JP2007124468A - ネットワークカメラ、電子機器及びネットワークカメラ撮影方法 - Google Patents

ネットワークカメラ、電子機器及びネットワークカメラ撮影方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作するネットワークカメラ及び電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の本発明のネットワークカメラと電子機器は、赤外線を検知する人感センサ6と、周囲の環境温度を検知する温度検知部21と、人感センサ6の検知信号を増幅するアンプフィルタ部19と、環境温度と予め決められた基準温度との温度差に対して各温度時の感度を増幅時に一致させるための補正量が対応付けられた感度調整テーブル17aと、温度差がある場合に感度調整テーブルを参照してアンプフィルタ部19のゲイン調整を行いその出力信号を調整する感度調整手段18aとが設けられたことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、人感センサを搭載し、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作するネットワークカメラ、及び、人感センサを搭載し、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作する電子機器、さらにネットワークカメラ撮影方法に関する。
最近、多数の通信端末からIPネットワークを介してアクセスすると、画像を配信する画像配信装置、中でもカメラ部を搭載したネットワークカメラが広く普及してきている。ネットワークカメラは、例えばプロトコルHTTPで、WebサーバがIPネットワークを介して通信端末のWebブラウザと通信し、撮影した画像、場合によってはマイクとスピーカを使って音声も各通信端末に送信するものである。
ところで、ネットワークカメラの使い方として継続的に画像を録画することもできるが、このような場合情報的にみて価値のない画像も多くなり、これをすべて送信すると消費電力や通信量が増大する。そこで、人感センサ、例えば赤外線センサを搭載し、人間等の熱源が接近してきたときだけ動作させて録画することが行われている。なお、これはネットワークカメラに限らず、他の人感センサを搭載した電子機器、例えばドアホンや監視システム、照明システム等でも同様である。
例えば、従来次のような監視システムが提案されている(特許文献1参照)。特許文献1の監視システムは、集合住宅等のエントランスに侵入者が近づくと、人感センサがこれを検出し、カメラが作動して、侵入者を撮影し、撮影した画像ファイルは記憶装置に記憶される。カメラに接続された子機は、メール送信手段により、侵入者を検出した旨のメールを生成し、このメールを送信するものである。
しかし、ネットワークカメラや特許文献1のような監視システム等に赤外線センサを設けた場合、周囲の環境温度の影響で赤外線センサの人間等を感知する感度に変化が生じる。例えば、ネットワークカメラの周囲の環境温度が上昇して人間等を感知する感度が低下した場合、人間がかなり接近しないと録画を開始しなかったり、逆に周囲の温度が下がって低温になると、ちょっとした動きにも誤作動し、頻繁に録画を行ったりすることが起こった。焦電センサなどでは内部構成として温度補償したものもあるが、零下の冬場の環境もあれば、日光を受けて40℃〜50℃近くにまでなる夏場の環境もあり、ネットワークカメラ等を広い温度範囲で感度を保つのはきわめて難しいことであった。
赤外線を受光するという点で、赤外線センサと似たものに赤外線カメラがあるが、この撮像素子においても動作温度は重要である。このような赤外線カメラの温度対策として、赤外線の撮像素子に対する素子動作温度設定回路を複数個設け、切換温度設定回路が温度センサの計測値に従って複数の素子動作温度設定回路の中から動作温度を選択し、素子動作温度設定スイッチの接続先を切り換えるものが提案された(特許文献2参照)。これは撮像素子の動作を安定させるために温度制御し、素子動作温度設定回路を切り換えるものである。
特開2004−21604号公報 特開2001−28710号公報
以上説明したようにネットワークカメラやドアホン等の電子機器においては、従来人感
センサ等の赤外線センサを搭載し、人間等を検知するものが普及している。しかし、こうした装置は室外で外気に曝されたり日光の直射を受けたりすることもある。環境温度が変化した場合、赤外線センサの感度が変わり、人間等の熱源に対する感度が鈍ったり、何かのはずみでも誤作動したりすることが起こった。こうした対策のために、内部で温度補償した赤外線センサを使用しても対応しきれず限界があった。
また、特許文献2の赤外線カメラは、複数の素子動作温度設定回路の中から赤外線の撮像素子の動作温度を選択して撮像する。これは、熱抵抗で撮像素子に流入する熱の量が変化すると、撮像素子を一定温度に安定化するための熱電素子の発熱量、吸熱量が大きくなって消費電力が大きくなるのを避けるためのものである。また、熱の流出入量が電熱素子のヒートポンプとしての能力を超えるような環境下においては、撮像素子の状態を規定の温度に安定化できなくなるのを防ぐためのものであった。要するに特許文献2の赤外線カメラは、撮像素子を安定動作可能、低消費電力にするための制御にすぎない。
これに対し、人感センサ等の赤外線センサでは、特許文献2の撮像素子で行われるような温度設定回路による温度制御を行うようなことはせず、環境温度下で動作し、周囲の温度の影響によって検知した信号に感度差が生じるのを防止できればよい。すなわち、広い温度範囲で人間等の熱源を感知したとき、ネットワークカメラやその他の電子機器が熱源の存在を検知信号として正しく出力できればよい。
そして、ネットワークカメラの場合、感度が向上されたとき、プライバシー保護も併せて図る必要がある。
そこで本発明は、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作するネットワークカメラ、電子機器及びネットワークカメラ撮影方法を提供することを目的とする。
このような問題を解決するために本発明のネットワークカメラは、IPネットワークに接続され、画像情報を送信することができる通信部を備えたネットワークカメラであって、赤外線を検知する人感センサと、周囲の環境温度を検知する温度検知部と、人感センサの検知信号を増幅する増幅部と、環境温度と予め決められた基準温度との温度差に対して各温度時の感度を増幅時に一致させるための補正量が対応付けられた感度調整テーブルと、温度差がある場合に感度調整テーブルを参照して増幅部のゲイン調整を行いその出力信号を調整する感度調整手段とが設けられたことを特徴とする。
本発明のネットワークカメラと電子機器、ネットワークカメラ撮影方法によれば、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作させることができる。
上記課題を解決するために本発明の第1の発明は、IPネットワークに接続され、画像情報を送信することができる通信部を備えたネットワークカメラであって、赤外線を検知する人感センサと、周囲の環境温度を検知する温度検知部と、人感センサの検知信号を増幅する増幅部と、環境温度と予め決められた基準温度との温度差に対して各温度時の感度を増幅時に一致させるための補正量が対応付けられた感度調整テーブルと、温度差がある場合に感度調整テーブルを参照して増幅部のゲイン調整を行いその出力信号を調整する感度調整手段とが設けられたことを特徴とするネットワークカメラであり、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作させることができる。
本発明の第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、出力信号をパルス信号に
するコンパレータ部を備え、該パルス信号のパルス数を環境温度と基準時とで一致させることにより感度を一致させることを特徴とするネットワークカメラであり、パルス数を環境温度と基準時とで一致させることによりゲイン調整が行われるので、容易に感度を調整できる。
本発明の第3の発明は、第1または2の発明に従属する発明であって、人感センサが焦電センサであることを特徴とするネットワークカメラであり、安価で確実に熱源を感知でき、容易に感度を調整できる。
本発明の第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明に従属する発明であって、ゲイン調整を行った後に公開モードか非公開モードかを判断するモード判定手段を備えたことを特徴とするネットワークカメラであり、感度が向上してもプライバシーが十分配慮されたネットワークカメラにすることができる。
本発明の第5の発明は、赤外線を検知する人感センサと、周囲の環境温度を検知する温度検知部と、人感センサの検知信号を増幅する増幅部と、環境温度と予め決められた基準温度との温度差に対して各温度時の感度を増幅時に一致させるための補正量が対応付けられた感度調整テーブルと、温度差がある場合に感度調整テーブルを参照して増幅部のゲイン調整を行いその出力信号を調整する感度調整手段とが設けられたことを特徴とする電子機器であり、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作させることができる。
本発明の第6の発明は、第5の発明に従属する発明であって、出力信号をパルス信号にするコンパレータ部を備え、該パルス信号のパルス数を環境温度と基準時とで一致させることにより感度を一致させることを特徴とする電子機器であり、パルス数を環境温度と基準時とで一致させることによりゲイン調整が行われるので、容易に感度を調整できる。
本発明の第7の発明は、第5または6の発明に従属する発明であって、人感センサが焦電センサであることを特徴とする電子機器であり、安価で確実に熱源を感知でき、容易に感度を調整できる。
本発明の第8の発明は、人感センサで赤外線を検知し、IPネットワークに接続して、通信部によって画像情報を送信するネットワークカメラ撮影方法であって、周囲の環境温度を検知し、環境温度と予め決められた基準温度との温度差を測定し、人感センサの検知信号を増幅部で増幅するときに感度調整テーブルを参照し、温度差に対する周囲の環境温度と予め決められた基準温度の感度を一致させるための補正量を感度調整テーブルから取り出し、補正量に基づいて増幅部のゲイン調整を行うことを特徴とするネットワークカメラ撮影方法であり、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作させることができる。
(実施例1)
本発明の実施例1におけるネットワークカメラとネットワークカメラ撮影方法について説明する。実施例1はネットワークカメラに関するものであるが、人感センサを搭載した例えばドアホンや監視システム、照明システム等の電子機器でも同様である。
図1は本発明の実施例1におけるネットワークカメラのシステム構成図、図2は本発明の実施例1におけるネットワークカメラの構成図、図3(a)は本発明の実施例1における焦電センサの動作の原理図、図3(b)は(a)の動作の出力波形の説明図、図4(a)はデュアルタイプの焦電センサの正面から見た図、図4(b)は感度が高いときの(a)の焦電センサの出力波形の説明図、図4(c)は感度が低いときの(a)の焦電センサ
の出力波形の説明図、図5は焦電センサの環境温度が変化したとき及び温度補正したときの出力信号の説明図、図6は本発明の実施例1におけるネットワークカメラの動作のフローチャートである。
図1において、1はインターネットやイントラネット等のTCP/UDP、IPで通信するIPネットワーク、2はカメラ部12(後述)で撮影した画像情報を録画して配信する画像サーバであるネットワークカメラ、2aはネットワークカメラ本体、3はIPネットワーク1を介してネットワークカメラ2にアクセスすることができる通信端末である。
4はネットワークカメラのレンズ、5はレンズ4やカメラ部12を搭載しネットワークカメラ本体2aに回転可能に支持されてパン(水平方向)、チルト(垂直方向)を変更する球状のパンチルト変更部である。
6は人間や動物等から輻射される熱を感知する人感センサである。実施例1では人感センサ6は赤外線センサであり、温度補償が可能な(但し、どうしても限界がある)デュアルタイプの焦電センサが採用されている。詳細は後述する。7はプライバシーモードにネットワークカメラ2を設定するプライバシーモードスイッチである。
プライバシーモードスイッチ7を手動で操作(ON)するか、IPネットワーク1からパンチルト変更部5を操作することによってチルト方向に回転し、レンズ4をネットワークカメラ本体2aに隠し、非公開モードにするものである。非公開モードはこのほか時間帯を制限する時間帯制限モードによっても行う。以下、時間帯制限モードまたはプライバシーモードを非公開モードという。
続いて、図2に基づいてネットワークカメラ2の内部構成について説明する。図2において、11はネットワークカメラ2のIPネットワーク1との間の通信部、11aはWebサーバであり、通信端末3のWebブラウザからの要求を受信し、ネットワークカメラ2で録画した画像情報を送信送信する。なお、がHTTP以外の、例えばFTP、RTP等のプロトコルによる場合はこれらのプロトコルで通信するサーバが通信部11に搭載される。11bは下位層の回線インターフェース(I/F)である。
12はカメラ部、13はレンズ4から光を受光するCCDあるいはCMOS撮像素子等の光電変換を行う撮像部、14は撮像部23からの映像信号であるR,G,B信号あるいは補色信号を処理し、輝度信号Yと色差信号Cr,Cb信号を発生する映像信号処理部である。映像信号処理部14では、輪郭補正、γ補正処理等が行われる。
15は映像信号処理部24から出力された輝度信号Yと色差信号Cr,Cbを所定のタイミングでキャプチャーし、これらの信号をJPEG形式、MPEG形式等に圧縮する画像信号圧縮部、15aは画像信号圧縮部15からの出力をバッファするバッファである。画像信号圧縮部15は代表的にはDCT処理したものを量子化し、符号化して出力する。16は撮像部13に対するパン、チルトの回転をさせるための駆動信号を出力する撮像駆動部であり、ズーム等の制御も行う。
17は制御プログラムや各種データをメモリする内蔵の記憶部である。17aは人感センサ6の感度を調整するときに参照する感度調整テーブルである。また、図示はしないが、記憶部17には、時間帯によって画像配信を制限する時間帯制限モード、また撮像部13を隠すことで画像配信を制限するプライバシーモードの設定を記憶するための情報部が設けられている。
次に、図2において18は制御部であって、中央処理装置(CPU)に制御プログラム
を読み込んで各機能を奏する機能実現手段として構成される。制御部18には次の機能実現手段が搭載される。18aは人感センサ6の感度を調整するとき感度調整テーブル17aを参照して補正する感度調整手段である。
また、18bは人感センサ6による熱源の検知があったとき、時間帯によって画像配信を制限する時間帯制限モード、または撮像部13を隠すことで画像配信を制限するプライバシーモードか否かを判定するモード判定手段である。なお、モード判定手段18bは、Webブラウザからの要求があると、非公開モードか否かを判定する。非公開モードの設定がなされていないとき、公開モードとして録画した画像を配信する。18cは計時部22の計時する検知時間の回数をカウントするカウンタである。
また、19は、人感センサ6の出力信号を増幅すると共に、人間等を感知できる周波数帯だけを抽出するバンドパスフィルタを搭載したアンプフィルタ部(本発明の増幅部)である。例えば、人間が人感センサ6の前を横切るときには、出力信号は歩行速度に依存した特定の周波数帯になるが、このような動作に由来する人間が熱源と考えられる周波数帯は0.74Hz〜10Hzの範囲内に概ね収まる。従って、アンプフィルタ部19がこの周波数帯を抽出したとき、人間の動作以外のノイズが排除され、人感センサ6の前で人間が動作していることを示す。
20はコンパレータ部である。アンプフィルタ部19の出力信号はアナログ信号である。コンパレータ部20は人感センサ6の反応の有無を判定するため、アンプフィルタ部19の出力信号からウィンド幅を決める上下のウィンド幅閾値H,Lを越えたとき有効として割り込み信号(パルス信号)を生成し、制御部18(CPU)に入力する。ウィンド幅閾値H,Lを越えない状態は無効な状態とされる。
21は人感センサ6の感度を調整するために環境温度を検出するサーミスタ等の温度検知部、22は時刻を計時し、タイマとして所定時間を計時することができる計時部である。
割り込み信号(パルス信号)が入力された制御部18は、確実を期すために、最初の検知信号、従って割り込み信号(パルス信号)が入力されると、計時部22に対して所定の検知時間のカウントを開始するように命じる。この検知時間内に2度目のパルス信号があった場合に、これを正規の検知信号、すなわち割り込み信号(パルス信号)と判断する。2度の検知で、ノイズではなく、人感センサ6の検知範囲に人間と考えられる熱源が存在すると推定されるからである。なお、2度目の検知信号が入力されなった場合はタイムアウトで、無視され、待機状態に戻る。また、最初の検知信号を直ちに正規の検知信号と判断するとすることも、あるいは、さらに確実を期して2回以上の検知時間をカウントしてから正規の検知信号と判断することもできる。
ところで、計時部22のカウントする検知時間は、人感センサ6からの距離、環境温度等に影響される。標準的な20℃の温度で人感センサ6から1.5mの位置を人間が移動する場合、歩行速度にもよるが、約2.7秒であり、この時間の間に4パルスの割り込み信号(パルス信号)が出力される。しかし、7mの位置ではこの検知時間は約2.6秒で足り、この時間の間に2パルスの割り込み信号(パルス信号)が出力される。さらに人感センサ6からの位置が離れた場合は、アンプフィルタ部19の出力信号が上下のウィンド幅閾値H,Lを越えず、検知不可となる。
従って、検知時間として2.7秒程度をカウントし、4パルスまたは2パルスがカウントされたとき、少なくとも検出範囲内に人間が存在することが分る。なお、このように熱源である人間等と人感センサ6からの距離の大小で、検知信号の応答波形が決まり、パル
ス数も変化する。人感センサ6の感度は、熱源と人感センサ6からの距離とともに変化する。
しかし、環境温度が標準的な20℃から高温側に変化すると、人間から発生する熱は周囲の環境温度(熱)の中に埋没し、アンプフィルタ部19の出力信号の波形の振幅も小さくなる。このため20℃であれば出力信号がウィンド幅閾値H,Lを越える場合であっても、上昇した温度ではウィンド幅閾値H,Lを越えないような場合も起こる。環境温度が20℃から低温側に変化する場合は、これと逆の結果となる。これらのことから、環境温度が変化することは、人感センサ6からの距離(感度)の増減と同視でき、環境温度が上昇すると感度が下がり、環境温度が下がると感度が上がることが分る。
そこで、実施例1において人感センサ6として採用している焦電センサについて詳細に説明する。図3(a),(b)は焦電センサの動作の原理を示す。すなわち、図3(a)で示すように、強誘電体セラミックなどの焦電体は、材料内に温度に依存する自発分極をもっており、分極の結果、材料の表面に正負の電荷が現れ、この電荷は空気中の浮遊電荷などによって中和されている。この平衡状態で赤外線を受光すると、その熱エネルギを吸収して温度が急激に変化し、この中和作用が間に合わず、電荷が余ってしまう状態となる。すなわち、焦電センサは赤外線を受光すると自発分極状態に変化を起し、その変化量に比例して表面に電荷が励起される(非平衡状態)。その後平衡状態に戻ろうとし、このとき逆極性の電荷が励起される。このため、平衡状態から非平衡状態になるときと、非平衡状態から再度平衡状態に戻るときに、逆極性の信号が出力される。図3(b)がこの出力波形を示す。
焦電センサには受光素子が1つのシングルタイプと、逆極性の受光素子2つを直列に接続して、外部から入ってくるノイズ(周囲の環境温度変化)をキャンセルするデュアルタイプの2種類がある。上述したとおり、実施例1においてはデュアルタイプの焦電センサを使っている。温度が変化した場合に、2つの受光素子に同時に同量の温度変化が生じ、キャンセルされるものである。しかし、環境温度の変化が大きくなると、2つの素子の個体の違い、2つの位置の違い等が影響し、キャンセルできない場合が生じてくる。実施例1の感度調整手段18aはこうしたキャンセルできない場合や、温度補償がない例えばシングルタイプの焦電センサの場合に、ゲイン調整を行うことができるものである。
図4(a)はデュアルタイプの焦電センサの正面から見た図を示しており、x、yは座標軸である。図4(a)において、6aは焦電素子からなる第1電極、6bは極性を反対にした焦電素子からなる第2電極である。x方向(水平方向)に人間等が移動すると、図4(b)、図4(c)のような出力波形になる。いずれも上段はアンプフィルタ部19からのアナログ波形、下段はコンパレータ部20からのパルス波形である。
人間が移動すると、感度が高いときには、図3(b)で説明した出力信号が第1電極6aから図4(b)のように出力され、移動に伴い第2電極6bから逆極性の出力信号が出力される。全部で4パルスが出力される。しかし、感度が低いときには、平衡状態から非平衡状態になるときと比較して非平衡状態から再度平衡状態に戻るときのアナログ波形の振幅が大きくなり、図3(b)で説明した出力信号が第1電極6aから図4(c)のように出力され、移動に伴い第2電極6bから逆極性の出力信号が出力される。全部で2パルスが出力される。なお、2パルスになる理由は、赤外線が弱い場合、おそらく、温度変化が比較的小幅で、放熱は熱伝導も加わって速いため自発分極と中和作用に乖離が生じ、非平衡状態から再度平衡状態に戻るときの方の振幅が大きくなると考えられる。
ところで、図4(b)のアンプフィルタ部19の出力信号は標準の20℃の環境温度で1.5mの位置、図4(c)の出力信号は標準の20℃の環境温度で7mの位置で測定し
たものである。しかし、環境温度が異なれば出力信号も変化する。図5は焦電センサの環境温度が変化したとき及び温度補正したときの出力信号の説明図である。
図5で(a)に示す実線は標準の20℃、1.5mの位置の出力信号であるが、(b)に示す破線は同じ1.5mの位置でも、25℃程度以上で人間の体温に近い36℃以下の環境温度の出力信号を示す。(c)に示す1点鎖線は同じ1.5mの位置でも、36℃を越えた環境温度の出力信号を示す。(b)では感度が低下し、2パルスの出力となり、(c)では検知不可になっている。
ところで、実施例1においてはこの(b)の感度を(a)のように補正するため、感度調整手段18aが感度調整テーブル17aを参照してゲイン調整する。ゲイン調整の方法は、基準の環境温度(実施例1においては標準の20℃、以下基準温度)を設定し、実際の環境温度と基準温度の温度差を測定する。基準温度と実際の環境温度とで出力される感度を一致させるため、実際の環境温度の出力信号に対して、パルス信号のパルスの数(アナログ出力波形のピークの数)を一致させるような補正量でゲイン調整を行う。そして、この補正量と温度差の対応関係は記憶部17の感度調整テーブル17aに格納される。この対応関係において、ウィンド幅閾値H,Lがパラメータとなる。
すなわち、予め所定のウィンド幅閾値をもつ基準温度の環境にし、所定距離に熱源があるときの感度、実施例1ではコンパレータ部20からの出力信号のパルス数(基準となるパルス数)を測定し、熱源を同一距離におき、同一ウィンド幅閾値で環境温度を変化させ、感度、すなわちパルス数に変化があった場合は、基準となる感度、パルス数と一致するようにアンプフィルタ部19でのゲインの補正量が選択される。従って、感度は出力信号のレベルを示すものであればよく、パルス数に限られない。
図5の二点鎖線で示す(b*)は(b)にゲイン調整を行った後の出力信号を示す。感度調整手段18aは、温度検知部21で検出した環境温度を基準温度(実施例1では20℃)と比較し、環境温度が基準温度との間で温度差があると判断すると、感度調整テーブル17aを参照し、実際のアンプフィルタ部19の出力信号に対してゲイン調整を行い、コンパレータ部20から出力されるパルス信号のパルスの数を基準の環境温度の場合と一致させる。例えば、実際のアンプフィルタ部19の出力信号が(b)のように2パルスである場合に、ゲイン調整により(b*)のような4パルスに補正する。図示はしないが、環境温度差が大きく、(c)のように検出不可を示すものに対してもゲイン調整することは可能である。しかし、この場合、とくにノイズが影響する可能性があり、最初や2回目の検知信号で確実に検知信号を検出したと判断するのでなく、3回目以降の検知信号を検知したときに、ゲイン調整するのがよい。
なお、実施例1の説明はネットワークカメラに関するものであるが、ネットワークカメラに限られるものでなく、人感センサを使った電子機器、例えばドアホンや監視システム、照明システム等でも同様である。熱源である人間等を検知したとき、このときの環境温度を基準温度(実施例1では20℃)と比較し、温度差がある場合に感度調整テーブル17aを参照し、アンプフィルタ部19の出力信号に対してゲイン調整を行い、コンパレータ部20から出力される出力信号の感度(パルスの数)を一致されるようにすればよい。
また、シングルタイプの焦電センサの場合には、図5の(a)が2パルス、(b)が1パルスとなるが、基本的に変わりがない。
そこで、以下、実施例1のネットワークカメラの動作について図6のフローチャートに基づいて説明する。図6において、制御部18は人感センサ6による熱源である人間等の検出信号があるまで待機し(step1)、検知信号があった場合には所定の検知時間の
カウントを開始する(step2)。
この検知時間内に検知信号が再度検出されたか判定し(step3)、検出されなかった場合はstep1に戻って待機する。なお、ここでstep3に代えて、検出信号が繰り返し2回以上の所定回数検出された場合、さらに、検知時間をカウントし、この時間内に検知信号を再度検出されたかを判定することで、ノイズの可能性を減少させることができる。
また、step3において、検知信号を再度検出した場合、そのときの環境温度と基準の環境温度とに温度差があるか否か判定し(step4)、温度差がある場合はゲイン調整を行う(step5)。
step4において温度差がない場合と、step5においてゲイン調整が済んだ場合に、ネットワークカメラのモードが公開モードか非公開モードかを判定する(step6)。step6において、非公開モードの場合はstep1に戻って待機し、公開モードの場合は撮像動作を開始し(step7)、画像の送信が終了したらstep1に戻って待機する。
以上説明したように実施例1のネットワークカメラは、熱源である人間等を検知したとき、環境温度を基準温度と比較し、温度差がある場合に感度調整テーブルを参照し、基準温度時の感度と、環境温度時の感度とを一致させるようなゲイン調整を行うから、そして、とくにコンパレータ部から出力されるパルス信号のパルス数を一致させるようにゲイン調整するので、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作させることができる。焦電センサを使うので、安価で確実に人間等を感知でき、容易に感度を調整できる。また、ゲイン調整しても、非公開モードのときは撮像動作をさせないので、プライバシーに配慮したネットワークカメラを提供することができる。
また、人感センサを使った電子機器、例えばドアホンや監視システム、照明システム等でも同様であり、環境温度を基準温度と比較し、温度差がある場合に感度調整テーブルを参照し、基準温度時の感度と、環境温度時の感度とを一致させるようなゲイン調整を行うから、またさらに、コンパレータ部から出力されるパルス信号のパルス数を一致させるようにゲイン調整するので、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作させることができる。焦電センサを使うので、安価で確実に人間等を感知でき、容易に感度を調整できる。
本発明は、環境温度が変化しても感度が変わることなく動作するネットワークカメラ及び電子機器に適用できる。
本発明の実施例1におけるネットワークカメラのシステム構成図 本発明の実施例1におけるネットワークカメラの構成図 (a)本発明の実施例1における焦電センサの動作の原理図、(b)(a)の動作の出力波形の説明図 (a)デュアルタイプの焦電センサの正面から見た図、(b)感度が高いときの(a)の焦電センサの出力波形の説明図、(c)感度が低いときの(a)の焦電センサの出力波形の説明図 焦電センサの環境温度が変化したとき及び温度補正したときの出力信号の説明図 本発明の実施例1におけるネットワークカメラの動作のフローチャート
符号の説明
1 IPネットワーク
2 ネットワークカメラ
2a ネットワークカメラ本体
3 通信端末
4 レンズ
5 パンチルト変更部
6 人感センサ
7 プライバシーモードスイッチ
11 通信部
11a Webサーバ
11b 回線インターフェース(I/F)
12 カメラ部
13 撮像部
14 映像信号処理部
15 画像信号圧縮部
15a バッファ
16 撮像駆動部
17 記憶部
17a 感度調整テーブル
18 制御部
18a 感度調整手段
18b モード判定手段
18c カウンタ
19 アンプフィルタ部
20 コンパレータ部
21 温度検知部
22 計時部

Claims (8)

  1. IPネットワークに接続され、画像情報を送信することができる通信部を備えたネットワークカメラであって、赤外線を検知する人感センサと、周囲の環境温度を検知する温度検知部と、前記人感センサの検知信号を増幅する増幅部と、前記環境温度と予め決められた基準温度との温度差に対して各温度時の感度を増幅時に一致させるための補正量が対応付けられた感度調整テーブルと、前記温度差がある場合に前記感度調整テーブルを参照して前記増幅部のゲイン調整を行いその出力信号を調整する感度調整手段とが設けられたことを特徴とするネットワークカメラ。
  2. 前記出力信号をパルス信号にするコンパレータ部を備え、該パルス信号のパルス数を前記環境温度と前記基準時とで一致させることにより前記感度を一致させることを特徴とする請求項1記載のネットワークカメラ。
  3. 前記人感センサが焦電センサであることを特徴とする請求項1または2記載のネットワークカメラ。
  4. ゲイン調整を行った後に公開モードか非公開モードかを判断するモード判定手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載されたネットワークカメラ。
  5. 赤外線を検知する人感センサと、周囲の環境温度を検知する温度検知部と、前記人感センサの検知信号を増幅する増幅部と、前記環境温度と予め決められた基準温度との温度差に対して各温度時の感度を増幅時に一致させるための補正量が対応付けられた感度調整テーブルと、前記温度差がある場合に前記感度調整テーブルを参照して前記増幅部のゲイン調整を行いその出力信号を調整する感度調整手段とが設けられたことを特徴とする電子機器。
  6. 前記出力信号をパルス信号にするコンパレータ部を備え、該パルス信号のパルス数を前記環境温度と前記基準時とで一致させることにより前記感度を一致させることを特徴とする請求項5記載の電子機器。
  7. 前記人感センサが焦電センサであることを特徴とする請求項5または6記載の電子機器。
  8. 人感センサで赤外線を検知し、IPネットワークに接続して、通信部によって画像情報を送信するネットワークカメラ撮影方法であって、周囲の環境温度を検知し、前記環境温度と予め決められた基準温度との温度差を測定し、前記人感センサの検知信号を増幅部で増幅するときに感度調整テーブルを参照し、前記温度差に対する周囲の環境温度と予め決められた基準温度の感度を一致させるための補正量を前記感度調整テーブルから取り出し、前記補正量に基づいて前記増幅部のゲイン調整を行うことを特徴とするネットワークカメラ撮影方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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