JP2007127776A - 静電荷像現像用トナー、キャリア、現像剤、画像形成方法、および画像形成装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、キャリア、現像剤、画像形成方法、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安定して高画像を出力できる静電荷像現像用トナー、該トナーを含有する一成分又は二成分現像剤、画像形成方法、画像形成装置を提供する。
【解決手段】着色剤とバインダー樹脂を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該トナーは、体積平均粒径が2.0〜10.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあり、かつ該バインダー樹脂が、重縮合ポリエステル樹脂からなり、該ポリエステル樹脂が下記一般式(I)または(II)で表わされるチタン含有触媒(a)の存在下に形成されてなる樹脂を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
Figure 2007127776

Figure 2007127776

【選択図】なし

Description

本発明は電子写真法、静電記録法や静電印刷法等において、静電荷像または磁気潜像の現像に用いられる乾式トナー用として有用なポリエステル樹脂をバインダーとして用いた静電荷像現像用トナー、それを一緒の用いるキャリア、現像剤、および該トナーを用いた画像形成方法、画像形成装置に関する。
トナーの低温定着性能を向上させる目的で、バインダーとしてポリエステル樹脂を用いることが従来より知られている(特許文献1、2等)。しかし、トナーの低温定着性をさらに向上させるためには、分子量やガラス転移温度(以下Tgと略す)を下げる必要があるが、そうした場合、高温高湿度下でのトナーの耐ブロッキング性が劣るという問題点を有していた。さらにそのような樹脂を用いるとキャリアや現像スリーブにトナー成分が固着して現像剤の帯電能力を低下させる等の問題があった。さらにそのような帯電能力の低下は、高温高湿環境下あるいは低温低湿環境下、さらには高画像面積出力下で経時において初めて顕著となりこともわかってきた。通常の使用環境特に問題でなくてもユーザのより広範囲の使用環境においていずれの使い方でも高品質の画像を安定して出力できるトナー、画像形成装置が望まれていた。
また、トナーの帯電性、帯電安定性を向上させ、地汚れを防ぐ目的で、バインダーに荷電制御剤(帯電制御剤)を含有させることが従来から知られている(特許文献3)。しかし、荷電制御剤はポリエステル樹脂よりも低温定着性能が低く、トナー中に存在することでポリエステル樹脂の持つ低温定着性能を阻害する働きがある。そこで、トナーの低温定着性をさらに向上させるためには、荷電制御剤をトナー中に均一に分散させ、より少ない量で十分な帯電性能を発揮する必要がある。
電子写真、静電記録、静電印刷などにおいて使用される現像剤は、その現像工程において、例えば静電荷像が形成されている感光体などの像担持体に一旦付着され、次に転写工程において感光体から転写紙などの転写媒体に転写された後、定着工程において紙面に定着される。その際、潜像保持面上に形成される静電荷像を現像するための現像剤として、キャリアとトナーから成る二成分系現像剤及び、キャリアを必要としない一成分系現像剤(磁性トナー、非磁性トナー)が知られている。二成分現像方式は、トナー粒子がキャリア表面に付着することにより現像剤が劣化し、また、トナーのみが消費されるため現像剤中のトナー濃度が低下するのでキャリアとの混合比を一定割合に保持しなければならず、そのため現像装置が比較的大型である。一方、一成分現像方式では現像ローラー等の高機能化により、装置もより小型化されてきている。
近年、オフィスにおけるOA化やカラー化が一段と進み、従来の文字のみからなる原稿の複写だけではなく、パーソナルコンピュータで作成したグラフやデジタルカメラで撮影された画像、スキャナーなどから読込まれたピクトリアルな原稿などをプリンターにて出力し、プレゼンテーション用の資料などとして多数枚複写する機会が増している。プリンター出力画像は、ベタ画像、ライン画像、ハーフトーン画像など、1枚の原稿に複雑な構成が混ざっており、画像に対する高信頼性の要求とともに多用な要求も高まっている。
従来の一成分系現像剤を用いた電子写真プロセスは、磁性トナーを用いる磁性一成分現像方式と、非磁性トナーを用いる非磁性一成分現像方式とに分類される。 磁性一成分現像方式は、内部にマグネットなどの磁界発生手段を設けた現像剤担持体を用いてマグネタイトなどの磁性体を含有する磁性トナーを保持し層厚規制部材により薄層化し現像するもので、近年小型プリンターなどで多数実用化されている。しかし磁性体は有色、多くは黒色系でありカラー化が難しいという欠点がある。
これに対して非磁性一成分現像方式は、トナーが磁力を持たないため、現像剤担持体にトナー補給ローラーなどを圧接して現像剤担持体上にトナーを供給し静電気的に保持させ、層厚規制部材により薄層化して現像するものである。これには有色の磁性体を含有しないためカラー化に対応できるという利点があり、さらに現像剤担持体にマグネットを用いないため、装置のさらなる軽量化及び低コスト化が可能となり、近年小型フルカラープリンターなどで実用化されている。
一方、二成分現像方式ではトナーの帯電、搬送手段としてキャリアを用い、トナーとキャリアは現像器内部において十分撹拌、混合された後、現像剤担持体に搬送され現像されるため、比較的長時間の使用においても安定した帯電性及び搬送性を持続することが可能であり、また高速の現像装置にも対応しやすい。
これに比べて、一成分現像方式では未だ改善すべき課題が多いのが現状である。一成分現像方式ではキャリアのような安定した帯電または搬送手段がないため、長時間使用や高速化によって帯電不良、搬送不良が起こりやすい。即ち一成分現像方式は、現像剤担持体上へトナーを搬送した後、層厚規制部材にてトナーを薄層化させて現像するが、トナーと現像剤担持体、層厚規制部材などの摩擦帯電部材との接触、摩擦帯電時間が非常に短いため、キャリアを用いた二成分現像方式より低帯電、逆帯電トナーが多くなりやすい。
特に、非磁性一成分現像方法においては、通常少なくとも1つのトナー搬送部材によってトナー(現像剤)を搬送し、かつ搬送されたトナーによって潜像担持体に形成された静電潜像を現像する手段が採られているが、その際、トナー搬送部材表面のトナー層厚は極力薄くしなければならないとされている。このことは二成分系現像剤であってキャリアが非常に小径なものを用いる場合にも当てはまることであり、また特に一成分系現像剤を使用しそのトナーとして電気抵抗の高いものを用いたときには、現像装置によってこのトナーを帯電させる必要があるため、トナーの層厚は著しく薄くされねばならない。このトナー層が厚いとトナー層の表面近くだけが帯電し、トナー層全体が均一に帯電されにくくなるからである。このためトナーにはより迅速な帯電速度と適度な帯電量を維持することが要求される。
そこで、従来トナーの帯電を安定化させるために帯電制御剤や添加剤を添加することが行われている。帯電制御剤はトナーの摩擦帯電量を制御しその摩擦帯電量を維持する働きをする。負帯電性の代表的な帯電制御剤としては、モノアゾ染料、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸の金属塩・金属錯塩、ジアゾ化合物、ホウ素による錯化合物などが挙げられ、また正帯電性の代表的な帯電制御剤としては、四級アンモニウム塩化合物、イミダゾール化合物、ニグロシン、アジン系染料などが挙げられる。
しかし、これらの帯電制御剤の中には有彩色を有するものがあり、カラートナーに使用できないものが多い。また、これらの帯電制御剤の中にはバインダー樹脂への相溶性が悪いため、帯電に大きく関与しているトナー表面に存在しているものが脱離しやすく、トナーの帯電にばらつきを生じ、また現像スリーブの汚染や感光体フィルミングなどを起しやすい欠点がある。
そのため従来においては、初期のうちは良好な画像が得られるが、徐々に画質が変化し、地汚れやぼそつきが生じてくるという現象が生じている。特に、カラー複写に応用しトナーを補給しながら連続使用すると、トナーの帯電量が低下し初期の複写画像の色調とは顕著に異なった画像となり、長期間の使用に耐えられず、数千枚程度複写しただけで、プロセスカートリッジと呼ばれる作像ユニットを早期に交換しなくてはならない欠点を有していた。そのため環境に対する負荷も大きく、ユーザーの手間もかかっていた。さらにこれらカートリッジの多くにはクロムなどの重金属が含まれるため、近年安全性の面から問題となりつつある。
そこで上記問題を改善するものとして、バインダー樹脂への相溶性、トナー定着像の透明性、安全性を改善した樹脂帯電制御剤が知られている。これらの樹脂帯電制御剤はバインダー樹脂と相溶性が良いため、安定した帯電性、透明性に優れている。しかしこれらの樹脂帯電制御剤は、モノアゾ染料、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボン酸の金属塩・金属錯塩を用いたトナーと比較すると、帯電量、帯電速度が劣るという欠点がある。また、樹脂帯電制御剤の添加量を増やすことで帯電性は向上するが、トナー定着性(低温定着性、耐オフセット性)に悪影響を与える。さらにこれらの化合物は帯電量の環境安定性(耐湿度)が大きい。そのため地汚れ(かぶり)を生じやすいという問題もある。(例えば、特許文献4〜7参照)
そこで、スルホン酸塩基など有機酸塩を含むモノマーと電子吸引基を有する芳香族モノマーとの共重合体が提案されている。しかし、スルホン酸塩基など有機酸塩を含むモノマーに起因すると思われる吸湿性や粘着性により十分な帯電量は確保されるが、バインダー樹脂への分散が十分でなく、長時間に渡りトナーの帯電のばらつき抑制や、現像スリーブや感光体へのフィルミングなどを防止する効果は十分でない。(例えば、特許文献8〜11参照)
また、さらにバインダー樹脂であるスチレン系樹脂やポリエステル系樹脂への相溶性を向上するため、それぞれスルホン酸塩基など有機酸塩を含むモノマーと電子吸引基を有する芳香族モノマーと、スチレン系モノマーやポリエステル系モノマーとの共重合体も提案されているが、長期間にわたる帯電量の維持、現像スリーブや感光体フィルミング防止効果は十分でない。特にフルカラートナー用バインダー樹脂としては、発色性、画像強度の点から好適なポリエステル樹脂やポリオール樹脂に対しては不十分である。
近年プリンター需要が拡大し、装置の小型化、高速化や低コスト化が進み、装置にはより高い信頼性と長寿命化が要求され始めており、トナーにも諸特性を長期にわたり維持できることが求められているが、これらの樹脂帯電制御剤ではその帯電制御効果を維持できず、現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやローラー)を汚染しトナーの帯電性能が低下したり、感光体フィルミングするという問題があった。
また小型化、高速化により少量の現像剤で短時間で現像を行うプロセスになり、より帯電立上がり性の良い現像剤が求められている。現像に関しては、二成分現像剤、一成分現像剤共に様々な現像方式が提案されているが、小型化かつ軽量化できる点などに優れ、キャリアを用いなくてすむ非磁性一成分現像がプリンター用途には好適である。この現像方式においては、現像ローラーへのトナーの補給性や現像ローラーのトナー保持性が悪いため、現像ローラーへトナーを強制的に擦りつけたり、ブレードにより現像ローラー上のトナー量を規制したりする。その結果、現像ローラーへトナーがフィルミングしやすくなり、現像ローラーの寿命が短くなったり、トナーの帯電量が不安定になるという問題が生じる。また、これにより良好な現像が行われなくなる。従って、非磁性一成分現像用のカラートナーにおいては、一般のカラートナーに必要とされる特性に加えて、トナーに用いられる結着樹脂の耐熱性が劣る場合が多く、現像ローラーへのトナーのフィルミングなどが発生しやすくなる。
しかしながら、上記従来技術には、特許文献1〜4に記載の例では、帯電量、帯電速度が劣るという欠点があり、これを防ぐため、樹脂帯電制御剤の添加量を増やすと帯電性は向上するが、トナー定着性(低温定着性、耐オフセット性)に悪影響を与える。さらにこれらの化合物は帯電量の環境安定性(耐湿度)が大きいが、そのため地汚れ(かぶり)を生じやすいという問題もある。
また、特許文献8〜11の例では、吸湿性や粘着性により十分な帯電量は確保されるが、バインダー樹脂への分散が十分でなく、帯電のばらつき抑制や、スリーブや感光体へのフィルミングなどを防止する効果は十分でないという問題がある。
特開昭62−178278号公報 特開平4−313760号公報 特開平7−062766号公報 特開昭63−88564号公報 特開昭63−184762号公報 特開平3−56974号公報 特開平6−230609号公報 特開平8−30017号公報 特開平9−171271号公報 特開平9−211896号公報 特開平11−218965号公報
本発明は、高温高湿度下でのトナーの耐ブロッキング性と低温定着性とが共に優れ、地汚れが発生せず、かつ、高温高湿環境下あるいは低温低湿環境下、さらには高画像面積出力下で経時においてもいずれの使い方でも高品質の画像、すなわちキャリアや現像スリーブにトナー成分が固着して現像剤の帯電能力を低下させる等の問題がない、安定して高画像を出力できる静電荷像現像用トナー、を提供することを目的とする。
また、本発明は、トナーの摩擦帯電量を安定的に制御、維持することができ、かつ環境変動も少なく安定した摩擦帯電性を維持することができ、またトナーの搬送性、現像性、転写性、保存性に優れ、感光体への付着による異常画像が発生しない、乾式静電荷像現像用トナーを提供することを目的とする。
さらに、本発明は、上記静電荷像現像用トナーを用いた一成分現像剤、二成分現像剤、それに用いるキャリア、及びこれら現像剤を用いた画像形成方法、画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、これらの問題点を解決するべく鋭意検討した結果、特定の触媒の存在下で形成された重縮合ポリエステル樹脂からなるトナーバインダーを用い、かつトナーの粒径を規定の粒径、粒度分布に制御すること、或いは特定の帯電制御剤を用いることで初めて解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記(1)〜(7)によって解決される。
(1)「少なくとも着色剤とバインダー樹脂を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該トナーは、体積平均粒径が2.0〜10.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあり、かつ該バインダー樹脂が、少なくとも重縮合ポリエステル樹脂からなり、該ポリエステル樹脂が下記一般式(I)または(II)で表わされる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下に形成されてなる樹脂の少なくとも1種以上を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
Figure 2007127776
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[式中、Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であり、ポリアルカノールアミンの他のOH基が同一のTi原子に直接結合したOH基と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。RはH、または1〜3個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜8のアルキル基である。mは1〜4の整数、nは0〜3の整数、mとnの和は4である。pは1〜2の整数、qは0〜1の整数、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。]」;
(2)「前記トナーが、帯電制御剤を含有し、該帯電制御剤が下記一般式(III)〜(V)、(VIII)、(IX)のいずれかで表わされるもの、ビス[1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニルアゾ)−2−ナフトラト]クロム(III)酸、ニグロシン、ヨウ化ペルフルオロアルキルトリメチルアンモニウム、ポリヒドロキシアルカノエート、又は(VI)で表わされる単量体と(VII)で表わされる単量体が所定の割合で重合した共重合体から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする前記(1)に記載の静電荷像現像用トナー」;
Figure 2007127776
Figure 2007127776
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Figure 2007127776
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(Rは水素原子又はメチル基、Rは水素原子又はメチル基であり、Rはアルキレン基であり、R、R及びRは各々アルキル基である。)
Figure 2007127776
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(式中、aは0.8〜0.98であり、bは0.01〜0.19であり、cは0.01〜0.19であり、a+b+cは1である。)
(3)「前記トナーが帯電制御剤を含有し、該帯電制御剤が樹脂帯電制御剤からなり、該樹脂帯電制御剤が単量体として少なくとも(1)スルホン酸塩基含有モノマー、(2)電子吸引基を有する芳香族モノマー、(3)アクリル酸エステルモノマー及び/またはメタアクリル酸エステルモノマー、(4)芳香族ビニルモノマーのうち、(1)〜(3)または(1)〜(4)を構成単位とし、該樹脂帯電制御剤の体積抵抗が9.5〜11.5LogΩ・cmであり、該樹脂帯電制御剤において重量平均分子量1×10以下の成分の含有割合が10重量%以下であることを特徴とする前記(1)に記載の静電荷像現像用トナー」;
(4)「前記(1)〜(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーからなることを特徴とする乾式一成分現像剤」;
(5)「前記(1)〜(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーとキャリアを含むことを特徴とする二成分現像剤」;
(6)「前記(1)〜(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーを用いることを特徴とする画像形成方法」;
(7)「静電荷像を担持する静電荷像担持体と、該静電荷像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該静電荷像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電荷像を書き込む露光手段と、該静電荷像担持体表面に形成された静電荷像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、該静電荷像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段とを備える画像形成装置において、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが装填されていることを特徴とする画像形成装置。
本発明の、体積平均粒径が2.0〜10.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあり、かつ重縮合ポリエステル樹脂からなるトナーバインダー樹脂を用いた静電荷像現像用トナーは、高温高湿度下における耐ブロッキング性と低温定着性が共に優れ、かつ、高温高湿環境下あるいは低温低湿環境下、さらには高画像面積出力下で経時においてもいずれの使い方でも高品質の画像、すなわちキャリアや現像スリーブにトナー成分が固着して現像剤の帯電能力を低下させる等の問題がない、安定して高画像を出力できるトナーであり、保存安定性、溶融流動性、および帯電特性も良好である。また、環境上問題のあるスズ化合物を触媒として使用しなくとも、良好な樹脂性能を有する。
また、本発明の上記トナーにさらに帯電制御剤、特に前記特定の帯電制御剤を含有したトナーは、高温高湿下で地汚れが発生せず、帯電性が良好で、帯電の環境変動が少なく、且つ低温定着性に優れる機能を有すると共に、生物毒性があり環境上問題のあるスズ化合物を触媒として使用しないトナーバインダーを含有するため、低環境負荷が達成される。
また、本発明のトナー用バインダー樹脂として特定のチタン含有触媒の存在下で形成されたポリエステル樹脂に対して、特定の構成成分と構成比を有する樹脂帯電制御剤を用いた静電荷像現像用トナーは、高い帯電量とシャープな帯電量分布が得られまた帯電立上がりがよく地汚れ等に優れ、温室度の変化の影響を受けず、さらに数万枚以上長期にわたり現像担持体(現像ローラーまたはスリーブ)や現像層厚規制部材(ブレードやローラー)の汚染や感光体フィルミングを防止でき、また粉砕性の良好で生産性が高く、また環境上の問題も無い極めて優れた静電荷像現像用トナーであり、特にフルカラー用に適したものである。
さらに本発明は、上記トナーからなる乾式一成分現像剤、二成分現像剤、該トナーを用いる画像形成方法、画像形成装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いるチタン含有触媒(a)は、前記式(I)または(II)で表わされる化合物であり、2種以上を併用してもよい。
一般式(I)および(II)において、Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のH原子を除いた残基であり、窒素原子の数、すなわち、1級、2級、および3級アミノ基の合計数は、通常1〜2個、好ましくは1個である。
上記モノアルカノールアミンとしては、エタノールアミン、およびプロパノールアミンなどが挙げられる。ポリアルカノールアミンとしては、ジアルカノールアミン(ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、およびN−ブチルジエタノールアミンなど)、トリアルカノールアミン(トリエタノールアミン、およびトリプロパノールアミンなど)、およびテトラアルカノールアミン(N,N,N’,N’−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミンなど)が挙げられる。
ポリアルカノールアミンの場合、Ti原子とTi−O−C結合を形成するのに用いられるHを除いた残基となるOH基以外にOH基が1個以上存在し、それが同一のTi原子に直接結合したOH基と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。重合度が6以上の場合、触媒活性が低下するためオリゴマー成分が増え、トナーのブロッキング性悪化の原因になる。
Xとして好ましいものは、ジアルカノールアミン(特にジエタノールアミン)の残基、およびトリアルカノールアミン(特にトリエタノールアミン)の残基であり、特に好ましいものはトリエタノールアミンの残基である。
RはH、または1〜3個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜8のアルキル基である。炭素数1〜8のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、n−へキシル基、n−オクチル基、β−メトキシエチル基、およびβ−エトキシエチル基などが挙げられる。これらRのうち好ましくは、H、およびエーテル結合を含まない炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましくは、H、エチル基、およびイソプロピル基である。
式(I)中、mは1〜4の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。nは0〜3の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。mとnの和は4である。
式(II)中、pは1〜2の整数、qは0〜1の整数であり、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、複数存在するXは同一であっても異なっていてもよいが、すべて同一である方が好ましい。
本発明における、上記チタン含有触媒(a)のうち、一般式(I)で表わされるものの具体例としては、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムトリヒドロキシトリエタノールアミネート、チタニウムジヒドロキシビス(ジエタノールアミネート)、チタニウムジヒドロキシビス(モノエタノールアミネート)、チタニウムジヒドロキシビス(モノプロパノールアミネート)、チタニウムジヒドロキシビス(N−メチルジエタノールアミネート)、チタニウムジヒドロキシビス(N−ブチルジエタノールアミネート)、テトラヒドロキシチタンとN,N,N’,N’−テトラヒドロキシエチルエチレンジアミンとの反応生成物、およびこれらの分子内または分子間重縮合物が挙げられる。
一般式(II)で表わされるものの具体例としては、チタニルビス(トリエタノールアミネート)、チタニルビス(ジエタノールアミネート)、チタニルビス(モノエタノールアミネート)、チタニルヒドロキシエタノールアミネート、チタニルヒドロキシトリエタノールアミネート、チタニルエトキシトリエタノールアミネート、チタニルイソプロポキシトリエタノールアミネート、およびこれらの分子内または分子間重縮合物が挙げられる。重縮合物などである。
これらのうちで好ましいものは、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムジヒドロキシビス(ジエタノールアミネート)、チタニルビス(トリエタノールアミネート)、これらの重縮合物、およびこれらの併用であり、さらに好ましくは、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)、その重縮合物、特にチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)である。
これらのチタン含有触媒(a)は、例えば市販されているチタニウムジアルコキシビス(アルコールアミネート;Dupont製など)を、水存在下で70〜90℃にて反応させることで安定的に得ることができる。
本発明のトナーバインダー樹脂を構成する重縮合ポリエステル樹脂としては、ポリオールとポリカルボン酸との重縮合物であるポリエステル樹脂(AX)、(AX)にさらにポリエポキシド(C)などを反応させて得られる変性ポリエステル樹脂(AY)などが挙げられる。(AX)、(AY)などは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて混合物として使用してもよい。
ポリオールとしては、ジオール(g)および3価以上のポリオール(h)が、ポリカルポン酸としては、ジカルボン酸(i)および3価以上のポリカルボン酸(j)が挙げられ、それぞれ2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂(AX)および(AY)としては、以下のものなどが挙げられ、これらのものを併用することもできる。
(AX1):(g)および(i)を用いた線状のポリエステル樹脂
(AX2):(g)および(i)とともに(h)および/または(j)を用いた非線状のポリエステル樹脂
(AY1):(AX2)に(c)を反応させた変性ポリエステル樹脂
ジオール(g)としては、水酸基価180〜1900(mgKOH/g、以下同様)のものが好ましい。具体的には、炭素数2〜36のアルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコールおよび1,6−ヘキサンジオールなど);炭素数4〜36のアルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロビレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリプチレングリコールなど);炭素数6〜36の脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノールおよび水素添加ビスフェノールAなど);上記脂環式ジオールの炭素数2〜4のアルキレンオキシド〔エチレンオキシド(以下EOと略記する)、プロピレンオキシド(以下POと略記する)およびプチレンオキシド(以下BOと略記する)など〕付加物(付加モル数1〜30);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールFおよびビスフェノールSなど)の炭素数2〜4のアルキレンオキシド(EO、POおよびBOなど)付加物(付加モル数2〜30)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール、ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物およびこれらの併用であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物、炭素数2〜4のアルキレングリコールおよびこれらの2種以上の併用である。
なお、上記および以下において水酸基価および酸価は、JIS K 0070に規定の方法で測定される。
3価以上(3〜8価またはそれ以上)のポリオール(h)としては、水酸基価150〜1900のものが好ましい。具体的には、炭素数3〜36の3〜8価またはそれ以上の脂肪族多価アルコール(アルカンポリオールおよびその分子内もしくは分子間脱水物、例えば、グリセリン、トリエチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ポリグリセリン、およびジペンタエリスリトール;糖類およびその誘導体、例えば庶糖およびメチルグルコシド;など);上記脂肪族多価アルコールの炭素数2〜4のアルキレンオキシド(EO、POおよびBOなど)付加物(付加モル数1〜30);トリスフェノール類(トリスフェノールPAなど)の炭素数2〜4のアルキレンオキシド(EO、POおよびBOなど)付加物(付加モル数2〜30);ノボラック樹脂(フェノールノボラックおよびクレゾールノボラックなど:平均重合度3〜60)の炭素数2〜4のアルキレンオキシド(EO、PO、BOなど)付加物(付加モル数2〜30)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは、3〜8価またはそれ以上の脂肪族多価アルコールおよびノボラック樹脂のアルキレンオキシド付加物(付加モル数2〜30)であり、特に好ましいものはノボラック樹脂のアルキレンオキシド付加物である。
ジカルボン酸(i)としては、酸価180〜1250(mgKOH/g、以下同様)のものが好ましい。具体的には、炭素数4〜36のアルカンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、およびセバシン酸など)およびアルケニルコハク酸(ドデセニルコハク酸など);炭素数4〜36の脂環式ジカルボン酸〔ダイマー酸(2量化リノール酸)など〕;炭素数4〜36のアルケンジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、およびメサコン酸など);炭素数8〜36の芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、およびナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケンジカルボン酸、および炭素数8〜20の芳香族ジカルポン酸である。なお、(i)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
3価以上(3〜6価またはそれ以上)のポリカルボン酸(j)としては、酸価150〜1250mgのものが好ましい。具体的には、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など);不飽和カルボン酸のビニル重合体[数平均分子量(以下Mnと記載、ゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による):450〜10000](スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸共重合体、α−オレフィン/マレイン酸共重合体、スチレン/フマル酸共重合体など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸であり、とくに好ましいものはトリメリット酸、およびピロメリット酸である。なお、3価以上のポリカルボン酸(j)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキル(炭素数1〜4)エステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてもよい。
また、(g)、(h)、(i)および(j)とともに炭素数4〜20の脂肪族または芳香族ヒドロキシカルボン酸(k)、炭素数6〜12のラクトン(l)を共重合することもできる。
ヒドロキシカルボン酸(k)としては、ヒドロキシステアリン酸、硬化ヒマシ油脂肪酸などが挙げられる。ラクトン(l)としては、カプロラクトンなどが挙げられる。
ポリエポキシド(c)としては、ポリグリシジルエーテル〔エチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラメチレングリコールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、フェノールノボラック(平均重合度3〜60)グリシジルエーテル化物など〕;ジエンオキサイド(ペンタジエンジオキサイド、ヘキサジエンジオキサイドなど)などが挙げられる。これらの中で好ましくは、ポリグリシジルエーテルであり、さらに好ましくは、エチレングリコールジグリシジルエーテルおよびビスフェノールAジグリシジルエーテルである。
(c)の1分子当たりのエポキシ基数は、好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜6、とくに好ましくは2〜4である。
(c)のエポキシ当量は、好ましくは50〜500である。下限は、さらに好ましく70、とくに好ましくは80であり、上限は、さらに好ましく300、特に好ましくは200である。エポキシ基数とエポキシ当量が上記範囲内であると、現像性と定着性が共に良好である。上述の1分子当たりのエポキシ基数およびエポキシ当量の範囲を同時に満たせばさらに好ましい。
ポリオールとポリカルボン酸の反応比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、好ましくは2/1〜1/2、さらに好ましくは1.5/1〜1/1.3、特に好ましくは1.3/1〜1/1.2である。また使用するポリオールとポリカルボン酸の種類は、最終的に調整されるポリエステル系トナーバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)が好ましくは40〜90℃となるよう分子量調整も考慮して選択される。
トナーバインダー樹脂はフルカラー用、モノクロ用で各々異なる物性が求められており、ポリエステル樹脂の設計も異なる。
即ち、フルカラー用には高光沢画像が求められるため、低粘性のバインダー樹脂とする必要があるが、モノクロ用は光沢は特に必要なく、ホットオフセット性が重視されるため高弾性のバインダー樹脂とする必要がある。
フルカラー複写機等に有用である高光沢画像を得る場合は、(AX1)、(AX2)、(AY1)およびこれらの混合物が好ましい。この場合、低粘性であることが好ましいことから、これらのポリエステル樹脂を構成する(h)および/または(j)の比率は、(h)と(j)のモル数の和が(g)〜(j)のモル数の合計に対して、好ましくは0〜20モル%、さらに好ましくは0〜15モル%、特に0〜10モル%である。
モノクロ複写機等に有用である高い耐ホットオフセット性を得る場合は、(AX2)、(AY1)およびこれらの混合物が好ましい。この場合、高弾性であることが好ましいことから、これのポリエステル樹脂としては、(h)と(j)を両方用いたものが特に好ましい。(h)および(j)の比率は、(h)と(j)のモル数の和が(g)〜(j)のモル数の合計に対して、好ましくは0.1〜40モル%、さらに好ましくは0.5〜25モル%、とくに1〜20モル%である。
フルカラー用ポリエステル樹脂の場合、複素粘性率(η*)が100Pa・Sとなる温度(TE)は、好ましくは90〜170℃、さらに好ましくは100〜165℃、とくに105〜150℃である。170℃以下で充分な光沢が得られ、90℃を以上で耐熱保存安定性が良好となる。
TEは、例えば樹脂をラボブラストミルを用いて130℃、70rpmで30分間溶融混練後のブロックを、市販の動的粘弾性測定装置を用いて、樹脂温度を変化させながら複素粘性率(η*)を測定することで求められる。
また、フルカラー用ポリエステル樹脂のテトラヒドロフラン(THF)不溶分は、光沢度の観点から、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
上記および以下において%は、特に断りのない限り、重量%を意味する。
なお、THF不溶分およびTHF可溶分は以下の方法で得られる。
200mlの共栓付きマイヤーフラスコに、試料約0.5gを精秤し、THF50mlを加え、3時間攪拌還流させて冷却後、グラスフィルターにて不溶分をろ別する。THF不溶分の値(%)は、グラスフィルター上の樹脂分を80℃で3時間減圧乾燥した後の重量と試料の重量比から算出する。
なお、後述する分子量の測定には、このろ液をTHF可溶分として使用する。
モノクロ用ポリエステル樹脂の場合、耐ホットオフセット性の観点から、ポリエステル樹脂の貯蔵弾性率(G’)が6000Paとなる温度(TG)は、好ましくは130〜230℃、さらに好ましくは140〜230℃、とくに150〜230℃である。
TGは、例えば樹脂をラボブラストミルを用いて130℃、70rpmで30分間溶融混練後のブロックを、市販の動的粘弾性測定装置を用いて、樹脂温度を変化させながら貯蔵弾性率(G’)を測定することで求められる。
低温定着性および耐熱保存安定性の観点から、モノクロ用ポリエステル樹脂の複素粘性率(η*)が1000Pa・Sとなる温度(TE)は、好ましくは80〜140℃、さらに好ましくは90〜135℃、とくに105〜130℃である。
モノクロ用ポリエステル樹脂は、THF不溶分を2〜70%含有していることが好ましく、さらに好ましくは5〜60%、特に10〜50%である。THF不溶分が2%を以上で耐ホットオフセット性が良好になり、70%以下で良好な低温定着性が得られる。
ポリエステル樹脂のピークトップ分子量(Mp)はモノクロ用、フルカラー用いずれの場合も、好ましくは1000〜30000、さらに好ましくは1500〜25000、とくに1800〜20000である。Mpが1000以上で、耐熱保存安定性および粉体流動性が良好となり、30000以下でトナーの粉砕性が向上し、生産性が良好となる。
また本発明のポリエステル樹脂からなるトナーバインダー樹脂を用いてトナーとしたときの、トナー中の分子量1500以下の成分の比率は、1.8重量%以下が好ましく、さらに好ましくは1.3重量%以下、特に好ましくは1.1重量%以下である。分子量1500以下の成分の比率が1.8%重量以下になることで、保存安定性がより良好となる。
上記および以下において、ポリエステル樹脂またはトナーの、Mp、Mn、および分子量1500以下の成分の比率は、THF可溶分についてGPCを用いて以下の条件で測定される。
装置 : 東ソー製 HCL−8120
カラム : TSKgelGMHXL(2本)
TSKgelmultiporeHXL−M(1本)
測定温度 : 40℃
試料溶液 : 0.25%のTHF溶液
溶液注入量: 100μl
検出装置 : 屈折率検出器
基準物質 : ポリスチレン
得られたクロマトグラム上最大のピーク高さを示す分子量をピークトップ分子量(Mp)と称する。さらに分子量1500で分割したときのピーク面積の比率で低分子量物の存在比を評価する。
該ポリエステル樹脂の酸価はモノクロ用、フルカラー用いずれの場合も、好ましくは0.1〜60、さらに好ましくは0.2〜50、特に0.5〜40である。酸価が0.1〜60の範囲では、帯電性が良好である。
該ポリエステル樹脂の水酸基価はモノクロ用、フルカラー用いずれの場合も、好ましくは1〜70、さらに好ましくは3〜60、特に5〜55である。酸価が1〜70の範囲では、環境安定性が良好である。
該ポリエステル樹脂のTgはモノクロ用、フルカラー用いずれの場合も、好ましくは40〜90℃、さらに好ましくは50〜80℃、とくに55〜75℃である。Tgが40℃〜90℃の範囲では耐熱保存安定性と低温定着性が良好である。
なお、上記および以下においてポリエステル樹脂のTgは、セイコー電子工業(株)製DSC20,SSC/580を用いてASTM D3418−82に規定の方法(DSC法)で測定される。
本発明においてトナーバインダー樹脂(A)として用いる前記ポリエステル樹脂は、通常のポリエステルの製造法と同様にして製造することができる。例えば、不活性ガス(窒素ガス等)雰囲気中で、チタン含有触媒(a)の存在下、反応温度が好ましくは150〜280℃、さらに好ましくは160〜250℃、とくに好ましくは170〜240℃で反応させることにより行うことができる。また反応時間は、重縮合反応を確実に行う観点から、好ましくは30分以上、とくに2〜40時間である。反応末期の反応速度を向上させるために減圧する(例えば1〜50mmHg)ことも有効である。
(a)の添加量としては、重合活性などの観点から、得られる重合体の重量に対して、好ましくは0.0001〜0.8%、さらに好ましくは0.0002〜0.6%、特に好ましくは0.0015〜0.55%である。
また、(a)の触媒効果を損なわない範囲で他のエステル化触媒を併用することもできる。他のエステル化触媒の例としては、スズ含有触媒(例えばジブチルスズオキシド)、三酸化アンチモン、(a)以外のチタン含有触媒(例えばチタンアルコキシド、シュウ酸チタニルカリウム、およびテレフタル酸チタン)、ジルコニウム含有触媒(例えば酢酸ジルコニル)、ゲルマニウム含有触媒、アルカリ(土類)金属触媒(例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属のカルボン酸塩:酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、安息香酸ナトリウム、および安息香酸カリウムなど)、および酢酸亜鉛等が挙げられる。これらの他の触蝶の添加量としては、得られる重合体に対して、0〜0.6重量%が好ましい。0.6重量%以内とすることで、ポリエステル樹脂の着色が少なくなり、カラー用のトナーに用いるのに好ましい。添加された全触媒中の(a)の含有率は、50〜100重量%が好ましい。
線状のポリエステル樹脂(AX1)の製造方法としては、例えば、得られる重合体の重量に対して0.0001〜0.8重量%の触蝶(a)と、必要により他の触媒の存在下、ジオール(g)、およびジカルボン酸(i)を、180℃〜260℃に加熱し、常圧および/または減圧条件で脱水縮合させて、(AX1)を得る方法が挙げられる。
非線状のポリエステル樹脂(AX2)の製造方法としては、例えば、得られる重合体の重量に対して0.0001〜0.8重量%の触媒(a)と、必要により他の触媒の存在下、ジオール(g)、ジカルボン酸(i)、および3価以上のポリオール(h)を、180℃〜260℃に加熱し、常圧および/または減圧条件で脱水縮合させた後、さらに3価以上のポリカルボン酸(j)を反応させて、(AX2)を得る方法が挙げられる。(j)を、(g)、(i)および(h)と同時に反応させることもできる。
変性ポリエステル樹脂(AY1)の製造方法としては、ポリエステル樹脂(AX2)にポリエポキシド(c)を加え、180℃〜260℃でポリエステルの分子伸長反応を行うことで、(AY1)を得る方法が挙げられる。
(c)と反応させる(AX2)の酸価は、好ましくは1〜60、さらに好ましくは5〜50である。酸価が1以上であると、(c)が未反応で残存して樹脂の性能に悪影響を及ぼす恐れがなく、60以下であると、樹脂の熱安定性が良好である。
また、(AY1)を得るのに用いる(c)の量は、低温定着性および耐ホットオフセット性の観点から、(AX2)に対して、好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは0.05〜5重量%である。
特に本発明においては、フルカラートナー用バインダー樹脂として発色性、画像強度の点から前記重縮合ポリエステル樹脂が好適に用いられる。カラー画像は数種のトナー層が幾重にも重ねられるため、トナー層が厚くなってしまいトナー層の強度不足による画像の亀裂や欠陥が生じたり、適度な光沢が失われたりする。このことから適度な光沢や優れた強度を保持させるため前記ポリエステル樹脂を用いる。
このような本発明のバインダー樹脂の前記ポリエステル樹脂は、特に、THF不溶分がなく、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、重量分子量5×10以下の成分の含有割合が4重量%以下であり、重量分子量3×10〜9×10の領域に1つのピークを有することが好ましい。THF不溶分が入ると光沢性が下がるとともに透明性が落ち、OHPシートを使用したときに高品質な画像を得ることができない。本発明のトナーは、バインダー樹脂の分子量分布について重量分子量5×10以下の重量%を好ましくは4%以下に規定し、また重量平均分子量(Mn)と数平均分子量(Mn)の比を好ましくは2≦Mw/Mn≦10に規定することでブレード、スリーブなどへのフィルミングが発生し難くなる。また、重量分子量5×10以下の成分が4重量%以上であると、長期間使用することによりブレードやスリーブを汚染し、フィルミングが発生しやすくなる。
また、本発明のトナーに用いるバインダー樹脂の分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより以下のように測定される。40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調整した母体トナーのTHF試料溶液を200μl注入して測定する。THF試料溶液は注入前に0.45μmの液クロ用フィルターでTHF不溶成分を除去する。
トナーの試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリ スチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、例えば、PressureChemical Co.あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×10、2.1×10、4×10、1.75×10、5.1×10、1.1×10、3.9×10、8.6×105、2×10、4.48×10のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いるのが適当である。また検出器にはRI(屈折率)検出器を用いる。なおバインダー樹脂のTHF不溶分有無は、分子量分布測定のTHF試料溶液作成時に判断される。すなわち、0.45μmのフィルターユニットをシリンジの先に取り付けて液をシリンジ内から押し出す際に、フィルター詰まりがなければTHF不溶分はないと判断される。
また、本発明に用いるバインダー樹脂は、DSCにおける吸熱ピークが60〜70℃の範囲にあることが好ましい。60℃未満ではトナー保存性に影響し、トナーがカートリッジ内やホッパー内で固化するなどの問題を生じる。また70℃を超えるとトナー生産性に影響し、粉砕時のフィード低下などの問題を生じる。DSCにおける吸熱ピークは、例えば理学電機社製のRigakuTHRMOFLEX TG8110により、昇温速度10℃/minの条件にて測定し、吸熱曲線の主体極大ピークを読み取る。
また、本発明に用いる前記ポリエステル樹脂は、前記しましたように、その重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2≦Mw/Mn≦10であることが好ましい。Mw/Mnが10を超えるとトナーを定着させたときに光沢が得られず、高品質な画像を得ることができない。またMw/Mnが2未満であると、トナー製造時の粉砕工程で生産性が低下し、長期間使用することによりブレードやスリーブを汚染し、フィルミングが発生しやすくなる。
また、本発明に用いる前記ポリエステル樹脂は、特に後述する樹脂帯電制御剤を用いる場合には、該樹脂帯電制御剤と添加剤との相互作用において、酸価が10KOHmg/g以下であることが好ましい。ポリエステル樹脂の帯電性と酸価との関係はほぼ比例関係にあり、酸価が高くなれば樹脂の負帯電性も大きくなり、同時に帯電の環境特性にも影響することが知られている。すなわち酸価が高いと、低温低湿下では帯電量が高くなり高温高湿下では帯電量が低くなる。環境による帯電量の変化により、地汚れや画像濃度、色再現性の変化が大きくなり高画像品質の維持が難しい。一般に酸価が20KOHmg/gを超えると帯電量の上昇、環境変動の悪化などが発生する恐れがある。
本発明に用いる前記ポリエステル樹脂では、後述する樹脂帯電制御剤、疎水性シリカ、疎水性酸化チタンのもつ帯電性、抵抗などからトナー粒子としての抵抗が制御される。このためポリエステル樹脂の酸価が10KOHmg/gを超えると樹脂帯電制御剤や疎水性シリカ、疎水性酸化チタンの帯電制御効果が阻害される。本発明に用いる前記ポリエステル樹脂の酸価は10KOHmg/g以下、さらに好ましくは5KOHmg/g以下が好適である。
さらに、本発明に用いる前記ポリエステル樹脂は、フローテスターによる見掛け粘度が103Pa・sとなる温度が95〜120℃であることが好ましい。95℃未満では定着時のホットオフセットの余裕度がなくなり、一方120℃を超えると充分な光沢が得られなくなる。見掛け粘度が103Pa・sとなる温度の測定は、フローテスターとして例えば島津製作所製CFT−500型を用い、荷重10kg/cm、オリフィス径1mm×長さ1mm、昇温速度5℃/分で粘度測定し、見掛け粘度が103Pa・sになる温度を読み取るものである。
次に、本発明のトナーに用いる樹脂帯電制御剤について説明する。
一般に、樹脂帯電制御剤を構成するモノマーとしてスルホン酸塩基含有モノマーを添加することにより、樹脂帯電制御剤の負帯電付与効果が向上する。一方で、吸湿性のためトナーの環境安定性(温湿度安定性)が低下するので、電子吸引基を有する芳香族モノマーなどを共重合体として用いることは一般に知られている。しかし、数千枚程度の使用であればよいが、トナーを数万枚以上の長期間使用すると、現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやローラー)の汚染や感光体フィルミングが発生し、トナーの帯電安定性や高画像品質の維持が十分でなく、生産性も低下するという問題がある。
かかる欠点を補うべく、本発明のトナーでは、フルカラートナー用バインダー樹脂として発色性や画像強度の点から好適なポリエステル樹脂に対して、(1)スルホン酸塩基含有モノマーと(2)電子吸引基を有する芳香族モノマー、並びに、(3)アクリル酸エステルモノマー及び/またはメタアクリル酸エステルモノマーの3種のモノマー、または、さらに、(4)芳香族ビニルモノマーを含む(1)〜(4)の4種のモノマーを含有する共重合体を樹脂帯電制御剤として用いることにより、長期に渡り帯電安定性及び環境安定性に優れ、現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやローラー)の汚染がなく、薄層形成が良好で、感光体フィルミングを防止し、高画像品質が維持され、生産性の高い静電荷像現像用トナーが得られる。
さらに樹脂帯電制御剤の分子量分布について重量平均分子量1×10以下の重量%を規定する。重量平均分子量1×10以下の成分は低分子量成分、コポリマー、アイオノマー、残モノマー、などであり、これらは帯電発生を阻害し、また温湿度の影響も受け帯電を変動させる。またこれらの成分は皮膚刺激性や魚毒性など安全性にも影響する。重量平均分子量1×10以下の成分が10重量%以上であると、温湿度の影響を大きく受け帯電性が不安定になる。
上記のような効果は以下に述べる理由からであるものと推定される。
すなわち、スルホン酸塩基含有モノマーと電子吸引基を有する芳香族モノマーを併用することにより、負帯電付与効果が高められる。さらにアクリル酸エステルモノマー及び/またはメタアクリル酸エステルモノマー、加えて、芳香族ビニルモノマーを使用することにより、一層帯電の環境安定性を高めるとともに樹脂硬度が高くなり、粉砕性が良くなるとともに、現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやローラー)の汚染がなく、感光体フィルミングを防止する効果が向上する。
加えて、これら樹脂帯電制御剤の低分子量成分加えて、これらのモノマーの組合せによる樹脂帯電制御剤は、フルカラートナー用バインダー樹脂として発色性及び画像強度の点から好適なポリエステル樹脂と組み合わせることにより、適度な分散性が得られ、帯電量分布がシャープな静電荷像現像用トナーが得られ、長期の帯電安定性及び高画像品質が得られる。
本発明のトナーに用いる樹脂帯電制御剤を構成するスルホン酸塩基含有モノマーとしては、脂肪族スルホン酸塩基含有モノマー及び芳香族スルホン酸塩基含有モノマーなどが挙げられる。脂肪族スルホン酸塩基含有モノマーとしては、ビニルスルホン酸、アリルビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−2メチルプロパンスルホン酸、メタクリロイルオキシエチルスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸などのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩及び4級アンモニウム塩などが挙げられる。芳香族スルホン酸塩基含有モノマーとしては、スチレンスルホン酸、スルホフェニルアクリルアミド、スルホフェニルマレイミド、及びスルホフェニルイタコンイミドなどのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アミン塩及び4級アンモニウム塩等が挙げられる。前記金属塩においては重金属(ニッケル、銅、亜鉛、水銀、クロムなど)の塩は安全性の面から好ましくない。
本発明のトナーに用いる樹脂帯電制御剤を構成する電子吸引基を有する芳香族モノマーとしては、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレン、フルオロスチレン、ニトロスチレン、シアンスチレンなどのスチレン置換体、クロロフェニル(メタ)アクリレート、ブロモフェニル(メタ)アクリレート、ニトロフェニル(メタ)アクリレート、クロロフェニルオキシエチル(メタ)アクリレートなどのフェニル(メタ)アクリレート置換体、クロロフェニル(メタ)アクリルアミド、ブロモフェニル(メタ)アクリルアミド、ニトロフェニル(メタ)アクリルアミドなどのフェニル(メタ)アクリルアミド置換体、クロロフェニルマレイミド、ジクロロフェニルマレイミド、ニトロフェニルマレイミド、ニトロクロロフェニルマレイミドなどのフェニルマレイミド置換体、クロロフェニルイタコンイミド、ジクロロフェニルイタコンイミド、ニトロフェニルイタコンイミド、ニトロクロロフェニルイタコンイミドなどのフェニルイタコンイミド置換体、クロロフェニルビニルエーテル、ニトロフェニルビニルエーテルなどのフェニルビニルエーテル置換体などが挙げられる。特に、塩素原子またはニトロ基により置換されたフェニルマレイミド置換体及びフェニルイタコンイミド置換体が、帯電性や耐フィルミング性の面で好ましい。
さらに本発明のトナーに用いる樹脂帯電制御剤を構成する、アクリル酸エステルモノマー及び/またはメタアクリル酸エステルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。
さらに本発明のトナーに用いる樹脂帯電制御剤を構成する、芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどが挙げられる。本発明の樹脂帯電制御剤における各モノマーの構成比は、まず、スルホン酸塩基含有モノマーが樹脂帯電制御剤重量に対して1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。スルホン酸塩基含有モノマーが1重量%未満であると、帯電立上がり性能や飽和帯電量が十分でなく画像に影響を及ぼしやすい。また30重量%を超えると帯電の環境安定性が悪化し、高温高湿時帯電量が低くまた低温低湿時帯電量が高くなり、トナーの帯電安定性や高画像品質の維持が十分でない。さらに現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやローラー)の汚染や感光体フィルミングが発生しやすく、混練・粉砕工法でのトナー製造時の生産性も低下するという問題がある。
電子吸引基を有する芳香族モノマーは樹脂帯電制御剤重量に対して1〜80重量%、さらに好ましくは20〜70重量%である。電子吸引基を有する芳香族モノマーが1重量%未満であると、帯電量が十分でなく地汚れやトナー飛散が発生しやすい。また80重量%を超えるとトナー中への分散が悪く、トナーの帯電量分布が広くなり地汚れやトナー飛散が発生しやすく、高画像品質の維持が十分でない。
アクリル酸エステルモノマー及び/またはメタアクリル酸エステルモノマーは樹脂帯電制御剤に対して10〜80重量%、さらに好ましくは20〜70重量%である。アクリル酸エステルモノマー及び/またはメタアクリル酸エステルモノマーが10重量%未満であると十分な帯電の環境安定性が得られず、また混練、粉砕工法でのトナー製造時の粉砕性が十分でなく、現像スリーブや層厚規制部材(ブレードやローラー)の汚染や感光体フィルミングを十分防止できない。80重量%を超えると、帯電立上がりや帯電量が十分でなく画像に影響を及ぼしやすい。
芳香族ビニルモノマーは樹脂帯電制御剤重量に対して0〜30重量%、さらに好ましくは3〜20重量%である。芳香族ビニルモノマーが30重量%を超えると樹脂帯電制御剤が硬くなり、トナー中での分散性が低下し、帯電分布が広くなり地汚れや機内でのトナー飛散が発生しやすい。さらにトナーの定着性、特にカラートナーの混色時の発色性が不良となる。
本発明のトナーに用いる樹脂帯電制御剤では、芳香族モノマーとして前述の通り、塩素原子やニトロ基により置換されたフェニルマレイミド置換体またはフェニルイタコンイミド置換体モノマーを用いることができる。これらモノマーの合成時の触媒、重合禁止剤、溶媒などの残留物に起因すると思われる体積抵抗のばらつきが生じ、所望のトナー帯電量に影響することがある。そのため、樹脂負帯電制御剤を含有するトナーの帯電立上がりや飽和帯電量のチャージアップなどの問題が発生する可能性がある。
従って、本発明においては、樹脂帯電制御剤の体積抵抗が9.5〜11.5LogΩ・cmの範囲にあるものを用いる。樹脂帯電制御剤の体積抵抗が9.5LogΩ・cm未満であると、現像ローラー上のトナーは初期的に所望の帯電量が十分得られず、地汚れやトナー飛散が発生する。樹脂帯電制御剤の体積抵抗が11.5LogΩ・cmを超えると、現像ローラー上のトナーは初期的に所望の帯電量が得られるが、経時でチャージアップし、一成分現像方式では現像ローラー上のトナー薄層が均一でなくなり、画像上に色スジ、ムラが発生する。また二成分現像方式では画像濃度が低下し、地汚れやトナー飛散が発生する。樹脂帯電制御剤の体積抵抗は、さらには10.0〜11.0LogΩ・cmが好ましい。
本発明のトナーに含まれる樹脂帯電制御剤の体積抵抗の測定は、JIS規格K6911に準拠する。樹脂帯電制御剤をメッシュで整粒し23℃50%RHで調湿する。このサンプルを自動加圧成形機にて、サンプル量3g、加圧500kg/cmで成形し、厚さ約2mm、直径4cmの円板状試験片を作製する。厚みはノギスで正確に測定の上、誘電体損測定器(安藤電気製TR−10Cなど)にセットし周波数1kHzの交流電圧を印加し体積抵抗を測定する。
本発明のトナーに含まれる樹脂帯電制御剤は、フローテスターによる見掛け粘度が104Pa・sとなる温度が85〜110℃であることが好ましい。85℃未満であるとトナー中での適度な分散性が得られず、帯電が低下するだけでなく貯蔵安定性も不良となり凝集固化しやすい。また混練、粉砕、分級する生産工程から得る方法において、粉砕工程での固着が発生しやすく生産性を低化させる。また110℃を超えるとトナー中での分散性が低下し帯電量分布が広くなり、地汚れや機内でのトナー飛散が発生しやすい。さらにトナーの定着性、特にカラートナーの色重ね時の発色性が不良となる。見掛け粘度が104Pa・sとなる温度の測定は、フローテスターとして例えば島津製作所製CFT−500型を用い、荷重10kg/cm、オリフィス径1mm×長さ1mm、昇温速度5℃/分で粘度測定し、見掛け粘度が104Pa・sになる温度を読み取るものである。
また、本発明のトナーに含まれる樹脂帯電制御剤の重量平均分子量は、5×10〜1×10であることが好ましい。5×10未満であるとトナー中での適度な分散性が得られず、帯電が低下するだけでなく、混練、粉砕、分級からなる生産工程からトナーを得る方法において、粉砕工程での固着が発生しやすく生産性を低下させる。また1×10を超えるとトナー中での分散性が低下し帯電量分布が広くなり、地汚れや機内でのトナー飛散が発生しやすく、またトナーの定着性、発色性が不良となる。さらに樹脂帯電制御剤の重量平均分子量1×10以下の成分が10重量%以下であることが好ましい。重量平均分子量1×10以下の成分は低分子量成分、コポリマー、アイオノマー、残モノマー、などであり、これらは帯電発生を阻害し、また温湿度の影響も受け帯電を変動させる。またこれらの成分は皮膚刺激性や魚毒性など安全性にも影響する。重量平均分子量1×10以下の成分はさらに好ましくは6重量%以下である。
また、本発明の前記バインダー樹脂のフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度をT1、前記樹脂帯電制御剤のフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度をT2としたとき、T1、T2が0.9<T1/T2<1.4の関係を満たすことが好ましい。
帯電制御剤のバインダー樹脂への分散はトナーの帯電性能を決める大きな因子となる。本発明では特定のバインダー樹脂と特定の樹脂帯電制御剤との組合せにより、帯電性が良好で帯電立上がり性にすぐれたトナーが得られる。しかしバインダー樹脂と樹脂帯電制御剤との分散性(相溶性)が、帯電性能に影響することは前述の通り明らかである。本発明者らはバインダー樹脂及び樹脂帯電制御剤の個々のフローテスターによる見掛け粘度に着目すると共に、それらの分散度を研究し最適範囲を得た。T1/T2比が0.9未満ではバインダー樹脂と樹脂帯電制御剤の見掛け粘度が近接し、バインダー樹脂と樹脂帯電制御剤が相溶状態になり飽和帯電量の不足、帯電立上がり不良などを生じる。T1/T2比が1.4を超えるとバインダー樹脂と樹脂帯電制御剤の見掛け粘度が離れすぎ、樹脂帯電制御剤が分散不良となり、初期地汚れ、経時での帯電低下が発生する。特定の樹脂帯電制御剤について構成モノマーの規定、見掛け粘度の規定、分散されるバインダー樹脂との見掛け粘度比の規定により、良好な帯電性を示すと共に、フィルミングも発生しにくくなっている。
本発明のトナーに用いる樹脂帯電制御剤の添加量は、トナー粒子に対して0.1〜20重量%が好ましく、望ましくは0.5〜10重量%である。0.1重量%未満の場合は帯電の立上がりや帯電量が十分でなく、地汚れ、チリなど画像に影響を及ぼしやすい。20重量%を超える場合は、分散が悪くなり帯電量分布が広くなり、地汚れや機内でのトナー飛散が発生しやすい。
本発明のトナーに用いられる添加剤としては、後でも述べるが、樹脂帯電制御剤を用いる場合、1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカ、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された特定の性能を有する酸化チタン、が挙げられる。これらの添加剤を前記ポリエステル樹脂、樹脂帯電制御剤と用いることで、帯電性の安定したトナーが得られる。
すなわち、1次粒子径0.01〜0.03μmの疎水化処理されたシリカを母体トナー表面に付着させることによりトナーに必要な流動性と帯電性が付与され、現像ローラー上及び現像ローラーから感光体への現像性が良好となる。本タイプのシリカの添加量は母体トナー100重量部に対し2.1重量部以上とすることが好ましく、これによりトナーの現像ローラー上での薄層が均一となり、薄層のムラが大幅に改善され、更に長期の現像ローラーの攪拌により攪拌現像剤塗布ブレードへのトナーの融着による白スジの発生を防止する。これより少ない場合には、トナーの流動性が十分得られず現像ローラーに必要な量のトナーが供給されなかったり、必要なトナーの帯電量が得られない場合がある。またトナーの現像ローラー上での薄層が不均一となり、トナーの均一な現像及び画像が得られない場合や攪拌現像剤塗布ブレードへのトナーの融着による白スジの発生する場合がある。
また、1次粒子径0.01〜0.03μmで比表面積60〜140m/gの疎水化処理された酸化チタンを母体トナーの表面に付着させる事により、トナーの帯電性の安定化、特に帯電立ち上がり性とチャージアップが防止される。本タイプの酸化チタンの添加量は母体トナー100重量部に対し0.4〜1.0重量部が好ましい。0.4重量部より少ない場合にはトナーの帯電性が高すぎて十分なトナーの現像が行われない場合がある。また1.0重量部より多く添加した場合には、トナーの帯電性が低すぎてトナーが現像ローラーから飛散したり、地肌汚れの原因となる場合がある。なお前記母体トナーとは、添加剤以外の材料、少なくともバインダー樹脂、着色材及び樹脂帯電制御剤を含む製造途中の粒子を意味する。
また、本発明のトナーバインダー樹脂(A)中に、上記重縮合ポリエステル樹脂以外に、必要により、他の樹脂などを含有させることもできる。
他の樹脂としては、スチレン系樹脂[スチレンとアルキル(メタ)アクリレートの共重合体、スチレンとジエン系モノマーとの共重合体等]、エポキシ樹脂(ビスフェノールAジグリシジルエーテル開環重合物等)、ウレタン樹脂(ジオールおよび/または3価以上のポリオールとジイソシアネートの重付加物等)などが挙げられる。
他の樹脂の重量平均分子量は、好ましくは1000〜200万である。
トナーバインダー樹脂(A)における他の樹脂の含有量は、好ましくは0〜40重量%、さらに好ましくは0〜30重量%、特に好ましくは0〜20重量%である。
ポリエステル樹脂を2種以上併用する場合、および少なくとも1種のポリエステル樹脂と他の樹脂を混合する場合、予め粉体混合または溶融混合してもよいし、トナー化時に混合してもよい。
溶融混合する場合の温度は、好ましくは80〜180℃、さらに好ましくは100〜170℃、とくに好ましくは120〜160℃である。
混合温度が低すぎると充分に混合できず、不均一となることがある。2種以上のポリエステル樹脂を混合する場合、混合温度が高すぎると、エステル交換反応による平均化などが起こるため、トナーバインダーとして必要な樹脂物性が維持できなくなる場合がある。
溶融混合する場合の混合時間は、好ましくは10秒〜30分、さらに好ましくは20秒〜10分、とくに好ましくは30秒〜5分である。2種以上のポリエステル樹脂を混合する場合、混合時間が長すぎると、エステル交換反応による平均化などが起こるため、トナーバインダーとして必要な樹脂物性が維持できなくなる場合がある。
溶融混合する場合の混合装置としては、反応槽などのバッチ式混合装置、および連続式混合装置が挙げられる。適正な温度で短時間で均一に混合するためには、連続式混合装置が好ましい。連続混合装置としては、エクストルーダー、コンテイニアスニーダー、3本ロールなどが挙げられる。これらのうちエクストルーダーおよびコンテイニアスニーダーが好ましい。
粉体混合する場合は、通常の混合条件および混合装置で混合することができる。
粉体混合する場合の混合条件としては、混合温度は、好ましくは0〜80℃、さらに好ましくは10〜60℃である。混合時間は、好ましくは3分以上、さらに好ましくは5〜60分である。混合装置としては、へンシェルミキサー、ナウターミキサー、およびバンパリーミキサー等が挙げられる。好ましくはへンシェルミキサーである。
本発明の静電荷像現像用トナーは、少なくとも本発明のトナーバインダー樹脂(A)と着色剤(B)から構成され、必要に応じて離型剤(C)、帯電制御剤(D)、および流動化剤(E)等、種々の添加剤を含有する。
(着色剤)
着色剤(B)としては、公知の染料、顔料および磁性粉が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン、マグネタイト、鉄黒及びそれらの混合物が使用できる。
着色剤の含有量は、染料または顔料を使用する場合にはトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
また、磁性粉を着色剤として使用する場合には、トナーに対して通常1〜70重量%、好ましくは15〜70重量%、さらに好ましくは30〜60重量%、特に好ましくは2〜30重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(離型剤)
離型剤(C)としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
離型剤(C)として好ましくは、カルナウバワックス(C1)、フィッシャートロプシュワックス(C2)、パラフィンワックス(C3)、およびポリオレフインワックス(C4)などが挙げられる。
(C1)としては、天然カルナウバワックス、および脱遊離脂肪酸型カルナウバワックスが挙げられる。
(C2)としては、石油系フィッシャートロプシュワックス(シューマン・サゾール社製パラフリントH1、パラフリントH1N4およびラフリントC105など)、天然ガス系フィッシャートロプシュワックス(シェルMDS社製FT100など)、およびこれらフィッシャートロプシュワックスを分別結晶化などの方法で精製したもの[日本精蝋(株)製MDP−7000、MDP−7010など]などが挙げられる。
(C3)としては、石油ワックス系のパラフィンワックス[日本精蝋(株)製パラフィンワックスHNP−5、HNP−9、HNP−11など]などが挙げられる。
(C4)としては、ポリエチレンワックス[三洋化成工業(株)製サンワックス171P、サンワックスLEL400Pなど]、およびポリプロピレンワックス[三洋化成工業(株)製ビスコール550P、ビスコール660Pなど]などが挙げられる。
これらのワックスの内、カルナウバワックス、およびフィッシャートロプシュワックスが好ましく、カルナウバワックス、および石油系フィッシャートロプシュワックスがさらに好ましい。これらのワックスを離型剤として使用することで、トナーとした場合の低温定着性が優れる。
トナー中の離型剤(C)の含有量は、好ましくは0〜15重量%であり、さらに好ましくは1〜10重量%である。
(帯電制御剤)
帯電制御剤(D)としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、含金アゾ染料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、4級アンモニウム塩含有ポリマー、スルホン酸基含有ポリマー、含フッ素系ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマー、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
帯電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電気的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
本発明において用いる帯電制御剤としては、前記樹脂帯電制御剤や、請求項11〜20に記載のものが特に好ましい。
該樹脂帯電制御剤に関しては、すでに説明したとおりである。
該請求項11〜20に記載のものは、顕著に良好な帯電性を示し、トナー中の含有量は、好ましくは0.01〜20重量%、さらに好ましくは0.1〜15重量%である。
(流動化剤、トナー外添剤)
本発明のトナーに添加する流動化剤(E)としての外添剤である無機微粒子として、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。この中でも、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物が好ましく、個数平均粒径が8〜80nmの範囲の外添剤と120〜300nmの範囲の外添剤が好ましい。上記無機微粒子の中では、シリカ、アルミナ、酸化チタンが好適であり、特に、シリカ、酸化チタンが好適である。さらに外添剤として少なくとも一次粒子の個数平均粒径が5〜40nmの酸化チタンを含有することがトナー帯電性、流動性の点でより好ましい。
この無機微粒子等の外添剤はトナー母体に対し0.01から5重量%使用することがより好ましい。
トナーの流動性を高度に制御する手段として、外添剤の製造条件の制御だけでなく、外添剤生成後の解砕、篩がけ他が有効で、さらにトナー表面への付着させかた、付着状態も重要となる。
外添剤としては、無機微粒子や疎水化処理無機微粒子を併用することができるが、疎水化処理された一次粒子の平均粒径が1〜20nm、より好ましくは6〜15nm(BET法による比表面積で100〜400m/g)、の小粒径無機微粒子と30〜150nm、より好ましくは90〜130nm(BET法による比表面積で20〜100m/g)の大粒径無機微粒子を少なくとも2種類以上がトナー表面に存在することがより好ましい。またさらに好ましくは、小粒径無機微粒子はシリカあるいは酸化チタンでその両方が存在するとより好ましい。また大粒径無機微粒子はシリカがより好ましい。さらにゾルゲル法等湿式法で製造されたシリカがより好ましい。また中粒径無機微粒子として20〜50nm(BET法による比表面積で40〜100m/g)の無機微粒子、さらに好ましくはシリカ、がトナー表面にさらに存在するとさらに好ましい。
該無機微粒子としては、条件を満たせば公知のものすべて使用可能である。例えば、シリカ微粒子、疎水性シリカ、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど)、金属酸化物(チタニア、アルミナ、酸化錫、酸化アンチモンなど)、フルオロポリマー等を含有してもよい。
特に好適な添加剤としては、疎水化されたシリカ、チタニア、酸化チタン、アルミナ微粒子があげられる。シリカ微粒子としては、HDK H 2000、HDK H 2000/4、HDK H 2050EP、HVK21、HDK H 1303(以上ヘキスト)やR972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(以上日本アエロジル)がある。また、チタニア微粒子としては、P−25(日本アエロジル)やSTT−30、STT−65C−S(以上チタン工業)、TAF−140(富士チタン工業)、MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(以上テイカ)などがある。特に疎水化処理された酸化チタン微粒子としては、T−805(日本アエロジル)やSTT−30A、STT−65S−S(以上チタン工業)、TAF−500T、TAF−1500T(以上富士チタン工業)、MT−100S、MT−100T(以上テイカ)、IT−S(石原産業)などがある。
疎水化処理された酸化物微粒子、シリカ微粒子及びチタニア微粒子、アルミナ微粒子を得るためには、親水性の微粒子をメチルトリメトキシシランやメチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤で処理して得ることができる。またシリコーンオイルを必要ならば熱を加えて無機微粒子に処理した、シリコーンオイル処理酸化物微粒子、無機微粒子も好適である。
シリコーンオイルとしては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル、メタクリル変性シリコーンオイル、αメチルスチレン変性シリコーンオイル等が使用できる。無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。その中でも特にシリカと二酸化チタンが好ましい。添加量はトナーに対し0.1から5重量%、好ましくは0.3から3重量%を用いることができる。無機微粒子の一次粒子の平均粒径は、100nm以下、好ましくは3nm以上70nm以下である。この範囲より小さいと、無機微粒子がトナー中に埋没し、その機能が有効に発揮されにくい。またこの範囲より大きいと、感光体表面を不均一に傷つけ好ましくない。
この他の外添剤、流動化剤としては、高分子系微粒子、たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01から1μmのものが好ましい。
本発明のトナーはその他の添加物として例えば、フルオロポリマー、低分子量ポリオレフィン、金属酸化物(酸化アルミニウム、酸化錫、酸化アンチモンなど)、導電性付与剤(カーボンブラック、酸化スズなど)、磁性体、さらにそれら添加物を表面処理したものなどを併用しても良い。それら添加剤は1種または2種以上を合わせて用いてよく、含有量は一般にトナー100重量部に対し0.1〜10重量部である。
帯電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えてもよい。
トナーに添加する方法として、ヘンシェルミキサー、Qミキサー等による乾式外添処理だけでなく、湿式外添処理(溶媒、水(必要に応じて濡れ性改善のための活性剤等を含有させる))による付着も有効である。
外添剤の混合方式であるが、外添剤の母体トナーへの外添は、母体トナーと外添剤をミキサー類を用い混合・攪拌することにより外添剤が解砕されながらトナー表面に被覆される乾式混合でもよい。このとき、無機微粒子や樹脂微粒子等の外添剤が均一にかつ強固に母体トナーに付着させることが耐久性の点で重要である。これら添加条件として、ミキサー類の羽形状、回転数、混合時間、混合回数、外添剤量、母体トナー量、母体トナーの表面性(凹凸、硬度、粘弾性、他)が重要となる。
また、湿式混合として、液中で無機微粒子付着処理を施すことができる。トナー粒子が水中で形成され、用いた界面活性剤等を洗浄によって除去した後に、本工程を行なってもよい。水中に存在している余剰の界面活性剤をろ過、遠心分離などの固液分離操作をして除去し、得られたケーキ、スラリーを水系媒体中に再分散する。さらにそのスラリーに無機微粒子を添加分散する。あらかじめ無機微粒子を水系分散体に分散させておくこともできる。その際逆極性の界面活性剤を用いて分散しておくとトナー粒子表面への付着はさらに効率的に行われる。また無機微粒子が疎水化処理されており水系分散体に分散させにくい場合は少量のアルコールなどとの併用により界面張力を下げて濡れ易くしてから無機微粒子を分散させてもよい。その後、逆極性の界面活性剤水溶液を攪拌下徐々に添加する。逆極性の界面活性剤はトナー粒子固形分に対し0.01から1重量%使用することが好ましい。逆極性の界面活性剤の添加によって無機微粒子分散体の水中での荷電が中和され、トナー粒子表面に無機微粒子を凝集付着させることができる。この無機微粒子はトナー粒子固形分に対し0.01から5重量%使用することが好ましい。
これらトナー表面に付着させた無機微粒子は、その後スラリーを加熱することによりトナー表面に固定化し、脱離を防止することができる。その際トナーを構成する樹脂のTgよりも高い温度にて加熱することが望ましい。さらに凝集を防止しながら乾燥後加熱処理を行なってもよい。
また、感光体表面の摩擦係数を下げ、クリーニング性を上げるために、本発明のトナーに潤滑剤として、ステアリン酸金属塩を混合させてもよい。ステアリン酸亜鉛が好適である。
(製造方法)
また、本発明の静電化像現像用トナーは、従来から知られている粉砕法や重合法で製造することが可能で、例えば、気流式粉砕法、機械式粉砕法、乳化凝集法、懸濁重合法などが挙げられ、その製造方法によって発明の効果が損なわれることはない。
トナーの製造法としては、例えば公知の混練粉砕法等で行なう場合は、上記トナー構成成分を乾式ブレンドした後、溶融混練し、その後、ジェットミル等を用いて微粉砕し、さらに風力分級し、体積平均粒径が2〜10μmの粒子として得られる。
なお、体積平均粒径は、コールターカウンター[例えば、商品名:マルチサイザーIII(コールタ一社製)]を用い測定される。
本発明のトナーの製造方法は従来公知のいずれの方法でもよく、具体的に説明すると、例えば少なくともバインダー樹脂、帯電制御剤及び着色材のトナー成分を機械的に混合する工程と、溶融混練する工程と、粉砕する工程と、分級する工程とを有するトナーの製造方法が適用できる。また、機械的に混合する工程や溶融混練する工程において、粉砕または分級する工程で得られる製品となる粒子以外の粉末を戻して再利用する製造方法も含まれる。
ここで言う製品となる粒子以外の粉末(副製品)とは、溶融混練する工程後、粉砕工程で得られる所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子や、引き続いて行われる分級工程で発生する所望の粒径の製品となる成分以外の微粒子や粗粒子を意味する。このような副製品を混合工程や溶融混練する工程で原料と好ましくは主原材料100に対し副製品を1〜20重量部混合するのが好ましい。
少なくともバインダー樹脂、着色剤、樹脂帯電制御剤やその他の帯電制御剤のトナー成分を機械的に混合する混合工程、及びバインダー樹脂、着色剤、帯電制御剤に副製品を含むトナー成分を機械的に混合する混合工程は、回転させる羽による通常の混合機などを用いて通常の条件で行えばよく、特に制限はない。
以上の混合工程が終了したら、次いで混合物を混練機に仕込んで溶融混練する。溶融混練機としては、一軸、二軸の連続混練機や、ロールミルによるバッチ式混練機を用いることができる。例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出機、東芝機械社製TEM型押出機、ケイ・シー・ケイ社製2軸押出機、池貝鉄工所社製PCM型2軸押出機、ブス社製コニーダー等が好適に用いられる。この溶融混練は、バインダー樹脂の分子鎖の切断を招来しないような適正な条件で行うことが重要である。具体的には、溶融混練温度はバインダー樹脂の軟化点を参考に行うべきであり、軟化点より低温過ぎると切断が激しく、高温過ぎると分散が進まない。
以上の溶融混練工程が終了したら、次いで混練物を粉砕する。この粉砕工程においては、まず粗粉砕し、次いで微粉砕することが好ましい。この際ジェット気流中で衝突板に衝突させて粉砕したり、ジェット気流中で粒子同士を衝突させて粉砕したり、機械的に回転するローターとステーターの狭いギャップで粉砕する方式が好ましく用いられる。この粉砕工程が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中で分級し、もって所定の粒径例えば平均粒径が5〜20μmの現像剤を製造する。
本発明のトナーを製造するには、現像剤としての流動性や保存性、現像性、転写性を高めるために、以上のようにして製造された母体トナーに先に挙げた疎水性シリカ微粉末などの無機微粒子を添加混合する。外添剤の混合は一般の粉体の混合機が用いられるが、ジャケットなどを装備して、内部の温度を調節できることが好ましい。外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、途中または漸次外添剤を加えていけばよい。もちろん混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを変化させてもよい。はじめに強い負荷を、次に比較的弱い負荷を与えても良いし、その逆でも良い。使用できる混合設備の例としては、V型混合機、ロッキングミキサー、レーディゲミキサー、ナウターミキサー、ヘンシェルミキサーなどが挙げられる。
本発明のトナーバインダー樹脂を用いた本発明のトナーは、必要に応じて磁性粉(鉄粉、ニッケル粉、フェライト、マグネタイト等)、ガラスビーズおよび/または樹脂(アクリル樹脂、シリコーン樹脂等)により表面をコーティングしたフェライト等のキャリア粒子と混合されて、電気的潜像の二成分現像剤として用いられる。また、キャリア粒子のかわりに帯電ブレード等の部材と摩擦し、電気的潜像を形成することもできる。
次いで、公知の熱ロール定着方法等により支持体(紙、ポリエステルフィルム等)に定着して記録材料とされる。
近年、高精細・高画質の画像を得るためにトナーの粒子径をさらに小さくする傾向にある。通常の混練、粉砕法による製造方法で小粒径化してもよいが、使用するエネルギーや歩留まりの点から非常にコスト高になるとともに粒子径の粉砕限界が存在し、さらなる小粒径化には対応できない。
そこで、この問題点を解決する方法として懸濁重合法、乳化重合凝集法、分散重合法等の重合トナー製造法が提案されている。
本発明に係るトナーは、体積平均粒径2〜10μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。
小粒径のトナーを用いることで、静電荷像に対して緻密にトナーを付着させることができる。しかしながら、本発明の範囲よりも体積平均粒径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置における長期の攪拌において磁性キャリアの表面にトナーが融着し、磁性キャリアの帯電能力を低下させる。逆に、トナーの体積平均粒径が本発明の範囲よりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行われた場合にトナーの粒径の変動が大きくなる場合が多い。
また、粒径分布を狭くすることで、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、転写率を高くすることができる。しかしながら、Dv/Dnが1.40を超えると、帯電量分布が広くなり、解像力も低下するため好ましくない。
尚、トナーの平均粒径及び粒度分布は、コールターカウンターTA−II、コールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)を用いて測定することができる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用い個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研社製)及びパーソナルコンピュータ(PC9801:NEC社製)に接続し、測定した。
また、本発明に係るトナーは、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあることが好ましい。
図2及び図3は、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表わした図である。形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表わされる。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
Figure 2007127776
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
また、形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
Figure 2007127776
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体1との接触が点接触に近くなるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体1との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。一方、球形トナーはクリーニングブレード7aと感光体1との間隙に入り込みやすいため、トナーの形状係数SF−1又はSF−2はある程度大きい方がよい。また、SF−1とSF−2が大きくなると、画像上にトナーが散ってしまい画像品位が低下する。このために、SF−1とSF−2は180を越えない方が好ましい。
尚、形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(FE-SEM S-4800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(Luzex AP:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
本発明の画像形成装置に好適に用いられるトナーは、例えば、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。なお原料のポリエステル樹脂には少なくとも本発明の前記重縮合ポリエステル樹脂を用いる。
以下に、このようなトナーの構成材料及び製造方法の例を挙げて説明する。
(変性ポリエステル)
本発明に係るトナーはバインダー樹脂として変性ポリエステル(i)を含む。変性ポリエステル(i)としては、ポリエステル樹脂中にエステル結合以外の結合基が存在したり、またポリエステル樹脂中に構成の異なる樹脂成分が共有結合、イオン結合などで結合した状態をさす。具体的には、ポリエステル末端に、カルボン酸基、水酸基と反応するイソシアネート基などの官能基を導入し、さらに活性水素含有化合物と反応させ、ポリエステル末端を変性したものを指す。
変性ポリエステル(i)としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との反応により得られるウレア変性ポリエステルなどが挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合物で、かつ活性水素基を有するポリエステルを、さらに多価イソシアネート化合物(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ウレア変性ポリエステルは、以下のようにして生成される。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明で用いられる変性ポリエステル(i)は、ワンショット法、プレポリマー法により製造される。変性ポリエステル(i)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。このときのピーク分子量は1000〜10000が好ましく、1000未満では伸長反応しにくくトナーの弾性が少なくその結果耐ホットオフセット性が悪化する。また10000を超えると定着性の低下や粒子化や粉砕において製造上の課題が高くなる。変性ポリエステル(i)の数平均分子量は、後述の変性されていないポリエステル(ii)を用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。(i)単独の場合は、数平均分子量は、通常20000以下、好ましくは1000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
変性ポリエステル(i)を得るためのポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
尚、生成するポリマーの分子量は、THFを溶媒としゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
(未変性ポリエステル)
本発明においては、前記変性されたポリエステル(i)単独使用だけでなく、この(i)と共に、未変性ポリエステル(ii)をバインダー樹脂成分として含有させることもできる。(ii)を併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(ii)としては、前記(i)のポリエステル成分と同様な多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、好ましいものも(i)と同様である。また、(ii)は無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(i)と(ii)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(i)のポリエステル成分と(ii)は類似の組成が好ましい。(ii)を含有させる場合の(i)と(ii)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(i)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
(ii)のピーク分子量は、通常1000〜10000、好ましくは2000〜8000、さらに好ましくは2000〜5000である。1000未満では耐熱保存性が悪化し、10000を超えると低温定着性が悪化する。(ii)の水酸基価は5以上であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120、特に好ましくは20〜80である。5未満では耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。(ii)の酸価は1〜5が好ましく、より好ましくは2〜4である。ワックスに高酸価ワックスを使用するため、バインダーは低酸価バインダーが帯電や高体積抵抗につながるので二成分系現像剤に用いるトナーにはマッチしやすい。
バインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は通常35〜70℃、好ましくは55〜65℃である。35℃未満ではトナーの耐熱保存性が悪化し、70℃を超えると低温定着性が不充分となる。ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、本発明のトナーにおいては、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
尚、ガラス転移点(Tg)は、示差走査熱量計(DSC)によって測定することができる。
(キャリア)
また、本発明のトナーを二成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いればよく、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア、ガラスビーズなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、フェノール樹脂、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化炭素、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。特にシリコーン樹脂コートキャリアが現像剤寿命の点から優れている。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
二成分現像剤のトナーとキャリアの混合割合は、通常キャリア100重量部に対してトナー0.5〜20.0重量部である。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
(磁性材料)
更に、本発明のトナーは、磁性材料を含有させ、磁性トナーとしても使用し得る。磁性トナーとする場合には、トナー粒子に磁性体の微粒子を含有させればよい。斯かる磁性体としては、酸化鉄(フェライト、マグネタイト、ヘマタイト)をはじめとする鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性を示す金属もしくは合金またはこれらの元素を含む化合物、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、例えばマンガン銅アルミニウム、マンガン−銅−錫、などのマンガンと銅とを含むホイスラー合金と呼ばれる種頼の合金、二酸化クロム、その他を挙げることができる。磁性体は、平均粒径が通常0.1〜2μm、好ましくは0.1〜1μmの微粉末の形態で均一に分散されて含有されることが好ましい。そして磁性体の含有割合は、得られるトナーの100重量部に対して、通常5〜150重量部、さらに10〜70重量部であることが好ましく、特に20〜50重量部であることが好ましい。
(軟化点の測定方法)
フローテスターを用いて、下記条件で等速昇温し、その流出量が1/2になる温度をもって軟化点とする。
装置 :島津(株)製 フローテスター CTF−500D
荷重 :20kgf/cm
ダイ :1mmφ−1mm
昇温速度:6℃/min
試料量 :1.0g
(粒径測定方法)
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
(円形度)
フロー式粒子像分析装置FPIA−2100(シスメックス(株)社製)により平均円形度Eが計測できる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水120ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.3ml加え、更に測定試料を0.2g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約2分間分散処理を行ない、分散液濃度を約5000個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び分布を測定することによって得られる。
(SF−1、SF−2)
日立製作所製FE−SEM(S-4800)により測定して得られたトナーのSEM像を300個無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフェイスを介してニレコ社製画像解析装置(Luzex AP)に導入し解析を行い求めた。
(凝集度)
加速凝集度の測定方法は以下のように行なう。測定装置は、ホソカワミクロン社(製)のパウダーテスターを使用し振動台の上に次の手順で附属部品をセットする。
(イ)バイブロシュート
(ロ)パッキン
(ハ)スペースリング
(ニ)フルイ(3種類)上>中>下
(ホ)オサエバー
次にノブナットで固定し、振動台を作動させる。測定条件は次の通りである。
フルイ目開き (上) 75μm
〃 (中) 45μm
〃 (下) 22μm
振巾目盛 1mm
試料採取量 2g
振動時間 15秒
測定後、次の計算から凝集度を求める。
上段のフルイに残った粉体の重量%×1 ・・・(a)
中段のフルイに残った粉体の重量%×0.6 ・・・(b)
下段のフルイに残った粉体の重量%×0.2 ・・・(c)
上記3つの計算値の合計をもって凝集度(%)とする。すなわち、
凝集値(%)=(a)+(b)+(c)。
(ガラス転移温度(Tg))
本発明のトナーのTgは、下記の示差走査型熱量計を用いて、下記条件で測定した。
・示差走査熱量計:SEIKO1DSC100
SEIKO1SSC5040(Disk Station)
・測定条件:
温度範囲: 25〜150℃
昇温速度: 10℃/min
サンプリング時間:0.5sec
サンプル量: 10mg
(体積固有抵抗)
本発明の体積固有抵抗とは、ギャップ2mmを隔てた平行電極間にペレット上にプレスしたトナーを設置して両電極間にDC1000Vを印加し30sec後の抵抗値をハイレジスト計(例えばアドバンテスト社製TR8601)で計測した値を抵抗値とペレット厚さから換算し体積抵抗率に変換した値(対数値)をいう。
(現像装置)
本実施形態に係る画像形成装置は、像担持体としての感光体の周辺に、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置等が順に配設されている。また、給紙トレイより転写紙を給紙する給紙搬送装置と、トナー像を転写された転写紙が感光体から分離した後、トナーを転写紙に定着する定着装置とを備えている。このように構成された画像形成装置では、回転する感光体の表面は帯電装置により一様に帯電された後、画像情報に基づき露光装置のレーザー光線等を照射され、感光体上に潜像形成を形成する。感光体上に形成された静電潜像に現像装置により帯電したトナーを付着させることでトナー像を形成する。一方、転写紙は給紙搬送装置により給紙トレイより給紙され、次いで感光体と転写装置とが対向する転写部に搬送される。そして転写装置により、転写紙に感光体上のトナー像とは逆極性の電荷を付与することで、感光体上に形成されたトナー像を転写紙へ転写する。次いで、転写紙は、感光体から分離され、定着装置に送られ、トナーを転写紙に定着することで画像が得られる。
図1は本実施形態に係る画像形成装置の現像装置(1)の概略構成図である。図1に基づき上記画像形成装置に採用される現像装置(1)について詳しく説明する。この現像装置(1)は感光体(8)の側方に配設され、トナー及び磁性キャリアとを含む二成分現像剤(以下「現像剤」という。)を表面に担持する現像剤担持体としての非磁性の現像スリーブ7を備えている。この現像スリーブ7は、現像ケーシングの感光体(1)側に形成された開口部から一部露出するように取り付けられ、図示しない駆動装置により、図中矢印b方向に回転する。現像スリーブの材質としては、通常の現像装置に用いられるものであれば特に限定されることなく、ステンレス鋼、アルミニウム、セラミックス等の非磁性材料や、更にこれらにコーティング等したものなどが用いられる。また、現像スリーブの形状も特に限定されることはない。また、現像スリーブ(7)の内部には、磁界発生手段としての固定磁石群からなる図示しないマグネットローラが固定配置されている。また、現像装置(1)は、現像スリーブ(7)上に担持される現像剤の量を規制する剛体からなる現像剤規制部材としてのドクタ(9)を備えている。該ドクタ(9)に対して、現像スリーブ(7)回転方向上流側には、現像剤を収容する現像剤収容部(4)が形成され、該現像剤収容部(4)の現像剤を攪拌混合する第1及び第2の攪拌スクリュ(5、6)が設けられている。また、現像剤収容部(4)の上方に配置されるトナー補給口(23)と、現像剤収容部(4)へ補給されるトナー充填したトナーホッパ(2)と、トナー補給口(23)とトナーホッパ(2)とを接続するトナー送流装置(3)とが設けられている。
上記構成の現像装置(1)においては、第1及び第2の攪拌スクリュ(5、6)が回転することにより、現像剤収容部(4)内の現像剤が攪拌され、トナーと磁性キャリアとが互いに逆極性に摩擦帯電される。この現像剤は、矢印b方向に回転駆動する現像スリーブ(7)の周面に供給され、供給された現像剤は現像スリーブ(7)の周面に担持され、現像スリーブ(7)の回転によって、その回転方向(矢印b方向)に搬送される。次いで、この搬送された現像剤は、ドクタ(9)によって量を規制され、規制後の現像剤が感光体(8)と現像スリーブ7とが対向する現像領域に運ばれる。この現像領域で現像剤中のトナーが、感光体(8)表面の静電潜像に静電的に移行し、その静電潜像がトナー像として可視像化される。
ここで像担持体(8)と現像スリーブ(7)との間の間隔(現像ギャップ;Gp)は、0.01mm〜0.7mmであることがより好ましく、0.01未満の場合、現像剤の搬送性が低下し、ベタ画像均一性他が低下して好ましくない。一方、0.7mmを超える場合、現像剤の帯電立ち上がり性、保持性が低下しやすくなり好ましくない。
〜中間転写体〜
本発明における転写システムの中間転写体の1実施形態に関して図4について説明する。静電荷像担持体としての感光体ドラム(以下、感光体という)10の回りには、帯電装置としての帯電ローラ(20)、露光装置(30)、クリーニングブレードを有するクリーニング装置(60)、除電装置としての除電ランプ(70)、現像装置(40)、中間転写体としての中間転写体(50)とが配設されている。該中間転写体(50)は、複数の懸架ローラ(51)によって懸架され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成されている。この該懸架ローラ(51)の一部は、中間転写体へ転写バイアスを供給する転写バイアスローラとしての役目を兼ねており、図示しない電源から所定の転写バイアス電圧が印加される。また、該中間転写体(50)のクリーニングブレードを有するクリーニング装置(90)も配設されている。また、該中間転写体(50)に対向し、最終転写材としての転写紙(100)に現像像を転写するための転写手段として転写ローラ(80)が配設され、該転写ローラ(80)は図示しない電源装置により転写バイアスを供給される。そして、上記中間転写体(50)の周りには、電荷付与手段としてのコロナ帯電器(52)が設けられている。
上記現像装置(40)は、現像剤担持体としての現像ベルト(41)と、該現像ベルト(41)の回りに併設した黒(以下、Bkという)現像ユニット(45K)、イエロー(以下、Yという)現像ユニット(45Y)、マゼンタ(以下、マゼンタという)現像ユニット(45M)、シアン(以下、Cという)現像ユニット(45C)とから構成されている。また、該現像ベルト(41)は、複数のベルトローラに張り渡され、図示しないモータ等の駆動手段により矢印方向に無端状に走行するように構成され、上記感光体(10)との接触部では該感光体(10)とほぼ同速で移動する。
各現像ユニットの構成は共通であるので、以下の説明はBk現像ユニット(45K)についてのみ行ない、他の現像ユニット(45Y、45M、45C)については、図中でBk現像ユニット(45K)におけるものと対応する部分に、該ユニットにおけるものに付した番号の後にY、M、Cを付すに止め説明は省略する。現像ユニット(45K)は、トナー粒子とキャリア液成分とを含む、高粘度、高濃度の液体現像剤を収容する現像タンク(42K)と、下部を該現像タンク(42K)内の液体現像剤に浸漬するように配設された汲み上げローラ(43K)と、該汲み上げローラ(43K)から汲み上げられた現像剤を薄層化して現像ベルト(41)に塗布する塗布ローラ(44K)とから構成されている。該塗布ローラ(44K)は、導電性を有しており、図示しない電源から所定のバイアスが印加される。
なお、本実施形態に係る画像形成装置の装置構成としては、図4に示すような装置構成以外にも、図5に示すように、各色の現像ユニットを1つの感光体(10)の回りに併設した装置構成であってもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置の動作について説明する。図4において、感光体(10)を矢印方向に回転駆動しながら帯電ローラ(20)により一様帯電した後、露光装置(30)により図示しない光学系で原稿からの反射光を結像投影して該感光体(10)上に静電荷像を形成する。この静電荷像は、現像装置(40)により現像され、顕像としてのトナー像が形成される。現像ベルト(41)上の現像剤薄層は、現像領域において感光体との接触により薄層の状態で該ベルト(41)から剥離し、感光体(10)上の潜像の形成されている部分に移行する。この現像装置(40)により現像されたトナー像は、感光体(10)と等速移動している中間転写体(50)との当接部(一次転写領域)にて中間転写体(50)の表面に転写される(一次転写)。3色あるいは4色を重ね合わせる転写を行う場合は、この行程を各色ごとに繰り返し、中間転写体(50)にカラー画像を形成する。
上記中間転写体上の重ね合せトナー像に電荷を付与するための上記コロナ帯電器(52)を、該中間転写体(50)の回転方向において、上記感光体(10)と該中間転写体(50)との接触対向部の下流側で、かつ該中間転写体(50)と転写紙(100)との接触対向部の上流側の位置に設置する。そして、このコロナ帯電器(52)が、該トナー像に対して、該トナー像を形成するトナー粒子の帯電極性と同極性の真電荷を付与し、転写紙(100)へ良好な転写がなされるに充分な電荷をトナー像に与える。上記トナー像は、上記コロナ帯電器(52)によりに帯電された後、上記転写ローラ(80)からの転写バイアスにより、図示しない給紙部から矢印方向に搬送された転写紙(100)上に一括転写される(二次転写)。この後、トナー像が転写された転写紙(100)は、図示しない分離装置により感光体(10)から分離され、図示しない定着装置で定着処理がなされた後に装置から排紙される。一方、転写後の感光体(10)は、クリーニング装置(60)よって未転写トナーが回収除去され、次の帯電に備えて除電ランプ(70)により残留電荷が除電される。
該中間転写体の静止摩擦係数は前述したように、好ましくは0.1〜0.6、より好ましくは0.3〜0.5がよい。該中間転写体の体積抵抗は数Ωcm以上10Ωcm以下であることが好ましい。体積抵抗を数Ωcm以上10Ωcm以下とすることにより、中間転写体自身の帯電を防ぐとともに、電荷付与手段により付与された電荷が該中間転写体上に残留しにくくなるので、二次転写時の転写ムラを防止できる。また、二次転写時の転写バイアス印加を容易にできる。
中間転写体の材質は特に制限されず、公知の材料が使用できる。その一例を以下に示す。(1)ヤング率(引張弾性率)の高い材料を単層ベルトとして用いたものであり、PC(ポリカーボネート)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PAT(ポリアルキレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)/PAT(ポリアルキレンテレフタレート)のブレンド材料、ETFE(エチレンテトラフロロエチレン共重合体)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料、カーボンブラック分散の熱硬化性ポリイミド等。これらヤング率の高い単層ベルトは画像形成時の応力に対する変形量が少なく、特にカラー画像形成時にレジズレを生じにくいとの利点を有している。(2)上記のヤング率の高いベルトを基層とし、その外周上に表面層または中間層を付与した2〜3層構成のベルトであり、これら2〜3層構成のベルトは単層ベルトの硬さに起因し発生するライン画像の中抜けを防止しうる性能を有している。(3)ゴムおよびエラストマーを用いたヤング率の比較的低いベルトであり、これらのベルトは、その柔らかさによりライン画像の中抜けが殆ど生じない利点を有している。また、ベルトの幅を駆動ロールおよび張架ロールより大きくし、ロールより突出したベルト耳部の弾力性を利用して蛇行を防止するので、リブや蛇行防止装置を必要とせず低コストを実現できる。
中間転写ベルトは、従来からフッ素系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリイミド樹脂等が使用されてきていたが、近年ベルトの全層や、ベルトの一部を弾性部材にした弾性ベルトが使用されてきている。樹脂ベルトを用いたカラー画像の転写は以下の課題がある。
カラー画像は通常4色の着色トナーで形成される。1枚のカラー画像には、1層から4層までのトナー層が形成されている。トナー層は1次転写(感光体から中間転写ベルトへの転写)や、2次転写(中間転写ベルトからシートへの転写)を通過することで圧力を受け、トナー同士の凝集力が高くなる。トナー同士の凝集力が高くなると文字の中抜けやベタ部画像のエッジ抜けの現象が発生しやすくなる。樹脂ベルトは硬度が高くトナー層に応じて変形しないため、トナー層を圧縮させやすく文字の中抜け現象が発生しやすくなる。
また、最近はフルカラー画像を様々な用紙、例えば和紙や意図的に凹凸を付けや用紙に画像を形成したいという要求が高くなってきている。しかし、平滑性の悪い用紙は転写時にトナーと空隙が発生しやすく、転写抜けが発生しやすくなる。密着性を高めるために2次転写部の転写圧を高めると、トナー層の凝縮力を高めることになり、上述したような文字の中抜けを発生させることになる。
そこで、シートへの転写に際して弾性ベルトは次の目的で使用される。弾性ベルトは、転写部でトナー層、平滑性の悪い用紙に対応して変形する。つまり、局部的な凹凸に追従して弾性ベルトは変形するため、過度にトナー層に対して転写圧を高めることなく、良好な密着性が得られ文字の中抜けのない、平面性の悪い用紙に対しても均一性の優れた転写画像を得ることができる。
弾性ベルトの樹脂は、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE,PVDF)、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(例えば、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体およびスチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(例えば、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、メタクリル酸メチル樹脂、メタクリル酸ブチル樹脂、アクリル酸エチル樹脂、アクリル酸ブチル樹脂、変性アクリル樹脂(例えば、シリコーン変性アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂変性アクリル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂等)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂およびポリビニルブチラール樹脂、ポリアミド樹脂、変性ポリフェニレンオキサイド樹脂等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上の組み合わせを使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
弾性材ゴム、エラストマーとしては、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、EPDM、NBR、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム天然ゴム、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレンターポリマー、クロロプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ウレタンゴム、シンジオタクチック1,2−ポリブタジエン、エピクロロヒドリン系ゴム、リコーンゴム、フッ素ゴム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリルゴム、熱可塑性エラストマー(例えば、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリウレア,ポリエステル系、フッ素樹脂系)等からなる群より選ばれる1種類あるいは2種類以上の組み合わせを使用することができる。ただし、上記材料に限定されるものではないことは当然である。
抵抗値調節用導電剤に特に制限はないが、例えば、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウムやニッケル等の金属粉末、酸化錫、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化インジウム、チタン酸カリウム、酸化アンチモン−酸化錫複合酸化物(ATO)、酸化インジウム−酸化錫複合酸化物(ITO)等の導電性金属酸化物、導電性金属酸化物は、硫酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の絶縁性微粒子を被覆したものでもよい。上記導電剤に限定されるものではないことは当然である。
表層材料、表層は弾性材料による感光体への汚染防止と、転写ベルト表面への表面摩擦抵抗を低減させてトナーの付着力を小さくしてクリーニング性、2次転写性を高めるものが要求される。たとえばポリウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂等の1種類あるいは2種類以上の組み合わせを使用し表面エネルギーを小さくし潤滑性を高める材料、たとえばフッ素樹脂、フッ素化合物、フッ化炭素、2酸化チタン、シリコンカーバイト等の粉体、粒子を1種類あるいは2種類以上または粒径が異なるものの組み合わせを分散させ使用することができる。また、フッ素系ゴム材料のように熱処理を行うことで表面にフッ素リッチな層を形成させ表面エネルギーを小さくさせたものを使用することもできる。
〜帯電装置〜
図6は、接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の構成の1部を示す概略図である。被帯電体、静電荷像担持体としての感光体(140)は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光ドラムに接触させた帯電部材である帯電ローラ(160)は芯金とこの芯金の外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層を基本構成とし、芯金の両端を不図示の軸受け部材等で回転自由に保持させると供に、不図示の加圧手段によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、本図の場合はこの帯電ローラ(160)は感光体140の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ(160)は、直径9mmの芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層(522)を被膜して直径16mmに形成されている。
帯電ローラ(160)の芯金と不図示の電源とは電気的に接続されており、電源により帯電ローラに対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体(140)の周面が所定の極性,電位に一様に帯電処理される。
本発明で用いられる帯電装置はもちろん上記のような接触式の帯電装置に限定されるず非接触でもよいが、帯電装置から発生するオゾンが低減された画像形成装置が得られるので、接触式の帯電装置を用いることが好ましい。
さらに、本発明の画像形成装置では、帯電装置に交互電界を印加する。DC(直流)電界では、感光体を−極性に帯電させるために、O とNO が多数形成される。このオゾン、窒素酸化物が感光体上に付着して感光体表面を劣化させる。とくに、感光体表面を硬化させ摩耗が大きくなり、また、摩擦係数が小さくなるために外添剤が付着しやすくなりフィルミングが発生することが多くなる。このために、AC(交流)を重畳させた交互電界を印加することで、オゾン等の発生を押さえ、かつ、感光体を均一に帯電させることができる。とくに、交互電界にすることで、逆極性のHの発生でオゾンで感光体の劣化を押さえることができる。
本発明で使われる帯電部材の形状としてはローラの他にも、磁気ブラシ、ファーブラシ等、どのような形態をとってもよく、画像形成装置の仕様や形態にあわせて選択可能である。磁気ブラシを用いる場合、磁気ブラシは例えばZn−Cuフェライト等、各種フェライト粒子を帯電部材として用い、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成される。また、ファーブラシを用いる場合、例えば、ファーブラシの材質としては、カーボン、硫化銅、金属または金属酸化物により導電処理されたファーを用い、これを金属や他の導電処理された芯金に巻き付けたり張り付けたりすることで帯電装置とする。
〜タンデム型カラー画像形成装置〜
図7は、本発明のタンデム型カラー画像形成装置の構成を示す概略図である。
タンデム型の画像形成装置には、図7に示すように、各感光体(1)上の画像を転写装置(2)により、シート搬送ベルト(3)で搬送するシートsに順次転写する直接転写方式のものと、図8に示すように、各感光体(1)上の画像を1次転写装置(2)によりいったん中間転写体(4)に順次転写して後、その中間転写体(4)上の画像を2次転写装置(5)によりシートsに一括転写する間接転写方式のものとがある。転写装置(5)は転写搬送ベルトであるが,ローラ形状も方式もある。
直接転写方式のものと、間接転写方式のものとを比較すると、前者は、感光体(1)を並べたタンデム型画像形成装置Tの上流側に給紙装置(6)を、下流側に定着装置(7)を配置しなければならず、シート搬送方向に大型化する欠点がある。これに対し後者は、2次転写位置を比較的自由に設置することができる。給紙装置(6)、および定着装置(7)をタンデム型画像形成装置Tと重ねて配置することができ、小型化が可能となる利点がある。
また、前者は、シート搬送方向に大型化しないためには、定着装置(7)をタンデム型画像形成装置Tに接近して配置することとなる。そのため、シートsがたわむことができる充分な余裕をもって定着装置(7)を配置することができず、シートsの先端が定着装置(7)に進入するときの衝撃(特に厚いシートで顕著となる)や、定着装置(7)を通過するときのシート搬送速度と,転写搬送ベルトによるシート搬送速度との速度差により、定着装置(7)が上流側の画像形成に影響を及ぼしやすい欠点がある。これに対し後者は、シートsがたわむことができる充分な余裕をもって定着装置(7)を配置することができるから、定着装置(7)がほとんど画像形成に影響を及ぼさないようにすることができる。
以上のようなことから、最近は、タンデム型画像形成装置の中の、特に間接転写方式のものが注目されてきている。図8は、本発明のタンデム型カラー画像形成装置であって、中間転写体を有する画像形成装置の構成を示す概略図である。
そして、この種のカラー画像形成装置では、図8に示すように、1次転写後に感光体(1)上に残留する転写残トナーを、感光体クリーニング装置(8)で除去して感光体(1)表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。また、2次転写後に中間転写体(4)上に残留する転写残トナーを、中間転写体クリーニング装置(9)で除去して中間転写体(4)表面をクリーニングし、再度の画像形成に備えていた。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図9は、この発明の一実施の形態を示すもので、タンデム型間接転写方式の画像形成装置の構成を示す概略図である。図中符号(100)は複写装置本体、(200)はそれを載せる給紙テーブル、(300)は複写装置本体(100)上に取り付けるスキャナ、(400)は更にその上に取り付ける原稿自動搬送装置(ADF)である。複写装置本体(100)には、中央に、無端ベルト状の中間転写体(10)を設ける。
そして、図9に示すとおり、図示例では3つの支持ローラ(14,15,16)に掛け回して図中時計回りに回転搬送可能とする。
この図示例では、3つのなかで第2の支持ローラ(15)の左に、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置(17)を設ける。
また、3つのなかで第1の支持ローラ(14)と第2の支持ローラ(15)間に張り渡した中間転写体(10)上には、その搬送方向に沿って、イエロー,シアン,マゼンタ,ブラックの4つの画像形成手段(18)を横に並べて配置してタンデム画像形成装置(20)を構成する。
そのタンデム画像形成装置(20)の上には、図9に示すように、更に露光装置(21)を設ける。一方、中間転写体(10)を挟んでタンデム画像形成装置(20)と反対の側には、2次転写装置(22)を備える。2次転写装置(22)は、図示例では、2つのローラ(23)間に、無端ベルトである2次転写ベルト(24)を掛け渡して構成し、中間転写体(10)を介して第3の支持ローラ(16)に押し当てて配置し、中間転写体(10)上の画像をシートに転写する。
2次転写装置(22)の横には、シート上の転写画像を定着する定着装置(25)を設ける。定着装置(25)は、無端ベルトである定着ベルト(26)に加圧ローラ(27)を押し当てて構成する。
上述した2次転写装置(22)には、画像転写後のシートをこの定着装置(25)へと搬送するシート搬送機能も備えてなる。もちろん、2次転写装置(22)として、転写ローラや非接触のチャージャを配置してもよく、そのような場合は、このシート搬送機能を併せて備えることは難しくなる。
なお、図示例では、このような2次転写装置(22)および定着装置(25)の下に、上述したタンデム画像形成装置(20)と平行に、シートの両面に画像を記録すべくシートを反転するシート反転装置(28)を備える。
さて、今このカラー画像形成装置を用いてコピーをとるときは、原稿自動搬送装置(400)の原稿台(30)上に原稿をセットする。または、原稿自動搬送装置(400)を開いてスキャナ(300)のコンタクトガラス(32)上に原稿をセットし、原稿自動搬送装置(400)を閉じてそれで押さえる。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、原稿自動搬送装置(400)に原稿をセットしたときは、原稿を搬送してコンタクトガラス(32)上へと移動して後、他方コンタクトガラス(32)上に原稿をセットしたときは、直ちにスキャナ(300)を駆動し、第1走行体(33)および第2走行体(34)を走行する。そして、第1走行体(33)で光源から光を発射するとともに原稿面からの反射光を更に反射して第2走行体(34)に向け、第2走行体(34)のミラーで反射して結像レンズ(35)を通して読取りセンサ(36)に入れ、原稿内容を読み取る。
また、不図示のスタートスイッチを押すと、不図示の駆動モータで支持ローラ(14,15,16)の1つを回転駆動して他の2つの支持ローラを従動回転し、中間転写体(10)を回転搬送する。同時に、個々の画像形成手段(18)でその感光体(40)を回転して各感光体(40)上にそれぞれ、ブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの単色画像を形成する。そして、中間転写体(10)の搬送とともに、それらの単色画像を順次転写して中間転写体(10)上に合成カラー画像を形成する。
一方、不図示のスタートスイッチを押すと、給紙テーブル(200)の給紙ローラ(42)の1つを選択回転し、ペーパーバンク(43)に多段に備える給紙カセット(44)の1つからシートを繰り出し、分離ローラ(45)で1枚ずつ分離して給紙路(46)に入れ、搬送ローラ(47)で搬送して複写機本体(100)内の給紙路(48)に導き、レジストローラ(49)に突き当てて止める。
または、給紙ローラ(50)を回転して手差しトレイ(51)上のシートを繰り出し、分離ローラ(52)で1枚ずつ分離して手差し給紙路(53)に入れ、同じくレジストローラ(49)に突き当てて止める。
そして、中間転写体(10)上の合成カラー画像にタイミングを合わせてレジストローラ(49)を回転し、中間転写体(10)と2次転写装置(22)との間にシートを送り込み、2次転写装置(22)で転写してシート上にカラー画像を記録する。
画像転写後のシートは、2次転写装置(22)で搬送して定着装置(25)へと送り込み、定着装置(25)で熱と圧力とを加えて転写画像を定着して後、切換爪(55)で切り換えて排出ローラ(56)で排出し、排紙トレイ(57)上にスタックする。または、切換爪(55)で切り換えてシート反転装置(28)に入れ、そこで反転して再び転写位置へと導き、裏面にも画像を記録して後、排出ローラ(56)で排紙トレイ(57)上に排出する。
一方、画像転写後の中間転写体(10)は、中間転写体クリーニング装置(17)で、画像転写後に中間転写体(10)上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成装置(20)による再度の画像形成に備える。
ここで、レジストローラ(49)は一般的には接地されて使用されることが多いが、シートの紙粉除去のためにバイアスを印加することも可能である。
上述したタンデム画像形成装置(20)において、個々の画像形成手段(18)は、詳しくは、例えば図9に示すように、ドラム状の感光体(40)のまわりに、帯電装置(60)、現像装置(61)、1次転写装置(62)、感光体クリーニング装置(63)、除電装置(64)等を備えてある。図9には記載されていないが、(65)は現像スリーブ上現像剤、(68)は撹拌パドル、(69)は仕切り板、(71)はトナー濃度センサー、(72)は現像スリーブ、(73)はドクター、(75)はクリーニングブレード、(76)はクリーニングブラシ、(77)はクリーニングローラー、(78)はクリーニングブレード、(79)はトナー排出オーガー、(80)は駆動装置を備えている。
〜プロセスカートリッジ〜
図10は、本発明のプロセスカートリッジを備えるタンデム型間接転写方式の画像形成装置の構成を示す概略図である。図10において、aはプロセスカートリッジ全体を示し、bは感光体、cは帯電手段、dは現像手段、eはクリーニング手段を示す。
本発明においては、上述の感光体b、帯電装置手段c、現像手段dおよびクリーニング手段e等の構成要素のうち、少なくとも感光体bおよび現像手段dをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
以下実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量部または%は重量%を示す。
[I]実施例1〜12及び比較例1〜4
(評価機)
評価で用いる画像は以下の評価機A、B、C、D、Eいずれかを用いて評価した。
(評価機A)
4色の非磁性2成分系の現像部と4色用の感光体を有するタンデム方式のリコー社製フルカラーレーザープリンター IPSiO Color 8000の定着ユニットをオイルレス定着ユニットに改良しチューニングした評価機Aを用いて評価した。印字速度は高速印字(20枚〜50枚/min/A4まで変化)で評価した。
(評価機B)
4色の非磁性2成分系の現像部と4色用の感光体を有するタンデム方式のリコー社製フルカラーレーザープリンター IPSiO Color 8000を改良して、中間転写体上に一次転写し、該トナー像を転写材に二次転写する、中間転写方式に変更して、かつ定着ユニットをオイルレス定着ユニットに改良しチューニングした評価機Bを用いて評価した。印字速度は高速印字(20枚〜50枚/min/A4まで変化)で評価した。
(評価機C)
4色の現像部が2成分系現像剤を1つのドラム状感光体に各色現像し、中間転写体に順次転写し、転写材に4色を一括転写する方式のリコー社製フルカラーレーザー複写機 IMAGIO Color 2800の定着ユニットをオイルレス定着ユニットに改良しチューニングした評価機Cを用いて評価した。
(評価機D)
4色の現像部が非磁性一成分系現像剤を1つのベルト感光体に各色順次現像し、中間転写体に順次転写し、転写材に4色を一括転写する方式のリコー社製フルカラーレーザープリンター IPSiO Color 5000の定着ユニットをオイルレス定着ユニットに改良し、オイル塗布型のままチューニングした評価機Dを用いて評価した。
(二成分現像剤評価)
二成分系現像剤で画像評価する場合は、以下のように、シリコーン樹脂により0.3μmの平均厚さでコーティングされた平均粒径50μmのフェライトキャリアを用い、キャリア100重量部に対し各色トナー5重量部を容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、現像剤を作成した。
(キャリアの製造)
・芯材
Cu−Znフェライト粒子(重量平均径:35μm) 5000部
・コート材
トルエン 450部
シリコーン樹脂SR2400
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製、不揮発分50%) 450部
アミノシランSH6020
(東レ・ダウコーニング・シリコーン製) 10部
カーボンブラック 10部
上記コート材を10分間スターラーで分散してコート液を調整し、このコート液と芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、当該コート液を芯材上に塗布した。得られた塗布物を電気炉で250℃、2時間焼成し上記キャリアを得た。
(評価項目)
1)キャリアスペント性
50%画像面積のチャートを、画像濃度1.4±0.2になるようにトナー濃度を制御しながら100,000枚出力後の現像剤の帯電量(μc/g)の変化量で、出力前の初期剤と比較して、0〜30%の低下量の場合を○、30%〜50%の低下量の場合を△、50%以上の低下量の場合を×として評価した。帯電量はブローオフ法で測定した。
2)劣化カブリ
温度10℃、湿度15%の環境において、各トナーを用いて画像面積率0.5%チャート連続100000枚出力耐久試験を実施後の転写紙上地肌部のトナー汚れ度合を目視(ルーペ)にて評価した。良好なものから◎、○、△、×で評価した。◎は、トナー汚れがまったく観察されず良好状態、○は、わずかに汚れが観察される程度で問題とはならい、△は少し汚れが観察される程度、×は許容範囲外で非常に汚れがあり問題となる。
3)トナー飛散
温度40℃、湿度90%の環境において、各トナーを用いて画像面積率10%チャート連続100000枚出力耐久試験を実施後の複写機内のトナー汚染状態を目視にて評価した。◎は、トナー汚れがまったく観察されず良好状態、○は、わずかに汚れが観察される程度で問題とはならない、△は少し汚れが観察される程度、×は許容範囲外で非常に汚れがあり問題となる。
4)耐ブロッキング性(環境保存性)
トナーを10gずつ計量し、20mlのガラス容器に入れ、100回ガラス瓶をタッピングした後、温度55℃、湿度80%にセットした恒温槽に48時間放置した後、針入度計で針入度を測定した。また低温低湿(10℃、15%)環境に保存したトナーも同様に針入度を評価し、高温高湿、低温低湿環境で、より針入度が小さい方の値を採用して評価した。良好なものから、◎:20mm以上、○:15mm以上20mm未満、△:10mm以上〜15mm未満、×:10mm未満、とした。
5)定着性(耐ホットオフセット性、低温定着性)
リコー製imagio Neo 450を改造してベルト定着方式として、普通紙及び厚紙の転写紙(リコー製 タイプ6200及びNBSリコー製複写印刷用紙<135>)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cmのトナー付着量で定着評価した。定着ベルトの温度を変化させて定着試験を行い、普通紙でホットオフセットの発生しない上限温度を定着上限温度とした。また厚紙で定着下限温度を測定した。 定着下限温度は、得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。定着上限温度は200℃以上、定着下限温度は140℃以下が望まれる。
[チタン含有触媒(a)の合成]
冷却管、撹拝機及び液中バブリング可能な窒素導入管の付いた反応槽中に、チタニウムジイソプロポキシビス(トリエタノールアミネート)1617部とイオン交換水126部を入れ、窒素にて液中バブリング下、90℃まで徐々に昇温し、90℃で4時間反応(加水分解)させることで、チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)を得た。
以降の実施例についても同様の合成法にて、それぞれ本発明に用いるチタン含有触媒(a)を得ることができる。
実施例1
[線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物430部、ビスフェノールAのPO3モル付加物300部、テレフタル酸257部、イソフタル酸65部、無水マレイン酸10部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が5になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX1−1)を得た。
(AX1−1)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は7、水酸基価は12、Tgは60℃、Mnは6940、Mpは19100であった。分子量1500以下の成分の比率は1.2%であった。
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物350部、ビスフェノールAのPO3モル付加物326部、テレフタル酸278部、無水フタル酸40部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸62部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕して非線状ポリエステル樹脂(AX2−1)を得た。
(AX2−1)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は35、水酸基価は17、Tgは69℃、Mnは3920、Mpは112010であった。分子量1500以下の成分の比率は0.9%であった。
[トナーバインダー1の合成]
ポリエステル(AX1−1)400部とポリエステル(AX2−1)600部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂をスチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して本発明のトナーバインダー1を得た。
(トナーの製造)
[ブラックトナー]
水 1000部
フタロシアニングリーン含水ケーキ(固形分30%) 200部
カーボンブラック(MA60 三菱化学社製) 540部
トナーバインダー1 1200部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行ない、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、マスターバッチ顔料を得た。
トナーバインダー1 100部
上記マスターバッチ 8部
帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84) 2部
ワックス(脂肪酸エステルワックス、
融点83℃、粘度280mPa・s(90℃)) 5部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで3回以上溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機(I式ミル;日本ニューマチック工業社製)と旋回流による風力分級(DS分級機;日本ニューマチック工業社製)を行い、体積平均粒径5.5μmのブラック色の着色粒子を得た。さらに、一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン、一次粒子の平均粒径10nm)を1.0wt%添加し、ヘンシェルミキサーで混合、目開き50μmの篩を通過させ凝集物を取り除くことによりブラックトナー1を得た。
トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。
[イエロートナー]
水 600部
Pigment Yellow 17 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
トナーバインダー1 1200部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行ない、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、マスターバッチ顔料を得た。
トナーバインダー1 100部
上記マスターバッチ 8部
帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84) 2部
ワックス(脂肪酸エステルワックス、
融点83℃、粘度280mPa・s(90℃)) 5部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで3回以上溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機(I式ミル;日本ニューマチック工業社製)と旋回流による風力分級(DS分級機;日本ニューマチック工業社製)を行い、体積平均粒径5.5μmのイエロー色の着色粒子を得た。さらに、一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン)を1.0wt%添加し、ヘンシェルミキサーで混合、目開き50μmの篩を通過させ凝集物を取り除くことによりイエロートナー1を得た。
トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。
[マゼンタトナー]
水 600部
Pigment Red 57 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
トナーバインダー1 1200部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行ない、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、マスターバッチ顔料を得た。
トナーバインダー1 100部
上記マスターバッチ 8部
帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84) 2部
ワックス(脂肪酸エステルワックス、
融点83℃、粘度280mPa・s(90℃)) 5部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで3回以上溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機(I式ミル;日本ニューマチック工業社製)と旋回流による風力分級(DS分級機;日本ニューマチック工業社製)を行い、体積平均粒径5.5μmのマゼンタ色の着色粒子を得た。さらに、一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン)を1.0wt%添加し、ヘンシェルミキサーで混合、目開き50μmの篩を通過させ凝集物を取り除くことによりマゼンタトナー1を得た。
トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。
[シアントナー]
水 600部
Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%) 1200部
トナーバインダー1 1200部
上記原材料をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練を行ない、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、マスターバッチ顔料を得た。
トナーバインダー1 100部
上記マスターバッチ 8部
帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84) 2部
ワックス(脂肪酸エステルワックス、
融点83℃、粘度280mPa・s(90℃)) 5部
上記材料をミキサーで混合後、2本ロールミルで3回以上溶融混練し、混練物を圧延冷却した。その後ジェットミルによる衝突板方式の粉砕機(I式ミル;日本ニューマチック工業社製)と旋回流による風力分級(DS分級機;日本ニューマチック工業社製)を行い、体積平均粒径5.5μmのシアン色の着色粒子を得た。さらに、一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン)を1.0wt%添加し、ヘンシェルミキサーで混合、目開き50μmの篩を通過させ凝集物を取り除くことによりマゼンタトナー1を得た。
トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例2
[線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタニルビス(トリエタノールアミネート)に代える以外は実施例1の(AX1−1)と同様に反応させ、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX1−2)を得た。
(AX1−2)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は8、水酸基価は10、Tgは60℃、Mnは6820、Mpは20180であった。分子量1500以下の成分の比率は1.1%であった。
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタニルビス(トリエタノールアミネート)に代える以外は実施例1の(AX2−1)と同様に反応させ、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX2−2)を得た。
(AX2−2)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は33、水酸基価は14、Tgは70℃、Mnは4200、Mpは11800であった。分子量1500以下の成分の比率は0.8%であった。
[トナーバインダー2の合成]
ポリエステル(AX1−2)500部とポリエステル(AX2−2)500部をへンシェルミキサーにて5分間粉体混合して本発明のトナーバインダー2を得た。
(トナーの製造)
トナー樹脂、マスターバッチ樹脂にトナーバインダー2を用いた以外は実施例1のブラックトナーと同様にトナーを製造して評価した。トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例3
[変性ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物549部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物20部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物133部、フェノールノボラック(平均重合度約5)のエチレンオキシド5モル付加物10部、テレフタル酸252部、イソフタル酸19部、無水トリメリット酸10部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(ジエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になるまで反応させた。次いで無水トリメリット酸50部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧化で反応させ軟化点が105℃になった時点で、ビスフェノールAジグリシジルエーテル20部を加え、軟化点150℃で取り出し、室温まで冷却後、粉砕して変性ポリエステル樹脂(AY1−1)を得た。
(AY1−1)の酸価は52、水酸基価は16、Tgは73℃、Mnは1860、Mpは6550、THF不溶分は32%、分子量1500以下の成分の比率は1.0%であり、これをトナーバインダー3として使用した。
(トナーの製造)
トナー樹脂、マスターバッチ樹脂にトナーバインダー3を用いた以外は実施例1のブラックトナーと同様にトナーを製造して評価した。トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例4
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物132部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物371部、ビスフェノールAエチレンオキシド2モル付加物20部、フェノールノボラック(平均重合度約5)のプロピレンオキシド5モル付加物125部、テレフタル酸201部、無水マレイン酸25部、ジメチルテレフタル酸エステル35部及び縮合触媒としてチタニルビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸65部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕し非線状ポリエステル樹脂(AX2−3)を得た。
非線状ポリエステル樹脂(AX2−3)の軟化点は144℃、酸価は30、水酸基価は16、Tgは59℃、Mnは1410、Mpは4110、THF不溶分は27%、分子量1500以下の成分の比率は1.0%であり、これをトナーバインダー4として使用した。
(トナーの製造)
トナー樹脂、マスターバッチ樹脂にトナーバインダー4を用いた以外は実施例1のブラックトナーと同様にトナーを製造して評価した。トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例5
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物410部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物270部、テレフタル酸110部、イソフタル酸125部、無水マレイン酸15部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸25部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後粉砕し非線状ポリエステル樹脂(AX2−4)を得た。
(AX2−4)は、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は18、水酸基価は37、Tgは62℃、Mnは2130、Mnは5350であった。分子量1500以下の成分の比率は1.3%であった。
[変性ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキシド2モル付加物317部、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物57部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物298部、フェノールノボラック(平均重合度約5)のプロピレンオキシド5モル付加物75部、イソフタル酸30部、テレフタル酸157部、無水マレイン酸27部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、次いで無水トリメリット酸68部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧化で反応させ軟化点が120℃になった時点で、ビスフェノールAジグリシジルエーテル25部を加え、軟化点155℃で取り出し、室温まで冷却後、粉砕し変性ポリエステル樹脂(AY1−2)を得た。
(AY1−2)の酸価は11、水酸基価は27、Tgは60℃、Mnは3020、Mpは6030、THF不溶分は35%であった。分子量1500以下の成分の比率は1.1%であった。
[トナーバインダー5の合成]
(AX2−3)500部と(AY1−2)500部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂をスチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して本発明のトナーバインダー5を得た。
(トナーの製造)
トナー樹脂、マスターバッチ樹脂にトナーバインダー5を用いた以外は実施例1のブラックトナーと同様にトナーを製造して評価した。トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例6
実施例1のブラックトナー1製造の際に以下の外添剤混合方法を湿式に変更して製造した以外は実施例1と同様にして評価した。
実施例1の体積平均粒径5.5μmのブラック色の着色粒子10部と一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン)2部を界面活性剤0.1%を含む水中にモノポンプで分散させ混合した。蛍光X線報でモニターしながらシリカの付着量が1wt%になるように水中からトナーをとりだし、目開き50μmの篩を通過させ凝集物を取り除くことによりブラックトナーを得た。
トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例7
実施例1のブラックトナー1製造の際に以下の外添剤混合方法に変更して製造した以外は実施例1と同様にして評価した。
ブラックトナー1にさらにステアリン酸亜鉛0.4部をヘンシェルミキサーで混合して、再度目開き50μmの篩を通過させ凝集物を取り除くことによりブラックトナーを得た。
トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例8
実施例1のブラックトナー1製造の際に以下の外添剤混合方法に変更して製造した以外は実施例1と同様にして評価した。
ブラックトナー1にさらに酸化チタン(STM−150AI、テイカ、一次粒子の平均粒径15nm)を0.5wt%混合し、再度目開き50μmの篩を通過させ凝集物を取り除くことによりブラックトナーを得た。
トナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例9
トナーを以下で製造したケミカルトナーとした以外は実施例1と同様にして評価した。
〜有機微粒子エマルションの合成〜
製造例1
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、メタクリル酸166部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し3時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、70℃で5時間熟成してビニル系樹脂(メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、75nmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは60℃であり、重量平均分子量は11万であった。
〜水相の調整〜
製造例2
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.3%水溶液((エレミノールMON−7):三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
〜低分子ポリエステルの合成〜
製造例3
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物430部、ビスフェノールAのPO3モル付加物300部、テレフタル酸257部、イソフタル酸65部、無水マレイン酸10部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、200℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら8時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が7になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して低分子ポリエステル樹脂1を得た。
低分子ポリエステル樹脂1はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は9、水酸基価は12、Tgは52℃、Mnは4820、Mpは17000であった。分子量1500以下の成分の比率は0.8%であった。
〜中間体ポリエステルの合成〜
製造例4
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2200、重量平均分子量9700、Tg54℃、酸価0.5、水酸基価52であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネート重量%は、1.53%であった。
〜ケチミンの合成〜
製造例5
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で4時間半反応を行い、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は417であった。
〜マスターバッチ(MB)の合成〜
製造例6
水600部、Pigment Blue 15:3 含水ケーキ(固形分50%)、 ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて120℃で45分間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
〜油相の作成〜
製造例7
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバWAX100部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時問で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、顔料、WAXの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで2パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。[顔料・WAX分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
〜乳化⇒脱溶剤〜
製造例8
[顔料・WAX分散液1]749部、[プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000rpmで2分間混合した後、容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13000rpmで25分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で7時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
〜洗浄⇒乾燥〜
製造例9
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
1:濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
2:1の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
3:2の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過した。
4:3の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥した。
その後下記フッ素化合物(2)を1wt%濃度で分散させた水溶媒曹中で、トナー母体に対して下記フッ素化合物(2)が0.1wtになるように混合し、下記フッ素化合物(2)を付着(結合)させた後、循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥させた後、さらに30℃で10時間棚段にて乾燥させた。その後目開き75μmメッシュで篩い[トナー母体粒子1]を得た。
フッ素化合物(2)
Figure 2007127776

その後、[トナー母体粒子1]100部、一次粒子径10nmの疎水性シリカ(HDK H2000、クラリアントジャパン)をヘンシェルミキサー(三井鉱山社製 FM20C)にて混合してトナーを得た。混合条件は、周速30m/secで、120秒回転、60秒回転停止、のセットを3回繰り返して混合してトナーを得た。
得られたトナーの物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
実施例10〜12
実施例1において、実施例1に記載のブラックトナーを用いて、それぞれ評価機を評価機B、評価機C、評価機Dを用いて評価した以外は実施例1と同様にして評価した。評価結果は表2に示した。
比較例1
実施例1のブラックトナーにおいて使用したバインダー樹脂を以下の樹脂H2に変更した以外は実施例1のブラックトナーと同様にしてトナーを製造し評価した。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で7時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で3時間反応し、ポリエステル樹脂H2を得た。ポリエステル樹脂H2は、数平均分子量2300、重量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25であった。なお反応触媒にはジブチルスズ1部を混合して用いた。
得られたトナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
比較例2
実施例1のブラックトナーにおいて、その粒径、粒径分布、微粉、疎粉含有量を表1に示すように分級して製造した以外は実施例1のブラックトナーと同様にして製造評価した。得られたトナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
比較例3
実施例1のブラックトナーにおいて、その粒径、粒径分布、微粉、疎粉含有量を表1に示すように分級して製造した以外は実施例1のブラックトナーと同様にして製造評価した。得られたトナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
比較例4
実施例1のブラックトナーにおいて、その粒径、粒径分布、微粉、疎粉含有量を表1に示すように分級して製造した以外は実施例1のブラックトナーと同様にして製造評価した。得られたトナー物性は表1、評価結果は表2に示した。評価機は評価機Aを用いた。
Figure 2007127776
Figure 2007127776
[II]実施例13〜72及び比較例5〜24
(トナーバインダーAの合成)
[線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物430部、ビスフェノールAのPO3モル付加物300部、テレフタル酸257部、イソフタル酸65部、無水マレイン酸10部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が5になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX1−1)を得た。
(AX1−1)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は7、水酸基価は12、Tgは60℃、Mnは6940、Mpは19100であった。分子量1500以下の成分の比率は1.2%であった。
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物350部、ビスフェノールAのPO3モル付加物326部、テレフタル酸278部、無水フタル酸40部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸62部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕して非線状ポリエステル樹脂(AX2−1)を得た。
(AX2−1)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は35、水酸基価は17、Tgは69℃、Mnは3920、Mpは11200であった。分子量1500以下の成分の比率は0.9%であった。
[トナーバインダーAの合成]
ポリエステル(AX1−1)400部とポリエステル(AX2−1)600部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂を、スチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して本発明のトナーバインダーAを得た。
(トナーバインダーBの合成)
[線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタニルビス(トリエタノールアミネート)に代える以外はトナーバインダーAの合成における(AX1−1)と同様に反応させ、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX1−2)を得た。
(AX1−2)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は8、水酸基価は10、Tgは60℃、Mnは6820、Mpは20180であった。分子量1500以下の成分の比率は1.1%であった。
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタニルビス(トリエタノールアミネート)に代える以外はトナーバインダーAの合成における(AX2−1)と同様に反応させ、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX2−2)を得た。
(AX2−2)はTHF不溶分を含有しておらず、その酸価は33、水酸基価は14、Tgは70℃、Mnは4200、Mpは11800であった。分子量1500以下の成分の比率は0.8%であった。
[トナーバインダーBの合成]
ポリエステル(AX1−2)500部とポリエステル(AX2−2)500部をヘンシェルミキサにて5分間粉体混合して本発明のトナーバインダーBを得た。
(トナーバインダーCの合成)
[比較用線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタンテトライソプロポキシドに代える以外はトナーバインダーAの合成における(AX1−1)と同様に反応させた。触媒失活のために反応が途中で停止してしまい、生成水が留出しなくなる問題が生じたため、反応途中でチタンテトライソプロポキシド2部を4回追加し、比較用線状ポリエステル樹脂(CAX1−1)を得た。
(CAX1−1)は、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は7、水酸基価は12、Tgは58℃、Mnは6220、Mpは18900であった。分子量1500以下の成分の比率は2.2%であった。
[比較用非線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタンテトライソプロポキシドに代える以外はトナーバインダーAの合成における(AX2−1)と同様に反応させた。常圧下で16時間、減圧下で8時間反応させた。反応速度が遅かったため、反応途中でチタンテトラプロポキシド2部を3回追加し、比較用非線状ポリエステル樹脂(CAX2−1)を得た。
(CAX2−1)は、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は34、水酸基価は16、Tgは68℃、Mnは3420、Mpは12100であった。分子量1500以下の成分の比率は2.1%であった。
[トナーバインダーCの合成]
ポリエステル(CAX1−1)400部とポリエステル(CAX2−1)600部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂をスチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して比較トナーバインダーCを得た。トナーバインダーCは強い紫褐色をした樹脂であった。
(実施例13)
本発明のトナーバインダーAを100部、カルナバワックス[カルナバワックスC1、融点84℃、加藤洋行社製]5部及びイエロー顔料[クラリアント(株)製toner yellow HG VP2155]4部及びサリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製ボントロンE−84]3部をヘンシェルミキサ[三井三池化工機(株)製FM10B]を用いて予備混合した後、二軸混練機[(株)池貝製 PCM−30]で混練した。ついで超音速ジェット粉砕機ラボジェット[日本ニューマチック工業(株)製]を用いて微粉砕した後、気流分級機[日本ニューマチック工業(株)製 MDS−I]で分級し粒径D50が8μmのトナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ[日本アエロジル(株)製 アエロジルR972]0.5部をサンプルミルにて混合して、トナー(T13)を得た。
(実施例14)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]から4級アンモニウム塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンP−51]に、及びコロイダルシリカ[日本アエロジル(株)製 アエロジルR972]から[ワッカーケミカル製H30TA]に変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T14)を得た。
(実施例15)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]からビス[1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニルアソ−2−ナフトラト)クロム(III)酸に変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T15)を得た。
(実施例16)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]からニグロシン[オリエント化学工業(株)製 ニグロシンベースEX]に、及びコロイダルシリカ[日本アエロジル(株)製 アエロジルR972]から[ワッカーケミカル製 H30TA]に変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T16)を得た。
(実施例17)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]からフッ素化合物[クラリアント(株)製 Copy Charge NX VP 434]に変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T17)を得た。
(実施例18)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]からヨウ化ペルフルオロアルキルトリメチルアンモニウム[ネオス(株)製 FT−310]]変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T18)を得た。
(実施例19)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]から4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル共重合体[藤倉化成(株)製 FCA−77PR]に、及びコロイダルシリカ[日本アエロジル(株)製 アエロジルR972]から[ワッカーケミカル製 H30TA]に変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T19)を得た。
(実施例20)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]からCrアゾ染料[ゼネカ(株)製 CCA−7]に変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T20)を得た。
(実施例21)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]からFeアゾ染料[保土ヶ谷化学(株)製 T−77]に変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T21)を得た。
(実施例22)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]からポリヒドロキシアルカノエートに変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T22)を得た。ポリヒドロキシアルカノエートの製造方法例を以下に示す。
[ポリヒドロキシアルカノエート製造方法]
ポリペプトン0.5%及び5−フェニルスルファニル吉草酸0.1%を含む培地200mLに、寒天プレート状の株のコロニーを植菌し、500mL容振とうフラスコで30℃、30時間培養した。培養後、遠心分離により菌体を収穫し、メタノールで洗浄した後凍結乾燥した。乾燥菌体を秤量後、アセトンを加え、室温(約23℃)で72時間攪拌することによりポリマーを抽出した。ポリマーが抽出されたアセトンをろ過し、エバポレーターにより濃縮した後、冷メタノールで沈殿固化した部分を集め、減圧乾燥して、目的とするポリマーを得た。乾燥菌体の重量は215mg、得られたポリマーの重量は76mgであった。
(実施例23)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T23)を得た。
(実施例24)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例14と同様にしてトナー(T24)を得た。
(実施例25)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例15と同様にしてトナー(T25)を得た。
(実施例26)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例16と同様にしてトナー(T26)を得た。
(実施例27)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例17と同様にしてトナー(T27)を得た。
(実施例28)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例18と同様にしてトナー(T28)を得た。
(実施例29)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例19と同様にしてトナー(T29)を得た。
(実施例30)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例20と同様にしてトナー(T30)を得た。
(実施例31)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例21と同様にしてトナー(T31)を得た。
(実施例32)
トナーバインダーAをトナーバインダーBに変更する以外は実施例22と同様にしてトナー(T32)を得た。
(実施例33)
サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]3部から、サリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]3部及びビス[1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニルアソ−2−ナフトラト)クロム(III)酸2部に変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T33)を得た。
(実施例34)
4級アンモニウム塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンP−51]3部から、4級アンモニウム塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンP−51]3部及びニグロシン[オリエント化学工業(株)製 ニグロシンベースEX]2部に変更する以外は実施例14と同様にしてトナー(T34)を得た。
(実施例35)
ビス[1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニルアソ−2−ナフトラト)クロム(III)酸3部から、ビス[1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニルアソ−2−ナフトラト)クロム(III)酸3部及びサリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]2部に変更する以外は実施例15と同様にしてトナー(T35)を得た。
(実施例36)
ニグロシン[オリエント化学工業(株)製 ニグロシンベースEX]3部から、ニグロシン[オリエント化学工業(株)製 ニグロシンベースEX]3部及び4級アンモニウム塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンP−51]2部に変更する以外は実施例16と同様にしてトナー(T36)を得た。
(実施例37)
フッ素化合物[クラリアント(株)製 Copy Charge NX VP 434]3部から、フッ素化合物[クラリアント(株)製 Copy Charge NX VP 434]3部及びサリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]2部に変更する以外は実施例17と同様にしてトナー(T37)を得た。
(実施例38)
ヨウ化ペルフルオロアルキルトリメチルアンモニウム[ネオス(株)製 FT−310]3部から、ヨウ化ペルフルオロアルキルトリメチルアンモニウム[ネオス(株)製 FT−310]3部及びサリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]2部に変更する以外は実施例18と同様にしてトナー(T38)を得た。
(実施例39)
4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル共重合体[藤倉化成(株)製 FCA−77PR]3部から、4級アンモニウム塩含有スチレンアクリル共重合体[藤倉化成(株)製 FCA−77PR]3部及び4級アンモニウム塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンP−51]2部に変更する以外は実施例19と同様にしてトナー(T39)を得た。
(実施例40)
Crアゾ染料[ゼネカ(株)製 CCA−7]3部から、Crアゾ染料[ゼネカ(株)製 CCA−7]3部及びサリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]2部に変更する以外は実施例20と同様にしてトナー(T40)を得た。
(実施例41)
Feアゾ染料[保土ヶ谷化学(株)製 T−77]3部、からFeアゾ染料[保土ヶ谷化学(株)製 T−77]3部及びサリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]2部に変更する以外は実施例21と同様にしてトナー(T41)を得た。
(実施例42)
ポリヒドロキシアルカノエート3部から、ポリヒドロキシアルカノエート3部及びサリチル酸亜鉛塩[オリエント化学工業(株)製 ボントロンE−84]2部に変更する以外は実施例22と同様にしてトナー(T42)を得た。
(比較例5)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T5’)を得た。
(比較例6)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例14と同様にしてトナー(T6’)を得た。
(比較例7)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例15と同様にしてトナー(T7’)を得た。
(比較例8)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例16と同様にしてトナー(T8’)を得た。
(比較例9)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例17と同様にしてトナー(T9’)を得た。
(比較例10)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例18と同様にしてトナー(T10’)を得た。
(比較例11)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例19と同様にしてトナー(T11’)を得た。
(比較例12)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例20と同様にしてトナー(T12’)を得た。
(比較例13)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例21と同様にしてトナー(T13’)を得た。
(比較例14)
トナーバインダーAをトナーバインダーCに変更する以外は実施例22と同様にしてトナー(T14’)を得た。
(トナーバインダーDの合成)
[変性ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物549部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物20部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物133部、フェノールノボラック(平均重合度約5)のエチレンオキシド5モル付加物10部、テレフタル酸252部、イソフタル酸19部、無水トリメリット酸10部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(ジエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になるまで反応させた。次いで無水トリメリット酸50部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧化で反応させ軟化点が105℃になった時点で、ビスフェノールAジグリシジルエーテル20部を加え、軟化点150℃で取り出し、室温まで冷却後、粉砕して変性ポリエステル樹脂(AY1−1)を得た。
(AY1−1)の酸価は52、水酸基価は16、Tgは73℃、Mnは1860、Mpは6550、THF不溶分は32%、分子量1500以下の成分の比率は1.0%であり、これをトナーバインダー(D)として使用した。
(トナーバインダーEの合成)
[変性ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタンテトラブトキシドに代える以外は実施例15と同様に反応させて比較用変性ポリエステル樹脂(CAY1−2)を得た。
(CAY1−2)の軟化点は150℃、酸価は53、水酸基価は17、Tgは71℃、Mnは1660、Mpは6340、THF不溶分は34%、分子量1500以下の成分の比率は3.1%であり、これをトナーバインダー(E)として使用した。
(トナーバインダーFの合成)
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物132部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物371部、ビスフェノールAエチレンオキシド2モル付加物20部、フェノールノボラック(平均重合度約5)のプロピレンオキシド5モル付加物125部、テレフタル酸201部、無水マレイン酸25部、ジメチルテレフタル酸エステル35部及び縮合触媒としてチタニルビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸65部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕し非線状ポリエステル樹脂(AX2−3)を得た。
非線状ポリエステル樹脂(AX2−3)の軟化点は144℃、酸価は30、水酸基価は16、Tgは59℃、Mnは1410、Mpは4110、THF不溶分は27%、分子量1500以下の成分の比率は1.0%であり、これをトナーバインダー(F)として使用した。
(トナーバインダーGの合成)
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物410部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物270部、テレフタル酸110部、イソフタル酸125部、無水マレイン酸15部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸25部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後粉砕し非線状ポリエステル樹脂(AX2−4)を得た。
(AX2−4)は、THF不溶分を含有しておらず、その酸価は18、水酸基価は37、Tgは62℃、Mnは2130、Mnは5350であった。分子量1500以下の成分の比率は1.3%であった。
[変性ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキシド2モル付加物317部、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物57部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物298部、フェノールノボラック(平均重合度約5)のプロピレンオキシド5モル付加物75部、イソフタル酸30部、テレフタル酸157部、無水マレイン酸27部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、次いで無水トリメリット酸68部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧化で反応させ軟化点が120℃になった時点で、ビスフェノールAジグリシジルエーテル25部を加え、軟化点155℃で取り出し、室温まで冷却後、粉砕し変性ポリエステル樹脂(AY1−2)を得た。(AY1−2)の酸価は11、水酸基価は27、Tgは60℃、Mnは3020、Mpは6030、THF不溶分は35%であった。分子量1500以下の成分の比率は1.1%であった。
[トナーバインダーGの合成]
ポリエステル(AX2−3)500部とポリエステル(AY1−2)500部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂をスチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して本発明のトナーバインダー(G)を得た。
(実施例43)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T43)を得た。
(実施例44)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例14と同様にしてトナー(T44)を得た。
(実施例45)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例15と同様にしてトナー(T45)を得た。
(実施例46)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例16と同様にしてトナー(T46)を得た。
(実施例47)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例17と同様にしてトナー(T47)を得た。
(実施例48)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例18と同様にしてトナー(T48)を得た。
(実施例49)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例19と同様にしてトナー(T49)を得た。
(実施例50)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例20と同様にしてトナー(T50)を得た。
(実施例51)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例21と同様にしてトナー(T51)を得た。
(実施例52)
トナーバインダーAをトナーバインダーDに変更する以外は実施例22と同様にしてトナー(T52)を得た。
(実施例53)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T53)を得た。
(実施例54)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例14と同様にしてトナー(T54)を得た。
(実施例55)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例15と同様にしてトナー(T55)を得た。
(実施例56)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例16と同様にしてトナー(T56)を得た。
(実施例57)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例17と同様にしてトナー(T57)を得た。
(実施例58)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例18と同様にしてトナー(T58)を得た。
(実施例59)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例19と同様にしてトナー(T59)を得た。
(実施例60)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例20と同様にしてトナー(T60)を得た。
(実施例61)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例21と同様にしてトナー(T61)を得た。
(実施例62)
トナーバインダーAをトナーバインダーFに変更する以外は実施例22と同様にしてトナー(T62)を得た。
(実施例63)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T63)を得た。
(実施例64)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例14と同様にしてトナー(T64)を得た。
(実施例65)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例15と同様にしてトナー(T65)を得た。
(実施例66)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例16と同様にしてトナー(T66)を得た。
(実施例67)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例17と同様にしてトナー(T67)を得た。
(実施例68)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例18と同様にしてトナー(T68)を得た。
(実施例69)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例19と同様にしてトナー(T69)を得た。
(実施例70)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例20と同様にしてトナー(T70)を得た。
(実施例71)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例21と同様にしてトナー(T71)を得た。
(実施例72)
トナーバインダーAをトナーバインダーGに変更する以外は実施例22と同様にしてトナー(T72)を得た。
(比較例15)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例13と同様にしてトナー(T15’)を得た。
(比較例16)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例14と同様にしてトナー(T16’)を得た。
(比較例17)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例15と同様にしてトナー(T17’)を得た。
(比較例18)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例16と同様にしてトナー(T18’)を得た。
(比較例19)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例17と同様にしてトナー(T19’)を得た。
(比較例20)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例18と同様にしてトナー(T20’)を得た。
(比較例21)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例19と同様にしてトナー(T21’)を得た。
(比較例22)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例20と同様にしてトナー(T22’)を得た。
(比較例23)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例21と同様にしてトナー(T23’)を得た。
(比較例24)
トナーバインダーAをトナーバインダーEに変更する以外は実施例22と同様にしてトナー(T24’)を得た。
[評価方法(正帯電トナー)]
(評価項目)
(1)低温定着性(テープ剥離性)
トナー4重量部とシリコーンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製、平均粒子径100μm)96重量部とを5分間ターブラーミキサーにて混合して現像剤を得た。次いで、複写機imagio105(リコー社製)を装置外での定着が可能なように改造した装置に、現像剤を実装し、トナー付着量を0.5mg/cmに調整して、2cm×12cmの未定着画像を得た。さらに定着ロールの温度を100℃から250℃へと5℃ずつ順次上昇させながら未定着画像を線速1500mm/秒で定着させ、定着試験を行なった。定着紙には「RICOPY PPC用紙 TYPE6000」(リコー社製)を用いた。
各定着温度で得られた画像にスコッチテープ(住友スリーエム株式会社製)を貼り、3時間放置後にテープを剥がし白紙に移し、テープに付着した未定着画像濃度をX−Rite938(X−Rite社製)で測定し、ブランクとの差が0.150以上を未定着と評価し、最初に0.150を越える定着ローラーの温度を最低定着温度とし、以下の評価基準に従って、低温定着性を評価した。
[評価基準]
◎:最低定着温度が140℃未満
○:最低定着温度が140℃以上、150℃未満
×:最低定着温度が150℃以上
(2)地汚れ性評価
(1)と同様に、実施例及び比較例で製造したトナーを高温高湿下において複写機で10000枚ベタ画像を現像した後、感光体の地肌部分にスコッチテープ(住友スリーエム株式会社製)を貼り、テープを剥がし白紙に移し、テープに付着した地汚れ濃度をX−Rite938(X−Rite社製)で測定し、ブランクとの差が0.050以上を地汚れ発生と評価し、0.010未満0.005以上で耐地汚れが良好、0.005未満で耐地汚れ性が非常に良好であるとし、耐地汚れ性を評価した。
[評価基準]
◎:耐地汚れ性が非常に良好
○:耐地汚れ性が良好
×:地汚れ発生
[評価方法(負帯電トナー)]
(評価項目)
(1)低温定着性(テープ剥離性)
トナー4重量部とフェライトキャリア(パウダーテック社製 F−150)96重量とを5分間ターブラーミキサーにて混合して現像剤を得た。次いで、複写機imagio Neo C385(リコー社製)を装置外での定着が可能なように改造した装置に、現像剤を実装し、トナー付着量を0.5mg/cmに調整して、2cm×12cmの未定着画像を得た。さらに定着ロールの温度を100℃から250℃へと5℃ずつ順次上昇させながら未定着画像を線速1500mm/秒で定着させ、定着試験を行なった。定着紙には「RICOPY PPC用紙 TYPE6000」(リコー社製)を用いた。
各定着温度で得られた画像にスコッチテープ(住友スリーエム株式会社製)を貼り、3時間放置後にテープを剥がし白紙に移し、テープに付着した未定着画像濃度をX−Rite938(X−Rite社製)で測定し、ブランクとの差が0.150以上を未定着と評価し、最初に0.150を越える定着ローラーの温度を最低定着温度とし、以下の評価基準に従って、低温定着性を評価した。
[評価基準]
◎:最低定着温度が140℃未満
○:最低定着温度が140℃以上、150℃未満
×:最低定着温度が150℃以上
(2)地汚れ性評価
(1)と同様に、実施例及び比較例で製造したトナーを高温高湿下において複写機で10000枚ベタ画像を現像した後、感光体の地肌部分にスコッチテープ(住友スリーエム株式会社製)を貼り、テープを剥がし白紙に移し、テープに付着した地汚れ濃度をX−Rite938(X−Rite社製)で測定し、ブランクとの差が0.050以上を地汚れ発生と評価し、0.010未満0.005以上で耐地汚れが良好、0.005未満で耐地汚れ性が非常に良好であるとし、耐地汚れ性を評価した。
[評価基準]
◎:耐地汚れ性が非常に良好
○:耐地汚れ性が良好
×:地汚れ発生
Figure 2007127776
Figure 2007127776
Figure 2007127776
本発明のトナーは、良好な低温定着性を有し、かつ高温高湿度下においてもトナーの地汚れが発生していないことが分かる。
[III]実施例73〜74及び比較例25
(バインダー樹脂の合成例)
合成例1
[線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのPO2モル付加物430部、ビスフェノールAのPO3モル付加物300部、テレフタル酸257部、イソフタル酸65部、無水マレイン酸10部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、220℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が5になった時点で取り出し、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX1−1)を得た。
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAのEO2モル付加物350部、ビスフェノールAのPO3モル付加物326部、テレフタル酸278部、無水フタル酸40部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になった時点で180℃に冷却し、無水トリメリット酸62部を加え、常圧密閉下2時間反応後取り出し、室温まで冷却後、粉砕して非線状ポリエステル樹脂(AX2−1)を得た。
[トナーバインダー樹脂(TB1)の合成]
ポリエステル(AX1−1)400部とポリエステル(AX2−1)600部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂をスチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して本発明のトナーバインダー樹脂(TB1)を得た。
得られたトナーバインダー樹脂(TB1)は分子量5×10以下の含有量3.5%、分子量メインピーク7.5×10、Tg62℃、Mw/Mn比5.1、酸価2.3KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度112℃であった。また、THF不溶分は含まれていなかった。
合成例2
[線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタニルビス(トリエタノールアミネート)に代える以外は合成例1の(AX1−1)と同様に反応させ、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX1−2)を得た。
[非線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタニルビス(トリエタノールアミネート)に代える以外は合成例1の(AX2−1)と同様に反応させ、室温まで冷却後粉砕して線状ポリエステル樹脂(AX2−2)を得た。
[トナーバインダー樹脂(TB2)の合成]
ポリエステル(AX1−2)500部とポリエステル(AX2−2)500部をへンシ
ェルミキサーにて5分間粉体混合して本発明のトナーバインダー用樹脂(TB2)を得た。
得られたトナーバインダー樹脂(TB2)は分子量5×10以下の含有量3.0%、分子量メインピーク8×10、Tg62℃、Mw/Mn比4.7、酸価0.5KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度116℃であった。また、THF不溶分は含まれていなかった。
合成例3
[比較用線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタンテトライソプロポキシドに代える以外は合成例1の(AX1−1)と同様に反応させた。触媒失活のために反応が途中で停止してしまい、生成水が留出しなくなる問題が生じたため、反応途中でチタンテトライソプロポキシド2部を4回追加し、比較用線状ポリエステル樹脂(CAX1−1)を得た。
[比較用非線状ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタンテトライソプロポキシドに代える以外は合成例1の(AX2−1)と同様に反応させた。常圧下で16時間、減圧下で8時間反応させた。反応速度が遅かったため、反応途中でチタンテトラプロポキシド2部を3回追加し、比較用非線状ポリエステル樹脂(CAX2−1)を得た。
[比較用トナーバインダー樹脂(CTB1)の合成]
ポリエステル(CAX1−1)400部とポリエステル(CAX2−1)600部をコンテイニアスニーダーにて、ジャケット温度150℃、滞留時間3分で溶融混合した。溶融樹脂をスチールベルト冷却機を使用して、4分間で30℃まで冷却後粉砕して比較トナーバインダー樹脂(CTB1)を得た。(CTB1)は強い紫褐色をした樹脂であった。
得られたトナーバインダー樹脂(CTB1)は分子量5×10以下の含有量5.1%、分子量メインピーク9.2×10、Tg71℃、Mw/Mn比4.6、酸価10.0KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度117℃であった。また、THF不溶分は含まれていなかった。これをトナーバインダー(CTB1)として使用した。
合成例4
[変性ポリエステル樹脂の合成]
冷却管、撹拝機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加物549部、ビスフェノールAプロピレンオキシド3モル付加物20部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物133部、フェノールノボラック(平均重合度約5)のエチレンオキシド5モル付加物10部、テレフタル酸252部、イソフタル酸19部、無水トリメリット酸10部及び縮合触媒としてチタニウムジヒドロキシビス(ジエタノールアミネート)2部を入れ、230℃で窒素気流下に生成する水を留去しながら10時間反応させた。次いで5〜20mmHgの減圧下に反応させ、酸価が2以下になるまで反応させた。次いで無水トリメリット酸50部を加え、常圧下で1時間反応させた後、20〜40mmHgの減圧化で反応させ軟化点が105℃になった時点で、ビスフェノールAジグリシジルエーテル20部を加え、軟化点150℃で取り出し、室温まで冷却後、粉砕して変性ポリエステル樹脂(AY1−1)を得た。
(AY1−1)の分子量5×10以下の含有量2.8%、分子量メインピーク6.9×10、Tg64℃、Mw/Mn比5.5、酸価8.1KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度102℃であり、また、THF不溶分は含まれていなかった。これをトナーバインダー樹脂(TB3)として使用した。
合成例5
[比較用変性ポリエステル樹脂の合成]
重縮合触媒をチタンテトラブトキシドに代える以外は合成例4と同様に反応させて比較用変性ポリエステル樹脂(CAY1−2)を得た。
(CAY1−2)の分子量5×10以下の含有量6.1%、分子量メインピーク10.7×10、Tg74℃、Mw/Mn比7.2、酸価10.6KOHmg/g、フローテスターによる見掛け粘度10Pa・s温度122℃であり、また、THF不溶分は12%であった。これをトナーバインダー樹脂(CTB2)として使用した。
(樹脂帯電制御剤の合成例)
合成例1
3,4−ジクロロフェニルマレイミド350部及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸100部をジメチルホルムアルデヒド(DMF)中沸点下、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として8時間共重合した。次いでアクリル酸n−ブチルを500部、スチレンを50部加え、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として4時間グラフト重合した後、DMFを減圧乾燥により瑠去し、体積抵抗10.5LogΩ・cm、重量平均分子量1×10、見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が96℃、重量平均分子量1×10以下の含有量6%である樹脂帯電制御剤1を得た。
合成例2
m−ニトロフェニルマレイミド600部及びパーフルオロオクタンスルホン酸100部をDMF中沸点下、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として8時間共重合した。次いでアクリル酸2−エチルヘキシルを250部、スチレンを30部加え、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として4時間グラフト重合した後、DMFを減圧乾燥により瑠去し、体積抵抗9.5LogΩ・cm、重量平均分子量5.5×10、見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が85℃、重量平均分子量1×10以下の含有量8%である樹脂帯電制御剤2を得た。
合成例3
3,4−ジクロロフェニルマレイミド500部及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸150部をDMF中沸点下、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として8時間共重合した。次いでアクリル酸n−ブチルを350部、α−メチルスチレンを250部を加え、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として4時間グラフト重合した後、DMFを減圧乾燥により瑠去し、体積抵抗11.5LogΩ・cm、重量数平均分子量9.6×10、見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が110℃、重量平均分子量1×10以下の含有量5%である樹脂帯電制御剤3を得た。
合成例4
3,4−ジクロロフェニルマレイミド400部及びパーフルオロオクタンスルホン酸200部をDMF中沸点下、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として8時間共重合した。次いでアクリル酸n−ブチルを300部加え、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として4時間グラフト重合した後、DMFを減圧乾燥により瑠去し、体積抵抗10.4LogΩ・cm、重量数平均分子量1.5×10、見掛け粘度10Pa・sとなる温度が105℃、重量平均分子量1×10以下の含有量6%である樹脂帯電制御剤4を得た。
合成例5
3,4−ジクロロフェニルマレイミド400部及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸100部をDMF中沸点下、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として8時間共重合した。次いでアクリル酸n−ブチルを500部、スチレンを100部加え溶解後、ジ−t−ブチルパーオキサイドを開始剤として4時間グラフト重合した後、DMFを減圧乾燥により瑠去し、体積抵抗9.3LogΩ・cm、重量平均分子量3×10、見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が101℃、重量平均分子量1×10以下の含有量6%である樹脂帯電制御剤5を得た。
<実施例73>
次の処方により着色材の処理を行った。
黄色系着色材処方:
バインダー樹脂TB1 100重量部
C.I.ピグメントイエロー180 100重量部
赤色系着色材処方:
バインダー樹脂TB1 100重量部
C.I.ピグメントレッド122 100重量部
青色系着色剤処方:
バインダー樹脂TB1 100重量部
C.I.ピグメントブルー15.3 100重量部
黒色系着色剤処方:
バインダー樹脂TB1 100重量部
カーボンブラック 100重量部
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合した後、混合物を空冷された2本ロールミルに投入し投入後15分溶融混練した。その後混練物を圧延冷却し、ハンマーミルで粗粉砕しバインダー樹脂処理着色材を得た。
次いで以下の処方によりトナーを作成した。
イエロートナー処方:
バインダー樹脂TB1 91重量部
バインダー樹脂TB1処理黄色系着色材 12重量部
樹脂帯電制御剤1 3重量部
マゼンタトナー処方:
バインダー樹脂TB1 92重量部
バインダー樹脂TB1処理赤色系着色材 10重量部
樹脂帯電制御剤1 3重量部
シアントナー処方:
バインダー樹脂TB1 94重量部
バインダー樹脂TB1処理青色系着色材 6重量部
樹脂帯電制御剤1 3重量部
ブラックトナー処方:
バインダー樹脂TB1 90重量部
バインダー樹脂TB1処理黒色系着色材 12重量部
バインダー樹脂TB1処理青色系着色材 2重量部
樹脂帯電制御剤1 3重量部
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合し、得られた混合物を110℃に加熱されたロールミルに投入し投入後30分溶融混練した。その後混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕しエアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに風力分級機により微粉を除去し各色トナーを得た。なおバインダー樹脂TB1と樹脂帯電制御剤1のT1/T2は1.16であった。
得られた各色トナー100重量部に対し次の添加剤をヘンシェルミキサーで混合し一成分現像剤とした。
・疎水性シリカ(一次粒子径;0.02μm) 2.5重量部
・疎水性酸化チタン(一次粒子径;0.015μm、比表面積;90mg/cm
0.8重量部
得られた一成分現像剤を市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製IPSiOColor 6500)にセットし画像を形成した。得られた画像は鮮明であり地汚れなど異常は見られなかった。現像ローラーを目視で観察したところローラー上のトナー薄層は均一であった。現像ローラー上の帯電量を吸引法により測定したところ、イエロー現像剤は−35μC/g、マゼンタ現像剤は−30μC/g、シアン現像剤は−31μC/g、ブラック現像剤は−32μC/gであった。27℃80%RHの高温高湿条件下、10℃15%RHの低温低湿条件下で同様に作像したが、変化は見られず良好な画像が形成された。常温、低温低湿、高温高湿、常温と連続して各環境下でフルカラー画像による合計4万枚までの耐久性試験を行ったところ、定着画像に著しい変化は見られず、4万枚目の画像も地汚れもなく鮮明な画像であった。現像ローラーを目視で観察したところ、ローラー上のトナー薄層に著しい変化は見られず、この時の現像剤の帯電量はイエロー現像剤−31μC/g、マゼンタ現像剤−29μC/g、シアン現像剤−29μC/g、ブラック現像剤−27μC/gと安定していた。現像ローラー、ブレード、感光体を目視観察したがフィルミングは見られなかった。
<実施例74>
次の処方により着色材の処理を行った。
黄色系着色材処方:
バインダー樹脂TB2 100重量部
C.I.ピグメントイエロー180 100重量部
赤色系着色材処方:
バインダー樹脂TB2 100重量部
C.I.ピグメントレッド146 100重量部
青色系着色剤処方:
バインダー樹脂TB3 100重量部
C.I.ピグメントブルー15.3 100重量部
黒色系着色剤処方:
バインダー樹脂TB3 100重量部
カーボンブラック 100重量部
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合した後、混合物を空冷された2本ロールミルに投入し投入後15分溶融混練した。その後混練物を圧延冷却し、ハンマーミルで粗粉砕しバインダー樹脂処理着色材を得た。
次いで以下の処方によりトナーを作成した。
イエロートナー処方:
バインダー樹脂TB2 91重量部
バインダー樹脂TB2処理黄色系着色材 12重量部
樹脂帯電制御剤2 3重量部
マゼンタトナー処方:
バインダー樹脂TB2 92重量部
バインダー樹脂TB2処理赤色系着色材 10重量部
樹脂帯電制御剤2 3重量部
シアントナー処方:
バインダー樹脂TB3 94重量部
バインダー樹脂TB3処理青色系着色材 6重量部
樹脂帯電制御剤3 3重量部
ブラックトナー処方:
バインダー樹脂TB3 90重量部
バインダー樹脂TB3樹脂処理黒色系着色材 12重量部
バインダー樹脂TB3樹脂処理青色系着色材 2重量部
樹脂帯電制御剤4 3重量部
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合し、得られた混合物を80℃に加熱された2軸連続混練機に投入し溶融混練した。その後混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕し気流式粉砕機で微粉砕した。さらに風力分級機により微粉を除去し各色トナーを得た。なおバインダー樹脂TB2と樹脂帯電制御剤2のT1/T2は1.11、バインダー樹脂TB3と樹脂帯電制御剤3のT1/T2は1.15、バインダー樹脂TB3と樹脂帯電制御剤4のT1/T2は1.21であった。得られた各色トナー100重量部に対し
次の添加剤をヘンシェルミキサーで混合した。
・疎水性シリカ(一次粒子径;0.02μm) 2.1重量部
・疎水性酸化チタン(一次粒子径;0.015μm、比表面積;120mg/cm
1.0重量部
得られたトナー6重量部とシリコン樹脂コートキャリア94部を混合し二成分現像剤とした。得られたニ成分現像剤を市販のデジタルフルカラープリンター(リコー製IPSiOColor 7100)にセットし画像を形成した。得られた画像は地汚れも無く鮮明であった。高温高湿、低温低湿での画像、帯電共に異常は見られなかった。フルカラー画像による1万枚までの耐久性試験を行っても異常画像は見られず、試験後機内を観察したが飛散等は見られず、感光体への付着等もなかった。
<比較例25>
次の処方により着色材の処理を行った。
黄色系着色材処方:
バインダー樹脂CTB1 100重量部
C.I.ピグメントイエロー180 100重量部
赤色系着色材処方:
バインダー樹脂CTB1 100重量部
C.I.ピグメントレッド122 100重量部
青色系着色剤処方:
バインダー樹脂CTB2 100重量部
C.I.ピグメントブルー15.3 100重量部
黒色系着色剤処方:
バインダー樹脂CTB2 100重量部
カーボンブラック 100重量部
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合した後、混合物を空冷された2本ロールミルに投入し投入後15分溶融混練した。その後混練物を圧延冷却し、ハンマーミルで粗粉砕しバインダー樹脂処理着色材を得た。
次いで以下の処方によりトナーを作成した。
イエロートナー処方;
バインダー樹脂CTB1 91重量部
バインダー樹脂CTB1処理黄色系着色材 12重量部
樹脂帯電制御剤1 3重量部
マゼンタトナー処方:
バインダー樹脂CTB1 92重量部
バインダー樹脂CTB1処理赤色系着色材 10重量部
樹脂帯電制御剤3 3重量部
シアントナー処方:
バインダー樹脂CTB2 94重量部
バインダー樹脂CTB2処理青色系着色材 6重量部
樹脂帯電制御剤5 3重量部
ブラックトナー処方:
バインダー樹脂CTB2 90重量部
バインダー樹脂CTB2処理黒色系着色材 12重量部
バインダー樹脂CTB2処理青色系着色材 2重量部
樹脂帯電制御剤5 3重量部
各色ごとに上記材料をヘンシェルミキサーに入れ混合し、得られた混合物を100℃に加熱されたロールミルに投入し投入後20分溶融混練した。その後混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕しエアージェットミル粉砕機で微粉砕した。さらに風力分級機により微粉を除去し各色トナーを得た。なおバインダー樹脂CTB1と樹脂帯電制御剤1のT1/T2は1.20、バインダー樹脂CTB1と樹脂帯電制御剤3のT1/T2は1.11、バインダー樹脂CTB2と樹脂帯電制御剤5のT1/T2は1.34であった。
得られた各色トナー100重量部に対し次の添加剤をヘンシェルミキサーで混合し一成分現像剤とした。
・疎水性シリカ(一次粒子径;0.02μm) 2.5重量部
・疎水性酸化チタン (一次粒子径;0.015μm、比表面積;90mg/cm
0.8重量部
得られた一成分現像剤を市販のデジタルフルカラープリンター(リコー社製IPSiOColor 6500)にセットし画像を形成した。得られた画像は鮮明であり地汚れなど異常は見られなかった。現像ローラーを目視で観察したところローラー上のトナー薄層は均一であった。現像ローラー上の帯電量を吸引法により測定したところ、イエロー現像剤は−43μC/g、マゼンタ現像剤は−36μC/g、シアン現像剤は−38μC/g、ブラック現像剤は−35μC/gであった。27℃80%RHの高温高湿条件下で画像を形成したところ、ぼそつきのある画像になってしまった。また10℃15%RHの低温低湿条件下で同様に作像したところ、IDの低いかすれた画像が得られた。常温、低温低湿、高温高湿、常温と連続して各環境下でフルカラー画像による耐久性試験を行ったところ、地汚れ、チリ、画像上にスジなどの異常が発生した。この時点で現像ローラーを目視で観察したところ、ローラー上のトナー薄層に周方向にスジが発生していた。現像剤の帯電量を測定したところイエロー現像剤−28μC/g、マゼンタ現像剤−22μC/g、シアン現像剤−25μC/g、ブラック現像剤−21μC/gと劣化していた。
本発明のトナーバインダー、およびそれを含有する本発明のトナーは、高温高湿度下でのトナーの耐ブロッキング性、耐地汚れ性と低温定着性とが共に優れかつ、高温高湿環境下あるいは低温低湿環境下、さらには高画像面積出力下で経時においてもいずれの使い方でも高品質の画像、すなわちキャリアや現像スリーブにトナー成分が固着して現像剤の帯電能力を低下させる等の問題がないため、静電荷像現像用トナーとして有用である。
本発明における画像形成装置の現像装置の概略構成図である。 形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表わした図である。 形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表わした図である。 本発明における画像形成装置の装置構成の別の一例を表わす図である。 本発明における画像形成装置の装置構成のさらに別の一例を表わす図である。 本発明における接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の構成の一部を示す概略図である。 本発明のタンデム型カラー画像形成装置の構成を示す概略図である。 本発明のタンデム型カラー画像形成装置であって、中間転写体を有する画像形成装置の構成を示す概略図である。 本発明のタンデム型間接転写方式の画像形成装置の全体構成を示す概略図である。 本発明のプロセスカートリッジを備えるタンデム型間接転写方式の画像形成装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
(図1)
1 現像装置
2 トナーホッパ
3 トナー送流装置
4 現像剤収容部
5 第1攪拌スクリュ
6 第2攪拌スクリュ
7 現像スリーブ
8 感光体
9 ドクタ
10 電源
23 トナー補給口
(図4及び5)
10 感光体
20 帯電ローラ
30 露光装置
40 現像装置
41 現像ベルト
42 現像タンク
43 汲み上げローラ
44 塗布ローラ
45 現像ユニット
50 中間転写体
51 懸架ローラ
52 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
70 徐電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
100 転写紙
(図6)
140 感光体
160 帯電ローラ
(図7及び8)
1 感光体
2 転写装置、1次転写装置
3 シート搬送ベルト
4 中間転写体
5 2次転写装置
6 給紙装置
7 定着装置
8 感光体クリーニング装置
9 中間転写体クリーニング装置
(図9)
10 中間転写体
14、15、16 支持ローラ
17 中間転写体クリーニング装置
18 画像形成手段
20 タンデム画像形成装置
21 露光装置
22 2次転写装置(転写ローラ)
23 ローラ
24 2次転写ベルト
25 定着装置
25a 定着ヒータ
25b 従動ローラ
25c 駆動ローラ
25d 定着温度センサ
25e 平面基盤
26 定着ベルト(定着フィルム)
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読み取りセンサ
40 感光体
41 現像ベルト
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46、48 給紙路
47 搬送ローラ
49 レジストローラ
50 給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排紙トレイ
60 帯電装置
60a 帯電ローラ
60b ブラシローラ
60c 芯金
60d 導電ゴム層
60e ブラシ部
60f 電源
61 現像装置
62 1次転写装置
63 クリーニング装置
64 除電装置(除電ランプ)
100 複写機本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置





Claims (66)

  1. 少なくとも着色剤とバインダー樹脂を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、該トナーは、体積平均粒径が2.0〜10.0μmで、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00〜1.40の範囲にあり、かつ該バインダー樹脂が、少なくとも重縮合ポリエステル樹脂からなり、該ポリエステル樹脂が下記一般式(I)または(II)で表わされる少なくとも1種のチタン含有触媒(a)の存在下に形成されてなる樹脂の少なくとも1種以上を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
    Figure 2007127776
    Figure 2007127776
    [式中、Xは炭素数2〜12のモノもしくはポリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であり、ポリアルカノールアミンの他のOH基が同一のTi原子に直接結合したOH基と分子内で重縮合し環構造を形成していてもよく、他のTi原子に直接結合したOH基と分子間で重縮合し繰り返し構造を形成していてもよい。繰り返し構造を形成する場合の重合度は2〜5である。RはH、または1〜3個のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜8のアルキル基である。mは1〜4の整数、nは0〜3の整数、mとnの和は4である。pは1〜2の整数、qは0〜1の整数、pとqの和は2である。mまたはpが2以上の場合、それぞれのXは同一であっても異なっていてもよい。]
  2. 前記ポリエステル樹脂が、前記一般式(I)または(II)中のXが、ジもしくはトリアルカノールアミンから1個のOH基のHを除いた残基であるチタン含有触媒(a)の存在下に形成されてなる樹脂の少なくとも1種類以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 前記ポリエステル樹脂が、前記一般式(I)または(II)中のmまたはpが2以上であり、Xがすべて同一の基であるチタン含有触媒(a)の存在下に形成されてなる樹脂の少なくとも1種類以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 前記ポリエステル樹脂が、その少なくとも一部がポリエポキシド(c)で変性されてなる樹脂の少なくとも1種類以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 前記ポリエステル樹脂はTHF不溶成分を含まず、かつゲルパーミエーションクロマトグラフィーにおける分子量分布において、分子量5×10以下の成分の含有割合が4重量%以下であり、重量分子量3×10〜9×10の領域にメインのピークを有するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  6. 前記バインダー樹脂のDSCにおける吸熱ピークが60〜70℃の範囲にあることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 前記バインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比が2≦Mw/Mn≦10であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 前記バインダー樹脂の酸価が10KOHmg/g以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 前記バインダー樹脂のフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が95〜120℃であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 前記トナーが、帯電制御剤を含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  11. 前記帯電制御剤が、下記一般式(III)で表わされるものであることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
    Figure 2007127776

  12. 前記帯電制御剤が、下記一般式(IV)で表わされるものであることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
    Figure 2007127776

  13. 前記帯電制御剤が、ビス[1−(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニルアゾ)−2−ナフトラト]クロム(III)酸であることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
  14. 前記帯電制御剤が、ニグロシンであることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
  15. 前記帯電制御剤が、下記一般式(V)で表わされるものであることを特徴とする請求項10に記載の静電化像現像用トナー。
    Figure 2007127776
  16. 前記帯電制御剤が、ヨウ化ペルフルオロアルキルトリメチルアンモニウムであることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
  17. 前記帯電制御剤が、下記一般式(VI)で表わされる単量体65〜97重量%、及び下記一般式(VII)で表わされる単量体3〜35重量%からなり、且つ重量平均分子量が2000〜10000の範囲内にある第4級アンモニウム塩基含有共重合体であることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
    Figure 2007127776
    Figure 2007127776
    (Rは水素原子又はメチル基、Rは水素原子又はメチル基であり、Rはアルキレン基であり、R、R及びRは各々アルキル基である。)
  18. 前記帯電制御剤が、下記一般式(VIII)で表わされるものであることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
    Figure 2007127776
  19. 前記帯電制御剤が、下記一般式(IX)で表わされるものであることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
    Figure 2007127776
    (式中、aは0.8〜0.98であり、bは0.01〜0.19であり、cは0.01〜0.19であり、a+b+cは1である。)
  20. 前記帯電制御剤が、ポリヒドロキシアルカノエートであることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
  21. 前記帯電制御剤が、請求項11〜20のいずれかに記載の2種類以上からなることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
  22. 前記帯電制御剤が、トナー母体に含まれる割合で0.1〜15.0重量%であることを特徴とする請求項11〜21のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  23. 前記帯電制御剤が樹脂帯電制御剤からなり、該樹脂帯電制御剤が単量体として少なくとも(1)スルホン酸塩基含有モノマー、(2)電子吸引基を有する芳香族モノマー、(3)アクリル酸エステルモノマー及び/またはメタアクリル酸エステルモノマー、(4)芳香族ビニルモノマーのうち、(1)〜(3)または(1)〜(4)を構成単位とし、該樹脂帯電制御剤の体積抵抗が9.5〜11.5LogΩ・cmであり、該樹脂帯電制御剤において重量平均分子量1×10以下の成分の含有割合が10重量%以下であることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
  24. 前記樹脂帯電制御剤の(1)スルホン酸塩基含有モノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御剤重量に対して1〜30重量%、前記樹脂帯電制御剤の(2)電子吸引基を有する芳香族モノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御剤重量に対して1〜80重量%、前記樹脂帯電制御剤の(3)アクリル酸エステルモノマー及び/またはメタアクリル酸エステルモノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御剤重量に対して10〜80重量%、前記樹脂帯電制御剤の(4)芳香族ビニルモノマーの繰り返し単位が樹脂帯電制御剤重量に対して0〜30重量%の割合で含まれることを特徴とする請求項23に記載の静電荷像現像用トナー。
  25. 前記樹脂帯電制御剤の(2)電子吸引基を有する芳香族モノマーが、塩素原子またはニトロ基により置換された、フェニルマレイミド置換体またはフェニルイタコンイミド置換体であることを特徴とする請求項23又は24のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  26. 前記樹脂帯電制御剤のフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度が85〜110℃であることを特徴とする請求項23〜25のいずれかに記載の乾式静電荷像現像用トナー。
  27. 前記樹脂帯電制御剤の重量平均分子量が5×10〜1×10であることを特徴とする請求項23〜26のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  28. 前記バインダー樹脂のフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度をT1、前記樹脂帯電制御剤のフローテスターによる見掛け粘度が10Pa・sとなる温度をT2としたとき、T1とT2が、0.9<T1/T2<1.4の関係を有することを特徴とする請求項23〜27のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  29. 前記樹脂帯電制御剤をトナー粒子に対して、0.1〜20重量%含有することを特徴とする請求項23〜28のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  30. 前記トナーにおいて、4μm以下の微粉含有量が、0〜20個数%、12.7μm以上の粗粉含有量が、0〜3個数%であることを特徴とする請求項1〜29のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  31. 前記トナーは、平均円形度が0.91以上1.00未満であることを特徴とする請求項1〜30のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  32. 前記トナーは、平均円形度が0.94以上1.00未満であることを特徴とする請求項1〜31のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  33. 前記トナーが、SF−1が100〜180であって、SF−2が100〜180の範囲にあるトナーであることを特徴とする請求項1〜32のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  34. 前記トナーは、凝集度が1〜25(%)であることを特徴とする請求項1〜33のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  35. 前記トナーは、緩み見掛け密度が0.2〜0.7(g/ml)であることを特徴とする請求項1〜34のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  36. 前記トナーは、体積固有抵抗が8〜15(Ω・cm)であることを特徴とする請求項1〜35のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  37. 前記トナーは、軟化点が80〜180℃であることを特徴とする請求項1〜36のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  38. 前記トナーは、ガラス転移温度Tgが35〜90℃であることを特徴とする請求項1〜37のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  39. さらに、離型剤および流動化剤から選ばれる1種以上の添加剤を含有することを特徴とする請求項1〜38のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  40. 前記離型剤が、炭化水素直鎖を有するワックスであることを特徴とする請求項39に記載の静電荷像現像用トナー。
  41. 前記トナーは、外添剤が混合媒体とともに乾式混合されたものであることを特徴とする請求項1〜40のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  42. 前記トナーは、外添剤が湿式混合されたものであることを特徴とする請求項1〜40のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  43. 前記外添剤として少なくとも金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物の中から選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項41または42に記載の静電荷像現像用トナー。
  44. 前記外添剤として少なくとも一次粒子の個数平均粒径が3〜200nmのシリカを含むことを特徴とする請求項41〜43のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  45. 前記外添剤として少なくとも一次粒子の個数平均粒径が3〜200nmの酸化チタンを含むことを特徴とする請求項41〜43のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  46. 前記外添剤として少なくとも一次粒子の個数平均粒径が3〜200nmのシリカと3〜200nmの酸化チタンを2種類以上含むことを特徴とする請求項41〜43のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  47. 前記外添剤のシリカ含有量S(wt%)と酸化チタンの含有量T(wt%)が、S≧Tの関係を有することを特徴とする請求項46に記載の静電荷像現像用トナー。
  48. 前記トナーは、少なくとも脂肪酸金属塩を含むことを特徴とする請求項1〜47のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  49. 前記トナーは、少なくとも粉砕工程を含む粉砕トナーであることを特徴とする請求項1〜48のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  50. 前記トナーは、少なくとも溶媒中に分散された状態が存在する工程を経て製造されたケミカルトナーであることを特徴とする請求項1〜48のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  51. 前記トナーは、少なくとも重合反応を含む工程で製造されたケミカルトナーであることを特徴とする請求項1〜48のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  52. 前記トナーは、少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させて製造することを特徴とする請求項1〜48のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  53. 前記トナーは、カラー画像形成装置に用いるトナーであることを特徴とする請求項1〜52のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  54. 前記トナーは、少なくとも磁性体を含有する磁性トナーであることを特徴とする請求項1〜53のいずれかに記載の静電荷像現像用トナー。
  55. 請求項1〜54のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーからなることを特徴とする乾式一成分現像剤。
  56. 請求項1〜54のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーと一緒に用いることを特徴とする少なくとも磁性を有するキャリア。
  57. 請求項1〜54のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーと請求項56に記載のキャリアを含むことを特徴とする二成分現像剤。
  58. 静電荷像担持体上に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、該静電荷像を現像剤担持体上の現像剤を用いて現像する現像工程と、現像されたトナー像を転写体上に転写する転写工程と、転写体上のトナー像を加熱定着する定着工程とを有し、かつ該現像工程は層厚を均一に規制する現像ブレードを備えた現像ローラを回転させながら静電荷像の形成された静電荷像担持体に接触もしくは近接して静電荷像担持体表面にトナーを供給することによって前記静電荷像を可視化する非磁性一成分現像方法において、現像剤として請求項55に記載の乾式一成分現像剤を用いることを特徴とする画像形成方法。
  59. 静電荷像を担持する静電荷像担持体と、該静電荷像担持体表面に均一に帯電を施す帯電手段と、帯電した該静電荷像担持体の表面に画像データに基づいて露光し、静電荷像を書き込む露光手段と、該静電荷像担持体表面に形成された静電荷像にトナーを供給し、可視像化する現像手段と、該静電荷像担持体表面の可視像を被転写体に転写する転写手段と、被転写体上の可視像を定着させる定着手段とを備える画像形成装置において、請求項1〜54のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが装填されていることを特徴とする画像形成装置。
  60. 前記現像手段は、少なくとも、画像形成部にトナーを供給する現像ユニットと、前記現像ユニットにトナーを供給するカートリッジ部と、前記カートリッジ部から前記現像ユニットに供給するトナーを、一次的に貯留するホッパー部と、を有し、前記カートリッジ部と前記ホッパー部との間を隔てる内壁には、補給孔を有し、該補給孔より、前記カートリッジ内のトナーを、ホッパー内に移動させる供給促進手段を有する現像装置であり、前記ホッパー部は、少なくとも、トナーを攪拌/移動させる回転体を有し、前記供給促進手段は、前記回転体との接触により、前記カートリッジ部と前記ホッパー部の間を移動するトナー量を制御することを特徴とする請求項59に記載の画像形成装置。
  61. 静電荷像担持体上の多色に分割された静電荷像を複数の多色からなる静電荷像現像用現像剤により現像してトナー像を形成し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ該トナー像を該転写材に多数回もしくは一括して静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像装置において、現像剤として、請求項57に記載の二成分現像剤が装填されていることを特徴とする画像形成装置。
  62. 現像ロールおよび該現像ロール上に供給する現像剤の層厚を均一に規制する現像ブレードを備えた複数の多色現像装置によって、静電荷像担持体上に形成された多色に分割された静電荷像をそれぞれの色に対応する現像剤により、それぞれの色に対応した複数の静電荷像担持体上に現像し、静電荷像担持体表面に転写材を介し転写手段を当接させ該トナー像を該転写材に順次静電転写する電子写真記録装置に用いる電子写真現像装置において、現像剤として、請求項55に記載の一成分現像剤が装填されていることを特徴とする画像形成装置。
  63. 静電荷像担持体上に形成されるトナー像を中間転写体上に一次転写し、該トナー像を転写材に二次転写する方式であることを特徴とする請求項59〜62のいずれかに記載の画像形成装置。
  64. ベルト駆動ローラとベルト従動ローラとの間に掛け渡された転写ベルトに沿って複数個配置された画像形成ユニットによって形成された画像を前記転写ベルトに搬送される単一の転写材上に順次重ね合わせて転写することにより前記転写材上にカラー画像を得るタンデム型カラー画像形成装置において、トナーとして請求項1〜54のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーが装填されていることを特徴とする画像形成装置。
  65. 前記トナーとして、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色以上の着色剤をそれぞれ含有したトナー4種類以上が設置されていることを特徴とする請求項61〜64のいずれかに記載の画像形成装置。
  66. 前記画像形成装置は、静電荷像担持体と少なくとも現像手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジを備えることを特徴とする請求項59に記載の画像形成装置。




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