次に本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
まず第1実施形態に係るプロセスカートリッジ及びこれを取り外し可能に装着可能な電子写真画像形成装置について、図1乃至図10を参照して具体的に説明する。ここでは説明の順序として、まず図1乃至図6を参照してプロセスカートリッジ及びこれを装着して用いる電子写真画像形成装置の全体構成を説明し、次に図3、図6及び図7乃至図10を参照してプロセスカートリッジと画像形成装置本体との駆動力伝達機構であるカップリングの構成について説明する。
{全体構成}
図1はプロセスカートリッジを取り外し可能に装着した電子写真画像形成装置Aの模式図であり、図2はプロセスカートリッジBの側断面図、図3及び図4はプロセスカートリッジの外観斜視図、図5及び図6はプロセスカートリッジを装置本体に装着するための装着構成の説明図である。
この電子写真画像形成装置(実施形態ではレーザービームプリン夕)Aは、図1に示すように、光学系1から画像情報に基づいたレーザー光をドラム形状の電子写真感光体7に照射して前記感光体に潜像を形成し、この潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する。そして前記トナー像の形成と同期して、記録媒体2(記録用紙等)を給送カセット3aからピックアップローラ3b及び給送ローラ対3c、搬送ローラ対3d、レジストローラ対3e等からなる搬送手段3で搬送する。そして、前記感光体ドラム7に形成したトナー像を転写手段としての転写ローラ4に電圧印加することによって記録媒体2に転写する。そして、その記録媒体2をガイド板3fでガイドして定着手段5へと搬送する。この定着手段5は駆動ローラ5a及びヒーター5bを内蔵する定着ローラ5cからなり、通過する記録媒体2に熱及び圧力を印加して転写トナー像を記録媒体2に定着する。
そしてこの記録媒体2を排出ローラ対3g,3hで搬送し、反転搬送経路を通して排出部6へと排出する。尚、この画像形成装置Aは、手差しトレイ3i及びローラ3jによって手差し給送も可能となっている。
一方、前記プロセスカートリッジBは、電子写真感光体と、少なくとも1つのプロセス手段を備えたものである。ここでプロセス手段としては、例えば電子写真感光体を帯電させる帯電手段、電子写真感光体に形成された潜像を現像する現像手段、電子写真感光体表面に残留するトナーをクリーニングするためのクリーニング手段等である。
本実施形態のプロセスカートリッジBは図1及び図2に示すように、電子写真感光体ドラム7、帯電ローラ8、露光開口9、現像手段10を有するものである。そして、このプロセスカートリッジBは装置本体13から後述するカップリング機構によって電子写真感光体ドラム7を回転する。そして、その表面を帯電手段である帯電ローラ8への電圧印加によって一様帯電し、前記光学系1からの情報光を露光開口9を介して感光ドラム7に露光して潜像を形成し、この潜像を現像手段10によって現像する。
前記現像手段10は、トナー収納部10a内のトナーを送り部材10bの回転によって送り出し、固定磁石10cを内蔵した現像ローラ10dを回転させると共に、現像ブレード10eによって摩擦帯電電荷を付与したトナー層を現像ローラ10dの表面に形成し、そのトナーを前記潜像に応じて感光体ドラム7へ転移させることによってトナー像を形成して可視像化するものである。そして、装置本体13に設けられた転写ローラ4に前記トナー像と逆極性の電圧を印加してトナー像を記録媒体2に転写する。転写後の感光体ドラム7は、クリーニング手段11によって残留トナーを除去される。即ち、クリーニングブレード11aによって残留したトナーを掻き落とされる。尚、掻き落とされたトナーは、スクイシート11bによって廃トナー溜11cへ集められる。
尚、前記帯電ローラ8は感光体ドラム7に当接しており、感光体ドラム7に従動回転する。また、クリーニングブレード11aは感光体ドラム7に当接している。
また、前記プロセスカートリッジBは、トナーを収納するトナー収納部10aを有するトナーフレーム12aと、現像ローラ10d等の現像部材を支持する現像フレーム12bとを溶着(本実施形態では超音波溶着)して現像ユニットを構成する。そして、この現像ユニットを感光体ドラム7、帯電ローラ8、及びクリーニング手段11等を支持するクリーニングフレーム12cと互いに揺動可能に結合している。そして、このプロセスカートリッジBは使用者によって装置本体13に設けたカートリッジ装着手段に対して感光体ドラム7の長手方向に交差する方向から取り外し可能に装着される(図5、図6参照)。尚、クリーニングフレーム12cには後述する軸受12c2の近傍に装着ガイド12c4が設けられている。さらに、クリーニングフレーム12cに取り付けられた軸受24(凸部24の)にはガイド部24cが設けられている。なおこの軸受24、凸部24a、及び、ガイド部24cは一体成形されている。そしてこの装着ガイド12c4,24cはプロセスカートリッジBを装着する際にガイド15a,15cにガイドされる。
前記カートリッジ装着手段として、図5に示すように、装置本体13内に設けられたカートリッジ装着スペースの左右両側面にカートリッジ装着ガイド部材15が対向して取り付けてあり(図5は一方側面、図6は他方側面を図示)、この左右ガイド部材15にはプロセスカートリッジBを押入れするときのガイドとなるガイド部15a,15cが対向して設けてある。このガイド部15a,15cにカートリッジ枠体の長手方向両側に突出形成した後述するボス等をガイドさせて挿入する。尚、前記装置本体13にプロセスカートリッジBを装着するには、軸14aを中心にして装置本体13に対して開閉可能なカバー14を開いて行う。そして、開閉カバー14を閉じることによってプロセスカートリッジBを画像形成装置Aに装着する。尚、プロセスカートリッジBを装置本体13から取り出す際にも、前記開閉カバー14を開く。
前記プロセスカートリッジBを画像形成装置Aに装着すると、後述するように、前記開閉カバー14の閉じ動作に連動してカートリッジ側カップリングと本体側カップリングとが結合し、感光体ドラム7等は装置本体から駆動を受けて回転可能となる。
{カップリング及び駆動構成}
次に画像形成装置本体13からプロセスカートリッジBへ駆動力を伝達する駆動力伝達機構であるカップリング手段の構成について説明する。
図7は凸軸17が一体的に形成された駆動力伝達部品としてのドラムフランジ16の斜視図、図8は前記ドラムフランジ16を取り付けた感光体ドラム7の一部切断斜視図、図9は図8に示した感光体ドラム7をプロセスカートリッジBに取り付けた状態を示す断面図、図10は図9に示したプロセスカートリッジBの凸軸17の付近の拡大斜視図、図11はカップリングとしての、凸軸17(プロセスカートリッジBに設けられている)と、凹軸18(装置本体13に設けられている)との関係説明図である。
さて、図8乃至図10、及び、図28に示すように、プロセスカートリッジBに取り付けられた感光体ドラム7の長手方向一方端部にはカートリッジ側カップリング手段が設けてある。このカップリング手段は、感光体ドラム7の一方端部に固着したドラムフランジ16にカップリング凸軸17(円柱形状)を設けたものであり、前記凸軸17の先端面に凸部17aが形成してある。尚、凸部17aの端面は凸軸17の端面と平行である。また、この凸軸17は軸受24に嵌合して、ドラム回転軸として機能する。そして、本実施形態では、フランジ16とカップリング凸軸17及び凸部17aは一体に設けてある。そして、フランジ16にはプロセスカートリッジ内部の現像ローラ10dに駆動力を伝達するため、はす歯ギア16aが一体に設けてある。従って、図7に示す通り、前記ドラムフランジ16ははす歯ギア16a、凸軸17及び凸部17aを有する一体成型品であって、駆動力を伝達する機能を有する駆動力伝達部品である。
そして、前記凸部17aの形状は、ねじれ多角柱であって、詳しくは略正三角柱で軸の回転方向にねじれた形状である。また、前記凸部17aと嵌合する凹部18aは、断面が多角形の軸の回転方向にねじれた穴である。尚、前記凹部18aは、断面が略正三角形である。そして、この凹部18aは、装置本体13に設けられたギア34と一体的に回転する。そこで、本実施形態の構成においては、プロセスカートリッジBが装置本体13に装着されて、凸部17aと装置本体13に設けられた凹部18aとが嵌合して、凹部18aの回転力が凸部17aに伝達される際に、略正三角柱の凸部17aの各頂点と凹部18aの内面とが等しく当接するため互いに軸芯が合致する(図18(a)、(b))。更に、そのねじれ形状によて凹部18が凸部17を引き寄せる方向に力が作用して、凸部端面17a1が凹部18a1と当接する。そこで、前記凸部17aと一体の感光体ドラム7は、画像形成装置本体13内で軸方向の位置及びラジアル方向の位置が安定して決まる。
さて次に、凸部17aの先端に設けた穴17a2、凹部18aの内部に設けた突起18a4、及び、凹部18aの形状について、図7、図8、図9、図10、図11、図18、図22、図28、図29、図30、図31、図32、及び、図33を用いて説明する。
尚、図18はカップリング凸部と凹部の断面図、図22はカップリング凸部と凹部の斜視図、図28はカップリング凹軸の斜視図、図29はカップリング凸部と凹部の軸方向断面図(駆動伝達時の状態を示す)、図30はカップリング凸部と凹部の軸方向断面図(凸部と凹部の係合する前の状態を示す)、図31はカップリング凸部と凹部周りの断面図(駆動力伝達時の状態を示す)、図32は、カップリング凸部と凹部周りの断面図(待機時の状態を示す)、図33は、他の実施形態を示すカップリング凸部と凹部周りの断面図(駆動力伝達時)である。尚、図31〜図32は、プロセスカートリッジBが装置本体13に装着された状態を示している。
前述した各図に示す通り、本実施形態においては、凸部17aの先端に穴17a2が設けてある。この穴17a2の内面は、先端側から奥側へ向かうに従って内側へ傾斜している。所謂「すり鉢」形状である。そしてこの穴17a2は断面が円形であって、前記凸部17aと実質的に同軸線上に設けられている。またこの穴17a2は、凸部17aの底面(カップリング凸部17の先端面)まで達している。
尚、この穴17a2の底面にも穴が設けられていて、この底面に設けられた穴はドラムフランジ16を貫通している。
一方、凹部18aの内部には、突起18a4が設けてある。この突起18a4は、先端側から奥側へ向かうに従って外側へ傾斜している、所謂「山形」形状である。そしてこの突起18a4は断面が円形であって、前記カップリング凹軸18と実質的に同軸線上に設けられている。またこの突起は、凹部18aの底面に設けられており、凹軸18の先端面よりも僅かに内側まで突出している。
そしてプロセスカートリッジBが装置本体13に装着されて、カバー14が閉じられた際に、前記突起18a4は前記穴17a2の内部へ侵入する。この際に、前記突起18a4の外周面と穴17a2の内周面との間には遊びが存在する(図18(a)・(b)、図29、図31〜図33参照)。尚、各図に示す通り、駆動伝達時には、前記突起18a4の全外周面と穴17a2の全内周面との間に遊びが存在する(図18(b)、図29、図31、及び、図33参照)。そこで、この突起18a4と穴17a2は、駆動伝達に際して影響することはない。一方、待機時(非駆動力伝達時)には、突起18a4の外周面の一部分と穴17a2の内周面の一部分とが接触する(図18(a)、及び、図32参照)。
また、図29、図30、図31に示すように、穴17a2と突起18a4との関係は、凸軸17と凹軸18とが結合した状態でのラジアル方向の隙間が、凸部24a(後述する)と本体ガイド凹部15d(後述する)との隙間及びカップリング凸部17aと凹部18aとのラジアル方向の隙間以下である(約0.3mm〜1.0程度)。
即ち、カップリング凸部17aと凹部18aとのラジアル方向の隙間をS、凸部24aと本体ガイド凹部15dとの隙間をT、凸部17aの端面の穴17a2と凹部18aの内部の突起18a4との凸軸17と凹軸18とが結合した状態でのラジアル方向の隙間をUとしたとき、S≧T≧Uの関係が成り立つ。
また、図29、図30に示すように、本実施例の穴17a2の入り口と突起18a4の先端のラジアル方向の隙間をVとしたとき、V≧Sである。このことから、カップリング凸部17aと凹部18aとが結合する際に、凸部17aの端面の穴17a2と凹部18aの内部の突起18a4とが干渉することはない。
さらに、前記凹部18aの形状について、図18(a)・(b)、図28、図31、図32、及び、図33を参照して説明する。
前記凸部17aと嵌合する凹部18aは、全体として多角形の軸の回転方向にねじれた穴である。すなわち、駆動伝達の点からはねじれた穴として機能する。
したがって、凸部17aは前記凸部17aと当接する部分の断面が多角形の軸の回転方向にねじれた穴形状である。しかし、前記凸部17aと当接しない部分は、外方に広げて凹軸18の外周に沿った形状としている。これによって凹軸18の凹18aが設けられている部分の肉厚を凹軸18の全周面にわたってなるべく均一に近付くようにしている。尚、具体的には、前記凹部18aは、前記凸部17aと当接する部分の断面が略正三角形であり、この部分以外は凹軸18の外周(円形)に沿った円弧形状18a3としている。
次に、前述した各構成に基づく効果について説明する。
まず、凸部17aは樹脂製の一体成形品であることから、凸部17aの端面に穴17a2を設けることにより、成形型内での樹脂温度のばらつきや圧力変動を抑え、成形後の収縮を少なくし、凸部17aの形状精度を安定させることが出来る。
さらには、凹部18aについても樹脂製の一体成形品であることから、凹部18aの凸部17aとの当接部以外を凹軸18の外周に沿った円弧形状とすることにより、成形型内での樹脂温度のばらつきや圧力変動を抑え、成形後の収縮を少なくし、凹部18aの形状精度を安定させることが出来る。このことから、プロセスカートリッジBの回転時の負荷変動により、当接点のがたつきやカップリング駆動の回転ムラを最小限に押さえる事が可能となり、感光体ドラム7の回転精度を更に向上させることが出来た。
次に、穴17a2と突起18a4が結合することによってもたらされる効果について説明する。
まず前述した通り、穴17a2の入り口と突起18a4の先端の関係はラジアル方向の隙間が凸部24aと本体ガイド部凹部15dとの隙間以上であるので、凸部17aと凹部18aの係合の妨げになることはない。また、穴17a2と突起18a4との関係は、凸軸17と凹軸18とが結合した状態でのラジアル方向の隙間が、カップリング凸部17aと凹部18aとのラジアル方向の隙間以下であることから、装置本体13にプロセスカートリッジBを装着した状態で輸送あるいは持ち運ぶ場合などに、プロセスカートリッジBが振動したとしても、カップリング凸部17aと凹部18aとの当接部が破損することを防止することが出来る。即ち前述した通り、輸送時あるいは画像形成待機時(非駆動力伝達時)には、突起18a4の外周面の一部分と穴17a2の内周面の一部分とが接触している(図18(a)、及び、図32参照)。そこで、プロセスカートリッジを装着したままの状態で装置(プリンター等)を移動させても、前記穴17a2と突起18a4によって、凸部17aと凹部18aのラジアル方向の移動が規制されるので、振動等によって凸部17aと凹部18aが損傷することを未然に防止することができる。
また、凹部18aに突起18a4を設けたことによって、工場での組立て作業時、あるいは、プロセスカートリッジが装置本体に装着される際、あるいは装置本体のメンテナンスのためにプロセスカートリッジを装置本体から取り外した際等に、凹部18a内に異物が侵入することを防止できる。そこで、凹部18aが損傷することを防止できる。
尚、本実施形態において、感光体ドラム7の側からみて、感光体ドラム7の回転方向に対して、前記凸部17aのねじれ方向は凸部17aの根元から先端に向かって反対方向、また、凹部18aのねじれ方向は凹部18aの入口から内部へ向かって反対方向、また、後述するドラムフランジ16のはす歯ギア16aのねじれ方向は前記凸部17aのねじれ方向と反対方向である。
そして、前記凸部17aと凹部18aは、図18に示すように、前記凸部17aとしての三角柱の外接円R0の直径=d0、凹部18aとしての断面が三角形の空間の内接円R1の直径=d1、その外接円R2の直径=d2としたとき、d1<d0<d2の関係を有する。
具体的に数値範囲の好適な一例を挙げると、d0=約3mm〜70mm、d1=約3mm〜70mm、またd2=約3mm〜70mm程度が好ましい。そして、この数値範囲の内から前述した関係を満たすサイズを適宜選択すればよい。そして、本実施形態では特に、d0=約16mm、d1=約9.5mm、また、d2=約17.5mmとした。また、凸部17aのねじれ量は、凸部17aの軸線長さ約1mmに対して、回転方向で1°〜15°の割合でねじれている。具体的には、本実施形態では、軸線の長さ約1mmに対して、回転方向で約7.5°の割合でねじれている。
また、凹部18aのねじれ量も実質的に、前述した凸部17aのねじれ量と同じである。
また、前記穴17a2及び突起18a4のサイズの具体例を挙げると次の通りである。
穴17a2の先端側の直径
約1.0mm〜50.0mm(本実施形態では約7.5mm)
穴17a2の底面側の直径
約1.0mm〜50.0mm(本実施形態では約5.5mm)
穴17a2の深さ
約1.0mm〜30.0mm(本実施形態では約4.5mm)
穴18a4の先端側の直径
約1.0mm〜50.0mm(本実施形態では約4.5mm)
穴18a4の根元側の直径
約1.0mm〜50.0mm(本実施形態では約6.5mm)
穴18a4の長さ(突出量)
約1.0mm〜30.0mm(本実施形態では約4.0mm)
但し、凸部17a及び凹部18aの形状及びサイズは、前述した実施形態に限定されずに適宜選択すれば良い。例えば、図11に示す通り、穴17a2は断面が三角形状の穴、また、突起18a4も前記穴よりも僅かに小さい三角柱としても良い。
但し、本発明は前記数値及び数値範囲に限定されるものではなく、適宜選択すればよい。
ここで、理論上の立体の断面位置が決まるための当接点は3点であり、本実施形態のような凸部17aと凹部18aの形状が略正三角柱の場合には、凸部17aの略正三角形の頂点は凹部18aの断面が略正三角形の空間の内面部に等しい条件で当接する。このことから、プロセスカートリッジBの回転時の負荷変動により、当接点のガタつきやカップリング駆動の回転むらを最小限に抑えることが可能となり、感光体ドラム7の回転精度を向上させることができた(図18参照)。
ここで、前記凸軸17及び凸部17aは、前記ドラムフランジ16が感光体ドラム7の一端部に取り付けられた際に、感光体ドラム7の軸心と同軸上に位置するようにドラムフランジ16に設けられている。尚、16bは嵌合部であって、ドラムフランジ16を感光体ドラム7に取り付ける際に、ドラムシリンダー7aの内面に嵌合する部分である。このドラムフランジ16は感光体ドラム7に”かしめ”或いは”接着”等によって取り付けられる。また、ドラムシリンダー7aの周囲には、感光体ドラム7bが被覆されている(図8及び図9参照)。
また、この感光体ドラム7の他端側には、ドラムフランジ25が固設されている。そして、このドラムフランジ25には、ドラム軸25aと平歯ギア25bとが一体的に成型されている(図9参照)。
尚、プロセスカートリッジBを装置本体13に装着すると、前記ドラム軸25a(軸受12c2)の部分が装置本体13のU溝15b(図5参照)に嵌合して位置決めされ、且つ、フランジ25と一体的に成型した平歯ギア25bが転写ローラ4に駆動力を伝達するギア(図示せず)と噛合する。
また、前記ドラムフランジ16、25の材質としては、ポリアセタール(polyacetal)、ポリカーボネイト(polycarbonate)、ポリアミド(polyamide)、及び、ポリブチレンテレフタレート(polybutyleneterephthalate)等の樹脂材料を用いている。但し、他の材質を適宜選択して用いても構わない。
また、プロセスカートリッジBのカップリング凸軸17の凸部17aの回りには、凸軸17と同芯円の円形の凸部24aがクリーニングフレーム12cに設けられている(図3、図9参照)。この凸部24aによって、プロセスカートリッジBを着脱する際等にカップリング凸部17aは保護され、外力による傷や変形等から守られる。そこで、凸部17aが損傷することによるカップリング駆動時のガタつきや振動を防止することができる。
更に、この凸部24aはプロセスカートリッジBを画像形成装置本体13に着脱する際のガイド部材を兼ねることも可能である。即ち、プロセスカートリッジBを本体Aに装着する際には、凸部24aと本体側ガイド部15cとが当接して、前記凸部24aはプロセスカートリッジBを装着位置に装着する際のガイド部材の役目をなし、プロセスカートリッジBの本体13への着脱を容易にする。また、プロセスカートリッジBが装着位置に装着された際には、前記凸部24aはガイド部15cに設けられた凹部15dに支持される。そして、画像形成時に駆動を受けてカップリング凸軸17と凹軸18とが調芯されたときには、凸部24aはU溝15dから僅かに浮き上がり(約0.3mm〜1.0mm程度)、この凸部24aと本体ガイド部15a(凹部15d)との隙間は、カップリング凸部17aと凹部18aとのラジアル方向の隙間よりも小さい。このことから、プロセスカートリッジBが本体13に装着された状態で、カップリング凸部17aと凹部18aとの係合が可能となる。尚、前記U溝15dと対向して凹部18aが設けられている。また、前記凸部24aの形状は、本実施形態に示す円形に限定されることはなく、前記ガイド部15cにガイドされること、また、前記U溝15dに支持されることができればよく、例えば円弧形状であっても構わない。また、本実施形態では、軸部17を回転可能に支持するための軸受24と円形凸部24aとを一体成型してクリーニングフレーム12cにねじ留め(図示せず)した例を示したが(図9)、軸受24と凸部24aは別体であっても構わない。
また、本実施形態では、クリーニングフレーム12cに設けられた軸受部12c2に前記ドラム軸25aが嵌合して(図4、図9参照)、また、前記クリーニングフレーム12cに取り付けられた軸受24の内面に前記凸軸17が嵌合した状態で、前記感光体ドラム7はプロセスカートリッジBのクリーニングフレーム12cに取り付けられている。そこで、感光体ドラム7は軸17、25aを中心とする。尚、本実施形態では、感光体ドラム7はクリーニングフレーム12cにスラスト方向に移動可能に取り付けられている。これは、取り付け公差を考慮したためである。しかしながら、これに限定されるものでなく、感光体ドラム7はスライド方向に移動できなくても構わない。
また、更に感光体ドラム7及びフランジ16、カップリング凸軸17との間には図9に示すような関係がある。即ち、感光体ドラム7の外径(シリンダー7aの外径)=D1、はす歯ギア歯元円径=G、感光体ドラム軸受け径(軸部17の外径、軸受24の内径)=F、カップリング凸部外接円径=C、感光体ドラム7のドラムフランジ16との嵌合部径(ドラム内径)=D2としたとき、D1>F≧C及びG>D2の関係がある。
前記D1>Fによって軸受け部での摺動負荷トルクを低減でき、F≧Cの関係によりフランジ部を成形する際には通常図中矢印H方向に成形型の型割を行うが、アンダーカット部がなくなるため型構成を簡略化できる。
さらには、G>D2の関係により、ギア部の型形状が図6の左側の型上に設けられるため、カップリング形状を持ち、型構成が複雑になった右側の型を簡素化し、型の耐久性を向上させるなどの効果がある。
尚、前記寸法関係は、凸軸17と凹軸18の関係を逆にした場合、即ち感光体ドラム側に凹部18aを設け、装置本体側に凸部17aを設け、凹部18aの多角形の外接円径=Cとした場合も同様の関係に設定することにより、同様の効果を得ることができる。
具体的に数値範囲の好適な一例を挙げると、D1=約10mm〜60mm、G=約10mm〜70mm、F=約5mm〜70mm、C=約3mm〜70mm、D2=約9mm〜59mm程度が好ましい。そして、この数値範囲の内から前述関係を満たすサイズを適宜選択すればよい。そして、本実施形態では特に、D1=約30mm、G=約31mm、F=約16mm、C=約14mm、D2=約28mmとした。但し、本発明は前述数値及び数値範囲に限定されるものではなく、適宜選択すればよい。
一方、画像形成装置本体13には、本体カップリング手段が設けてある。この本体カップリング手段は、プロセスカートリッジBを挿入したときの感光体ドラム回転軸線と一致する位置にカップリング凹軸18(円柱形状)が配設してある(図6、図13参照)。このカップリング凹軸18は図12に示すように、モータ30の駆動力を感光体ドラム7へと伝える大径ギア34と一体になった駆動軸である。(そして、この凹軸18は、ギア34の回転中心であって、ギア34の側端から突出して設けられている(図13、図14参照)。本実施形態では、前記大径ギア34とカップリング凹軸18は、一体成型で形成してある。
前記本体側のギア34は、はす歯ギアによって構成されており、このはす歯ギアはモータ30の軸30aに固設されたはす歯ギア20から駆動力が伝達されたときに、凹軸18を凸軸17方向へ移動させる推力を発生させるような傾斜角の歯を有している。これにより、画像形成に際してモータ30を駆動すると、前記推力によって凹軸18が凸軸17方向へ移動して凹部18aと凸部17aとが係合する。前記凹部18aは、前記凹軸18の先端であって、前記凹軸18の回転中心に設けられている。
尚、この実施形態ではモータ軸30aに固設したギア20からギア34へ直接駆動力を伝達しているが、ギア列を用いて減速及び駆動伝達を行う、或いはベルトとプーリ、摩擦ローラ対、タイミングベルトとプーリなどを用いてもよい。
次に、開閉カバー14の閉鎖動作に連動して凹部18aと凸部17aを嵌合させる構成について図15乃至図17を参照して説明する。
図15は、感光体ドラム7の軸線方向からみた図であり、ギア34と感光体ドラム7(不図示)の間に外カム35および内カム36(図17参照)を配し、画像形成装置のカバー14と外カム35の間をロッド37で連結して移動手段を構成している。また、40は装置本体13に設けられた側板である。また、図16及び図17において、34aはギア34を側板39に軸支するための軸支部である。
図16は図15を右方向からみた図であり、カバー14が閉じているときはロッド37、外カム35等は図示の位置にあり、カップリング凸部17a及び凹部18aが噛み合ってギア34の駆動力が感光体ドラム7へ駆動伝達可能の状態にある。そして、カバー14を開いたときは図17に示すように、ロッド37を通じて外カム35が引かれることにより回転し、外カム35と内カム36とが当接することによりギア34が感光体ドラム7より離れる方向へ移動する。その際、ギア34およびカップリング凹軸18が外カム35に押されて、固定板39との間に取り付けられたバネ38を押しつつ同様に移動し、凹部18aが凸部17aから離れて、カップリングが解除されカートリッジBが着脱可能な状態になる。
逆にカバー14を閉じると、カム35が逆に回転しバネ38に押されることにより、ギア34が再び図16の位置にセットされ駆動伝達可能な状態に戻る。このような構成をとることにより、カートリッジBをカバー14の開閉に応じて着脱および駆動可能な状態にすることが可能になる。
このように、本実施形態ではプロセスカートリッジBを装置本体13に着脱する際には、カバー14を開放する。そして、このカバー14の開閉に連動して、凹部18aが水平方向(矢印j方向)に移動する。そこで、プロセスカートリッジBを装置本体13に着脱する際には、プロセスカートリッジBと装置本体13のカップリング(17a、18a)は連結することはない。また、連結してはいない。従って、装置本体13の対するプロセスカートリッジBの着脱を円滑に行うことができる。また、本実施形態では凹部18aはバネ38によってプロセスカートリッジBの方向へ押圧されている。そこで、凸部17aと凹部18aとが噛み合う際に、凸部17aと凹部18aがぶつかってうまく噛み合わなかったとしても、凹部18aが回転することによって両者は瞬時に噛み合う。
次に前記カップリング手段の係合部である凸部17aと凹部18aの形状について説明する。
尚、装置本体13に設けたカップリング凹軸18は、前述したように回転軸方向には移動可能であるが、回転半径方向(ラジアル方向)には移動しないように位置決めされている。一方、プロセスカートリッジBは感光体ドラム7の長手方向及びその回転半径方向(ラジアル方向)に移動可能に装置本体13に装着されている。
即ち、プロセスカートリッジBを装置本体13に装着すると感光体ドラム7の長手方向他端側に取り付けたフランジ25に形成したドラム軸25a(図4、図9参照)の部分(軸受12c2)が装置本体13の受け部分(U溝)15b(図5参照)に入り込んで隙間なく嵌合して位置決めされ、且つフランジ25と一体的に成型した平歯ギア25bが転写ローラ4に駆動力を伝達するギア(図示せず)と噛合する。一方、感光体ドラム7の長手方向一端側(駆動側)は、クリーニングフレーム12cに設けた凸部24aが装置本体13に設けた凹部15dに支持される。そして、カバー14が閉じられることによって、凹部18aが水平に移動して凸部17aに入り込む(図18(a)参照)。
次いで、駆動側(カップリング側)は次のように位置決め及び駆動伝達がなされる。
先ず、本体駆動モータ30が回転すると、カップリング凹軸18がカップリング凸軸17方向(図13の矢印d方向)に移動し、凸部17aと凹部18aの位相があった時点(本実施形態では凸部17aと凹部18aが略正三角形であるために、120°毎に両者の位相が合う)で両者が係合し、装置本体13からプロセスカートリッジBに回転力が伝達される(図17に示す状態から図16に示す状態となる)。
このカップリング係合に際し、凸部17aが凹部18aに入り込むときは、図18(a)に示すように、両者の略正三角形のサイズに差があり、即ち凹部18aの断面が略正三角形の穴が凸部17aの略正三角形よりも大きいから、隙間を有した状態でスムーズに入り込む。このように、カップリング凸軸17とカップリング凹軸18の位置決め精度はラフな状態でよい。
尚、本実施形態では、前述円形凸部24aの突出量を前記凸部17aの突出量よりも大きくしてある(図9参照)。そこで、前記凸部17aと凹部18aとが係合する際に、前記円形凸部24aの内面が前記カップリング凹軸18の外周面と嵌合して、前記両者が係合する際のガイドの機能を果たす。
そして、画像形成時に凸部17aが凹部18aに入り込んだ状態でカップリング凹軸18が回転すると、図18(b)に示すように、凹部18aの内面18a1と凸部17aの略正三角柱の3点の稜線17a1とが当接して駆動力が伝達される。そしてこの時、凹部18aの内面18a1と凸部17aの稜線17a1とが等しく当接するように、凸軸17が瞬時に移動する(図18(a)に示す状態から図18(b)に示す状態となる)。そして、凸部17aと凹部18aとは略正三角形であるから、当接力が均一となった状態で、凸軸17と凹軸18との軸芯は合致するのである。即ち、凸部17aが凹部18aに入り込んだ状態では凸部17aの回転中心X1と凹部18aの回転中心X2は位置がずれている(図18(a))。そして、凹部18aが回転を始めて凸部17aの3点の稜線17a1と当接すると前記回転中心X1、X2は実質的に合致する。
以上のような構成により、モータ30の駆動時にはカップリング軸17及び18が自動的に実質的に調芯が行われる。さらに、感光体ドラム7に駆動力が伝わることによりプロセスカートリッジBに回転力が生まれ、この回転力によりプロセスカートリッジBのクリーニングフレーム12cの上面に設けられたつき当て部12c1(図3、図4参照)が画像形成装置本体13に固設されたつき当て部13a(図1参照)に突き当たり、画像形成装置本体Aに対するプロセスカートリッジBの位置がきまる。
また、非駆動時(非画像形成時)には、凸部17aと凹部18aとの回転半径方向(ラジアル方向)には隙間を設けられるので、カップリング同士の装着や画像形成装置本体に対するプロセスカートリッジの着脱が容易になる。また、駆動時には前述のカップリング係合部分での当接力が安定するので、この部分でのガタつきや振動を押さえることができる。
尚、本実施形態ではカップリング凸部及び凹部の形状を略正三角形としたが、
略正多角形形状であれば同様の効果が得られることはいうまでもない。また、略正多角形形状であれば位置決めをより一層正確に行うことができるが、これに限定されずに引き寄せて噛み合うことのできる形状であれば、例えば多角形形状等であってもよい。
さらに、カップリング凸部と凹部を比較すると、形状的に凸部は傷つきやすく、強度的にも凹部に劣る。この為、本実施形態においては、交換可能なプロセスカートリッジBにカップリング凸部を設け、より高耐久性が要求される画像形成装置本体13にカップリング凹部を設けてある。
ここで、前述した実施形態をプロセスカートリッジBを例に挙げてまとめると次の通りである。本実施形態のプロセスカートリッジBは、モータ30と、前記モータからの駆動力の伝達を受けるための装置本体ギア34と、前記装置本体ギアの中央部に設けられた、前記装置本体ギアと一体に回転する断面が多角形のねじれた穴18aと、を有して、記録媒体2に画像を形成する電子写真画像形成装置Aの装置本体13に着脱可能である。そして、本実施形態のプロセスカートリッジは、電子写真感光体ドラム7と、前記電子写真感光体ドラムに作用するプロセス手段(帯電ローラ8、現像ローラ10、クリーニングブレード11a)と前記電子写真感光体ドラムの長手方向一端に設けられた、前記多角形のねじれた穴と嵌合するねじれた多角柱の突起(凸部17a)と、ここで前記ロセスカートリッジBが装置本体13に装着された際に、前記多角柱の突起17aが前記断面が多角形のねじれた穴18aと嵌合した状態で前記本体ギア34が回転すると、前記突起17aが前記穴18aの方向へ引き込まれた状態で、前記本体ギア34の回転力を前記電子写真感光体ドラム7に伝達する。
また、突起17aの端面には、穴17a2が設けられており、凹部18aの突起18a4と遊びをもって嵌合する。
また、前記突起17aは、前記ドラム7の回転中心から前記ドラムの長手方向外側へ突出した軸部17の先端部分に突出して設けられている。ここで、前記軸部は前記ドラム7をカートリッジフレーム12cに回転可能に支持するためのものである。
また、前記軸部17ははす歯ギア16aの中央部に設けられており、前記はす歯ギア16aの前記軸部が設けられているのとは反対側には、前記電子写真感光体ドラム7の内面と係合するための係合部16bが設けられている。ここで、前記突起17a、軸部17、はす歯ギア16a、及び係合部16bは樹脂製の一体成型物である。また、前記はす歯ギアは前記プロセス手段としての現像ローラ10aに回転力を伝達するものである。
また、更に、前記多角柱の突起17aを囲んで設けられた円形の外壁24a、或いは前記多角柱の突起の一部に沿って設けられた円弧形状の外壁が設けられている。ここで、前記外壁24aは前記穴18aと突起17aとを相対的に移動させて嵌合させる際のガイドとなる。
また、前記電子写真感光体ドラム7の外径をD1、前記軸部17の外径をF、前記多角柱の突起17aの外接円の直径をCとすると、D1>F≧Cなる関係である。
また、前記軸部17の外径をF、前記多角柱の突起17aの外接円の直径をC、前記電子写真感光体ドラム7に設けられたギア16aの歯元円径をG、前記電子写真感光体ドラム7の内径をD2とすると、G>D2、また、G>F≧Cなる関係である。
また、前記電子写真感光体ドラム7の外径D1、装置本体ギア34の歯元円径をLとすると、LはD1の約1.0倍以上5.0倍以下が好適である。この関係は、装置本体のスペース、所望する画像品質等を考慮して適宜選択すればよい。
また、この数値範囲に限定されるものではない。因みに、本実施形態では約3倍である。
また、前記装置本体ギア34のモジュールは約0.4〜0.7である。また、前記装置本体ギア34の歯元円径Lは約30mm〜150mm、また、前記装置本体ギア34の歯数は約40歯〜400歯である。これら各数値の装置本体のスペース、所望する画像品質を考慮して適宜選択すればよい。また、この数値範囲に限定されるものではない。因みに本実施形態では、ギア34のモジュールは約0.5、Lは約100mm、ギア34の歯数は200歯である。
またここで、プロセスカートリッジBの画像形成時(駆動伝達時)の装置本体13に対する位置決めをまとめると、次の通りである。
先ずプロセスカートリッジBは、非画像形成時(非駆動時)には、軸受12c2がU溝15bにピッタリ嵌合して位置決めされる。そして、凸部24aは受け部15dに単に支持されていると同時に、凹軸18が感光体ドラム7方向に移動した後は、突起18a4も穴17a2を受け、装置本体A内でのプロセスカートリッジBの位置を概略規制する。そして画像形成時(駆動伝達時)には、プロセスカートリッジBは前記凸部17aが装置本体13に設けられた凹部18aに引き寄せられて、この凸部17aと凹部18aとが噛み合った状態で位置決めされる。即ち、画像形成時には、プロセスカートリッジBは感光体ドラム7の長手方向一端側をU溝15bによって、他端側を凹部18aによって位置決めされる。
ここで本実施形態では、組立公差を考慮して感光体ドラム7はその長手方向に移動可能(約0.1mm〜1.0mm程度)に設けられている。そこで、前記凸部17aが凹部18aに引き寄せられる際には、ドラムフランジ16の端部16c(図7、図8、図9)が軸受24の端部24bに当接する。また、組立公差を考慮して、本体側板(装着ガイド部15a,15c)に対して移動可能(約0.1〜3mm程度)に装着されたプロセスカートリッジBが感光体ドラム7の長手方向、及び、ラジアル方向へ引き寄せられる(ほぼ斜め上方へ移動する)。尚、最初から端部16cが端部24bに当接していた場合、或いは感光体ドラム7が長手方向に対して遊びを有していない場合には、直ちにプロセスカートリッジBが感光体ドラム7の長手方向、及び、ラジアル方向へ引き寄せられる(ほぼ斜め上方へ移動する)。
また、画像形成時にプロセスカートリッジBは、感光体ドラム7の回転方向へ回転力を受けるが、この回転力によって当接部12c1が固設部13aに当接する。
従って、プロセスカートリッジBは、画像形成時には感光体ドラム7の長手方向及びラジアル方向を装置本体13に位置決めされる。
なお、プロセスカートリッジBを弾性部材で押圧した場合(例えば図21に示す実施態様)には弾性部材の弾性力の大きさによっては、プロセスカートリッジBは感光体ドラム7の長手方向へは移動しないことも考えられる。しかしこの場合であっても、駆動の伝達が行われると、プロセスカートリッジBはドラム7のラジアル方向へ移動して(ほぼ上方へ移動)、装置本体13に対する位置決めが行われる。またこの場合に於いて、さらに感光体ドラム7が長手方向に対して遊びを有していない場合であっても、同様にプロセスカートリッジBは装置本体13に対する位置決めが行われる。
〔第2実施形態〕
次にカップリング凸軸17の凸部17aの形状について他の実施形態を図19を参照して説明する。尚、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の基本的な構成は、前述した第1実施形態と同様であるために重複する説明は省略し、また第1実施形態と同一機能を有する部材は同一符号を付す。
図19に示すカップリング凸部17aが前述した実施形態と異なる点は、凸部の略正多角柱形状(図19にあっては略正三角形)の各項点17a2の形状を面取りした点である。この面取りは、図19(a)のR形状や図19(b)のように略正多角形の頂点を直線的に落とした形状でもよい。
以上のような構成とすることによって、プロセスカートリッジBの操作時やカップリングが係合する際の凸部17aの頂点のつぶれを防止できる。そして、駆動時には各項点の強度不足によるたわみや変形を押さえることができる。そこで、凸軸17と凹軸18との調芯精度が低下することを防止し、且つ、カップリング部でのガタつきや振動を押さえることができる。
尚、図19(a)においては、この形状を図18(b)の凸部17aの形状として導入すれば容易に理解できるように、凹部の内面と接する部分は、図19(a)の形状の最外部分でなく、そこから若干ずれた部分となる(各頂点部において)。調芯精度の観点から、これらの3接点が略正三角形を形成することが好ましい。
同様に、図19(b)においても、3接点が略正三角形を形成することが好ましい。
同様に、多角柱凸部(多角形断面凹部)の例においても、凸部と凹部が実質的に3点で接し、これら3点が略正三角形を形成することは、調芯精度の点から好ましい。
図19(a)を用いた場合、各接点は1点でなく、若干の幅をもつが、その場合は、幅の中央部(又は幅の同一方向端部)を接点とみなせばよい。
〔第3実施形態〕
次に他のカップリング凸軸17の凸部の形状について他の実施形態を図20を参照して説明する。尚、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の基本的な構成は、前述し実施形態と同様であるために重複する説明は省略し、また前述の実施形態と同一機能を有する部材は同一符号を付す。
前述の第1実施形態において、感光体ドラム7のフランジ16とカップリング凸軸17は一体としたが、図20に示すように、これらを別体にして各々プロセスカートリッジBに組み込んでも良い。
本実施形態のように、カップリング凸軸17をフランジ16と別体とすると、フランジ16のついた感光体ドラム7を枠体12cに組み込んだ後、カップリング凸軸17をフランジ16の係合部16bに圧入等により組み込むことが可能となるので、感光体ドラム7をフレーム12cに斜めから組み付けなくても良い。
〔第4実施形態〕
次に本発明のカップリング構成を用いたプロセスカートリッジの画像形成装置本体への位置決め構成についての他の実施形態を図21を参照して説明する。尚、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の基本的な構成は、前述した実施形態と同様であるために重複する説明は省略し、また前述の実施形態と同一機能を有する部材は同一符号を付す。
図21に示すように、画像形成装置本体13には、プロセスカートリッジBを感光体ドラム7の回転方向に付勢するための弾性部材13bを設けてある。この弾性部材13bはプロセスカートリッジBが本体に装着された状態で、プロセスカートリッジBのクリーニングフレーム12cの当接部12c3に当接し、プロセスカートリッジBに感光体ドラム7の回転方向と同じ方向の回転力を与える(図3、図4、図21参照)。回転力を与えられたプロセスカートリッジBは感光体ドラム7の回転方向(図21の時計回り方向)に回転しようとするが、フレーム12cのつき当て部12c1と本体つき当て部13aとが当接した状態で保持される。これによって、カップリング駆動力によって感光体ドラム7の回転方向に付勢されているプロセスカートリッジBが、その内部の負荷変動等により、回転方向に振動することを防止できる。尚、当接部12c3は、クリーニングフレーム12cの上面であって、感光体ドラム7の長手方向の一端側と他端側とに2箇所設けられている(図3、図4参照)。
〔第5実施形態〕
次に本発明のカップリング構成の他の実施形態を図22を参照して説明する。
尚、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の基本的な構成は、前述した実施形態と同様であるために重複する説明は省略し、また前述の実施形態と同一機能を有する部材は同一符号を付す。
本実施形態では、図22に示すように、カップリング凸軸17の凸部17aと凹軸18の凹部18aは、軸に垂直方向の断面を略四角形状とし、さらに軸の回転方向にねじれた形状としている。また、第1実施形態と同様に、耐久性のあるカップリング凹部18aを画像形成装置本体13に設けている。この構成においては、カップリングが係合した状態で駆動が伝わると、そのねじれ形状によってカップリング凹軸18が凸軸17を軸方向に引き寄せる方向の力が生じ、カップリング凸軸17の凸部端面17a1と凹部底面18a1とが突き当たる(或いは凸軸端面17bと凹軸端面18bとが突き当たる)。
本実施形態においては、穴17a2は断面が長方形状、また、突起18a4は前記穴17a2よりも僅かに小さい直方体形状である。本実施形態においても、凹部18aの一部分を外方へ広げても良い。
この結果、駆動時には画像形成装置本体A内でプロセスカートリッジBの位置はカップリング軸方向に常に一定であるため、プロセスカートリッジの振動を抑止することができる。
また、本実施形態では、カップリング軸の凸部17a及び凹部18aの軸と垂直方向の断面の形状を略四角形状としたが、これに限定されずに、この断面形状はカップリング凹部が回転した際に凸部と係合することのできる、その他のねじれた多角柱形状であってもよい。
また、プロセスカートリッジBを装置本体から取り外すときは、モータ30を画像形成時とは逆方向へ駆動するように構成すれば、はす歯ギアからなるギア34とギア33との推力により、カップリングの結合が自動的に解除される。この場合、第1実施形態で説明したようなカップリング解除機構を設けなくてもよい。
〔第6実施形態〕
次に図23を用いて他の実施形態について説明する。図23に示した実施形態は、ドラムフランジ16にギアが設けられてはいない点が、第1実施形態とことなる。
図23(a)、(b)に示すカップリング構成は、本体側カップリング手段をポリアセタール(POM)製のカップリング凹軸17で構成し、これと係合するカートリッジ側のカップリング手段をPOM製のカップリング凸軸18で構成したものである。そして、前記カップリング凸軸18の周囲に、感光体ドラム7の回転中心と同心円の円筒状の壁部24をフランジ16と一体的に設けている。尚、図23(b)それぞれ図23(a)の矢視D、E図である。
また、前記凸軸18の周囲に、凸部18aと同程度の高さを有する壁部24を設けることにより、凸部18aがカートリッジフレームから突出することがなくなり、前記凸部18aの端部の損傷を防止することができる。
また、前述した通り、前記円筒状の壁部24はプロセスカートリッジBを画像形成装置Aのガイド部15c(図6参照)に沿わせて着脱する場合のガイドとして使用することが可能である。
〔第7実施形態〕
次に図24、図25を用いて他の実施形態について説明する。次に説明する実施形態は、前述した各実施形態とは反対に、感光体ドラム7に設けられたドラムフランジ116に凹軸117を設け、また装置本体13に設けられた大径ギア121に凸軸118を設けたものである。これによっても感光体ドラム7の回転精度を向上させることができる。
図24に示す通り、本実施形態においても、カップリング凸軸118の略正三角柱の凸部118aを回転方向にねじった形状にしてあり、これに対応してカップリング凹軸117の凹部117aも回転方向にねじった形状にしてある。そして、カップリング凹軸117の端面に座面117bを設けてある。
上記のように係合部を回転方向へねじった形状にすることにより、これが係合した状態でカップリング凸軸118が画像形成方向(矢印c方向)に回転すると、カップリング凸軸118が凹軸117を座面117bに当たるまで引き寄せる。その結果、両者の結合はより確実なものとなる。
また、プロセスカートリッジBを装置本体13から取り出すときは、図25に示すように、モータ119を画像形成時とは逆方向(矢印d方向)へ駆動すると、はす歯ギアからなるピニオンギア120と伝達ギア121との推力により、カップリングの結合を自動的に解除することができる。
尚、本実施形態の場合には、凹軸117の許容伝達トルクが凸軸118の許容伝達トルクよりも小さくなるように構成すると、凸軸118の損傷を防止することができる。
例えば、カートリッジに設けられたカップリング凹軸をポリアセタール(POM)で構成し、本体に設けられたカップリング凸軸を亜鉛ダイキャストで構成する。このように構成すると、仮に異常トルクが発生した場合に、本体側のカップリング凸軸の許容伝達トルクが大きいために、前記凸軸が損傷することが防止される。
尚、前記した実施形態はドラムフランジに凹軸を設け、装置本体にギアに凸軸を設けたこと以外は、前述した第1実施形態と同じである。そこで、前記実施形態を電子写真画像形成装置、プロセスカートリッジ、駆動伝達部品、及び電子写真感光体ドラムに適用した実施形態では、第1実施形態において、ドラムフランジに設けられた凸軸を凹軸に代えて、また、装置本体のギアに設けられた凹軸を凸軸に代えたものであって、第1実施形態の説明を援用する。
尚、念のため、プロセスカートリッジを例に挙げて説明すると、モータ30(119)と、前記モータ30(119)からの駆動力の伝達を受けるための装置本体はす歯ギア34(121)と、前記装置本体はす歯ギア34(121)の中央部に設けられた、前記装置本体はす歯ギアと一体に回転するねじれた略三角柱の突起118aと、を有して、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置Aの装置本体13に着脱可能なプロセスカートリッジBである。即ち、プロセスカートリッジBは、カートリッジフレーム12a、12b、12cと、前記電子写真感光体ドラム7(107)と、前記電子写真感光体ドラム7(107)に帯電を行うための帯電ローラ8と、前記電子写真感光体ドラム7(107)に残留するトナーを除去するためのクリーニングブレード11aと、前記電子写真感光体ドラム7(107)に形成された潜像を現像するための現像ローラ10dと、前記電子写真感光体ドラム7(107)の長手方向一端に設けられた、前記突起118aと嵌合する断面が略三角形のねじれた穴117aと、を有する。そして、ここで前記プロセスカートリッジBが装置本体13に装着された際に、前記穴117aが前記突起118aと嵌した状態で前記本体はす歯ギア34(121)が回転すると、前記穴117aが前記突起118aの方向へ引き込まれた状態で、前記本体はす歯ギア34(121)の回転力が前記電子写真感光体ドラム7(107)に伝達される。また、前記穴117aは、ドラムはす歯ギア16a(116a)の中央部に設けられた軸部17(117)の先端に凹んで設けられている。そして、前記ドラムはす歯ギア16a(116a)は前記現像ローラ10dに回転力を伝達するためのものである。また、前記軸部17(117)は前記電子写真感光体ドラム7(107)をカートリッジフレーム112cに回転可能に支持するためのものである。また、前記穴117のドラムはす歯ギア16(116a)及び軸部17(117)は樹脂製の一体成型物である。また、前記電子写真感光体ドラム7(107)の外径をD1、前記軸部の外径をF、前記穴形状117aの外接円の直径をCとすると、D1>F>Cなる関係である。
また、前記軸部17(117)の外径をF、前記穴形状の外接円の直径をC、前記電子写真感光体ドラムに設けられたギアの歯元円径をG、前記電子写真感光体ドラムの内径をD2とすると、G>D2、また、G>F>Cなる関係である。
また、前記電子写真感光体ドラム7(107)の外径をD1、装置本体ギア34(121)の歯元円径をLとすると、LはD1の約1.0倍以上約5.0倍以下である。また、前記装置本体ギア34(121)のモジュールは約0.4〜0.7である。また、前記装置本体ギアの歯元円径Lは約30mm〜150mm、また、前記装置本体ギアの歯数は約40歯〜400歯である。
尚、本実施形態において、感光体ドラム7(107)の側からみて、感光体ドラム7(107)の回転方向に対して、前記凸部118aのねじれ方向は凸部118aの根元から先端に向かって同じ方向、また、穴117aはのねじれ方向は穴117aの入口から内部へ向かって同じ方向、また、ドラムフランジ16a(116a)のねじれ方向は穴117aのねじれ方向と反対方向である。
〔第8実施形態〕
前述した第1実施形態では、カバー14を開放すると、これに連動してロッド37やカム35が動作してカップリング凸部17aと凹部18aとの係合が解除されるようにしたが、このカップリング解除構成を図26及び図27に示すように構成してもよい。
即ち、開閉カバー14には図26(a)に示すように、軸14aを中心にした円弧状の解除部材140が取り付けてあり、この解除部材140の先端部分には図26(b)に示すように、徐々に肉厚となるカム部140aが形成してある。従って、図27(a)、(b)に示すように、プロセスカートリッジBを取り外すためにカバー114を開くと、カム部140aが壁部141と凹軸18と一体的なギア34との間に入り込み、ギア34の側面を図27の矢印b方向へ押し出す。これにより、凹軸18は壁部141から引っ込んで感光体ドラム7に設けたカップリング凸軸17との係合が解除され、プロセスカートリッジBの取り外しがスムーズに行われる。
尚、この解除部材140を取り付ける部材としては、プロセスカートリッジBを着脱するときに動作させる部材であれば、開閉カバー14に限定する必要はない。また、駆動伝達ギア34をはす歯ギアで構成した場合には、必ずしも解除部材140がなくても、はす歯ギアの推力によってカップリング解除は可能である。
〔他の実施形態〕
前述した第1実施形態では感光体ドラムに設けたカップリングを凸軸17で構成し、本体に設けたカップリングを凹軸18で構成した例を示したが、前記凹軸と凸軸は感光体ドラム側と装置本体側とで入れ換えても同様の感光体ドラムの回転精度についての効果を得ることができる(図23、図24参照)。このとき、感光体ドラムに設けられた凹軸の許容伝達トルクが装置本体に設けられた凸軸の許容伝達トルクよりも小さくなるように構成することにより、装置本体に設けられた凸軸の損傷を防止することができる。
例えば、感光体ドラムに設けられた凹軸をポリアセタール(POM)で形成し、装置本体に設けられた凸軸を亜鉛ダイキャストで形成する。このように構成すると、仮に異常トルクが発生した場合に、本体に設けられたカップリング凸軸の許容伝達トルクが大きいために凸軸が損傷することを防止できる。
また、前述した実施形態において、凸部17aの先端部又は凹部18aの入口部分、或いはその両方にテーパを形成しておけば、凸部17aと凹部18aの結合がよりスムーズに行われるようになる。
尚、図3、図6、図13、図14、図20、図23、及び、図24〜図27においては、前述した穴17a2、突起18a4及び円弧形状18a3の図示を省略してある。これは図面が複雑になるのを避けるためである。
さらに他の実施形態を、図34及び図35を用いて説明する。本実施形態は、穴17a2に開閉可能な蓋を設けたものである。本実施形態によれば、穴17a2の内部が異物が侵入するのを防止できる。
尚、プロセスカートリッジ及び画像形成装置の基本的な構成は、前述した第1実施形態と同様であるために、重複する説明は省略し、また、第1実施形態と同一機能を有する部材は同一符号を付す。
本実施形態においては、凸部17aの端面の穴17a2を塞ぐための蓋19を設けてある。蓋19は、蓋部19aとドラムギア16a内部16cと嵌合する部分19b、及びバネ20と嵌合する部分19cとを有する。また、ドラムギア16には、バネ受け部材21が接着等により取り付けられている。
プロセスカートリッジBを装置本体13に装着していない場合には、図34に示すように、蓋19は、バネ20により付勢され、嵌合部19bが、ドラムギア突き当て部16dと当接し、この状態で蓋部19aは、穴17a2を塞いでいる。そして、プロセスカートリッジBが装置本体13に装置された状態では、本体ギア軸部18の突起18a4によって蓋部19aが軸方向に押され、バネ20が撓み、突起18a4は穴17a2に入り込む。
本実施形態においても、前述した各実施形態と同様の効果があり、さらには、穴17a2を塞ぐため、異物等が穴17a2あるいは感光体ドラム7内へ侵入することを防止する効果がある。
また、前述したプロセスカートリッジBは単色画像を形成するためのものであったが、プロセスカートリッジは単色の画像を形成する場合のみならず、現像手段を複数設け、複数色の画像(例えば2色画像、3色画像或いはフルカラー等)を形成するカートリッジにも好適に適用することができる。
また現像方法としても、公知の2成分磁気ブラシ現像法、カスケード現像法、タッチダウン現像法、クラウド現像法等の種々の現像法を用いることが可能である。
また電子写真感光体としては、例えばアモルファスシリコン、アモルファスセレン、酸化亜鉛、酸化チタン及び有機光導電体(OPC)等が含まれる。また前記感光体を搭載する方法としては、アルミ合金等のシリンダー上に光導電体を蒸着又は塗工等を行うものである。
また帯電手段の構成も、前述した第1実施形態では所謂接触帯電方法を用いたが、他の構成として従来から用いられているタングステンワイヤーの三方周囲にアルミ等の金属シールドを施し、前記タングステンワイヤーに高電圧を印加することによって生じた正又は負のイオンを感光体ドラムの表面に移動させ、該ドラムの表面を一様に帯電する構成を用いても良いことは当然である。
尚、前記帯電手段としては前記ローラ型以外にも、ブレード型(帯電ブレード)、パッド型、ブロック型、ロッド型、ワイヤ型等のものでも良い。
また感光体ドラムに残存するトナーのクリーニング方法としても、ブレード、ファーブラシ、磁気ブラシ等を用いてクリーニング手段を構成しても良い。
また前述したプロセスカートリッジとは、例えば電子写真感光体と、少なくともプロセス手段の1つを備えたものである。従って、そのプロセスカートリッジの態様としては、前述した実施形態のもの以外にも、例えば電子写真感光体ドラムと帯電手段とを一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。
電子写真感光体ドラムと現像手段とを一体化的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。電子写真感光体ドラムとクリーニング手段とを一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。更には電子写真感光体ドラムと、前記プロセス手段の2つ以上のものを組み合わせて一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの等がある。
即ち、前述したプロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段又はクリーニング手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを画像形成装置本体に対して着脱可能とするものである。及び帯電手段、現像手段、クリーニング手段の少なくとも一つと電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものである。更に少なくとも現像手段と電子写真感光体ドラムとを一体的にカートリッジ化して装置本体に着脱可能とするものをいう。そして、このプロセスカートリッジは、使用者自身が装置本体に着脱することができる。そこで、装置本体のメンテナンスを使用者自身で行うことができる。
また前述した実施形態では感光体ドラムや現像ローラをカートリッジ化し、このプロセスカートリッジを装着して画像を形成する装置を例示したが、これら感光体ドラムや現像ローラをカートリッジ化することなく、装置本体に直接取り付けた画像形成装置にも、本発明は同様に適用し得るものである。
更に前述した実施形態では画像形成装置としてレーザービームプリンタを例示したが、本発明はこれに限定する必要はなく、例えば電子写真複写機、ファクシミリ装置、或いはワードプロセッサ等の他の画像形成装置に使用することも当然可能である。
以上説明したように、カップリング凸部の端面に穴を設けることにより、成形型内での樹脂温度のばらつきや圧力変動を抑え、成形後の収縮を少なくし、凸部の形状精度を安定させることが出来る。さらには、凹部についても一体成形品であることから、凹部の一部(凸部との当接部以外)を凹軸の外周に沿った形状とすることにより、成形型内での樹脂温度のばらつきや圧力変動を抑え、成形後の収縮を少なくし、凹部の形状精度を安定させることが出来る。このことから、プロセスカートリッジBの回転時の負荷変動により、当接点のがたつきやカップリング駆動の回転ムラを最小限に押さえる事が可能となり、感光体ドラム7の回転精度を向上させることが出来る。
また、凸部の端面に穴、凹部の内部に突起を設け、隙間をもって嵌合させ、カップリング凸部と凹部とのラジアル方向の隙間をS、凸部と本体ガイド凹部との隙間をT、凸部の端面の穴と凹部の内部の突起との凸軸と凹軸とが結合した状態でのラジアル方向の隙間をUとしたとき、S≧T≧Uの関係とすることにより、装置本体にプロセスカートリッジを装着した状態で輸送した場合などに、カップリング凸部と凹部との当接部が破損することを防止することが出来る。
また、穴の入り口と突起の先端のラジアル方向の隙間をVとしたとき、V≧Sである。このことから、カップリング凸部と凹部とが結合する際に、凸部の端面の穴と凹部の内部の突起とが干渉することはない。
即ち、凸部17aの端面の穴17a2と凹部18aの内部の突起18a4とは、前述したように、穴17a2の入り口と突起18a4の先端の関係はラジアル方向の隙間がカップリング凸部17aと凹部18aとのラジアル方向の隙間以上であるので、凸部17aと凹部18aの係合の妨げになることはない。また、穴17a2と突起18a4との関係は、凸軸17と凹軸18とが結合した状態でのラジアル方向の隙間が、カップリング凸部17aと凹部18aとのラジアル方向の隙間以下であることから、非駆動時に、例えば、装置本体AにプロセスカートリッジBを装着した状態で輸送するあるいはユーザーが持ち運ぶ場合などに、プロセスカートリッジBが振動した時に、カップリング凸部17aと凹部18aとの当接部が破損することを防止することが出来る(図32参照)。詳しくは振動が発生したとしても、本体ガイド部凹部15dが凸部24aを受けるか、及び/もしくは突起18a4が穴17a2を受けることにより、カップリング凸部17aと凹部18aの損傷を防ぐことができる。また、プロセスカートリッジ装着方向である矢印方向については突起18a4が穴17a2を受けることにより、カップリング凸部17aと凹部18aの損傷を防ぐことができた。
以上から、カップリング駆動伝達の回転精度を向上出来、駆動時の装置本体に対する感光体ドラム軸の断面方向の位置決めと、軸方向の位置決めを精度よく行うことが出来た。