JP2007123432A - 有機電界発光素子 - Google Patents

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博人 米山
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幸治 堀場
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洋平 西野
Mieko Seki
三枝子 関
Daisuke Okuda
大輔 奥田
Hidekazu Hirose
英一 廣瀬
Tadayoshi Ozaki
忠義 尾崎
Akira Imai
彰 今井
Toru Ishii
徹 石井
Takeshi Agata
岳 阿形
Kiyokazu Mashita
清和 真下
Katsuhiro Sato
克洋 佐藤
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Abstract

【課題】十分な輝度を有し、安定性及び耐久性に優れ、且つ大面積化可能であり製造容易な有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層の少なくとも一層が、少なくとも1種の電荷輸送性ポリエーテルを含有し、有機化合物層の少なくとも一層に蛍光発光する発光性低分子化合物を含有しており、電荷輸送性ポリエーテルが特定の構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子に関し、詳しくは、特定の電荷輸送性高分子を用いた有機電界発光素子に関するものである。
電界発光素子(以下、「EL素子」と記述する)は、自発光性の全固体素子であり、視認性が高く衝撃にも強いため、広く応用が期待されている。現在は無機螢光体を用いたものが主流であるが、200V以上の交流電圧が駆動に必要なため製造コストが高く、また輝度が不十分等の問題点を有している。
これに対し、有機化合物を用いたEL素子研究は、最初アントラセン等の単結晶を用いて始まったが、単結晶の場合、膜厚が1mm程度と厚く100V以上の駆動電圧が必要であった。そのため蒸着法による薄膜化が試みられている(以下の非特許文献1を参照)。しかしながら、この方法で得られた薄膜は、駆動電圧が30Vと未だ高く、また、膜中における電子・正孔キャリアの密度が低く、キャリアの再結合によるフォトンの生成確率が低いため十分な輝度が得られなかった。
ところが近年、正孔輸送性有機低分子化合物と電子輸送能を持つ螢光性有機低分子化合物の薄膜を真空蒸着法により順次積層した機能分離型のEL素子において、10V程度の低電圧で1000cd/m以上の高輝度が得られるものが報告されており(以下の非特許文献2を参照)、以来、積層型のEL素子の研究・開発が活発に行われている。これら積層型の素子は、電極から電荷輸送性の有機化合物からなる電荷輸送層を介して正孔と電子のキャリアバランスを保ちながら螢光性有機化合物からなる発光層に注入され、発光層中に閉じ込められた正孔と電子が再結合することにより高輝度の発光を実現している。
しかしながら、このタイプのEL素子では実用化に向けて下記に示す課題が示されている。
(1)数mA/cmという高い電流密度で駆動されるため、大量のジュール熱を発生する。このため、蒸着によってアモルファスガラス状態で成膜された正孔輸送性低分子化合物や螢光性有機低分子化合物が次第に結晶化して最後には融解し、輝度の低下や絶縁破壊が生じるという現象が多く見られ、その結果素子の寿命が低下するという問題を有している。
(2)低分子有機化合物を複数の蒸着工程において0.1μm以下の薄膜を形成していくため、ピンホールを生じ易く、十分な性能を得るためには厳しく管理された条件下で膜厚の制御を行うことが必要である。従って、生産性が低くかつ大面積化が困難である。
上記(1)に示す課題の解決のためには、正孔輸送材料として安定なアモルファスガラス状態が得られるスターバーストアミンを用いたり(以下の非特許文献3などを参照)、ポリフォスファゼンの側鎖にトリフェニルアミンを導入したポリマーを用いたり(以下の非特許文献4を参照)したEL素子が報告されている。しかし、これら単独では正孔輸送材料のイオン化ポテンシャルに起因するエネルギー障壁が存在するため、陽極からの正孔注入性或いは発光層への正孔注入性を満足するものではない。また、前者のスターバーストアミンの場合、溶解性が小さいために精製が難しく純度を上げることが困難であることや、後者のポリマーの場合、高い電流密度が得られず十分な輝度が得られてない等の問題も存在する。
次に、上記(2)に示す課題の解決のためには、工程を短縮できる単層構造の有機電界発光素子について研究・開発が進められ、ポリ(p-フェニレンビニレン)等の導電性高分子を用いた素子(以下の非特許文献5などを参照)や、正孔輸送性ポリビニルカルバゾール中に電子輸送材料と螢光色素を混入した(以下の非特許文献6を参照)素子が提案されているが、未だ輝度、発光効率等が有機低分子化合物を用いた積層型有機電界発光素子には及ばない。さらに、作製法という観点から、製造の簡略化、加工性、大面積化、コスト等の観点から湿式による塗布方式が検討されており、キャステイング法によっても素子が得られることが報告されている(以下の非特許文献7及び8を参照)。しかし、電荷輸送材料の溶剤や樹脂に対する溶解性や相溶性が悪いため結晶化しやすく、製造上あるいは特性上に問題があった。
Thin Solid Films, Vol.94, 171 (1982) Applied Physics Letter, Vol.51, 913 (1987) 第40回応用物理学関係連合講演会予稿集30a-SZK-14(1993) 第42回高分子討論会予稿集20J21(1993) Nature, Vol.357, 477(1992) 第38回応用物理学関係連合講演会予稿集31p-g-12(1991) 第50回応用物理学会学術講演予稿集,29p-ZP-5(1989) 第51回応用物理学会学術講演予稿集,28a-PB-7(1990)
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、十分な輝度を有し、安定性及び耐久性に優れ、且つ大面積化可能であり製造容易な有機電界発光素子を提供することにある。
上記目的を達成するため電荷輸送材料に関し鋭意検討した結果、下記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む電荷輸送性ポリエーテルが、有機電界発光素子として好適な電荷注入特性、電荷移動度、薄膜形成能を有し、かつ電子エネルギー準位の励起一重項状態から直接基底状態への遷移により蛍光発光する発光性低分子化合物を組み合わせることで、有機電界発光素子の耐久性と発光効率に優れた生産性の高い素子となることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の有機電界発光素子は、
<1> 少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層より構成される電界発光素子において、該有機化合物層の少なくとも一層が、少なくとも1種の電荷輸送性ポリエーテルを含有し、さらに該有機化合物層の少なくとも一層に電子エネルギー準位の励起一重項状態から直接基底状態への遷移により蛍光発光する発光性低分子化合物を含有しており、該電荷輸送性ポリエーテルが下記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなることを特徴とする有機電界発光素子である。
Figure 2007123432
(一般式(I−1)および(I−2)中、Arは置換もしくは未置換の1価の芳香族基を表し、k、lは0または1を表し、Tは炭素数1〜6の2価の直鎖状炭化水素又は炭素数2〜10の分枝状炭化水素を表し、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、または置換もしくは未置換のアラルキル基を表す。)
<2>前記有機化合物層が少なくとも発光層及び電子輸送層から構成され、前記発光層及び前記電子輸送層の少なくとも一方が、前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルを少なくとも1種含有し、前記発光層に前記発光性低分子化合物を含有してなることを特徴とする上記<1>に記載の有機電界発光素子である。
<3>前記有機化合物層が少なくとも正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層から構成され、前記正孔輸送層、前記発光層、及び前記電子輸送層の内の少なくとも一層が、前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルを少なくとも1種含有し、前記発光層に前記発光性低分子化合物を含有してなることを特徴とする上記<1>に記載の有機電界発光素子である。
<4>前記有機化合物層が少なくとも正孔輸送層及び発光層から構成され、前記正孔輸送層及び前記発光層の少なくとも一方が、前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルを少なくとも1種含有し、前記発光層に前記発光性低分子化合物を含有してなることを特徴とする上記<1>に記載の有機電界発光素子である。
<5>前記有機化合物層が電荷輸送能を有する発光層1層のみから構成され、前記発光層が、前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルを少なくとも1種含有すると共に、前記発光性低分子化合物を含有してなることを特徴とする上記<1>に記載の有機電界発光素子である。
<6>前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルが、下記一般式(II)で示される電荷輸送性ポリエーテルであることを特徴とする上記<1>乃至上記<5>の何れか1項に記載の有機電界発光素子である。
Figure 2007123432
(一般式(II)中、Aは上記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を表し、Rは水素原子、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、または置換もしくは未置換のアラルキル基を表し、pは5〜5000の整数を表す。)
本発明の有機電界発光素子によれば、上記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルは、有機電界発生素子に好適なイオン化ポテンシャル及び電荷移動度を持ち、また、溶剤に対する良好な溶解性を有しているため、スピンコーティング法、ディップ法等を用いて良好な薄膜(有機化合物層)を容易に形成することが可能である。また、本発明の有機電界発光素子においては、電子エネルギー準位の励起一重項状態から直接基底状態への遷移により蛍光発光する発光性低分子化合物を用いるため、上記電荷輸送性ポリエステルを用いることと相俟って、十分に高い輝度を示し、また、駆動電流密度も小さい有機電界発光素子を提供することができる。したがって、本発明の有機電界発光素子は、十分な輝度を有し、安定性及び耐久性に優れ、且つ大面積化が可能であり製造容易であり、前記のごとき従来法による欠点を克服することができる、という効果が得られる。
本発明の有機電界発生素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層より構成される電界発光素子において、該有機化合物層の少なくとも一層が、少なくとも1種の電荷輸送性ポリエーテルを含有し、さらに該有機化合物層の少なくとも一層に電子エネルギー準位の励起一重項状態から直接基底状態への遷移により蛍光発光する発光性低分子化合物を含有しており、該電荷輸送性ポリエーテルが下記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる。
下記(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルは、有機電界発生素子に好適なイオン化ポテンシャル及び電荷移動度を持ち、また、溶剤に対する良好な溶解性を有しているため、スピンコーティング法、ディップ法等を用いて良好な薄膜(有機化合物層)を容易に形成することが可能である。
また、本発明の有機電界発光素子においては、電子エネルギー準位の励起一重項状態から直接基底状態への遷移により蛍光発光する発光性低分子化合物を用いるため、上記電荷輸送性ポリエステルを用いることと相俟って、十分に高い輝度を示し、また、駆動電流密度も小さい有機電界発光素子を提供することができる。したがって、本発明の有機電界発光素子は、十分な輝度を有し、安定性及び耐久性に優れ、且つ大面積化が可能であり製造容易であり、前記のごとき従来法による欠点を克服することができる。
Figure 2007123432
上記一般式(I−1)および(I−2)中、Arは置換もしくは未置換の1価の芳香族基を表す。具体的には、置換もしくは未置換のフェニル基、又は置換もしくは未置換の芳香族数2〜10の1価の多核芳香族炭化水素、又は置換もしくは未置換の芳香族数2〜10の1価の縮合環芳香族炭化水素、又は置換もしくは未置換の1価の芳香族複素環、又は少なくとも1種の芳香族複素環を含む置換もしくは未置換の1価の芳香族基を表す。
ここで、一般式(I−1)および(I−2)中において、Arを表す構造として選択される多核芳香族炭化水素および縮合環芳香族炭化水素を構成する芳香環数は特に限定されないが、芳香環数が2〜5のものが好ましく、縮合環芳香族炭化水素においては、全縮合環芳香族炭化水素が好ましい。なお、当該多核芳香族炭化水素および縮合環芳香族炭化水素とは、本発明においては、具体的には以下に定義される多環式芳香族のことを意味する。
即ち、「多核芳香族炭化水素」とは、炭素と水素とから構成される芳香環が2個以上存在し、これらの芳香環同士が、炭素―炭素の単結合によって結合している炭化水素化合物を表す。具体例としては、ビフェニル、ターフェニル等が挙げられる。
また、「縮合環芳香族炭化水素」とは、炭素と水素とから構成される芳香環が2個以上存在し、これらの芳香環同士が、1対の隣接して結合する炭素原子を共有している炭化水素化合物を表す。具体例としては、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、フルオレン等が挙げられる。
また、一般式(I−1)および(I−2)中において、Arを表す構造のひとつとして選択される芳香族複素環は、炭素と水素以外の元素も含む芳香環を表す。その環骨格を構成する原子数(Nr)は、Nr=5及び/又は6が好ましく用いられる。また環骨格を構成するC以外の元素(異種元素)の種類及び数は特に限定されないが、例えば、S、N、O等が好ましく用いられ、前記環骨格中には2種類以上及び/又は2個以上の異種原子が含まれていてもよい。特に5員環構造を持つ複素環としては、チオフェン、チオフィン及びフランもしくはこれらの3位及び4位の炭素をさらに窒素で置換した複素環、ピロールもしくはこれらの3位及び4位の炭素をさらに窒素で置換した複素環が好ましく用いられ、6員環構造をもつ複素環として、ピリジンが好ましく用いられる。
さらに、一般式(I−1)および(I−2)中において、Arを表す構造のひとつとして選択される芳香族複素環を含む芳香族基は、骨格を構成する原子団中に、少なくとも1種の前記芳香族複素環を含む結合基を表す。これらは、すべてが共役系で構成されたもの、或いは一部が非共役系で構成されたもののいずれでもよいが、電荷輸送性や発光効率の点で、すべてが共役系で構成されたものが好ましい。
Arを表す構造として選択されるベンゼン環、多核芳香族炭化水素、縮合環芳香族炭化水素または複素環の置換基としては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、フェノキシ基、アリール基、アラルキル基、置換アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。アルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。アルコキシル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基等が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜20のものが好ましく、例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる、アラルキル基としては、炭素数7〜20のものが好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。置換アミノ基の置換基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、具体例は前述の通りである。
一般式(I−1)および(I−2)中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、または置換もしくは未置換のアラルキル基を表す。
アルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜20のものが好ましく、例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる、アラルキル基としては、炭素数7〜20のものが好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。また、置換アリール基、置換アラルキル基の置換基としては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
一般式(I−1)および(I−2)中、k、l、及びmは、各々0または1を示し、Tは炭素数1〜6の2価の直鎖状炭化水素、または炭素数2〜10の2価の分枝鎖状炭化水素基を示し、好ましくは炭素数が2〜6の2価の直鎖状炭化水素基、及び炭素数3〜7の2価の分枝鎖状炭化水素より選択される。
上記Tの具体的な構造を以下に示す。
Figure 2007123432
一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルとしては、下記一般式(II)で示されるものが好適に使用される。
Figure 2007123432
上記一般式(II)式中、Aは上記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を表し、一つのポリマー中に2種類以上の構造Aが含まれていてもよい。
一般式(II)式中、Rは水素原子、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、または置換もしくは未置換のアラルキル基を表す。アルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等が挙げられる。アリール基としては、炭素6〜20のものが好ましく、例えば、フェニル基、トルイル基等が挙げられる、アラルキル基としては、炭素数7〜20のものが好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。また、置換アリール基、置換アラルキル基の置換基としては、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、置換アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
一般式(II)式中、重合度を表わすpは5〜5000の範囲であるが、好ましくは10〜3000、より好ましくは15〜1000の範囲である。
電荷輸送性ポリエーテルの重合度pが、5未満であると、成膜性に劣り強固な膜が得られにくいという問題がある。また、電荷輸送性ポリエーテルの重合度pが5000より高いと、溶剤への溶解度が低くなり、加工性が悪くなる。
また、本発明の電荷輸送性ポリエーテルの重量平均分子量Mwは5000〜1000000の範囲であるが、10000〜300000の範囲にあるのが好ましい。
本発明の電荷輸送性ポリエーテルは、下記構造式(III−1)または(III−2)で示されるホール輸送性モノマーを、例えば、第4版実験化学講座第28巻(丸善、1992)等に記載された公知の方法で重合させることによって合成することができる。なお、構造式(III−1)または(III−2)中、Ar、T、k、l、は、前記一般式(I−1)または(I−2)におけるAr、T、k、l、と各々同様であるため詳細な説明を省略する。同様に、構造式(III−1)または(III−2)中R〜Rは、前記一般式(I−1)または(I−2)におけるR〜Rと各々同様であるため詳細な説明を省略する
Figure 2007123432
すなわち、一般式(II)で示される電荷輸送性ポリエーテルは、次のようにして合成することができる。
1)上記電荷輸送性ポリエーテルは、上記一般式(III−1)および(III−2)のうち2個のヒドロキシアルキル基を有する電荷輸送性化合物(電荷輸送性モノマー)を加熱脱水縮合する方法によって合成することができる。この場合、無溶媒で電荷輸送性モノマーを加熱溶融し、水の脱離による重合反応を促進させるため減圧下で反応させることが望ましい。
また、溶媒を使用する場合は、水の除去のため、水と共沸する溶媒、例えば、トリクロロエタン、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、1−クロロナフタレン等が有効であり、電荷輸送性モノマー1当量に対して、1〜100当量、好ましくは2〜50当量の範囲で用いられる。反応温度は任意に設定できるが、重合中に生成する水を除去するために、溶媒の沸点で反応させるのが好ましい。重合が進まない場合には、反応系から溶媒を除去し、粘ちょう状態で加熱撹拌してもよい。
2)上記電荷輸送性ポリエーテルは、酸触媒として、p−トルエンスルホン酸、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸等のプロトン酸、あるいは塩化亜鉛等のルイス酸を用い脱水縮合する方法によって合成することもできる。この場合、電荷輸送性モノマー1当量に対して、酸触媒を1/10000〜1/10当量、好ましくは1/1000〜1/50当量の範囲で用いる。重合中に生成する水を除去するために、水と共沸可能な溶剤を用いるのが好ましい。
溶剤としては、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ニトロベンゼン、1−クロロナフタレン等が有効であり、電荷輸送性モノマー1当量に対して、1〜100当量、好ましくは2〜50当量の範囲で用いられる。反応温度は任意に設定できるが、重合中に生成する水を除去するために、溶剤の沸点で反応させることが好ましい。
3)上記電荷輸送性ポリエーテルは、イソシアン化シクロヘキシル等のイソシアン化アルキル、シアンン化シクロヘキシル等のイソシアン化アルキル、シアン酸p−トリルや2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパン等のシアン酸エステル、ジクロロヘキシルカルボジイミド(DCC)、トリクロロアセトニトリル等の縮合剤を用いる方法によっても合成することができる。この場合、縮合剤は、電荷輸送性モノマー1当量に対して、1/2〜10当量、好ましくは1〜3当量の範囲で用いられる。
溶剤として、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、1−クロロナフタレン等が有効であり、電荷輸送性モノマー1当量に対して、1〜100当量、好ましくは2〜50当量の範囲で用いられる。反応温度は任意に設定できるが、室温から溶剤の沸点で反応させることが好ましい。
上記1)、2)および3)の合成法のうち、異性化や副反応が起こりにくいことから、合成法1)または3)が好ましい。特に、合成法3)が、反応条件がより穏和なことからより好ましい。
反応終了後、溶剤を用いなかった場合は溶解可能な溶剤に溶解させる。溶剤を用いた場合には、そのまま、メタノール、エタノール等のアルコール類や、アセトン等の電荷輸送性ポリマーが溶解しにくい貧溶剤中に滴下し、電荷輸送性ポリマーを析出させ、電荷輸送性ポリマーを分離した後、水や有機溶剤で十分に洗浄し、乾燥させる。
さらに必要であれば、適当な有機溶剤に溶解させ、貧溶剤中に滴下し、電荷輸送性ポリマーを析出させる再沈澱処理を繰り返してもよい。
再沈澱処理の際には、メカニカルスターラー等で、効率よく撹拌しながら行うことが好ましい。再沈澱処理の際に電荷輸送性ポリマーを溶解させる溶剤は、電荷輸送性ポリマー1当量に対して、1〜100当量、好ましくは2〜50当量の範囲で用いられる。また、貧溶剤は電荷輸送性ポリマー1当量に対して、1〜1000当量、好ましくは10〜500当量の範囲で用いられる。さらに、上記反応において、電荷輸送性モノマーを2種以上、好ましくは2〜5種、さらに好ましくは2〜3種用いることにより、共重合ポリマーの合成も可能である。異種の電荷輸送性モノマーを共重合することによって、電気特性、成膜性、溶解性を制御することができる。
電荷輸送性ポリマーの末端基は、電荷輸送性モノマーと同様にヒドロキシル基、すなわちRが水素原子であってよいが、溶解性、成膜性、モビリティー等のポリマー物性に影響を及ぼす場合には、末端基Rを修飾し物性を制御することができる。例えば、末端のヒドロキシル基を、硫酸アルキル、ヨウ化アルキル等でアルキルエーテル化することができる。
具体的な試薬としては、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル等から任意に選ぶことができ、末端のヒドロキシル基1当量に対し1〜3当量、好ましくは1〜2当量の範囲で用いる。その際、塩基触媒を用いることができるが、塩基触媒として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム、ナトリウム金属等から任意に選ぶことができ、末端のヒドロキシル基1等量に対し1〜3当量、好ましくは1〜2当量の範囲で用いる。反応温度は、0℃から使用する溶剤の沸点で行うことができる。また、その際用いる溶剤として、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の不活性溶剤から選んだ単独溶剤、あるいは2〜3種の混合溶剤が使用できる。
また、反応によっては、相間移動触媒としてテトラ−n−ブチルアンモニウムアイオダイド等の第4級アンモニウム塩を使用することもできる。また、末端のヒドロキシル基を、酸ハロゲン化物を用いアシル化して、Rをアシル基にすることもできる。酸ハロゲン化物は特に限定するものではないが、例えばアクリロイルクロリド、クロトノイルクロリド、メタクリロイルクロリド、n−ブチルクロリド、2−フロイルクロリド、ベンゾイルクロリド、シクロヘキサンカルボニルクロリド、エナンチルクロリド、フェニルアセチルクロリド、o-トルオイルクロリド、m-トルオイルクロリド、p−トルオイルクロリド等があげられ、末端のヒドロキシル基1当量に対し1〜3当量、好ましくは1〜2当量の範囲で用いる。その際、塩基触媒を用いることができるが、塩基触媒としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリメチルアミン、トリエチルアミン等から任意に選ぶことができ、酸クロリドに対し1〜3当量、好ましくは1〜2当量の範囲で用いる。その際用いる溶剤として、ベンゼン、トルエン、塩化メチルン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン等があげられる。
反応は、0℃から溶剤の沸点で行うことができる。好ましくは、0℃から30℃の範囲で行う。さらに、無水酢酸等の酸無水物を用いてもアシル化することができる。溶剤を用いる場合は、具体的には、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン等の不活性溶剤を使用することができる。反応は、0℃から溶剤の沸点で行うことができる。好ましくは、50℃から溶剤の沸点で行えばよい。
そのほか、モノイソシアネートを用い、末端にウレタン残基(―CONH―R’)を導入することができる。具体的なモノイソシアネートとしては、イソシアン酸ベンジルエステル、イソシアン酸n−ブチルエステル、イソシアン酸t−ブチルエステル、イソシアン酸シクロヘキシルエステル、イソシアン酸2,6−ジメチルエステル、イソシアン酸エチルエステル、イソシアン酸イソプロピルエステル、イソシアン酸2−メトキシフェニルエステル、イソシアン酸4−メトキシフェニルエステル、イソシアン酸n−オクタデシルエステル、イソシアン酸フェニルエステル、イソシアン酸i−プロピルエステル、イソシアン酸m−トリルエステル、イソシアン酸p−トリルエステル、イソシアン酸1−ナフチルエステル等から任意に選ぶことができ、末端のヒドロキシル基1当量に対し1〜3当量、好ましくは1〜2当量の範囲で用いる。
その際用いる溶剤として、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等をあげることができる。反応温度は、0℃から使用溶剤の沸点で行うことができる。反応が進みにくい場合は、ジラウリン酸ジブチルスズ(II)、オクチル酸スズ(II)、ナフテン酸鉛等の金属化合物、あるいはトリエチルアミン、トリメチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン等の3級アミンを触媒として添加することもできる。
本発明の有機電界発光素子における発光性低分子化合物は、電子エネルギー準位の励起一重項状態から基底状態への遷移により発光する低分子化合物である。
ここで、前記電子エネルギー位の励起一重項状態から基底状態への遷移により発光とは、上記励起一重項状態から直接基底状態への遷移時に蛍光を発してなされる発光をいう。
発光性低分子化合物の代表例としては、緑色蛍光剤としてクマリン−6、キナクリドン等が挙げられ、青色蛍光剤としてはペリレン、ルブレンなど、赤色蛍光剤としてはユウロピウムのジケトン錯体等が挙げられるが、これらの有機蛍光材料に限定されるものではない。
発光性低分子化合物の具体例としては、下記XII―1〜XII―11が挙げられる。
Figure 2007123432
これらの有機蛍光材料の使用量は化合物によって異なるが、本発明の電荷輸送性ポリエーテル100質量%に対し、0.01質量%以上5質量%以下の範囲内であり、好ましくは、0.1質量%以上3.0質量%以下の範囲内であり、特に好ましくは、1.0質量%以上3.0質量%以下の範囲内である。
本発明の有機電界発光素子に用いられる発光性低分子化合物の電荷輸送性ポリエーテル100質量%に対する使用量が、0.01質量%より少なくなると発光効率は低く、5質量%より多くなると濃度消光により発光効率は低下する。従って、好ましくは0.01質量%以上5質量%以下の範囲内である。
次に、本発明の有機電界発光素子の層構成について詳記する。
本発明の有機電界発光素子は、少なくとも一方が透明または半透明である一対の電極と、それら電極間に挾持された発光層を含む一つまたは複数の有機化合物層より構成され、該有機化合物層の少なくとも該有機化合物層の少なくとも一層が、少なくとも1種の電荷輸送性ポリエーテルを含有し、さらに該有機化合物層の少なくとも一層に発光性低分子化合物を含有してなる。
本発明の有機電界発光素子においては、有機化合物層が1つの場合には、有機化合物層はキャリア輸送能を持つ発光層を意味し、該発光層が前記電荷輸送性ポリエーテルおよび前記発光性低分子化合物を含有してなる。
また、有機化合物層が複数の場合(機能分離型の場合)は、その少なくとも一つは発光層であり、他の有機化合物層は、キャリア輸送層、すなわち、正孔輸送層、電子輸送層、又は、正孔輸送層及び電子輸送層よりなるものを意味し、これらの少なくとも一層が前記電荷輸送性ポリエーテルを含有し、発光層に前記発光性低分子化合物を少なくとも1種含有してなる。
具体的には、例えば、少なくとも発光層及び電子輸送層から構成、少なくとも正孔輸送層、発光層及び電子輸送層から構成、または、少なくとも正孔輸送層及び発光層から構成され、これらの少なくとも一層(正孔輸送層、電荷輸送層)が前記電荷輸送性ポリエーテルを含有し、さらに発光層に前記発光性低分子化合物を少なくとも1種含有してなるものが挙げられる。
本発明の有機電界発光素子においては、発光層が、電荷輸送性材料(前記電荷輸送性ポリエーテル以外の正孔輸送性材料(電荷輸送性材料)、電子輸送性材料)を含有してもよい。詳しくは後述する。
以下、図面を参照しつつ、より詳細に説明するが、これらに限定されるわけではない。
図1〜図4は、本発明の有機電界発光素子の層構成を説明するための模式的断面図であって、図1、図2、及び図3は、有機化合物層を複数層備えた有機電界発光素子を示す一例であり、図4は、有機化合物層を1層のみ備えた有機電界発光素子を示す一例である。なお、図1〜図4において、同様の機能を有する層には同一符号を付与して説明する。
図1に示す有機電界発光素子10は、透明絶縁体基板18上に、透明電極20、発光層24、電子輸送層26、及び背面電極30を順次積層して構成されている。
図2に示す有機電界発光素子12は、透明絶縁体基板18上に、透明電極20、正孔輸送層22、発光層24、電子輸送層26、及び背面電極30を順次積層して構成されている。
図3に示す有機電界発光素子14は、透明絶縁体基板18上に、透明電極20、正孔輸送層22、発光層24、及び背面電極30を順次積層して構成されている。
図4に示す有機電界発光素子16は、透明絶縁体基板18上に、透明電極20、キャリア輸送能を持つ発光層28、及び背面電極30を順次積層して構成されている。
以下、各々を詳しく説明する。
本発明における前記電荷輸送性ポリエーテルが含有してなる有機化合物層は、その構造によっては、図1に示される有機電界発光素子10の層構成の場合、電子輸送層26、発光層24としていずれも作用することができるし、また、図2に示される有機電界発光素子12の層構成の場合、正孔輸送層22、電子輸送層26としていずれも作用することができ、図3に示される有機電界発光素子14の層構成の場合、正孔輸送層22、発光層24としていずれも作用することができ、図4に示される有機電界発光素子16の層構成の場合、キャリア輸送能を持つ発光層28として作用することができる。
図1〜図4各々に示される、有機電界発光素子10、有機電界発光素子12、有機電界発光素子14、及び有機電界発光素子16各々の層構成の場合、透明絶縁体基板18は、発光を取り出すため透明なものが好ましく、ガラス、プラスチックフィルム等が用いられる。また、透明電極20は、透明絶縁体基板18と同様に発光を取り出すため透明であって、かつ正孔の注入を行うため仕事関数の大きなものが好ましく、酸化スズインジウム(ITO)、酸化スズ(NESA)、酸化インジウム、酸化亜鉛等の酸化膜、および蒸着或いはスパッタされた金、白金、パラジウム等が用いられる。
図1及び図2に示される有機電界発光素子10及び有機電界発光素子12各々の層構成の場合、電子輸送層26は、目的に応じて機能(電子輸送能)が付与された前記電荷輸送性ポリエーテル単独で形成されていてもよいが、電気的特性をさらに改善する等の目的で、電子移動度を調節するために、電荷輸送性ポリエーテル以外の電子輸送材料を1質量%以上50質量%以下の範囲内で混合分散して形成されていてもよい。
このような電子輸送材料としては、好適にはオキサジアゾール誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体等が挙げられる。好適な具体例として、下記例示化合物(V−1)〜(V−3)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、前記電荷輸送性ポリエーテルを用いない場合、これら電子輸送性材料単独で形成されることとなる。
Figure 2007123432
図2及び図3に示される有機電界発光素子12及び有機電界発光素子14の層構成の場合、正孔輸送層22は、目的に応じて機能(正孔輸送能)が付与された電荷輸送性ポリエーテル単独で形成されていてもよいが、正孔移動度を調節するために電荷輸送性ポリエーテル以外の正孔輸送材料を1質量%以上50質量%以下の範囲内で混合分散して形成されていてもよい。
このような正孔輸送材料としては、テトラフェニレンジアミン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、カルバゾール誘導、スチルベン誘導体、アリールヒドラゾン誘導体、ポルフィリン系化合物等、特に好適な具体例として下記例示化合物(VI−1)〜(VI−5)が挙げられるが、電荷輸送性ポリエーテルとの相容性が良いことから、テトラフェニレンジアミン誘導体が好ましい。また、他の汎用の樹脂等との混合でもよい。なお、前記電荷輸送性ポリエーテルを用いない場合、これら正孔輸送性材料単独で形成されることとなる。
Figure 2007123432
図1、図2、または図3各々に示されるに示される有機電界発光素子10、有機電界発光素子12、または有機電界発光素子14各々の層構成の場合、発光層24は、前記発光性低分子化合物単独で形成するのではなく、電気特性および発光特性を改善する等の目的で、前記発光性低分子化合物を前記電荷輸送性ポリエーテル中に分散する、あるいは絶縁性高分子材料中に分散し、ホスト材料として電荷輸送材料を1質量%以上50質量%以下の範囲内で混合分散して形成、もしくは前記電荷輸送性ポリエーテル以外の電荷輸送性高分子材料中に分散して形成させてもよい。
図3に示される有機電界発光素子14の層構成の場合、発光層24は、目的に応じて機能(正孔輸送能、或いは電子輸送能)が付与された前記電荷輸送性ポリエーテル中に発光材料としては前記発光性低分子化合物を50質量%以下分散させた有機化合物層であるが、有機電界発光素子14に注入される正孔と電子のバランスを調節するために前記電荷輸送性ポリエーテル以外の電荷輸送材料を10質量%以上50質量%以下の範囲内で分散させてもよい。
このような電荷輸送材料としては、電子移動度を調節する場合、電子輸送材料として好適にはオキサジアゾール誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、ジフェノキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、フルオレニリデンメタン誘導体等が挙げられる。好適な具体例として、上記例示化合物(V−1)〜(V−3)が挙げられる。
また、このような電荷輸送材料としては、前記電荷輸送性ポリエーテルと強い電子相互作用を示さない有機化合物が用いられることが好ましく、より好ましくは下記例示化合物(VII)が用いられるが、これに限定されるものではない。
Figure 2007123432
同様に正孔移動度を調節する場合、正孔輸送材料として好適にはテトラフェニレンジアミン誘導体、トリフェニルアミン誘導体、カルバゾール誘導、スチルベン誘導体、アリールヒドラゾン誘導体、ポルフィリン系化合物等、特に好適な具体例として上記例示化合物(VI−1)〜(VI−5)が挙げられるが、電荷輸送性ポリエーテルとの相容性が良いことから、テトラフェニレンジアミン誘導体が好ましい。
図1〜図4各々に示される有機電界発光素子10、有機電界発光素子12、有機電界発光素子14、及び有機電界発光素子16各々に示される層構成の場合、背面電極30には、真空蒸着可能で、電子注入を行うため仕事関数の小さな金属が使用されるが、特に好ましくはマグネシウム、アルミニウム、銀、インジウムおよびこれらの合金である。また、背面電極30上には、さらに素子の水分や酸素による劣化を防ぐために保護層を設けてもよい。具体的な保護層の材料としては、In、Sn、Pb、Au、Cu、Ag、Alなどの金属、MgO、SiO2、TiO2棟の金属酸化物、ポリエチレン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂が挙げられる。保護層の形成には、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ重合法、CVD法、コーティング法が適用できる。
これら図1〜図4各々に示される有機電界発光素子10、有機電界発光素子12、有機電界発光素子14、及び有機電界発光素子16各々は、まず透明電極20の上に有機電界発光素子10、有機電界発光素子12、有機電界発光素子14、及び有機電界発光素子16各々の層構成に応じて、正孔輸送層22、発光層24、またはキャリア輸送能を持つ発光層28を形成する。正孔輸送層22、発光層24、またはキャリア輸送能を持つ発光層28は、上記各材料を有機溶媒中に溶解或いは分散し、得られた塗布液を用いて前記透明電極20上にスピンコーティング法、ディップ法等を用いて製膜することにより形成する。
次に、有機電界発光素子10、有機電界発光素子12、有機電界発光素子14、及び有機電界発光素子16各々の層構成に応じて、正孔輸送層22、発光層24、電子輸送層26、またはキャリア輸送能を持つ発光層28は、上記各材料を、有機溶媒中に溶解或いは分散し、得られた塗布液を用いて前記透明電極上にスピンコーティング法、ディップ法等を用いて製膜することによって形成される。
形成される正孔輸送層22、発光層24、及び電子輸送層26の膜厚は、各々0.1μm以下、特に0.03μm〜0.08μmの範囲内であることが好ましい。また、発光層24の膜厚は、0.03μm〜0.2μm程度が好ましい。
上記各材料(前記電荷輸送性ポリエーテル、発光材料等)の分散状態は分子分散状態でも微粒子分散状態でも構わない。塗布液を用いた製膜法の場合、分子分散状態とするためには、分散溶媒は上記各材料の共通溶媒を用いる必要があり、微粒子分散状態とするために分散溶媒は上記各材料の分散性及び溶解性を考慮して選択する必要がある。微粒子状に分散するためには、ボールミル、サンドミル、ペイントシェイカー、アトライター、ボールミル、ホモジェナイザー、超音波法等が利用できる。
そして、最後に、電子輸送層26、発光層24、またはキャリア輸送能を持つ発光層28の上に背面電極30を真空蒸着法により形成することにより有機電界発生素子が完成される。
本発明の有機電界発光素子は、一対の電極間に、例えば、1V〜20Vで、電流密度1mA/cm2〜500mA/cm2の直流電圧を印加することによって発光させることができる。
以下、実施例によって本発明を説明する。
(実施例1)
電荷輸送材料として電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(VIII)〕(Mw:7.5×10)を1質量部と、発光性低分子化合物として下記例示化合物(XII―1)を0.1質量部混合し、10質量%クロロベンゼン溶液として調製し、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過した。
この溶液を用いて、洗浄後乾燥させた2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板上に、スピンコート法により塗布して膜厚0.04μmの電荷輸送能を持つ発光層を形成した。十分乾燥させた後、電子輸送性材料として電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(X)〕(Mw:8.9×105)を5質量%シクロペンタノン溶液として調製し、0.1μmのPTFEフィルターで濾過した後に、発光層上にスピンコート法により塗布し、膜厚0.06μmの電子輸送層を形成した。
最後にMg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
(実施例2)
正孔輸送性材料として電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(VIII)〕(Mw:7.5×104)5質量%を、クロロベンゼン溶液として調製し、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過した。この溶液を用いて、洗浄後乾燥させた2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板上に、スピンコート法により塗布して膜厚0.04μmの正孔輸送層を形成した。
十分乾燥させた後、電荷輸送材料として電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(IX)〕(Mw:8.5×104)を1質量部と、発光性低分子化合物として下記例示化合物(XII−1)を0.1質量部混合し、10質量%ジクロロエタン溶液として調製し、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過した後に正孔輸送層上にスピンコート法により塗布して膜厚0.06μmの電荷輸送能を持つ発光層を形成した。
さらに十分乾燥させた後、電子輸送性材料として電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(X)〕(Mw:8.9×105)を5質量%、シクロペンタノン溶液として調製し、0.1μmのPTFEフィルターで濾過した後に、発光層上にスピンコート法により塗布し、膜厚0.5μmの電子輸送層を形成した。
最後にMg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
(実施例3)
正孔輸送性材料として電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(VIII)〕(Mw:7.5×104)を5質量%、クロロベンゼン溶液として調製し、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過した。この溶液を用いて、洗浄後乾燥させた2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板上に、スピンコート法により塗布して膜厚0.4μmの正孔輸送層を形成した。
十分乾燥させた後、電荷輸送材料として電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(IX)〕(Mw:8.5×104)を1質量部と、発光性低分子化合物として下記例示化合物(XII−1)を0.1質量部混合し、10質量%のジクロロエタン溶液として調製し、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過した後に正孔輸送層上にスピンコート法により塗布して膜厚0.06μmの電荷輸送能を持つ発光層を形成した。最後にMg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
(実施例4)
電荷輸送材料として電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(VIII)〕(Mw:8.5×104)を0.5質量部と電荷輸送性ポリエーテル〔下記例示化合物(IX)〕(Mw:8.5×104)を0.5質量部、発光性低分子化合物として下記例示化合物(XII−1)を0.1質量部混合し、10質量%クロロベンゼン溶液として調製し、0.1μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルターで濾過した。
この溶液を用いて、洗浄後乾燥させた2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板上にスピンコート法により塗布して膜厚0.10μmの電荷輸送能を持つ発光層を形成し、最後にMg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
(比較例1)
洗浄後乾燥させた2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板上に、発光層として、下記例示化合物(XI)と発光材料として下記例示化合物(XII―1)より構成される厚さ0.06μmの発光層を共蒸着により膜中の質量比で、下記例示化合物(XI)中、下記例示化合物(XII―1)が5質量%となるよう蒸着して発光層を形成した後、電子輸送材料として前記例示化合物(VII)より構成される厚さ0.05μmの電子輸送層を真空蒸着法により形成した。最後にMg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
(比較例2)
洗浄後乾燥させた2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板上に、正孔輸送材料として前記例示化合物(VI−2)より構成される厚さ0.05μmの正孔輸送層を真空蒸着法により形成した。
さらに、正孔輸送層上に、発光層として、下記例示化合物(XII―1)と、発光材料として下記例示化合物(XI)より構成される厚さ0.05μmの発光層を共蒸着により膜中の質量比で、下記例示化合物(XI)中、下記例示化合物(XII―1)が5質量%となるよう蒸着して発光層を形成した後、電子輸送材料として前記例示化合物(VII)より構成される厚さ0.05μmの電子輸送層を真空蒸着法により形成した。
最後にMg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
(比較例3)
洗浄後乾燥させた2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板上に、正孔輸送材料として前記例示化合物(VI−2)より構成される厚さ0.05μmの正孔輸送層を真空蒸着法により形成した。
さらに、正孔輸送層上に、発光層として下記例示化合物(XI)と、発光材料として下記例示化合物(XII―1)より構成される厚さ0.05μmの発光層を共蒸着により膜中の質量比で、下記例示化合物(XI)中、下記例示化合物(XII―1)が5質量%となるよう蒸着して発光層を形成した。
最後にMg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
(比較例4)
洗浄後乾燥させた2mm幅の短冊型ITO電極をエッチングにより形成したガラス基板上に、発光層として下記例示化合物(XI)と、発光材料として前記例示化合物(XII―1)より構成される厚さ0.05μmの発光層を共蒸着により膜中の質量比で、下記例示化合物(XI)中、下記例示化合物(XII―1)が5質量%となるよう蒸着して発光層を形成した後、Mg−Ag合金を共蒸着により蒸着して、2mm幅、0.15μm厚の背面電極をITO電極と交差するように形成した。形成された有機電界発光素子の有効面積は0.04cm2であった。
Figure 2007123432
Figure 2007123432
Figure 2007123432
Figure 2007123432
Figure 2007123432
(評価)
上記実施例1〜実施例4、及び比較例1〜比較例4各々において作製した有機電界発光素子を、真空中(133.3×10―3Pa(10―3Torr))でITO電極側をプラス、Mg―Ag背面電極をマイナスとして直流電圧を印加し、発光について測定を行い、このときの最高輝度、および発光色を評価した。それらの結果を表1に示す。
また、乾燥窒素中で有機電界発光素子の発光寿命の測定を行った。発光寿命の評価は、初期輝度が50cd/mとなるように電流値を設定し、定電流駆動により輝度が初期値から半減するまでの時間を素子寿命(hour)とした。この時の駆動電流密度を素子寿命と共に表1に示す。
Figure 2007123432
表1から分かるように、実施例1〜実施例4各々において作製した本発明の有機電界発光素子は、輝度が高いにもかかわらず素子寿命が非常に長い。また、実施例1〜実施例4各々において作製した本発明の有機電界発生素子は、比較例1〜比較例4各々で作製した従来の有機電界発光素子よりも、駆動電流密度が小さい。
これに対し、比較例1〜比較例4各々で作製した従来の有機電界発光素子は、輝度に関しては本発明と同様であるが、素子寿命が非常に小さく、また、駆動電流密度が大きい。
従って、上記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し構造単位からなる電荷輸送性ポリエーテルは、有機電界発光素子に好適なイオン化ポテンシャルおよび電荷移動度を持ち、スピンコーティング法、ディップ法等を用いて良好な薄膜を形成することが可能である。
また、電子エネルギー準位の励起一重項状態から直接基底状態への遷移により蛍光発光する発光性低分子化合物を併せて用いることで十分に高い輝度を示す。よって、本発明の有機電界発光素子は、ピン正孔等の不良も少なく、大面積化も容易であり、しかも優れた耐久性と発光特性を有する。
本発明の有機電界発光素子の層構成の一例を示す模式的断面図である。 本発明の有機電界発光素子の層構成の他の一例を示す模式的断面図である。 本発明の有機電界発光素子の層構成の他の一例を示す模式的断面図である。 本発明の有機電界発光素子の層構成の他の一例を示す模式的断面図である。
符号の説明
18 透明絶縁体基板
20 透明電極
22 正孔輸送層
24 発光層
26 電子輸送層
28 キャリア輸送能をもつ発光層
30 背面電極

Claims (6)

  1. 少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に挾持された一つ又は複数の有機化合物層より構成される電界発光素子において、該有機化合物層の少なくとも一層が、少なくとも1種の電荷輸送性ポリエーテルを含有し、さらに該有機化合物層の少なくとも一層に電子エネルギー準位の励起一重項状態から直接基底状態への遷移により蛍光発光する発光性低分子化合物を含有しており、該電荷輸送性ポリエーテルが下記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなることを特徴とする有機電界発光素子。
    Figure 2007123432
    (一般式(I−1)および(I−2)中、Arは置換もしくは未置換の1価の芳香族基を表し、k、lは0または1を表し、Tは炭素数1〜6の2価の直鎖状炭化水素又は炭素数2〜10の分枝状炭化水素を表し、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、または置換もしくは未置換のアラルキル基を表す。)
  2. 前記有機化合物層が少なくとも発光層及び電子輸送層から構成され、前記発光層及び前記電子輸送層の少なくとも一方が、前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルを少なくとも1種含有し、前記発光層に前記発光性低分子化合物を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  3. 前記有機化合物層が少なくとも正孔輸送層、発光層、及び電子輸送層から構成され、前記正孔輸送層、前記発光層、及び前記電子輸送層の内の少なくとも一層が、前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルを少なくとも1種含有し、前記発光層に前記発光性低分子化合物を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  4. 前記有機化合物層が少なくとも正孔輸送層及び発光層から構成され、前記正孔輸送層及び前記発光層の少なくとも一方が、前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルを少なくとも1種含有し、前記発光層に前記発光性低分子化合物を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  5. 前記有機化合物層が電荷輸送能を有する発光層1層のみから構成され、前記発光層が、前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルを少なくとも1種含有すると共に、前記発光性低分子化合物を含有してなることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
  6. 前記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を部分構造として含む繰り返し単位よりなる電荷輸送性ポリエーテルが、下記一般式(II)で示される電荷輸送性ポリエーテルであることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の有機電界発光素子。
    Figure 2007123432
    (一般式(II)中、Aは上記一般式(I−1)および(I−2)で示される構造から選択された少なくとも1種を表し、Rは水素原子、アルキル基、置換もしくは未置換のアリール基、または置換もしくは未置換のアラルキル基を表し、pは5〜5000の整数を表す。)
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