JP2007127948A - オートフォーカスシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】光路長の異なる位置に配置された複数の撮像面により撮像された被写体画像のコントラストの高さを示す焦点評価値に基づいてフォーカスを制御する光路長差方式のAFにおいて、所定の撮像面によって得られた焦点評価値を、例えば撮影者が指定した値の加算又は乗算によって変更できるようにしたことによって、AFによるフォーカス調整に対して撮影者のフォーカス調整の意図を反映させることができるようにしたオートフォーカスシステムを提供する。
【解決手段】光路長差を有するAF用撮像素子22A、22Bによって得られた被写体画像から各々の焦点評価値がAF処理部32によって求められる。制御部30は、それらの焦点評価値のうち一方の焦点評価値を、レンベ調整ツマミによって指定された値を加算することによって変更し、その変更した焦点評価値と他の焦点評価値とに基づいて、それらが合焦状態を示す関係となるようにフォーカスレンズFLを制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明はオートフォーカスシステムに係り、特に光路長差方式のオートフォーカスにより撮影レンズのピント合わせを行うオートフォーカスシステムに関する。
オートフォーカス(以下、AFと記載する)の機能と搭載したテレビカメラやビデオカメラでは、一般にコントラスト方式のAFが用いられている。コントラスト方式のAFでは、例えば撮影される被写体画像のコントラストの高さ(鮮鋭度)が焦点評価値として映像信号の高周波成分により求められ、その焦点評価値が最大(又は極大)となるように撮影レンズのフォーカス(フォーカスレンズ)が制御される。
焦点評価値が最大となるようにフォーカスを制御する方式として、焦点評価値が増加する方向にフォーカスを動かし、焦点評価値が増加しなくなる位置でフォーカスを停止させるいわゆる山登り制御方式が知られている。山登り制御方式では、一般にフォーカスを微小変動させるワブリングが行われ、それによって合焦方向、すなわち焦点評価値が増加する方向の検出が行われている。
また、上述のようなワブリングは、それによるフォーカスの変動が画面上で視認できてしまうおそれや、ワブリングを行う分だけ合焦までに時間を要するという欠点があるため、ワブリングを不要にしたAFの方式として、光路長差方式と称するAFが提案されている(例えば特許文献1参照)。この光路長差方式のAFを採用したオートフォーカスシステムでは、例えば、撮影レンズ内にハーフミラーが配置され、撮影レンズに入射した被写体光の一部が本線光路からAF用光路に分岐される。本線光路には記録又は再生用の映像信号を取得するためのカメラ本体の撮像素子(本明細書では映像用撮像素子という)が配置され、その映像用撮像素子よって記録又は再生用の映像信号が取得される。一方、AF用光路には複数のAF用の撮像素子(本明細書ではAF用撮像素子という)が配置され、それらのAF用撮像素子によってAF用の映像信号が取得される。各AF用撮像素子の撮像面は、光路長が異なる位置に配置されており、各撮像面によって撮像された被写体画像のコントラストの高さを示す焦点評価値が各AF用の映像信号から求められて比較される。これによって映像用撮像素子の撮像面に対する撮影レンズのピント状態(合焦、前ピン、後ピン)、即ち、フォーカスの合焦方向が検出され、それに従ってピント状態が合焦となるように撮影レンズのフォーカスが制御される。
特開2002−287017号公報
ところで、上記光路長差方式のAFにおいて光路長差を有する2つのAF用撮像素子の撮像面を映像用撮像素子の撮像面に対して光路長が短くなる位置と長くなる位置とに配置すると共に映像用撮像素子の撮像面との光路長差が等しくなる位置に配置した場合、2つのAF用撮像素子の映像信号から求められる各々の焦点評価値が等しくなったときにピント状態が合焦となる。しかしながら、各AF用撮像素子から得られた焦点評価値がこのような関係を示したときの映像が撮影者の望むものになるとは限らない。例えば、所望の被写体に対して意図的にぼかしたい場合や、所望の被写体に合焦しない場合等が生じ得る。このような場合に、AFを解除することなく撮影者のフォーカス調整の意図を反映できるようにし、撮影者が望む映像(ピント状態)を得られるようにすることができればAFの利用価値が向上すると考えられる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、光路長差方式のAFにおいて、AFによるフォーカス調整に対して撮影者のフォーカス調整の意図を反映させることができるようにしたオートフォーカスシステムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載のオートフォーカスシステムは、被写体画像を結像する光学系と、前記光学系により結像された被写体画像を光路長が異なる位置に配置された複数の撮像面により撮像する撮像手段と、前記撮像手段により撮像された各撮像面での被写体画像についてコントラストの高さを示す焦点評価値を検出する焦点評価値検出手段と、前記複数の撮像面のうち少なくとも1つの撮像面に対応して前記焦点評価値検出手段により検出された焦点評価値を所定の関数で変更する焦点評価値変更手段と、前記関数に含まれるパラメータの値を指定する指定手段と、前記焦点評価値変更手段によって変更された焦点評価値、及び、該変更された焦点評価値以外の前記焦点評価値検出手段により検出された焦点評価値が、合焦状態を示す関係となるように前記光学系のフォーカスを制御するフォーカス制御手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、撮像手段によって撮像された被写体画像から検出された焦点評価値を撮影者が意図的に変更することができるため、合焦状態と判断されて設定されるフォーカス位置を撮影者のフォーカス調整の意図によって変更することができる。従って、AFによるフォーカス調整に対して撮影者のフォーカス調整の意図を反映させることができる。
請求項2に記載のオートフォーカスシステムは、請求項1に記載の発明において、前記焦点評価値変更手段における前記関数は、変更しようとする焦点評価値に対して前記指定手段によって指定された値を加算又は乗算することを特徴としている。本発明は、焦点評価値を変更する関数の具体的形態を示している。
請求項3に記載のオートフォーカスシステムは、請求項1又は2に記載の発明において、前記終点評価値変更手段による焦点評価値の変更を有効又は無効に切り替える切替手段を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、上記焦点評価値の変更が必要か否かを撮影者が選択することができる。
請求項4に記載のオートフォーカスシステムは、請求項1、2又は3に記載の発明において、前記撮像手段は、前記焦点評価値検出手段により焦点評価値を検出するために設けられた専用の撮像手段であり、前記光学系に入射した被写体光を分割する光分割手段によって前記撮像手段の複数の撮像面に被写体光を導く光路が形成されたことを特徴としている。
本発明は、いわゆる光路長差方式のAFを実施するための構成の一態様を示したものである。
本発明に係るオートフォーカスシステムによれば、光路長差方式のAFにおいて、AFによるフォーカス調整に対して撮影者のフォーカス調整の意図を反映させることができ、AFの利用価値が向上する。
以下、添付図面に従って本発明に係るオートフォーカスシステムの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明のオートフォーカスシステムを適用したレンズシステムの構成を示したブロック図である。同図のレンズシステムは、例えば放送用テレビカメラのカメラ本体14(カメラヘッド)にマウントによって装着され可変焦点距離の撮影レンズ10(光学系)と、撮影レンズ10を制御する制御系12とから構成されている。尚、撮影レンズ10と制御系12とは一部を除いて一体化されたレンズ装置として構成されている場合や、撮影レンズ10と制御系12とが別体の装置として構成される場合等のようにシステムを構成する装置の形態はどのようなものでもよい。
撮影レンズ10には、本線光路の光軸Oに沿ってフォーカスレンズ(群)FL、ズームレンズ(群)ZL、絞りI、前側リレーレンズ(群)RA及び後側リレーレンズ(群)RBからなるリレーレンズ(リレー光学系)等が順に配置されている。フォーカスレンズFLやズームレンズZLは光軸方向に移動可能なレンズ群であり、フォーカスレンズFLが移動するとピント位置(被写体距離)が変化し、ズームレンズZLが移動すると、像倍率(焦点距離)が変化するようになっている。絞りIは開閉動作し、絞りIの開閉度によって像の明るさが変化する。
撮影レンズ10に入射してこれらの本線光路の光学系を通過した被写体光はカメラ本体14に入射する。カメラ本体14には、撮影レンズ10から入射した被写体光を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の波長に分解する色分解光学系24と、色分解された各色の被写体光の像を撮像するR、G、Bごとの映像用撮像素子(例えばCCD)が配置されている。尚、光学的に等価な光路長の位置に配置されたR、G、Bの映像用撮像素子を同図に示すように1つの映像用撮像素子26で表すものとする。映像用撮像素子26の撮像面に入射した被写体光は、映像用撮像素子26によって光電変換されてカメラ本体14内の所定の信号処理回路によって記録又は再生用の映像信号が生成される。
一方、撮影レンズ10のリレー光学系の前側リレーレンズRAと後側リレーレンズRBとの間には、ハーフミラー16が配置されている。このハーフミラー16によって、撮影レンズ10の本線光路からAF用光路が分岐される。撮影レンズ10に入射した被写体光のうち、ハーフミラー16を透過した被写体光は、本線用の被写体光としてそのまま光軸Oの本線光路を通過してカメラ本体14へと導かれる。ハーフミラー16で反射した被写体光は、AF用の被写体光として本線光路の光軸Oに略直交する光軸O′に沿ったAF用光路へと導かれる。尚、ハーフミラー16は、必ずしも入射光を透過光と反射光とに等しい光量比で分割するものではなく、所定の光量比で分割する(例えば透過光と反射光とに7:3の光量比で分割する)光分割手段である。
AF用光路には、上記後側リレーレンズRBと同等のAF用リレーレンズ(群)18と、ビームスプリッター20と、AF用撮像素子22A、22B(例えばCCD)が配置されている。ハーフミラー16で反射してAF用光路へと導かれた被写体光は、AF用リレーレンズ18を通過した後、ビームスプリッター20に入射する。ビームスプリッター20に入射した被写体光は、そのハーフミラー面Mで光量が等価な2つの被写体光に分割される。ハーフミラー面Mで反射した被写体光は、一方のAF用撮像素子22Aの撮像面に入射し、ハーフミラー面Mを透過した被写体光は他方のAF用撮像素子22Bの撮像面に入射する。
図2は、カメラ本体14の映像用撮像素子26とAF用撮像素子22A、22Bとを同一の光軸上に表した図である。同図に示すように、一方のAF用撮像素子22Aに入射する被写体光の光路長は、他方のAF用撮像素子22Bに入射する被写体光の光路長よりも短く設定され、映像用撮像素子26の撮像面に入射する被写体光の光路長は、その中間の長さとなるように設定されている。すなわち、1対のAF用撮像素子22A、22B(の撮像面)は、それぞれ映像用撮像素子26の撮像面に対して前後等距離dの位置となるように配置されている。
このように撮影レンズ10に配置された1対のAF用撮像素子22A、22Bによって、撮影レンズ10に入射した被写体光を映像用撮像素子26の撮像面に対して前後の等距離の位置の撮像面で撮像した場合と等価な映像信号が得られるようになっている。尚、AF用撮像素子22A、22Bはカラー映像を撮像するものである必要はなく、本実施の形態ではAF用撮像素子22A、22Bから白黒の映像信号(輝度信号)が取得されるものとする。
撮影レンズ10のフォーカスレンズFL、ズームレンズZL等は図1の制御系12によって電動で制御されるようになっている。フォーカスレンズFL、ズームレンズZLにはそれぞれモータFM、ZMやポテンショメータFP、ZPが連結されており、各モータFM、ZMの回転速度等を制御系12の制御部30によって制御すると共に、各ポテンショメータFP、ZPによって検出されるフォーカスレンズFL、ズームレンズZLの各位置情報を制御部30に与えることによって、フォーカスレンズFL、ズームレンズZLの位置や動作速度が制御部30によって制御されるようになっている。尚、絞りIの制御も制御部30によって行われるが説明は省略する。
フォーカスレンズFLの制御(フォーカス制御)として、例えば、マニュアルフォーカス(MF)モードとオートフォーカス(AF)モードが図示しないスイッチによって選択できるようになっており、MFモードの場合、制御部30は例えばカメラマン等によってマニュアル操作されるフォーカスデマンド34からの指令信号に従ってフォーカスレンズFLを制御する。一方、AFモードの場合、制御部30は詳細を後述するAF処理部32からの焦点評価値情報に基づいてフォーカスレンズFLを制御し、被写体に自動でピントを合わせる。尚、AFモードであってもMFの操作(フォーカスデマンド34でのマニュアル操作)が行われた場合には、それを優先してMFの操作に従ってフォーカスレンズFLを制御するようにしてもよい。
ズームレンズZLの制御(ズーム制御)では、制御部30は、カメラマン等によってマニュアル操作されるズームデマンド36からの指令信号に従ってズームレンズZLを制御する。
次に、AFモードの制御について説明する。AFモードでは制御部30はAF用撮像素子22A、22Bによって撮影された被写体画像のコンラストの高さを示す焦点評価値をAF処理部32から取得する。図3は、AF処理部32の構成を示したブロック図である。図2で示したように映像用撮像素子26の撮像面に対して光学的に前後等距離の位置に撮像面が配置された1対のAF用撮像素子22A、22BではAF用光路を通過して各撮像面に結像された被写体画像がフィールド周期で電気信号に変換され、映像信号として出力されている。そして、それらの映像信号はAF処理部32に入力されるようになっている。尚、AF用撮像素子22Aから得られる映像信号をchAの映像信号といい、AF用撮像素子22Bから得られる映像信号をchBの映像信号という。
AF処理部32は、chAの映像信号を処理するためのA/D変換器50A、ハイパスフィルタ(HPF)52A、ゲート回路54A、加算回路56Aと、chBの映像信号を処理するためのA/D変換器50B、ハイパスフィルタ(HPF)52B、ゲート回路54B、加算回路56Bとから構成されている。chAの映像信号を処理するための各回路50A〜56Aと、chBの映像信号を処理するための各回路50B〜56Bとでは同一の処理が施されるため、chAの映像信号に対する各回路50A〜56Aの処理のみを説明すると、AF処理部32に入力されたchAの映像信号は、まず、A/D変換器50Aによりデジタル信号に変換される。次に、その映像信号は、HPF52Aによって高域周波数成分の信号のみが抽出される。その高域周波数成分の映像信号は続いてゲート回路54Aに入力され、撮影範囲(画面)内に設定された所定のAFエリア(例えば画面中央の矩形エリア)に対応する範囲内の映像信号のみが抽出される。そして、ゲート回路54Aによって抽出されたAFエリア内の映像信号は加算回路56Aに入力され、1フィールド分(1画面分)ずつ積算される。
このようにして各加算回路56A、56Bで得られる積算値は、それぞれAF用撮像素子22A、22Bで撮像された被写体画像のコントラストの高さを示す焦点評価値であり、それぞれ、制御部30に読み込まれる。尚、chAの映像信号から得られた焦点評価値をchAの焦点評価値といい、chBの映像信号から得られた焦点評価値をchBの焦点評価値という。
制御部30は、AF処理部32から取得したchAとchBの焦点評価値に基づいて、映像用撮像素子26に対する撮影レンズ10のピント状態が合焦状態となるようにフォーカスレンズ群FLを制御するための処理(AF制御のための処理)を実行する。
ここで、撮影レンズ10のピント状態は、次のような原理で検出することができる。図4は、横軸に撮影レンズのフォーカスレンズFL(フォーカス)の位置(フォーカス位置)、縦軸に焦点評価値をとり、ある被写体を撮影した際のフォーカス位置と焦点評価値との関係を例示した図である。図中実線で示す曲線A、Bは、それぞれchA、chBの映像信号から得られるchAとchBの焦点評価値をフォーカス位置に対して示している。一方、図中点線で示す曲線Cは、映像用撮像素子26から得られた映像信号により焦点評価値を求めたと仮定した場合の焦点評価値をフォーカス位置に対して示している。
同図において、ピント状態が合焦となるのは、曲線Cで示す映像用撮像素子26の焦点評価値が最大(極大)となるときのフォーカス位置F0にフォーカスが設定された場合である。もし、撮影レンズ10のフォーカスがその合焦位置F0よりも至近側のフォーカス位置F1に設定されている場合には、chAの焦点評価値は、フォーカス位置F1に対応する曲線Aの値VA1となり、chBの焦点評価値は、フォーカス位置F1に対応する曲線Bの値VB1となる。この場合、図から分かるようにchAの焦点評価値VA1の方が、chBの焦点評価値VB1よりも大きくなる。このことから、chAの焦点評価値VA1の方が、chBの焦点評価値VB1よりも大きい場合には、フォーカスが合焦位置F0よりも至近側に設定されている状態、すなわち、前ピンの状態であることが分かる。
一方、撮影レンズ10のフォーカスが合焦位置F0よりも無限遠側のフォーカス位置F2に設定されている場合には、chAの焦点評価値は、フォーカス位置F2に対応する曲線Aの値VA2となり、chBの焦点評価値は、フォーカス位置F2に対応する曲線Bの値VB2となる。この場合、chAの焦点評価値VA2の方が、chBの焦点評価値VB2よりも小さくなる。このことから、chAの焦点評価値VA2の方が、chBの焦点評価値VB2よりも小さい場合には、フォーカスが合焦位置F0よりも無限遠側に設定されている状態、すなわち、後ピンの状態であることが分かる。
これに対して、撮影レンズ10のフォーカスがフォーカス位置F0、即ち、合焦位置に設定されている場合には、chAの焦点評価値は、フォーカス位置F0に対応する曲線Aの値VA0となり、chBの焦点評価値は、フォーカス位置F0に対応する曲線Bの値VB0となる。この場合、chAの焦点評価値VA0とchBの焦点評価値VB0は等しくなる。このことから、chAの焦点評価値VA0とchBの焦点評価値VB0とが等しい場合にはフォーカスが合焦位置F0に設定されている状態、すなわち、合焦状態であることが分かる。
制御部30は、AF処理部32から得られるchAとchBの焦点評価値によって上述のようにして判断される撮影レンズ10の現在のピント状態に応じてフォーカスレンFLを制御し、合焦状態となる位置、即ち、chAとchBの焦点評価値が一致する位置にフォーカスレンズFLを移動させる。
例えば、chAとchBの焦点評価値から検出したピント状態が前ピンを示す場合(chAの焦点評価値>chBの焦点評価値)にはフォーカスレンズFLを無限遠方向に移動させ、ピント状態が後ピンを示す場合(chAの焦点評価値<chBの焦点評価値)にはフォーカスレンズFLを至近方向に移動させる。そして、ピント状態が合焦を示す場合(chAの焦点評価値=chBの焦点評価値)には、フォーカスレンズFLを停止させる。これによって、撮影レンズ10のピント状態が合焦状態となる位置にフォーカスレンズFLが移動して停止する。尚、このようにchAとchBの焦点評価値に基づいて撮影レンズのフォーカスを制御し合焦させるAFの方式を光路長差方式と称している。また、ピント状態の検出(認識)は実際の処理上では必ずしも必要ではなく、chAとchBの焦点評価値の大小関係から合焦のためのフォーカスレンズFLの移動方向や合焦状態か否かを直接判断することができる。
次に、制御部30のフォーカス制御に関する処理について詳説する。図5は、フォーカスデマンド34の外観を示した正面図である。同図に示すようにフォーカスデマンド34には、回路等を搭載した本体部70と、本体部70に対して回動可能に支持されたフォーカスノブ72とが設けられている。尚、同図において本体部70の左側のネジは、フォーカスデマンド34を雲台のパン/チルト棒などに固定する際に使用されるものである。
フォーカスノブ72はMFモードにおいて、操作者がマニュアルでフォーカス操作を行う際に操作される操作部材であり、フォーカスノブ72の回転位置に応じた値の指令信号がフォーカスデマンド34から制御部30に与えられるようになっている。制御部30はMFモードの場合にはフォーカスデマンド34からの指令信号の値に対応した位置となるようにフォーカスレンズFLを制御する。尚、MFモードとAFモードの切替えは、例えば、フォーカスデマンド34の図示しないモード切替スイッチによって行うことができるようになっており、制御部30は、そのモード切替スイッチの状態をフォーカスデマンド34から取得することによってMFモードでの処理とAFモードでの処理を切り替えるようにしている。
一方、本体部70には、上記AF用撮像素子22Aから得られるchAの焦点評価値のレベルを調整するためのレベル調整ツマミ60と、そのレベル調整をオン/オフするレンベ調整オン/オフスイッチ62とが設けられている。レベル調整ツマミ60の回転位置はレベル調整ツマミ60に連結されているボリューム(位置センサ)の出力値によって検出されており、その出力値に基づいてレベル調整ツマミ60の回転位置を示す信号がフォーカスデマンド34から制御部30に送信されるようになっている。また、レベル調整オン/オフスイッチ62のオン/オフ状態を示す信号もフォーカスデマンド34から制御部30に送信されるようになっている。尚、図1のブロック図において、これらのレベル調整ツマミ60とレベル調整オン/オフスイッチ62がフォーカスデマンド34とは無関係の位置に示されている。本実施の形態のようにレベル調整ツマミ60とレベル調整オン/オフスイッチ62とをフォーカスデマンド34に設ける場合に限らず、いずれか一方、又は、両方をフォーカスデマンド34以外の場所、例えば、レンズ装置、カメラ本体14、ズームデマンド36等に設けるようにしてもよい。
制御部30は、AFモード時において、レベル調整オン/オフスイッチ62がオン状態かオフ状態かを判断し、オフ状態と判断した場合には、上記のようにAF処理部32から得られるchAとchBの焦点評価値に基づいてそれらの焦点評価値が合焦を示す関係となるように、即ち、chAとchBの焦点評価値が一致するようにフォーカスレンズFLを制御する。
一方、レベル調整オン/オフスイッチ62がオン状態と判断した場合には、AF処理部32から得られるchAの焦点評価値に、レベル調整ツマミ60の回転位置に応じた値(加算値)を加算し、それによって得られた値をchAの焦点評価値として扱うものとする。即ち、chAの焦点評価値を変数Xaで表すものとし、AF処理部32から実際に得られたchAの焦点評価値をVa、レベル調整ツマミ60の回転位置によって指定された加算値をαとすると、(Va+α)をchAの焦点評価値Xaとする。そして、そのchAの焦点評価値(Xa)とAF処理部32から実際に得られたchBの焦点評価値とに基づいて、レベル調整オン/オフスイッチ60がオフ状態の場合と同様にしてそれらの焦点評価値が合焦を示す関係となるように、即ち、一致するようにフォーカスレンズFLを制御する。これによって、AF制御によって合焦状態と判断されて設定されるフォーカス位置を、レベル調整ツマミ60の回転位置を調整することによって操作者が変更することができるようになっている。
図6は、合焦状態と判断されるフォーカス位置のレベル調整による変化を示した図である。同図は、図4と同様に横軸をフォーカス位置、縦軸を焦点評価値としており、図中点線で示す曲線Aと実線で示す曲線Bは、図4の曲線A、Bと同様にそれぞれAF処理部32から実際に得られるchAとchBの焦点評価値を例示している。もし、レベル調整オン/オフスイッチ62がオフに設定されている場合には、図4でも説明したようにAF処理部32から得られるchAとchBの焦点評価値そのものを示す曲線Aと曲線Bが交差するときのフォーカス位置F0が合焦状態を示し、その位置となるようにフォーカスレンズFLが制御される。
一方、レベル調整オン/オフスイッチ62がオンに設定されている場合において、上記のようにレベル調整ツマミ60の回転位置に応じた加算値をαとし、その加算値αをAF処理部32から得られたchAの焦点評価値Vaに加算した値(Va+α)をchAの焦点評価値Xaとすると、α>0であれば、chAの焦点評価値Xaは曲線Aに対して図中実線で示す曲線A′のように変更される。このchAの焦点評価値Xaと、AF処理部32から得られたchBの焦点評価値Vbとに基づいて、これらの焦点評価値が合焦状態を示す関係となるようにフォーカスレンズFLを制御すると、chAの焦点評価値XaとchBの焦点評価値Vbが一致するXa=Vbとなるフォーカス位置、即ち、曲線A′と曲線Bが交差するときのフォーカス位置F0′が合焦状態を示す位置となる。従って、α>0のレベル調整を行うことによって、合焦状態と判断されるフォーカス位置F0′を、レベル調整を行わない場合に合焦状態と判断されるフォーカス位置F0よりも無限遠側に変化させることができる。
もし、レベル調整ツマミ60の回転位置をα<0となるように調整するとレベル調整を行わない場合に比べて合焦状態と判断されるフォーカス位置を至近側に変化させることができる。
図7は、AFモード時の制御部30での処理手順を示したフローチャートである。AFモード時において制御部30は、まず、AF処理部32からchAの焦点評価値VaとchBの焦点評価値Vbを読み込む(ステップS10)。続いて、フォーカスデマンド34からレベル調整オン/オフスイッチ62のオン/オフ状態を読み込む(ステップS12)。そして、レベル調整オン/オフスイッチ62がオン状態か否かを判定する(ステップS14)。
このステップS14においてNOと判定した場合には、制御部30はchAとchBの各々の焦点評価値を表す変数Xaと変数Xbに、ステップS10で読み込んだ値VaとVbをそのまま代入する(ステップS16)。即ち、Xa=Va、Xb=Vbとする。
一方、ステップS14においてYESと判定した場合、制御部30は、フォーカスデマンド34からレベル調整ツマミ60の回転位置を読み込み、その回転位置に応じた加算値αを決定する(ステップS18)。そして、ステップS10で読み込んだchAの焦点評価値Vaにその加算値αを加算した値(Va+α)を、chAの焦点評価値の変数Xaに代入する。また、ステップS10で読み込んだchBの焦点評価値VbをそのままchBの焦点評価値の変数Xbに代入する(ステップS20)。即ち、Xa=Va+α、Xb=Vbとする。
ステップS16又はステップS20の処理によってchAとchBの焦点評価値の変数Xaと変数Xbに値を代入すると、それらの変数Xaと変数Xbの値が一致するようにフォーカスレンズFLを制御する(ステップS22)。即ち、chAの焦点評価値XaがchBの焦点評価値Xbより大きい場合にはフォーカスレンズFLを無限遠側に移動させ、chAの焦点評価値XaがchBの焦点評価値Xbより小さい場合にはフォーカスレンズFLを至近側に移動させる。chAの焦点評価値XaとchBの焦点評価値Xbが一致している場合にはフォーカスレンズFLを停止させる。
以上のステップS10〜ステップS22の処理を繰り返すことによって、chAの焦点評価値XaとchBの焦点評価値Xbが一致する位置にフォーカスレンズFLが移動し停止する。
以上、上記実施の形態では、レベル調整ツマミ60によって指定された加算値(指定値)αを加算することによってchAの焦点評価値を変更するようにしたが、chAとchBの焦点評価値の相対的な大きさを操作者の操作によって変更できるようにすればよく、例えば、chAの焦点評価値ではなくchBの焦点評価値を、指定された加算値αによって変更するようにしてもよいし、chAの焦点評価値とchBの焦点評価値を各々別々に指定された加算値によって変更できるようにしてもよい。また、焦点評価値に対して加算値αを加算することによって焦点評価値を変更するのではなく、焦点評価値に対して所定値(操作者によって指定された指定値)を乗算することによって焦点評価値を変更するようにしてもよい。更に、焦点評価値に対して所定値を加算又は乗算することによって焦点評価値を変更する場合に限らず、任意の関数によって焦点評価値を変更すると共に、その関数に含まれる1又は複数のパラメータを操作者の指定によって変更できるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、レベル調整ツマミ60を加算値αを指定するための指定手段としたが、ツマミ以外であっても値を指定できる手段であればどのようなものであってもよい。
また、本発明は、上記実施の形態と異なる構成であっても光路長差方式のオートフォーカスシステムにおいて適用することができ、光路長の異なる位置に配置された複数の撮像素子によって撮像された被写体画像により焦点評価値を検出し、それらの焦点評価値が合焦状態を示す関係となるように光学系のフォーカスを制御するオートフォーカスシステムにおいて適用することができる。また、本発明を適用する場合に、複数の撮像素子のうち少なくとも1つの撮像素子により得られた焦点評価値を、上記実施の形態のように指定された値によって変更できるようにすればよい。即ち、合焦状態を判断するために用いる複数の焦点評価値のいずれかを指定値によって変更可能にすれば、合焦状態と判断されるときのフォーカス位置を指定値によって変更することができる。
図1は、本発明のオートフォーカスシステムを適用したレンズシステムの構成を示したブロック図である。 図2は、AF用撮像素子の光路長差の説明に用いた図である。 図3は、AF処理部の構成を示したブロック図である。 図4は、撮影レンズのフォーカス位置と1対のAF用撮像素子により得られた焦点評価値との関係を例示した図である。 図5は、フォーカスデマンドの外観を示した正面図である。 図6は、合焦状態と判断されるフォーカス位置のレベル調整による変化を示した図である。 図7は、AFモード時の制御部での処理手順を示したフローチャートである。
符号の説明
10…撮影レンズ、12…制御系、14…カメラ本体、16…ハーフミラー、18…AF用リレーレンズ(群)、20…ビームスプリッター、22A、22B…AF用撮像素子、24…色分解光学系、26…映像用撮像素子、30…制御部、32…AF処理部、34…フォーカスデマンド、36…ズームデマンド、50A、50B…A/D変換器、52A、52B…ハイパスフィルタ(HPF)、54A、54B…ゲート回路、56A、56B…加算回路、60…レベル調整ツマミ、62…レベル調整オン/オフスイッチ、70…本体部、72…フォーカスノブ、FL…フォーカスレンズ(群)、ZL…ズームレンズ(群)、I…絞り、RA…前側リレーレンズ(群)、RB…後側リレーレンズ(群)、FM、ZM…モータ、FP、ZP…ポテンショメータ

Claims (4)

  1. 被写体画像を結像する光学系と、
    前記光学系により結像された被写体画像を光路長が異なる位置に配置された複数の撮像面により撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像された各撮像面での被写体画像についてコントラストの高さを示す焦点評価値を検出する焦点評価値検出手段と、
    前記複数の撮像面のうち少なくとも1つの撮像面に対応して前記焦点評価値検出手段により検出された焦点評価値を所定の関数で変更する焦点評価値変更手段と、
    前記関数に含まれるパラメータの値を指定する指定手段と、
    前記焦点評価値変更手段によって変更された焦点評価値、及び、該変更された焦点評価値以外の前記焦点評価値検出手段により検出された焦点評価値が、合焦状態を示す関係となるように前記光学系のフォーカスを制御するフォーカス制御手段と、
    を備えたことを特徴とするオートフォーカスシステム。
  2. 前記焦点評価値変更手段における前記関数は、変更しようとする焦点評価値に対して前記指定手段によって指定された値を加算又は乗算することを特徴とする請求項1のオートフォーカスシステム。
  3. 前記終点評価値変更手段による焦点評価値の変更を有効又は無効に切り替える切替手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2のオートフォーカスシステム。
  4. 前記撮像手段は、前記焦点評価値検出手段により焦点評価値を検出するために設けられた専用の撮像手段であり、
    前記光学系に入射した被写体光を分割する光分割手段によって前記撮像手段の複数の撮像面に被写体光を導く光路が形成されたことを特徴とする請求項1、2又は3のオートフォーカスシステム。
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