JP2007125003A - デュラム小麦全粒粉の製造方法 - Google Patents

デュラム小麦全粒粉の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】全粒粉であるにもかかわらず、パスタに用いた場合に加工適性に優れ、しかも全粒粉パスタの外観、色調、風味および食感を著しく改善できるなど、優れた品質のデュラム小麦全粒粉を効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】工程(1)〜(5)を含むことを特徴とする製造方法。(1)デュラム小麦粒を加水・調質する工程。(2)灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上の画分と、灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満の画分とをそれぞれ分取・集合させる工程。(3)工程(2)で得られた灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上の画分を衝撃式微粉砕機で微粉砕する工程。(4)工程(3)で得られた微粉砕物から平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を分取する工程。(5)工程(4)で得られた微粉画分を、工程(2)で得られた灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満の画分と混合する工程。
【選択図】図1

Description

本発明は、全粒粉であるにもかかわらず、パスタに用いた場合に加工適性に優れ、しかも全粒粉パスタの外観、色調、風味および食感を著しく改善できるデュラム小麦全粒粉を製造する方法に関する。
近年、健康意識の高まりから、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素に富むふすまや胚芽を含み、ふすまに由来する独特の風味を有する小麦全粒粉の需要が増してきている。従来、この小麦全粒粉は、小麦粒をそのまま粗粉砕するか、あるいは粗粉砕したのち、さらに粉砕処理することにより製造されていた。
しかし、ふすま画分は粉砕され難く、得られる全粒粉には、大きなふすまの断片が多く混入しているため、舌にざらつく食感やふすま独特の臭いやえぐみがあるだけでなく、二次加工性にも劣るものである。そこで、小麦粒の粉砕に気流式粉砕機(Air Attrition Mill)を用いると共に、小麦粒を粉砕後、約150μmより大きい画分を再度当該気流式粉砕機に戻して粉砕を繰り返す方法(特許文献1参照)が提案されている。しかし、この方法で得られる全粒粉は、デュラム小麦以外の通常の小麦であっても、含まれる澱粉やグルテンの損傷が大きくなってしまうとの欠点がある。
一方、デュラム小麦についても、小麦全粒粉は、小麦粒をそのまま粗粉砕するか、あるいは粗粉砕したのち、さらに粉砕処理することにより製造されていた。しかし、デュラム小麦は、通常の小麦と比較してふすま部分の微粉砕が難しく、デュラム小麦をそのまま粉砕機で粉砕処理すると、ふすま部分はなかなか微粉砕されず、セモリナの部分が粉末化し、また含まれる澱粉やグルテンが損傷を受けてしまう。このため、デュラム小麦粒をそのまま粗粉砕したものを用いて製造したパスタ類は、茶褐色が強くてふすま粒が目立ち表面荒れしており、風味・食感においても滑らかさや粘弾性に劣るものであり、さらに粉砕処理したものを用いて製造したパスタ類は、ふすま部分に由来するざらつきが多く、パスタ本来の好ましい食感(アルデンテ)が失われており、風味・食感にも問題があった。
カナダ特許第2, 141, 974号明細書
本発明の課題は、全粒粉であるにもかかわらず、パスタに用いた場合に加工適性に優れ、しかも全粒粉パスタの外観、色調、風味および食感を著しく改善できるなど、優れた品質のデュラム小麦全粒粉を効率よく製造する方法を提供することである。
本発明者等は、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、精選したデュラム小麦粒を加水・調質し、常法に従って製粉する過程で、灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上の画分と、灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満であり、セモリナや微細な小麦粉からなる画分にそれぞれ分取・集合させ、そのうち灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上の画分を衝撃式微粉砕機により微粉砕し、得られた微粉砕物のうち、特定の粒度以下の画分を、当該灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満の画分と混合することにより得られるデュラム小麦全粒粉が、パスタ類について加工適性に優れるのみならず、これを用いて製造したパスタ類は、従来の全粒粉パスタの問題点であった外観、色調、風味および食感を著しく改善できることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記工程(1)〜(5)を含むことを特徴とする、デュラム小麦全粒粉の製造方法を提供することにより、上記課題を解決したものである。
(1)精選したデュラム小麦粒を加水・調質する工程
(2)調質した小麦粒を常法に従って製粉し、灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上の画分と、灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満の画分(但し、この画分の灰分は、前者の画分の灰分よりも少ない)とをそれぞれ分取・集合させる工程
(3)工程(2)で得られた灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上の画分を衝撃式微粉砕機に供して微粉砕する工程
(4)工程(3)で得られた微粉砕物から平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を分取する工程
(5)工程(4)で得られた平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を、工程(2)で得られた灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満の画分と混合する工程
本発明はまた、前述した方法で製造されるデュラム小麦全粒粉およびこれを用いた各種パスタ類に関する。
本発明の方法によれば、全粒粉でありながらセモリナを好適な状態で含み、セモリナ以外の部分においてその平均粒径が150μm未満〜200μm未満であり、かつ含まれる澱粉やグルテンの損傷が少なく、ふすま画分(外皮画分)が微粉砕化されたデュラム小麦全粒粉を効率よく製造することができる。本発明の方法により得られるデュラム小麦全粒粉は、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素に富むばかりでなく、パスタに用いた場合に加工適性に優れ、しかも全粒粉パスタの外観、色調、風味および食感を著しく改善できるものであるため、パスタ類の原料として非常に有用である。
以下、本発明のデュラム小麦全粒粉の製造方法を、図1を参照しながら説明する。図1は、本発明の好ましい一実施形態の概略を示すフローシートである。
まず、工程(1)において、常法に従って精選したデュラム小麦粒を、加水・調質(テンパリング)する。この加水・調質は、常法に従って行えばよい。
次に、工程(2)において、前記調質した小麦粒を常法に従って製粉、すなわち通常の製粉の各工程に供する。当該製粉工程は、具体的にはブレーキング工程、グレーディング工程、ピュリフィケーション工程、リダクション工程、必要に応じてブランフィニッシャーによるふすま仕上げ工程を含む。これらの工程において、灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上、好ましくは1.2質量%以上の画分と、灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満、好ましくは1.2質量%未満の画分(但し、この画分の灰分は、前者の画分の灰分よりも少ない)とをそれぞれ分取・集合させる。詳細には、灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満、好ましくは1.2質量%未満で粒径120〜400μmのセモリナ画分、灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満、好ましくは1.2質量%未満の小麦粉画分、および灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上、好ましくは1.2質量%以上の画分をそれぞれ分取・集合させる。
次いで、工程(3)において、工程(2)で得られた灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上、好ましくは1.2質量%以上の画分を、さらに衝撃式微粉砕機に供して微粉砕する。この微粉砕処理の程度は、次工程の分級において、平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分の割合が80〜100%程度になるように行うことが好ましく、より好ましくは90〜100%となるように行う。例えば分級を篩機で行う場合には、篩を通過する画分の割合が80〜100%となるように行うことが好ましく、より好ましくは90〜100%となるように行う。
次いで、工程(4)において、工程(3)で得られた微粉砕物を、篩機による分級または空気分級機による分級により、平均粒径が150μm未満〜200μm未満の微粉画分と平均粒径が150μm以上〜200μm以上の粗粉画分(但し、この画分の平均粒径は、前者の画分の平均粒径よりも大きい)、好ましくは平均粒径が150μm未満〜180μm未満の微粉画分と平均粒径が150μm以上〜180μm以上の粗粉画分、より好ましくは平均粒径が150μm未満の微粉画分と平均粒径が150μm以上の粗粉画分とに分離する。
本工程を篩機で行う場合、該篩は、目開き150〜200μm、好ましくは150〜180μm、より好ましくは150μmの篩を用いる。従って、工程(4)においては、微粉砕物は、上記篩を通過する粒径150μm未満〜200μm未満、好ましくは150μm未満〜180μm未満、より好ましくは150μm未満の微粉画分と、上記篩上に残留する粒径150μm以上〜200μm以上、好ましくは150μm以上〜180μm以上、より好ましくは150μm以上の粗粉画分とに分離する。
また、本工程の分級を空気分級機で行う場合、150〜200μmを境に粗粉画分と微粉画分とを分級の精度よく分離可能な分級機を用いればよい。また、本工程において、衝撃式粉砕機に供してから、粉砕物を空気分級機に供するか、あるいは空気分級機構を内蔵した衝撃式微粉砕機を用いて粉砕と分級をほぼ同時に行ってもよいが、設備やコストの面から空気分級機構内蔵の衝撃式微粉砕機を用いて粉砕および分級を行うことが好ましい。
工程(4)を篩機で行う場合も、篩を通過する画分の割合を高められることから、工程(3)において使用する衝撃式微粉砕機としては空気分級機構内蔵の衝撃式微粉砕機の使用が好ましい。そのような空気分級機構内蔵の衝撃式微粉砕機としては、例えばホソカワミクロン製のACMパルベライザーを挙げることができる。
分級を篩機、空気分級機のいずれを用いても、工程(4)で得られた粗粉画分は、工程(3)に戻すことが好ましく、必要に応じてこの操作を繰り返すことができる。粗粉画分を工程(3)に戻すことで、粉砕されにくいふすま画分を微粉砕することができるが、この操作を過度に繰り返し行うと当該粉砕物中の澱粉やグルテンの構造が損傷を受けるため好ましくない。
最後に、工程(5)において、工程(4)で得られた平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を、工程(2)で得られた灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満、好ましくは1.2質量%未満の画分(セモリナ画分と小麦粉画分)と混合することで、優れたデュラム小麦全粒粉が得られる。以上の工程(1)〜(5)からなる本発明の方法の概略を図1に示す。
本発明の方法で製造されるデュラム小麦全粒粉は、粉砕されにくいふすま画分が十分に微粉砕されており、セモリナ画分以外の部分において、平均粒径150μm以上〜200μm以上、好ましくは150μm以上〜180μm以上、さらに好ましくは150μm以上の粗粉画分は、5質量%未満、好ましくは3質量%未満であり、例えば0. 3〜3質量%の範囲である。
また、本発明の方法で製造されるデュラム小麦全粒粉は、通常、工程(2)で得られた灰分1.0質量%未満〜1.2質量%未満で粒径120〜400μmのセモリナ画分が45〜65質量%、好ましくは50〜60質量%、工程(2)で得られた灰分1.0質量%未満〜1.2質量%未満の小麦粉画分が15〜25質量%、および工程(4)で得られた微粉画分(灰分1.0質量%以上〜1.2質量%以上で平均粒径150μm未満〜200μm未満にまで微粉砕された画分、すなわち、ふすま微粉画分)が15〜35質量%、好ましくは20〜30質量%からなる。上記の小麦粉画分および微粉画分の平均粒径は、通常は150μm未満〜200μm未満、好ましくは100μm未満、より好ましくは50〜80μm、さらに好ましくは60〜70μmの範囲である。
本発明の方法で製造されるデュラム小麦全粒粉は、特にパスタ類の製造に好適に使用することができる。全穀粉に対する本発明に係るデュラム小麦全粒粉の使用比率は、製造するパスタの種類等により異なるが、一般的には50〜100質量%、好ましくは80〜100質量%の範囲である。
次に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を挙げるが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
デュラム小麦を精選して、加水・調質した後に製粉工程に供した。その過程で、ブレーキング工程、グレーディング工程、ピュリフィケーション工程から、灰分が1. 2質量%未満のセモリナ画分を分取し、集合させた。また、ピュリフィケーション工程、リダクション工程から、灰分が1. 2質量%未満の小麦粉画分を分取し、集合させた。一方、ブレーキング工程、リダクション工程、ブランフィニッシャーによるふすま仕上げ工程から、灰分が1. 2質量%以上の画分を分取し、集合させた。集合させた灰分が1. 2質量%以上の画分を衝撃式微粉砕機(ACMパルベライザー,ホソカワミクロン製)を用いて微粉砕し、目開き150μmの篩を用いて分級し、篩を通過する粒径150μm未満の微粉画分(ふすま微粉画分)を分取した。この微粉画分の平均粒径は72μmであった。
得られた微粉画分を、先に分取した灰分が1. 2質量%未満のセモリナ画分および小麦粉画分と混合し、デュラム小麦全粒粉を得た。得られたデュラム小麦全粒粉において、セモリナ画分の粒径は120〜400μmであり、小麦粉画分およびふすま微粉画分を合わせたものの平均粒径は約70μmであった。また、このデュラム小麦全粒粉において、セモリナ画分は約57質量%、小麦粉画分は約20質量%、およびふすま微粉画分は約20質量%であった。
[実施例2]
実施例1と同様にして、灰分が1. 2質量%未満のセモリナ画分、灰分が1. 2質量%未満の小麦粉画分、および灰分が1. 2質量%以上の画分をそれぞれ分取し、集合させた。灰分が1. 2質量%以上の画分を衝撃式微粉砕機(ACMパルベライザー,ホソカワミクロン製)を用いて微粉砕し、目開き150μmの篩を用いて分級し、篩を通過する粒径150μm未満の微粉画分(ふすま微粉画分)を分取した。また、ここで得られた篩上に残留する150μm以上の粗粉画分を再度、ACMパルベライザーで衝撃式微粉砕した後、同様に分級して粒径150μm未満の微粉画分(ふすま微粉画分)を分取し、先に分取した微粉画分と合わせた。この微粉画分の平均粒径は67μmであった。
次いで、得られた微粉画分を、先に分取したセモリナ画分および小麦粉画分と混合し、デュラム小麦全粒粉を得た。得られた全粒粉において、セモリナ画分の粒径は120〜400μmであり、小麦粉画分およびふすま微粉画分を合わせたものの平均粒径は約65μmであった。また、このデュラム小麦全粒粉において、セモリナ画分は約56質量%、小麦粉画分は約20質量%、およびふすま微粉画分は約23質量%であった。
[実施例3]
実施例1と同様にして、灰分が1. 2質量%未満のセモリナ画分、灰分が1. 2質量%未満の小麦粉画分、および灰分が1. 2質量%以上の画分をそれぞれ分取し、集合させた。灰分が1. 2質量%以上の画分を空気分級機構内蔵の衝撃式微粉砕機(ACMパルベライザー,ホソカワミクロン製)を用いて微粉砕し、微粉画分(ふすま微粉画分)を分取した。この微粉画分の平均粒径は74μmであった。
次いで、得られた微粉画分を、先に分取したセモリナ画分および小麦粉画分と混合し、デュラム小麦全粒粉を得た。得られた全粒粉において、セモリナ画分の粒径は120〜400μmであり、小麦粉画分およびふすま微粉画分を合わせたものの平均粒径は約70μmであった。また、このデュラム小麦全粒粉において、セモリナ画分は約56質量%、小麦粉画分は約20質量%、およびふすま微粉画分は約24質量%であった。
[試験例および比較試験例]
実施例2で得られたデュラム小麦全粒粉を用い、下記のようにして乾燥スパゲティを製造した。
実施例2で得られたデュラム小麦全粒粉100質量部に水30質量部を加え、ミキシング後、脱気して押し出し機に送り、ダイスより押し出して生スパゲティを得た。この生スパゲティを90℃で恒温恒湿機にて乾燥し、径1.6mm、水分12%の乾燥スパゲティを製造した。
この実施例2で得られたデュラム小麦全粒粉を用いて製造された乾燥スパゲティと、比較試験例として市販の全粒粉乾燥スパゲティ(アルチェネロ社製)について、官能試験を次のようにして行った。各乾燥スパゲティをそれぞれ歩留240%になるように茹でて、その外観、色調、食感、および風味を表1に示す評価基準に従って10名のパネラーに官能評価させた。その評価結果(10名のパネラーの平均点)を表2に示す。なお、通常のデュラムセモリナ100%のスパゲティを評点5点の位置付けとした。
Figure 2007125003
Figure 2007125003
本試験例の結果、本発明の方法で製造されるデュラム小麦全粒粉を用いた場合には、従来市販されている全粒粉パスタと比較して、パスタ表面の外観および色調に優れ、食感、風味についても著しく改善され、全粒粉を用いたパスタ類として非常に優れることが確認された。これらのことから、本発明の方法で製造されるデュラム小麦全粒粉は、セモリナを良好な状態で含みながら、ふすま部分が効率よく微粉砕され、澱粉やグルテンの損傷も無いかあるいは極めて僅かであることが示された。
本発明のデュラム小麦全粒粉の製造方法の好ましい一実施形態の概略を示すフローシートである。

Claims (6)

  1. 下記工程(1)〜(5)を含むことを特徴とする、デュラム小麦全粒粉の製造方法。
    (1)精選したデュラム小麦粒を加水・調質する工程
    (2)調質した小麦粒を常法に従って製粉し、灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上の画分と、灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満の画分(但し、この画分の灰分は、前者の画分の灰分よりも少ない)とをそれぞれ分取・集合させる工程
    (3)工程(2)で得られた灰分が1.0質量%以上〜1.2質量%以上の画分を衝撃式微粉砕機に供して微粉砕する工程
    (4)工程(3)で得られた微粉砕物から平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を分取する工程
    (5)工程(4)で得られた平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を、工程(2)で得られた灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満の画分と混合する工程
  2. 工程(2)で得られた灰分が1.0質量%未満〜1.2質量%未満の画分が、セモリナと小麦粉からなる、請求項1記載のデュラム小麦全粒粉の製造方法。
  3. 工程(4)の平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を分取する工程が、工程(3)で得られた微粉砕物を目開き150〜200μmの篩機で分級し、該篩を通過する微粉画分を分取することからなる、請求項1または2記載のデュラム小麦全粒粉の製造方法。
  4. 工程(4)の平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を分取する工程が、工程(3)で得られた微粉砕物を空気分級機で分級し、平均粒径150μm未満〜200μm未満の微粉画分を分取することからなる、請求項1または2記載のデュラム小麦全粒粉の製造方法。
  5. 工程(4)で得られた残余の平均粒径150μm以上〜200μm以上の粗粉画分を工程(3)に戻す、請求項1〜4のいれかに記載のデュラム小麦全粒粉の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の方法で製造されるデュラム小麦全粒粉。
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