伝送システム。
  4. 前記受信端末の同期信号受信部は、商用交流電源の周波数成分を同期信号として受信することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システム。
  5. 前記受信端末の同期信号受信部は、所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置からの同期信号を受信することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システム。
  6. 前記受信端末の同期信号受信部は、外部から受信した信号に基づいて所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置からの同期信号を受信することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システム。
  7. 前記受信端末の同期信号受信部は、外部から受信した信号を同期信号として中継する同期信号中継装置からの同期信号を受信することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システム。
  8. 前記受信端末の同期信号受信部は、日本標準時を送信する電波送信所からの電波、GPS衛星からの電波、短波標準電波、各種放送の時報、電話の時報サービス、TVカラーサブキャリアのうちのいずれかに基づく同期信号を受信することを特徴とする、請求項6または7に記載のデジタルデータ伝送システム。
  9. 前記同期信号受信部は、無線通信により同期信号を受信することを特徴とする、請求項5〜8のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システム。
  10. 前記無線通信は特定小電力無線であることを特徴とする、請求項9に記載のデジタルデータ伝送システム。
  11. 前記同期信号は時刻情報であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システム。
  12. 前記送信データに含まれるデジタルデータは、音声データ、画像データ、演出データのうちの1または複数を含む、請求項1〜11のいずれかに記載のデジタルデータ伝送システム。
  13. 送信端末から送信される送信データを受信して前記送信データに含まれるデジタルデータを再生して出力する受信装置であって、
    外部からの同期信号を受信する同期信号受信部と、
    ネットワークを介して送信されてくる送信データを受信するデータ受信部と、
    受信した送信データに含まれるデジタルデータを一時的に格納するデータ格納部と、
    前記同期信号受信部で受信した同期信号に基づいて再生タイミングを制御する再生制御部と、
    前記再生制御部による再生タイミングに基づいて、前記データ格納部に格納されているデジタルデータの読出を開始し、アナログデータに変換するデジタル・アナログ変換部と、
    前記デジタル・アナログ変換部で変換されたアナログデータを出力するデータ出力部と、
    を備える受信装置。
  14. 前記再生制御部は、前記送信端末から送信された送信データが各受信端末に到達するまでの遅延時間のうち最大遅延時間よりも周期が大きい同期信号に基づいて前記再生タイミングを制御することを特徴とする、請求項13に記載の受信装置。
  15. 前記同期信号受信部は、商用交流電源の周波数成分を同期信号として受信することを特徴とする、請求項13または14に記載の受信装置。
  16. 前記同期信号受信部は、所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置からの同期信号を受信することを特徴とする、請求項13または14に記載の受信装置。
  17. 前記同期信号受信部は、外部から受信した信号に基づいて所定周期の同期信号を生成する同期信号発生装置からの同期信号を受信することを特徴とする、請求項13または14に記載の受信装置。
  18. 前記同期信号受信部は、外部から受信した信号を同期信号として中継する同期信号中継装置からの同期信号を受信することを特徴とする、請求項13または14に記載の受信装置。
  19. 前記同期信号受信部は、日本標準時を送信する電波送信所からの電波、GPS衛星からの電波、短波標準電波、各種放送の時報、電話の時報サービス、TVカラーサブキャリアのうちのいずれかに基づく同期信号を受信することを特徴とする、請求項17または18に記載の受信装置。
  20. 前記同期信号受信部は、無線通信により同期信号を受信することを特徴とする、請求項16〜19のいずれかに記載の受信装置。
  21. 前記無線通信は特定小電力無線であることを特徴とする、請求項20に記載の受信装置。
  22. 前記同期信号は時刻情報であることを特徴とする、請求項13〜21のいずれかに記載の受信装置。
  23. 前記送信データに含まれるデジタルデータは、音声データ、画像データ、演出データのうちの1または複数を含む、請求項13〜22のいずれかに記載の受信装置。
  24. 送信端末から複数の受信端末にネットワークを介してデジタルデータを含む送信データを送信し、前記複数の受信端末に前記デジタルデータを同時に再生させるデジタルデータ伝送方法であって、
    デジタルデータを所定容量毎にパケット化した送信データを生成する段階と、
    生成された送信データをネットワークを介して送信する段階と、
    ネットワークを介して送信されてくる送信データを受信する段階と、
    前記送信データに含まれるデジタルデータを格納する段階と、
    外部からの同期信号を受信する段階と、
    前記同期信号に基づく再生タイミングで、格納されたデジタルデータの読出を開始し、アナログデータに変換して出力する段階と、
    を含むデジタルデータ伝送方法。
  25. 送信端末から送信された送信データが各受信端末に到達するまでの遅延時間を計測する段階と、送信端末から各受信端末までの遅延時間のうちの最大遅延時間よりも大きい周期の同期信号に基づいて再生タイミングを制御する段階とをさらに含む、請求項24に記載のデジタルデータ伝送方法。
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