JP2007126238A - 作業車の安全装置 - Google Patents

作業車の安全装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007126238A
JP2007126238A JP2005319008A JP2005319008A JP2007126238A JP 2007126238 A JP2007126238 A JP 2007126238A JP 2005319008 A JP2005319008 A JP 2005319008A JP 2005319008 A JP2005319008 A JP 2005319008A JP 2007126238 A JP2007126238 A JP 2007126238A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switch
battery
line
control valve
boom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005319008A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5037812B2 (ja
Inventor
Takaaki Oba
孝明 大葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Corp
Original Assignee
Aichi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Corp filed Critical Aichi Corp
Priority to JP2005319008A priority Critical patent/JP5037812B2/ja
Publication of JP2007126238A publication Critical patent/JP2007126238A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5037812B2 publication Critical patent/JP5037812B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】作業操作装置の非作動時における作業装置の誤作動を防止する。
【解決手段】高所作業車1が、車体2に配設されたブーム5と、ブーム操作レバー11aと、ブーム5を作動させる起伏シリンダ52と、起伏シリンダ52の作動をバッテリBからの電力の供給により制御する起伏制御バルブ42と、ブーム操作レバー11aからの操作信号に基づいて切り換わることにより起伏制御バルブ42をバッテリBに接続させるスイッチ61と、スイッチ61を介して起伏制御バルブ42に接続されブーム操作レバー11aが非操作の状態でバッテリBと起伏制御バルブ42とが短絡した場合にバッテリBから短絡ラインを通して起伏制御バルブ42に流れる電流を検出するリレーコイル63aと、リレーコイル63aによる電流の検出に応じてスイッチ作動して保安動作を行わせるエンジン停止リレースイッチ63bとを有する。
【選択図】図3

Description

本発明は作業車の安全装置に関し、さらに詳細にはエンジンの駆動力を用いて走行可能な車両と、この車両の車体に配設された作業装置とを有する作業車の安全装置に関する。
建設作業等を行うための作業車は一般に走行可能な車両の車体に高所作業を行うためのブームや作業台あるいはジャッキといった作業装置が設けられ、高所作業を行うときには車体が不安定にならないようにジャッキ装置を下方に張り出して車体を持ち上げ支持した上で、作業台に搭乗する作業者がブーム等を作動させて作業台を所望もしくは任意の作業位置に移動させて作業を行えるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
また、このような作業車の作業装置の作動は、例えば、車体に搭載された車両走行用のエンジンの回転駆動力を取り出して油圧ポンプを駆動させ、油圧ポンプから吐出する作動油の油圧により、作業装置に備えられた油圧アクチュエータを作動させることで行うように構成されている。そして、油圧アクチュエータの作動の制御は、油圧ポンプと油圧アクチュエータとの間に設けられた制御バルブが作動油を給排制御することで行われる。この制御バルブには、作業装置を作動させる操作を行うための操作手段からの操作信号に応じて通電することで励磁される励磁ソレノイドが設けられ、電源から電力を供給して励磁ソレノイドに通電させることにより制御バルブが作動油の流れる方向を切り換えて、作業者の所望の方向へ作業装置を作動させることが可能である。
特開2003−128393号公報
ところで、上記のように操作手段からの操作信号に応じて電源から電力を供給して励磁ソレノイドに通電させるような構成であっても、操作手段の非操作時に、すなわち、操作信号が励磁ソレノイドに向けて出力されていないときに、電源と励磁ソレノイドとの間において短絡が発生した場合には電源からの電力が励磁ソレノイドに供給されるため、操作手段の非操作に拘らず作業装置が作動するおそれがあった。従来では、このような誤作動を未然に防止するため、制御バルブの励磁ソレノイドに電力を供給するラインに、このラインに流れる電流の大きさを検出する電流検出手段を設け、操作手段の非操作時においてこの電流検出手段により電流が検出された場合には、制御バルブの励磁ソレノイドに電力を供給するラインの何処かにおいて短絡等故障が発生しているものと判断する安全装置が設けられている。しかしながら、上記のような電流の大きさを検出する電流検出手段は一般に高価であり、この電流検出手段を用いて短絡等の故障の発生を検出し、操作手段の非操作時に故障の発生が検出された場合に作業装置が作動しないようにするにはコンピュータを用いた複雑な制御が必要である。
以上のような問題に鑑みて、本発明では車体にブーム等の作業装置が設けられこれらを作動させて作業を行う作業車において、従来よりも安価で安全な作業車の安全装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために本発明に係る作業車(例えば、実施形態における高所作業車1)の安全装置は、走行可能な車体に配設された作業装置(例えば、実施形態におけるブーム5)と、作業装置を作動させる操作を行う作業装置操作手段(例えば、実施形態におけるブーム操作レバー11a)と、作業装置を作動させるアクチュエータ(例えば、実施形態における起伏シリンダ52)と、アクチュエータの作動をバッテリからの電力の供給により制御する作動制御手段(例えば、実施形態における起伏制御バルブ42)と、作業装置操作手段からの操作信号に基いて切り換わることにより作動制御手段をバッテリに接続させるスイッチ手段(例えば、実施形態におけるスイッチ61)と、スイッチ手段を介して作動制御手段に接続され作業装置操作手段が非操作の状態でバッテリと作動制御手段とが短絡した場合にバッテリから短絡ラインを通して作動制御手段に流れる電流を検出する電流検出手段(例えば、実施形態におけるリレーコイル63a)と、電流検出手段による電流の検出に応じてスイッチ作動して保安動作を行わせる保安動作スイッチ(例えば、実施形態におけるエンジン停止リレースイッチ63b)とを有して構成される。
また、上記構成の作業車の安全装置において、電流検出手段がリレーコイルで構成され、保安動作スイッチが、バッテリから作動制御手段に電力を供給する給電ラインをリレーコイルの励磁に応じて切断させる給電停止スイッチで構成され、作業装置操作手段が非操作の状態でバッテリと作動制御手段とが短絡した場合に、短絡ラインを介してリレーコイルにバッテリから電力が供給されてリレーコイルが励磁され給電停止スイッチが給電ラインを切断させるように作動することにより、作動制御手段への電力の供給が遮断されてアクチュエータの作動が停止するのが好ましい。
一方、前記課題を解決するために本発明に係る作業車(例えば、実施形態における高所作業車1)の安全装置は、走行可能な車体に配設された作業装置(例えば、実施形態におけるブーム5)と、作業装置を作動させる操作を行う作業装置操作手段(例えば、実施形態におけるブーム操作レバー11a)と、作業装置を作動させるアクチュエータ(例えば、実施形態における起伏シリンダ52)と、アクチュエータの作動をバッテリからの電力の供給により制御する作動制御手段(例えば、実施形態における起伏制御バルブ42)と、作業装置操作手段からの操作信号に基づいて切り換わることにより給電ラインを介してバッテリに接続されている作動制御手段を接地ラインを介して接地させるスイッチ手段(例えば、実施形態におけるスイッチ161)と、スイッチ手段を介して作動制御手段に接続され作業装置操作手段が非操作の状態で作動制御手段が地絡した場合にバッテリから流れる電流を検出する電流検出手段(例えば、実施形態におけるリレーコイル163a)と、電流検出手段による電流の検出に応じてスイッチ作動して保安動作を行わせる保安動作スイッチ(例えば、実施形態におけるエンジン停止リレースイッチ163b)とを有して構成される。
また、上記構成の作業車の安全装置において、電流検出手段がリレーコイルで構成され、保安動作スイッチが、バッテリから作動制御手段に電力を供給する給電ラインをリレーコイルの励磁に応じて切断させる給電停止スイッチで構成され、作業装置操作手段が非操作の状態で作動制御手段が地絡した場合に、バッテリからの電力の供給を受けてリレーコイルが励磁され給電ラインを切断させるように作動することにより、作動制御手段への電力の供給が遮断されてアクチュエータの作動が停止するのが好ましい。
本発明に関する作業車の安全装置によれば、作業装置操作手段の非操作時に、バッテリと作動制御手段との間において短絡が発生した場合には、作業装置を作動させるアクチュエータの作動を停止させるように構成されているため、作業装置操作手段の非操作時に短絡や地絡による誤動作により作業装置が作動するおそれはない。そして、アクチュエータの作動を停止させる具体的な方法として、例えば、油圧アクチュエータで構成されるアクチュエータへの作動油の給排制御を行う制御バルブへの作動油の供給を停止させる方法や、この制御バルブのソレノイドコイルへの通電を遮断する方法等、様々な方法があり、いずれの方法によってもアクチュエータへの作動を確実に停止させることが可能である。
そして、電流の大きさを検出できる電流検出装置を設け、作業装置操作手段の非操作時にこの電流検出装置によって短絡の発生が検出された場合に作業装置が作動しないように制御する従来の場合と比較して、本発明では、高価な電流検出装置を用いる必要がないため安価に安全装置を構成することが可能で、また、コンピュータを用いた複雑な制御が不要であることから簡便に安全装置を構成することが可能である。また、本発明に係る安全装置は、バッテリと作動制御手段との間における短絡の発生時だけではなく、作動制御手段が地絡した場合においても同様に適用することが可能である。さらに、短絡および地絡のいずれの場合においても、これらの発生とともに警報手段により警報作動を行うように構成することで、作業車を操作して作業を行う作業者が、短絡もしくは地絡の発生をこれらの発生後早めに認識することが可能である。
以下、本発明に係る作業車の安全装置の好ましい実施の形態について図1から図4を参照して説明する。図1に当該安全装置を装備した作業車の一例としての高所作業車を示す。この高所作業車1は車体2の前後左右に前後輪3a,3bを有して走行可能であり、車体2の前部に運転キャビン2aを有したトラック車両をベースに構成される。このトラック車両の車体2の上に旋回モータ51により駆動されて水平旋回可能に構成された旋回台4が配設されている。この旋回台4に基端部が枢結されてブーム5が取り付けられており、このブーム5は起伏シリンダ52により起伏動されるようになっている。ブーム5は、基端ブーム5a、中間ブーム5bおよび先端ブーム5cを入れ子式に組み合わせて、内蔵の伸縮シリンダ53によりブーム5全体が長手軸方向に伸縮動可能に構成される。
先端ブーム5cは先端にブームヘッド5dを有し、このブームヘッド5dに枢結されて垂直ポスト部材6が上下に揺動可能に取り付けられている。この垂直ポスト部材6は、先端ブーム5c先端あるいはブームヘッド5dと垂直ポスト部材6との間に配設された図示しないレベリングシリンダにより垂直ポスト部材6の揺動制御が行われ、ブーム5の起伏の如何に拘らず垂直ポスト部材6が常に垂直に延びて位置するように垂直ポスト部材6が揺動制御される。このように常時垂直に保持される垂直ポスト部材6に、首振モータ55により水平旋回自在(首振り自在)に作業台7が取り付けられており、作業台7はブーム5の起伏に拘らず常に水平に保持される。
また、作業台7にはブーム5を作動(起伏、伸縮動)させ、旋回台4を旋回動させるための操作と、作業台7を旋回動(首振動)させる操作を行うための操作レバーを備えた上部操作装置11が配設されており、作業台7に搭乗する作業者は上部操作装置11の操作レバーを操作することによってブーム5を自由に起伏動、伸縮動させ、旋回台4(ブーム5)を旋回動させ、さらには、作業台7を旋回動させて、作業台7を所望もしくは任意の高所位置に移動させることができるように構成されている。
車体2の前後左右の四カ所には、車体2の左右方向外側への拡幅および車体2の下方に伸縮自在なジャッキ8が設けられており、高所作業を行うときには、ジャッキ8を車体2の左右に張出および下方に伸長させて車体2を安定に支持できるようになっている。このジャッキ8は、車体2の後端部に配設された下部操作装置12のジャッキ操作レバーを操作することで上記のような作動をさせることができるようになっている。また、車体2の中央部には、全縮状態に倒伏したブーム5の下面に当接してブーム5を格納支持するブーム受け9が上方に突出して配設されている。
図2に示すように、本発明に係る安全装置20は、上述した上部操作装置11や下部操作装置12のほか、上部操作装置11や下部操作装置12の操作レバーを操作したときに、これら操作装置11,12から出力される操作信号を受けて油圧ユニット40に制御信号を出力し、ブーム5、作業台7およびジャッキ8の作動を制御するコントローラ30と、コントローラ30からの制御信号に基づいて起伏シリンダ52等への作動油の給排制御をする油圧ユニット40とを有している。
上部操作装置11におけるブーム操作レバー11aは作業台7の上方に突出して水平方向に揺動自在および回動自在であり、この作業台7に搭乗した作業者がこの操作レバーを操作することで、ブーム5の伸縮、旋回、および起伏動を行わせる操作信号を、コントローラ30のうち作業台7に設けられた上部コントローラ30aを介して、コントローラ30のうち車体2に設けられた下部コントローラ30bに出力させることが可能となっている。また、上部操作装置11における首振操作レバー11bは水平方向に回動自在であり、この操作レバーを操作することで、作業台7の首振動(旋回動)を行わせる操作信号を、上部コントローラ30aに出力させることができる。
一方、下部操作装置12におけるジャッキ操作レバー12aは、車体2の後端部において上方に突出して車体2の前後方向に揺動自在であり、このレバーを中立状態から前方へ倒すとジャッキ8が格納作動する操作信号を下部コントローラ30bに出力し、このレバーを中立状態から後方へ倒すとジャッキ8が伸長作動する操作信号を下部コントローラ30bに出力し、さらに、上下いずれかに倒れているレバーを中立状態に戻すと、下部コントローラ30bへの操作信号の出力が停止する。
また、コントローラ30のうち下部コントローラ30bは、ブーム操作レバー11a等の操作による操作信号の入力に基づいてブーム5等の作動を制御する作動制御回路31と、ブーム操作レバー11aの非操作時にブーム5が誤作動するのを防止するために設けられ詳細を後述する安全回路60とを有している。
そして、以上のように構成された旋回台4を旋回動させる旋回モータ51、ブーム5を起伏動させる起伏シリンダ52、ブーム5を伸縮動させる伸縮シリンダ53(旋回モータ51、起伏シリンダ52および伸縮シリンダ53を合わせて「ブームアクチュエータ54」と称する)、作業台7を首振動(旋回動)させる首振モータ55、およびジャッキ8を伸縮動させるジャッキアクチュエータ56の作動は、車体2に配設され高所作業車1を走行させるためのエンジンENGの駆動力を伝達させることで駆動可能な油圧ポンプPから吐出する作動油の給排制御をすることで行われる。
油圧ユニット40は、オイルタンクT、油圧ポンプP、旋回モータ51に対応する旋回制御バルブ41、起伏シリンダ52に対応する起伏制御バルブ42、伸縮シリンダ53に対応する伸縮制御バルブ43、首振モータ55に対応する首振制御バルブ44およびジャッキアクチュエータ56に対応するジャッキアクチュエータ制御バルブ45を有して構成される。そして、起伏シリンダ52等に流れる作動油の給排制御は、油圧ユニット40内の旋回制御バルブ41、起伏制御バルブ42、伸縮制御バルブ43、首振制御バルブ44およびジャッキアクチュエータ制御バルブ45のバルブ開度を制御することで行われる。
また、高所作業車1にはエンジンENGの駆動力を取り出し状態または切り離し状態にするためのPTO機構13が設けられ、このPTO機構13により取り出された駆動力が油圧ユニット40に伝達される。
ここで、本発明に係る安全装置の第1の実施の形態について説明する。この安全装置20は、主電源スイッチ22と操作装置11,12と安全回路60を有するコントローラ30と油圧ユニット40とを有して構成されている。主電源スイッチ22は図1に示す車体2の後端に取り付けられており、車体2に搭載されたバッテリ(電源)Bとコントローラ30間を電気的に接続又は遮断させる。操作装置11,12は主電源スイッチ22を介してバッテリBに電気的に接続されており、主電源スイッチ22がON作動すると、操作装置11,12に電力が供給されるように構成されている。なお、この主電源スイッチ22は、手動にてON,OFF作動させるように構成しても良いし、PTO機構13によりエンジンENGの駆動力を取り出して油圧ポンプPを駆動する状態にしたときに、これに連動してON作動させ、PTO機構13によりエンジンENGの駆動力を切り離して油圧ポンプPを停止状態にしたときに、これに連動してOFF作動させるように構成しても良い。
なお、本実施例では、ブーム5を起伏動させるための起伏シリンダ52およびこの起伏シリンダ52を制御するための起伏制御バルブ42を例として、安全回路60(図3参照)の作動について説明する。なお、図3において、起伏制御バルブ42および起伏シリンダ52の代わりに、例えば、伸縮制御バルブ43および伸縮シリンダ53を用いて安全回路60を作動させてもよい。
油圧ポンプPは車両走行用のエンジンENGによって駆動され、起伏シリンダ52の作動に必要な作動油を吐出する。また、油圧ポンプPに一端が連結されたポンプ油路91の他端には、起伏制御バルブ42が連結されている。また、この起伏制御バルブ42には、ボトム側油路92の一端が連結されており、ボトム側油路92の他端は、起伏シリンダ52のボトム側油室52aに連結されている。さらに、起伏制御バルブ42には、ロッド側油路93の一端が連結されており、ロッド側油路93の他端は、起伏シリンダ52のロッド側油室52bに連結されている。そして、起伏制御バルブ42とタンクTとは、タンク油路94により連結されている。
起伏制御バルブ42は、4ポート3位置の方向切換弁であって、通常はその中立位置にあり、ブーム操作レバー11aの操作に応じたコントローラ30のからの制御信号により励磁コイルを励磁させて、その中立位置から右動もしくは左動させることが可能である。ここで、ソレノイド42aを励磁させることで、起伏制御バルブ42がその中立位置から左動すると、ポンプ油路91とボトム側油路92とが連通し、ロッド側油路93とタンク油路94とが連通する。このため、油圧ポンプPから吐出された作動油は、起伏制御バルブ42を介して起伏シリンダ52のボトム側油室に送られることによりピストンロッドを図3において左動させ、起伏シリンダ52のロッド側油室内にあった作動油が起伏制御バルブ42を介してタンクTに送られる。すなわち、起伏制御バルブ42が、その中立位置から左動することで、起伏シリンダ52が伸長して、ブーム5が起仰する。
一方、ソレノイド42bを励磁させることで、起伏制御バルブ42が、その中立位置から右動すると、ポンプ油路91とロッド側油路93とが連通し、ボトム側油路92とタンク油路94とが連通する。このため、油圧ポンプPから吐出された作動油は、起伏制御バルブ42を介して起伏シリンダ52のロッド側油室に送られることによりピストンロッドを図3において右動させ、起伏シリンダ52のボトム側油室内にあった作動油が起伏制御バルブ42を介してタンクTに送られる。すなわち、起伏制御バルブ42が、その中立位置から左動することで、起伏シリンダ52が縮小して、ブーム5が倒伏する。
図3に示すように、安全回路60は、ブーム操作レバー11aの操作に応じてスイッチ作動するスイッチ61、同じくブーム操作レバー11aの操作に応じてスイッチ作動するスイッチ62、リレーコイル63aに電力が供給されたときに各々閉状態になるエンジン停止リレースイッチ63bおよびブザースイッチ63cを有する短絡検出リレー63、ブザースイッチ63cが閉状態のときにバッテリBから電力の供給を受けて警報作動する警報ブザー64、短絡検出リレー67に電力が供給されたときに開状態(遮断状態)となる回路切断スイッチ21を有して構成される。なお、バッテリBの負極側は車体シャーシに接続されてグランドをなし、各機器の負極側を車体シャーシに接続することで負極側の配線ラインが構成される。
バッテリBからの電力は、ライン71を介してスイッチ61に供給されるようになっており、操作レバー11aの非操作時は、ダイオード65およびライン74を介して短絡検出リレー63のリレーコイル63aに通じるライン72と起伏制御バルブ42の励磁コイル42aに通じるライン73とを導通させるようにスイッチ作動していたスイッチ61が、ブーム操作レバー11aがブーム5が起仰動する方向に操作されると、ライン71とライン73とを導通させる側にスイッチ作動する。このため、起伏制御バルブ42の励磁コイル42a(接地ライン85を介して接地されている)がバッテリBからの電力の供給を受けて励磁して、起伏制御バルブ42はその中立位置から左動する。
一方、バッテリBからの電力は、ライン75を介してスイッチ62にも供給されるようになっており、操作レバー11aの非操作時は、ダイオード66、ライン77およびライン74を介して短絡検出リレー63のリレーコイル63aに通じるライン76と起伏制御バルブ42の励磁コイル42bに通じるライン78とを導通させるようにスイッチ作動していたスイッチ62が、ブーム操作レバー11aがブーム5が倒伏動する方向に操作されると、ライン75とライン78とを導通させる側にスイッチ作動する。このため、起伏制御バルブ42の励磁コイル42b(接地ライン86および接地ライン85を介して接地されている)がバッテリBからの電力の供給を受けて励磁して、起伏制御バルブ42はその中立位置から右動する。
上記のように構成される安全回路60において、操作レバー11aが操作されておらず、起伏制御バルブ42がその中立位置にあり、スイッチ61がライン73とライン72とを接続し、さらに、スイッチ62がライン78とライン76とを接続している状態で、例えば図3に示すように、バッテリBに繋がる給電ラインから安全回路60の点Pに向けて電流の短絡が発生し、バッテリBからライン73に電流が流れた場合には、以下のようにしてエンジンENGを停止させる保安動作が行われる。
バッテリBからの短絡によりライン73に電流が流れ込むと、起伏制御バルブ42の励磁コイル42aに向けて電流が流れるが、スイッチ61を介してライン72にも電流が流れる。そして、ライン72からダイオード65およびライン74に順に流れた電流は、ライン81を介して接地されているリレーコイル63aに向けて供給され、リレーコイル63aを励磁させる。これにより、バッテリBと一端側が繋がり通常は開状態であったエンジン停止リレースイッチ63bがスイッチ作動して閉状態となり、バッテリBとエンジン停止リレースイッチ63bの他端に繋がるライン82とを導通させる。このライン82は、その他端がエンジンENGに繋がれており、エンジン停止リレースイッチ63bのスイッチ作動によりライン82を介してバッテリBからの電力の供給を受けると、エンジンENGが停止する。
エンジンENGの駆動力を取り出すPTO機構13によって回転駆動される油圧ポンプPは、安全回路60の作動によりエンジンENGが停止するとともに停止する。このため、バッテリBからの短絡によりライン73に電流が流れ込み、起伏制御バルブ42の励磁コイル42aに向けて電流が供給され起伏制御バルブ42がその中立位置から左動したとしても、上記のようにエンジンENGの停止により油圧ポンプPが停止することで、起伏シリンダ52のボトム側油室52aに向けて作動油は供給されないために、起伏シリンダ52は伸長動することはなく、ブーム5は起仰動しない。
また、バッテリBからの短絡によりライン73に電流が流れ、リレーコイル63aに向けて電流が供給されてリレーコイル63aが励磁すると、通常は開状態であったブザースイッチ63cがスイッチ作動することでブザースイッチ63cの一端に繋がるライン83とブザースイッチ63cの他端に繋がるライン84とが導通する。ライン84はその他端が警報ブザー64に繋がれており、リレーコイル63aの励磁によりブザースイッチ63cがスイッチ作動すると、バッテリBからの電力がライン83、閉状態のブザースイッチ63cおよびライン84を介してこの警報ブザー64に供給され、警報ブザー64が警報作動する。このため、作業台7に乗り込んでブーム5を作動させて高所作業を行う作業者は、ブーム操作レバー11aの非操作時にバッテリBから起伏制御バルブ42に電力を供給する電力供給ラインにおいて電流の短絡が発生していることを認識することが可能である。
なお、上記においては、バッテリBからの短絡によりライン73に電流が流れた場合にブーム5の起仰動を防止するための作動について説明したが、バッテリBからの短絡によりライン78に電流が流れた場合においても同様に安全回路60が作動し、この場合には、エンジンENGの停止により油圧ポンプPが停止することで、ブーム5の倒伏動が規制される。
ここで、図4を参照して、本発明に係る安全回路160の第2の実施の形態について、起伏制御バルブ42とその周辺の油圧回路とともに、第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。図4に示すように、本実施例における起伏制御バルブ42とその周辺の油圧回路は、上記第1の実施の形態と同様に構成されており、起伏制御バルブ42、油圧ポンプP,タンクT、起伏シリンダ52のほか、これらを繋ぐポンプ油路91、タンク油路94、ボトム側油路92およびロッド側油路93を有して構成される。
図4に示すように、安全回路160は、スイッチ161、スイッチ162、リレーコイル163aに電力が供給されたときに各々閉状態になるエンジン停止リレースイッチ163bおよびブザースイッチ163cを有する短絡検出リレー163、スイッチ163cが閉状態のときにバッテリBから電力の供給を受けて警報作動する警報ブザー164、短絡検出リレー167に電力が供給されたときに開状態(遮断状態)となる回路切断スイッチ21を有して構成される。なお、バッテリBの負極側は車体シャーシに接続されてグランドをなし、各機器の負極側を車体シャーシに接続することで負極側の配線ラインが構成される。
操作レバー11aの非操作時は、ライン174を介して短絡検出リレー163のリレーコイル163aに通じるライン172と、起伏制御バルブ42の励磁コイル42aに通じるライン185とを導通させるようにスイッチ作動していたスイッチ161が、ブーム操作レバー11aがブーム5が起仰動する方向に操作されると、ライン171とライン185とを導通させる側にスイッチ作動する。このとき、バッテリBから給電ラインであるライン173を通って起伏制御バルブ42の励磁コイル42aに流れて励磁コイル42aを励磁させ起伏制御バルブ42をその中立位置から左動させた電流は、ライン185に流れ、さらにスイッチ161を通って接地されたライン171に流れる。このように起伏制御バルブ42を左動させることにより起伏シリンダ52が伸長動して、ブーム5が起仰動する。
一方、ブーム操作レバー11aの非操作時は、ライン177およびライン174を介して短絡検出リレー163のリレーコイル163aに通じるライン176と、起伏制御バルブ42の励磁コイル42bに通じるライン186とを導通させるようにスイッチ作動するスイッチ162が、ブーム操作レバー11aがブーム5が倒伏動する方向に操作されると、ライン175とライン186とを導通させる側にスイッチ作動する。このとき、バッテリBから給電ラインであるライン178を通って起伏制御バルブ42の励磁コイル42bに流れて励磁コイル42bを励磁させ起伏制御バルブ42をその中立位置から右動させた電流は、ライン186に流れ、さらにスイッチ162を通ってライン175および接地されたライン171に流れる。このように起伏制御バルブ42を右動させることにより起伏シリンダ52が縮小動して、ブーム5が倒伏動する。
上記のように構成される安全回路160において、操作レバー11aが非操作の状態で起伏制御バルブ42がその中立位置にあり、スイッチ161がライン185とライン172とを接続し、さらに、スイッチ162がライン186とライン176とを接続している状態で、起伏制御バルブ42の励磁コイル42aを励磁させてライン185を流れる電流が、例えば図4に示すように、点Qにおいて地絡した場合には、以下のようにしてエンジンENGを停止させる保安動作が行われる。
ライン185において地絡が発生すると、バッテリBから起伏制御バルブ42の励磁コイル42aに向けて電流が流れ、ライン185を点Qに向けて電流が流れる。これとともに、バッテリBからライン181を介してリレーコイル163aに電流が流れ、この電流はライン174、ライン172およびスイッチ161を通って点Qに向けて流れる。リレーコイル163aに電流が流れるとこのリレーコイル163aが励磁され、通常は開状態であったスイッチ163bがスイッチ作動して閉状態となり、バッテリBと一端がスイッチ163bに繋がるライン182とを導通させる。このライン182は、その他端がエンジンENGに繋がれており、スイッチ163bのスイッチ作動によりライン182を介してバッテリBからの電力の供給を受けると、エンジンENGが停止する。
エンジンENGの駆動力を取り出すPTO機構13によって回転駆動される油圧ポンプPは、安全回路160の作動によりエンジンENGが停止するとともに停止する。このため、接地ライン185における地絡によりバッテリBからライン173に電流が流れ、起伏制御バルブ42の励磁コイル42aに向けて電流が供給され起伏制御バルブ42がその中立位置から左動したとしても、上記のようにエンジンENGの停止により油圧ポンプPが停止することで、起伏シリンダ52のボトム側油室52aに向けて作動油は供給されないために、起伏シリンダ52は伸長動することはなく、ブーム5は起仰動しない。
また、ライン185において地絡が発生することによりバッテリBからリレーコイル163aに向けて電流が供給されてリレーコイル163aが励磁すると、通常は開状態であったスイッチ163cがスイッチ作動することでスイッチ163cの一端に繋がるライン183とスイッチ163cの他端に繋がるライン184とが導通する。ライン184はその他端が警報ブザー164に繋がれており、リレーコイル163aの励磁によりスイッチ163cがスイッチ作動すると、バッテリBからの電力がライン183、閉状態のスイッチ163cおよびライン184を介してこの警報ブザー164に供給され、警報ブザー164が警報作動する。このため、作業台7に乗り込んでブーム5を作動させて高所作業を行う作業者は、ブーム操作レバー11aの非操作時に起伏制御バルブ42からの接地ラインにおいて地絡が発生していることを認識することが可能である。
なお、上記においては、ライン185において地絡が発生した場合にブーム5の起仰動を防止するための作動について説明したが、ライン186において地絡が発生した場合においても同様に安全回路160が作動し、この場合には、エンジンENGの停止により油圧ポンプPが停止することで、ブーム5の倒伏動が規制される。
ここで、図3を参照して、本発明に係る安全装置の第3の実施の形態について、起伏制御バルブ42とその周辺の油圧回路とともに、上記第1の実施の形態と異なる部分を中心に説明する。
本実施形態では、操作レバー11aが非操作の状態で、ライン71と点Pとの間において電流の短絡が発生し、バッテリBからスイッチ61を介さずに短絡ライン(点Pに繋がる点線)を通ってライン73に電流が流れた場合には、以下のような処理がなされる。点Pに向けて電流の短絡が発生すると、点Pからスイッチ61を通ってライン72、ライン74の順に電流が流れ、ライン74から分岐接続されるライン87に電流が流れることにより、ライン88およびライン81を介して接地されているリレーコイル67に向けて電力が供給され、リレーコイル67を励磁させる。このリレーコイル67が励磁されると、励磁コイル42a,42bとグランド間のライン85,86上に設けられ、通常は閉状態(接続状態に)なっている回路切断スイッチ21が開状態(遮断状態)になる。
回路切断スイッチ21が開状態になるとバッテリBから安全回路60側への電力の供給が途絶えるため、起伏制御バルブ42の励磁ソレノイド42aへの通電はなされず、起伏制御バルブ42はその中立位置に保持される。すなわち、起伏制御バルブ42はその中立位置から左動することはない。このような回路切断スイッチ21の遮断は、ライン75とライン78との間の短絡の発生時にも行われ、ライン71とライン73との間の短絡の発生時と同様にリレーコイル67の励磁による回路切断スイッチ21の遮断により、起伏制御バルブ42の励磁ソレノイド42bへの通電が途切れることで起伏制御バルブ42がその中立位置から右動するのが防止される。
上記のようにして、起伏制御バルブ42はその中立位置に保持されるため、エンジンENGによって油圧ポンプPが駆動され、作動油がポンプ油路91を通して起伏制御バルブ42に向けて供給されている状態であっても、作動油が起伏シリンダ52の側には供給されず、ブーム5が作動することはない。したがって、ブーム操作レバー11aが非操作の状態で、安全回路60内における回路の短絡によるブーム5の誤作動を防止することができる。
なお、上記のような回路切断スイッチ21の遮断は、前述した地絡の発生時に適用してもよい。図4でライン185上の点Qにおいて地絡が発生した場合、以下のような処理がなされる。点Qにおいて地絡が発生すると、バッテリBからライン181、ライン181に接続されているライン188の順に電力が供給され、ライン187を介してライン174に接続されているリレーコイル167が励磁される。リレーコイル167が励磁されると、バッテリBと、励磁コイル42aに接続されるライン173、励磁コイル42bに接続されるライン178との間の給電ライン179上に設けられ通常は閉状態(接続状態)になっている回路切断スイッチ21が開状態(遮断状態)になる。
回路切断スイッチ21を遮断することで、起伏制御バルブ42の励磁ソレノイド42aおよび励磁ソレノイド42bへの通電がされなくなるため、起伏制御バルブ42はその中立位置に保持され、作動油の起伏シリンダ52の側への供給が規制されて安全回路160内における回路の地絡によるブーム5の誤作動を防止することができる。このような回路切断スイッチ21の遮断は、ライン186における地絡の発生時にも行われ、リレーコイル167の励磁による回路切断スイッチ21の遮断により、起伏制御バルブ42の励磁ソレノイド42aおよび励磁ソレノイド42bへの通電が途切れることで起伏制御バルブ42がその中立位置から移動するのが防止される。
なお、これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施例では、起伏制御バルブ42は、4ポート3位置の方向切換弁で構成され、ブーム操作レバー11aの操作に応じて中立位置、右動位置および左動位置の3位置のうちの何れかの位置に移動させることができるように構成されていたが、起伏制御バルブを、方向切換弁であるとともに、その励磁コイルに流す可変電流の大きさに応じたバルブスプールの移動量によってバルブを流れる作動油の流量を調節可能な電磁比例制御弁で構成してもよい。起伏制御バルブをこのようなもので構成すれば、ブーム操作レバー11aの中立位置からの操作量に応じて起伏制御バルブの開閉量が制御されて起伏シリンダ52の作動量が制御されることにより、ブーム5の起伏角を自在に調節することができる。
また、上記の実施例では、ブーム5の作動制御用の制御バルブとして、ブーム5を起伏動させる制御を行う起伏制御バルブ42を例に説明したが、ブーム5を旋回動させる旋回制御バルブ41や、あるいはブーム5を伸縮動させる伸縮制御バルブ43に設けられたソレノイドとバッテリとの間における短絡の発生時やソレノイドを接地する接地ラインにおける地絡の発生時に安全回路60(160)によりブーム5の旋回動や伸縮動を規制するようなものであってもよい。また、ブーム5の起伏動等を規制するのみに限られず、ジャッキ8の作動制御を行うためのジャッキアクチュエータ制御バルブ45に設けられたソレノイドとバッテリとの間における短絡の発生時やソレノイドを接地する接地ラインにおける地絡の発生時に安全回路60(160)によりジャッキ8の伸縮動を規制するようなものであってもよい。
また、作業車は、上記実施例で説明した高所作業車1のように車体2に配設されたエンジンENGの駆動力により走行可能であるものに限られず、車体2に配設されたバッテリから電力が供給されて作動する電気モータの駆動力により、車体2の前後左右に設けられた前後輪を回転させて走行させるような電動式の作業車であってもよい。
さらに、上記の実施例では、アクチュエータとして作動油の油圧により伸縮作動する油圧アクチュエータで構成し、油圧アクチュエータへの作動油の給排制御をソレノイドコイルを備えた制御バルブで行い、エンジンを駆動源とする油圧ポンプにより制御バルブに作動油を供給するような構成であったが、本発明はこのような構成に限られない。すなわち、例えば、アクチュエータを電機モータで構成し、制御バルブの代わりにバッテリから電気モータであるアクチュエータへの電力供給を制御する電力供給制御器で構成し、作動停止リレースイッチを備えた停止信号供給ラインを電力供給制御器に繋ぐような構成であってもよい。このような場合、操作レバーが非操作の状態でバッテリと当該電力供給制御器とが短絡した場合に、短絡ラインを介してリレーコイルにバッテリからの電力が供給され、リレーコイルが励磁されて作動停止リレースイッチが作動し、停止信号供給ラインを通して電力供給制御器に電機モータを停止させるための作動停止信号が供給されることにより、電機モータの作動が停止する。あるいは、電力供給制御器を用いる場合、バッテリと電力供給制御器とが短絡した場合に、実施例で説明した主電源スイッチ22を遮断することで、バッテリからの電力供給制御器の電力供給を停止させるような構成であってもよい。
そして、上記のような、電機モータ、電力供給制御器で構成する安全装置は、バッテリと電力供給制御器との間の短絡の発生だけではなく、電力供給制御器が地絡した場合であっても適用することができる。すなわち、電力供給制御器の地絡が発生すると、バッテリからの電力が供給されリレーコイルが励磁されて作動停止リレースイッチが作動し、停止信号供給ラインを通して電力供給制御器に電機モータを停止させるための作動停止信号が供給されることにより、電機モータの作動が停止する。あるいは、電力供給制御器の地絡が発生した場合に、主電源スイッチ22を遮断することで、バッテリからの電力供給制御器の電力供給が停止される。
ここで、本発明において達成される効果をまとめると下記のようになる。すなわち、本発明に係る作業車の安全装置においては、作業装置操作手段の非操作時に、バッテリと作動制御手段との間において短絡が発生した場合には、作業装置を作動させるアクチュエータの作動を停止させるように構成されているため、作業装置操作手段の非操作時に短絡や地絡による誤動作により作業装置が作動するおそれはない。そして、アクチュエータの作動を停止させる具体的な方法として、例えば、油圧アクチュエータで構成されるアクチュエータへの作動油の給排制御を行う制御バルブへの作動油の供給を停止させる方法や、この制御バルブのソレノイドコイルへの通電を遮断する方法等、様々な方法があり、いずれの方法によってもアクチュエータへの作動を確実に停止させることが可能である。
そして、電流の大きさを検出できる電流検出装置を設け、作業装置操作手段の非操作時にこの電流検出装置によって短絡の発生が検出された場合に作業装置が作動しないように制御する従来の場合と比較して、本発明では、高価な電流検出装置を用いる必要がないため安価に安全装置を構成することが可能で、また、コンピュータを用いた複雑な制御が不要であることから簡便に安全装置を構成することが可能である。また、本発明に係る安全装置は、バッテリと作動制御手段との間における短絡の発生時だけではなく、作動制御手段が地絡した場合においても同様に適用することが可能である。さらに、短絡および地絡のいずれの場合においても、これらの発生とともに警報手段により警報作動を行うように構成することで、作業車を操作して作業を行う作業者が、短絡もしくは地絡の発生をこれらの発生後早めに認識することが可能である。
本発明に係る安全装置を備える作業車の一例としての高所作業車の斜視図である。 上記安全装置の構成を示すブロック図である。 上記安全装置を構成する安全回路を示すブロック配線図である。 上記安全装置を構成する安全回路の第2の実施の形態を示すブロック配線図である。
符号の説明
1 高所作業車(作業車)
2 車体
4 旋回台
5 ブーム(作業装置)
5a 基端ブーム
5b 中間ブーム
5c 先端ブーム
7 作業台
8 ジャッキ
11 上部操作装置
11a ブーム操作レバー(作業装置操作手段)
11b 首振操作レバー
12 下部操作装置
12a ジャッキ操作レバー
20 安全装置
21 回路切断スイッチ
22 主電源スイッチ
30 コントローラ
30a 上部コントローラ
30b 下部コントローラ
41 旋回制御バルブ
42 起伏制御バルブ(作動制御手段)
42a ソレノイド
42b ソレノイド
43 伸縮制御バルブ
44 首振制御バルブ
45 ジャッキアクチュエータ制御バルブ
51 旋回モータ
52 起伏シリンダ(アクチュエータ)
53 伸縮シリンダ
54 ブームアクチュエータ
55 首振モータ
56 ジャッキアクチュエータ
60 安全回路
61 スイッチ(スイッチ手段)
63 短絡検出リレー
63a リレーコイル(電流検出手段)
63b エンジン停止リレースイッチ(保安動作スイッチ)
63c ブザースイッチ
64 警報ブザー
160 安全回路
161 スイッチ(スイッチ手段)
163 短絡検出リレー
163a リレーコイル(電流検出手段)
163b エンジン停止リレースイッチ(保安動作スイッチ)
163c ブザースイッチ
164 警報ブザー
B バッテリ
ENG エンジン
P 油圧ポンプ
T タンク

Claims (4)

  1. 走行可能な車体に配設された作業装置と、前記作業装置を作動させる操作を行う作業装置操作手段と、前記作業装置を作動させるアクチュエータと、前記アクチュエータの作動をバッテリからの電力の供給により制御する作動制御手段と、前記作業装置操作手段から,の操作信号に基いて切り換わることにより前記作動制御手段を前記バッテリに接続させるスイッチ手段と、前記スイッチ手段を介して前記作動制御手段に接続され前記作業装置操作手段が非操作の状態で前記バッテリと前記作動制御手段とが短絡した場合に前記バッテリから短絡ラインを通して前記作動制御手段に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段による電流の検出に応じてスイッチ作動して保安動作を行わせる保安動作スイッチとを有して構成されたことを特徴とする作業車の安全装置。
  2. 前記電流検出手段がリレーコイルで構成され、
    前記保安動作スイッチが、前記バッテリから前記作動制御手段に電力を供給する給電ラインを前記リレーコイルの励磁に応じて切断させる給電停止スイッチで構成され、
    前記作業装置操作手段が非操作の状態で前記バッテリと前記作動制御手段とが短絡した場合に、短絡ラインを介して前記リレーコイルに前記バッテリから電力が供給されて前記リレーコイルが励磁され前記給電停止スイッチが前記給電ラインを切断させるように作動することにより、前記作動制御手段への電力の供給が遮断されて前記アクチュエータの作動が停止することを特徴とする請求項1に記載の作業車の安全装置。
  3. 走行可能な車体に配設された作業装置と、前記作業装置を作動させる操作を行う作業装置操作手段と、前記作業装置を作動させるアクチュエータと、前記アクチュエータの作動をバッテリからの電力の供給により制御する作動制御手段と、前記作業装置操作手段からの操作信号に基いて切り換わることにより給電ラインを介してバッテリに接続されている前記作動制御手段を接地ラインを介して接地させるスイッチ手段と、前記スイッチ手段を介して前記作動制御手段に接続され前記作業装置操作手段が非操作の状態で前記作動制御手段が地絡した場合に前記バッテリから流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段による電流の検出に応じてスイッチ作動して保安動作を行わせる保安動作スイッチとを有して構成されたことを特徴とする作業車の安全装置。
  4. 前記電流検出手段がリレーコイルで構成され、
    前記保安動作スイッチが、前記バッテリから前記作動制御手段に電力を供給する給電ラインを前記リレーコイルの励磁に応じて切断させる給電停止スイッチで構成され、
    前記作業装置操作手段が非操作の状態で前記作動制御手段が地絡した場合に、前記バッテリからの電力の供給を受けて前記リレーコイルが励磁され前記給電ラインを切断させるように作動することにより、前記作動制御手段への電力の供給が遮断されて前記アクチュエータの作動が停止することを特徴とする請求項3に記載の作業車の安全装置。
JP2005319008A 2005-11-02 2005-11-02 作業車の安全装置 Expired - Fee Related JP5037812B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005319008A JP5037812B2 (ja) 2005-11-02 2005-11-02 作業車の安全装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005319008A JP5037812B2 (ja) 2005-11-02 2005-11-02 作業車の安全装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007126238A true JP2007126238A (ja) 2007-05-24
JP5037812B2 JP5037812B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=38149211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005319008A Expired - Fee Related JP5037812B2 (ja) 2005-11-02 2005-11-02 作業車の安全装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5037812B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104098056A (zh) * 2014-06-05 2014-10-15 济南科亚电子科技有限公司 一种升降维修车控制系统
CN115407236A (zh) * 2022-07-15 2022-11-29 中国第一汽车股份有限公司 车辆的高速传输线束的测试方法、装置、车辆和存储介质

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5675400A (en) * 1979-11-16 1981-06-22 Meidensha Electric Mfg Co Ltd Operation circuit for cargo work of electric rolling stock
JP2585379Y2 (ja) * 1992-07-22 1998-11-18 株式会社アイチコーポレーション 電気・油圧式駆動車両の駆動制御装置
JP2002037600A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Aichi Corp 作業用車両の安全装置
JP2003128393A (ja) * 2001-10-25 2003-05-08 Aichi Corp 高所作業車

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5675400A (en) * 1979-11-16 1981-06-22 Meidensha Electric Mfg Co Ltd Operation circuit for cargo work of electric rolling stock
JP2585379Y2 (ja) * 1992-07-22 1998-11-18 株式会社アイチコーポレーション 電気・油圧式駆動車両の駆動制御装置
JP2002037600A (ja) * 2000-07-26 2002-02-06 Aichi Corp 作業用車両の安全装置
JP2003128393A (ja) * 2001-10-25 2003-05-08 Aichi Corp 高所作業車

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104098056A (zh) * 2014-06-05 2014-10-15 济南科亚电子科技有限公司 一种升降维修车控制系统
CN115407236A (zh) * 2022-07-15 2022-11-29 中国第一汽车股份有限公司 车辆的高速传输线束的测试方法、装置、车辆和存储介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP5037812B2 (ja) 2012-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7909561B2 (en) Tow truck with underlift control
JP5037812B2 (ja) 作業車の安全装置
JP2007297151A (ja) 高所作業車
US11713557B2 (en) Hydraulic system for working machine and control method of the hydraulic system
JP3793739B2 (ja) 作業車の作動制御装置
JP4890790B2 (ja) 作業車の走行装置
JP4800667B2 (ja) 作業車のステアリング装置
JP4148661B2 (ja) 高所作業車
JP4528688B2 (ja) 作業用車両
JP4639056B2 (ja) 作業用車両の緊急格納システム
JP2002004342A (ja) 油圧作業機械
JP4174341B2 (ja) 軌道用作業機
JP4436241B2 (ja) 建設車両
JP7469963B2 (ja) 杭打機
JP2006045955A (ja) 建設機械の安全装置
EP3984861A1 (en) Steering control device for a work vehicle
JP4585784B2 (ja) 高所作業車のエンジン制御装置
JP4991132B2 (ja) 作業車の安全装置
JP4231710B2 (ja) 高所作業車の安全装置
JP4300096B2 (ja) 作業車
JPH10250989A (ja) クレーンブームの作動規制装置
JP3672294B2 (ja) 作業車の作動停止装置
JP2008056373A (ja) 作業用車両の安全装置
CN116290196A (zh) 挖掘机及其推土铲防干涉的控制系统
JP2008013316A (ja) 作業車の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111021

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120629

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120705

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150713

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees