JP2007123148A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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忠夫 武井
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Abstract

【課題】現状の本体ケース内の僅かな構造の変更修正のみで、冷却フアンの羽根回転音を静かに抑えることができ、極めて騒音の少ない静かな誘導加熱調理器を提供すること。
【解決手段】前記本体ケース3と一体にプラスチック成型された内側立下り壁13と外側立下り壁14とからなる吸気フィルター収納部の略中心に配置され、冷却ファン9の羽根9aの直径に相対した円筒壁18aからなる吸気用円筒18を設け、この吸気用円筒18の内周縁の開口部先端に、少なくとも鈍角のベルマウス形状の切欠部18bを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘導加熱調理器に関するものである。
誘導加熱調理器の構成は、セラミック等により構成された調理プレートの下部に誘導加熱コイル、駆動回路装置等を配し、また前記駆動回路装置を冷却するための冷却ファンを設けたものが一般的である。
駆動回路装置は、冷却ファンにより送風された空気とともに埃等が付着していった場合に回路の誤作動を起こす恐れがあるため、吸気口には埃等の吸い込みを防ぐ吸気フィルターを設けることで課題を解決している。
この吸気フィルターは、当然埃等が付着していくと冷却効率が低下するので、定期的な清掃が必要であり、清掃を簡単にできるように吸気フィルターを着脱自在に行なわせる技術について既に提案されている(例えば下記の特許文献1参照)。
特許第3246272号公報
ところで、昨今飲食店等の客席用テーブルにおいて鍋物等を行なう場合、噴き熱水等によって生じる消火に伴う不燃性ガス発生等に対する安全性の面から、ガスコンロに変わり誘導加熱調理器を組み込むことが増えてきている。
客席用テーブルに設置された誘導加熱調理器の吸気口は、開放された客席用テーブルの下側に配置され、冷却ファンにより強制的に室内の空気を吸い込むことで発生する風切り音が騒音となるおそれがあった。
以下に従来の実施例を図面に基づいて説明する。図2は、客席用テーブルに組み込まれた誘導加熱調理器の取り付け形態の一例を示す図、図3は、従来の誘導加熱調理器の実施例の断面図である。
客席用テーブル1に開口部1aを設け、誘導加熱調理器本体が、前記開口部1aに落とし込まれて固定されている。一般的には、調理プレート2と客席用テーブル1上面を略同一面とし、前記調理プレート2と前記開口部1aの縁がシリコン系の接着剤(図示せず)にて固定される。
前記調理プレート2の下部には、誘導加熱コイル7、駆動回路装置8を配し、また前記回路装置8を冷却するための冷却ファン9を収納した本体ケース3が設けられている。
なお、客席用テーブル1の端には操作部6が設けられている。
図3は、前記本体ケース3を拡大した実施例の断面説明図であり、冷却ファン9の羽根9aの直径に相対する吸気口10を形成している。前記吸気口10の下方外側には着脱自在なる吸気フィルター11が設けられており、前記吸気フィルター11には、空気中の埃の通過を低減すべく複数の貫通穴11aが設けてある。前記吸気フィルター11は、本体ケース3と内側立下り壁13、外側立下り壁14の中に設けられ、保護カバー12と前記外側立下り壁14との間に生じる間隙部Cより挿入し、先端が反対面の内側立下り壁13に設けられた一部フランジ形状の内側爪15の上に収まる。
その後、前記吸気フィルター11を上に上げれば、前記本体ケース3から立ち下げられた壁14面部に設けられた外側爪16の上に収まり、前記吸気フィルター11は所定の位置に収納されることとなる。
一方、前記本体ケース3はPP樹脂等で製作され、外側爪16が設けられている立下り壁14は、弾性を持たせている。そのため前記吸気フィルター11を下げて外側爪16を乗り越させた後、横に引き出せば、前記吸気フィルター11を取り外すことができる。
次に上述した保護カバー12は、前記吸気フィルター11の貫通穴11aより大きく指が入らない程度の大きさの開口孔12aが複数設けられており、目詰まりを防止すると共に、前記吸気フィルター11が外された時でも、指が前記冷却ファン9の羽根9aに触れることがないように、前記吸気フィルター11の下方の最外側に、この前記吸気フィルター11を覆う様にネジ17にて前記本体ケース3に固定されている。
また、前記保護カバー12の一端は、立下り壁14の内側に位置し、かつ自由端にして前記吸気フィルター11の出し入れを可能にした前記間隙部Cを形成し、他端は、前記立下り壁13側の前記本体ケース3にビス17で止め固定されている。
この場合、前記冷却ファン9の羽根9aは、前記本体ケース3と一体に形成された、空気吸出側の開口の近傍に配置されているので、前記羽根9aの回転により強制的に吸入された空気が本体ケース3内に拡散され乱気流が生じ、これが笛効果を生み、本体ケース3内に反響しあって、冷却ファン9が大きな音を連続的に発し、究極には騒音の問題として調理使用者等にとって、不安と不快感を惹起させる欠点を有し、このために騒音防止を必要としている。
そこで、騒音の原因である乱気流を防止するために排気口5を大きくする必要があるが、本体ケース3内の容量を、さらに大型化することになり設計変更に限界があり、仮に現状の容量内でその間隔を広げると、本体ケース3内の誘導加熱コイル7やその駆動回路装置8等に送り込まれる冷風は均等に行き渡らない欠点が生じるし、この欠点を補う設計変更は、本体ケース3を成型樹脂加工する金型を大幅に修正することになりコスト的に高価になってしまう。
本発明は、現状の本体ケース内の僅かな構造の変更修正のみで、冷却フアンの羽根回転音を静かに抑えることができ、極めて騒音の少ない静かな誘導加熱調理器を提供することを目的としている。
本発明に係る電磁誘導加熱調理器は、上述した目的を達成するため、本体ケースと、この本体ケースを覆う調理プレートと、前記本体ケース内の誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルを駆動する駆動回路と、前記誘導加熱コイル及び前記駆動回路を冷却する冷却ファンを少なくとも備えている誘導加熱調理器本体からなり、前記冷却ファンの吸気用開口部の外側に、着脱自在なる複数の貫通穴を有する吸気フィルターが設けられ、更にこの吸気フィルターの最外側には、この吸気フィルターの着脱を可能にして、かつ、指が前記冷却ファンの羽部に触れない程度の開口孔を複数有すると共に、この開口孔は前記吸気フィルターの貫通穴より大きくして構成された保護カバーが誘導加熱調理器本体に固設されている誘導加熱調理器において、前記吸気用開口部に配置され、前記冷却ファンの羽根の直径に相対した円筒壁からなる吸気用円筒が設けられていることを特徴とする。
また本発明においては、前記吸気用円筒の内周縁の開口部先端に、鈍角のベルマウス形状の切欠部を形成してもよい。
本発明に係る誘導加熱調理器によれば、以下のような効果が得られる。
(ア)冷却ファンの外側に吸気用円筒を形成することにより、冷却ファンの羽根が回転することにより発生する空気の乱流をおさえ、冷却ファンによる騒音を低減できる。
(イ)吸気用円筒の内周縁の開口部先端に、鈍角のベルマウス形状の切欠部を形成することにより、冷却ファンが回転することで吸気される空気の乱流をおさえ、吸気される空気の音を低下させ冷却ファンによる騒音を低減できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例である誘導加熱調理器の側面断面図である。
誘導加熱調理器は本体ケース3と、この本体ケース3を覆う調理プレート2と、前記本体ケース3内の誘導加熱コイル7と、誘導加熱コイル7を駆動する駆動回路装置8と、前記誘導加熱コイル7及び駆動回路装置8等を冷却する冷却ファン9を少なくとも備えている誘導加熱調理器本体からなっており、前記冷却ファン9の吸気口10となる吸気用円筒18の開口の外側には、着脱自在なる複数の貫通穴11aを有する吸気フィルター11が設けられている。
更にこの吸気フィルター11の最外側には、この吸気フィルター11の着脱を可能にして、かつ、指が冷却ファン9の羽根9aに触れない程度の開口孔12aを複数有すると共に、この開口孔12aは前記吸気フィルター11の貫通穴11aより大きくして構成された保護カバー12が誘導加熱調理器本体に固設されている。
そして、前記本体ケース3と一体にプラスチック成型された内側立下り壁13と外側立下り壁14とからなる吸気フィルター収納部の略中心に配置され、前記冷却ファン9の羽根9aの直径に相対した円筒壁18aからなる吸気用円筒18が設けられ、この吸気用円筒18の内周縁の開口部先端に、少なくとも鈍角のベルマウス形状の切欠部18bが形成されている。
このようにして吸気口を構成することにより、冷却ファン9により吸入された空気流は抵抗無く円滑に流れるので、乱気流の発生を防止し、冷却ファン9が回転することにより発生する騒音を防止すると共に、本体ケース3を成型する金型の修正は極めて少ない工程ですみ極めて有益なるものである。
本発明一実施例の断面説明図。 誘導加熱調理器の取付け図。 従来の実施例の断面図。
符号の説明
1 客席用テーブル
1a 開口部
2 調理プレート
3 本体ケース
4 吸気部
5 排気口
6 操作部
7 誘導加熱コイル
8 駆動回路装置
9 冷却ファン
9a 羽根
10 吸気口
11 吸気フィルター
11a 貫通穴
12 保護カバー
12a 開口孔
13 内側立下り壁
14 外側立下り壁
15 内側爪
16 外側爪
17 ネジ
18 吸気用円筒
18a 円筒壁
18b 切欠部
C 間隙部

Claims (2)

  1. 本体ケースと、この本体ケースを覆う調理プレートと、前記本体ケース内の誘導加熱コイルと、この誘導加熱コイルを駆動する駆動回路と、前記誘導加熱コイル及び前記駆動回路を冷却する冷却ファンを少なくとも備えている誘導加熱調理器本体からなり、前記冷却ファンの吸気用開口部の外側に、着脱自在なる複数の貫通穴を有する吸気フィルターが設けられ、更にこの吸気フィルターの最外側には、この吸気フィルターの着脱を可能にして、かつ、指が前記冷却ファンの羽部に触れない程度の開口孔を複数有すると共に、この開口孔は前記吸気フィルターの貫通穴より大きくして構成された保護カバーが誘導加熱調理器本体に固設されている誘導加熱調理器において、前記吸気用開口部に配置され、前記冷却ファンの羽根の直径に相対した円筒壁からなる吸気用円筒が設けられていることを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記吸気用円筒の内周縁の開口部先端がベルマウス形状であることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010027401A (ja) * 2008-07-18 2010-02-04 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
JP2012084555A (ja) * 2012-02-03 2012-04-26 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器

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