JP2007123865A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光効率を低下することなく、輝度ムラが改善された有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】一対の電極間に、少なくとも1つの発光層を有する複数の薄層を備えた有機電界発光素子において、前記複数の薄層の少なくとも1層が主成分と副成分(ドーパント)とを含有し、前記主成分と副成分の体積比が電極端子からの距離に比例して変化することを特徴とする有機電界発光素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気エネルギーを光に変換して発光できる有機電界発光素子(以下、「有機EL素子」、「発光素子」、または「EL素子」ともいう。)に関する。
今日、種々の表示素子に関する研究開発が活発であり、中でも有機電界発光(EL)素子は、低電圧で高輝度の発光を得ることができるため、有望な表示素子として注目されている。
有機電界発光素子は、発光層もしくは発光層を含む複数の有機層を挟んだ対向電極から構成されており、陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔が発光層において再結合し、生成した励起子からの発光を利用するもの、又は前記励起子からエネルギー移動によって生成する他の分子の励起子からの発光を利用するものである。
有機電界発光素子において、透明電極としてITO(インジウム錫酸化物)、ZnO(酸化亜鉛)等が用いられている。しかし、これらの透明電極は高い抵抗率を示し、端子からの距離に遠い場合、抵抗が大きくなり、有機層への電流量が低下し、その結果、輝度が低下しムラとなる。
この輝度ムラを解決する方法として、透明基板と面状発光素子と接続端子部とを有し、前記接続端子部から遠くなるに従って密になるように光散乱手段が設けられた面状発光装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、光取り出し効果を変化させることで改善を試みているが、その効果は十分ではない。
また、エレクトロルミネッセンスにおいて、電極層とリードとの接続点から遠ざかるに従い発光層の幅を広くする方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、例えば、接続点から遠い有機層の電流量に合わせるため、全体にかかる電圧が上昇する。また、層の厚さが不揃いとなり干渉効果が位置によって異なるため色度が変化し、ムラが生じてしまう。
特開2005−142002号公報 特開2002−325162号公報
本発明の目的は、発光効率を低下することなく、輝度ムラが改善された有機電界発光素子を提供することにある。
前記実情に鑑み本発明者らは、鋭意研究を行ったところ、上記課題を解決しうることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は下記の手段により達成されるものである。
<1> 一対の電極間に、少なくとも1つの発光層を有する複数の薄層を備えた有機電界発光素子において、前記複数の薄層の少なくとも1層が主成分と副成分(ドーパント)とを含有し、前記主成分と副成分の体積比が前記電極端子からの距離に比例して変化することを特徴とする有機電界発光素子。
<2> 前記複数の薄層の少なくとも一層が発光層であり、前記主成分がホスト材料で前記副成分が発光材料であることを特徴とする上記<1>に記載の有機電界発光素子。
<3> 前記複数の薄層の少なくとも一層が正孔輸送層又は正孔注入層であること特徴とする上記<1>に記載の有機電界発光素子。
<4> 前記複数の薄層の少なくとも一層が電子輸送層又は電子注入層であること特徴とする上記<1>に記載の有機電界発光素子。
<5> 上記<1>〜<4>のいずれか一項に記載の有機電界発光素子の縦横比が1を超える値であることを特徴とする有機電界発光素子。
本発明によれば、発光効率を低下することなく、輝度ムラが改善された有機電界発光素子を提供することができる。
以下、本発明の有機電界発光素子(以下、適宜「有機EL素子」と称する場合がある。)について詳細に説明する。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に、少なくとも1つの発光層を含有する複数の薄層を備え、前記複数の薄層の少なくとも1層が主成分と副成分(ドーパント)とを含有し、前記主成分と副成分の体積比が前記電極端子からの距離に比例して変化することを特徴とする。
本発明の有機電界発光素子は、前記構成とすることにより、発光特性(外部量子効率)を低下させることなく、輝度ムラを改善することができる。
まず、本発明の有機電界発光素子について説明する。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に、少なくとも1つの発光層を含有する複数の薄層を備え、前記複数の薄層の少なくとも1層が主成分と副成分(ドーパント)とを含有する。
前記複数の薄層の少なくとも1層は、特に限定されるものではないが、発光層であることが輝度の制御が容易である点で好ましい。
前記複数の薄層の少なくとも1層が発光層である場合、前記主成分はホスト材料であり、前記副成分が発光材料であることが好ましい。
ここで、前記主成分とは、複数の薄層の少なくとも1層を構成する構成成分のうち、最も多く含有される成分を言う。
本発明において、前記主成分と副成分の体積比が前記電極端子からの距離に比例して変化することが必要である。
前記電極端子とは、前記一対の電極のうちの一方の電極と、発光素子に電界印加する際に用いるリードとの接合部をいい、該接合部は点としての接合であってもまた線状又は面状であっても、本発明に包含されるものであり特に限定されるものではない。
前記一対の電極のうちの一方の電極としては、特に限定されるものではなく、一般的に抵抗率が高い電極が選択されることが好ましい。
前記電極端子の位置は、特に限定されるものではなく、いずれの箇所に設けられていても良い。
また、前記主成分と副成分との体積比(以下、単に「量比」ともいう。)が電極端子からの距離に比例して変化するとは、主成分と副成分の量比を変えることである。
即ち、陽極の電極端子からの距離が増すに従って主成分又は副成分の一方が増加するか、又は、減少するように体積比が変化することを言う。
例えば、主成分をホスト材料とし、副成分を発光材料(ドーパント)とした場合、陽極に接続する前記電極端子からの距離が大きくなる(離れる)に従って、発光材料(ドーパント)をホスト材料に対して相対的に増加させることをいう。発光層において、主成分であるホスト材料中の副成分である発光材料の濃度を増すことで発光材料の再結合確率が高くなり外部量子効率が上昇する。この効果により電極端子からの距離が離れ電圧が低下し電流量が少なくなっても一定の輝度を維持させることが可能となる。選択する材料によっては、相対的に減少させる場合もある。
主成分と副成分の量比を変える具体的方法としては、特に限定されるものではないが、積層手段が共蒸着による手段を用いている場合、主成分、副成分の材料が入った坩堝の位置を、素子の長さ方向で互いに対抗する位置に置く方法等が挙げられる。
本発明の有機EL素子の正孔注入層あるいは正孔輸送層には、前記主成分として正孔注入輸送材料、副成分として電子受容性ドーパントを含有させることができる。正孔注入層、あるいは正孔輸送層に導入する電子受容性ドーパントとしては、電子受容性で有機化合物を酸化する性質を有すれば、無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
具体的には、無機化合物は塩化第二鉄や塩化アルミニウム、塩化ガリウム、塩化インジウム、五塩化アンチモンなどのハロゲン化金属、五酸化バナジウム、三酸化モリブデンなどの金属酸化物などが挙げられる。
有機化合物の場合は、置換基としてニトロ基、ハロゲン、シアノ基、トリフルオロメチル基などを有する化合物、キノン系化合物、酸無水物系化合物、フラーレンなどを好適に用いることができる。
この他にも、特開平6−212153号、特開平11−111463号、特開平11−251067号、特開2000−196140号、特開2000−286054号、特開2000−315580号、特開2001−102175号、特開2001−160493号、特開2002−252085号、特開2002−56985号、特開2003−157981号、特開2003−217862号、特開2003−229278号、特開2004−342614号、特開2005−72012号、特開2005−166637号、特開2005−209643号等の各公報に記載の化合物を好適に用いることが出来る。
これらの前記副成分である電子受容性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。該層中における主成分と副成分の体積比は、材料の種類によって異なるが、副成分の変化量xが0<x≦20となる100−x:x(%)が好ましく、副成分の変化量xが0<x≦10となる100−x:x(%)であることが更に好ましく、副成分の変化量xが0<x≦0.3となる100−x:x(%)であることが特に好ましい。
前記副成分である電子受容性ドーパントの濃度を変えることで電流量をコントロールすることが可能となる。この作用によっても電極端子からの距離が離れ電圧が低下しても一定の電流量を維持し、一定の輝度を維持させることが可能となる。
また本発明の有機EL素子の電子注入層あるいは電子輸送層には、前記主成分として電子注入輸送材料、副成分として電子供与性ドーパントを含有させることができる。電子注入層、あるいは電子輸送層に導入される電子供与性ドーパントとしては、電子供与性で有機化合物を還元する性質を有していればよく、Liなどのアルカリ金属、Mgなどのアルカリ土類金属、希土類金属を含む遷移金属や還元性有機化合物などが好適に用いられる。金属としては、特に仕事関数が4.2eV以下の金属が好適に使用でき、具体的には、Li、Na、K、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、Cs、La、Sm、Gd、およびYbなどが挙げられる。また、還元性有機化合物としては、例えば、含窒素化合物、含硫黄化合物、含リン化合物などが挙げられる。
この他にも、特開平6−212153号、特開2000−196140号、特開2003−68468号、特開2003−229278号、特開2004−342614号等の各公報に記載の材料を用いることが出来る。
これらの電子供与性ドーパントは、単独で用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。電子供与性ドーパントの使用量は、材料の種類によって異なるが、該層中における主成分と副成分の体積比は、材料の種類によって異なるが、副成分の変化量xが0<x≦20となる100−x:x(%)が好ましく、副成分の変化量xが0<x≦5となる100−x:x(%)であることが更に好ましく、副成分の変化量xが0<x≦0.2となる100−x:x(%)であることが特に好ましい。
前記副成分である電子供与性ドーパントの濃度を変えることでも電流量をコントロールすることが可能となる。この作用によっても電極端子からの距離が離れ電圧が低下しても一定の電流量を維持し、一定の輝度を維持させることが可能となる。
次に、本発明の発光素子の一例について、図1(A)と図2と図3(A)、及び図1(B)と図3(B)、を用いて、素子の製造方法を通して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1(A)は、発光層成分の主成分と副成分の体積比を変化させた有機電界発光素子(電極端子が片側の場合)の一例を示す横断面構成図である。
図1(A)は、下部電極1として透明電極(ITO)を用いたボトムエミッション構造を有する有機電界発光素子である。
(1)まず、前記ITO透明電極1が形成された基板10上にホール注入・輸送層2を後述の材料(例えば、銅フタロシアニン(以下、CuPCともいう。)、(N,N’−ジ−α−ナフチル−N,N’−ジフェニル)−ベンジジン(以下、α−NPDともいう。)等)を用いて加熱して蒸着して形成する。前記ITO透明電極は電源と電極端子7を介して接合される。
(2)さらに、その上に、主成分のホスト材料と副成分(ドーパント)の発光材料(例えば、4,4’−N,N’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(以下、CBPともいう。)及びビス(3,5−ジフルオロ−2−(2−ピリジル)フェニル−(2−カルボキシピリジル))イリジウム(III)(以下、Firpicともいう。)等)を用いて、前記電極端子から離れるに従いドーパントが増加するように2元共蒸着して発光層3を形成する。
前記2元共蒸着の具体的な方法については、後述する。
(3)続いて、前記発光層3の上に、電子輸送層、電子注入層4の順に、後述の材料(例えば、ビス(2−メチル−8−キノリノレート)−4−フェニルフェノレート アルミニウム(III)
(以下、BAlqともいう。)、トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体(以下、Alqともいう。)及びLiF等)を用いて、それぞれの薄層を蒸着により形成する。
(4)更に、前記電子輸送層・電子注入層4上に上部電極層(陰極、例えば、Al等)5を形成する。
上記により発光素子を形成することができる。
尚、前記上部電極5は電源8と電極端子7を介して接合される。
図1(A)において、電極端子6及び7側の破線の囲み部は、電極端子6からの距離が近いために部分抵抗が小さい領域を示し、紙面に向かって右側の破線の囲み部分は、電極端子6からの距離が遠いため下部電極層1の抵抗により部分抵抗が大きくなる部分である。
即ち、図1(A)において、有機電界発光素子の抵抗は、紙面に向かって電極端子6側に最も近い部分が低く、下部電極1に平行して電極端子6から遠ざかるに従って抵抗が大きくなることを示すものである。
上記のように、発光層内のドーパント(発光材料)の質量を主成分のホスト材料に対して、電極端子から離れるに従い増加させて単位電流当りの光量を増加させることにより、電極端子6,7に近い発光素子部分での陽極側から得られる見かけ上の光量と、電極端子6,7より離れた発光素子部分での陽極側から得られる見かけ上の光量とが同じにすることができ、即ち、光量差が無くなり、その結果、輝度ムラが無くなる。
図2は、主成分の電子注入層材料と副成分のLiとの体積比を変化させた有機電界発光素子(電極端子が片側の場合)の一例を示す横断面構成図である。
図2は、下部電極1として透明電極(ITO)を用いたボトムエミッション構造を有する有機電界発光素子である。
(1)まず、前記ITO透明電極1が形成された基板10上にホール注入・輸送層2を後述の材料(例えば、CuPC・NPD等)を用いて加熱して蒸着して形成する。前記ITO透明電極は電源と電極端子67を介して接合される。
(2)さらに、その上に、ホスト材料と発光材料(例えば、CBP及びFirpic等)を用いて、2元共蒸着して発光層3を形成する。
(3)続いて、前記発光層3の上に、電子輸送層(例えば、BAlq)4を蒸着する。
(4)更に、Alq層4’として、主成分として電子注入材料(例えば、Alq等)を、副成分としてLiを用いて、前記電極端子から離れるに従い副成分Liが増加するように2元共蒸着して蒸着する。
前記2元共蒸着の具体的な方法については、後述する。
(5)続いて、前記Alq層4’上に上部電極層(陰極、例えば、Al等)5を形成する。
上記により発光素子を形成することができる。
尚、前記上部電極5は電源8と電極端子7を介して接合される。
図2において、電極端子6及び7側の破線の囲み部は、電極端子6からの距離が近いために部分抵抗が小さい領域を示し、紙面に向かって右側の破線の囲み部分は、電極端子6からの距離が遠いため下部電極層1の抵抗により部分抵抗が大きくなる部分である。
即ち、図2において、有機電界発光素子の抵抗は、紙面に向かって電極端子6側に最も近い部分が低く、下部電極1に平行して電極端子6から遠ざかるに従って抵抗が大きくなることを示すものである。
上記構成とすることにより図1(A)と同様の効果が得られる。
続いて、前記2元共蒸着による発光層等の形成について、図3(A)を用いて説明する。
図3(A)は、前記図1(A)の発光層を蒸着形成する方法を示す図である。
まず、前記発光層3の構成成分の1つであるドーパントが入っている坩堝20をドーパント濃度が最も高くする坩堝位置(紙面上の右端)に置く。
もう一つの構成成分であるホスト材料が入っている坩堝21をドーパントの濃度が最も低くする坩堝位置(紙面上の左端)に置く。
続いて、各坩堝を加熱してそれぞれの所望の温度に制御して各材料を蒸着する。
上記操作によりドーパント濃度分布が制御された発光層を得ることができる。
続いて、以下に、図1(B)を用いて紙面に向かって両側に電極端子を有する有機電界発光素子について説明する。
図1(B)は、発光層成分の主成分と副成分の体積比を変化させた有機電界発光素子の別の一例(紙面に向かって両側に電極端子を有する場合)を示す横断面構成図である。
発光層の中央部は部分抵抗が最も抵抗が高いことを示している。
図1(B)は、下部電極1として透明電極(ITO)を用いたボトムエミッション構造を有する有機電界発光素子である。
まず、前記ITO透明電極1が形成された基板10上にホール注入・輸送層2を後述の材料(例えば、CuPC・NPD等)を用いて加熱して蒸着して形成する。前記ITO透明電極は電源と電極端子7を介して接合される。
さらに、その上に、主成分のホスト材料と副成分(ドーパント)の発光材料(例えば、CBP及びFirpic等)を用いて、前記電極端子6から離れるに従いドーパントが増加するように3元共蒸着して発光層3を形成する。
前記3元共蒸着の具体的な方法については、後述する。
続いて、前記発光層3の上に、電子輸送層、電子注入層4の順に、後述の材料(例えば、BAlq、Alq及びLiF等)を用いて、それぞれの薄層を蒸着により形成する。
更に、前記電子輸送層・電子注入層4上に上部電極層(陰極、例えば、Al等)5を形成する。
以上により発光素子を得ることができる。
尚、前記上部電極5は電源8と電極端子7を介して接合される。
図1(B)において、紙面に向かって、左端側及び右端側の、電極端子6及び7に近い破線の囲み部は、部分抵抗が小さい領域を示し、中央部の破線の囲み部は、電極端子6からの距離が遠いため下部電極層1の抵抗の影響を受け部分抵抗が大きくなる領域を示す。
即ち、図1(B)において、有機電界発光素子の抵抗は、紙面に向かって電極端子6、7側に最も近い部分が低く、下部電極1に平行して電極端子6、7から遠ざかるに従って抵抗が大きくなることを示すものである。
上記構成とすることにより図1(A)と同様の効果が得られる。
前記発光層の形成における3元共蒸着について、図3(B)を用いて説明する。
図3(B)は、前記図1(B)の発光層を蒸着形成する方法を示す図である。
前記発光層3の構成成分の1つであるドーパントが入っている坩堝20をドーパント濃度が最も高い坩堝位置(紙面上の中央)に置き、もう一つの構成成分であるホスト材料が入っている坩堝21、22をドーパント濃度が最も低い坩堝位置(紙面上の左端)に置く。
続いて、各坩堝20〜22をそれぞれの所望の温度に昇温して各材料を加熱して蒸着することにより、所望のドーパント濃度分布に制御された発光層を得ることができる。
次に、本発明の有機電界発光素子の構成について説明する。
本発明の有機電界発光素子は一対の陰極と陽極を有し、両電極の間に少なくとも発光層を含む複数の薄層から構成される。
前記陰極及び陽極は基板上に形成されることが好ましい。
更に該発光層と陽極との間、及び発光層と陰極との間には他の薄層を有していてもよい。
発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、通常の場合、透明である。
本発明における有機電界発光素子の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。
更に、正孔輸送層と発光層との間、及び電子輸送層と発光層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。
以上の通り、本発明においては下記の層構成が挙げられる。
(1)陰極/複数の薄層/陽極(ボトムエミッション構造)
(2)陰極/複数の薄層/陽極(トップエミッション構造)
また、上記(1)、(2)は、片側電極端子であっても、両側電極端子であってもよい。
また、前記陰極及び陽極は基板上に形成されることが好ましい。
更に該発光層と陽極との間、及び発光層と陰極との間には他の薄層を有していてもよい。
発光素子の性質上、陽極及び陰極のうち少なくとも一方の電極は、通常の場合、透明である。
本発明における有機電界発光素子の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。
更に、正孔輸送層と発光層との間、及び電子輸送層と発光層との間には、電荷ブロック層等を有していてもよい。
次に、本発明を構成する要素について、詳細に説明する。
[基板]
本発明に適用しうる基板としては、一般には、ガラス基板、セラミックス基板、金属基板、又は有機高分子物質からなる樹脂基板が挙げられる。前記のように、反射層を発光層に対して電極の外側に形成する場合は反射層が基板として機能するものであってもよい。
[電極]
本発明における電極材料としては、電極に光反射の機能を持たせる場合の態様では、陽極及び陰極の少なくとも一方は光透過性(透明又は半透明)の材料であることが発光素子の性質上好ましい。通常の場合、陽極が透明である。
また、電極とは異なる層として反射層を設ける場合は、前記一対の電極のいずれも光透過性の材料であることが好ましく、透明であることがより好ましい。
光透過性電極の材料としては、ITO(インジウム−スズ酸化物)、ZnO:Al、特開平10−190028号公報に記載されている複合酸化物、特開平6−150723号公報に記載されているGaN系材料、特開平8−262225号公報や特開平8−264022号公報、同8−264023号公報に示されているZnIn、(Zn,Cd,Mg)O−(B,Al,Ga,In,Y)−(Si,Ge,Sn,Pb,Ti,Zr)O、あるいは(Zn,Cd,Mg)O−(B,Al,Ba,In,Y)−(Si,Sn,Pb)O、MgO−Inなどを主成分とするもの、SnO系材料を挙げることができる。あるいは、光透過性電極としてAl、Cu、Ag、Auなどの金属の超薄膜を用いることもできる。
〔複数の薄層〕
本発明における複数の薄層は、少なくとも一つの発光層を含む。
本発明における複数の薄層の積層の態様としては、陽極側から、正孔輸送層、発光層、電子輸送層の順に積層されている態様が好ましい。
更に、正孔輸送層と発光層との間、又は、発光層と電子輸送層との間には、電荷ブロック層(電子、ホール、励起子)等を有していてもよい。陽極と正孔輸送層との間に、正孔注入層を有してもよく、陰極と電子輸送層との間には、電子注入層を有してもよい。
また、発光層としては一層だけでもよく、また、第一発光層、第二発光層、第三発光層等に発光層を分割してもよい。さらに、各層は複数の二次層に分かれていてもよい。
発光層は、電界印加時に、陽極、正孔注入層、又は正孔輸送層から正孔を受け取り、陰極、電子注入層、又は電子輸送層から電子を受け取り、正孔と電子の再結合の場を提供して発光させる機能を有する層である。
本発明における発光層は、発光材料のみで構成されていても良く、ホスト材料と発光材料の混合層とした構成でも良い。
前記複数の薄層の少なくとも1層が発光層で、主成分と副成分を含有するとき、主成分がホスト材料で副成分が発光材料であることが好ましい。
複数の薄層の少なくとも1層において、該層中における主成分と副成分の体積比は、
副成分の変化量xが0<x≦20となる100−x:x(%)が好ましく、2≦x≦18となる100−x:x(%)がより好ましく、5≦x≦14となる100−x:x(%)が特に好ましい。主成分と副成分との体積比を前記変化量xが0<x≦20となる100−x:x(%)の範囲とすることにより発光効率を最適化できることから好ましい。
発光材料は蛍光発光材料でも燐光発光材料であっても良く、発光材料は1種であっても2種以上であっても良い。ホスト材料は電荷輸送材料であることが好ましい。ホスト材料は1種であっても2種以上であっても良く、例えば、電子輸送性のホスト材料とホール輸送性のホスト材料を混合した構成が挙げられる。さらに、発光層中に電荷輸送性を有さず、発光しない材料を含んでいても良い。
また、発光層は1層であっても2層以上であってもよく、それぞれの層が異なる発光色で発光してもよい。
発光層の膜厚としては、輝度ムラ、駆動電圧、輝度の観点から、0.03μm以上0.5μm以下であることが好ましく、0.06μm以上0.4μm以下であることが好ましい。発光層の膜厚が薄いと、高輝度で低い電圧での駆動が可能となるが、素子抵抗が小さくなることで、電圧低下による輝度変化の影響を受けやすくなり、輝度ムラの増加を招く結果となる。発光層の膜厚が厚いと、駆動電圧が高くなり、発光効率の低下を招き、用途を限定する原因となってしまう。
また、発光層が積層構造である場合については、積層構造を構成する各層の膜厚は特に限定されないが、各発光層の合計膜厚が前述の範囲になるようにすることが好ましい。
本発明に使用できる蛍光発光材料の例としては、特に制限はなく、公知のものから適宜選択することができる。例えば、特開2004−146067号の[0027]、特開2004−103577号の[0057]等に記載のものを挙げることができるが、本発明はこれに限定されない。
また、本発明に使用できる燐光発光材料、ホスト材料は、特に制限はなく、公知のものから適宜選択することができる。例えば、ホスト材料では、CBP、1,3−ビス(カルバゾール−9−イル)ベンゼン(以下、mCPともいう。)等、発光材料は、Firpic、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)(以下、Ir(ppy)ともいう。)、特開2004−221068号の[0051]から[0057]等に記載の、オルトメタル化イリジウム錯体等を挙げることができるが、本発明はこれに限定されない。
本発明の有機電界発光素子における、各複数の薄層、その他の層、等の他の構成要素については、例えば、特開2004−221068号の[0013]から[0082]、特開2004−214178号の[0017]から[0091]、特開2004−146067号の[0024]から[0035]、特開2004−103577号の[0017]から[0068]、特開2003−323987号の[0014]から[0062]、特開2002−305083号の[0015]から[0077]、特開2001−172284号の[0008]から[0028]、特開2000−186094号の[0013]から[0075]、特表2003−515897号の[0016]から[0118]等に記載のものが本発明においても同様に適用することができる。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の有機EL素子は、発光効率を向上させるため、複数の発光層の間に電荷発生層が設けた構成をとることができる。
前記電荷発生層は、電界印加時に電荷(正孔及び電子)を発生する機能を有すると共に、発生した電荷を電荷発生層と隣接する層に注入させる機能を有する層である。
前記電荷発生層を形成する材料は、上記の機能を有する材料であれば何でもよく、単一化合物で形成されていても、複数の化合物で形成されていてもよい。
具体的には、導電性を有するものであっても、ドープされた有機層のように半導電性を有するものであっても、また、電気絶縁性を有するものであってもよく、特開平11−329748号公報や、特開2003−272860号公報や、特開2004−39617号公報に記載の材料が挙げられる。
更に具体的には、ITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)などの透明導電材料、C60等のフラーレン類、オリゴチオフェン等の導電性有機物、金属フタロシアニン類、無金属フタロシアニン類、金属ポルフィリン類、無金属ポルフィリン類等などの導電性有機物、Ca、Ag、Al、Mg:Ag合金、Al:Li合金、Mg:Li合金などの金属材料、正孔伝導性材料、電子伝導性材料、及びそれらを混合させたものを用いてもよい。
前記正孔伝導性材料は、例えば4,4’,4”−トリス(2−ナフチルフェニルアミノ)トリフェニルアミン(以下2−TNATAともいう。)、NPDなどの正孔輸送有機材料に2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタン(以下、F4−TCNQともいう。)、テトラシアノエチレン(以下、TCNQともいう。)、FeClなどの電子求引性を有する酸化剤をドープさせたものや、P型導電性高分子、P型半導体などが挙げられ、前記電子伝導性材料は電子輸送有機材料に4.0eV未満の仕事関数を有する金属もしくは金属化合物をドープしたものや、N型導電性高分子、N型半導体が挙げられる。N型半導体としては、N型Si、N型CdS、N型ZnSなどが挙げられ、P型半導体としては、P型Si、P型CdTe、P型CuOなどが挙げられる。
また、前記電荷発生層として、Vなどの電気絶縁性材料を用いることもできる。
前記電荷発生層は、単層でも複数積層させたものでもよい。複数積層させた構造としては、透明伝導材料や金属材料などの導電性を有する材料と正孔伝導性材料、または、電子伝導性材料を積層させた構造、上記の正孔伝導性材料と電子伝導性材料を積層させた構造の層などが挙げられる。
前記電荷発生層は、一般に、可視光の透過率が50%以上になるよう、膜厚・材料を選択することが好ましい。また膜厚は、特に限定されるものではないが、0.5〜200nmが好ましく、1〜100nmがより好ましく、3〜50nmがさらに好ましく、5〜30nmが特に好ましい。
電荷発生層の形成方法は、特に限定されるものではなく、前述した有機化合物層の形成方法を用いることができる。
電荷発生層は前記二層以上の発光層間に形成するが、電荷発生層の陽極側および陰極側には、隣接する層に電荷を注入する機能を有する材料を含んでいても良い。陽極側に隣接する層への電子の注入性を上げるため、例えば、BaO、SrO、LiO、LiCl、LiF、MgF、MgO、CaFなどの電子注入性化合物を電荷発生層の陽極側に積層させてもよい。
以上で挙げられた内容以外にも、特開2003−45676号公報、米国特許第6337492号、同第6107734号、同第6872472号等に記載を元にして、電荷発生層の材料を選択することができる。
本発明の有機電界発光素子の駆動方法については、特開平2−148687号、同6−301355号、同5−29080号、同7−134558号、同8−234685号、同8−241047号の各公報、特許第2784615号、米国特許5828429号、同6023308号の各明細書、等に記載の駆動方法を適用することができる。
一般的に有機電界発光素子の縦横比(素子の幅と長さ)が1を超える値であるとき、輝度ムラが発生し、更にその値が増すごとに輝度ムラは顕著となる傾向にある。発光素子の縦横比が1を超えた値をとるとき、本発明の有機電界発光素子の態様とすることにより、輝度ムラが発生し難くなる。
本発明は縦(幅)1に対し横(長さ)が100以上となるライン光源として用いるときに特に効果がある。この効果発現のメカニズムについては明確ではないが、前記のようなライン光源では電極幅が狭いため、単位長さあたりの抵抗値が高くなり、位置による電圧差が生じ、輝度ムラが発生しやすくなるためと推測している。
よって本発明に顕著な効果のある前記有機電界発光素子の縦横比は100以上100000以下であることがより好ましく、1000以上100000以下であることがさらに好ましく、2000以上100000以下であることが特に好ましく、5000以上100000以下であることが最も好ましい。
本発明における有機電界発光素子の駆動耐久性は、特定の輝度における輝度半減時間(耐久性半減時間)により測定することができる。例えば、KEITHLEY社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を有機EL素子に印加し発光させ、初期輝度500cd/mの条件で連続駆動試験をおこない、輝度が250cd/mになった時間を耐久性半減時間T(1/2)として、該半減時間を従来発光素子と比較することにより求めることができる。本発明においては、この数値を用いた。
この有機電界発光素子の重要な特性値として、外部量子効率がある。外部量子効率は、「外部量子効率φ=素子から放出されたフォトン数/素子に注入された電子数」で算出され、この値が大きいほど消費電力の点で有利な素子と言える。
また、有機電界発光素子の外部量子効率は、「外部量子効率φ=内部量子効率×光取り出し効率」で決まる。有機化合物からの蛍光発光を利用する有機EL素子においては、内部量子効率の限界値が25%であり、光取り出し効率が約20%であることから、外部量子効率の限界値は約5%とされている。
本発明においては、KEITHLEY社製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流定電圧をEL素子に印加し発光させ、その輝度、発光ピーク波長及び発光スペクトルの波形は、トプコン社製の分光放射計SR−3を用いて測定した。これより500cd/m及び50000cd/mにおける外部量子効率を算出することができる。本発明においてはこの値を用いる。
また、発光素子の外部量子効率は、発光輝度、発光スペクトル、電流密度を測定し、その結果と比視感度曲線から算出することができる。すなわち、電流密度値を用い、入力した電子数を算出することができる。そして、発光スペクトルと比視感度曲線(スペクトル)を用いた積分計算により、発光輝度を発生したフォトン数に換算することができる。これらから外部量子効率(%)は、「(発生したフォトン数/素子に入力した電子数)×100」で計算することができる。
本発明の有機電界発光素子の内部量子効率としては、内部量子効率=外部量子効率/光取り出し効率で算出される。通常の有機EL素子では光取り出し効率は約20%であるが、本発明の有機電界発光素子では、基板の形状、電極の形状、有機層の膜厚、無機層の膜厚、有機層の屈折率、無機層の屈折率等を工夫することにより、光取り出し効率を20%以上にすることが可能である。
本発明の有機電界発光素子の用途は特に限定されないが、表示素子、ディスプレイ、バックライト、電子写真、照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信等の分野に好適に使用できる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
[実施例1]
0.5mm厚み、2.5cm角のガラス基板にIn含有率が95質量%であるITOタ−ゲットを用いて、DCマグネトロンスパッタ(条件:基材温度100℃、酸素圧1×10−3Pa)により、透明陽極としてのITO薄膜(厚み0.2μm)を形成した。ITO薄膜の表面抵抗は10Ω/□であった。
次に、前記透明陽極を形成した基板を洗浄容器に入れ、IPA洗浄した後、これにUV−オゾン処理を30分おこなった。この透明陽極上に銅フタロシアニン(CuPC)を真空蒸着法にて、0.1nm/秒の速度で10nmの正孔注入層を設けた。
その上に、(N,N’−ジ−α−ナフチル−N,N’−ジフェニル)−ベンジジン(α−NPD)を真空蒸着法にて0.3nm/秒の速度で30nmの正孔輸送層を設けた。
この上に発光層中のホスト材料としてCBP、発光層中の燐光発光材料としてFirpicを真空蒸着法にて、ITO電極端子側の最端部をCBP95%:Firpic5%の体積率で、最遠部をCBP90(%):Firpic10(%)の体積比(体積率)で、発光光量が一定となるように共蒸着して、30nmの発光層を得た。
<共蒸着方法>
ITO電極端子側の最短部で真空蒸着法にてCBPは0.3nm/秒、一方のFirpicは0.016nm/秒、最遠部でCBPは0.284nm/秒、Firpicは0.032nm/秒となるように坩堝位置と蒸着レートを調整することで30nmの均一な膜厚でグラデーションの入った共蒸着膜が得られる。
発光層の上に、ホールブロック層としてBAlqを真空蒸着法にて0.5nm/秒の速度で10nm蒸着し、その上に、電子輸送材料としてAlqを真空蒸着法にて0.2nm/秒の速度で蒸着して40nmの電子注入層を設けた。
さらにこの層上にパタ−ニングしたマスク(発光面積が2mm×2mmとなるマスク)を設置し、フッ化リチウムを真空蒸着法にて1nm蒸着した。
更に、この上にアルミニウムを真空蒸着法にて蒸着し0.1μmの陰極を設けた。
得られた発光積層体をアルゴンガスで置換したグロ−ブボックス内に入れ、乾燥剤を設けたステンレス製の封止缶および紫外線硬化型の接着剤(XNR5516HV、長瀬チバ製)を用いて封止し、本発明の発光素子を得た。
銅フタロシアニンの蒸着から封止までの作業は、真空または窒素雰囲気下で行い、大気に暴露することなく素子作製を行った。
[評価]
上記により得られた発光素子を用いて、以下の方法で輝度ムラ及び発光効率を測定した。その結果を下記表1に示す。
(1)輝度ムラ
発光素子に一定の電流を流しITO電極端子側の最端部から反対側の最端部まで分光放射計SR−3(トプコン(株)製)を用いスキャンさせながら、輝度ムラを測定して、評価した。
(2)発光効率
発光素子に流した電流量を電流密度に換算し、分光放射計SR−3(トプコン(株)製)で測定した光量を元に発光効率を求めた。
(実施例2)
実施例1の発光層の形成において、ITO電極端子側の最端部をCBP95%:Firpic5%の体積率で、最遠部をCBP90(%):Firpic10(%)の体積比(体積率)で、かつ、発光光量が一定となるように共蒸着する代わりに、CBP:Firpicを真空蒸着法にて95:5の体積率での共蒸着に変更し、更に、実施例1のAlq層の形成において、Alq(主成分)とLi(副成分)とを二元共蒸着法により、Liドープ量をITO電極端子側の最端部を最小にAlq(主成分)99.9(%):Li(副成分)0.1(%)、最端部から離れても光量が一定となるようにAlq(主成分)98.5(%):Li(副成分)1.5(%)として蒸着速度を制御して行った以外は、実施例1と同様に行い、本発明の有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子を実施例1と同様に評価して、結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の発光層の形成において、ITO電極端子側の最端部をCBP95%:Firpic5%の体積率で、最遠部をCBP90(%):Firpic10(%)の体積比(体積率)で、かつ、発光光量が一定となるように共蒸着する代わりに、CBP:Firpicを真空蒸着法にて95:5の体積率での共蒸着に変更し、更に、実施例1のBAlq層の形成において、BAlq(主成分)とLi(副成分)とを二元共蒸着法により、Liドープ量をITO電極端子側の最端部を最小にBAlq(主成分)99.7(%):Li(副成分)0.3(%)、最端部から離れても光量が一定となるようにBAlq(主成分)98.8(%):Li(副成分)1.2(%)として蒸着速度を制御して行った以外は、実施例1と同様に行い、本発明の有機電界発光素子を得た。得られた有機電界発光素子を実施例1と同様に評価して、結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1の発光層の形成において、ITO電極端子側の最端部をCBP95%:Firpic5%の体積率で、最遠部をCBP90(%):Firpic10(%)の体積比(体積率)で、かつ、発光光量が一定となるように共蒸着する代わりに、CBP:Firpicを真空蒸着法にて95:5の体積率での共蒸着に変更し、更に、実施例1のα−NPD層の形成において、α−NPD(主成分)とF4−TCNQ(副成分)とを二元共蒸着法により、F4−TCNQドープ量をITO電極端子側の最端部を最小にα−NPD(主成分)99.9(%):F4−TCNQ(副成分)0.1(%)、最端部から離れても光量が一定となるように最遠部では、α−NPD(主成分)99.7(%):F4−TCNQ(副成分)0.3(%)として蒸着速度を制御して行った以外は、実施例1と同様に行い、本発明の有機電界発光素子を得た。
得られた有機電界発光素子を実施例1と同様に評価して、結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の発光層の形成において、CBP:Firpicを真空蒸着法にて95:5の体積比(体積率)での共蒸着に変更し、他の層は実施例1と同様に行い、比較の為の有機電界発光素子を得た。
得られた有機電界発光素子を実施例1と同様に評価して、結果を表1に示す。
上記表1から明らかな通り、発光効率を落とすことなく輝度ムラの低減が出来た。
(A)本発明の有機電界発光素子の一例を示す横断面構成概略図(片側端子の場合)である。(B)本発明の有機電界発光素子の別の一例を示す横断面構成概略図(両側端子の場合)である。 本発明の有機電界発光素子の更に別の一例を示す横断面構成概略図(片側端子で、Alq層へLiドーピングした場合)である。 (A)本発明において、下部電極に沿って発光材料の濃度が変化する発光層の形成方法を示す概略図である。(B)本発明において、下部電極に沿って発光材料の濃度が変化する発光層の形成方法の別の態様を示す概略図である。
符号の説明
1 下部電極
2 ホール注入・輸送層
3 発光層
4 電子注入・輸送層・ホールブロック層
4’Alq
5 上部電極
6 下部電極側電極端子
7 上部電極側電極端子
8 電源
9 穴
10 基板
20、22 坩堝(ホスト材料用)
21 坩堝(ドーパント用)

Claims (5)

  1. 一対の電極間に、少なくとも1つの発光層を有する複数の薄層を備えた有機電界発光素子において、前記複数の薄層の少なくとも1層が主成分と副成分(ドーパント)とを含有し、前記主成分と副成分の体積比が電極端子からの距離に比例して変化することを特徴とする有機電界発光素子。
  2. 前記複数の薄層の少なくとも一層が発光層であり、前記主成分がホスト材料で前記副成分が発光材料であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記複数の薄層の少なくとも一層が正孔輸送層又は正孔注入層であること特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記複数の薄層の少なくとも一層が電子輸送層又は電子注入層であること特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の有機電界発光素子の縦横比が1を超える値であることを特徴とする有機電界発光素子。
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