JP2007123496A - 半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 平面視形状が四角形状の半導体発光素子においては、側面で全反射した光は内部で全反射を繰り返し、いつまで経っても外部に取り出されることがないという問題があった。
【解決手段】 半導体発光素子は、一方の主面が光出射面とされており、主面側の平面視形状が対称性を有する多角形の少なくとも1つの頂点を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、光取り出し効率を向上させた発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)などの半導体発光素子に関するものである。
近年、紫外光領域から青色光の光を発光する半導体発光素子(以下、発光素子ともいうう)として、化学式がAlGaIn1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、x+y≦1)で表される窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光素子が注目されている(例えば、特許文献1〜5を参照)。
このような窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光素子は、蛍光体と組み合わせることにより白色光を発光することが可能であり、また省エネルギーかつ長寿命であることから、白熱電球や蛍光ランプの代替品として有望視されており、実用化が始まっている。しかし、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光素子の発光効率は、蛍光灯に比較すると低いため、更なる高発光効率化が求められており、そのための様々な研究が行われている。
この発光素子の発光効率である外部量子効率は、発光層で電気エネルギーが光エネルギーに変換される割合を示す内部量子効率と、変換された光エネルギーが外部へ放出される割合を示す光取り出し効率の積によって決定される。
外部量子効率は、発光素子を形成する窒化ガリウム系化合物半導体の結晶性に大きく影響を受ける。外部量子効率を向上させる構成として、サファイア等の基板上に非晶質または多結晶のAlNまたはAlGaN系の材料のバッファ層を形成し、このバッファ層上に窒化ガリウム系化合物半導体層を成長させることにより、基板と窒化ガリウム系化合物半導体層との格子不整合を緩和させ、窒化ガリウム系化合物半導体層の結晶性を向上させるという構成が、すでに公知の技術として知られている(例えば、特許文献6,7を参照)。
一方、光取り出し効率の向上に関しても種々の技術が公開されており、窒化ガリウム半導体層の表面に凹凸構造を形成することにおり、窒化ガリウム系化合物半導体層と外部との屈折率差を緩和して内部全反射を抑制する構成(特許文献8を参照)や、基板端面をメサ形状にすることにより、基板中を伝搬する光を取り出し方向へ効率よく放出させる構成(特許文献9を参照)、また発光素子を平面視で円形状とすることにより、端面における光取り出し角を広げる構成(特許文献10を参照)等がある。
特開平2−42770号公報 特開平2−257679号公報 特開平5−183189号公報 特開平6−196757号公報 特開平6−268257号公報 特公平4−15200号公報 特許第3026087号公報 特開平15−69075号公報 特表平15−523635号公報 特開平12−76435号公報
従来の半導体発光素子の断面図と平面図をそれぞれ図1と図2に示す。基板1上に、n型窒化ガリウム系化合物半導体層2a、発光層2b及びp型窒化ガリウム系化合物半導体層2cから成る半導体層2が形成されていると共に、n型窒化ガリウム系化合物半導体層2aとp型窒化ガリウム系化合物半導体層2c上にそれぞれn型電極3及びp型電極4が形成されている。
図2に示すように、発光素子は平面視形状が四角形状(全体が直方体状)であり、発光層2bで発光した光のうち、発光素子の側面5aで全反射した光6(点線の矢印で光が進む向きを示す)が、次の側面5bにおいても全反射する角度で入射した場合、さらに次の側面5cにおいても同様の現象が起きる。このようにして、平面視形状が、対称性を有する四角形状(正方形や長方形)の発光素子においては、側面で全反射した光は内部で全反射を繰り返し、いつまで経っても外部に取り出されることがないという問題がある。
また、特許文献8に記載された方法を用いて光取り出し効率を向上させる場合、半導体層から基板を機械的に研磨して除去した後、ウエットエッチングまたはドライエッチングによって半導体層に凹凸構造を形成する必要があるため、製造プロセスが複雑になるだけでなく、研磨によって半導体層が損傷されるおそれがある。
また、特許文献9の構成においては、基板へ侵入した光に対して有効であるが、発光層で発光した光の大部分は、基板及び電極で全反射を繰り返し、半導体層の側面から外部へ放出されるため、光取り出し効率向上の効果は十分に得られない。
さらに、特許文献10の構成においては、端面において光の取り出し角が広がる光は、円の中心近傍で発光した光に限られ、円の外周近傍で発光した光は取り出し角が逆に狭くなるとう問題が生じる。
従って、本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、窒化ガリウム系化合物半導体層の結晶性を向上させるための複雑な製造プロセスを必要とせずに、窒化ガリウム系化合物半導体層の結晶性を維持したまま容易に光取り出し効率を向上させることが可能である高性能な半導体発光素子を提供することである。
本発明の半導体発光素子は、一方の主面が光出射面とされており、前記主面側の平面視形状が対称性を有する多角形の少なくとも1つの頂点を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状であることを特徴とする。
また、本発明の半導体発光素子は、一方の主面が光出射面とされており、前記主面側の平面視形状が対称性を有する閉じた曲線状の少なくとも1部を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状であることを特徴とする。
また、本発明の半導体発光素子は好ましくは、前記主面側の平面視形状が四角形状の4つの頂点のいずれか1つを直線状に切り取るようにして形成された斜辺部を有する五角形状であることを特徴とする。
また、本発明の半導体発光素子は好ましくは、前記主面における前記斜辺部とそれに隣接する一辺とのなす内角の角度が110度〜135度であることを特徴とする。
また、本発明の半導体発光素子は好ましくは、前記四角形状が正方形であり、該正方形の一辺の長さを1としたときに前記斜辺部の長さが0.2〜0.8であることを特徴とする。
本発明の半導体発光素子は、一方の主面が光出射面とされており、主面側の平面視形状が対称性を有する多角形の少なくとも1つの頂点を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状であることから、従来の平面視形状が対称性を有する四角形状(正方形や長方形)の発光素子が有していた、半導体層の側面で全反射した光が内部で全反射を繰り返し、いつまで経っても外部に取り出されることがないという問題を解消することができる。その結果、内部の発光層等で発光した光は、その殆どが半導体層の側面で全反射を繰り返すことなく、対称性の破れ部から容易に外部に取り出されるため、光取り出し効率が大幅に向上する。
また、窒化ガリウム系化合物半導体層の結晶性を向上させるための複雑な製造プロセスを必要とせずに、窒化ガリウム系化合物半導体層の結晶性を維持したまま容易に光取り出し効率を向上させることが可能となる。
また、本発明の半導体発光素子は、一方の主面が光出射面とされており、主面側の平面視形状が対称性を有する閉じた曲線状の少なくとも1部を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状であることから、内部の発光層等で発光した光は、その殆どが半導体層の側面で全反射を繰り返すことなく、対称性の破れ部から容易に外部に取り出されるため、光取り出し効率が大幅に向上する。
また、窒化ガリウム系化合物半導体層の結晶性を向上させるための複雑な製造プロセスを必要とせずに、窒化ガリウム系化合物半導体層の結晶性を維持したまま容易に光取り出し効率を向上させることが可能となる。
本発明の半導体発光素子は好ましくは、上面が光出射面とされており、平面視形状が四角形状の四つの頂点のいずれか一つを直線状に切り取るようにして形成された斜辺部を有する五角形状であることにより、内部の発光層等で発光した光は、その殆どが半導体層の側面で全反射を繰り返すことなくさらに容易に外部に取り出されるため、光取り出し効率がより大幅に向上する。
また、本発明の半導体発光素子は好ましくは、主面における斜辺部とそれに隣接する一辺とのなす内角の角度が110度〜135度であることにより、半導体層の側面で全反射した光の斜辺部における入射角の大部分が、臨界角以内になるため、従来半導体層で全反射を繰り返して吸収されていた光を外部へ有効に取り出すことができる。
また、本発明の半導体発光素子は好ましくは、上記四角形状が正方形であり、その正方形の一辺の長さを1としたときに斜辺部の長さが0.2〜0.8であることから、斜辺部の形成による発光面積の減少がもたらす発光量の低下よりも、斜辺部での光取り出し効率の向上の効果が大きいため、発生した光を無駄なく外部に放出できる。
本発明の発光素子について以下に詳細に説明する。
本発明の半導体発光素子は、一方の主面が光出射面とされており、主面側の平面視形状が対称性を有する多角形の少なくとも1つの頂点を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状である構成(図示せず)である。
上記の構成により、内部の発光層等で発光した光は、その殆どが半導体層の側面で全反射を繰り返すことなく、対称性の破れ部から容易に外部に取り出されるため、光取り出し効率が大幅に向上する。
本発明において、対称性を有するとは、左右対称、回転対称等のことを意味し、対称性を有する形状とは、光が半導体層の側面で全反射を繰り返し易い形状であること、即ち半導体層の側面における光の入射角および反射角が反射を繰り返しても変化しにくい形状であることを意味する。
また、対称性を有する多角形とは、三角形の場合は正三角形,二等辺三角形等であり、四角形の場合は正方形,長方形,菱形等であり、また正五角形以上の正多角形等の形状である。
また、本発明の半導体発光素子は、一方の主面が光出射面とされており、主面側の平面視形状が対称性を有する閉じた曲線状の少なくとも1部を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状である構成(図示せず)である。
上記の構成により、内部の発光層等で発光した光は、その殆どが半導体層の側面で全反射を繰り返すことなく、対称性の破れ部から容易に外部に取り出されるため、光取り出し効率が大幅に向上する。
本発明において、対称性を有する閉じた曲線状とは、円形、楕円形、長円形等の形状である。
本発明の半導体発光素子は、例えば、サファイアや硼化ジルコニウム(ZrB)等からなる基板上に、n型窒化ガリウム系化合物半導体層、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光層(MQW(Multi Quantum Well)構造の場合を含む)、p型窒化ガリウム系化合物半導体層を含むとともに、これらの層をこの順で積層した半導体層を有する構成である。この構成の場合、p型窒化ガリウム系化合物半導体層の上面(一方の主面)が光出射面となる。また、サファイア等の透明基板を有する場合、あるいは硼化ジルコニウム等からなる不透明基板を半導体層から除去して発光素子とする場合、半導体層の基板側の主面(他方の主面)も光出射面として利用してもよい。
図3は、本発明の好ましい態様の発光素子を示し、図2において頂点7を直線状に切り取るようにして斜辺部8を形成したものの平面図である。即ち、図3の発光素子は好ましくは、上面が光出射面とされており、平面視形状が四角形状の四つの頂点のいずれか一つを直線状に切り取るようにして形成された斜辺部8を有する五角形状である構成である。図3の発光素子の場合、斜辺部8が対称性の破れ部となる。
図3の発光素子において、半導体層の側面9aで全反射した光10は斜辺部8へと入射するが、その際の入射角は側面9aで全反射した角度よりも小さくなるために、外部への取り出しが可能になる。また、発光素子の側面9aで全反射した別の光11は、斜辺部8へ入射せず発光素子の側面9bで全反射を起こした場合、発光素子の側面で複数回全反射を繰り返すことになるが、やがて斜辺部8へと小さい入射角で入射するため、最終的には外部へ取り出されることとなる。
このように、上記の構成により、発光素子の側面で全反射した光は、斜辺部8では入射角が小さくなるため、外部へ取り出される光が増加し、光取り出し効率が向上する。
斜辺部8を形成する方法としては、サファイアやZrB等からなる母基板上に複数の発光素子を作製した後に、それらを個々の発光素子に分割すると同時に形成してもよいし、または予め斜辺部8の形状を反映したパターンを有するマスクを用意し、基板上にそのマスクを載せてから窒化ガリウム系化合物半導体を成長させることにより、斜辺部8を形成してもよい。いずれの方法においても、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶性を向上させるための新たに複雑な製造のプロセスを必要とせずに容易に斜辺部8を形成することが可能であるだけでなく、窒化ガリウム系化合物半導体の結晶性に及ぼす影響もない。
また、図6は、図3の発光素子の全体形状を示すものであり、発光素子の実施の形態の1例を示す斜視図である。
図6において、13は窒化ガリウム系化合物半導体層を複数層積層して成る半導体層であり、13aは第2導電型(n型)窒化ガリウム系化合物半導体層、13bは発光層、13cは第1導電型(p型)窒化ガリウム系化合物半導体層、14は窒化ガリウム系化合物半導体層をエピタキシャル成長するために用いたサファイア等から成る透明な基板、15はp側電極を構成するp側導電層、16はn側電極を構成するn側導電層である。
本発明の発光素子は好ましくは、図6に示すように、複数の窒化ガリウム系化合物半導体層がエピタキシャル成長法により積層された直方体状の半導体層13を有するとともに、発光素子の角部を切り取るようにして形成された斜辺部17を設けたものである。
斜辺部17の形成は、予め透明な基板14上に斜辺部17の形を反映したパターンを有するマスクを載せて、半導体層13をエピタキシャル成長させることにより、容易に形成することができる。マスクの材料としては、例えばSiO等が利用できる。また、マスクを用いない方法として、母基板としての基板14上に複数の直方体状の窒化ガリウム系化合物半導体の発光素子を作製した後、個々の発光素子に分断する際に同時に形成してもよい。いずれの方法を用いても、窒化ガリウム系化合物半導体層の結晶性には影響を与えず、簡単な製造プロセスで斜辺部17を形成することができる。
本発明の半導体層13は、発光層13bを、第1導電型(図6ではp型)窒化ガリウム系化合物半導体層13c及び第2導電型(図6ではn型)窒化ガリウム系化合物半導体層13aで挟んだ構成である。この場合、p型窒化ガリウム系化合物半導体層13c及びn型窒化ガリウム系化合物半導体層13aはそれぞれ、発光層13b側にインジウム(In)もしくはアルミニウム(Al)を含有する窒化ガリウム系化合物半導体層を複数層積層したものとしてもよく、その場合、禁制帯幅が発光層13bよりも広くなるように組成をそれぞれ制御することができる。
また、発光層13bは、禁制帯幅の広い障壁層と禁制帯幅の狭い井戸層とから成る量子井戸構造が複数回繰り返し規則的に積層された超格子である多層量子井戸構造(MQW:Multi Quantum Well)としてもよい。
なお、p型窒化ガリウム系化合物半導体層13c及びn型窒化ガリウム系化合物半導体層13aは、それぞれ逆の導電型である、n型窒化ガリウム系化合物半導体層及びp型窒化ガリウム系化合物半導体層であっても構わない。
p側導電層15及びn側導電層16は、発光層13bが発生した光を損失なく反射し、かつそれぞれp型窒化ガリウム系化合物半導体層13c及びn型窒化ガリウム系化合物半導体層13aと良好なオーミック接続がとれる材質から成る表面が滑らかな層状のものを用いるのがよい。即ち、p側導電層15及びn側導電層16は、光反射層からなることがよい。
そのような材質のものとしては、例えばアルミニウム(Al),チタン(Ti),ニッケル(Ni),クロム(Cr),インジウム(In),錫(Sn),モリブデン(Mo),銀(Ag),金(Au),ニオブ(Nb),タンタル(Ta),バナジウム(V),白金(Pt),鉛(Pb),ベリリウム(Be),酸化インジウム(In),金−シリコン合金(Au−Si合金),金−ゲルマニウム合金(Au−Ge合金),金−亜鉛合金(Au−Zn合金),金−ベリリウム合金(Au−Be合金)等を用いればよい。これらの中でも、アルミニウム(Al)または銀(Ag)は、発光層13bが発光する青色光(波長450nm)〜紫外光(波長350nm)に対して光反射率が高いので好適である。また、アルミニウム(Al)は、n型窒化ガリウム系化合物半導体層13aとのオーミック接合の点でも特に好適である。また、上記材料の中から選択した複数層を積層したものとしても構わない。
また、本発明において、p側導電層15は透光性導電層から成るものであっても構わない。この場合、半導体層13内部で発光した光のうち、p側導電層15側に放出された光は、p側導電層15に遮られることなく外部へ効率よく取り出せるという効果がある。このような透光性導電層としては、酸化インジウム錫(ITO),酸化亜鉛(ZnO),酸化錫(SnO)等から成るものがよい。また、透光性導電層の厚みは5nm〜10μm程度である。
また、本発明において、半導体層13は透明な基板14上にエピタキシャル成長法によって形成されて成ることが好ましい。この場合、例えば半導体層13内部で発光した光のうち光反射層からなるp側導電層15及びn側導電層16で基板14側に反射された光を、透明な基板14側から外部へ効率よく放出することが可能となる。この透明な基板14としてはサファイア,炭化ケイ素(SiC)等からなるものがよい。
また、p側導電層15及びn側導電層16上には、それぞれ外部との電気的接続をとるための導線等を接続するためのp側導電層及びn側導電層(共に図示せず)が設けられている。両電極層は、例えばチタン(Ti)層、またはチタン(Ti)層を下地として金(Au)層を積層したものを用いればよい。
上記本発明の構成によれば、半導体層13を構成する発光層13bで発光した光のうち、発光素子の側面で全反射した光に対して、斜辺部17での入射角が小さくなるように変化するという効果をもたらすため、外部へ取り出される光が増加し、光取り出し効率が飛躍的に向上する。
本発明の発光素子の実施例を以下に説明する。
本発明の発光素子の実施例の効果を確認するために、光線追跡法による光取り出し効率のシミュレーションを行った。シミュレーションモデルは、図3に示すような、平面視形状が、正方形の四つの頂点のうちの一つを直線状に切り取るようにして形成された斜辺部8を有する五角形状とされた発光素子である。
発光素子を形成する半導体層は、厚み330μmのサファイア(屈折率1.8)基板上に、MOCVD法を用いて、厚み20nmのGaNバッファ層、厚み2μmのSiドープn型GaN半導体層、厚み50nmのInGaN中間層、厚み300nmのInGaN多重量子井戸層(発光層)、厚み190nmのMgドープp型GaN半導体層をこれらの順で積層したものである。
半導体層の各層の屈折率は組成によって変化するが、その差はわずか数%程度であるため、今回のシミュレーションでは一定の屈折率2.5とした。斜辺部8を除く発光素子のサイズは厚み約330μm、平面視で縦約350μm、横約350μmである。
斜辺部8における発光エネルギーの減少を考慮に入れるため、発光層の単位面積当たりの発光エネルギーを一定とし、斜辺部8のない正方形の発光素子における全発光エネルギーを1Wとした。
また、外部は空気(屈折率1)であるとし、さらに発光波長は400nmとしてシミュレーションを行った。
図4は、斜辺部8の長さを一定(250μm)として、斜辺部8とそれに隣接している発光素子の上面の一辺とのなす内角の角度(図3において符号12で示される角度)を変化させていったときの光放出エネルギーを表したグラフである。本発明の発光素子は、いずれの角度においても光放出エネルギーが向上している。特に角度が135度である場合に最も高い効果が得られることが判った。
図5は、斜辺部8とそれに隣接している発光素子の上面の一辺とのなす内角の角度12を一定値(135度)にして、斜辺部8の長さを変化させていったときの光放出エネルギーを表したグラフである。正方形の一辺の長さを1とした場合に、斜辺部8の長さが0.2〜0.8の範囲で光放出エネルギーが増加することが判った。
従来の半導体発光素子の1例を示す断面図である。 従来の半導体発光素子の1例を示し、内部の光が全反射を繰り返すことを説明する平面図である。 本発明の発光素子について実施の形態の一例を示し、内部の光が外部に効率よく取り出されることを説明する平面図である。 本発明の発光素子について、斜辺部と隣接する1辺との内角の角度を種々変化させた場合の放出エネルギーを計算したシミュレーション結果のグラフである。 本発明に発光素子について、斜辺部の長さを種々変化させた場合の放出エネルギーを計算したシミュレーション結果のグラフである。 本発明の発光素子について実施の形態の1例を示す斜視図である。
符号の説明
8・・・斜辺部
13・・・半導体層
13a・・・n型窒化ガリウム系化合物半導体層
13b・・・p型窒化ガリウム系化合物半導体層
13c・・・発光層
14・・・基板
17・・・斜辺部

Claims (5)

  1. 一方の主面が光出射面とされており、前記主面側の平面視形状が対称性を有する多角形の少なくとも1つの頂点を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状であることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 一方の主面が光出射面とされており、前記主面側の平面視形状が対称性を有する閉じた曲線状の少なくとも1部を切り取るようにして形成された対称性の破れ部を有する形状であることを特徴とする半導体発光素子。
  3. 前記主面側の平面視形状が四角形状の4つの頂点のいずれか1つを直線状に切り取るようにして形成された斜辺部を有する五角形状であることを特徴とする請求項1記載の半導体発光素子。
  4. 前記主面における前記斜辺部とそれに隣接する一辺とのなす内角の角度が110度〜135度であることを特徴とする請求項3記載の半導体発光素子。
  5. 前記四角形状が正方形であり、該正方形の一辺の長さを1としたときに前記斜辺部の長さが0.2〜0.8であることを特徴とする請求項4記載の半導体発光素子。

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