JP2007122086A - ドラムユニット及びそれに用いられるアース板 - Google Patents

ドラムユニット及びそれに用いられるアース板 Download PDF

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Keizo Kimoto
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Abstract

【課題】ドラム素管とシャフトピンとの導通を安定して維持する。
【解決手段】このアース板40は、板状基材41と、複数の爪部材44と、複数の接触片46,47と、を備えている。板状基材41は、導電性部材で構成され、フランジ部材32の側面に取り付けられる。爪部材44は、フランジ部材32がドラム素管の開口部に配置されたときドラム素管の内周面に接触するように板状基材41の外周縁から突出して形成されている。接触片46,47は、板状基材41の一部によって形成され、フランジ部材32の孔35にシャフトピンが挿入されたとき、シャフトピンの外周に圧接する。そして、フランジ部材32のアース板取付面には複数の突起36が突設されるとともに、板状基材41には複数の突起36のそれぞれが嵌合する複数の取付孔42が形成されており、爪部材44と取付孔42とは円周方向の位置がずれている。
【選択図】図5

Description

本発明は、複写機、レーザプリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられるドラムユニット及びドラムユニットに用いられるアース板に関する。
複写機等の画像形成装置では、一般に、露光部によって原稿を読み取り、感光体ドラム上に静電潜像を形成する。感光体ドラムの周囲には、トナー画像を形成するための現像装置が設けられている。現像装置は、トナーホッパより供給されるトナーを感光体ドラム上の静電潜像と逆極性に帯電させ、これを現像スリーブを介して感光体ドラム表面に付着させて画像の顕像化を行っている。
感光体ドラムは導電性金属を円筒形状に形成したドラム素管と、ドラム素管の両端開口部に圧入されて軸受部を構成するフランジ部材とを有している。フランジ部材の中央部には支持孔が設けられており、このドラムユニットを支持するシャフトピンがこの支持孔に挿入される。
ドラム素管と装置本体との導通を図るために、ドラム素管の内周面に当接する外周接触部と、シャフトピンの外周に当接する内周接触片とを有するアース板をフランジ部材に取り付けることが考えられる。ドラム素管は腐食を防止するためにアルミニウム等の表面が酸化絶縁膜によって被覆されたものが用いられるため、アース板との導通を図るためにアース板の外周接触部が当接する位置の酸化絶縁膜を剥離する必要がある。
この作業の簡便化を図るために、ドラム素管の内径より外側に外周接触部が位置するようなアース板をフランジ部材の内面に取り付け、ドラム素管にフランジ部材を取り付ける際にアース板の外周接触部がドラム素管の内周面を傷つけながら圧入されるような構成にしたものが存在する。このとき、アース板の一部を折曲してシャフトピンに圧接する内周接触片を構成し、ドラムユニットの回転に伴って内周接触片がシャフトピンの外周面に接触状態で摺動し、アース板とシャフトピンとの導通を図るようにしている。
特開平4−356090号公報
上述のようにしたドラムユニットでは、アース板を備えたフランジ部材をドラム素管に圧入して、アース板とドラム素管との導通を図るとともに、内周接触片をシャフトピンに圧接してアース板とシャフトピンとの導通を図っている。
しかし、アース板を備えたフランジ部材をドラム素管に装着する際に、アース板の外周接触部をドラム素管の内周面に圧入するようにしているので、アース板が外力を受けてアース板の位置がずれ、ドラム素管−アース板−シャフトピンの間の導通が不安定になる。
本発明の目的は、ドラム素管−アース板−シャフトピンの導通を安定させることができるアース板の提供にある。
請求項1に係るアース板は、ドラム素管の両端開口部に配置され中央部にシャフトピンが挿入される孔が形成されたフランジ部材に装着されるものであり、板状基材と、複数の外周接触部と、複数の内周接触片と、を備えている。板状基材は、導電性部材で構成され、フランジ部材の側面に取り付けられる。複数の外周接触部は、フランジ部材がドラム素管の開口部に配置されたときドラム素管の内周面に接触するように板状基材の外周縁から突出して形成されている。複数の内周接触片は、板状基材の一部によって形成され、フランジ部材の孔にシャフトピンが挿入されたとき、シャフトピンの外周に圧接する。そして、フランジ部材のアース板取付面には複数の突起が突設されるとともに、板状基材には複数の突起のそれぞれが嵌合する複数の取付孔が形成されており、板状基材に形成された複数の外周接触部と複数の取付孔とは、円周方向の位置がずれている。
請求項2に係るアース板は、請求項1のアース板において、板状基材の複数の取付孔は互いに対向する位置に配置されている。
請求項3に係るアース板は、請求項1又は2のアース板において、板状基材の中央部には貫通孔が形成されており、貫通孔の周縁には軸方向の突設された補強部が設けられている。
請求項に係るドラムユニットは、導電性部材でなるシャフトピンに回転自在に支持されるドラムユニットであって、両端に開口部を有するドラム素管と、フランジ部材と、アース板と、を備えている。フランジ部材は、側面にアース取付部を有し、ドラム素管の開口部に装着されるとともに、シャフトピンが挿通されてこのシャフトピンに支持される支持孔を有し、アース取付部に軸方向に突出する複数の突起を有する。アース板はフランジ部材のアース取付部に取り付けられる。そして、アース板は、板状基材と、複数の外周接触部と、内周接触片と、を備えている。板状基材は、導電性部材で構成され、フランジ部材の側面に取り付けられる。複数の外周接触部は、フランジ部材がドラム素管の開口部に配置されたときドラム素管の内周面に接触するように板状基材の外周縁から突出して形成されている。複数の内周接触片は、板状基材の一部によって形成され、フランジ部材の孔にシャフトピンが挿入されたとき、シャフトピンの外周に圧接する。そして、板状基材には複数の突起のそれぞれが嵌合する複数の取付孔が形成されており、板状基材に形成された複数の外周接触部と複数の取付孔とは、円周方向の位置がずれている。
以上のような本発明では、アース板のフランジ部材に対する取付位置がズレてドラム素管−アース板−シャフトピンの導通が不安定になるのを抑えることができる。
本発明の一実施形態が採用される複写機の縦断面図を図1に示す。
複写機1は、図1に示すように、その上部に原稿読み取りのための露光部5が設けられている。露光部5は、光源,ミラー,レンズユニット等から構成されている。また、複写機1の中央部には、読み取った原稿のトナー画像を形成するための画像形成部6が設けられている。画像形成部6は、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム7を有している。感光体ドラム7の周囲には、帯電装置8と現像装置9と転写分離装置10とクリーニング装置11とが配置されている。
複写機1の下部には給紙部12が設けられている。給紙部12は、複写機1の図1右側に設けられたバイパステーブル13と、複写機1の下部に上下に並べて配置された3つの給紙カセット14,15,16と大型給紙カセット17と、バイパステーブル13または給紙カセット14〜17に収納された用紙を画像形成部6に搬送するための用紙送り出し装置18とから構成されている。画像形成部6の用紙搬送方向下流側には、用紙を装置の図1左側に搬送するための排紙搬送路19と、用紙上のトナー画像を溶融定着する定着装置20と、定着時の用紙を排出するための排出ローラ21と、用紙を受けるための排紙トレイ22とが設けられている。
現像装置9には、トナーを供給するためのトナーホッパ23が取り付けられている。トナーホッパ23には着脱自在にトナーカートリッジ24が装着される。
感光体ドラム7は、図2に示すようにドラム素管31とフランジ部材32,32とを有している。ドラム素管31は、導電性金属を円筒形状に構成したものであり、たとえばアルミニウム基材の外周面に有機感光体(OPC)の感光層が形成されたものが採用される。
ドラム素管31の両端部には、開口部33,33が形成されており、開口端には所定長さで肉厚の薄いフランジ嵌合部34,34が形成されている。
フランジ部材32を図3、図4に基づいて説明する。フランジ部材32は、POM,ADCなどの樹脂により略円板形状に構成されており、外径がドラム素管31のフランジ嵌合部34の内径と略同一に構成されている。フランジ部材32の内面側には、アース板取り付け用の突起36,36が突設されている。また、フランジ部材32の中央に突設された突起37には、ドラムユニットを支持するために装置本体に設けられたシャフトピンに嵌合する支持孔35が穿設されている。さらに、フランジ部材32の外周面は、ドラム素管31のフランジ嵌合部34に挿入される当接部38を構成しており、内面側は後述するアース板の凹所に対応して面取りされた面取部39が形成されている。
フランジ部材32の内面には、ステンレス鋼で構成されるアース板40が取り付けられる。アース板40を図5、図6を用いて説明する。アース板40は、ドラム素管31のフランジ嵌合部34の内径よりも小さな外径を有する板状基材41を有している。また、アース板40にはフランジ部材32の突起36,37に対応して取付孔42,42及び貫通孔43が設けられている。
また、アース板40には板状基材41の外周より先端が突出する爪部材44,44が設けられている。この爪部材44,44は、ドラム素管31のフランジ嵌合部34の内径より外側に先端が位置するように構成され、平面視両側に凹設される凹所45,45により弾性変形可能になっている。
アース板40の板状基材41には、外周部から内方に折曲された2つの接触片46,47が設けられている。接触片46,47は、板状基材41からフランジ部材32への取付面と反対側に折り曲げられて形成され外方に湾曲する曲面を有する折曲部48,50を有している。この折曲部48,50の先端部はさらに外側に折り曲げられて形成され内方に湾曲する曲面を有する接触部49,51を構成している。この接触部49,51の内周面はフランジ部材32が支持されるシャフトピンの径よりやや小さい距離に設定されており、シャフトピンに取り付けられたとき接触部49,51がシャフトピンの外周面を圧接するように構成されている。接触片46の接触部49および接触片47の接触部51は、それぞれシャフトピンの長さ方向において異なる位置でシャフトピンに当接するように、板状基材41からの距離が異なるように構成されている。
また、板状基材41の貫通孔43の周縁には、接触片46,47と同方向に突設された補強部52が設けられている。この補強部52は、板状基材41の貫通孔43を抜き加工により構成する際に同時にバーリング加工により形成することができる。補強部52は、貫通孔43の周辺における曲げ強度を補強し、板状基材41が応力を受けて変形することを防止する。したがって、このアース板40が取り付けられたフランジ部材32をドラム素管31の開口部33に圧入する際に、板状基材41が変形することを防止し、接触片46,47とシャフトピンとの接触を確実に維持できる。
アース板40は、フランジ部材32の突起36,36に、取付孔42,42を嵌合することにより、フランジ部材32の内面に取り付けられる。アース板40が取り付けられたフランジ部材32は、ドラム素管31の開口部33に圧入される。このとき、アース板40の爪部材44,44は、ドラム素管31の内面を傷つけながら圧入されることとなる。したがって、ドラム素管31内面の酸化絶縁膜が爪部材44,44によって剥離され、爪部材44,44はドラム素管31のフランジ嵌合部34の内周面と当接して弾性変形し、アース板40とドラム素管31との電気的導通が図られる。
ドラム素管31の両端にフランジ部材32,32を取り付けた後、装置本体に設けられたシャフトピンに対して支持孔35,35が嵌合される。このとき、アース板40に設けられている接触片46,47の接触部49,51がシャフトピンに圧接しているため、アース板40とシャフトピンとの電気的導通が得られる。また、各接触片46,47の接触部49,51は、シャフトピンの長さ方向において異なる位置でシャフトピンに接触しており、接触片46,47との当接部におけるシャフトピンの磨耗を低減することが可能となっている。
〔他の実施形態〕
(A)上述では複写機に用いられる感光体ドラムについて説明したが、レーザプリンタまたはファクシミリ装置等に用いられる感光体ドラムについても同様に実施することが可能である。
(B)ドラム素管としてステンレス鋼を基材としたもの、外周面に無機感光材料による感光層を形成したもの等種々のものについて適用することが可能である。
(C)アース板として、銅または銅合金のものを利用すれば、さらにドラム素管の真円精度低下を防止できる。
(D)上述の実施形態では、接触片をシャフトピンを挟んで互いに対向する位置に設けているが、3方向、4方向またはそれ以上の方向からシャフトピンを挟むように接触片を設けることも可能である。
(E)補強部は、板状基材の貫通孔の周辺に他部材を固着して構成することが可能である。固着する方法は溶接、接着剤による接着、ビス止めなどが考えられる。
本発明の一実施形態が採用される複写機の縦断面図。 本発明の一実施形態の分解斜視図。 フランジ部材の正面図。 その縦断面図。 アース板の正面図。 その側面図。
符号の説明
31 ドラム素管
32 フランジ部材
33 開口
36 突起
40 アース板
41 板状基材
42 取付孔
43 貫通孔
44 爪部材
46 接触片
47 接触片
49 接触部
51 接触部
52 補強部

Claims (4)

  1. ドラム素管の両端開口部に配置され中央部にシャフトピンが挿入される孔が形成されたフランジ部材に装着されるアース板であって、
    導電性部材で構成され、前記フランジ部材の側面に取り付けられる板状基材と、
    前記フランジ部材が前記ドラム素管の開口部に配置されたとき前記ドラム素管の内周面に接触するように前記板状基材の外周縁から突出して形成された複数の外周接触部と、
    前記板状基材の一部によって形成され、前記フランジ部材の孔に前記シャフトピンが挿入されたとき、前記シャフトピンの外周に圧接する複数の内周接触片と、を備え、
    前記フランジ部材のアース板取付面には複数の突起が突設されるとともに、前記板状基材には前記複数の突起のそれぞれが嵌合する複数の取付孔が形成されており、
    前記板状基材に形成された複数の外周接触部と複数の取付孔とは、円周方向の位置がずれている、
    アース板。
  2. 前記板状基材の複数の取付孔は互いに対向する位置に配置されている、請求項1に記載のアース板。
  3. 前記板状基材の中央部には貫通孔が形成されており、前記貫通孔の周縁には軸方向の突設された補強部が設けられている、請求項1又は2に記載のアース板。
  4. 導電性部材でなるシャフトピンに回転自在に支持されるドラムユニットであって、
    両端に開口部を有するドラム素管と、
    側面にアース取付部を有し、前記ドラム素管の開口部に装着されるとともに、前記シャフトピンが挿通されてこのシャフトピンに支持される支持孔を有し、前記アース取付部に軸方向に突出する複数の突起を有するフランジ部材と、
    前記フランジ部材のアース取付部に取り付けられるアース板と、
    を備え、
    前記アース板は、
    導電性部材で構成され、前記フランジ部材の側面に取り付けられる板状基材と、
    前記フランジ部材が前記ドラム素管の開口部に配置されたとき前記ドラム素管の内周面に接触するように前記板状基材の外周縁から突出して形成された複数の外周接触部と、
    前記板状基材の一部によって形成され、前記フランジ部材の孔に前記シャフトピンが挿入されたとき、前記シャフトピンの外周に圧接する複数の内周接触片と、を備え、
    前記板状基材には前記複数の突起のそれぞれが嵌合する複数の取付孔が形成されており、
    前記板状基材に形成された複数の外周接触部と複数の取付孔とは、円周方向の位置がずれている、
    ドラムユニット。
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